説明

アミノアルコールの硝酸エステル

本出願は、新規な一般式(I)[式中、R、R、R、V、X、Y及びZは、より詳細に明細書中に説明される意味を有する]の置換アミノアルコールの硝酸エステル誘導体、その製造方法、並びに心臓血管疾患における、特に高血圧並びに高血圧を伴う血管及び臓器損傷における治療法としてのこれらの化合物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、新規な置換アミノアルコールの硝酸エステル誘導体、その製造方法、並びに心臓血管疾患、特に高血圧並びに高血圧を伴う血管及び臓器損傷におけるこれらの使用に関する。対応する硝酸エステルを与える、アミノアルコールベースのレニン阻害薬の誘導体化によって、レニンの阻害とは一線を画する、予想外に強力な降圧性及び組織保護特性を有する化合物が得られる。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
心臓血管疾患及び更に別の臓器損傷は、未処置の又は不適切に処置された高血圧の最も多い帰結である。即ち、長期の高血圧は、心臓及び血管の過負荷をもたらし、これに伴って、心臓血管疾患及び臓器損傷を発症するリスクが高まる。典型的な帰結は、動脈閉塞性疾患、心筋梗塞、卒中及び腎臓損傷である。糖尿病又は喫煙及び過体重のようなリスク因子の存在下では、これら高血圧続発症の1つに罹患するリスクは増大する。
【0003】
多くの臨床的罹患率及び死亡率試験において、集中的な薬物による血圧の処置の有益性が明らかになった。これらの研究はまた、血圧の降下作用以外の薬効分類によって、それらの組織及び臓器保護作用に差を出せることを明らかにした。これらの違いは、多面的な治療効果により説明された。例えば、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬又はアンギオテンシン受容体ブロッカー(ARB)のようなレニン−アンギオテンシン系の阻害薬は、抗炎症、抗増殖及び抗血栓特性に帰された。これらの特性は、レニン阻害薬で特に充分に明らかにできたが、それは例えば、WO 2005/090305に記載されている。
【発明の概要】
【0004】
発明の目的
よって本発明の1つの主題は、一般式(I):
【0005】
【化1】


{式中、
は、アリール又はヘテロシクリル、特にベンゾイミダゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、2H−クロメニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、インダゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリル、[1,5]ナフチリジル、フェニル、フタラジニル、ピリジル、ピリミジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジル、1H−ピロロ[3,2−b]ピリジル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジル、テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピリジル、テトラヒドロイソキノリル、[1,2,3]トリアゾロ[1,5−a]ピリジル又は[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジルであって、これらは、1〜4個のアシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、アシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−アシル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルアミノ、C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、1−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル−ヘテロシクリル、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニル、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミジニル、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルアミノ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニル、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、アリール−C0−8−アルコキシ、アリール−C0−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルコキシ、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルコキシ、カルボキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルキル、シアノ、シアノ−C1−8−アルコキシ、シアノ−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシルアミノ−C1−8−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1−8−アルコキシ、ハロ−C1−8−アルキル、ヘテロシクリル−C0−8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C0−8−アルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、ヒドロキシ−C1−8−アルキル、O−メチルオキシミル−C1−8−アルキル、オキシド又はオキソにより置換されており;
及びRは、相互に独立に、水素又はC1−6−アルキルであるか、あるいは両方の基は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−8−シクロアルキルであり;
は、水素又はC1−8−アルキルであり;
Vは、−Alk−、
−Alk−O−Alk−、
−アリール−、
−Alk−シクロアルキル−、
−シクロアルキル−、
−シクロアルキル−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−、又は
−ヘテロシクリル−C(O)−Alkであり;
Xは、−NR−C(O)−又は−Alk−C(O)−NR−であり、ここで、Alkは、C1−8−アルキレンを指し;
Yは、結合、−C(O)−又は−C(O)−NR−であり;
は、−Z−U−[ここで、
は、−O−C(O)−又は−O−C(O)O−であり;
Uは、以下a)〜h):
a) − C1−8−アルキレン(場合により、ハロゲン、ヒドロキシル、−ONO又はT(ここで、Tは、−OC(O)−(C1−8−アルキル)−ONO又は−O−(C1−8−アルキル)−ONOである)よりなる群から選択される1個以上の置換基で置換されている)、好ましくはC1−8−アルキレン;
− C3−8−シクロアルキレン(この環は、場合により側鎖T(ここで、Tは、C1−8−アルキルである)で置換されている);
b)下記式:
【0006】
【化2】


(式中、vは、0〜20の整数であり、そしてv1は、1〜20の整数である)で示される基;
c)下記式:
【0007】
【化3】


(式中、vは、0〜20の整数であり、そしてv1は、1〜20の整数である)で示される基;
d)下記式:
【0008】
【化4】


(式中、
v1は、上記と同義であり、そしてv2は、0〜2の整数であり;
=−O−C(O)−又は−C(O)−O−であり、そしてRは、H又はCHである)で示される基;
e)下記式:
【0009】
【化5】


(式中、
v1、v2、R及びZは、上記と同義であり;
は、−CH−CH−又は−CH=CH−(CHv2−である)で示される基;
f)下記式:
【0010】
【化6】


(式中、
v1及びRは、上記と同義であり;Rは、H又は−C(O)CHである)で示される基;
g)下記式:
【0011】
【化7】


(式中、Zは、−O−又は−S−であり、v3は、1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、Rは、上記と同義である)で示される基;又は
h)下記式:
【0012】
【化8】


(式中、
v4は、0〜10の整数であり;
v5は、1〜10の整数であり;
、R、R、R10は、同一であるか又は異なって、H又はC1−4−アルキルであり;
は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個以上のヘテロ原子を含有する、複素環式の飽和、不飽和又は芳香族の5員又は6員環であり、好ましくは下記式:
【0013】
【化9】


で示される基から選択される)で示される基;
の意味を有する二価の基である]に等しく;
nは、0又は1である}で示される置換アミノアルコール、及びその塩、好ましくはその薬学的に利用しうる塩である。
【0014】
式(I)の化合物中の上述(及び後述)の置換基−V−の連結は、−X−から開始して、上記のように書かれるとき置換基−V−は左から右へと配列されている。例えば、Vが「−ヘテロシクリル−Alk−」を意味する、式(I)の化合物の断片「−X−V−[Z−ONO」は、「−X−ヘテロシクリル−Alk−[Z−ONO」である。
【0015】
式(I)の化合物中の上述(及び後述)の置換基−X−の連結は、アルキル基本骨格から開始して、上記のように書かれるとき置換基−X−は左から右へと配列されている。例えば、Xが「−NR−C(O)−」を意味する、式(I)の化合物の断片「−X−V」は、「−NR−C(O)−V」である。
【0016】
式(I)の化合物中の上述(及び後述)の置換基−Y−の連結は、R−から開始して、上記のように書かれるとき置換基−Y−は左から右へと配列されている。例えば、Yが「−C(O)−NR−」を意味する、式(I)の化合物の断片「R−Y−」は、「R−C(O)−NR−」である。
【0017】
式(I)の化合物中の上述(及び後述)の置換基−Z−U−の連結は、−V−から開始して、上記のように書かれるとき置換基−Z−U−は左から右へと配列されている。例えば、Z=「−O−C(O)−」かつU=「C1−8−アルキレン」である−Z−U−を含む、式(I)の化合物の断片「−V−Z−U−ONO」は、「−V−O−C(O)−C1−8−アルキル−U−ONO」である。
【0018】
更に特定されることがなければ、C1−8−アルキル及びアルコキシ基は、直鎖又は分岐していることができる。C1−8−アルキル及びアルコキシ基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、並びにメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシである。C1−8−アルキレンジオキシ基は、好ましくはメチレンジオキシ、エチレンジオキシ及びプロピレンジオキシである。C1−8−アルカノイル基の例は、アセチル、プロピオニル及びブチリルである。シクロアルキルは、3〜12個の炭化水素原子を持つ飽和の環状炭化水素基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル及びアダマンチルである。シクロアルキルは、非置換であることができるか、あるいはC1−8−アルカノイル、C2−8−アルケニル、C2−8−アルキニル、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ、C1−8−アルキル、C0−8−アルキルカルボニルアミノ、C1−8−アルキルカルボニルオキシ、C1−8−アルキレンジオキシ、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、アリール、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル、場合によりエステル化されたカルボキシル、シアノ、C3−8−シクロアルコキシ、ハロゲン、ヘテロシクリル、ヒドロキシル、オキソ、ポリハロ−C1−8−アルコキシ又はポリハロ−C1−8−アルキルにより、単置換又は多置換、例えば、単置換又は二置換されていることができる。C1−8−アルキレン基は、直鎖又は分岐していることができ、そして例えば、メチレン、エチレン、1−メチルメチレン、プロピレン、1−メチルエチレン、1−エチルメチレン、1,1−ジメチルメチレン、2−メチルプロピレン、2−メチルブチレン、2−メチルプロピル−2−エン、ブチル−2−エン、ブチル−3−エン、プロピル−2−エン、テトラ−、ペンタ−及びヘキサ−メチレンであり;C2−8−アルケニレン基は、例えば、ビニレン及びプロペニレンであり;C2−8−アルキニレン基は、例えば、エチニレンであり;アシル基は、アルカノイル基、好ましくはC1−8−アルカノイル基、又はベンゾイルのようなアロイル基である。
【0019】
アリールは、例えば、フェニル、置換フェニル、ナフチル又は置換ナフチルのような、単置換又は多置換されていることができる、単核又は多核芳香族基を指す。このタイプのアリール基上の置換基の例は、アセトアミジニル−C1−8−アルキル、アシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−アシル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルアミノ、C2−8−アルケニル、C2−8−アルケニルオキシ、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルヘテロシクリル、2−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル−4−オキソ−イミダゾール−1−イル、6−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニル、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルフェニル、C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C0−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C0−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミジニル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、C1−8−アルキルアミノ−C2−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C2−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルバモイル、ジ−C1−8−アルキルカルバモイル、C0−8−アルキルカルボニルアミノ、C0−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C0−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルオキシ、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキレンジオキシ、C1−8−アルキルスルホニル、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、アリール−C1−8−アルカノイル、アリール−C0−8−アルコキシ、アリール−C0−8−アルキル、アリールアミノ、アリールチオ、ベンゾイルオキシ−C1−8−アルコキシ、ベンジルオキシ、カルバモイル、カルバモイル−C1−8−アルコキシ、カルバモイルオキシ−C1−8−アルコキシ、カルバモイル−C1−8−アルキル、カルボキシル、カルボキシ−C1−8−アルコキシ、カルボキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルキル、シアノ、シアノ−C1−8−アルコキシ、シアノ−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルカノイル、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、シクロプロピル−C1−8−アルコキシ、シクロプロピル−C1−8−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシルアミノ−C1−8−アルキル、ジオキソラニル−C1−8−アルコキシ、ハロゲン、ハロ−C1−8−アルコキシ、ハロ−C1−8−アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C1−8−アルカノイル、ヘテロシクリル−C1−8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、ヘテロシクリル−C1−8−アルキル、ヘテロシクリルアミノ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、ヒドロキシ−C1−8−アルキル、(N−ヒドロキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、(N−ヒドロキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、ヒドロキシ−C1−8−アルキルフェニル、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、(N−ヒドロキシ)アミノカルボニル−C1−8−アルキル、ヒドロキシベンジルオキシ、メチレンジオキシベンジルオキシ、メトキシベンジルオキシ、O−メチルオキシミル−C1−8−アルキル、ニトロ、2−オキソオキサゾリジニル−C1−8−アルコキシ、2−オキソオキサゾリジニル−C1−8−アルキル、フェネトキシ、ピリジルカルバモイルオキシ−C1−8−アルコキシ又はピリジルカルボニルアミノ−C1−8−アルキルである。
【0020】
ヘテロシクリルという表現は、1〜4個の窒素及び/又は1個若しくは2個の硫黄若しくは酸素原子を持つ単環又は二環式の飽和及び不飽和複素環基を指し、そしてこれらは、特に(不飽和ヘテロシクリル基の場合には)オキシド若しくはオキソにより、又はアリール基についての上記と同義の置換基により単置換又は多置換されていることができるか、あるいは(飽和ヘテロシクリル基の場合には)アルコキシ、アルキル又はオキソにより置換されていることができる。1個の窒素原子を含有するヘテロシクリル基は、N原子を介して、又はC原子を介してのいずれかで、残りの分子に結合していることができる。1個の環あたり、少なくとも1個、好ましくは1〜7個の炭素原子が存在する場合に、好ましい複素環基は、それぞれ、1個の環あたり1個の窒素、酸素又は硫黄原子、1〜2個の窒素原子と1〜2個の酸素原子、又は1〜2個の窒素原子と1〜2個の硫黄原子を有する。
【0021】
ヘテロシクリル基の例は、ベンゾイミダゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、2H−クロメニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、フリル、イミダゾリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、インダゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリル、[1,5]ナフチリジル、オキサゾリル、フタラジニル、ピラニル、ピラジニル、ピリジル、ピリミジニル、1H−ピロリジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジル、1H−ピロロ[3,2−b]ピリジル、ピロリル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジル、テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピリジル、テトラヒドロイソキノリル、チアゾリル、チエニル、[1,2,3]トリアゾロ[1,5−a]ピリジル、[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジル又はトリアゾリルである。
【0022】
置換ヘテロシクリル基の例は、2,2−ジメチル−3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、2,2−ジメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、2−アリール−2−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、2,2−ジメチル−2H−クロメン−6−イル、2−アリール−2−メチル−2H−クロメン−6−イル、2−オキソベンゾイミダゾリル、2−オキソジヒドロベンゾ[d][1,3]オキサジニル、4−オキソジヒドロイミダゾリル、5−オキソ−4H−[1,2,4]トリアジニル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]チアジニル、1,1,3−トリオキソジヒドロ−2H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジニル、1−オキソピリジル、2−オキソテトラヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、2−オキソジヒドロベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、1−オキソ−3H−イソベンゾフラニル、4−オキソ−3H−チエノ[2,3−d]ピリミジニル、3−オキソ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、1,1−ジオキソジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2−オキソ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、2−オキソベンゾオキサゾリル、2−オキソ−1,3−ジヒドロインドリル、2−オキソジヒドロ−1H−キナゾリニル、ニトロベンゾチアゾリル、フェニルテトラゾリル、フェニルオキサジアゾリル、フェニルピペリジニル、フェニルピペラジニル、フェニルピロリジニル、チエニルオキサジアゾリル、フラニルオキサジアゾリル、ベンジルオキサジアゾリル又はフェニルオキサゾリルである。
【0023】
飽和ヘテロシクリル基の例は、アゼチジニル、ジオキソラニル、ジオキサニル、ジチオラニル、ジチアニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−メチルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2−ヒドロキシメチルピロリジニル、3−ヒドロキシピロリジニル、3,4−ジヒドロキシピロリジニル、4−ヒドロキシピペリジニル、4−オキソピペリジニル、3,5−ジメチルモルホリニル、4,4−ジオキソチオモルホリニル、4−オキソチオモルホリニル、2,6−ジメチルモルホリニル、テトラヒドロピラニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソ[1,3]オキサジニル、2−オキソアゼパニル、2−オキソテトラヒドロピリミジニルなどである。
【0024】
二環式又は多環式ヘテロシクリル基の例は、2,5−ジオキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、1−オキサスピロ[2.5]オクタニル、6−オキサスピロ[2.5]オクタニル、3−オキサビシクロ[3.3.1]ノナニル、2−オキソ−1a,7b−ジヒドロ−1H−シクロプロパ[c]クロメニル又は1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメニルである。
【0025】
ポリヒドロキシアルキルという表現は、例えば、グリセリル、アラビチル、ソルビチルなどのような、2〜8個のヒドロキシル基で置換されていてもよいC1−8−アルキル基を指す。
【0026】
ハロゲン又はハロという表現は、例えば、フッ素、塩素又は臭素を、あるいはフッ素、塩素又は臭素により単置換又は多置換されている基を指す。
【0027】
式(I)の化合物は、少なくとも2個の不斉炭素原子を有しており、よって光学的に純粋なジアステレオマー、ジアステレオマー混合物、ジアステレオマーラセミ体、ジアステレオマーラセミ体の混合物の形で、又はメソ化合物として存在することができる。本発明は、これら全ての形を含む。ジアステレオマー混合物、ジアステレオマーラセミ体又はジアステレオマーラセミ体の混合物は、通常の方法により、例えば、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、HPLCなどにより分離することができる。
【0028】
塩形成基との化合物の塩は、特に酸付加塩、塩基との塩であるか、あるいは幾つかの塩形成基の存在下では、場合により更に混合塩又は内部塩であってもよい。
【0029】
塩は主として、式(I)の化合物の薬学的に利用しうるか又は非毒性の塩である。このタイプの塩は、例えば、酸性基、例えば、カルボキシル又はスルホ基を持つ式(I)の化合物から形成され、そして例えば、元素の周期表のIa、Ib、IIa及びIIb族の金属から誘導される非毒性金属塩、例えば、アルカリ金属塩、特にリチウム、ナトリウム又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、マグネシウム又はカルシウム塩、更には亜鉛塩又はアンモニウム塩のような、適切な塩基とのこれらの塩であり、また、場合によりヒドロキシルにより置換されているモノ−、ジ−若しくはトリアルキルアミン類、特にモノ−、ジ−若しくはトリ−低級アルキルアミン類のような有機アミン類と、又は第4級アンモニウム塩基と、例えば、メチル−、エチル−、ジエチル−若しくはトリエチルアミン;エタノール−、ジエタノール−若しくはトリエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン若しくは2−ヒドロキシ−第3級−ブチルアミンのようなモノ−、ビス−若しくはトリス(2−ヒドロキシ−低級アルキル)アミン類;N,N−ジ−N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミンのようなN,N−ジ(低級アルキル)−N−(ヒドロキシ−低級アルキル)アミン;若しくはN−メチル−D−グルカミン、又は水酸化テトラブチルアンモニウムのような水酸化第4級アンモニウムと形成されるこれらの塩である。塩基性基、例えば、アミノ基を持つ式(I)の化合物は、例えば、適切な無機酸と、例えば、塩酸、臭化水素酸のようなハロゲン化水素酸、一方若しくは両方のプロトンが置換された硫酸、1個以上のプロトンが置換されたリン酸、例えば、オルトリン酸若しくはメタリン酸、又は1個以上のプロトンが置換されたピロリン酸と、あるいは有機カルボン酸、スルホン酸若しくはホスホン酸又はN−置換スルファミン酸と、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、エンボン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、更には、例えば、前もって更に言及されるα−アミノ酸のようなアミノ酸、及びメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、2−若しくは3−ホスホグリセラート、グルコース6−リン酸、N−シクロヘキシルスルファミン酸(シクラマートの形成を伴う)と、又はアスコルビン酸のような他の酸性有機化合物と、酸付加塩を形成することができる。酸性及び塩基性基を持つ式(I)の化合物はまた、内部塩を形成することができる。
【0030】
単離及び精製には、薬学的に不適切な塩もまた使用することができる。
【0031】
後述の化合物群は、それで全部と考えるべきでなく、例えば、一般的な定義をより具体的な定義により置換するための通常のやり方で、これらの化合物群の一部を、相互に若しくは上述の定義により置換することができるか、又は割愛することができる。この言及される定義は、例えば、原子の通常の結合価のような一般的な化学原理に照らして適用される。
【0032】
本発明の好ましい化合物は、一般式(II):
【0033】
【化10】


[式中、R、R、R、V、X、Y及びZは、式(I)の化合物についての上述の意味を有する]で示されるものである。
【0034】
更に、好ましい群の式(I)、又は特に好ましくは式(II)の化合物及びその塩、好ましくはその薬学的に利用しうる塩は、
が、アリール又はヘテロシクリル、特にベンゾイミダゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、2H−クロメニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、インダゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリル、[1,5]ナフチリジル、フェニル、フタラジニル、ピリジル、ピリミジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジル、1H−ピロロ[3,2−b]ピリジル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジル、テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピリジル、テトラヒドロイソキノリル、[1,2,3]トリアゾロ[1,5−a]ピリジル又は[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジルであって、これらが、1〜4個のアシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、アシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−アシル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルアミノ、C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、1−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルヘテロシクリル、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニル、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミジニル、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルアミノ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニル、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、アリール−C0−8−アルコキシ、アリール−C0−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルコキシ、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルコキシ、カルボキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルキル、シアノ、シアノ−C1−8−アルコキシ、シアノ−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシルアミノ−C1−8−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1−8−アルコキシ、ハロ−C1−8−アルキル、ヘテロシクリル−C0−8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C0−8−アルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、ヒドロキシ−C1−8−アルキル、O−メチルオキシミル−C1−8−アルキル、オキシド又はオキソにより置換されており;
及びRが、相互に独立に、水素又はC1−6−アルキルであるか、あるいは両方の基が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−8−シクロアルキルであり;
が、水素又はC1−8−アルキルであり;
Vが、−Alk−、
−Alk−O−Alk−、
−アリール−、
−Alk−シクロアルキレン−、
−シクロアルキレン−、
−シクロアルキレン−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−、
−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−であり;
Xが、−NR−C(O)−又は−Alk−C(O)−NR−であり、ここで、Alkは、C1−8−アルキレンであり;
Yが、結合、−C(O)−又は−C(O)−NR−であり;そして
nが、0である、化合物である。
【0035】
更に、好ましい群の式(I)、又は特に好ましくは式(II)の化合物及びその塩、好ましくはその薬学的に利用しうる塩は、
が、アリール又はヘテロシクリル、特にベンゾイミダゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、2H−クロメニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、インダゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリル、[1,5]ナフチリジル、フェニル、フタラジニル、ピリジル、ピリミジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジル、1H−ピロロ[3,2−b]ピリジル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジル、テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピリジル、テトラヒドロイソキノリル、[1,2,3]トリアゾロ[1,5−a]ピリジル又は[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジルであって、これらが、1〜4個のアシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、アシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−アシル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルアミノ、C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、1−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルヘテロシクリル、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニル、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミジニル、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルアミノ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニル、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、アリール−C0−8−アルコキシ、アリール−C0−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルコキシ、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルコキシ、カルボキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルキル、シアノ、シアノ−C1−8−アルコキシ、シアノ−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシルアミノ−C1−8−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1−8−アルコキシ、ハロ−C1−8−アルキル、ヘテロシクリル−C0−8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C0−8−アルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、ヒドロキシ−C1−8−アルキル、O−メチルオキシミル−C1−8−アルキル、オキシド又はオキソにより置換されている、化合物である。
【0036】
特に好ましくは、Rは、ベンゾイミダゾリル、2H−クロメニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、1a,7b−ジヒドロ−1H−シクロプロパ[c]クロメニル、インダゾリル、インドリル、2,3−ジヒドロ−1H−インドリル、フェニル、ピリジル、又は1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメニルであって、これらは、上述のように単置換又は多置換されており、特に好ましくは、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1−8−アルコキシ、ハロ−C1−8−アルキル又はオキシドにより置換されている。
【0037】
更に、好ましい群の式(I)、又は特に好ましくは式(II)の化合物及びその塩、好ましくはその薬学的に利用しうる塩は、
Vが、−Alk−、
−Alk−O−Alk−、
−Alk−シクロアルキレン−、
−シクロアルキレン−、
−シクロアルキレン−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−、
−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−である、化合物であり、ここで、
シクロアルキルは、3〜8個、好ましくは3〜6個の炭素原子を持つ飽和の環状炭化水素基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルであって、これらは、非置換であることができるか、あるいはC1−8−アルコキシ、C1−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ又はオキソにより、単置換又は多置換、例えば、単置換又は二置換されていることができ;そして
ヘテロシクリルは、3〜8個、特に好ましくは3〜7個の環原子を持ち、その中に1〜4個の窒素及び/又は1個若しくは2個の硫黄及び/若しくは酸素原子を持つ、好ましくは単環式の飽和又は不飽和複素環基、例えば、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、ジオキサニル、ジオキセパニル、ジオキソラニル、ジチアニル、ジチオラニル、フラニル、オキサチアニル、オキサゾリジニル、オキセタニル、オキセパニル、オキシラニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル又はチエパニルであって、これらは、非置換であっても、あるいは特にC1−8−アルコキシ、C1−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、アリール、シアノ、ハロゲン又はヒドロキシルにより、単置換又は多置換、例えば、単置換、二置換、三置換又は四置換されていることができる。
【0038】
特に好ましくは、Vは、
−Alk−、
−シクロアルキル−、
−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−である。
【0039】
更に、好ましい群の式(I)、又は特に好ましくは式(II)の化合物及びその塩、好ましくはその薬学的に利用しうる塩は、
が、−Z−U−[ここで、
は、−O−C(O)−又は−O−C(O)O−であり;
Uは、a)、b)又はg):
a) 直鎖又は分岐のC1−8−アルキレン;
b)下記式:
【0040】
【化11】


(式中、vは、0又は1であり、そしてv1は、1である)で示される基;又は
g)下記式:
【0041】
【化12】


(式中、Zは、−O−又は−S−であり、v3は、1であり、そしてRは、Hである)で示される基;
の意味を有する二価の基である]に等しい、化合物である。
【0042】
式(I)及び(II)の化合物は、文献から既知の製造方法と類似のやり方で調製することができる。同様の製造方法は、例えば、EP 678503、WO 2005/070870、WO 2005/070871、WO 2005/070877及びWO 2005/090305に記載されている。具体的な製造変法の詳細は、実施例から得ることができる。
【0043】
式(I)及び(II)の化合物はまた、光学的に純粋な形で調製することができる。対掌体への分離は、それ自体既知の方法により、好ましくは合成の初期段階で光学活性酸(例えば、(+)−又は(−)−マンデル酸など)との塩形成と、分別結晶によるジアステレオマー塩の分離とによるか、又は好ましくはもっと後の段階でキラル助剤構造単位(例えば、(+)−又は(−)−カンファニルクロリドなど)での誘導体化と、クロマトグラフィー及び/若しくは結晶化によるジアステレオマー生成物の分離とこれに続くキラル助剤への結合の開裂とによるかのいずれかにより実施することができる。純粋なジアステレオマー塩及び誘導体は、含有ピペリジンの絶対配置の決定のための通常の分光学的方法を用いて分析することができ、単結晶X線分光法が特に適した方法である。
【0044】
式(I)及び(II)の化合物はまた、1個以上の原子が、それらの安定な非放射活性同位体により;例えば、水素原子が重水素により置換された化合物をも包含する。
【0045】
ここに記載された化合物のプロドラッグ誘導体は、インビボ使用において化学的又は生理学的プロセスによって元の化合物を放出する、その誘導体である。プロドラッグは、例えば、生理学的pHを達成するか、又は酵素的変換によって反応して、元の化合物を与えることができる。プロドラッグ誘導体は、例えば、自由に入手できるカルボン酸のエステル、チオール、アルコール又はフェノールのS−及びO−アシル誘導体(アシル基は、ここに定義されるものと同義である)であることができる。生理的溶液中での加溶媒分解により反応して、元のカルボン酸を与えることができる、薬学的に利用しうるエステル誘導体、例えば、低級アルキルエステル、シクロアルキルエステル、低級アルケニルエステル、ベンジルエステル、低級ω−(アミノ、モノ−若しくはジアルキルアミノ、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル)アルキルエステルのような、又は低級α−(アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニル若しくはジアルキルアミノカルボニル)アルキルエステルのような、単置換−又は二置換低級アルキルエステルなどが好ましく;使用されるものは、従来どおりピバロイルオキシメチルエステル及び類似のエステルである。
【0046】
遊離化合物と塩化合物との間の密接な関係のため、本発明におけるある化合物はまた、その塩の形を含む(これが、可能かつ適切であれば)。
【0047】
式(I)又は(II)の化合物、特に実施例1〜48に例証される化合物及びその薬学的に利用しうる塩は、一方でこれらが一酸化窒素を放出し、そしてもう一方では実施例1〜36により例証されるように天然酵素のレニンを直接阻害するか、又は実施例37〜48により例証されるように薬物代謝に際してレニンを間接的に阻害するかのいずれかであるという点において、広範な特性を示す。一酸化窒素の放出及び生物におけるその薬物動態学的分布は、予想外に有用な薬理学的特性をもたらしたが、これは以下のとおり説明することができる。
【0048】
腎臓の傍糸球体細胞は、酵素のレニンを体循環中に分泌し、ここでレニンは、基質のアンギオテンシノーゲンをデカペプチド産物であるアンギオテンシンIへとタンパク分解的に切断する。アンギオテンシンIは、アンギオテンシン変換酵素により、オクタペプチドのアンギオテンシンIIへ更にタンパク分解的に処理される。アンギオテンシンIIは、受容体結合及びナトリウム排出の減少により動脈血管収縮を引き起こすことによって血圧を上昇させる。更に、アンギオテンシンIIは、NADPHオキシダーゼの活性を増大させるが、このため一酸化窒素の破壊が起こり、これによって、内皮依存性血管弛緩の減少、平滑筋細胞の肥大、増殖及び遊走、細胞外マトリックスの形成、並びに血栓及び炎症反応がもたらされる。レニンの酵素活性の阻害は、アンギオテンシンIの形成を減少させ、このためアンギオテンシンII含量の低下が起こる。アンギオテンシンII形成の抑制は、動脈圧の低下並びに血圧依存性及び血圧非依存性の組織損傷の防止をもたらす。
【0049】
一酸化窒素は、任意の臓器系の細胞に見い出すことができる広汎性の酵素である、可溶性グアニル酸シクラーゼを可逆的に活性化する性質を有する。このプロセスにおいて、一酸化窒素は、この酵素のヘム含有ドメイン基に結合し、それによって、グアノシン三リン酸をサイクリックグアノシン一リン酸に変換するその触媒活性が増大する。サイクリックグアノシン一リン酸の濃度上昇が、静脈及びある場合には動脈血管、心臓、腸、尿生殖路、気道並びに子宮における平滑筋細胞を弛緩させる;これらは更に、血小板の凝集及び粘着を阻害して、血管壁への白血球の蓄積をブロックする。これらの効果は、一酸化窒素の血管保護的寄与を説明すると考えられている。実際に、例えば、高血圧、糖尿病、高脂血症及び喫煙のような、事実上任意の心臓血管リスク因子は、基底の及び刺激した一酸化窒素誘導血管弛緩の減少に関連づけることができる。
【0050】
式(I)及び(II)の化合物が、一方で高血圧促進性かつ組織損傷性のレニンを阻害し、もう一方では組織弛緩性かつ組織保護性の一酸化窒素を放出するため、本明細書に記載の本発明により、高血圧並びに血圧依存性及び血圧非依存性疾患の新しい治療的アプローチが利用可能になる。薬理学的には、式(I)及び(II)の化合物は、化合物の全身分布により、そして全身性のレニン阻害及び一酸化窒素放出により、動脈及び静脈血管を弛緩させられる。両方の活性成分、即ち、レニン阻害薬と一酸化窒素放出物質との別々の使用とは対照的に、本明細書に記載の本発明の化合物は、均質な全身分布が可能であり、よって血液と血管、血圧及び組織に及ぼす均衡のとれた作用が可能となる。
【0051】
式(I)及び(II)の化合物の薬理学的プロフィールは、以下の系を用いて解明することができる。本明細書に記載のインビトロ試験系により、相互に独立に、化合物のレニン阻害性と一酸化窒素放出性の直接決定が可能である。本明細書に記載のインビボ試験系により、血圧及び組織機能に及ぼす、レニン阻害(それが直接生じようと、薬物代謝により生じようと)と一酸化窒素放出との複合作用の決定が可能である。
【0052】
経口投与化合物の一酸化窒素放出から、レニン阻害の血圧降下及び組織保護の寄与を区別するために、硝酸エステル化合物の血圧降下及び組織機能を、同等の薬物動態学的分布を持つ硝酸を含まない親物質と比較する。一酸化窒素の放出が起こらないか、又は薬理学的に不適切に起こるならば、追加的な血圧降下や組織保護は示すことができない。しかし、薬物動態学的放出及び分布が、恐らくは完全には説明できない理由のため、一酸化窒素感受性で血圧調節性の組織で起こるならば、ここに示されるように、追加の血圧降下又は心臓及び腎臓の組織保護は、関数として示すことができる。
【0053】
化合物の直接のレニン阻害性の決定は、インビトロの酵素試験系を用いて実施することができる。このインビトロ試験系は、ヒト血漿試料又は精製レニン酵素の存在下で天然又は組換えのレニン基質からのアンギオテンシンIの形成を決定する。しばしば使用されるインビトロ試験系は、Nussbergerら(1987)によりJ. Cardiovascular Pharmacology, Vol. 9, pp.39-44に記載されている。本試験は、種々の濃度範囲のレニン阻害薬の存在下又は非存在下でのヒト血漿中のアンギオテンシンIの形成を定量的に決定する。生成するアンギオテンシンI濃度は、放射免疫測定法により測定する。
【0054】
本発明の化合物、特に実施例1〜36に例証される化合物は、このようなインビトロ試験系において、10−10〜10−7mol/lの最小濃度範囲で直接レニン阻害作用を示した。本化合物の効力は、アンギオテンシンI含量を50%抑制するある化合物の濃度を表す、IC50値を用いて表現することができる。得られる化合物のIC50値は、0.1nM〜100nMの範囲にあり、これらの大多数は1nM〜10nMの範囲にあった。ある硝酸エステル化合物は、その硝酸を含まない親物質と比較して同様の、即ち、高いか、同一か、代わりに低いIC50値を示した。
【0055】
化合物の一酸化窒素放出性の決定は、酵素作用によるものであっても非酵素作用によるものであっても、インビトロの血管反応性試験を用いて実施することができる。このインビトロ血管反応性試験では、器官チャンバーに保持した、予め張力をかけた大動脈輪又は静脈輪を弛緩させる、放出一酸化窒素の能力を測定する。しばしば利用される指示書は、Gonzalesらにより、Adv. Physiol. Educ. (2000) 24:13-21に記載されている。胸部大動脈又は大腿静脈を、殺処分し放血したウィスターラットから取り出して、2mm長の輪になるように切断する。この動脈輪は、器官チャンバー中に貯蔵する。化合物の作用後の張力の発生の変化を、等尺性シグナル送信機により記録するが、この送信機はコンピュータ化検出系に接続されている。コンピュータプログラムは、収縮の間の時間曲線、期間及びサイズ量を分析する。本明細書に前述の試験化合物は、約10−9〜10−4mol/lの濃度範囲で、フェニレフリンで予め収縮させた血管において血管弛緩作用を示した。本化合物の一酸化窒素誘導血管弛緩活性は、フェニレフリン(0.1μM)誘導収縮張力に対する、ニトロプルシドナトリウム(SNP)で達成される最大血管弛緩の百分率点として表現することができる。
【0056】
一酸化窒素による血小板凝集のインビトロ阻害(IPA)の決定は、以下の試験系を用いて実施することができる。ラット血液から遠心分離により血小板に富んだ血漿を得る。血小板の凝集性は、濁度による血小板凝集計を用いて光学的に測定することができる。式(I)及び(II)の化合物の凝集阻害作用は、アデノシン二リン酸(ADP)を用いる凝集促進剤に対して決定することができる。試験化合物(10〜500μM)は、ADP(1〜10μM)の導入の1〜5分前にここ血小板溶液に加えることができる。本試験系で決定される光学密度が、血小板凝集の程度を決定する。
【0057】
式(I)及び(II)の化合物は、ADP誘導血小板凝集の減少をもたらした。減少百分率は、20〜60%の間であった。
【0058】
式(I)及び(II)の化合物のインビボの血圧降下作用は、ヒトアンギオテンシノーゲンの遺伝子とヒトレニンの遺伝子との両方を過剰発現し、この結果として高血圧を発症している、二重トランスジェニックラット(dTGR)において示すことができる。血圧値及び心拍数値は、例えば、長期に埋め込んだ遠隔測定装置を利用して、連続的に決定することができる。遠隔測定系は、無線送信機、受信装置及びデータ収集系よりなっていてよい。圧力センサーの圧力伝達カテーテルは、腹部大動脈に埋め込むことができる。術後、ラットを7日間回復させ、ここで遠隔測定記録は、血圧及び心拍数の24時間の振動リズムの回復を示すはずであり、次に化合物を試験することができる。
【0059】
式(I)及び(II)の化合物は、胃管を利用して経口投与することができる。血圧変化は、単回投与後24時間にわたり、又は多回投与後連続的に2〜42日間にわたり記録することができる。ビヒクルに懸濁又は溶解した化合物よりなる投与用量は、0.5mg/kg体重〜100mg/kg体重の範囲にある。心周期内の平均圧力を記述するために、血圧変化は、平均動脈圧値(MAP)を用いて表現することができる。
【0060】
式(I)及び(II)の化合物の使用により、20〜70mmHgの平均動脈圧(MAP)の低下が生じた。更に、ある種の硝酸エステル化合物は、その硝酸を含まない親化合物に比較して大きな血圧の低下を示した。
【0061】
式(I)又は(II)の化合物の薬物動態学的分布は、例えば、マウス、ラット又はイヌのような生物への経口又は静脈内投与後の化合物の時間依存性の血漿濃度の比較により決定することができる。経口投与に使用される用量は、0.5〜50mg/kg体重の範囲であり;静脈内投与には、0.5〜20mg/kg体重の用量が投与される。静脈内使用には、化合物の使用可能な製剤を3〜8匹の動物の群に、例えば、ラットの尾静脈に投与することができ、そして経口使用には、胃管を用いて投与することができる。倫理的に正当な血液試料容量を動物から、適切な時間パターンにより、例えばAccuSampler(DiLab Europe, Lund, Sweden)を用いて自動的に採血し、そしてヘパリン化容器に移すことができる。生成した血漿試料は、例えば、液体クロマトグラフィー及び質量分析による、含有化合物の濃度の決定時まで−17〜−23℃で貯蔵する。式(I)及び(II)の化合物は、10〜50%の範囲の絶対的生物学的利用能及び2〜12時間の排出半減期を示した。化合物の血漿レベルはまた、濃度曲線下面積(AUC)値により表現することができるが、これによって化合物の更なる比較が可能になる。即ち、式(I)及び(II)の化合物は、500〜15,000ng×h/mlの範囲のAUC値を示す。
【0062】
式(I)及び(II)の化合物の冠血流の影響及び抗虚血効果もまた、灌流モデルを用いてインビボで測定することができる。このために、式(I)及び(II)の化合物で前処理したラットから麻酔後に心臓を切除し、大動脈のカニューレ挿入(これによって酸素に富む灌流液を供給することができる)後これをLangendorff装置に取り付ける。大静脈と肺静脈との結紮、及び肺動脈のカニューレ挿入後、冠血流は、流量計を用いて決定することができる。冠血流は、容積測定して、1分間に収集される灌流液ミリリットルとして表現した。冠血流は、虚血の誘導の前後に測定することができるが、虚血は、30分間の灌流の中断と、血流の再開後30分の再灌流期間により開始させる。即ち、再灌流期間の冠血流を、虚血前期間のものと比較することができる。その結果式(I)及び(II)の化合物は、冠血流を50〜200%増加させることができる。
【0063】
長期使用後の式(I)及び(II)の化合物の組織保護作用は、腎臓損傷の指示薬として、タンパク尿及び腎機能測定によりインビボで決定することができる。この調査は、4週齢のオスのラットにおいて、ヒトレニン及びアンギオテンシノーゲンの二重トランスジェニックラット(dTGR)について実施することができる。動物を処置群に分けて、薬物、比較物質又はビヒクル(対照)を7週間与える。経口投与に使用される用量は、0.5〜100mg/kg体重の範囲であることができる。全試験期間を通じて、動物には標準飼料及び水道水を自由に与える。動物は、尿中の24時間アルブミン排出(AE)、利尿、ナトリウム利尿及び尿浸透圧を決定するために、週1回代謝ケージに入れる。更に腎臓は、糸球体濾過速度(例えば、イオヘキソール法を用いる)、クレアチニン排出(例えば、血漿クレアチニン濃度を用いる)、及び腎灌流速度(例えば、パラアミノ馬尿酸法を用いる)を決定することにより機能検査することができる。試験の最後に、動物は殺処分して、体重測定及び免疫組織学的試験(組織線維化、白血球浸潤、炎症マーカーなど)のために腎臓及び心臓を切除する。組織線維化の程度は、例えば、以下のポリクローナル抗体:抗フィブロネクチン、抗コラーゲンIVで示すことができる。細胞浸潤の程度は、例えば、以下のモノクローナル抗体:抗CD4、抗CD8、抗ED1、抗MHCII、抗CD68及び抗Ox6で示すことができる。炎症マーカーとして、免疫学的に捕捉されたTGFβ、MCP−1、TNFα又はIL−6を使用することができる。種々の腎臓及び心臓切片の半定量的評価により、式(I)及び(II)の化合物の使用後には組織線維化及び組織炎症の減少が示された。
【0064】
【表1】


これらの薬理学的パラメーターの比較により、硝酸エステル化合物のその硝酸を含まない親化合物に比較して改善したプロフィールが観測できるだけでなく、本発明の最適な硝酸エステル化合物を同定することができる。略語:IC、阻害濃度;pIC、ICの負の対数;IPA、血小板凝集の阻害;MAP、平均動脈圧;AUC、濃度曲線下面積;AE、アルブミン排出;CF、冠血流;Fib、線維化;CI、細胞浸潤。
【0065】
処置される患者に所望の効果を達成するために、本発明の化合物は、経口又は経腸的に、例えば、静脈内、腹腔内、筋肉内、直腸内、皮下などにより、あるいは組織又は腫瘍部への活性物質の局所直接注入により投与することができる。患者という用語は言い換えると、温血動物及び哺乳動物、例えば、ヒト、霊長類、ウシ、イヌ、ネコ、ウマ、ヒツジ、マウス、ラット及びブタなどである。本化合物は、医薬製剤として投与することができるか、又は化合物の持続放出を保証する投与装置に組み込むことができる。投与される物質の量は、広範囲にわたり変化させることができ、かつ任意の有効用量であることができる。処置される患者又は処置される症状及び投与のタイプに応じて、有効な活性物質の用量は、1日に体重1キログラムあたり約0.005〜50ミリグラムの間であってよく、好ましくは1日に体重1キログラムあたり約0.05〜15ミリグラムの間である。
【0066】
経口投与には、本化合物は、例えば、カプセル剤、丸剤、錠剤、コーティング錠、顆粒剤、粉剤、液剤、懸濁剤又は乳剤のような、固体又は液体の医薬品形態に処方することができる。固体医薬品形態の用量は、普通の硬ゼラチンカプセルであってよく、これには、活性物質、並びに滑沢剤及び充填剤(例えば、乳糖、ショ糖及びトウモロコシデンプンなど)のような賦形剤が充填されていてよい。更に別の投与剤形は、本発明の活性物質の錠剤化であってもよい。錠剤化は、アラビアゴム、トウモロコシデンプン又はゼラチンよりなる結合剤、バレイショデンプン又は架橋ポリビニルピロリドン(PVP)のような崩壊剤、及びステアリン酸又はステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤と合わせた、例えば、乳糖、ショ糖、トウモロコシデンプンのような従来の錠剤化助剤により実施することができる。軟ゼラチンカプセル剤に適した賦形剤は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオールなどである。液剤及びシロップ剤の調製に適した賦形剤は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖、ブドウ糖などである。
【0067】
直腸内投与には、本化合物は、例えば、坐剤のような、固体又は液体の医薬品形態に処方することができる。坐剤に適した賦形剤は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体ポリオールなどである。
【0068】
非経口投与には、本化合物は、液体又は懸濁液中の活性物質の注射用量として処方することができる。本調剤は、通常生理学的に耐容しうる無菌溶媒を含有するが、これは、界面活性剤を含むか又は含まない油中水型エマルション、及び他の薬学的に許容しうる賦形剤を含有することができる。このタイプの調剤のために使用することができる油は、パラフィン、及び植物、動物又は合成起源のトリグリセリド、例えば、ラッカセイ油、ダイズ油及び鉱油などである。一般に、注射液は、液体担体、更に好ましくは水、食塩、デキストロース又は関連糖類液、エタノール及びグリコール類(プロピレングリコール又はポリエチレングリコールなど)などを含有する。
【0069】
本物質は、その処方が活性物質の持続放出を可能にするならば、経皮パッチシステムとして、デポ注射又はインプラントとして投与することができる。活性物質は、顆粒として又は細い円筒形を与えるように圧縮することができ、そしてデポ注射又はインプラントとして皮下又は筋肉内投与することができる。
【0070】
更に、本医薬製剤は、更に保存料、可溶化剤、粘度増加物質、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、香味料、浸透圧の変更用の塩、緩衝剤、コーティング剤又は酸化防止剤を含有することができる。これらはまた、他の治療有用物質を含有することができる。
【0071】
本発明の更に別の主題は、例えば、高血圧、左室肥大、心不全、安定狭心症、不安定狭心症、狭心症、急性冠症候群、血管攣縮性狭心症、卒中、虚血疾患、心筋梗塞、虚血再灌流傷害、レイノー症候群、血栓症、心房細動、心不整脈、脂質異常症、アテローム動脈硬化、血管形成術後の狭窄の予防、末梢動脈閉塞性疾患、勃起障害、1型及び2型糖尿病、糖尿病合併症、腎症、網膜症、神経障害、肺動脈高血圧、消化管の障害、門脈圧亢進症、肝硬変のような、重篤度が一酸化窒素欠乏により増大する、レニン介在性疾患の治療及び/又は予防における、式(I)、又は好ましくは式(II)の化合物、及びこれらの薬学的に利用しうる塩の使用である。
【0072】
本発明のここに記載される化合物は、以下の使用の方法が可能である:
− 遊離形又は薬学的に利用しうる塩としてのここに記載される化合物、及び少なくとも1つの医薬品形態(その活性物質は、血圧降下、強心、抗糖尿病、脂質低下又は酸化防止作用を有する)よりなる、個々の成分からなる、同時又は逐次のいずれかで使用することができる、調剤又はキットの形の治療用組合せとして。この調剤及びキットは、使用取扱説明書を含有することができる。
− 例えば、遊離又は薬学的に利用しうる塩の形での、同時又は逐次の治療有効量の本明細書に記載される化合物、及び血圧降下、強心、抗糖尿病、脂質低下又は酸化防止作用を有する第2の活性物質の併用のための方法として。
【0073】
ここに記載される化合物及びその薬学的に利用しうる塩は、以下のものと併用することができる:
(i) 1種以上の血圧降下活性物質、このタイプとしては、例えば:
− アンギオテンシンII受容体阻害薬(カンデサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、ロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、エプロサルタンなど);
− アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬(キノプリル(quinopril)、ラミプリル、トランドラプリル、リシノプリル、カプトプリル、エナラプリルなど);
− カルシウムチャネル阻害薬(ニフェジピン、ニカルジピン、ベラパミル、イスラジピン、ニモジピン、アムロジピン、フェロジピン、ニソルジピン、ジルチアゼム、フェンジリン、フルナリジン、ペルヘキシリン、ガロパミルなど);
− 利尿薬(ヒドロクロロチアジド、クロロチアジド、アセタゾラミド、アミロリド、ブメタニド、ベンツチアジド、エタクリン酸、フロセミド、インダクリノン、メトラゾン、トリアムテレン、クロルタリドンなど);
− アルドステロン受容体アンタゴニスト(スピロノラクトン、エプレレノンなど);
− エンドセリン受容体アンタゴニスト(ボセンタンなど);
− ホスホジエステラーゼ阻害薬(アムリノン、シルデナフィルなど);
− 直接血管拡張薬(ジヒドララジン、ミノキシジル、ピナシジル、ジアゾキシド、フロセキナンなど);
− α−及びβ−アドレナリン作動性受容体アンタゴニスト(フェントラミン、フェノキシベンザミン、プラゾシン、ドキサゾシン、テラゾシン、カルベジロール、アテノロール、メトプロロール、ナドロール、プロプラノロール、チモロール、カルテオロールなど);
− 中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害薬;
− 交感神経遮断薬(メチルドーパ、クロニジン、グアナベンズ、レセルピンなど);
(ii) 1種以上の強心活性物質、このタイプとしては、例えば:
− 強心配糖体(ジゴキシンなど);
− β−アドレナリン作動性受容体刺激薬(ドブタミンなど);
− 甲状腺ホルモン(チロキシンなど);
(iii) 1種以上の抗糖尿病活性物質、このタイプとしては、例えば:
− インスリン類(インスリン・アスパラギン酸、ヒトインスリン、インスリン・リスプロ(lispro)、インスリングラルギン、及び他の速効性、中時間又は長時間作用性インスリン誘導体及び併用など);
− インスリン増感剤(ロシグリタゾン、ピオグリタゾンなど);
− スルホニル尿素(グリメピリド、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリドなど);
− ビグアニド類(メトホルミンなど);
− グルコシダーゼ阻害薬(アカルボース、ミグリトールなど);
− メグリチニド類(meglitinides)(レパグリニド、ナテグリニドなど);
(iv) 1種以上の脂質低下活性物質、このタイプとしては、例えば:
− HMG−CoAレダクターゼ阻害薬(ロバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチンなど);
− フィブラート誘導体(フェノフィブラート、ゲムフィブロジルなど);
− 胆汁酸結合活性物質(コレスチポール、コレスチラミン、コレセベラムなど);
− コレステロール吸収阻害薬(エゼチミブなど);
− リパーゼ阻害薬(オルリスタット(orlistate)など);
− ニコチン酸(ナイアシンなど);
(v) 1種以上の直接又は間接の酸化防止効果を持つ活性物質、このタイプとしては、例えば:
− ビタミン及びビタミン誘導体[ベータ−カロテン、リコペン、ビタミンA(レチノール(ビタミンA1)、3,4−ジデヒドロレチノール(ビタミンA2)、及び3−ヒドロキシレチノール(ビタミンA3)など)、ビタミンC又はアスコルビン酸及びビタミンE又はα−トコフェロールなど];
− リポ酸、スルホン酸2−メルカプトエタン、システイン;
− 酵素(スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼなど);並びに
高血圧、血管、腎及び肝障害の治療に使用される、更にまた薬剤耐性症状の予防にも利用できる、他の活性物質。このタイプの併用は、別々に、又は幾つかの成分を含有する調剤にして使用することができる。
【0074】
ここに記載される化合物及びその薬学的に利用しうる塩は、以下のものとの組合せとして有用であろう:
(i) 血漿レニン濃度(PRC)の定量が可能な診断試験系、
(ii) 血漿アルドステロン濃度(PAC)の定量が可能な診断試験系、
(iii) 血漿レニン活性(PRA)の定量が可能な診断試験系、
(iv) レニン濃度に対する血漿アルドステロン濃度の比(ARC)の定量が可能な診断試験系、
(v) 血漿レニン活性に対する血漿アルドステロン濃度の比(ARR)の定量が可能な診断試験系。
このような診断試験系と治療との組合せは、独立に又は個々の成分を含む調製物として使用することができる。
【0075】
実施例
以下の実施例により本発明を例証する。全ての温度は摂氏度で、圧力はmbarで示される。特に断りない限り、反応は室温で起こる。略語「Rf=xx(A)」は、例えば、Rf値xxが、溶媒系A中で決定されることを意味する。溶媒相互の量比は、常に体積部として示される。最終生成物及び中間体の化学名は、プログラムのAutoNom 2000(Automatic Nomenclature)を活用して生成した。
【0076】
薄層クロマトグラフィーの移動相系:
A ジクロロメタン−メタノール−アンモニア濃度25%=200:20:1
B ジクロロメタン−メタノール−アンモニア濃度25%=200:20:0.5
C ジクロロメタン−メタノール−アンモニア濃度25%=200:10:1
D ジクロロメタン−メタノール−アンモニア濃度25%=90:10:1
E ジクロロメタン−メタノール−アンモニア濃度25%=60:10:1
F ジクロロメタン−メタノール−アンモニア濃度25%=200:30:1
G ジクロロメタン−メタノール=9:1
【0077】
Hypersil BDS C-18(5μm)上のHPLC勾配;カラム:4×125mm
I 5分+2.5分で90%水/10%アセトニトリルから0%水/100%アセトニトリル(1.5ml/分)
H 40分で95%水/5%アセトニトリルから0%水/100%アセトニトリル(0.8ml/分)
は、0.1%トリフルオロ酢酸を含有する。
【0078】
以下の略語が使用される:
Rf 薄層クロマトグラフィーにおける原点から溶離液先端の距離に対するある物質の移動距離の比
Rt HPLCにおけるある物質の保持時間(分)
M.p. 融点(温度)
【0079】
一般的方法Q(N−Boc脱保護II)
トリフルオロ酢酸15mmolを、ジクロロメタン10ml中の「N−Boc誘導体」1mmolの溶液に0℃で滴下する。反応混合物を室温で2時間撹拌する。その後、それを氷冷飽和炭酸水素ナトリウム溶液15mlに注いで、混合物を酢酸エチル各30mlで3回抽出する。合わせた有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO F60)により得る。
【0080】
一般的方法R(N−Boc保護)
二炭酸ジ−tert−ブチル1.15mmolを、ジクロロメタン12ml中の「アミン」1mmol及びトリエチルアミン1.2mmolの溶液に加える。反応混合物を室温で14時間撹拌する
。その後、それをジクロロメタン20mlで希釈し、有機相を、連続して0.2N HCl 10ml、飽和炭酸水素ナトリウム溶液10ml及びブライン10mlで抽出する。有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO F60)により得る。
【0081】
一般的方法S(メシラートのニトロ化)
硝酸テトラブチルアンモニウム1.6mmolを、トルエン5ml中の「メシラート」1mmolの溶液に加える。反応混合物を110℃で18時間撹拌する。その後、それをシリカゲル(溶離剤 EtOAc−ヘプタン 1:1)で濾過し、得られた溶液を蒸発させる。
【0082】
一般的方法U(アミドカップリング)
トリエチルアミン5.0mmol及びトリプロピルホスホン酸環状無水物[68957-94-8](酢酸エチル中50%)1.0mmolを、ジクロロメタン20ml中の「酸」1.0mmol及び「アミン」1.0mmolの溶液に室温で加える。反応混合物を1〜3時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、1N HCl及びブラインで洗浄する。合わせた有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO F60)により得る。
【0083】
一般的方法V:(ラクトンのアミド化)
「ラクトン」1mmol、「アミン」(5〜30当量)及び2−ヒドロキシ−ピリジン1mmolの混合物を、40〜55℃で2〜72時間で撹拌する。反応混合物を、1M炭酸水素ナトリウム溶液30mlで処理し、tert−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出する。合わせた有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、濾過して、濾液を蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得る。
【0084】
一般的方法W:(グリニャール反応)
テトラヒドロフラン3.6ml中のジブチルマグネシウム(ヘプタン中1M)1mmolの溶液を、0℃に冷却し、ブチルリチウム溶液(ヘキサン中1.6M)1mmolを0℃で滴下して処理する。混合物を0℃で10分間撹拌する。テトラヒドロフラン1.4ml中の「臭化アリール」又は「臭化ヘテロアリール」の1mmolの溶液を、0℃で滴下する。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、−78℃に冷却し、テトラヒドロフラン1.4ml中の2−[2−アジド−2−(4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)エチル]−3−メチルブチルアルデヒド[173154-02-4]1mmolの溶液を−78℃で滴下する。反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、1M塩化アンモニウム溶液でクエンチする。それをtert−ブチルメチルエーテル(3×)で抽出する。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得る。
【0085】
一般的方法X:(アルコールのメトキシアセチル化)
トルエン13.5ml中の「アルコール」1mmolの溶液を、連続してピリジン2.6mmol、メトキシアセチルクロリド2.4mmol及び4−ジメチルアミノピリジン0.1mmolで0℃にて処理する。氷浴を取り外し、反応混合物を室温で2時間撹拌する。反応混合物を0.5M HClに注ぎ、続いて有機相を分離する。水相を再びジエチルエーテル(3×)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得る。
【0086】
一般的方法Y(水素化II)
エタノール25ml及びエタノールアミン(1mmol)中の「基質」1mmolの溶液を、Pd/C 10%(乾物)600mgの存在下で、室温で2〜5時間水素化する。反応混合物を濾過により透明にすることに付し、触媒をエタノールで洗浄する。濾液を蒸発させる。残留物を1M炭酸水素ナトリウム溶液で処理し、tert−ブチルメチルエーテル(3×)で抽出し、合わせた有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO 60F)により得る。
【0087】
一般的方法Z(エステルの加水分解)
テトラヒドロフラン3ml中の「エステル」1mmolの溶液を、3M LiOH120mmolで処理し、室温で1時間撹拌する。混合物を2M HClを使用してpH2に調整し、酢酸エチル(3×)で抽出する。合わせた有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。粗標記化合物を、残留物からRf値により同定する。
【0088】
一般的方法AA:(ペンタフルオロフェニルエステルカップリング)
N,N−ジメチルホルムアミド3ml中の「ペンタフルオロフェニルエステル」1mmolの溶液を、撹拌した「アルコール」又は「アミン」1mmol及びN,N−ジメチルホルムアミド15ml中のトリエチルアミン1mmolの溶液に窒素雰囲気下で0℃にて加える。反応混合物を薄層クロマトグラフィーに従って反応が完了するまで、室温で撹拌する。それをpH3緩衝液溶液に注ぎ、1M HClを使用してpH1にして、ジクロロメタン(2×)で抽出する。有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO F60)により得る。
【0089】
一般的方法BB:(ニトロ化ハライド)
アセトニトリル5ml中の「ハライド」1mmolと硝酸銀2.58mmolの混合物を、マイクロ波中で70℃にて20分間加熱する。続いて、それをhyfloで濾過し、得られた溶液を蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO F60)により得る。
【0090】
一般的方法CC:(炭酸塩形成/カルバミン酸塩形成)
N,N−ジメチルホルムアミド3ml中の「p−ニトロフェニルカルボナート」1mmolの溶液を、N,N−ジメチルホルムアミド15ml中の「アルコール」又は「アミン」及びトリエチルアミン1mmolの溶液に、撹拌しながら窒素雰囲気下で0℃にて加える。反応混合物を、薄層クロマトグラフィーにより反応が完了するまで、室温で撹拌する。それをpH3の緩衝液に注ぎ入れ、1M HClを使用してpH1にし、ジクロロメタン(2×)で抽出する。有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO F60)により得る。
【0091】
一般的方法DD:(4−ニトロフェニルカルボナート形成)
ジクロロメタン15ml中のビス(4−ニトロフェニル)炭酸[5070-13-3]1mmol及びN,N−ジメチル−アミノピリジン3mmolを、「アルコール」1mmolの溶液に窒素雰囲気下で室温にて加え、薄層クロマトグラフィーにより反応が完了するまで、撹拌する。混合物をpH3の緩衝液に注ぎ、1M HClを使用してpH1にし、ジクロロメタン(2×)で抽出する。有機相を、硫酸ナトリウムを使用して乾燥させ、蒸発させる。標記化合物を、残留物からフラッシュクロマトグラフィー(SiO F60)により得る。
【0092】
実施例1
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
方法Qと同様にして、[(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−1−{(S)−2−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−(2−ニトロオキシエチル−カルバモイル)ヘキシル]カルバミン酸 tert−ブチルから出発し、標記化合物を得て、Rf値により同定した。
【0093】
出発物質を下記のように調製した:
a)[(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−1−{(S)−2−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−(2−ニトロオキシエチルカルバモイル)ヘキシル]カルバミン酸 tert−ブチル
方法Vと同様にして、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチル−ペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル[866030-35-5]及び2−ニトロオキシエチルアミン[646-02-6]から出発し、標記化合物を得て、Rf値により同定した。
【0094】
実施例1に記載の方法に従って、下記の化合物を同様に調製した:
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}−カルバミン酸 tert−ブチルから出発した。
【0095】
出発物質を下記のように調製した:
a){(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}−カルバミン酸 tert−ブチル
方法Rと同様にして、(3S,5S)−5−{(1S,3S)−1−アミノ−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オンから出発して、標記化合物を得て、Rf値により同定した。
【0096】
b) (3S,5S)−5−{(1S,3S)−1−アミノ−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン
方法Yと同様にして、(S)−2−[(S)−2−アジド−2−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)エチル]−1−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]−オキサジン−6−イル]−3−メチルブチルメトキシアセタートから出発して、標記化合物を黄色の油状物として得た。Rt=4.19(勾配1)。
【0097】
c)(S)−2−[(S)−2−アジド−2−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)エチル]−1−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル]−3−メチルブチルメトキシアセタート
方法Xと同様にして、(3S,5S)−5−((1S,3S)−1−アジド−3−{ヒドロキシ−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル]メチル}−4−メチルペンチル)−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オンから出発して、標記化合物を黄色の油状物として得た。Rf=0.26(EtOAc:ヘプタン);Rt=5.44(勾配1)。
【0098】
d)(3S,5S)−5−((1S,3S)−1−アジド−3−{ヒドロキシ−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル]メチル}−4−メチルペンチル)−3−イソプロピルジヒドロフラン−2−オン
方法Wと同様にして、6−ブロモ−4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン[865156-63-4]から出発して、標記化合物をベージュ色の油状物として得た。Rt=5.20(勾配1)。
【0099】
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾ−フラン−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから出発した。
【0100】
出発物質を下記のように調製した:
a){(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
標記化合物を、5−ブロモ−3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン(*)から、実施例4a〜dに記載の方法と同様にして調製した。
【0101】
10 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから出発した。
【0102】
出発物質を下記のように調製した:
a) {(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
標記化合物を、6−ブロモ−1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール(*)から、実施例4a〜dに記載の方法と同様にして調製した。
【0103】
13 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから出発した。
【0104】
出発物質を下記のように調製した:
a){(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
標記化合物を、6−ブロモ−1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール(*)から、実施例4a〜dに記載の方法と同様にして調製した。
【0105】
16 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(4−メトキシ−ブチル)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(4−メトキシブチル)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから出発した。
【0106】
出発物質を下記のように調製した:
a){(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(4−メトキシブチル)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
標記化合物を、5−ブロモ−2−メトキシ−3−(4−メトキシブチル)ピリジン(*)から、実施例4a〜dに記載の方法と同様にして調製した。
【0107】
19 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(3−メトキシ−プロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから出発した。
【0108】
出発物質を下記のように調製した:
a){(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
標記化合物を、5−ブロモ−2−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ピリジン(*)から、実施例4a〜dに記載の方法と同様にして調製した。
【0109】
22 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから出発した。
【0110】
出発物質を下記のように調製した:
a) {(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
標記化合物を、5−ブロモ−3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール(*)から、実施例4a〜dに記載の方法と同様にして調製した。
【0111】
25 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸(2−ニトロオキシエチル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから出発した。
【0112】
出発物質を下記のように調製した:
a) {(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
標記化合物を、5−ブロモ−3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール(*)から、実施例4a〜dに記載の方法と同様にして調製した。
【0113】
(*)上記記載の「臭化ヘテロアリール」の調製を、国際公開公報第2005/090305号の20〜39ページに記載し、それらを本明細書で実施した。
【0114】
実施例2
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)アミド
方法Qと同様にして、標記化合物を、[(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−1−{(S)−2−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−(4−ニトロオキシシクロヘキシルカルバモイル)ヘキシル]カルバミン酸 tert−ブチルから得て、Rf値により同定した。
【0115】
出発物質を下記のように調製した:
a)[(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−1−{(S)−2−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−3−メチルブチル)−5−メチル−4−(4−ニトロオキシシクロヘキシルカルバモイル)ヘキシル]−カルバミン酸 tert−ブチル
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル[866030-35-5]及びtrans−4−ニトロオキシシクロヘキシルアミン[137214-41-6]から得て、Rf値により同定した。
【0116】
実施例2に記載の方法に従って、下記の化合物を同様に調製した:
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例4a)から出発した。
【0117】
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−ベンゾフラン−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例7a)から出発した。
【0118】
11 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)−アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例10a)から出発した。
【0119】
14 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)−アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例13a)から出発した。
【0120】
17 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(4−メトキシ−ブチル)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(4−メトキシブチル)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例16a)から出発した。
【0121】
20 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(3−メトキシ−プロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例19a)から出発した。
【0122】
23 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)−アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例22a)から出発した。
【0123】
26 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸(4−ニトロオキシシクロヘキシル)−アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例25a)から出発した。
【0124】
実施例3
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)ピペリジン−4−イル]アミド
方法Qと同様にして、標記化合物を、{(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−1−{(S)−2−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−[1−(2−ニトロオキシアセチル)ピペリジン−4−イルカルバモイル]ヘキシル}カルバミン酸 tert−ブチルから得て、Rf値により同定した。
【0125】
出発物質を下記のように調製した:
a) {(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−1−{(S)−2−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−3−メチルブチル}−5−メチル−4−[1−(2−ニトロオキシアセチル)ピペリジン−4−イルカルバモイル]−ヘキシル}カルバミン酸 tert−ブチル
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル[866030-35-5]及び1−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−ニトロオキシエタノンから得て、Rf値により同定した。
【0126】
b) 1−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−ニトロオキシエタノン
方法Qと同様にして、標記化合物を、[1−(2−ニトロオキシアセチル)ピペリジン−4−イル]カルバミン酸 tert−ブチルから得て、Rf値により同定した。
【0127】
c) [1−(2−ニトロオキシアセチル)ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸 tert−ブチル
方法Uと同様にして、標記化合物を、ピペリジン−4−イルカルバミン酸 tert−ブチル[73874-95-0]及びニトロオキシ酢酸[17711-53-4]から得て、Rf値により同定した。
【0128】
実施例3に記載の方法に従って、下記の化合物を同様の方法で得た:
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)ピペリジン−4−イル]アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}−カルバミン酸 tert−ブチル(実施例4a)から出発した。
【0129】
(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾ−フラン−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)ピペリジン−4−イル]アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例7a)から出発した。
【0130】
12 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)−ピペリジン−4−イル]アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例10a)から出発した。
【0131】
15 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)−ピペリジン−4−イル]アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例13a)から出発した。
【0132】
18 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(4−メトキシ−ブチル)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)ピペリジン−4−イル]アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(4−メトキシブチル)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例16a)から出発した。
【0133】
21 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(3−メトキシ−プロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)−ピペリジン−4−イル]アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例19a)から出発した。
【0134】
24 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)−ピペリジン−4−イル]アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例22a)から出発した。
【0135】
27 (2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−8−メチルノナン酸[1−(2−ニトロオキシアセチル)−ピペリジン−4−イル]アミド
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例25a)から出発した。
【0136】
実施例28
N−{(2S,3S,5S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−5−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−6−メチルヘプチル}−2−(4−ニトロオキシシクロヘキシル)イソブチルアミド
方法Qと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−{(S)−1−ヒドロキシ−2−[2−メチル−2−(4−ニトロオキシシクロヘキシル)プロピオニルアミノ]エチル}−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから得て、Rf値により同定した。
【0137】
出発物質を下記のように調製した:
a) {(1S,3S)−1−{(S)−ヒドロキシ−2−[2−メチル−2−(4−ニトロオキシシクロヘキシル)−プロピオニルアミノ]エチル}−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
方法Uと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((S)−2−アミノ−1−ヒドロキシエチル)−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル[861901-11-3]及びtrans−2−メチル−2−(4−ニトロオキシシクロヘキシル)−プロピオン酸から得て、Rf値より同定した。
【0138】
b) trans−2−メチル−2−(4−ニトロオキシシクロヘキシル)プロピオン酸
方法Zと同様にして、標記化合物を、trans−2−メチル−2−(4−ニトロオキシシクロヘキシル)プロピオン酸メチルから得て、Rf値により同定した。
【0139】
c) trans−2−メチル−2−(4−ニトロオキシシクロヘキシル)プロピオン酸メチル
方法Sと同様にして、標記化合物を、cis−2−(4−メタンスルホニルオキシシクロヘキシル)−2−メチルプロピオン酸メチル[865156-96-3]から得て、Rf値により同定した。
【0140】
実施例28に記載の方法に従って、下記の混合物を同様の方法で得た:
30 N−{(2S,4S,5S)−4−アミノ−5−ヒドロキシ−2−イソプロピル−6−[2−メチル−2−(4−ニトロオキシ−シクロヘキシル)プロピオニルアミノ]ヘキシル}−2−(3−メトキシプロポキシ)ベンズアミド
((1S,3S)−1−((S)−2−アミノ−1−ヒドロキシエチル)−3−{[2−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバミン酸 tert−ブチル[861451-17-4]から出発した。
【0141】
32 (1−{(5S,6S)−5−アミノ−6−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−7−[2−メチル−2−(4−ニトロオキシ−シクロヘキシル)プロピオニルアミノ]ヘプタノイル}−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル)−カルバミン酸メチル
[1−((5S,6S)−7−アミノ−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−6−ヒドロキシ−3,3−ジメチルヘプタノイル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル]カルバミン酸メチル[861444-82-8]から出発した。
【0142】
実施例29
N−{(2S,3S,5S)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−5−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−6−メチルヘプチル}−2−メチル−2−ニトロオキシプロピオンアミド
方法Qと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−[(S)−1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−2−ニトロオキシプロピオニルアミド)エチル]−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチルから得て、Rf値により同定した。
【0143】
出発物質を下記のように調製した:
a) {(1S,3S)−1−[(S)−1−ヒドロキシ−2−(2−メチル−2−ニトロオキシプロピオニルアミド)エチル]−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル
方法Uと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((S)−2−アミノ−1−ヒドロキシエチル)−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル[861901-11-3]及び2−メチル−2−ニトロオキシプロピオン酸[1617-35-2]から得て、Rf値により同定した。
【0144】
実施例29に記載の方法に従って、下記の化合物を同様の方法で調製した:
31 N−[(2S,4S,5S)−4−アミノ−5−ヒドロキシ−2−イソプロピル−6−(2−メチル−2−ニトロオキシ−プロピオニルアミノ)ヘキシル]−2−(4−メトキシブトキシ)ベンズアミド
((1S,3S)−1−((S)−2−アミノ−1−ヒドロキシエチル)−3−{[2−(3−メトキシプロポキシ)ベンゾイルアミノ]メチル}−4−メチルペンチル)カルバミン酸 tert−ブチル[861451-17-4]から出発した。
【0145】
33 {1−[(5S,6S)−5−アミノ−6−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−7−(2−メチル−2−ニトロオキシ−プロピオニルアミノ)ヘプタノイル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル}カルバミン酸メチル
[1−((5S,6S)−7−アミノ−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−6−ヒドロキシ−3,3−ジメチルヘプタノイル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル]カルバミン酸メチル[861444-82-8]から出発した。
【0146】
実施例34
2−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}エチル 6−ニトロオキシヘキサノアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}エチル 6−ニトロオキシヘキサノアートから得て、Rf値により同定した。
【0147】
出発物質を下記のように調製した:
a) 2−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}エチル 6−ニトロオキシヘキサノアート
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)−ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル[866030-35-5]及び2−アミノエチル 6−ニトロオキシヘキサノアートから得て、Rf値により同定した。
【0148】
b) 2−アミノエチル 6−ニトロオキシヘキサノアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−tert−ブトキシカルボニル−アミノエチル6−ニトロオキシヘキサノアートから得て、Rf値により同定した。
【0149】
c) 2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル 6−ニトロオキシヘキサノアート
方法AAと同様にして、標記化合物を、(2−ヒドロキシエチル)カルバミン酸 tert−ブチル[26690-80-2]及びペンタフルオロフェニル 6−ニトロオキシヘキサノアートから得てRf値により同定した。
【0150】
d) ペンタフルオロフェニル 6−ニトロオキシヘキサノアート
方法BBと同様にして、標記化合物を、ペンタフルオロフェニル 6−ブロモヘキサン酸[816464-83-2]から得てRf値により同定した。
【0151】
実施例34に記載の方法に従って、下記の化合物を同様に得た:
43 4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシ−プロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 1−ニトロオキシエチルカルボナート
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸tert−ブチル[866030-35-5]及び4−アミノシクロヘキシル 1−ニトロオキシエチルカルボナートから出発した。
【0152】
出発物質を下記のように調製した:
a) 4−アミノシクロヘキシル 1−ニトロオキシエチルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、4−tert−ブトキシカルボニル−アミノシクロヘキシル 1−ニトロオキシエチルカルボナートから得てRf値により同定した。
【0153】
b) 4−tert−ブトキシカルボニルアミノシクロヘキシル 1−ニトロオキシエチルカルボナート
方法CCと同様にして、標記化合物を、(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)カルバミン酸 tert−ブチル[11130-06-2]及び1−ニトロオキシエチル 4−ニトロフェニルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0154】
c) 1−ニトロオキシエチル 4−ニトロフェニルカルボナート
方法BBと同様にして、標記化合物を、1−クロロエチル 4−ニトロフェニルカルボナート[101623-69-2]から得て、Rf値により同定した。
【0155】
47 2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−メトキシ−3−(3−メトキシプロポキシ)ベンジル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル[866030-35-5]及び2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから出発した。
【0156】
出発物質を下記のように調製した:
a)2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−tert−ブトキシ−カルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから得て、Rf値により同定した。
【0157】
b)2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法AAと同様にして、標記化合物を、[1−(2−ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]カルバミン酸 tert−ブチル[651056-64-3]及びペンタフルオロフェニル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート[874446-96-5]から得て、Rf値により同定した。
【0158】
実施例35
4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 5−ニトロオキシペンタノアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 5−ニトロオキシペンタノアートから得て、Rf値により同定した。
【0159】
出発物質を下記のように調製した:
a) 4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−8−メチル−ノナノイルアミノ}シクロヘキシル 5−ニトロオキシペンタノアート
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例4a)及び4−アミノシクロヘキシル 5−ニトロオキシペンタノアート及びRf値により同定した。
【0160】
b) 4−アミノシクロヘキシル 5−ニトロオキシペンタノアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、4−tert−ブトキシカルボニル−アミノシクロヘキシル 5−ニトロオキシペンタノアートから得て、Rf値により同定した。
【0161】
c) 4−tert−ブトキシカルボニルアミノシクロヘキシル 5−ニトロオキシペンタノアート
方法AAと同様にして、標記化合物を、(4−ヒドロオキシシクロヘキシル)カルバミン酸 tert−ブチル[11130-06-2]及びペンタフルオロフェニル 5−ニトロオキシペンタノアート[874446-94-3]から得てRf値により同定した。
【0162】
実施例36
2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシブタノアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシブタノアートから得て、Rf値により同定した。
【0163】
出発物質を下記のように調製した:
a) 2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシブタノアート
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)ベンゾフラン−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例7a)及び2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシブタノアートから得て、Rf値により同定した。
【0164】
b) 2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシブタノアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−tert−ブトキシ−カルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシブタノアートから得て、Rf値により同定した。
【0165】
c) 2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシブタノアート
方法AAと同様にして、標記化合物を、[1−(2−ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]カルバミン酸 tert−ブチル[651056-64-3]及びペンタフルオロフェニル 4−ニトロオキシブタノアート[838878-70-9]から得て、Rf値により同定した。
【0166】
実施例37
2−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}エチル 4−ニトロオキシブチルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}−エチル 4−ニトロオキシブチルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0167】
出発物質を下記のように調製した:
a) 2−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}−エチル 4−ニトロオキシブチルカルボナート
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例10a)及び2−アミノエチル 4−ニトロオキシブチルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0168】
b) 2−アミノエチル 4−ニトロオキシブチルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−tert−ブトキシカルボニル−アミノエチル 4−ニトロオキシブチルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0169】
c) 2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル 4−ニトロオキシブチルカルボナート
方法CCと同様にして、標記化合物を、(2−ヒドロキシ−エチル)カルバミン酸 tert−ブチル[26690-80-2]及び4−ニトロオキシブチル 4−ニトロフェニルカルボナート[935472-60-9]から得て、Rf値により同定した。
【0170】
実施例37に記載の方法に従って、下記の化合物を同様に調製した:
44 4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 1−ニトロオキシ−エチルカルボナート
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例10a)及び4−アミノシクロヘキシル 1−ニトロオキシエチルカルボナート(実施例43a)から出発した。
【0171】
48 2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソ−エチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インダゾール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例10a)及び2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから出発した。
【0172】
出発物質を下記のように調製した:
a) 2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−tert−ブトキシ−カルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから得て、Rf値により同定した。
【0173】
b) 2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 4−ニトロオキシメチル−ベンゾアート
方法AAに従って、標記化合物を、[1−(2−ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]カルバミン酸 tert−ブチル[651056-64-3]及びペンタフルオロフェニル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート[874446-96-5]から得て、Rf値により同定した。
【0174】
実施例38
4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 3−ニトロオキシプロピルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 3−ニトロオキシプロピルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0175】
出発物質を下記のように調製した:
a) 4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}−シクロヘキシル 3−ニトロオキシプロピルカルボナート
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸tert−ブチル(実施例13a)及び4−アミノシクロヘキシル 3−ニトロオキシプロピルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0176】
b) 4−アミノシクロヘキシル 3−ニトロオキシプロピルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、4−tert−ブトキシカルボニル−アミノシクロヘキシル 3−ニトロオキシプロピルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0177】
c) 4−tert−ブトキシカルボニルアミノシクロヘキシル 3−ニトロオキシプロピルカルボナート
方法CCと同様にして、標記化合物を、(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル[11130-06-2]及び4−ニトロオキシプロピル 4−ニトロフェニルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0178】
d) 4−ニトロオキシプロピル 4−ニトロフェニルカルボナート
方法DDと同様にして、標記化合物を、3−ニトロオキシプロパン−1−オール[100502-66-7]から得て、Rf値により同定した。
【0179】
実施例38に記載の方法に従って、下記の化合物を同様に調製した:
45 2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 1−ニトロオキシエチルカルボナート
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[1−(3−メトキシプロピル)−3−メチル−1H−インドール−6−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸tert−ブチル(実施例13a)及び2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 1−ニトロオキシエチルカルボナートから出発した。
【0180】
出発物質を下記のように調製した:
a) 2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 1−ニトロオキシエチルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−tert−ブトキシ−カルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 1−ニトロオキシエチルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0181】
b) 2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 1−ニトロオキシエチルカルボナート
方法CCと同様にして、標記化合物を、[1−(2−ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]カルバミン酸tert−ブチル[651056-64-3]及び1−ニトロオキシエチル 4−ニトロフェニルカルボナート(実施例43c)から得て、Rf値により同定した。
【0182】
実施例39
2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(4−メトキシ−ブチル)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 2−(2−ニトロオキシエトキシ)エチルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(4−メトキシブチル)−ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 2−(2−ニトロオキシエトキシ)エチルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0183】
出発物質を下記のように調製した:
a) 2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(4−メトキシブチル)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 2−(2−ニトロオキシエトキシ)エチルカルボナート
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(4−メトキシブチル)−ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸tert−ブチル(実施例16a)及び2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 2−(2−ニトロオキシエトキシ)エチルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0184】
b) 2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 2−(2−ニトロオキシエトキシ)エチルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−tert−ブトキシ−カルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 2−(2−ニトロオキシエトキシ)エチルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0185】
c) 2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 2−(2−ニトロオキシエトキシ)−エチルカルボナート
方法CCと同様にして、標記化合物を、[1−(2−ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]カルバミン酸tert−ブチル[651056-64-3]及び2−(2−ニトロオキシエトキシ)エチル 4−ニトロフェニルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0186】
d) 2−(2−ニトロオキシエトキシ)エチル 4−ニトロフェニルカルボナート
方法DDと同様にして、標記化合物を、2−(2−ニトロオキシエトキシ)−エタノール[20633-16-3]から得て、Rf値により同定した。
【0187】
実施例40
2−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(3−メトキシ−プロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}エチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}エチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから得て、Rf値により同定した。
【0188】
出発物質を下記のように調製した:
a) 2−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}−エチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸tert−ブチル(実施例19a)及び2−アミノエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから得て、Rf値により同定した。
【0189】
b) 2−アミノエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−tert−ブトキシカルボニル−アミノエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから得て、Rf値により同定した。
【0190】
c) 2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法AAと同様にして、標記化合物を、tert−ブチル(2−ヒドロキシ−エチル)カルバマート[26690-80-2]及びペンタフルオロフェニル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート[874446-96-5]から得て、Rf値により同定した。
【0191】
実施例40に記載の方法に従って、下記の化合物を同様に調製した:
46 4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[6−メトキシ−5−(3−メトキシ−プロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 1−ニトロオキシエチルカルボナート
{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[6−メトキシ−5−(3−メトキシプロポキシ)ピリジン−3−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸tert−ブチル(実施例19a)及び4−アミノシクロヘキシル 1−ニトロオキシエチルカルボナート(実施例43a)から出発した。
【0192】
実施例41
4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}シクロヘキシル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから得て、Rf値により同定した。
【0193】
出発物質を下記のように調製した:
a) 4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}−シクロヘキシル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
【0194】
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インドール−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸 tert−ブチル(実施例22a)及び4−アミノシクロヘキシル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから得て、Rf値により同定した。
【0195】
b) 4−アミノシクロヘキシル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法Qと同様にして、標記化合物を、4−tert−ブトキシカルボニル−アミノシクロヘキシル 4−ニトロオキシメチルベンゾアートから得て、Rf値により同定した。
【0196】
c) 4−tert−ブトキシカルボニルアミノシクロヘキシル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート
方法AAと同様にして、標記化合物を、(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)カルバミン酸 tert−ブチル[111300-06-2]及びペンタフルオロフェニル 4−ニトロオキシメチルベンゾアート[874446-96-5]から得て、Rf値により同定した。
【0197】
実施例42
2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−アミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 3−ニトロオキシフェニルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 3−ニトロオキシメチルフェニルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0198】
出発物質を下記のように調製した:
a) 2−(4−{(2S,4S,5S,7S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−7−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−8−メチルノナノイルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 3−ニトロオキシメチルフェニルカルボナート
方法Vと同様にして、標記化合物を、{(1S,3S)−1−((2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル)−3−[3−(3−メトキシプロピル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イルメチル]−4−メチルペンチル}カルバミン酸tert−ブチル(実施例25a)及び2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 3−ニトロオキシメチルフェニルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0199】
b) 2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 3−ニトロオキシメチルフェニルカルボナート
方法Qと同様にして、標記化合物を、2−(4−tert−ブトキシ−カルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 3−ニトロオキシメチルフェニルカルボナートから得て、Rf値により同定した。
【0200】
c) 2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン−1−イル)−2−オキソエチル 3−ニトロオキシメチルフェニルカルボナート
方法CCと同様にして、標記化合物を、[1−(2−ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]カルバミン酸tert−ブチル[651056-64-3]及び(3−ニトロオキシメチルフェニル) 4−ニトロフェニルカルボナート[874447-03-7]から得て、Rf値により同定した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化13】


{式中、
は、アリール又はヘテロシクリル、特にベンゾイミダゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、2H−クロメニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、インダゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリル、[1,5]ナフチリジル、フェニル、フタラジニル、ピリジル、ピリミジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジル、1H−ピロロ[3,2−b]ピリジル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジル、テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピリジル、テトラヒドロイソキノリル、[1,2,3]トリアゾロ[1,5−a]ピリジル又は[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジルであって、これらは、1〜4個のアシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、アシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−アシル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルアミノ、C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、1−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルヘテロシクリル、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニル、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミジニル、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルアミノ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニル、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、アリール−C0−8−アルコキシ、アリール−C0−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルコキシ、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルコキシ、カルボキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルキル、シアノ、シアノ−C1−8−アルコキシ、シアノ−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシルアミノ−C1−8−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1−8−アルコキシ、ハロ−C1−8−アルキル、ヘテロシクリル−C0−8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C0−8−アルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、ヒドロキシ−C1−8−アルキル、O−メチルオキシミル−C1−8−アルキル、オキシド又はオキソにより置換されており;
及びRは、相互に独立に、水素又はC1−6−アルキルであるか、あるいは両方の基は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−8−シクロアルキルであり;
は、水素又はC1−8−アルキルであり;
Vは、−Alk−、
−Alk−O−Alk−、
−アリール−、
−Alk−シクロアルキル−、
−シクロアルキル−、
−シクロアルキル−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−、又は
−ヘテロシクリル−C(O)−Alkであり;
Xは、−NR−C(O)−又は−Alk−C(O)−NR−であり、ここで、Alkは、C1−8−アルキレンを指し;
Yは、結合、−C(O)−又は−C(O)−NR−であり;
は、−Z−U−[ここで、
は、−O−C(O)−又は−O−C(O)O−であり;
Uは、以下a)〜h):
a) − C1−8−アルキレン(場合により、ハロゲン、ヒドロキシル、−ONO又はT(ここで、Tは、−OC(O)−(C1−8−アルキル)−ONO又は−O−(C1−8−アルキル)−ONOである)よりなる群から選択される1個以上の置換基で置換されている)、好ましくはC1−8−アルキレン;
− C3−8−シクロアルキレン(環は、場合により側鎖T(ここで、Tは、C1−8−アルキルである)で置換されている);
b)下記式:
【化14】


(式中、vは、0〜20の整数であり、そしてv1は、1〜20の整数である)で示される基;
c)下記式:
【化15】


(式中、vは、0〜20の整数であり、そしてv1は、1〜20の整数である)で示される基;
d)下記式:
【化16】


(式中、
v1は、上記と同義であり、そしてv2は、0〜2の整数であり;
=−O−C(O)−又は−C(O)−O−であり、そしてRは、H又はCHである)で示される基;
e)下記式:
【化17】


(式中、
v1、v2、R及びZは、上記と同義であり;
は、−CH−CH−又は−CH=CH−(CHv2−である)で示される基;
f)下記式:
【化18】


(式中、
v1及びRは、上記と同義であり;Rは、H又は−C(O)CHである)で示される基;
g)下記式:
【化19】


(式中、Zは、−O−又は−S−であり、v3は、1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、Rは、上記と同義である)で示される基;又は
h)下記式:
【化20】


(式中、
v4は、0〜10の整数であり;
v5は、1〜10の整数であり;
、R、R、R10は、同一であるか又は異なって、H又はC1−4−アルキルであり;
は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個以上のヘテロ原子を含有する、複素環式の飽和、不飽和又は芳香族の5員又は6員環であり、好ましくは下記式:
【化21】


で示される基から選択される)で示される基;
の意味を有する二価の基である]に等しく;
nは、0又は1である}で示される化合物、及びその塩、好ましくはその薬学的に利用しうる塩。
【請求項2】
が、アリール又はヘテロシクリル、特にベンゾイミダゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、2H−クロメニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−3H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジニル、2,3−ジヒドロインドリル、ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、インダゾリル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソキノリル、[1,5]ナフチリジル、フェニル、フタラジニル、ピリジル、ピリミジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、1H−ピロロ[2,3−c]ピリジル、1H−ピロロ[3,2−b]ピリジル、テトラヒドロキノリル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジル、テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピリジル、テトラヒドロイソキノリル、[1,2,3]トリアゾロ[1,5−a]ピリジル又は[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジルであって、これらは、1〜4個のアシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、アシル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−アシル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルアミノ、C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルカノイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルコキシ)−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、1−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルヘテロシクリル、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニル、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルバモイル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキルカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルコキシカルボニルアミノ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミジニル、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、ジ−C1−8−アルキルアミノカルボニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルアミノカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルアミノ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルオキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニル、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたアミノ、アリール−C0−8−アルコキシ、アリール−C0−8−アルキル、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルコキシ、場合によりN−モノ−若しくはN,N−ジ−C1−8−アルキル化されたカルバモイル−C0−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルコキシ、カルボキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、カルボキシ−C1−8−アルキル、シアノ、シアノ−C1−8−アルコキシ、シアノ−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキル−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、O,N−ジメチルヒドロキシルアミノ−C1−8−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1−8−アルコキシ、ハロ−C1−8−アルキル、ヘテロシクリル−C0−8−アルコキシ、ヘテロシクリル−C0−8−アルキル、ヘテロシクリルカルボニル、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、ヒドロキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、ヒドロキシ−C1−8−アルキル、O−メチルオキシミル−C1−8−アルキル、オキシド又はオキソにより置換されており;
及びRが、相互に独立に、水素又はC1−6−アルキルであるか、あるいは両方の基が、これらが結合している炭素原子と一緒になって、C3−8−シクロアルキルであり;
が、水素又はC1−8−アルキルであり;
Vが、−Alk−、
−Alk−O−Alk−、
−アリール−、
−Alk−シクロアルキレン−、
−シクロアルキレン−、
−シクロアルキレン−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−、
−ヘテロシクリル−Alk−、
−Alk−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−、
−ヘテロシクリル−C(O)−Alk−であり;
Xが、−NR−C(O)−又は−Alk−C(O)−NR−であり、ここで、Alkは、C1−8−アルキレンを指し;
Yが、結合、−C(O)−又は−C(O)−NR−であり;そして
nが、0である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
が、ベンゾイミダゾリル、2H−クロメニル、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジニル、1a,7b−ジヒドロ−1H−シクロプロパ[c]クロメニル、インダゾリル、インドリル、2,3−ジヒドロ−1H−インドリル、フェニル、ピリジル又は1,1a,2,7b−テトラヒドロシクロプロパ[c]クロメニルであって、これらは、C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルコキシカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、(N−C1−8−アルキル)−C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニル−C1−8−アルキル、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C1−8−アルキルスルホニルアミノ−C1−8−アルキル、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルコキシ、C3−8−シクロアルキルカルボニルアミノ−C1−8−アルキル、ハロゲン、ハロ−C1−8−アルコキシ、ハロ−C1−8−アルキル、又はオキシドにより単置換又は多置換されている、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
式(II):
【化22】


[式中、R、R、R、V、X、Y及びZは、請求項1と同義である]で示される、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
医薬の製造のための、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項6】
レニン系の活性に起因するか又は関連し、そして一酸化窒素欠乏に起因する、ヒトにおける病状の予防用、発症の遅延用、又は治療用の医薬の製造のための、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項7】
高血圧、左室肥大、心不全、虚血性心疾患、安定狭心症、不安定狭心症、急性冠症候群、血管攣縮性又はプリンツメタル型狭心症、卒中;末梢、心筋又は脳虚血障害;心筋梗塞、虚血再灌流傷害、レイノー症候群、血栓症、心不整脈、脂質異常症、アテローム動脈硬化、血管形成術後の狭窄の予防、末梢動脈閉塞性疾患、勃起障害、1型及び2型糖尿病、糖尿病合併症、腎症、網膜症、神経障害、肺動脈高血圧、消化系障害、消化管の障害、門脈圧亢進症並びに肝硬変の予防用、発症の遅延用、又は治療用の医薬の製造のための、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項8】
レニン活性に起因もしくは一部起因するか又は関連し、そして一酸化窒素欠乏に起因する病状、あるいはその病状が、レニン系の阻害及び一酸化窒素の供給により改善できる、病状の予防、発症の遅延、又は治療のための方法であって、治療有効量の請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物を使用することができる方法。
【請求項9】
請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物及び一般的な添加剤を含む、医薬製剤。
【請求項10】
a)請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物、及びb)少なくとも一つの医薬品形態(その活性物質は、血圧降下、強心、抗糖尿病、脂質低下又は酸化防止作用を有する)よりなる、個々の成分の調剤又はキットの形の薬学的組合せ。

【公表番号】特表2010−502763(P2010−502763A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527802(P2009−527802)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【国際出願番号】PCT/EP2007/059504
【国際公開番号】WO2008/031811
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(506250206)シュペーデル・エクスペリメンタ・アーゲー (36)
【氏名又は名称原語表記】SPEEDEL EXPERIMENTA AG
【Fターム(参考)】