説明

アルキル化ベンゾイミダゾロンを含むオルガノゲル組成物

【課題】有機液のオルガノゲルを作成できる化合物と有機液からなるオルガノゲルを含む組成物の提供。
【解決手段】オルガノゲルを作成できる化合物は、例えば5−(2’−デシルテトラデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロン、ビス−[5,5−(9’,10’−ジノニルオクタデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロン]のようなアルキル化ベンゾイミダゾロン化合物であって、任意の有機液と混合し、加熱、冷却により得られるオルガノゲル組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(共同研究契約の当事者)
本出願は、Xerox CorporationとNational Research Council of Canadaの共同研究契約の範囲で実施された活動の成果であり、この契約は、本出願に至る研究が実施された日まで有効であった。
【0002】
本明細書には、アルキル化ベンゾイミダゾロン化合物と有機液とを含むオルガノゲル組成物が開示される。
【背景技術】
【0003】
オルガノゲルは、有機液によって格子間の空間が満たされた、非共有結合によって相互作用する分子の三次元網目構造である。低分子量オルガノゲルは、このような材料の中でも急速に発達している種類であり、低分子ビルディングブロックは、非共有相互作用(すなわち、水素結合、πスタッキング、ファンデルワールス、金属−配位子など)によって、ナノスケールまたはマイクロスケールの集合体へと自己整列することができ、この集合体は、さらに、非常に低い濃度で流体全体を剛性にすることが可能な三次元網目構造を作ることができる。
【0004】
分子ビルディングブロックがナノ構造の材料に変わる「ボトムアップ型」の自己整列は、進歩した材料研究のために非常に関心を集めていた。大きさ、形状、機能を制御したナノ構造の材料は、多くの産業用途にとって重要である。低分子量オルガノゲルは、このような材料の中でも急速に発達している種類であり、低分子ビルディングブロックは、水素結合した自己集合体へと自己整列し、この集合体は、非常に低い濃度で流体全体を剛性にすることが可能な三次元網目構造を作ることができる。オルガノゲル材料の使用は、多様性があり、医薬、エレクトロニクス、印刷、パーソナルケア、環境の修復といった多くの用途にわたっている。多くのオルガノゲル化化合物は、多くの研究者たちによって報告されており、新しいオルガノゲル化剤の合理的設計および合成は、このゲルの性能を所与の液体中では分子構造だけから予測することができないため、依然として重要な課題である。それに加え、液体と接触したときに、すべての自己整列するナノ構造がゲルを形成するわけではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書には、(a)アルキル化ベンゾイミダゾロン化合物と、(b)有機液とを含むオルガノゲルを含む組成物が開示される。また、本明細書には、(a)以下の式
【化1】

を有するアルキル化ベンゾイミダゾロン化合物(式中、(i)Yは、(A)−O−;(B)−S−;または(C)−NH−であり;(ii)Rは、置換および非置換のアルキル基を含み、ヘテロ原子が、アルキル基中に存在していてもよく、存在していなくてもよい、アルキル基であり;(iii)Rは、二価の部分である)と、(b)有機液とを含むオルガノゲルを含む組成物も開示される。さらに、(a)以下の式を有するアルキル化ベンゾイミダゾロン化合物
【化2】

(式中、Rは、(i)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化3】

(式中、mは整数であり、pは整数である)、(ii)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化4】

(式中、sは整数であり、tは整数である)、(iii)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化5】

(式中、uは整数であり、vは整数である)、または、(iv)以下の式を有する多岐に分岐した非置換アルキル基
【化6】

(式中、qは整数であり、rは整数である))と、(b)有機液とを含むオルガノゲルを含む組成物が開示される。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書に開示されるアルキル化ベンゾイミダゾロン化合物は、加熱しつつ有機液に溶解し、次いで、得られた溶液を冷却してゲルを生成することによってゲルを形成する。このプロセスは、アルキル化ベンゾイミダゾロン分子を多孔性ナノスケールゲル網目構造へと階層的に自己整列することに起因し、この網目構造は、溶媒分子を捕捉し、全容積の液体を剛性にすることができる。
【0007】
ヘテロ芳香族基(例えば、ベンゾイミダゾロン(BZI)基)は、可逆性の水素結合を形成し、その結果、共有結合ではなく非共有結合である水素結合によって互いに保持されるオリゴマーまたは超分子ポリマーを形成する。BZI基は、立体配座が制限された(剛性の)ベンゼン環に縮合した環状尿素であり、2個の−NH供与基および1個の−C=O受容基を介する強い水素結合をする能力をもつ。BZI誘導体の水素結合モチーフのいくつかの例を以下に示し、2箇所または1箇所の水素結合による相互作用を介し、またはこれらの組み合わせによって会合が起こることがある。
【化7】

【0008】
多くのBZP化合物が、水素結合した構造を形成し、自己整列するナノ構造を形成し、これらの構造のほとんどは、硬く、高度に結晶性の性質をもつ。このような材料から軟質オルガノゲルを作成すると、異なる性質をもつ。
【0009】
本明細書に開示するオルガノゲルは、アルキル化ベンゾイミダゾロン化合物を用いて作られる。これらの化合物として、以下の式を有する化合物が挙げられ、
【化8】

式中、
およびRは、それぞれ互いに独立して、(a)水素原子、または(b)直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、環状、置換、非置換のアルキル基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)が、アルキル基中に存在していてもよく、存在していなくてもよく、一実施形態では、少なくとも約1個の炭素原子を含み、別の実施形態では、少なくとも約6個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、少なくとも12個の炭素原子を含み、一実施形態では、約100個以下の炭素原子を含み、別の実施形態では、約50個以下の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、約36個以下の炭素原子を含むが、炭素原子の数は、これらの範囲から外れていてもよく、但し、RおよびRのうち少なくとも1つが水素原子である、アルキル基であり;
、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、
(a)水素原子;
(b)直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、環状、置換、非置換のアルキル基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)が、アルキル基中に存在していてもよく、存在していなくてもよく、一実施形態では、少なくとも約1個の炭素原子を含み、別の実施形態では、少なくとも約6個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、少なくとも約12個の炭素原子を含み、一実施形態では、約100個以下の炭素原子を含み、別の実施形態では、約50個以下の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、約36個以下の炭素原子を含むが、炭素原子の数は、これらの範囲から外れていてもよい、アルキル基;
(c)置換および非置換のアリール基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)が、アリール基中に存在していてもよく、存在していなくてもよく、一実施形態では、少なくとも約5個の炭素原子を含み、別の実施形態では、少なくとも約6個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、少なくとも約12個の炭素原子、一実施形態では、約100個以下の炭素原子を含み、別の実施形態では、約50個以下の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、約36個以下の炭素原子を含むが、炭素原子の数は、これらの範囲から外れていてもよい、アリール基、例えば、フェニルなど;
(d)置換および非置換のアリールアルキル基を含み、アリールアルキル基のアルキル部分は、直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、および/または環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)が、アリールアルキル基のアルキル部分またはアリール部分の片方または両方に存在していてもよく、存在していなくてもよく、一実施形態では、少なくとも約6個の炭素原子を含み、別の実施形態では、少なくとも約7個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、少なくとも約12個の炭素原子を含み、一実施形態では、約100個以下の炭素原子を含み、別の実施形態では、約50個以下の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、約32個以下の炭素原子を含むが、炭素原子の数は、これらの範囲から外れていてもよい、アリールアルキル基、例えば、ベンジルなど;または
(e)置換および非置換のアルキルアリール基を含み、アルキルアリール基のアルキル部分は、直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、および/または環状であってもよく、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)が、アルキルアリール基のアルキル部分またはアリール部分の片方または両方に存在していてもよく、存在していなくてもよく、一実施形態では、少なくとも約6個の炭素原子を含み、別の実施形態では、少なくとも約7個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、少なくとも約12個の炭素原子を含み、一実施形態では、約100個以下の炭素原子を含み、別の実施形態では、約50個以下の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、約32個以下の炭素原子を含むが、炭素原子の数は、これらの範囲から外れていてもよい、アルキルアリール基、例えば、ベンジルなどであり;
但し、R、R、R、RおよびRのうち、少なくとも1つが−X−Rであり、
(f)−X−は、Rと芳香族基との間の接続基であり、例としては(限定されないが)、
(i)−O−;
(ii)−S−;
(iii)−SO−;
(iv)−SO−;
(v)−NH−(C=O)−;
(vi)−(C=O)−NH−;
(vii)−NH−(C=S)−;
(viii)−(C=S)−NH−;
(ix)−NH−;
(x)−NH−(C=O)−NH−;
(xi)−NH−(C=S)−NH−;
(xii)−NH−(C=O)−O−;
(xiii)−NH−(C=O)−S−;
(xiv)−O−(C=O)−NH−;
(xv)−S−(C=O)−NH−;
(xvi)−NH−(C=S)−O−;
(xvii)−NH−(C=S)−S−;
(xviii)−O−(C=S)−NH−;
(xix)−S−(C=S)−NH−;
(xx)−(C=O)−O−;
(xxi)−(C=O)−S−;
(xxii)−O−(C=O)−;
(xxiii)−S−(C=O)−;
(xxiv)−(C=S)−O−;
(xxv)−(C=S)−S−;
(xxvi)−O−(C=S)−;
(xxvii)−S−(C=S)−;
(xxviii)−O−(C=O)−O−;
(xxix) −O−(C=S)−O−;
など、およびこれらの組み合わせが挙げられ;
(g)Rは、直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、環状、置換、非置換のアルキル基を含み、ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素など)が、アルキル基中に存在していてもよく、存在していなくてもよく、一実施形態では、少なくとも約6個の炭素原子を含み、別の実施形態では、少なくとも約12個の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、少なくとも約18個の炭素原子を含み、一実施形態では、約100個以下の炭素原子を含み、別の実施形態では、約50個以下の炭素原子を含み、さらに別の実施形態では、約32個以下の炭素原子を含むが、炭素原子の数は、これらの範囲から外れていてもよい、アルキル基であり;
、R、R、R、RおよびRのうち、2つ以上が接続して環を形成していてもよく;
置換アルキル基、置換アリール基、置換アリールアルキル基、置換アルキルアリール基の置換基は、(限定されないが)ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミン基、イミン基、アンモニウム基、シアノ基、ピリジン基、ピリジニウム基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、サルフェート基、スルホネート基、スルホン酸基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、酸無水物基、アジド基、アゾ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、カルボキシレート基、カルボン酸基、ウレタン基、尿素基、シリル基、シロキシル基、シラン基、これらの混合物などであってもよく、2個以上の置換基が互いに接続して環を形成していてもよい。
【0010】
以下の式
【化9】

は、以下の式の構造を包含し、
【化10】

式中、R’は、Rと同じ定義をもち、Rと同じであってもよく、異なっていてもよく、R’は、Rと同じ定義をもち、Rと同じであってもよく、異なっていてもよく、Rは、2個以上のベンゾイミダゾール基を架橋する二官能部分であり、適切なR基の例としては、(限定されないが)、
(a)−(CH−;
(b)−X−(CH−X’−;
(c)−[(XCHCH]X’−;
(d)−[(C=O)−(CH−(C=O)]−;
(e)−X−[(C=O)−(CH−(C=O)]−X’−;
(f)−X−[(C=O)−X’−(CH−X”−(C=O)]−X’”−;
(g)−[(C=O)−X−(CH−X’−(C=O)]−などが挙げられ、X、X’、X”、X’”は、それぞれ互いに独立して、O、SまたはNHであると定義され、nは整数であり、一実施形態では、少なくとも約1、一実施形態では、約50以下である。また、Rの具体的な例としては、例えば、以下のような大きな分岐したアルキル化官能基
【化11】

など、およびこれらの混合物が挙げられ、X、X’、X”およびX’”は、それぞれ互いに独立して、O、SまたはNHであると定義される。
【0011】
ある具体的な実施形態では、R、R、R、RおよびRのうち、実際に1つは−X−Rである。
【0012】
ある具体的な実施形態では、Rは−X−Rであり、R、RおよびRは水素原子である。別の具体的な実施形態では、Rは−X−Rであり、R、RおよびRは水素原子であり、RおよびRは水素原子である。
【0013】
ある具体的な実施形態では、−X−Rは、
【化12】

であり、−Y−は、−O−、−S−または−NH−である。別の具体的な実施形態では、−X−Rは、
【化13】

であり、−Y−は−NH−である。
【0014】
具体的な一実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化14】

別の具体的な実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化15】

さらに別の具体的な実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化16】

なお別の具体的な実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化17】

【0015】
具体的な一実施形態では、化合物は、以下の式を有し、
【化18】

式中、Rは、
【化19−1】

【化19−2】

【化19−3】

【化19−4】

【化19−5】

【化19−6】

など、およびこれらの混合物である。
【0016】
基の具体例としては、(限定されないが)、
(a)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化20】

(式中、mは整数であり、一実施形態では、0、別の実施形態では、少なくとも約1、さらに別の実施形態では、少なくとも約3、一実施形態では、約17以下、別の実施形態では、約11以下、さらに別の実施形態では、約5以下であるが、mの値は、これらの範囲から外れていてもよく、pは整数であり、一実施形態では、0、別の実施形態では、少なくとも約1、さらに別の実施形態では、少なくとも約3、一実施形態では、約17以下、別の実施形態では、約11以下、さらに別の実施形態では、約5以下であるが、pの値は、これらの範囲から外れていてもよく、具体的な値としては、例えば、
(i)m=11、p=9;
(ii)m=7、p=5;
などである);
(b)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化21】

(式中、sは整数であり、一実施形態では、0、別の実施形態では、少なくとも約1、さらに別の実施形態では、少なくとも約3、一実施形態では、約49以下、別の実施形態では、約11以下、さらに別の実施形態では、約5以下であるが、sの値は、これらの範囲から外れていてもよく、tは整数であり、一実施形態では、0、別の実施形態では、少なくとも約1、さらに別の実施形態では、少なくとも約3、一実施形態では、約59以下、別の実施形態では、約11以下、さらに別の実施形態では、約5以下であるが、tの値は、これらの範囲から外れていてもよい);
(c)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化22】

(式中、uは整数であり、一実施形態では、0、別の実施形態では、少なくとも約1、さらに別の実施形態では、少なくとも約3、一実施形態では、約49以下、別の実施形態では、約11以下、さらに別の実施形態では、約5以下であるが、uの値は、これらの範囲から外れていてもよく、vは整数であり、一実施形態では、0、別の実施形態では、少なくとも約1、さらに別の実施形態では、少なくとも約3、一実施形態では、約59以下、別の実施形態では、約11以下、さらに別の実施形態では、約5以下であるが、vの値は、これらの範囲から外れていてもよい);
(d)以下の式を有する多岐に分岐した非置換アルキル基
【化23】

(式中、qは整数であり、一実施形態では、少なくとも約1、別の実施形態では、少なくとも約4、さらに別の実施形態では、少なくとも約6、一実施形態では、約18以下、別の実施形態では、約12以下、さらに別の実施形態では、約10以下であるが、qの値は、これらの範囲から外れていてもよく、rは整数であり、一実施形態では、少なくとも約1、別の実施形態では、少なくとも約4、さらに別の実施形態では、少なくとも約6、一実施形態では、約18以下、別の実施形態では、約12以下、さらに別の実施形態では、約10以下であるが、rの値は、これらの範囲から外れていてもよく、具体的な値としては、例えば、
【化24】

など、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0017】
アルキル化ベンゾイミダゾロン化合物は、例えば、米国特許第7,503,973号および同第7,938,903号、同時係属中の出願である米国特許出願第12/777,329号に開示されるように調製することができる。
【0018】
本明細書に開示されるアルキル化ベンゾイミダゾロン化合物を用い、有機液を含むオルガノゲルを作成することができる。任意の望ましい有機液または有効な有機液を使用することができ、(限定されないが)炭化水素(脂肪族および芳香族の炭化水素を含む)、アルコール、アミン、エステル、エーテル、メルカプタン、酸(カルボン酸、スルホン酸など、およびこれらの混合物を含む)、スルホン、無水物、酸ハロゲン化物、シロキサン、ポリマー液、イオン液など、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0019】
適切な有機液の具体例としては、(限定されないが)、
直鎖、分枝鎖、および/または環状の非置換脂肪族炭化水素、例えば、ブタン、ペンタン(例えば、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタンなど)、ヘキサン(例えば、n−ヘキサン、イソヘキサン、ネオヘキサン、シクロヘキサンなど)、ヘプタン(例えば、n−ヘプタン、イソヘプタン、ネオヘプタン、シクロヘプタンなど)、オクタン(例えば、n−オクタン、イソオクタン、ネオオクタン、シクロオクタンなど)、ノナン、デカン(例えば、n−デカン、イソデカン、ネオデカン、デカヒドロナフタレンなど)、ウンデカン、ドデカン(例えば、n−ドデカン、イソドデカン、ネオドデカンなど)、トリデカン、テトラデカン(例えば、n−テトラデカン、イソテトラデカン、ネオテトラデカンなど)、ペンタデカン(例えば、n−ペンタデカン、イソペンタデカン、ネオペンタデカンなど)、ヘキサデカン(例えば、n−ヘキサデカン、イソヘキサデカン、ネオヘキサデカンなど)、ヘプタデカン(例えば、n−ヘプタデカン、イソヘプタデカン、ネオヘプタデカンなど)、オクタデカン(例えば、n−オクタデカン、イソオクタデカン、ネオオクタデカンなど)、ノナデカン、エイコサン(例えば、n−エイコサン、イソエイコサン、ネオエイコサンなど)、ナフテンなど、およびこれらの混合物;
直鎖、分枝鎖、および/または環状の置換脂肪族炭化水素、例えば、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど、およびこれらの混合物;
直鎖、分枝鎖、および/または環状の非置換脂肪族アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノールなど、およびこれらの混合物;
非置換の芳香族およびヘテロ芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、スチレン、ピリジン、ピロール、フラン、ピラジンなど、およびこれらの混合物;
置換の芳香族およびヘテロ芳香族炭化水素、例えば、フルオロベンゼン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、ニトロベンゼンなど、およびこれらの混合物;
脂肪族および芳香族のアミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、アニリン、アントラニル酸メチルなど、およびこれらの混合物;
脂肪族および芳香族のエステル、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ヘキサン酸メチル、オクタン酸メチル、ミリスチン酸メチル、オレイン酸メチル、リノール酸メチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ベンジルなど、およびこれらの混合物;
脂肪族および芳香族のエーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテルなど、およびこれらの混合物が挙げられ;
適切な置換基の例としては、(限定されないが)ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミン基、イミン基、アンモニウム基、シアノ基、ピリジン基、ピリジニウム基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボニル基、サルフェート基、スルホネート基、スルホン酸基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、酸無水物基、アジド基、アゾ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基、カルボキシレート基、カルボン酸基、ウレタン基、尿素基、シリル基、シロキシル基、シラン基、これらの混合物などが挙げられ、2個以上の置換基が互いに接続して環を形成していてもよい;
など、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0020】
アルキル化ベンゾイミダゾロン化合物は、有機液中に、オルガノゲルを作成するのに望ましい量または有効な量で存在し、一実施形態では、少なくとも約0.05重量%、別の実施形態では、少なくとも約0.1重量%、さらに別の実施形態では、少なくとも約1重量%、一実施形態では、約20重量%以下、別の実施形態では、約10重量%以下、さらに別の実施形態では、約5重量%以下の量で存在するが、この量は、これらの範囲から外れていてもよい。
【0021】
本明細書に開示されるオルガノゲル組成物を、広範囲の用途に使用することができ、用途としては、(限定されないが)、多くの製品(例えば、塗料、コーティング、潤滑剤、接着剤、パーソナルケア製品、医薬用ゲルおよび皮膚用ゲル、または時には特定の食品)のための増粘剤が挙げられ、組織工学、バイオミネラル化(テンプレートとして)、触媒、エネルギー移動および集光のためのゲル系骨格などに使用することができる。
【0022】
実施例IおよびIIの化合物を使用し、例えば、Topics in Current ChemistryのFages、F.Low Molecular Mass Gelators、Vol.256、2005に記載されているようなバイアル反転法によって有機液をゲル化した。特定の量のゲル化剤粉末を、適切な有機溶媒を入れたバイアルに入れることによってゲルを調製した。次いで、この混合物を、均質な混合物または透明溶液が得られるまで、特定の温度まで特定の時間加熱し、その後、冷却し、室温で少なくとも30分間放置した。次いで、「反転試験」を用いてゲルを定性評価した。反転試験は、ゲルサンプルを反転し、流動挙動を観察することを伴っていた。材料が重力によって自重で流動しなかった場合、または落下しなかった場合、その材料はゲルであると分類された。
【0023】
最小ゲル化剤濃度(MGC)は、液体をゲル化するためのゲル化剤の最小濃度であり、通常は、重量%であらわされる。MGCは、あらかじめ秤量しておいたゲル化剤の量と、同じ量の溶媒を用いてゲルを作成した後、反転試験を行ったゲルの量によって決定することができる。または、ゲルを続けて希釈し、再加熱し、冷却し、次いで、反転試験によって試験することができる。
【0024】
ゲル化剤について、ゲル−ゾル転移温度を「球落下」法を用いて測定した。この方法では、密閉した容器中、2mmのステンレス鋼の球をゲルサンプルの上部に注意深く置く。次いで、ゲルを約1〜2℃/分の速度でゆっくりと加熱し、球の位置を観察する。球が容器の底部に接したときの温度を、ゲル−ゾル転移温度とする。この様式で決定されたゲル−ゾル転移温度は、一定値に保持される他のパラメータ(例えば、オルガノゲル(オルガノゲル化剤および溶媒)の合計量、オルガノゲル化剤の濃度、球の大きさ/重さ、容器の寸法)に依存する。
【実施例】
【0025】
(実施例1)
5−(2’−デシルテトラデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロンの合成
工程1:2−デシルテトラデカノイルクロリドの調製
不活性雰囲気下、2−デシルテトラデカン酸(ISOCARB 24、Sasol America、TXから得た、7.09g、0.0192mol)および乾燥テトラヒドロフラン(100mL)を250mLの一ッ口丸底フラスコに加えた。塩化オキサリル(6.8mL、0.0779mol、Sigma−Aldrich、ミルウォーキー、WIから得た)を滴下し、その後、触媒量のN,N−ジメチルホルムアミド(0.30μL、3.87mmol)を加えた。気体の発生が止んだことが観察されるまで、この混合物を30分間撹拌した。次いで、この混合物をさらに90分間撹拌した後、ロータリーエバポレーションによって溶媒を除去し、粘性の淡黄色油状物を得た。このようにして得られた酸塩化物化合物をさらに精製することなく、次の工程で使用した。
【0026】
工程2:5−(2’−デシルテトラデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロンの調製
250mL丸底フラスコ中、不活性雰囲気下で5−アミノベンゾイミダゾロン(2.93g、19.6mmol、TCI America、オレゴン、USAから得た)およびトリエチルアミン(4mL、28.7mmol)を20mLのN−メチルピロリジノンに溶解した。この溶液に、工程1から得た2−デシルテトラデカノイルクロリドを乾燥THF(150mL)に溶解した第2の溶液をゆっくりと加えた。一晩撹拌した後、脱イオン水を加え、この混合物を300mLの酢酸エチルに加え、100mLの脱イオン水で3回洗浄した。次いで、白色スラリーが得られるまで、有機層をロータリーエバポレーションで濃縮した。この固体を濾過によって集め、冷たい酢酸エチルで洗浄し、5−(2’−デシルテトラデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロンを白色固体として得た(7.18g)。この生成物をH NMRおよび13C NMR分光法およびESI−MSで同定し、満足な純度を得た。この化合物は、以下の式を有すると考えられた。
【化25】

【0027】
(シクロヘキサンのゲル化およびオルガノゲルの作成)
このようにして調製した化合物をシクロヘキサンのゲル化に使用した。密閉した容器に5−(2’−デシルテトラデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロン(41.7mg)およびシクロヘキサン(1mL)を入れ、混合し、透明な均一溶液が得られるまで加熱した。ゆっくりと冷却し、容器を室温で少なくとも30分間放置した後、無色透明のゲルが生成し、このゲルは、容器を反転させても落ちないか、または流動しなかった。
【0028】
また、シクロヘキサン中、さまざまな濃度の5−(2’−デシルテトラデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロンについて反転試験を繰り返し、MGCは4.0wt%であると決定した。
【0029】
5−(2’−デシルテトラデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロンを他の有機溶媒中で用い、さらなるオルガノゲルを作成した。結果は以下の通りであった。
【表1】

【0030】
(ゲル−ゾル転移温度の決定)
「球落下」法を用い、上の2種類のゲルについてゲル−ゾル転移温度を決定した。ステンレス鋼の球(直径2mm)を、シクロヘキサン中、約10wt%の5−(2’−デシルテトラデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロンから作られたゲルの上部に注意深く置いた。このゲルが入った容器(外径が15mmであり、高さが45mmの1ドラムバイアル)を密閉し、油浴中、約1〜2℃/分の速度でゆっくりと加熱した。球は、45℃でバイアルの底部に接し、この温度をゲル−ゾル転移温度であるとした。
【0031】
(実施例2)
5−(2’−ヘキシルデカンアミド)−2−ベンズイミダゾロンの合成
工程1:2−ヘキシルデカノイルクロリドの調製
不活性雰囲気下、2−ヘキシルデカン酸(JARCHEM、6.61g、0.0258mol、Jarchem Industries Inc.、ニュージャージー、USAから得た)および乾燥THF(50mL)を250mLの一ッ口丸底フラスコに加えた。塩化オキサリル(9.0mL、0.103mol、Sigma−Aldrichから得た)をゆっくりと滴下し、その後、触媒量のDMF(0.30mL、3.87mmol)を加えた。気体の発生が止んだことが観察されるまで、この混合物を30分間撹拌した。次いで、この混合物をさらに90分間撹拌した後、ロータリーエバポレーションによって溶媒を除去し、沈殿を含む粘性混合物を得た。このようにして得た酸塩化物化合物をさらに精製することなく、次の工程で使用した。
【0032】
工程2:5−(2’−ヘキシルデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロンの調製
250mL丸底フラスコ中、不活性雰囲気下で5−アミノベンゾイミダゾロン(3.86g、25.8mmol、TCI America、オレゴン、USAから得た)およびトリエチルアミン(5.4mL、38.7mmol)を20mL N−メチルピロリジノンに溶解した。この溶液に、工程1から得た2−ヘキシルデカノイルクロリドを乾燥THF(50mL)に溶解した第2の溶液をゆっくりと加えた。一晩撹拌した後、脱イオン水を加え、この混合物を300mLの酢酸エチルに注ぎ、100mLの脱イオン水で3回洗浄した。次いで、白色スラリーが得られるまで、有機層をロータリーエバポレーションで濃縮した。この固体を濾過によって集め、冷たい酢酸エチルで洗浄し、5−(2’−ヘキシルデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロンを白色固体として得た(6.37g)。この生成物をH NMRおよび13C NMR分光法およびESI−MSで同定し、満足な純度を得た。この化合物は、以下の式を有すると考えられた。
【化26】

【0033】
(トルエンのゲル化およびオルガノゲルの作成)
密閉した容器に5−(2’−ヘキシルデカンアミド)−2−ベンズイミダゾロン(29.9mg)およびトルエン(1mL)を入れ、混合し、透明な均一溶液が得られるまで加熱した。ゆっくりと冷却し、容器を室温で少なくとも30分間放置した後、濁ったゲルが生成し、このゲルは、容器を反転させても落ちないか、または流動しなかった。
【0034】
また、トルエン中、さまざまな濃度の5−(2’−ヘキシルデカンアミド)−2−ベンズイミダゾロンについて反転試験を繰り返し、MGCは2.5〜3.0wt%であると決定した。
【0035】
5−(2’−ヘキシルデカンアミド)−2−ベンズイミダゾロンを他の有機溶媒中で用い、さらなるオルガノゲルを作成した。結果は以下の通りであった。
【表2】

【0036】
(ゲル−ゾル転移温度の決定)
「球落下」法を用い、トルエン中の5−(2’−ヘキシルデカンアミド)−2−ベンズイミダゾロンについてゲル−ゾル転移温度を決定した。ステンレス鋼の球(直径2mm)を、トルエン中、約3wt%の5−(2’−ヘキシルデカンアミド)−2−ベンズイミダゾロンから作られたゲルの上部に注意深く置いた。このゲルが入った容器(外径が15mmであり、高さが45mmの1ドラムバイアル)を密閉し、油浴中、約1〜2℃/分の速度でゆっくりと加熱した。球は、85℃でバイアルの底部に接し、この温度をゲル−ゾル転移温度であるとした。
【0037】
(実施例3)
ビス−[5,5−(9’,10’−ジノニルオクタデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロン]の合成
工程1:9,10−ジノニルオクタデカノイルジクロリドの合成
不活性雰囲気下、9,10−ジノニルオクタデカン酸(PRIPOL 1006、3.44g、6.07mmol)および乾燥THF(50mL)を250mLの一ッ口丸底フラスコに入れ、0℃まで冷却した。塩化オキサリル(3.20mL、36.7mmol)をゆっくりと滴下し、その後、DMF(0.140mL、1.81mmol)を加えた。次いで、この混合物を室温までゆっくりと加温し、3.5時間撹拌した後、ロータリーエバポレーションによって溶媒を除去し、減圧下で乾燥させ、淡黄色油状物を得た。このようにして得た二酸塩化物化合物をさらに精製することなく、次の工程で使用した。
【0038】
工程2:ビス−[5,5−(9’,10’−ジノニルオクタデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロン]の合成
100mL丸底フラスコ中、不活性雰囲気下で5−アミノベンゾイミダゾロン(1.92g、12.8mmol)、トリエチルアミン(2.5mL、1789mmol)および乾燥N−メチルピロリジノン(20mL)を混合した。この溶液に、工程1から得た9,10−ジノニルオクタデカノイルジクロリドを乾燥THF(50mL)に溶解した第2の溶液をゆっくりと加えた。一晩撹拌した後、このベージュ色の懸濁物に脱イオン水(50mL)を加え、減圧濾過によって固体を集め、脱イオン水で洗浄し、ビス−[5,5−(9’,10’−ジノニルオクタデカンアミド)−2−ベンゾイミダゾロン]をベージュ色粉末として得た(4.87g)。この生成物をH NMRおよび13C NMR分光法およびESI−MSで同定し、満足な純度を得た。この生成物は、以下の式を有すると考えられた。
【化27】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アルキル化ベンゾイミダゾロン化合物と、
(b)有機液とを含むオルガノゲルを含む組成物。
【請求項2】
前記アルキル化ベンゾイミダゾロン化合物が、以下の式を有し、
【化1】

式中、
(1)RおよびRは、それぞれ互いに独立して、
(a)水素原子または
(b)置換および非置換のアルキル基を含み、ヘテロ原子が、アルキル基中に存在していてもよく、存在していなくてもよい、アルキル基
であり、
(2)R、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、
(a)水素原子、
(b)置換および非置換のアルキル基を含み、ヘテロ原子が、アルキル基中に存在していてもよく、存在していなくてもよい、アルキル基、
(c)置換および非置換のアリール基を含み、ヘテロ原子が、アリール基中に存在していてもよく、存在していなくてもよい、アリール基、
(d)置換および非置換のアリールアルキル基を含み、ヘテロ原子が、アリールアルキル基のアルキル部分およびアリール部分の片方または両方に存在していてもよく、存在していなくてもよい、アリールアルキル基、
(e)置換および非置換のアルキルアリール基を含み、ヘテロ原子が、アルキルアリール基のアルキル部分およびアリール部分の片方または両方に存在していてもよく、存在していなくてもよい、アルキルアリール基
であり、
但し、R、R、R、RおよびRのうち、少なくとも1つが−X−Rであり、ここで、
(f)−X−は、Rと芳香族基との間の接続基であり、
(g)Rは、置換および非置換のアルキル基を含み、ヘテロ原子が、アルキル基中に存在していてもよく、存在していなくてもよい、アルキル基であり、
、R、R、R、RおよびRのうち2つ以上が接続して環を形成していてもよい、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
が、
(a)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化2】

(式中、mは整数であり、pは整数である)、
(b)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化3】

(式中、sは整数であり、tは整数である)、
(c)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化4】

(式中、uは整数であり、vは整数である)、または、
(d)以下の式を有する多岐に分岐した非置換アルキル基
【化5】

(式中、qは整数であり、rは整数である)
である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
が、
(a)
【化6】

(式中、m=11およびp=9)、
(b)
【化7】

(式中、m=7およびp=5)、
(c)
【化8】

または
(d)
【化9】

である、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
【化10】

式中、R’は、Rと同じ定義をもち、Rと同じであってもよく、異なっていてもよく、R’は、Rと同じ定義をもち、Rと同じであってもよく、異なっていてもよく、Rは、二官能部分である、以下の式を有する請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
(a)以下の式
【化11】

(式中、
(i)Yは、
(A)−O−;
(B)−S−;または
(C)−NH−であり;
(ii)Rは、置換および非置換のアルキル基を含み、ヘテロ原子が、アルキル基中に存在していてもよく、存在していなくてもよい、アルキル基であり;
(iii)Rは、二価の部分である)
のアルキル化ベンゾイミダゾロン化合物と、
(b)有機液とを含むオルガノゲルを含む組成物。
【請求項7】
前記アルキル化ベンゾイミダゾロン化合物が、前記有機液中に、約0.1〜約10重量%の量で存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記化合物が、以下の式を有し、
【化12】

ここで、Rが、
【化13−1】

【化13−2】

【化13−3】

【化13−4】

【化13−5】

【化13−6】

またはこれらの混合物である、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
(a)以下の式を有するアルキル化ベンゾイミダゾロン化合物
【化14】

(式中、Rは、
(i)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化15】

(式中、mは整数であり、pは整数である)、
(ii)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化16】

(式中、sは整数であり、tは整数である)、
(iii)以下の式を有する分岐した非置換アルキル基
【化17】

(式中、uは整数であり、vは整数である)、または、
(iv)以下の式を有する多岐に分岐した非置換アルキル基
【化18】

(式中、qは整数であり、rは整数である))と、
(b)有機液とを含むオルガノゲルを含む組成物。

【公開番号】特開2013−104062(P2013−104062A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−233123(P2012−233123)
【出願日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【出願人】(595006223)ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ (25)
【Fターム(参考)】