説明

アポトーシス促進剤

およびXが一体となってアルキレンであり、それが未置換であるか=Oで置換されていて、CH=CH、O、NHもしくはN(アルキル)で置き換わっていないかそれによって置き換わっている1個のCH部分を有する式(I)の化合物であって、抗アポトーシスBcl−2ファミリータンパク質構成員の活性を阻害する化合物;その化合物を含む組成物;ならびに1以上の抗アポトーシスファミリータンパク質構成員を発現している疾患の治療方法が開示される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗アポトーシスBcl−2ファミリータンパク質構成員の活性を阻害する化合物、その化合物を含む組成物および1以上の抗アポトーシスファミリータンパク質構成員が発現される疾患の治療方法に関するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
抗アポトーシスファミリータンパク質構成員は、多くの疾患に関連している。従って、複数の抗アポトーシスファミリータンパク構成員のうちの一つの活性を阻害する化合物が、現在でも治療分野において必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0003】
従って本発明の1実施形態は、複数の抗アポトーシスファミリータンパク質構成員のうちの一つの活性を阻害する化合物であって、下記式(I)を有する化合物ならびにそれの治療上許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩および代謝物に関するものである。
【0004】
【化2】

【0005】
式中、
は、CN、NO、C(O)OH、F、Cl、Br、CF、OCF、CFCF、OCFCF、C(O)R、C(O)OR、SR、C(O)NH、C(O)NHR、C(O)N(R、NHS(O)R、SONHR、S(O)RまたはSOであり;
nは、1、2または3であり;
は、R、R、RまたはRであり;
は、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり;
は、パーハロアルキルまたはパーハロアルケニルであり;
は、C−アルキル(メチル)またはC−アルケニル(ビニル)であり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるF、ClまたはBrで置換されており;
は、C〜C−アルキルまたはC〜C−アルケニルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個もしくは4個の独立に選択されるF、ClまたはBrで置換されており;
およびXは一体となっており、アルキレンであって、そのそれぞれが未置換であるか(O)で置換されており、それぞれがCHCH、O、NHもしくはN(アルキル)で置き換わっていないか置き換わっている1個のCH部分を有しており;
は、H、アルキルまたはフェニルであり;
は、Z、ZまたはZであり;
は、フェニルまたはヘテロアリールであり、そのそれぞれがR、OR、SR、S(O)RまたはSOで置換されており;
は、フェニル、ヘテロアリールシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニルであり、そのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるアルキル、スピロアルキル、F、Cl、Br、I、R、OR、SRS(O)R、SOで置換されており;
は、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり;
は、フェニルまたはヘテロアリールであり、そのそれぞれがシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニル(それぞれがCHRで置換されている)で置換されており;
は、フェニル、ヘテロアリールシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるF、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCFまたはOCFCFで置換されており;
は、フェニルまたはヘテロアリールであり、それらのそれぞれがフェニル、ヘテロアリールシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニル(それぞれが、1個もしくは2個のRもしくはORで置換されている)で置換されており;
は、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、それらのそれぞれが1個もしくは2個の独立に選択されるフェニル、ヘテロアリールシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニル(それぞれが、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるアルキル、アルケニル、アルキニル、F、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCF、OCFCFもしくはR11で置換されている)で置換されており;
11は、フェニルまたはヘテロアリールであり、それらはそれぞれ未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個のF、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCF、OCFCFで置換されている。
【0006】
別の実施形態は、
がNOであり;
nが1、2または3であり;
およびXが一体となっており、アルキレンであり、それぞれが未置換であるか(O)で置換されており、それぞれがCHCH、O、NHまたはN(アルキル)で置き換わっていないか置き換わっている1個のCH部分を有しており;
が、H、アルキルまたはフェニルであり;
がZ、ZまたはZであり;
が、R、OR、SR、S(O)RまたはSOで置換されたフェニルであり;
が、フェニルまたは複素環アルキルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるアルキル、スピロアルキル、F、Cl、BrもしくはIで置換されており;
が、CHRで置換された複素環アルキルで置換されたフェニルであり;
が、1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるF、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCFまたはOCFCFで置換されたフェニルであり;
が、1個もしくは2個のRもしくはORで置換された複素環アルキルで置換されたフェニルであり;
が、アルキルまたはアルケニルであり、それらのそれぞれが1個もしくは2個の独立に選択されるフェニル、シクロアルケニルまたは複素環アルケニル(それぞれが、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるアルキル、アルケニル、アルキニル、F、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCFもしくはR11で置換されている)で置換されており;
11が、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個のF、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCF、OCFCFで置換されたフェニルである式(I)を有する化合物ならびにそれの治療上許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩および代謝物に関するものである。
【0007】
さらに別の実施形態は、
がNOであり;
nが1であり;
およびXが一体となっており、(O)で置換されてOで置き換わった1個のCH部分を有するアルキレンであり;
がアルキルであり;
がZ、ZまたはZであり;
が、R、ORで置換されたフェニルであり;
が、フェニル、ピペリジニルまたはピペラジニルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるアルキル、スピロアルキル、F、Cl、BrもしくはIで置換されており;
が、CHRで置換されている複素環アルキルで置換されたフェニルであり;
が、1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるF、Cl、Br、I、CFまたはOCFで置換されたフェニルであり;
が、ピペリジニルまたはピペラジニルで置換されたフェニルであり、それらのそれぞれが1個もしくは2個のRまたはORで置換されており;
が、アルキルまたはアルケニルであり、それらのそれぞれが1個もしくは2個の独立に選択されるフェニル、シクロアルケニルまたは複素環アルケニル(それぞれが、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるアルキル、アルケニル、アルキニル、F、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCFもしくはR11で置換されている)で置換されており;
11が、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個のF、Cl、Br、I、OH、CFもしくはOCFで置換されたフェニルである式(I)を有する化合物ならびにそれの治療上許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩および代謝物に関するものである。
【0008】
さらに別の実施形態は、
がNOであり;
nが1であり;
およびXが一体となっており、(O)で置換されてOで置き換わっている1個のCH部分を有するC−アルキレンであり;
が、C−アルキル(メチル)であり;
が、Z、ZまたはZであり;
が、R、ORで置換されたフェニルであり;
が、フェニル、ピペリジニルまたはピペラジニルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるC−アルキル、C−スピロアルキル、FCl、BrまたはIで置換されており;
が、CHRで置換された複素環アルキルで置換されたフェニルであり;
が、CFで置換されたフェニルであり;
が、ピペリジニルまたはピペラジニルで置換されたフェニルであり、それらはそれぞれ1個もしくは2個のRもしくはORで置換されており;
が、C−アルキルまたはC〜C−アルケニルであり、それらがそれぞれ1個もしくは2個の独立に選択されるフェニル、C〜C−シクロアルケニルまたは5,6−ジヒドロ−2H−ピラニル(それぞれ、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるC〜C−アルキル、F、Cl、Br、I、CFまたはR11で置換されている)で置換されており;
11が、F、Cl、BrまたはIで置換されたフェニルである式(I)を有する化合物ならびにそれの治療上許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩および代謝物に関するものである。
【0009】
さらに別の実施形態は、AがNOであり;nが1であり;BおよびXが一体となってC(O)OCHCHであり;Dがメチルであり;Zが4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)フェニル、4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−1−シクロヘキセン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)フェニル、4−((4′−クロロ(1,1′−ビフェン−2−イルメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル、4−(8−アザスピロ[4.5]デク−8−イル)フェニル、4−(4−(2−(トリフルオロメチル)ベンジリデン)ピペリジン−1−イル)フェニルまたは4′−フルオロ−1,1′−ビフェン−4−イルである式(I)を有する化合物ならびにそれの治療上許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩および代謝物に関するものである。
【0010】
さらに別の実施形態は、AがNOであり;nが1であり;BおよびXが一体となってC(O)OCHCHであり;Dがメチルであり;Zが、4−(4−メトキシ−4−((Z)−2−フェニルエテニル)ピペリジン−1−イル)フェニル、4−(4−(2−フルオロベンジル)−4−メトキシピペリジン−1−イル)フェニル、4−((1,1′−ビフェン−2−イルメチル)−4−メトキシピペリジン−1−イル)フェニル、4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキス−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)フェニル、4−(4−((2−(4−クロロフェニル)シクロヘプト−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)フェニルまたは4−(4−(3,3−ジフェニル−2−プロペニル)ピペラジン−1−イル)フェニルである式(I)を有する化合物ならびにそれの治療上許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩および代謝物に関するものである。
【0011】
さらに別の実施形態は、AがNOであり;nが1であり;BおよびXが一体となってC(O)OCHCHであり;Dがメチルであり;Zが、4−(4−((1,1′−ビフェニル)−2−イルメチル)ピペラジン−1−イル)フェニル、4−(4−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン−1−イル)フェニル、4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジエチルシクロヘキス−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)フェニル、4−(4−((4−(4−クロロフェニル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)フェニル、3−フェノキシフェニルまたは4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−1−シクロヘキセン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)フェニルである式(I)を有する化合物ならびにそれの治療上許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩および代謝物に関するものである。
【0012】
さらに別の実施形態は、
(2R)−N−(4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−1−シクロヘキセン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−((4′−クロロ(1,1′−ビフェニル)−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(8−アザスピロ[4.5]デク−8−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−N−(4−(4−(2−(トリフルオロメチル)ベンジリデン)ピペリジン−1−イル)ベンゾイル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−((4′−フルオロ(1,1′−ビフェニル)−4−イル)カルボニル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−メトキシ−4−((Z)−2−フェニルエテニル)ピペリジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−(2−フルオロベンジル)−4−メトキシピペリジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−((1,1′−ビフェニル)−2−イルメチル)−4−メトキシピペリジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキス−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)シクロヘプト−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−(3,3−ジフェニル−2−プロペニル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−((1,1′−ビフェニル)−2−イルメチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−N−(4−(4−(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジエチルシクロヘキス−1−エン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−N−(4−(4−((4−(4−クロロフェニル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−3−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,、5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;
(2R)−5−メチル−13−ニトロ−9−オキソ−N−(3−フェノキシベンゾイル)−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,2,3,4,5,6,7,9−オクタヒドロ−8,1,5−ベンゾオキサジアザシクロウンデシン−11−スルホンアミド;および
(2R)−N−(4−(4−((2−(4−クロロフェニル)−1−シクロヘキセン−1−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−5−メチル−14−ニトロ−10−オキソ−2−((フェニルスルファニル)メチル)−1,3,4,5,6,7,8,10−オクタヒドロ−2H−9,1,5−ベンゾオキサジアザシクロドデシン−12−スルホンアミド
である式(I)を有する化合物ならびにそれらの治療上許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩および代謝物に関するものである。
【0013】
さらに別の実施形態は、抗アポトーシスBcl−Xタンパク質、抗アポトーシスBcl−2タンパク質または抗アポトーシスBcl−wタンパク質のうちの1以上が発現されている疾患の治療用の組成物であって、賦形剤および治療上有効量の式(I)を有する化合物を含む組成物を包含するものである。
【0014】
さらに別の実施形態は、抗アポトーシスBcl−Xタンパク質、抗アポトーシスBcl−2タンパク質または抗アポトーシスBcl−wタンパク質のうちの1以上が発現されている患者での疾患の治療方法であって、治療上有効量の式(I)を有する化合物を前記患者に対して投与する段階を有する方法を包含するものである。
【0015】
さらに別の実施形態は、賦形剤および治療上有効量の式(I)を有する化合物を含む、膀胱癌、脳癌、乳癌、骨髄癌、子宮頸癌、慢性リンパ球性白血病、結腸直腸癌、食道癌、肝細胞癌、リンパ芽球性白血病、濾胞性リンパ腫、T細胞またはB細胞起源のリンパ性悪性腫瘍、メラノーマ、骨髄性白血病、骨髄腫、口腔癌、卵巣癌、非小細胞性肺癌、前立腺癌、小細胞性肺癌および脾臓癌を治療するための組成物に関する。
【0016】
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上有効量の式(I)を有する化合物を投与する段階を有する、膀胱癌、脳癌、乳癌、骨髄癌、子宮頸癌、慢性リンパ球性白血病、結腸直腸癌、食道癌、肝細胞癌、リンパ芽球性白血病、濾胞性リンパ腫、T細胞またはB細胞起源のリンパ性悪性腫瘍、メラノーマ、骨髄性白血病、骨髄腫、口腔癌、卵巣癌、非小細胞性肺癌、前立腺癌、小細胞性肺癌および脾臓癌の治療方法に関する。
【0017】
さらに別の実施形態は、賦形剤および治療上有効量の式(I)を有する化合物および治療上有効量の一つの別の治療薬もしくは複数の別の治療薬を含む、1以上の抗アポトーシスBcl−Xタンパク質、抗アポトーシスBcl−2タンパク質または抗アポトーシスBcl−wタンパク質が発現している患者での疾患の治療のための組成物に関する。
【0018】
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上有効量の式(I)を有する化合物および治療上有効量の一つの別の治療薬または複数の別の治療薬を投与する段階を有する、1以上の抗アポトーシスBcl−Xタンパク質、抗アポトーシスBcl−2タンパク質または抗アポトーシスBcl−wタンパク質を発現している患者での疾患の治療方法に関する。
【0019】
さらに別の実施形態は、賦形剤および治療上有効量の式(I)を有する化合物および治療上有効量の一つの別の治療薬または複数の別の治療薬を含む、膀胱癌、脳癌、乳癌、骨髄癌、子宮頸癌、慢性リンパ球性白血病、結腸直腸癌、食道癌、肝細胞癌、リンパ芽球性白血病、濾胞性リンパ腫、T細胞またはB細胞起源のリンパ性悪性腫瘍、メラノーマ、骨髄性白血病、骨髄腫、口腔癌、卵巣癌、非小細胞性肺癌、前立腺癌、小細胞性肺癌または脾臓癌を治療するための組成物に関する。
【0020】
さらに別の実施形態は、患者に対して治療上有効量の式(I)を有する化合物および治療上有効量の一つの別の治療薬または複数の別の治療薬を投与する段階を有する、膀胱癌、脳癌、乳癌、骨髄癌、子宮頸癌、慢性リンパ球性白血病、結腸直腸癌、食道癌、肝細胞癌、リンパ芽球性白血病、濾胞性リンパ腫、T細胞またはB細胞起源のリンパ性悪性腫瘍、メラノーマ、骨髄性白血病、骨髄腫、口腔癌、卵巣癌、非小細胞性肺癌、前立腺癌、小細胞性肺癌または脾臓癌の治療方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本明細書における化合物の可変部分は、識別表現(大文字に上付数字および/または上付アルファベットを付けたもの)によって表され、具体的に表すことができる。
【0022】
適切な価数が全ての部分およびそれらの組み合わせにおいて維持され、複数原子を有する1価部分は左側末端で結合していることは明らかである。
【0023】
可変部分の具体的な実施形態は、同じ識別表現を有する別の具体的な実施形態と同一でも異なっていても良いことも明らかである。
【0024】
本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は、C−シクロアルキル、C−シクロアルキル、C−シクロアルキル、C−シクロアルキル、C−シクロアルキル、C−シクロアルキル、C−シクロアルキルおよびC10−シクロアルキルを意味する。
【0025】
本明細書で使用される「シクロアルケニル」という用語は、C−シクロアルケニル、C−シクロアルケニル、C−シクロアルケニル、C−シクロアルケニル、C−シクロアルケニル、C−シクロアルケニルおよびC10−シクロアルケニルを意味する。
【0026】
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラゾリル、チアゾリル、チオフェニル、トリアジニルおよび1,2,3−トリアゾリルを意味する。
【0027】
本明細書で使用される「複素環アルキル」という用語は、独立に選択されるO、S、S(O)、SOまたはNHで置き換わっている1個もしくは2個もしくは3個のCH部分および置き換わっていないかNで置き換わっている1個または2個のCH部分を有するシクロアルキルを意味し、置き換わっていないか独立に選択されるO、S、S(O)、SOまたはNHで置き換わっている1個もしくは2個もしくは3個のCH部分およびNで置き換わった1個または2個のCH部分を有するシクロアルキルも意味する。
【0028】
本明細書で使用される「複素環アルケニル」という用語は、独立に選択されるO、S、S(O)、SOまたはNHで置き換わっている1個もしくは2個もしくは3個のCH部分および置き換わっていないかNで置き換わっている1個または2個のCH部分を有するシクロアルケニルを意味し、置き換わっていないか独立に選択されるO、S、S(O)、SOまたはNHで置き換わっている1個もしくは2個もしくは3個のCH部分およびNで置き換わった1個または2個のCH部分を有するシクロアルケニルも意味する。
【0029】
本明細書で使用される「スピロアルキル」という用語は、C−スピロアルキル、C−スピロアルキル、C−スピロアルキル、C−スピロアルキルおよびC−スピロアルキルを意味する。
【0030】
本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、C−アルケニル、C−アルケニル、C−アルケニル、C−アルケニルおよびC−アルケニルを意味する。
【0031】
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、C−アルキル、C−アルキル、C−アルキル、C−アルキル、C−アルキルおよびC−アルキルを意味する。
【0032】
本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、C−アルキニル、C−アルキニル、C−アルキニル、C−アルキニルおよびC−アルキニルを意味する。
【0033】
本明細書で使用される「C−アルケニル」という用語は、エテニル(ビニル)を意味する。
【0034】
本明細書で使用される「C−アルケニル」という用語は、1−プロペン−1−イル、1−プロペン−2−イル(イソプロペニル)および1−プロペン−3−イル(アリル)を意味する。
【0035】
本明細書で使用される「C−アルケニル」という用語は、1−ブテン−1−イル、1−ブテン−2−イル、1,3−ブタジエン−1−イル、1,3−ブタジエン−2−イル、2−ブテン−1−イル、2−ブテン−2−イル、3−ブテン−1−イル、3−ブテン−2−イル、2−メチル−1−プロペン−1−イルおよび2−メチル−2−プロペン−1−イルを意味する。
【0036】
本明細書で使用される「C−アルケニル」という用語は、2−メチレン−3−ブテン−1−イル、2−メチレンブト−1−イル、2−メチル−1−ブテン−1−イル、2−メチル−1,3−ブタジエン−1−イル、2−メチル−2−ブテン−1−イル、2−メチル−3−ブテン−1−イル、2−メチル−3−ブテン−2−イル、3−メチル−1−ブテン−1−イル、3−メチル−1−ブテン−2−イル、3−メチル−1,3−ブタジエン−1−イル、3−メチル−1,3−ブタジエン−2−イル、3−メチル−2−ブテン−1−イル、3−メチル−2−ブテン−2−イル、3−メチル−3−ブテン−1−イル、3−メチル−3−ブテン−2−イル、1−ペンテン−1−イル、1−ペンテン−2−イル、1−ペンテン−3−イル、1,3−ペンタジエン−1−イル、1,3−ペンタジエン−2−イル、1,3−ペンタジエン−3−イル、1,4−ペンタジエン−1−イル、1,4−ペンタジエン−2−イル、1,4−ペンタジエン−3−イル、2−ペンテン−1−イル、2−ペンテン−2−イル、2−ペンテン−3−イル、2,4−ペンタジエン−1−イル、2,4−ペンタジエン−2−イル、3−ペンテン−1−イル、3−ペンテン−2−イル、4−ペンテン−1−イルおよび4−ペンテン−2−イルを意味する。
【0037】
本明細書で使用される「C−アルケニル」という用語は、2,2−ジメチル−3−ブテン−1−イル、2,3−ジメチル−1−ブテン−1−イル、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン−1−イル、2,3−ジメチル−2−ブテン−1−イル、2,3−ジメチル−3−ブテン−1−イル、2,3−ジメチル−3−ブテン−2−イル、3,3−ジメチル−1−ブテン−1−イル、3,3−ジメチル−1−ブテン−2−イル、2−エテニル−1,3−ブタジエン−1−イル、2−エテニル−2−ブテン−1−イル、2−エチル−1−ブテン−1−イル、2−エチル−1,3−ブタジエン−1−イル、2−エチル−2−ブテン−1−イル、2−エチル−3−ブテン−1−イル、1−ヘキセン−1−イル、1−ヘキセン−2−イル、1−ヘキセン−3−イル、1,3−ヘキサジエン−1−イル、1,3−ヘキサジエン−2−イル、1,3−ヘキサジエン−3−イル、1,3,5−ヘキサトリエン−1−イル、1,3,5−ヘキサトリエン−2−イル、1,3,5−ヘキサトリエン−3−イル、1,4−ヘキサジエン−1−イル、1,4−ヘキサジエン−2−イル、1,4−ヘキサジエン−3−イル、1,5−ヘキサジエン−1−イル、1,5−ヘキサジエン−2−イル、1,5−ヘキサジエン−3−イル、2−ヘキセン−1−イル、2−ヘキセン−2−イル、2−ヘキセン−3−イル、2,4−ヘキサジエン−1−イル、2,4−ヘキサジエン−2−イル、2,4−ヘキサジエン−3−イル、2,5−ヘキサジエン−1−イル、2,5−ヘキサジエン−2−イル、2,5−ヘキサジエン−3−イル、3−ヘキセン−1−イル、3−ヘキセン−2−イル、3−ヘキセン−3−イル、3,5−ヘキサジエン−1−イル、3,5−ヘキサジエン−2−イル、3,5−ヘキサジエン−3−イル、4−ヘキセン−1−イル、4−ヘキセン−2−イル、4−ヘキセン−3−イル、5−ヘキセン−1−イル、5−ヘキセン−2−イル、5−ヘキセン−3−イル、2−メチレン−3−メチル−3−ブテン−1−イル、2−メチレン−3−メチルブト−1−イル、2−メチレン−3−ペンテン−1−イル、2−メチレン−4−ペンテン−1−イル、2−メチレンペント−1−イル、2−メチレンペント−3−イル、3−メチレン−1−ペンテン−1−イル、3−メチレン−1−ペンテン−2−イル、3−メチレンペント−1−イル、3−メチレン−1,4−ペンタジエン−1−イル、3−メチレン−1,4−ペンタジエン−2−イル、3−メチレン−ペント−2−イル、2−メチル−1−ペンテン−1−イル、2−メチル−1−ペンテン−3−イル、2−メチル−1,3−ペンタジエン−1−イル、2−メチル−1,3−ペンタジエン−3−イル、2−メチル−1,4−ペンタジエン−1−イル、2−メチル−1,4−ペンタジエン−3−イル、2−メチル−2−ペンテン−1−イル、2−メチル−2−ペンテン−3−イル、2−メチル−2,4−ペンタジエン−1−イル、2−メチル−2,4−ペンタジエン−3−イル、2−メチル−3−ペンテン−1−イル、2−メチル−3−ペンテン−2−イル、2−メチル−3−ペンテン−3−イル、2−メチル−4−ペンテン−1−イル、2−メチル−4−ペンテン−2−イル、2−メチル−4−ペンテン−3−イル、3−メチル−1−ペンテン−1−イル、3−メチル−1−ペンテン−2−イル、3−メチル−1,3−ペンタジエン−1−イル、3−メチル−1,3−ペンタジエン−2−イル、3−メチル−1,4−ペンタジエン−1−イル、3−メチル−1,4−ペンタジエン−2−イル、3−メチル−2−ペンテン−1−イル、3−メチル−2−ペンテン−2−イル、3−メチル−2,4−ペンタジエン−1−イル、3−メチル−3−ペンテン−1−イル、3−メチル−3−ペンテン−2−イル、3−メチル−4−ペンテン−1−イル、3−メチル−4−ペンテン−2−イル、3−メチル−4−ペンテン−3−イル、4−メチル−1−ペンテン−1−イル、4−メチル−1−ペンテン−2−イル、4−メチル−1−ペンテン−3−イル、4−メチル−1,3−ペンタジエン−1−イル、4−メチル−1,3−ペンタジエン−2−イル、4−メチル−1,3−ペンタジエン−3−イル、4−メチル−1,4−ペンタジエン−1−イル、4−メチル−1,4−ペンタジエン−2−イル、4−メチル−1,4−ペンタジエン−3−イル、4−メチレン−2−ペンテン−3−イル、4−メチル−2−ペンテン−1−イル、4−メチル−2−ペンテン−2−イル、4−メチル−2−ペンテン−3−イル、4−メチル−2,4−ペンタジエン−1−イル、4−メチル−2,4−ペンタジエン−2−イル、4−メチル−3−ペンテン−1−イル、4−メチル−3−ペンテン−2−イル、4−メチル−3−ペンテン−3−イル、4−メチル−4−ペンテン−1−イルおよび4−メチル−4−ペンテン−2−イルを意味する。
【0038】
本明細書で使用される「C−アルキル」という用語は、メチルを意味する。
【0039】
本明細書で使用される「C−アルキル」という用語は、エチルを意味する。
【0040】
本明細書で使用される「C−アルキル」という用語は、プロプ−1−イルおよびプロプ−2−イル(イソプロピル)を意味する。
【0041】
本明細書で使用される「C−アルキル」という用語は、ブト−1−イル、ブト−2−イル、2−メチルプロプ−1−イルおよび2−メチルプロプ−2−イル(tert−ブチル)を意味する。
【0042】
本明細書で使用される「C−アルキル」という用語は、2,2−ジメチルプロプ−1−イル(ネオ−ペンチル)、2−メチルブト−1−イル、2−メチルブト−2−イル、3−メチルブト−1−イル、3−メチルブト−2−イル、ペント−1−イル、ペント−2−イルおよびペント−3−イルを意味する。
【0043】
本明細書で使用される「C−アルキル」という用語は、2,2−ジメチルブト−1−イル、2,3−ジメチルブト−1−イル、2,3−ジメチルブト−2−イル、3,3−ジメチルブト−1−イル、3,3−ジメチルブト−2−イル、2−エチルブト−1−イル、へキス−1−イル、へキス−2−イル、へキス−3−イル、2−メチルペント−1−イル、2−メチルペント−2−イル、2−メチルペント−3−イル、3−メチルペント−1−イル、3−メチルペント−2−イル、3−メチルペント−3−イル、4−メチルペント−1−イルおよび4−メチルペント−2−イルを意味する。
【0044】
本明細書で使用される「アルキレン」という用語は、C−アルキレン、C−アルキレン、C−アルキレンおよびC−アルキレンを意味する。
【0045】
本明細書で使用される「C−アルキレン」という用語は、両端が異なる原子に結合しているプロピル−1,3−エンを意味する。
【0046】
本明細書で使用される「C−アルキレン」という用語は、両端が異なる原子に結合しているブチル−1,4−エンを意味する。
【0047】
本明細書で使用される「C−アルキレン」という用語は、両端が異なる原子に結合しているペンチル−1,5−エンを意味する。
【0048】
本明細書で使用される「C−アルキレン」という用語は、両端が異なる原子に結合しているヘキシル−1,6−エンを意味する。
【0049】
本明細書で使用される「C−アルキニル」という用語は、エチニル(アセチレニル)を意味する。
【0050】
本明細書で使用される「C−アルキニル」という用語は、1−プロピン−1−イルおよび2−プロピン−1−イル(プロパルギル)を意味する。
【0051】
本明細書で使用される「C−アルキニル」という用語は、1−ブチン−1−イル、1,3−ブタジイン−1−イル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−1−イルおよび3−ブチン−2−イルを意味する。
【0052】
本明細書で使用される「C−アルキニル」という用語は、2−メチル−3−ブチン−1−イル、2−メチル−3−ブチン−2−イル、3−メチル−1−ブチン−1−イル、1,3−ペンタジイン−1−イル、1,4−ペンタジイン−1−イル、1,4−ペンタジイン−3−イル、2,4−ペンタジイン−1−イル、1−ペンチン−1−イル、1−ペンチン−3−イル、2−ペンチン−1−イル、3−ペンチン−1−イル、3−ペンチン−2−イル、4−ペンチン−1−イルおよび4−ペンチン−2−イルを意味する。
【0053】
本明細書で使用される、「C−アルキニル」という用語は、2,2−ジメチル−3−ブチン−1−イル、3,3−ジメチル−1−ブチン−1−イル、2−エチル−3−ブチン−1−イル、2−エチニル−3−ブチン−1−イル、1−ヘキシン−1−イル、1−ヘキシン−3−イル、1,3−ヘキサジイン−1−イル、1,3,5−ヘキサトリイン−1−イル、1,4−ヘキサジイン−1−イル、1,4−ヘキサジイン−3−イル、1,5−ヘキサジイン−1−イル、1,5−ヘキサジイン−3−イル、2−ヘキシン−1−イル、2,5−ヘキサジイン−1−イル、3−ヘキシン−1−イル、3−ヘキシン−2−イル、3,5−ヘキサジイン−2−イル、4−ヘキシン−1−イル、4−ヘキシン−2−イル、4−ヘキシン−3−イル、5−ヘキシン−1−イル、5−ヘキシン−2−イル、5−ヘキシン−3−イル、2−メチル−3−ペンチン−1−イル、2−メチル−3−ペンチン−2−イル、2−メチル−4−ペンチン−1−イル、2−メチル−4−ペンチン−2−イル、2−メチル−4−ペンチン−3−イル、3−メチル−1−ペンチン−1−イル、3−メチル−4−ペンチン−1−イル、3−メチル−4−ペンチン−2−イル、3−メチル−1,4−ペンタジイン−1−イル、3−メチル−1,4−ペンタジイン−3−イル、3−メチル−4−ペンチン−1−イル、3−メチル−4−ペンチン−3−イル、4−メチル−1−ペンチン−1−イルおよび4−メチル−2−ペンチン−1−イルを意味する。
【0054】
本明細書で使用される「C−シクロアルケニル」という用語は、シクロプロプ−1−エン−1−イルおよびシクロプロプ−2−エン−1−イルを意味する。
【0055】
本明細書で使用される「C−シクロアルケニル」という用語は、シクロブト−1−エン−1−イルおよびシクロブト−2−エン−1−イルを意味する。
【0056】
本明細書で使用される「C−シクロアルケニル」という用語は、シクロペント−1−エン−1−イル、シクロペント−2−エン−1−イル、シクロペント−3−エン−1−イルおよびシクロペンタ−1,3−ジエン−1−イルを意味する。
【0057】
本明細書で使用される「C−シクロアルケニル」という用語は、シクロへキス−1−エン−1−イル、シクロへキス−2−エン−1−イル、シクロへキス−3−エン−1−イル、シクロヘキサ−1,3−ジエン−1−イル、シクロヘキサ−1,4−ジエン−1−イル、シクロヘキサ−1,5−ジエン−1−イル、シクロヘキサ−2,4−ジエン−1−イルおよびシクロヘキサ−2,5−ジエン−1−イルを意味する。
【0058】
本明細書で使用される「C−シクロアルケニル」という用語は、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−7−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン−1−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン−2−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン−7−イル、シクロヘプト−1−エン−1−イル、シクロヘプト−2−エン−1−イル、シクロヘプト−3−エン−1−イル、シクロヘプト−4−エン−1−イル、シクロヘプタ−1,3−ジエン−1−イル、シクロヘプタ−1,4−ジエン−1−イル、シクロヘプタ−1,5−ジエン−1−イル、シクロヘプタ−1,6−ジエン−1−イル、シクロヘプタ−2,4−ジエン−1−イル、シクロヘプタ−2,5−ジエン−1−イル、シクロヘプタ−2,6−ジエン−1−イル、シクロヘプタ−3,5−ジエン−1−イル、シクロヘプタ−1,3,5−トリエン−1−イル、シクロヘプタ−1,3,6−トリエン−1−イル、シクロヘプタ−1,4,6−トリエン−1−イルおよびシクロヘプタ−2,4,6−トリエン−1−イルを意味する。
【0059】
本明細書で使用される「C−シクロアルケニル」という用語は、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−5−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−7−イル′、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2,5−ジエン−1−イル、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2,5−ジエン−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2,5−ジエン−7−イル、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2,5,7−トリエン−1−イル、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2,5,7−トリエン−2−イルシクロオクト−1−エン−1−イル、シクロオクト−2−エン−1−イル、シクロオクト−3−エン−1−イル、シクロオクト−4−エン−1−イル、シクロオクタ−1,3−ジエン−1−イル、シクロオクタ−1,4−ジエン−1−イル、シクロオクタ−1,5−ジエン−1−イル、シクロオクタ−1,6−ジエン−1−イル、シクロオクタ−1,7−ジエン−1−イル、シクロオクタ−2,4−ジエン−1−イル、シクロオクタ−2,5−ジエン−1−イル、シクロオクタ−2,6−ジエン−1−イル、シクロオクタ−2,7−ジエン−1−イル、シクロオクタ−3,5−ジエン−1−イル、シクロオクタ−3,6−ジエン−1−イル、シクロオクタ−1,3,5−トリエン−1−イル、シクロオクタ−1,3,6−トリエン−1−イル、シクロオクタ−1,3,7−トリエン−1−イル、シクロオクタ−1,4,6−トリエン−1−イル、シクロオクタ−1,4,7−トリエン−1−イル、シクロオクタ−1,5,7−トリエン−1−イル、シクロオクタ−2,4,6−トリエン−1−イル、シクロオクタ−2,4,7−トリエン−1−イル、シクロオクタ−2,5,7−トリエン−1−イルおよびシクロオクタ−1,3,5,7−テトラエン−1−イルを意味する。
【0060】
本明細書で使用される「C−シクロアルケニル」という用語は、シクロノン−1−エン−1−イル、シクロノン−2−エン−1−イル、シクロノン−3−エン−1−イル、シクロノン−4−エン−1−イル、シクロノン−5−エン−1−イル、シクロノナ−1,3−ジエン−1−イル、シクロノナ−1,4−ジエン−1−イル、シクロノナ−1,5−ジエン−1−イル、シクロノナ−1,6−ジエン−1−イル、シクロノナ−1,7−ジエン−1−イル、シクロノナ−1,8−ジエン−1−イル、シクロノナ−2,4−ジエン−1−イル、シクロノナ−2,5−ジエン−1−イル、シクロノナ−2,6−ジエン−1−イル、シクロノナ−2,7−ジエン−1−イル、シクロノナ−2,8−ジエン−1−イル、シクロノナ−3,5−ジエン−1−イル、シクロノナ−3,6−ジエン−1−イル、シクロノナ−3,7−ジエン−1−イル、シクロノナ−4,6−ジエン−1−イル、シクロノナ−1,3,5−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,3,6−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,3,7−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,3,8−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,4,6−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,4,7−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,4,8−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,5,7−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,5,8−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,6,8−トリエン−1−イル、シクロノナ−2,4,8−トリエン−1−イル、シクロノナ−2,4,6−トリエン−1−イル、シクロノナ−2,4,7−トリエン−1−イル、シクロノナ−2,4,8−トリエン−1−イル、シクロノナ−2,5,7−トリエン−1−イル、シクロノナ−2,5,8−トリエン−1−イル、シクロノナ−1,3,5,7−テトラエン−1−イル、シクロノナ−1,3,5,8−テトラエン−1−イル、シクロノナ−1,3,6,8−テトラエン−1−イル、シクロノナ−1,4,6,8−テトラエン−1−イルおよびシクロノナ−2,4,6,8−テトラエン−1−イルを意味する。
【0061】
本明細書で使用される「C10−シクロアルケニル」という用語は、シクロデク−1−エン−1−イル、シクロデク−2−エン−1−イル、シクロデク−3−エン−1−イル、シクロデク−4−エン−1−イル、シクロデク−5−エン−1−イル、シクロデカ−1,3−ジエン−1−イル、シクロデカ−1,4−ジエン−1−イル、シクロデカ−1,5−ジエン−1−イル、シクロデカ−1,6−ジエン−1−イル、シクロデカ−1,7−ジエン−1−イル、シクロデカ−1,8−ジエン−1−イル、シクロデカ−1,9−ジエン−1−イル、シクロデカ−2,4−ジエン−1−イル、シクロデカ−2,5−ジエン−1−イル、シクロデカ−2,6−ジエン−1−イル、シクロデカ−2,7−ジエン−1−イル、シクロデカ−2,8−ジエン−1−イル、シクロデカ−2,9−ジエン−1−イル、シクロデカ−3,5−ジエン−1−イル、シクロデカ−3,6−ジエン−1−イル、シクロデカ−3,7−ジエン−1−イル、シクロデカ−3,8−ジエン−1−イル、シクロデカ−4,6−ジエン−1−イル、シクロデカ−4,7−ジエン−1−イル、シクロデカ−1,3,5−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,3,6−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,3,7−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,3,8−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,3,9−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,4,6−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,4,7−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,4,8−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,4,9−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,5,7−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,5,8−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,5,9−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,6,8−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,6,9−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,7,9−トリエン−1−イル、シクロデカ−2,4,6−トリエン−1−イル、シクロデカ−2,4,7−トリエン−1−イル、シクロデカ−2,4,8−トリエン−1−イル、シクロデカ−2,4,9−トリエン−1−イル、シクロデカ−2,5,7−トリエン−1−イル、シクロデカ−2,5,8−トリエン−1−イル、シクロデカ−2,5,9−トリエン−1−イル、シクロデカ−2,6,8−トリエン−1−イル、シクロデカ−3,5,7−トリエン−1−イル、シクロデカ−3,5,8−トリエン−1−イル、シクロデカ−1,3,5,7−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,3,5,8−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,3,5,9−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,3,6,8−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,3,6,9−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,3,7,9−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,4,6,8−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,4,6,9−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,4,7,9−テトラエン−1−イル、シクロデカ−1,5,7,9−テトラエン−1−イル、シクロデカ−2,4,6,8−テトラエン−1−イル、シクロデカ−2,4,6,9−テトラエン−1−イル、シクロデカ−2,4,7,9−テトラエン−1−イルおよびシクロデカ−1,3,5,7,9−ペンタエン−1−イルを意味する。
【0062】
本明細書で使用される「C−シクロアルキル」という用語は、シクロプロプ−1−イルを意味する。
【0063】
本明細書で使用される「C−シクロアルキル」という用語は、シクロブト−1−イルを意味する。
【0064】
本明細書で使用される「C−シクロアルキル」という用語は、シクロペント−1−イルを意味する。
【0065】
本明細書で使用される「C−シクロアルキル」という用語は、シクロへキス−1−イルを意味する。
【0066】
本明細書で使用される「C−シクロアルキル」という用語は、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−1−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、シクロヘプト−1−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−7−イルおよびシクロヘプト−1−イルを意味する。
【0067】
本明細書で使用される「C−シクロアルキル」という用語は、ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−イル、ビシクロ[3.2.1]オクト−1−イル、ビシクロ[3.2.1]オクト−2−イル、ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル、ビシクロ[3.2.1]オクト−6−イル、ビシクロ[3.2.1]オクト−8−イルおよびシクロオクト−1−イルを意味する。
【0068】
本明細書で使用される「C−シクロアルキル」という用語は、ビシクロ[3.3.1]ノン−1−イル、ビシクロ[3.3.1]ノン−2−イル、ビシクロ[3.3.1]ノン−3−イル、ビシクロ[3.3.1]ノン−9−イルおよびシクロノン−1−イルを意味する。
【0069】
本明細書で使用される「C10−シクロアルキル」という用語は、アダマント−1−イル、アダマント−2−イルおよびシクロデク−1−イルを意味する。
【0070】
本明細書で使用される「パーハロアルキル」という用語は、C−パーハロアルキル、C−パーハロアルキル、C−パーハロアルキル、C−パーハロアルキル、C−パーハロアルキルおよびC−パーハロアルキルを意味する。
【0071】
本明細書で使用される「C−パーハロアルキル」という用語は、各水素原子が独立に選択されるF、ClまたはBr原子によって置き換わっているC−アルキルを意味する。
【0072】
本明細書で使用される「C−パーハロアルキル」という用語は、各水素原子が独立に選択されるF、ClまたはBr原子によって置き換わっているC−アルキルを意味する。
【0073】
本明細書で使用される「C−パーハロアルキル」という用語は、各水素原子が独立に選択されるF、ClまたはBr原子によって置き換わっているC−アルキルを意味する。
【0074】
本明細書で使用される「C−パーハロアルキル」という用語は、各水素原子が独立に選択されるF、ClまたはBr原子によって置き換わっているC−アルキルを意味する。
【0075】
本明細書で使用される「C−パーハロアルキル」という用語は、各水素原子が独立に選択されるF、ClまたはBr原子によって置き換わっているC−アルキルを意味する。
【0076】
本明細書で使用される「C−パーハロアルキル」という用語は、各水素原子が独立に選択されるF、ClまたはBr原子によって置き換わっているC−アルキルを意味する。
【0077】
本明細書で使用される「C−スピロアルキル」という用語は、両端が同一のCH部分の水素に置き換わっているエト−1,2−イルエンを意味する。
【0078】
本明細書で使用される「C−スピロアルキル」という用語は、両端が同一のCH部分の水素に置き換わっているプロプ−1,3−イルエンを意味する。
【0079】
本明細書で使用される「C−スピロアルキル」という用語は、両端が同一のCH部分の水素に置き換わっているブト−1,4−イルエンを意味する。
【0080】
本明細書で使用される「C−スピロアルキル」という用語は、両端が同一のCH部分の水素に置き換わっているペント−1,5−イルエンを意味する。
【0081】
本明細書で使用される「C−スピロアルキル」という用語は、両端が同一のCH部分の水素に置き換わっているへキス−1,6−イルエンを意味する。
【0082】
本発明の化合物は、RまたはS配置で不斉置換炭素原子を含む場合があり、「R」および「S」という用語は、文献(Pure Appl. Chem. (1976) 45, 13-10)で定義の通りである。RおよびS配置を当量で含む不斉置換炭素原子を有する化合物は、それらの原子でラセミ体である。他方に対して一方の配置が過剰である原子は、過剰な配置に割り当てられ、好ましくは約85%〜90%の過剰、より好ましくは約95%〜99%の過剰、さらに好ましくは約99%超の過剰である。従って本発明は、ラセミ混合物ならびにその化合物の相対および絶対ジアステレオマーを包含するものである。
【0083】
本発明の化合物は、ZまたはE配置で炭素−炭素二重結合または炭素−窒素二重結合を含むこともでき、「Z」という用語は炭素−炭素または炭素−窒素二重結合の同じ側に相対的に大きい2個の置換基があることを表し、「E」という用語は炭素−炭素または炭素−窒素二重結合の反対側に相対的に大きい2個の置換基があることを表す。本発明の化合物は、「Z」および「E」異性体の混合物として存在することもできる。
【0084】
本発明の化合物は、互変異体またはそれの平衡混合物として存在することもでき、その場合には化合物の1個のプロトンが一つの原子から別の原子に移動する。互変異体の例には、ケト−エノール、フェノール−ケト、オキシム−ニトロソ、ニトロ−アシ、イミン−エナミンなどがあるが、それらに限定されるものではない。
【0085】
NH、C(O)OH、OHまたはSH部分を含む化合物には、プロドラッグ形成部分が形成していても良い。プロドラッグ形成部分は、代謝プロセスによって脱離され、イン・ビボで遊離のNH、C(O)OH、OHまたはSHを有する化合物を放出する。プロドラッグは、溶解度および/または疎水性、消化管での吸収、生物学的利用能、組織浸透およびクリアランス速度などの化合物の薬物動態特性を調節する上で有用である。
【0086】
イン・ビトロまたはイン・ビボ代謝プロセスによって産生される式(I)を有する化合物の代謝は、BCl−Xタンパク質、Bcl−2タンパク質またはBcl−wタンパク質などの抗アポトーシスファミリータンパク質構成員の発現に関連する疾患の治療において有用でもあり得る。
【0087】
イン・ビトロまたはイン・ビボで代謝されて式(I)の化合物を形成し得るある種の前駆体化合物は、BCl−Xタンパク質、Bcl−2タンパク質またはBcl−wタンパク質などの抗アポトーシスファミリータンパク質構成員の発現に関連する疾患の治療において有用となり得る。
【0088】
式(I)を有する化合物は、酸付加塩、塩基付加塩または両性イオンとして存在し得る。式(I)を有する化合物の塩は、単離時またはその後の精製時に製造される。酸付加塩は、式(I)を有する化合物と酸との反応から誘導されるものである。従って、式(I)を有する化合物の酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリセロリン酸塩、グルタミン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩化水素酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、パラ−トルエンスルホン酸塩およびウンデカン酸塩などの塩は本発明に包含されるものである。化合物の塩基付加塩は、式(I)を有する化合物とリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムなどのカチオンの重炭酸塩、炭酸塩水酸化物またはリン酸塩との反応から誘導されるものである。
【0089】
式(I)を有する化合物は、例えば口腔投与、眼球投与、経口投与、浸透圧投与、非経口投与(筋肉投与、腹腔内投与、胸骨内投与、静脈投与、皮下投与)、直腸投与、局所投与、経皮投与および膣投与することができる。
【0090】
式(I)を有する化合物の治療上有効量は、治療対象者、治療される疾患およびそれの重度、それを含む組成物、投与時刻、投与経路、投与期間、効力、クリアランス速度および併用される別薬剤の有無によって決まる。単回投与または分割投与で患者に1日に投与される組成物を製造する上での式(I)を有する本発明の化合物の量は、約0.03〜約200mg/kgである。単一用量組成物は、これらの量またはその量の約数分の組み合わせを含む。
【0091】
式(I)を有する化合物は、賦形剤とともにまたはそれを含まずに投与することができる。賦形剤には例えば、カプセル化剤および吸収促進剤、酸化防止剤、結合剤、緩衝剤、コーティング剤、着色剤、希釈剤、崩壊剤、乳化剤、増量剤、充填剤、香味剤、保湿剤、潤滑剤、芳香剤、保存剤、推進剤、離型剤、滅菌剤、甘味剤、可溶化剤、湿展剤およびこれらの混合物のような添加剤などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0092】
固体で経口的に投与される式(I)を有する化合物を含む組成物の製造用の賦形剤には、寒天、アルギン酸、水酸化アルミニウム、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、1,3−ブチレングリコール、カルボマー類、ヒマシ油、セルロース、酢酸セルロース、カカオバター、コーンスターチ、トウモロコシ油、綿実油、クロス−ポビドン、ジグリセリド類、エタノール、エチルセルロース、ラウリン酸エチル、オレイン酸エチル、脂肪酸エステル、ゼラチン、胚芽油、グルコース、グリセリン、落花生油、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、イソプロパノール、等帳性生理食塩水、乳糖、水酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、麦芽、マニトール、モノグリセリド類、オリーブ油、ピーナッツ油、リン酸カリウム塩類、ジャガイモデンプン、ポビドン、プロピレングリコール、リンゲル液、紅花油、ゴマ油、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、リン酸ナトリウム塩類、ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウムソルビトール、大豆油、ステアリン酸類、フマル酸ステアリル、ショ糖、界面活性剤、タルク、トラガカント、テトラヒドロフルフリルアルコール、トリグリセリド類、水、これらの混合物などがあるが、これらに限定されるものではない。眼球投与または経口投与される式(I)を有する化合物を含む組成物の製造における賦形剤には、1,3−ブチレングリコール、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、エタノール、ソルビタンの脂肪酸エステル、胚芽油、落花生油、グリセリン、イソプロパノール、オリーブ油、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ゴマ油、水、それらの混合物などがあるが、これらに限定されるものではない。浸透圧的に投与される式(I)を有する本発明の化合物を含む組成物を製造する上での賦形剤には、クロロフルオロカーボン類、エタノール、水、それらの混合物などがあるが、これらに限定されるものではない。非経口的に投与される式(I)を有する化合物を含む組成物の製造における賦形剤には、1,3−ブタンジオール、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、ブドウ糖、胚芽油、落花生油、リポソーム類、オレイン酸、オリーブ油、ピーナツ油、リンゲル液、紅花油、ゴマ油、大豆油、U.S.P.または等張性塩化ナトリウム溶液、水、それらの混合物などがあるが、これらに限定されるものではない。直腸投与または膣投与される式(I)を有する化合物を含む組成物の製造における賦形剤には、カカオバター、ポリエチレングリコール、ロウ、それらの混合物などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0093】
式(I)を有する化合物は、1以上の別の治療薬との併用で投与することができ、その別の薬剤には放射線または化学療法薬などがあり、その化学療法薬にはカルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、デキサメサゾン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フルダラビン、イリノテカン、CHOP(C:シトキサン(登録商標)(シクロホスファミド);H:アドリアマイシン(登録商標)(ヒドロキシドキソルビシン);O:ビンクリスチン(オンコビン(登録商標));P:プレドニゾン)、パクリタキセル、ラパマイシン、リツキシン(Rituxin;登録商標)(リツキシマブ)、ビンクリスチンなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0094】
BAXおよびBADペプチドは、ツァンらが報告している(Zhang, H. C, Nimmer, P., Rosenberg, S. H., Ng, S. C, and Joseph, M. (2002). Development of a High-Throughput Fluorescence Polarization Assay for Bcl-XL. Analytical Biochemistry 307, 70-75)。
【0095】
式(I)を有する化合物のBcl−Xタンパク質に対する結合アフィニティは、このタンパク質の活性のそれらによる阻害の指標である。式(I)を有する化合物のBcl−Xタンパク質に対する結合アフィニティを求めるため、代表的な例をDMSOで希釈して100μM〜1pMの濃度とし、96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに加えた。ウェル当たり125μLのアッセイ緩衝液(20mMリン酸緩衝液(pH7.4)、1mM EDTA、50mM NaCl、0.05%PF−68)、6nMのBcl−Xタンパク質(文献(Science 1997, 275, 983-986)に記載の方法に従って製造)、1nMのフルオレセイン標識BADペプチド(社内で製造)および前記化合物のDMSO溶液を含む混合物を2分間振盪し、LJLアナリスト(LJL Analyst;LJL Bio Systems, CA)に入れた。陰性対照(DMSO、15nM BADペプチド、アッセイ緩衝液)および陽性対照(DMSO、1nM BADペプチド、6nM Bcl−X、アッセイ緩衝液)を用いて、アッセイの範囲を決定した。連続フルオレセイン灯(fluorescein lamp)(励起:485nm、発光:530nm)を用いて室温で偏光を測定した。(1−((ウェルのmP値−陰性対照)/範囲))×100%によって阻害パーセントを求めた。マイクロソフト・エクセルを用いて計算したKi値は、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、1.2nM、2.0nM、2.5nM、5.8nM、9.2nMおよび227nMであった。
【0096】
式(I)を有する化合物のBcl−2タンパク質に対する結合アフィニティは、このタンパク質の活性のそれらによる阻害の指標である。式(I)を有する化合物のBcl−2に対する結合アフィニティを求めるため、代表的な例をDMSOで希釈して10μM〜1pMの濃度とし、96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに加えた。ウェル当たり125μLのアッセイ緩衝液(20mMリン酸緩衝液(pH7.4)、1mM EDTA、50mM NaCl、0.05%PF−68)、10nMのBcl−2タンパク質(文献(PNAS 2001 ,98, 3012-3017)に記載の手順に従って製造)、1nMのフルオレセイン標識BAXペプチド(社内で製造)および前記個々の例のDMSO溶液を含む混合物を2分間振盪し、LJLアナリスト(LJL Bio Systems, CA)に入れた。連続フルオレセイン灯(fluorescein lamp)(励起:485nm、発光:530nm)を用いて室温で偏光を測定した。マイクロソフト・エクセルを用いて計算したKi値は、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、<1.0nM、3.5nM、14.4nM、16.1nM、31.2nMおよび893nMであった。
【0097】
これらのデータは、抗アポトーシスBCl−Xタンパク質および抗アポトーシスBcl−2に対する結合剤およびそれの阻害剤としての式(I)を有する化合物の有用性を示している。
【0098】
式(I)を有する化合物がBCl−XおよびBcl−2に結合してそれらの活性を阻害することから、それらは例えば抗アポトーシスBcl−wタンパク質などのBCl−XおよびBcl−2に対して近い構造的相同性を有する抗アポトーシスファミリータンパク質構成員の阻害薬としても有用である可能性があると予想される。
【0099】
従って、式(I)を有する化合物は、抗アポトーシスBcl−Xタンパク質、抗アポトーシスBcl−2タンパク質、抗アポトーシスBcl−wタンパク質またはそれらの組み合わせが発現されている疾患の治療において有用であると予想される。
【0100】
抗アポトーシスBcl−Xタンパク質、抗アポトーシスBcl−2タンパク質、抗アポトーシスBcl−wタンパク質またはそれらの組み合わせが発現されている疾患には、癌および自己免疫障害などがあり、癌には膀胱癌、脳癌、乳癌、子宮頸癌、慢性リンパ球性白血病、直腸結腸癌、食道癌、肝細胞癌、リンパ芽球性白血病、濾胞腺リンパ腫、T細胞またはB細胞起源のリンパ性悪性腫瘍、メラノーマ、骨髄性白血病、骨髄腫、口腔癌、卵巣癌、非小細胞肺癌、前立腺癌および小細胞肺癌など(共同所有の米国特許出願10/988338、Cancer Res., 2000, 60, 6101-10)などがあるが、これらに限定されるものではなく;自己免疫障害には後天性免疫不全症候群、自己免疫性リンパ増殖症候群、溶血性貧血、炎症疾患および血小板減少症など(Current Allergy and Asthma Reports 2003, 3: 378-384; Br. J. Haematol. 2000 Sep; 110(3): 584-90; Blood 2000 Feb 15; 95(4): 1283-92; and New England Journal of Medicine 2004 Sep: 351(14): 1409-1418)があるが、これらに限定されるものではない。
【0101】
式(I)を有する化合物は、下記に例を示した合成化学法によって製造することができる。理解すべき点として、これらの方法における段階の順序は変動しても良く、試薬、溶媒および反応条件を具体的に言及されているものから切り換えることが可能であり、必要に応じて弱い部分を保護および脱保護することができる。
【0102】
C(O)OH部分に対する保護基には、アセトキシメチル、アリル、ベンゾイルメチル、ベンジル、ベンジルオキシメチル、tert−ブチル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロプロピル、ジフェニルメチルシリル、エチル、パラ−メトキシベンジル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、メチル、メチルチオメチル、ナフチル、パラ−ニトロベンジル、フェニル、n−プロピル、2,2,2−トリクロロエチル、トリエチルシリル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、トリフェニルメチルなどがあるが、それらに限定されるものではない。
【0103】
C(O)およびC(O)H部分に対する保護基には、1,3−ジオキシルケタール、ジエチルケタール、ジメチルケタール、1,3−ジチアニルケタール、O−メチルオキシム、O−フェニルオキシムなどがあるが、それらに限定されるものではない。
【0104】
NH部分に対する保護基には、アセチル、アラニル、ベンゾイル、ベンジル(フェニルメチル)、ベンジリデン、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメチル、ジフェニルホスホリル、ホルミル、メタンスルホニル、パラ−メトキシベンジルオキシカルボニル、フェニルアセチル、フタロイル、スクシニル、トリクロロエトキシカルボニル、トリエチルシリル、トリフルオロアセチル、トリメチルシリル、トリフェニルメチル、トリフェニルシリル、パラ−トルエンスルホニルなどがあるが、それらに限定されるものではない。
【0105】
OHおよびSH部分に対する保護基には、アセチル、アリル、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、ベンゾイル、ベンジル、tert−ブチル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、3,4−ジメトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、ジフェニルメチル、ホルミル、メタンスルホニル、メトキシアセチル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、パラ−メトキシベンジル、メトキシカルボニル、メチル、パラ−トルエンスルホニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエチル、トリエチルシリル、トリフルオロアセチル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエチル、トリフェニルメチル、2−(トリフェニルホスフィノ)エトキシカルボニルなどがあるが、それらに限定されるものではない。
【0106】
下記の略称は、そこで示した意味を有する。CDIはカルボニルジイミダゾールを意味し;DIBALは水素化ジイソブチルアルミニウムを意味し;DIEAはジイソプロピルエチルアミンを意味し;DMAPはN,N−ジメチルアミノピリジンを意味し;DMSOはジメチルスルホキシドを意味し;EDACは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドを意味し;HATUはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムを意味し;PyBOPはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェートを意味し;TEAはトリエチルアミンを意味し;TFAはトリフルオロ酢酸を意味し;THFはテトラヒドロフランを意味し;PPhはトリフェニルホスフィンを意味する。
【0107】
【化3】

【0108】
図式1に示したように、式(Ia)を有する化合物を、その化合物、メタノールおよび塩化水素を反応させることで、式(1)を有する化合物に変換することができる。式(1)を有する化合物は、その化合物、クロルスルホン酸およびアンモニアを反応させることで、式(2)を有する化合物に変換することができる。
【0109】
式(2)を有する化合物は、その化合物、式(3)を有する化合物およびDIEAを反応させることで、式(4)を有する化合物に変換させることができる。
【0110】
【化4】

【0111】
図式2に示したように、式(5)を有する化合物を、図式1で式(1)を有する化合物を式(4)を有する化合物に変換するのに用いた化学によって式(6)を有する化合物に変換することができる。式(6)を有する化合物は、その化合物およびCHCHS−Naを反応させることで式(6a)を有する化合物に変換することができる。
【0112】
【化5】

【0113】
図式3に示したように、式(4)を有する化合物は、その化合物およびジ(tert−ブチル)ジカーボネートを反応させ、次にDPPAおよびDIEAを反応させてイソシアネート中間体を得て、それを次に水で加水分解して式(7)を有する化合物を得ることで、式(7)を有する化合物に変換することができる。
【0114】
【化6】

【0115】
図式4に示したように、式(4)を有する化合物は、その化合物と水酸化リチウム、次にジアゾメタン、次に酸化銀(I)と反応させることで式(8)を有する化合物を得ることによって、式(8)を有する化合物に変換することができる。必要に応じて、この手順を繰り返すことで、他の相同体を得ることができる。
【0116】
【化7】

【0117】
図式5に示したように、式(9a)を有する化合物を、その化合物とDIBALを反応させることで、式(9)を有する化合物に変換することができる。式(9)を有する化合物は、その化合物とPhP=CHまたは(CHCHO)P(O)CHおよび水素化ナトリウムを反応させることで、式(10)を有する化合物に変換することができる。
【0118】
式(4)、(6)、(7)、(8)および(10)を有する化合物は、分子内閉環による下記式(11)を有する化合物への前駆体化合物製造に用いることができるヘテロ二官能基を有する中間体の例である。
【0119】
【化8】

【0120】
例えば、XがCl、BrまたはIで置換されたC〜C−アルキルであり、分子内OHが利用可能である場合、その化合物をNaHで処理してエーテルを得ることができ;XがCl、BrまたはIで置換されたC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、分子内NHまたはNH(アルキル)が利用可能である場合、その化合物を炭酸カリウムで処理してアミンを得ることができ;XがNHまたはNH(アルキル)で置換されたC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、分子内COHが利用可能である場合、その化合物をEDACで処理してアミドを得ることができ;XがCOHで置換されたC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、分子内NHまたはNH(アルキル)が利用可能な場合、その化合物をEDACで処理してアミドを得ることができ;XがOHで置換されたC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、分子内COHが利用可能な場合、その化合物をEDACで処理してエステルを得ることができ;XがCOHで置換されたC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、、分子内OHが利用可能な場合、その化合物をEDACで処理してエステルを得ることができ;XがC−アルケニルまたはC−アルケニルであり、分子内C−アルケニルまたはC−アルケニルが利用可能な場合、その化合物をMoCl(NO)(PhP)・CHCHAlClで処理してアルケンを得ることができ、それを水素およびパラジウムで還元してアルカンを得ることができる。
【0121】
式(11)を有する化合物は、DIEAを用いるかそれを用いずにその化合物および式Z−COHを有する化合物およびEDCIを反応させることで、式(I)を有する化合物に変換することができる。
【0122】
式(11)を有する化合物は、その化合物および式Z−COClを有する化合物および第1の塩基を反応させることで式(I)を有する化合物に変換することができる。
【0123】
反応条件(溶媒、時間、温度、濃度)は変動するものであり、原料および生成物ならびにプロセスが分子間であるか分子内であるかによって決まる。
【0124】
下記の実施例は、本発明の手順および概念的な態様の最も有用かつ容易に理解される説明であると考えられているものを提供するためのものである。
【0125】
(実施例1A)
2−クロロ−3−ニトロ安息香酸(5g)およびクロルスルホン酸(30mL)を150℃で72時間攪拌し、冷却し、氷に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。濃縮物のイソプロピルアルコール(100mL)およびTHF(100mL)溶液を−78℃で、38%水酸化アンモニウム(30mL)で処理し、2時間攪拌し、12M塩酸で酸性とし、濃縮した。濃縮物を水と酢酸エチルとの間で分配した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。
【0126】
(実施例1B)
実施例1A(4.5g)、濃硫酸(3mL)のメタノール(300mL)溶液を終夜還流攪拌し、冷却し、濃縮した。濃縮物を水と酢酸エチルとの間で分配した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。濃縮物を20%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製した。
【0127】
(実施例1C)
文献(J. Am. Chem. Soc., 1986, 108, 4943-4952)に記載の方法に従って製造した3−(R)−((カルボベンジルオキシ)アミノ)−γ−ブチロラクトン(7.72g)のTHF(100mL)溶液を室温で、ジメチルアミンで飽和させ、16時間攪拌し、濃縮した。濃縮物を、50%アセトン/ヘキサンを用いてシリカゲルで濾過した。
【0128】
(実施例1D)
実施例1C(8.45g)、トリブチルホスフィン(9.76mL)およびジフェニルジスルフィド(7.3g)のトルエン(15mL)溶液を80℃で16時間攪拌し、冷却し、濃縮した。濃縮物を、0%から50%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルでクロマトグラフィー精製した。
【0129】
(実施例1E)
実施例1D(7.5g)および水素化ビス(シクロペンタジエニルジルコニウム(IV)クロライド(10.31g)のTHF(100mL)溶液をアルゴン下に、室温で20分間攪拌し、濃縮した。濃縮物を、50%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルでクロマトグラフィー精製した。
【0130】
(実施例1F)
実施例1E(4.5g)の1,2−ジクロロエタン(100mL)溶液を、2−(メチルアミノ)エタノール(1.5g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(6.5g)で処理し、室温で4時間攪拌し、塩化メチレンで希釈し、1M NaOH、水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。濃縮物を、6%酢酸エチル/アンモニア−飽和塩化メチレンおよび5%メタノール/アンモニア−飽和塩化メチレンを用いるシリカゲルでクロマトグラフィー精製した。
【0131】
(実施例1G)
実施例1F(6g)を30%HBrの酢酸溶液(20mL)で処理し、室温で終夜攪拌し、水とヘキサンとの間で分配した。水層をヘキサンで洗浄し、固体KHPOおよびNaOH(5g)で塩基性とし、室温で4時間攪拌し、濃縮した。濃縮物を酢酸エチルと水との間で分配した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。
【0132】
(実施例1H)
実施例1B(3.7g)、実施例1G(3.2g)およびジイソプロピルエチルアミン(15mL)のジメチルアセトアミド(50mL)溶液を60℃で3時間攪拌し、冷却し、酢酸エチルで希釈し、20%KHPO、水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。濃縮物を、1、2および3%メタノール/アンモニア飽和塩化メチレンを用いるシリカゲルでクロマトグラフィー精製した。
【0133】
(実施例1I)
実施例1H(4.1g)の塩化メチレン(60mL)溶液を室温で、トリエチルアミン(1.6mL)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.93g)およびDMAP(97mg)によって処理し、終夜攪拌し、酢酸エチルで希釈し、NaHCO水溶液、水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。濃縮物を、5および10%メタノール/アンモニア飽和塩化メチレンを用いるシリカゲルでクロマトグラフィー精製した。
【0134】
(実施例1J)
実施例1I(1.2g)のTHF(10mL)、メタノール(5mL)および水(2.5mL)溶液を室温で、LiOH・HO(364mg)で処理し、終夜攪拌し、2M HCl(4.5mL)で中和し、トルエン共沸によって濃縮した。
【0135】
(実施例1K)
実施例1J(1.17g)、2,2′−ジピリジルジスルフィド(518mg)およびトリフェニルホスフィン(617mg)のベンゼン(40mL)溶液を室温で、2時間攪拌し、アセトニトリル(100mL)で処理し、過塩素酸銀(1.24g)のアセトニトリル(150mL)溶液を還流したものに滴下した。この混合物を1時間還流させ、濃縮した。濃縮物を酢酸エチルとシアン化カリウム水溶液との間で分配した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。濃縮物を、3%から5%メタノール/アンモニア飽和塩化メチレンを用いてシリカゲルでクロマトグラフィー精製した。
【0136】
(実施例1L)
実施例1K(30mg)、米国特許第6720338号に記載の方法に従って製造した4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸(14.5mg)、DMAP(11.5mg)およびEDAC・HCl(18mg)の塩化メチレン(1mL)溶液を室温で、24時間攪拌し、濃縮し、メタノール(0.5mL)およびジメチルスルホキシド(0.5mL)で希釈し、流量40mL/分で8分間かけて10%から100%アセトニトリル/0.1%TFA水溶液とする25mm×100mウォーターズ・シンメトリー(Waters Symmetry)C8カラム(粒径7μm)での分取HPLC(実行時間:10分)によって精製した。H NMR(500MHz、DMSO−d)δ12.14(br、1H)、10.10(br)、9.74(br、1H)、8.49(d、1H)、8.17(d、1H)、8.05(m、1H)、7.77(d、2H)、7.58(m、1H)、7.03(m、3H)、6.93(d、2H)、6.83(m、2H)、5.16(m、1H)、3.77(m、12H)、2.93(m、3H)、2.27(m、1H)、2.09(m、1H)、1.37(m、4H)、0.94(s、6H)。
【0137】
(実施例2)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて2004年11月12日出願の共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(2−(4−クロロフェニル)シクロヘキス−1−エンイルメチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ8.34(s、1H)、8.28(d、1H)、7.72(d、2H)、7.36(d、2H)、7.13(m、7H)、6.76(d、2H)、3.80(s、3H)、3.10(m、4H)、2.75(m、2H)、2.27(m、4H)、2.18(m、6H)、1.99(m、2H)、1.88(m、2H)、1.65(m、4H)。
【0138】
(実施例3)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(4′−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ10.19(br、1H)、9.82(br、2H)、8.48(d、1H)、8.15(d、1H)、8.04(m、1H)、7.80(d、2H)、7.73(m、1H)、7.58(m、5H)、7.36(m、3H)、7.00(m、5H)、6.81(m、2H)、5.14(m、1H)、3.19(m、23H)。
【0139】
(実施例4)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて米国特許第6720338号に記載の方法に従って製造した4−(8−アザ−スピロ[4.5]デク−8−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ12.15(br、1H)、10.08(br、1H)、9.72(br、1H)、8.49(d、1H)、8.17(d、1H)、8.05(m、1H)、7.75(d、2H)、7.04(m、3H)、6.93(d、2H)、6.83(m、2H)、5.16(m、1H)、3.76(m、12H)、2.92(m、3H)、2.27(m、1H)、2.09(m、1H)、1.59(m、4H)、1.43(s、8H)。
【0140】
(実施例5)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて米国特許第6720338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(2−トリフルオロメチルベンジリデン)ピペリジン−1−イル)安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ12.17(br、1H)、10.07(br、1H)、9.72(br、1H)、8.49(d、1H)、8.17(d、1H)、8.05(m、1H)、7.78(d、2H)、7.73(d、1H)、7.64(t、1H)、7.47(t、1H)、7.35(d、1H)、7.02(m、5H)、6.84(m、2H)、6.50(s、1H)、5.16(m、1H)、3.18(m、21H)。
【0141】
(実施例6)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて米国特許第6720338号に記載の方法に従って製造した4′−フルオロ−ビフェニル−4−カルボン酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ10.04(br、1H)、9.71(br、1H)、8.51(d、1H)、8.20(d、1H)、8.07(m、1H)、7.99(d、2H)、7.79(m、4H)、7.32(t、2H)、7.05(m、3H)、6.87(m、2H)、5.16(m、1H)、3.77(m、8H)、2.94(m、3H)、2.27(m、1H)、2.09(m、1H)。
【0142】
(実施例7)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−メトキシ−4−スチリル−ピペリジン−1−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ12.15(br、1H)、10.06(br、1H)、9.69(br、1H)、8.48(d、1H)、8.17(d、1H)、8.05(m、1H)、7.75(d、2H)、7.54(d、2H)、7.27(m、3H)、7.00(m、5H)、6.84(m、2H)、6.61(d、1H)、5.48(d、1H)、5.16(m、1H)、3.74(m、12H)、3.04(s、3H)、2.93(m、3H)、2.27(m、1H)、2.09(m、1H)、1.89(m、2H)、1.73(m、2H)。
【0143】
(実施例8)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(2−フルオロベンジル)−4−メトキシピペリジン−1−イル)安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ12.12(br、1H)、10.06(br、1H)、9.71(br、1H)、8.48(d、1H)、8.17(m、1H)、8.04(m、1H)、7.75(d、2H)、7.25(m、2H)、7.06(m、5H)、6.92(d、2H)、6.84(m、2H)、5.15(m、1H)、3.59(m、23H)、2.81(s、2H)、2.27(m、1H)、2.07(m、1H)、1.71(m、2H)、1.48(m、2H)。
【0144】
(実施例9)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−ビフェニル−2−イルメチル−4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(500MHz、DMSO−d)δ12.11(br、1H)、10.06(br、1H)、9.71(br、1H)、8.48(d、1H)、8.17(d、1H)、8.04(m、1H)、7.71(d、2H)、7.33(m、9H)、7.15(m、1H)、7.02(m、3H)、6.82(m、4H)、5.16(m、1H)、3.74(m、1H)、3.02(s、3H)、2.88(m、6H)、2.27(m、1H)、2.07(m、1H)、1.46(m、2H)、1.17(m、2H)。
【0145】
(実施例10)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国暫定特許出願__号に記載の方法に従って製造した4−(4−(2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキス−1−エンイルメチル)ピペラジン−1−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ10.20(br、1H)、9.84(br、1H)、9.36(br、1H)、8.48(d、1H)、8.15(m、1H)、8.04(m、1H)、7.81(d、2H)、7.40(d、2H)、7.03(m、8H)、6.82(m、2H)、5.14(m、1H)、3.51(m、20H)、2.27(m、4H)、2.05(m、3H)、1.49(m、2H)、0.97(s、6H)。
【0146】
(実施例11)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(2−(4−クロロフェニル)シクロヘプト−1−エンイルメチル)ピペラジン−1−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(500MHz、DMSO−d)δ10.21(br、1H)、9.85(br、1H)、9.30(br、1H)、8.48(d、1H)、8.15(m、1H)、8.04(m、1H)、7.81(d、2H)、7.41(d、2H)、7.11(d、2H)、7.01(m、6H)、6.82(m、2H)、5.14(m、1H)、3.20(m、27H)、1.82(m、2H)、1.57(m、4H)。
【0147】
(実施例12)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(3,3−ジフェニル−アリル)−ピペラジン−1−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ10.02(br、3H)、8.48(d、1H)、8.16(m、1H)、8.04(m、1H)、7.83(d、2H)、7.41(m、7H)、7.26(m、2H)、7.17(m、2H)、7.02(m、5H)、6.82(m、2H)、6.24(t、1H)、5.15(m、1H)、3.17(m、23H)。
【0148】
(実施例13)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(3,3−ジフェニルアリル)−ピペラジン−1−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ12.23(br、1H)、10.17(br、1H)、9.80(br、1H)、8.48(d、1H)、8.16(m、1H)、8.03(m、1H)、7.79(d、2H)、7.70(m、1H)、7.43(m、7H)、6.99(m、5H)、6.82(m、2H)、5.14(m、1H)、3.18(m、25H)。
【0149】
(実施例14)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−ピペラジン−1−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ12.20(br、1H)、10.16(br、1H)、9.79(br、1H)、8.48(d、1H)、8.16(m、1H)、8.05(m、1H)、7.81(m、5H)、7.60(m、1H)、7.04(m、6H)、6.83(m、2H)、5.15(m、1H)、3.26(m、23H)。
【0150】
(実施例15)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて米国暫定特許出願第__号に記載の方法に従って製造した4−(4−(2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジエチル−シクロヘキシルメチル)−ピペラジン−1−イル)−安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(500MHz、DMSO−d)δ10.20(br、1H)、9.81(br、1H)、9.33(br、1H)、8.48(d、1H)、8.16(d、1H)、8.04(m、1H)、7.81(d、2H)、7.41(d、2H)、7.11(d、2H)、7.01(m、6H)、6.82(m、2H)、5.15(m、1H)、3.51(m、22H)、2.23(m、3H)、2.02(s、2H)、1.51(m、2H)、1.30(m、4H)、0.79(t、6H)。
【0151】
(実施例16)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(4−(4−クロロフェニル)−テトラヒドロ−ピラン−3−イルメチル)−ピペラジン−1−イル)安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ10.20(br、1H)、9.82(br、1H)、9.38(br、1H)、8.48(d、1H)、8.15(m、1H)、8.04(m、1H)、7.81(d、2H)、7.43(d、2H)、7.22(d、2H)、7.01(m、6H)、6.82(m、2H)、5.14(m、1H)、3.16(m、29H)。
【0152】
(実施例17)
実施例1Lで、4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて3−フェノキシ安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(300MHz、DMSO−d)δ10.01(br、1H)、9.68(br、1H)、8.47(d、1H)、8.14(m、1H)、7.97(m、1H)、7.70(m、1H)、7.46(m、2H)、7.36(m、2H)、7.23(m、1H)、7.15(m、1H)、7.03(m、5H)、6.85(m、2H)、5.14(m、1H)、3.75(m、8H)、2.93(m、3H)、2.27(m、1H)、2.07(m、1H)。
【0153】
(実施例18A)
実施例1E(3g)の1,2−ジクロロエタン(50mL)溶液を室温で、3−アミノ−1−プロパノール(3.75g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(2.9g)で処理し、2時間攪拌し、メタノール(50mL)で処理し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(3g)を加え、終夜攪拌し、濃縮した。濃縮物を酢酸エチルと1M NaOHとの間で分配した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。
【0154】
(実施例18B)
実施例18A(1.5g)の塩化メチレン(5mL)溶液を室温で、37%ホルムアルデヒド水溶液(5mL)および酢酸(5mL)で処理し、15分間攪拌し、水素化ホウ素シアノナトリウム(5g)のメタノール(15mL)溶液で処理し、2時間攪拌し、濃縮した。濃縮物を酢酸エチルと1M NaOHとの間で分配した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、脱水し(NaSO)、濾過し、濃縮した。
【0155】
(実施例18C)
実施例1Gで実施例1Fに代えて実施例18Bを用いることで、この実施例を製造した。
【0156】
(実施例18D)
実施例1Hで実施例1Gに代えて実施例18Cを用いることで、この実施例を製造した。
【0157】
(実施例18E)
実施例1Jで実施例1Iに代えて実施例18Dを用いることで、この実施例を製造した。
【0158】
(実施例18F)
実施例18E(120mg)、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホニッククロライド(100mg)、TEA(3mL)およびDMAP(20mg)の塩化メチレン(5mL)溶液を室温で終夜攪拌し、濃縮し、メタノール/塩化メチレンから2回再濃縮した。
【0159】
(実施例18G)
実施例1Lで、実施例1Kおよび4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)安息香酸に代えて、それぞれ実施例18Fおよび共同所有の米国特許出願第10/988338号に記載の方法に従って製造した4−(4−(2−(4−クロロフェニル)シクロヘキス−1−エンイルメチル)ピペラジン−1−イル)安息香酸を用いることで、この実施例を製造した。H NMR(500MHz、DMSO−d)δ8.45(s、1H)、8.06(m、1H)、7.73(d、2H)、7.37(d、2H)、7.11(m、7H)、6.85(d、2H)、4.55(s、3H)、4.10(m、4H)、3.18(m、6H)、2.75(m、2H)、2.27(m、4H)、2.18(m、6H)、1.88(m、2H)、1.88(m、2H)、1.67(m、4H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)を有する化合物または該化合物の治療上許容される塩。
【化1】

[式中、
は、CN、NO、C(O)OH、F、Cl、Br、CF、OCF、CFCF、OCFCF、C(O)R、C(O)OR、SR、C(O)NH、C(O)NHR、C(O)N(R、NHS(O)R、SONHR、S(O)RまたはSOであり;
nは、1、2または3であり;
は、R、R、RまたはRであり;
は、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり;
は、パーハロアルキルまたはパーハロアルケニルであり;
は、C−アルキルまたはC−アルケニルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるF、ClまたはBrで置換されており;
は、C〜C−アルキルまたはC〜C−アルケニルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個もしくは4個の独立に選択されるF、ClまたはBrで置換されており;
およびXは一体となっており、アルキレンであって、そのそれぞれが未置換であるか(O)で置換されており、それぞれがCHCH、O、NHもしくはN(アルキル)で置き換わっていないか置き換わっている1個のCH部分を有しており;
は、H、アルキルまたはフェニルであり;
は、Z、ZまたはZであり;
は、フェニルまたはヘテロアリールであり、そのそれぞれがR、OR、SR、S(O)RまたはSOで置換されており;
は、フェニル、ヘテロアリールシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニルであり、そのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるアルキル、スピロアルキル、F、Cl、Br、I、R、OR、SRS(O)R、SOで置換されており;
は、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり;
は、フェニルまたはヘテロアリールであり、そのそれぞれがシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニル(それぞれがCHRで置換されている)で置換されており;
は、フェニル、ヘテロアリールシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるF、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCFまたはOCFCFで置換されており;
は、フェニルまたはヘテロアリールであり、それらのそれぞれがフェニル、ヘテロアリールシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニル(それぞれが、1個もしくは2個のRもしくはORで置換されている)で置換されており;
は、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、それらのそれぞれが1個もしくは2個の独立に選択されるフェニル、ヘテロアリールシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環アルキルまたは複素環アルケニル(それぞれが、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるアルキル、アルケニル、アルキニル、F、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCF、OCFCFもしくはR11で置換されている)で置換されており;
11は、フェニルまたはヘテロアリールであり、それらはそれぞれ未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個のF、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCF、OCFCFで置換されている。]
【請求項2】
がNOであり;nが1、2または3であり;
およびXが一体となっており、アルキレンであり、それぞれが未置換であるか(O)で置換されており、それぞれがCHCH、O、NHまたはN(アルキル)で置き換わっていないか置き換わっている1個のCH部分を有しており;
が、H、アルキルまたはフェニルであり;
がZ、ZまたはZであり;
が、R、OR、SR、S(O)RまたはSOで置換されたフェニルであり;
が、フェニルまたは複素環アルキルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるアルキル、スピロアルキル、F、Cl、BrもしくはIで置換されており;
が、CHRで置換された複素環アルキルで置換されたフェニルであり;
が、1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるF、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCFまたはOCFCFで置換されたフェニルであり;
が、1個もしくは2個のRもしくはORで置換された複素環アルキルで置換されたフェニルであり;
が、アルキルまたはアルケニルであり、それらのそれぞれが1個もしくは2個の独立に選択されるフェニル、シクロアルケニルまたは複素環アルケニル(それぞれが、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるアルキル、アルケニル、アルキニル、F、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCFもしくはR11で置換されている)で置換されており;
11が、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個のF、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCF、CFCF、OCFCFで置換されたフェニルである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
がNOであり;nが1であり;
およびXが一体となっており、(O)で置換されてOで置き換わった1個のCH部分を有するアルキレンであり;
がアルキルであり;
がZ、ZまたはZであり;
が、R、ORで置換されたフェニルであり;
が、フェニル、ピペリジニルまたはピペラジニルであり、それらのそれぞれが未置換であるか1個もしくは2個の独立に選択されるアルキル、スピロアルキル、F、Cl、BrもしくはIで置換されており;
が、CHRで置換されている複素環アルキルで置換されたフェニルであり;
が、1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるF、Cl、Br、I、CFまたはOCFで置換されたフェニルであり;
が、ピペリジニルまたはピペラジニルで置換されたフェニルであり、それらのそれぞれが1個もしくは2個のRまたはORで置換されており;
が、アルキルまたはアルケニルであり、それらのそれぞれが1個もしくは2個の独立に選択されるフェニル、シクロアルケニルまたは複素環アルケニル(それぞれが、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個の独立に選択されるアルキル、アルケニル、アルキニル、F、Cl、Br、I、OH、C(O)OH、C(O)OCH、CN、NH、NH(CH)、N(CH、CF、OCFもしくはR11で置換されている)で置換されており;
11が、未置換であるか1個もしくは2個もしくは3個のF、Cl、Br、I、OH、CFもしくはOCFで置換されたフェニルである請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
賦形剤および治療上有効量の請求項1に記載の化合物を含む、1以上の抗アポトーシスBcl−Xタンパク質、抗アポトーシスBck−2タンパク質または抗アポトーシスBcl−wタンパク質を発現している疾患の治療のための組成物。
【請求項5】
患者に対して治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与する段階を有する、1以上の抗アポトーシスBcl−Xタンパク質、抗アポトーシスBcl−2タンパク質または抗アポトーシスBcl−wタンパク質を発現している患者での疾患の治療方法。

【公表番号】特表2008−545689(P2008−545689A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513542(P2008−513542)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【国際出願番号】PCT/US2006/019132
【国際公開番号】WO2006/127364
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】