説明

アポトーシス誘導デスレセプターアゴニストに対する抵抗性を低減することに関する薬剤及び方法

【課題】デスレセプターアゴニストに対する標的細胞の抵抗性を防止し又は逆転させる方法、デスレセプターアゴニスト抵抗性のバイオマーカーについてスクリーニングする方法及びデスレセプターアゴニストに対する抵抗性をモニタリングする方法、標的細胞において選択的にアポトーシスを誘導する方法、がん、自己免疫性又は炎症性疾患を患う個体を治療する方法であって、ここで提供される組成物を投与する工程を含む方法を提供する。さらに、CARD含有タンパク質を調節する薬剤を含む組成物を提供する。
【解決手段】デスレセプターアゴニストに対する抵抗性のバイオマーカーについて細胞をスクリーニングする方法であって、デスレセプター及びCARD含有タンパク質の会合をモニタリングする工程を含み、会合が前記アゴニストに対する抵抗性を意味することを特徴とする、方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
デスレセプターアゴニストに対する抵抗性のバイオマーカーについて細胞をスクリーニングする方法であって、デスレセプター及びCARD含有タンパク質の会合をモニタリングする工程を含み、会合が前記アゴニストに対する抵抗性を意味することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記細胞を前記デスレセプターアゴニストと予め接触させる工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
デスレセプターアゴニストに対する抵抗性のバイオマーカーについて細胞をスクリーニングする方法であって、カスパーゼ又はカスパーゼ調節因子(IAP)とCARD含有タンパク質との会合をモニタリングする工程を含み、IAPとCARD含有タンパク質との会合が前記アゴニストに対する抵抗性を示すことを特徴とする、方法。
【請求項4】
前記細胞を前記デスレセプターアゴニストと予め接触させる工程をさらに含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記CARD含有タンパク質が、DDX3、mda−5及びRIG−1からなる群から選択される、請求項1又は3記載の方法。
【請求項6】
前記CARD含有タンパク質が、DDX3、mda−5及びRIG−1に対して少なくとも85%の相同性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項1又は3記載の方法。
【請求項7】
前記カスパーゼが、カスパーゼ−1、カスパーゼ−2、カスパーゼ−4又はカスパーゼ−5である、請求項3記載の方法。
【請求項8】
前記カスパーゼ調節因子が、cIAP1、cIAP2、XIAP及びサバイビンからなる群から選択されるIAPである、請求項3記載の方法。
【請求項9】
被検対象におけるデスレセプターアゴニストに対する抵抗性をモニタリングする方法であって、
(a) この被検対象から生物学的試料を得る工程、及び
(b) 前記試料中のカスパーゼ又はカスパーゼ調節因子とDDX3との会合を検出する工程であって、会合は抵抗性を示す、工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記カスパーゼが、カスパーゼ−1、カスパーゼ−2、カスパーゼ−4又はカスパーゼ−5である、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記カスパーゼ調節因子が、cIAP1、cIAP2、XIAP及びサバイビンからなる群から選択されるIAPである、請求項9記載の方法。
【請求項12】
被検対象におけるデスレセプターアゴニストに対する抵抗性をモニタリングする方法であって、
(a) この被検対象から生物学的試料を得る工程、及び
(b) 前記試料中のCARD含有タンパク質とデスレセプターとの会合を検出する工程であって、抵抗性細胞の会合のレベルと同様の会合のレベルは抵抗性を示す、工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
IAPと前記CARD含有タンパク質との会合を検出する工程であって、抵抗性細胞の会合のレベルと同様のIAP及びCARD含有タンパク質間の会合のレベルは抵抗性を示す工程、をさらに含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
(a)デスレセプターアゴニスト、及び(b)CARD含有タンパク質の1以上の活性を調節する因子であって、前記デスレセプターアゴニストに対する抵抗性を低減させる調節因子、を含むことを特徴とする組成物。
【請求項15】
前記アゴニストが、DR5抗体、DR4抗体及びTRAILからなる群から選択される、請求項14記載の組成物。
【請求項16】
前記デスレセプターが、Fas、TNFR1又はTRAILレセプターである、請求項14記載の組成物。
【請求項17】
前記TRAILレセプターが、DR4及びDR5からなる群から選択される、請求項16記載の組成物。
【請求項18】
前記調節因子が、キナーゼ阻害剤、DDX3切断のプロモーター、CARD依存性結合の阻害剤、IAPの阻害剤、又はDDX3発現の阻害剤である、請求項14記載の組成物。
【請求項19】
前記DDX3発現の阻害剤が、RNAi、siRNA又はshRNAである、請求項14記載の組成物。
【請求項20】
前記CARD含有タンパク質が、DDX3、mda−5及びRIG−1からなる群から選択される、請求項14記載の組成物。
【請求項21】
前記CARD含有タンパク質が、DDX3、mda−5及びRIG−1に対して少なくとも85%の相同性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項14記載の組成物。
【請求項22】
前記調節因子が、デスレセプターへのCARD含有タンパク質の結合を阻害する、請求項14記載の組成物。
【請求項23】
前記調節因子が、カスパーゼ又はカスパーゼ調節因子(IAP)に対するCARD含有タンパク質の結合を増大又は低減させる、請求項14記載の組成物。
【請求項24】
前記カスパーゼが、カスパーゼ−1、カスパーゼ−2、カスパーゼ−4又はカスパーゼ−5である、請求項23記載の組成物。
【請求項25】
前記カスパーゼ調節因子が、cIAP1、cIAP2、XIAP及びサバイビンからなる群から選択されるIAPである、請求項23記載の組成物。
【請求項26】
化学療法剤、TNFスーパーファミリーのメンバー、抗ウイルス剤、抗炎症剤、抗日和見感染剤、抗生物質、免疫抑制剤、免疫グロブリン、抗マラリア薬、抗慢性関節リウマチ剤、サイトカイン、ケモカイン及び成長因子からなる群から選択される治療剤をさらに含む、請求項14記載の組成物。
【請求項27】
製剤学的に許容され得るキャリアをさらに含む、請求項14記載の組成物。
【請求項28】
短鎖ヘアピンRNA(shRNA)を含み、このshRNAがCARD含有タンパク質の発現を阻害することを特徴とする、単離された核酸。
【請求項29】
前記CARD含有タンパク質が、DDX3、mda−5及びRIG−1からなる群から選択される、請求項28記載の単離された核酸。
【請求項30】
前記CARD含有タンパク質が、DDX3、mda−5及びRIG−1に対して少なくとも85%の相同性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項28記載の単離された核酸。
【請求項31】
前記RNAiが、配列番号1、2、3又は4の核酸配列を含む短鎖ヘアピンRNA(shRNA)である、請求項28記載の単離された核酸。
【請求項32】
発現制御配列に作動可能に連結された、請求項28記載の単離された核酸を含むベクター。
【請求項33】
請求項32記載のベクターを含む細胞。
【請求項34】
25アミノ酸残基未満を含む、デスレセプターの生存領域をコードする単離されたポリペプチド。
【請求項35】
前記デスレセプターが、Fas、TNFR1又はTRAILレセプターである、請求項34記載の単離されたポリペプチド。
【請求項36】
前記TRAILレセプターが、DR4及びDR5からなる群から選択される、請求項35記載の単離されたポリペプチド。
【請求項37】
前記生存ドメインが、CARD含有タンパク質結合ドメインである、請求項34記載の単離されたポリペプチド。
【請求項38】
前記デスレセプターが、DR5のDDX3結合ドメイン又はDR4のDDX3結合ドメインからなる群から選択される、請求項37記載の単離されたポリペプチド。
【請求項39】
細胞においてデスレセプターへのCARD含有タンパク質結合をブロックする方法であって、細胞を、請求項34記載のポリペプチド又は結合をブロックするそのフラグメントと接触させる工程を含む、方法。
【請求項40】
細胞におけるデスレセプターアゴニストに対する細胞の抵抗性を逆転させる方法であって、細胞を、請求項34記載のポリペプチドと接触させる工程を含む、方法。
【請求項41】
CARD含有タンパク質のデスレセプター結合ドメインを含む単離されたポリペプチド。
【請求項42】
前記CARD含有タンパク質が、DDX3、mda−5及びRIG−1からなる群から選択される、請求項41記載の単離されたポリペプチド。
【請求項43】
前記CARD含有タンパク質が、DDX3、mda−5及びRIG−1に対して少なくとも85%の相同性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項41記載の単離されたポリペプチド。
【請求項44】
前記ポリペプチドがカスパーゼ又はIAPと結合せず、ポリペプチドがIAPとデスレセプターとの会合をブロックし、かつ、ポリペプチドがデスレセプターへのFADDの結合を防止しない、請求項41記載の単離されたポリペプチド。
【請求項45】
IAPとデスレセプターとの会合をブロックする方法であって、細胞を請求項41記載のポリペプチドと接触させる工程を含む、方法。
【請求項46】
デスレセプターアゴニストに対する細胞の抵抗性を逆転させる方法であって、細胞を請求項41記載のポリペプチドと接触させる工程を含む、方法。
【請求項47】
CARD含有タンパク質の調節因子についてのスクリーニング方法であって、この調節因子がデスレセプターアゴニストに対する標的細胞の抵抗性を防止し又は逆転させるものであり、以下の工程:
a. 候補薬剤をCARD含有タンパク質と接触させる工程、及び
b. 候補薬剤の不在下と比較して候補薬剤の存在下でのCARD含有タンパク質の1以上の活性の低減を検出する工程であって、この1又は複数の活性が、デスレセプターアゴニストに対する標的細胞の抵抗性と相関する工程
を含み、
前記CARD含有タンパク質の1又は複数の活性の低減が、この候補薬剤がCARD含有タンパク質を調節することを示す、方法。
【請求項48】
前記CARD含有タンパク質が細胞内にあり、細胞を、さらにデスレセプターアゴニストと1回以上接触させ、かつ、デスレセプターアゴニストに対する抵抗性のレベルを検出する、請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記デスレセプターアゴニストに対する抵抗性のレベルを、アポトーシスを測定することによって検出する、請求項48記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A−C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【公開番号】特開2012−90636(P2012−90636A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−284044(P2011−284044)
【出願日】平成23年12月26日(2011.12.26)
【分割の表示】特願2007−554179(P2007−554179)の分割
【原出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(504168260)ザ ユーエービー リサーチ ファウンデーション (12)
【Fターム(参考)】