説明

アミノアルコール誘導体とその付加塩及び免疫抑制剤

一般式(1)


で表されるアミノアルコール誘導体(具体例:(±)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルペンタン−1−オール)は、優れた免疫抑制作用を有し、かつ副作用の少ないアミノアルコール誘導体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、免疫抑制剤として有用なアミノアルコール誘導体とその付加塩並びにその水和物に関する。
【背景技術】
(特許文献1) WO9408943号明細書
(特許文献2) 特開平9−2579602号公報
(特許文献3) WO0206268号明細書
(特許文献4) 特開平2002−53575号公報
(特許文献5) 特開平2002−167382号公報
免疫抑制剤は関節リウマチ、腎炎、変形性膝関節炎、全身性エリテマトーデス等の自己免疫疾患や炎症性腸疾患などの慢性炎症性疾患、喘息、皮膚炎などのアレルギー疾患の治療薬として多方面に利用されている。特に、医療技術の進歩に伴い、組織や臓器等の移植手術が数多く実施されるようになってきた近年の医療現場においては、移植後の拒絶反応をいかにうまくコントロールすることができるかが移植の成否を握っており、この領域においても免疫抑制剤は大変重要な役割を果たしている。
臓器移植においては、アザチオプリンやミコフェノール酸モフェチルに代表される代謝拮抗剤、シクロスポリンAやタクロリムスに代表されるカルシニューリン阻害剤、プレドニゾロンに代表される副腎皮質ホルモン剤が用いられている。しかしながら、これらの薬剤は効果が不十分であったり、また腎障害などの重篤な副作用を回避するために薬物の血中濃度モニタリングが必須とされているものもあり、その効果や副作用の点で必ずしも満足のできるものではない。
さらに、免疫抑制剤の副作用を軽減し十分な免疫抑制作用を得るために、作用機序の異なる複数の薬剤を使用する多剤併用療法が一般的であり、前述した免疫抑制剤とは異なる作用機序を持つ新しいタイプの薬剤の開発も望まれている。
本発明者らはこのような課題を解決するために、2−アミノ−1−エタノール誘導体に着目し、新しいタイプの免疫抑制剤の探索を行った。
免疫抑制剤として、2−アミノ−1,3−プロパンジオール誘導体が(特許文献1)、(特許文献2)に開示されているが、本発明の特徴であるジアリールスルフィド基またはジアリールエーテル基を有する2−アミノ−1−エタノール誘導体が優れた免疫抑制効果を示すことは知られていなかった。また、(特許文献3)、(特許文献4)、(特許文献5)に免疫抑制剤としてアミノアルコール誘導体が開示されているが、本出願化合物とは構造を異にするものである。
【発明の開示】
本発明が解決しようとする課題は、優れた免疫抑制作用を有し、かつ副作用の少ないアミノアルコール誘導体を提供することにある。
本発明者らは、代謝拮抗剤やカルシニューリン阻害剤とは作用機序を異にする免疫抑制剤について鋭意研究を重ねた結果、これまでに知られている免疫抑制剤とは構造を異にした新規なジアリールスルフィド基またはジアリールエーテル基を有するアミノアルコール誘導体、特に一方のアリール基のパラ位にアミノアルコール基を含む炭素鎖を有し、もう一方のアリール基のメタ位に置換基を有する化合物が強力な免疫抑制作用を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は一般式(1)

[式中、Rはハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、置換基を有しても良いフェノキシ基、置換基を有しても良いアラルキルオキシ基、炭素数1〜4の低級アルキルチオ基、炭素数1〜4の低級アルキルスルフィニル基、炭素数1〜4の低級アルキルスルホニル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、Rは水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、ベンジルオキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルキルチオ基を示し、Rは水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、フェニル基、置換基を有しても良いベンジル基、炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基を示し、Rは水素原子、モノハロゲノメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシメチル基、炭素数1〜4の低級アルキルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキル基、炭素数2〜4の低級アルケニル基、炭素数2〜4の低級アルキニル基を示し、R、Rは同一又は異なって水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、XはO、S、SO、SOを、nは1〜4の整数を示す]
で表されることを特徴とするアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物の少なくとも一種類以上を有効成分とする免疫抑制剤である。
【発明を実施するための最良の形態】
さらに詳しくは、
本発明は、一般式(1a)

[式中、YはOまたはSを示し、R、R、R及びnは前記定義に同じ]で表されることを特徴とするアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩、および
一般式(1b)

[式中、YはOまたはSを示し、R、R、R及びnは前記定義に同じ]で表されることを特徴とするアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物の少なくとも一種類以上を有効成分とする免疫抑制剤に関するものである。
本発明における上記一般式(1)、一般式(1a)及び一般式(1b)は新規化合物である。
本発明における一般式(1)で表される化合物の薬理学的に許容される塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩のような酸付加塩が挙げられる。
また、本発明の一般式(1)において、「ハロゲン原子」とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表し、「トリハロメチル基」とはトリフルオロメチル基、トリクロロメチル基を表し、「炭素数1〜4の低級アルキル基」、「炭素数1〜4の低級アルコキシ基」、「炭素数1〜4の低級アルキルチオ基」、「炭素数1〜4の低級アルキルスルフィニル基」、「炭素数1〜4の低級アルキルスルホニル基」などの「低級アルキル基」とは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチルなどの直鎖もしくは分岐した炭素数1〜4の炭化水素が挙げられる。「置換基を有しても良いフェノキシ基」、「置換基を有しても良いアラルキル基」、「置換基を有しても良いベンゾイル基」、「置換基を有しても良いベンジル基」とは、ベンゼン環上の任意の位置にフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基を有するものが挙げられる。「アラルキル基」、「アラルキルオキシ基」の「アラルキル基」とはベンジル基、ジフェニルメチル基、フェネチル基、フェニルプロピル基が挙げられる。また、「炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基」とは、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基などの直鎖もしくは分岐した炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基が挙げられる。「炭素数2〜4の低級アルケニル基」とは例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、3−ブテニル基などの不飽和2重結合を有する炭素数2〜4の炭化水素が挙げられる。「炭素数2〜4の低級アルキニル基」とは例えばエチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基などの不飽和3重結合を有する炭素数2〜4の炭化水素が挙げられる。
本発明によれば、上記一般式(1)で表される化合物のうちR、R、Rが水素原子である化合物、すなわち一般式(1c)

[式中、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、例えば以下に示すような経路により製造することができる。
合成経路1

合成経路1で一般式(3)

[式中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2)

[式中、Aは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子を示し、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物と一般式(7)

[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物を塩基存在下に作用させることによって製造することができる(工程A)。
反応はメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)などを反応溶媒として用い、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃〜100℃にて行うことができる。
合成経路1で一般式(4)

[式中、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、上記一般式(3)で表される化合物を加水分解することによって製造することができる(工程B)。
反応は水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基の存在下、反応溶媒としてはメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMF、DMSOなどを用い、反応温度は0℃〜加熱還流下に行うことができる。また、好ましくは水酸化カリウムをエタノール溶媒中で50℃にて作用させる方法が良い。
合成経路1で一般式(5)

[式中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、上記一般式(4)で表される化合物をCurtius転位させることによって製造することができる(工程C)。
反応は、カルボキシル基をカルバマートに変換する一般的手法を用いることができ、例えばクロル炭酸エチルとNaNを用いる方法や、好ましくはジフェニルリン酸アジド(DPPA)をトリエチルアミンなどの塩基存在下、ベンゼンやトルエン溶媒中加熱撹拌した後にメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノールなどの低級アルコールを加えて加熱撹拌を継続するか、もしくは低級アルコールのみを反応溶媒として用い加熱撹拌下、好ましくは加熱還流下に行うことができる。
合成経路1で一般式(6)

[式中、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、上記一般式(5)で表される化合物を還元することによって製造することができる(工程D)。
反応は、ボラン(BH)や9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)のようなアルキルボラン誘導体、ジイソブチルアルミニウムヒドリド((iBu)AlH)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)等の金属水素錯化合物、好ましくは水素化ホウ素リチウム(LiBH)を用い、反応溶媒としてはTHF、1,4−ジオキサンやエタノール、メタノールなどを用い、反応温度は0℃〜加熱還流下、好適には常温下にて行うことができる。
合成経路1で前述一般式(1c)で表される化合物は上記一般式(6)で表される化合物を酸分解するか加水分解することによって製造することができる(工程E)。
反応は、酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。またはメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃〜100℃にて行うことができる。
合成経路1で一般式(6’)

[式中、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前述一般式(3)で表される化合物を還元することによって製造することができる(工程D’)。
反応はBHや9−BBNのようなアルキルボラン誘導体、(iBu)AlH、NaBH、LiBH、LiAlH等の金属水素錯化合物、好ましくはトリブトキシ水素化アルミニウムリチウム(LiAl(t−BuO))を用い、反応溶媒としては1,4−ジオキサンやエタノール、メタノール、好ましくはTHFを用い、反応温度は0℃〜加熱還流下、好適には常温下にて行うことができる。
合成経路1で一般式(4’)

[式中、MOMはメトキシメチル基を表し、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は上記一般式(6’)で表される化合物の水酸基をメトキシメチル基(MOM)で保護した後、エステルを加水分解することによって製造することができる(工程B’)。
反応はトリエチルアミン、ピリジン好ましくはジイソプロピルエチルアミンを塩基として用い、THF,1,4−ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリルを有機溶媒として用い0℃〜室温下にメトキシメリルクロリドあるいはメトキシメチルブロミドと反応させMOM基を導入後、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基の存在下、反応溶媒としてはメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMF、DMSOなどを用い、反応温度は0℃〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路1で一般式(5’)

[式中、R、R、R、R、R、MOM、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は上記一般式(4’)で表される化合物をCurtius転位させることによっても製造することができる(工程C’)。
反応はカルボキシル基をカルバマートに変換する一般的手法を用いることができ、例えばクロル炭酸エチルとNaNを用いる方法や、好ましくはジフェニルリン酸アジド(DPPA)をトリエチルアミンなどの塩基存在下、ベンゼンやトルエン溶媒中加熱撹拌した後にメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノールなどの低級アルコールを加えて加熱撹拌を継続するか、もしくは低級アルコールのみを反応溶媒として用い加熱撹拌下、好ましくは加熱還流下に行うことができる。
前述一般式(1c)で表される化合物は上記一般式(5’)で表される化合物を酸分解するか加水分解することによって製造することができる(工程E’)。
反応は、酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。またはメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃〜100℃にてカルバマート基を脱保護した後、上述した酸分解によってMOM基の除去を行なうことができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRが水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、フェニル基、置換基を有しても良いベンジル基で、R、R及びRが水素原子である化合物、すなわち一般式(1d)

[式中、R10は水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、フェニル基及び置換基を有しても良いベンジル基を示し、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、以下に示すような経路によっても製造することができる。
合成経路2

合成経路2で一般式(8)

[式中、Bocはt−ブトキシカルボニル基を示し、R、R、R、R、R10、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前述一般式(2)で表される化合物と一般式(10)

[式中、R、R10及びBocは前述の通り]
で表される化合物を塩基存在下に作用させることによって製造することができる(工程F)。
反応はメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃〜100℃にて行うことができる。
合成経路2で一般式(9)

[式中、R、R、R、R10、X、Boc及びnは前述の通り]
で表される化合物は、上記一般式(8)で表される化合物を還元することによって製造することができる(工程G)。
反応は、BHや9−BBNのようなアルキルボラン誘導体、(iBu)AlH、NaBH、LiAlH等の金属水素錯化合物、好ましくはLiBHを用い、反応溶媒としてはTHF、1,4−ジオキサンやエタノール、メタノールなどを用い、反応温度は0℃〜加熱還流下、好適には常温下にて行うことができる。
合成経路2で前述一般式(1d)で表される化合物は、上記一般式(9)で表される化合物を酸分解することによって製造することができる(工程H)。
反応は、酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRが炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基で、R、R及びRが水素原子である化合物、すなわち一般式(1e)

[式中、R11は炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基及び置換基を有しても良いベンゾイル基を示し、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、下記に示す合成経路3によって製造することができる。
合成経路3

合成経路3で一般式(11)

[式中、R、R、R、R、R11、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前述一般式(2)で表される化合物と一般式(12)

[式中、R及びR11は前述の通り]
で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程I)。
反応はメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃〜100℃にて行うことができる。
合成経路3で前述一般式(1e)で表される化合物は、上記一般式(11)で表される化合物を還元することによって製造することができる(工程J)。
反応は、BHや9−BBNのようなアルキルボラン誘導体、(iBu)AlH、NaBH、LiAlH4等の金属水素錯化合物、好ましくはLiBHを用い、反応溶媒としてはTHF、1,4−ジオキサンやエタノール、メタノールなどを用い、反応温度は0℃〜加熱還流下、好適には常温下にて行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRが水素原子、炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基あるいは置換基を有しても良いベンゾイル基で、Rが炭素数1〜4の低級アルコキシメチル基、Rが水素原子である化合物、すなわち一般式(1f)

[式中、R12は水素原子、炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基を示し、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前記合成経路2及び合成経路3で得られるジオール体、すなわち一般式(9c)

[式中、R13は炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基、Boc基を示し、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物と一般式(13)

[式中、R及びAは前述の通り]
で表される化合物を反応させた後、必要に応じて酸分解することによって製造することができる。
反応はトリエチルアミン、ピリジンなどの塩基の存在下、塩化メチレン、THF、1,4−ジオキサンなどを反応溶媒として用い0℃〜常温下に行うことができる。好ましくは、酸化銀の存在下、アセトニトリル中、常温下に反応させる方法が良い。また、一般式(9c)のR13がBoc基である場合の酸分解反応は酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRが炭素数1〜4の低級アルコキシメチル基、炭素数1〜4の低級アルキルチオメチル基、R、R、Rが水素原子である化合物、すなわち一般式(1g)

[式中、Yは酸素原子または硫黄原子を示し、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は以下の合成経路によっても製造することができる。
合成経路4

上記合成経路4で一般式(14)

[式中、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前記一般式(9a)の化合物のR10が水素原子である化合物、すなわち一般式(9a’)

[式中、R、R、R、Boc、X及びnは前述の通り]
で表される化合物から製造することができる(工程K)。
反応は水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシドなどの無機塩基の存在下、THF,1,4−ジオキサン、DMF、ベンゼン、トルエンを反応溶媒として用い、0℃〜加熱還流下、好ましくは常温下に行うことができる。また、ピリジン溶媒中、パラトルエンスルホニルクロリドと加熱還流下、好ましくは80℃〜100℃にて行うこともできる。
合成経路4で一般式(15)

[式中、R、R、R、A、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前記一般式(14)で表される化合物のヒドロキシ基をハロゲン原子に変換することによって製造することができる(工程L)。
反応は、トリフェニルフォスフィン、イミダゾールの存在下、塩化メチレン、THF、1,4−ジオキサンを反応溶媒として用い、0℃〜常温下にて四塩化炭素、四臭化炭素あるいはヨウ素等を反応させて製造することができる。また、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼンなどの溶媒を用い、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基存在下、パラトルエンスルホニルクロリド、またはメタンスルホニルクロリドと0℃〜80℃にて好ましくは常温下にて反応させ対応するスルホン酸エステルを合成後、THF、アセトニトリル好ましくはアセトンを反応溶媒して用い、常温下から加熱還流下に臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムあるいはフッ化カリウム、フッ化ナトリウムを作用させても製造することができる。
合成経路4で一般式(16)

[式中、R、R、R、R、X、Y及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前記一般式(15)で表される化合物と一般式(18)

[式中、R及びYは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程M)。
反応はトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、あるいは水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシドなどの無機塩基の存在下、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMF好ましくはTHFを反応溶媒として用い、0℃〜常温下に行うことができる。
反応経路4で一般式(17)

[式中、R、R、R、R、X、Y、n及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、前記一般式(16)で表される化合物をBoc化後、オキサゾリジノン環を開環させることによって製造することができる(工程N)。
反応はTHF、1,4−ジオキサン、好ましくはアセトニトリルを反応溶媒として用い、通常のBoc化条件にて行うことができ、好ましくはジメチルアミノピリジンの存在下、BocOを常温下〜80℃にて作用させBoc化体を製造後、炭酸セシウムの存在下、メタノールを溶媒として、常温下にオキサゾリジノン環を開環させることができる。
合成経路4で前記一般式(1g)で表される化合物は上記一般式(17)で表される化合物を酸分解することによって製造することができる(工程O)。
反応は、酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRがフェニル基、Rが水素原子である化合物、すなわち一般式(1h)

[式中、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は一般式(1i)

[式中、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物とフェニルビスマス試薬を反応させることによって製造することができる。
反応はPhBi(OAc)を酢酸銅の存在下、反応溶媒として塩化メチレンを用い、場合によってはモレキュラシーブスを加え、常温下に反応させるのが好ましい。
一般式(1)で表される化合物のうちRが水素原子、炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基、Rが炭素数2〜4の低級アルケニル基、R、Rが水素原子である化合物、すなわち一般式(1j)

[式中、Qは炭素数2〜4の低級アルケニル基を示し、R、R、R、R12、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は前記一般式(9c)で表される化合物のヒドロキシ基の一つを保護した後、残ったヒドロキシ基をアルデヒドに酸化し引き続きWittig反応によりアルケニル基を構築後、必要に応じ脱保護することによって製造することができる。
反応は、まず一般のヒドロキシ基保護基であるアセチル基、ベンゾイル基などのアシル型保護基やt−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などのシリル型保護基、あるいはメトキシメチル基、ベンジル基などのアルキル型保護基を用いてヒドロキシ基の一方を保護した後、クロロクロム酸ピリジニウム、ニクロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガン等の金属酸化剤や塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCC、三酸化硫黄−ピリジン錯体等の各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化によりアルデヒドを得た後、Wittig反応にふすことができる。Wittig反応は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の低級アルキル基を持つホスホニウム塩を水素下ナトリウム、水素下カリウム、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド等の塩基の存在下、THF、エーテル、DMSO、1,4−ジオキサン等を反応溶媒として用い、−78℃〜常温下に行うことができる。また、引き続くヒドロキシ基の脱保護反応は、アシル型ヒドロキシ保護体の場合、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウムなどの塩基の存在下、反応温度としては0℃〜常温下にて行うことができる。また、シリル型ヒドロキシ保護体の場合、THF、DMF、1,4−ジオキサン等を溶媒として用い、フッ化カリウム、フッ化セシウム、テトラブチルアンモニウムフルオリドを0℃〜常温下に作用させて行う事ができる。ベンジル基である場合には通常の接触還元によってまた、メトキシメチル基である場合には酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させることによって脱保護できる。さらに、一般式(9c)のR13がBoc基である場合、酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、酸分解反応しBoc基の除去ができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRが水素原子、炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基あるいは置換基を有しても良いベンゾイル基で、Rが炭素数1〜4の低級アルキル基、Rが水素原子である化合物、すなわち一般式(1k)

[式中、R、R、R、R、R、R12、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は一般式(1l)

[式中、R、R、R、R、R13、X及びnは前述の通り]
で表される化合物をアルデヒドへと酸化し、有機金属試薬と反応させた後、必要に応じ脱保護することによって製造することができる。
酸化反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒドへの酸化手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガン等の金属酸化剤や、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCC、三酸化硫黄−ピリジン錯体等の各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられ、得られたアルデヒド体はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の低級アルキルリチウムや低級アルキルGrignard試薬をTHF、エーテル、1,4−ジオキサン等を反応溶媒として用い、0℃〜常温下に行うことができる。さらにR13がBoc基である場合の脱保護反応は酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。またはR13が低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基の場合で脱保護が必要な場合、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウムなどの塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃から100℃にて行うことができる。
さらに一般式(1k)で表される化合物は下記の合成経路によっても製造することができる。
合成経路5

合成経路5で一般式(19)

[式中、R、R、R、R、R13、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は前述一般式(1l)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程P)。
反応は過マンガン酸カリウム、四酢酸鉛、四酸化ルテニウム、好ましくはクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロムを酸化剤として用い、反応溶媒はアセトン、DMF、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、酢酸などを用い、0℃〜常温下に行うことができる。
合成経路5で一般式(20)

[式中、R、R、R、R、R13、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前述一般式(19)で表される化合物とN,O−ジメチルヒドロキシルアミンを縮合させることによって製造することができる(工程Q)。
反応は通常のペプチド結合形成反応に用いられる混合酸無水物法や活性エステル法によって製造することができ、好ましくは縮合剤を用いる方法が適している。反応は、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基の存在下にジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)、DPPA、ジエチルホスホニルシアニド(DEPC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(WSC)等の縮合剤の存在下、場合によっては4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を触媒として加え、反応溶媒としてはTHF、DMSO、DMF、塩化メチレン等を用い、反応温度としては0℃〜室温下に行うことができる。
合成経路5で一般式(21)

[式中、R、R、R、R、R、R13、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は上記一般式(20)で表される化合物と一般式(22)

[式中、MはLi、MgCl、MgBr、MgIを示し、Rは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程R)。
反応は、エーテル、1,4−ジオキサン、THFなどの有機溶媒を用い、−78℃〜常温下に行うことができる。
合成経路5で一般式(1k)で表される化合物は上記一般式(21)で表される化合物を還元後、必要に応じては脱保護することによって製造することができる。
反応は、BHや9−BBNのようなアルキルボラン誘導体、(iBu)AlH、NaBH、LiAlH等の金属水素錯化合物、好ましくはLiBHを用い、反応溶媒としてはTHF、1,4−ジオキサンやエタノール、メタノールなどを用い、反応温度は0℃〜加熱還流下、好適には常温下にて行うことができる。またR13がBoc基である場合の脱保護反応は酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。さらにR13が低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基の場合で脱保護が必要な場合、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウムなどの塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃〜100℃にて行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRが炭素数1〜5の低級アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基である化合物、すなわち一般式(1m)

[式中、R、R、R、R、R、R11、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は一般式(1n)

[式中、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物を一般式(23)

[式中、R14は炭素数1〜4の低級アルキル基あるいは置換基を有しても良いフェニル基を、Zはハロゲン原子またはヒドロキシ基を示す]
で表される化合物と縮合させることによって製造することができる。
反応は一般式(23)のZがヒドロキシ基の場合、通常のペプチド結合形成反応に用いられる混合酸無水物法や活性エステル法によって製造することができ、好ましくは縮合剤を用いる方法が適している。反応は、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基の存在下にDCC、DIPC、DPPA、DEPC、WSC等の縮合剤の存在下、場合によってはDMAPを触媒として加え、反応溶媒としてはTHF、DMSO、DMF、塩化メチレン等を用い、反応温度としては0℃〜室温下に行うことができる。
また、一般式(23)のZがハロゲン原子の場合、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基の存在下にTHF、塩化メチレン、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、0℃〜室温下に行うことができる。
一般式(1)でRが炭素数1〜4の低級アルキル基、置換基を有しても良いベンジル基である化合物すなわち一般式(1o)

[式中、R15は炭素数1〜4の低級アルキル基、無置換または置換基を有しても良いベンジル基を示し、R、R、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前述一般式(1m)で表される化合物を還元することによって製造することができる。
反応はBHやNaBH、LiBHなどの金属水素錯化合物、好ましくはLiAlHを用い、反応溶媒としてはTHFや1,4−ジオキサンなどを用い、0℃〜加熱還流下に行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRがヒドロキシエチル基、R、RおよびRが水素原子である化合物、すなわち一般式(1p)

[式中、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は下記の合成経路によって製造することができる。
合成経路6

合成経路6で一般式(24)

[式中、R16はメタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基を示し、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は前述一般式(14)で表される化合物にメタンスルホニウムクロリド、あるいはp−トルエンスルホニウムクロリドを作用させることによって製造することができる(工程T)。
反応はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下に無溶媒または塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、THFなどを有機溶媒として用い、0℃〜常温下に行うことができる。
合成経路6で一般式(25)

[式中、R、R、R、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前述一般式(15)または上記一般式(24)で表される化合物にシアン化ナトリウム、あるいはシアン化カリウムを作用させることによって製造することができる(工程U)。
反応は1,4−ジオキサン、DMSO、DMFを溶媒として用い、場合によっては水を加え常温〜80℃にて行うことができる。
合成経路6で一般式(26)

[式中、R、R、R、Boc、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は上記一般式(25)で表される化合物を加水分解し、Boc化後還元するか、工程Nと同様にしてBoc化後にオキサゾリジノン環を開環し、その後還元することによって製造することができる(工程V)。
反応はメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウムなどの塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃〜100℃にて行うことができる。その後、BocOを常温下に作用させる通常のBoc化反応を行った後、BHやNaBH、LiBHなどの金属水素錯化合物、好ましくはLiAlHを用い、反応溶媒としてはTHFや1,4−ジオキサンなどを用い、0℃〜加熱還流下に行うことができる。または、THF、1,4−ジオキサン、好ましくはアセトニトリルを反応溶媒として用い、好ましくはジメチルアミノピリジンの存在下、BocOを常温下〜80℃にて作用させBoc化体を製造後、炭酸セシウムの存在下、メタノールを溶媒として、常温下にオキサゾリジノン環を開環させ、その後、BHやNaBH、LiBHなどの金属水素錯化合物、好ましくはLiAlHを用い、反応溶媒としてはTHFや1,4−ジオキサンなどを用い、0℃〜加熱還流下に行うこともできる。
合成経路6で一般式(1p)で表される化合物は上記一般式(26)で表される化合物を散文介することによって製造することができる(工程W)。
反応は酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうちRがヒドロキシプロピル基、Rが水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、フェニル基、置換基を有してもよいベンジル基で、RおよびRが水素原子である化合物、すなわち一般式(1q)

[式中、R、R、R、R10、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は下記合成経路によって製造することができる。
合成経路7

合成経路7で一般式(27)

[式中、R17はメトキシメチル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基を示し、R、R、R、R10、Boc、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は前述一般式(9a)で表される化合物に、メトキシメチルクロリド、あるいはt−ブチルジメチルシリルクロリド、t−ブチルジフェニルシリルクロリド、トリイソプロピルシリルクロリドを作用させることによって製造することができる(工程a)。
反応はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基の存在下、アセトニトリル、THF,塩化メチレン、クロロホルムなどを有機溶媒として用い、0℃〜常温下に行うことができる。
合成経路7で一般式(28)

[式中、R、R、R、R10、R17、Boc、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は上記一般式(27)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程b)。
反応は、クロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガン等の金属酸化剤や塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCC、三酸化硫黄−ピリジン錯体等の各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化により行うことができる。
合成経路7で一般式(29)

[式中、R、R、R、R、R10、R17、Boc、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は上記一般式(28)で表される化合物と一般式(31)

[式中、R8は前述の通り]
で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程c)。
反応は一般式(31)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシドなどの塩基とTHF、DMSO、1,4−ジオキサンなどを有機溶媒として用い、0℃〜常温下に作用させた後に一般式(29)で表される化合物を反応させることができる。
合成経路7で一般式(30)

[式中、R、R、R、R10、R17、Boc、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は上記一般式(29)で表される化合物を還元することによって製造することができる(工程d)。
反応はまず、接触還元触媒であるパラジウム炭素、白金炭素、酸化白金、ロジウム炭素、ルテニウム炭素等の存在下、エタノール、メタノール、THF、DMF、酢酸エチル等の溶媒中、常圧〜加圧下の水素圧下に常温〜100℃にて行い2重結合を還元後、BHや9−BBNのようなアルキルボラン誘導体、(iBu)AlH、NaBH、LiBH、LiAlH等の金属水素錯化合物を用い、反応溶媒としては1,4−ジオキサンやエタノール、メタノール、好ましくはTHFを用いてエステル部分の還元を行うことができる。
合成経路7で一般式(1q)で表される化合物は上記一般式(30)で表される化合物を酸ぶんかいすることによって製造することができる(工程e)。
反応はR17がシリル保護基の場合はTHF溶媒中、テトラブチルアンモニウムフルオリドあるいはフッ化カリウムを0℃〜室温下に作用させた後、酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。メトキシメチル保護基の場合、直接酸分解にふすことができる。
一般式(1)で表される化合物の中、Rがモノハロゲノメチル基でR、R、Rが水素原子である化合物、すなわち一般式(1r)

[式中、R、R、R、A、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は下記合成経路によって製造することができる。
合成経路8

合成経路8で一般式(32)

[式中、R、R、R、A、Boc、X及びnは前述の通り]
で表される化合物は、前述一般式(15)で表される化合物をBoc化後、オキサゾリジノン環を開環させることによって製造することができる(工程f)。
反応はTHF、1,4−ジオキサン、好ましくはアセトニトリルを反応溶媒として用い、通常のBoc化条件にて行うことができ、好ましくはジメチルアミノピリジンの存在下、BocOを常温下〜80℃にて作用させBoc化体を製造後、炭酸セシウムの存在下、メタノールを溶媒として、常温下にオキサゾリジノン環を開環させることができる。
合成経路8で一般式(1r)で表される化合物は上記一般式(32)で表される化合物を酸分解する(工程h)か、一般式(15)で表される化合物を加水分解することによって製造することができる(工程g)。
反応は一般式(32)の場合、酢酸、塩酸、臭化水素酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの無機酸または有機酸中、あるいはメタノール、エタノール、THF、1,4−ジオキサン、酢酸エチルなどの有機溶媒との混合溶液中に作用させ、反応温度は0℃〜常温下に行うことができる。また一般式(15)の場合、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THFなどを反応溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基の存在下、反応温度としては0℃〜加熱還流下にて、好適には80℃〜100℃にて行うことができる。
また、各一般式中のXがSO、SOである化合物は、対応するXがSである化合物を酸化することによっても製造することができる。
反応は1,4−ジオキサン、DMSO、DMF、THF、塩化メチレン、クロロホルムなどを反応溶媒として用い、酸化剤として過マンガン酸カリウムやメタクロロ過安息香酸、過酸化水素水を用い、0℃〜加熱還流下にて、好適には常温にて行うことができる。
<参考例1>
2−クロロ−4−[(3−トリフルオロメチル)フェニルチオ]ベンズアルデヒド

2−クロロ−4−フルオロベンズアルデヒド(1.15g)、3−(トリフルオロメチル)チオフェノール(1.33g)のDMF(20mL)溶液に炭酸カリウム(2.76g)を加え120℃にて1時間加熱撹拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製した。目的物(1.96g)を淡黄色油状物として得た。
<参考例2〜32>
以下、種々のチオフェノール及びフェノールを用い、上記と同様な方法によって表1に示す化合物を合成した。

<参考例32>
2’−クロロ−4’−[(3−トリフルオロメチル)フェニルチオ]ケイヒ酸エチル

アルゴンガス気流下、0℃にてジエチルホスホノ酢酸エチル(1.35mL)のTHF(30mL)溶液に60%水素化ナトリウム(272mg)を加えて30分撹拌後、参考例1の化合物(1.96g)のTHF(15mL)溶液を滴下した。同温にて2時間撹拌した後、水を加え、酢酸エチルにて抽出した。水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製した。目的物(1.72g)を無色油状物として得た。
<参考例33〜62>
参考例2〜31の化合物を用い上記と同様な方法によって表2に示す化合物を合成した。

<参考例63>
4’−(3−エチルフェノキシ)ケイヒ酸メチル

3−エチルフェノール(1.13g)、4’−フルオロケイヒ酸メチル(834mg)のDMF(50mL)溶液に炭酸カリウム(1.92g)を加え140℃にて8時間加熱撹拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1)にて精製した。目的物(540mg)を黄色油状物として得た。
<参考例64>
2’−クロロ−4’−(3−トリフルオロメチルフェニルチオ)ジヒドロケイヒ酸エチル

参考例32の化合物(1.72g)をエタノール(70mL)に溶解し0℃にて撹拌下、塩化ビスマス(703mg)を加えた。水素化ホウ素ナトリウム(673mg)を少量ずつ加えた後、同温にて1時間、室温にて3時間撹拌した。反応液に氷水を加え析出する不溶の無機残渣をセライト濾去し、酢酸エチルにて抽出した。水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、目的物(1.50g)を無色油状物として得た(方法A)。
<参考例65>
4’−(3−エチルフェノキシ)ジヒドロケイヒ酸メチル

参考例63の化合物(540mg)をエタノール(20mL)に溶解し、10%−Pd/C(80.0mg)を加え水素気流下、室温にて3時間撹拌した。触媒を濾去後、減圧濃縮し目的物を無色油状物として得た(方法B)。
<参考例66>
2’−ベンジルオキシ−4’−[(3−トリフルオロメチル)フェノキシ]ジヒドロケイヒ酸エチル

参考例38の化合物(2.29g)を酢酸エチル(30mL)に溶解し、5%−Pd/C−エチレンジアミン錯体(230mg)を加え水素気流下、室温にて3.5時間撹拌した。触媒を濾去後、溶媒を減圧留去し、目的物(2.30g)を淡黄色油状物として得た(方法C)。
<参考例67>
4’−[(3−メチルチオ)フェノキシ]ジヒドロケイヒ酸メチル

アルゴンガス気流下、参考例59の化合物(4.07g)をメタノール(50mL)に溶解し10℃にて撹拌下に、マグネシウム(1.00g)を加えた。同温にて3時間撹拌後、希塩酸を加え、酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、目的物(3.70g)を無色油状物として得た(方法D)。
<参考例68〜95>
参考例33〜37、39〜58、60〜62の化合物を用い、上記と同様な方法によって表3に示す化合物を合成した。

<参考例96>
4’−[3−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ジヒドロケイヒ酸ベンジル

参考例92の化合物(840mg)を塩化メチレン(20mL)に溶解し0℃にて撹拌下に、1mol/L−三臭化ホウ素−塩化メチレン溶液(3.42mL)を滴下し、その後室温で一晩撹拌した。反応液に氷水を加え、酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、4’−(3−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシフェノキシ)ジヒドロケイヒ酸(750mg)を淡褐色粉末として得た。得られた粉末をDMF(50mL)に溶解し、炭酸カリウム(1.04g)、ベンジルブロミド(0.602mL)を加え室温にて8時間撹拌した。反応液を氷水にあけ、酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、目的物を褐色油状物として得た。
<参考例97>
4’−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2’−クロロジヒドロケイヒ酸ベンジル

参考例95の化合物を用い上記参考例96と同様に行い、目的物を黄色油状物として得た。
<参考例98>
4’−[3−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2’−クロロジヒドロケイヒ酸エチル

参考例78の化合物を上記参考例96の場合と同様な操作で2’−クロロ−4’−(3−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシフェノキシ)ジヒドロケイヒ酸を得た後、このケイヒ酸(1.47g)をエタノール(10mL)に溶解し、0℃にて撹拌下に塩化チオニル(3mL)を滴下した。同温にて2時間撹拌した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1後6:1)にて精製後、2’−クロロ−4’−(3−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシフェノキシ)ジヒドロケイヒ酸エチル(1.38g)を無色油状物として得た。得られたエステルを炭酸カリウム、ベンジルブロミドを用い上記参考例96の場合と同様にしてベンジルエーテル化し、目的物を無色油状物として得た。
<参考例99>
4’−[(3−ベンジルオキシ)フェニルチオ]−2’−クロロジヒドロシンナミルアルコール

参考例97の化合物(7.40g)をTHF(100mL)に溶解し、0℃にて撹拌下、水素化アルミニウムリチウム(500mg)を加えた。10分後、20%NaOH水溶液を加え、析出する不溶の無機残渣をセライト濾去し、酢酸エチルにて抽出した。水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、目的物(6.37g)を無色油状物として得た。
<参考例100〜130>
参考例68〜77、79〜91、93〜94、96、98の化合物を用い、上記参考例99と同様な方法によって表4に示す化合物を合成した。

<参考例131>
4’−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2’−クロロ−ジヒドロシンナミルヨージド

参考例99の化合物(1.38g)をTHF(20mL)に溶解し、0℃にて撹拌下イミダゾール(545mg)、トリフェニルホスフィン(2.10g)、ヨウ素(2.00g)を加えた。同温にて2時間、室温にて1.5時間撹拌後、イミダゾール(160mg)、トリフェニルホスフィン(600mg)、ヨウ素(500mg)を追加した。そのまま一晩撹拌した後、反応液に水を加えた後、チオ硫酸ナトリウムを加え、酢酸エチルにて抽出した。水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:1)にて精製した。目的物(1.55g)を無色油状物として得た。
<参考例132〜162>
参考例100〜130の化合物を用い、上記参考例131と同様な方法によって表5に示す化合物を合成した。

<参考例163>
4−(3,5−ジクロロフェノキシ)ベンジルブロミド

3,5−ジクロロフェノールと4−フルオロベンズアルデヒドを用い、参考例1と同様に反応させ4−(3,5−ジクロロフェノキシ)ベンズアルデヒドを得た後、水素化アルミニウムリチウムのかわりに水素化ホウ素ナトリウムを用い、参考例99と同様に反応させ4−(3,5−ジクロロフェノキシ)ベンジルアルコールを得た。得られたアルコール(2.03g)、四臭化炭素(2.75g)の塩化メチレン(30mL)溶液を0℃にて撹拌下、トリフェニルホスフィン(2.17g)を加えた。0℃にて1時間、室温にて30分撹拌後溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精製した。目的物(3.12g)を無色油状物として得た。
<参考例164>
4’−ベンジルオキシ−ジヒドロシンナミルヨージド

4’−ベンジルオキシジヒドロシンナミルアルコールを用い参考例131と同様に反応させ、目的物を黄色粉末として得た。
<参考例165>
1−ヨードプロピル−4−[(3−メタンスルフィニル)フェノキシ]ベンゼン

参考例162の化合物(1.80g)を塩化メチレン(30mL)に溶解し、0℃撹拌下、m−クロロ過安息香酸(770mg)を少量ずつ加えた。同温にて1時間、室温にて24時間撹拌後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出後、飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1後1:2)にて精製した。目的物(1.29g)を黄色油状物として得た。
<参考例166>
4’−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2’−クロロフェネチルヨージド

<参考例166−1>
2’−クロロ−4’−(3−メトキシフェニルチオ)ベンジルシアニド

参考例31の化合物を参考例99と同様に処理しアルコール体を得た後、アルコール(5.64g)を塩化メチレン(100mL)に溶解し三臭化リン(2.25mL)を滴下した。室温にて1時間撹拌後氷水を加え、酢酸エチルで抽出後、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し淡黄色油状物を得た。得られた油状物、シアン化カリウム(1.56g)のDMSO(25mL)、水(10mL)溶液を90℃にて5時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出後、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシルカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製した。目的とするシアノ体(3.81g)を淡黄色油状物として得た。
<参考例166−2>
2’−クロロ−4’−(3−メトキシフェニルチオ)フェニル酢酸エチル

上記シアノ体(3.81g)、水酸化カリウム(3.68g)のエタノール(80mL)、水(10mL)溶液を6時間加熱還流した。冷後不溶物を濾去し、濾液を希塩酸で中和した。酢酸エチルにて抽出後、水、飽和食塩水にて洗浄し無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し得られた残渣にエタノール(50mL)、塩化チオニル(2mL)を加え室温にて1時間撹拌後、溶媒を留去した。残渣をシルカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製した。エチルエステル体(3.89g)を無色油状物として得た。
<参考例166−3>
4’−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2’−クロロフェネチルヨージド
上記エチルエステルを参考例98と同様に反応させ4’−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2’−クロロフェニル酢酸エチルを得た後、参考例99と同様に還元しアルコール体を得た。ついで、参考例131と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
<参考例167>
1−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−3−クロロ−4−ヨードブチルベンゼン

<参考例167−1>
4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェネチルアルデヒド

参考例166−3で得られる4’−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2’−クロロフェニル酢酸エチルをアルカリ加水分解後、N、O−ジメチルヒドロキシアミンと縮合させアミド体を得た後、参考例99と同様に還元し目的とするアルデヒド体を黄色油状物として得た。
<参考例167−2>
4−[(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]酪酸エチル

上記167−1の化合物を参考例32と同様に反応させた後、参考例64と同様に不飽和結合を還元し目的とする酪酸エチル誘導体を得た。
<参考例167−3>
1−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−3−クロロ−4−ヨードブチルベンゼン
上記参考例167−2の化合物を参考例99と同様に反応させアルコール体を得た後、参考例131と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
【実施例1】
2−t−ブトキシカルボニルアミノ−5−[2−クロロ−4−(3−トリフルオロメチルフェニルチオ)]フェニル−2−エトキシカルボニルペンタン酸エチル

アルゴン気流下、2−t−ブトキシカルボニルアミノマロン酸ジエチル(1.3mL)のTHF(35mL)、DMF(4mL)溶液に、常温にてナトリウム−t−ブトキシド(490mg)を加えた。80℃にて20分撹拌した後常温にもどし、参考例147(1.55g)の化合物のTHF(5mL)溶液を滴下した。その後、5時間加熱還流し、氷水に反応液をあけ酢酸エチルで抽出した。水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製した。目的物(1.87g)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.22−1.36(6H,m),1.42(9H,s),1.45−1.53(2H,m),2.37(2H,br),2.74(2H,t,J=7.8Hz),4.23(4H,m),5.94(1H,s),7.16−7.21(2H,m),7.36−7.56(5H,m)。
【実施例2〜36】
参考例131〜146、148〜161、163、165、166〜167の化合物を用い、上記実施例1と同様な方法によって表6に示す化合物を合成した。

【実施例37】
5−[(4−ベンジルオキシ)フェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−エトキシカルボニルペンタン酸エチル

参考例164の化合物を用い実施例1と同様に反応させ、目的物を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.22(6H,t,J=7.1Hz),1.42(9H,s),1.44−1.47(2H,m),2.31(2H,br s),2.57(2H,t,J=7.6Hz),4.11−4.27(4H,m),5.03(2H,s),5.92(1H,br s),6.88(2H,d,J=8.8Hz),7.06(2H,d,J=8.8Hz),7.29−7.43(5H,m)。
【実施例38】
2−t−ブトキシカルボニルアミノ−5−[4−(3、5−ジクロロフェノキシ)フェニル]−2−エトキシカルボニルペンタン酸エチル

上記実施例37の化合物を参考例65と同様に接触還元し、得られたフェノール体(1.27g)と3,5−ジクロロフェニルホウ酸(1.18g)を塩化メチレン(30mL)に溶解し撹拌下、酢酸銅(676mg)、トリエチルアミン(0.86mL)を加えた。16時間後、さらに8時間後酢酸銅を同量追加し、40時間撹拌後不溶物を濾去し濾液を水にあけ酢酸エチルにて抽出した。水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)にて精製し目的物(333mg)を淡青色油状物として得た。
【実施例39】
2−t−ブトキシカルボニルアミノ−5−[2−クロロ−4−(3−トリフルオロメチルフェニルチオ)フェニル]ペンタン−1−オール

実施例1の化合物(1.87g)をTHF(30mL)に溶解し、0℃にて撹拌下水素化ホウ素リチウム(675mg)を加えた。引き続きエタノール(5mL)を加え、常温まで徐々に昇温しながら一晩撹拌した後、反応液に氷水を加え有機溶媒を減圧留去した。残渣に10%クエン酸水を加えpH3とした後、酢酸エチルにて抽出した。水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、目的物(0.27g)を無色油状物として得た。
FABMS:490([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.44(9H,s),1.63−1.73(4H,m),2.72−2.78(2H,m),3.57(1H,br),3.68−3.70(2H,m),4.61(1H,br s),7.20−7.22(2H,m),7.39−7.55(5H,m)。
【実施例40〜74】
実施例2〜36、38の化合物を用い。上記実施例39と同様な方法によって表7に示す化合物を合成した。

【実施例76】
2−アミノ−5−[2−クロロ−4−(3−トリフルオロメチルフェニルチオ)フェニル]ペンタン−1−オール、塩酸塩

実施例39の化合物(0.27g)のメタノール(5mL)溶液に、3mol/L−塩酸含有酢酸エチル(5mL)を加え氷冷下撹拌した。そのまま常温まで昇温させ1晩放置後、溶媒を減圧留去し、目的物(0.22g)を無色粉末として得た。
FABMS:390([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.52−1.61(4H,br s),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.09(1H,br),3.38−3.43(1H,m),3.55−3.58(1H,m),5.28(1H,t,J=4.9Hz),7.34(1H,dd,J=7.9Hz,2.0Hz),7.41(1H,d,J=7.3Hz),7.54(1H,d,J=2.0Hz),7.56−7.63(3H,m),7.68(1H,d,J=7.3Hz),7.80(3H,br)。
融点 166−168℃
【実施例77〜111】
表7の化合物を用い、上記実施例36と同様な方法によって、表8に示す化合物を合成した。

【実施例112】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メトキシメチルペンタン−1−オール

2−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]プロピル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−プロパンジオール(720mg)をアセトニトリル(20mL)に溶解しAgO(1.85g)、MeI(3mL)を加え常温にて7日間撹拌した。セライト濾過後、濾液を濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製した。前溶出フラクションよりジメチルエーテル体(実施例112、360mg)を後溶出フラクションよりモノメチルエーテル体(実施例113、310mg)を各々無色油状物として得た。
FABMS:556([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.43(9H,s),1.48−1.81(4H,m),2.68(2H,t,J=7.8Hz),3.33(1H,d,J=8.8Hz),3.36(3H,s),3.57(1H,d,8.8Hz),3.65(2H,d,J=6.8Hz),5.03(2H,s),5.10(1H,br s),6.59−6.62(2H,m),6.74(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.84(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),7.00(1H,d,J=2.4Hz),7.15(1H,d,J=8.3Hz),7.23(1H,t,J=8.3Hz),7.33−7.42(5H,m)。
【実施例113】
2−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]プロピル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−プロパンジオールジメチルエーテル

実施例112を参照。無色油状物。
FABMS:570([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.42(9H,s),1.48−1.61(3H,m),1.84(1H,br),2.67(2H,t,J=7.8Hz),3.34(6H,s),3.46(2H,d,J=8.8Hz),3.50(2H,d,J=8.8Hz),4.82(1H,br s),5.03(2H,s),6.59−6.63(2H,m),6.73(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.83(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.99(1H,d,J=2.4Hz),7.15(1H,d,J=8.3Hz),7.23(1H,t,J=8.3Hz),7.32−7.42(5H,m)。
【実施例114】
2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メトキシメチル−5−[4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ペンタン−1−オール

2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−[4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]プロピル−1,3−プロパンジオールを用い実施例112と同様に反応させ目的物(実施例114および実施例115)を各々無色油状物として得た。
FABMS:484([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.42(9H,s),1.48−1.83(4H,m),2.57−2.65(2H,m),3.33(1H,d,J=8.8Hz),3.37(3H,s),3.58(1H,d,8.8Hz),3.62(2H,br s),5.07(1H,br s),6.94(2H,d,J=6.4Hz),7.10−7.21(4H,m),7.30(1H,d,J=7.8Hz),7.40(1H,t,J=7.8Hz)。
【実施例115】
2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−[4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]プロピル−1,3−プロパンジオールジメチルエーテル

実施例114を参照。無色油状物。
FABMS:498([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.42(9H,s),1.48−1.66(3H,m),1.81−1.85(1H,m),2.60(2H,t,J=7.8Hz),3.34(6H,s),3.46(2H,d,J=8.8Hz),3.49(2H,d,8.8Hz),4.83(1H,br s),6.93(2H,dd,J=6.4Hz,2.0Hz),7.12−7.22(4H,m),7.31(1H,d,J=7.8Hz),7.41(1H,d,J=7.8Hz)。
【実施例116〜119】
2−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−プロパンジオール及び2−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]エチル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−プロパンジオールを用い実施例112と同様な方法によって表9に示す化合物を合成した。

【実施例120】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−4−ヒドロキシメチル−2−オキサゾリジノン

2−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−プロパンジオール(3.30g)をTHF(80mL)に溶解し、0℃にて60%水素化ナトリウム(600mg)を加え、その後常温にて24時間撹拌した。反応液に氷水を加え、酢酸エチルにて抽出し水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1後に酢酸エチルのみ)にて精製し、目的物(2.37g)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.63−1.72(4H,m),2.74(2H,t,J=6.8Hz),3.51(1H,d,J=11.2Hz),3.58(1H,d,J=11.2Hz),4.09(1H,d,J=8.8Hz),4.24(1H,d,J=8.8Hz),5.02(2H,s),5.28(1H,br s),6.87−6.90(1H,m),6.94−7.00(2H,m),7.09−7.16(2H,m),7.22−7.52(7H,m)。
【実施例121】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−4−ヨウドメチル−2−オキサゾリジノン

実施例120の化合物(2.37g)のピリジン(30mL)溶液にp−トルエンスルホニルクロリド(1.33g)を加え常温にて24時間、60℃にてさらに5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出後、水、希塩酸、水、飽和食塩水の順に洗浄し無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、スルホン酸エステル体(2.14g)を無色油状物として得た。このスルホン酸エステル(2.14g)をアセトン(20mL)に溶解し、ヨウ化ナトリウム(2.55g)を加え、10時間加熱還流した。反応液に水を加え酢酸エチルにて抽出後、水、飽和食塩水にて洗浄し無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し目的物(1.47g)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.59−1.65(2H,m),1.83−1.89(2H,m),2.75(2H,t,J=7.8Hz),3.31(2H,s),4.19(1H,d,J=9.3Hz),4.21(1H,d,J=9.3Hz),5.02(2H,s),5.13(1H,br s),6.88(1H,dd,J=7.8Hz,2.0Hz),6.94−7.00(2H,m),7.11(1H,d,J=7.8Hz),7.16(1H,dd,J=7.8Hz,2.0Hz),7.22−7.41(7H,m)。
【実施例122】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−4−メチルチオメチル−2−オキサゾリジノン

実施例121の化合物(1.47g)をTHF(30mL)に溶解しNaSMe(210mg)を加え常温にて2時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し目的物(1.27g)を無色油状物として得た。
FABMS:514([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.62−1.77(4H,m),2.17(3H,s),2.68(1H,d,J=13.2Hz),2.74(2H,t,J=7.3Hz),2.78(1H,d,J=13.2Hz),4.15(1H,d,J=9.0Hz),4.20(1H,d,J=9.0Hz),5.03(2H,s),5.22(1H,br s),6.87−6.90(1H,m),6.93−6.97(2H,m),7.10−7.17(2H,m),7.22−7.41(7H,m)。
【実施例123】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチルチオメチルペンタン−1−オール

上記実施例122の化合物(1.27g)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、BocO(1.09g)、ジメチルアミノピリジン(100mg)を加え常温にて30分撹拌した。反応液を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製しN−Boc−オキサゾリジノン体(1.48g)を無色油状物として得た。このものをメタノール(20mL)に溶解し、炭酸セシウム(410mg)を加え常温にて1晩撹拌した。溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルに溶解し希塩酸、水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し目的物(1.28g)を無色油状物として得た。
FABMS:588([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.43(9H,s),1.51−1.66(3H,m),1.82−1.85(1H,m),2.15(3H,s),2.69(2H,t,J=7.3Hz),2.75(1H,d,J=13.4Hz),2.90(1H,d,J=13.4Hz),3.69−3.70(2H,m),4.02(1H,br),4.99(1H,br s),5.02(2H,s),6.86−6.94(3H,m),7.12−7.17(2H,m),7.21−7.41(7H,m)。
【実施例124】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−4−フルオロメチル−2−オキサゾリジノン

実施例120の化合物(600mg)のアセトニトリル(10mL)溶液に氷冷下、トリエチルアミン(0.52mL)及びメタンスルホニルクロリド(0.19mL)を加え10分間撹拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチルと飽和食塩水を用いて分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、真空ポンプで乾燥させ、黄色油状の4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−4−メタンスルホニルオキシメチル−2−オキサゾリジノンを得た。得られたメシル体をTHF(6mL)に溶解させた後、1mol/LテトラブチルアンモニウムフロリドのTHF溶液(6.20mL)を加え、1時間加熱還流した。反応液を常温にもどした後に濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製し、目的物(300mg)を無色アモルファスとして得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.67−1.70(4H,m),2.75(2H,t,J=7.03),4.12(1H,d,J=9.2Hz),4.19(1H,d,J=9.2Hz),4.26(1H,s),4.38(1H,s),5.02(2H,s),5.13(1H,br),6.88−6.90(1H,m),6.91−6.97(2H,m),7.09−7.14(2H,m),7.22−7.26(1H,m),7.32−7.39(6H,m).
【実施例125】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−フルオロメチルペンタン−1−オール

実施例124の化合物を用い実施例123と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
NMR(400MHz,CDCl)δ 1.64−1.77(4H,m),1.47(9H,s),2.71(2H,t,J=7.34),3.68−3.76(3H,m),4.43(1H,dd,J=9.2Hz,J=20.2Hz),4.55(1H,dd,J=9.2Hz,J=20.2Hz),4.81(1H,br),5.02(2H,s),6.86−6.89(1H,m),6.92−6.94(2H,m),7.11−7.16(2H,m),7.21−7.25(1H,m),7.30−7.40(6H,m).
【実施例126】
N−フェニル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−5−[4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ペンタン酸エチル

2−フェニルアミノマロン酸ジエチル(510mg)のTHF(10mL)溶液にBocO(480mg)を加え、常温にて1日撹拌した。この反応液にNaOtBu(190mg)、参考例134の化合物(810mg)のTHF(2mL)溶液を加え8時間加熱還流した。反応液を氷水にあけ、酢酸エチルにて抽出後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)にて精製し目的物(420mg)を無色油状物として得た。
FABMS:558([M+H]
【実施例127】
2−フェニルアミノ−5−[4−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ペンタン−1−オール

上記実施例126の化合物を用い実施例39と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(EI):415([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.56−1.78(4H,m),2.62(2H,t,J=7.8Hz),3.51−3.56(2H,m),3.73−3.77(1H,m),6.66(2H,d,J=7.8Hz),6.73(1H,t,J=7.8Hz),6.91−6.95(2H,m),7.11−7.21(6H,m),7.31(1H,d,J=7.8Hz),7.41(1H,t,J=7.8Hz)。
【実施例128】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−2−フェニルアミノペンタン−1−オール

【実施例128−1】
2−アミノ−1−ベンゾイルオキシ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]ペンタン

実施例75の化合物(500mg)を塩化メチレン(10mL)に溶解しピリジン(0.2mL)、ベンゾイルクロリド(0.12mL)を加え、常温にて1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出後、水、飽和食塩水の順に洗浄した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥し溶媒を減圧濃縮後、残渣をメタノール(20mL)に溶解し、3mol/L塩酸含有酢酸エチル(10mL)を加え常温にて1時間撹拌した。反応液を濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し目的物(670mg)を無色油状物として得た。
【実施例128−2】
1−ベンゾイルオキシ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−2−フェニルアミノペンタン

上記実施例128−1の化合物(670mg)を塩化メチレン(30mL)に溶解し、PhBi(OAc)(558mg)、酢酸銅(10mg)を加え常温にて1日撹拌後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製し、目的物(560mg)を無色油状物として得た。FABMS:592([M+H]
【実施例128−3】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−2−フェニルアミノペンタン−1−オール
上記実施例128−2の化合物(560mg)をエタノール(10mL)に溶解し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え常温にて1時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し目的物(290mg)を無色油状物として得た。
FABMS:488([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.57−1.73(4H,m),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.53−3.56(2H,m),3.74−3.79(1H,m),5.02(2H,s),6.57−6.75(6H,m),6.82(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.99(1H,d,J=2.4Hz),7.09(1H,d,J=8.3Hz),7.17(2H,dd,J=8.3Hz,7.3Hz),7.23(1H,t,J=8.3Hz),7.30−7.42(5H,m)。
【実施例129】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノペンタン酸メチル

5−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノペンタン−1−オール(実施例75の化合物、4.20g)をDMF(50mL)に溶解し、二クロム酸ピリジニウム(9.26g)を加え常温にて17時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出後、水、飽和食塩水の順に洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をDMF(50mL)に溶解し、炭酸カリウム(2.00g)、ヨウ化メチル(2mL)を加え常温で1晩撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製し目的とするメチルエステル体(2.67g)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.44(9H,s),1.65−1.88(4H,m),2.69−2.71(2H,m),3.74(3H,s),4.34(1H,br),5.00(1H,br),5.03(2H,s),6.60(1H,ddd,J=8.0Hz,2.2Hz,0.7Hz),6.63(1H,t,J=2.4Hz),6.75(1H,ddd,J=8.3Hz,2.4Hz,0.7Hz),6.84(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),7.00(1H,d,J=2.4Hz),7.13(1H,d,J=8.3Hz),7.24(1H,t,J=8.0Hz),7.30−7.43(5H,m)。
【実施例130】
6−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−3−t−ブトキシカルボニルアミノヘキサン−2−オン

【実施例130−1】
N−メトキシ−N−メチル−5−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノペンタンアミド

実施例129の化合物(2.67g)をエタノール(100mL)に溶解し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(20mL)を加え、常温にて1時間撹拌した。塩酸を加え酸性とした後、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮しカルボン酸体(2.60g)を無色油状物として得た。得られたカルボン酸(2.40g)を塩化メチレン(50mL)に溶解し、MeONHMe.HCl(780mg)、トリエチルアミン(1.1mL)、WSC(1.53g)を加え常温にて8時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し目的とするアミド(1.12g)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.43(9H,s),1.52−1.78(4H,m),2.67−2.77(2H,m),3.20(3H,s),3.76(3H,s),4.73(1H,br),5.03(2H,s),5.17(1H,br),6.59(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.62(1H,t,J=2.4Hz),6.74(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.83(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.99(1H,d,J=2.4Hz),7.14(1H,d,J=8.3Hz),7.23(1H,t,J=8.3Hz),7.28−7.52(5H,m)。
【実施例130−2】
6−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−3−t−ブトキシカルボニルアミノヘキサン−2−オン
上記実施例130−1の化合物(570mg)をTHF(15mL)に溶解し、3mol/L−MeMgBrのTHF溶液(2mL)を0℃にて加え、3時間撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出後、水、飽和食塩水の順で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し目的物(200mg)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.44(9H,s),1.53−1.70(3H,m),1.93(1H,br),2.19(3H,s),2.67−2.75(2H,m),4.35(1H,br),5.03(2H,s),5.19(1H,d,J=7.0Hz),6.59(1H,ddd,J=8.3Hz,2.4Hz,0.7Hz),6.62(1H,t,J=2.4Hz),6.75(1H,ddd,J=8.3Hz,2.4Hz,0.7Hz),6.84(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),7.00(1H,d,J=2.4Hz),7.13(1H,d,J=8.3Hz),7.24(1H,t,J=8.0Hz),7.31−7.43(5H,m)。
【実施例131】
6−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]−3−t−ブトキシカルボニルアミノヘキサン−2−オール

実施例130の化合物(390mg)のTHF(15mL)、エタノール(3mL)溶液にLiBH(50mg)を加え常温にて1時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を濃縮後残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し目的物(320mg)を無色油状物として得た。
FABMS:526([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.13(3H,d,J=6.3Hz),1.44(9H,s),1.64−1.72(4H,m),2.64−2.76(2H,m),3.67(1H,br),3.86(1H,br),4.55(1H,d,J=8.3Hz),5.03(2H,s),5.19(1H,d,J=7.0Hz),6.60(1H,dd,J=8.3Hz,2.2Hz),6.62(1H,t,J=2.2Hz),6.75(1H,dd,J=8.3Hz,2.2Hz),6.84(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),7.00(1H,d,J=2.4Hz),7.14(1H,d,J=8.3Hz),7.24(1H,t,J=8.0Hz),7.29−7.42(5H,m)。
【実施例132】
3−アミノ−6−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]ヘキサン−2−オール、塩酸塩

実施例131の化合物を実施例76と同様に反応させ、目的物を褐色アモルファスとして得た。
FABMS:426([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.03−1.06(3H,m),1.65−1.71(4H,m),2.67(2H,br),3.03(1H,br),3.84−3.87(1H,m),5.08(2H,s),6.56(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.66(1H,t,J=2.4Hz),6.83(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),6.94(1H,dd,J=8.3Hz,2.4Hz),7.06(1H,d,J=2.4Hz),7.14−7.43(7H,m),7.82(3H,br)。
【実施例133】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノペンタナール

−78℃にて塩化メチレン(20mL)のオキザリルクロリド(1.0mL)溶液にDMSO(1.7mL)の塩化メチレン(10mL)混液を加えた後、実施例65の化合物(5.59g)の塩化メチレン(20mL)溶液を滴下した。15分後トリエチルアミン(7.2mL)を加えた。常温まで2時間撹拌し、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した後に無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し目的物(4.75g)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.44(9H,s),1.60−1.74(3H,m),1.96(1H,br),2.72−2.77(2H,m),4.28(1H,br),5.02(2H,s),6.87−6.95(3H,m),7.10−7.16(2H,m),7.23(1H,t,J=7.8Hz),7.28−7.52(6H,m),9.58(1H,s)。
【実施例134】
6−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−3−t−ブトキシカルボニルアミノヘキサン−2−オール

上記実施例133の化合物を用い実施例131と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
FABMS:542([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.12(1H,d,J=6.1Hz),1.19(2H,d,J=6.1Hz),1.44(9H,s),1.64−1.70(4H,m),2.68−2.75(2H,m),3.49−3.85(2H,m),4.54−4.62(1H,br),5.02(2H,s),6.86−6.88(1H,m),6.91−6.94(2H,m),7.14−7.16(2H,m),7.22(1H,t,J=7.8Hz),7.26−7.40(6H,m)。
【実施例135】
3−アミノ−6−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]ヘキサン−2−オール、塩酸塩

上記実施例134の化合物を用い実施例76と同様に反応させ、目的物を淡褐色油状物として得た。
FABMS:442([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.03(1H,d,J=6.1Hz),1.10(2H,d,J=6.1Hz),1.52−1.65(4H,m),2.68(2H,br s),2.86−3.02(1H,m),3.65−3.84(1H,m),5.08(2H,s),5.26−5.36(1H,m),6.89(1H,d,J=7.8Hz),6.94−7.00(2H,m),7.23(1H,dd,J=7.8Hz,1.8Hz),7.29−7.41(8H,m),7.78−7.82(3H,br)。
【実施例136−145】
実施例112−119、123、125の化合物を用い実施例76と同様に反応させ表10に示す化合物を合成した。

【実施例146】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−4−シアノメチル−2−オキサゾリジノン

氷冷下、実施例120の化合物(610mg)のアセトニトリル(8mL)溶液にトリエチルアミン(0.35mL)及びメタンスルホニルクロリド(0.13mL)を加え15分間撹拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチルと飽和食塩水を用いて分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、真空ポンプで乾燥させ、黄色油状のO−メシル体を得た。得られたメシル体をDMF(2.5mL)に溶解させた後、シアン化カリウム(246mg)を加え70℃で2時間撹拌した。反応液を常温にもどした後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルを用いて分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮した。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製し、目的物(574mg)を無色アモルファスとして得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.63−1.72(2H,m),1.78−1.91(2H,m),2.67(2H,s),2.73(2H,t,J=7.3Hz),4.21(2H,s),5.03(2H,s),5.33(1H,br),6.89−6.91(1H,m),6.95−6.97(2H,m),7.09−7.16(2H,m),7.22−7.25(1H,m),7.27−7.42(6H,m).
【実施例147】
3−アミノ−6−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−3−ヒドロキシメチルヘキサン酸、塩酸塩

上記実施例146の化合物(196mg)に3mol/L−水酸化ナトリウム水溶液(5mL)及びエタノール(0.5mL)を加え8時間加熱還流した。反応液を氷浴中で冷やしながら撹拌させ、4mol/L−塩酸でPH2〜1にした後、酢酸エチルと水で分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、真空ポンプで乾燥させて、目的物を淡白色固体(201mg)として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.58−1.71(4H,m),2.55(2H,s),2.65(2H,t,J=7.3Hz),3.46(1H,d,J=11.0Hz),3.52(1H,d,J=11.0Hz),5.10(2H s),5.50(1H,br),6.90−6.91(1H,m),6.96−7.02(2H,m),7.22−7.25(1H,m),7.30−7.42(8H,m),7.86(3H,br).
【実施例148】
3−アミノ−6−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−3−ヒドロキシメチルヘキサノール、塩酸塩

上記実施例147の化合物(569mg)のジクロロメタン(8mL)溶液にトリエチルアミン(303μL)を加えて5分間撹拌した後、氷浴中、BocO(358mg)を加え、1時間撹拌した。4N−塩酸でPH2〜1にした後、酢酸エチルと飽和食塩水で分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、真空ポンプで乾燥させ、黄色油状物質を得た。このものをDMF(8mL)に溶解させ、炭酸カリウム(451mg)とヨウ化メチル(135mL)を加えて常温にて2時間撹拌した。同様に酢酸エチルを用いて抽出を行い、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により精製した。得られた油状物質を、氷浴中、THF(10mL)に溶解させ、ここにテトラヒドロホウ酸リチウム(40.4mg)とエタノール(1.5mL)を加えて、氷浴中で10分間、その後常温で1時間撹拌した。反応液に水を加えた後、4N−塩酸でPH2〜1にして、酢酸エチルと水で分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製した。得られた油状物質に塩酸メタノール(4mL)を加えて一晩常温化に放置し、溶媒を留去して無色アモルファスとして目的物(70.0mg)を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.60(4H,m),1.68(2H,t,J=6.7Hz),2.67(2H,m),3.41−3.43(2H,m),3.50(2H,t,J=6.7Hz),5.10(2H s),5.40−5.42(1H,br),6.89−6.91(1H,m),6.96−7.01(2H,m),7.23−7.26(1H,m),7.30−7.43(8H,m),7.66(3H,br).
HRMS:472.1709(−0.5mmu).
【実施例149】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−t−ブチルジメチルシロキシメチルペンタナール

2−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−プロパンジオール(19.3g)をDMF(200mL)に溶解しトリエチルアミン(12.5mL)、t−BuMeSiCl(5.12g)を加え、常温にて8時間撹拌した。反応液に氷水を加え、酢酸エチルで抽出後、水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)にて精製しモノシリル体(18.0g)を無色油状物として得た。得られたモノシリル体を実施例133と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.02(6H,s),0.84(9H,s),1.42(9H,s),1.55−1.60(2H,m),1.72−1.78(1H,m),2.09−2.13(1H,m),2.67(2H,t,J=7.9Hz),3.85(1H,d,J=9.8Hz),4.02(1H,d,J=9.8Hz),5.02(2H,s),5.31(1H,br s),6.86−6.89(1H,m),6.91−6.95(2H,m),7.08(1H,d,J=7.9Hz),7.13(1H,dd,J=7.9Hz,1.8Hz),7.23(1H,t,J=7.9Hz),7.30−7.41(6H,m),9.38(1H,s)。
FABMS:670([M+H]
【実施例150】
7−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−4−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−t−ブチルジメチルシロキシメチルヘプタン酸エチル

氷浴中、ジエチルホスホノ酢酸エチル(246μL)のTHF(8mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%)(50.0mg)を加え約15分間撹拌した反応液に、上記実施例149の化合物(690mg)のTHF(7mL)溶液を加え、20分間撹拌した。反応液を酢酸エチルと飽和食塩水を用いて分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により精製し、無色油状の不飽和エステル(733mg)を得た。得られた化合物を酢酸エチル(8mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(440mg)を加え、水素雰囲気下4日間撹拌した。パラジウム炭素をセライト濾過し、濾液を濃縮して乾燥させ無色油状の目的物(700mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.3(6H,s),0.87(9H,s),1.24(3H,t,J=7.3Hz),1.41(9H,s),1.40−1.58(2H,m),1.69−1.74(2H,m),1.95−1.99(2H,m),2.29(2H,t,J=8.0Hz),2.67(2H,t,J=7.3Hz),3.55(2H,s),4.12(2H,q,J=7.3Hz),4.51(1H,br),5.02(2H,s),6.85−6.88(1H,m),6.91−6.95(2H,m),7.10−7.18(2H,m),7.20−7.24(1H,m),7.30−7.40(6H,m).
【実施例151】
4−アミノ−7−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−4−ヒドロキシメチルヘプタノール、塩酸塩

氷浴中、上記実施例150の化合物(690mg)のTHF(40mL)溶液にテトラヒドロホウ酸リチウム(90.2mgとエタノール(5mL)を加えて、氷浴中で1時間撹拌した後、常温に昇温し一晩放置した。翌日更にテトラヒドロホウ酸リチウム(90.2mg)を2度加え、4時間撹拌した後、反応液に水を加え、析出した結晶を濾去し、濾液を酢酸エチルと水を用いて分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により精製し、無色油状のジオール体(552mg)を得た。得られたジオールを氷浴中、THF(9mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1mol/L−THF sol..)(945μL)を加え、30分間撹拌した後、一晩放置した。反応液を濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:3)により精製し、無色油状物質を得た。この油状物質に塩酸メタノール(10mL)を加えて一晩放置し、溶媒を留去して真空ポンプで乾燥させ、無色固体の目的物(363mg)を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.62−1.82(8H,m),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.61−3.67(4H,m),4.05(1H,br),5.00(2H,s),5.30(1H,br),6.84−6.87(1H,m),6.87−6.94(2H,m),7.10−7.23(3H,m),7.28−7.39(6H,m),7.98(3H,br).
HRMS:486.1887(+1.7mmu).
【実施例152】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エトキシカルボニル−2−メチルペンタン酸エチル

水素化ナトリウム(242mg)をDMF(5mL)に溶解し、ジエチルメチルマロン酸エステル(0.956mL)を加え30分間攪拌した。これに参考例131の化合物(2.50g)のDMF(5mL)溶液を加え1時間攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出後、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→10:1)で精製し、目的物(2.74g)を黄色油状物として得た。
MS(EI):540([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.23(6H,t,J=7.3Hz),1.40(3H,s),1.52−1.60(2H,m),1.91−1.95(2H,m),2.70(2H,t,J=7.9Hz),4.16(4H,q,J=7.3Hz),5.02(2H,s),6.86−6.94(3H,m),7.11−7.14(2H,m),7.20−7.24(1H,m),7.31−7.40(6H,m)。
【実施例153】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エトキシカルボニル−2−エチルペンタン酸エチル

エチルマロン酸ジエチルを用い実施例152と同様に反応させ目的物を黄色油状物として得た。
MS(EI):554([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.80(3H,t,J=7.3Hz),1.22(6H,t,J=7.3Hz),1.45−1.53(2H,m),1.89−1.97(4H,m),2.70(2H,t,J=7.3Hz),4.16(4H,q,J=7.3Hz),5.02(2H,s),6.86−6.94(3H,m),7.11−7.16(2H,m),7.20−7.24(1H,m),7.31−7.40(6H,m)。
【実施例154】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エトキシカルボニル−2−メチル酪酸エチル

参考例166の化合物を用い、実施例152と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
MS(EI):526([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.27(6H,t,J=7.3Hz),1.52(3H,s),2.10−2.14(2H,m),2.65−2.69(2H,m),4.20(4H,q,J=7.3Hz),5.02(2H,s),6.86−6.96(3H,m),7.15(2H,s),7.23(1H,t,J=8.0Hz),7.31−7.41(6H,m)。
【実施例155】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エトキシカルボニル−2−エチル酪酸エチル

参考例166の化合物を用い、実施例153と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(EI):540([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.82(3H,t,J=7.3Hz),1.17(6H,t,J=7.3Hz),1.93(2H,q,J=7.3Hz),1.98−2.02(2H,m),2.45−2.51(2H,m),4.13(4H,q,J=7.3Hz),5.10(2H,s),6.92−7.01(3H,m),7.21(1H,dd,J=8.0Hz,1.9Hz),7.30−7.41(8H,m)。
【実施例156】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エトキシカルボニル−2−メチルペンタン酸

実施例152の化合物(2.74g)をエタノール(10mL)に溶解し、水酸化カリウム(330mg)を加え50℃で一晩攪拌した。反応液を水で希釈し、2mol/L塩酸を加えたのち酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→2:1)で精製し、目的物(2.38g)を黄色油状物として得た。
MS(EI):512([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.26(3H,t,J=7.3Hz),1.47(3H,s),1.53−1.62(2H,m),1.92−2.03(2H,m),2.71(2H,t,J=7.9Hz),4.22(2H,q,J=7.3Hz),5.02(2H,s),6.87−6.94(3H,m),7.10−7.14(2H,m),7.21−7.25(1H,m),7.31−7.40(6H,m)。
【実施例156】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エトキシカルボニル−2−エチルペンタン酸

実施例153の化合物を用い上記実施例156と同様に反応させ目的物を黄色油状物として得た。
MS(EI):526([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.84(3H,t,J=7.3Hz),1.28(3H,t,J=7.3Hz),1.42−1.59(2H,m),1.85−1.95(2H,m),2.00−2.13(2H,m),2.66−2.70(2H,m),4.23−4.31(2H,m),5.02(2H,s),6.86−6.94(3H,m),7.08−7.15(2H,m),7.21−7.25(1H,m),7.30−7.40(6H,m)。
【実施例158】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エトキシカルボニル−2−メチル酪酸

実施例154の化合物を用い、実施例156と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
MS(EI):499([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.30(3H,t,J=7.3Hz),1.57(3H,s),2.11−2.19(2H,m),2.69(2H,t,J=8.5Hz),4.24(2H,q,J=7.3Hz),5.02(2H,s),6.87−6.96(3H,m),7.14(2H,s),7.23(1H,t,J=8.0Hz),7.31−7.40(6H,m)。
【実施例159】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エトキシカルボニル−2−エチル酪酸

実施例155の化合物を用い、実施例156と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.90(3H,t,J=7.3Hz),1.33(3H,t,J=7.3Hz),1.94−1.99(1H,m),2.05−2.12(1H,m),2.19−2.24(2H,m),2.59−2.64(2H,m),4.20−4.31(2H,m),5.02(2H,s),6.87−6.94(3H,m),7.09−7.14(2H,m),7.23(1H,t,J=8.0Hz),7.29−7.40(6H,m)。
【実施例160〜162】
ジエチルプロピルマロン酸エステル、ジエチルブチルマロン酸エステル、ジメチルアリルマロン酸エステルを用いて実施例152と同様に反応させた後、実施例156と同様にして加水分解を行い表11に示す化合物を合成した。

【実施例163】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メトキシカルボニルアミノ−2−メチルペンタン酸エチル

実施例156の化合物(2.38g)をベンゼン(20mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.711mL)とDPPA(1.10mL)を加え、室温で10分間攪拌後還流させ1時間30分間攪拌した。これにメタノール(3.76mL)を30分間かけて加え、一晩攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出後、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→5:1)で精製し、目的物(2.04g)を黄色油状物として得た。
MS(EI):541([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.24(3H,t,J=7.3Hz),1.36−1.40(1H,m),1.54(3H,s),1.56−1.65(1H,m),1.80−1.87(1H,m),2.28(1H,m),2.65−2.69(2H,m),3.63(3H,s),4.15−4.22(2H,m),5.02(2H,s),5.61(1H,br s),6.86−6.94(3H,m),7.09−7.15(2H,m),7.20−7.24(1H,m),7.31−7.40(6H,m)。
【実施例164】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチル−2−メトキシカルボニルアミノペンタン酸エチル

実施例157の化合物を用い実施例163と同様に反応させ目的物を黄色油状物として得た。
MS(EI):555([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.74(3H,t,J=7.3Hz),1.24(3H,t,J=7.3Hz),1.28−1.32(1H,m),1.57−1.58(1H,m),1.70−1.84(2H,m),2.34−2.44(2H,m),2.62−2.72(2H,m),3.63(3H,s),4.16−4.22(2H,m),5.02(2H,s),5.78(1H,br s),6.86−6.94(3H,m),7.08−7.15(2H,m),7.20−7.24(1H,m),7.31−7.40(6H,m)。
【実施例165】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチル酪酸エチル

実施例158の化合物を用いt−ブタノールをメタノールのかわりに使用し、実施例163と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
MS(FAB+):569([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.29(3H,t,J=7.3Hz),1.46(9H,s),1.58(3H,s),2.10(1H,td,J=13.0Hz,4.9Hz),2.41(1H,br),2.53(1H,td,J=13.0Hz,4.9Hz),2.67(1H,td,J=13.0Hz,4.9Hz),4.19(2H,q,J=7.3),5.02(2H,s),5.46(1H,br s),6.86−6.94(3H,m),7.08−7.15(2H,m),7.23(1H,t,J=8.0Hz),7.30−7.40(6H,m)。
【実施例166】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチル−2−メトキシカルボニルアミノ酪酸エチル

実施例159の化合物を用い実施例163と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
MS(EI):541([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.77(3H,t,J=7.3Hz),1.30(3H,t,J=7.3Hz),1.75−1.80(1H,m),2.05−2.15(1H,m),2.36−2.49(2H,m),2.59−2.68(2H,m),3.66(3H,s),4.11−4.27(2H,m),5.02(2H,s),5.87(1H,br),6.86−6.93(3H,m),7.08−7.14(2H,m),7.22(1H,t,J=8.0Hz),7.30−7.40(6H,m).
【実施例167〜169】
表11の化合物を用い実施例163と同様に反応させ表12に示す化合物を合成した。

【実施例169】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メトキシカルボニルアミノ−2−メチルペンタン−1−オール

実施例163の化合物を用い実施例39と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(EI):499([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.18(3H,s),1.57−1.84(4H,m),2.71(2H,t,J=7.3Hz),3.59−3.69(3H,m),3.63(3H,s),4.71(1H,br s),5.02(2H,s),6.86−6.94(3H,m),7.13−7.17(2H,m),7.21−7.25(1H,m),7.30−7.41(6H,m)。
<実施例170および171>
(+)−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メトキシカルボニルアミノ−2−メチルペンタン−1−オールおよび(−)−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メトキシカルボニルアミノ−2−メチルペンタン−1−オール
上記実施例169の化合物を高速液体クロマトグラフィー(キラルセルOD,ヘキサン:イソプロパノール=70:30、測定波長:UV254nm、流速:3mL/min)で光学分割した。
前溶出部分から [α]24.0+15° (C=1.0,クロロホルム)の化合物を
後溶出部分から [α]24.7−12° (C=1.0,クロロホルム)の化合物を得た。
【実施例172】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチル−2−メトキシカルボニルアミノペンタン−1−オール

実施例164の化合物を用い実施例39と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
MS(EI):513([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.83(3H,t,J=7.3Hz),1.51−1.73(6H,m),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.63(3H,s),3.65−3.70(3H,m),4.63(1H,br s),5.02(2H,s),6.86−6.94(3H,m),7.12−7.17(2H,m),7.20−7.24(1H,m),7.30−7.40(6H,m)。
<実施例173および174>
(+)−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチル−2−メトキシカルボニルアミノペンタン−1−オールおよび(−)−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチル−2−メトキシカルボニルアミノペンタン−1−オール
実施例172の化合物を高速液体クロマトグラフィー(キラルセルOD,ヘキサン:イソプロパノール=60:40、測定波長:UV254nm、流速:3mL/min)で光学分割した。
前溶出部分から [α]25.6+14° (C=1.0,クロロホルム)の無色油状物を
後溶出部分から [α]25.7−15° (C=1.0,クロロホルム)の無色油状物を得た。
【実施例175】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチルブタン−1−オール

実施例165の化合物を用い実施例39と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(EI):527([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.25(3H,s),1.44(9H,s),1.82(1H,td,J=13.0Hz,4.9Hz),2.06(1H,td,J=13.0Hz,4.9Hz),2.65−2.80(2H,m),3.66−3.74(2H,m),4.68(1H,br s),6.86−6.94(3H,m),7.15(2H,s),7.23(1H,t,J=8.0Hz),7.32−7.40(6H,m)。
<実施例176および177>
(+)−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチルブタン−1−オールおよび(−)−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチルブタン−1−オール
実施例175の化合物を高速液体クロマトグラフィー(キラルパックAD,ヘキサン:エタノール=85:15、測定波長:UV254nm、流速:3mL/min)で光学分割した。
前溶出部分から [α]25.3+4.6° (C=1.0,クロロホルム)の無色油状物を
後溶出部分から [α]25.6−2.2° (C=1.0,クロロホルム)の無色油状物を得た。
【実施例178】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチル−2−メトキシカルボニルアミノ−ブタン−1−オール

実施例166の化合物を用い実施例39と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(EI):499([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.94(3H,t,J=7.3Hz),1.69(2H,q,J=7.3Hz),1.80−1.94(2H,m),2.62−2.75(2H,m),3.65(3H,s),3.77(3H,m),4.77(1H,br),5.02(2H,s),6.86−6.95(3H,m),7.16(2H,s),7.23(1H,t,J=8.0Hz),7.32−7.41(6H,m)。
<実施例179および180>
(+)−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチル−2−メトキシカルボニルアミノ−ブタン−1−オールおよび(−)−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチル−2−メトキシカルボニルアミノ−ブタン−1−オール
実施例178の化合物を実施例173および174と類似の分取条件にて光学分割した。
前溶出部分から [α]25.6+11.1° (C=1.0,クロロホルム)の無色油状物を
後溶出部分から [α]26.1−9.67° (C=1.0,クロロホルム)の無色油状物を得た。
【実施例181〜183】
表12の化合物を用い実施例39と同様に反応させ表13に示した化合物を合成した。

【実施例184】
(±)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルペンタン−1−オール

実施例169の化合物(527mg)を5mol/L水酸化カリウム水溶液(2mL)、テトラヒドロフラン(2mL)およびメタノール(3mL)の混合溶媒に溶解し、還流させ4日間攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出後、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(アミノ化シリカゲル,酢酸エチル:エタノール=20:1)で精製し、目的物(311mg)を薄黄色油状物として得た。
MS(FAB+):442([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.04(3H,s),1.37−1.67(4H,m),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.29(2H,q,J=9.2Hz),5.02(2H,s),6.86−6.94(3H,m),7.12−7.17(2H,m),7.21−7.25(1H,m),7.31−7.41(6H,m).
【実施例185】
(+)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルペンタン−1−オール
実施例170の化合物を用い上記実施例184と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
元素分析値(%):C2528ClNOS・1/3HOとして
C H N
計算値 : 67.00 6.45 3.13
実測値 : 67.03 6.51 3.20
[α]25.2+2.0° (C=1.0,クロロホルム)
【実施例186】
(−)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルペンタン−1−オール
実施例171の化合物を用い実施例184と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
元素分析値(%):C2528ClNOS・1/4HOとして
C H N
計算値 : 67.23 6.44 3.14
実測値 : 67.19 6.44 3.15
[α]25.5−2.6° (C=1.0,クロロホルム)
【実施例187】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−ブトキシカルボニルアミノ−2−エチルペンタン−1−オール

実施例157の化合物を用いt−ブタノールをメタノールのかわりに使用し、実施例163と同様に反応させた後、実施例39と同様に還元し目的物を無色油状物として得た。
MS(EI):555([M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.83(3H,t,J=7.3Hz),1.42(9H,s),1.55−1.72(6H,m),2.70(2H,t,J=6.7Hz),3.64−3.66(2H,m),4.49(1H,br s),5.02(2H,s),6.82−6.95(3H,m),7.12−7.17(2H,m),7.20−7.25(1H,m),7.30−7.41(6H,m)。
【実施例188】
(±)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルペンタン−1−オール、塩酸塩

実施例187の化合物を用い実施例76と同様に反応させ目的物を淡黄色アモルファスとして得た。
MS(HR−FAB+):456.1789
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.93(3H,t,J=7.3Hz),1.65−1.75(6H,m),2.69(2H,m),3.66(2H,m),4.21(1H,br s),5.00(2H,s),6.84−6.94(3H,m),7.12−7.23(3H,m),7.29−7.39(6H,m)。
【実施例189】
(+)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルペンタン−1−オール
実施例173の化合物を用い実施例184と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
MS(HR−FAB+):456.1753
元素分析値(%):C2630ClNOS・2/5HOとして
C H N
計算値 : 67.39 6.71 3.03
実測値 : 67.35 6.74 2.89
[α]25.2+1.4° (C=1.0,クロロホルム)
【実施例190】
(−)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルペンタン−1−オール
実施例174の化合物を用い実施例184と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
MS(HR−FAB+):456.1773
元素分析値(%):C2630ClNOS・2/5HOとして
C H N
計算値 : 67.39 6.71 3.03
実測値 : 67.25 6.62 2.94
[α]25.5−2.0° (C=1.0,クロロホルム)
【実施例191】
(±)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルブタン−1−オール、塩酸塩

実施例175の化合物を用い実施例76と同様に反応させ目的物を無色粉末として得た。
MS(FAB+):428([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.22(3H,s),1.72−1.76(2H,m),2.70(2H,t,J=8.5Hz),3.39−3.43(1H,m),3.47−3.50(1H,m),5.10(2H,s),5.54(1H,m),6.90−7.02(3H,m),7.24−7.42(9H,m),7.77(3H,br)。
融点 150−153℃(iPrO)
【実施例192】
(+)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルブタン−1−オール、塩酸塩
実施例176の化合物を用い実施例76と同様に反応させ目的物を無色粉末として得た。
MS(FAB+):428([M+H]
[α]24.9+3.8° (C=1.0,メタノール)
融点 157−159℃(iPrO)
【実施例193】
(−)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルブタン−1−オール、塩酸塩
実施例177の化合物を用い実施例76と同様に反応させ目的物を無色粉末として得た。
MS(FAB+):428([M+H]
[α]24.5−4.3° (C=1.0,メタノール)
融点 155−158℃(iPrO)
【実施例194】
(±)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルブタン−1−オール

実施例178の化合物を用い実施例184と同様に反応させ目的物を淡黄色油状物として得た。
MS(FAB+):442([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.93(3H,t,J=7.3Hz),1.38−1.71(4H,m),2.64−2.71(2H,m),3.40(2H,s),5.02(2H,s),6.86−6.93(3H,m),7.15(2H,s),7.23(1H,t,J=8.0Hz),7.31−7.40(6H,m)。
【実施例195】
(+)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルブタン−1−オール
実施例180の化合物を用い実施例184と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(FAB+):442([M+H]
[α]28.5+2.7° (C=1.0,クロロホルム)
【実施例196】
(−)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルブタン−1−オール
実施例179の化合物を用い実施例184と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(FAB+):442([M+H]
[α]28.5−3.3° (C=1.0,クロロホルム)
【実施例197〜199】
表13に示した化合物を実施例184と同様に反応させ表14に示した化合物を合成した。

【実施例200】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−(4−クロロベンゾイル)アミノブタノール

実施例101の化合物(900mg)、p−クロロ安息香酸(470mg)、WSC(575mg)、トリエチルアミン(0.84mL)の塩化メチレン(30mL)溶液を常温にて8時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出後、水、希塩酸、水、飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、目的物(800mg)を無色油状物として得た。
FABMS:552([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.88−2.00(2H,m),2.37(1H,br),2.76−2.88(2H,m),3.73−3.84(2H,m),4.20−4.24(1H,m),5.02(2H,s),6.33(1H,d,J=8.0Hz),6.88(1H,dd,J=7.3Hz,1.8Hz),6.90−6.94(2H,m),7.13(1H,dd,J=8.0Hz,1.8Hz),7.17(1H,d,J=8.0Hz),7.23(1H,d,J=8.0Hz),7.30−7.39(6H,m),7.41(2H,d,J=8.6Hz),7.69(2H,d,J=8.6Hz)。
【実施例201】
2−アセチルアミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]ブタン−1−オール

実施例101の化合物(5.55g)の塩化メチレン(80mL)溶液に、トリエチルアミン(6.86ml)および塩化アセチル(3.50ml)を氷冷下にて加え4時間撹拌した。反応液に水を加えたのち溶媒を減圧留去し、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、N,O−ジアセチル体(4.21g)を無色粉末として得た。この化合物(620mg)のエタノール(2.00mL)溶液に、5N水酸化カリウム水溶液(0.25ml)を加え常温にて1時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、目的物(552mg)を無色粉末として得た。
FABMS:456([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.72−1.89(2H,m),2.02(3H,s),2.69−2.83(2H,m),3.63(1H,dd,J=11.0Hz,5.0Hz),3.71(1H,dd,J=11.0Hz,3.0Hz),3.98−4.01(1H,m),4.20−4.29(1H,m),5.02(2H,s),5.70(1H,d,J=7.9),6.87−6.95(3H,m),7.15(2H,s),7.23(1H,t,J=8.4Hz),7.31−7.41(6H,m)。
融点 78−81℃(EtOH).
【実施例202】
4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルアミノブタン−1−オール

上記実施例201で得られたN,O−ジアセチル体(1.00g)のテトロヒドロフラン(10mL)溶液に、水素化アルミニウムリチウム(191mg)を氷冷下にて加え2時間撹拌した。反応液に1mol/L水酸化カリウム水溶液を滴下して加え、さらに水を加え希釈しセライトろ過し、溶媒を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(アミノ化シリカゲル,酢酸エチル)で精製し、目的物(210mg)を無色油状物として得た。
FABMS:442([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.10(3H,t,J=7.3),1.63−1.80(2H,m),1.82(1H,br),2.58−2.75(5H,m),3.36(1H,dd,J=10.5Hz,6.4Hz),3.67(1H,dd,J=10.5Hz,4.0Hz),5.01(2H,s),6.86−6.94(3H,m),7.14(2H,s),7.23(1H,t,J=7.3Hz),7.31−7.40(6H,m)。
【実施例203】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルスルフィニル)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノペンタン−1−オール

実施例102の化合物(1.20g)の塩化メチレン(20mL)溶液に、m−クロロ過安息香酸(588mg)を氷冷下にて加え30分撹拌した。反応液に飽和重曹水を加えたのち溶媒を減圧留去し、酢酸エチルで抽出し飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製したところ、実施例203を無色アモルファス(1.04g)および実施例204を無色アモルファス(180mg)として得た。
FABMS:544([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.43(9H,s),1.54−1.69(5H,m),2.72−2.78(2H,m),3.52−3.57(1H,m),3.67(2H,d,J=8.5Hz),4.63(1H,br),5.10(1H,s),7.05(1H,dd,J=8.6Hz,2.0Hz),7.19(1H,d,J=7.9Hz),7.26−7.30(2H,m),7.31−7.42(7H,m),7.60(1H,d,J=1.2Hz)。
【実施例204】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルスルホニル)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノペンタン−1−オール

実施例203参照。無色アモルファス。
FABMS:560([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.43(9H,s),1.54−1.70(5H,m),2.73−2.81(2H,m),3.53−3.57(1H,m),3.67(2H,d,J=8.5Hz),4.62(1H,br),5.10(1H,s),7.15−7.18(1H,m),7.32−7.44(7H,m),7.52(2H,m,J=6.6Hz,1.2Hz),7.68(1H,dd,J=8.6Hz,1.8Hz),7.87(1H,d,J=1.9Hz)。
【実施例205】
2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルスルフィニル)−2−クロロフェニル]ペンタン−1−オール、塩酸塩

実施例203の化合物を用い、実施例76と同様に反応させ目的物を黄色粉末として得た。
FABMS:454([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.51−1.58(4H,m),2.69(2H,t,J=7.3Hz),3.06(1H,br),3.38−3.44(1H,m),3.53−3.58(1H,m),5.15(2H,s),5.26(1H,t,J=4.9Hz),7.13(1H,dd,J=8.0Hz,2.0Hz),7.30−7.51(9H,m),7.62(1H,dd,J=8.0Hz,2.0Hz),7.76(1H,d,J=2.0Hz),7.84(3H,br)。
融点 114−116℃(CHCl−iPrO)
【実施例206】
2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルスルホニル)−2−クロロフェニル]ペンタン−1−オール、塩酸塩

実施例204の化合物を用い、実施例76と同様に反応させ目的物を淡黄色粉末として得た。
FABMS:460([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.51−1.63(4H,m),2.76(2H,t,J=7.3Hz),3.08(1H,br),3.40−3.43(1H,m),3.56−3.58(1H,m),5.21(2H,s),5.27(1H,t,J=4.9Hz),7.34−7.41(4H,m),7.46(2H,d,J=6.7Hz),7.55−7.61(4H,m),7.80(3H,br),7.88(1H,dd,J=8.6Hz,1.8Hz),8.00(1H,d,J=1.8Hz)。
融点 154−156℃(CHCl−iPrO).
<実施例207および208>
(+)−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−プロピル−2−t−ブトキシカルボニルアミノペンタン−1−オールおよび(−)−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−プロピル−2−t−ブトキシカルボニルアミノペンタン−1−オール

実施例197の化合物をアセトニトリルに溶解した後、BocOを加えて常温にて反応させた後、溶媒を留去後、残渣を高速液体クロマトグラフィー(キラルパックOD−H,ヘキサン:エタノール=97:3、測定波長:UV254nm、流速:3mL/min)で光学分割した。
前溶出部分から [α]25.1−10.2° (C=1.08,クロロホルム)の無色油状物を、
後溶出部分から [α]22.9+9.48° (C=1.16,クロロホルム)の無色油状物を得た。
FABMS:570([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.90(3H,t,J=7.3Hz),1.20−1.76(8H,m),1.42(9H,s),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.63−3.66(2H,m),4.51(1H,br),5.02(2H,s),6.86−6.95(3H,m),7.14−7.15(2H,m),7.23(1H,d,J=7.8Hz),7.33−7.41(6H,m)。
【実施例209】
(+)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−プロピルペンタン−1−オール

上記実施例208の化合物を用い、実施例76と同様に反応させ目的物を無色粉末として得た。
FABMS:470([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 0.83(3H,t,J=7.3Hz),1.02−1.24(2H,m),1.16−1.24(2H,m),1.40−1.54(4H,m),2.66(2H,br s),3.37−3.38(2H,m),5.08(2H,s),5.41−5.43(1H,m),6.89(1H,d,J=7.3Hz),6.95−7.00(2H,m),7.23(1H,d,J=7.3Hz),7.31−7.41(8H,m),7.69−7.83(3H,br)。
融点 55−57℃.
[α]23.4+3.9° (C=0.98,MeOH)
【実施例210〜211】
ジメチルプロパギルマロン酸エステル、ジエチルイソブチルマロン酸エステルを用いて実施例152と同様に反応させ、表15に示した化合物を合成した。

【実施例212】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−ヒドロキシメチル−2−プロパルギルペンタン酸メチル

実施例210の化合物(1.64g)をTHF(40mL)に溶解し、氷冷下、LiAl(OtBu)3H(3.88g)を加え撹拌。その後常温までゆるやかに昇温し2日間撹拌した。再度氷冷し、希塩酸を加えた後、不溶物を濾去し酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、目的物(1.12g)を無色油状物として得た。
FABMS:508([M+H]
【実施例213】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−イソブチル−2−ヒドロキシメチルペンタン酸エチル

実施例211の化合物を用い、上記実施例212と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(EI):540[M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.85(3H,d,J=6.7Hz),0.86(3H,d,J=6.7Hz),1.26(3H,t,J=7.3Hz),1.45−1.77(7H,m),2.16(1H,t,J=6.7Hz),2.68(2H,t,J=7.3Hz),3.60(1H,dd,J=11.6Hz,6.7Hz),3.78(1H,dd,J=11.6Hz,6.7Hz),4.11−4.17(2H,m),5.02(2H,s),6.85−6.94(3H,m),7.12−7.17(2H,m),7.22(1H,t,J=7.8Hz),7.30−7.40(6H,m)。
【実施例214】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メトキシメチルオキシメチル−2−プロパルギルペンタン酸メチル

実施例212の化合物(1.12g)をアセトニトリル(30mL)に溶解し、氷冷撹拌下、ジイソプロピルアミン(0.58mL)、MOMCl(0.25mL)を加えた。一晩撹拌し、水を加えた後酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製し、目的物(1.12g)を無色油状物として得た。
MS(EI):552[M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.45−1.50(1H,m),1.59−1.73(3H,m),1.94(1H,t,J=2.4Hz),2.56−2.73(4H,m),3.33(3H,s),3.57−3.74(5H,m),4.59(2H,s),5.02(2H,s),6.85−6.94(3H,m),7.10−7.16(2H,m),7.22(1H,t,J=7.9Hz),7.32−7.39(6H,m)。
【実施例215】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−イソブチル−2−メトキシメチルオキシメチルペンタン酸エチル

実施例213の化合物を用い、上記実施例214と同様に反応させ目的物を黄色油状物として得た。
MS(EI):584[M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.83(3H,d,J=6.8Hz),0.85(3H,d,J=6.8Hz),1.24(3H,t,J=7.3Hz),1.45−1.76(7H,m),2.69(2H,t,J=7.3Hz),3.32(3H,s),3.57(1H,d,J=9.8Hz),3.65(1H,d,J=9.8Hz),4.08−4.14(2H,m),4.57(2H,s),5.02(2H,s),6.85−6.95(3H,m),7.11−7.16(2H,m),7.22(1H,t,J=7.8Hz),7.30−7.41(6H,m)。
【実施例216】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メトキシメチルオキシメチル−2−プロパルギルペンタン酸

実施例214の化合物(1.12g)をMeOH:THF=1:1(12mL)溶液に、10%−水酸化ナトリウム水溶液(4mL)を加え加熱還流した。20時間後、水で希釈し希塩酸で酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去後、目的物(1.09g)を黄色油状物として得た。
MS(EI):538[M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.53−1.77(4H,m),1.96(1H,t,J=2.4Hz),2.59(1H,dd,J=17.1Hz,2.4Hz),2.68−2.73(3H,m),3.33(3H,s),3.69(1H,d,J=9.8Hz),3.73(1H,d,J=9.8Hz),4.60(2H,s),5.01(2H,s),6.85−6.93(3H,m),7.11(1H,d,J=7.9Hz),7.15(1H,dd,J=7.9Hz,1.8Hz),7.22(1H,t,J=7.9Hz),7.30−7.40(6H,m)。
【実施例217】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−イソブチル−2−メトキシメチルオキシメチルペンタン酸

実施例215の化合物を用い、上記実施例216と同様に反応させ目的物を黄色油状物として得た。
FABMS:556([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.83(3H,d,J=6.8Hz),0.85(3H,d,J=6.8Hz),1.47−1.84(7H,m),2.69(2H,t,J=7.3Hz),3.31(3H,s),3.56(1H,d,J=9.2Hz),3.65(1H,d,J=9.2Hz),4.58(2H,s),5.01(2H,s),6.86(1H,dd,J=8.6Hz,2.4Hz),6.90−6.94(2H,m),7.11−7.16(2H,m),7.22(1H,t,J=7.8Hz),7.30−7.40(6H,m)。
【実施例218】
7−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−4−メトキシカルボニルアミノ−4−メトキシメチルオキシメチル−1−ヘプチン

実施例216の化合物を用い実施例163と同様に反応させ、目的物を無色油状物として得た。
FABMS:568([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.57−1.66(4H,m),1.85−1.93(1H,m),1.99(1H,t,J=2.4Hz),2.00−2.05(1H,m),2.64−2.75(4H,m),3.35(3H,s),3.61(3H,s),3.62(1H,d,J=9.8Hz),3.71(1H,d,J=9.8Hz),4.61(2H,s),4.92(1H,s),5.01(2H,s),6.85−6.94(3H,m),7.12−7.17(2H,m),7.22(1H,t,J=7.9Hz),7.30−7.40(6H,m)。
【実施例219】
7−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−4−メトキシカルボニルアミノ−4−メトキシメチルオキシメチル−2−メチルヘプタン

実施例217の化合物を用い実施例163と同様に反応させ、目的物を黄色油状物として得た。
MS(EI):585[M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.91(3H,d,J=6.8Hz),0.92(3H,d,J=6.8Hz),1.58−1.82(7H,m),2.68(2H,t,J=7.3Hz),3.34(3H,s),3.56(3H,s),3.78(1H,d,J=11.0Hz),3.87(1H,d,J=11.0Hz),4.59(2H,s),4.70(1H,s),5.02(2H,s),6.82−6.94(3H,m),7.11−7.14(2H,m),7.17−7.24(1H,m),7.32−7.39(6H,m)。
【実施例220】
4−アミノ−7−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−4−メトキシメチルオキシメチル−1−ヘプチン

実施例218の化合物を用い、実施例184と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
MS(EI):509[M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.51(2H,br),1.56−1.68(4H,m),2.01(1H,t,J=2.4Hz),2.32(1H,dd,J=16.5Hz,2.4Hz),2.38(1H,dd,J=16.5Hz,2.4Hz),2.71(2H,t,J=7.3Hz),3.35(3H,s),3.37(1H,d,J=9.2Hz),3.43(1H,d,J=9.2Hz),4.62(2H,s),5.02(2H,s),6.87(1H,dd,J=8.6Hz,2.4Hz),6.91−6.94(2H,m),7.15(2H,s),7.22(1H,t,J=7.9Hz),7.30−7.41(6H,m)。
【実施例221】
4−アミノ−7−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−4−メトキシメチルオキシメチル−2−メチルヘプタン

実施例219の化合物を用い、実施例184と同様に反応させ目的物を黄色油状物として得た。
MS(EI):527[M]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 0.93(3H,d,J=6.8Hz),0.94(3H,d,J=6.8Hz),1.24−1.32(4H,m),1.48−1.62(4H,m),1.68−1.75(1H,m),2.69(2H,t,J=7.3Hz),3.27(1H,d,J=9.2Hz),3.32(1H,d,J=9.2Hz),3.35(3H,s),4.61(2H,s),5.01(2H,s),6.86(1H,dd,J=7.9Hz,2.4Hz),6.91−6.94(2H,m),7.12−7.17(2H,m),7.22(1H,t,J=7.9Hz),7.30−7.40(6H,m)。
【実施例222】
2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−プロパルギルペンタン−1−オール、塩酸塩

実施例220の化合物を用い、実施例76と同様に反応させ目的物を無色アモルファスとして得た。
FABMS:466([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.65(4H,br s),2.67(2H,t,J=7.3Hz),3.08(1H,s),3.46(2H,br),5.10(2H,s),5.56(1H,br),6.91(1H,d,J=7.9Hz),6.96−7.02(2H,m),7.24(1H,dd,J=7.9Hz,1.8Hz),7.30−7.40(8H,m),7.88(3H,br)。
【実施例223】
2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−イソブチルペンタン−1−オール、塩酸塩

実施例221の化合物を用い、実施例76と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。
FABMS:484([M+H]
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ 0.84(3H,d,J=6.7Hz),0.86(3H,d,J=6.7Hz),1.07−1.18(2H,m),1.29−1.33(2H,m),1.48−1.55(2H,m),1.62−1.68(1H,m),2.62(2H,t,J=7.3Hz),3.07(1H,d,J=9.8Hz),3.11(1H,d,J=9.8Hz),4.44(1H,br),5.09(2H,s),6.88−7.00(3H,m),7.22(1H,dd,J=7.9Hz,J=1.8Hz),7.29−7.42(8H,m)。
【実施例224】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メトキシメチルオキシメチルペンタン−1−オール

2−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−1,3−プロパンジオール(5.00g)をMeCN(100mL)に溶解し、氷冷下、ジイソプロピルエチルアミン(2.03mL)、MOMCl(0.88mL)を加え、常温まで16時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(2.36g)を無色油状物として得た。
FABMS:602([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.43(9H,s),1.54−1.68(4H,m),1.81−1.86(1H,m),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.34(3H,s),3.46(1H,d,J=9.8Hz),3.63−3.72(3H,m),3.99(1H,br),4.60(2H,s),5.02(2H,s),5.07(1H,br),6.87(1H,dd,J=8.6Hz,2.4Hz),6.91−6.95(2H,m),7.11−7.16(2H,m),7.22(1H,t,J=7.9Hz),7.30−7.43(6H,m)。
【実施例225】
5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メトキシメチルオキシメチルペンタナール

上記実施例224の化合物を用い、実施例133と同様にして酸化し、目的物を無色油状物として得た。
FABMS:600([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.43(9H,s),1.54−1.60(2H,m),1.77−1.84(1H,m),2.00−2.15(1H,m),2.68(2H,t,J=7.3Hz),3.30(3H,s),3.78(1H,d,J=9.8Hz),3.98(1H,d,J=9.8Hz),4.57(2H,s),5.02(2H,s),5.39(1H,br),6.86−6.95(3H,m),7.07−7.14(2H,m),7.21−7.39(7H,m),9.40(1H,s)。
【実施例226】
7−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−4−t−ブトキシカルボニルアミノ−4−メトキシメチルオキシメチル−3−ヘプテン

EtPhPI(906mg)をTHF(20mL)に溶解し、アルゴンガス下、−78℃に冷却しLDA(2.20mL)を加え10分撹拌した。いったん0℃で5分撹拌した後再度−78℃に冷却し、上記実施例225の化合物(1.00g)のTHF(10mL)溶液を滴下した。−78℃にて1時間、常温にて1時間撹拌した後、水を加え酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製し、目的物(172mg)を黄色油状物として得た。
FABMS:612([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.41(9H,s),1.60−1.66(2H,m),1.74(3H,dd,J=7.3Hz,1.8Hz),1.89−1.93(2H,m),2.69(2H,t,J=8.0Hz),3.34(3H,s),3.64(1H,d,J=9.2Hz),3.71(1H,d,J=9.2Hz),4.60(2H,s),4.83(1H,br),5.02(2H,s),5.30(1H,br d,J=12.2Hz),5.54−5.57(1H,m),6.86(1H,dd,J=8.0Hz,2.4Hz),6.91−6.94(2H,m),7.11−7.16(2H,m),7.22(1H,t,J=7.9Hz),7.30−7.41(6H,m)。
【実施例227】
3−アミノ−7−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−4−ヒドロキシメチル−3−ヘプテン、塩酸塩
上記実施例226の化合物を用い、実施例76と同様に反応させ目的物を無色油状物として得た。

FABMS:468([M+H]
H−NMR(400MHz,CDCl)δ 1.61−1.75(4H,m),1.77(3H,dd,J=7.3Hz,1.8Hz),2.70(2H,t,J=8.0Hz),3.37(1H,d,J=10.4Hz),3.46(1H,d,J=10.4Hz),5.01(2H,s),5.19(1H,dd,J=12.2Hz,1.8Hz),5.55(1H,dq,J=12.2Hz,7.3Hz),6.87(1H,dd,J=7.8Hz,2.4Hz),6.91−6.94(2H,m),7.12−7.17(2H,m),7.22(1H,t,J=7.9Hz),7.31−7.40(6H,m)。
<実験例> マウス宿主対移植片拒絶反応に対する被験化合物の抑制作用
トランスプランテーション(Transplantation)、第55巻、第3号、第578−591頁,1993年.に記載の方法を参考にして行った。BALB/c系雄性マウス7〜12週齢(日本クレア、日本チャールス・リバーまたは日本エスエルシー)から脾臓を採取した。脾臓は、RPMI−1640培地(シグマ、ギブコまたは岩城硝子)中に取り出し、スライドグラス2枚ですり潰しセルストレーナー(70ミクロン、ファルコン)を通過させることにより脾細胞浮遊液にした。この脾細胞浮遊液を遠心して上清を除去した後、塩化アンモニウム−トリス等張緩衝液を加えて赤血球を溶血させた。RPMI−1640培地で3回遠心洗浄した後、RPMI−1640培地に浮遊した。これに最終濃度が25μg/mLとなるようにマイトマイシンC(協和醗酵)を加え、37℃、5%CO下で30分間培養した。RPMI−1640培地で3回遠心洗浄した後、RPMI−1640培地に2.5×10個/mLとなるように浮遊し、これを刺激細胞浮遊液とした。刺激細胞浮遊液20μL(5×10個/匹)を、27G針およびマイクロシリンジ(ハミルトン)を用いてC3H/HeN系雄性マウス6〜12週齢(日本クレア、日本チャールス・リバーまたは日本エスエルシー)の右後肢足蹠部皮下に注射した。正常対照群には、RPMI−1640培地のみを注射した。4日後に、右膝下リンパ節を摘出し、メトラーAT201型電子天秤(メトラー・トレド)を用いて重量を測定した。被験化合物は、刺激細胞注射日から3日後まで、1日1回、計4回、連日腹腔内投与した。対照群には、被験化合物の調製に用いたものと同じ組成の溶媒を投与した。結果を表16に示す。

以上のように、一般式(1)で表される本発明化合物は動物実験モデルにおいてその有効性が確認された。
【産業上の利用可能性】
上述のように、本発明は、新規なジアリールスルフィド基またはジアリールエーテル基を有するアミノアルコール誘導体、特に一方のアリール基のパラ位にアミノアルコール基を含む炭素鎖を有し、もう一方のアリール基のメタ位に置換基を有する化合物に強力な免疫抑制作用を有することを見出したものである。このような免疫抑制作用を有する化合物は、臓器移植および骨髄移植における拒絶反応の予防または治療薬、自己免疫疾患の予防または治療薬、関節リウマチの予防または治療薬、乾癬またはアトピー性皮膚炎の予防または治療薬及び気管支喘息または花粉症の予防または治療薬として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)

[式中、Rはハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、置換基を有しても良いフェノキシ基、置換基を有しても良いアラルキルオキシ基、炭素数1〜4の低級アルキルチオ基、炭素数1〜4の低級アルキルスルフィニル基、炭素数1〜4の低級アルキルスルホニル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、Rは水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、ベンジルオキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルキルチオ基を示し、Rは水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、フェニル基、置換基を有しても良いベンジル基、炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基を示し、Rは水素原子、モノハロゲノメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシメチル基、炭素数1〜4の低級アルキルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキル基、炭素数2〜4の低級アルケニル基、炭素数2〜4の低級アルキニル基を示し、R、Rは同一又は異なって水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、XはO、S、SO、SOを、nは1〜4の整数を示す]
で表されることを特徴とするアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物。
【請求項2】
前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1a)

[式中、YはOまたはSを示し、R、R、R及びnは前記定義に同じ]
で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物。
【請求項3】
前記Rが塩素原子であることを特徴とする請求項2に記載のアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物。
【請求項4】
前記Rがトリフルオロメチル基であることを特徴とする請求項2に記載のアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物。
【請求項5】
前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1b)

[式中、YはOまたはSを示し、R、R、R及びnは前記定義に同じ]
で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物。
【請求項6】
前記Rが塩素原子であることを特徴とする請求項5に記載のアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物。
【請求項7】
前記Rがトリフルオロメチル基であることを特徴とする請求項5に記載のアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物。
【請求項8】
前記一般式(1)で示される化合物が、
1)(±)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルペンタン−1−オール、
2)(+)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルペンタン−1−オール、
3)(±)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルペンタン−1−オール、
4)(+)−2−アミノ−5−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルペンタン−1−オール、
5)(±)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルブタン−1−オール、
6)(+)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−メチルブタン−1−オール、
7)(±)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルブタン−1−オール、
8)(−)−2−アミノ−4−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]−2−エチルブタン−1−オール、又は
9)3−アミノ−6−[4−(3−ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]ヘキサン−2−オールである請求項1記載のアミノアルコール誘導体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物。
【請求項9】
一般式(1)

[式中、Rはハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、置換基を有しても良いフェノキシ基、置換基を有しても良いアラルキルオキシ基、炭素数1〜4の低級アルキルチオ基、炭素数1〜4の低級アルキルスルフィニル基、炭素数1〜4の低級アルキルスルホニル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、アラルキルオキシ基、Rは水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、ベンジルオキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルキルチオ基を示し、Rは水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、フェニル基、置換基を有しても良いベンジル基、炭素数1〜5の低級脂肪族アシル基、置換基を有しても良いベンゾイル基を示し、Rは水素原子、モノハロゲノメチル基、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシメチル基、炭素数1〜4の低級アルキルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキル基、炭素数2〜4の低級アルケニル基、炭素数2〜4の低級アルキニル基を示し、R、Rは同一又は異なって水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、XはO、S、SO、SOを、nは1〜4の整数を示す]
で表されることを特徴とするアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物の少なくとも一種類以上を有効成分とする免疫抑制剤。
【請求項10】
前記一般式(1)で示される化合物が、一般式(1a)

[式中、YはOまたはSを示し、R、R、R及びnは前記定義に同じ]
で表されるアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物の少なくとも一種類以上を有効成分とすることを特徴とする請求項9に記載の免疫抑制剤。
【請求項11】
前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1b)

[式中、YはOまたはSを示し、R、R、R及びnは前記定義に同じ]
で表されるアミノアルコール誘導体、その光学異性体及び薬理学的に許容しうる塩並びにその水和物の少なくとも一種類以上を有効成分とすることを特徴とする請求項9に記載の免疫抑制剤。
【請求項12】
前記免疫抑制剤が、自己免疫疾患の予防または治療薬であることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の免疫抑制剤。
【請求項13】
前記免疫抑制剤が、関節リウマチの予防または治療薬であることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の免疫抑制剤。
【請求項14】
前記免疫抑制剤が、乾癬またはアトピー性皮膚炎の予防または治療薬であることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の免疫抑制剤。
【請求項15】
前記免疫抑制剤が、気管支喘息または花粉症の予防または治療薬であることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の免疫抑制剤。
【請求項16】
前記免疫抑制剤が臓器移植および骨髄移植における拒絶反応の予防または治療薬であることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の免疫抑制剤。

【国際公開番号】WO2004/026817
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【発行日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537562(P2004−537562)
【国際出願番号】PCT/JP2003/011753
【国際出願日】平成15年9月16日(2003.9.16)
【出願人】(000001395)杏林製薬株式会社 (120)
【Fターム(参考)】