アニメーシヨン構成装置
【目的】本発明は、各キーフレームの物体および視点の変化情報を補間し連続した変化呈示を可能にしている。
【構成】キーフレーム毎の物体および視点の変化情報からなるキーフレームデータをキーフレームデータ記憶部1に、物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴間の関係を示すタイプ例をタイプ例記憶部3にそれぞれ記憶し、タイプ例記憶部3より選択されるタイプ例の組み合わせにより解析部6にて呈示順序、呈示タイミングを含む呈示シナリオを生成するとともに、この呈示シナリオを用いて各キーフレームデータの物体および視点の変化情報を補間し連続したキーフレームの変化呈示データを生成し、これをディスプレイ8に表示するようにしている。
【構成】キーフレーム毎の物体および視点の変化情報からなるキーフレームデータをキーフレームデータ記憶部1に、物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴間の関係を示すタイプ例をタイプ例記憶部3にそれぞれ記憶し、タイプ例記憶部3より選択されるタイプ例の組み合わせにより解析部6にて呈示順序、呈示タイミングを含む呈示シナリオを生成するとともに、この呈示シナリオを用いて各キーフレームデータの物体および視点の変化情報を補間し連続したキーフレームの変化呈示データを生成し、これをディスプレイ8に表示するようにしている。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キーフレーム間を補間してアニメーションを構成するアニメーション構成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いくつかの物体で定義される3次元空間または2次元空間について、それぞれの物体の空間位置・大きさ・形状・色等を始め、その空間に対する視点の位置・角度等を時間的に変化することでアニメーションを構成するような場合、一定時間(シーン)ごとにそれぞれについての変化量を算出し、この結果を任意のコマ割り数で中割りして表示する方法(キーフレーム法)が知られており、例えば、特開平1ー241679号には、使用者の指定したタイミング(コマ割り)で、キーフレーム間の変化する対象全て(物体に関する情報、視点・光源等の情報)を同時に補間して描画するアニメーション編集装置が開示されている。
【0003】ところが、これら従来のものは、1つのキーフレームについて1表現しかできないため、同じ変化データから各フレーム間について呈示の順序やタイミングの違いによる何種類もの異なった表現を行おうとすると、同時に呈示を避けたい変化を別々のキーフレームに分けて定義する必要があり、このため各キーフレームに対する時間特性が崩れるだけでなく、キーフレーム数の増加を招くことがあった。
【0004】このことは、例えば、動いている物体の様子を現在の視点位置と異なる位置から見たいシーンを作成するには、まず視点を所定の位置まで動かし、次に物体を動かしてその様子を呈示するようになるが、このような場合、従来のものでは、視点の移動に対して視点のみが動くキーフレームを生成することが必要となって、キーフレーム数が増加することになる。
【0005】一方、他の例として変化する特徴が同じのいくつかの物体間でその比較を行いたい場合や特定の物体だけ目だたせたい場合、変化する全ての物体の変化を同時に呈示したのではその目的の対象がどれであるかわからないことがあり、また、1つの物体に同時に変化する特徴がいくつか存在し、その特徴間での関係を比較したり特定の特徴だけ目立たせたい場合、変化するものを同時変化させたのでは、目的の対象の変化がわかりにくく、比較する対象同志だけまたは目立たせたい対象だけを変化させて呈示したいこともある。このような場合も、従来のものでは、これら種々のシーンを実現するのにそれぞれに対応したキーフレームを生成しなければならず、同様に物体の変化をそれぞれ一つずつ見たいとすれば、その物体の数だけキーフレームが必要となるなど、キーフレーム数が増加してしまう。
【0006】そして、このようにキーフレーム数が増加すると、その分データ量が多くなるため、アニメーション生成のための処理に多くの時間がかかり、さらに、これら多くのキーフレームは変化の順序に従って並べ変える必要もあるため、さらに多くの処理時間を必要とする欠点があった。
【0007】一方、文字情報のような付加情報は、従来の方法ではキーフレーム毎の提示指定は行えるものの、補間されているフレーム間は常に呈示されるか、されないかの二者択一しかなく、しかも付加情報が多くなり1フレーム間の呈示時間が長くなると、情報過多となって変化しているメインの情報呈示の妨げになるおそれがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のアニメーション構成装置にあっては、1つのキーフレームについて1表現しかできないことから、キーフレーム数が増加する傾向にあり、これらキーフレーム数の増加によりデータ量が多くなるため、アニメーション生成の処理に多くの時間がかかり、さらに、これら多くのキーフレームは変化の順序に従って並べ変えるなどの必要性から、さらに多くの処理時間を必要とする問題点があった。また、文字情報のような付加情報を付加する場合も付加情報が多くなるとメインの情報呈示の妨げになる問題点があった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、アニメーション生成処理を短時間の内に簡単に行うことができるアニメーション構成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、キーフレーム毎の物体および視点の変化情報からなるキーフレームデータを記憶したキーフレームデータ記憶手段、物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴間の関係を示すタイプ例を記憶したタイプ例記憶手段、タイプ例記憶手段より選択されたタイプ例の組み合わせにより呈示順序、呈示タイミングを含む呈示シナリオを生成する手段、この手段で生成された呈示シナリオを用いて前記キーフレームデータ記憶手段の各キーフレームデータの物体および視点の変化情報を補間し連続したキーフレームの変化呈示を行う手段により構成している。
【0011】また、本発明は、タイプ例記憶手段に各キーフレーム間での付加情報のそれぞれの呈示タイミングのタイプ例を記憶し、該タイプ例記憶手段より前記付加情報に対するタイプ列が選択されると該タイプ列に対する呈示シナリオを生成し、この呈示シナリオを用いて付加情報の呈示を行うようにも構成している。
【0012】
【作用】この結果、本発明によれば、キーフレーム毎の物体および視点の変化情報を補間して呈示する際に、使用者によって指定された物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴の関係の各パラメータを組み合わせ各種の呈示順序、呈示タイミングの呈示シナリオを生成することで、この呈示シナリオに基づいて連続した変化の呈示を行うことができるようになり、アニメーション生成処理を効率的に行うことが可能になる。また、それらの変化の呈示の妨げとなることなく、多くの付加情報を各キーフレーム間に呈示できるようにもなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に従い説明する。
【0014】図1は同実施例の概略構成を示すものである。図において、1はキーフレームデータ記憶部で、このキーフレームデータ記憶部1は、例えば図2に示すように各時間t0,t1,t2、…の各キーフレーム間での視点V0、V2 、V3 …と物体A,B,Dのそれぞれ高さ、幅、色の変化状況の関係を記憶している。そして、このキーフレームデータ記憶部1のデータは1キーフレーム毎に1キーフレーム記憶部2に記憶されるようになっている。
【0015】3はタイプ例記憶部で、このタイプ例記憶部3は、例えば図3に示すように物体と視点を変化させるタイミングのタイプ例や図4に示すように物体についての変化の対象の呈示タイミングのタイプ例を記憶している。
【0016】ここで、図3は、物体の変化する様子を見せたいのかどうか、変化していることを気づかせたいかどうか、視点の変化によって物体の変化する様子が誤認識されないかどうか等の点を考慮したタイプ例が用意されており、物体の変化する様子を正確に呈示したいとすれば、図中のasyncro (非同期型)を選ぶことで、物体の変化を止めて視点だけを変化させそれから物体を変化させるようにし、そうでなければsyncro(同期型)を選ぶことで視点も物体も同時に変化させてダイナミックな呈示を行うようにしている。また、図4は、比較のためまたは変化の様子を明確にする効果を考慮したタイプ例が用意されており、物体間での関係やさらにレベルダウンして物体の特徴間の関係等に適応可能にしている。つまり物体の個々の変化の様子を呈示することが目的ならば、図中のserialを選ぶことで物体を一つずつ順番にフレーム分変化させるようにし、それぞれの時間での比較が行いたいならば、parallelを選ぶことで物体を全て同時に変化させて呈示するようにしている。
【0017】このタイプ例記憶部3は、入力部4の指示により予め指定されたタイプ例が読み出されるようになっている。この場合、入力部4によるタイプ名指定は、キーフレームデータ記憶部1の各キーフレームに対応して最適なタイプ例、例えば上述した図3および図4に示す各物体と視点を変化させるタイミングや各物体についての変化の対象の呈示タイミングなどを指定するようになっている。そして、入力部4より指定されたタイプ例記憶部3に記憶されたタイプ例は記憶部5に記憶される。
【0018】1キーフレーム記憶部2および記憶部5の出力は、解析部6に送られる。解析部6は、1キーフレーム記憶部2に記憶される1キーフレームデータに対し前回のキーフレームデータとの2つのキーフレームデータの関係を解析しコマ割りに対する図形変化データを空間表示データとして生成し、また、記憶部5に記憶されたフレーム間のタイプ例に対してこれを解析し既に生成されている図形変化データから取り出してきて表示する順序、タイミングなどを呈示シナリオとして生成するようにしている。
【0019】そして、解析部6での解析結果は表示制御部7に送られる。表示制御部7では、解析部6での解析結果により呈示シナリオに従って1キーフレーム間の図形変化をディスプレイ8にアニメーション表示するようにしている。
【0020】なお、9は全てのキーフレームに対する処理終了を判断する判断部で、残りのキーフレームがあると判断すると、その旨の出力をキーフレームデータ記憶部1およびタイプ例記憶部3に与え、次の1キーフレームに対応するデータを出力させるようにしている。次に、以上のように構成した実施例の動作を説明する。
【0021】いま、図5(a)(b)に示すように時間t0、t1のキーフレーム間で視点V0、V1と物体A,B,Dの高さ、幅、色をそれぞれ変化させて表示する場合を説明する。
【0022】この場合、図2に示す各時間t0,t1,t2, …の各キーフレーム間での視点V0 、V2 、V3 …と物体A,B,Dのそれぞれ高さ、幅、色の変化状況の関係を記憶したキーフレームデータ記憶部1が用意され、図3に示す物体と視点を変化させるタイミングのタイプ例や図4に示す物体についての変化の対象の呈示タイミングのタイプ例を記憶したタイプ例記憶部3が用意される。
【0023】この状態で、図6に示す処理フローが実行される。まず、ステップS61において、キーフレームデータ記憶部1よりキーフレーム番号k=1のキーフレームとして時間t0のキーフレームが読み出され、1キーフレーム記憶部2に記憶される。また、キーフレーム番号k=1のキーフレームに対して予めタイプ例として指定された、図3に示す各物体と視点を変化させるタイミングや図4に示す各物体についての変化の対象の呈示タイミングがタイプ例記憶部3より読み出され記憶部5に記憶される。
【0024】次に、ステップS62に進み、1キーフレーム記憶部2に記憶されるキーフレーム番号kに対し前回のキーフレーム番号k−1の2つのキーフレームの関係を解析部6で解析しコマ割りに対する図形変化データを空間表示データとして生成し、次いで、ステップS63において記憶部5に記憶されたフレーム間のタイプ例を解析部6で解析し、既に生成されている図形変化データから取り出してきて表示する順序、タイミングを呈示シナリオとして生成する。
【0025】そして、解析部6での解析結果を表示制御部7に送り、呈示シナリオに従って1キーフレーム間の図形変化をディスプレイ8に表示するようになる(ステップS64)。
【0026】次に、ステップS65でキーフレーム番号kを+1だけインクリメントして、ステップS66に進む。ステップS66では、判断部9ですべてのキーフレームの処理が終了したか否かを判断し、残りのキーフレームがあると判断すると、ステップS62に戻り、キーフレーム番号k+1のキーフレームに対して上述したと同様な動作が繰り返される。一方、すべてのキーフレームについての処理が終了したと判断すると処理を終了する。
【0027】ここで、図3を適応した場合の呈示シナリオ生成のルーチンは図7に示すようになり、物体間の関係に図4を適応した場合の図形データの表示ルーチンは図8に示すようになる。
【0028】この場合、現在の状態から次のキーフレームまでを補間して表示するとき、図8に示す表示ルーチンでは、ステップS81で視点の変化の計算、ステップS82で1物体の変化の計算を行うが、計算順序をコントロールするパラメータ(ループ数:LoopAll 、LoopView、LoopObj 、LoopS )および、どれだけ計算を行った時点で表示したら良いかをコントロールするパラメータ(表示するかしないか:drawAll 、drawView、drawObj 、dar wS)については、図7に示す呈示シナリオ生成ルーチンにおいて求められる値がセットされる。
【0029】この場合、呈示シナリオ生成ルーチンでは、上述した空間表示データの生成により求められた視点、物体の変化タイミングパラメータ、物体間の変化タイミングパラメータ、変化のコマ割り数をステップS71で読み込み、ステップS72において指定された視点と物体の変化させるタイミングパラメータの値を解析し、ステップS73で物体間の提示タイミングパラメータの値を解析するようにしていて、これらの解析結果から図8に示す表示ルーチンで使用するパラメータの値を決定するようになる。
【0030】これにより、ユーザは入力部2にてタイプ例記憶部3に記憶されたタイプ例の中から所定のものを選ぶだけで、一つのキーフレームデータに対して4つの異なる表現を簡単に作ることができることになる。
【0031】例えば、図2に示されるキーフレームデータ例において、時間t0のキーフレームから時間t1までコマ割り数10で補間して表示する場合を考えると、この場合、視点と物体の変化させるタイミングパラメータと物体間の提示タイミングパラメータの組み合わせを(syncro,parallel) にすると、図9(a)に示すタイムチャートが得られ、このタイミングチャートの1〜3の時間に同図(b)に示すシーン図が表示されるようになる。ここでは、視点と物体を時間1〜3の間に同時に変化している。これは従来のフレーム間提示と同じタイミングであり、データのもつ意味的時間と提示の時間が一致した自然な表現を示している。
【0032】また、視点と物体の変化させるタイミングパラメータと物体間の提示タイミングパラメータの組み合わせを(syncro,serial) とすると、図10(a)に示すタイムチャートが得られ、同図(b)に示すシーン図が表示されるようになる。この場合、物体A、B,Dは時間1〜2、2〜3、3〜4でそれぞれ順番に変化し、視点は物体それぞれが変化し始めるときに同期して変化する。これは前述の組み合わせに比べ物体それぞれの変化を個別に見ることができる。
【0033】さらに視点と物体の変化させるタイミングパラメータと物体間の提示タイミングパラメータの組み合わせを( asyncro,paralell) とすると、図11(a)に示すタイムチャートが得られ、同図(b)に示すシーン図が表示されるようになる。この場合、時間1〜2で視点を変化させて、時間2〜3で物体A、B、Dを同時に変化させるようになる。これは視点変化が物体変化の前に行われるので、観察者が自分の観察している位置を把握でき、物体の大きさ等が変化する際の視点変化にともなう誤認識を避けることができる。また物体を同時に変化させるので物体間比較が行える。
【0034】そして、視点と物体の変化させるタイミングパラメータと物体間の提示タイミングパラメータの組み合わせを(asyncro,serial)とすると、図11(a)に示すタイムチャートが得られ、同図(b)に示すシーン図が表示されるようになる。この場合、時間1〜2、2〜3、3〜4、4〜5で視点、物体A、B,Dと順番に変化させるので、いちばん正確に変化の様子を提示でき、全ての変化情報を余すところなく表示できることになる。
【0035】なお、図4に示した呈示タイミングのタイプ例を、さらにレベルダウンした物体の特徴間に適応すると、使用者は3つのパラメータを同様に選ぶだけで、23通りの異なる表現ができることになる。このように階層的に呈示タイミングタイプを適応することができ、このときシステムは提示ルーチンに同様のループを階層的に加えてゆくことで実現できる。
【0036】また、図3に示す視点と物体の変化させるタイミングのタイプ例において、2つのタイプの効果の中間として、時間差を付けて視点と物体の変化を同期させるpseudo-syncro (図13)を加えることも可能であり、提示ルーチンの視点変化提示のループを操作することで実現できる。これは視点が変化しないフレーム間の初めと終わりの呈示の際に物体が変化していることを気づかせる効果を持つことになる。
【0037】また、図4の物体に付いての変化対象の提示タイミングのタイプ例において、2つのタイプの中間として任意の物体の組み合わせごとに同時変化させるpre-parallel(図14)を加えることもできる。この場合、物体の組み合わせを使用者が指定する必要があるが、提示ルーチンの物体変化提示の2重ループをその組み合わせリストによって操作することによって実現できる。これは任意の物体間の比較を行うときに効果がある。
【0038】さらに、図6に示す処理フロー中に、それぞれ図示破線で示すようにタイミングが決定した図形変化の呈示の間に文字などの付加情報の表示を割り込ませるタイミングを決定するサブシナリオ生成ルーチン(ステップS67)と付加情報表示ルーチンステップS68)を挿入するようにしてもよい。この場合、付加情報表示タイミングのタイプ例として図15に示すものを用意する。このようにすると、システムはステップS67のサブシナリオ生成ルーチンとステップS68の付加情報表示ルーチンにより、付加情報について個々に、図15R>5に示すタイミングのタイプ例を適応して表示するための処理を行うようにる。
【0039】ここで、図16のステップS161〜163にサブシナリオ生成ルーチンの流れを示している。ここでは使用者が指定した呈示タイミングタイプを解析し、上述した図7のシナリオ生成ルーチンにて決定する1フレームの全コマに対して各付加情報の表示ONOFF リストを生成する。さらにそのリストに従って表示を行うための図17のステップS171〜174よりなる付加情報表示ルーチンを上述した図8の呈示ルーチンの中から表示のタイミングに同期して呼び出すことによって実現できる。この場合、いくつかの付加情報それぞれ個別に指定するタイプをいろいろ変えることによって、1フレーム内に提示される情報の量を変えずに同時に呈示される情報量を減らして、観察者が認識できるだけの量に抑えることができる。図15に示されるタイプ例では、フレーム間における表示されるコマわり全てに対して、例えばFIRST 5ならば始めの5コマだけ表示するといったように、いつ表示するかを指定している。例えば、キーフレームt0からt1の間が10コマで表現されているとき、シーンタイトル・物体名・軸の3つの付加情報にそれぞれにFIRST 2、LAST2、CENTER6を指定すると、図1818でそれぞれの提示されている間隔が示しているように、提示されているのは常に1つであるにもかかわらず1フレーム間で与えられたキーフレームデータどおり3つの情報を呈示できることになる。また、情報をアピールするのにも、常に呈示していないタイプ(ALL 以外)の使用は有効である。
【0040】
【発明の効果】本発明は、使用者によって指定される物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴の関係の各パラメータを組み合わせ各種の呈示順序、呈示タイミングの呈示シナリオが生成され、この呈示シナリオを用いることで各キーフレーム毎の物体および視点の変化情報を補間した連続変化の呈示を行うことができることから、アニメーション生成処理を短時間の内に簡単に行うことが可能になる。また、それらの変化の呈示の妨げとなることなく、多くの付加情報を各キーフレーム間に呈示できるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1に示す実施例に用いられるキーフレームデータ例を示す図。
【図3】図1に示す実施例に用いられる物体と視点を変化させるタイミングタイプ例を示す図。
【図4】図1に示す実施例に用いられる物体についての変化の対象の呈示タイミングタイプ例を示す図。
【図5】図2に示すキーフレームデータ例に対応する空間図。
【図6】図1に示す実施例の動作を説明するためのフローチャート。
【図7】図1に示す実施例の呈示シナリオ生成ルーチンを説明するためのフローチャート。
【図8】図1に示す実施例の表示ルーチンを説明するためのフローチャート。
【図9】図1に示す実施例の動作を説明するための図。
【図10】図1に示す実施例の動作を説明するための図。
【図11】図1に示す実施例の動作を説明するための図。
【図12】図1に示す実施例の動作を説明するための図。
【図13】本発明の他の実施例に用いられる物体と視点を変化させるタイミングタイプ例を示す図。
【図14】本発明の他の実施例に用いられる物体についての変化の対象の提示タイミングタイプ例を示す図。
【図15】本発明の他の実施例に用いられる付加情報提示タイミングタイプ例を示す図。
【図16】本発明の他の実施例のサブシナリオ生成ルーチンを説明するためのフローチャート。
【図17】本発明の他の実施例の付加情報表示ルーチンを説明するためのフローチャート。
【図18】本発明の他の実施例の付加情報の表示例を説明するための図。
【符号の説明】
1…キーフレームデータ記憶部、2…1キーフレーム記憶部、3…タイプ例記憶部、4…入力部、5…記憶部、6…解析部、7…表示制御部、8…ディスプレイ、9…判断部。
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キーフレーム間を補間してアニメーションを構成するアニメーション構成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いくつかの物体で定義される3次元空間または2次元空間について、それぞれの物体の空間位置・大きさ・形状・色等を始め、その空間に対する視点の位置・角度等を時間的に変化することでアニメーションを構成するような場合、一定時間(シーン)ごとにそれぞれについての変化量を算出し、この結果を任意のコマ割り数で中割りして表示する方法(キーフレーム法)が知られており、例えば、特開平1ー241679号には、使用者の指定したタイミング(コマ割り)で、キーフレーム間の変化する対象全て(物体に関する情報、視点・光源等の情報)を同時に補間して描画するアニメーション編集装置が開示されている。
【0003】ところが、これら従来のものは、1つのキーフレームについて1表現しかできないため、同じ変化データから各フレーム間について呈示の順序やタイミングの違いによる何種類もの異なった表現を行おうとすると、同時に呈示を避けたい変化を別々のキーフレームに分けて定義する必要があり、このため各キーフレームに対する時間特性が崩れるだけでなく、キーフレーム数の増加を招くことがあった。
【0004】このことは、例えば、動いている物体の様子を現在の視点位置と異なる位置から見たいシーンを作成するには、まず視点を所定の位置まで動かし、次に物体を動かしてその様子を呈示するようになるが、このような場合、従来のものでは、視点の移動に対して視点のみが動くキーフレームを生成することが必要となって、キーフレーム数が増加することになる。
【0005】一方、他の例として変化する特徴が同じのいくつかの物体間でその比較を行いたい場合や特定の物体だけ目だたせたい場合、変化する全ての物体の変化を同時に呈示したのではその目的の対象がどれであるかわからないことがあり、また、1つの物体に同時に変化する特徴がいくつか存在し、その特徴間での関係を比較したり特定の特徴だけ目立たせたい場合、変化するものを同時変化させたのでは、目的の対象の変化がわかりにくく、比較する対象同志だけまたは目立たせたい対象だけを変化させて呈示したいこともある。このような場合も、従来のものでは、これら種々のシーンを実現するのにそれぞれに対応したキーフレームを生成しなければならず、同様に物体の変化をそれぞれ一つずつ見たいとすれば、その物体の数だけキーフレームが必要となるなど、キーフレーム数が増加してしまう。
【0006】そして、このようにキーフレーム数が増加すると、その分データ量が多くなるため、アニメーション生成のための処理に多くの時間がかかり、さらに、これら多くのキーフレームは変化の順序に従って並べ変える必要もあるため、さらに多くの処理時間を必要とする欠点があった。
【0007】一方、文字情報のような付加情報は、従来の方法ではキーフレーム毎の提示指定は行えるものの、補間されているフレーム間は常に呈示されるか、されないかの二者択一しかなく、しかも付加情報が多くなり1フレーム間の呈示時間が長くなると、情報過多となって変化しているメインの情報呈示の妨げになるおそれがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のアニメーション構成装置にあっては、1つのキーフレームについて1表現しかできないことから、キーフレーム数が増加する傾向にあり、これらキーフレーム数の増加によりデータ量が多くなるため、アニメーション生成の処理に多くの時間がかかり、さらに、これら多くのキーフレームは変化の順序に従って並べ変えるなどの必要性から、さらに多くの処理時間を必要とする問題点があった。また、文字情報のような付加情報を付加する場合も付加情報が多くなるとメインの情報呈示の妨げになる問題点があった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、アニメーション生成処理を短時間の内に簡単に行うことができるアニメーション構成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、キーフレーム毎の物体および視点の変化情報からなるキーフレームデータを記憶したキーフレームデータ記憶手段、物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴間の関係を示すタイプ例を記憶したタイプ例記憶手段、タイプ例記憶手段より選択されたタイプ例の組み合わせにより呈示順序、呈示タイミングを含む呈示シナリオを生成する手段、この手段で生成された呈示シナリオを用いて前記キーフレームデータ記憶手段の各キーフレームデータの物体および視点の変化情報を補間し連続したキーフレームの変化呈示を行う手段により構成している。
【0011】また、本発明は、タイプ例記憶手段に各キーフレーム間での付加情報のそれぞれの呈示タイミングのタイプ例を記憶し、該タイプ例記憶手段より前記付加情報に対するタイプ列が選択されると該タイプ列に対する呈示シナリオを生成し、この呈示シナリオを用いて付加情報の呈示を行うようにも構成している。
【0012】
【作用】この結果、本発明によれば、キーフレーム毎の物体および視点の変化情報を補間して呈示する際に、使用者によって指定された物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴の関係の各パラメータを組み合わせ各種の呈示順序、呈示タイミングの呈示シナリオを生成することで、この呈示シナリオに基づいて連続した変化の呈示を行うことができるようになり、アニメーション生成処理を効率的に行うことが可能になる。また、それらの変化の呈示の妨げとなることなく、多くの付加情報を各キーフレーム間に呈示できるようにもなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に従い説明する。
【0014】図1は同実施例の概略構成を示すものである。図において、1はキーフレームデータ記憶部で、このキーフレームデータ記憶部1は、例えば図2に示すように各時間t0,t1,t2、…の各キーフレーム間での視点V0、V2 、V3 …と物体A,B,Dのそれぞれ高さ、幅、色の変化状況の関係を記憶している。そして、このキーフレームデータ記憶部1のデータは1キーフレーム毎に1キーフレーム記憶部2に記憶されるようになっている。
【0015】3はタイプ例記憶部で、このタイプ例記憶部3は、例えば図3に示すように物体と視点を変化させるタイミングのタイプ例や図4に示すように物体についての変化の対象の呈示タイミングのタイプ例を記憶している。
【0016】ここで、図3は、物体の変化する様子を見せたいのかどうか、変化していることを気づかせたいかどうか、視点の変化によって物体の変化する様子が誤認識されないかどうか等の点を考慮したタイプ例が用意されており、物体の変化する様子を正確に呈示したいとすれば、図中のasyncro (非同期型)を選ぶことで、物体の変化を止めて視点だけを変化させそれから物体を変化させるようにし、そうでなければsyncro(同期型)を選ぶことで視点も物体も同時に変化させてダイナミックな呈示を行うようにしている。また、図4は、比較のためまたは変化の様子を明確にする効果を考慮したタイプ例が用意されており、物体間での関係やさらにレベルダウンして物体の特徴間の関係等に適応可能にしている。つまり物体の個々の変化の様子を呈示することが目的ならば、図中のserialを選ぶことで物体を一つずつ順番にフレーム分変化させるようにし、それぞれの時間での比較が行いたいならば、parallelを選ぶことで物体を全て同時に変化させて呈示するようにしている。
【0017】このタイプ例記憶部3は、入力部4の指示により予め指定されたタイプ例が読み出されるようになっている。この場合、入力部4によるタイプ名指定は、キーフレームデータ記憶部1の各キーフレームに対応して最適なタイプ例、例えば上述した図3および図4に示す各物体と視点を変化させるタイミングや各物体についての変化の対象の呈示タイミングなどを指定するようになっている。そして、入力部4より指定されたタイプ例記憶部3に記憶されたタイプ例は記憶部5に記憶される。
【0018】1キーフレーム記憶部2および記憶部5の出力は、解析部6に送られる。解析部6は、1キーフレーム記憶部2に記憶される1キーフレームデータに対し前回のキーフレームデータとの2つのキーフレームデータの関係を解析しコマ割りに対する図形変化データを空間表示データとして生成し、また、記憶部5に記憶されたフレーム間のタイプ例に対してこれを解析し既に生成されている図形変化データから取り出してきて表示する順序、タイミングなどを呈示シナリオとして生成するようにしている。
【0019】そして、解析部6での解析結果は表示制御部7に送られる。表示制御部7では、解析部6での解析結果により呈示シナリオに従って1キーフレーム間の図形変化をディスプレイ8にアニメーション表示するようにしている。
【0020】なお、9は全てのキーフレームに対する処理終了を判断する判断部で、残りのキーフレームがあると判断すると、その旨の出力をキーフレームデータ記憶部1およびタイプ例記憶部3に与え、次の1キーフレームに対応するデータを出力させるようにしている。次に、以上のように構成した実施例の動作を説明する。
【0021】いま、図5(a)(b)に示すように時間t0、t1のキーフレーム間で視点V0、V1と物体A,B,Dの高さ、幅、色をそれぞれ変化させて表示する場合を説明する。
【0022】この場合、図2に示す各時間t0,t1,t2, …の各キーフレーム間での視点V0 、V2 、V3 …と物体A,B,Dのそれぞれ高さ、幅、色の変化状況の関係を記憶したキーフレームデータ記憶部1が用意され、図3に示す物体と視点を変化させるタイミングのタイプ例や図4に示す物体についての変化の対象の呈示タイミングのタイプ例を記憶したタイプ例記憶部3が用意される。
【0023】この状態で、図6に示す処理フローが実行される。まず、ステップS61において、キーフレームデータ記憶部1よりキーフレーム番号k=1のキーフレームとして時間t0のキーフレームが読み出され、1キーフレーム記憶部2に記憶される。また、キーフレーム番号k=1のキーフレームに対して予めタイプ例として指定された、図3に示す各物体と視点を変化させるタイミングや図4に示す各物体についての変化の対象の呈示タイミングがタイプ例記憶部3より読み出され記憶部5に記憶される。
【0024】次に、ステップS62に進み、1キーフレーム記憶部2に記憶されるキーフレーム番号kに対し前回のキーフレーム番号k−1の2つのキーフレームの関係を解析部6で解析しコマ割りに対する図形変化データを空間表示データとして生成し、次いで、ステップS63において記憶部5に記憶されたフレーム間のタイプ例を解析部6で解析し、既に生成されている図形変化データから取り出してきて表示する順序、タイミングを呈示シナリオとして生成する。
【0025】そして、解析部6での解析結果を表示制御部7に送り、呈示シナリオに従って1キーフレーム間の図形変化をディスプレイ8に表示するようになる(ステップS64)。
【0026】次に、ステップS65でキーフレーム番号kを+1だけインクリメントして、ステップS66に進む。ステップS66では、判断部9ですべてのキーフレームの処理が終了したか否かを判断し、残りのキーフレームがあると判断すると、ステップS62に戻り、キーフレーム番号k+1のキーフレームに対して上述したと同様な動作が繰り返される。一方、すべてのキーフレームについての処理が終了したと判断すると処理を終了する。
【0027】ここで、図3を適応した場合の呈示シナリオ生成のルーチンは図7に示すようになり、物体間の関係に図4を適応した場合の図形データの表示ルーチンは図8に示すようになる。
【0028】この場合、現在の状態から次のキーフレームまでを補間して表示するとき、図8に示す表示ルーチンでは、ステップS81で視点の変化の計算、ステップS82で1物体の変化の計算を行うが、計算順序をコントロールするパラメータ(ループ数:LoopAll 、LoopView、LoopObj 、LoopS )および、どれだけ計算を行った時点で表示したら良いかをコントロールするパラメータ(表示するかしないか:drawAll 、drawView、drawObj 、dar wS)については、図7に示す呈示シナリオ生成ルーチンにおいて求められる値がセットされる。
【0029】この場合、呈示シナリオ生成ルーチンでは、上述した空間表示データの生成により求められた視点、物体の変化タイミングパラメータ、物体間の変化タイミングパラメータ、変化のコマ割り数をステップS71で読み込み、ステップS72において指定された視点と物体の変化させるタイミングパラメータの値を解析し、ステップS73で物体間の提示タイミングパラメータの値を解析するようにしていて、これらの解析結果から図8に示す表示ルーチンで使用するパラメータの値を決定するようになる。
【0030】これにより、ユーザは入力部2にてタイプ例記憶部3に記憶されたタイプ例の中から所定のものを選ぶだけで、一つのキーフレームデータに対して4つの異なる表現を簡単に作ることができることになる。
【0031】例えば、図2に示されるキーフレームデータ例において、時間t0のキーフレームから時間t1までコマ割り数10で補間して表示する場合を考えると、この場合、視点と物体の変化させるタイミングパラメータと物体間の提示タイミングパラメータの組み合わせを(syncro,parallel) にすると、図9(a)に示すタイムチャートが得られ、このタイミングチャートの1〜3の時間に同図(b)に示すシーン図が表示されるようになる。ここでは、視点と物体を時間1〜3の間に同時に変化している。これは従来のフレーム間提示と同じタイミングであり、データのもつ意味的時間と提示の時間が一致した自然な表現を示している。
【0032】また、視点と物体の変化させるタイミングパラメータと物体間の提示タイミングパラメータの組み合わせを(syncro,serial) とすると、図10(a)に示すタイムチャートが得られ、同図(b)に示すシーン図が表示されるようになる。この場合、物体A、B,Dは時間1〜2、2〜3、3〜4でそれぞれ順番に変化し、視点は物体それぞれが変化し始めるときに同期して変化する。これは前述の組み合わせに比べ物体それぞれの変化を個別に見ることができる。
【0033】さらに視点と物体の変化させるタイミングパラメータと物体間の提示タイミングパラメータの組み合わせを( asyncro,paralell) とすると、図11(a)に示すタイムチャートが得られ、同図(b)に示すシーン図が表示されるようになる。この場合、時間1〜2で視点を変化させて、時間2〜3で物体A、B、Dを同時に変化させるようになる。これは視点変化が物体変化の前に行われるので、観察者が自分の観察している位置を把握でき、物体の大きさ等が変化する際の視点変化にともなう誤認識を避けることができる。また物体を同時に変化させるので物体間比較が行える。
【0034】そして、視点と物体の変化させるタイミングパラメータと物体間の提示タイミングパラメータの組み合わせを(asyncro,serial)とすると、図11(a)に示すタイムチャートが得られ、同図(b)に示すシーン図が表示されるようになる。この場合、時間1〜2、2〜3、3〜4、4〜5で視点、物体A、B,Dと順番に変化させるので、いちばん正確に変化の様子を提示でき、全ての変化情報を余すところなく表示できることになる。
【0035】なお、図4に示した呈示タイミングのタイプ例を、さらにレベルダウンした物体の特徴間に適応すると、使用者は3つのパラメータを同様に選ぶだけで、23通りの異なる表現ができることになる。このように階層的に呈示タイミングタイプを適応することができ、このときシステムは提示ルーチンに同様のループを階層的に加えてゆくことで実現できる。
【0036】また、図3に示す視点と物体の変化させるタイミングのタイプ例において、2つのタイプの効果の中間として、時間差を付けて視点と物体の変化を同期させるpseudo-syncro (図13)を加えることも可能であり、提示ルーチンの視点変化提示のループを操作することで実現できる。これは視点が変化しないフレーム間の初めと終わりの呈示の際に物体が変化していることを気づかせる効果を持つことになる。
【0037】また、図4の物体に付いての変化対象の提示タイミングのタイプ例において、2つのタイプの中間として任意の物体の組み合わせごとに同時変化させるpre-parallel(図14)を加えることもできる。この場合、物体の組み合わせを使用者が指定する必要があるが、提示ルーチンの物体変化提示の2重ループをその組み合わせリストによって操作することによって実現できる。これは任意の物体間の比較を行うときに効果がある。
【0038】さらに、図6に示す処理フロー中に、それぞれ図示破線で示すようにタイミングが決定した図形変化の呈示の間に文字などの付加情報の表示を割り込ませるタイミングを決定するサブシナリオ生成ルーチン(ステップS67)と付加情報表示ルーチンステップS68)を挿入するようにしてもよい。この場合、付加情報表示タイミングのタイプ例として図15に示すものを用意する。このようにすると、システムはステップS67のサブシナリオ生成ルーチンとステップS68の付加情報表示ルーチンにより、付加情報について個々に、図15R>5に示すタイミングのタイプ例を適応して表示するための処理を行うようにる。
【0039】ここで、図16のステップS161〜163にサブシナリオ生成ルーチンの流れを示している。ここでは使用者が指定した呈示タイミングタイプを解析し、上述した図7のシナリオ生成ルーチンにて決定する1フレームの全コマに対して各付加情報の表示ONOFF リストを生成する。さらにそのリストに従って表示を行うための図17のステップS171〜174よりなる付加情報表示ルーチンを上述した図8の呈示ルーチンの中から表示のタイミングに同期して呼び出すことによって実現できる。この場合、いくつかの付加情報それぞれ個別に指定するタイプをいろいろ変えることによって、1フレーム内に提示される情報の量を変えずに同時に呈示される情報量を減らして、観察者が認識できるだけの量に抑えることができる。図15に示されるタイプ例では、フレーム間における表示されるコマわり全てに対して、例えばFIRST 5ならば始めの5コマだけ表示するといったように、いつ表示するかを指定している。例えば、キーフレームt0からt1の間が10コマで表現されているとき、シーンタイトル・物体名・軸の3つの付加情報にそれぞれにFIRST 2、LAST2、CENTER6を指定すると、図1818でそれぞれの提示されている間隔が示しているように、提示されているのは常に1つであるにもかかわらず1フレーム間で与えられたキーフレームデータどおり3つの情報を呈示できることになる。また、情報をアピールするのにも、常に呈示していないタイプ(ALL 以外)の使用は有効である。
【0040】
【発明の効果】本発明は、使用者によって指定される物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴の関係の各パラメータを組み合わせ各種の呈示順序、呈示タイミングの呈示シナリオが生成され、この呈示シナリオを用いることで各キーフレーム毎の物体および視点の変化情報を補間した連続変化の呈示を行うことができることから、アニメーション生成処理を短時間の内に簡単に行うことが可能になる。また、それらの変化の呈示の妨げとなることなく、多くの付加情報を各キーフレーム間に呈示できるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1に示す実施例に用いられるキーフレームデータ例を示す図。
【図3】図1に示す実施例に用いられる物体と視点を変化させるタイミングタイプ例を示す図。
【図4】図1に示す実施例に用いられる物体についての変化の対象の呈示タイミングタイプ例を示す図。
【図5】図2に示すキーフレームデータ例に対応する空間図。
【図6】図1に示す実施例の動作を説明するためのフローチャート。
【図7】図1に示す実施例の呈示シナリオ生成ルーチンを説明するためのフローチャート。
【図8】図1に示す実施例の表示ルーチンを説明するためのフローチャート。
【図9】図1に示す実施例の動作を説明するための図。
【図10】図1に示す実施例の動作を説明するための図。
【図11】図1に示す実施例の動作を説明するための図。
【図12】図1に示す実施例の動作を説明するための図。
【図13】本発明の他の実施例に用いられる物体と視点を変化させるタイミングタイプ例を示す図。
【図14】本発明の他の実施例に用いられる物体についての変化の対象の提示タイミングタイプ例を示す図。
【図15】本発明の他の実施例に用いられる付加情報提示タイミングタイプ例を示す図。
【図16】本発明の他の実施例のサブシナリオ生成ルーチンを説明するためのフローチャート。
【図17】本発明の他の実施例の付加情報表示ルーチンを説明するためのフローチャート。
【図18】本発明の他の実施例の付加情報の表示例を説明するための図。
【符号の説明】
1…キーフレームデータ記憶部、2…1キーフレーム記憶部、3…タイプ例記憶部、4…入力部、5…記憶部、6…解析部、7…表示制御部、8…ディスプレイ、9…判断部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キーフレーム毎の物体および視点の変化情報からなるキーフレームデータを記憶したキーフレームデータ記憶手段と、物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴間の関係を示すタイプ例を記憶したタイプ例記憶手段と、このタイプ例記憶手段より選択されたタイプ例の組み合わせにより呈示順序、呈示タイミングを含む呈示シナリオを生成する手段と、この手段で生成された呈示シナリオを用いて前記キーフレームデータ記憶手段の各キーフレームデータの物体および視点の変化情報を補間した連続したキーフレームの変化呈示を行う手段とを具備したことを特徴とするアニメーション構成装置。
【請求項2】 タイプ例記憶手段に各キーフレーム間での付加情報のそれぞれの呈示タイミングのタイプ例を記憶し、該タイプ例記憶手段より前記付加情報に対するタイプ列が選択されると該タイプ列に対する呈示シナリオを生成し、この呈示シナリオを用いて付加情報の呈示を行うことを特徴とする請求項1に記載のアニメーション構成装置。
【請求項1】 キーフレーム毎の物体および視点の変化情報からなるキーフレームデータを記憶したキーフレームデータ記憶手段と、物体変化と視点変化の関係、変化する物体間の関係、変化する物体の特徴間の関係を示すタイプ例を記憶したタイプ例記憶手段と、このタイプ例記憶手段より選択されたタイプ例の組み合わせにより呈示順序、呈示タイミングを含む呈示シナリオを生成する手段と、この手段で生成された呈示シナリオを用いて前記キーフレームデータ記憶手段の各キーフレームデータの物体および視点の変化情報を補間した連続したキーフレームの変化呈示を行う手段とを具備したことを特徴とするアニメーション構成装置。
【請求項2】 タイプ例記憶手段に各キーフレーム間での付加情報のそれぞれの呈示タイミングのタイプ例を記憶し、該タイプ例記憶手段より前記付加情報に対するタイプ列が選択されると該タイプ列に対する呈示シナリオを生成し、この呈示シナリオを用いて付加情報の呈示を行うことを特徴とする請求項1に記載のアニメーション構成装置。
【図2】
【図3】
【図5】
【図1】
【図4】
【図10】
【図6】
【図13】
【図7】
【図8】
【図9】
【図14】
【図11】
【図15】
【図12】
【図16】
【図17】
【図18】
【図3】
【図5】
【図1】
【図4】
【図10】
【図6】
【図13】
【図7】
【図8】
【図9】
【図14】
【図11】
【図15】
【図12】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開平5−101160
【公開日】平成5年(1993)4月23日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−258153
【出願日】平成3年(1991)10月4日
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【公開日】平成5年(1993)4月23日
【国際特許分類】
【出願日】平成3年(1991)10月4日
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
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