説明

アルキレンオキシド及びカルボン酸からのポリエステル製品の製造方法

アルキレンオキシド及びカルボン酸からのポリエステル製品の製造方法。更に詳しくは、この方法は、テレフタル酸とエチレンオキシドとを反応させて部分エステル化テレフタル酸製品を製造し、次いで前記部分エステル化製品を更にエチレングリコールと反応させてポリエチレンテレフタレートを製造する、ポリエチレンテレフタレートの製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアルキレンオキシド及びカルボン酸からのポリエステル製品の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明はエチレンオキシド及びテレフタル酸(TPA)からのポリエチレンテレフタレート(PET)の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、触媒及び溶媒の存在下において、テレフタル酸とエチレンオキシドとを反応させて部分エステル化テレフタル酸製品を製造することにより、PETを製造する方法に関する。部分エステル化テレフタル酸製品は更に、必要最低限量のエチレングリコールと反応させて、PETを製造する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性ポリエステルは高分子量で製造する場合に有用な段階生長(step growth)ポリマーである。ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル又はコポリエステルの一般的製造方法における第1工程は、エステル化又はエステル交換段階であり、二酸、典型的にはテレフタル酸又はジエステル、典型的にはテレフタル酸メチルを適当なジオール、典型的にはエチレングリコールと反応させて、ビス(ヒドロキシアルキル)エステル及びいくつかのオリゴマーが生成する。水又はアルコールがこの段階で発生し、通常は分別蒸留によって除去される。
【0003】
ポリエチレンテレフタレート及び他のポリエステルを製造するという目標に従って、多くの文献が、出発原料として適当なテレフタル酸/エチレングリコール混合物の製造方法を専ら記載している。一般に、これらの発明は、出発原料としての精製テレフタル酸固体及び液体エチレングリコールを用いる特別な混合方式を記載している。更に、PETの製造に使用するのに適当な粉末形態の精製テレフタル酸の製造方法に関する文献もかなりある。
【発明の開示】
【0004】
本発明においては、エチレンオキシド及びテレフタル酸からのポリエチレンテレフタレートの製造方法が提供される。テレフタル酸とエチレンオキシドとを反応させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造する。部分エステル化テレフタル酸製品を、例えば、その後に、従来のポリエチレンテレフタル酸プロセスにおいて又はパイプ型反応器を用いることよってエチレングリコールと反応させて、ポリエチレンテレフタレートを製造する。
【0005】
エチレンオキシドの使用は、エチレングリコールの使用よりも好ましい方法であり得る。更に、エチレンオキシドを用いるエステル化の間に必要とされる入熱は、エチレングリコールを用いるエステル化に比べて少なくすることができる。重縮合工程は1段階又はそれ以上で実施でき、速度を増加させ且つモル比を制御するために、必要ならば、エチレングリコールの添加によって完了させることができる。適当な触媒及び添加剤は、重縮合前又は重縮合中に添加できる。可能な触媒としては、Sb、Ge、Ti、Al、Sn及びZrを基材とする化合物又はそれらの組合せが挙げられる。
【0006】
本発明の目的は、反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下で少なくとも1種のカルボン酸と少なくとも1種のアルキレンオキシドとを接触させることによって部分エステル化カルボン酸製品を製造する方法を提供することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させることによって、部分エステル化テレフタル酸製品を製造する方法を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、反応器ゾーン中において溶媒及び塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて部分エステル化テレフタル酸製品を製造し;次いで前記部分エステル化テレフタル酸製品とエチレングリコールとを反応させてポリエチレンテレフタレートを製造することによって、ポリエチレンテレフタレートを製造する方法を提供することにある。
【0009】
本発明の一実施態様においては、部分エステル化カルボン酸製品の製造方法が提供される。この方法は、反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下で少なくとも1種のカルボン酸と少なくとも1種のアルキレンオキシドとを接触させて、部分エステル化カルボン酸製品を製造することを含み、前記アルキレンオキシドは約0.5:1〜1:1未満の範囲のアルキレンオキシド対カルボン酸のモル比で存在する。
【0010】
本発明の別の実施態様においては、部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法が提供される。この方法は、反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させることを含み;前記アルキレンオキシドは約0.5:1〜1:1未満の範囲のアルキレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する。
【0011】
本発明の別の実施態様においては、部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法が提供される。この方法は、反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させることを含み;前記アルキレンオキシドは約0.8:1〜1.2:1の範囲のアルキレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する。
【0012】
本発明の別の実施態様においては、ポリエチレンテレフタレートの製造方法が提供される。この方法は、
(a)反応器ゾーン中において、溶媒及び塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造し(前記アルキレンオキシドは、1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する);
(b)前記部分エステル化テレフタル酸製品をエチレングリコールと反応させて、ポリエチレンテレフタレートを製造する
ことを含んでなる。
【0013】
本発明の別の実施態様においては、部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法が提供される。この方法は、反応器ゾーン中においてキシレン、オリゴマーポリエステル又はトルエン及びトリエチルアミンの存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドを接触させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含み;前記エチレンオキシドは、0.5:1〜1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在し;前記反応器ゾーンは、エチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力において操作される少なくとも1つの容器を含み;前記反応器は約120℃〜約280℃の温度において操作される。
【0014】
本発明の別の実施態様において、部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法が提供される。この方法は、反応器ゾーン中においてキシレン、オリゴマーポリエステル又はトルエン及びトリエチルアミンの存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含み;前記エチレンオキシドは0.8:1〜1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在し;前記反応器ゾーンは、エチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力において操作される少なくとも1つの容器を含み;前記反応器は約120〜約280℃の温度において操作される。
【0015】
これら及び他の目的は、この開示に接した後に、当業者にはより明白になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の一実施態様においては、部分エステル化カルボン酸の製造方法が提供される。この方法は、反応器ゾーン中において溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下で少なくとも1種のカルボン酸を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させることを含んでなり;前記アルキレンオキシドは約0.5:1〜1:1未満範囲のアルキレンオキシド対カルボン酸のモル比で存在する。
【0017】
アルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はそれらの混合物からなる群から選ばれる。好ましくは、アルキレンオキシドはエチレンオキシドである。
【0018】
適当なカルボン酸には、少なくとも2つのカルボン酸基を含む任意の化合物がある。例えば、カルボン酸としては、炭素数が好ましくは8〜14の芳香族ジカルボン酸、炭素数が好ましくは4〜12の脂肪族ジカルボン酸又は炭素数が好ましくは8〜12の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。適当なカルボン酸の他の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニル−3,4’−ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0019】
適当な溶媒としては、トルエン、キシレン、安息香酸メチル、安息香酸エチル、ヘプタン、シクロヘキサン並びに炭素数6〜16の他の環状及び非環状炭化水素、ベンゼン、メチルエチルケトン、炭素数5〜7の他のケトン、例えばメチルイソプロピルケトン、3−ペンタノン(ジエチルケトン)、3,3−ジメチル2−ブタノン、エチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、3−ヘキサノン、3−ヘプタノン、ジイソプロピルケトン、クロロベンゼン及び他の塩素化芳香族炭化水素並びにオリゴマーポリエステルなど、更にそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定するものではない。好ましくは、溶媒はオリゴマーポリエステル、キシレン又はトルエンである。
【0020】
塩基性触媒は1gが水100ml中に溶解された場合に8より高いpHを生じる。適当な塩基性触媒の例としては、第一、第二及び第三アミン、水酸化ベンジルトリアルキルアンモニウム、水酸化アルキル/アリールアンモニウム塩及び水酸化テトラアルキルアンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定するものではない。塩基性触媒はトリエチルアミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリアルキルアンモニウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム又はそれらの混合物であることができる。好ましくは、塩基性触媒はトリエチルアミン及びトリブチルアミンからなる群から選ばれる。最も好ましくは、塩基性触媒はトリエチルアミンである。
【0021】
カルボン酸、アルキレンオキシド、溶媒及び塩基性触媒は反応器ゾーンに別々に装填することもできるし、又は任意の組合せで混合することもできる。塩基性触媒及びエチレンオキシドはカルボン酸の存在下で添加するのが好ましい。反応器ゾーンについてはその構造の形態に特別な制限はない。しかし、反応器ゾーンはアルキレンオキシド、カルボン酸、溶媒及び塩基性触媒をある一定のプロセス条件で接触させる配置とする。一般に、反応器ゾーンは少なくとも1つの反応器を含む。好ましくは、反応器ゾーンは、速い反応器速度及びエチレンオキシドのほぼ完全な転化を得るために、終了温度が約180℃〜約280℃であるプラグフロー型反応器を含んでなる。ジエチレングリコール(DEG)のような副生物は少量の水の添加によって制御することができ、また、エチレンオキシドの完全な反応を保証するために水を使用できる。
【0022】
反応器ゾーン中におけるカルボン酸、アルキレンオキシド、溶媒及び塩基性触媒の反応は約120℃〜約280℃の温度で実施する。好ましくは、反応は約180℃〜約280℃の温度において実施する。一般に、反応は約100psi〜約1500psiの圧力において実施する。好ましくは、反応は約300psi〜約1500psiの圧力において実施する。最も好ましくは、反応は約500psi〜約1200psiの圧力において実施する。本発明の好ましい実施態様において、反応器ゾーンは、アルキレンオキシドの実質部分(substantial portion)が液相にあるような圧力において操作される少なくとも1つの反応器を含む。実質部分は、90重量%と定義する。
【0023】
アルキレンオキシドは約0.5:1〜約1.2:1の範囲のアルキレンオキシド対カルボン酸のモル比で存在する。別の範囲では、アルキレンオキシドは約0.5:1〜約1:1未満の範囲のモル比で存在する。別の範囲では、アルキレンオキシドは約0.8:1〜約1:1未満の範囲のモル比で存在する。
【0024】
アルキレンオキシドがエチレンオキシドであり且つカルボン酸がテレフタル酸であり且つ溶媒がトルエンである実施態様においては、トリエチルアミンが、テレフタル酸の重量に基づき約0.5〜約5重量%の濃度で存在する。好ましくは、トリエチルアミンは、約1〜約5重量%の濃度で存在する。最も好ましくは、トリエチルアミンは約1〜約3重量%の濃度で存在する。この実施態様において、部分エステル化カルボン酸製品は、部分エステル化テレフタル酸製品であることがわかっている。テレフタル酸の部分エステル化テレフタル酸製品への転化率は、テレフタル酸中の酸基のエステル基への転化率%と定義する。典型的には、転化率は約8%〜約60%である。好ましくは、転化率は約30%〜約50%である。最も好ましくは、転化率は約40%〜約50%である。
【0025】
部分エステル化カルボン酸製品は、その後、ポリエステル製品の製造に使用できる。これは、エステル化及びオリゴマー化を継続することができる従来型のポリエステルプロセスに部分エステル化カルボン酸製品を移すことによって実施できる。ポリエステル加工に関してここで使用する「従来の」プロセス又は装置は、非パイプ型反応器又はプロセス、例えば、連続攪拌漕型反応器(CSTR)プロセス若しくは装置、反応性蒸留、ストリッパー若しくは精留カラムプロセス若しくは装置、又は内部部品を有するタンク、スクリュー若しくはニーダープロセス若しくは装置(これらに限定されるものではない)を意味する。部分エステル化カルボン酸製品はまた、2001年12月7日に出願された米国特許出願番号第10/013,318号(公開番号第20020137877号)(引用することによって本明細書中に組み入れる)に記載された非従来的なパイプ型反応器プロセスに向けることもできる。
【0026】
ポリエステル・エステル製品は少なくとも1種のポリエステルを含む。ポリエステルの例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)のホモポリマー及びコポリマー;ポリエチレンナフタレートのホモポリマー及びコポリマー;ポリエチレンイソフタレートのホモポリマー及びコポリマー;ポリエチレンスクシネートのホモポリマー及びコポリマー;ポリエチレンアジペートのホモポリマー及びコポリマー;並びに1,2−プロパンジオール及び1,2−ブタンジオールから通常得られるホモポリマー及びコポリマー;並びにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0027】
本発明の別の実施態様においては、部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法が提供される。この方法は、反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含み;前記エチレンオキシドは約0.5:1〜1:1未満の範囲のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する。
【0028】
これらの成分及びプロセス工程は、本明細書の開示中において既に述べた。
【0029】
本発明の別の実施態様においては、部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法が提供される。この方法は、反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含み;前記エチレンオキシドは0.8:1〜1.2:1の範囲のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する。
【0030】
これらの成分及びプロセス工程は本明細書の開示中において既に述べた。
【0031】
本発明の別の実施態様においては部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法が提供される。
【0032】
この方法は、
(a)反応器ゾーン中において、溶媒及び塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造し(前記エチレンオキシドは、約0.5:1〜1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する);そして
(b)前記部分エステル化テレフタル酸製品をジオールと反応させて、ポリエチレンテレフタレートを製造する
ことを含んでなる。
【0033】
工程(a)は本明細書の開示中において既に述べた。
【0034】
工程(b)は、エステル化及びオリゴマー化を継続することができる従来型のPETプロセスに部分エステル化テレフタル酸製品を移すことによって実施できる。ポリエステル加工に関してここで使用する「従来の」プロセス又は装置は、非パイプ型反応器又はプロセス、例えば、連続攪拌漕型反応器(CSTR)プロセス若しくは装置、反応性蒸留、ストリッパー若しくは精留カラムプロセス若しくは装置又は内部部品を有するタンク、スクリュー若しくはニーダープロセス若しくは装置(これらに限定するものではない)を意味する。
【0035】
コポリエステルの製造に適当なジオールは炭素数が好ましくは約6〜約20の脂環式ジオール又は炭素数が約3〜約20の脂肪族ジオールを含む。このようなジオールの例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定するものではない。エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール−(2,4)、2−メチルペンタンジオール−(1,4)、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−(1,3)、2−エチルヘキサンジオール−(1,3)、2,2−ジエチルプロパン−ジオール−(1,3)、ヘキサンジオール−(1,3)、1,4−ジ−(ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン、2,2,4,4−テトラメチルシクロブタンジオール、2,2−ビス−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパン、イソソルビド、ヒドロキノン、BDS−(2,2−(スフホニルビス)4,1−フェニレンオキシ))ビス(エタノール)など並びにそれらの混合物。ポリエステルは、1種又はそれ以上の前記型のジオールから製造できる。テレフタル酸以外の二酸、例えばイソフタル酸、フタル酸(又は無水物)、2,6−又は2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸及びスチルベンジカルボン酸(これらに限定するものではない)もこの方法に含ませることができる。これらの酸はプロセスの間の任意の時点で添加できる。低レベルの他の添加剤、例えば紫外線吸収剤、着色剤、再加熱剤、付着防止/粘着防止剤、分岐剤、加工助剤、酸化防止剤、アセトアルデヒド及び酸素掃去剤、充填剤なども、このプロセスに含ませることができる。分岐剤は、2つより多いカルボン酸官能基、2つより多いアルコール官能基又は合計で2より多いアルコール官能基とカルボン酸官能基の組合せを含む化合物である。
【0036】
PETプロセスのいくつかの例は、米国特許第4,110,316号、第4,235,844号及び第4,230,818号(これらの特許を引用することによって本明細書中に組み入れる)に記載されている。
【0037】
本発明の別の実施態様においては、部分エステル化テレフタル酸製品を、エステル化及びオリゴマー化を継続することができるパイプ型反応器に移す。2001年12月7日に出願された米国特許出願第10/013,318号(公開番号第20020137877号)に記載されたパイプ型反応器プロセスを引用することによって本明細書中に組み入れる。
【0038】
工程(b)は、1段階又はそれ以上で実施でき、エチレングリコールの添加によって完了させることができる。適当な触媒及び添加剤は、重縮合前又は重縮合中に添加することもできる。典型的な触媒はアンチモン(III)又はチタン(IV)を含む化合物である。ポリエステル製品中に反応されないエチレングリコールはプロセスのもっと前の部分に再循環させることができる。
【実施例】
【0039】
本発明を、その好ましい実施態様の以下の実施例によって更に説明することができるが、これらの実施例は単に説明の目的で記載するのであって、特に断らない限り、本発明の範囲を限定することを目的としないことは言うまでもない。
【0040】
例1:種々の塩基性触媒の使用
トルエン(400g)、テレフタル酸(40g)及び塩基性触媒を、1リットルのハステロイ(Hastelloy)オートクレーブに添加した。オートクレーブを窒素でパージし、100psiまで加圧した。オートクレーブを260℃に加熱し、次いで圧力を窒素で500psiに調整した。エチレンオキシド(11.5g)を、窒素700psiに保持された別の圧力容器から一度にオートクレーブに添加した。反応温度を30分間260℃に保持して、部分エステル化テレフタル酸製品を製造した。次いで、部分エステル化TPA製品を周囲温度に冷却した。得られた部分エステル化製品を濾過し、固体エステル化TPAを秤量した。各例の転化率を表Iに示す。これらの転化率は1H NMRによって測定した。テレフタル酸の50%の転化率は、エチレンオキシドに基づきおおよそ100%の収率を意味する。
【0041】
【表1】

【0042】
塩基性触媒の選択は、TPAの転化率にかなりの影響を与える。このプロセスに最良の触媒は、最良の転化率を与えると共に、製品に低DEG及び低b*を与えるものである。b*は、分光反射率に基づく機器上で測定される色の3属性の1つである。Hunter Ultrascan XE機器が典型的にはその測定装置である。プラスの読み取り値は黄色度(又は青色光の吸光度)を表し、マイナスの読み取り値は青色度を表す。
【0043】
一般に、前記例中の第三アミン(トリエチルアミン、トリフェニルアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチルアミン及びジメチルドデシルアミン)はこれらの条件下で最良の結果を生じる。しかし、これらのうちには明白は差がある。最も立体障害の小さいアミンであるトリメチルアミンは最も高い転化率を生じるが、高いカラー及びDEGを与える。この群の最も立体障害の大きいアミンであるジイソプロピルエチルアミンは、極めて低い転化率及び高いDEGを示す。ヒドロキシル含有アミンであるトリエタノールアミンもまた、高いカラー及びDEGを示す。この群の最も弱い塩基であるトリフェニルアミンは、ほとんど転化を生じない。中程度の立体障害を有する脂肪族第三アミンである、トリエチルアミン、トリブチルアミン及びジメチルドデシルアミンは最良の結果を生じ、これらの条件下ではトリエチルアミンが全体的に見て最良の触媒であった。立体障害のない第一アミンであるベンジルアミンは、妥当な転化率を示すが、極めて高いDEGを有しており、ヒンダード第二アミンであるジイソプロピルアミンは転化率が低かった。水酸化第三アンモニウム塩基である水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムは良好な転化率を示したが、DEGは比較的高かった。ここで満足のいく触媒は、高転化率、低TEG及び低b*という所望の性質を与えるために、中程度の立体障害を有し且つようにかなり塩基性でなければならないことは明らかである。
【0044】
例2:ポリマーに製造及び転化されるPETオリゴマー
テレフタル酸(60g)、トルエン(600g)及びトリエチルアミン(1.8g)を1リットルのHastelloyオートクレーブに添加した。オートクレーブを窒素でパージし、500psiまで加圧した。オートクレーブを200℃に加熱し、次いで圧力を窒素で1500psiに調整した。エチレンオキシド(15.7g)を、窒素1700psiに保持された別の圧力容器から一度にオートクレーブに添加した。反応温度を30分間200℃に保持し、周囲温度に冷却した。固体エステル化TPAを濾過によって回収した。表IIは、オリゴマー形成の収率、転化率、b*及びDEGモル%を示す。
【0045】
【表2】

【0046】
次に、例2.3からのエステル化オリゴマー31.9gを3gのEG中チタンテトライソプロポキシド触媒(最終ポリマー中35ppm)と合した。混合物を以下の手順で加熱した:
【0047】
【表3】

【0048】
触媒としてSbを用いるもう一つの例を、表III中に示したのと同じ段階を用いて完了させた。酸化アンチモンをEG(3g)中に溶解させ、オリゴマーに添加した。ポリマー中のアンチモン濃度を計算すると250ppmであった。表IVに示した性質を有するポリエチレンテレフタレートを製造した。
【0049】
【表4】

【0050】
インヘレント粘度(IV)の高いPETが、エチレンオキシドを用いて製造された部分エステル化TPA製品から製造できることは明らかである。
【0051】
例3:種々の温度、圧力及びEt3N量の使用
トルエン(400g)、テレフタル酸(40g)及びトリエチルアミンを1リットルのHastelloyオートクレーブに添加した。オートクレーブを窒素でパージし、加圧した。オートクレーブを所定の温度に加熱し、圧力を所望のレベルに増加させた。エチレンオキシド(約11.5g)を、別の圧力容器から一度にオートクレーブに添加した。反応温度を30分間保持し、次いでオートクレーブを周囲温度に冷却した。得られた部分エステル化TPA製品流を濾過し、固形分を秤量した。各例の転化率を以下の表中に示す。
【0052】
【表5】

【0053】
エステル化TPAの良好な転化率は、150〜260℃、トリエチルアミン1〜3重量%及び500〜1500psiのこの範囲全体において得られた。この実験の最高転化率は、175〜200℃の範囲において得られた、比較的高いトリエチルアミンレベルにおいて、転化率%は比較的に圧力に影響されなかった。オリゴマーからポリマーを製造し続けるという観点から最も望ましい温度は250〜280℃の範囲である、それは、この温度範囲がPET製造プロセスの初期部分に一般的な範囲であるためである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下で少なくとも1種のカルボン酸と少なくとも1種のアルキレンオキシドとを接触させて、部分エステル化カルボン酸製品を製造することを含んでなり、前記アルキレンオキシドが約0.5:1〜1:1未満のアルキレンオキシド対カルボン酸のモル比で存在する部分エステル化カルボン酸製品の製造方法。
【請求項2】
前記アルキレンオキシドが約0.8:1〜1:1未満のアルキレンオキシド対カルボン酸のモル比で存在する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アルキレンオキシドがエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及びそれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記カルボン酸がテレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニル−3,4’−ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸及びそれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記アルキレンオキシドがエチレンオキシドであり、且つ前記カルボン酸がテレフタル酸である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記反応器ゾーンがアルキレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記反応器ゾーンがエチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含む請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記アルキレンオキシドがエチレンオキシドであり且つ前記カルボン酸がテレフタル酸である請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記反応器が約180℃〜約280℃の温度で操作される請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記反応器が約180℃〜約280℃の温度で操作される請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記塩基性触媒が水酸化ベンジルトリアルキルアンモニウム、トリブチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1、2、4、6、7、8、9、10、11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記塩基性触媒がトリブチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記塩基性触媒がトリブチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項5に記載の方法。
【請求項16】
前記溶媒がトルエン及びキシレンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記溶媒が少なくとも1種のオリゴマーポリエステルを含む請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記塩基性触媒がトリエチルアミンである請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記部分エステル化カルボン酸製品が、引き続いて、ポリエステル製品の製造に使用される請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記カルボン酸がテレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニル−3,4’−ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸及びそれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項19に記載の方法。
【請求項21】
反応器ゾーンにおいて少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含んでなり;前記エチレンオキシドが約0.5:1〜1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する部分エステル化製品の製造方法。
【請求項22】
前記エチレンオキシドが約0.8:1〜1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記反応器ゾーンがエチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記反応器ゾーンがエチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含む請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記反応器が約180℃〜約280℃の温度で操作される請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記反応器が約180℃〜約280℃の温度で操作される請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記塩基性触媒が水酸化ベンジルトリアルキルアンモニウム、トリブチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項21、22、23、24、25、26、27又は28に記載の方法。
【請求項30】
前記溶媒がトルエン及びキシレンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記溶媒が少なくとも1種のオリゴマーポリエステルを含む請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記塩基性触媒がトリエチルアミンである請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記部分エステル化カルボン酸製品が、引き続いて、ポリエチレンテレフタレートの製造に使用される請求項21に記載の方法。
【請求項34】
前記部分エステル化テレフタル酸製品をジオールと反応させてポリエチレンテレフタレートを生成することを更に含む請求項21に記載の方法。
【請求項35】
反応器ゾーン中において少なくとも1種の溶媒及び少なくとも1種の塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドを接触させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含んでなり;前記エチレンオキシドが約0.8:1〜1.2:1のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法。
【請求項36】
前記反応器ゾーンがエチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含む請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記反応器が約180℃〜約280℃の温度で操作される請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記部分エステル化テレフタル酸製品をジオールと反応させてポリエチレンテレフタレートを製造することを更に含む請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記塩基性触媒が水酸化ベンジルトリアルキルアンモニウム、トリブチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項35、36、37、38又は39に記載の方法。
【請求項41】
前記溶媒がトルエン及びキシレンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記溶媒が少なくとも1種のオリゴマーポリエステルを含む請求項40に記載の方法。
【請求項43】
(a)反応器ゾーン中において、溶媒及び塩基性触媒の存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて、部分エステル化テレフタル酸製品を製造し(前記エチレンオキシドは約0.5:1〜1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在する);
(b)前記部分エステル化テレフタル酸製品をジオールと反応させて、ポリエチレンテレフタレートを製造する
ことを含んでなるポリエチレンテレフタレートの製造方法。
【請求項44】
前記反応器ゾーンがエチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含む請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記反応器が約180℃〜約280℃の温度で操作される請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記塩基性触媒が水酸化ベンジルトリアルキルアンモニウム、トリブチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項43、44、45又は46に記載の方法。
【請求項48】
前記溶媒がトルエン及びキシレンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記溶媒が少なくとも1種のオリゴマーポリエステルを含む請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記塩基性触媒がトリエチルアミンである請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記反応がパイプ型反応器中で行われる請求項44に記載の方法。
【請求項52】
前記ジオールがエチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール−(2,4)、2−メチルペンタンジオール−(1,4)、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−(1,3)、2−エチルヘキサンジオール−(1,3)、2,2−ジエチルプロパン−ジオール−(1,3)、ヘキサンジオール−(1,3)、1,4−ジ−(ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン、2,2,4,4−テトラメチルシクロブタンジオール、2,2−ビス−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパン、イソソルビド、ヒドロキノン、BDS−(2,2−(スフホニルビス)4,1−フェニレンオキシ))ビス(エタノール)及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項44に記載の方法。
【請求項53】
前記ジオールがエチレングリコール(EG)を含む請求項44に記載の方法。
【請求項54】
反応器ゾーン中においてトルエン及びトリエチルアミンの存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含んでなり;前記エチレンオキシドが約0.5:1〜1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在し;前記反応器ゾーンが、エチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含んでなり;前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法。
【請求項55】
反応器ゾーン中においてトルエン及びトリエチルアミンの存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含んでなり;前記エチレンオキシドが約0.8:1〜1:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在し;前記反応器ゾーンが、エチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含んでなり;前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法。
【請求項56】
反応器ゾーン中においてトルエン及びトリエチルアミンの存在下でテレフタル酸とエチレンオキシドとを接触させて部分エステル化テレフタル酸製品を製造することを含んでなり;前記エチレンオキシドが約0.8:1〜1.2:1未満のエチレンオキシド対テレフタル酸のモル比で存在し;前記反応器ゾーンがエチレンオキシドの実質部分が液相にあるような圧力で操作される少なくとも1つの反応器を含んでなり;前記反応器が約120℃〜約280℃の温度で操作される部分エステル化テレフタル酸製品の製造方法。
【請求項57】
部分エステル化テレフタル酸製品をジオールと反応させてポリエチレンテレフタレートを生成することを更に含む請求項54、55又は56に記載の方法。

【公表番号】特表2007−526391(P2007−526391A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501937(P2007−501937)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/006727
【国際公開番号】WO2005/092950
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(594055158)イーストマン ケミカル カンパニー (391)
【Fターム(参考)】