説明

アルコール含有量の高いゲル様組成物及びフォーミング組成物

本発明は、非加圧容器から非噴射剤フォーム分配装置を用いて安定なフォームとして分配させることができるか、又は、望ましくない堆積物若しくはベタベタする使用後感を残す増粘剤及びゲル化剤を使用せず、最終粘度が4,000cps未満のアルコールゲル組成物として分配させることができる、「低級アルコール含有量の高い」(40%v/vを超えるC1-4アルコール)液体組成物に関する。当該液体組成物は、アルコール(C1-4(>40%v/v))、フルオロ界面活性剤(起泡性組成物を調製するためには少なくとも0.001重量%、又は、最終粘度が4,000cps未満のゲル様組成物を調製するためには0%〜2.0%)、所望の性能(起泡性組成物、又は、粘度が4,000cps未満のゲル様組成物)を達成するために加える0%w/w〜10%w/wの付加的な少量成分、及び、バランス(純水)を含んでいる。該組成物には、アルコールゲル若しくはフォーム、エアゾール組成物、トイレタリー、化粧品又は医薬品などに一般的に添加される乳化剤-軟化剤及び保湿剤、第二界面活性剤、フォーム安定化剤、芳香剤、抗菌剤及び別のタイプの医薬成分などの成分又は添加剤又はそれらの組合せを含ませ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲル様組成物であり得るか、又は、フォーム(泡)として分配可能な溶液であり得る、高含有量の低級アルコール(C1-4)を含んでいる組成物に関する。フォームとして分配される該組成物は、フルオロ界面活性剤(fluorosurfactant)を含んでいて、空気と混合されたとき、個人の清浄又は消毒(disinfecting)用として使用し得る安定なアルコールフォームを提供する。該ゲル様組成物は、フルオロ界面活性剤を含んでいてもよいし、又は、含んでいなくてもよい。
【背景技術】
【0002】
少なくとも60%v/v(約52重量%)のエタノール及び/又はイソプロピルアルコール組成物は、抗菌効果を有することがよく知られており、従って、消毒用として広く受け入れられている。それにもかかわらず、アルコールに固有的な特性に起因して、含有量を多くすればするほどより良い製品が得られ、アルコール含有量が60容積%を超える溶液が、さらに望ましいということが分かる。
【0003】
アルコール消毒液は、無駄をなくし、所望領域全体に該組成物を広げるのを容易にするために、一般に、濃厚にしてある。さらにまた、アルコール濃度が高い溶液を濃厚化するために、ゲル化剤意外に、パラフィン又はワックスを使用し得ることも知られている。そのような組成物にラノリンを添加して融点を体温近くまで下げたものが、米国特許第2,054,989号に記載されている。ゲル及び上記タイプの濃厚化アルコール含有組成物の不利な点の1つは、1回使用後には手の表面にベタベタした感触が残らないとしても(多少は残るが)、1日を通して繰り返し使用したあとではその影響は蓄積し、いずれは、アルコール消毒液を継続して使用する前に、増粘剤を洗い落とすことが必要となることである。本発明は、そのようなタイプの製品に処方されたとしても、ベタベタした感触が残らず、繰り返し使用したあとでも洗い落とす必要がない。
【0004】
米国特許第6,090,395号及び米国特許第6,623,744号には、アルコール含有量の高い溶液を濃厚化する別の方法が教示されており、そこでは、濃厚化系として乳化剤及び界面活性剤を使用して、少なくとも4,000cpsの粘度を有するヒドロアルコール性ローションを製造している。さらにまた、米国特許第4,956,170号には、ヒドロアルコール性スキンモイスチャライジング/コンディショニング抗菌ゲルを調製するために高分子増粘剤を添加していながら、脂肪アルコールに加えて添加した軟化剤オイルを安定化させるためのポリエトキシル化非イオン性界面活性剤/乳化剤が開示されている。ゲル様の本発明の消毒用組成物は、粘度が4,000cpsより小さく、高分子増粘剤は添加しない。
【0005】
概して、アルコール含有量が高い消毒液は、殺菌効果を有しているが、清浄作用は有していない。消毒し且つ清浄するためには、多くの石けんが必要となるが、その結果、皮膚は石けんだらけで不快な感じになり、アルコールを擦り落とす目的では受け入れることができない。それにもかかわらず、皮膚洗浄剤として使用するための低級アルコール含有量の高い非刺激性の皮膚消毒用製剤は、米国特許第5,629,006号に記載されているように、乳化剤、界面活性剤及び皮膚軟化剤を組み合わせることにより、ゲル又は軟膏として首尾良く使用されている。
【0006】
清浄目的用のもの以外の界面活性剤も、湿潤特性を有しているものは、1種類以上の活性物質を含んでいる水性組成物を表面全体に速やかに且つ一様に広げるために使用される。米国特許第5,928,993号に記載されているように、優れた湿潤剤を使用することで、種々の組成物において活性物質の有効利用性が明確に改善される。従って、本発明において記述されている組成物は、界面活性剤を添加すること、特に、フルオロ界面活性剤を添加することを包含する。フルオロ界面活性剤は、比類のない湿潤力を有することがよく知られており、また、消毒剤として使用される低級アルコールと溶媒の系において、アルコーを擦り落とす目的に対してさえ許容できるようなレベルで界面活性作用を示し、該組成物に、清浄特性、湿潤特性及びフォーミング特性を付与する。
【0007】
アルコール含有量の高い消毒液は優れた消毒特性を有しているが、それは、臭いが強く、皮膚を乾燥させることが一般に認められている。このような性質は、本発明では、望ましいレベルまで低減することができる。
【0008】
使用が容易で且つ安全な40%v/vを超えるアルコールのフォーム製品は、慣習的なゲルタイプ又は軟膏タイプの組成物製品よりも望ましい。濃厚なアルコールは、それ自体既に危険を有しているが、それを加圧エアゾール容器を用いないでフォームとして分配することができれば、認識されている危険性を低減し得る多くの用途がある。皮膚用消毒剤として有用であるように意図されているフォームは、一様のコンシステンシー、展延性及び洗浄力を有していなければならず、また、心地よい感触を有していなければならない。即ち、圧力を加えたときに、急速破断力(rapid breaking power)を有していなければならない。これらは全て、低級アルコール含有量が高い組成物にとっては、困難な課題である。
【0009】
補助溶媒として15%w/wのアルコールを使用し、フォームを生成させるのに加圧式容器又は付加的な噴射剤を必要としない皮膚用の水性フォーミング消毒用組成物については、米国特許第3,962,150号に記載されている。
【0010】
これまで利用されてきた起泡剤では、液層が高含有量のアルコールを含んでいる場合、他の成分を用いないで安定なフォームを起泡することができなかった。さらに、低級アルコールは、起泡を促進する化学物質であるというよりは、むしろ、消泡剤であると考えられてきた。Klausner(米国特許第3,131,153号)によれば、64%を超えるアルコールを使用した場合、不均質な組成物が得られる。上記特許における組成物では、起泡させるのに噴射剤が必要であり、生成されたフォームの安定性は、限定されたものであった。
【0011】
本発明より前では、ある製品中で40%v/vを超えるアルコール濃度が必要とされた場合、該製品は液体であるか又はゲルであることが一般に受け入れられており、また、フォームが望ましい場合には、アルコールの濃度を低減する必要があるか又は噴射剤と加圧系が必要であるということが一般に受け入れられている。
【0012】
驚くべきことに、開示されている少数の起泡性のあるアルコール含有量が高い製品においては、得られるフォームのタイプは、水溶液で期待されるフォームのタイプと類似したものではなかった。得られたフォームは、急速又はエアレーションフォーム(fast or aerated foam)として記述され、すぐに壊れてしまい、安定性が低いか又は限定されており、1分間以内しか持続せず、一般に数秒以内に消えてしまう。
【0013】
フルオロ界面活性剤とアルコールを組み合わせて、フォームを生成させるための高圧手段を用いるプロセスにより「安定な」フォームを生成させることができるということは、既に開示されている。米国特許第4,440,653号には、高含有量の低級アルコールを含んでいる高い安定性を有する加圧されたフォーム、並びに、フルオロ界面活性剤の特定のグループの非イオン性界面活性剤又は非イオン性界面活性剤の混合物を用いて、当該加圧されたフォームを起泡する方法及び石油工業において当該加圧されたフォームを使用する方法について示されている。この特許における組成物は、フォームを生成させるのに、加圧ガス系が必要である。
【0014】
フォームとして分配させる、低級アルコールの含有量が高い組成物のさまざまな例がこれまで記述されているが、本発明の目的にとっては、当該フォームの特性は、望ましい成果ではない。それは、当該フォームが、米国特許第5,906,808号に記載されているもののように、急速に壊れ、安定性が劣り、噴射剤及びエアゾール容器を用いることによってのみ生成されるからである。上記特許には、オレイン酸セチルと組み合わせて、乳化性ワックスNF、及び、ステアリルアルコールとセチルアルコールの組合せ、又は、該組成物の起泡性能を向上させる別のワックス組合せを用いて、0.8%グルコン酸クロルヘキシジンアルコール製品を生成する生成物が開示されている。
【0015】
Linsに対して発行された米国特許第5,167,950号には、噴射剤は必要であるが、清浄剤としての界面活性剤は添加する必要のないフォーム製品が開示されている。この特許に開示されている組成物は、増粘剤(カルボマー、クルーセルなど)の使用と組み合わせて乳化剤系(脂肪アルコールROH 16-22炭素)を使用することに基づいている。
【0016】
Linsの米国特許第5,167,950号には、アルコール含有量の高い抗菌エアゾールムースが開示されている。このムースは、アルコール、水、高分子ゲル化剤及び界面活性剤系(ここで、該界面活性剤系は、C16-C22アルコール、エアゾール噴射剤及び非イオン性ポリエトキシル化界面活性剤を含んでいる)を含んでいる。その研究はこれまで成されてきたにもかかわらず、フォームがどのように反応するか及びどのように起泡されるかについては殆ど知られておらず、驚くべきことに、起泡しそうもない製剤がフォームを生成する最も良好なものでありながら、他方では、調製中においてさえフォームを生成すると思われてきた別の製剤が、一部の非エアゾールフォームディスペンサーでは良好には全く機能しないということが分かった。水性フォームの振る舞いは、アルコールフォームの振る舞いとは同じではない。
【0017】
高分子増粘剤を用いてゲルを起泡させる従来の方法では、特性が望ましくないものとなり、同様に、エマルション様濃厚化ゲルは、殆ど起泡されない。
【0018】
ゲル又はフォームとして分配させ得るアルコールベースの消毒用製剤を得ることは、非常に有利であろう。さらに、使用した領域に残り得るが、蒸発後に残る残渣が少量であるという理由で濯ぎ洗うか又は拭き取ることを必要としない、製品中での使用を可能とする濃度にて使用可能な起泡剤を見いだすことは、非常に有利であり且つ望ましいであろう。従って、殆どの市販アルコールゲル製品で残ることが知られているベタベタする不快な使用後感が残らず、又は、フォーム及びゲルを分配するのに使用する分配装置を詰まらせることのないフォーム又はゲルを提供することも、同様に、非常に有利であろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明の目的は、アルコール含有量の高い液体組成物を提供することであり、ここで、該液体組成物は、界面活性剤/清浄剤、及び、消毒剤/クリーニング/溶媒/担体を含み、使用者の皮膚又は手を殆ど乾燥させることがなく、加圧システム及び非加圧システムの両方からゲル又はフォームとして分配され得る。
【0020】
本発明は、ゲルであるか又はフォームとして分配されることが可能で、所望の表面上に容易に広げられる、アルコール含有量の高い組成物を提供する。そのような組成物を使用し得る種々の用途の内で、抗菌性アルコールフォーム及び抗菌性アルコールゲルを提供することも本発明の別の目的である。当該起泡性組成物は、適切なディスペンサーから分配されたときに、安定であり、噴射剤及び加圧容器の使用を必要としない。本明細書に開示されている粘度が4,000cps未満のゲルは、市販のゲルで一般的に用いられているゲル化剤又は増粘剤を使用せず、従って、当該ゲルを1回又は複数回使用した後、通常のねばねば又はベタベタする使用後感(after-feel)がなく、また、当該ゲルは、そのゲルを分配するディスペンサーを詰まらせることがない。
【0021】
上記目的及び他の目的、並びに、上記有利点及び他の有利点は、本発明についての以下の記載から明らかであろう。本明細書内で記載されているパーセントは、全て、特に別途示されていない限り、全重量を基準にしている。
【課題を解決するための手段】
【0022】
従って、本発明は、以下に示してあるように、個人衛生用の組成物を提供する。
【0023】
起泡性組成物
本発明は、起泡性組成物を提供し、ここで、該組成物は、
(a) 該組成物全体の約40%v/vを超える量で存在しているアルコールC1-4又はその混合物;
(b) 該組成物全体の少なくとも0.001重量%の量で存在している湿潤及び起泡に有効なフッ素化界面活性剤;
及び
(c) 該組成物全体を100重量%とする量で存在している水;
を含んでいる。
【0024】
本発明のこの態様では、前記有効なフッ素化界面活性剤は、該組成物全体の約0.001重量%〜約10.0重量%の量で存在して、生理学的に許容される。従って、それは、パーソナルケアタイプの製品中で使用することができる。
【0025】
本発明の好ましい実施形態では、前記フルオロ界面活性剤は、以下の式:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO-
[ここで、n=2〜4]
で表される両性ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタインであり得るか、
又は、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤であり得るか、
又は、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤であり得るか、
又は、それらの混合物であり得る。
【0026】
本発明の別の態様では、アルコール消毒用組成物(alcohol disinfecting composition)が提供され、ここで、該アルコール消毒用組成物は、
(a) 該組成物全体の約60%v/v〜約70%v/vの量で存在しているエタノール;
(b) 該組成物全体の約0.01重量%〜約2.0重量%の量の生理学的に許容されるフルオロ界面活性剤;
(c) 約0.01重量%〜約10.0重量%の量で存在している、ポリエトキシル化脂肪アルコール類からなる群から選択される少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤;
(d) フォーム安定化剤;
及び
(e) 該組成物全体を100重量%とする量の水;
を含んでいる。
【0027】
本発明は、さらにまた、アルコール消毒用組成物を提供し、ここで、該アルコール消毒用組成物は、
(a) 該組成物全体の約60%v/v〜70%v/vの量で存在しているエタノール;
(b) 該組成物全体の約0.01重量%〜約2.0重量%の量の生理学的に許容されるアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤;
(c) 少なくとも1%のn-プロパノール;
(d) 少なくとも1,3-ブチレングリコール(2%)及びブトキシエタノール(0.001〜3%ea)を含んでいるフォーム安定化剤
(e) 脂質層増強剤、例えば、アルキルグルコシドとオレイン酸グリセリルの混合物;
及び
(f) 該組成物全体を100重量%とする量の水;
を含んでいる。
【0028】
ゲル様組成物
本発明のこの態様では、アルコールゲル様組成物が提供され、ここで、該アルコールゲル様組成物は、
(a) 該組成物全体の約40%v/vを超える量で存在しているアルコールC1-4又はその混合物;
(b) ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコール、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステル、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコールの誘導体、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステルの誘導体、アルキルアルコール、アルケニルアルコール、多価アルコールのエステル、多価アルコールのエーテル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエステル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリアルコキシル化誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択され、約0.10重量%〜約5重量%の量で存在している、少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤;
(c) 約0.10重量%〜約3.0重量%の量で存在している乳化剤;
及び
(d) 安定なゲル様消毒用組成物を形成するのに充分な量の水;
を含んでいる。
【0029】
本明細書に開示されている組成物は、アルコール含有量の高い多種多様の広い範囲の消毒製品を提供する。該組成物中で使用されているアルコールの割合に応じて、また、該組成物中の残りの成分比率を変えることにより、種々の特性を有するフォームを得ることが可能であり、それにより、すぐに平らになる粗い若しくは湿ったフォーム、又は、細かな気泡を含み比較的乾燥していて長期間のフォーム安定性を示すソフトなフォーム、又は、クリーミーで濃厚なゲル様のフォームを製造することができる。さらにまた、該組成物は、アルコールの割合に応じて、消毒用であることも可能であり、又は、消毒用ではないことも可能である。
【0030】
驚くべきことに、含まれている成分の比率を変えることにより、望ましいコンシステンシーを有し且つ粘度が4,000cps未満の、手を乾燥させず、又は、ベタベタした使用後感を残さず、さらに、ゲルディスペンサーを詰まらせることのないアルコールゲル様組成物が得られるということが見いだされた。
【0031】
該組成物のいくつかは、好都合には、アルコールの大部分をより遅い時期及び/又は場所で添加することができるように2段階プロセスで製造することができる。それにより、第一部分は、出荷に適した所望の濃度となり、危険性が低く重量が少ない商品となる。大部分のアルコールを添加する前に、(特定の組成に応じて)該第一部分を30℃〜80℃に加温することにより、該組成物の長期安定性が改善される。この加温は、最終組成物を調製する場所で同じ日に、又は第一の濃縮物部分(the concentrate first part)を貯蔵するか若しくは何処か他のところへ出荷することができる場所で同じ日に実施することも可能であり、そして、加温は、該第一部分を混合しているときに実施することができるか、あるいはその大部分のアルコールを添加する直前に実施することができる。
【0032】
記載した実施形態を、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の用途に対してゲル又はフォームとして適合させ及び/若しくは改善することが可能であること、又は、所望の活性成分を含むようにすることが可能であることは明白である。変更を加えることにより損なわれる可能性がある組成物及び/若しくはフォームの安定性を補償するために種々の物質及び/又は成分が必要となるであろう(即ち、相溶性のより大きな第二界面活性剤を加えるか若しくは第一界面活性剤をさらに加える、相溶性のフォーム安定化剤の割合を調節する、並びに/又は、乳化剤及び/若しくはアルコール若しくは水の相対量を変える)。あるいは所望の粘度及びフォーム特性における変化を補償して所望のゲルを得るために種々の物質及び/又は成分が必要となるであろう(即ち、フルオロ界面活性剤の量を低減する、又は、ポリエトキシル化界面活性剤を増量する、又は、乳化剤を加える、及び/又は、アルコール及び/若しくは水を増量若しくは低減する)。細部における上記変更及び他の変更は、本発明の精神の範囲内において加えることができる。そのような本発明の精神は、広く解釈されるべきであり、本明細書に添付されている「特許請求の範囲」の特徴による以外は限定されるべきではない。
【0033】
例えば、アルコールをベースとしている該組成物は、エアゾール組成物やトイレタリー、化粧品及び医薬品などに一般に添加される他の活性成分又は添加剤又はそれらの組合せを10重量%までの量で含有し得る。添加可能な物質としては、有機ガム類及びコロイド類、高級脂肪酸の低級アルカノールアミド類、短鎖ジオール類及び/若しくはトリオール類、アルキルグルコシド類、芳香剤、着色剤、追加の軟化剤(emollient)、紫外線吸収剤、溶媒、乳化剤、フォーム安定化剤若しくはそのような安定化剤の混合物、懸濁化剤、緩衝剤、コンディショニング剤、酸化防止剤、殺細菌剤(bactericide)、医薬として活性な成分などを挙げることができる。
【0034】
本発明は、組成物を提供し、ここで、該組成物は、
(a) 該組成物全体の約40%v/vを超える量で存在しているアルコールC1-4又はその混合物;
(b) ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコール、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステル、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコールの誘導体、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステルの誘導体、アルキルアルコール、アルケニルアルコール、多価アルコールのエステル、多価アルコールのエーテル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエステル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリアルコキシル化誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択され、約0.10重量%〜約5重量%の量で存在している、少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤;
(c) 約0.10重量%〜約3.0重量%の量で存在している乳化剤;
及び
(d) 粘度が4,000cpsよりも小さい安定なゲル組成物を形成するのに充分な量の水;
を含んでいる。
【0035】
本発明について、さまざまな特定の実施例に関連して記述する。それらの実施例は、限定するためのものではなく、例証するためのものである。それにもかかわらず、本発明は、多種多様な製品を調製するのに役立つ。他の実施形態も利用可能であることは理解されるべきであり、また、本発明の範囲から逸脱することなく変更を加えることが可能であることも理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
定義
本明細書で使用される場合、用語「軟化剤」は、繰り返し使用したときに、皮膚の水分レベル、コンプライアンス又は外観を維持又は改善することができる物質を広く意味する。
【0037】
本明細書で使用される場合、用語「乳化剤(emulsifier)」は、エマルションの形成と安定化を補助する目的で、2種類の混和性液体の混合物に少量で添加される界面活性剤又は他の物質を意味する。
【0038】
本明細書で使用される場合、用語「乳化性成分(emulsifying ingredient)」は、上記で定義した「乳化剤」と同義である。
【0039】
本明細書で使用される場合、用語「エマルション」は、1種類の液体が別の液体中でコロイド分散しているものを意味する。
【0040】
本明細書で使用される場合、用語「界面活性剤(surfactant)」は、「界面活性剤(surface active agent)」について広く用いられている短縮形である。この「界面活性剤(surface active agent)」は、親液性構造単位と疎液性構造単位の両方が存在している結果として優先的に界面に吸着する物質についての記述的な総称である。この吸着の結果、一般に、当該系の表面又は界面の特性が変化する。
【0041】
本明細書で使用される場合、用語「フルオロ界面活性剤」は、それが含まれている組成物を清浄化、湿潤化及び起泡可能にするフッ素化された界面活性剤を意味する。
【0042】
本明細書で使用される場合、用語「フォーム安定化剤」は、界面活性剤系により生成されるフォームの量と持続性を増大させる添加剤を意味する。
【0043】
本明細書で使用される場合、用語「ゲル様組成物」は、乳化剤及び界面活性剤を用いて増粘されていて水より大きく4,000cps未満の粘度を示す、アルコール含有量が少なくとも40%v/vのヒドロアルコール溶液を意味する。
【0044】
本明細書で使用される場合、用語「消毒する」は、有害微生物を駆除するか又は低減することを意味する。
【0045】
本発明は、ゲル又はフォームとして分配され得る、低級アルコール(C1-4)含有量が高い組成物を提供する。該起泡性組成物は、空気と混合されると、アルコール性液体溶液を提供するための安定なフォームを送達する。この安定なフォームは、個人清浄用又は消毒用として使用可能であり、また、使用者が自分の手を擦り合わせる場合や、表面全体に塗布される場合などのように、加圧用途に際しては、当該フォームの泡は破裂して消える。当該ゲル組成物は、手の表面上に広げるのが容易ではあるが、したたり落ちることのない適切なコンシステンシーを有する液体を送達する。少なくとも60%v/vのアルコールを含んでいるこのゲル組成物は、アルコールが蒸発した後でもベタベタする使用後感が残らない有効な消毒剤を提供する。そのようなベタベタする使用後感は、1回使用又は複数回使用に際して以前は一般的に用いられた増粘剤及びゲル化剤を使用する同様のアルコールゲルに共通しているものである。当該ゲル組成物は、一般的なゲル製品のようにディスペンサーを容易に詰まらせることがない。
【0046】
本発明で使用するアルコールは、C1-4アルコールなどの低級炭化水素鎖アルコールである。好ましいアルコールは、エタノール、2-プロパノール又はn-プロパノールから選択され、最も好ましくは、エタノールである。これらは、妥当な割合で適切な消毒剤としてヘルスケア職員により充分に受け入れられている。本発明は、単一のアルコールを使用し得ることを予期しているか、又は、2種類以上のアルコールのブレンドがゲル様製品用若しくは起泡性製品用の組成物のアルコール含有量を包含し得るということを予期している。
【0047】
起泡性組成物
本発明の主な成果の1つは、化粧品的に魅力的なフォームとして分配可能な、40%v/vを超えるアルコール含有量の組成物を調製することである。別の重要な成果は、当業者に知られている典型的なゲル化剤を用いないで、ディスペンサーを詰まらせないか又はベタベタした使用後感が残らないアルコールゲルを得ることである。
【0048】
フルオロ界面活性剤の使用は、本明細書で開示している起泡するように意図された組成物における主要な起泡剤として重要な成分である。フルオロ界面活性剤は、残渣が殆ど残らない、過酷な化学的及び熱的環境において機能し得る、比類ない湿潤力を有しているなどの、興味深いさまざまな特性を有している。フルオロ界面活性剤は、従来の界面活性剤とは異なって、有機溶媒中で、当業者には知られている特異な表面活性特性を示し、それにより、コーティング、油田、材料の仕上げ、クリーニング、塗料などにおける用途に広く使用される。
【0049】
上記タイプの組成物に適するフルオロ界面活性剤としては、限定するものではないが、フッ素化されていて且つ特定の処方に使用される他の成分と適合性を有する、エトキシレート類、グリセロールエステル類、アミンオキシド類、アセチレン系アルコール誘導体、カルボキシレート類、ホスフェート類、炭水化物誘導体、スルホネート類、ベタイン類、エステル類、ポリアミド類、シリコーン類及び炭化水素界面活性剤などを挙げることができる。
【0050】
好ましいフルオロ界面活性剤は、ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4] である。しかしながら、他のフルオロ界面活性剤も使用し得ることが予期されており、そのようなフルオロ界面活性剤には、本発明で使用するための非限定的例として、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤、又は、それらの混合物などが包含される。
【0051】
驚くべきことに、フルオロ界面活性剤の特性にもかかわらず、それらを使用してアルコール含有量が高い起泡性製品を調製することに関して、米国特許第4,440,653号(この特許は、参照により本明細書に組み入れる)において教示されているように起泡剤として非イオン性フルオロ界面活性剤と加圧ガスを用いるもの以外には、情報が殆どないか又は全くないと言うことが分かった。
【0052】
さらに、たとえ加圧容器又は噴射剤を用いなくてもフォームを生成し得るアルコール含有量が高い製品を得るためには、そのようなフォームを生成させるのに必要とされる圧力がハンドポンプ及び機械的手段による圧力で充分となるように、表面張力の値をできる限り小さくすることが必要であろう。従って、上記界面活性剤は、20dyn/cm(0.01% DW 25℃)よりも小さな表面張力を達成できるので、当該用途に適している。
【0053】
本発明を開発している間に、エタノールと上記フルオロ界面活性剤のみを用いた場合、予想外に、すぐに壊れるエアレーションフォームも得ることができるということが分かったが、従来の界面活性剤を2倍の割合で用いても、僅かに類似した結果も生ぜず、フォームは全く得られなかった。
【0054】
商業的に適した製剤を得るために、他の成分、例えば、化粧品、エアゾール、トイレタリー及びパーソナルケアなどで用いられる第二界面活性剤、乳化剤、フォーム安定化剤及び芳香剤などの成分を用いて補助しながら、フルオロ界面活性剤の使用量を低減するということが、次に行ったアプローチの1つである。得られた商業的な製品の内の1つでは、米国特許第5,167,950号及び米国特許第6,090,395号(これらの特許は、両方とも、参照により本明細書に組み入れる)に開示されている乳化剤及びポリエトキシル化脂肪酸界面活性剤を使用しているが、他の例では、種々のフォーム安定化剤の組合せを用いて同様の結果を得ている。
【0055】
本発明の組成物で使用し得る第二界面活性剤の例としては、約0.10重量%〜約5重量%の量で存在している、アルキルグルコシド類、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコール、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステル、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコールの誘導体、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステルの誘導体、アルキルアルコール、アルケニルアルコール、多価アルコールのエステル、多価アルコールのエーテル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエステル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリアルコキシル化誘導体、ベタイン、スルホベタイン、イミダゾリン誘導体、アミノ酸誘導体、レシチン類、ホスファチド類、一部のアミンオキシド類及びスルホキシド類、並びに、それらの混合物などを挙げることができる。
【0056】
好ましいベタインは、コカミドプロピルベタインである。好ましいアルキルグルコシドは、ココグルコシドである。好ましいポリエトキシル化脂肪アルコールは、ポリエトキシル化ステアリルアルコール(21モル エチレンオキシド)及びポリエトキシル化ステアリルアルコール(2モル エチレンオキシド)、並びに、それら2種類の組合せである。
【0057】
該組成物には、抗菌剤を含ませることができる。以下の抗菌剤は、本発明で使用するのに適している抗菌剤の非限定的な例として示してある。そのような抗菌剤としては、クロルヘキシジン塩、ヨウ素、ヨウ素の複合体(complexed form)、パラクロロメタキシレノール、トリクロサン、ヘキサクロロフェン、フェノール、長鎖疎水基と第四級基を有する界面活性剤、過酸化水素、銀、銀塩、酸化銀及びそれらの混合物などを挙げることができる。
【0058】
本発明の組成物における好ましい抗菌剤は、約0.50重量%〜約4.0重量%の量で存在させるグルコン酸クロルヘキシジン(CHG)である。好ましい別の抗菌剤は、約0.05重量%〜5重量%の量のジデシルジメチルジアンモニウムクロリドである。
【0059】
1回使用後又は複数回使用後に該組成物が蒸発したあとでベタベタした感触が残らないほど使用する成分の量が充分に少なく、且つ、それが、少なくとも60%v/vの濃度のエタノール若しくはn-プロパノール又は70%v/vのイソプロパノールを維持しながら達成されれば、その組成物は、手用のアルコール清浄剤/消毒剤起泡性組成物として使用するのに理想的であろう。
【0060】
上記アルコールに水を添加することによりさらに安定なフォームが生成されるが、同時に、生成物を起泡させるのに必要とされるフルオロ界面活性剤の量を低減することができる。例えば、50%v/v〜60%v/vのアルコール水溶液に0.5%〜1.0%のフルオロ界面活性剤を用いて、容易には壊れない安定なフォームが生成され、そのフォームからは、逆さにしても落ちず、圧力を加える(例えば、手を擦り合わせる場合や、表面全体に広げる場合など)ことで初めて壊れてアルコール性液体溶液を提供するような、安定なパフが生成される。
【0061】
化粧品工業で広く用いられているマイルドな非刺激性の界面活性剤(例えば、コカミドプロピルベタイン)を第二界面活性剤として使用することは、使用されるフルオロ界面活性剤に依存して本発明の起泡性ヒドロアルコール性組成物を調製するのに、さらに適している。
【0062】
該フォームを安定化させるために、フォーム安定化剤及び乳化性成分を試みに使用して良好な結果が得られ、生成物を、噴射剤及び/又は加圧容器システムを使用しない場合でも、フォームとして分配することができた。
【0063】
場合により使用することが可能な適合性のフォーム安定化剤の例としては、モノグリセリドの乳酸エステル類、カチオン性乳化剤、トリ四級化ステアリン酸リン脂質複合体、ヒドロキシステアルアミドプロピルトリアミン塩類、乳酸モノグリセリド類、食品乳化剤、例えば、モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、ステアロイル乳酸ナトリウム、シリコーンワックス、カプセル化油(encapsulated oil)及びマイクロカプセル鉱油(Microcapsule Mineral Oil)などを挙げることができる。
【0064】
本発明の起泡性組成物で使用する好ましいフォーム安定化剤は、セチルベタインである。フォーム安定化剤の好ましい組合せは、ブチレングリコールとブトキシエタノールとn-プロパノールの組合せである。
【0065】
本発明の製剤中で使用し得る保湿剤及び/又は軟化剤の例としては、約5%以下の量で存在させる、ラノリン、ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリオール類(ここで、該ポリオール類は、グリセロール、プロピレングリコール、オレイン酸グリセリル及びソルビトールからなる群から選択される)、ココグルコシド又は脂肪アルコール(ここで、該脂肪アルコールは、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール及びパルミチルアルコールからなる群から選択される)、セチルアルコール、セテアレス20及びそれらの組合せなどを挙げることができる。
【0066】
フォームとして分配されるように処方された該組成物は、非加圧式ディスペンサーの中に収容することが可能であり、ここで、該ディスペンサーは、該組成物を空気と混合させてそのディスペンサーからフォームを分配するためのディスペンサーポンプを有している。該組成物には、フォームを加圧放出するために、該組成物全体の約3重量%〜約20重量%の量のエアゾール噴射剤を含ませることができる。そのようなエアゾール噴射剤としては、プロパン、二酸化炭素、ブタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、オクタフルオロシクロブタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン及び1,1,1,3,3,3,-ヘキサフルオロプロパンなどを挙げることができる。噴射剤を含んでいる金属製容器の中に収容する場合、当該製剤には、該組成物全体の約0.1重量%〜約5重量%の量の腐食防止剤(例えば、ソルビン酸、安息香酸、ソルビン酸カリウム及び安息香酸ナトリウムなど)を含ませることができる。
【0067】
ゲル様組成物
研究した一部の組成物は、ゲル様の特性を有していた。この特性により、本発明の最も重要な第二の成果が得られた。それは、1回又は複数回使用した表面上にねばねばした残渣が残って蓄積することが知られている慣習的な高分子増粘剤(即ち、セルロース誘導体又はカルボマーなど)を使用しない、粘度が4,000cps未満のアルコールゲルである。これは、使用者を失望させ、また、ディスペンサーを詰まらせる傾向がある。
【0068】
ゲル様組成物を調製するためには、ゲルを形成させるのにフルオロ界面活性剤は不要であるが、少量を使用することにより、使用後感が改善される。さらに、必要とされる他の界面活性剤の使用を低減することが可能となり、従って、該組成物の性能が改善される。さらにまた、フルオロ界面活性剤を使用することにより、該ゲル消毒組成物の手又は表面上における展延性が著しく向上する。
【0069】
以下は、該ゲル様組成物の基本的な組成である。該組成物全体の約40%v/vを超える量で存在しているアルコールC1-4又はその混合物、約0.10重量%〜約5重量%の量で存在している1種類以上の非イオン性界面活性剤、約0.10重量%〜約3.0重量%の量で存在している乳化剤、及び、安定なゲル様組成物を形成させるのに充分な量の水。
【0070】
非イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコール、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステル、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコールの誘導体、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステルの誘導体、アルキルアルコール、アルケニルアルコール、多価アルコールのエステル、多価アルコールのエーテル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエステル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリアルコキシル化誘導体、及び、それらの混合物などを挙げることができる。
【0071】
好ましい非イオン性界面活性剤としては、ポリエトキシル化脂肪アルコール、例えば、ポリエトキシル化ステアリルアルコール(21モル エチレンオキシド)及びポリエトキシル化ステアリルアルコール(2モル エチレンオキシド)、及び/又は、ポリエトキシル化脂肪アルコールの組合せなどを挙げることができる。
【0072】
個人衛生用途用のゲル様組成物を調製するために、該組成物には、約2.5%までの生理学的に許容されるフッ素化界面活性剤を含ませることができる。好ましいフッ素化界面活性剤は、上記ゲル様組成物で使用されるもの、即ち、ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4]である。
【0073】
同様に好ましい別のフッ素化界面活性剤は、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤であり、好ましいもう1つのフッ素化界面活性剤は、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤であり、又は、これらの混合物も好ましい。
【0074】
以下の非限定的な実施例は、種々の好ましい実施形態について示すために記載されており、決して、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0075】
水と50%エタノールの溶液と種々の界面活性剤を用いて、フォームとして分配可能なアルコール性製剤を製造する能力を例証するために、実施例1〜実施例12を調製した。実施例13〜実施例18は、エタノールとフルオロ界面活性剤の濃度を増大させたフォームを製造を示している。実施例19〜実施例30は、70%v/vイソプロパノールの溶液と種々の界面活性剤を用いて、フォームを製造する能力を例証している。全ての「部」及び「%」は、特に別途示されていない限り、重量基準で表してある。
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【0076】
調製した溶液は、フォームが生成されるか否かについて評価した。フォームが生成された場合、生成されたフォームは以下のとおりであった。
【表6】

【0077】
比較上、例えば、コカミドプロピルベタイン(CAPB)単独では、40%エタノール及び3%CAPBであっても、60%v/vエタノールとそれほど多くない割合(1.0%未満)で使用されるフルオロ界面活性剤を用いた場合のような良好な結果は得ることができないということも分かった。コカミドプロピルベタインでは、上記割合を超えるアルコールの許容されるどのようなフォームも得られず、また、アルコール含有量が60%v/v未満では、消毒液には不充分である。さらにまた、当該溶液では、アルコールが蒸発した後で皮膚上に許容できない感触(即ち、石けんのようなべたつく感触)が残った。このことは、界面活性剤の濃度が高いことを示している。
【0078】
非常に興味深いことには、フルオロ界面活性剤は、40%v/vを超えるアルコールを含んでいるフォーミング組成物を得るための適切な手段であるように思われる。実施例18に示されているように、95%v/vのアルコールとフルオロ界面活性剤以外には付加的な水や成分を用いない場合でさえフォームを得ることができるという事実により、本発明は、多くの異なった用途に適している。
【0079】
以下の記載は、手用アルコール消毒液を製造するための上記処方に従う組成物の幾つかの特定の実施例である。2つ以上の実施例は、消毒成分としてアルコールのみを有している起泡性組成物であり、他の起泡性組成物では、ジグルコン酸クロルヘキシジン又はジデシルジメチルジアンモニウムクロリドなどの追加の抗菌剤を用いており、三番目のグループは、手用アルコールゲル様消毒液である。
【0080】
実施例31
手用の起泡性アルコール消毒用組成物
【表7】

【0081】
* 好ましくは、
ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4]
又は、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤
又は、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤
又は、それらの混合物。
【0082】
実施例32
手用の起泡性アルコール消毒用組成物濃縮物(concentrate)
【表8】

【0083】
* 好ましくは、
以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤
又は、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤
又は、
ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4]
又は、それらの混合物。
【0084】
実施例33
手用の起泡性アルコール消毒用組成物
(a) 該組成物全体の約60%v/v〜70%v/vの量で存在しているエタノール;
(b) 該組成物全体の約0.01重量%〜約2.0重量%の量の生理学的に許容されるアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤;
(c) 少なくとも1%のn-プロパノール;
(d) 少なくとも1,3-ブチレングリコール(2%)及びブトキシエタノール(0.001〜3%ea)を含んでいるフォーム安定化剤
(e) 脂質層増強剤、例えば、アルキルグルコシドとオレイン酸グリセリルの混合物;
(f) 該組成物全体を100重量%とする量の水。
【0085】
実施例34
グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)&手用の起泡性アルコール消毒用組成物
処方31又は処方32に0.50%〜4.0%のグルコン酸クロルヘキシジン(CHG)を添加したもの。
【0086】
実施例35
処方31又は処方32に0.01%〜5.0%のジデシルジメチルジアンモニウムクロリドを添加したもの。
【0087】
実施例36
4,000cps未満の粘度を有する手用のアルコールゲル様消毒用組成物
【表9】

【0088】
* 好ましくは、
ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO-[ここで、n=2〜4]
又は、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤
又は、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤
又は、それらの混合物。
【0089】
本明細書に記載した本発明の組成物は、その成分の殆どが液体であることから、調製方法は簡単である。ワックスタイプの成分を用いる場合、それらは、好ましくは40℃〜45℃に加温することによりアルコール部分に撹拌しながら導入し、次いで、冷却することができるか、又は、それらは、加温せずに室温で他の全ての成分よりも先にアルコールに添加して完全に混ざるまで混合した後、当該組成物の残りの成分を添加することができる。全ての成分が液体であるにせよ又は液体ではないにせよ、(特定の組成に応じて)30℃〜80℃に加温することにより当該組成物の長期安定性が向上する。活性成分は、最初に水に予め溶解させることができる。当業者が充分に精通している調製方法は、問題なく実施可能であろう。特定の処方が成分の比率に関して当該起泡性組成物に適合させることができない場合、圧力やスクリーンサイズを変えるなど、フォーミングポンプの特性に変更を加えるというオプションがまだ残っている。
【0090】
本発明の範囲内で記述される組成物では、市販されている従来の同様の製品よりも、高濃度のアルコールという点に関して改善されており、さらに、噴射剤や加圧容器を用いなくても起泡可能であるという事実(噴射剤を用いた場合、フォームの特性が著しく改善される)において改善されており、また、蓄積するベタベタした使用後感(after-feel)が残らず且つ1回使用後又は複数回使用後に当該ディスペンサーを詰まらせることのないアルコールゲル様組成物の製造が可能であるという事実において改善されている。
【0091】
アルコールの濃度及び適用した特定の組成に応じて、製造されたフォームは、広い範囲でさまざまであり得る。そのフォームは、皮膚上で独特の方法により無駄なく充分に広げるのに充分なほど安定な、比較的速い破裂多様性をもつ高性能なものであり、また、当該ゲル様組成物の粘度は、アルコールの濃度に応じて変わる。得られたゲル様組成物は、アルコールゲルの伝統的な製造方法には従わない、独特なアプローチである。要するに、本発明は、予想を超えたものであると言うことができる。
【0092】
基本的な組成の性質により、アルコールの濃度及び成分の特性に関して、本発明の論理にかなった第一の用途の内の1つは、起泡性生成物又はアルコールゲル様生成物についての、手用のアルコール消毒用組成物としてのものであろう。そのようなものの例は、上記で記載した。それにもかかわらず、本発明は、多種多様な製品を調製するのに役立つ。他の実施形態も利用可能であることは理解されるべきであり、また、本発明の範囲から逸脱することなく変更を加えることが可能であることも理解されるべきである。
【0093】
従って、「特許請求の範囲」は、そのような変更及び等価物を包含するように解釈されることが意図されている。多少言及すれば、以下のものを挙げることができる:薬用フォーム及びゲル、日焼け止め剤フォーム及びゲル、ハンドクリームフォーム、ブラシ不要シェービングクリームフォーム、シャワー又はバスオイルフォーム、ドライヘアーシャンプーフォーム、メイクアップリムーバーフォーム、鎮痛剤フォームラブ(rub)及びゲル、ヘアーグルーミングフォーム及び制汗ヘアークリーニングフォーム、制汗フォーム、ヘアーコンディショナーフォーム。
【0094】
本明細書で使用される場合、用語「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」及び「含んでいる(including)」は、「他も含み得る(inclusive)」及びオープンエンドであり、「それだけに限られた(exclusive)」ではないと解釈されるべきである。特に、「特許請求の範囲」を含めた本明細書で用いられる場合、用語「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」及び「含んでいる(including)」並びにそれらの変形は、特定されている特徴、段階又は成分が包含されていることを意味する。これらの用語は、他の特徴、段階又は成分の存在を除外するものと解釈されるべきではない。
【0095】
本発明の好ましい実施形態についての上記記載は、本発明の原理を説明するために提供されており、本発明を例証されている特定の実施形態に限定するために提供されているのではない。本発明の範囲は、「特許請求の範囲」に包含される全ての実施形態及びそれらの等価物によって画定されるものである。
【0096】
引用されている参考文献
米国特許文献
2,054,989 9/1936 Moore ----------------------- 167/58
3,131,153 4/1964 Klausner -------------------- 252/305
3,962,150 6/1976 Leonard et al. -------------- 252/542
4,440,653 4/1984 James et al. ---------------- 252/8.55
5,167,950 12/1992 Lins ------------------------ 424/47
4,956,170 09/1990 Lee ------------------------- 514/772.1
5,629,006 5/1997 Minh et al. ----------------- 424/405
5,906,808 5/1999 Osborne, et al. ------------- 424/43
5,928,993 7/1999 Ingegard -------------------- 504/116
5,951,993 09/1999 Scholz et al. --------------- 424/405
6,090,395 07/2000 Asmus et al. ---------------- 424/401
6,610,315 08/2003 Scholz et al. --------------- 424/415
6,623,744 09/2003 Asmus et al. ---------------- 424/401
6,562,360 05/2003 Scholz et al. --------------- 424/405
他の刊行物
Myers, Drew;“Surfactant Science and Technology”, second edition, Drew Myers, VCH Publishers, New York, 1992
Reduce Tension Dupont Zonyl(R) Fluorosurfactants Field Manual published by Dupont Co on May 2001

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、
(a) 該組成物全体の約40%v/vを超える量で存在しているアルコールC1-4又はその混合物;
(b) 該組成物全体の少なくとも0.001重量%の量で存在している湿潤及び起泡に有効なフッ素化界面活性剤;
及び
(c) 該組成物全体を100重量%とする量で存在している水;
を含んでいる、前記組成物。
【請求項2】
前記組成物を空気と混合させたときに、該組成物と空気の混合物がフォームを形成する、空気を含んでいる請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記有効なフッ素化界面活性剤が、前記組成物全体の約0.001重量%〜約10.0重量%の量で存在しているフルオロ界面活性剤である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記有効なフッ素化界面活性剤が、生理学的に許容されるフルオロ界面活性剤であり、該フルオロ界面活性剤が、フッ素化エトキシレート類、フッ素化グリセロールエステル類、フッ素化アミンオキシド類、フッ素化アセチレン系アルコール誘導体、フッ素化カルボキシレート類、フッ素化ホスフェート類、フッ素化炭水化物誘導体、フッ素化スルホネート類、フッ素化ベタイン類、フッ素化エステル類、フッ素化ポリアミド類、フッ素化シリコーン類及びフッ素化炭化水素界面活性剤からなる群から選択される、請求項1、2又は3に記載の組成物。
【請求項5】
前記アルコールC1-4が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、ブタノール及びそれらの組合せからなる群から選択される脂肪アルコールである、請求項1、2、3又は4に記載の組成物。
【請求項6】
前記フルオロ界面活性剤が、両性のポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4]
である、請求項1、2、3、4又は5に記載の組成物。
【請求項7】
前記フルオロ界面活性剤が、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤である、請求項1、2、3、4又は5に記載の組成物。
【請求項8】
前記フルオロ界面活性剤が、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤又はその混合物である、請求項1、2、3、4又は5に記載の組成物。
【請求項9】
前記フルオロ界面活性剤が、請求項6、7及び8のフルオロ界面活性剤の2種類以上の混合物である、請求項1、2、3、4又は5に記載の組成物。
【請求項10】
前記アルコールが、約40%v/v〜約90%v/vの範囲で存在している、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の組成物。
【請求項11】
前記アルコールが少なくとも60%v/vの量で存在しているエタノールである、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の組成物であって、個人衛生用のアルコールフォームとして用いるためのものである、前記組成物。
【請求項12】
前記アルコールが少なくとも60%v/vの合計量で存在しているn-プロパノールとエタノールの混合物である請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の組成物であって、個人衛生用のアルコールフォームとして用いるためのものである、前記組成物。
【請求項13】
前記アルコールが少なくとも60%v/vの合計量で存在しているイソプロパノールとエタノールの混合物である請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の組成物であって、個人衛生用のアルコールフォームとして用いるためのものである、前記組成物。
【請求項14】
前記アルコールが少なくとも70%v/vの量で存在しているイソプロパノールである請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の組成物であって、個人衛生用のアルコールフォームとして用いるためのものである、前記組成物。
【請求項15】
前記アルコールが少なくとも60%v/vの量で存在しているn-プロパノールである請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の組成物であって、個人衛生用のアルコールフォームとして用いるためのものである、前記組成物。
【請求項16】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15に記載の組成物であって、該組成物から生成されたフォームの特性を調節するための少なくとも1種類の追加の界面活性剤をさらに含んでいる、前記組成物。
【請求項17】
前記付加的な界面活性剤が、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコール、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステル、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコールの誘導体、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステルの誘導体、アルキルアルコール、アルケニルアルコール、多価アルコールのエステル、多価アルコールのエーテル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエステル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリアルコキシル化誘導体、アルキルグルコシド、ベタイン、スルホベタイン、イミダゾリン誘導体、アミノ酸誘導体、レシチン、ホスファチド、アミンオキシド、スルホキシド及びそれらの混合物からなる群から選択され、約0.10重量%〜約5重量%の量で存在している、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記ベタインが、コカミドプロピルベタインである、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記アルキルグルコシドが、ココグルコシドである、請求項17に記載の組成物。
【請求項20】
前記ポリエトキシル化脂肪アルコールが、ポリエトキシル化ステアリルアルコール(21モル エチレンオキシド)である、請求項17に記載の組成物。
【請求項21】
前記ポリエトキシル化脂肪アルコールが、ポリエトキシル化ステアリルアルコール(2モル エチレンオキシド)である、請求項17に記載の組成物。
【請求項22】
前記ポリエトキシル化脂肪アルコールが、ポリエトキシル化ステアリルアルコール(21モル エチレンオキシド)とポリエトキシル化ステアリルアルコール(2モル エチレンオキシド)を組み合わせたものである、請求項17に記載の組成物。
【請求項23】
5%以下の量で存在しているフォーム安定化剤を含んでいる、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21又は22に記載の組成物。
【請求項24】
前記フォーム安定化剤が、モノグリセリドの乳酸エステル類、カチオン性乳化剤、トリ四級化ステアリン酸リン脂質複合体、ヒドロキシステアルアミドプロピルトリアミン塩類、乳酸モノグリセリド類、食品乳化剤、例えば、モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、ステアロイル乳酸ナトリウム、セチルベタイン、グリコールエーテル、n-プロパノール、ブチレングリコール、シリコーンワックス、カプセル化油、マイクロカプセル鉱油及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記フォーム安定化剤が、グリコールエーテル、n-プロパノール、ブチレングリコール及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項23に記載の組成物。
【請求項26】
ラノリン、ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリオール類(ここで、該ポリオール類は、グリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール及びソルビトールからなる群から選択される)又は脂肪アルコール(ここで、該脂肪アルコールは、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール及びパルミチルアルコールからなる群から選択される)、セチルアルコール、セテアレス20又はアルキルグルコシド、及び、それらの組合せからなる群から選択される、5%以下の量で存在している保湿剤、軟化剤及びその組合せのいずれか一つを含んでいる、請求項1〜25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
請求項1〜26のいずれか1項に記載の組成物であって、該組成物のpHを予め選択されたpHに調節するための、該組成物全体の約0.05重量%〜約0.5重量%の量で存在している酸又は塩基をさらに含んでいる、前記組成物。
【請求項28】
前記pHを調節するのに酸を使用する場合、該酸が塩酸、クエン酸及びリン酸からなる群から選択され、前記pHを調節するのに塩基を使用する場合、該塩基がセスキ炭酸ナトリウムである、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
前記組成物全体の約0.01重量%〜約5重量%の量の防腐剤を含んでいる、請求項1〜28のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項30】
抗菌剤を含んでいる、請求項1〜29のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項31】
前記抗菌剤が、約0.50重量%〜約4.0重量%の量で存在しているグルコン酸クロルヘキシジンである、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記抗菌剤が、約0.05重量%〜約5.0重量%の量で存在しているジデシルジメチルジアンモニウムクロリドである、請求項30に記載の組成物。
【請求項33】
前記抗菌剤が、クロルヘキシジン塩、ヨウ素、ヨウ素の複合体、パラクロロメタキシレノール、トリクロサン、ヘキサクロロフェン、フェノール
、長鎖疎水基と第四級基を有する界面活性剤、過酸化水素、銀、銀塩、酸化銀及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項30に記載の組成物。
【請求項34】
有機ガム類及びコロイド類、高級脂肪酸の低級アルカノールアミド類、短鎖ジオール類及び/若しくはトリオール類、芳香剤、着色剤、紫外線吸収剤、溶媒、懸濁化剤、緩衝剤、コンディショニング剤、酸化防止剤、殺細菌剤及び医薬として活性な成分並びにそれらの組合せからなる群から選択される成分をさらに含んでいる、請求項1〜33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項35】
非加圧式ディスペンサーの中に収容されている請求項1〜34のいずれか1項に記載の組成物であって、該ディスペンサーが該組成物を空気と混合させてそのディスペンサーからフォームを分配するためのディスペンサーポンプを有している、前記組成物。
【請求項36】
加圧式ディスペンサーの中に収容されている請求項1〜34のいずれか1項に記載の組成物であって、該ディスペンサーが該組成物を空気又は噴射剤と混合させてそのディスペンサーからフォームを分配するためのディスペンサーポンプを有しており、該組成物が該組成物全体の約3重量%〜約20重量%の量のエアゾール噴射剤を含んでいる、前記組成物。
【請求項37】
前記エアゾール噴射剤が、プロパン、二酸化炭素、ブタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、オクタフルオロシクロブタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン及び1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される、請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
ソルビン酸、安息香酸、ソルビン酸カリウム及び安息香酸ナトリウムからなる群から選択される、該組成物全体の約0.1重量%〜約5重量%の量の腐食防止剤を含んでいる、請求項36又は37に記載の組成物。
【請求項39】
組成物濃縮物であって、
(a) 約0.01〜約1.0%の量で存在している、両性、アニオン性又は非イオン性のフルオロ界面活性剤;
(b) 少なくとも約0.01〜約12.0%のn-プロパノールを含んでいるフォーム安定化剤;
(c) 約0.05%〜約5.0%の範囲で存在している保湿剤、軟化剤及びその組合せのいずれか一つ;
及び
(d) 水;
を含んでいる、前記組成物濃縮物。
【請求項40】
両性、アニオン性又は非イオン性の前記フルオロ界面活性剤が、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤であるか、又は、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤であるか、又は、ポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4]
であるか、又は、その混合物である、請求項39に記載の組成物濃縮物。
【請求項41】
前記フォーム安定化剤が、1,3-ブチレングリコール及び2-ブトキシエタノールを含んでいる、請求項39又は40に記載の組成物濃縮物。
【請求項42】
前記保湿剤及び軟化剤が、ココグルコシド、グリセリン及びオレイン酸グリセリルを含んでいる、請求項39、40又は41に記載の組成物濃縮物。
【請求項43】
アルコール消毒用組成物として構成されている請求項39、40、41又は42に記載の組成物濃縮物であって、
(a) 該組成物全体の約60%v/v〜約80%v/vの量で存在しているアルコールC1-4又はその混合物;
(c) 該組成物全体を100重量%とする量で存在している水
を添加することにより構成された、前記組成物濃縮物。
【請求項44】
前記アルコールC1-4が、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項43に記載の組成物濃縮物。
【請求項45】
成分を混合させた後、得られた濃縮物を出荷に先立ち約30℃〜約80℃の温度に加温するプロセスにより調製された、請求項39〜44のいずれか1項に記載の組成物濃縮物。
【請求項46】
アルコール消毒用組成物であって、
(a) 該組成物全体の約60%v/v〜約80%v/vの量で存在しているアルコールC1-4又はその混合物;
(b) 該組成物全体の約0.01重量%〜約2.0重量%の量で存在している生理学的に許容されるフルオロ界面活性剤;
(c) 約0.01重量%〜約12.0重量%の量で存在しているフォーム安定化剤;
(d) 約0.05重量%〜約5.0重量%の量で存在している保湿剤、軟化剤及びその組合せのいずれか一つ;
及び
(e) 該組成物全体を100重量%とする量の水;
を含んでいる、前記組成物。
【請求項47】
前記アルコール消毒用組成物を空気と混合させたときに、該消毒用組成物と空気の混合物がフォームを形成する、空気を含んでいる請求項46に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項48】
前記フルオロ界面活性剤が、両性のポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4]
である、請求項46又は47に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項49】
前記フルオロ界面活性剤が、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤である、請求項46又は47に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項50】
前記フルオロ界面活性剤が、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤である、請求項46又は47に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項51】
前記フルオロ界面活性剤が、フッ素化エトキシレート類、フッ素化グリセロールエステル類、フッ素化アミンオキシド類、フッ素化アセチレン系アルコール誘導体、フッ素化カルボキシレート類、フッ素化ホスフェート類、フッ素化炭水化物誘導体、フッ素化スルホネート類、フッ素化ベタイン類、フッ素化エステル類、フッ素化ポリアミド類、フッ素化シリコーン類及びフッ素化炭化水素界面活性剤、並びに請求項47、48及び49に記載のフルオロ界面活性剤の2種以上の混合物からなる群から選択される、請求項46又は47に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項52】
前記フォーム安定化剤が、モノグリセリドの乳酸エステル類、カチオン性乳化剤、トリ四級化ステアリン酸リン脂質複合体、ヒドロキシステアルアミドプロピルトリアミン塩、乳酸モノグリセリド、食品乳化剤、例えば、モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、ステアロイル乳酸ナトリウム、シリコーンワックス、カプセル化油、マイクロカプセル鉱油、ブチレングリコール、ブトキシエタノール及び又はn-プロパノール並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項46、47、48、49、50又は51に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項53】
前記フォーム安定化剤が、ブトキシエタノール、グリコールエーテル、n-プロパノール、ブチレングリコール及びそれらの組合せからなる群から選択される、請求項46、47、48、49、50又は51に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項54】
ラノリン、ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリオール類(ここで、該ポリオール類は、グリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール及びソルビトールからなる群から選択される)又は脂肪アルコール(ここで、該脂肪アルコールは、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール及びパルミチルアルコールからなる群から選択される)、セチルアルコール、セテアレス20又はアルキルグルコシド、及び、それらの組合せからなる群から選択される、5%以下の量で存在している保湿剤、軟化剤及びその組合せのいずれか一つを含んでいる、請求項46、47、48、49、50、51、52又は53に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項55】
オレイン酸グリセリル、グリセリン、ココグルコシド及びそれらの組合せからなる群から選択される保湿剤及び軟化剤を含んでいる、請求項46、47、48、49、50、51、52又は53に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項56】
抗菌剤を含んでいる、請求項46、47、48、49、50、51、52、53、54又は55に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項57】
前記抗菌剤が、約0.50重量%〜約4.0重量%の量で存在しているグルコン酸クロルヘキシジンである、請求項56に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項58】
前記抗菌剤が、約0.50重量%〜約5.0重量%の量で存在しているジデシルジメチルジアンモニウムクロリドである、請求項56に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項59】
前記抗菌剤が、クロルヘキシジン塩、ヨウ素、ヨウ素の複合体、パラクロロメタキシレノール、トリクロサン、ヘキサクロロフェン、フェノール、長鎖疎水基と第四級基を有する界面活性剤、過酸化水素、銀、銀塩、酸化銀及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項56に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項60】
前記組成物全体の約0.01重量%〜約5重量%の量の防腐剤を含んでいる、請求項46〜59のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項61】
前記組成物全体の約0.01重量%〜約5重量%の量の防腐剤を含んでいる、請求項46〜59のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項62】
請求項46〜61のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物であって、該アルコール消毒用組成物のpHを予め選択されたpHに調節するための、該組成物全体の約0.05重量%〜約0.5重量%の量で存在している酸又は塩基をさらに含んでいる、前記組成物。
【請求項63】
前記酸が塩酸、クエン酸及びリン酸からなる群から選択され、前記塩基がセスキ炭酸ナトリウムである、請求項62に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項64】
非加圧式ディスペンサーの中に収容されている請求項46〜63のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物であって、該ディスペンサーが該消毒用組成物を空気と混合させてそのディスペンサーからフォームを分配するためのディスペンサーポンプを有している、前記アルコール消毒用組成物。
【請求項65】
加圧式ディスペンサーの中に収容されている請求項46〜63のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物であって、該ディスペンサーが該消毒用組成物を空気又は噴射剤と混合させてそのディスペンサーからフォームを分配するためのディスペンサーポンプを有しており、該消毒用組成物が該組成物全体の約3重量%〜約20重量%の量のエアゾール噴射剤を含んでいる、前記アルコール消毒用組成物。
【請求項66】
前記エアゾール噴射剤が、プロパン、二酸化炭素、ブタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、オクタフルオロシクロブタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン及び1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される、請求項65に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項67】
ソルビン酸、安息香酸、ソルビン酸カリウム及び安息香酸ナトリウムからなる群から選択される、該組成物全体の約0.1重量%〜約5重量%の量の腐食防止剤を含んでいる、請求項65又は66に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項68】
ラノリン、ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリオール類(ここで、該ポリオール類は、グリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール及びソルビトールからなる群から選択される)又は脂肪アルコール(ここで、該脂肪アルコールは、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール及びパルミチルアルコールからなる群から選択される)、セチルアルコール、セテアレス20又はアルキルグルコシド、及び、それらの組合せからなる群から選択される、5%以下の量で存在している保湿剤、軟化剤、及びその組合せのいずれか一つを含んでいる、請求項46〜67のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項69】
有機ガム類及びコロイド類、高級脂肪酸の低級アルカノールアミド類、短鎖ジオール類及び/若しくはトリオール類、芳香剤、着色剤、追加の軟化剤、紫外線吸収剤、溶媒、乳化剤、フォーム安定化剤若しくはそのような安定化剤の混合物、懸濁化剤、緩衝剤、コンディショニング剤、酸化防止剤、殺細菌剤、並びに、医薬として活性な成分などの、エアゾール組成物、トイレタリー、化粧品及び医薬品に一般に添加し得る他の成分又は物質をさらに含んでいる、請求項46〜68のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項70】
アルコール消毒用組成物であって、
(a) 該組成物全体の約60%v/v〜約70%v/vの量で存在しているエタノール;
(b) 該組成物全体の約0.01重量%〜約2.0重量%の量の生理学的に許容されるフルオロ界面活性剤又はその混合物;
(c) 約0.01重量%〜約10.0重量%の量で存在している少なくとも1種類の第二の界面活性剤;
(d) フォーム安定化剤;
及び
(e) 該組成物全体を100重量%とする量の水;
を含んでいる、前記組成物。
【請求項71】
前記フルオロ界面活性剤が、両性のポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4]
である、請求項70に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項72】
前記フルオロ界面活性剤が、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤である、請求項70に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項73】
前記フルオロ界面活性剤が、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤である、請求項70に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項74】
前記フルオロ界面活性剤が、フッ素化エトキシレート類、フッ素化グリセロールエステル類、フッ素化アミンオキシド類、フッ素化アセチレン系アルコール誘導体、フッ素化カルボキシレート類、フッ素化ホスフェート類、フッ素化炭水化物誘導体、フッ素化スルホネート類、フッ素化ベタイン類、フッ素化エステル類、フッ素化ポリアミド類、フッ素化シリコーン類、フッ素化炭化水素界面活性剤、及び、請求項71、72又は73に記載されているフルオロ界面活性剤の2つ以上の混合物からなる群から選択される、請求項70に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項75】
前記第二の界面活性剤が、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコール、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステル、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコールの誘導体、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステルの誘導体、アルキルアルコール、アルケニルアルコール、多価アルコールのエステル類、多価アルコールのエーテル類、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエステル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリアルコキシル化誘導体、ベタイン、スルホベタイン、イミダゾリン誘導体、アミノ酸誘導体、レシチン、ホスファチド、アミンオキシド、スルホキシド及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種類であり、約0.10重量%〜約5重量%で存在している、請求項70、71、72、73又は74に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項76】
前記第二の界面活性剤が、コカミドプロピルベタインである、請求項70、71、72、73又は74に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項77】
約0.10重量%〜約1.5重量%の量で存在している乳化剤又は乳化剤混合物を含んでいる、請求項70、71、72、73、74、75又は76に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項78】
前記乳化剤が、平均で約20のオキシド単位を有しているポリエチレンオキシドのセチルエーテルとステアリルエーテルの混合物である、請求項77に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項79】
前記フォーム安定化剤が、セチルベタインである、請求項70、71、72、73、74、75、76、77又は78に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項80】
抗菌剤を含んでいる、請求項70、71、72、73、74、75、76、77、78又は79に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項81】
前記抗菌剤が、約0.50重量%〜約4.0重量%の量で存在しているグルコン酸クロルヘキシジンである、請求項80に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項82】
前記抗菌剤が、約0.50重量%〜約5.0重量%の量で存在しているジデシルジメチルジアンモニウムクロリドである、請求項80に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項83】
前記抗菌剤が、クロルヘキシジン塩、ヨウ素、ヨウ素の複合体、パラクロロメタキシレノール、トリクロサン、ヘキサクロロフェン、フェノール、長鎖疎水基と第四級基を有する界面活性剤、過酸化水素、銀、銀塩、酸化銀及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項82に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項84】
該組成物全体の約0.01重量%〜約5重量%の量の防腐剤を含んでいる、請求項70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82又は83に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項85】
該組成物全体の約0.01重量%〜約5重量%の量の防腐剤を含んでいる、請求項70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82又は83に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項86】
請求項70〜85のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物であって、該アルコール消毒用組成物のpHを予め選択されたpHに調節するための、該組成物全体の約0.05重量%〜約0.5重量%の量で存在している酸又は塩基をさらに含んでいる、前記組成物。
【請求項87】
前記酸が塩酸、クエン酸及びリン酸からなる群から選択され、前記塩基がセスキ炭酸ナトリウムである、請求項86に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項88】
非加圧式ディスペンサーの中に収容されている請求項70〜87のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物であって、該ディスペンサーが該消毒用組成物を空気と混合させてそのディスペンサーからフォームを分配するためのディスペンサーポンプを有している、前記アルコール消毒用組成物。
【請求項89】
加圧式ディスペンサーの中に収容されている請求項70〜87のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物であって、該ディスペンサーが該消毒用組成物を空気又は噴射剤と混合させてそのディスペンサーからフォームを分配するためのディスペンサーポンプを有しており、該消毒用組成物が該組成物全体の約3重量%〜約20重量%の量のエアゾール噴射剤を含んでいる、前記アルコール消毒用組成物。
【請求項90】
前記エアゾール噴射剤が、プロパン、二酸化炭素、ブタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、オクタフルオロシクロブタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン及び1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される、請求項89に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項91】
ソルビン酸、安息香酸、ソルビン酸カリウム及び安息香酸ナトリウムからなる群から選択される、該組成物全体の約0.1重量%〜約5重量%の量の腐食防止剤を含んでいる、請求項89又は90に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項92】
ラノリン、アルキルグルコシド、ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリオール類(ここで、該ポリオール類は、グリセロール、プロピレングリコール、オレイン酸グリセリル及びソルビトールからなる群から選択される)又は脂肪アルコール(ここで、該脂肪アルコールは、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール及びパルミチルアルコールからなる群から選択される)、セチルアルコール、セテアレス20、及びそれらの組合せからなる群から選択される、5%以下の量で存在している保湿剤及び/又は軟化剤を含んでいる、請求項70〜91のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項93】
有機ガム類及びコロイド類、高級脂肪酸の低級アルカノールアミド類、短鎖ジオール類及び/若しくはトリオール類、芳香剤、着色剤、追加の軟化剤、紫外線吸収剤、溶媒、乳化剤、フォーム安定化剤若しくはそのような安定化剤の混合物、懸濁化剤、緩衝剤、コンディショニング剤、酸化防止剤、殺細菌剤、並びに、医薬として活性な成分などの、エアゾール組成物、トイレタリー、化粧品及び医薬品に一般に添加し得る他の成分又は物質をさらに含んでいる、請求項70〜92のいずれか1項に記載のアルコール消毒用組成物。
【請求項94】
成分を混合させた後、得られた濃縮物を出荷し、濃縮物をアルコールで再構成する直前にその濃縮物を約30℃〜約80℃の温度に加温するプロセスにより調製された、請求項43又は44に記載のアルコール消毒用組成物濃縮物。
【請求項95】
アルコールゲル様組成物であって、
(a) 該組成物全体の約40%v/vを超える量で存在しているアルコールC1-4又はその混合物;
(b) ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコール、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステル、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)アルコールの誘導体、ポリ(エトキシル化及び/又はプロポキシル化)エステルの誘導体、アルキルアルコール、アルケニルアルコール、多価アルコールのエステル、多価アルコールのエーテル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエステル、多価アルコールのポリアルコキシル化誘導体のエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのポリアルコキシル化誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択され、約0.10重量%〜約5重量%の量で存在している、少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤;
(c) 約0.10重量%〜約3.0重量%の量で存在している乳化剤;
及び
(d) 粘度が4,000cpsよりも小さい安定なゲル組成物を形成するのに充分な量の水;
を含んでいる、前記アルコールゲル様組成物。
【請求項96】
湿潤に有効なフッ素化界面活性剤を含んでいる、請求項95に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項97】
前記有効なフッ素化界面活性剤が、フッ素化エトキシレート類、フッ素化グリセロールエステル類、フッ素化アミンオキシド類、フッ素化アセチレン系アルコール誘導体、フッ素化カルボキシレート類、フッ素化ホスフェート類、フッ素化炭水化物誘導体、フッ素化スルホネート類、フッ素化ベタイン類、フッ素化エステル類、フッ素化ポリアミド類、フッ素化シリコーン類及びフッ素化炭化水素界面活性剤からなる群から選択されるフルオロ界面活性剤である、請求項96に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項98】
前記有効なフッ素化界面活性剤が、約0.001重量%〜約2.5重量%の量で存在している両性のポリテトラフルオロエチレンアセトキシプロピルベタイン:
CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2(OAc)CH2N+(CH3)2CH2COO- [ここで、n=2〜4]
である、請求項96に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項99】
前記有効なフッ素化界面活性剤が、約0.001重量%〜約2.5重量%の量で存在している、以下の構造:
RfCH2CH2O(CH2CH2O)xH
[ここで、Rf=F(CF2CF2)y、x=0〜約15、y=1〜約7]
を有するエトキシル化非イオン性フルオロ界面活性剤である、請求項96に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項100】
前記有効なフッ素化界面活性剤が、約0.001重量%〜約2.5重量%の量で存在している、以下の構造:
(RfCH2CH2O)xP(O)(ONH4)y
[ここで、Rf=F(CF2CF2)z、x=1又は2、y=2又は1、x+y=3、z=1〜約7]
を有するアニオン性ホスフェートフルオロ界面活性剤である、請求項96に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項101】
前記有効なフッ素化界面活性剤が、約0.001重量%〜約2.5重量%の量で存在している、請求項96、97又は98のフルオロ界面活性剤の2種類以上の混合物である、請求項96に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項102】
前記アルコールC1-4が、メタノール、エタノール、2-プロパノール及びブタノールからなる群から選択される脂肪アルコールである、請求項95〜101のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項103】
少なくとも1種類の前記非イオン性界面活性剤が、0.1%〜約5%の量のポリエトキシル化脂肪アルコール(ここで、該ポリエトキシル化脂肪アルコールは、ポリエトキシル化ステアリルアルコール(21モル エチレンオキシド)である)であり、それにより、最終的な消毒用組成物が4,000cpsより小さい最終粘度を有している、請求項95〜101のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項104】
少なくとも1種類の前記非イオン性界面活性剤が、0.1%〜約5%の量で存在しているポリエトキシル化脂肪アルコール(ここで、該ポリエトキシル化脂肪アルコールは、ポリエトキシル化ステアリルアルコール(2モル エチレンオキシド)である)であり、それにより、最終的な消毒用組成物が4,000cpsより小さい最終粘度を有している、請求項95〜101のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項105】
少なくとも1種類の前記非イオン性界面活性剤が、ポリエトキシル化ステアリルアルコール(21モル エチレンオキシド)とポリエトキシル化ステアリルアルコール(2モル エチレンオキシド)を組み合わせたものであって、0.1%〜約5%の量で存在しており、それにより、最終的な消毒用組成物が4,000cpsより小さい最終粘度を有している、請求項95〜101のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項106】
約0.10重量%〜約2.0重量%の量で存在している、乳化剤、保湿剤及び軟化剤成分又は成分混合物を含んでおり、それにより、最終的な消毒用組成物が4,000cpsより小さい最終粘度を有している、請求項95〜105のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項107】
前記乳化剤、保湿剤及び軟化剤成分又は成分混合物が、セテアリルアルコールとセテアレス20の混合物から構成されている、請求項106に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項108】
抗菌剤を含んでいる、請求項95〜107のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項109】
前記抗菌剤が、約0.50重量%〜約4.0重量%の量で存在しているグルコン酸クロルヘキシジンである、請求項108に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項110】
前記抗菌剤が、クロルヘキシジン塩、ヨウ素、ヨウ素の複合体、パラクロロメタキシレノール、トリクロサン、ヘキサクロロフェン、フェノール、長鎖疎水基と第四級基を有する界面活性剤、過酸化水素、銀、銀塩、酸化銀及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項108に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項111】
該組成物全体の約0.01重量%〜約5重量%の量の防腐剤を含んでいる、請求項95〜110のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項112】
請求項95〜111のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物であって、該アルコールゲル様組成物のpHを予め選択されたpHに調節するための、該組成物全体の約0.05重量%〜約0.5重量%の量で存在している酸又は塩基をさらに含んでいる、。
【請求項113】
前記酸が塩酸、クエン酸及びリン酸からなる群から選択され、前記塩基がセスキ炭酸ナトリウムである、請求項112に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項114】
非加圧式ディスペンサーの中に収容されている請求項95〜113のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物であって、該ディスペンサーがそのディスペンサーからゲル様形態の該組成物を分配するためのディスペンサーポンプを有している、前記アルコールゲル様組成物。
【請求項115】
加圧式ディスペンサーの中に収容されている請求項95〜113のいずれか1項に記載のアルコールゲル様組成物であって、該ディスペンサーが該消毒用組成物をそのディスペンサーから分配するためのディスペンサーポンプを有しており、該アルコールゲル様組成物が該組成物全体の約3重量%〜約20重量%の量のエアゾール噴射剤を含んでいる、前記アルコールゲル様組成物。
【請求項116】
前記エアゾール噴射剤が、プロパン、二酸化炭素、ブタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、オクタフルオロシクロブタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン及び1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される、請求項115に記載のアルコールゲル様組成物。
【請求項117】
ソルビン酸、安息香酸、ソルビン酸カリウム及び安息香酸ナトリウムからなる群から選択される、該組成物全体の約0.1重量%〜約5重量%の量の腐食防止剤を含んでいる、請求項115又は116に記載のアルコールゲル様組成物。

【公表番号】特表2007−506684(P2007−506684A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527242(P2006−527242)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【国際出願番号】PCT/CA2004/001714
【国際公開番号】WO2005/030917
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(506102374)エセナ ヘルスケア インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】