説明

アニオン性界面活性剤をベースにした液状のクレンジング用組成物;ヒトのケラチン物質をクレンジングするための使用

【課題】低温時でも安定したテクスチャーを有する、液状のクレンジング用組成物の提供。
【解決手段】化粧品的に許容可能な水性媒体に:(a)少なくとも一のアニオン性界面活性剤;(b)少なくとも一の電解物質;(c)活性物質として、組成物の全重量に対して0.5重量%未満の量の、メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの少なくとも一の架橋したコポリマー;を含有せしめてなる液状のクレンジング用組成物。ヒトのケラチン物質、特に皮膚のクレンジング製品として利用することができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、化粧品的に許容可能な水性媒体に:
(a)少なくとも一のアニオン性界面活性剤;
(b)少なくとも一の電解物質;
(c)活性物質として、組成物の全重量に対して0.5重量%未満の量で架橋している、メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの少なくとも一のコポリマー;
を含有せしめてなることを特徴とする、液状のクレンジング用組成物に関する。
また本発明は、ヒトのケラチン物質、特に皮膚のクレンジング製品としての、化粧品又は皮膚科学におけるこの組成物の使用に関する。
【0002】
一般的に、「シャワーゲル」として公知の、液状の洗浄用シャワー組成物は、消費者に特に高く評価されている。それらは、一般的に、チューブ、ボトル又はポンプ式ディスペンサーボトルに包装されたミルク、クリーム又はクリーム-ゲルの形態、又はエアゾールフォームである。これらの調製物には、主として5種類の洗浄用調製物:(1)硫酸ラウリルをベースにしたもの;(2)α-オレフィンスルホナート類をベースにしたもの;(3)アニオン性、両性及び/又は非イオン性の合成界面活性剤の混合物をベースにしたもの;(4)石鹸ベースの調製物;(5)石鹸及び合成界面活性剤をベースにした混合調製物が含まれる。
【0003】
これらの組成物は、特に次の文献:
− 米国特許第4387040号;米国特許第4310432号及び米国特許第310433号;
− Formulation Technology of Liquid Soaps, Eugene M. Franck−Cosmetic & Toiletries Vol. 97, 1982, 49-54頁;
− Liquid Soap, a challenge for the formulator, Roger Hart−Household & Personal Care Products Industry 1981年5月, 46-47頁;
− Comparison of Detergent Based versus Soap Based Liquid Soaps, Dennis W. Dyer及びThomas Hassapis−Soap/Cosmetics/Chemical Specialities, 1993年7月, 36;38及び40頁;
− The Evolution of Liquid Soap, Larry Lundmark−Cosmetic & Toiletries Vol. 107, 1992年12月, 49-52頁;
に記載されている。
【0004】
液状のシャワー調製物には、特に以下の利点;
− 良好な洗浄特性を有し、一般的にクリーミーで、空気を含んだような感触がある濃密な泡を容易に生じし始め、
− それらを包装することで衛生的であり、
− それらを包装することで移動が容易であり、
− 簡単に、また経済的に使用され、
− 適用してすすいだ後に、皮膚を柔軟にして、突っ張らせない、
といったことが所望されている。
【0005】
体又は手用のこれらのクレンジング用組成物は、使用者が製品を良好に扱えるよう、また洗浄される皮膚表面に良好に展伸されるよう、包装に応じて適切なコンシステンシー及びレオロジーを有するようにすべきである。それらは、一般的に、例えば電解物質、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム又は硫酸カリウム;アルカノールアミド類、例えばコカミドDEA又はコカミドMEA;ポリエチレングリコールとステアリン一酸又は二酸のエステル、例えばポリエチレングリコール6000ジステアラート又はその混合物;増粘ポリマー、例えば架橋したアクリル酸ポリマー、例えば「カーボマー(Carbomer)」製品、又はアクリラート/C-C30アクリル酸アルキル型コポリマー(カルボポール(Carbopol)1382)から選択される増粘系を含有している。
【0006】
ある種の増粘剤の存在により、現在、あるシャワーゲルには、製造において、商業的入手可能性に関する困難性がもたらされている。このことは、例えば「カーボマー」製品、又はアクリラート/C10-C30アクリル酸アルキル型コポリマーでパウダー形態のものの増粘剤のケースにおいて特にしかりである。後者においては、それらを含有するシャワーゲルの工業的製造中、冷水に導入し、水相にて完全に均質化されるのに十分長い時間混合することが必要となる。
【0007】
これらの実施問題点を克服するための一解決法は、増粘系として電解物質を使用することからなる。しかしながら本出願人は、この種の増粘剤を用いて得られたあるシャワーゲルは、低温(20℃以下)に敏感であり、製品のテクスチャーがかなり改変してしまうおそれがあることを見出した。この熱過敏性は包装を放置した際の弾性的で流れないテクスチャーに表れており、展伸することが困難で、製品は湿った皮膚上で滑る小片に破壊されてしまっていた。
【0008】
しかして、適切な洗浄界面活性剤と適切な増粘系をベースにしており、工業的製造において何らの実行問題点がなく、テクスチャーに上述した欠点がない、体を衛生的にするための液状の組成物を見出すことが必要とされている。使用される増粘系と洗浄ベースは、洗浄特性又は泡質、例えば泡立ち開始性を改変させない、もしくは製品の化粧品特性、例えばすすぎ後の皮膚の柔軟感に影響を与えないものとすべきである。
【0009】
シリコーン類、脂肪物質又は真珠光沢剤等の、水に不溶の成分のための懸濁剤又は安定剤として、メタクリル酸とアクリル酸アルキルとのコポリマーを含有する液状の洗浄用組成物は、従来技術において公知である。このような組成物は、日本国特許出願第3-34915号、日本国特許出願第4-169519号及び国際公開第01/76552号に記載されている。これらの組成物を用いて得られた泡の質及び化粧品特性は、未だあまり満足のいくものではなかった。
【0010】
国際公開第2005/023969号の実施例11には、次の組成を有する洗浄用調製物が開示されている:
【表1】

この公報には、皮膚及び/又は目への刺激を低減させる技術的問題のみが言及されている。
【0011】
本出願人は驚くべきことに、(1)少なくとも一のアニオン性界面活性剤を含有する洗浄系、(2)(i)少なくとも一の電解物質と(ii)活性物質として、組成物の全重量に対して0.5重量%未満の量の、メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの少なくとも一の架橋したコポリマーを含有する少なくとも一の増粘系を使用することにより、上述した技術的問題を解決可能であることを見出した。
よって本発明の主題の一つは、化粧品的に許容可能な水性媒体に:
(a)少なくとも一のアニオン性界面活性剤;
(b)少なくとも一の電解物質;
(c)活性物質として、組成物の全重量に対して0.5重量%未満の量の、メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの少なくとも一の架橋したコポリマー;
を含有せしめてなる液状のクレンジング用組成物であって;但し、該組成物が以下の表:
【表2】

に記載されているものと同様の組成物ではない組成物にある。
【0012】
本発明の他の主題は、ケラチン物質のクレンジング及び/又はメークアップ除去製品としての、上述した組成物の美容的使用からなる。
また本発明の他の主題は、本発明の組成物を、水の存在下、ケラチン物質に適用し、マッサージして泡を形成させ、形成された泡と残留している汚れを水ですすいで除去することを特徴とする、ヒトのケラチン物質から残留している汚れをクレンジングするための美容方法からなる。
さらに本発明は、低温時における組成物のテクスチャーの安定性を改善する目的で、化粧品的に許容可能な水性媒体に、少なくとも一のアニオン性界面活性剤と少なくとも一の電解物質とを含有せしめてなる液状のクレンジング用組成物に、活性物質として0.5重量%未満の含有量で、上述したメタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの架橋したコポリマーを使用することに関する。
【0013】
全記載にわたって、「ヒトのケラチン物質」なる用語は、皮膚(手、唇、瞼及び頭皮を含む、体又は顔の皮膚)、爪及び外皮、例えば毛髪、睫毛及び眉毛を意味する。
ここで、「生理学的に許容可能な媒体」なる用語は、皮膚、粘膜、頭皮、目及び/又は毛髪と融和性のある媒体を意味する。さらに、それは水性媒体、すなわち水、好ましくは組成物の全重量に対して少なくとも35重量%の量の水、例えば35重量%〜95重量%、さらに好ましくは40重量%〜80重量%の範囲の量の水を含有する媒体である。
【0014】
本発明の組成物は、局所適用、特に皮膚への適用に適切な液状のクレンジング用組成物である。それらは、自重で流れ落ちるか又は流れ落ちることのできない、すなわち、例えば5ポアズ〜250ポアズ(0.5〜25Pa.s)、好ましくは35ポアズ〜200ポアズ(3.5〜20Pa.s)の範囲であってよい粘度を有するゲルの形態をしており、該粘度はレオマット(Rheomat)180測定機を用い、200s−1、25℃で測定したものであり、この機械は、粘度に応じて種々のスピンドル、例えば7ポアズ未満の範囲の粘度では2号スピンドル、2〜40ポアズの範囲の粘度では3号スピンドル、20ポアズを超える範囲の粘度では4号スピンドルを具備する。
【0015】
本発明に必須の特徴の一つは、メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの架橋したコポリマーが存在していることである。
メタクリル酸は、コポリマーの全重量に対して、好ましくは20重量%〜80重量%、特に25重量%〜70重量%、さらに35重量%〜65重量%の範囲の量で存在する。
アクリル酸アルキルは、コポリマーの全重量に対して、好ましくは15重量%〜80重量%、特に25重量%〜75重量%、さらには35重量%〜65重量%の範囲の量で存在する。それは、特にアクリル酸メチル、アクリル酸エチル及びアクリル酸ブチル、中でもアクリル酸エチルから選択される。
【0016】
このコポリマーは、少なくとも一の標準的なポリエチレン性不飽和架橋剤、例えばスクロース又はポリオール類のポリアルケニルエーテル、フタル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸アリル、エチレングリコールジ(メタ)アクリラート、メチレンビスアクリルアミド、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリラート、イタコン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、(メタ)アクリル酸亜鉛、及びヒマシ油、又は不飽和カルボン酸から製造されたポリオール誘導体で、部分的又は全体的に架橋しているのが好ましい。一般的に架橋剤の含有量は、コポリマーの全重量に対して、0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.03重量%〜3重量%、特に0.05重量%〜1重量%の範囲である。
【0017】
特に好ましい一形態において、本発明のコポリマーは、特に水に分散させた形態であってよい。分散液におけるコポリマー粒子の平均径は、一般的に10〜500nm、好ましくは20〜200nm、特に50〜150nmである。
コポリマー濃度は、活性物質で0.5重量%を超えるべきでない。この濃度を超えると、泡質は、特に泡立ち開始性及び泡の量に関し、かなり損なわれ始める。
コポリマー濃度は、活性物質として、組成物の全重量に対して好ましくは0.01重量%〜4重量%、さらに好ましくは0.1重量%〜0.3重量%の範囲である。
【0018】
組成物に存在する電解物質は、好ましくはアルカリ金属塩、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム又は硫酸カリウム、特に塩化ナトリウムから選択される。それは、組成物の全重量に対して、好ましくは0.25重量%以上、特に0.25重量%〜5重量%、さらには0.5重量%〜3重量%の範囲の濃度で使用されるであろう。
【0019】
本発明の組成物は、少なくとも一のアニオン性界面活性剤を含有する。
使用され得るアニオン性界面活性剤の例には、カルボキシラート類、オキシエチレン化された又はオキシエチレン化されていないアルキルスルファート類、スルホナート類、アルキルスルホアセタート類、ホスファート類、ポリペプチド類、及びアルキルポリグルコシドのアニオン性誘導体、及びそれらの混合物が含まれ得る。
【0020】
挙げることのできるカルボキシラート類の例には以下のものが含まれる:
− アミドエーテルカルボキシラート類(AEC)、例えばカオ・ケミカルズ社(Kao Chemicals)からアキポ・フォーム(Akypo Foam)30(登録商標)の名称で販売されている、ラウリルアミドエーテルカルボン酸ナトリウム(3EO);
− ポリオキシエチレン化されたカルボン酸塩、例えばカオ・ケミカルズ社からアキポ・ソフト(Akypo Soft)45NV(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(6EO)されたラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム(65/25/10 C12-14-16);カルボキシメチルとオリブ油のポリオキシエチレン化された脂肪酸、バイオロギアEテクノロジア社(Biologia E Technologia)からオリベン(Olivem)400(登録商標)の名称で販売されている製品;ニッコール社(Nikkol)からニッコールECTD-6NEX(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(6EO)されたトリデシルエーテルカルボン酸ナトリウム;
− アセタート類、例えばサンヨー社(Sanyo)からビューライト(Beaulight)SHAAの名称で販売されている2-(2-ヒドロキシアルキルオキシ)酢酸ナトリウム;
− N-アシルアミノ酸のアルカリ金属塩、例えば(1)サルコシナート類、例えばチバ社(Ciba)からサルコシル(Sarkosyl)NL97(登録商標)の名称で、又はセピック社(SEPPIC)からオラミックス(Oramix)L30(登録商標)の名称で販売されているラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ニッコール社からニッコール・サルコシナートMN(登録商標)の名称で販売されているミリストイルサルコシン酸ナトリウム、及びニッコール社からニッコール・サルコシナートPN(登録商標)の名称で販売されているパルミトイルサルコシン酸ナトリウム;(2)アラニナート類、例えばニッコール社からニッコールアラニン酸ナトリウムLN30(登録商標)の名称で、又はカワケン社(Kawaken)からアラノン(Alanone)ALE(登録商標)の名称で販売されているN-ラウロイル-N-メチルアミドプロピオン酸ナトリウム、及びカワケン社からアラノンALTA(登録商標)の名称で販売されているN-ラウロイル-N-メチルアラニントリエタノールアミン;(3)アシルグルタマート類、例えば味の素社(Ajinomoto)からアシルグルタマートCT-12(登録商標)の名称で販売されているトリエタノールアミンモノココイルグルタマート、及び味の素社からアシルグルタマートLT-12(登録商標)の名称で販売されているトリエタノールアミンラウロイルグルタマート;(4)アスパルタート類、例えばトリエタノールアミン-N-ラウロイルアスパルタ−トとトリエタノールアミン-N-ミリストイルアスパルタートの混合物で、三菱社(Mitsubishi)からアスパラック(Asparack)(登録商標)の名称で販売されているもの;(5)グリシナート類、例えば味の素社からアミライト(Amilite)GCS-12(登録商標)及びアミライトGCK12の名称で販売されているN-ココイルグリシン酸ナトリウム;
− シタラート類、例えばゴールドシュミット社(Goldschmidt)からウィトコノール(Witconol)EC1129の名称で販売されている、ココアルコール類のオキシエチレン化(9EO)されたクエン酸モノエステル;
− ガラクツロナート類、例えばソリアンス社(Soliance)から販売されているドデシル-D-ガラクトシドウロン酸ナトリウム;
− 無機又は有機塩基で塩化された、天然又は合成由来の脂肪酸塩である石鹸。脂肪鎖は6〜22の炭素原子、好ましくは8〜18の炭素原子を有していてよい。無機又は有機塩基は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、アミノ酸、及びアミノアルコール類から選択されてよい。使用され得る塩の例には、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リジン、及びアルギニン塩が含まれる。挙げることのできる石鹸の例には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸又はステアリン酸のカリウム又はナトリウム塩(ナトリウム又はカリウムのラウラート、ミリスタート、パルミタート及びステアラート)、及びそれらの混合物が含まれる。
【0021】
挙げることのできるオキシエチレン化された又はオキシエチレン化されていないアルキルスルファート類の例には、コグニス社(Cognis)からシポン(Sipon)AOS225(登録商標)の名称で販売されている、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(70/30 C12-C14)(2.2EO)、コグニス社からシポンLEA370(登録商標)の名称で販売されているラウリルエーテル硫酸アンモニウム(70/30 C12-C14)(3EO)、ローディア・シミー社(Rhodia Chimie)からローダペックス(Rhodapex)AB/20(登録商標)の名称で販売されているアルキルエーテル(9EO)硫酸アンモニウム(C12-C14)、及びアルブライト・アンド・ウィルソン社(Albright & Wilson)からエンピコール(Empicol)BSD52の名称で販売されている、ナトリウム及びマグネシウムのラウリル及びオレイルエーテルスルファートの混合物が含まれる。
【0022】
挙げることのできるスルホナート類の例には、(1)α-オレフィンスルホナート類、例えばステパン社(Stepan)からバイオ-タージ(Bio-terge)AS-40(登録商標)の名称で、ウィトコ社からウィトコナート(Witconate)AOSプロステージ(Prostege)(登録商標)及びスルフラミン(Sulframine)AOS PH12(登録商標)の名称で販売されているα-オレフィンスルホン酸ナトリウム(C14-C16)、クラリアント社(Clariant)からホスタピュア(Hostapur)SAS30(登録商標)の名称で販売されている第2級オレフィンスルホン酸ナトリウム;(2)イソチオナート類、例えばココイルイソチオン酸ナトリウム、例えばジョルダン社(Jordan)からジョルダポン(Jordapon)CI P(登録商標)の名称で販売されている製品、(3)タウラート類、例えばクラリアント社からホスタポン(Hostapon)CTペースト(Paste)(登録商標)の名称で販売されているパーム核油メチルタウラートのナトリウム塩;N-アシル-N-メチルタウラート類、例えばクラリアント社からホスタポン(Hostapon)LT-SF(登録商標)の名称で、又はニッコール社からニッコールCMT-30-T(登録商標)の名称で販売されているN-ココイル-N-メチルタウリン酸ナトリウム、及びニッコール社からニッコールPMT(登録商標)の名称で販売されているパルミトイルメチルタウリン酸ナトリウムが含まれる。
【0023】
挙げることのできるスルホスクシナート類の例には、ウィトコ社からセタシン(Setacin)103スペシャル(登録商標)、レヲポール(Rewopol)SB-FA30K4(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(3EO)されたラウリルアルコールモノスルホスクシナート(70/30 C12/C14)、チンマー・シュバーツ社(Zschimmer Schwarz)からセタシンFスペシャル・ペースト(登録商標)の名称で販売されているC12-C14アルコールヘミスルホコハク酸二ナトリウム塩、コグニス社からスタンダポール(Standapol)SH135(登録商標)の名称で販売されているオレアミドスルホコハク酸二ナトリウム、及びサンヨー社からレボン(Lebon)A-5000(登録商標)の名称で販売されているオキシエチレン化(5EO)されたラウリルアミドモノスルホスクシナートが含まれる。
【0024】
挙げることのできるホスファート類の例には、モノアルキルホスファート及びジアルキルホスファート、例えばカオ・ケミカルズ社からMAP20(登録商標)の名称で販売されているラウリルモノホスファート、ドデシルリン酸のカリウム塩、コグニス社からクラフォール(Crafol)AP-31(登録商標)の名称で販売されているモノエステル及びジエステルの混合物(主としてジエステル)、コグニス社からクラフォールAP-20(登録商標)の名称で販売されているオクチルリン酸のモノエステルとジエステルの混合物、及びコンディア社(Condea)からイソフォール(Isofol)12 7EOホスファートエステル(登録商標)の名称で販売されている、エトキシル化(7モルのEO)された2-ブチル-オクタノールリン酸のモノエステルとジエステルの混合物が含まれる。
【0025】
挙げることのできるポリペプチド類(穀物、特に小麦及びオート麦において、脂肪鎖を縮合させることにより得られた化合物、アミノ酸)の例には、クロダ社(Croda)からアミノフォーム(Aminofoam)WOR(登録商標)の名称で販売されている、加水分解されたラウロイル小麦タンパク質のカリウム塩;メイブルック社(Maybrook)からメイ-テイン(May-Tein)SY(登録商標)の名称で販売されている、加水分解されたココイル大豆タンパク質のトリエタノールアミン塩;セピック社からプロテオール・オート(Proteol Oat)(登録商標)の名称で販売されているオート麦ラウロイルアミノ酸のナトリウム塩;ドイツ・ゼラチン社(Deutsche Gelatine)からゲリダーム(Geliderm)3000(登録商標)の名称で販売されているココナツ脂肪酸にグラフトしたコラーゲン加水分解物;セピック社からプロテオールVS22(登録商標)の名称で販売されている、水素化ココナツ酸でアシル化された大豆タンパク質が含まれる。
【0026】
特に挙げることのできるアニオン性アルキルポリグルコシド誘導体には、グリセリルのシタラート類、タータラート類、スルホスクシナート類、カルボナート類、及びアルキルポリグルコシド類から得られるエーテルが含まれる。挙げることのできる例には、セサルピニア社(Cesalpinia)からユーカロール(Eucarol)AGE-ET(登録商標)の名称で販売されている、ココイルポリグルコシド(1,4)酒石酸エステルのナトリウム塩;セピック社からエッサイ(Essai)512MP(登録商標)の名称で販売されている、ココイルポリグルコシド(1,4)スルホコハク酸エステルの二ナトリウム塩;セサルピニア社からユーカロールAGE-EC(登録商標)の名称で販売されている、ココイルポリグルコシド(1,4)クエン酸エステルのナトリウム塩、及びコグニス社からプランタポン(Plantapon)LGCソーブの名称で販売されているラウリルポリグルコシドエーテルカルボン酸ナトリウムが含まれる。
【0027】
1〜30のエチレンオキシド基を有するC-C24アルキルエーテルスルファート塩では、好ましくは、特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属、アンモニウム、アミン又はアミノアルコールの塩、さらにはナトリウム塩、特に平均数で1〜4のエチレンオキシド基を有するオキシエチレン化された(C12-C14)アルキルエーテル硫酸ナトリウム、中でもラウレス硫酸ナトリウム(CTFA名)が使用されるであろう。
【0028】
本発明の特に好ましい一形態において、組成物は、少なくとも一の両性又は双性イオン性界面活性剤をさらに含有している。
使用され得る両性及び双性イオン性界面活性剤の例には、アルキルベタイン類、N-アルキルアミドベタイン類及びその誘導体、スルタイン類、ポリアミノカルボン酸アルキル(APAC)、及びアルキルアンホアセタート類、及びそれらの混合物が含まれる。
【0029】
挙げることのできるアルキルベタイン類の例には、ココベタイン、例えばコグニス社からデハイトン(Dehyton)AB-30(登録商標)の名称で販売されている製品;ラウリルベタイン、例えばクラリアント社からゲナゲン(Genagen)KB(登録商標)の名称で販売されている製品;オキシエチレン化(10EO)ラウリルベタイン、例えば新日本理化社(Shin Nihon Rica)からラウリルエーテル(10OE)ベタイン(登録商標)の名称で販売されている製品;オキシエチレン化(10EO)ステアリルベタイン、例えば新日本理化社からステアリルエーテル(10OE)ベタイン(登録商標)の名称で販売されている製品が含まれる。
N-アルキルアミドベタイン及びその誘導体としては、例えばサンヨー社からレボン2000HG(登録商標)の名称で、又はアルブライト・アンド・ウィルソン社からエンピゲン(Empigen)BB(登録商標)の名称で販売されているコカミドプロピルベタイン;ウィトコ社からレヲテリック(Rewoteric)AMB12P(登録商標)の名称で販売されているラウラミドプロピルベタインを挙げることができる。
【0030】
スルタインとしては、クロダ社からクロスルタイン(Crosultaine)C-50(登録商標)の名称で販売されているココイルアミドプロピルヒドロキシスルホベタインを挙げることができる。
【0031】
挙げることのできるポリアミノカルボン酸アルキル(APAC)には、アクゾ・ノーベル社(Akzo Nobel)からアンホラック(Ampholak)7CX/C(登録商標)及びアンホラック7CX(登録商標)の名称で販売されているココイルポリアミノカルボン酸ナトリウム;アクゾ・ノーベル社からアンホラック7TX/C(登録商標)の名称で販売されているステアリルポリアミノカルボン酸ナトリウム;アクゾ・ノーベル社からアンホラックXO7/C(登録商標)の名称で販売されているカルボキシメチルオレイルポリプロピルアミンナトリウムが含まれる。
【0032】
挙げることのできるアルキルアンホアセタート類の例には、N-二ナトリウム-N-ココイル-N-カルボキシメトキシエチル-N-カルボキシメチルエチレンジアミン(CTFA名:ココアンホ二酢酸二ナトリウム)、例えばローディア・シミー社からミラノール(Miranol)C2M濃縮物NP(登録商標)の名称で販売されている製品;及びN-ナトリウム-N-ココイル-N-ヒドロキシエチル-N-カルボキシメチルエチレンジアミン(CTFA名:ココアンホ酢酸ナトリウム)が含まれる。
特に使用されるであろう両性界面活性剤は:
− ココベタイン、例えばローディア社のミラタイン(Mirataine)BB/FLA、又はハンツマン社(Huntsman)のエンピゲンBB/FLといった市販品、
− ココアンホ二酢酸二ナトリウム、例えばローディア社からミラノール(登録商標)C2M濃縮物の商品名で販売されている製品、
である。
【0033】
また本発明の組成物は、一又は複数の非イオン性界面活性剤をさらに含有していてよい。これらはそれら自身よく知られている化合物[これに関して、特にブラッキー・アンド・サン出版社(グラスゴー及びロンドン)からの、エム・アール・ポーター(M.R. Porter)による「界面活性剤ハンドブック(Handbook of Surfactants)」、1991年、116-178頁を参照]である。しかして、それらは、特に、例えば8〜18の炭素原子を有する脂肪鎖を有するポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化された脂肪酸、脂肪アルキルフェノール類、脂肪α-ジオール類又は脂肪アルコール類から選択されてよく、特に、エチレンオキシド又はプロピレンオキシド基の数が2〜50の範囲にあり、グリセロール基の数が2〜30の範囲にあるものとすることができる。また、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのコポリマー、脂肪アルコール類とエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの縮合物;好ましくは2〜30モルのエチレンオキシドを有するポリエトキシル化脂肪アミド類、平均1〜5、特に1.5〜4のグリセロール基を有するポリグリセロール化脂肪アミド類;好ましくは2〜30モルのエチレンオキシドを有するポリエトキシル化脂肪アミン類;好ましくは2〜30モルのエチレンオキシドを有するエトキシル化されたソルビタンの脂肪酸エステル;スクロースの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、(C-C24)アルキルポリグルコシド類、N-(C-C24)アルキルグルカミン誘導体、及びアミンオキシド類、例えば(C10-C14)アルキルアミンオキシド類又はN-(C10-C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド類、及びそれらの混合物を挙げることもできる。
【0034】
使用されるアルキルポリグルコシド類には、好ましくは6〜30の炭素原子、より好ましくは8〜16の炭素原子を有するアルキル基、及び好ましくは1、2ないし3の糖類単位を含む親水性基(グルコシド)を有するものが含まれる。挙げることのできるアルキルポリグルコシド類には、例えばデシルグルゴシド(アルキル-C/C11-ポリグルコシド(1.4))、例えばカオ・ケミカルズ社からミドール(Mydol)10(登録商標)の名称で、コグニス社からプランタレン(Plantaren)2000UP(登録商標)の名称で、セピック社(Seppic)からオラミックスNS10(登録商標)の名称で販売されている製品;カプリリル/カプリルグルコシド、例えばセピック社からオラミックスCG110(登録商標)の名称で販売されている製品;ラウリルグルコシド、例えばコグニス社からプランタレン1200N(登録商標)及びプランタケア(Plantacare)1200(登録商標)の名称で販売されている製品;及びココグルコシド、例えばコグニス社からプランタケア818/UP(登録商標)の名称で販売されている製品が含まれる。
【0035】
マルトース誘導体は、例えば欧州特許出願第566438号公報に記載されているもの、特にO-オクタノイル-6'-D-マルトース、又は仏国特許第2739556号公報に記載されているO-ドデカノイル-6'-D-マルトースである。
【0036】
ポリグリセロール化脂肪アルコール類としては、ポリグリセロール化ドデカンジオール(3.5モルのグリセロール)、例えばシメックス社(Chimex)からシメキサン(Chimexane)NF(登録商標)の名称で製造されている製品を挙げることができる。
【0037】
本発明のクレンジング用組成物は、発泡する洗浄用組成物を構成しており、組成物に発泡性を付与する少なくとも一のアニオン性界面活性剤を含有している。また他の非イオン性、両性及び双性イオン性界面活性剤をさらに含有していてもよい。
活性物質の重量としての界面活性剤(類)の全量は、一般的に5重量%を超える。それは、組成物の全重量に対して、好ましくは5重量%〜50重量%、特に6重量%〜50重量%、より好ましくは6重量%〜30重量%、さらに好ましくは8重量%〜25重量%の範囲であってよい。
【0038】
本発明の組成物の化粧品的に許容可能な水性媒体は、水の他に、1〜6の炭素原子を有する低級アルコール類、例えばエタノール;ポリオール類、例えばグリセロール;グリコール類、例えばブチレングリコール、イソプレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、例えばPEG-8;ソルビトール;糖類、例えばグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース及びスクロース;及びそれらの混合物から選択される、一又は複数の溶媒をさらに含有してよい。本発明の組成物の溶媒(類)の量は、組成物の全重量に対して0.5重量%〜30重量%、好ましくは5重量%〜20重量%の範囲であってよい。好ましくは、組成物は、組成物の全重量に対して50重量%〜95重量%の水を含有する。
【0039】
本発明の組成物は、好ましくは、発泡組成物に柔軟性やクリーミー性を付与する、ポリクアテルニウム型の一又は複数のカチオン性ポリマーをさらに含有していてよい。
これらのカチオン性ポリマーは、好ましくは次のポリマー:
ポリクアテルニウム5、例えばカルゴン社(Calgon)から販売されている製品メルクアット(Merquat)5;
ポリクアテルニウム6、例えばチバ社から販売されている製品サルケア(Salcare)SC30、及びカルゴン社から販売されている製品メルクアット100;
ポリクアテルニウム7、例えばカルゴン社から販売されている製品メルクアットS、メルクアット2200及びメルクアット550、及びチバ社から販売されている製品サルケアSC10;
ポリクアテルニウム10、例えばアメルコール社(Amerchol)から販売されている製品ポリマーJR400;
ポリクアテルニウム11、例えばISP社から販売されている製品ガフクアット(Gafquat)755、ガフクアット775N及びガフクアット734;
ポリクアテルニウム15、例えばローム社(Rohm)から販売されている製品ローハギット(Rohagit)KF720F;
ポリクアテルニウム16、例えばBASF社から販売されている製品ルビクアット(Luviquat)FC905、ルビクアットFC370、ルビクアットHM552及びルビクアットFC550;
ポリクアテルニウム22、例えばカルゴン社から販売されている製品メルクアット280;
ポリクアテルニウム28、例えばISP社から販売されている製品スタイリーズ(Styleze)CC10;
ポリクアテルニウム39、例えばカルゴン社から販売されている製品メルクアット・プラス3330;
ポリクアテルニウム44、例えばBASF社から販売されている製品ルビクアット・ケア;
ポリクアテルニウム46、例えばBASF社から販売されている製品ルビクアット・ホールド;
ポリクアテルニウム47、例えばカルゴン社から販売されている製品メルクアット2001;
から選択され得る。
使用され得るカチオン性ポリマーには、カチオン性グアール、例えばローディア社から販売されている製品ジャガー(Jaguar)が含まれる。
【0040】
本発明の組成物は、化粧品に通常使用されているアジュバント、特にクレンジング製品に使用されているものを含有していてよい。挙げることのできるアジュバントの例には、香料、防腐剤、金属イオン封鎖剤(EDTA)、顔料、真珠光沢剤又は乳白剤、無機又は有機フィラー、マット剤、漂白剤又は剥離剤、可溶性染料、化粧品用又は皮膚用活性剤、非イオン性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン(PVP)、アニオン性ポリマー、水性媒体を融和しない脂肪物質、例えば油又はロウが含まれる。これら種々のアジュバントの量は、考慮される分野で従来から使用されている量、例えば組成物の全重量に対して0.01〜20%である。これらのアジュバント及びその濃度は、本発明の組成物に所望される特性を変化させないようにすべきである。
【0041】
挙げることのできる油の例には、植物由来の油(ホホバ油、アボカド油、ゴマ油、ヒマワリ油、トウモロコシ油、大豆油、紅花油、又はグレープシード油)、鉱物性油(ワセリン、又は水素化していてもよいイソパラフィン類)、合成油(ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セテアリル、ポリイソブチレン、エチルヘキシルパルミタート、又は安息香酸アルキル)、揮発性又は非揮発性のシリコーン油、例えばポリジメチルシロキサン類(PDMS)及びシクロジメトキシシロキサン類又はシクロメチコーン類、及びフルオロ油又はフルオロシリコーン油、及びこれらの油の混合物が含まれる。
【0042】
本発明の組成物に使用され得る活性剤には、化粧品及び皮膚科学で通常使用されている任意の活性剤、例えば水溶性又は脂溶性のビタミン類又はプロビタミン類、例えばビタミンA(レチノール)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンB3又はPP(ナイアシンアミド)、ビタミンB5(パンテノール)、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンK1、β-カロテン、及びこれらのビタミン類の誘導体、特にそれらのエステル;ステロイド類、例えばDHEA及び7α-ヒドロキシDHEA;消毒剤;抗脂漏剤及び抗菌剤、例えば過酸化ベンゾイル、サリチル酸、トリクロサン、トリカルバン、又はアゼライン酸;保湿剤、例えばグリセロール、ヒアルロン酸、ピロリドンカルボン酸(PCA)及びその塩、ナトリウムピドラート(sodium pidolate)、セリン、キシリトール、トレハロース、エクトイン(ectoin)、セラミド類、又は尿素;角質溶解剤及び抗加齢剤、例えばα-ヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、クエン酸、又は乳酸、β-ヒドロキシ酸、例えばサリチル酸及びその誘導体;酵素及び補酵素、特にコエンザイムQ10;サンスクリーン剤;蛍光増白剤;痩身用活性剤、例えばカフェイン、テオフィリン、又はテオブロミン、抗炎症剤、例えば18-β-グリシルレチン酸、及びウルソル酸、及びそれらの混合物が含まれる。これらの活性剤の2又はそれ以上の混合物を使用してもよい。活性剤(類)は、組成物の全重量に対して、例えば0.01〜20%、好ましくは0.1〜10%、さらに好ましくは0.5〜5%の範囲の濃度で存在してもよい。
【0043】
挙げることのできるフィラーには、無機フィラー、例えばタルク又はケイ酸マグネシウム(粒子径:5ミクロン)、特にルゼナック社(Luzenac)からルゼナック15M00(登録商標)の名称で販売されているもの、カオリン又はケイ酸アルミニウム、例えばイメリス社(Imerys)からカオリン・サプリーメ(Kaolin Supreme)(登録商標)の名称で販売されている製品、又は有機フィラー、例えばデンプン、特にロケテ社(Roquette)からアミドン・デ・マイス(Amidon De Mais)B(登録商標)の名称で販売されている製品、ナイロンマイクロスフェア、例えばアトケム社(Atochem)からオルガソール(Orgasol)2002UD NAT COS(登録商標)の名称で販売されているもの、イソブタンを含有する塩化ビニリデン/アクリロニトリル/メタクリロニトリルのコポリマーをベースにした膨張マイクロスフェア、例えばエクスパンセル社(Expancel)からエクスパンセル551DE(登録商標)の名称で販売されているものが含まれる。また本発明の組成物に、繊維、例えばナイロン繊維(エタブリッセメンツ・ポール・ボンテ社(Etablissements Paul Bonte)から販売されているポリアミド0.9Dtex 0.3MM)、及びセルロース繊維又は「レーヨン」(クレアモント・フロック・コーポレーション(Claremont Flock Corporation)から販売されているレーヨン・フロック・レシス(RCISE)NOOO3MO4(登録商標))を添加してもよい。
【0044】
挙げることのできる真珠光沢剤又は乳白剤には、パルミチン酸ナトリウム又はマグネシウム、ステアリン酸ナトリウム又はマグネシウム、及びヒドロキシステアリン酸ナトリウム又はマグネシウム、脂肪鎖を有するアシル化誘導体、例えばエチレングリコール又はポリエチレングリコールのモノステアラート又はジステアラート、脂肪鎖を有するエーテル、例えばジステアリルエーテル又は1-(ヘキサデシルオキシ)-2-オクタデカノール、及び脂肪アルコール類、特にステアリルアルコール、セチルアルコール、又はベヘニルアルコール、及びそれらの混合物が含まれる。
【0045】
本発明の発泡組成物は、化粧品及び皮膚科学で使用可能であり、特に化粧品用組成物、中でも皮膚(体、顔、又は目)、頭皮及び/又は毛髪用のクレンジング又はメークアップ除去製品を構成してよい。それらは、あらゆる種類の皮膚(乾燥、正常、混合又は脂性肌)に使用することができる。
また本発明の組成物は、特にシャワー製品;バス製品;手のクレンジング製品;シャンプー;目及び/又は顔用のメークアップ除去製品として使用され得る。
【0046】
本発明の他の主題は、ヒトのケラチン物質、特に皮膚用のクレンジング及び/又はメークアップ除去製品として、上述した組成物を美容的に使用することからなる。
【0047】
また本発明の組成物は、特に脂性肌をトリートメントするのに特異的な活性剤、例えば抗脂漏剤、中でもサリチル酸とその誘導体、アゼライン酸、トリクロサン、トリカルバン、ピロクトンオラミン、又はナイアシンアミド(ビタミンPP)をそこに添加することにより、脂性肌をトリートメントするために使用されてもよい。
よって、本発明の他の主題は、脂性肌のトリートメント用組成物を調製するための、上述した組成物の使用にある。
【0048】
本発明の組成物は、一般的に3〜10の最終的なpHを有する。好ましくは、このpHは4〜8である。pHは、組成物に塩基(有機又は無機)、例えばアンモニア水、又は第1級、第2級又は第3級(ポリ)アミン、特にモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン又は1,3-プロパンジアミンを添加することにより、もしくは無機又は有機酸、好ましくはカルボン酸、例えばクエン酸を添加することにより、便宜的に所望の値に調節することができる。
【0049】
本発明の組成物は、選択される用途に従い、ボトル、チューブ、ポンプ式ディスペンサーボトル、エアゾール装置、又は液状の洗浄用組成物に適切な任意の他の包装方式で包装されてもよい。
エアゾール装置に包装された本発明のクレンジング用組成物は、エアゾール組成物を調製するために通常使用されている任意の噴霧剤をさらに含有していてよい。本発明において使用される噴霧ガスとしては、特に炭化水素ベースガス、例えばプロパン、n-ブタン又はイソブタン、及びそれらの混合物;フッ化ガス、例えばクロロジフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジフルオロエタン、クロロジフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン等、及びそれらの混合物;ヒドロフルオロカーボンベースガス;ジメチルエーテル及びジメチルエーテルと一又は複数の炭化水素ベースガスとの混合物;窒素、空気及び二酸化炭素及びそれらの混合物を挙げることができる。2〜6の炭素原子を有する炭化水素ベースガス、特にイソブタン、プロパン、及びn-ブタンの混合物が本発明において好ましく使用される。噴霧ガス(類)は、組成物の全重量に対して0.1重量%〜15重量%、特に1重量%〜8重量%の割合で装置中に存在する。
【0050】
最後に、本発明は、低温時における組成物のテクスチャーの安定性を改善する目的で、化粧品的に許容可能な水性媒体に、少なくとも一のアニオン性界面活性剤と少なくとも一の電解物質とを含有せしめてなる液状のクレンジング用組成物に、メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの架橋した又は架橋していないコポリマーを使用することに関する。
次の実施例は本発明を例証するものであるが、制限するものではない。特に示さない限り、表示した量は重量パーセンテージであり、化合物の名称は、ケースによって、化学名又はCTFA名(国際化粧成分辞書及びハンドブック)として付与している。
【実施例】
【0051】
【表3】

【0052】
次の手順に従い、組成物を調製する:
1)製造タンクに:
・水、防腐剤及びグリセロールを導入し、
・完全に溶解するまでゆっくりと攪拌しつつ、いくらかのラウレス硫酸ナトリウムを添加し、
・次に、攪拌しつつ、二ナトリウムEDTA、ポリクアテルニウム-7、アクリラートコポリマー及び香料を逐次添加し、
2)いくらかの水とラウレス硫酸ナトリウムで、ジステアリン酸グリコールを溶解させ、
3)この調製物、ついで、ココベタイン及びココアンホ二酢酸二ナトリウムを製造タンクに添加する。
【0053】
良好な発泡性と洗浄性を有し;皮膚上で乾ききることがなく、すすぎ後に柔軟感を残すものであった。組成物が約15℃−18℃の温度で保管された場合、包装の放置時も何ら弾性的テクスチャーは観察されなかった。
弾性的テクスチャーの観察は、以下に記載するような感覚的観点からなされる:
・皿に2gの製品を計量し、4℃で15分置き、
・この時間後、スパチュラで取り出し:外観が弾性的でゼラチン状であれば、製品のテクスチャーは許容不可であるとする。
【0054】
この観察を、実施例1ないし4に相当する調製物で実施した:
活性物質として0.5重量%未満の量のアクリラートコポリマーを含有する実施例1及び2は、許容可能なテクスチャーを有しており:皿での外観は弾性的でもゼラチン状でもないが、流動的である。
0.5重量%を超える量のアクリラートコポリマーを含有する比較実施例3は、化粧品特性、特に泡立ち開始性及び泡の量において不満足なものである。
アクリラートコポリマーを含有しない比較実施例4は、許容不可のテクスチャーを有し:皿での外観は弾性的でゼラチン状である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品的に許容可能な水性媒体に:
(a)少なくとも一のアニオン性界面活性剤;
(b)少なくとも一の電解物質;
(c)活性物質として、組成物の全重量に対して0.5重量%未満の量の、メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの少なくとも一の架橋したコポリマー;
を含有せしめてなる液状のクレンジング用組成物であって;但し、該組成物が以下の表:
【表1】

に記載されているものと同様の組成物ではないことを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記コポリマーにおいて、メタクリル酸が、コポリマーの全重量に対して20重量%〜80重量%、特に25重量%〜70重量%、さらに35重量%〜65重量%の範囲の量で存在している、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記コポリマーにおいて、アクリル酸アルキルが、コポリマーの全重量に対して15重量%〜80重量%、特に25重量%〜75重量%、さらには35重量%〜65重量%の範囲の量で存在している、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記コポリマーにおいて、アクリル酸アルキルが、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル及びアクリル酸ブチルから選択される、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
アクリル酸アルキルがアクリル酸エチルである、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとのコポリマーが、少なくとも一の標準的なポリエチレン性不飽和架橋剤で、部分的又は全体的に架橋している、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
架橋剤の含有量が、コポリマーの全重量に対して、0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.03重量%〜3重量%、特に0.05重量%〜1重量%の範囲である、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとのコポリマーが、粒子の水性分散液の形態である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
分散液におけるコポリマー粒子の平均径が10〜500nm、好ましくは20〜200nm、特に50〜150nmの範囲である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとのコポリマーが、30%の水性分散液の形態の、架橋したメタクリル酸/アクリル酸エチルのコポリマーである、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
メタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとのコポリマーが、活性物質として、組成物の全重量に対して0.01重量%〜0.4重量%、好ましくは0.1重量%〜0.3重量%の範囲の濃度で存在している、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
電解物質がアルカリ金属塩から選択される、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
電解物質が、塩化ナトリウム、塩化カリウム又は硫酸ナトリウムである、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
電解物質が、組成物の全重量に対して0.25重量%以上、特に0.5重量%〜3重量%の濃度で存在している、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
電解物質が、組成物の全重量に対して0.25重量%〜5重量%、特に0.5重量%〜3重量%の範囲の濃度で存在している、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
アニオン性界面活性剤が、カルボキシラート類、オキシエチレン化された又はオキシエチレン化されていないアルキルスルファート類;スルホナート類;アルキルスルホアセタート類;ホスファート類;ポリペプチド類;アルキルポリグルコシドのアニオン性誘導体、及びそれらの混合物から選択される、請求項1ないし15のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
アニオン性界面活性剤が、1〜30のエチレンオキシド基を有するC-C24アルキルエーテルスルファート塩から選択される、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
アニオン性界面活性剤が、平均数で1〜4のエチレンオキシド基を有するオキシエチレン化された(C12-C14)アルキルエーテル硫酸ナトリウム、特にラウレス硫酸ナトリウムから選択される、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
少なくとも一の両性又は双性イオン性界面活性剤をさらに含有している、請求項1ないし18のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
両性又は双性イオン性界面活性剤が、アルキルベタイン類、N-アルキルアミドベタイン類及びその誘導体、スルタイン類、ポリアミノカルボン酸アルキル、及びアルキルアンホアセタート類、及びそれらの混合物から選択される、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
両性又は双性イオン性界面活性剤が:
− ココベタイン、
− ココアンホ二酢酸二ナトリウム、又はそれらの混合物、
から選択される、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
少なくとも一の非イオン性界面活性剤をさらに含有している、請求項1ないし21のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
非イオン性界面活性剤が、
− 脂肪鎖を有するポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化された脂肪酸、脂肪アルキルフェノール類、脂肪α-ジオール類又は脂肪アルコール類;
− エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのコポリマー;
− 脂肪アルコール類とエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの縮合物;
− ポリエトキシル化脂肪アミド類;
− ポリグリセロール化脂肪アミド類;
− ポリエトキシル化脂肪アミン類;
− エトキシル化されたソルビタンの脂肪酸エステル;
− スクロースの脂肪酸エステル;
− ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;
− (C-C24)アルキルポリグリコシド類;
− N-(C-C24)アルキルグルカミン誘導体;
− アミンオキシド類;
− N-(C10-C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド類;
及びそれらの混合物から選択される、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
活性物質の重量としての界面活性剤の全量が、組成物の全重量に対して5重量%を超える、請求項1ないし23のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項25】
活性物質の重量としての界面活性剤の全量が、組成物の全重量に対して5重量%〜50重量%、好ましくは6重量%〜50重量%、より好ましくは6重量%〜30重量%、さらに好ましくは8重量%〜25重量%の範囲である、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
一又は複数のカチオン性ポリマーをさらに含有している、請求項1ないし25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
香料、防腐剤、金属イオン封鎖剤(EDTA)、顔料、真珠光沢剤又は乳白剤、無機又は有機フィラー、マット剤、漂白剤又は剥離剤、可溶性染料、化粧品用又は皮膚科学用活性剤、非イオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、及び脂肪物質から選択される一又は複数の化粧品用アジュバントをさらに含有している、請求項1ないし26のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項28】
ヒトのケラチン物質のクレンジング及び/又はメークアップ除去製品としての、請求項1ないし27のいずれか1項に記載の組成物の美容的使用。
【請求項29】
バス又はシャワー製品としての、請求項28に記載の使用。
【請求項30】
手のクレンジング製品としての、請求項28に記載の使用。
【請求項31】
シャンプーとしての、請求項28に記載の使用。
【請求項32】
目、顔又は唇用のメークアップ除去製品としての、請求項28に記載の使用。
【請求項33】
脂性肌のトリートメント用組成物を調製するための、請求項1ないし27のいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項34】
請求項1ないし27のいずれか1項に記載の組成物を、水の存在下、ケラチン物質に適用し、マッサージをして泡を形成させ、形成された泡と残留している汚れを水ですすいで除去することを特徴とする、ヒトのケラチン物質から残留している汚れをクレンジングするための美容方法。
【請求項35】
低温時における組成物のテクスチャーの安定性を改善する目的で、化粧品的に許容可能な水性媒体に、少なくとも一のアニオン性界面活性剤と少なくとも一の電解物質とを含有せしめてなる液状のクレンジング用組成物に、活性物質として0.5重量%未満の割合での、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のメタクリル酸とアクリル酸C-Cアルキルとの架橋したコポリマーの使用。

【公開番号】特開2006−182768(P2006−182768A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−341887(P2005−341887)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】