説明

アミノキノキサリン化合物及びポリアミノキノキサリン化合物、並びにその利用

優れた耐熱性を有し、電気化学的酸化還元電位を容易にコントロール可能で、また、化合物自体のバンドギャップが非常に狭く、更に強い蛍光発光特性を有する下記式(1a)で表されるアミノキノキサリン化合物及び該化合物を重合してなるポリアミノキノキサリン化合物を提供する。


(式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基等を表し、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基等を表し、X1は、−NH−R5−NH2又は−NH−R6を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノキノキサリン化合物及びその重合体であるポリアミノキノキサリン化合物、並びにその利用に関する。
【背景技術】
【0002】
2次元にπ共役系を広げた芳香族化合物、ヘテロ原子を有する複素環化合物は、近年その発光特性、電子、ホールの輸送特性を利用し様々な電子デバイスに利用されてきた。例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子では、π共役系を利用した高分子系デバイスとそれぞれの層に機能を分離し、積層させた低分子デバイスに大別されるが、特に低分子材料ではそのキャリア易動度、蛍光発光特性が要求されることから、誘導体展開において自由にそのバンドギャップを変化させることが要求されてきた。また、これらはその膜特性も重要であり、特に安定なアモルファス膜を形成することが要求されてきた(例えば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3及び特許文献1参照)。
【0003】
電池においても化合物の酸化、及び還元電位のコントロールが要求されている(例えば、非特許文献4参照)。また、電池に用いられる電極活物質は電解液との関係で、その酸化還元電位を電解液の分解電圧以内に収める必要から、酸化還元電位のコントロールは重要な課題であった。
【0004】
半導体特性では、狭バンドギャップ化を達成するためπ共役系高分子の検討が一般に行われているが、一般にπ共役系高分子は溶剤に不溶で扱い難く、また、構造制御が難しかった。また、バンドギャップを狭くする別の方法として、π共役系を2次元的に広げる方法があるが(例えば、非特許文献5及び非特許文献6参照)、これら材料も不溶、不融で扱いが不便である。また、一般的なπ共役系高分子はドーピングにより不純物半導体としての挙動が得られるが、1つの物質でp型、n型の半導体を安定に作成することは難しかった。
【0005】
【非特許文献1】ポリマー(Polymer)、英国、1983年、24巻、p.748
【非特許文献2】ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Japanese Journal of Applied Physics)、1986年、25巻、p.773
【非特許文献3】アプライド・フィジックス・レターズ(Applied Physics Letters)、米国、1987年、51巻、p.913
【非特許文献4】電気化学及び工業物理化学、1986年、54巻、p.306
【非特許文献5】シンセティック メタルズ(Synthetic Metals)、米国、1995年、69巻、p.599−600
【非特許文献6】ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(Journal of the American Chemical Society)、米国、1995年、177巻25号、p.6791−6792
【特許文献1】米国特許第4,356,429号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、これらの状況のもと、新しい分子構造を有する化合物を探索すべく鋭意研究の結果完成したものである。本発明の目的は、優れた耐熱性を有し、かつ、水又は有機溶媒に可溶で、偏光解消度、電気化学的酸化還元電位のコントロールが可能な、また化学的・電気化学的酸化還元により明瞭な色の変化を示し、それ自身で導電性並びにキャリア移動性を示すアミノキノキサリン化合物及びポリアミノキノキサリン化合物を提供することにある。
本発明の別の目的はこのような新規なアミノキノキサリン化合物及びポリアミノキノキサリン化合物を、スピンコート等によりフィルム等の成形体にする事で、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、半導体、半導体素子、非線型光学材料等として利用することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は以下の[1]〜[34]の発明に関する。
[1] 式(1a)
【化1】

〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R1とR2とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R3とR4とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、X1は、−NH−R5−NH2又は−NH−R6を表し、R5は、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、R6は、水素原子、C1〜C10アルキル基、アセチル基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)。〕
で表されるアミノキノキサリン化合物。
[2] 前記R1及びR2が、それぞれ独立して、式(2)
【化2】

(式中R7〜R11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C4シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
である[1]のアミノキノキサリン化合物。
[3] 前記R1及びR2が、それぞれ独立して、式(3)
【化3】

(式中R12〜R18は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
である[1]のアミノキノキサリン化合物。
[4] 前記R1及びR2が、それぞれ独立して、式(4)
【化4】

(式中R19〜R21は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。A1はNH、O又はSを表す。)
である[1]のアミノキノキサリン化合物。
[5] 前記R1及びR2が、それぞれ独立して、式(5)
【化5】

(式中R22は、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、R23〜R26は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
である[1]のアミノキノキサリン化合物。
[6] 前記R5が、式(6)
【化6】

(式中R27〜R30は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
である[1]〜[5]のいずれかのアミノキノキサリン化合物。
[7] 前記R5が、式(7)
【化7】

(式中R31〜R32は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。W1はNH、O又はSを表す。)
である[1]〜[5]のいずれかのアミノキノキサリン化合物。
[8] 前記R5が、式(8)
【化8】

(式中R33〜R34は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。Q1はNH、O又はSを表す。)
である[1]〜[5]のいずれかのアミノキノキサリン化合物。
[9] 前記R5が、式(9)
【化9】

(式中R35〜R40は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
である[1]〜[5]のいずれかのアミノキノキサリン化合物。
[10] 前記R6が、式(10)
【化10】

(式中R41〜R45はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
である[1]〜[5]のいずれかのアミノキノキサリン化合物。
[11] 前記R6が、式(11)
【化11】

(式中R46〜R48はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。W2はNH、O又はSを表す。)
である[1]〜[5]のいずれかのアミノキノキサリン化合物。
[12] 前記R6が、式(12)
【化12】

(式中R49〜R51は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。Q2はNH、O又はSを表す。)
である[1]〜[5]のいずれかのアミノキノキサリン化合物。
[13] 前記R6が、式(13)
【化13】

(式中R52〜R58は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
である[1]〜[5]のいずれかのアミノキノキサリン化合物。
[14] 前記R1とR2とが単結合で結合して形成される基が、式(14)
【化14】

(式中A2はC又はNを表し、R59〜R66は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。ただし、A2がNのとき、R62及びR63は存在しない。)
である[1]のアミノキノキサリン化合物。
[15]
式(1b)
【化15】

〔式中、R1'及びR2'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)。R3、R4、X1、Y及びZは上記と同じ。〕
で表されるアミノキノキサリン化合物。
[16] 式(1c)
【化16】

〔式中、R3'及びR4'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)。R1、R2、X1、Y及びZは上記と同じ。〕
で表されるアミノキノキサリン化合物。
[17] 式(1d)
【化17】

〔式中、R1'、R2'、R3'、R4'及びX1は上記と同じ。〕
で表されるアミノキノキサリン化合物。
[18] 前記R1'とR2'とが一緒になって形成される基が、式(15)
【化18】

(式中A3はO又はSを表し、R67〜R70は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
で表される[15]又は[17]のアミノキノキサリン化合物。
[19]
前記R3'とR4'とが一緒になって形成される基が、式(16)
【化19】


(式中A4はO又はSを表し、R71〜R74は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
で表される[16]又は[17]のアミノキノキサリン化合物。
[20] 前記R3'とR4'とが一緒になって形成される基が、式(17)
【化20】

(式中R75及びR76は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、Zは、上記と同じ。)
で表される[16]又は[17]のアミノキノキサリン化合物。
[21] [1]のモノマーを重合してなる式(18a)
【化21】

〔式中、R1、R2、R3及びR4は上記と同じ。X2は、−NH−R77−NH−又は−NH−R78−を表し、R77及びR78は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、Yは、上記と同じ。nは、2以上の整数を表す。〕
で表されるポリアミノキノキサリン化合物。
[22] [15]のモノマーを重合してなる式(18b)
【化22】

〔式中、R1'、R2'、R3、R4、X2及びnは上記と同じ。]
で表されるポリアミノキノキサリン化合物。
[23] [16]のモノマーを重合してなる式(18c)
【化23】

〔式中、R1、R2、R3'、R4'、X2及びnは上記と同じ。〕
で表されるポリアミノキノキサリン化合物。
[24] [17]のモノマーを重合してなる式(18d)
【化24】

〔式中、R1'、R2'、R3、R4、X2及びnは上記と同じ。
で表されるポリアミノキノキサリン化合物。
[25] [1]〜[24]のいずれかのアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製されるフィルム。
[26] スピンコート法、キャスト法又は蒸着法により作製される[25]のフィルム。
[27] 圧縮成形により作製される[25]のフィルム。
[28] [1]〜[24]のいずれかのアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製されるエレクトロクロミック素子。
[29] [1]〜[24]のいずれかのアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製される半導体デバイス。
[30] [1]〜[24]のいずれかのアミノキノキサリン化合物若しくはポリアミノキノキサリン化合物を酸化剤又は電気化学的ドーピングにより酸化してなるp型半導体。
[31] [1]〜[24]のいずれかのアミノキノキサリン化合物若しくはポリアミノキノキサリン化合物を還元剤又は電気化学的ドーピングにより還元してなるn型半導体。
[32] [30]のp型半導体及び[31]のn型半導体を使用して作製される太陽電池。
[33] [1]〜[24]のいずれかのアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製される有機エレクトロルミネッセンス素子。
[34] [1]〜[24]のいずれかのアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製される非線形有機材料。
【発明の効果】
【0008】
本発明のアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物は、優れた耐熱性を有し、電気化学的酸化還元電位を容易にコントロール可能で、また、化合物自体のバンドギャップが非常に狭く、更に強い蛍光発光特性を有する。これらの化合物は1分子中に電子供与性基、電子受容性基を有しているため、p型及びn型半導体特性を有する。
これら化合物は蒸着法、スピンコート法、ディッピング法、キャスト法又はスクリーン印刷法により容易に薄膜化でき、エレクトロルミネッセンス素子材料、半導体、半導体素子、非線型光学材料等として応用できる。また、アミノキノキサリン化合物は、電解重合法で容易に高分子薄膜体が得られ、これを用いて容易に、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、半導体、半導体素子、非線型光学材料等として応用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る化合物は、上記式(1a)〜(1d)で表されるアミノキノキサリン化合物及び上記式(18a)〜(18d)で表されるポリアミノキノキサリン化合物である。
上記各式において、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R1とR2とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表す。
【0010】
また、R1'及びR2'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成してもよく、このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す。
具体的には、下記式(2)〜(5)、(14)及び(15)で示されるものが挙げられる。
【0011】
【化25】

【0012】
また、アミノキノキサリン化合物の溶解性を考慮した場合、R1、R2、R1'及びR2'は、さらに置換基Yで置換されていることが好ましく、置換基Yとしては、C1〜C10アルキル基又はC1〜C10アルコキシ基が好適であり、C1〜C5アルキル基又はC1〜C5アルコキシ基がより好ましい。スピンコート等のアモルファス性を考慮する場合、t−ブチル又はt−ブトキシが最も適している。また、アルキル基の場合、更にNBSを用いてBr化することや、更にこのブロム化された化合物はNaCNと反応させることにより、シアノ化が可能である。
【0013】
一方、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R3とR4とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表す。
【0014】
また、R3'及びR4'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成してもよく、このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、上記と同じ意味を表す。
【0015】
3(R3')及びR4(R4')、がアルキル基(アルキレン基)及びアルコキシル基(アルキレンオキシ基)の場合、導電率を考慮すると、それらの炭素数は、1〜5であることが好ましい。また、酸化還元電位を良好にするという点から、R3及びR4は、フェニル基、ナフチル基又はチエニル基が好ましい。さらに、電気特性という点から、これらの基も、さらに置換基Yで置換されていることが好ましい。置換基Yとしては、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基が好ましく、C1〜C5アルキル基又はC1〜C5アルコキシ基がより好ましい。
具体的には、上記R1、R2、R1'及びR2'で例示した(2)〜(5)、(14)で示されるものに加え、例えば、下記(16)及び(17)で示される基などが挙げられる。
【0016】
【化26】

【0017】
また、上記式(1a)〜(1d)において、R5は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環である。具体的には、下記式(6)〜(9)で示される基が挙げられる。
【0018】
【化27】

【0019】
また、上記式(1a)〜(1d)において、R6は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C10アルキル基、アセチル基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基である。具体的には、下記式(10)〜(13)で示される基が挙げられる。
【0020】
【化28】

【0021】
上記式(18a)〜(18d)において、R77及びR78は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環である。
【0022】
上記R5、R77及びR78は、酸化還元電位を良好にするという点から、特に、2価のベンゼン環、2価のナフタレン環又は2価のチオフェン環が望ましい。また、ポリアミノキノキサリン化合物からなる膜等の電気特性を安定に保つという点から、これらの環状置換基は、さらに置換基Yで置換されていることが好ましい。
6についても、酸化還元電位を良好にするという点から、フェニル基、ナフチル基又はチエニル基が好ましい。
なお、ポリアミノキノキサリン化合物からなる膜等のアモルファス性を安定に保つという点から、これらのR5、R6、R77及びR78は、さらに置換基Yで置換されていることが好ましい。これらの場合も、置換基Yとしては、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基が好ましく、C1〜C5アルキル基又はC1〜C5アルコキシ基がより好ましい。
【0023】
また、式(18a)〜(18d)で示されるポリアミノキノキサリン化合物の分子量は特に限定されるものではないが、重量平均分子量として1,000〜100,000、特に4,000〜50,000であることが好ましい。このことから、上記式(18)におけるnは、2以上の正の整数であるが、ポリアミノキノキサリン化合物を上記重量平均分子量の範囲とする数であることが好ましく、例えば、n=2〜400とすることができる。
【0024】
なお、上記各式において、C1〜C10アルキル基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、2−エチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル及び4−メチルペンチル等があげられる。なお、C1〜C10アルキレン基としては、上記各アルキル基の水素原子を1つ外してなる基が挙げられる。
【0025】
1〜C10ハロアルキル基としては、上記各アルキル基の水素原子の少なくとも1つが、ハロゲン原子で置換されてなる基が挙げられる。なお、ハロゲン原子は、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素原子のいずれでもよい。
1〜C10シアノアルキル基としては、上記各アルキル基の水素原子の少なくとも1つが、シアノ基で置換されてなる基が挙げられる。
縮合ヘテロアリール基としては、チエノ[3,4−b]ピラジン−5−イル、フロ[3,4−b]ピラジン−5−イル及び6H−ピロロ[3,4−b]ピラジン−5−イル等が挙げられる。
【0026】
1〜C10アルコキシ基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、1,2−ジメチルプロポキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、1−エチルプロポキシ、1,1,2−トリメチルプロポキシ、1,2,2−トリメチルプロポキシ、1−エチル−1−メチルプロポキシ、1−エチル−2−メチルプロポキシ1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、1−エチルブトキシ、2−エチルブトキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブトキシ、3,3−ジメチルブトキシ、1−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ及び4−メチルペンチルオキシ等が挙げられる。
上記において、nはノルマルを、iはイソを、sはセカンダリーを、tはターシャリーをそれぞれ表す。
【0027】
上記式(1a)〜(1d)で示される化合物としては、例えば、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
【化29】

【0029】
【化30】

【0030】
【化31】

【0031】
【化32】

【0032】
【化33】

【0033】
【化34】

【0034】
次に、式(1a)〜(1d)(式(18a)〜(18d))で表される化合物の合成法について、式(1a)で表される化合物を例に挙げて説明する。この化合物は、下記式(19)で表される5−アミノキノキサリン化合物を原料として合成することができる。
【0035】
【化35】

(式中、R1〜R4は、上記と同じ。)
【0036】
具体的な合成法としては、特に限定されるものではなく、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティ・パーキン・トランサクションズ I(J.Chem.Soc.Perkin Trans.I)、1988年,1331−1335頁、ケミストリ・レターズ(Chem.Lett.)、1997年,1185−1186頁に記載されている方法を用いることができる。
例えば、対応する5−アミノキノキサリン化合物を適当な溶媒に溶解し、適当な塩基存在下でニトロフルオロベンゼンと室温で反応させ、さらにPd/C存在下で水素添加反応させることによりR5にフェニル環を導入した目的化合物を合成できる。また、R6にチエニル基を有する目的化合物は、5−アミノキノキサリン化合物を適当な溶媒に溶解させ、Pd2(dba)3、BINAPをそれぞれ触媒量添加し、適当な塩基存在下で2−ブロモチオフェンと反応させることで合成できる。
【0037】
なお、上記式(19)の5−アミノキノキサリン化合物の合成法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、1957年、79巻、2245−2248頁、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)、1966年、31巻、3384−3390頁に記載されている方法を用いることができる。
【0038】
式(18a)で示されるポリアミノキノキサリン化合物の製造法としては、特に限定されるものではなく、式(1a)のアミノキノキサリン化合物を任意の手法により重合法させて製造することができ、例えば、化学酸化重合、電解酸化重合、触媒重合等を用いることができ、多くの場合、重合体を電極表面に形成できるという点から、化学酸化重合、電解酸化重合が好ましく、特に、電解酸化重合が好適である。
化学酸化重合に用いられる酸化剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、過硫酸アンモニウム、テトラアンモニウムパーオキサイド、塩化鉄、硫酸セリウム等が挙げられる。
【0039】
電解酸化重合の具体的手法としては、例えば、式(1a)で示されるモノマーに、酸化剤を添加して充分に攪拌した後、有機溶媒を加えて均一な溶液とし、この溶液に、白金メッシュ対極等を備えた三極式ビーカー型セルなどを用いて電解重合を行えばよい。
電解重合は、例えば、試験極基板として表面をエメリーペーパーなどにより傷つけた白金板を、参照極としてAg/Ag+を使用し、電気化学測定システムにより電解重合を行う。電解重合の具体的手法としては、例えば、電位掃引法、定電位法を用いることができる。これにより、目的とする高分子化合物は、電極上で膜状に析出することになる。
【0040】
電解酸化重合に用いられる酸化剤としては、例えば、塩酸、硫酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等が挙げられ、中でも過塩素酸が好適である。
また、有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール等が挙げられ、特に、N,N−ジメチルホルムアミドを用いることが好ましい。
【0041】
本発明化合物は、その優れた特性を利用してフィルム、エレクトロクロミック素子、半導体、太陽電池、有機エレクトロルミネッセンス素子、非線形材料の活物質などに適用され、またそれ自体が導電性を示し、さらに本発明化合物を還元剤又は電気化学的ドーピングにより還元してn型半導体として利用することができる。また、本発明の化合物はフィルムその他成形品に成形するに際して、熱安定剤、光安定剤、充填剤或いは強化剤等の配合剤を適宜配合することができる。
【実施例】
【0042】
以下、本発明について、さらに具体的かつ詳細に実施例を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下において、NMRデータは、日本電子(株)製のJNM−ECP200を用いて、MSデータは、Applied Biosystems社製のVoyager DE Proにより測定した。
【0043】
[合成例1]2,3−ジヒドロキシ−5−アミノキノキサリンの合成
以下の(1)〜(3)の方法で合成した。
(1)2,3−ジアミノニトロベンゼンの合成
【化36】

【0044】
市販の1−アミノ−2,5−ジニトロベンゼン14gをメタノール225mlに溶解し、これに硫化ナトリウム60g、炭酸水素ナトリウム21gを水240gに溶解したものを、滴下ロートを用いて反応温度60℃に保ったまま添加した。添加終了後、更に60℃で1時間かき混ぜた。反応終了後、室温まで冷却し、濾過した。
m/z:(FD+)153(計算値153.1396)、
1H-NMR: 7.7228, 7.7203, 7.7026 7.2433 6.9245 6.6209 6.6063 6.6038 6.5886 5.9210 3.3978 ppm.
収量 7.79g(66.5%)
赤褐色微細結晶
融点140℃
【0045】
(2)2,3−ジヒドロキシ−5−ニトロキノキサリンの合成
【化37】

【0046】
2,3−ジアミノニトロベンゼン4g(26.12mmol)と市販の蓚酸2水和物6.59g(52.24mmol)を50%酢酸に溶解し、アルゴン気流下、沸点で3時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、析出した結晶を濾過した。
収量 3.01g(55.6%)
黄色微細結晶
m/z:207(計算値207.144)
【0047】
(3)2,3−ジヒドロキシ−5−アミノキノキサリンの合成
【化38】

【0048】
2,3−ジヒドロキシ−5−ニトロキノキサリン2.00gをメタノール/ジオキサン1:1溶媒100gに溶解した後、反応系を十分にアルゴン置換し、これに5%Pd/C(含水)1.00g添加した。その後、水素置換し、室温で20時間反応した。反応終了後、水130mlに炭酸カリウム6.00g溶解させたものに反応物を分散させ、生成物を溶解させた。濾過後、得られた溶液に35%塩酸を徐々に添加し析出物を得た。
収量 1.10g
淡黄色微細結晶
m/z(FD+):177(計算値177.1616)
13C-NMR: 155.8030, 155.6504, 135.9570, 126.8390, 124.1303, 112.3265, 109.6025, 103.8418 ppm.
【0049】
[合成例2]2,3−ジフェニル−5−アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
(1)2,3−ジフェニル−5−ニトロキノキサリンの合成
【化39】

【0050】
2,3−ジアミノニトロベンゼン1.53g(10mmol),benzil 2.00g(9.6mmol)を4つ口フラスコに入れ、これに酢酸:メタノール=1:1溶媒30gを加えて溶解させた。その後、反応温度70℃で2時間反応させた。反応後溶媒を除去し、生成物はシリカゲルカラムで抽出した(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)。
収量 2.11g
黄色微細結晶
m/z:327(計算値327.24)
【0051】
(2)2,3−ジフェニル−5−アミノキノキサリンの合成
【化40】

【0052】
2,3−ジフェニル−5−ニトロキノキサリン1.04gをジオキサン30gに溶解し、アルゴン置換した後、5%Pd/C(含水)0.5gを添加した。再度アルゴンで十分に置換した後、水素を添加し、室温で30時間反応させた。反応終了後濾過し、反応溶媒を除去した後、シリカゲルカラムで分離精製した(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)。
収量 0.73g
黄色微細結晶
m/z:297(計算値M:297.36)
13C-NMR: 153.6055, 150.1185, 144.2280, 141.9619, 139.4516, 139.3524, 131.1348, 130.0894, 129.9368, 128.7694, 128.6473, 128.3497, 128.1743, 117.2098, 110.2511 ppm.
【0053】
[合成例3]2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
【0054】
(1)2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−ニトロキノキサリンの合成
【化41】

【0055】
2,3−ジアミノニトロベンゼン1.84g(12mmol),4,4'−ジメチルベンジル2.38g(10mmol)を酢酸、メタノール混合溶媒(1:1)40gに溶解し反応温度80℃で4時間反応させた。反応終了後溶媒を除去した後反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 1.30g
黄色微細結晶
m/z:355(計算値355.39)
13C-NMR: 154.8950, 154.8339, 147.0894, 140.7563, 140.1307, 139.8636, 135.5984, 135.1253, 133.7061, 133.2254, 130.2725, 129.7003, 129.3188, 129.1204, 128.4108, 127.7470, 124.2142 ppm.
【0056】
(2)2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−アミノキノキサリンの合成
【化42】

【0057】
2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−ニトロキノキサリン2.02gをジオキサン30gに溶解し、アルゴンで置換した後に5%Pd/C(含水)0.6gを添加した。再度アルゴンで置換した後、水素で置換し、室温で18時間反応させた。反応終了後濾過した。濾サイは、更にアセトンとジオキサンで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 1.36g
黄色微細結晶
m/z:325(計算値325.14)
13C-NMR: 153.6131, 150.1643, 144.0907, 141.8551, 138.6581, 138.5894, 136.7047, 136.6666, 131.2721, 130.7761, 129.9292, 129.7766, 129.0365, 128.9815, 117.2403, 110.0603 ppm.
【0058】
[合成例4]2,3−ジ(4−メトキシフェニル)−5−アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
【0059】
(1)2,3−(4−ジメトキシフェニル)−5−ニトロキノキサリンの合成
【化43】

【0060】
2,3−ジアミノニトロベンゼン1.54g(10mmol),4,4'−ジメトキシベンジル2.25g(8.3mmol)を、溶媒(メタノール:酢酸=1:1、100g)に溶解し、室温で20時間反応させた。反応終了後、濾過した。濾サイは、更にアセトンとジオキサンで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 1.24g
黄色微細結晶
m/z:387(計算値:387.39)
13C-NMR: 161.0983, 160.9075, 154.3303, 154.2464, 146.9520, 140.6495, 133.5993, 133.1415, 131.9207, 130.8448, 130.4099, 127.5104, 124.0998, 114.1043, 113.8830 ppm.
【0061】
(2)2,3−ジ(4−メトキシフェニル)−5−アミノキノキサリンの合成
【化44】

【0062】
2,3−(4−ジメトキシフェニル)−5−ニトロキノキサリン0.55gをジオキサン30gに溶解し、アルゴンで十分に置換した。その後5%Pd/C(含水)0.5gを添加し、再度アルゴンで十分置換した。この系を水素ガスに置換した後、室温で24時間反応させた。反応終了後、濾過した。濾サイは、更にアセトンとジオキサンで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 0.37g
黄色微細結晶
m/z:325(計算値:325.43)
13C-NMR:160.1369, 160.0606, 153.1324, 149.7370, 144.0144, 141.7483, 131.3942, 131.2874, 130.6235, 117.1640, 113.8296, 113.6618, 110.0145, 55.3828 ppm.
【0063】
[合成例5]2,3−ジ(4−ブロモフェニル)−5−アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
【0064】
(1)2,3−ジ(4−ブロモフェニル)−5−ニトロキノキサリンの合成
【化45】

【0065】
2,3−ジアミノニトロベンゼン1.53g(10mmol),4,4'−ジブロモベンジル3.68g(10mmol)を酢酸、メタノール混合溶媒(1:1)80gに溶解し反応温度70℃で30時間反応させた。反応終了後溶媒を除去した後反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 1.89g
黄色微細結晶
m/z:485(計算値485.12)
13C-NMR: 153.4453, 153.3613, 147.0065, 140.7945, 136.8116, 136.3766 133.7824, 133.2635, 132.0504, 131.8749, 131.8215, 131.3789, 128.5787, 124.9849, 124.8780, 124.7102 ppm.
【0066】
(2)2,3−ジ(4−ブロモフェニル)−5−アミノキノキサリンの合成
【化46】

【0067】
2,3−ジ(4−ブロモフェニル)−5−ニトロキノキサリン1.01g(2.1mmol)をジオキサン30gに溶解し、アルゴンで十分に置換した。その後5%Pd/C(含水)0.3gを添加し、再度アルゴンで十分置換した。この系を水素ガスに置換し、室温で24時間反応させた。反応終了後濾過した。濾サイは、更にアセトンとジオキサンで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 0.66g
黄色微細結晶
m/z:455(計算値:455.12)
13C-NMR: 151.966, 148.493, 144.065, 141.897, 137.920, 137.820, 135.042, 131.706, 131.637, 131.492, 131.400, 131.248, 123.514, 123.377, 117.064, 110.452 ppm.
【0068】
[合成例6]2,3−ジチエニル−5−アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
(1)2,3−ジチエニル−5−ニトロキノキサリンの合成
【化47】

【0069】
2,3−ジアミノニトロベンゼン0.022g(0.099mmol),2,2'−チエニル0.01938g(0.198mmol)を酢酸、メタノール混合溶媒(1:1)3gに溶解し反応温度70℃で30時間反応させた。反応終了後、溶媒を除去し、反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 0.04g
黄色微細結晶
m/z:339(計算値:339.40)
【0070】
(2)2,3−ジチエニル−5−アミノキノキサリンの合成
【化48】

【0071】
2,3−ジチエニル−5−ニトロキノキサリン1.01g(3.0mmol)をジオキサン30gに溶解し、アルゴンで十分に置換した。その後、5%Pd/C(含水)0.3gを添加し、再度アルゴンで十分置換した。この系を水素ガスに置換し、室温で24時間反応させた。反応終了後濾過した。濾サイは、更にアセトンとジオキサンで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 0.40g
黄褐色微細結晶
m/z:309(計算値309.42)
13C-NMR: 146.569, 143.752, 142.111, 141.546, 141.233, 131.232, 130.614, 129.064, 128.820, 128.553, 128.469, 127.530, 127.461, 116.911, 110.422, 99.902 ppm.
【0072】
[合成例7]10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
(1)1,2,3−トリアミノベンゼンの合成
【化49】

【0073】
2,6−ジニトロアニリン15.0g(82mmol)をTHF150gに溶解した後、反応系を十分に窒素置換し、これに5%Pd/C(含水)7.6g添加した。その後、水素置換し、室温で15時間反応した。反応終了後、反応液をろ過してPdを除去し、ろ液をそのまま濃縮することで目的物を得た。得られた化合物は不安定であるため、そのまま次反応に使用した。
【0074】
(2)10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジンの合成
【化50】

【0075】
1,2,3−トリアミノベンゼン10.1g(82mmol),9,10−フェナントレンキノン14.6g(70mmol)を4つ口フラスコに入れ、これに酢酸:メタノール=1:1溶媒350gを加え溶解させ、その後反応温度70℃で2時間反応させた。反応後溶媒を除去し、生成物をメタノールで洗浄することで目的物を得た。
収量 17.1g
黄土色固体
m/z:295(計算値295.11)
13C-NMR: 146.932, 144.145, 143.084, 139.740, 133.473, 133.007, 132.656, 132.213, 131.602, 131.488, 130.847, 130.473, 128.465, 126.869, 126.831, 126.663, 123.900, 116.243, 108.647 ppm.
【0076】
[実施例1]2,3−ジフェニル−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
(1)2,3−ジフェニル−5−(4−ニトロフェニル)アミノキノキサリンの合成
【化51】

【0077】
2,3−ジフェニル−5−アミノキノキサリン4.0g(13.4mmol),4−フルオロニトロベンゼン2.1g(14.9mmol),ジメチルスルホキシド100mlを攪拌しながら、t−ブトキシカリウム5.0g(44.6mmol)をゆっくり添加した。添加終了後、反応容器中を窒素置換し、室温で24時間攪拌させた。反応終了後、冷却しながら水100mlを添加した後、クロロホルム溶媒を用い有機層を抽出し、溶媒を濃縮して目的物を得た。
収量 5.4g
【0078】
(2)2,3−ジフェニル−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリンの合成
【化52】

【0079】
2,3−ジフェニル−5−(4−ニトロフェニル)アミノキノキサリン5.4g(2.9mmol)をテトラヒドロフラン100mlに溶解し、反応容器内を窒素置換した。その後5%Pd/C(含水)5.0gを添加し、再度窒素で十分置換した。この系を水素ガスに置換し、室温で10時間反応させた。反応終了後、濾過した。濾サイは、更にテトラヒドロフランで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をテトラヒドロフラン/ヘプタン混合溶媒中から再結晶させた。
収量 3.9g
橙色固体
m/z:388(計算値388.17)
13C-NMR: 153.597, 149.658, 142.978, 142.887, 142.009, 139.306, 139.199, 132.290, 131.283, 130.008, 129.825, 128.680, 128.588, 128.267, 128.130, 124.794, 116.198, 116.114, 106.648 ppm.
【0080】
[実施例2]2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
(1)2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)アミノキノキサリンの合成
【化53】

【0081】
2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−アミノキノキサリン3.0g(9.2mmol)、4−フルオロニトロベンゼン1.4g(9.9mmol)、ジメチルスルホキシド100mlを攪拌しながら、t−ブトキシカリウム3.4g(30.3mmol)をゆっくり添加した。添加終了後、反応容器中を窒素置換し、室温で20時間攪拌させた。反応終了後、冷却しながら水100mlを添加した後、クロロホルム溶媒を用いて有機層を抽出し、溶媒を濃縮して目的物を得た。
収量 5.9g
m/z:446(計算値446.17)
【0082】
(2)2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリンの合成
【化54】

【0083】
2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)アミノキノキサリン5.9g(13.2mmol)をテトラヒドロフラン70mlに溶解し、反応容器内を窒素置換した。その後5%Pd/C(含水)2gを添加し、再度窒素で十分置換した。この系を水素ガスに置換し室温で13時間反応させた。反応終了後濾過した。濾サイは更にテトラヒドロフランで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 1.1g
橙色固体
m/z:416(計算値416.20)
13C-NMR: 153.605, 149.711, 142.719, 141.917, 138.573, 136.543, 132.542, 130.977, 129.863, 129.703, 128.970, 128.870, 124.664, 116.198, 106.480, 21.352 ppm.
【0084】
[実施例3]2,3−ジ(4−メトキシフェニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
(1)2,3−ジ(4−メトキシフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)アミノキノキサリンの合成
【化55】

【0085】
2,3−ジ(4−メトキシフェニル)−5−アミノキノキサリン5.0g(14.0mmol),4−フルオロニトロベンゼン2.4g(17.0mmol),ジメチルスルホキシド120mlを攪拌しながら、t−ブトキシカリウム5.7g(50.8mmol)をゆっくり添加した。添加終了後、反応容器中を窒素置換し、室温で8時間攪拌させた。反応終了後、冷却しながら水100mlを添加した後、クロロホルム溶媒を用い有機層を抽出し、溶媒を濃縮して目的物を得た。
収量 8.3g
茶色固体
【0086】
(2)2,3−ジ(4−メトキシフェニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリンの合成
【化56】

【0087】
2,3−ジ(4−メトキシフェニル)−5−(4−ニトロフェニル)アミノキノキサリン8.3g(17.3mmol)をテトラヒドロフラン100mlに溶解し、反応容器内を窒素置換した。その後5%Pd/C(含水)5gを添加し、再度窒素で充分置換した。この系を水素ガスに置換し室温で10時間反応させた。反応終了後濾過した。濾サイは、更にテトラヒドロフランで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をヘキサン中で再結晶させることで目的物を得た。
収量 4.5g
橙色固体
m/z:448(計算値448.19)
13C-NMR: 163.766, 159.994, 153.131, 148.872, 142.940, 142.688, 141.803, 132.420, 131.947, 131.329, 131.206, 130.779, 124.725, 116.076, 113.755, 113.625, 106.411, 98.953, 55.324 ppm.
【0088】
[実施例4]2,3−ジ(2−チエニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリンの合成
以下の(1)、(2)の方法で合成した。
(1)2,3−ジ(2−チエニル)−5−(4−ニトロフェニル)アミノキノキサリンの合成
【化57】

【0089】
2,3−ジ(2−チエニル)−5−アミノキノキサリン3.1g(9.9mmol),4−フルオロニトロベンゼン1.4g(9.9mmol),ジメチルスルホキシド15gを攪拌しながら、t−ブトキシカリウム3.3g(29.6mmol)をゆっくり添加した。添加終了後、反応容器中を窒素置換し、室温で14時間攪拌させた。反応終了後、冷却しながら水100mlを添加した後、得られた化合物をろ過、乾燥し、シリカゲルカラムにより精製した。
収量 2.6g
黄色固体
【0090】
(2)2,3−ジ(2−チエニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリンの合成
【化58】

【0091】
2,3−ジ(2−チエニル)−5−(4−ニトロフェニル)アミノキノキサリン2.2g(5.1mmol)をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、反応容器内を窒素置換した。その後5%Pd/C(含水)0.7gを添加し、再度窒素で充分置換した。この系を水素ガスに置換し室温で5時間反応させた。反応終了後濾過した。濾サイは更にテトラヒドロフランで洗浄し、再度濾過した。得られた濾液から溶剤を除去した後、反応生成物をシリカゲルカラムで抽出した。
収量 1.9g
橙色固体
m/z:399(計算値400.08)
13C-NMR: 146.665, 143.161, 143.009, 142.619, 142.009, 141.413, 132.084, 131.535, 130.443, 129.061, 128.840, 128.603, 128.473, 127.618, 127.512, 124.878, 116.068, 115.931, 106.930 ppm.
【0092】
[実施例5]N−4−アミノフェニル−10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジンの合成
以下の(1),(2)の方法で合成した。
(1)N−4−ニトロフェニル−10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジンの合成
【化59】

【0093】
10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジン10.0g(34mmol),4−フルオロニトロベンゼン4.8g(34mmol),ジメチルスルホキシド500mlを攪拌しながら、t−ブトキシカリウム19.4g(173mmol)をゆっくり添加した。添加終了後、反応容器中を窒素置換し、室温で24時間攪拌させた。反応終了後、冷却しながら水500mlを添加した後、反応液をろ過してろ物を得た。得られたろ物をメタノールで洗浄し、目的物を得た。
【0094】
(2)N−4−アミノフェニル−10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジンの合成
【化60】

【0095】
N−4−ニトロフェニル−10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジン4.5g(10.8mmol)をテトラヒドロフラン200mlに溶解し、反応容器内を窒素置換した。その後5%Pd/C(含水)4.6gを添加し、再度窒素で充分置換した。この系を水素ガスに置換し室温で10時間反応させた。反応終了後濾過した。濾サイは更にテトラヒドロフランで洗浄したのちにカラムで精製し、目的物を得た。
紫色結晶
m/z:386(計算値386.15)
13C-NMR: 146.771, 145.183, 144.191, 143.244, 139.687, 133.526, 133.022, 132.671, 132.236, 131.434, 131.389, 130.892, 130.587, 128.518, 126.877, 126.320, 125.892, 123.907, 116.319, 115.739, 105.960 ppm.
【0096】
[実施例6]ポリ{2,3−ジフェニル−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリン}の合成
白金メッシュ対極を備えた三極式ビーカー型セルを用い、電位掃引法により電解酸化を行うことで、目的化合物の合成を行った。2,3−ジフェニル−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリン0.19mg(0.5mmol),過塩素酸1.05ml(11mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド6.5gに溶解させた溶液を用いた。試験極基板として、表面をエメリーペーパーにより傷つけた白金板(片面1.0cm2)を用い、参照極にAg/Ag+を使用し、電気化学測定システム(ビー・エー・エス株式会社)を用いて、電位範囲400〜700mV、掃引速度50mVsec-1とし、30サイクルの電位掃引を行い、電解重合を行った。電極上に重合された目的化合物が得られた。
黒色固体
TOF−MS:m/z 415(一量体),772(二量体),1156(三量体).
【0097】
[実施例7]ポリ{2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリン}の合成
白金メッシュ対極を備えた三極式ビーカー型セルを用い、電位掃引法により電解酸化を行うことで、目的化合物の合成を行った。2,3−ジ(4−メチルフェニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリン0.21mg(0.5mmol),過塩素酸1.05ml(11mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド6.5gに溶解させた溶液を用いた。試験極基板として、表面をエメリーペーパーにより傷つけた白金板(片面1.0cm2)を用い、参照極にAg/Ag+を使用し、電気化学測定システム(ビー・エー・エス株式会社)を用いて、電位範囲1300〜1600mV、掃引速度100mVsec-1とし、30サイクルの電位掃引を行い、電解重合を行った。電極上に重合された目的化合物が得られた。
黒色固体
TOF−MS:m/z 429(一量体),826(二量体),1240(三量体),1667(四量体).
【0098】
[実施例8]ポリ{2,3−ジ(2−チエニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリン}の合成
白金メッシュ対極を備えた三極式ビーカー型セルを用い、電位掃引法により電解酸化を行うことで、目的化合物の合成を行った。2,3−ジ(2−チエニル)−5−(4−アミノフェニル)アミノキノキサリン0.20mg(0.5mmol),過塩素酸1.05ml(11mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド6.5gに溶解させた溶液を用いた。試験極基板として、表面をエメリーペーパーにより傷つけた白金板(片面1.0cm2)を用い、参照極にAg/Ag+を使用し、電気化学測定システム(ビー・エー・エス株式会社)を用いて、電位範囲400〜700mV、掃引速度100mVsec-1とし、30サイクルの電位掃引を行い、電解重合を行った。電極上に重合された目的化合物が得られた。
黒色固体
TOF−MS:m/z 398(一量体),793(二量体),1192(三量体),1602(四量体),1987(五量体).
【0099】
[実施例9]ポリ{N−4−アミノフェニル−10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジン}の合成
白金メッシュ対極を備えた三極式ビーカー型セルを用い、定電位法により電解酸化を行うことで、目的化合物の合成を行った。N−4−アミノフェニル−10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジン0.19mg(0.5mmol),過塩素酸1.05ml(11mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド6.5gに溶解させた溶液を用いた。試験極基板として、表面をエメリーペーパーにより傷つけた白金板(片面1.0cm2)を用い、参照極にAg/Ag+を使用し、電気化学測定システム(ビー・エー・エス株式会社)を用いて、電位を800mVに設定し電極1.0cm2あたり4クーロンの電気量が流れるまで電解重合を行った。電極上には重合された目的化合物の黒色膜が得られた。
黒色膜
TOF−MS:m/z 781.1(二量体),1167.1(三量体),1552.5(四量体),1939.5(五量体).
【0100】
[実施例10]ポリ{10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジン}の合成
白金メッシュ対極を備えた三極式ビーカー型セルを用い、定電位法により電解酸化を行うことで、目的化合物の合成を行った。10−アミノジベンゾ(A,C)フェナジン0.15mg(0.5mmol),過塩素酸1.05ml(11mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド6.5gに溶解させた溶液を用いた。試験極基板として、表面をエメリーペーパーにより傷つけた白金板(片面1.0cm2)を用い、参照極にAg/Ag+を使用し、電気化学測定システム(ビー・エー・エス株式会社)を用いて、電位を900mVに設定し電極1.0cm2あたり4クーロンの電気量が流れるまで電解重合を行った。電極上には重合された目的化合物の黒色膜が得られた。
黒色膜
TOF−MS:m/z 596.9(二量体),893.9(三量体),1192.3(四量体),1488.5(五量体),1788.7(六量体),2088.9(七量体).


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1a)
【化1】

〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R1とR2とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、
3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R3とR4とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、
1は、−NH−R5−NH2又は−NH−R6を表し、
5は、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、
6は、水素原子、C1〜C10アルキル基、アセチル基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)。〕
で表されるアミノキノキサリン化合物。
【請求項2】
前記R1及びR2が、それぞれ独立して、式(2)
【化2】

(式中R7〜R11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C4シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
である請求項1記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項3】
前記R1及びR2が、それぞれ独立して、式(3)
【化3】

(式中R12〜R18は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
である請求項1記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項4】
前記R1及びR2が、それぞれ独立して、式(4)
【化4】

(式中R19〜R21は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し、A1はNH、O又はSを表す。)
である請求項1記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項5】
前記R1及びR2が、それぞれ独立して、式(5)
【化5】

(式中R22は、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、R23〜R26は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
である請求項1記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項6】
前記R5が、式(6)
【化6】

(式中R27〜R30は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
である請求項1〜5のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項7】
前記R5が、式(7)
【化7】

(式中R31〜R32は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し、W1はNH、O又はSを表す。)
である請求項1〜5のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項8】
前記R5が、式(8)
【化8】

(式中R33〜R34は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し、Q1はNH、O又はSを表す。)
である請求項1〜5のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項9】
前記R5が、式(9)
【化9】

(式中R35〜R40は、それぞれ独立して、環上の任意の位置で置換している水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
である請求項1〜5のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項10】
前記R6が、式(10)
【化10】

(式中R41〜R45はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
である請求項1〜5のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項11】
前記R6が、式(11)
【化11】

(式中R46〜R48はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し、W2はNH、O又はSを表す。)
である請求項1〜5のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項12】
前記R6が、式(12)
【化12】

(式中R49〜R51は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し、Q2はNH、O又はSを表す。)
である請求項1〜5のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項13】
前記R6が、式(13)
【化13】

(式中R52〜R58は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
である請求項1〜5のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項14】
前記R1とR2とが単結合で結合して形成される基が、式(14)
【化14】

(式中A2はC又はNを表し、R59〜R66は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。ただし、A2がNのとき、R62及びR63は存在しない。)
である請求項1記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項15】
式(1b)
【化15】

〔式中、R1'及びR2'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)、
3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R3とR4とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、
1は、−NH−R5−NH2又は−NH−R6を表し、
5は、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、
6は、水素原子、C1〜C10アルキル基、アセチル基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)。〕
で表されるアミノキノキサリン化合物。
【請求項16】
式(1c)
【化16】

〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R1とR2とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、
3'及びR4'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)、
1は、−NH−R5−NH2又は−NH−R6を表し、
5は、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、
6は、水素原子、C1〜C10アルキル基、アセチル基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)。〕
で表されるアミノキノキサリン化合物。
【請求項17】
式(1d)
【化17】

〔式中、R1'及びR2'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)、
3'及びR4'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)、
1は、−NH−R5−NH2又は−NH−R6を表し、
5は、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、
6は、水素原子、C1〜C10アルキル基、アセチル基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)。〕
で表されるアミノキノキサリン化合物。
【請求項18】
前記R1'とR2'とが一緒になって形成される基が、式(15)
【化18】


(式中A3はO又はSを表し、R67〜R70は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
で表される請求項15又は17記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項19】
前記R3'とR4'とが一緒になって形成される基が、式(16)
【化19】


(式中A4はO又はSを表し、R71〜R74は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
で表される請求項16又は17記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項20】
前記R3'とR4'とが一緒になって形成される基が、式(17)
【化20】


(式中R75及びR76は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基又はZで置換されていてもよいチエニル基を表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表す。)
で表される請求項16又は17記載のアミノキノキサリン化合物。
【請求項21】
請求項1記載のモノマーを重合してなる式(18a)
【化21】

〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R1とR2とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、
3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R3とR4とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、
2は、−NH−R77−NH−又は−NH−R78−を表し、
77及びR78は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
nは、2以上の整数を表す。〕
で表されるポリアミノキノキサリン化合物。
【請求項22】
請求項15記載のモノマーを重合してなる式(18b)
【化22】


〔式中、R1'及びR2'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し、(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)、
3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R3とR4とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、
2は、−NH−R77−NH−又は−NH−R78−を表し、
77及びR78は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
nは、2以上の整数を表す。〕
で表されるポリアミノキノキサリン化合物。
【請求項23】
請求項16記載のモノマーを重合してなる式(18c)
【化23】

〔式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10アルコキシ基、Yで置換されていてもよいフェニル基、Yで置換されていてもよいピリジル基、Yで置換されていてもよいビフェニル基、Yで置換されていてもよいナフチル基、Yで置換されていてもよいチエニル基、Yで置換されていてもよいピロリル基、Yで置換されていてもよいフリル基又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基(R1とR2とが前記フェニル基、ピリジル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基のとき、これらの基は単結合で結合していてもよい。)を表し、
3'及びR4'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)、
2は、−NH−R77−NH−又は−NH−R78−を表し、
77及びR78は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
nは、2以上の整数を表す。〕
で表されるポリアミノキノキサリン化合物。
【請求項24】
請求項17記載のモノマーを重合してなる式(18d)
【化24】

〔式中、R1'及びR2'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)、
3'及びR4'は、これら各基が一緒になって、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2O−、−CH2CH2S−、−SCH2CH2−、−CH2SCH2−、−CH2CH2N(R')−、−N(R')CH2CH2−、−CH2N(R')CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2−、−CH2OCH2CH2−、−CH2OCH2O−、−OCH2CH2O−、−SCH2CH2S−、−OCH2CH2S−、−SCH2CH2O−、−CH2CH=CH−、−CH=CHCH2−、−OCH=CH−、−CH=CHO−、−SCH=CH−、−CH=CHS−、−N(R')CH=CH−、−CH=CHN(R')−、−OCH=N−、−N=CHO−、−SCH=N−、−N=CHS−、−N(R')CH=N−、−N=CHN(R')−、−N(R')N=CH−、−CH=N(R')N−、−CH=CHCH=CH−、−OCH2CH=CH−、−CH=CHCH2O−、−N=CHCH=CH−、−CH=CHCH=N−、−N=CHCH=N−、−N=CHN=CH−、もしくは−CH=NCH=N−を形成し(このとき、これらの基の炭素原子に結合した水素原子はYで置換されていてもよく、R'は、水素原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表す)、
2は、−NH−R77−NH−又は−NH−R78−を表し、
77及びR78は、それぞれ独立して、C1〜C10アルキレン基、−C(O)CH2−、−CH2C(O)−、Yで置換されていてもよい2価のベンゼン環、Yで置換されていてもよい2価のピリジン環、Yで置換されていてもよい2価のビフェニル基、Yで置換されていてもよい2価のナフタレン環、Yで置換されていてもよい2価のチオフェン環、Yで置換されていてもよい2価のピロール環、Yで置換されていてもよい2価のフラン環又はYで置換されていてもよい縮合ヘテロ環を表し、
Yは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、Zで置換されていてもよいフェニル基、Zで置換されていてもよいピリジル基、Zで置換されていてもよいビフェニル基、Zで置換されていてもよいナフチル基、Zで置換されていてもよいチエニル基、Zで置換されていてもよいピロリル基、Zで置換されていてもよいフリル基又はZで置換されていてもよい縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Yが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
Zは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、C1〜C10アルキル基、C1〜C10ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10シアノアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基又は縮合ヘテロアリール基を表し(ただし、Zが2個以上の場合は同一か相互に異なってもよい)、
nは、2以上の整数を表す。〕
で表されるポリアミノキノキサリン化合物。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製されるフィルム。
【請求項26】
スピンコート法、キャスト法又は蒸着法により作製される請求項25記載のフィルム。
【請求項27】
圧縮成形により作製される請求項25記載のフィルム。
【請求項28】
請求項1〜24のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製されるエレクトロクロミック素子。
【請求項29】
請求項1〜24のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製される半導体デバイス。
【請求項30】
請求項1〜24のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物若しくはポリアミノキノキサリン化合物を酸化剤又は電気化学的ドーピングにより酸化してなるp型半導体。
【請求項31】
請求項1〜24のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物若しくはポリアミノキノキサリン化合物を還元剤又は電気化学的ドーピングにより還元してなるn型半導体。
【請求項32】
請求項30記載のp型半導体及び請求項31記載のn型半導体を使用して作製される太陽電池。
【請求項33】
請求項1〜24のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製される有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項34】
請求項1〜24のいずれか1項記載のアミノキノキサリン化合物又はポリアミノキノキサリン化合物を使用して作製される非線形有機材料。

【国際公開番号】WO2005/068439
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【発行日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−517026(P2005−517026)
【国際出願番号】PCT/JP2005/000209
【国際出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】