説明

アパタイト含有組成物及びこのアパタイト含有組成物の製造方法

【課題】 加工性と絶縁性を有するアパタイト含有組成物を得る。
【解決手段】 アパタイト及びバインダポリマを含有してなるアパタイト含有組成物であって、前記アパタイトの含有量が、組成物100質量部に対して、10.0〜99.9質量部であるアパタイト含有組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工性及び種々特性を有するアパタイト含有組成物及びこのアパタイト含有組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アパタイトは、骨や歯の無機主成分であり、生体親和性が良いことから、人工骨や、人工歯根等の生体材料としての研究がなされ、現在では、その製品化も行なわれている。
また、アパタイトは、イオン交換能力や吸着能力等、種々の特性を有しており、前述した生体材料用途以外にも、カラムクロマトグラフィー用カラム充填剤、吸着剤、化粧品、産業用材料等への利用が期待されているが、これらに用いるためには、加工性が良く、取り扱い易いことが条件となり、まだ広く使用できるようなものができていないのが現状である。
【0003】
上記課題を解決すべく、アパタイトと各種バインダポリマを用いたアパタイト含有組成物の製造方法が検討されている。
例えば、特許文献1には、アパタイトの粉末を、溶融状態のポリ乳酸と混合して複合化する製造方法を提案している。
また、特許文献2には、ポリアミド樹脂と、微細なアパタイトとを、混合することで、靭性に優れ、剛性、強度が向上する樹脂組成物の製造方法を提案している。
【0004】
上記に挙げた従来技術では、アパタイトと樹脂とを、同時に合成するような製造方法はほとんど開示されていない。
アパタイトと樹脂とを、同時に合成するような方法としては、特許文献3に開示されている。ここで教示されるアパタイトと樹脂とを、同時に合成した組成物は、アパタイトを樹脂中に混合することで、この樹脂の強度、剛性、耐熱性を向上させたものである。
【特許文献1】特開昭63−8916号公報
【特許文献2】国際公開第00/11088号パンフレット
【特許文献3】国際公開02/33004号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1乃至3には、アパタイトそのものの加工性に関する記述はされていない。
また、合成条件も具体的には、規定されていない。そのため、従来技術では、加工性及びアパタイトの特性を有した組成物が得られるような合成条件を、具体的に規定した製造方法は開示されていなかった。
【0006】
本発明は、上述したような従来技術の有する課題に鑑みてなされたもので、加工性と絶縁性を有するアパタイト含有組成物を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のものに関する。
(1)アパタイト及びバインダポリマを含有してなるアパタイト含有組成物であって、前記アパタイトの含有量が、組成物100質量部に対して、10.0〜99.9質量部であるアパタイト含有組成物。
(2)項(1)において、アパタイトが、下記一般式(1)を用いて形成されたものであるアパタイト含有組成物。
【0008】
【化1】

(3)項(1)又は(2)において、バインダポリマが、このバインダポリマの前駆体を、pH≧9.0の条件下にて重合させて得られるものであるアパタイト含有組成物。
(4)項(1)乃至(3)の何れかにおいて、アパタイトの前駆体及びバインダポリマの前駆体が、pH≧9.0の条件下で反応させて得られるものであるアパタイト含有組成物。
(5)アパタイト前駆体と、バインダポリマ前駆体とを混合する工程が、pH≧9.0として反応させる工程を含む、アパタイト及びバインダポリマを含有するアパタイト含有組成物の製造方法。
(6)項(5)において、アパタイト前駆体が、カルシウムイオンを含む水溶液と、リン酸イオンとを含有する水溶液であるアパタイト含有組成物の製造方法。
(7)項(5)又は(6)において、バインダポリマ前駆体が、pH≧9.0の条件下にて重合反応するものから選択される少なくとも一種の化合物であるアパタイト含有組成物の製造方法。
(8)項(5)乃至(7)の何れかにおいて、pH≧9.0の液体中に、アパタイト前駆体及びバインダポリマ前駆体を並行して添加するアパタイト含有組成物の製造方法。
(9)項(5)乃至(8)の何れかにおいて、アパタイト前駆体が、最終的に得られるアパタイト含有組成物におけるアパタイトの量を、アパタイト含有組成物100質量部に対して10.0〜99.9質量部となる量、添加されるアパタイト含有組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明のアパタイト含有組成物は、アパタイト及びバインダポリマの組成を有するため、アパタイトの特性を有しながら、加工性に優れている。従って、加工が困難であったアパタイトの加工性を改善することが可能である。また絶縁性にも優れている。
また、アパタイトとして前記一般式(1)のものを使用することにより、イオン交換能力、種々の物質に対する吸着能力や生体親和性等の特長を有したアパタイトを得ることができる。
更に、アパタイト含有組成物を、pH9.0以上の条件下で製造することによって、アパタイト前駆体及びバインダポリマ前駆体が、充分に反応でき、アパタイトとバインダポリマとの構造を有する、アパタイト含有組成物を得ることができる。
本発明のアパタイト含有組成物の製造方法は、アパタイト前駆体及びバインダポリマ前駆体を同時に反応させることにより、均質なアパタイト含有組成物を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
これまで説明したように、本発明のアパタイト含有組成物の一態様は、アパタイトと、バインダポリマとが、混合又は複合化されてなる組成物である。
より具体的には、アパタイト及びバインダポリマを含有してなる組成物であって、前記アパタイトの含有量が、アパタイト含有組成物100質量部に対して10.0〜99.9質量部である組成物である。以下、本発明のアパタイト含有組成物の各構成要件について、順に説明する。
【0011】
(アパタイト)
本発明のアパタイト含有組成物は、アパタイトが、バインダポリマと混合又は複合化してなる構造を有するものである。
【0012】
アパタイトの含有量としては、アパタイト含有組成物100質量部に対して10.0〜99.9重量部とする。特に、イオン交換能力や、種々の物質に対する吸着能力や、生体親和性等のアパタイトの特長が充分に付与できる点で、20質量部以上であることが好ましく、30質量部以上であることがさらに好ましく、50質量部以上であることが特に好ましい。
アパタイトが多く含まれていれば、アパタイトの特長を生かすことができるので、上限は特に制限はないが、バインダポリマが少なすぎると、加工性が損なわれるので、99.9質量部以下とする。
【0013】
本発明のアパタイト含有組成物において、アパタイトとはアパタイト構造をとる物質であり、具体的には例えば、上記一般式(1)で表される物質を挙げることができる。
【0014】
上記一般式(1)において、一種以上の陽イオンを示すM(金属Mのイオン)は、カルシウムに置換しうる金属であり、具体的には、イオン半径が、0.80〜1.40Åの金属を挙げることができ、例えば、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、テルル、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニウム、白金、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、ポロニウム、アクチニウム、トリウム、プロトアクチニウム、ウラン、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウム、キュリウム、バークリウム、カリホルニウムを挙げることができる。これらは単独で又は、二種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0015】
また、上記一般式(1)において、mの範囲としては、0〜5.0であるが、アパタイトの特長をより効果的に得ることができる点で、0〜2.5であることがより好ましく、0〜1.0であることがさらに好ましく、0であることが最も好ましい。
【0016】
上記一般式(1)において、Xは、一価の陰イオンであるが、アパタイトの特長が得やすい点で、水酸基及びハロゲンが好ましく、水酸基及びフッ素がより好ましい。Xが、水酸基である場合は、アパタイト含有組成物の加工性に優れる点で好ましく、フッ素である場合は、強度に優れる点で好ましい。
【0017】
以上の点から、上記一般式(1)で表されるアパタイトとしては、ヒドロキシアパタイト:(Ca10(PO(OH))又は、フルオロアパタイト:(Ca10(PO)を用いることが、アパタイトの特長が得やすい点で最も好ましい。
【0018】
具体的に、アパタイトとしてヒドロキシアパタイトを用いる場合、その製造方法は、後述するが、一例としては、硝酸カルシウム水溶液及びリン酸二水素アンモニウム水溶液を、アパタイト前駆体として用いる方法等を挙げることができる。このようにして得られるヒドロキシアパタイトの化学量論的な組成は、Ca10(PO(OH)であるが、アパタイト構造が維持できる限り、非化学量論の組成であってもよく、例えば、一部が、Ca10−Z(HPO(PO6−Z(OH)2−Z(0<Z≦1, 1.50≦Ca/P<1.67)となっていてもよい。
【0019】
なお、アパタイトの量は、得られたアパタイト含有組成物を元素分析して、金属M(例えばカルシウム)の量を定量することによって求めることができる。アパタイトを形成するための原料の使用量は、最終的に得られるアパタイトの量から、逆算して求める。
【0020】
(バインダポリマ)
本発明のアパタイト含有組成物において使用するバインダポリマとしては、従来公知のものを広く使用することができ、具体的には、例えば、シロキサン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルエーテル、ポリペプチド、アクリル樹脂、ポリフェニレンエーテル、ホルマール樹脂、多糖等を挙げることができる。
選択するバインダポリマによって、そのバインダポリマが有する特性をアパタイト含有組成物に付与することができ、例えば、シロキサン樹脂を使用した場合は、耐熱性、絶縁性に優れるアパタイト含有組成物を得ることができる。また、後述する製造方法を適用する場合は、バインダポリマ前駆体が、塩基性条件下(例えばpH9.0以上)にて重合反応するものであることが好ましい。
【0021】
バインダポリマの含有量としては、アパタイト含有組成物100質量部に対して、0.1〜90.0質量部とする。特に、アパタイトの特長が充分に得られる点で、80質量部未満であることが好ましく、70質量部未満であることがさらに好ましく、50質量部未満であることが特に好ましい。
アパタイトが多く含まれていれば、アパタイトの特長を生かすことができるので、下限は特に制限はないが、バインダポリマが少なすぎると加工性が損なわれるので、0.1重量部以上とする。
バインダポリマの量は、得られたアパタイト含有組成物を元素分析することにより求めることができる。バインダポリマを形成するための原料の使用量は、最終的に得られるバインダポリマの量から、逆算して求める。
【0022】
(製造方法)
これまで説明した原料を使用して、本発明のアパタイト含有組成物を得る方法について説明する。本発明のアパタイト含有組成物を得る方法の一例としては、アパタイト前駆体と、バインダポリマ前駆体とを、混合する工程を、pH9.0以上として反応させる。
【0023】
(アパタイト前駆体)
アパタイト前駆体としては、カルシウムイオン(及び必要に応じカルシウム以外の金属Mのイオン)を含むカルシウム源の水溶液と、リン酸イオンを含有するリン酸源の水溶液を挙げることができる。
【0024】
前記カルシウム源としては、水溶性のカルシウム化合物であれば特に制限はなく、具体的には、例えば、水酸化カルシウム等の無機塩基のカルシウム塩、硝酸カルシウム等の無機酸のカルシウム塩、酢酸カルシウム等の有機酸のカルシウム塩、有機塩基のカルシウム塩等を挙げることができる。
【0025】
また、前記リン酸源としては、リン酸や、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム等のリン酸塩を挙げることができる。
【0026】
アパタイト前駆体を反応させることによって、アパタイトを得ることができるが、アパタイト以外のリン酸カルシウムが析出しないように、反応溶液のpHが、7以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましく、9以上であることが更に好ましい。
【0027】
また、バインダポリマとして、このバインダポリマ前駆体の重合反応が、pH9.0以上の塩基性条件下にて起こるものを使用する場合、反応溶液を、pH9.0以上の塩基性領域にすることで、アパタイト前駆体の反応及びバインダポリマ前駆体の反応を、同時に進行させることができる。
【0028】
以上より、本発明のアパタイト含有組成物の製造方法の一態様としては、pH9.0以上の液体中に、前記アパタイト前駆体及びバインダポリマ前駆体を並行して添加する製造方法である。
【0029】
アパタイト前駆体及びバインダポリマ前駆体を、同時に反応させる方法としては、アパタイトの前駆体であるカルシウムイオン(及び必要に応じカルシウム以外の金属Mのイオン)を含む水溶液と、リン酸イオンを含有する水溶液との反応と、バインダポリマ前駆体の反応とを、同じフラスコ内で行う方法を挙げることができる。前記アパタイトがアパタイト構造を得るためには、反応溶液が、中性〜塩基性領域である必要があり、酸性領域であるとアパタイト以外のリン酸カルシウムが析出する場合がある。
【0030】
具体的には、フラスコ内にカルシウム源となる水溶液を入れ、撹拌しながら、バインダポリマ前駆体と、リン酸源となる水溶液とを、滴下する方法が挙げられる。また、フラスコ内にリン酸源となる水溶液を入れ、撹拌しながら、バインダポリマ前駆体と、カルシウム源となる水溶液とを、滴下する方法が挙げられる。また、フラスコ内にバインダポリマ前駆体を入れ、撹拌しながら、カルシウム源となる水溶液と、リン酸源となる水溶液とを、滴下する方法も使用できる。
アパタイトを含有するアパタイト含有組成物を得るため及びバインダポリマ前駆体を反応させるためには、反応溶液がpH9.0以上の塩基性領域であることが好ましく、pH10以上であることがさらに好ましく、pH11以上であることが特に好ましい。pH9.0以上であれば、アパタイト前駆体及びバインダポリマ前駆体の反応を充分に進行させることができるので、前記カルシウム源となる水溶液と、リン酸源となる水溶液とは、アンモニア水等の塩基により、予めpH9.0以上にしておくことが好ましい。
【0031】
反応温度としては、特に制限はないが、反応が進みやすい点で、室温(25℃)以上であることが好ましい。
【0032】
反応時間としては、特に制限はないが、カルシウム源となる水溶液と、リン酸源となる水溶液との濃度により異なり、濃度が高いほど短い反応時間でよく、濃度が低ければ反応時間を長くすることが好ましい。
また、バインダポリマ前駆体の反応性が高い場合は、短い反応時間でよく、反応性が低い場合は、反応時間を長くすることが好ましい。
【0033】
本発明の製造方法において、カルシウム源となる水溶液と、リン酸源となる水溶液との濃度は、それぞれ0.003〜0.5mol/Lの範囲とすることが好ましく、この場合の反応時間としては、1〜24時間であることが好ましい。
【0034】
また、バインダポリマ前駆体は、溶媒で希釈して用いてもよい。溶媒としては、特に制限はなく、具体的には、例えば水やイソプロピルアルコールに代表されるアルコール系溶剤、メチルエチルケトンに代表されるケトン系溶剤、トルエンに代表される芳香族系溶剤が挙げられる。中でもアパタイト前駆体水溶液との親和性が良い点で、水又はアルコール系溶剤を用いることが好ましい。バインダポリマ前駆体溶液の濃度は、バインダポリマの反応性に適した値に設定することが好ましい。
【0035】
このようにして得られたアパタイト含有組成物は、水洗することで、アパタイト含有組成物のpHを下げることができる。
具体的には、反応後溶液の上澄みを取り除き、精製水で水洗し、静置し、アパタイト含有組成物を沈殿させるという工程を、繰り返す方法が挙げられる。
【0036】
また、本発明のアパタイト含有組成物は、得られた反応溶液を、デカンテーションすることで回収できる。
【実施例】
【0037】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
500mLのセパラブルフラスコに、25%アンモニア水により、pH11以上に調整した硝酸カルシウム水溶液:60mL(33.4mmol,0.56mol/L)を入れた。
また、側管付滴下ロートを2つ用意し、一方には、25%アンモニア水により、pH11以上に調整したリン酸水素二アンモニウム水溶液:75mL(20mmol,0.27mol/L)を秤量し、もう一方に、バインダとして使用するテトラエトキシシランのエタノール溶液25mL(9.65mmol,0.39mol/L)を秤量した。これらを四つ口フラスコに固定した。四つ口フラスコ内容物を室温(25℃)にて撹拌しながら、これに10分かけて滴下ロート内のリン酸二水素アンモニウム水溶液、及び、テトラエトキシシランのエタノール溶液を、室温(25℃)で同時に滴下した。
【0038】
次に、四つ口フラスコを室温(25℃)にて撹拌しながら5時間反応させた。それから、反応後溶液の上澄みを取り除き、精製水で水洗し、静置し、上澄み溶液を取り除く作業を上澄み溶液のpHが7.0になるまで繰り返すことで、アパタイト含有組成物が水に分散した白色のスラリーが得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アパタイト及びバインダポリマを含有してなるアパタイト含有組成物であって、前記アパタイトの含有量が、組成物100質量部に対して、10.0〜99.9質量部であるアパタイト含有組成物。
【請求項2】
請求項1において、アパタイトが、下記一般式(1)を用いて形成されたものであるアパタイト含有組成物。
【化1】

【請求項3】
請求項1又は2において、バインダポリマが、このバインダポリマの前駆体を、pH≧9.0の条件下にて重合させて得られるものであるアパタイト含有組成物。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかにおいて、アパタイトの前駆体及びバインダポリマの前駆体が、pH≧9.0の条件下で反応させて得られるものであるアパタイト含有組成物。
【請求項5】
アパタイト前駆体と、バインダポリマ前駆体とを混合する工程が、pH≧9.0として反応させる工程を含む、アパタイト及びバインダポリマを含有するアパタイト含有組成物の製造方法。
【請求項6】
請求項5において、アパタイト前駆体が、カルシウムイオンを含む水溶液と、リン酸イオンとを含有する水溶液であるアパタイト含有組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項5又は6において、バインダポリマ前駆体が、pH≧9.0の条件下にて重合反応するものから選択される少なくとも一種の化合物であるアパタイト含有組成物の製造方法。
【請求項8】
請求項5乃至7の何れかにおいて、pH≧9.0の液体中に、アパタイト前駆体及びバインダポリマ前駆体を並行して添加するアパタイト含有組成物の製造方法。
【請求項9】
請求項5乃至8の何れかにおいて、アパタイト前駆体が、最終的に得られるアパタイト含有組成物におけるアパタイトの量を、アパタイト含有組成物100質量部に対して10.0〜99.9質量部となる量、添加されるアパタイト含有組成物の製造方法。

【公開番号】特開2010−90215(P2010−90215A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−259599(P2008−259599)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】