説明

アプリケーション配信装置、モバイル端末及びこれらを組み合わせてなるアプリケーション配信システム

【課題】簡便な操作でホーム画面を表示させるためのホーム画面表示情報とアプリケーションとを配信するアプリケーション配信システムを提供する。
【解決手段】モバイル端末との通信を行う通信部と、記憶部と、処理部と、を備えるアプリケーション配信装置において、記憶部には、モバイル端末で動作するアプリケーションと、ホーム画面を表示させるためのホーム画面表示情報と、がそれぞれ複数記憶されており、ホーム画面表示情報は、それぞれ、ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションの情報を含み、処理部は、モバイル端末からホーム画面表示情報の配信リクエストを受信したときに、当該ホーム画面表示情報を、モバイル端末に配信し、モバイル端末からアプリケーションの配信リクエストを受信したときに、当該アプリケーションをモバイル端末に配信する処理を行うものであることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、詳しくはモバイル端末にアプリケーションを配信するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン、タブレット型コンピューター等の携帯情報端末が普及している。このような端末では、簡単な操作でさまざまなアプリケーション等を使用するために、図5に示すように、アプリケーションのショートカット、ウィジェット、画像等のコンテンツが配置されたホーム画面を、その表示手段に表示させて使用される。このようなホーム画面を複数記憶しておき、複数のホーム画面を切り替えながら使用することができる。
【0003】
しかしながら、購入時においては、端末にはホーム画面やアプリケーションはほとんど記憶されていない。このため、使い勝手性の高いホーム画面を構築するためには、アプリケーションや画像等の検索、ダウンロード、ホーム画面への配置という多大な手間を必要とする。このため、利便性の良さそうなホーム画面例をみたとしても、ユーザが同じホーム画面を再現することは難しい。
【0004】
ところで、特許文献1は、携帯情報端末に放送やネットワーク上のコンテンツを配信するシステムを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2007/043483号
【0006】
特許文献1は、ユーザの操作により放送や情報を選択して受信しユーザに提示する受信装置において、チャンネルセット管理部を備え、チャンネルセット管理部が、受信装置により受信する放送およびインターネットなどネットワーク上のコンテンツに対応する複数のチャンネルを、一定の規則に基づき、一定の取り扱い単位であるチャンネルグループにまとめて取り扱う技術に関する。この技術によると、チャンネルの数が増えた場合でも、全てのチャンネルを区分けせず同列に扱う場合に比べ、ユーザは容易に多くのチャンネルを扱うことができるとされる。
【0007】
しかしながら、一般的なパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン等の情報処理端末のホーム画面は、構成要素を全てネットワーク上で構築する訳ではなく、インストールされたアプリケーションにより生成されるものが多数含まれており、このため、特許文献1にかかる配信システムを、そのままホーム画面を配信するシステムに適用することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、以上に鑑み完成されたものであり、簡単な操作でホーム画面を構築することのできるアプリケーション配信装置とモバイル端末とを備えたアプリケーション配信装置システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためのアプリケーション配信装置にかかる第1の本発明は、次のように構成されている。
モバイル端末との通信を行う通信部と、記憶部と、処理部と、を備えるアプリケーション配信装置において、前記記憶部には、前記モバイル端末で動作するアプリケーションと、前記ホーム画面を表示させるためのホーム画面表示情報と、がそれぞれ複数記憶されており、前記ホーム画面表示情報は、それぞれ、ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要な前記アプリケーションの情報を含み、前記処理部は、前記モバイル端末から前記ホーム画面表示情報の配信リクエストを受信したときに、当該ホーム画面表示情報を、前記モバイル端末に配信し、前記モバイル端末から前記アプリケーションの配信リクエストを受信したときに、当該アプリケーションを前記モバイル端末に配信する処理を行うものであることを特徴とする。
【0010】
上記構成のアプリケーション配信装置では、ホーム画面を表示するためのホーム画面表示情報を配信する。このため、ユーザがアプリケーション等を配置してホーム画面を構築する手間が不要となる。
【0011】
また、上記構成のアプリケーション配信装置では、配信されるホーム画面表示情報には、ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションの情報が含まれている。したがって、ホーム画面表示情報をモバイル端末が取得した時、ホーム画面表示情報に含まれるアプリケーションの情報を用いて、ホーム画面を表示するために必要なアプリケーションが既にモバイル端末に記憶されているか否かを簡便に判定できる。この判定情報を利用することにより、アプリケーション配信装置は、モバイル端末に必要なアプリケーションのみを配信できる。よって、ユーザの操作負担を増加させることなく、ホーム画面を表示させるホーム画面表示情報と、ホーム画面表示情報に基づきホーム画面を表示するために必要なアプリケーションと、をモバイル端末に配信できる。すなわち、アプリケーションの検索、配置という手間を必要とすることなく簡便な操作でホーム画面を構築できる。
【0012】
アプリケーション配信装置にかかる第2の本発明は、上記アプリケーション配信装置にかかる第1の本発明において、前記記憶部には、前記ホーム画面を選択させるホーム画面選択情報がさらに記憶されており、前記処理部は、さらに前記モバイル端末から前記ホーム画面選択情報の配信リクエストを受信したときに、前記ホーム画面選択情報を、前記モバイル端末に配信する処理を行うものであることを特徴とする。
【0013】
上記構成では、ユーザにホーム画面を選択させ、選択されたホーム画面を表示するためのホーム画面表示情報を配信することができるので、ユーザの利便性が高まる。
【0014】
上記課題を解決するためのモバイル端末にかかる第1の本発明は、次のように構成されている。
アプリケーション配信装置との通信を行う通信手段と、ホーム画面を表示する表示手段と、入力を行う入力手段と、記憶手段と、処理手段と、を備えるモバイル端末において、前記記憶手段は、アプリケーションと、前記ホーム画面を表示させるホーム画面表示情報と、前記ホーム画面表示情報の表示順と、が記憶されるものであり、前記ホーム画面表示情報は、それぞれ、ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションの情報を含み、前記処理手段は、前記ホーム画面表示情報に基づき前記表示手段にホーム画面を表示させ、前記入力手段によってホーム画面変更操作がされた場合に、前記表示順が次である前記ホーム画面表示情報に基づき前記表示手段にホーム画面を表示させる処理を行うものであることを特徴とする。
【0015】
上記構成のモバイル端末では、ホーム画面を表示するためのホーム画面表示情報を受信する。このため、ユーザがアプリケーション等を配置してホーム画面を構築する手間が不要となる。
【0016】
モバイル端末にかかる第2の本発明は、上記モバイル端末にかかる第1の本発明において、前記処理手段はさらに、前記ホーム画面表示情報を前記アプリケーション配信装置から受信したときに、当該ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションが前記記憶手段に記憶されているか否かを判定し、記憶されていないアプリケーションがあった場合に、当該アプリケーションの配信リクエストを前記アプリケーション配信装置に送信し、前記アプリケーション配信装置から前記アプリケーションを受信したときに、前記アプリケーションが必要な前記ホーム画面表示情報の表示順を決定し、当該表示順と、前記アプリケーションと、を前記記憶手段に記憶する処理を行うものであることを特徴とする。
【0017】
上記構成のモバイル端末では、受信するホーム画面表示情報には、ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションの情報が含まれている。したがって、ホーム画面表示情報をモバイル端末が受信した時、ホーム画面表示情報に含まれるアプリケーションの情報を用いて、ホーム画面を表示するために必要なアプリケーションが既にモバイル端末に記憶されているか否かを簡便に判定できる。この判定情報を利用することにより、モバイル端末に必要なアプリケーションのみをアプリケーション配信装置に配信させることができる。よって、ユーザの操作負担を増加させることなく、ホーム画面を表示させるホーム画面表示情報と、ホーム画面表示情報に基づきホーム画面を表示するために必要なアプリケーションと、をモバイル端末が受信できる。すなわち、アプリケーションの検索、配置という手間を必要とすることなく簡便な操作でホーム画面を構築できる。
【0018】
モバイル端末にかかる第3の本発明は、上記モバイル端末にかかる第2の本発明において、前記処理手段はさらに、前記アプリケーション配信装置からホーム画面を選択させるための選択画面を表示させるホーム画面選択情報を受信したときに、前記ホーム画面選択情報に基づき前記表示手段に選択画面を表示させ、前記入力手段により使用するホーム画面が選択されたときに、当該ホーム画面を表示するためのホーム画面表示情報のリクエストをアプリケーション配信装置に送信する処理を行うものであることを特徴とする。
【0019】
上記構成では、ユーザがホーム画面を選択でき、この選択されたホーム画面を表示するためのホーム画面表示情報をアプリケーション配信装置に配信させることができるので、ユーザの利便性が高まる。
【0020】
上記課題を解決するためのアプリケーション配信システムにかかる第1の本発明は、上記第1の本発明にかかるアプリケーション配信装置と、上記第1の本発明にかかるモバイル端末と、を備えたものである。また、上記第1の本発明にかかるアプリケーション配信装置と、上記第2の本発明にかかるモバイル端末と、を備えたものとしてもよい。
【0021】
上記課題を解決するためのアプリケーション配信システムにかかる第2の本発明は、上記第2の本発明にかかるアプリケーション配信装置と、上記第3の本発明にかかるモバイル端末と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0022】
上記で説明したように、本発明によると、簡便な操作で携帯情報端末のホーム画面を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、実施の形態に係るアプリケーション配信システムを示すブロック図である。
【図2】図2は、実施の形態に係るアプリケーション配信システムの動作フローを示す図である。
【図3】図3は、実施の形態に係るアプリケーション配信システムのモバイル端末におけるホーム画面表示の動作フローを示す図である。
【図4】図4は、実施の形態に係るアプリケーション配信システムのモバイル端末の表示手段に表示される画面の遷移を示す図である。
【図5】図5は、ホーム画面の1例を示す図である。
【図6】図6は、実施の形態に係るアプリケーション配信システムのモバイル端末におけるホーム画面表示情報の削除フローを示す図である。
【図7】図7は、ホーム画面表示情報とアプリケーションの追加を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(実施の形態1)
以下に、本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係るアプリケーション配信システムのブロック図である。
【0025】
本実施の形態にかかるアプリケーション配信システムは、図1に示すように、アプリケーション配信装置100と、モバイル端末200と、を備えている。
【0026】
(アプリケーション配信装置)
アプリケーション配信装置100は、モバイル端末200との通信を行う通信部103と、記憶部101と、処理部102と、を備えている。
【0027】
通信部103は、モバイル端末200との通信を行うものである。この通信部103は、有線及び/又は無線通信回線と接続される。この通信部としては特に限定されることはなく、公知の通信装置を用いることができる。
【0028】
記憶部101は、モバイル端末200で動作するアプリケーションと、ホーム画面を表示させるためのホーム画面表示情報と、がそれぞれ複数記憶されたものである。ホーム画面表示情報は、それぞれ、ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションの情報を含んでいる。記憶部101は、ホーム画面を選択させるためのホーム画面選択情報がさらに記憶されていることが好ましい。
【0029】
記憶部101は、不揮発性の記憶装置を備えていればよいが、不揮発性の記憶装置に加えて、揮発性の記憶装置を備えていてもよい。不揮発性の記憶装置としては、特に限定されることはなく、ハードディスク、半導体メモリ等を用いることができる。揮発性の記憶装置としては、特に限定されることはなく、ランダムアクセスメモリ等を用いることができる。また、それぞれの情報ごとに記憶装置が用意されていてもよく、1つの記憶装置のみからなる構成であってもよく、これ以外であってもよい。
【0030】
処理部102は、次のような処理を行うものである。
(1) モバイル端末200からホーム画面表示情報の配信リクエストを受信したときに、当該ホーム画面表示情報を、モバイル端末200に配信する。
(2) モバイル端末200からアプリケーションの配信リクエストを受信したときに、当該アプリケーションをモバイル端末200に配信する。
【0031】
処理部102はさらに、次のような処理をさらに行うものであることが好ましい。
(3)モバイル端末200からホーム画面選択情報の配信リクエストを受信したときに、ホーム画面選択情報を、モバイル端末200に配信する。
なお、処理部102は、これら以外の処理をさらに行うものであってもよい。
【0032】
処理部102としては特に限定されることはなく、中央処理装置(CPU),マイクロプロセッサ(MPU)等の公知の処理装置を用いることができる。また、上記(1)〜(3)の処理ごとにそれぞれ処理装置が用意されていてもよく、1つの処理装置が全ての処理を行う構成であってもよく、これ以外であってもよい。
【0033】
(モバイル端末200)
モバイル端末200は、アプリケーション配信装置100との通信を行う通信手段203と、記憶手段201と、処理手段202と、ホーム画面を表示する表示手段204と、入力を行う入力手段205と、を備えている。
【0034】
モバイル端末200の通信手段203は、アプリケーション配信装置100との通信を行うものである。この通信手段203は、有線及び/又は無線通信回線と接続される。この通信手段としては特に限定されることはなく、公知の通信装置を用いることができる。
【0035】
モバイル端末200の記憶手段201は、アプリケーションと、ホーム画面を表示させるホーム画面表示情報と、ホーム画面表示情報の表示順と、が記憶されるものである。
【0036】
記憶手段201は、少なくとも不揮発性の記憶装置を備えている。不揮発性の記憶装置に加えて、揮発性の記憶装置を備えていてもよい。不揮発性の記憶装置としては、特に限定されることはなく、ハードディスク、半導体メモリ等を用いることができる。揮発性の記憶装置としては、特に限定されることはなく、ランダムアクセスメモリ等を用いることができる。また、それぞれの情報ごとに記憶装置が用意されていてもよく、1つの記憶装置のみからなる構成であってもよく、これ以外であってもよい。
【0037】
また、初期(出荷時)において、記憶手段201には、アプリケーション、ホーム画面表示情報や表示順が記憶されていない構成であってもよく、ホーム画面表示情報が1つのみ記憶され、表示順が記憶されていない構成であってもよい。
【0038】
処理手段202は、次のような処理を行うものである。
(1)ホーム画面表示情報に基づき表示手段204にホーム画面を表示させる。
(2)入力手段によってホーム画面変更操作がされた場合に、表示順が次であるホーム画面表示情報に基づき表示手段204にホーム画面を表示させる。
【0039】
処理手段202は、次のような処理をさらに行うものであることが好ましい。
(3)ホーム画面表示情報をアプリケーション配信装置100から受信したときに、当該ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションが記憶手段201に記憶されているか否かを判定し、記憶されていないアプリケーションがあった場合に、当該アプリケーションの配信リクエストをアプリケーション配信装置100に送信する。
(4)アプリケーション配信装置100からアプリケーションを受信したときに、アプリケーションが必要なホーム画面表示情報の表示順を決定し、当該表示順と、アプリケーションと、を記憶手段201に記憶する。
(5)通信手段203を介してアプリケーション配信装置100からホーム画面を選択させるための選択画面を表示させるホーム画面選択情報を受信したときに、ホーム画面選択情報に基づき表示手段204に選択画面を表示させる。
(6)入力手段205により使用するホーム画面が選択されたときに、当該ホーム画面を表示するためのホーム画面表示情報のリクエストをアプリケーション配信装置100に送信する。
なお、処理手段202は、これら以外の処理をさらに行うものであってもよい。
【0040】
処理手段202としては特に限定されることはなく、中央処理装置(CPU),マイクロプロセッサ(MPU)等の公知の処理装置を用いることができる。また、それぞれの処理ごとに処理装置が用意されていてもよく、1つの処理装置のみからなる構成であってもよく、それ以外であってもよい。
【0041】
表示手段204は、ホーム画面等を表示するものである。表示手段204としては特に限定されることはなく、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の公知の表示手段を用いることができる。また、タッチパネルのような入力をも行うことのできる入力表示手段を用いてもよい。タッチパネルとしては、静電容量式、抵抗膜式、赤外線式、電磁誘導式、表面弾性波等を用いることができる。
【0042】
入力手段205は、ホーム画面の切り替え操作やホーム画面の決定操作等の各種入力操作を行うものである。入力手段205としては特に限定されることはなく、ボタン、スイッチ、キーボード等の公知の入力手段を用いることができる。また、上述したような入力表示手段であってもよく、複数の入力手段を備えていてもよい。
【0043】
(ホーム画面)
ホーム画面について、モバイル端末の画面表示を示す図5を用いて説明する。
ホーム画面とは、図5に示すように、モバイル端末の表示手段に表示される、モバイル端末の操作性を高めるためのカスタマイズが可能なデスクトップ画面であり、コンテンツ(背景(壁紙)画像、アプリケーション(ウィジェット(Wid))、ショートカット、バナー広告等)が、それぞれの表示位置に表示されて構成される。本実施の形態では、このホーム画面は、ホーム画面表示情報に基づいて表示される。
【0044】
モバイル端末の表示手段には、ホーム画面とともに、ホーム、戻る、管理等の操作ボタンや、ゴミ箱、新着等のアイコン等が表示されることがある。
【0045】
(記憶部や記憶手段に記憶される情報)
ホーム画面選択情報とは、使用するホーム画面の候補をユーザに提示し、選択させるためのものである。
【0046】
ホーム画面表示情報とは、この情報に基づいてモバイル端末の表示手段にホーム画面を表示させるものである。このホーム画面表示情報には、ホーム画面表示情報には、背景(壁紙)画像、アプリケーション(ウィジェット)、ショートカット、バナー広告等の表示コンテンツと、その表示位置(レイアウト)に関する情報と、このホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションの情報と、が含まれている。
【0047】
アプリケーションとは、モバイル端末上で実行したい作業を実施する機能を直接的に有するソフトウェアである。
【0048】
モバイル端末の記憶手段では、ホーム画面表示情報の表示順が記憶される。この表示順は、どのようなものであってもよく、例えば、当該ホーム画面上のアプリケーション等の使用頻度順、登録順等を用いることができ、このような情報が表示順にかかわる情報として記憶される。
【0049】
これらの情報の記述形式(ファイル形式)は、特に限定されることはない。例えば、ホーム画面表示情報やホーム画面選択情報は、XML形式、HTML形式等を用いることができる。
【0050】
次に、このアプリケーション配信システムの動作フローを、図2を用いて説明する。
【0051】
(ステップS101)
ユーザが、モバイル端末200を操作して、ホーム画面選択のためのアプリケーションを起動させると、この情報は、通信手段203を介してアプリケーション配信装置100に送信される。例えば、新規のホーム画面が追加された場合に、ユーザに通知を行うことにより、起動を促す構成とすることができる。
【0052】
(ステップS102)
アプリケーション配信装置100の処理部102が、記憶部101に記憶されたホーム画面選択情報を、通信部103を介してモバイル端末200に配信する。
【0053】
(ステップS103)
モバイル端末200の処理手段202が、受信したホーム画面選択情報に基づき、ホーム画面選択画面を表示手段204に表示させる。
【0054】
(ステップS104)
ユーザが、モバイル端末200の入力手段205を操作して、使用するホーム画面を決定する。
【0055】
(ステップS105)
モバイル端末200の処理手段202が、新規に選択されたホーム画面があるか否かを判定する。ない場合には、終了に移行し、ステップS106に移行する。
【0056】
(ステップS106)
ホーム画面表示情報の配信リクエストが、通信手段203を介して、アプリケーション配信装置100に送信される。
【0057】
(ステップS107)
アプリケーション配信装置100の処理部102が、配信リクエストのあったホーム画面表示情報を、通信部103を介してモバイル端末200に配信する。このホーム画面表示情報は、モバイル端末200の記憶手段201に記憶される。
【0058】
(ステップS108)
モバイル端末200の処理手段202が、受信し記憶したホーム画面表示情報に含まれているアプリケーションの情報にかかるアプリケーションが、すべて記憶手段201に記憶(インストール)されているか否かを判定する。全てインストールされている場合にはステップS112に移行し、インストールされていないアプリケーションがある場合には、ステップS109に移行する。
【0059】
(ステップS109)
モバイル端末200の処理手段202が、インストールの必要なアプリケーションの配信リクエストを、通信手段203を介してアプリケーション配信装置100に送信する。
【0060】
(ステップS110)
アプリケーション配信装置100の処理部102が、配信リクエストのあったアプリケーションを、通信部103を介してモバイル端末200に配信する。
【0061】
(ステップS111)
モバイル端末200の処理手段202が、アプリケーション配信装置から配信されたアプリケーションを、記憶手段201にインストールする。
【0062】
(ステップS112)
モバイル端末200の処理手段202が、追加されたホーム画面表示情報の表示順を決定し、記憶手段に記憶する。この後、再度ホーム画面を選択する画面を表示するステップS103に移行する。
【0063】
以上のフローによるホーム画面表示情報及びアプリケーションの追加について、図7を用いて具体的に説明する。
ここでは、図7の上段に示すように、ホーム画面1はアプリケーションA及びB、ホーム画面2はアプリケーションB及びC、ホーム画面3はアプリケーションA及びCを使用するものとする。また、初期の段階(図7(a)参照)においては、モバイル端末の記憶手段201には、ホーム画面1〜3、アプリケーションA〜Cは、いずれも記憶されていないものとする。
【0064】
まず、ホーム画面1を受信する場合を説明する(図7(b)参照)。アプリケーション配信装置100が、ホーム画面1の表示情報を配信し、モバイル端末が受信(ダウンロード)・記憶すると(ステップS107)、ホーム画面1の表示情報には、アプリケーションA及びBの情報が含まれているので(図7(b)上段参照)、モバイル端末200の処理手段202は、アプリケーションA及びBのインストールの有無を確認する(ステップS108)。
【0065】
この場合、アプリケーションA及びBはいずれもインストールされていないので、必要なアプリケーションがアプリケーションA及びBと決定される(図7(b)中段参照)。このアプリケーションA及びBのリクエストが、次のステップであるステップS109でアプリケーション配信装置100に送信される。
【0066】
アプリケーションA及びBが、アプリケーション配信装置100から配信され、記憶手段201に記憶(インストール)される(図7(b)下段参照、ステップS110,111)。この後、表示順が決定、記憶される(ステップS112)。
【0067】
次に、ステップS103に戻り、ステップS104でホーム画面2を受信する場合を説明する。アプリケーション配信装置100が、ホーム画面2の表示情報を配信し、モバイル端末が受信(ダウンロード)・記憶すると(ステップS107)、ホーム画面2の表示情報には、アプリケーションB及びCの情報が含まれているので(図7(c)上段参照)、ステップS108では、モバイル端末200の処理手段202は、アプリケーションB及びCのインストールの有無を確認する(ステップS108)。
【0068】
この場合、アプリケーションBは既にインストールされているが、アプリケーションCはインストールされていない。よって、必要なアプリケーションはアプリケーションCと決定される(図7(c)中段参照)。このアプリケーションCのリクエストが、次のステップS109でアプリケーション配信装置100に送信される。
【0069】
アプリケーションCが、アプリケーション配信装置100から配信され、記憶手段201に記憶(インストール)される(図7(c)下段参照、ステップS110,111)。この後、表示順が決定、記憶される(ステップS112)。
【0070】
次に、ステップS103に戻り、ステップS104でホーム画面3を受信する場合を説明する。アプリケーション配信装置100が、ホーム画面3の表示情報を配信し、モバイル端末が受信(ダウンロード)・記憶すると(ステップS107)、ホーム画面3の表示情報には、アプリケーションA及びCの情報が含まれているので(図7(d)上段参照)、ステップS108では、モバイル端末200の処理手段202は、アプリケーションA及びCのインストールの有無を確認する(ステップS108)。
【0071】
この場合、アプリケーションA及びCは既にインストールされており、新規にダウンロードするアプリケーションはない(図7(d)中段参照)。このため、ステップS112に移行して、表示順が決定、記憶されることになる(図7(d)下段参照)。
【0072】
次に、モバイル端末における表示手段の表示の切り替え動作を、図3のフローを用いて説明する。
【0073】
(ステップS201)
モバイル端末200のホーム画面を起動させる操作が行われると、処理手段202は、表示順の読み込みを行う。
【0074】
(ステップS202)
そして、処理手段202は、表示順が最初のホーム画面表示情報を決定する。
【0075】
(ステップS203)
処理手段202は、最初に表示させるホーム画面を構築できる状態になっているか否かを判定する。なっている場合はステップS206に移行し、なっていない場合には、ステップS204に移行する。
【0076】
(ステップS204)
処理手段202は、表示順が最初のホーム画面表示情報を読み込む。
【0077】
(ステップS205)
処理手段202は、表示順が最初のホーム画面表示情報から、ホーム画面を構築する。
【0078】
(ステップS206)
処理手段202は、構築されたホーム画面を表示手段204に表示する。
【0079】
(ステップS207)
処理手段202は、ユーザがホームボタンを押したか否かを判定する。押した場合には、ステップS208に移行する。
【0080】
(ステップS208)
処理手段202は、ユーザがホームボタンを押したときに、ホーム画面が表示されていたか否かを判定する。ホーム画面が表示されていた場合には、ステップS210に移行し、ホーム画面が表示されていなかった場合には、ステップS209に移行する。なお、ホーム画面が表示されていない場合とは、アプリケーションが起動されている場合等を意味する。
【0081】
(ステップS209)
処理手段202は、最後に表示したホーム画面を次に表示するホーム画面と決定し、ステップS203に移行する。
【0082】
(ステップS210)
処理手段202は、表示順が次順位のホーム画面を次に表示するホーム画面と決定し、ステップS203に移行する。
【0083】
上記のフローにより、モバイル端末の表示手段に表示される画面例を、図4を用いて説明する。ここでは、登録されているホーム画面は、ホーム画面1〜3であり、最初に表示されるホーム画面は、ホーム画面1である例を用いて説明する。
【0084】
ステップS201〜205により、最初に表示するホーム画面1が構築され、ステップS206にて表示手段204に表示される。
【0085】
ユーザがアプリケーションを起動した場合、起動したアプリケーションA又はBの画面が表示される。アプリケーションを起動しない場合は、ホーム画面1が表示されたままである。また、アプリケーションを起動している場合、決定や戻る等の入力により、アプリ内で画面遷移が起こりうる。
【0086】
ユーザがホームボタンを押したとき、表示手段204には、ホーム画面が表示されているか、アプリケーションA又はBの画面が表示されているかのいずれかである。ホーム画面が表示されている場合にはステップS210、アプリケーションの画面である場合にはステップS209に移行することになる。
【0087】
なお、ボタン操作は、上記の例に限定されるものではなく、例えば他のボタンにホームボタンや戻るボタンと同様の機能を持たせることができる。
【0088】
次に、不要となったホーム画面の削除のフローを、図6を用いて説明する。
【0089】
(ステップS301)
モバイル端末200のホーム画面削除機能を起動させる操作が行われる。
【0090】
(ステップS302)
処理手段202は、ホーム画面削除機能を起動させるための画面を構築する。
【0091】
(ステップS303)
ユーザが不要なホーム画面を決定する。
【0092】
(ステップS304)
処理手段202が、決定したホーム画面を削除した場合に、不要となるアプリケーションがあるか否かを判定する。不要アプリケーションがある場合にはステップS305に移行し、ない場合にはステップS307に移行する。
【0093】
(ステップS305)
処理手段202が、不要アプリケーションを削除する旨を通知する画面を、表示手段204に表示する。
【0094】
(ステップS306)
ユーザによる確認後、処理手段202が、記憶手段201の不要アプリケーションをアンインストールする。
【0095】
(ステップS307)
処理手段202が、決定された不要なホーム画面表示情報を、記憶手段201から削除する。
【0096】
(ステップS308)
処理手段202が、ホーム画面表示情報の削除に伴い、ホーム画面表示情報の表示順を変更して記憶する。
【産業上の利用可能性】
【0097】
以上に説明したように、本発明によると、簡単な操作でもってモバイル端末の表示手段に表示するホーム画面を構築できるアプリケーション配信システムを実現できる。よって、本発明の産業上の利用可能性は大きい。
【符号の説明】
【0098】
100 アプリケーション配信装置
101 記憶部
102 処理部
103 通信部
200 モバイル端末
201 記憶手段
202 処理手段
203 通信手段
204 表示手段
205 入力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル端末との通信を行う通信部と、
記憶部と、
処理部と、
を備えるアプリケーション配信装置において、
前記記憶部には、前記モバイル端末で動作するアプリケーションと、ホーム画面を表示させるためのホーム画面表示情報と、がそれぞれ複数記憶されており、
前記ホーム画面表示情報は、それぞれ、ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要な前記アプリケーションの情報を含み、
前記処理部は、
前記モバイル端末から前記ホーム画面表示情報の配信リクエストを受信したときに、当該ホーム画面表示情報を、前記モバイル端末に配信し、
前記モバイル端末から前記アプリケーションの配信リクエストを受信したときに、当該アプリケーションを前記モバイル端末に配信する処理を行うものである、
ことを特徴とするアプリケーション配信装置。
【請求項2】
請求項1に記載のアプリケーション配信装置において、
前記記憶部には、前記ホーム画面を選択させるホーム画面選択情報がさらに記憶されており、
前記処理部は、さらに
前記モバイル端末から前記ホーム画面選択情報の配信リクエストを受信したときに、前記ホーム画面選択情報を、前記モバイル端末に配信する処理を行うものである、
ことを特徴とするアプリケーション配信装置。
【請求項3】
アプリケーション配信装置との通信を行う通信手段と、
ホーム画面を表示する表示手段と、
入力を行う入力手段と、
記憶手段と、
処理手段と、を備えるモバイル端末において、
前記記憶手段は、アプリケーションと、前記ホーム画面を表示させるホーム画面表示情報と、前記ホーム画面表示情報の表示順と、が記憶されるものであり、
前記ホーム画面表示情報は、それぞれ、ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションの情報を含み、
前記処理手段は、前記ホーム画面表示情報に基づき前記表示手段にホーム画面を表示させ、
前記入力手段によってホーム画面変更操作がされた場合に、前記表示順が次である前記ホーム画面表示情報に基づき前記表示手段にホーム画面を表示させる処理を行うものであることを特徴とするモバイル端末。
【請求項4】
請求項3に記載のアプリケーション配信装置において、
前記処理手段はさらに、
前記ホーム画面表示情報を前記アプリケーション配信装置から受信したときに、当該ホーム画面表示情報にかかるホーム画面を表示するために必要なアプリケーションが前記記憶手段に記憶されているか否かを判定し、記憶されていないアプリケーションがあった場合に、当該アプリケーションの配信リクエストを前記アプリケーション配信装置に送信し、
前記アプリケーション配信装置から前記アプリケーションを受信したときに、前記アプリケーションが必要な前記ホーム画面表示情報の表示順を決定し、当該表示順と、前記アプリケーションと、を前記記憶手段に記憶する処理を行うものである、
ことを特徴とするモバイル端末。
【請求項5】
請求項4に記載のモバイル端末において、
前記処理手段はさらに、前記アプリケーション配信装置からホーム画面を選択させるための選択画面を表示させるホーム画面選択情報を受信したときに、前記ホーム画面選択情報に基づき前記表示手段に選択画面を表示させ、
前記入力手段により使用するホーム画面が選択されたときに、当該ホーム画面を表示するためのホーム画面表示情報のリクエストをアプリケーション配信装置に送信する処理を行うものである、
ことを特徴とするモバイル端末。
【請求項6】
請求項1に記載のアプリケーション配信装置と、
請求項3に記載のモバイル端末と、
を備えたアプリケーション配信システム。
【請求項7】
請求項2に記載のアプリケーション配信装置と、
請求項5に記載のモバイル端末と、
を備えたアプリケーション配信システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate