説明

アミン類の製造方法

本発明は、イミン化合物と求核性化合物(但し、トリアルキルシリルビニルエーテル類を除く。)とを一般式(1)
【化1】


(式中、Aはスペーサーを示し、X及びXは夫々独立して、二価の非金属原子又は二価の非金属原子団を示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示す。)で表されるリン酸誘導体の存在下で反応させることを特徴とする、アミン類の製造方法に関する。本発明の方法によれば、特別な後処理等を必要とせずに、収率及び光学純度よく医薬、農薬等の中間体等として有用なアミン類、特に光学活性アミン類の製造方法及び該アミン類等を製造するのに有用なリン酸誘導体、特に光学活性リン酸誘導体の提供できる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
イミン化合物と求核性化合物(但し、トリアルキルシリルビニルエーテル類を除く。)とを一般式(1)
【化1】

(式中、Aはスペーサーを示し、X及びXは夫々独立して、二価の非金属原子又は二価の非金属原子団を示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示す。)で表されるリン酸誘導体の存在下で反応させることを特徴とする、アミン類の製造方法。
【請求項2】
一般式(1)で表されるリン酸誘導体が光学活性リン酸誘導体であり、得られるアミン類が光学活性アミン類である、請求の範囲第1項に記載の製造方法。
【請求項3】
イミン化合物が一般式(2)
【化2】

(式中、Rは水素原子又は保護基を示し、Rはα−プロトンを有さない基又は不飽和炭化水素基を示す。)で表されるイミン化合物である請求の範囲第1項に記載の製造方法。
【請求項4】
求核性化合物が一般式(3)
【化3】

[式中、Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基又は置換アミノ基を示し、R及びRは夫々独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、EWG(EWGは電子吸引性基を示す。)、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアラルキルチオ基又はヒドロキシ基を示し、Qは一般式(3)で表される化合物の互変異性体を与える基を示す。また、RとR、RとR、又はRとRとが一緒になって結合して環を形成してもよい。]で表される化合物、一般式(5)
【化4】

[式中、Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基又は置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアラルキルチオ基又はEWG(EWGは電子吸引性基を示す。)を示し、ZはN、P(R(3個のRは同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基又は置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基を示す。)又はCR10(R及びR10は夫々独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアラルキルチオ基、アミノ基又は置換アミノ基を示す。但し、R及びR10の何れか一方は、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアラルキルオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアラルキルチオ基、アミノ基又は置換アミノ基を示す。)を示す。]で表される化合物、一般式(7)
【化5】

[式中、環Bは脂肪族環又は脂肪族複素環を示し、Q及びQは夫々独立して、酸素原子、NR17(R17は水素原子又は保護基を示す)又は硫黄原子を示す。]で表される化合物又は一般式(21)
【化6】

(式中、R51〜R55は夫々独立して、水素原子又は置換基を示す。但し、R51とR52、R52とR53、R53とR54、又はR54とR55、とが一緒になって結合して環を形成してもよい。)で表されるベンゼン類、である、請求の範囲第1項に記載の製造方法。
【請求項5】
得られるアミン類が一般式(4)
【化7】

(式中、R〜R及びQは前記と同じ。)で表されるアミン類、一般式(6)
【化8】

(式中、R、R、R及びZは前記と同じ。)で表されるアミン類、一般式(8)
【化9】

(式中、R、R、Q及びQは前記と同じ。)で表されるアミン類又は一般式(22)
【化10】

(式中、R、R及びR51〜R55は前記と同じ。)で表される化合物、である、請求の範囲第1項に記載の製造方法。
【請求項6】
一般式(4)、(6)又は(8)で表されるアミン類が、光学活性アミン類である請求の範囲第5項に記載の製造方法。
【請求項7】
一般式(1)における、X及びXで示される二価の非金属原子又は二価の非金属原子団が、酸素原子、−NR13−(R13は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよいアシル基を示す。)、硫黄原子又は−CR1516−{R15及びR16は夫々独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又はEWG(EWGは電子吸引性基を示す。)を示す。但し、R15及びR16の何れか一方は、EWGである。}である、請求の範囲第1項に記載の製造方法。
【請求項8】
一般式(1a)
【化11】

[式中、Aはスペーサーを示し、X及びXは夫々独立して酸素原子、−NR13−(R13は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよいアシル基を示す。)、硫黄原子又は−CR1516−{R15及びR16は夫々独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又はEWG(EWGは電子吸引性基を示す。)を示す。但し、R15及びR16の何れか一方は、EWGである。}を示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示す。但し、i)X=Xの場合には、X及びXは−NR13(R13は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよいアシル基を示す。)−、硫黄原子又は−CR1516−であり、また、X及びXが−NR13−のときは、該−NR13−は−NR−(Rはスルホン酸由来のアシル基を示す。)である。また、ii)X及びXが異なる場合には、X及びXの何れか一方は−NR13−であり、かつ、該−NR13−は、−NR−(Rはスルホン酸由来のアシル基を示す。)であり、他方は酸素原子、−NR13−(R13は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよいアシル基を示す。)、硫黄原子又は−CR1516−である。]で表されるリン酸誘導体。
【請求項9】
一般式(1a)で表されるリン酸誘導体が、光学活性リン酸誘導体である請求の範囲第8項に記載のリン酸誘導体。
【請求項10】
一般式(1b)
【化12】

(式中、Aはスペーサーを示し、R21〜R24は夫々独立して置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を示す。)で表されるリン酸誘導体。
【請求項11】
一般式(1b)で表されるリン酸誘導体が、光学活性リン酸誘導体である請求の範囲第10項に記載のリン酸誘導体。
【請求項12】
一般式(9)
【化13】

(式中、Aはスペーサーを示し、X及びXは夫々独立して、二価の非金属原子又は二価の非金属原子団を示し、Yは酸素原子又は硫黄原子を示し、R20は置換基を有していてもよいアリル基又は置換基を有していてもよいベンジル基を示す。)で表されるリン酸誘導体。
【請求項13】
一般式(11)
【化14】


[式中、R31〜R40は夫々独立して、アルキル基置換フェニル基以外の置換基を示す。但し、R31〜R35の少なくとも1個及びR36〜R40の少なくとも1個は、置換基を有していてもよいアリール基(但し、アルキル基置換フェニル基を除く。)である。]で表されるリン酸誘導体。
【請求項14】
一般式(11)で表されるリン酸誘導体が、光学活性リン酸誘導体である、請求の範囲第11項に記載のリン酸誘導体。
【請求項15】
一般式(1)で表されるリン酸誘導体が一般式(11’)
【化15】

[式中、R、R’は同一または異なって水素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メトキシ基、トリフェニルシリル基、ナフチル基、フェニル基または置換基1〜3個を有するフェニル基(ここで置換基はフッ素原子、メトキシ基、メチル基、tert−ブチル基、フェニル基、トリフルオロメチル基、ナフチル基から選ばれた置換基である)を示す]。
で表されるリン酸誘導体である請求の範囲第1項に記載の製造方法。
【請求項16】
求核性化合物が一般式(14)
【化16】

(式中、GはS又はNR26(R26は水素原子又は保護基を示す。)を示し、環Eは二重結合を少なくとも1個有する単環の複素環を示す。)で表される不飽和複素環状化合物又は一般式(16)
【化17】

(式中、Gはヘテロ原子又はヘテロ原子を示し、環Fは二重結合を少なくとも1個有する複素環を示し、環Iは置換基を有していてもよい芳香環又は置換基を有していてもよい複素環を示す。)で表される不飽和複素環状化合物であり、得られるアミン類が、
一般式(15−1)
【化18】

及び/又は一般式(15−2)
【化19】

(式中、Rは水素原子又は保護基を示し、Rはα−プロトンを有さない基又は不飽和炭化水素基を示し、環E及びGは前記と同じ。)で表されるアミン類又は一般式(17)
【化20】

(式中、Rは水素原子又は保護基を示し、Rはα−プロトンを有さない基又は不飽和炭化水素基を示し、G、環F及び環Iは前記と同じ。)で表されるアミン類である請求の範囲第1項に記載の製造方法。
【請求項17】
得られるアミン類が、光学活性アミン類である、請求の範囲第16項に記載の製造方法。
【請求項18】
一般式(2)
【化21】

(式中、Rは水素原子又は保護基を示し、Rはα−プロトンを有さない基又は不飽和炭化水素基を示す。)で表されるイミン化合物と一般式(12)
【化22】

(式中、R41〜R43は夫々独立して、水素原子又は置換基を示す。)で表されるフラン類とを反応させることを特徴とする一般式(13)
【化23】

(式中、Rは水素原子又は保護基を示し、Rはα−プロトンを有さない基又は不飽和炭化水素基を示し、R41〜R43は夫々独立して、水素原子又は置換基を示す。)で表されるアミン類の製造方法。
【請求項19】
得られるアミン類が、光学活性アミン類である、請求の範囲第18項に記載の製造方法。
【請求項20】
【化24】

(式中、Ar〜Arは夫々独立して、水素原子又はアルキル基置換フェニル基を示す。但し、Ar〜Arの全てが水素原子である場合を除く。)で表されるリン酸誘導体。
【請求項21】
一般式(31)で表されるリン酸誘導体が、光学活性リン酸誘導体である、請求の範囲第20項に記載のリン酸誘導体。
【請求項22】
請求の範囲第9項に記載の光学活性リン酸誘導体を含有する不斉合成用触媒。


【国際公開番号】WO2005/070875
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【発行日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−517310(P2005−517310)
【国際出願番号】PCT/JP2005/000962
【国際出願日】平成17年1月26日(2005.1.26)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 
【出願人】(000169466)高砂香料工業株式会社 (194)
【Fターム(参考)】