説明

アミリン誘導体

本発明は、新規なアミリン誘導体と、そのような誘導体を含有する医薬組成物と、本発明のアミリン誘導体を使用して糖尿病および高血糖症を治療する方法とに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルブミンおよび/またはアミリン受容体に結合するヒトアミリンの誘導体またはその類似体と、これら誘導体を含む医薬組成物と、医薬として使用されるアミリン誘導体とに関する。
【背景技術】
【0002】
多数の人々が糖尿病および肥満に苦しみ、その数は増加しつつある。糖尿病は、グルコースを利用する能力が部分的にまたは完全に失われた代謝障害である。
【0003】
いくつかの治療レジメンは、過剰な血糖を標的にしているのに対し、その他の治療レジメンは、体重減少に主に焦点を当てている。血糖を下げるのに使用される最も効率的な抗糖尿病薬は、インスリンおよびその類似体である。伝統的なインスリンを糖尿病の治療に使用する場合、体重の増加を伴うことが、長い間知られている。インスリンは、1日当たり数回まで皮下注射されなくてはならない。
【0004】
2型糖尿病は、一般に、初期においては食事制限および運動によって治療される。状態が進行するにつれ、様々な経口抗糖尿病薬が追加される。GLP-1類似体などの注射薬を、この段階で使用してもよい。一般に、これらの薬剤は、インスリンおよびアミリンを放出することが可能な機能性β細胞を有する患者において、最も効率的である。
【0005】
ヒトアミリンは、薬物としてのその使用を厄介なものにする物理化学的性質を有する、37アミノ酸長ペプチドである。特に、ヒトアミリンは、in-vitroおよび/またはex-vivoでフィブリル化し、沈殿するので効果がなくなる傾向がある。さらに、アミリンは、生理的pHで沈殿するので、製剤化するのが難しい。したがってアミリンは、酸性溶液中に製剤化される。
【0006】
Symlin(登録商標)という商標で販売されている薬物製品が、現在市場に出ている。この製品は、プラムリンチドと呼ばれるヒトアミリンの類似体を含有している。ヒトアミリンと比較すると、プラムリンチド中の25、28、および29位にあるアミノ酸がプロリンで置換されている。この変更により、タンパク質のフィブリル化傾向が低下する。プラムリンチドは、中性pHの溶液状態で保持することが難しく、したがって酸性溶液で、即ちSymlin(登録商標)で提供される。別の欠点は、Symlinは、1日3回、別々の注射部位に注射しなければならないことである。
【0007】
国際特許出願第EP2008/062036号は、アルブミン結合残基を有するアミリン誘導体を開示している。アミリン誘導体は、プラムリンチドに比べて改善された薬物動態(PK)または薬力学(PD)的性質を示すにも関わらず、依然としてフィブリル化する傾向があり、pH4の溶液状態で保持するのが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際特許出願第EP2008/062036号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Stability of Protein Pharmaceuticals、Ahern. T.J. & Manning M.C.、Plenum Press、New York 1992
【非特許文献2】Kurtzhalsら、Biochem.J.、312、725〜731頁(1995)
【非特許文献3】GreeneおよびWuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons、1999
【非特許文献4】RemingtonのPharmaceutical Sciences、1985
【非特許文献5】Remington: The Science and Practice of Pharmacy、19版、1995
【非特許文献6】WilliamsおよびPolli (1984) J. Parenteral Sci. Technol. 38:48〜59頁
【非特許文献7】Masters (1991)、Spray-Drying Handbook (5版; Longman Scientific and Technical、Essez、U.K.)、491〜676頁
【非特許文献8】Broadheadら(1992) Drug Devel. Ind. Pharm. 18:1169〜1206頁
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【非特許文献10】CarpenterおよびCrowe (1988) Cryobiology 25:459〜470頁
【非特許文献11】Roser (1991) Biopharm. 4:47〜53頁
【非特許文献12】Yu J、Chien YW. Pulmonary drug delivery: Physiologic and mechanistic aspects. Crit Rev Ther Drug Carr Sys 14(4) (1997) 395〜453頁
【非特許文献13】Poyner DRら2002、Pharmacological Reviews 54(2) 233〜246頁
【非特許文献14】Naikiら、(1989) Anal. Biochem. 177、244〜249頁
【非特許文献15】LeVine (1999) Methods. Enzymol. 309、274〜284頁
【非特許文献16】Nielsenら、(2001) Biochemistry 40、6036〜6046頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
驚くべきことにアミリン誘導体は、17位のアミノ酸がVal、Lys、またはAla以外の任意の天然のアミノ酸で置換された場合、フィブリル化する傾向が低下し、酸性pHで製剤化されたときに高い安定性を示すことを見出した。本発明のアミリン誘導体は、同時に、長期にわたる薬物動態プロファイルおよび良好な薬力学的性質を有する。したがって、本発明によるアミリン誘導体は、公知のアミリン誘導体ほど頻繁に注射する必要がない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様では、本発明は、ヒトアミリン類似体のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基にまたはLys残基に結合した置換基を有するヒトアミリン類似体である、アミリンの誘導体であって、この置換基はアルブミン結合部分を含んでおり、ヒトアミリン類似体の17位のアミノ酸残基は、Val、Lys、またはAla以外の任意の天然アミノ酸であり、ヒトアミリン類似体のアミノ酸のナンバリング(numbering)は、配列番号1でのアミノ酸のナンバリングに一致している誘導体に関する。
【0012】
一態様では、本発明は、式1のアミノ酸配列:
Xaa1-Cys-Xaa3-Thr-Ala-Thr-Cys-Ala-Thr-Gln-Arg-Leu-Ala-Xaa14-Phe-Leu-Xaa17-Xaa18-Ser-Ser-Xaa21-Asn-Phe-Xaa24-Xaa25-Xaa26-Leu-Xaa28-Xaa29-Thr-Xaa31-Val-Gly-Ser-Asn-Thr-Tyr 式(1)(配列番号2)
(式中、
Xaa1は、欠失しており、または独立してLys、Arg、His、およびGluから選択され;
Xaa3は、独立してAsnおよびLysから選択され;
Xaa14は、独立してGlu、Asn、Gln、およびAspから選択され;
Xaa17は、独立してHis、Ser、Gly、Arg、およびProから選択され;
Xaa18は、独立してHisまたはArgから選択され;
Xaa21は、独立してAsp、Asn、およびGlnから選択され;
Xaa24は、独立してGluおよびGlyから選択され;
Xaa25は、独立してAlaおよびProから選択され;
Xaa26は、独立してProおよびIleから選択され;
Xaa28は、独立してSerおよびProから選択され;
Xaa29は、独立してSerおよびProから選択され;
Xaa31は、独立してGluおよびAsnから選択され;
C-末端は、任意選択でアミドとして誘導体化されていてもよい);
を含み;
置換基が、アミノ酸残基Xaa1にまたは2位のCysに結合されており、この置換基は、アルブミン結合部分を含んでいるアミリン誘導体に関する。
【0013】
一態様では、本発明は、本発明によるアミリン誘導体および薬学的に許容される添加剤を含む、医薬組成物に関する。
【0014】
一態様では、本発明は、医薬として使用される本発明による誘導体に関する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物3が30nmol/kg。
【図1b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物3が30nmol/kg。
【図2a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物5が30nmol/kg。
【図2b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物5が30nmol/kg。
【図3a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物6が30nmol/kg。
【図3b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物6が30nmol/kg。
【図4a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物7が30nmol/kg。
【図4b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)4aによる累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物7が30nmol/kg。
【図5a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物8が30nmol/kg。
【図5b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物8が30nmol/kg。
【図6a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物9が30nmol/kg。
【図6b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物9が30nmol/kg。
【図7a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物10が30nmol/kg。
【図7b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物10が30nmol/kg。
【図8a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物11が30nmol/kg。
【図8b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物11が30nmol/kg。
【図9a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物12が30nmol/kg。
【図9b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物12が30nmol/kg。
【図10a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物14が30nmol/kg。
【図10b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物14が30nmol/kg。
【図11a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物16が30nmol/kg。
【図11b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物16が30nmol/kg。
【図12a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物17が30nmol/kg。
【図12b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物17が30nmol/kg。
【図13a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物18が30nmol/kg。
【図13b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物18が30nmol/kg。
【図14a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物19が30nmol/kg。
【図14b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物19が30nmol/kg。
【図15a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物20が30nmol/kg。
【図15b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物20が30nmol/kg。
【図16a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物22が30nmol/kg。
【図16b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物22が30nmol/kg。
【図17a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物23が30nmol/kg。
【図17b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物23が30nmol/kg。
【図18a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物24が30nmol/kg。
【図18b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物24が30nmol/kg。
【図19a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物27が30nmol/kg。
【図19b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物27が30nmol/kg。
【図20a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物28が30nmol/kg。
【図20b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物28が30nmol/kg。
【図21a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物29が30nmol/kg。
【図21b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物29が30nmol/kg。
【図22a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物30が30nmol/kg。
【図22b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物30が30nmol/kg。
【図23a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物31が30nmol/kg。
【図23b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物31が30nmol/kg。
【図24a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物32が30nmol/kg。
【図24b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物32が30nmol/kg。
【図25a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物33が30nmol/kg。
【図25b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物33が30nmol/kg。
【図26a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物37が30nmol/kg。
【図26b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物37が30nmol/kg。
【図27a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物38が30nmol/kg。
【図27b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物38が30nmol/kg。
【図28a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物39が30nmol/kg。
【図28b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物39が30nmol/kg。
【図29a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物40が30nmol/kg。
【図29b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物40が30nmol/kg。
【図30a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物41が30nmol/kg。
【図30b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物41が30nmol/kg。
【図31a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物45が30nmol/kg。
【図31b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物45が30nmol/kg。
【図32a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物47が30nmol/kg。
【図32b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物47が30nmol/kg。
【図33a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物54が30nmol/kg。
【図33b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物54が30nmol/kg。
【図34a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物55が30nmol/kg。
【図34b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物55が30nmol/kg。
【図35a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物56が30nmol/kg。
【図35b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物56が30nmol/kg。
【図36a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物57が30nmol/kg。
【図36b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物57が30nmol/kg。
【図37a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物58が30nmol/kg。
【図37b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物58が30nmol/kg。
【図38a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物59が30nmol/kg。
【図38b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物59が30nmol/kg。
【図39a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物63が30nmol/kg。
【図39b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物63が30nmol/kg。
【図40a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物64が30nmol/kg。
【図40b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物64が30nmol/kg。
【図41a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物66が30nmol/kg。
【図41b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物66が30nmol/kg。
【図42a】薬理学的アッセイ(I)による48時間中の食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。白抜きの円:ビヒクル。黒色の四角:化合物67が30nmol/kg。
【図42b】最初の24時間、24から48時間、および全48時間での、薬理学的アッセイ(I)による累積食物摂取量を示す図である。データ=平均。n=5〜7。灰色の棒:ビヒクル。黒色の棒:化合物67が30nmol/kg。
【発明を実施するための形態】
【0016】
定義
本明細書で使用される「ヒトアニリン」という用語は、配列番号1に示される配列を有するペプチドヒトアミリンを指す。この用語は、本来膵臓のβ-細胞からのインスリンと共分泌される、アミリンと呼ばれる37アミノ酸のヒトペプチドホルモンを含むが、これに限定するものではない。ヒトアミリンは、下記のアミノ酸配列を有し:Lys-Cys-Asn-Thr-Ala-Thr-Cys-Ala-Thr-Gln-Arg-Leu-Ala-Asn-Phe-Leu-Val-His-Ser-Ser-Asn-Asn-Phe-Gly-Ala-Ile-Leu-Ser-Ser-Thr-Asn-Val-Gly-Ser-Asn-Thr-Tyr(配列番号:1)、この配列は、2個のCys残基の間のジスルフィド架橋とC-末端アミド基と共に以下に示される。
【0017】
【化1】

【0018】
本発明の文章において、「ヒトアミリンの類似体」または「ヒトアミリン類似体」という用語は、ヒトアミリンの1個または複数のアミノ酸残基が、その他のアミノ酸残基で置換させることによっておよび/または1個もしくは複数のアミノ酸残基が欠失することによっておよび/または1個もしくは複数のアミノ酸残基を付加することによって独立して変更されている、ペプチドを指すのに使用される。アミノ酸の挿入、付加、欠失、または置換の数は、少なくとも1個であってもよく、しかし最大2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸の挿入、付加、欠失、または置換が存在してもよい。置換または付加は、任意の天然のまたは非天然のアミノ酸、合成アミノ酸、ペプチド模倣体、またはその他の化合物でできる。アミノ酸残基の付加または欠失は、ペプチドのN-末端でおよび/またはペプチドのC-末端で引き起こすことができる。
【0019】
本明細書で使用する場合、「天然アミノ酸」という用語は:グリシン(Gly & G)、プロリン(Pro & P)、アラニン(Ala & A)、バリン(Val & V)、ロイシン(Leu & L)、イソロイシン(Ile & I)、メチオニン(Met & M)、システイン(Cys & C)、フェニルアラニン(Phe & F)、チロシン(Tyr & Y )、トリプトファン(Trp & W)、ヒスチジン(His & H)、リシン(Lys & K)、アルギニン(Arg & R)、グルタミン(Gln & Q)、アスパラギン(Asn & N)、グルタミン酸(Glu & E)、アスパラギン酸(Asp & D)、セリン(Ser & S)、およびトレオニン(Thr & T)からなる群から選択されるアミノ酸(括弧内に通常は3個のレターコード & 1個のレターコードがある。)である。タイプミスにより、一般に使用されるコードからずれる場合は、一般に使用されるコードを適用する。本発明のアミリン誘導体中に存在するアミノ酸は、好ましくは、核酸によってコードすることができるアミノ酸である。
【0020】
本明細書で使用される「リンカー」という用語は、間にリンカーを有することによってアルブミン結合部分とヒトアミリン類似体とを分離する、化学的部分を意味する。例えばリンカーは、一端がアルブミン結合部分に結合し、他端がヒトアミリン類似体の1位のアミノ酸に結合している、1個または2個のアミノ酸を含むことができ、または1位のアミノ酸が欠失している場合には、リンカーは、ヒトアミリン類似体の2位のCysに結合する。リンカーの化学的部分は、置換基のアルブミン結合作用に寄与し/高めることができ、例えばγGluを含むリンカーは、アミリン誘導体のアルブミン結合作用を高める。
【0021】
「効力」という用語は、アッセイにおける所与の化合物の作用が対数濃度との間でS字状の関係にあり、化合物の作用が確立されていることについて記述するのに使用される。さらに、応答は、0から100%まで様々であるべきである。EC(有効濃度)50は、アッセイにおいて50%の応答をもたらす所与の化合物の濃度について記述するのに使用することができる。
【0022】
「活性」という用語は、一態様において、食欲を低減させおよび/または満腹感を増大させる能力を指す。活性は、例えばアッセイという表題の薬理学的アッセイIおよびIIに記述されるように、食欲を低減させる能力によって測定することができる。
【0023】
本発明によるアミリン誘導体または本発明によるタンパク質製剤の「物理的安定性」という用語は、本明細書で使用されるように、熱機械的応力にならびに/または疎水性の表面および界面などの不安定な界面および表面との相互作用にタンパク質を曝した結果、生物学的に不活性なおよび/または不溶性のタンパク質凝集体を形成しない、タンパク質の傾向を指す。水性タンパク質製剤の物理的安定性は、本明細書の他の場所で記述されている目視検査、ThTフィブリル化アッセイ、および/または濁度測定を用いて評価してもよい。製剤の目視検査は、暗いバックグラウンドで焦点を絞った光により行う。製剤の濁度は、例えば0から3のスケール上で濁度の程度をランク付けする視覚スコア(visual score)によって、特徴付けられる(濁度がないことを示す製剤は、視覚スコア0に該当し、日光で目に見える濁度を示す製剤は、視覚スコア3に該当する。)。製剤は、日光で目に見える濁度を示す場合、タンパク質凝集に関して物理的に不安定であると分類される。あるいは、製剤の濁度は、当業者に周知の簡単な濁度測定によって評価することができる。
【0024】
本発明によるアミリン誘導体の、またはタンパク質製剤もしくは医薬製剤の、「化学的安定性」という用語は、タンパク質構造中に化学的共有結合による変化がないことを指し、それによって、未変性タンパク質構造に比べて低い生物学的効力の可能性および/または高い免疫特性の可能性を有する化学分解生成物の形成をもたらさない。様々な化学分解生成物は、未変性タンパク質のタイプおよび性質と、タンパク質が曝される環境とに応じて形成される可能性がある。化学分解の排除は、完全に回避できない確率が最も高く、当業者に周知であるようにタンパク質製剤の貯蔵および使用中に多量の化学分解生成物がしばしば見られる。ほとんどのタンパク質は、脱アミド化する傾向があり、このプロセスでは、グルタミニルまたはアスパラギニル残基の側鎖アミド基が加水分解して遊離カルボン酸を形成する。その他の分解経路では、高分子量形質転換生成物が形成され、2個以上のタンパク質分子が、アミド基転移および/またはジスルフィド相互作用を通して互いに共有結合しており、共有結合したダイマー、オリゴマー、およびポリマー分解生成物がもたらされる(Stability of Protein Pharmaceuticals、Ahern. T.J. & Manning M.C.、Plenum Press、New York 1992)。酸化(例えば、メチオニン残基の)は、化学分解の別の変形例として挙げることができる。タンパク質製剤の化学的安定性は、種々の環境条件に曝した後、様々な時点で化学分解生成物の量を測定することによって、評価することができる(分解生成物の形成は、例えば温度を上昇させることによって、しばしば加速させることができる)。個々の分解生成物のそれぞれの量は、様々なクロマトグラフィ技法(例えば、SEC-HPLCおよび/またはRP-HPLC)を使用して、分子のサイズおよび/または電荷に応じて分解生成物を分離することにより、しばしば決定される。
【0025】
「安定化製剤」という用語は、ペプチドの水溶液に比べて高い物理的安定性、高い化学的安定性、または高い物理化学的安定性を有する製剤を指す。
【0026】
「アルブミン結合親和性」は、当技術分野で公知のいくつかの方法により決定してもよい。ある方法では、測定される誘導体を、例えば125Iまたは3Hで放射標識し、固定化アルブミンと共にインキュベートする(Kurtzhalsら、Biochem.J.、312、725〜731頁(1995))。標準物質に対する誘導体の結合を計算する。別の方法では、関連ある化合物を放射標識し、例えばSPAビーズに固定化されたアルブミンへのその結合を、測定がなされる希釈系列の誘導体により競合させる。競合に関するEC50値は、誘導体の親和性の尺度である。第3の方法では、受容体親和性または誘導体の効力を、アルブミンの異なる濃度で測定し、アルブミン濃度の関数としての誘導体の相対的親和性または効力のシフトは、アルブミンに対するその親和性を反映する。
【0027】
「Trx」または「trans-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸」という用語の使用は、下記の構造を有するアミノ酸を意味する:
【0028】
【化2】

【0029】
「γGlu」という用語の使用は、下記の構造を有するアミノ酸を意味する:
【0030】
【化3】

【0031】
「GABA」という用語は、γアミノ酪酸を意味する。
【0032】
発明の説明
驚くべきことに、アミリン誘導体は、17位のアミノ酸がHis、Ser、Gly、Arg、およびProからなる群から選択されるアミノ酸で置換されている場合、改善された安定性を有することがわかった。アミリン誘導体は、フィブリル化する傾向が低く、酸性pHで製剤化されたときに改善された安定性を示す。本発明のアミリン誘導体は同時に、長期にわたる薬物動態プロファイルおよび良好な薬力学的性質を有する。したがって、本発明によるアミリン誘導体は、公知のアミリン誘導体ほど頻繁に注射する必要がない。
一態様では、本発明は、ヒトアミリン類似体におけるN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基にまたはLys残基に結合された置換基を有するヒトアミリン類似体であるアミリンの誘導体に関し、この置換基はアルブミン結合部分を含んでおり、ヒトアミリン類似体の17位のアミノ酸残基はVal、Lys、またはAla以外の任意の天然アミノ酸であり、ヒトアミリン類似体のアミノ酸のナンバリングは、配列番号1でのアミノ酸のナンバリングと一致している。
一態様では、17位のアミノ酸残基がHis、Ser、Gly、Pro、またはArgである。
一態様では、アルブミン結合残基はリシン残基のε-アミノ基に結合している。一態様では、アルブミン結合残基は、リシン残基のα-アミノ基を介して結合されている。
【0033】
ヒトアミリン類似体の17位にVal、Lys、またはAla以外の天然アミノ酸、例えばHis、Ser、Gly、Arg、またはProを17位に有するアミリン誘導体は、より良好な生物物理学的性質、例えば、フィブリル化する傾向が低いことを示し、pH2.5から4で、例えばpH3から3.5で製剤化されたときに高い安定性を示す。
【0034】
一態様では、物理的安定性を有するヒトアミリン類似体の誘導体が提供される。別の態様では、ヒトアミリンに対して高い物理的安定性を有するヒトアミリン類似体の誘導体が提供される。
一態様では、17位のアミノ酸がHisまたはArgである。17位にHisまたはArgを有するアミリン誘導体は、フィブリル化する傾向が低く、pH2.5から4では可溶性のままであり、それと共に、公知のアミリン誘導体よりもさらに良好な長期にわたる薬物動態プロファイルおよびより良好な薬力学的性質を示すことがわかった。
一態様では、25、28、および29位のアミノ酸がProである。一態様では、ヒトアミリン類似体は、1〜10個のアミノ酸置換基、例えば1、2、3、4、5、または6個の置換基を含む。
一態様では、ヒトアミリン類似体の1位にあるアミノ酸は、アミノ酸Glu、Arg、およびHisなどのアミノ酸で置換され、または1位にあるアミノ酸は、欠失する。
一態様では、置換基はリンカーを含む。
一態様では、リンカーは、ヒトアミリン類似体のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基にまたはLys残基に結合された、1〜10個のアミノ酸を含む。
一態様では、アミノ酸は、γGlu、Arg、γGlu-Arg、γGlu-His、Trx-γGlu、γGlu-His、Glu-Lys、Glu-Glu、Glu-Arg、γGlu-His-His、γGlu-Arg-His、γGlu-His-Arg、γGlu-Glu-Arg、Glu-Glu-Arg、Glu-Lys-Arg、γGlu-Glu-His-His、γGlu-Glu-His-Arg、Glu-Glu-Arg-Glu、およびGlu-Glu-Glu-Gluからなる群から選択される。
リンカーは、-C(O)-(CH2)l-O-[CH2CH2-O]m-(CH2)p-[NHC(O)-(CH2)l-O-[(CH2)n-O]m-(CH2)p]q-NH-をさらに含むことができ、式中、l、m、n、およびpは独立して1〜7であり、qは0〜5である。例えばリンカーは、-C(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-NH-、または-C(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-[NHC(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-]1-NH-、および-C(O)-(CH2)2-O-[CH2CH2-O]7-(CH2)2-NH-を含むことができる。一態様では、リンカーは、γGluまたはGABAをさらに含むことができる。
一態様では、アルブミン結合残基は、HOOC(CH2)sCO-を含む群から選択されるアシル基であり、式中、sは17から21の整数であり、例えば18、19、または20である。
【0035】
一態様では、リンカーは、γGlu、γGlu-His、またはγGlu-His-Hisを含む。一態様では、ヒトアミリン類似体の誘導体は、1および17位にHisを有し、25、28、および29位のアミノ酸はProであり、リンカーは、ヒトアミリン類似体の1位でHisのα-アミノ基に結合されたγGlu-His-HisまたはγGlu-Hisを含み、アルブミン結合残基はリンカーのγGluに結合され、但しアルブミン結合残基はHOOC(CH2)18COまたはHOOC(CH2)16CO-である。
【0036】
一態様では、本発明は、式1のアミノ酸配列を含むアミリン誘導体に関し:
Xaa1-Cys-Xaa3-Thr-Ala-Thr-Cys-Ala-Thr-Gln-Arg-Leu-Ala-Xaa14-Phe-Leu-Xaa17-Xaa18-Ser-Ser-Xaa21-Asn-Phe-Xaa24-Xaa25-Xaa26-Leu-Xaa28-Xaa29-Thr-Xaa31-Val-Gly-Ser-Asn-Thr-Tyr 式(1)(配列番号2)
式中、
Xaa1は、欠失しており、または独立してLys、Arg、His、およびGluから選択され;
Xaa3は、独立してAsnおよびLysから選択され;
Xaa14は、独立してGlu、Asn、Gln、およびAspから選択され;
Xaa17は、独立してHis、Ser、Gly、Arg、およびProから選択され;
Xaa18は、独立してHisまたはArgから選択され;
Xaa21は、独立してAsp、Asn、およびGlnから選択され;
Xaa24は、独立してGluおよびGlyから選択され;
Xaa25は、独立してAlaおよびProから選択され;
Xaa26は、独立してProおよびIleから選択され;
Xaa28は、独立してSerおよびProから選択され;
Xaa29は、独立してSerおよびProから選択され;
Xaa31は、独立してGluおよびAsnから選択され;
C-末端は、任意選択で、アミドとして誘導体化されていてもよく;
置換基が、アミノ酸残基Xaa1にまたは2位のCysに結合されており、この置換基は、アルブミン結合部分を含んでいる。
【0037】
本発明の一態様では、アミリン誘導体のC-末端は、酸またはアミドのいずれかとして終結していてもよい。一態様では、アミリン誘導体のC-末端は、アミドである。
一態様では、アルブミン結合残基は、アルブミンと非共有結合によって結合する。
【0038】
一態様では、アルブミン結合残基は、約10μMよりも低くまたは約1μMよりも低いヒト血清アルブミンに対する結合親和性を有する。本発明の誘導体は、アミリン受容体、または生物学的応答を誘発するために、例えば食物摂取量を低下させるためにアミリンそのものが相互に作用することができる1種もしくは複数のその他の受容体に、結合することが可能であり、またはその他の方法で直接もしくは間接的に相互に作用することが可能である。
一態様では、アルブミン結合残基は、6から40個の炭素原子、8から26個の炭素原子、または14から22個の炭素原子、例えば17、18、19、20、および21個の炭素原子を有する。
【0039】
一態様では、アルブミン結合残基は、CH3(CH2)rCO-を含む群から選択されるアシル基であり、式中、rは4から38の整数であり、好ましくは4から24の整数であり、より好ましくは、CH3(CH2)6CO-、CH3(CH2)8CO-、CH3(CH2)10CO-、CH3(CH2)12CO-、CH3(CH2)14CO-、CH3(CH2)16CO-、CH3(CH2)18CO-、CH3(CH2)20CO-、およびCH3(CH2)22CO-を含む群から選択される。
一態様では、アルブミン結合残基は、pH7.4で負に帯電することができる基を含む。
一態様では、アルブミン結合残基は、HOOC(CH2)sCO-などのカルボン酸基を含み、式中、sは12から22の整数であり、例えば17、18、19、20、21、または22である。
【0040】
本発明の一態様では、アルブミン結合残基は、式CH3(CH2)vCO-NHCH(COOH)(CH2)2CO-の基であり、式中、vは10から24の整数である。本発明の一態様では、アルブミン結合残基は、式CH3(CH2)wCO-NHCH((CH2)2COOH)CO-の基であり、式中、wは8から24の整数である。
【0041】
一態様では、リンカーは1〜10個のアミノ酸を含む。アミノ酸は、γGlu、Arg、γGlu-Arg、γGlu-His、Trx-γGlu、γGlu-His、Glu-Lys、Glu-Glu、Glu-Arg、γGlu-His-His、γGlu-Arg-His、γGlu-His-Arg、γGlu-Glu-Arg、Glu-Glu-Arg、Glu-Lys-Arg、γGlu-Glu-His-His、γGlu-Glu-His-Arg、Glu-Glu-Arg-Glu、およびGlu-Glu-Glu-Gluからなる群から選択することができる。
【0042】
一態様では、リンカーはさらに、-C(O)-(CH2)l-O-[CH2CH2-O]m-(CH2)p-[NHC(O)-(CH2)l-O[(CH2)n-O]m-(CH2)p]q-NH-を含むことができ、式中、l、m、n、およびpは独立して、1〜7であり、qは0〜5である。例えば、リンカーは、-C(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-NH-、または-C(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-[NHC(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-]1-NH-、および-C(O)-(CH2)2-O-[CH2CH2-O]7-(CH2)2-NH-からなる群から選択することができる。一態様では、リンカーはさらに、γGluを含む。一態様では、リンカーはGABAを含む。
一態様では、Xaa1はHisであり、Xaa17はHisであり、Xaa25はProであり、Xaa28はProであり、Xaa29はProであり、アルブミン結合残基はHOOC(CH2)18COであり、リンカーはγGlu-His-Hisを含み、但しアルブミン結合残基は、リンカーのγGluを介してリンカーに結合されている。
一態様では、Xaa1はHisであり、Xaa17はHisであり、Xaa25はProであり、Xaa28はProであり、Xaa29はProであり、アルブミン結合残基はHOOC(CH2)16COであり、リンカーはγGlu-Hisを含み、但しアルブミン結合残基は、リンカーのγGluを介してリンカーに結合されている。
【0043】
一態様では、誘導体は:
N-α-(19-カルボキシノナデカノイル)-Glu-Glu-Arg-[Glu1,Glu14,His17,Glu31]-プラムリンチド、
N-ε3-(19-カルボキシノナデカノイル-Glu-Glu-Arg-Glu)-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-ε3-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-2-[(S)-4-カルボキシ-2-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-ε3-(19-カルボキシノナデカノイル-Glu-Glu-Glu-Glu)-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[19-カルボキシノナデカノイル]-Glu-Lys-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[19-カルボキシノナデカノイル]-Glu-Lys-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Ser17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Ala17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Gly17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Arg17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Pro17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Gly17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Ala17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Ser17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Pro17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-Arg-[Ala17]-プラムリンチド、
N-α-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[4-カルボキシ-4-({4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]trans-シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,His17,Gln21,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Asp14,His17,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Asp14,His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17,Glu24]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Arg17,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17,Arg18]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Asp14,His17,Gln21,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-[Glu1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-[Glu1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Glu1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[3-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)プロピオニルアミノ] [Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17,Asp31]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-Arg-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1His17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(5-カルボキシペンタノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-GluHis-His-[Arg1,His17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,Arg17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-Arg-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,Arg17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-His[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-Arg-[His1,His17]-プラムリンチドからなる群から選択される。
【0044】
一態様では、本発明は、本発明による誘導体と、薬学的に許容される添加剤とを含む医薬組成物に関する。この組成物は、非経口投与に適している。
【0045】
一態様では、本発明による誘導体は、医薬として使用することができる。
【0046】
一態様では、誘導体は、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、異脂肪血症、認知障害、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠動脈心疾患およびその他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、消化不良、および胃潰瘍を治療しまたは予防するための、医薬として使用することができる。
【0047】
一態様では、2型糖尿病の疾患進行を遅延させまたは予防するための、医薬である。
【0048】
一態様では、医薬は、食物摂取量を低下させ、肥満症を治療し、β-細胞アポトーシスを減少させ、β-細胞機能およびβ-細胞質量を増加させ、ならびに/またはβ-細胞に対するグルコースの感受性を回復させるために使用することができる。
【0049】
一態様では、本発明による誘導体は、医薬を調製するのに使用することができる。
【0050】
一態様では、誘導体は、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、異脂肪血症、認知障害、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠動脈心疾患およびその他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、消化不良、および胃潰瘍を治療しまたは予防するための医薬を調製するのに使用することができる。
【0051】
一態様では、誘導体は、2型糖尿病の疾患進行を遅延させまたは予防するための医薬を調製するのに使用することができる。
【0052】
一態様では、誘導体は、食物摂取量を低下させ、β-細胞アポトーシスを減少させ、β-細胞機能およびβ-細胞質量を増加させ、ならびに/またはβ-細胞に対するグルコースの感受性を回復させるための医薬を調製するのに使用することができる。
【0053】
本発明による誘導体を用いた治療は、例えば抗糖尿病薬、抗肥満薬、食欲調節薬、降圧剤、糖尿病から生じたまたは糖尿病に伴う合併症を治療しおよび/または予防するための薬剤と、肥満症から生じたまたは肥満症に伴う合併症および障害を治療しおよび/または予防するための薬剤から選択された、第2のまたはそれ以上の薬理活性物質と組み合わせてもよい。これらの薬理活性物質の例は:インスリン、インスリン誘導体、インスリン類似体、GLP-1、GLP-1誘導体、GLP-1類似体、オキシントモジュリン誘導体、スルホニル尿素、ビグアニド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴン拮抗薬、DPP-IV(ジペプチジルペプチダーゼ-IV)阻害剤、糖新生および/または糖原分解の刺激に関与する肝酵素の阻害剤、グルコース取込みモジュレーター、HMG CoA阻害剤(スタチン)のような抗高脂血症薬などの脂質代謝を修正する化合物、食物摂取量を低下させる化合物、RXR作動薬、およびβ-細胞のATP-依存性カリウムチャネルに作用する薬剤;コレスチラミン、コレスチポール、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、プラバスタチン、シムバスタチン、プロブコール、デキストロチロキシン、ネテグリニド、レパグリニド;アルプレノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロプラノロール、およびメトプロロールなどのβ-遮断薬、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル、リシノプリル、アラトリオプリル、キナプリル、およびラミプリルなどのACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害剤、ニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イスラジピン、ニモジピン、ジルチアゼム、およびベラパミルなどのカルシウムチャネル遮断薬、およびドキサゾシン、ウラピジル、プラゾシン、およびテラゾシンなどのα-遮断薬;CART(コカインアンフェタミン調節転写物)作動薬、NPY(ニューロペプチドY)拮抗薬、MC4(メラノコルチン4)作動薬、オレキシン拮抗薬、TNF(腫瘍壊死因子)作動薬、CRF(コルチコトロピン放出因子)作動薬、CRF BP(コルチコトロピン放出因子結合タンパク質)拮抗薬、ウロコルチン作動薬、β3作動薬、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)作動薬、MCH(メラニン細胞濃縮ホルモン)拮抗薬、CCK(コレシストキニン)作動薬、セロトニン
再取込み阻害剤、セロトニンおよびノルアドレナリン再取込み阻害剤、混合型セロトニンおよびノルアドレナリン作動性化合物、5HT(セロトニン)作動薬、ボムベシン作動薬、ガラニン拮抗薬、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(チロトロピン放出ホルモン)作動薬、UCP2または3(非結合タンパク質2または3)モジュレーター、レプチン作動薬、DA作動薬(ブロモクリプチン、ドプレキシン)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、RXR(レチノイドX受容体)モジュレーター、TRβ作動薬;ヒスタミンH3拮抗薬、ガストリン、およびガストリン類似体である。
【0054】
上述の化合物の1種または複数と、任意選択で1種または複数のその他の薬理活性物質とを有する、本発明による誘導体の任意の適切な組合せは、本発明の範囲内にあるとみなされることを理解すべきである。
一態様では、本発明による誘導体を含む医薬組成物の調製方法は、本発明による誘導体と、少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤とを混合するステップを含む。
【0055】
本発明による一態様では、アミリン誘導体は、アッセイのセクションで記述されるアッセイ(V)により測定されたプラムリンチドに比べ、長期にわたる薬物動態プロファイルを有する。本発明の一態様では、アミリン誘導体は、少なくとも30時間の血漿T1/2を有する。本発明の別の態様では、血漿T1/2が少なくとも40時間である。本発明の別の態様では、アミリン誘導体は、少なくとも50時間の血漿T1/2を有する。本発明の別の態様では、アミリン誘導体は、少なくとも60時間の血漿T1/2を有する。本発明の別の態様では、アミリン誘導体は、少なくとも70時間の血漿T1/2を有する。本発明の別の態様では、アミリン誘導体は、少なくとも75時間の血漿T1/2を有する。本発明の別の態様では、アミリン誘導体は、少なくとも80時間の血漿T1/2を有する。本発明の別の態様では、アミリン誘導体は、少なくとも85時間の血漿T1/2を有する。本発明の別の態様では、アミリン誘導体は、少なくとも90時間の血漿T1/2を有する。本発明の一態様では、アミリン誘導体は、少なくとも95時間の血漿T1/2を有する。本発明の一態様では、アミリン誘導体は、少なくとも100時間の血漿T1/2を有する。
【0056】
ヒトアミリンまたはその類似体などの、ペプチドの生成は、当技術分野で周知である。したがって本発明のペプチドは、古典的なペプチド合成、例えば、t-BocもしくはFmoc化学またはその他の十分に確立された技法を使用した、固相ペプチド合成によって生成することができ、例えば、GreeneおよびWuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons、1999を参照されたい。ペプチドは、ペプチドを発現させる条件下、適切な培養液中で、ポリペプチドをコード化しポリペプチドを発現させることが可能なDNA配列を含有する宿主細胞を培養するステップを含む方法によって生成してもよい。非天然アミノ酸残基を含むペプチドの場合、組換え細胞は、例えばtRNA変異体を使用することによって非天然アミノ酸がペプチドに組み込まれるように、修飾されるべきである。
【0057】
医薬組成物
本発明の1つの目的は、本発明によるペプチドを含む医薬製剤を提供することである。一態様では、ペプチドは、約0.1mg/mlから約25mg/mlの濃度で製剤中に存在する。別の態様では、ペプチドは、約1mg/mlから約10mg/mlの濃度で製剤中に存在する。
【0058】
一態様では、製剤は、2.0から10.0のpHを有する。一態様では、製剤は、2.0から7.0のpHを有する。一態様では、製剤は、2.5〜4.5のpHを有する。一態様では、製剤は、2.5〜4.0のpHを有する。
【0059】
本発明による誘導体を含有する医薬組成物は、例えばRemingtonのPharmaceutical Sciences、1985またはRemington: The Science and Practice of Pharmacy、19版、1995に記載されているような、従来の技法によって調製してもよい。
【0060】
製剤は、さらに、緩衝系、保存剤、等張剤、キレート剤、安定化剤および/または界面活性剤を含んでいてもよい。そのような添加剤の、医薬組成物中での使用は、当業者に周知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、19版、1995を参照されたい。
【0061】
本発明の一態様では、医薬製剤は水性製剤であり、即ち、水を含む製剤である。そのような製剤は、典型的には溶液または懸濁液である。本発明のその他の態様では、医薬製剤は水溶液である。「水性製剤」という用語は、少なくとも50%w/wの水を含む製剤と定義される。同様に、「水溶液」という用語は、少なくとも50%w/wの水を含む溶液と定義され、「水性懸濁液」という用語は、少なくとも50%w/wの水を含む懸濁液と定義される。
【0062】
別の態様では、医薬製剤は、使用前に医師または患者によって溶媒および/または賦形剤が添加されるフリーズドライ製剤である。別の態様では、医薬製剤は、事前に溶解する必要なく使える状態にある乾燥製剤(例えば、フリーズドライまたは噴霧乾燥されたもの)である。
【0063】
「乾燥形態」とは、液体医薬組成物または製剤が、フリーズドライ(即ち、凍結乾燥;例えば、WilliamsおよびPolli (1984) J. Parenteral Sci. Technol. 38:48〜59頁参照)、噴霧乾燥(Masters (1991)、Spray-Drying Handbook (5版; Longman Scientific and Technical、Essez、U.K.)、491〜676頁; Broadheadら(1992) Drug Devel. Ind. Pharm. 18:1169〜1206頁;およびMumenthalerら(1994) Pharm. Res. 11:12〜20頁参照)、または空気乾燥(CarpenterおよびCrowe (1988) Cryobiology 25:459〜470頁;およびRoser (1991) Biopharm. 4:47〜53頁)によって、乾燥されていることを意味する。液体医薬組成物の貯蔵中のポリペプチドによる凝集体の形成は、そのポリペプチドの生物活性に悪影響を及ぼして、医薬組成物の治療有効性が失われる可能性がある。さらに、凝集体の形成は、ポリペプチド含有医薬組成物が輸液システムを使用して投与される場合、管、膜、またはポンプの詰まりなどのその他の問題を引き起こす可能性がある。
【0064】
本発明のその他の態様では、緩衝液は、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸塩、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リシン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、およびトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、ビシン、トリシン、リンゴ酸、乳酸、コハク酸塩、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸、またはこれらの混合物からなる群から選択される。これら特定の緩衝液のそれぞれは、本発明の代替態様を構成する。
【0065】
本発明のその他の態様では、製剤はさらに、薬学的に許容される保存剤を含む。本発明のその他の態様では、製剤はさらに、等張剤、例えばプロピレングリコール、マンニトール、またはグリセロールを含む。本発明のその他の態様では、製剤はさらに、キレート剤を含む。
【0066】
本発明のその他の態様では、製剤はさらに、安定化剤を含む。医薬組成物での安定化剤の使用は、当業者に周知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、19版、1995を参照されたい。
【0067】
より具体的には、本発明の組成物は、治療上活性な成分がおそらくは液体医薬製剤での貯蔵中に凝集体形成を示すポリペプチドを含む、安定化した液体医薬組成物である。「凝集体形成」とは、依然として可溶性となり得るオリゴマーまたは溶液から沈殿する大きな目に見える凝集体の形成をもたらす、ポリペプチド分子間の物理的相互作用を意味する。「貯蔵中」とは、一旦調製された液体医薬組成物または製剤が対象に即座に投与されないことを意味する。むしろ調製後に、液体形態、凍結状態、または後で液体形態に戻すための乾燥形態で、または対象に投与するのに適したその他の形態で、貯蔵のために包装される。
【0068】
本発明の医薬組成物は、さらに、組成物の貯蔵中にポリペプチドによる凝集体形成を減少させるのに十分な量の、アミノ酸塩基を含んでいてもよい。「アミノ酸塩基」とは、任意の所与のアミノ酸がその遊離塩基形態でまたはその塩形態で存在する、アミノ酸またはアミノ酸の組合せを意味する。アミノ酸の組合せが使用される場合、アミノ酸の全ては、それらの遊離塩基形態で存在していてもよく、全てはそれらの塩形態で存在していてもよく、またはいくつかはそれらの遊離塩基形態で存在していてもよく、一方でその他はそれらの塩形態で存在する。一態様では、本発明の組成物の調整で使用されるアミノ酸は、アルギニン、リシン、アスパラギン酸、およびグルタミン酸などの荷電側鎖を保持するものである。特定のアミノ酸(例えば、メチオニン、ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リシン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニン、およびそれらの混合物)の任意の立体異性体(即ち、L、D、またはそれらの混合物)またはこれら立体異性体の組合せは、特定のアミノ酸がその遊離塩基形態でまたはその塩形態で存在する限り、本発明の医薬組成物中に存在していてもよい。一態様では、L-立体異性体が使用される。本発明の組成物は、これらアミノ酸の類似体およびその誘導体と共に製剤化されていてもよい。適切なアルギニン類似体には、例えば、アミノグアニジン、オルニチン、およびN-モノエチルL-アルギニンが含まれ、適切なメチオニン類似体には、エチオニンおよびブチオニンが含まれ、適切なシステイン類似体には、S-メチルL-システインが含まれる。その他のアミノ酸の場合のように、アミノ酸類似体は、その遊離塩基形態またはその塩形態で組成物に組み込まれる。本発明のその他の態様では、アミノ酸またはアミノ酸類似体およびその誘導体は、タンパク質の凝集を防止しまたは遅延させるのに十分な濃度で使用される。
【0069】
本発明のその他の態様では、製剤はさらに、界面活性剤を含む。本発明のその他の態様では、製剤はさらに、プロテアーゼ阻害剤を含む。プロテアーゼ阻害剤の使用は、自己触媒を阻害するためにプロテアーゼの酵素原を含む医薬組成物で、特に有用である。
【0070】
その他の成分は、本発明のペプチド医薬製剤中に存在してもよいことが可能である。そのような追加の成分には、湿潤剤、乳化剤、抗酸化剤、増量剤、等張性調節剤、キレート剤、金属イオン、油性ビヒクル、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチン、またはタンパク質)、および両性イオン(例えば、ベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リシン、およびヒスチジンなどのアミノ酸)を含めてもよい。そのような追加の成分は、当然ながら、本発明の医薬製剤の全体的な安定性に悪影響を及ぼすべきではない。
【0071】
本発明による、ヒトアミリンの誘導体またはその類似体を含有する医薬組成物は、いくつかの部位で、例えば局所部位、例えば皮膚および粘膜部位で、吸収を迂回する部位、例えば動脈、静脈、心臓への投与で、および吸収を含む部位、例えば皮膚、皮下、筋肉内、または腹部への投与で、そのような治療を必要とする患者に投与してもよい。
【0072】
本発明による医薬組成物の投与は、いくつかの投与経路、例えば舌、舌下、頬、口内、経口、胃腸内、鼻、肺を通してもよく、例えば細気管支および肺胞またはそれらの組合せを通して、表皮、皮膚、経皮、膣、直腸、眼、例えば結膜、尿管を通して、および非経口的に、そのような治療を必要とする患者に行ってもよい。
【0073】
本発明の組成物は、いくつかの剤形で、例えば溶液剤、懸濁液剤、エマルジョン剤、マイクロエマルジョン剤、多相エマルジョン剤、フォーム剤、ろう膏剤、ペースト剤、プラスター剤、軟膏剤、錠剤、被覆錠剤、リンス、カプセル剤、例えば硬質ゼラチンカプセル剤および軟質ゼラチンカプセル剤、坐剤、直腸カプセル剤、ドロップ剤、ゲル剤、スプレー剤、散剤、エアゾール剤、吸入剤、点眼剤、眼軟膏剤、眼科用リンス、膣用ペッサリー、膣用リング、膣用軟膏剤、注射液剤、in situ形質転換溶液剤、例えばin situゲル化、in situ硬化、in situ沈殿、in situ結晶化、輸液剤、および移植片として、投与してもよい。
【0074】
本発明の組成物は、さらにヒトアミリンの誘導体またはその類似体の安定性を高め、バイオアベイラビリティを増大させ、可溶性を増大させ、悪影響を低減し、当業者に周知の時間療法を実現し、患者の薬剤服用遵守を高めるために、または任意のそれらの組合せのために、例えば共有結合性、疎水性、および静電的な相互作用を通して、薬物担体、薬物送達システム、および先進の薬物送達システムにさらに配合されまたは結合されてもよい。
【0075】
本発明の組成物は、全ては当業者に周知のデバイスである、例えば定量吸入器、乾燥粉末吸入器、およびネブライザーを使用して、ヒトアミリンの誘導体またはその類似体を経肺投与するための、固体、半固体、粉末、および溶液の製剤化に有用である。
【0076】
本発明の組成物は、制御、持続、長期、遅延、および低速薬物送達システムの製剤化に有用である。
【0077】
非経口投与は、注射器、任意選択でペン状の注射器を用いた、皮下、筋肉内、腹腔内、または静脈内注射によって行ってもよい。あるいは、非経口投与は、輸液ポンプを用いて行うことができる。別の選択肢は、鼻および肺用スプレーの形をした、ヒトアミリンの誘導体またはその類似体を投与するための溶液または懸濁液であってもよい組成物である。さらに別の選択肢として、本発明のヒトアミリンの誘導体またはその類似体を含有する医薬組成物は、例えば無針注射器による、またはパッチ、任意選択でイオン泳動パッチ、または経粘膜的、例えば頬を通した投与からの、経皮投与に適合させることもできる。
【0078】
ヒトアミリンの誘導体またはその類似体は、肺薬物送達に適したデバイスの公知のタイプのいずれかを使用して、ビヒクル中で、溶液、懸濁液、または乾燥粉末として、肺経路を介して投与することができる。これらの例には、限定するものではないが肺薬物送達用にエアゾールを発生させる3つの一般的なタイプが含まれ、これらの例には、ジェットもしくは超音波ネブライザー、定量吸入器、または乾燥粉末吸入器を含めてもよい(Yu J、Chien YW. Pulmonary drug delivery: Physiologic and mechanistic aspects. Crit Rev Ther Drug Carr Sys 14(4) (1997) 395〜453頁参照)。
【0079】
本発明の一態様では、ヒトアミリンの誘導体またはその類似体を含む医薬製剤は、6週間超の使用および3年超の貯蔵で安定である。
【0080】
本発明の別の態様では、ヒトアミリンの誘導体またはその類似体を含む医薬製剤は、4週間超の使用および3年超の貯蔵で安定である。
【0081】
本発明の別の態様では、ヒトアミリンの誘導体またはその類似体を含む医薬製剤は、4週間超の使用および2年超の貯蔵で安定である。
【0082】
本発明のさらに別の態様では、ヒトアミリンの誘導体またはその類似体を含む医薬製剤は、2週間超の使用および2年超の貯蔵で安定である。
【0083】
本発明を、以下のパラグラフにまとめる:
1.ヒトアミリン類似体のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基にまたはLys残基に結合された置換基を有するヒトアミリン類似体である、アミリンの誘導体であって、この置換基はアルブミン結合部分を含み、ヒトアミリン類似体の17位のアミノ酸残基は、Val、Lys、またはAla以外の任意の天然アミノ酸であり、ヒトアミリン類似体のアミノ酸のナンバリングは、配列番号1でのアミノ酸のナンバリングに一致している誘導体
2. 17位のアミノ酸残基がHis、Ser、Gly、Pro、またはArgである、パラグラフ1による誘導体。
3. 25、28、および29位のアミノ酸がProである、パラグラフ1〜2による誘導体。
4.ヒトアミリン類似体が、1〜10個のアミノ酸置換基、例えば1、2、3、4、5、または6個の置換基を含む、パラグラフ1〜3による誘導体。
5.ヒトアミリン類似体の1位のアミノ酸が、置換されまたは欠失している、パラグラフ1〜4による誘導体。
6. 1位のアミノ酸が、Lys、Glu、Arg、およびHisからなる群から選択される、パラグラフ1〜5による誘導体。
7.置換基がリンカーを含む、パラグラフ1〜6による誘導体。
8.リンカーが、ヒトアミリン類似体のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基にまたはLys残基に結合された1〜10個のアミノ酸を含む、パラグラフ1〜7による誘導体。
9.アミノ酸が、γGlu、Arg、γGlu-Arg、γGlu-His、Trx-γGlu、γGlu-His、Glu-Lys、Glu-Glu、Glu-Arg、γGlu-His-His、γGlu-Arg-His、γGlu-His-Arg、γGlu-Glu-Arg、Glu-Glu-Arg、Glu-Lys-Arg、γGlu-Glu-His-His、γGlu-Glu-His-Arg、Glu-Glu-Arg-Glu、およびGlu-Glu-Glu-Gluからなる群から選択される、パラグラフ8による誘導体。
10.リンカーが、-C(O)-(CH2)l-O-[CH2CH2-O]m-(CH2)p-[NHC(O)-(CH2)l-O-[(CH2)n-O]m-(CH2)p]q-NH-を含み、式中、l、m、n、およびpは独立して1〜7であり、qは0〜5である、パラグラフ1〜9による誘導体。
11.リンカーが、-C(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-NH-、または-C(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-[NHC(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-]1-NH-、および-C(O)-(CH2)2-O-[CH2CH2-O]7-(CH2)2-NH-からなる群から選択される、パラグラフ1〜10による誘導体。
12.リンカーが、γGlu、γGlu-His、またはγGlu-His-Hisを含む、パラグラフ1〜11による誘導体。
13.リンカーがGABAを含む、パラグラフ1〜12による誘導体。
14.アルブミン結合残基が、HOOC(CH2)sCO-を含む群から選択されるアシル基であり、sは17から21の整数であり、例えば18、19、または20である、パラグラフ1〜13のいずれかによる誘導体。
15.ヒトアミリン類似体の1および17位のアミノ酸がHisであり、25、28、および29位のアミノ酸がProであり、γGlu-His-HisまたはγGlu-Hisを含むリンカーが、ヒトアミリン類似体の1位のHisのα-アミノ基に結合されており、アルブミン結合残基がリンカーのγGluに結合されており、アルブミン結合残基はHOOC(CH2)18COまたはHOOC(CH2)16CO-である、パラグラフ1〜14による誘導体。
16.式1のアミノ酸配列を含む、パラグラフ1による誘導体であって:
Xaa1-Cys-Xaa3-Thr-Ala-Thr-Cys-Ala-Thr-Gln-Arg-Leu-Ala-Xaa14-Phe-Leu-Xaa17-Xaa18-Ser-Ser-Xaa21-Asn-Phe-Xaa24-Xaa25-Xaa26-Leu-Xaa28-Xaa29-Thr-Xaa31-Val-Gly-Ser-Asn-Thr-Tyr 式(1)(配列番号2)
式中、
Xaa1は、欠失しており、または独立してLys、Arg、His、およびGluから選択され;
Xaa3は、独立してAsnおよびLysから選択され;
Xaa14は、独立してGlu、Asn、Gln、およびAspから選択され;
Xaa17は、独立してHis、Ser、Gly、Arg、およびProから選択され;
Xaa18は、独立してHisまたはArgから選択され;
Xaa21は、独立してAsp、Asn、およびGlnから選択され;
Xaa24は、独立してGluおよびGlyから選択され;
Xaa25は、独立してAlaおよびProから選択され;
Xaa26は、独立してProおよびIleから選択され;
Xaa28は、独立してSerおよびProから選択され;
Xaa29は、独立してSerおよびProから選択され;
Xaa31は、独立してGluおよびAsnから選択され;
C-末端は、任意選択でアミドとして誘導体化されていてもよく;
置換基が、アミノ酸残基Xaa1にまたは2位のCysに結合されており、この置換基は、アルブミン結合部分を含んでいる誘導体。
17.アルブミン結合残基が非共有結合によりアルブミンに結合する、パラグラフ1および16のいずれかによる誘導体。
18.アルブミン結合残基が、約10μMよりも低くまたは約1μMよりも低いヒト血清アルブミンに対して結合親和性を有する、パラグラフ1および16〜17のいずれかによる誘導体。
19.アルブミン結合残基が親油性部分である、パラグラフ1および16〜18のいずれかによる誘導体。
20.アルブミン結合残基が、6から40個の炭素原子、8から26個の炭素原子、または14から22個の炭素原子、例えば17、18、19、20、および21個の炭素原子を有する、パラグラフ1および16〜19のいずれかによる誘導体。
21.アルブミン結合残基が、pH7.4で負に帯電することができる基を含む、パラグラフ1および16〜20のいずれかによる誘導体。
22.アルブミン結合残基がカルボン酸基を含む、パラグラフ1および16〜21のいずれかによる誘導体。
23.アルブミン結合残基が、HOOC(CH2)sCO-を含む群から選択されるアシル基であり、式中、sは12から22の整数、例えば17、18、19、20、21、または22である、パラグラフ1、16〜22のいずれかによる誘導体。
24.置換基がリンカーを含む、パラグラフ1および16〜23による誘導体
25.リンカーが1〜10個のアミノ酸を含む、パラグラフ1および16〜24による誘導体。
26.アミノ酸が、γGlu、Arg、γGlu-Arg、γGlu-His、Trx-γGlu、γGlu-His、Glu-Lys、Glu-Glu、Glu-Arg、γGlu-His-His、γGlu-Arg-His、γGlu-His-Arg、γGlu-Glu-Arg、Glu-Glu-Arg、Glu-Lys-Arg、γGlu-Glu-His-His、γGlu-Glu-His-Arg、Glu-Glu-Arg-Glu、およびGlu-Glu-Glu-Gluからなる群から選択される、パラグラフ1および16〜25による誘導体。
27.リンカーが、-C(O)-(CH2)l-O-[CH2CH2-O]m-(CH2)p-[NHC(O)-(CH2)l-O-[(CH2)n-O]m-(CH2)p]q-NH-を含み、式中、l、m、n、およびpは独立して1〜7であり、qは0〜5である、パラグラフ1および16〜26による誘導体。
28.リンカーが、-C(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-NH-、または-C(O)-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-[NHC(O)-CH2-O-CH2-CH2-O]1-CH2-CH2-]1-NH-、および-C(O)-(CH2)2-O-[CH2CH2-O]7-(CH2)2-NH-からなる群から選択される、パラグラフ1および16〜27による誘導体。
29.リンカーが、γGlu-His-HisまたはγGlu-Hisを含む、パラグラフ1および16〜28による誘導体。
30. Xaa1がHisであり、Xaa17がHisであり、Xaa25がProであり、Xaa28がProであり、Xaa29がProである、パラグラフ1、16〜26、および29による誘導体。
31. γGlu-His-Hisが、リンカーのγGluを介してアルブミン結合残基に結合しており、アルブミン結合残基がHOOC(CH2)18COである、パラグラフ1、16〜26、および29〜30による誘導体。
32. γGlu-Hisが、リンカーのγGluを介してアルブミン結合残基に結合しており、アルブミン結合残基がHOOC(CH2)16COである、パラグラフ1、16〜26、および29〜30による誘導体。
33.リンカーがGABAを含む、パラグラフ1および16〜30による誘導体。
34.誘導体が:
N-α-(19-カルボキシノナデカノイル)-Glu-Glu-Arg-[Glu1,Glu14,His17,Glu31]-プラムリンチド、
N-ε3-(19-カルボキシノナデカノイル-Glu-Glu-Arg-Glu)-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-ε3-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-2-[(S)-4-カルボキシ-2-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-ε3-(19-カルボキシノナデカノイル-Glu-Glu-Glu-Glu)-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[19-カルボキシノナデカノイル]-Glu-Lys-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[19-カルボキシノナデカノイル]-Glu-Lys-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Ser17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Ala17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Gly17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Arg17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Pro17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Gly17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Ala17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Ser17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Pro17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-Arg-[Ala17]-プラムリンチド、
N-α-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[4-カルボキシ-4-({4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]trans-シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,His17,Gln21,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Asp14,His17,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Asp14,His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17,Glu24]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Arg17,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17,Arg18]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Asp14,His17,Gln21,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-[Glu1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-[Glu1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Glu1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[3-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)プロピオニルアミノ][Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17,Asp31]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-Arg-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1His17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(5-カルボキシペンタノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-GluHis-His-[Arg1,His17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,Arg17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-Arg-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,Arg17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-His[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-Arg-[His1,His17]-プラムリンチドからなる群から選択される、パラグラフ1による誘導体。
35.パラグラフ1〜34のいずれかによる誘導体と、薬学的に許容される添加剤とを含む、医薬組成物。
36.非経口投与に適した、パラグラフ35による医薬組成物。
37.医薬として使用される、パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体。
38.高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、異脂肪血症、認知障害、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠動脈心疾患およびその他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、消化不良、および胃潰瘍の治療または予防のための医薬として使用される、パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体。
39. 2型糖尿病の疾患進行を遅延させまたは予防するための医薬として使用される、パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体。
40.食物摂取量を減少させ、β-細胞アポトーシスを減少させ、β-細胞の機能およびβ-細胞の質量を増大させ、ならびに/またはβ-細胞に対するグルコースの感受性を回復するための医薬として使用される、パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体。
41.医薬を調製するための、パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体の使用。
42.高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、異脂肪血症、認知障害、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠動脈心疾患およびその他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、消化不良、および胃潰瘍の治療または予防のための医薬を調製するための、パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体の使用。
43. 2型糖尿病の疾患進行を遅延させまたは予防する医薬を調製するための、パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体の使用。
44.食物摂取量を減少させ、β-細胞アポトーシスを減少させ、β-細胞の機能およびβ-細胞の質量を増大させ、ならびに/またはβ-細胞に対するグルコースの感受性を回復する医薬を調製するための、パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体の使用。
45.パラグラフ1〜34のいずれか1つによる誘導体と、少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤とを混合するステップを含む、パラグラフ35〜36による医薬組成物の調製方法。
46.実施例によるアミリンの誘導体
47.誘導体がN-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチドである、パラグラフ34による誘導体
【0084】
本明細書に引用される刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれ、またある程度まで、各参考文献が個々にまた明確に参照により組み込まれると示されるかのように、またその全体が本明細書に記述されるかのように(法律によって認められる最大限まで)組み込まれる。
【0085】
全ての表題および副題は、単なる便宜上、本明細書で使用されるものであり、本発明を多少なりとも限定すると解釈すべきではない。
【0086】
本明細書に示される、いずれかおよび全ての例、または例示的な用語(例えば、「など」)の使用は、本発明をより良く示すだけのものとし、別途請求項に記載されていない限り本発明の範囲に限定を課すものではない。本明細書のどの用語も、本発明の実施に必要不可欠であるとして請求項に記載されていない任意の要素を示すと解釈すべきではない。
【0087】
本明細書に示される特許文献の引用および組込みは、便宜上行われるだけであり、そのような特許文献の妥当性、特許性、および/または実施可能性のいかなる観点も反映するものではない。
【0088】
本発明は、適用法によって認められる、本明細書に添付される特許請求の範囲に挙げられた対象の、全ての修正例および均等物を含む。
【実施例】
【0089】
ペプチド配列の配列番号1〜35を、下記のペプチド合成に従い調製し、実施例1〜72の化合物を、下記の合成に従い調製した:
【0090】
ペプチド合成の1つの方法は、マイクロ波をベースにしたLibertyペプチド合成器(CEM Corp.、North Carolina)でのFmoc化学によるものであった。樹脂は、0.25mmol/gの負荷のTentagel S RAMであった。カップリング化学は、NMP中0.3Mのアミノ酸溶液であって6〜8倍のモル過剰である溶液を使用した、NMP中のDIC/HOAtであった。カップリング条件は、最高70℃で5分であった。脱保護は、最高70℃の、NMP中5%ピペリジンによるものであった。使用した保護されたアミノ酸は、0.3M HOAtを含有するNMP中に0.3Mで溶解させた標準Fmoc-アミノ酸(例えば、AnaspecまたはNovabiochemから供給された)であった。
【0091】
ペプチド合成の別の方法は、HBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-)-1,1,3,3テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)またはHATU(O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)で媒介されたNMP中でのカップリングと、Fmoc保護基の脱保護のUVモニタリングとを用いる、製造業者が供給するFastMoc UVプロトコルを使用した、0.25mmolまたは1.0mmolスケールでのApplied Biosystems 433ペプチド合成器におけるものであった。ペプチドアミドの合成に使用される出発樹脂は、Rink-Amide樹脂であった。使用した保護アミノ酸誘導体は、ABI433A合成器に適切な事前に計量されたカートリッジで供給される、標準Fmoc-アミノ酸(例えば、AnaspecまたはNovabiochemから供給された)であった。
【0092】
リシン側鎖の化学修飾が望まれた場合は、リシンをLys(Mtt)として組み込み、N-末端アミノ酸をBoc-アミノ酸として配列に組み込み、またはN-末端アミノ酸がFmoc-アミノ酸として組み込まれた場合には、Fmoc基を除去し、N-末端を、6当量のBoc-炭酸塩および6当量のDIPEAをNMPに溶かしたもので30分間処理することによって保護した。樹脂をNMPおよびDCMで洗浄し、Mtt基は、未処理のヘキサフルオロイソプロパノールに樹脂を20分間懸濁し、その後DCMおよびNMPで洗浄することによって除去した。リシンの化学修飾は、ペプチド合成で使用したものと同じ方法によって、即ち、LibertyもしくはABI 433での1つまたは複数の自動化ステップによって、または1つもしくは複数の手作業による室温でのカップリングステップによって、以下に列挙する構成単位の1つまたは複数を付加することにより行った。合成後、樹脂をDCMで洗浄し、乾燥し、TFA/TIPS/洗浄(92.5/5/2.5)で2時間処理した後、ジエチルエーテル4体積で沈殿させることにより、ペプチドを樹脂から切断した。ジエチルエーテルでさらに洗浄し乾燥した後、ペプチドを1〜2mg/mlで水に再溶解し、pHを約4.5に調節し、1.1当量の[Pt(IV)エチレンジアミン2Cl2]Cl2で一晩処理することにより、ジスルフィド架橋を形成した。あるいは、ジスルフィド架橋は、10当量のヨウ素をNMPに溶かしたもので1時間処理することにより、樹脂上に形成した。この場合、粗製ペプチドは、切断およびジエチルエーテル沈殿後に直接精製した。
【0093】
精製:粗製ペプチドを、5μまたは7μのC-18シリカが充填された20mm×250mmカラムでの、セミ分取HPLCにより精製した。ペプチド溶液をHPLCカラムにポンプ送出し、沈殿したペプチドを5mlの50%酢酸H2Oに溶解し、H2Oで20mlに希釈し、カラムに注入し、次いで0.1%TFA中40〜60%CH3CNの勾配で、10ml/分で、40℃で50分間溶出した。ペプチド含有画分を収集した。精製したペプチドは、水で溶出液を希釈した後に凍結乾燥した。
【0094】
HPLC-画分および最終生成物の分析では、214nmでのUV検出および例えばVydac 218TP54 4.6mm×250mm 5μ C-18シリカカラム(The Separations Group、Hesperia、USA)を使用してRP-HPLC分析を行い、例えば1ml/分、42℃で溶出した。ほとんどの場合、4つの異なる溶出条件の1つを使用した:
A1: 0.1M (NH4)2SO4からなる緩衝液でカラムを平衡にし、濃H2SO4でpH2.5に調節し、同じ緩衝液中で50分間、0%から60%のCH3CNの勾配で溶出した。
B1: 0.1%TFA/H2Oでカラムを平衡にし、0%CH3CN/0.1%TFA/H2Oから60%CH3CN/0.1%TFA/H2Oの勾配で、50分間溶出。
B6: 0.1%TFA/H2Oでカラムを平衡にし、0%CH3CN/0.1%TFA/H2Oから90%CH3CN/0.1%TFA/H2Oの勾配で、50分間溶出。
あるいは、214nmでのUV検出と、Symmetry300、3.6mm×150nm、3.5μ C-18シリカカラム(Waters)とを使用して、RP-HPLC分析を行い、1ml/分で、42℃で溶出した。
B4: 0.05%TFA/H2Oでカラムを平衡にし、5%CH3CN/0.05%TFA/H2Oから95%CH3CN/0.05%TFA/H2Oの勾配で、15分間溶出。
ペプチドの識別情報(identity)は、Bruker MicroflexでのMALDI-MSにより確認した。
【0095】
使用される略語:
HBTU: 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-)-1,1,3,3テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
Fmoc: 9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニル
Boc: tertブチルオキシカルボニル
Mtt: 4-メチルトリチル
DCM:ジクロロメタン
TIPS:トリイソプロピルシラン
TFA:トリフルオロ酢酸
NMP: 1-メチル-ピロリジン-2-オン
HOAt: 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
DIC:ジイソプロピルカルボジイミド
Trt:トリフェニルメチル
「化合物X」という用語は、実施例Xによる化合物を指す。したがって化合物3は、化合物N-ε3-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-2-[(S)-4-カルボキシ-2-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチドを意味する。
【0096】
(実施例1)
N-α-(19-カルボキシノナデカノイル)-Glu-Glu-Arg-[Glu1,Glu14,His17,Glu31]-プラムリンチド
【0097】
【化4】

【0098】
(実施例2)
N-ε3-(19-カルボキシノナデカノイル-Glu-Glu-Arg-Glu)-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド
【0099】
【化5】

【0100】
(実施例3)
N-ε3-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-2-[(S)-4-カルボキシ-2-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド
【0101】
【化6】

【0102】
48時間にわたる食物摂取量を示す図1aから、化合物3は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図1bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0103】
(実施例4)
N-ε3-(19-カルボキシノナデカノイル-Glu-Glu-Glu-Glu)-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド
【0104】
【化7】

【0105】
(実施例5)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド
【0106】
【化8】

【0107】
48時間にわたる食物摂取量を示す図2aから、化合物5は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図2bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0108】
(実施例6)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Arg1,His17]-プラムリンチド
【0109】
【化9】

【0110】
48時間にわたる食物摂取量を示す図3aから、化合物5は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図3bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0111】
(実施例7)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド
【0112】
【化10】

【0113】
48時間にわたる食物摂取量を示す図4aから、化合物7は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図4bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0114】
(実施例8)
N-α-[19-カルボキシノナデカノイル]-Glu-Lys-[Arg1,His17]-プラムリンチド
【0115】
【化11】

【0116】
48時間にわたる食物摂取量を示す図5aから、化合物8は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図5bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0117】
(実施例9)
N-α-[19-カルボキシノナデカノイル]-Glu-Lys-Arg-[His17]-プラムリンチド
【0118】
【化12】

【0119】
48時間にわたる食物摂取量を示す図6aから、化合物9は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図6bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0120】
(実施例10)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)
【0121】
【化13】

【0122】
48時間にわたる食物摂取量を示す図7aから、化合物10は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図7bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0123】
(実施例11)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Ser17]-プラムリンチド(2-37)
【0124】
【化14】

【0125】
48時間にわたる食物摂取量を示す図8aから、化合物11は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図8bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0126】
(実施例12)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Ala17]-プラムリンチド(2-37)
【0127】
【化15】

【0128】
48時間にわたる食物摂取量を示す図9aから、化合物12は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図9bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0129】
(実施例13)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Gly17]-プラムリンチド(2-37)
【0130】
【化16】

【0131】
(実施例14)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Arg17]-プラムリンチド(2-37)
【0132】
【化17】

【0133】
48時間にわたる食物摂取量を示す図10aから、化合物14は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図10bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0134】
(実施例15)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Pro17]-プラムリンチド(2-37)
【0135】
【化18】

【0136】
(実施例16)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)
【0137】
【化19】

【0138】
48時間にわたる食物摂取量を示す図11aから、化合物16は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図11bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0139】
(実施例17)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[His17]-プラムリンチド
【0140】
【化20】

【0141】
48時間にわたる食物摂取量を示す図12aから、化合物17は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図12bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0142】
(実施例18)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Gly17]-プラムリンチド
【0143】
【化21】

【0144】
48時間にわたる食物摂取量を示す図13aから、化合物18は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図13bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0145】
(実施例19)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Ala17]-プラムリンチド
【0146】
【化22】

【0147】
48時間にわたる食物摂取量を示す図14aから、化合物19は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図14bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0148】
(実施例20)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Ser17]-プラムリンチド
【0149】
【化23】

【0150】
48時間にわたる食物摂取量を示す図15aから、化合物20は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図15bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0151】
(実施例21)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Pro17]-プラムリンチド
【0152】
【化24】

【0153】
(実施例22)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド
【0154】
【化25】

【0155】
48時間にわたる食物摂取量を示す図16aから、化合物22は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図16bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0156】
(実施例23)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド
【0157】
【化26】

【0158】
48時間にわたる食物摂取量を示す図17aから、化合物23は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図17bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0159】
(実施例24)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-Arg-[Ala17]-プラムリンチド
【0160】
【化27】

【0161】
48時間にわたる食物摂取量を示す図18aから、化合物24は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図18bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0162】
(実施例25)
N-α-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド
【0163】
【化28】

【0164】
(実施例26)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド
【0165】
【化29】

【0166】
(実施例27)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド
【0167】
【化30】

【0168】
48時間にわたる食物摂取量を示す図19aから、化合物27は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図19bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0169】
(実施例28)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His17]-プラムリンチド
【0170】
【化31】

【0171】
48時間にわたる食物摂取量を示す図20aから、化合物28は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図20bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0172】
(実施例29)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド
【0173】
【化32】

【0174】
48時間にわたる食物摂取量を示す図21aから、化合物29は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図21bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0175】
(実施例30)
N-α-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)
【0176】
【化33】

【0177】
48時間にわたる食物摂取量を示す図22aから、化合物30は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図22bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0178】
(実施例31)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド
【0179】
【化34】

【0180】
48時間にわたる食物摂取量を示す図23aから、化合物31は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図23bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0181】
(実施例32)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド
【0182】
【化35】

【0183】
48時間にわたる食物摂取量を示す図24aから、化合物32は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図24bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0184】
(実施例33)
N-α-[4-カルボキシ-4-({4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]trans-シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド
【0185】
【化36】

【0186】
48時間にわたる食物摂取量を示す図25aから、化合物33は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図25bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0187】
(実施例34)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-[His1,Arg17]-プラムリンチド
【0188】
【化37】

【0189】
(実施例35)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,Arg17]-プラムリンチド
【0190】
【化38】

【0191】
(実施例36)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,Arg17]-プラムリンチド
【0192】
【化39】

【0193】
(実施例37)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His1,His17]-プラムリンチド
【0194】
【化40】

【0195】
48時間にわたる食物摂取量を示す図26aから、化合物37は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図26bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0196】
(実施例38)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド
【0197】
【化41】

【0198】
48時間にわたる食物摂取量を示す図27aから、化合物38は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図27bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0199】
(実施例39)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド
【0200】
【化42】

【0201】
48時間にわたる食物摂取量を示す図28aから、化合物39は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図28bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0202】
(実施例40)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-Arg-[His17]-プラムリンチド
【0203】
【化43】

【0204】
48時間にわたる食物摂取量を示す図29aから、化合物40は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図29bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0205】
(実施例41)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,His17,Gln21,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド
【0206】
【化44】

【0207】
48時間にわたる食物摂取量を示す図30aから、化合物41は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図30bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0208】
(実施例42)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Asp14,His17,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド
【0209】
【化45】

【0210】
(実施例43)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Asp14,His17]-プラムリンチド(2-37)
【0211】
【化46】

【0212】
(実施例44)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17,Glu24]-プラムリンチド(2-37)
【0213】
【化47】

【0214】
(実施例45)
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Arg1,His17]-プラムリンチド
【0215】
【化48】

【0216】
48時間にわたる食物摂取量を示す図31aから、化合物45は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図31bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0217】
(実施例46)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Arg17,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド
【0218】
【化49】

【0219】
(実施例47)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17,Arg18]-プラムリンチド
【0220】
【化50】

【0221】
48時間にわたる食物摂取量を示す図32aから、化合物47は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図32bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0222】
(実施例48)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Asp14,His17,Gln21,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド
【0223】
【化51】

【0224】
(実施例49)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-[Glu1,Arg17]-プラムリンチド
【0225】
【化52】

【0226】
(実施例50)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-[Glu1,His17]-プラムリンチド
【0227】
【化53】

【0228】
(実施例51)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Glu1,His17]-プラムリンチド
【0229】
【化54】

【0230】
(実施例52)
N-α-[3-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)プロピオニルアミノ][Arg1,His17]-プラムリンチド
【0231】
【化55】

【0232】
(実施例53)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17,Asp31]-プラムリンチド(2-37)
【0233】
【化56】

【0234】
(実施例54)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド
【0235】
【化57】

【0236】
48時間にわたる食物摂取量を示す図33aから、化合物54は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図33bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0237】
(実施例55)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-Arg-[Arg1,His17]-プラムリンチド
【0238】
【化58】

【0239】
48時間にわたる食物摂取量を示す図34aから、化合物55は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図34bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0240】
(実施例56)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド
【0241】
【化59】

【0242】
48時間にわたる食物摂取量を示す図35aから、化合物56は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図35bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0243】
(実施例57)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,Arg17]-プラムリンチド
【0244】
【化60】

【0245】
48時間にわたる食物摂取量を示す図36aから、化合物57は、食物摂取量を少し低減させていることがわかる。図36bは、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0246】
(実施例58)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,Arg17]-プラムリンチド
【0247】
【化61】

【0248】
48時間にわたる食物摂取量を示す図37aから、化合物58は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図37bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0249】
(実施例59)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1His17,Gln21]-プラムリンチド
【0250】
【化62】

【0251】
48時間にわたる食物摂取量を示す図38aから、化合物59は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図38bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0252】
(実施例60)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド
【0253】
【化63】

【0254】
(実施例61)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(5-カルボキシペンタノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド
【0255】
【化64】

【0256】
(実施例62)
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][His17]-プラムリンチド(2-37)
【0257】
【化65】

【0258】
(実施例63)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-GluHis-His-[Arg1,His17,Gln21]-プラムリンチド
【0259】
【化66】

【0260】
48時間にわたる食物摂取量を示す図39aから、化合物63は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図39bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0261】
(実施例64)
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)
【0262】
【化67】

【0263】
48時間にわたる食物摂取量を示す図40aから、化合物64は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図40bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0264】
(実施例65)
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,Arg17,Gln21]-プラムリンチド
【0265】
【化68】

【0266】
(実施例66)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-Arg-[His1,His17]-プラムリンチド
【0267】
【化69】

【0268】
48時間にわたる食物摂取量を示す図41aから、化合物66は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図41bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0269】
(実施例67)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド
【0270】
【化70】

【0271】
48時間にわたる食物摂取量を示す図42aから、化合物67は、食物摂取量を効果的に低減させていることがわかる。これは、図42bにも示されており、それぞれ、0〜24時間、24〜48時間、および0〜48時間の累積食物摂取量を示している。食物摂取量を、両側ステューデントt検定、α=0.05を使用して比較した。
【0272】
(実施例68)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,Arg17,Gln21]-プラムリンチド
【0273】
【化71】

【0274】
(実施例69)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド
【0275】
【化72】

【0276】
(実施例70)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-His[Arg1,His17]-プラムリンチド
【0277】
【化73】

【0278】
(実施例71)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド
【0279】
【化74】

【0280】
(実施例72)
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-Arg-[His1,His17]-プラムリンチド
【0281】
【化75】

【0282】
実施例1〜72によるアミリン誘導体について、下記の「ルシフェラーゼアッセイ」で試験をし、結果を、アミリン誘導体の分子量MWと共にtable 1(表1)に示す。
【0283】
【表1A】

【0284】
【表1B】

【0285】
本発明のアミリン誘導体の半減期を、下記のアッセイに記載されるようにミニブタおよびラットで試験をした。データをtable 2(表2)に示す。
【0286】
【表2】

【0287】
アッセイ
薬理学的アッセイ(I)-適宜食物を与えたラットモデルを使用した、アミリン誘導体による食欲に対する効能試験の実験プロトコル。
Taconic Europe、Denmarkから得たSprague Dawley(SD)ラットを実験に使用する。ラットは、実験開始時に200〜250gの体重を有する。ラットは、実験設定に馴化させるため、実験開始の少なくとも10〜14日前に到着する。この期間中、これら動物に少なくとも2回手で触れる。到着後、ラットを2週間にわたり、明暗逆転相(日中は灯を消し、夜間は灯を点けることを意味する)に1週間個別に収容する。ラットは、通常活動的であり、その毎日の食物摂取の大部分を暗期中に食べるので、ラットには、朝、灯を消す直前に服用させる。この設定の結果、データのばらつきが最小限になり、試験に対する感受性が最高になる。実験は、ラットのホームケージで実施し、ラットは、馴化期間および実験期間を通して食物および水を自由に摂取することができるようにする。誘導体の各用量を、1グループ5〜8匹のラットで試験をする。1グループ6〜8匹のラットのビヒクルグループを、各試験設定に含める。ラットには、腹腔内(ip)、経口(po)、または皮下(sc)から投与される0.01〜3mg/kgの溶液を、体重に応じて1回投与する。投与時間を、各グループごとに記録する。投与後、ラットをそれぞれのホームケージに戻し、次いで食物および水を摂取させる。食物消費を、7時間にわたり1時間ごとに、次いで24時間後、および場合によっては48時間後に、オンライン登録によってまたは手作業によって個々に連続して記録する。実験セッションの終わりに、動物を安楽死させる。
【0288】
個々のデータを、Microsoft excelシートに記録する。異常値は、異常値に関するGrubbs統計評価試験を適用した後に除外し、その結果を、GraphPad Prismプログラムを使用してグラフで示す。
【0289】
薬理学的アッセイ(II)-計画的に食物を与えたラットモデルを使用した、アミリン誘導体による食欲に対する効能試験の実験プロトコル。
M&B Breeding and Research Centre A/S、Denmarkから得たTAC:SPRD@モルラットまたはウィスターラットを、実験に使用する。ラットは、実験開始時に体重200〜250gを有する。ラットは、180〜200gの体重で、実験開始の少なくとも10〜14日前に到着する。誘導体の各用量を、1グループ6〜8匹のラットで試験をする。1グループ6〜8匹のラットのビヒクルグループを、各試験設定に含める。
【0290】
動物が到着したら、その動物を個別に収容する。研究開始の少なくとも7日前に、食餌計画に馴らす訓練を始め、3から7時間の間の計画された時間に食物および水を自由に摂取できるようにする。その日の残りの時間は、ラットに食物を摂取させず、水のみを摂取させる。1週間以内に、ラットは、設定されたスケジュールで完全な日々の割当量を食べることになる。ラットは通常、光がなくなると食物摂取を開始し、その日々の食物摂取の大部分は夜間に食べるので、この設定の結果、日中の食物摂取をモニタすることが可能になり、典型的には、適宜食物を与えたラットに比べてビヒクルグループではバラツキが少なくなることを意味する。10〜14日の馴化期間中、ラットは、食物および水を自由に摂取できる。この期間中、動物に、少なくとも3回手を触れる。実験は、ラットのホームケージで実施する。投与直前に、ラットを、体重によって様々な処理グループ(n=6〜8)へとランダム化する。これらのラットに、腹腔内(ip)、経口(po)、または皮下(sc)から投与される0.01〜3mg/kgの溶液を、所定通り食物を摂取させる前の15から30分の間、体重に応じて投与する。投与時間を、各グループごとに記録する。投与後、ラットをそれぞれのホームケージに戻し、次いで食物および水を摂取させる。食物消費を、スケジュール中1時間ごとに、オンライン登録によってまたは手作業によって個々に連続して記録する。実験セッションの終わりに、動物を安楽死させる。
【0291】
個々のデータを、Microsoft excelシートに記録する。異常値は、異常値に関するGrubbs統計評価試験を適用した後に除外し、その結果を、GraphPad Prismプログラムを使用してグラフで示す。
【0292】
ルシフェラーゼアッセイ(III)
1.アミリンアッセイの概要
アミリンによるアミリン受容体の活性化(カルシトニン受容体の共発現、およびペプチドRAMPを修飾する受容体活性)が、cAMPの細胞内濃度の上昇をもたらすことが、既に公表されている(Poyner DRら2002、Pharmacological Reviews 54(2) 233〜246頁)。その結果、転写は、cAMP応答要素(CRE)の多数のコピーを含有するプロモーターで活性化される。したがって、アミリン受容体を同様に発現するBHK細胞に導入されたCREルシフェラーゼレポーター遺伝子を使用することにより、アミリン活性を測定することが可能である。
【0293】
2.アミリン3(a)/CRE-luc細胞系の構成
BHK570細胞系に、ヒトカルシトニン受容体(CTa)およびCRE-応答性ルシフェラーゼレポーター遺伝子を、安定にトランスフェクトした。この細胞系に、標準的な方法を使用して、さらにRAMP-3をトランスフェクトした。この処理は、カルシトニン受容体をアミリン3(a)受容体に変換する。メトトレキセート、ネオマイシン、およびヒグロマイシンは、それぞれ、ルシフェラーゼ、カルシトニン受容体、およびRAMP-3の選択マーカーである。
【0294】
3.アミリンルシフェラーゼアッセイ
活性アッセイを行うために、BHKアミリン3(a)//CRE-luc細胞を、約20,000細胞/ウェルの密度で、白色96ウェル培養プレートに播いた。細胞を、100μlの成長培地(10%FBS、1%Pen/Strep、1mM Na-ピルベート、250nMメトトレキセート、500μg/mlネオマイシン、および400μg/mlヒグロマイシンを有するDMEM)に入れた。37℃および5%CO2で一晩インキュベートした後、成長培地を、50μl/ウェルのアッセイ培地(DMEM(フェノールレッドなし)、Glumamax(商標)、10%FBS、および10mM Hepes、pH7.4)に置き換えた。さらに、50μl/ウェルの標準物質またはサンプルをアッセイ緩衝液に加えたものを、添加した。37℃および5%CO2で4時間インキュベートした後、標準物質またはサンプルを含むアッセイ培地を除去し、100μl/ウェルのPBSと置き換えた。さらに、100μl/ウェルのLucLite(商標)を添加した。プレートを密封し、室温で30分間インキュベートした。最後に、SPC(単光子計数)モードのTopCounter(Packard)でルミネセンスを測定した。
【0295】
アッセイ(IV)タンパク質製剤の物理的安定性を評価するためのThTフィブリル化アッセイに対する総論
ペプチドの低い物理的安定性は、アミロイドフィブリル形成をもたらす可能性があり、これはサンプル中で十分に秩序付けられたスレッド状巨大分子構造として観察され、最終的にはゲル形成をもたらす。これは伝統的に、サンプルの目視検査により測定されてきた。しかし、その種の測定は、非常に主観的であり、観察者に左右される。したがって、小分子インジケータプローブの利用が、さらにより有利である。チオフラビンT(ThT)は、そのようなプローブであり、フィブリルに結合すると明瞭な蛍光シグナルを出す[Naikiら、(1989) Anal. Biochem. 177、244〜249頁; LeVine (1999) Methods. Enzymol. 309、274〜284頁]。
【0296】
フィブリル形成の時間的経過は、下記の方程式[Nielsenら、(2001) Biochemistry 40、6036〜6046頁]を用いたS字曲線によって示すことができる:
【0297】
【数1】

【0298】
この式で、Fは、時間tでのThT蛍光である。定数t0は、最大蛍光の50%に到達する時間である。フィブリル形成を示す2つの重要なパラメータは、t0-2τによって計算された遅延時間と、見掛けの速度定数kapp=1/τである。
【0299】
【表3】

【0300】
ペプチドの部分的に折り畳まれた中間体の形成は、フィブリル化の全体的な開始メカニズムとして示唆される。これらの中間体で、別の中間体を組み立てることができかつフィブリル化を進行させる鋳型が形成されるように、核化するものはほとんどない。遅延時間は、核の臨界質量(critical mass)が構築され見掛けの速度定数がフィブリルそのものが形成される速度である、間隔に対応する。
【0301】
サンプル調製
サンプルは、各アッセイの前に新たに調製した。各サンプルの組成を、各実施例に示す。サンプルのpHは、適切な量の濃NaOHおよびHClO4またはHClを使用して、所望の値に調節した。チオフラビンTを、原液をH2Oに溶かしたものから得たサンプルに添加して、最終濃度1μMにした。
【0302】
サンプルの一定分量200μlを、96ウェルマイクロタイタープレート(Packard Opti-Plate(商標)-96、白色ポリスチレン)に置いた。通常、各サンプルの4または8つのレプリカ(1つの試験条件に対応)を、ウェルの1カラムに置いた。プレートを、Scotch Pad(Qiagen)で密封した。
【0303】
インキュベーションおよび蛍光測定
所与の温度でのインキュベーション、振盪、およびThT蛍光放出の測定を、Fluoroskan Ascent FL蛍光プレートリーダまたはVarioskanプレートリーダ(Thermo Labsystems)で行った。温度を37℃に調節した。軌道に沿った振盪は、全ての示されるデータにおいて、1mmの振幅で、960rpmに調節した。蛍光測定は、444nmフィルタを通した励起および485nmフィルタを通した放出測定を使用して行った。
【0304】
各実験操作は、10分間、アッセイ温度でプレートをインキュベートすることにより開始した。プレートは、所望の期間にわたって20分ごとに測定した。各測定の間に、プレートを、記述されるように振盪し加熱した。
【0305】
データ処理
測定点を、さらなる処理および曲線作図のためにMicrosoft Excelフォーマットに保存し、フィッティングを、GraphPad Prismを使用して行った。フィブリルが存在しない状態でのThTからのバックグラウンド放出は、無視した。データポイントは、典型的には4個または8個のサンプルの平均であり、標準偏差誤差棒で示される。同じ実験で得られたデータのみ(即ち、同じプレート上のサンプル)を同じグラフに示し、実験間のフィブリル化の相対尺度を確実にする。
【0306】
データ集合は、方程式(1)に当て嵌めてもよい。しかし、この場合の完全S字曲線は測定時間中に常に実現されるとは限らないので、フィブリル化の程度は、様々な時点でのサンプルの平均として表にされかつ標準偏差付きで示される、ThT蛍光として表される。
【0307】
アッセイ(V)PK-ミニブタにおけるT1/2の決定
T1/2は、血漿中の化合物の終末半減期=ln2/λzである。λzは、血漿濃度-時間曲線の末端(対数線形)部分に関連した一次反応速度定数であり、時間対log濃度の直線回帰によって推定される。
【0308】
本発明のアミリン類似体のT1/2値は、Ellegaard Gottingen Minipigs ApSからのオスGottingenミニブタの薬物動態研究により決定され、実験動物のケアの原則は、下記の通りである。
【0309】
約6〜10日間の馴化期間を、これら動物の研究に入る前に設けた。馴化期間の開始時に、ミニブタは約5から12月齢であり、体重の範囲は7〜35kgであった。ミニブタには、採血のために使用される2本の中心静脈カテーテルが挿入されていた。
【0310】
研究は、約12時間の明および12時間の暗のサイクルが与えられるように照らされた、動物飼育室で実施した。これらの動物を個々に収容した。
【0311】
これらの動物は、研究中、国内品質(domestic quality)飲料水を自由に摂取することができたが、典型的には、投与前の晩から投与後約6〜12時間まで絶食させた。これらの動物を、到着時および投与日に計量した。
【0312】
本研究では、試験物質を、約2nmol/kgの用量で皮下投与した。動物に、1回の皮下注射を行った。皮下注射は、首の右側の、耳から約5〜7cmおよび首の中心から7〜9cmの所で行った。注射は、針上の栓を用いて行い、針の約0.5cmを導入可能にした。各試験物質は、典型的には3匹の、しかし場合によっては2または4匹の動物に与えた。
【0313】
12〜16個のサンプリング点を用いる完全血漿濃度-時間プロファイルを、各動物から得た。実施例では、血液サンプルは、下記のスケジュールに従い収集した:
皮下投与後:
投与前(predose)(0)、注射後0.5、1、2、4、6、8、12、24、48、72、96、120、168、および240時間。場合によっては、注射後288時間までの追加の血液サンプルも採取した。
各サンプリング時間で、血液0.5から2mlを各動物から引き出した。血液サンプルは、中心静脈カテーテルを介して採取した。
【0314】
血液サンプルを、EDTA試験管(即ち、Sarstedt Microチューブ1.3mL K3E)に収集した。血液サンプルを、遠心分離にかける前に最長20分間、氷上で保持した。血漿を、遠心分離を使用して分離し(即ち、4℃、10分、1500G)、即座にMicronicチューブに移した。約200μlの血漿を各Micronicチューブに移した。血漿を、アッセイを行うまで-20℃で保存した。血漿サンプルを、ELISAアッセイを使用して、アミリンの含量に関するアッセイを行った。
【0315】
血漿濃度-時間プロファイルを、WinNonlin Professional 5.0(Pharsight Inc.、Mountain View、CA、USA)を使用した非区画薬物動態分析(NCA)によって分析した。NCAは、各動物からの個別血漿濃度-時間プロファイルを使用して行った。T1/2は、終末半減期=ln2/λzであり、λz、曲線の末端(対数線形)部分に関連した一次速度定数であって、時間対log濃度の線形回帰によって推定されたものから決定した。
【0316】
アミリン定量に関するELISA血漿アッセイ
ヒトアミリンELISAは、ヒト血漿中のアミリンレベルを決定するための、モノクローナル抗体をベースにしたサンドイッチイムノアッセイである。捕獲抗体は、ヒトアミリン、アミリン酸(脱アミド化アミリン)、アミリンの1〜20断片を認識するが、還元アミリンは認識しない。検出抗体は、還元または非還元ヒトアミリンに結合するが、アミリン酸には結合せず、ストレプトアビジン-アルカリホスファターゼと錯体形成する。基質、4-メチルウムベリフェリルホスフェートは、完全サンドイッチに適用され、355nm/460nmでモニタされた蛍光シグナルは、サンプル中に存在するアミリンの量に比例する。
【0317】
アッセイ(VI)PK-ラットにおけるT1/2の決定
T1/2は、血漿中の化合物の終末半減期=ln2/λzである。λzは、血漿濃度-時間曲線の末端(対数線形)部分に関連した一次反応速度定数であり、時間対log濃度の直線回帰によって推定される。
【0318】
本発明のアミリン類似体のT1/2値は、Taconic EuropeからのSprague Dawleyオスラットの薬物動態研究により決定され、実験動物のケアの原則は、下記の通りである。
【0319】
約7日間の馴化期間を、これら動物の研究に入る前に設けた。馴化期間の開始時に、ラットは300〜400gの体重範囲にあった。ラットは、採血のために使用される、頚動脈に挿入された持続カテーテルを有していた。
【0320】
研究は、約12時間の光および12時間の暗闇のサイクルが与えられるように照らされた、動物飼育室で実施した。これらの動物は、カテーテルにより個々に収容され、食物および水を自由に摂取した。動物を、投与日に計量した。
【0321】
本研究では、試験物質を、約20nmol/kgの用量で皮下投与した。動物には、注射器を備えた25G針を使用して、首に1回皮下注射を行った。各試験物質は、典型的には3匹の、しかし場合によっては2または4匹の動物に与えた。
【0322】
8〜10個のサンプリング点を用いる完全血漿濃度-時間プロファイルを、各動物から得た。実施例では、血液サンプルは、下記のスケジュールに従い収集した:
皮下投与後:
投与前(0)、注射後0.5、1、1.5、2、4、6、12、24、48、および72時間。各サンプリング時間で、血液0.08から0.10mlを各動物から引き出した。血液サンプルは、カテーテルを介して採取した。
【0323】
血液サンプルを、EDTA試験管に収集した。血液サンプルを、遠心分離にかける前に最長20分間、氷上で保持した。血漿を、遠心分離を使用して分離し(即ち、4℃、10分、1500G)、即座にMicronicチューブまたはPCRプレートに移した。約40μlの血漿を移し、アッセイを行うまで-20℃で保存した。血漿サンプルを、ELISAアッセイを使用して、アミリンの含量に関するアッセイを行った。
【0324】
血漿濃度-時間プロファイルを、WinNonlin Professional 5.0(Pharsight Inc.、Mountain View、CA、USA)を使用した非区画薬物動態分析(NCA)によって分析した。NCAは、各動物からの個別血漿濃度-時間プロファイルを使用して行った。T1/2は、終末半減期=ln2/λzであり、λz、曲線の末端(対数線形)部分に関連した一次速度定数であって、時間対log濃度の線形回帰によって推定されたものから決定した。
【0325】
アミリン定量に関するELISA血漿アッセイ
ヒトアミリンELISAは、ヒト血漿中のアミリンレベルを決定するための、モノクローナル抗体をベースにしたサンドイッチイムノアッセイである。捕獲抗体は、ヒトアミリン、アミリン酸(脱アミド化アミリン)、アミリンの1〜20断片を認識するが、還元アミリンは認識しない。検出抗体は、還元または非還元ヒトアミリンに結合するが、アミリン酸には結合せず、ストレプトアビジン-アルカリホスファターゼと錯体形成する。基質、4-メチルウムベリフェリルホスフェートは、完全サンドイッチに適用され、355nm/460nmでモニタされた蛍光シグナルは、サンプル中に存在するアミリンの量に比例する。
【0326】
アッセイ(VII)-溶解度の決定
溶解度対pH曲線を、下記の方法で測定した。製剤を調製し、一定分量を、HClO4またはHClおよびNaOHを添加することによって所望範囲のpH値に調節した。これらのサンプルを、室温で2〜3日間そのままで平衡にした。次いでサンプルを遠心分離した。各サンプルの少量を、逆相HPLC分析のために引き出して、溶液中のタンパク質の濃度を決定した。各サンプルのpHを、遠心分離後に測定し、各タンパク質の濃度を、測定したpHに対して表示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトアミリン類似体のN-末端アミノ酸残基のα-アミノ基にまたはLys残基に結合した置換基を有するヒトアミリン類似体である、アミリンの誘導体であって、前記置換基はアルブミン結合部分を含んでおり、前記ヒトアミリン類似体の17位のアミノ酸残基は、His、Ser、Gly、Pro、またはArgであり、前記ヒトアミリン類似体のアミノ酸のナンバリングは、配列番号1でのアミノ酸のナンバリングに一致している誘導体。
【請求項2】
25、28、および29位のアミノ酸がProである、請求項1に記載の誘導体。
【請求項3】
前記置換基がリンカーを含む、請求項1から2に記載の誘導体。
【請求項4】
前記リンカーが、γGlu、Arg、γGlu-Arg、γGlu-His、Trx-γGlu、γGlu-His、Glu-Lys、Glu-Glu、Glu-Arg、γGlu-His-His、γGlu-Arg-His、γGlu-His-Arg、γGlu-Glu-Arg、Glu-Glu-Arg、Glu-Lys-Arg、γGlu-Glu-His-His、γGlu-Glu-His-Arg、Glu-Glu-Arg-Glu、およびGlu-Glu-Glu-Gluからなる群から選択されるアミノ酸を含む、請求項1から3に記載の誘導体。
【請求項5】
前記リンカーは、-C(O)-(CH2)l-O-[CH2CH2-O]m-(CH2)p-[NHC(O)-(CH2)l-O-[(CH2)n-O]m-(CH2)p]q-NH-(式中、l、m、n、およびpは独立して1〜7であり、qは0〜5である)を含む、請求項1から4に記載の誘導体。
【請求項6】
アルブミン結合残基が、HOOC(CH2)sCO-(式中、sは17から21の整数であり、例えば18、19、または20である)を含む群から選択されるアシル基である、請求項1から5のいずれかに記載の誘導体。
【請求項7】
前記ヒトアミリン類似体が、式1のアミノ酸配列:
Xaa1-Cys-Xaa3-Thr-Ala-Thr-Cys-Ala-Thr-Gln-Arg-Leu-Ala-Xaa14-Phe-Leu-Xaa17-Xaa18-Ser-Ser-Xaa21-Asn-Phe-Xaa24-Xaa25-Xaa26-Leu-Xaa28-Xaa29-Thr-Xaa31-Val-Gly-Ser-Asn-Thr-Tyr 式(1)(配列番号2)
(式中、
Xaa1は、欠失しており、または独立してLys、Arg、His、およびGluから選択され;
Xaa3は、独立してAsnおよびLysから選択され;
Xaa14は、独立してGlu、Asn、Gln、およびAspから選択され;
Xaa17は、独立してHis、Ser、Gly、Arg、およびProから選択され;
Xaa18は、独立してHisまたはArgから選択され;
Xaa21は、独立してAsp、Asn、およびGlnから選択され;
Xaa24は、独立してGluおよびGlyから選択され;
Xaa25は、独立してAlaおよびProから選択され;
Xaa26は、独立してProおよびIleから選択され;
Xaa28は、独立してSerおよびProから選択され;
Xaa29は、独立してSerおよびProから選択され;
Xaa31は、独立してGluおよびAsnから選択され;
C-末端は、任意選択でアミドとして誘導体化されていてもよい)
を含み;
置換基が、アミノ酸残基Xaa1にまたは2位のCysに結合されており、前記置換基が、アルブミン結合部分を含んでいる、請求項1に記載の誘導体。
【請求項8】
前記誘導体が、
N-α-(19-カルボキシノナデカノイル)-Glu-Glu-Arg-[Glu1,Glu14,His17,Glu31]-プラムリンチド、
N-ε3-(19-カルボキシノナデカノイル-Glu-Glu-Arg-Glu)-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-ε3-{2-[2-(2-{(S)-4-カルボキシ-2-[(S)-4-カルボキシ-2-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-ε3-(19-カルボキシノナデカノイル-Glu-Glu-Glu-Glu)-[Lys3,His17,Asp21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[19-カルボキシノナデカノイル]-Glu-Lys-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[19-カルボキシノナデカノイル]-Glu-Lys-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Ser17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Ala17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Gly17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Arg17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Pro17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Gly17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Ala17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Ser17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Pro17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-Arg-[Ala17]-プラムリンチド、
N-α-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-[Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[4-カルボキシ-4-({4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]trans-シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-Arg-[His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,His17,Gln21,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Asp14,His17,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Asp14,His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17,Glu24]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Arg17,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-[His1,His17,Arg18]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-[Glu1,Asp14,His17,Gln21,Ala25,Pro26,Ser28,Ser29]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-[Glu1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-[Glu1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[Glu1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[3-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)エトキシ]エトキシ}エトキシ)プロピオニルアミノ][Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-[His17,Asp31]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-Arg-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,Arg17]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1His17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(5-カルボキシペンタノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[His1,His17]-プラムリンチド
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-GluHis-His-[Arg1,His17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-[His17]-プラムリンチド(2-37)、
N-α-[2-(2-{2-[4-(S)-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]-His-His-[Arg1,Arg17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-Arg-[His1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-His-His-[Arg1,Arg17,Gln21]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Glu-Arg-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-Arg-His[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-His-[Arg1,His17]-プラムリンチド、
N-α-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリル]-His-Arg-[His1,His17]-プラムリンチド
からなる群から選択される、請求項1に記載の誘導体。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の誘導体と、薬学的に許容される添加剤とを含む、医薬組成物。
【請求項10】
医薬として使用される、請求項1から8のいずれか一項に記載の誘導体。
【請求項11】
医薬を調製するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の誘導体の使用。
【請求項12】
高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、異脂肪血症、認知障害、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、冠動脈心疾患およびその他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、消化不良、および胃潰瘍を治療しまたは予防する医薬を調製するための、請求項1から8のいずれか一項に記載の誘導体の使用。
【請求項13】
請求項1から8のいずれか一項に記載の誘導体と、少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤とを混合するステップを含む、請求項9に記載の医薬組成物を調製するための方法。
【請求項14】
実施例に記載のアミリンの誘導体。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図15a】
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【図15b】
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【図16a】
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【図16b】
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【図17a】
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【図17b】
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【図18a】
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【図18b】
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【図19a】
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【図19b】
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【図20a】
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【図20b】
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【図21a】
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【図21b】
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【図22a】
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【図22b】
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【図23a】
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【図23b】
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【図24a】
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【図24b】
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【図25a】
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【図25b】
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【図26a】
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【図26b】
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【図27a】
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【図27b】
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【図28a】
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【図28b】
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【図29a】
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【図29b】
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【図30a】
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【図30b】
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【図31a】
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【図31b】
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【図32a】
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【図32b】
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【図33a】
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【図33b】
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【図34a】
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【図34b】
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【図35a】
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【図35b】
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【図36a】
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【図36b】
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【図37a】
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【図37b】
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【図38a】
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【図38b】
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【図39a】
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【図39b】
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【図40a】
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【図40b】
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【図41a】
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【図41b】
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【図42a】
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【図42b】
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【公表番号】特表2012−506402(P2012−506402A)
【公表日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−532609(P2011−532609)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【国際出願番号】PCT/EP2009/063724
【国際公開番号】WO2010/046357
【国際公開日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(511099685)
【Fターム(参考)】