説明

アルコキシシラン−末端プレポリマー

本発明は、一般式(1)−SiR(OR3−a[Rは場合によりハロゲン置換された1〜10個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアリール基であり、Rは1〜6個の炭素原子を有するアルキル基または全部で2〜10個の炭素原子を有するω−オキサアルキル−アルキル基であり、aは0〜2である]の末端基を有するプレポリマー(A)に関し、その際、プレポリマー(A)は、1)平均分子量 Mn1000〜25000を有するポリオール(A1)、2)1分子当たり少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、分子量62〜300である低分子量アルコール(A2)、3)ジ−またはポリイソシアネート(A3)および4)イソシアネート基またはイソシアネート反応性基を有するアルコキシシラン(A4)を反応させることにより得られる((A2)および(A1)は、0.3:1〜7:1のモル比で使用)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルコキシシラン−末端プレポリマーおよびプレポリマーを含有する組成物に関する。
【0002】
反応性アルコキシル基を有するプレポリマーは従来公知であり、かつ、工業分野および建築分野における弾性シーラントおよび接着剤を製造するために広範囲に使用されている。大気湿度および適した触媒の存在下で、これらのアルコキシシラン−末端プレポリマーは、室温であっても、アルコキシ基を脱離し、Si−O−Si結合を形成しながら互いに縮合させることができる。したがって、これらのプレポリマーは、1成分系として使用することができ、特に取り扱いが容易であるといった利点を有する。それというのも、副次的成分を計量し、かつ混合するといった必要がないためである。
【0003】
アルコキシシラン−末端プレポリマーの他の利点は、硬化が酸であるか、あるいはオキシムまたはアミンの遊離を伴うものでないといった事実による。さらにイソシアネート−ベースの接着剤またはシーラントとは対照的に、COを形成することなく、この場合、ガス状成分として気泡形成を生じることもない。イソシアネート−ベース系とは対照的に、アルコキシシラン−末端プレポリマー混合物は、さらにそれぞれの場合において、毒性学的に問題のないものである。アルコキシシラン基の量およびその構造に依存して、プレポリマーのこの型の硬化は、主に長鎖ポリマー(熱可塑性物質)、かなり広い網目の三次元網状構造(エラストマー)または他の高架橋性の系(熱硬化性物質)の形成を伴う。
【0004】
アルコキシシラン−末端プレポリマーは、種々の単位から構成されるものであってもよい。これらのプレポリマーは、典型的には有機性骨格を有し;すなわちこれらは、たとえば、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルエステル、エチレン−オレフィンコポリマー、スチレン−ブタジエンコポリマーまたはポリオレフィンから構成され、この場合、これらは特に、EP0372561、EP0269819、WO00/37533、US6207766およびUS3971751に記載されている。しかしながら、さらに骨格が、完全にまたは少なくとも部分的にオルガノシロキサンから構成される系もよく知られており、この場合、これらは、特にUS96/34030およびUS5254657に記載されている。
【0005】
アルコキシシラン−末端プレポリマーの、第一の有利な製造方法においては、ポリオール、たとえばポリエステルまたはポリエーテルポリオールと、γ−イソシアネートプロピルアルコキシシランとを反応させる。二者択一的に、さらにここでは、ポリオールと半化学量論的量(substoichiometric amount)のジ−またはポリイソシアネートとから製造されたOH−末端プレポリマーと、γ−イソシアネートプロピルアルコキシシランとを反応させ、アルコキシ−末端プレポリマーを生じることが可能である。この種の系は、たとえば、EP0931800、EP0070475またはUS5068304に記載されている。
【0006】
アルコキシ−末端プレポリマーのための第二の有利な製造方法は、ポリオール、たとえばポリエーテルまたはポリエステルポリオールから出発するものであって、この場合、これらは第一の反応工程において、過剰量のジ−またはポリイソシアネートと反応させる。その後に生じるイソシアネート−末端プレポリマーを、γ−アミノプロピル−官能性アルコキシシランと反応させ、好ましいアルコキシシラン−末端プレポリマーを生じさせる。この種の系は、たとえば、EP1256595、EP0569360またはEP0082528またはDE19849817に記載されている。
【0007】
さらにDE19849817において、ここで中間体として使用されるイソシアネート末端プレポリマーの製造が示され、この場合、これらは付加的に、わずかな量の低分子量二価または三価アルコールを使用することが可能である。
【0008】
しかしながら、これら少量のアルコールは、特に得られるプレポリマーまたはその硬化生成物の性質には特に任意の改善を与えるものではない。記載された系の欠点は、大気湿分の形でかまたは存在するかまたは添加され水の形での湿分に対して、並の程度を上廻ることのない反応性である。したがって、室温で十分な硬化速度を達成するために、触媒を添加することは極めて重要である。これらの問題としての基本的理由は、通常触媒として使用される有機錫化合物が毒性であるということである。さらに錫化合物は、しばしば高い毒性を有するトリブチル錫誘導体を含有する。
【0009】
使用される末端基がメトキシシリルでなく、むしろ少ない反応性のエトキシシリルである場合には、アルコキシシラン−末端プレポリマーのかなり低い反応性が特に問題となる。しかしながらエトキシシリル−末端プレポリマーは、特に多くの場合において有利であり、それというのも、その硬化は、切断された生成物としてエタノールのみを放出することを伴うためである。
【0010】
この問題を回避する目的で、すでに、錫不含の触媒を見いだすための試みがされている。ここで考慮されるのは、特にチタン触媒、たとえばチタン テトライソプロポキシドまたはビス(アセチルアセトネート)ジイソブチル チタネート(特にEP0885933に記載されている)である。しかしながらこれらのチタン触媒は、種々の窒素化合物と一緒には使用することができないといった欠点を有するものであり、それというのも、窒素化合物はここで触媒毒として作用するためである。それにもかかわらず、窒素化合物の使用は、たとえば接着促進剤としての使用する多くの場合においては好ましい。さらに、窒素化合物、たとえばアミノシランは、多くの場合において、シラン−末端プレポリマーの製造における反応体として使用される。
【0011】
したがって、この種の前記アルコキシシラン−末端プレポリマー系は、たとえば、DE10142050中ではかなり有利であるとされている。これらのプレポリマーの特徴は、少なくとも1個の遊離電子対、すなわち酸素、窒素または硫黄原子からのもの、を有する電気的陰性のヘテロ原子から、メチルスペーサーによってのみ分離されるアルコキシシリル基を含有していることである。結果として、これらのプレポリマーは、(大気的)湿分に対して特に高い反応性を有し、その後にプレポリマーブレンドに加工することができ、この場合、これらは、チタン、錫または他の(重)金属を含む少量の触媒であるか、あるいは、これら触媒を含まない場合であっても処理可能であり、かつさらに室温で、十分に短い不粘着時間および十分に高い速度で硬化する。
【0012】
DE10142050ではさらに、アルコキシシラン−末端プレポリマーが、原則として、少なくとも2個のOH/NH官能基を有するモノマーのアルコール/アミンを、ジ−またはポリイソシアネートおよびオルガノ官能性シランと一緒に用いて製造可能であることが観察された。しかしながら、アルコール/アミン含量またはモノマーのアルコール/アミンと他のプレポリマー単位との比に関する記載は全くなく、したがって、プレポリマーの性質の改善を導きだすものではない。また、プレポリマー合成中でのモノマーのアルコール/アミンのどのような使用が、シラン−末端プレポリマーまたはその硬化生成物の性質を改善するために適しているかについての記載については全く存在しない。
【0013】
しかしながら、従来技術におけるすべてのアルコキシシラン−末端プレポリマーは、並の程度の引張り強度および/または破断点延びを有するに過ぎない材料に硬化するといった欠点を有する。ここでは、唯一、DE2155258に記載されたような、プレポリマー中の高いレベルの尿素単位を有する系は除かれる。
【0014】
しかしながら、この高いレベルの尿素単位は、さらに架橋されていない状態であっても、これらのプレポリマーは固体であって、かつ≪50%の固体含量を有する高希釈溶液中でのみ取り扱うことができる。主な適用に関して、この種のプレポリマー溶液は全く適していない。
【0015】
高い引張り強度および破断点延びを有する材料に硬化するシラン−架橋性ブレンドは、特に自動車工業等の接着剤としての使用が知られている。
【0016】
アルコキシシラン−架橋性接着剤の引張り強度を改善させるための一つの試みは、アルコキシシラン−末端プレポリマー中に導入された、最適化された充填剤混合物の使用により示される。このような方法の一つはEP1256595に記載されている。ここで、カーボンブラックの特別な種を、微粉化され被覆された炭酸カルシウムと一緒にアルコキシシラン−末端プレポリマー中に混合する。この系は、達成すべき顕著な引張り強度4.0〜5.9Maを有することなく、その際、達成された破断点延びは250〜300%であり十分ではない。さらにこの種のカーボンブラック充填された材料を用いた場合には、黒色の接着剤のみを得ることができる。他の色がしばしば望ましい場合であっても不可能である。さらに充填剤を完全に省略することは望ましいこともあり、たとえば透明材料が光学的理由から要求される場合である。
【0017】
本発明の目的は、シラン末端プレポリマーをベースとする材料を提供することであり、この場合、これは改善された引張り強度および破断延びを示すが、前記欠点を全く有しないものである。
【0018】
本発明は、一般式[1]
−SiR(OR3−a [1]
[式中、Rは場合によりハロゲン置換された、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアリール基であり、
は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であるか、あるいは、全部で2〜10個の炭素原子を有するω−オキサアルキル−アルキル基であり、かつ、
aは0〜2の数である]の末端基を有するプレポリマー(A)を提供し、その際、プレポリマー(A)は、
1)平均分子量 Mn1000〜25000を有するポリオール(A1)、
2)1分子当たり少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、かつ分子量62〜300である低分子量アルコール(A2)、
3)ジ−またはポリイソシアネート(A3)、および
4)イソシアネート基またはイソシアネート反応性基を有するアルコキシシラン(A4)を反応させることにより得られ、
その際、低分子量アルコール(A2)およびポリオール(A1)は、0.3:1〜7:1のモル比で使用されている。
【0019】
アルコキシシラン−架橋性プレポリマー(A)の製造のために、ジ−またはポリイソシアネートおよびオルガノ官能性シランのみならず、長鎖ポリオール(A1)と低分子量アルコール(A2)との特定の混合物を使用する。架橋後に、このようにして製造されたプレポリマー(A)は、使用された任意の充填剤とは無関係に、顕著に改善された引張り強度およびさらには顕著に改善された破断点延びを有する。材料(M)と同様にシラン末端プレポリマー(A)を含有する材料は、改善された引張り強度および破断点延びを示す。
【0020】
プレポリマー(A)は好ましくは、イソシアネート不含である。
【0021】
低分子量アルコール(A2)とポリオール(A1)との好ましいモル比は、0.5:1〜5:1であり、特に好ましくは、これら2成分の比は0.7:1〜3:1である。低分子量アルコール(A2)および2個のOH基を有するポリオール(A1)化合物の場合が好ましく、かつプレポリマー合成において、直鎖および非分枝のプレポリマー(A)を導く。
【0022】
プレポリマー合成中での、低分子量アルコール(A2)とポリオール(A1)との組合せの作用様式は、最初に、プレポリマー合成中でのアルコール(A2)の使用が、ジ−またはポリイソシアネート(A3)のイソシアネート基またはイソシアネート−官能性シラン(A4)とのその反応にもかかわらず、存在する場合には、得られたポリマー鎖中でのウレタン単位の増加した密度を導くといった事実から構成される。これは、プレポリマー(A)およびプレポリマー(A)を含有する材料(M)の機械的性質を、その硬化後に増強させる。
【0023】
しかしながら、特に低分子量アルコール(A2)と1種または複数種の長鎖ポリオール(A1)との組合せでの使用は、プレポリマー鎖の形成を導き、その際、ウレタン単位の分布は不均一な形である。したがって、ポリオール分子(A1)をプレポリマー鎖中に導入することによって、ウレタン基不含の長鎖の部分が通常は形成されるが、それにもかかわらず、低分子量アルコール(A2)の導入は、通常は、数個の炭素原子から成る極めて短い鎖の部分によってのみ分断された(少なくとも)2個の単位を導く。ここで、ポリオール(A1)および低分子量アルコール(A2)は、本発明による相対比で互いに使用され、ポリマーの範囲内のウレタン単位の不均一な配置は、硬化材料(M)の引張り強度上における並はずれた正の作用を生じる。したがって、プレポリマー(A)を用いて、相対的に均一なウレタン基分布を有する通常のプレポリマーと比較して、顕著に優れた引張り強度を有する材料(M)を製造することが可能である。これは、プレポリマー(A)および本発明ではないプレポリマーが、互いにその特徴、たとえば平均鎖長およびウレタン、尿素およびシリル基の密度において適合する場合、かつ双方のポリマーが同様の型のポリオール(たとえばポリプロピオレングリコール)および同様の型のイソシアネートおよびシランから構成される場合において認められる。
【0024】
本発明による一の好ましい態様は、アルコキシシラン−末端ポリマー(A)が、一般式[2]
−A−CH−SiR(OR3−a [2]
[式中、Aは−O−、−S−、−(R)N−、−O−CO−N(R)−、−N(R)−CO−O−、−NH−CO−NH−、−N(R)−CO−NH−、−NH−CO−N(R)−および−N(R)−CO−N(R)−から選択された二価の結合基であり、
は水素、場合によりハロゲン置換された環式、直鎖または分枝のC〜C18アルキル基またはアルケニル基またはC〜C18アリール基であり、
は場合によりハロゲン置換された環式、直鎖または分枝のC〜C18アルキル基またはアルケニル基またはC〜C18アリール基であり、
かつR、Rおよびaは一般式[1]に記載したものである]の末端基を有する。
【0025】
一般式[2]の末端基を有するポリマー(A)の特徴は、少なくとも1個の遊離電子対を有する電気的陰性のヘテロ原子から、メチルスペーサーによってのみ分断されたアルコキシシリル基を含有することである。結果として、これらのポリマーは、湿度(大気)に対して極めて高い反応性を有することから、ポリマーブレンド(M)に加工することができ、この場合、これらは、錫触媒をわずかな量で含むかまたは含まない場合であっても、好ましくは錫またはチタン触媒を含まない場合であっても、より好ましくは重金属触媒を全く含まない場合であっても、室温で十分に短い不粘着時間で、かつ十分に高い速度で硬化する。
【0026】
好ましいRはメチル、エチルまたはフェニル基である。基Rは、好ましくはメチルまたはエチル基であり、水素は基Rとして好ましく、その一方で基Rは好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、シクロヘキシル基およびフェニル基である。
【0027】
特に好ましくは、アルコキシシラン末端ポリマー(A)であり、これらの架橋可能なアルコキシシリル基は、結合基、たとえばウレタンまたは尿素基からメチルスペーサーにより分断されているものであって、特に、Aが基−O−CO−N(R)−、−N(R)−CO−O−、−N(R)−CO−NH−および−NH−CO−N(R)−から選択されている、一般式[2]のポリマー(A)である。
【0028】
これに関して特に有利な性質は、一般式[2]のアルコキシシリル基末端を有するプレポリマー(A)において、これらのアルコキシシリル基が、ジアルコキシシリル基から構成される場合に(式[2]、その際a=1)有する。したがって、プレポリマー(A)中での、モノアルコキシシリル基のあまりにも高いレベルが、引張り強度の損失を招く一方で、トリアルコキシシリル基の高いレベルは、引張り強度の顕著な増加を伴うことなく、破断点延びの減少を招きうる。
【0029】
したがって、少なくとも50%のプレポリマー(A)のアルコキシシリル基が、一般式[2]のジアルコキシシリル基(a=1)から成る相当するプレポリマー(A)が好ましい。特に好ましくは、少なくとも70%の一般式[2]のジアルコキシシリル基の部分を有するプレポリマー(A)であり、その際、一般式[2]のジアルコキシシリル基のみを含有するプレポリマー(A)は、特に好ましいばかりでなく、さらに理論的に得るのが容易であり、それというのもこれらの製造は、1つの型のシランのみを要求するためである(A4)。
【0030】
アルコキシ−末端ポリマー(A)の主鎖は分枝または非分枝であってもよく、好ましくは分枝または低いレベルの分枝のみを有する主鎖である。平均鎖長は、非架橋性混合物および硬化材料の双方の特に好ましい性質にしたがって、任意に適合させることができる。
【0031】
プレポリマー(A)を製造するためのポリオール(A1)として、原則として、平均分子量Mn1000〜25000を有するポリオールを使用することも可能である。これらは、たとえばヒドロキシ−官能性ポリエーテル、ポリエステル、ポリアクリレートおよびポリメチルアクリレート、ポリカルボネート、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリビニルエステル、ポリビニルヒドロキシドまたはポリオレフィン、たとえばポリエチレン、ポリブタジエン、エチレン−オレフィンコポリマーまたはスチレン−ブタジエンコポリマーであってもよい。
【0032】
好ましくは分子量Mn 2000〜25000、より好ましくは4000〜20000を有するポリオール(A1)を使用する。特に適したポリオール(A1)は芳香族および/または脂肪族ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールであり、これらについては、広く刊行物に記載されている:ポリオール(A1)として使用されるポリエーテルおよび/またはポリエステルは、直鎖または分枝であってもよいが、好ましくは非分枝の直鎖ポリオールである。さらにポリオール(A1)は置換基、たとえばハロゲン原子を有していてもよい。
【0033】
ポリオール(A1)として、同様に、一般式[3]
Z−R−[Si(R−O−]−Si(R−R−Z (3)
[式中、Rは、1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、好ましくはメチル基であり、
は、1〜12個の炭素原子を有する分枝または非分枝の炭化水素鎖、好ましくはn−プロピルであり、
nは1〜3000の数であり、好ましくは10〜1000の数であり、かつ、
ZはOHまたはNHR基であり、
かつ、Rは、一般式[2]に関して定義されたものである]のヒドロキシアルキル−またはアミノアルキル−末端ポリシロキサンを使用することも可能である。
【0034】
好ましくは、種々の型のポリオールの任意の好ましい混合物の使用もまた可能である。しかしながら、特に好ましくは、直鎖のポリエーテルポリオール、特にポリプロピレングリコールを、ポリオール(A1)として使用する。
【0035】
1分子(A2)当たり少なくとも2個のヒドロキシル基を有する、適した低分子量アルコールは、原則として32〜300の分子量を有するこのような化合物すべてを包含する。しかしながら、ここで好ましくは、低分子量ジオール、たとえばグリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、すべての位置異性(regioisomeric)ペンタジオールおよびヘキサジオール、さらにはエチレングリコールまたはプロピレングリコールを使用する。特に好ましい低分子量アルコール(A2)は1,4−ブタンジオールである。
【0036】
プレポリマー(A)を製造するためのジ−またはポリイソシアネート(A3)として、原則としてすべての通常のイソシアネートを使用することが可能であり、この場合、これに関しては広く刊行物に記載されている。通常のジイソシアネート(A3)は、たとえば、ジイソシアナトジフェニルメタン(MDI)、この場合、これらは、粗または工業的MDIの形および純粋な4,4’および/または2,4’異性体またはこれらの混合物の形の双方であり、トルイレンジイソシアネート(TDI)、この場合、これらは種々の位置異性体の形であり、ジイソシアナトナフタレン(NDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、過水素化MDI(H−MDI)または他のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)である。ポリイソシアネート(A3)の例は、ポリマーMDI(P−MDI)、トリフェニルメタン トリイソシアネートまたはイソシアヌレートトリイソシアネートまたはビュレットトリイソシアネートである。すべてのジ−および/またはポリイソシアネート(A3)は、別個にかまたは混合物の形で使用することができる。しかしながら、ジイソシアネートのみを使用することは好ましい。プレポリマー(A)またはこれらのプレポリマーから製造された粗材料のUV安定性が、特定の適用において重要である場合には、脂肪族イソシアネートを成分(A3)として使用することが好ましい。
【0037】
プレポリマー(A)を製造するためのアルコキシシラン(A4)として、原則としてすべてのアルコキシシランを使用することが可能であり、この場合、これらのアルコキシシランはイソシアネート官能基またはイソシアネート−反応性基のいずれかを有する。アルコキシシランは、アルコキシシリル末端をプレポリマー(A)中に導入するのに役立つ。アルコキシシラン(A4)として、好ましくは、一般式[4]および[5]
【0038】
【化1】

[式中、BはOH、SHまたはNH基または基HRNであり、かつR、R、Rおよびaは一般式[1]および[2]に関して記載されたものである]のシランから選択された化合物を使用する。
【0039】
一般式[5]中のイソシアネート反応性基Bは、好ましくは基HRNである。
【0040】
これに関して、シラン(A4)単独およびさらには種々のシラン(A4)の混合物を使用することが可能である。本発明のシランは、クロロメチルトリアルコキシシラン、クロロメチルジアルコキシメチルシランまたはクロロジメチルアルコキシメチルシランを、一般式NHのアミン、いいかえれば極めて簡単かつ廉価な反応体と反応させることによって、1個の反応工程のみで、なんら問題なく製造することができる。
【0041】
プレポリマー(A)は、前記成分を組み合わせて簡単に製造され、好ましい場合には、触媒を添加することも可能であり、および/または、好ましい場合には、高められた温度で後処理することが可能である。ジ−および/またはポリイソシアネート(A3)のイソシアネート基およびさらに存在する場合には一般式[4]のシランのイソシアネート基を、添加されたポリオール(A1)のOHおよび/またはNH官能基と一緒に反応させ、かつ、低分子量アルコール(A2)およびさらに存在する場合には、一般式[5]のシランのOHおよび/またはNH官能基と反応させる。これらの反応のかなり高い発熱性を考慮して、個々の成分を連続して添加することによって、生じる熱量を良好に制御することが可能である。個々の成分の添加順序および速度は、任意の好ましい方法で設定することができる。さらに種々の原料自体を別個に導入するか、および/または、別個にかまたは混合物の形で添加する。連続的なプレポリマーの製造は、たとえば管型反応器中でさらに可能である。
【0042】
すべての反応工程において必要とされるすべてのイソシアネート基およびすべてのイソシアネート反応性基の濃度およびさらに反応条件は、好ましくは、すべてのイソシアネート基が反応によって、プレポリマー合成の過程で消費される程度に選択される。したがって、最終的なプレポリマー(A)は、イソシアネート不含である。本発明の一の好ましい態様において、濃度比および反応条件は、実際にプレポリマー(A)の鎖末端のすべて(>80%の鎖末端、より好ましくは>90%の鎖末端)が、アルコキシシリル基の末端を有する程度に選択される。
【0043】
好ましい製造方法において、イソシアネート成分(A3)は、第1の反応工程で、ポリオール成分(A1)と一緒に反応させ、かつさらにアルコール成分(A2)と反応させ、これにより、使用された割合に応じて、ヒドロキシル末端またはイソシアネート末端のプレポリマーが得られる。成分(A1)および(A2)はここでは、連続的にかまたは混合物として使用することができる。第2の反応工程において、これらのヒドロキシル−またはイソシアネート−末端プレポリマーはその後に、一般式[4]または[5]のシランと一緒に反応させ、その際、濃度は、イソシアネート基のすべてが反応により消費される程度に選択される。これによりシラン末端基プレポリマー(A)が得られる。プレポリマー(A)の特別な精製またはさらなる後処理は必要ではない。
【0044】
この製造方法に関して、一般式[4](式中、BはHRN−である)のアミノシランをシラン(A4)として使用し、かつイソシアネート−末端プレポリマーとの反応を実施することが好ましい。本発明の特に好ましい実施態様において、シランは過剰量で使用される。過剰量とは好ましくは400%、より好ましくは50〜200%である。過剰量のシランは、プレポリマーに任意の箇所で適時に添加することができるが、しかしながら、過剰量のシランは、好ましくはプレポリマー(A)の合成中に添加される。
【0045】
一般式[5]のシラン(A4)の過剰量が、プレポリマー(A)の製造において使用される場合には、プレポリマー(A)は、特に高い引張り強度を有する材料(M)を製造するために使用することができる。
【0046】
プレポリマー(A)の製造中において生じるイソシアネート基とイソシアネート反応性基との間の反応は、望ましい場合には、触媒により促進することができる。この方法において、好ましくは硬化触媒(C)として以下に示す同様の触媒を用いる。さらに、プレポリマー(A)を、後にさらに硬化触媒(C)として、最終的なプレポリマーブレンドを硬化する場合に使用するのと同様の触媒によって、触媒させることも可能である。これは触媒(C)がすでにプレポリマー(A)中に存在し、かつ最終的なプレポリマーブレンド(M)のコンパウンティングの際に、別個に添加する必要はない。好ましくは、1個の触媒の代わりに、さらに2個またはそれ以上の触媒の組合せを使用することも可能である。
【0047】
室温での組成物(M)の急速な硬化を達成する目的のために、好ましい場合には、硬化触媒(C)を添加することが可能である。すでに示したように、ここで適した触媒とは、特にこの目的のために典型的に使用される有機錫化合物、たとえばジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセチルアセトネート、ジブチル錫ジアセトネートまたはジブチル錫ジオクタノエート等を含む。さらに、チタネート、たとえばチタン(IV)イソプロポキシド、鉄(III)化合物、たとえば鉄(III)アセチルアセトネートまたはアミン、たとえばトリエチルアミン、トリブチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]ノン−5−エン、N,N−ビス(N,N−ジメチル−2−アミノエチル)−メチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルフェニルアミン、N−エチルモルホリン等を使用することができる。有機または無機ブレンステッド酸ならびに、たとえば酢酸、トリフルオロ酢酸または塩化ベンゾイル、塩化水素酸、リン酸およびそのモノ−および/またはジエステル、たとえばブチルホスフェート、(イソ)プロピルホスフェート、ジブチルホスフェート等は触媒(C)として適している。しかしながら、さらにここでは、多くの他の有機および無機重金属化合物、さらには有機および無機ルイス酸またはルイス塩基を使用することも可能である。また架橋速度は、種々の触媒の組合せによってか、あるいは触媒と種々の助触媒との組合せによって、さらに増加させてもよいか、あるいは、特定の要求のために正確に適合することができる。ここで明らかに好ましいのは、一般式[2]の高反応性アルコキシシリル基を有することによって、重金属触媒(C)を必要としないプレポリマー(A)を含有するブレンド(M)を提供し、室温で十分に短い硬化時間を達成することである。
【0048】
一般式[2]のシラン末端を有するプレポリマー(A)の使用は特に有利であり、さらに、エトキシシリル基のみ、すなわち一般式[2]のシリル基(式中、Rはエチル)を含有する、プレポリマー(A)を製造する場合であっても可能である。これら組成物(M)の湿分反応性は、錫触媒不含の場合であっても、エトキシシリル基が一般には、相当するメトキシシリル基よりも低い反応性を有するといった事実にもかかわらず、十分に高い速度で硬化する。したがって、エトキシシラン末端ポリマー(A)を有する場合であっても、錫不含の系は可能である。この種のポリマーブレンド(M)は、この場合、エトキシシラン末端ポリマー(A)のみを含有するものであるが、切断生成物としてエタノールのみを放出する硬化において有利である。これらは、本発明の好ましい実施態様である。
【0049】
プレポリマー(A)は、好ましくは、付加的に低分子量のアルコキシシラン(D)を含有するブレンド(M)中で使用する。これらのアルコキシシラン(D)は、多くの官能基を有していてもよい。たとえば、これらは水排除剤(water scavenger)、すなわち、存在する任意の痕跡量の湿分を除去することができるもの、として使用することができ、よって相当するシラン−架橋組成物(M)の貯蔵安定性を増加させることができる。痕跡量の湿分に対する反応性は、適切にはプレポリマー(A)の反応性に少なくとも匹敵する。したがって、水排除剤としての適性は、一般式[6]
【0050】
【化2】

[式中、BはRO−CO−NH、RN−CO−NH、OH、OR、SH、SR、NH、NHR、またはN(Rであり、かつ、
、R、R、Rおよびaは、一般式[1]および[2]に関して定義されたものである]の高反応性のアルコキシシラン(D)によって与えられるものである。特に好ましい水排除剤は、カルバメートシランであり、その際Bは、基RO−CO−NHである。
【0051】
したがって、低分子量のアルコキシシラン(D)は、さらに架橋剤および/または反応性希釈剤として使用することが可能である。この目的のために適しているのは、原則として、反応性アルコキシシリル基を有するすべてのシランであり、この場合、これらは、ポリマーブレンドの硬化の際に形成される三次元ネットワーク中に混合することができる。この場合において、アルコキシシラン(D)はネットワーク密度の増加に寄与するものであってもよく、それによって、機械的特性、たとえば硬化材料(M)の引張り強度を改善させるのに寄与するものであってもよい。さらに、これらは、プレポリマーブレンドの粘度を低下させることができる。この機能において適したアルコキシシラン(D)の例は、アルコキシメチルトリアルコキシシランおよびアルコキシメチルジアルコキシアルキルシランを含む。好ましいアルコキシ基は、メトキシおよびエトキシ基である。さらに、廉価なアルキルトリメトキシシラン、たとえばメチルトリメトキシシランおよびさらにはビニル−またはフェニルトリメトキシシラン、およびその部分的加水分解物が適していてもよい。
【0052】
低分子量のアルコキシシラン(D)は、付加的に接着促進剤として役立つ。ここでは特に、アミノ官能基またはエポキシ官能基を有するアルコキシシランを使用することが可能である。挙げられてもよい例は、γ−アミノプロピル−トリアルコキシシラン、γ−[N−アミノエチルアミノ]プロピルトリアルコキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリアルコキシシランおよび一般式[6]のすべてのシランであり、その第、Bは窒素含有基である。
【0053】
最終的に、低分子量のアルコキシシラン(D)は、さらに硬化触媒または助触媒として使用することもできる。この目的のために適しているのは、特にすべての塩基性アミノシラン、たとえばすべてのアミノプロピルシラン、N−アミノエチルアミノプロピルシランおよびさらには一般式[6]のすべてのシランであるが、但し、BがNH基または基NHRまたはN(Rであることを条件とする。
【0054】
アルコキシシラン(D)は、プレポリマー(A)に任意の時点で添加することができる。これらがNCO−反応基を有しない場合には、これらはさらにプレポリマー(A)の合成中において添加することができる。これに関連して、プレポリマー(A)100質量部に対して、100質量部まで、好ましくは1〜40質量部の低分子量アルコキシシラン(D)を添加することが可能である。
【0055】
さらに充填剤(E)を、典型的にはアルコキシシラン−末端プレポリマー(A)のブレンドに添加する。これらの充填剤(E)は、得られたブレンド(M)の特性において顕著な改善を導くものである。特に、引張り強度およびさらには破断点延びに関しては、適した充填剤の使用によって顕著に増加する。
【0056】
適した充填剤(E)は、従来技術において広く記載されたすべての材料を含む。充填剤は、非補強充填剤、すなわち50m/gまでのBET表面積を有する充填剤、たとえば石英、けいそう土、珪酸カルシウム、珪酸ジルコニウム、ゼオライト、炭酸カルシウム、金属酸化物粉末、たとえばアルミニウム、チタン、鉄または酸化亜鉛および/またはこれらの混合酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化硼素、粉末ガラスおよび粉末ポリマー;補強充填剤、すなわち少なくとも50m/gのBET表面積を有する充填剤、たとえば熱分解法(ヒュームド)シリカ、沈降シリカ、カーボンブラック、たとえばファーネスブラックおよびアセチレンブラック、ならびに高いBET表面積を有するシリコン/アルミニウム混合酸化物;および繊維充填剤、たとえばアスベストおよびさらにはポリマー充填剤である。前記補強剤は、たとえばオルガノシランまたはオルガノシロキサンで処理することによってか、あるいは、ヒドロキシル基をアルコキシ基にエーテル化することによって疎水化することができる。充填剤(E)の1種を使用することは可能であり;さらには少なくとも2種の充填剤(E)の混合物を使用することも可能である。
【0057】
充填剤(E)は、好ましくは最終的なブレンドに対して0〜90質量%の濃度で使用し、その際、30〜70質量%の濃度が特に好ましい。1種の好ましい適用において、炭酸カルシウムに加えて、さらに熱分解法シリカおよび/またはカーボンブラックを含む充填剤組合せ物(E)を使用する。
【0058】
充填剤(E)を含有しない組成物(M)はさらに好ましい。このようにしてプレポリマー(A)は硬化後に、すでに相対的に高い破断点延びを有し、したがって非充填の組成物(M)であってもよい。非充填系の利点は、顕著に低い粘度および透明性である。
【0059】
プレポリマー(A)を含有するブレンド(M)は、付加的にさらに少量の有機溶剤(F)を含有する。この溶剤の目的は、非架橋組成物(M)の粘度を低下させることである。適した溶剤(F)は、原則としてすべての溶剤および溶剤混合物を含む。使用される溶剤(F)は、好ましくは双極子モーメントを有する化合物である。特に好ましい溶剤は、遊離電子対を有するヘテロ原子を有するものであって、この場合、これらの電子対は、水素結合中に導入することができるものである。このような溶剤の好ましい例はエーテル、たとえばtert−ブチルメチルエーテル、エステル、たとえば酢酸エチルまたは酢酸ブチル、およびアルコール、たとえばメタノール、エタノール、n−ブタノールであるか、あるいは、特に好ましくはtert−ブタノールである。溶剤(F)は、好ましくはすべての充填剤(E)を含む最終的なプレポリマー混合物に対して、0〜20体積%の濃度で使用され、その際、特に好ましくは0〜5体積%の溶剤濃度である。
【0060】
ポリマーブレンド(M)中に存在していてもよい他の成分は、成分(D)の他に、常用の助剤、たとえば反応性希釈剤および/または水排除剤を含み、かつさらには接着促進剤、可塑剤、チオキソトロピー剤、抗真菌剤、耐燃剤、顔料等を含む。付加的に、光安定化剤、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャーおよび他の安定化剤を組成物(M)に添加することができる。特に、架橋性ポリマーブレンド(M)およびさらには硬化材料(M)の双方の好ましい性状プロフィールを製造するために、この種の添加は特に好ましい。
【0061】
ポリマーブレンド(M)に関して無数の種々の適用が、接着剤、シーラントおよびジョイント−シーリング化合物、表面被覆の分野で、およびさらには成形体の製造において挙げられる。これらの改善された引張り強度を考慮すれば、組成物(M)は接着剤としての適用のために特に適している。したがって接着剤中のプレポリマー(A)およびポリマーブレンド(M)の使用は好ましい。これらは無数の種々の物質、たとえば無機物質、金属、プラスチック、ガラス、セラミック等のために特に適している。
【0062】
ポリマーブレンド(M)はそのままの形であるいか、あるいは溶剤または分散液の形で使用することができる。
【0063】
前記式中における、前記すべての記号は、それぞれの場合において、互いに別個にこれらの定義を有していてもよい。すべての式において、ケイ素原子は四価である。
【0064】
別記しない限りは、すべての量および百分率は質量によるものであって、すべての圧力は0.10MPa(絶対圧)であり、かつすべての温度は20℃である。
【0065】
それぞれの場合において、ポリマーブレンド(M)の反応性に関して示された尺度、あるいは、比較例中本発明によらないポリマーブレンドの反応性に関して示された尺度はスキンニング時間(Skinning time)である。スキンニング時間とは、ポリマー表面をペンシルと接触させた場合に、もはやポリマー材料のペンシルへの付着が生じない程度に硬化するまで、引き続きプレポリマーの適用を空気中で経過させる時間を意味する。
【0066】
実施例
N−シクロヘキシルアミノメチルジメトキシシランの製造:
シクロヘキシルアミン 1486.5g(15モル)およびシクロヘキサン 600gを溶剤として、その全部を4lの四つ口フラスコに導入し、かつ、この最初の装填物については、その後に窒素を用いて不活性化した。85℃の温度に加熱し、クロロメチルメチルジメトキシシラン 773.4g(5モル)を、2時間に亘って滴加し(温度<95℃)、かつ混合物を、95℃で2時間以上に亘って撹拌した。引き続いて、約300gのシランを添加することで、シクロヘキシルアミンヒドロクロリドの塩の形での沈殿を増加させるが、しかしながら懸濁液は、測定の終了時まで容易に撹拌可能であった。懸濁液を一晩に亘って放置し、その後にシクロヘキサン約300mlを添加した。部分的真空下で、過剰量のアミンおよびシクロヘキサン溶剤を、蒸留によって60〜70℃で除去した。残留物を冷却し、さらに300mlのシクロヘキサンで処理し、ヒドロクロリドを完全に沈殿させた。懸濁液を濾過し、かつ溶剤を、再度、部分的真空下で60〜70℃で除去した。残留物を蒸留により精製した(106〜108℃、15ミリバール)。761gの収率、すなわち理論値の70%を達成し、その際、生成物純度は約99.5%であった。
【0067】
例2:
メトキシメチルトリメトキシシラン(MeO−TMO)の製造:
メタノール315mlを、ナトリウムメトキシド68g(1.26モル)と一緒にゆっくり撹拌することで混合した。ナトリウムメトキシドを65℃で完全に溶解した後に、クロロメチルトリメトキシシラン 205g(1.2モル)を2時間に亘って、45〜−50℃の温度で滴加した。わずかに発熱性の中和の過程でNaClを沈殿させた。これは引き続いて、ゆっくりと冷却しながら25℃で1時間に亘って撹拌した。NaClを孔度3のフリット上で濾別し、少量のメタノールを用いてリンスした。
【0068】
部分的真空下で、メタノール溶剤を60℃で除去した。この残留物を蒸留により精製した(78〜93℃、90ミリバール)。140gの収率、すなわち理論値の70%を達成した。
【0069】
例3:
メチルトリメトキシシリルメチルカルバメート(C−TMO)の製造:
微粉化されたカリウムイソシアネート 61.3g(7.56モル)を計量し、1lの四つ口フラスコ中に導入した。その後にメタノール404g(0.51l、12.6モル)、ジメチルホルムアミド 184.0g(0.196l)およびクロロメチルトリメトキシシラン 100.7g(0.59モル)を導入した。反応混合物を撹拌しながら沸点まで加熱し、かつ還流下で全10時間に亘って保持し、その際、沸騰温度は100℃から128℃に上昇し、その後に安定化した。混合物を室温に冷却した後に、形成された塩化カリウムを吸引フィルター上で分離除去し、かつフィルターケークを1.1lのメタノールを用いて洗浄した。メタノールおよびジメチルホルムアミド溶剤を、ロータリーエバポレーター上で除去した。塩化カリウムの残存する量を分離除去した。この粗溶液を、蒸留により精製した(塔頂温度79〜85℃、3ミリバール)。全体としてC−TMO 60.4g(理論値の53%[114g])を得ることが可能である。
【0070】
例4:
プレポリマー(A)の製造:
撹拌、冷却および加熱手段を備えた250mlの反応容器を、平均分子量9500g/モル(Acclaim 12200 Bayer社)を有するポリプロピレングリコール 152g(16ミリモル)で装填し、かつ、この最初の装填物を、減圧下で、80℃で30分に亘って脱水した。その後に熱を除去し、かつ窒素下で、1,4−ブタンジオール2.16g(24mmol)、イソホロンジイソシアネート12.43g(56mmol)およびジブチル錫ジラウレート80mg(100ppmの錫含量に相当する)を添加した。この混合物を80℃で60分に亘って撹拌した。得られたNCO−末端ポリウレタンプレポリマーをその後に75℃に冷却し、かつN−シクロヘキシルアミノメチル−ジメトキシメチルシラン11.13g(51.2mmol)と一緒に混合し、かつ混合物を80℃で60分に亘って撹拌した。得られたプレポリマー混合物中では、IR分光測定器によってもはやイソシアネート基を検出することはできなかった。わずかに混濁したプレポリマーが得られ、この場合、これらは20℃で、370Pasの粘度を有し、注ぐことができ、かつ問題なくさらに加工することができる。
【0071】
プレポリマーを含むブレンドの製造(A):
一般的教示(個々の成分のための特定量は、第1表参照。特定の成分が存在しない場合には、それぞれの混合工程は省略):
前記プレポリマーを、カルバートメチルトリメトキシシラン(C−TMO−例3により製造)と一緒に混合し、かつ成分を、Speedmixer(DAC 150 FV Hausschild社)中で、27000rpmで15秒間に亘って混合した。その後にチョーク(BLR3 Omya社)、HDK V 15(Wacker Chemie GmbH, Germmany)およびメトキシメチルトリメトキシシラン(MeO-TMO、例2により製造)を添加し、かつ混合を2回に亘って、20秒で、30000rpmの速度で実施した。最終的に、アミノプロピルトリメトキシシラン(A-TMO、Silquest A1110 (R)、Crompton社)を添加し、引き続いて20秒に亘って、30000rpmの速度で混合した。
【0072】
【表1】

【0073】
比較例1:
この比較例は、例4に関するものである。しかしながら、この場合においては、1,4−ブタンジオールおよび質量9500を有するポリプロピレングリコールの混合物の代わりに、質量4000を有するポリプロピレングリコールを使用した。濃度比は、例4および比較例1からのプレポリマーが、本質的に同平均分子量、ウレタンおよび尿素基の密度、および相当のシラン基含量を有するように選択した。
【0074】
本発明によらないプレポリマーの製造:
撹拌、冷却および加熱手段を備えた250mlの反応容器に、4000g/モルの平均分子量を有するポリプロピレングリコール160g(40mmol)を装填し、かつ最初の装填物を減圧下で、80℃で30分に亘って脱水した。その後に熱を除去し、かつ窒素下で、イソホロンジイソシアネート12.43g(56mmol)およびジブチル錫ジラウレート80mgを添加した。この混合物を80℃で60分に亘って撹拌した。得られたNCO−末端ポリウレタンプレポリマーを、その後に75℃に冷却し、かつN−シクロヘキシルアミノメチル−ジメトキシメチルシラン11.13g(51.2mmol)と一緒に混合し、かつ混合物を80℃で60分に亘って撹拌した。得られたプレポリマー混合物中では、IR分光測定器により、もはやイソシアネート基が検出することができなかった。わずかに混濁したプレポリマーが得られ、この場合、これが20℃で155Pasの粘度を有し、注ぎいれ、かつ問題なくさらに加工することが可能であった。
【0075】
本発明によらないプレポリマーブレンドの製造:
一般的教示(個々の成分のための特定量は、第2表参照。特定の成分が存在しない場合には、それぞれの混合工程は省略):
前記プレポリマーを、カルバメートメチルトリメトキシシラン(C-TMO 例3により製造)と一緒に混合し、かつ成分を、Speedmixer(DAC 150 FV Hausschild社)中で、27000rpmで15秒間に亘って混合した。その後にチョーク(BLR3 Omya社)、HDK V 15(Wacker Chemie GmbH, Germmany)およびメトキシメチルトリメトキシシラン(MeO-TMO 例2により製造)を添加し、かつ混合を2回に亘って、20秒で、30000rpmの速度で実施した。最終的にアミノプロピルトリメトキシシラン(A-TMO Silquest A1110 (R)、Crompton社)を添加し、引き続いて20秒に亘って、30000rpmの速度で混合した。
【0076】
【表2】

【0077】
比較例2
この比較例は例4に関する。しかしながら、この場合において1,4−ブタンジオールは使用せず、したがって、使用のためのイソホロンジイソシアネートの量は減少する。
【0078】
本発明によらないプレポリマーの製造:
撹拌、冷却および加熱手段を備えた250mlの反応容器に、平均分子量9500g/モルを有するポリプロピレングリコール(Acclaim 12200 Bayer社)152g(16ミリモル)を装填し、かつ、この最初の装填物を、減圧下で、80℃で30分に亘って脱水した。その後に熱を除去し、かつ窒素下で、イソホロンジイソソアネート7.1g(32mmol)およびジブチル錫ジラウレート80mgを添加した。その後にこの混合物を、80℃で60分に亘って撹拌した。得られたNCO−末端ポリウレタンプレポリマーを、その後に75℃に冷却し、かつN−シクロヘキシルアミノメチル−ジメトキシメチルシラン11.13g(51.2mmol)と一緒に混合し、かつ混合物を80℃で60分に亘って撹拌した。得られたプレポリマー混合物中では、IR分光測定器によってはもはやイソシアネート基を検出することはできなかった。わずかに混濁したプレポリマーが得られ、この場合、これらは20℃で77Pasの粘度を有し、注ぐことができ、かつ問題なくさらに加工することができる。
【0079】
本発明によらないプレポリマーブレンドの製造:
一般的教示(個々の成分のための特定量は、第3表参照。特定の成分が存在しない場合には、それぞれの混合工程は省略):
前記プレポリマーを、カルバメートメチルトリメトキシシラン(C−TMO、例3により製造)と一緒に混合し、かつ成分、Speedmixer(DAC 150 FV Hausschild社)中で、27000rpmで15秒間に亘って混合した。その後にチョーク(BLR3 Omya社)、HDK V 15(Wacker Chemie GmbH, Germmany)およびメトキシメチルトリメトキシシラン(MeO−TMO、例2により製造)を添加し、かつ2回に亘って、20秒で、30000rpmの速度で混合した。最終的に、アミノプロピルトリメトキシシラン(A−TMO、Silquest A1110 (R)、Crompton社)を添加し、引き続いて20秒に亘って、30000rpmの速度で混合した。
【0080】
【表3】

【0081】
例5:
粗プレポリマーブレンドの性質
最終的なプレポリマーブレンドを、ドクターナイフを用いて、2mmの高さのテフロン成形体中に被覆し、その際、体積中の硬化速度は1日当たり2mmであった。2週間の貯蔵の後に、S1テスト検体を押出し、その引張り特性について、EN ISO 527−2にしたがって、Z010(Zwick)上で測定した。それぞれのプレポリマー上で測定された性質は第4表に示した。
例4.1、比較例1.1および比較例2.1;
例4.2、比較例1.2および比較例2.2;
例4.3、比較例1.3および比較例2.3;
のブレンドは、それぞれの場合において、使用されたプレポリマー中でのみ同一または異なっていた。いいかえれば、これら組成物の性質は、互いにそれぞれの場合において直接的に比較することができる。
【0082】
【表4】

【0083】
例6:
この例は、プレポリマー(A)がさらに非充填プレポリマーブレンドを製造するのに適していることを示し、この場合、これらのブレンドは、この種の系のための極めて高い引張り強度を有する材料のために適している。
【0084】
プレポリマー(A)の製造:
撹拌、冷却および加熱手段を備えた250mlの反応容器に、平均分子量9500g/モルを有するポリプロピレングリコール(Acclaim(R)12200、Bayer)152g(16ミリモル)を導入し、かつ、この最初の装填物を、減圧下で、80℃で30分に亘って脱水した。その後に熱を除去し、かつ窒素下で、1,4−ブタンジオール 2.88g(32mmol)、イソホロンジイソシアネート 14.21g(64mmol)およびジブチル錫ジラウレート 80mgを添加した。この混合物を、80℃で60分に亘って撹拌した。得られたNCO−末端ポリウレタンプレポリマーをその後に75℃に冷却し、かつ、N−シクロヘキシルアミノメチル−ジメトキシメチルシラン13.91g(64mmol)と一緒に混合し、かつ混合物を、80℃で60分に亘って撹拌した。得られたプレポリマー混合物中では、IR分光測定器によってはもはやイソシアネート基を検出することはできなかった。わずかに混濁したプレポリマーが得られ、この場合、これは20℃で620Pasの粘度を有し、注ぐことができ、かつ問題なくさらに加工することができる。
【0085】
プレポリマー(A)を有するブレンドの製造:
このプレポリマーを、例4と同様の方法でプレポリマーブレンドに加工した。使用された配合物については第5表に示す。
【0086】
【表5】

【0087】
この配合物は、2時間のスキンニング時間、812%の破断点延び、2.4MPaの引張り強度および0.3MPaの100%モジュールを有する。
【0088】
比較例3:
この比較例は例6に関するものである。しかしながら、ここでは1,4−ブタンジオールが使用せず、それによって、使用のためのイソホロンジイソシアネートの量は減少する。
本発明によらないプレポリマーの製造:
ポリマーは、例6に記載された方法で同様に製造するが、但し、ブタンジオールを添加することなく、かつイソホロンジイソシアネート14.21g(64mmol)の代わりに7.1g(32mmol)を使用した。
【0089】
本発明によらないプレポリマーブレンドの製造;
このプレポリマーを、例4と同様にプレポリマーブレンドに加工した。使用された配合については第6表に示す。
【0090】
【表6】

【0091】
例7:
例5に記載したように試料検体を製造し、かつ測定した。しかしながらこの場合において、例6および比較例3中に製造されたプレポリマーを使用した。それぞれのプレポリマーブレンド上で測定された性質は、第7表に示した。
【0092】
【表7】

【0093】
例8:
この例についてはさらにプレポリマー(A)の性能を試験するのに役立つ。
【0094】
プレポリマー(A)の製造:
撹拌、冷却および加熱手段を備えた250mlの反応容器に、平均分子量9500g/モルを有するポリプロピレングリコール(Acclaim(R)12200 Bayer)152g(16ミリモル)を装填し、かつ、この最初の装填物を、減圧下で、80℃で30分に亘って脱水した。その後に熱を除去し、かつ60℃で、窒素下で、1,4−ブタンジオール 2.16g(24mmol)、イソホロンジイソシアネート 12.43g(56mmol)およびジブチル錫ジラウレート 80mgを添加した。この混合物を、80℃で60分に亘って撹拌した。得られたNCO−末端ポリウレタンプレポリマーを、その後に60℃に冷却し、かつ、N−シクロヘキシルアミノメチル−ジメトキシメチルシラン13.91g(64mmol)と一緒に混合し、かつ混合物を80℃で60分に亘って撹拌した。得られたプレポリマー混合物中では、IR分光測定器によってはもはやイソシアネート基を検出することはできなかった。わずかに混濁したプレポリマーが得られ、この場合、これらは20℃で505Pasの粘度を有し、注ぐことができ、かつ問題なくさらに加工することができる。
【0095】
プレポリマー(A)を有するブレンドの製造:
このプレポリマーを例4のようにプレポリマーブレンドに加工した。使用された配合については第8表に示す。
【0096】
【表8】

【0097】
例5に示すように、試料検体をこのブレンドから製造し、かつ測定した。これらは15分のスキンニング時間、5.4MPaの引張り強度、667%の破断点延びおよび1.8MPaの100%モジュールを有していた。
【0098】
例9:
この例はさらにプレポリマー(A)の性能を試験するのに役立つ。
【0099】
プレポリマー(A)の製造:
プレポリマーを例4に記載されたように製造するが、但し、11.13g(51.2mmol)のN−シクロヘキシルアミノメチルジメトキシメチルシランの代わりに、7.42g(34.1mmol)とし、かつ付加的に、4.64g(17.1mmol)のN−シクロヘキシルアミノメチルトリメトキシシランを使用した。
【0100】
プレポリマー(A)を有するブレンドの製造:
このプレポリマーを、例4と同じようにプレポリマーブレンドに加工した。使用された配合については第9表に示す。
【0101】
【表9】

【0102】
例5に記載のように、試料検体をこのブレンドから製造し、かつ測定をおこなった。これらは、5分のスキンニング時間、502%の破断点延び、4.2MPaの引張り強度および1.71MPaの100%モジュールを有していた。
【0103】
例10:
この例は、さらにプレポリマーの性能を試験するのに役立つ。
【0104】
プレポリマー(A)の製造:
プレポリマーを例8に記載のように製造した。これにより試料検体が製造され、その際、プレポリマーは配合前にTriveron(R)と一緒に混合した。
【0105】
プレポリマー(A)を有するブレンドの製造:
このプレポリマーを、5質量%のTriveron(R)と一緒に混合し、かつ例4のようにプレポリマーブレンドに加工した。使用された配合は第10表に示す。
【0106】
【表10】

【0107】
例5に記載のように、試料検体をこのブレンドから製造し、かつ測定した。これは5分のスキンニング時間、633%の破断点延び、5.74MPaの引張り強度および2.09MPaの100%モジュールを有していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)平均分子量 Mn1000〜25000を有するポリオール(A1)、
2)1分子当たり少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、かつ分子量62〜300である低分子量アルコール(A2)、
3)ジ−またはポリイソシアネート(A3)および
4)イソシアネート基またはイソシアネート反応性基を有するアルコキシシラン(A4)を反応させることにより得られ、その際、低分子量アルコール(A2)とポリオール(A1)とを、0.3:1〜7:1のモル比で使用する、一般式[1]
−SiR(OR3−a [1]
[式中、Rは場合によりハロゲン置換された、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、アルケニルまたはアリール基であり、
は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であるか、あるいは、全部で2〜10個の炭素原子を有するω−オキサアルキル−アルキル基であり、かつ、
aは0〜2の数である]の末端基を有するプレポリマー(A)。
【請求項2】
イソシアネート不含である、請求項1に記載のプレポリマー(A)。
【請求項3】
アルコキシシラン−末端ポリマー(A)が、一般式[2]
−A−CH−SiR(OR3−a [2]
[式中、Aは−O−、−S−、−(R)N−、−O−CO−N(R)−、−N(R)−CO−O−、−NH−CO−NH−、−N(R)−CO−NH−、−NH−CO−N(R)−、−N(R)−CO−N(R)−から選択された二価の結合基であり、
は水素、場合によりハロゲン置換された環式、直鎖または分枝のC〜C18アルキル基またはアルケニル基またはC〜C18アリール基であり、
は場合によりハロゲン置換された環式、直鎖または分枝のC〜C18アルキル基またはアルケニル基またはC〜C18アリール基であり、
かつR、Rおよびaは一般式[1]に記載したものである]の末端基を有する、請求項1または2に記載のプレポリマー(A)。
【請求項4】
ポリオール(A1)が、ヒドロキシ−官能性ポリエーテル、ポリエステル、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート、ポリカルボネート、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリビニルエステル、ポリビニルヒドロキシドおよびポリオレフィンから選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載のプレポリマー(A)。
【請求項5】
低分子量アルコール(A2)がグリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、位置異性ペンタジオールおよびヘキサジオール、エチレングリコールおよびプロピレングリコールから選択される、請求項1から4までのいずれか1項に記載のプレポリマー(A)。
【請求項6】
ジ−またはポリイソシアネート(A3)が、ジイソシアナトジフェニルメタン(MDI)、トルイレンジイソシアネート(TDI)、ジイソシアナトナフタレン(NDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、過水素化MDI(H−MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ポリマーMDI(P−MDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、イソシアヌレートトリイソシアネートおよびビュレットトリイソシアネートから選択される、請求項1から5までのいずれか1項に記載のプレポリマー(A)。
【請求項7】
アルコキシシラン(A4)が、一般式[4]および[5]
【化1】

[式中、BはOH、SHまたはNH基または基HRNであり、かつR、R、Rおよびaは請求項1および2に記載の一般式[1]および[2]に関して定義された意味を示す]のシランから選択される、請求項1から6までのいずれか1項に記載のプレポリマー(A)。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれか1項に記載のプレポリマーを含有する組成物(M)。
【請求項9】
炭酸カルシウム、シリカおよびカーボンブラックから選択された充填剤(E)を含有する、請求項8に記載の組成物(M)。
【請求項10】
充填剤不含である、請求項8に記載の組成物(M)。
【請求項11】
有機溶剤(F)0〜20体積%を含有する、請求項8〜10までのいずれか1項に記載の組成物(M)。

【公表番号】特表2007−513203(P2007−513203A)
【公表日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515826(P2006−515826)
【出願日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【国際出願番号】PCT/EP2004/006010
【国際公開番号】WO2005/000931
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(390009003)コンゾルテイウム フユール エレクトロケミツシエ インヅストリー ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (17)
【氏名又は名称原語表記】Consortium fuer elektrochemische Industrie GmbH
【住所又は居所原語表記】Zielstattstrasse 20,D−81379 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】