説明

アベルメクチン、アベルメクチン単糖およびアベルメクチンアグリコンの誘導体

式(I)の化合物(式中、破線で示される炭素原子22〜23間の結合は単結合もしくは二重結合であり、nは0、1もしくは2であり、R1は例えばC1−C12アルキル基を表し、R2は例えばR15基を表し、R3は例えばR2基を表し、R4は例えば化学成分を表し、R5は例えば水素を表し、R6は例えばR16基を表す(ここで、R15は例えば非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC1−C6アルキル基を表し、R16は例えば水素、またはR15を表す));および、適切な場合、式(I)の化合物のE/Z異性体および/またはジアステレオ異性体および/または互変異性体の、いずれの場合も遊離形態または塩形態。このような化合物は殺虫特性を有することが見出されている。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

(式中、破線で示される炭素原子22〜23間の結合は、単結合もしくは二重結合であり、記号δ、ε、φ、η、κ、λおよびγは対応する炭素原子の立体配置が(S)または(R)であり得ることを表し、
nは0、1もしくは2であり、
1は、C1−C12アルキル、C3−C8シクロアルキルまたはC2−C12アルケニル基を表し、
2は、R15、R16O、R16C(=O)O、R15OC(=O)O、R16S、R16C(=O)S、R1617N、R16(CN)N、R16C(=O)R17N、R15OC(=O)R17N、R15SO217N、R1819N−C(=O)−O、R1819N−C(=O)R17N、またはR1819N−SO217N基を表し、
3は、水素またはR2基を表すか、あるいはR2およびR3はともに−OCR78O−OC(O)O−、または−OC(S)O−を表し、
4は、ハロゲン、水素または化学成分を表し、
5は、水素、ヒドロカルビル基または置換されたヒドロカルビル基、あるいは、R4およびR5はともに=O、=NR9もしくは=CR1011を表し、かつ
6は、R16、R16OCH2、R16C(=O)OCH2、R15OC(=O)OCH2、R16C(=S)OCH2、R16SCH2、R16C(=O)SCH2、R16C(=S)SCH2、R1617NCH2、R16(NC)NCH2、R16(R17O)NCH2、R16C(=O)NR17CH2、R16C(=O)N(OR17)CH2、R15OC(=O)NR17CH2、R15OC(=O)N(OR17)CH2、R15SO2NR17CH2、R1617NOCH2、R16(NC)NOCH2、R16(R17O)NOCH2、R16C(=O)NR17OCH2、R1819N−NR17CH2、R18(NC)N−NR17CH2、R18(R19O)N−NR17CH2、R1819N−C(=O)−OCH2、R1819N−C(=O)NR17CH2、もしくはR1819N−SO2NR17CH2基を表し;
(ここで、R7およびR8は、互いに独立に、水素、またはC1−C6アルキル基を表し、
9は水素、またはR2基を表し、
10およびR11は、互いに独立に、水素、ハロゲン、シアノ、ホルミル、C(O)OR12、C(O)NR1314、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC1−C6アルキル、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC2−C6アルケニル、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC2−C6アルキニル、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC3−C6シクロアルキル、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているアリール、または非置換であるかまたは一置換〜五置換されているヘテロアリール基を表し、
15は、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC1−C6アルキル、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC2−C6アルケニル、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC2−C6アルキニル、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているC3−C6シクロアルキル、非置換であるかまたは一置換〜五置換されているアリール、または非置換であるかまたは一置換〜五置換されているヘテロアリール基を表し、かつ
12、R13、R14、R16、R17、R18およびR19は、互いに独立に、水素もしくはR15を表すか、あるいはR16およびR17、またはR18およびR19、はともに、互いに独立に、所望によりヘテロ原子を含有する3員〜10員の環を表す);
但し、(i)R2およびR3がヒドロキシ基である場合、置換基R4はヒドロキシでなく、また、R5は水素であり、R6はCH3もしくはCH2OH基である、または(ii)R2およびR3がOCH265もしくはOC(=O)C65基である場合、置換基R4はOCH265もしくはOC(=O)C65基でなく、また、R5は水素であり、R6はCH2OCH265もしくはCH2OC(=O)C65基である、または(iii)R2およびR3がOCH3基である場合、R4はOCH3でなく、また、R5は水素であり、R6はCH2OCH3であり、環状アセタールの炭素の立体配置は2位(φ)で(R)であり、3位(η)で(S)であり、4位(κ)で(S)であり、そして5位(λ)で(R)であるか、あるいは、(iv)R2およびR3がOCH3基である場合、R4はOCH3でなく、また、R5およびR6は水素であり、環状アセタールの炭素の立体配置は2位(φ)で(S)であり、3位(η)で(R)であり、そして4位(κ)で(R)であり、nは1であり、あるいは(v)R2およびR3がOCH3基である場合、R4はOCH3でなく、また、R5は水素であり、R6はCH3であり、環状アセタールの炭素の立体配置は2位(φ)で(S)であり、3位(η)で(R)であり、4位(κ)で(R)であり、そして5位(λ)で(S)であり、nは1であり、あるいは(vi)(a)R2およびR3が非置換のアセチルオキシであるか、または(b)R2が非置換のアセチルアミノ基であり、R3が非置換のアセチルオキシである場合、置換基R4は非置換のアセチルオキシ基でなく、また、(a)または(b)のいずれに関しても、R5は水素であり、R6はH、CH3、CH2OC(=O)CH3、もしくはCO2H基である)の化合物;さらに、適切な場合、いずれの場合も遊離形態または塩形態における、式(I)の化合物のE/Z異性体および/もしくはジアステレオ異性体および/もしくは互変異性体。
【請求項2】
式(I)
【化2】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、炭素原子22〜23間の結合およびnは請求項1に記載のとおりである)の化合物を調製するための方法であって、
(i)メクチン骨格の13位、4’位、または4”位(nはそれぞれ0、1または2である)のヒドロキシ基にて、R2、R3、R4、R5およびR6置換基を有する活性化したテトラヒドロピランを用いてグリコシル化反応を行って、式(II)
【化3】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、炭素原子22〜23間の結合およびnは請求項1に記載のとおりであり、L1は保護基であり、L2は水素または保護基である)の化合物を得る段階と;
(ii)適切な場合、保護基L1およびL2を除去して式(I)の化合物を得る段階か、または
(iii)R2、R3、R4、R5、R6基の1以上で基を修飾する反応を行った後、適切な場合、保護基L1およびL2を除去して式(I)の化合物を得る段階:を含む、
方法。
【請求項3】
式(I)
【化4】

(式中、R1、R4、R5および炭素原子22〜23間の結合は請求項1に記載のとおりであり、nは0または1であり、かつR2は請求項1に記載のとおりR15である)の化合物を調製するための方法であって、
(i)4’−または4”−位のヒドロキシ基を酸化させて式(III)
【化5】

(式中、R1および炭素原子22〜23間の結合は請求項1に記載のとおりであり、nは0または1であり、かつL1は保護基である)のオキソ化合物を得る段階と、
(iii)式(III)の化合物と塩基およびトリアルキルシリル化合物とを反応させてエノラートを形成する段階と、
(iv)エノラートを酸化させて式(IV)
【化6】

(式中、R1および炭素原子22〜23間の結合は請求項1に記載のとおりであり、nは0または1であり、かつL1は保護基である)のエノンとする段階と、
(v)置換基R2を有する有機金属試薬をエノンに添加する段階と、
(vi)R2、R4、R5基の1以上で基を修飾する反応を行って、保護基L1を除去して式(I)の化合物を得る段階:を含む、
方法。
【請求項4】
式(II)
【化7】

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、炭素原子22〜23間の結合およびnは請求項1に記載のとおりであり、L1は保護基であり、L2は水素または保護基である)の化合物。
【請求項5】
前記式中、炭素原子22〜23間の結合が二重結合であり、nが1または2であり、R1が、C1−C4アルキル基(好ましくは、イソプロピル、またはsec−ブチル)を表し、R2が、C1−C4アルキルもしくはC1−C4アルコキシを表し、R3が、C1−C4アルコキシを表し、R4が、H、OH、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルコキシC1−C4アルコキシ、C1−C4アルカノイルオキシ、C1−C4アルコキシカルボニルオキシ、C2−C4アルケニルオキシカルボニルオキシ、C1−C4アルキルアミノ、ジC1−C4アルキルアミノ、C1−C4アルカノイルアミノ、ジC1−C4アルカノイルアミノ、C1−C4アルカノイル−C1−C4アルキル−アミノ、C1−C4アルコキシカルボニルアミノ、ジC1−C4アルコキシカルボニルアミノ、C1−C4アルコキシカルボニル−C1−C4アルキル−アミノ、またはC2−C4アルケニルオキシカルボニル−C1−C4アルキル−アミノを表し、R5が、H、C1−C4アルキル、C2−C3アルケニル、C2−C3アルキニルまたはCNを表すか、あるいは、R4およびR5が、ともに=O、=NOH、=NOC1−C4アルキル、または=NOC1−C4アルカノイルを表し、かつ、R6が、H、メチル、C1−C4アルコキシCH2、またはC1−C4アルカノイルオキシCH2を表し、ここで、(a)環状アセタールの3位(η)と4位(κ)の炭素の立体配置が互いに逆であり、(b)環状アセタールの2位(φ)と3位(η)の炭素の立体配置が同一、好ましくは(R)であるか、または(c)環状アセタールの2位(φ)、3位(η)および4位(κ)の炭素の立体配置が同一であり、かつ、(a)、(b)または(c)のいずれか1つにおいてもその他の炭素原子のいずれか1つの炭素立体配置が互いに独立に(R)または(S)である、請求項1または請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
活性化合物として請求項1または4にそれぞれ記載の式(I)、または(II)の少なくとも1種類の化合物、および少なくとも1種類の補助剤を含む、殺虫組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の組成物を害虫またはそれらの生息地に適用する段階を含む、害虫を制御するための方法。
【請求項8】
請求項1または請求項4にそれぞれ記載の式(I)、または(II)の少なくとも1種類の化合物を活性化合物として、少なくとも1種類の補助剤と密に混合および/または粉砕する段階を含む、請求項1に記載の組成物を調製するための方法。
【請求項9】
請求項6に記載の組成物を調製するための、請求項1または請求項4にそれぞれ記載の式(I)、または(II)の化合物の使用。
【請求項10】
害虫を制御するための、請求項6に記載の組成物の使用。
【請求項11】
植物繁殖材料、または植物繁殖材料が植えられている場所を、請求項6に記載の組成物で処理することを含む、植物繁殖材料を保護するための方法。
【請求項12】
請求項1または請求項4にそれぞれ記載の式(I)、または(II)の少なくとも1種類の化合物を付着させた、害虫に抵抗力のある植物繁殖材料。

【公表番号】特表2008−511564(P2008−511564A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−528700(P2007−528700)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【国際出願番号】PCT/EP2005/008981
【国際公開番号】WO2006/024405
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】