説明

アルツハイマー病における画像化剤としてのビフェニルおよびフルオレン

本発明は、アミロイド沈着物の画像化方法、標識化化合物、およびアミロイド沈着物の画像化方法に有用な標識化化合物の製造方法に関する。本発明はまた、アミロイド沈着物を生成するアミロイド沈着物タンパク質の凝集を阻害するための化合物、アミロイド沈着物タンパク質の凝集を阻害する化合物の製造方法、およびアミロイド沈着物に治療用薬剤を送達する方法に関する。本発明によってまた、診断用組成物が提供される。本発明の方法は、簡便でかつ非侵襲性である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、新規な生物活性化合物、放射性標識化合物を用いる診断用画像化の方法、および放射性標識化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
アルツハイマー病(AD)は、認知の減退、不可逆的記憶喪失、見当識障害および言語障害に特徴付けられる進行性の神経変性障害である。AD脳切片の死後解剖は、アミロイド−β(Aβ)ペプチドおよび高度にリン酸化されたタウタンパク質の微細線維により生成される多数の神経原線維のもつれ(NFT)から構成される豊富な老人斑(SP)を明らかにする(最近の総説およびさらなる引用のため、Ginsberg,S.D.ら、「Molecular Pathology of Alzheimer’s Disease and Related Disorders」,Cerebral Cortex:Neurodegenerative and Age−related Change in Structure and Function of Cerebral Cortex,Kluwer Academic/Plenum,NY(1999),603〜654頁;Vogelsberg−Ragaglia,V.ら、「Cell Biology of Tau and Cytoskeletal Pathology in Alzheimer’s Disease」,Alzheimer’s Disease,Lippincot,Williams & Wilkins,Philadelphia,PA(1999)359〜372頁を参照のこと)。家族性のAD(FAD)は、A前駆体タンパク質(APP)、プレセニリン(presenilin)1(PS1)遺伝子、およびプレセニリン2(PS2)遺伝子における複数の変異により引き起こされる(Ginsberg,S.D.ら、「Molecular Pathology of Alzheimer’s Disease and Related Disorders」,Cerebral Cortex:Neurodegenerative and Age−related Changes in Structure and Function of Cerebral Cortex,Kluwer Academic/Plenum,NY(1999),603〜654頁;Vogelsberg−Ragaglia,V.ら、「Cell Biology of Tau and Cytoskeletal Pathology in Alzheimer’s Disease」,Alzheimer’s Disease,Lippincot,Williams&Wilkins,Philadelphia,PA(1999)359〜372頁)。
【0003】
ADの根底をなす正確な機構は十分には理解されていないが、ここまでに研究されたすべての病原性FAD変異は、よりアミロイドを生成しやすい42〜43アミノ酸長の形態のAβペプチドの生成を増加させる。従って、少なくともFADにおいては、Aβ生成の異常調節は、神経変性に導く事象のカスケードを誘起するのに十分であるように見える。実際、このアミロイドカスケード仮説は、脳における細胞外の原線維のAβ凝集物の形成が、AD病原論において重要な事象となり得ることを示唆する(Selkoe,D.J.,「Biology of B−amyloid Precursor Protein and the Mechanism of Alzheimer’s Disease」,Alzheimer’s Disease,Lippincot,Williams & Wilkins,Philadelphia,PA(1999)、293〜310頁;Selkoe,D.J.,J.Am.Med.Assoc.283:1615〜1617(2000);Naslund J.ら、J.Am.Med.Assoc.283:1571〜1577(2000);Golde,T.E.ら、Biochimica et Biophysica Acta 1502:172〜187(2000))。
【0004】
脳における原線維のAβの生成を阻害し、そしてそのAβの蓄積を低減しようとする試みにおける種々のアプローチが、現在、ADに対する潜在的な療法として評価されている(Skovronsky,D.M.およびLee,V.M.,Trends Pharmacol.Sci.21:161〜163(2000);Vassar,R.ら、Science 286:735〜741(1999);Wolfe,M.S.ら、J.Med.Chem.41:6〜9(1998);Moore,C.L.ら、J.Med.Chem.43:3434〜3442(2000);Findeis,M.A.,Biochimica et Biophysica Acta 1502:76〜84(2000);Kuner,P.,Bohrmannら、J.Biol.Chem.275:1673〜1678(2000))。それゆえに、原線維のAβ凝集物を特異的に結合する配位子を開発することは非常に興味深い。細胞外のSPは、接触可能な標的であるので、これらの新しい配位子は、生きている患者中のADアミロイド発生の研究において、インビボ診断用道具として、そしてAβの進行性沈着を視覚化するためのプローブとして使用され得る。
【0005】
このために、原線維のAβ凝集物特異的な配位子を開発するためのいくつかの興味深いアプローチが報告されている(Ashburn,T.T.ら、Chem.Biol.3:351〜358(1996);Han,G.ら、J.Am.Chem.Soc.118:4506〜4507(1996);Klunk,W.E.ら、Biol.Psychiatry 35:627(1994);Klunk,W.E.ら、Neurobiol.Aging 16:541〜548(1995);Klunk,W.E.ら、Society for Neuroscience Abstract 23:1638(1997);Mathis,C.A.ら、Proc.XIIth Intl.Symp.Radiopharm.Chem.,Uppsala,Sweden:94〜95(1997);Lorenzo,A.およびYankner,B.A.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:12243〜12247(1994);Zhen,W.ら、J.Med.Chem.42:2805〜2815(1999))。一つのアプローチは、高度に共役したクリサミン(chrysamine)−G(CG)およびコンゴーレッド(CR)を基礎とし、後者は死後のAD脳切片のSPおよびNFTの蛍光染色法のために使用されている(Ashburn,T.T.ら、Chem.Biol.3:351〜358(1996);Klunk,W.E.ら、J.Histochem.Cytochem. 37:1273〜1281(1989))。CR、CG、ならびにCGの3’−ブロモ誘導体および3’−ヨード誘導体の、原線維のAβ凝集物への結合に対する阻害定数(K)は、それぞれ、2,800nM、370nM、300nMおよび250nMであると報告されている(Mathis,C.A.ら、Proc.XIIth Intl.Symp.Radiopharm.Chem.,Uppsala,Sweden:94〜95(1997))。これらの化合物は、AD脳切片中の原線維のAβ沈着物に対するのと同様、インビトロでAβ(1〜40)ペプチド凝集物に対して選択的に結合することが示されている(Mathis,C.A.ら、Proc.XIIth Intl.Symp.Radiopharm.chem.,Uppsala,Sweden:94〜95(1997))。
【0006】
アミロイドーシスは、患者の組織における種々の不溶性の原線維タンパク質の蓄積により特徴付けられる状態である。アミロイド沈着物は、アミロイドタンパク質の凝集、続いて凝集物および/またはアミロイドタンパク質のさらなる結合によって形成される。脳内でのβ−アミロイド(Aβ)ペプチドの凝集物の形成および蓄積は、ADの発生および進行において重要な因子である。アミロイドペプチドの原線維凝集物である、Aβ1−40およびAβ1−42は、AD患者中の老人斑および大脳脈管のアミロイド沈着物中に見出されるアミロイド前駆体タンパク質から誘導される主要な代謝性ペプチドである。(Xia,W.ら、J.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.97:9299〜9304(2000))。Aβ斑の形成の防止および逆転は、この疾患の処置法として目標とされている(Selkoe,D.J.,JAMA 283:1615〜1617(2000);Wolfe,M.S.ら、J.Med.Chem.41:6〜9(1998);Skovronsky,D.M.、およびLee,V.M.,Trends Pharmacol.Sci.21:161〜163(2000))。
【0007】
アルツハイマー病におけるアミロイド沈着物の役割に加えて、アミロイド沈着物の存在は、例えば、以下の疾患において示されている:地中海熱、マックル−ウェルズ症候群、特発性骨髄腫、アミロイド性多発性神経障害、アミロイド性心筋症、全身性老人性アミロイドーシス、アミロイド性多発性神経障害、アミロイドーシスをともなう遺伝性大脳出血、ダウン症候群、スクラピー、クロイツフェルト−ヤコブ病、クールー、ゲルシュトマン−シュトロイシュラー−シャインカー(Gerstamnn−Straussler−Scheinker)症候群、甲状腺の髄様癌、孤立性心房性アミロイド、透析患者におけるβ−ミクログロブリンアミロイド、封入体筋炎、筋肉消耗病におけるβ−アミロイド沈着、およびランゲルハンス島糖尿病のタイプIIインスリノーマ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、患者中のアミロイド沈着物を検出し定量するための簡便で非侵襲性の方法が貪欲に探索されている。現在、アミロイド沈着物の検出は、生検材料または剖検材料の組織学的分析を伴う。両者の方法は、欠点を有する。例えば、剖検は死後の診断のためにのみ用いられ得る。
【0009】
画像化剤は二つの型の同位体を基礎とし得る。99mTc(T1/2、6時間;140KeV)および123I(T1/2、13時間;159KeV)が、シングルフォトンエミッションコンピュータ連動断層撮影(SPECT)のために慣用的に使用されている一方で、11C(T1/2、20分;511KeV)および18F(T1/2、110分;511KeV)は、一般にポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)のために使用される。
【0010】
インビボのアミロイド沈着物の直接画像化は困難である。なぜなら、その沈着物は正常な組織と同一の多くの物理的特性(例えば、密度および水分含量)を有するからである。磁気共鳴画像法(MRI)およびコンピュータ支援断層撮影(CAT)を用いて、アミロイド沈着物を画像化する試みはずっと期待外れであり、所定の好都合な条件下でのみアミロイド沈着物を検出している。加えて、抗体、血清アミロイドPタンパク質、または他のプローブ分子を用いてアミロイド沈着物を標識化するための努力は、組織の末梢でいくらかの選択性を提供しているが、細胞内部の不満足な画像化を提供している。
【0011】
生体脳中のAβ凝集物を検出するための潜在的な配位子は、無傷の血液脳関門を横切らなくてはならない。従って、脳での取り込みは、(コンゴーレッドに比較して)比較的より小さい分子サイズおよび向上した脂質親和性を有する配位子を用いることにより改善され得る。高度に共役したチオフラビン(SおよびT)が、上記AD脳中のAβ凝集物を染色するための色素として一般に使用される(Elhaddaoui,A.ら、Biospectroscopy 1:351〜356(1995))。これらの化合物はベンゾチアゾ−ルを基礎とし、そのベンゾチアゾールは、分子サイズが比較的小さい。
【0012】
患者中のアミロイド沈着物を検出し定量するための非侵襲性の手法をもつことは有用である。加えて、アミロイド沈着物を生成するためのアミロイドタンパク質の凝集を抑制する化合物、および化合物の、アミロイドタンパク質の凝集を阻害する能力を決定するための方法を持つことは有用である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(発明の簡単な要旨)
本発明は、式I、II、III、IV、VまたはVIの新規な化合物を提供する。
【0014】
本発明はまた、式I、II、III、IV、VまたはVIの放射性標識化化合物および薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤を含む診断用組成物を提供する。
【0015】
本発明はさらに、アミロイド沈着物を画像化する方法を提供し、その方法は、患者に検出可能な量の式I、II、III、IV、VもしくはVIの標識化化合物、またはこれらの薬学的に受容可能な塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグを導入する工程を含む。
【0016】
本発明はまた、アミロイドタンパク質の凝集を阻害するための方法を提供し、その方法は、哺乳動物にアミロイドを抑制する量の式I、II、III、IV、VもしくはVIの化合物、またはこれらの薬学的に受容可能な塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグを投与する工程を含む。
【0017】
本発明のさらなる局面は、本明細書中に記載される式I、II、III、IV、VまたはVIの、アミロイドを抑制し画像化する化合物を合成するために有用な方法および中間体に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(発明の詳細な説明)
本発明の第1の局面は、式I:
【0019】
【化13】

の化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩に関し、ここで:
、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、(Bu)Sn−、(Bu)Sn(C1−5)アルキル、ホルミル、および以下の式:
【0020】
【化14】

を有する4座金属配位子部分からなる群から選択され、
ここで、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、そしてRはスルフヒドリル(sulhydryl)保護基であり、
は、以下:
a.C1−5アルキルチオ、
b.ハロ(C1−5)アルキル、
c.ハロ(C1−5)アルコキシ、
d.カルボキシ(C1−5)アルキル、
e.ヒドロキシ、
f.C1−5アルコキシ、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.RおよびRが、独立して、水素、フルオロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR
i.フェニル(C1−5)アルキル、
j.C6−10アリール、
k.ヘテロアリール、
l.複素環、
m.複素環(C1−5)アルキル、および
n.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、上記フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
そして、
Xは、水素、ハロゲン、125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)である。
【0021】
式Iの範囲内に入る有用な化合物としては、R、RおよびRが、独立して、上記の群から選択される化合物が挙げられる。好ましくは、R、RおよびRは、水素、C1−5アルキル、ハロ(C1−5)アルキル、(Bu)Sn−、(Bu)Sn(C1−5)アルキル、または上記4座金属配位子部分である。
【0022】
式Iの有用な化合物としてはまた、Rが上記のようである化合物が挙げられる。式Iの範囲の下でのRの好ましい例としては、ハロ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、C1−5アルコキシ、RおよびRが、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NRが挙げられる。より好ましくは、Rは、RおよびRが、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NRである。最も好ましい実施形態においては、R、RおよびRは、水素または上記4座金属配位子部分であり、そしてRは、RおよびRが、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NRである。この実施形態においては、R、Rはともに水素であり、Rは上記4座金属配位子部分であり、そしてRは、RおよびRが、独立して、水素またはメチルである、NRであることが特に好ましい。Rが上記4座金属配位子部分である化合物においては、Xが水素であることが最も好ましい。
【0023】
他の好ましい化合物としては、Rがメチルアミノまたはジメチルアミノであり、Rは水素であり、Rが、ハロ(C1−5)アルキルまたは(Bu)Sn(C1−5)アルキルであり、Rがヒドロキシまたはヒドロキシ(C1−5)アルキルであり、そしてXが水素である、化合物が挙げられる。これらの実施形態においては、RおよびRが架橋を基準としてパラ位にあり、そしてRがRを基準としてオルト位にあることがより好ましい。より好ましい実施形態においては、Rはジメチルアミノである。より好ましい実施形態としてはまた、Rがフルオロ(C1−5)アルキルである化合物が挙げられる。最も好ましくは、Rはフルオロメチルまたはフルオロエチルである。好ましい実施形態においては、Rはヒドロキシ、メトキシまたはエトキシである。最も好ましくは、Rはヒドロキシである。
【0024】
一般式Iの下に入るいくつかの好ましい化合物は、以下の構造i〜iii:
【0025】
【化15】

(ここで、n=1〜5、そしてR’=125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)
【0026】
【化16】

(ここで、n=1〜5)
【0027】
【化17】

を有する。
【0028】
上記4座金属配位子部分が上記構造中に存在する場合は、本明細書中で記載されるように、その配位子部分は99m−ペルテクネテートなどの金属と錯化して、金属キレート誘導体を形成することができる。
【0029】
16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29の有用な例は、上記に記載されている。好ましくは、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29は各々、独立して、水素、C1−5アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択される。最も有用な例としては、水素が挙げられる。
【0030】
Xの有用な例としては、水素、ハロゲン、125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)が挙げられる。上記に特に指定する場合を除き、Xは123Iまたは18Fであることが好ましい。
【0031】
の有用な例としては、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、p−メトキシベンジルおよびベンジルなどのスルフヒドリル保護基(Protecting)が挙げられる。
【0032】
芳香族環上の任意の置換基の相対的位置に関しては、R、R、R、RおよびXが、芳香族環間の連結結合を基準としてオルト位、メタ位、またはパラ位上に存在し得ることが想定される。各芳香族環が1個の置換基を有している好ましい実施形態においては、各置換基のオルト位、メタ位またはパラ位は、反対側の環上の置換基から独立していることもまた想定される。各環上に1個の置換基を有する化合物においては、各置換基は、独立して、上記連結結合を基準にしてメタ位またはパラ位かのいずれかにあることが好ましい。最も好ましくは、両方の置換基はパラ位にある。
【0033】
本発明はまた、式II:
【0034】
【化18】

の化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩に関し、ここで:
およびR10は、独立して、以下:
a.水素、
b.C1−5アルキル、
c.シアノ、
d.トリフルオロメチル、
e.ニトロ、
f.ハロゲン、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.ハロ(C1−5)アルキル、
i.C1−5アルキルチオ、
j.ハロ(C1−5)アルコキシ、
k.カルボキシ(C1−5)アルキル、
l.ヒドロキシ、
m.C1−5アルコキシ、
n.R11およびR12が、独立して、水素、フルオロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1112
o.フェニル(C1−5)アルキル、
p.C6−10アリール、
q.ヘテロアリール、
r.複素環、
s.複素環(C1−5)アルキル、および
t.C3−6シクロアルキル、
u.以下の式:
【0035】
【化19】

を有する4座金属配位子部分、
からなる群から選択され、
ここで、上記フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
ここで、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、そしてRはスルフヒドリル(sulhydryl)保護基であり、
およびRは、独立して、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、ハロゲン、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、およびハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルからなる群から選択されるか、またはRおよびRは、一緒になってカルボニルを形成し得、
そして、X’は、水素、ハロゲン、125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)である。
【0036】
式IIの範囲内に入る有用な化合物としては、RおよびR10が、独立して、上記の群から選択される化合物が挙げられる。好ましくは、Rは水素、ハロゲン、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである。最も好ましくは、Rは水素または上記4座金属配位子部分である。好ましくは、R10は、シアノ、ニトロ、ならびにR11およびR12が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルであるNR1112からなる群から選択される。R10の最も有用な例は、R11およびR12が、独立して、水素またはC1−5アルキルであるNR1112である。この実施形態においては、R11およびR12は、独立して、水素、メチルまたはエチルであることが好ましい。R10が、R11およびR12が、独立して、水素、メチルまたはエチルであるNR1112であり、X’が水素であり、そしてRがまたは上記4座金属配位子部分である化合物もまた、好ましい。
【0037】
有用な化合物は、RおよびRが、独立して、上記の群から選択される、式IIの化合物である。好ましくは、RおよびRは、独立して、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、ハロゲン、ハロ(C1−5)アルキルもしくはC1−5アルキルからなる群から選択されるか、またはRおよびRは、一緒になってカルボニルを形成する。より好ましくは、RおよびRは、独立して、水素およびヒドロキシルからなる群から選択される。特に好ましい実施形態においては、RおよびRはともに水素である。
【0038】
上記4座金属配位子部分は、本明細書中で記載されるように、Tc−99mなどの金属と錯化して、金属キレート誘導体(放射性同位体錯体)を形成するする能力がある。
【0039】
16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29の有用な例は上記に記載される。好ましくは、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29は各々独立して、水素、C1−5アルキル、およびカルボニルからなる群から選択される。最も有用な例としては、水素が挙げられる。
【0040】
X’の有用な例としては、水素、ハロゲン、125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)が挙げられる。上記に特に指定する場合を除き、X’は123Iまたは18Fであることが好ましい。
【0041】
芳香族環上の任意の置換基の相対的位置に関しては、R、R10およびX’が、芳香族環間の連結結合を基準としてオルト位、メタ位またはパラ位上に存在し得ることが想定される。各芳香族環が1個の置換基を有している好ましい実施形態においては、各置換基のオルト位、メタ位またはパラ位は、反対側の環上の置換基から独立していることもまた想定される。各環上に1個の置換基を有する化合物においては、各置換基は、独立して、上記連結結合を基準にしてメタ位またはパラ位のいずれかにあることが好ましい。最も好ましくは、両方の置換基はパラ位にある。
【0042】
本発明の別の局面は、式III:
【0043】
【化20】

の化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩に関し、ここで:
nは0または1であり、
13は、以下:
a.C1−5アルキル、
b.シアノ、
c.トリフルオロメチル、
d.ニトロ、
e.ハロ(C1−5)アルキル、
f.C1−5アルキルチオ、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.ハロゲン、
i.ハロ(C1−5)アルコキシ、
j.カルボキシ(C1−5)アルキル、
k.ヒドロキシ、
l.C1−5アルコキシ、
m.R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1415
n.フェニル(C1−5)アルキル、
o.C6−10アリール、
p.ヘテロアリール、
q.複素環、
r.複素環(C1−5)アルキル、および
s.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、上記フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、
そして、Rは、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、p−メトキシベンジルおよびベンジルなどのスルフヒドリル保護基である。
【0044】
式IIIの範囲内に入る有用な化合物としては、R13、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、上記に記載されるとおりである化合物が挙げられる。特に有用な化合物は、R13がNR1415であり、R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである化合物である。R16およびR17の好ましい例は、水素およびC1−5アルキルであるか、またはR16およびR17は、一緒になってカルボニルを形成する。これらの好ましい化合物においては、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、独立して、水素またはC1−5アルキルであることがより望ましい。別の好ましい実施形態においては、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25は水素である。
【0045】
有用な化合物は、nが0または1に等しい化合物である。すべての実施形態においては、nが1に等しいことが好ましい。
【0046】
芳香族環上の任意の置換基の相対的位置に関しては、R13は、任意の利用可能な位置に存在し得ることが想定される。R13の位置は、反対側の環上の任意の置換基の位置から独立している。好ましい化合物においては、R13は2つの芳香族環間の連結結合を基準にしてメタ位またはパラ位のいずれかにある。最も好ましくは、R13はパラ位にある。
【0047】
芳香族環に対して2個の結合点を有する金属キレート化配位子に関しては、その結合は、金属原子を錯化し得る金属キレート配位子を生じる任意の位置に存在し得ることが想定される。好ましくは、その結合は、芳香族環の隣接する原子上にある。
【0048】
式IIIの4座金属配位子部分は、本明細書中で記載されるように、Tc−99mなどの金属と錯化して、金属キレート誘導体(放射性同位体錯体)を形成するする能力がある。
【0049】
本発明のさらに別の局面は、式IIIの放射性同位体錯体に関し、その錯体は次式:
【0050】
【化21】

により例示され、
ただし、R24およびR25のうちの一つが以下:
a.水素、
b.C1−5アルキル、
c.トリフルオロメチル、
d.ハロ(C1−5)アルキル、
e.カルボキシ(C1−5)アルキル、
f.フェニル(C1−5)アルキル、
g.C6−10アリール、
h.ヘテロアリール、
i.複素環、
j.複素環(C1−5)アルキル、および
k.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、上記フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルが、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されている場合には、
24およびR25のうちの他方は非置換の位置を表す。
【0051】
本発明のこの局面においては、R13の有用な例は式IIIについて記載されるとおりである。R13のより有用な例は、ハロ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、C1−5アルキルならびにR14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルであるNR1415である。より好ましくは、R13は、R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルであるNR1415である。この実施形態においては、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、独立して、水素またはC1−5アルキルであることが好ましい。
【0052】
有用な化合物は、nが0または1に等しい化合物である。すべての実施形態においては、nが1に等しいことが好ましい。
【0053】
芳香族環上の任意の置換基の相対的位置に関しては、R13は、任意の利用可能な位置に存在し得ることが想定される。R13の位置は、反対側の環上の任意の置換基の位置から独立している。
【0054】
芳香族環に対して2個の結合点を有する金属キレート化配位子に関しては、その結合は、金属原子を錯化し得る金属キレート配位子を生じる任意の位置に存在し得ることが想定される。好ましくは、その結合は芳香族環の隣接する原子上にある。
【0055】
本発明はまた、式IV:
【0056】
【化22】

の化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩に関し、ここで:
nは0または1であり、
13は、以下:
a.C1−5アルキル、
b.シアノ、
c.トリフルオロメチル、
d.ニトロ、
e.ハロ(C1−5)アルキル、
f.C1−5アルキルチオ、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.ハロゲン、
i.ハロ(C1−5)アルコキシ、
j.カルボキシ(C1−5)アルキル、
k.ヒドロキシ、
l.C1−5アルコキシ、
m.R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1415
n.フェニル(C1−5)アルキル、
o.C6−10アリール、
p.ヘテロアリール、
q.複素環、
r.複素環(C1−5)アルキル、および
s.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、上記フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、
そして、Rは、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、p−メトキシベンジルおよびベンジルなどのスルフヒドリル保護基である。
【0057】
式IVの範囲内に入る有用な化合物は、R13、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、上記に記載のとおりである化合物である。特に有用な化合物は、R13が、ヒドロキシ(C1−5)アルキルまたはR14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキル、もしくはC1−5アルキルであるNR1415である化合物である。R16およびR17の好ましい例は、水素およびC1−5アルキルであるか、またはR16およびR17は、一緒になってカルボニルを形成する。これらの好ましい化合物においては、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、独立して、水素、ヒドロキシ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルであることがより望ましい。別の好ましい実施形態においては、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25は水素である。
【0058】
有用な化合物は、RおよびRが、独立して、上記の群から選択される式IVの化合物である。好ましくは、RおよびRは、独立して、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、ハロゲン、ハロ(C1−5)アルキルもしくはC1−5アルキルであるか、またはRおよびRは、一緒になってカルボニルを形成する。より好ましくは、RおよびRは、独立して、水素およびヒドロキシルからなる群から選択される。特に好ましい実施形態においては、RおよびRはともに水素である。
【0059】
有用な化合物は、nが0または1に等しい化合物である。すべての実施形態においては、nが1に等しいことが好ましい。
【0060】
芳香族環上の任意の置換基の相対的位置に関しては、R13は、任意の利用可能な位置に存在し得ることが想定される。R13の位置は、反対側の環上の任意の置換基の位置から独立している。好ましい化合物においては、R13は2つの芳香族環間の連結結合を基準にしてメタ位またはパラ位のいずれかにあることが好ましい。最も好ましくは、R13はパラ位にある。
【0061】
芳香族環に対して2個の結合点を有する金属キレート化配位子に関しては、その結合は、金属原子を錯化し得る金属キレート配位子を生じる任意の位置に存在し得ることが想定される。好ましくは、その結合は芳香族環の隣接する原子上にある。式IVの4座金属配位子部分は、本明細書中で記載されるように、Tc−99mなどの金属と錯化して、金属キレート誘導体(放射性同位体錯体)を形成する能力がある。
【0062】
本発明の別の局面は、式IVの放射性同位体錯体であり、この錯体は次の構造:
【0063】
【化23】

を有し、
ここで、R13、R、およびRが式IIについて記載されるとおりであり、そして
24およびR25は、式IIIの放射性同位体錯体について記載されるとおりである。
【0064】
本発明はまた、式V:
【0065】
【化24】

の化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩に関し、ここで:
13は以下:
a.C1−5アルキル、
b.シアノ、
c.トリフルオロメチル、
d.ニトロ、
e.ハロ(C1−5)アルキル、
f.C1−5アルキルチオ、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.ハロゲン、
i.ハロ(C1−5)アルコキシ、
j.カルボキシ(C1−5)アルキル、
k.ヒドロキシ、
l.C1−5アルコキシ、
m.R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1415
n.フェニル(C1−5)アルキル、
o.C6−10アリール、
p.ヘテロアリール、
q.複素環、
r.複素環(C1−5)アルキル、および
s.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、上記フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
そして、
30およびR31は、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、(C1−5)アルキルカルボキシ、ハロゲン、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキルおよび複素環(C1−5)アルキルからなる群から選択され、
ただし、
13が、R14およびR15のうちの一つが18フルオロ(C1−5)アルキルであるNR1415以外のものである場合には、R30およびR31のうちの一つが、125I、123I、131I、18F、76Br、77Brおよび18フルオロ(C1−5)アルキルからなる群から選択される。
【0066】
式Vの有用な化合物は、R13が上記に記載される化合物である。好ましい化合物においては、R13は、R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルからなる群から選択されるNR1415である。より好ましくは、そこではR14およびR15は、独立して、水素、メチルおよび18フルオロ(C1−5)アルキルからなる群から選択される。
【0067】
芳香族環上の任意の置換基の相対的位置に関しては、R13は、任意の利用可能な位置に存在し得ることが想定される。R13の位置は、反対側の環上の任意の置換基の位置から独立している。好ましい化合物においては、R13は2つの芳香族環間の連結結合を基準にしてメタ位またはパラ位のいずれかにある。最も好ましくは、R13はパラ位にある。
【0068】
30の有用な例は、上記に記載されるとおりである。好ましい例としては、ハロゲン、C1−5アルキル、およびハロ(C1−5)アルキルが挙げられる。最も好ましくは、R30は、125I、123I、131I、18F、76Br、77Brまたは18フルオロ(C1−5)アルキルからなる群から選択される。
【0069】
31の有用な例は、上記に記載されるとおりである。好ましくは、R31はC1−5アルキルである。最も好ましくは、R31はメチルである。
【0070】
本発明はまた、式VI:
【0071】
【化25】

の化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩に関し、ここで:
nは0または1であり、
13は、以下:
a.C1−5アルキル、
b.シアノ、
c.トリフルオロメチル、
d.ニトロ、
e.ハロ(C1−5)アルキル、
f.C1−5アルキルチオ、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.ハロゲン、
i.ハロ(C1−5)アルコキシ、
j.カルボキシ(C1−5)アルキル、
k.ヒドロキシ、
l.C1−5アルコキシ、
m.R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1415
n.フェニル(C1−5)アルキル、
o.C6−10アリール、
p.ヘテロアリール、
q.複素環、
r.複素環(C1−5)アルキル、および
s.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、上記フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、
そして、Rは、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、p−メトキシベンジルおよびベンジルなどのスルフヒドリル保護基である。
【0072】
式VIの範囲内に入る有用な化合物としては、R13、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、上記に記載されるとおりである化合物が挙げられる。特に有用な化合物は、R13が、NR1415であり、R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである化合物である。R16およびR17の好ましい例は、水素およびC1−5アルキルであり、またはR16およびR17は、一緒になってカルボニルを形成する。これらの好ましい化合物においては、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、独立して、水素またはC1−5アルキルであることがより望ましい。別の好ましい実施形態においては、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25は水素である。
【0073】
有用な化合物は、nが0または1に等しい化合物である。すべての実施形態においては、nが0に等しいことが好ましい。
【0074】
芳香族環上の任意の置換基の相対的位置に関しては、R13は、任意の利用可能な位置に存在し得ることが想定される。好ましい化合物においては、R13は2つの芳香族環間の連結結合を基準にしてメタ位またはパラ位のいずれかにある。最も好ましくは、R13はパラ位にある。
【0075】
式VIの4座金属配位子部分は、本明細書中で記載されるように、99m−ペルテクネテートなどの金属と錯化して、金属キレート誘導体(放射性同位体錯体)を形成する能力がある。
【0076】
本発明はまた、式VIの放射性同位体錯体に関し、この錯体は次の構造:
【0077】
【化26】

を有し、ここで、R13は式IIについて記載されるとおりであり、そしてR24およびR25は式IIIの放射性同位体錯体について記載されるとおりである。
【0078】
本発明は、立体異性体ならびに、例えば、エナンチオマーの混合物、個々のエナンチオマーおよびジアステレオマーなどの光学異性体を包含すると考えられていることもまた理解されるべきであり、そのような立体異性体は本系列の選択された化合物における構造上の非対称性の結果として生じる。
【0079】
式I、II、III、IV、VまたはVIの化合物は溶媒和、特に水和されていてもよい。水和は上記化合物もしくは上記化合物を含む組成物の製造工程の間に生じ得るか、またはその水和は上記化合物の吸湿性に起因して経時的に生じ得る。加えて、本発明の化合物は、溶媒和されていない形態で存在し得、そして水、エタノールなどの薬学的に受容可能な溶媒によって溶媒和された形態で存在し得る。一般的に、この溶媒和された形態は、本発明の目的のためには、溶媒和されていない形態と等価であると考えられる。
【0080】
任意の変数が、任意の構成要素において、または式I、II、III、IV、V、もしくはVIにおいて、一度より多く現れるときは、各出現箇所についてのその定義は、あらゆる他の出現箇所のその定義から独立である。また、置換基および/または変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物を生成する場合にのみ許容可能である。
【0081】
用語「アルキル」とは、単独でまたは別の基の部分として本明細書中で用いられる場合、8個までの炭素、好ましくは6個までの炭素、さらに好ましくは4個までの炭素を有する、直鎖ラジカルおよび分枝鎖のラジカルの両方をいい、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、およびイソブチルが挙げられる。
【0082】
用語「アルコキシ」は、本明細書中で、その鎖長が限定されない限り、酸素原子に結合した、上記で定義された直鎖または分枝鎖のアルキルラジカルを意味するために用いられ、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、そのアルコキシ鎖は1〜6炭素原子の長さ、より好ましくは1〜4炭素原子の長さである。
【0083】
用語「モノアルキルアミン」とは、単独でまたは別の基の部分として本明細書中で用いられる場合、上で定義される1個のアルキル基で置換されるアミノ基をいう。従って、用語「メチルアミノ」とは、中性の基または環置換基をいい、ここでそのNが本明細書中で開示される一般式の一つの化合物に、その化合物の環または鎖を通して結合され、ここでそのNがメチルおよび水素にさらに結合されている。さらに、そのNは荷電していてもよく、そして塩を形成していてもよい。
【0084】
用語「ジアルキルアミン」とは、単独でまたは別の基の部分として本明細書中で用いられる場合、上記で定義される2個のアルキル基で置換されるアミノ基をいう。従って、用語「ジメチルアミノ」とは、中性の基または環置換基をいい、ここでそのNが本明細書中で開示される一般式の一つの化合物に、その化合物の環または鎖を通して結合され、ここでそのNが2個のメチル基にさらに結合されている。さらに、そのNは荷電していてもよく、そして塩を形成していてもよい。
【0085】
用語「ヒドロキシ(C1−5)アルキル」とは、本明細書中で用いられる場合、本明細書中で開示される一般式の一つの化合物に、その化合物の環または鎖を通して連結されたアルキル鎖をいい、その基のそのアルキル鎖の遠位部分がヒドロキシ部分を含む。そのアルキル鎖は、任意の数の炭素を有し得るが、好ましくはそのアルキル鎖中の炭素数は1〜5個である。
【0086】
用語「ハロ」とは、単独でまたは別の基の部分として本明細書中で用いられる場合、塩素、臭素、フッ素またはヨウ素をいう。
【0087】
用語「ハロアルキル」とは、本明細書中で用いられる場合、1個以上の塩素、臭素、フッ素、またはヨウ素で置換される任意の上記アルキル基をいい、フッ素および塩素が好ましく、例えば、クロロメチル、ヨードメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、および2−クロロエチルが挙げられる。
【0088】
用語「アルキルチオ」とは、単独でまたは別の基の部分として本明細書中で用いられる場合、構造R−Sのチオエーテルをいい、ここで、Rは上記で定義されるC1−4アルキルである。
【0089】
用語「アルキルスルホニル」とは、単独でまたは別の基の部分として本明細書中で用いられる場合、構造R−SOのスルホンをいい、ここで、Rは上記で定義されるC1−4アルキルである。
【0090】
用語「アリール」とは、単独でまたは別の基の部分として本明細書中で用いられる場合、その環部分に6〜12個の炭素、好ましくはその環部分に6〜10個の炭素を含有する単環式または二環式の芳香族基をいい、例えば、フェニル、ナフチルまたはテトラヒドロナフチルが挙げられる。
【0091】
用語「複素環」または「複素環式環」とは、注記される場合を除いて本明細書中で用いられる場合、安定な5員環〜7員環の単環式複素環式環系を表し、その環系は飽和であっても不飽和であってもよく、そして炭素原子ならびにN、O、およびSからなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子からなり、そしてここでその窒素ヘテロ原子および硫黄ヘテロ原子は必要に応じて酸化されていてもよい。特に有用なものは、1個の酸素もしくは硫黄と組み合わされた1個の窒素、または2個の窒素ヘテロ原子を含む環である。そのような複素環式基の例としては、ピペリジニル、ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、イミダジニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリル、イソキサゾリジニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、およびピラゾリジニルが挙げられ、最も好ましくはチアモルホリニル、ピペラジニル、およびモルホリニルである。
【0092】
用語「ヘテロ原子」は、本明細書中で、酸素原子(「O」)、硫黄原子(「S」)または窒素原子(「N」)を意味するために用いられる。そのヘテロ原子が窒素であるときは、それはNR部分を形成してもよいことが認識され、ここで、RおよびRは、お互いから独立して、水素もしくはC1−4アルキル、C2−4アミノアルキル、C1−4ハロアルキル、ハロベンジルであるか、またはRおよびRは、一緒になって5員〜7員の複素環式環を形成しており、その環は、上記環内に、必要に応じてO、SもしくはNRを有しており、ここにRは水素またはC1−4アルキルである。
【0093】
用語「ヘテロアリール」とは、本明細書中で用いられる場合、5〜14個の環原子を有し;環状配列内で共有される6、10または14個のπ電子を有し;ならびに炭素原子および1、2または3個の酸素ヘテロ原子、窒素ヘテロ原子、または硫黄ヘテロ原子を含有する、基をいう(ここで、ヘテロアリール基の例としては、以下の基が挙げられる:チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キナゾリル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基およびフェノキサジニル基が挙げられる)。
【0094】
用語「アラルキル」または「アリールアルキル」とは、単独でまたは別の基の部分として本明細書中で用いられる場合、アリール置換基を有する、上記で議論したC1−6アルキル基をいい、例えば、ベンジル、フェニルエチルまたは2−ナフチルメチルが挙げられる。
【0095】
本発明の別の局面は、式I、II、III、IV、VまたはVIの化合物を調製する方法に関する。
【0096】
式IIIの実施形態において、その基Rはともに水素であるか、または硫黄に対して利用可能である種々の保護基のいずれかであり得、例としては、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、p−メトキシベンジルまたはベンジルが挙げられる。硫黄保護基は、Greene,T.W.およびWuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,第2版,John Wiley and Sons,Inc.,New York(1991)に詳細に記載されている。保護基Rは、有機合成の分野で周知の適切な方法、例えば、トリフルオロ酢酸、塩化第二水銀または液体アンモニア中のナトリウム、により除去され得る。アセトアミドメチルおよびベンズアミドメチルなどが挙げられるルイス酸不安定基の場合には、Rは無傷のまま残され得る。テクネチウムを用いる上記配位子の標識化は、この場合、この保護基を切断し、その保護されるジアミンジチオールを非保護形態と同等にする。
【0097】
Tc−99m錯体は以下のようにして調製され得る。少量の非放射性標識化化合物(1〜2mg)を100μL EtOHに溶解し、200μL HCl(1N)および1mLのSn−グルコヘプトネート溶液(8〜32μg SnClおよび80〜320μgのNa−グルコヘプトネートを含み、pH6.67)および50μLのEDTA溶液(0.1N)と混合する。[99mTc]ペルテクネテート(100〜200μL;2〜20mCiの範囲にある)生理食塩水溶液を次いで加える。この反応物を100℃で30分間加熱し、次いで室温に冷却する。生成物の形成および純度チェックのために、この反応混合物をTLC(EtOH:濃NH 9:1)で分析する。この混合物はリン酸緩衝液を用いてpH5.0に中和され得る。
【0098】
本発明はさらに、本発明に従うテクネチウム−99m錯体を、ペルテクネテートの形態のテクネチウム−99mを還元剤および必要に応じて適切なキレート剤の存在下で、適切なCh含有化合物と反応させることにより調製する方法に関する。
【0099】
上記還元剤は、生理食塩水溶液中のモリブデン−テクネチウム生成器から溶出される上記Tc−99mペルテクネテートを還元する役割を果たす。適切な還元剤としては、例えば、亜ジチオン酸塩、ホルムアミジン、スルフィン酸、ジアミノエタンジスルフィネートまたはSn(II)、Fe(II)、Cu(I)、Ti(III)もしくはSb(III)などの適切な金属性還元剤が挙げられる。Sn(II)が特に適切であることが証明されている。
【0100】
上記錯体形成反応のために、テクネチウム−99mは、塩としてまたは比較的弱いキレート剤に結合したテクネチウムの形態で、本発明の適切な化合物と反応される。後者の場合、所望のテクネチウム−99m錯体は配位子交換により形成される。放射性核種に対する適切なキレート剤の例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、オルトフタル酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、サリチル酸またはこれらの酸の誘導体などのジカルボン酸;ピロリン酸などのリン化合物;またはエノレートが挙げられる。クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、グルコヘプトン酸またはこれらの誘導体が、この目的に対し特に適切なキレート剤である。なぜなら、テクネチウム−99mとこれらのキレート剤のうちの一つとのキレートは所望の配位子交換を特に容易に受けるからである。
【0101】
[TcO]+3錯体を調製するためにもっとも一般的に使用される手順は、一般的な出発材料である[99mTc]ペルテクネテートの塩化スズ(II)還元を基礎とする。上記標識化手順は、Tc−99(Sn)−グルコヘプトネートとそのN配位子との間のTc−99m配位子交換反応に普通は依拠する。塩化スズ(II)の調製および一貫した塩化第一スズ(II)形態でそれを保存することは、上記標識化反応の成功のためにきわめて重要である。空気感受性の第一スズイオンを安定化するために、凍結乾燥されたキットを使用することは核医学において一般的な慣行であり、そのキットではこの第一スズイオンは、窒素またはアルゴンのような不活性気体下で過剰量のグルコヘプトネートと混合される、凍結乾燥された粉末の形状をしている。この凍結乾燥された塩化第一スズ/ナトリウムグルコヘプトネートキットの調製は、上記標識化反応が再現可能で予測可能であることを保証する。上記N配位子は、通常、空気感受性であり(チオールは空気により容易に酸化される)、そしてその配位子の分解に導く次の反応がある。この配位子を保存するための最も便利かつ予測可能な方法は、100〜500μgの上記配位子を含有する凍結乾燥されたキットを、アルゴンまたは窒素下で作製することである。
【0102】
本発明はさらに、上記式I、II、III、IVおよびVの化合物を調製する方法に関する。その合成に使用されるすべての試薬は、市販の製品であり、特に示す場合を除き、さらなる精製なしで使用された。無水NaSOは、乾燥剤として使用された。フラッシュカラムクロマトグラフィーは230〜400メッシュのシリカゲルで実施された。
【0103】
本発明の化合物は、スキーム1〜6に記載される反応により調製され得る。フルオレンのN,N−ジメチルアミノ誘導体の合成は、スキーム1に示される還元的メチル化反応により成功裏に達成された。2−アミノフルオレンまたは3−アミノフルオレン(1a〜1f)を用いて出発し、そのアミノ基は、還元剤としてのシアノ水素化ホウ素ナトリウム(4)の存在下でパラホルムアルデヒドを用いて、優れた収率(>90%)でN,N−ジメチルアミノ基(2a〜2f)に変換された。同一の反応は9−フルオレノンのメチル化(スキーム2)において適用され、それによって上記アミノ−9−フルオレノンはN,N−ジメチルアミノ−9−ヒドロキシフルオレン(3a〜3d)へ、良好な収率(>80%)で変換された。この還元的メチル化条件下では、フルオレノンのケト基は9−ヒドロキシ基に還元された。上記9−フルオレノンのケト基を保存するためには、上記メチル化反応のために別の方法が用いられた。還流アセトニトリル中、ヨウ化メチル/KCOを用いて、9−フルオレノンのアミノ基はN,N−ジメチルアミノ−9−フルオレン(4a〜4d)にメチル化された(スキーム3)。このメチル化反応に対する収率は、それほど予測可能でなかった(18〜70%の範囲にわたる)。上記トリブチルスズ5を調製するために、上記臭素誘導体2dは、ジオキサン:トリエチルアミン混合溶媒中、90℃でビス(トリブチルスズ)およびPd(PhP)で処理され、所望のトリブチルスズ誘導体5を与えた。放射性ヨウ素化[125I]2fの調製は、5のヨード脱スズ化反応により実施され、その反応は過酸化水素により触媒された(スキーム3)。上記所望のトレーサー[125I]2fはHPLCにより容易に精製された(放射化学的収率80%、放射化学的純度>95%)。スキーム4は式IIのフルオレン化合物を調製するための合成経路を示す。スキーム5および6は式Iのビフェニル化合物を調製するための合成経路を示す。スキーム7および8は式IIIの金属キレート化ビフェニル化合物を調製するための合成経路を示し、この金属キレート化ビフェニル化合物としては、上記安定なTc−99m標識化化合物[99mTC]35が挙げられる。スキーム9は式Vのピラゾール誘導体に対する合成経路を示す。出発材料4−ブロモ−3−メチルピラゾールのアリール化は、4−フルオロニトロベンゼンとともに塩基としてのt−BuOKを用いて、DMSO中、75℃で1時間実施され、化合物23および3−ブロモ−1−(4−ニトロフェニル)−4−メチルピラゾールの位置異性体の9:1混合物が得られた。この2つの異性体は、注意深いクロマトグラフィーによる精製により、成功裏に分離された。精製後、化合物23および上記異性体の収率は、それぞれ、65%および5%であった。23の、そのジメチルアミノ誘導体25への変換は、SnClを用いる上記ニトロ基のアミノ基への還元(収率85%)およびこのアミノ基の引き続くジメチル化(収率68%)により達成された。上記アミノ基の要求される選択的ジメチル化は、以前に報告された方法(Gribble,1987)により達成された。化合物25がBuLiを塩基として用いてBuSnClと反応される場合には、その対応するトリブチルスズ誘導体26は35%の収率で得られた。そのトリブチルスズ誘導体26はクロロホルム中、室温でヨウ素と反応され、ヨード誘導体27を55%の収率で与えた。24のモノメチルアミノ誘導体28への変換は、以前に報告された方法(Barluenga,1984)により達成された。化合物31および34もまた、上記還元反応および選択的ジメチル化反応により得られた。
【0104】
【化27】

【0105】
【化28】

【0106】
【化29】

【0107】
【化30】

【0108】
【化31】

【0109】
【化32】

本発明の化合物が画像化剤として使用されるべきである場合は、それらの化合物は適切な放射性のハロゲン同位体で標識化されなければならない。125I−同位体は実験室での試験のために有用であるが、それらは、125Iの相対的に長い半減期(60日)および低いγ放射(30〜65Kev)に起因して、現実の診断目的のためには一般に有用でない。同位体123Iは13時間の半減期および159KeVのγエネルギーを有し、それゆえに、診断目的のために使用されるための配位子の標識化は、この同位体を用いてであることが予想される。使用され得る他の同位体としては、131I(2時間の半減期)が挙げられる。適切な臭素同位体としては、77Brおよび76Brが挙げられる。
【0110】
本発明の放射性ハロゲン化化合物は、キットの使用者に供給され得る材料から容易に生成する。上記画像化剤を形成するためのキットは、例えば、式I、II、III、IV、VまたはVIの中間体の生理学的に適切な溶液を、最適の錯化条件のために適切な濃度およびpHで含有するバイアルを備え得る。その使用者は、そのバイアルに適切な量の放射性同位体(例えば、Na123I)および過酸化水素などの酸化剤を添加する。この生成する標識化配位子は、次いで、患者に静脈内へ投与され得、そして脳内のレセプターが、その受容体からのγ線または光子(photo)放出を測定することによって画像化される。
【0111】
本発明に従う放射線薬品組成物は、容易にかつ簡便に調製され得るので、その調製は使用者によって容易に実施され得る。それゆえに、本発明はまた、キットに関し、このキットは、以下を備える:
(1)本発明の非放射性標識化化合物であって、その化合物が必要に応じて乾燥条件にあり;そして、また必要に応じて、その化合物に添加される不活性で薬学的に受容可能なキャリアおよび/または補助物質を有する、非放射性標識化化合物;ならびに
(2)還元剤および必要に応じてキレート剤;
ここで成分(1)および(2)が必要に応じて組み合わされていてもよく;そして、
さらにここで、成分(1)および(2)をペルテクネテート溶液の形態のテクネチウム−99mと反応させることにより上記方法を実施するための処方箋とともに、取扱説明書が必要に応じて備えられていてもよい。
【0112】
上記キットのための適切な還元剤およびキレート剤の例は、すでに上記に列挙されている。上記ペルテクネテート溶液は、モリブデン−テクネチウム発生器から、その使用者により得られ得る。そのような発生器は、放射線診断手順を実施する多数の機関において利用可能である。上記に記載されるように、上記成分(1)および(2)は、それらが適合可能であれば、組み合わされていてもよい。上記組み合わされた成分が好ましくは凍結乾燥されている、そのような一成分キットは、使用者によって上記ペルテクネテート溶液と、簡便なやり方で反応させられるのに優れて適切である。
【0113】
望まれる場合には、放射性の診断用薬剤は、pH制御剤(例えば、酸、塩基、緩衝剤)、安定剤(例えば、アスコルビン酸)または等張剤(例えば、塩化ナトリウム)などの任意の添加剤を含有していてもよい。
【0114】
本明細書中で用いられる場合、用語「薬学的に受容可能な塩」とは、本発明の化合物のカルボン酸塩または酸付加塩をいい、その塩は、適切な医療の判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、患者の組織と接触しての使用のために適切であり、合理的な利益/リスク比に釣り合い、そしてそれらの意図された使用に対して有効であり、そして本発明の化合物の、可能な場合には、双性イオンの形態を含む。用語「塩」とは、本発明の化合物の相対的に非毒性の無機酸および有機酸の付加塩をいう。例えば、酢酸、フェニル置換されたアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸およびアルカン二酸、芳香族酸などの脂肪族モノカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸、ならびに脂肪族スルホン酸および芳香族スルホン酸などの非毒性の有機酸から誘導される塩もまた挙げられる。これらの塩は、上記化合物の最終単離および最終精製の間にその場で調製され得るか、または遊離の塩基の形態の精製された上記化合物を、適切な有機酸または無機酸と別途に反応し、そしてこのようにして形成された塩を単離することにより調製され得る。さらなる代表的な塩としては、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリル酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシレート、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩 メシレート、グルコヘプトネート、ラクチオビオネート(lactiobionate)、およびラウリルスルホン酸塩、プロピオン酸塩、ピバレート、シクラメート、イセチオン酸塩などが挙げられる。これらの塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属およびアルカリ土類金属を基礎とするカチオン、ならびにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどが挙げられるがこれらに限定されない非毒性のアンモニウム、4級アンモニウムおよびアミンカチオンを含んでいてもよい(例えば、Berge S.M.ら、Pharmaceutical Salts,J.Pharm.Sci.66:1−19(1977)を参照のこと。本文献は、本明細書中に参考として援用される)。
【0115】
本発明の画像化方法の第1の工程では、式I、II、III、IV、VまたはVIの標識化化合物が組織または患者の中へ、検出可能な量で導入される。この化合物は、代表的には、薬学的組成物の一部分であり、当業者にとって周知の方法でその組織またはその患者の中へ、投与される。
【0116】
例えば、上記化合物は、口に、直腸に、非経口に(静脈内への、筋内によりまたは皮下により)、槽内に、鞘膜内に、腹腔内に、膀胱内に、局所的(散剤、軟膏剤または点滴剤)に投与され得るか、または頬用のスプレーまたは鼻用のスプレーとして投与され得るかのいずれかである。
【0117】
本発明の好ましい実施形態においては、上記標識化化合物は、患者に検出可能な量で導入され、そしてその化合物がアミロイド沈着物と会合するようになるのに十分な時間が経過した後に、その標識化化合物は、患者の内部で非侵襲的に検出される。本発明の別の実施形態では、式I、II、III、IV、VまたはVIの標識化化合物は患者に導入され、その化合物がアミロイド沈着物と会合するようになるのに十分な時間が与えられ、次いで、その患者からの組織試料が除去され、その組織中の標識化化合物が患者とは離れたところで検出される。本発明の第3の実施形態においては、組織試料が患者から取り出され、式I、II、III、IV、VまたはVIの標識化化合物はこの組織試料の中へ導入される。その化合物がアミロイド沈着物と結合するようになるのに十分量の時間ののち、この化合物が検出される。
【0118】
上記標識化化合物の患者への投与は、全身の投与経路または局所的な投与経路により得る。例えば、標識化化合物は、その患者に、その化合物が全身にわたって送達されるように投与され得る。あるいは、上記標識化化合物は目的の特定の器官または組織へ投与され得る。例えば、患者内のアルツハイマー病の進行を診断または追跡するために、脳内のアミロイド沈着物の所在を突き止め、そして定量することが望ましい。
【0119】
用語「組織」は患者の体の一部を意味する。組織の例としては、脳、心臓、肝臓、血管、および動脈が挙げられる。検出可能な量とは、選ばれた検出方法により検出されるのに必要な標識化化合物の量である。検出を提供するために患者の中へ導入されるべき標識化化合物の量は、当業者により容易に決定され得る。例えば、次第に増加する量の上記標識化化合物が、患者に、選ばれる検出方法によりその化合物が検出されるまで、与えられ得る。標識は上記化合物の検出を提供するために、上記化合物に導入される。
【0120】
用語「患者」とは、ヒトおよび他の動物を意味する。当業者はまた、化合物がアミロイド沈着物と会合するようになるために十分な時間の量を決定することに熟知している。必要な時間の量は、検出可能な量の式I、II、III、IV、VまたはVIの標識化化合物を患者の中に導入し、次いで投与後様々な時間においてこの標識化化合物を検出することによって、容易に決定され得る。
【0121】
用語「会合する」は、上記標識化化合物と上記アミロイド沈着物との化学的相互作用を意味する。会合の例としては、共有結合、イオン結合、親水性−親水性相互作用、疎水性−疎水性相互作用、および錯体が挙げられる。
【0122】
当業者は標識化合物を検出する様々な方法に熟知している。例えば、磁気共鳴画像法(MRI)、陽電子断層撮影法(PET)、またはシングルフォトンエミッションコンピュータ連動断層撮影(SPECT)は、放射性標識化化合物を検出するために使用され得る。その化合物に導入される標識は、所望の検出方法に依存する。例えば、PETが検出方法として選択される場合には、上記化合物は11Cまたは18Fなどの陽電子放出原子を保有していなければならない。
【0123】
上記放射性診断用薬剤は、信頼できる診断を保証し得るのに十分な放射能および放射能濃度を有するべきである。例えば、放射性の金属がテクネチウム−99mである場合には、その金属は、通常、投与時に約0.5〜5.0ml中に0.1〜50mCiの量で含まれ得る。式I、II、III、IV、VまたはVIの化合物の量は、放射性の金属と安定なキレート化合物を形成するのに十分な量であり得る。
【0124】
放射性診断薬剤としてこのようにして形成されたキレート化合物は十分に安定であり、それゆえに、その化合物はそのまま直ちに投与され得、またはその使用まで保存され得る。望まれる場合には、その放射性診断薬剤は、pH制御剤(例えば、酸、塩基、緩衝剤)、安定剤(例えば、アスコルビン酸)または等張剤(例えば、塩化ナトリウム)などの任意の添加剤を含み得る。
【0125】
アミロイド沈着物の画像化はまた、アミロイド沈着物の量が決定され得るように、定量的に実施され得る。
【0126】
画像化のために好ましい化合物としては、123I、125I、131I、18F、76Brまたは77Brなどの放射性同位体が挙げられる。
【0127】
本発明はまた、アミロイド沈着物を画像化する方法に関する。脳のインビボ画像化剤のための重要な前提条件の一つは、ボーラスのインビボ注射中の後で無傷の血液脳関門を横切る能力である。
【0128】
本発明の別の局面は、アミロイド斑の凝集を抑制する方法である。本発明はまた、アミロイドを阻害する量の上記式I、II、III、IV、VまたはVIの化合物を患者に投与することにより、アミロイド沈着物を形成するアミロイドタンパク質の凝集を阻害する方法を提供する。
【0129】
当業者は、式I、II、III、IV、VまたはVIの化合物を、患者に、アミロイド沈着物の増殖が減少するかまたは停止されるまで、次第に増加する量で単に投与することにより、容易にアミロイドを抑制する量を決定することが容易に可能となる。増殖速度は、上記に記載される通りに画像化工程を用いて、または患者から組織試料を取り出し、そしてその中のアミロイド沈着物を観察することにより、評価され得る。本発明の化合物は、1日あたり約0.1〜約1,000mgの範囲の投与量レベルで患者に投与され得る。約70kgの体重を有する正常なヒトの大人に対しては、1日当たり、1kgの体重あたり約0.01〜約100mgの範囲の投与量が十分である。しかしながら、使用される特定の投与量は変化し得る。例えば、その投与量は、その患者の要求、処置されようとする状態の重篤さ、および使用されようとする化合物の薬理学的な活性が挙げられる多数の因子に依存し得る。特定の患者に対する最適の投与量の決定は、当業者に周知である。
【0130】
以下の実施例は、本発明の方法および組成物の例示であるが、限定的ではない。通常遭遇され、そして当業者にとって明確な様々な条件およびパラメーターの他の適切な改変および適応は、本発明の精神および範囲の中にある。
【実施例】
【0131】
(実施例1)
(2−(ジメチルアミノ)フルオレン(2a))
5mlのAcOH中の2−アミノフルオレン(119mg、0.66mmol)およびパラホルムアルデヒド(300mg、10mmol)の撹拌された混合物に、室温で、NaCNBH(300mg、4.8mmol)を一度に添加した。この生成した混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、注意深く25%水性NaOHおよび氷片に注ぎ込み、強アルカリ性(pH11)にし、そして塩化メチレンで抽出した。合わせた抽出物を乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン、1:4)に供し、129mgの2−(ジメチルアミノ)フルオレン(94%)を得た。
【0132】
【化33】

(実施例2)
(3−(ジメチルアミノ)フルオレン(2b))
2aを調製するための上記と同一の反応を用い、2bを3−アミノフルオレンから93%で得た。
【0133】
【化34】

(実施例3)
(4−(ジメチルアミノ)フルオレン(2c))
2aを調製するための上記と同一の反応を用い、2cを4−アミノフルオレンから94%で得た。
【0134】
【化35】

(実施例4)
(2−(ジメチルアミノ)−7−ブロモフルオレン(2d))
2aを調製するための上記と同一の反応を用い、2dを2−アミノ−7−ブロモフルオレンから95%で得た。
【0135】
【化36】

(実施例5)
(2,7−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン(2e))
2aを調製するための上記と同一の反応を用い、2eを2,7−ジアミノフルオレンから61%で得た。
【0136】
【化37】

(実施例6)
(2−ジメチルアミノ−7−ヨードフルオレン(2f))
2aを調製するための上記と同一の反応を用い、2fを2−アミノ−7−ヨードフルオレンから93%で得た。この2−アミノ−7−ヨードフルオレンはSnClによる2−ニトロ−7−ヨードフルオレンの還元により容易に調製される。
【0137】
【化38】

(実施例7)
(2−ジメチルアミノ−9−ヒドロキシフルオレン(3a))
5mlのAcOH中の2−アミノ−9−フルオレノン(104mg、0.53mmol)およびパラホルムアルデヒド(200mg、6mmol)の撹拌された混合物に、室温で、NaCNBH(200mg、3.2mmol)を一度に添加した。この生成した混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、注意深く25%水性NaOHおよび氷片に注ぎ込み、強アルカリ性(pH11)にし、塩化メチレンで抽出した。合わせた(combine)抽出物を乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン、1:4)に供し、100mgの2−ジメチルアミノ−9−フルオレン(84%)を得た。
【0138】
【化39】

(実施例8)
(4−ジメチルアミノ−9−ヒドロキシフルオレン(3b))
3aを調製するための上記と同一の反応を用い、3bを4−アミノ−9−フルオレノンから99%で得た。
【0139】
【化40】

(実施例9)
(2−ジメチルアミノ−7−ブロモ−9−ヒドロキシフルオレン(3c))
3aを調製するための上記と同一の反応を用い、3cを2−アミノ−7−ブロモ−9−フルオレノンから87%で得た。
【0140】
【化41】

(実施例10)
(2−ジメチルアミノ−3−ブロモ−9−ヒドロキシフルオレン(3d))
3aを調製するための上記と同一の反応を用い、3dを2−アミノ−3−ブロモ−9−フルオレノンから85%で得た。
【0141】
【化42】

(実施例11)
(2−ジメチルアミノ−9−フルオレノン(4a))
5mlのアセトニトリル中の2−アミノ−9−フルオレノン(315mg、1.6mmol)および炭酸カリウム(300mg)の撹拌された混合物に、室温で、ヨードメタン(0.5ml)を一度に添加した。還流での終夜のあと、NHCl溶液(飽和、5mL)を添加し、この混合物をCHCl(3Y30mL)で抽出する。その合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、エバポレートし、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン、1:9)で精製し、2−ジメチルアミノ−9−フルオレノン(220mg、62%)を得る。
【0142】
【化43】

(実施例12)
(3−ジメチルアミノ−9−フルオレノン(4b))
4aを調製するための上記と同一の反応を用い、4bを3−アミノ−9−フルオレノンから70%で得た。
【0143】
【化44】

(実施例13)
(4−ジメチルアミノ−9−フルオレノン(4c))
4aを調製するための上記と同一の反応を用い、4cを4−アミノ−9−フルオレノンから61%で得た。
【0144】
【化45】

(実施例14)
(2−ジメチルアミノ−7−ブロモ−9−フルオレノン(4d))
4aを調製するための上記と同一の反応を用い、4dを2−アミノ−7−ブロモ−9−フルオレノンから18%で得た。
【0145】
【化46】

(実施例15)
(2−ジメチルアミノ−7−(トリブチルスタニル)フルオレン(5))
混合溶媒(12mL、ジオキサン:トリエチルアミン、3:1)中の2−ジメチルアミノ−7−ブロモフルオレン(52mg、0.2mmol)、ビス(トリブチルスズ)(0.2mL)、およびPd(PhP)(20m g)の混合物を90℃で終夜撹拌した。溶媒を除去し、この残渣をPTLC(ヘキサン:EtOAc、4:1)で精製し、23mgの生成物5を得た(収率23%、最適化せず)。
【0146】
【化47】

(実施例16)
(放射性ヨウ素化配位子:[125I]2fの調製)
125I]TZDMを、以前に記載された方法(23)に従って調製した。所望の[125I]2fを、トリブチルスズ前駆体12(11)とのヨード脱スズ化反応を用いて調製した。密封されたバイアル中で、過酸化水素(50μL、3% 重量/体積)を、50μLの対応するトリブチルスズ前駆体(1μg/μL EtOH)、50μLの1N HCl、および[125I]NaI(1〜5mCi)の混合物に添加した。この反応を10分間、室温で進行させ、100μLの飽和NaHSOの添加により停止した。飽和重炭酸水素ナトリウム溶液での中和の後、この反応混合物を酢酸エチル(3×1mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥状態までエバポレートした。その残渣を100μLのEtOH中に溶解させ、逆相カラム(PRP−1、4.6×250mm)を用いるHPLCにより、100%アセトニトリルを用い、1.0mL/分の流速(保持時間は、約12〜13分)で溶出し、精製した。そのキャリアを添加しない生成物を乾燥状態までエバポレートし、100%EtOH中に再溶解させた(1μCi/μL)。2,200Ci/mmoleの比活性および95%を超える放射化学的純度をもつ最終の[125I]2fを、オートラジオグラフィー研究および動物分配のために−20℃で6週間まで保存した。
【0147】
(実施例17)
(ジメチル−(4’−アミノ−ビフェニル−4−イル)−アミン(2))
混合溶媒(150mL、EtOAc;EtOH=2:1)中のジメチル−(4’−ニトロ−ビフェニル−4−イル)−アミン(1)(1g、4.1mmol)およびPd/C(200mg、炭素担持10%pd)の混合物を55psiで4時間水素化した。この混合物を濾過し、その濾液を濃縮しきれいな生成物2を得、2をさらなる精製なしで出発物質として使用した。
【0148】
【化48】

(実施例18)
(ジメチル−(4’−N−メチルアミノ−ビフェニル−4−イル)−アミン(3))
MeOH(10mL)中の2(100mg、0.47mmol)の混合物へ、NaOMe溶液(0.5mL、MeOH中25%)を室温で滴下し、次いで(CHO)(60mg、1.9mmol)を添加した。この生成した混合物を還流下、2時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却した(sooled down)後、NaBH(50mg、1.3mmol)を注意深く添加した。この混合物を1時間還流し、冷却した。水(10mL)を加え、続いてNaOH溶液(5mL、1)を添加した。この混合物をCHCLで抽出した。通常の後処理により粗生成物を得、それをPTLC(展開溶媒として、ヘキサン:EtOAc=3:1)により精製し、84mgの3(79%)を得た。
【0149】
【化49】

(実施例19)
(ジメチル−(4’−N−ジメチルアミノ−ビフェニル−4−イル)−アミン(4))
AcOH(5mL)中の2(100mg、0.47mmol)および(CHO)(200mg、6.3mmol)の混合物へ、NaCNBH(300mg、4.8mmol)を、室温で一度に添加した。この混合物を室温で終夜撹拌し、氷冷NaOH溶液(15mL、25%)に注ぎ込んだ。この生成した混合物をCHClで抽出した。この有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、そしてPTLC(展開溶媒として、ヘキサン:EtOAc=3:1)により精製し、93mgの4(82%)を得た。
【0150】
【化50】

(実施例20)
(ジメチル−(4’−ヒドロキシ−ビフェニル−4−イル)−アミン(7))
無水MeOH(5mL)中のホウ酸5(165mg、1mmol)、4−ヨードフェノール6(220mg、1mmol)、KCO(276mg、2mmol)、およびPd(PhP)(28mg、0.024mmol)の混合物を、60℃で終夜撹拌した。この混合物を濾過し、CHClで洗浄した。この濾液を水で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮し、そしてPTLC(展開溶媒として、ヘキサン:EtOAc=3:1)により精製し、125mgの7(59%)を得た。
【0151】
【化51】

(実施例21)
(ジメチル−4−ヨードアニリン(9))
4の調製のための上記と同一の手順を実施し、生成物9を4−ヨードアニリン8から出発して62%の収率で得た。
【0152】
【化52】

(実施例22)
(ジメチル−(3’−メトキシカルボニル−4’−アミノ−ビフェニル−4−イル)−アミン(11))
7の調製のための上記と同一の手順を実施し、生成物11をホウ酸5および10から出発して57%の収率で得た。
【0153】
【化53】

(実施例23)
(ジメチル−[3’−メトキシカルボニル−4’−(2’’−p−メトキシベンジルメルカプタン)−アセチルアミノ−ビフェニル−4−イル]−アミン(13))
CHCl(5mL)中の酸12(509mg、2.4mmol)の溶液へ、塩化オキサリル(2mL、CHCl中2)の溶液を室温で滴下し、次いでDMF(3滴)を添加した。この混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒をロタベーパー(rotavapor)で除去した。この残渣にCHCl(5mL)を添加し、氷浴中で0℃に冷却した。CHCl(10mL)中アミン11(541mg、2.0mmol)およびEtN(0.7mL、5.0mmol)の溶液を0℃で滴下した。この生成した混合物を室温で1時間撹拌した。水を加え、その有機相を乾燥し、濾過し、濃縮し、そしてフラッシュ40により精製し(溶離剤として、ヘキサン:EtOAc=4:1)、600mgの13(65%)を得た。
【0154】
【化54】

(実施例24)
(ジメチル−[3’−ヒドロキシカルボニル−4’−(2’’−p−メトキシベンジルメルカプタン)−アセチルアミノ−ビフェニル−4−イル]−アミン(14))
混合溶媒(10mL、THF:MeOH:HO=3:1:1)中の化合物13(240mg、0.52mmol)およびLiOH(120mg、5mmol)の混合物を室温で終夜撹拌した。溶媒を真空下で除去し、10%HClでpH7へ中和した。この混合物を混合溶媒(CHCl:MeOH=9:1)で抽出した。この有機相を乾燥し、濾過し、濃縮し、230mgの酸14(99%)を得、14は、さらなる精製なしで次の反応を実施するのに十分純粋であった。
【0155】
【化55】

(実施例26)
(ジメチル−[3’−(2’’−p−メトキシベンジルメルカプタン)−エチルアミノカルボニル−4’−(2’’−p−メトキシベンジルメルカプタン)−アセチルアミノ−ビフェニル−4−イル]−アミン(16))
CHCl(5mL)中の酸14(230mg、0.51mmol)およびアミン15(110mg、0.56mmol)の混合物へ、DCC(105mg、0.51mmol)を固形で添加し、次いでHOBT(69mg、0.51mmol)を添加した。この混合物を室温で終夜撹拌した。濾過後、溶媒を除去し、フラッシュ40(溶離剤として、ヘキサン:EtOAc=5:1)により精製し、150mgの16(47%)を得た。
【0156】
【化56】

(実施例27)
(ジメチル−[3’−(2’’−p−メトキシベンジルメルカプタン)−エチルアミノメチル−4’−(2’’−p−メトキシベンジルメルカプタン)−エチルアミノ−ビフェニル−4−イル]−アミン(17))
THF(10mL)中の16(100mg、0.16mmol)の溶液へ、BH−THF(3mL、THF中1)を室温で滴下した。この混合物を還流下で終夜撹拌した。水を注意深く添加し、過剰のBHを破壊した。溶媒を除去し、この残渣にHCl(10mL、10%)を添加した。この混合物を1時間還流した。この冷えた混合物を濃NHOHで塩基性にし、混合溶媒(CHCl:MeOH=9:1)で抽出した。この有機相を乾燥し、濾過し、濃縮し、そしてPTLC(展開溶媒として、CHCl:MeOH=97:3)により精製し、41mgの17(43%)を得た。
【0157】
【化57】

(実施例28)
(ジメチル−[3’−(2’’−メルカプタン)−エチルアミノメチル−4’−(2’’−メルカプタン)−エチルアミノ−ビフェニル−4−イル]−アミン(18))
TFA(1.5mL)中の17(52mg、0.09mmol)の溶液へ、アニソール(3滴)を室温で添加した。この混合物を氷浴中で0℃に冷却した。MeSOH(0.75mL)を0℃で滴下した。この混合物を室温で1時間撹拌した(syitrred)。氷水を添加した。この生成した混合物をエーテルで抽出した(3回)。この水相をNaHCOで塩基性にし、混合溶媒(CHCl:MeOH=9:1)で抽出した。この有機相を乾燥し、濾過し、濃縮し、26mgの生成物18(84%)を得た。
【0158】
【化58】

(実施例29)
(4−アミノ−4−ブロモビフェニル(20))
3mlのEtOH中の4−ブロモ−4−ニトロビフェニル19(48mg、0.17mmol)の混合物へ、SnCl(54mg、0.34mmol)を、一度に注ぎ込んだ。この生成する混合物を還流で1時間撹拌し、次いで飽和NaHCOに注意深く注ぎ込み、中性の溶液にし、そして塩化メチレンで抽出した。この合わせた抽出物を乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残渣をフラッシュクロマトグラフィーに供し、30mgの4−アミノ−4−ブロモビフェニル20(71%)を得た。
【0159】
【化59】

(実施例30)
(4−ブロモ−4−ジメチルアミノビフェニル(21))
2mlのAcOH中の4−アミノ−4−ブロモビフェニル20(30mg、0.12mmol)およびパラホルムアルデヒド(30mg、1mmol)の攪拌された混合物へ、室温でNaCNBH(31mg、0.5mmol)を一度に添加した。この生成する混合物を室温で18時間撹拌し、次いで25%水性NaOHおよび氷片の中に注意深く注ぎ込み、強アルカリ性(pH11)にし、塩化メチレンで抽出した。この合わせた抽出物を乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン、1:4)に供し、26mgの4−ブロモ−4−ジメチルアミノビフェニル21(79%)を得た。
【0160】
【化60】

(実施例31)
(4−トリブチルスタナス−4−ジメチルビフェニル(22))
混合溶媒(4mL、ジオキサン:トリエチルアミン、3:1)中の4−ブロモ−4−ジメチルアミノビフェニル21(20mg、0.07mmol)、ビス(トリブチルスズ)(0.1mL)、およびPd(PhP)(10mg)の混合物を90℃で終夜撹拌した。溶媒を除去し、この残渣をPTLC(ヘキサン:EtOAc、4:1)で精製し、2.8mgの生成物22を得た(8%、最適化された収率でない)。
【0161】
【化61】

(実施例32)
(ヨウ化物誘導体:4−ヨード−4−ジメチルアミノビフェニル)
臭化物の手順と同一の手順。
【0162】
【化62】

(実施例33)
(4−ブロモ−1−(4−ニトロフェニル)−3−メチルピラゾール(23a))
乾燥DMSO(20mL)中の4−ブロモ−3−メチルピラゾール(1.5g、9.31mmol)の溶液へ、tert−BuOK(1.15g、10.2mmol)を添加した。10分後、4−フルオロニトロベンゼン(1.38g、9.78mmol)を添加した。この反応混合物を75℃に加熱し、この温度に1時間保持し、次いで室温まで冷却し、水(50mL)で停止し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。この抽出物をNaSO上で乾燥し、濾過した。この濾液を濃縮し、その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(1:9 酢酸エチル/ヘキサン)にかけ、1.72gの23a(65.4%)を得た。
【0163】
【化63−1】

連続的な溶出は、3−ブロモ−1−(4−ニトロフェニル)−4−メチルピラゾール(23b、128mg、4.8%)を位置異性体として与えた。
【0164】
【化63−2】

(実施例34)
(4−ブロモ−1−(4−アミノフェニル)−3−メチルピラゾール(24))
23(750mg、2.66mmol)、SnCl(4.03g、21.3mmol)およびエタノール(20mL)の混合物を70℃で2時間加熱した。この混合物が室温に冷えた後、この混合物がアルカリ性になるまで1M NaOH(200mL)を添加した。酢酸エチル(200mL)による抽出、この合わせた有機層のブラインによる抽出、NaSOでの乾燥、そしてエバポレーションにより568mgの24(86.4%)を得た。
【0165】
【化64】

(実施例35)
(4−ブロモ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−メチルピラゾール(25))
AcOH(20mL)中の24(500mg、1.98mmol)およびパラホルムアルデヒド(594mg、19.8mmol)の撹拌された混合物に、室温で、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(628mg、9.9mmol)を一度に添加した。この生成した混合物を室温で18時間撹拌し、1M NaOH(50mL)を添加し、CHCl(50mL×2)で抽出した。この有機相をNaSOで乾燥し、濾過した。この濾液を濃縮し、その残渣をシリカゲルでのクロマトグフラフィー(1:9 酢酸エチル/ヘキサン)にかけ、375mgの25(67.6%)を得た。
【0166】
【化65】

(実施例36)
(4−(トリブチルスタニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−メチルピラゾール(26))
THF中の25(200mg、0.63mmol)の溶液に、ブチルリチウム(0.89mL、ヘキサン中1.6M)を撹拌しながら−60℃より下で滴下した。次いで、塩化トリブチルスズ(279mg、0.86mmol)を、0℃より下の反応温度を保持できるような速度で添加した。この混合物を室温まで温め、終夜撹拌した。水(30mL)の添加後、この混合物を酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。この抽出物をNaSOで乾燥し、濾過した。この濾液を濃縮し、その残渣を分取TLC(1:4 酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、124mgの26を得た(35.4%)。
【0167】
【化66】

(実施例37)
(4−ヨード−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−メチルピラゾール(27))
CHCl(20mL)中の26(100mg、0.19mmol)の溶液に、CHCl中のヨウ素溶液(0.5mL、1M)を室温で添加した。この混合物を室温で10分間撹拌した。NaHSO溶液(3mL、水中5%)およびKF(3mL、MeOH中1M)を連続して添加した。この混合物を5分間撹拌し、有機相を分離した。その水相をCHClで抽出した。その合わせた有機相をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。分取TLC(1:4 酢酸エチル/ヘキサン)により、36mgの27を得た(55.4%)。
【0168】
【化67】

(実施例38)
(4−ブロモ−1−(4−メチルアミノフェニル)−3−メチルピラゾール(28))
メタノール(10mL)中の24(100mg、0.40mmol)およびパラホルムアルデヒド(52mg、1.99mmol)の混合物に、ナトリウムメトキシドの溶液(0.5mL、メタノール中25重量%)を0℃で滴下した。この混合物を室温で2時間撹拌した。NaBH(25mg、1.19mmol)を添加した後、この溶液を還流下で2時間加熱した。この冷えた混合物へ、1M NaOHを添加し、CHClで抽出した。この有機相をNaSOで乾燥し、濾過した。この濾液を濃縮し、その残渣をシリカゲルでのクロマトフラフィー(1:2 酢酸エチル/ヘキサン)にかけ、45mgの28を得た(42.9%)。
【0169】
【化68】

(実施例39)
(4−ブロモ−1−(4−ニトロフェニル)ピラゾール(29))
乾燥DMSO(10mL)中の4−ブロモピラゾール(300mg、2.04mmol)溶液に、tert−BuOK(252mg、2.24mmol)を添加した。10分後、4−フルオロニトロベンゼン(302mg、2.14mmol)を添加した。この反応混合物を75℃へ加熱し、この温度で2時間保持し、次いで、それを室温に冷却し、水(50mL)でクエンチし、酢酸エチル(50mL)で抽出した。この抽出物をNaSOで乾燥し、濾過した。この濾液を濃縮し、420mgの29を得た(77.1%)。
【0170】
【化69】

(実施例40)
(4−ブロモ−1−(4−アミノフェニル)ピラゾール(30))
24を調製するための上記と同一の反応を用い、30を29から91.0%の収率で得た。
【0171】
【化70】

(実施例41)
(4−ブロモ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)ピラゾール(31))
25を調製するための上記と同一の反応を用い、31を30から81.3%の収率で得た。
【0172】
【化71】

(実施例42)
(1−(4−ニトロフェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(32))
乾燥DMSO(10mL)中の4−ピラゾールカルボン酸エチル(100mg、0.71mmol)溶液に、tert−BuOK(88mg、0.79mmol)を添加した。10分後、4−フルオロニトロベンゼン(106mg、0.75mmol)を添加した。この反応混合物を75℃へ加熱し、この温度で2時間保持し、次いで、それを室温に冷却し、水(50mL)でクエンチし、そして酢酸エチル(50mL)で抽出した。この抽出物をNaSOで乾燥し、濾過した。この濾液を濃縮し、190mgの粗生成物を得た。
【0173】
(実施例43)
(1−(4−アミノフェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(33))
24を調製するための上記と同一の反応を用い、33を32から84.8%の収率(2工程)で得た。
【0174】
【化72】

(実施例44)
(1−(4−ジメチルアミノフェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(34))
25を調製するための上記と同一の反応を用い、34を33から41.3%の収率で得た。
【0175】
【化73】

(実施例45)
(溶液中での凝集化Aβ40ペプチドを用いる結合アッセイ)
固形のペプチドAβ40をBachem(King of Prussia,PA)から購入した。ペプチドの凝集を、そのペプチドを、10mM リン酸ナトリウムおよび1mM EDTAを含む緩衝溶液(pH7.4)中に穏やかに溶解(0.5mg/mL)させることにより実施した。この溶液を37℃で36〜42時間、ゆるやかで一定に振とうしながらインキュベートした。結合研究を、12×75mmホウケイ酸ガラス管中で、いくつかの改変を伴う、記載される(8)手順に従って実施した。阻害の研究のために、40%EtOH中に40μlのインヒビター(10%EtOH中に希釈され、10−5〜10−10Mの間の濃度範囲)、50μlの凝集化原線維(最終アッセイ混合物中、10〜50nM)および0.05nMの放射性トレーサーを含む上記反応混合物の1mLを使用した。そのエタノールはこのアッセイに必要であり、それがないと、評価される「コールド」配位子のいくつかは溶解しなかった。非特異的結合を2μMのチオフラビン−Tの存在下で規定した。上記混合物を室温で3時間インキュベートし、結合された放射能および遊離の放射能を、Brandel M−24R細胞収集機を用いて、Whatman GF/Bフィルターを通して真空濾過することにより分離し、次いで、室温で3mLの10%エタノールで2回洗浄した。結合されたI−125配位子を含むフィルターをγ線計数器(Packard 5000)中で、70%の計数効率でカウントした。阻害実験の結果を、ソフトウェアEBDA(15)を用いる非線型回帰分析に供し、それによりK値を計算した。
【0176】
インビトロ結合アッセイを用いて、置換フルオレンは、Aβ40凝集体に結合する[125I]TZDMと競合し、優れた結合親和性を示すことが実証された(スキーム1〜3)。非メチル化アミノ基を有するフルオレン1a〜1fを試験した場合に、3−アミノフルオレン1bのみが中程度の結合親和性(K=149nM)を示した(スキーム1)。しかしながら、その対応する臭素誘導体1dはより高い結合親和性(K=56±2nM)を示した。上記アミノフルオレンがN,N−ジメチルアミノ誘導体(2a〜2f)に変換されると、それらはAβ凝集体に対する結合親和性を劇的に向上した。特に、7−ブロモ−2−N,N−ジメチルアミノフルオレンおよび7−ヨード−2−N,N−ジメチルアミノ−2−フルオレン(2dおよび2f)は優れた結合親和性(それぞれ、K=0.85±0.1nMおよび0.92±0.1nM)を示した。7−N,N−ジメチルアミノ−2−N,N−ジメチルアミノフルオレン2eもまた非常に良好な結合親和性(K=15.4±5nM)を示したこともまた、特記される。9−ヒドロキシフルオレン3a〜3dは一般にAβ凝集体に対する結合においてより低い能力を示した。しかしながら、7−ブロモ−2−N,N−ジメチルアミノ−9−ヒドロキシフルオレン3cは中程度の有効性(K=88nM)を示した。一方、それに対応する7−ブロモ−2−N,N−ジメチルアミノフルオレノン4dはより強力であった(K=16.5±4nM)。上記結合データをもとに、剛直な三環系を有するこの一連のフルオレン誘導体に対しては、2−置換または3−置換のN,N−ジメチルアミノ基が、結合親和性を改良するために必要とされると結論することは合理的である。
【0177】
(実施例46)
(正常なマウス中のインビボ生体分布)
エーテル麻酔の下で、0.15mLの、[125I]2f(5〜10μCi)を含有する0.1%ウシ血清アルブミン溶液を雄ICRマウス(生後2〜3ヶ月、平均体重20〜30g)の尾静脈に直接注入した。これらのマウスを、注入後の様々な時点での心臓切除により犠牲にした。目的の器官を取り出し、重量を測定し、そしてその放射能を、自動γ線計数器(Packard 5000)を用いてカウントした。1器官あたりの用量百分率を、その組織カウントを注入された材料の適切に希釈されたアリコートと比較することにより計算した。血液および筋肉の全活性を、それらがそれぞれ、全体重の7%および40%であるという前提のもとに計算した。
【0178】
一群の正常なマウスにおけるインビボ注入の後の生体分布の研究は、[125I]2fが優れた脳での取り込み(2分において、1器官あたり1.13%ID)を示し、1時間で最高値(1器官あたり1.26%ID)を与えることを示した(表1)。1時間および6時間において、脳内に、それぞれ、1器官あたり0.72%IDおよび0.17%IDが残存した。血液レベルは、測定されたすべての時点で相対的に低い(1器官あたり4〜6%ID)。このトレーサーは、肝臓、腎臓、筋肉および皮膚などの高血流量の領域に分布するように思われる(表1)。[125I]2fの分配係数(P.C)は、294(1−オクタノール/緩衝液)であり、これはTZDMの値(P.C.=70)(23)に匹敵する。相対的に良好な脂質親和性が、単純拡散機構による初期脳透過にとって必須である。
【0179】
【表1】

表2中のデータは、放射性標識化化合物27の生体分布を示す。
【0180】
【表2】

(実施例47)
(正常なマウス中のインビボ生体分布)
Tc−99m標識化化合物35(380の分配係数、3回目の測定から得られる、1−オクタノール/緩衝液)は、マウスにおいて、良好な脳透過を示した。その脳への取り込みは、インビボ注入の後、2分、30分、60分、120分において、それぞれ、1つの器官あたり1.18%用量、0.89%用量、0.46%用量、0.30%用量(これらは、1グラムあたり2.95%用量、2.25%用量、1.15%用量および0.75%用量に等しい)であった。
【0181】
【表3】

ここまで本発明を十分に記載してきたが、当業者には、幅広く等価な範囲内の条件、処方物、および他のパラメーターで、本発明または本発明の任意の実施形態の範囲に影響することなく、本発明が実施され得るということが理解される。本明細書中で引用される特許、特許出願、および刊行物のすべては、それらの全体が、本明細書中で参考として十分に援用される。
【図面の簡単な説明】
【0182】
【図1】図1は潜在的Aβ斑画像化剤の構造を示す。
【図2】図2は本発明のビフェニル化合物およびピラゾール化合物のいくつかに対する結合データを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
各場合において、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、(Bu)Sn−、(Bu)Sn(C1−5)アルキル、ホルミル、および以下の式:
【化2】

を有する4座金属配位子部分からなる群から選択され、
ここで、
は、以下:
a.C1−5アルキルチオ、
b.ハロ(C1−5)アルキル、
c.ハロ(C1−5)アルコキシ、
d.カルボキシ(C1−5)アルキル、
e.ヒドロキシ、
f.C1−5アルコキシ、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.RおよびRが、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR
i.フェニル(C1−5)アルキル、
j.C6−10アリール、
k.ヘテロアリール、
l.複素環、
m.複素環(C1−5)アルキル、および
n.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、そしてRはスルフヒドリル保護基であり、
そして、
Xは、水素、125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)である、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項2】
、RおよびRが、水素またはC1−5アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
、RおよびRが水素であり、
そして、
が、ハロ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ、C1−5アルコキシまたはNRであり、ここで
およびRは、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、NRであり、ここで
およびRは、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Xが、123Iまたは18Fである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
が、メチルアミノまたはジメチルアミノであり、
が、水素であり、
が、ハロ(C1−5)アルキルまたは(Bu)Sn(C1−5)アルキルであり、
が、ヒドロキシまたはヒドロキシ(C1−5)アルキルであり、
そして、
Xが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
が、ジメチルアミノであり、
が、18フルオロ(C1−5)アルキルであり、
そして、
が、ヒドロキシである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、18フルオロメチルまたは18フルオロエチルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
が、18フルオロエチルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
一般式II:
【化3】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
各場合において、RおよびR10は、独立して、以下:
a.水素、
b.C1−5アルキル、
c.シアノ、
d.トリフルオロメチル、
e.ニトロ、
f.ハロゲン、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.ハロ(C1−5)アルキル、
i.C1−5アルキルチオ、
j.ハロ(C1−5)アルコキシ、
k.カルボキシ(C1−5)アルキル、
l.ヒドロキシ、
m.C1−5アルコキシ、
n.R11およびR12が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1112
o.フェニル(C1−5)アルキル、
p.C6−10アリール、
q.ヘテロアリール、
r.複素環、
s.複素環(C1−5)アルキル、および
t.C3−6シクロアルキル、
u.以下の式:
【化4】

を有する4座金属配位子部分、
からなる群から選択され、ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
ここで、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、そしてRはスルフヒドリル保護基であり、
およびRは、各場合において、独立して、水素、ヒドロキシ、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、ハロゲン、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、およびハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルからなる群から選択されるか、またはRおよびRは、一緒になってカルボニルを形成し得、
そして、
X’は、125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)である、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項11】
が、水素である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
およびRが、各場合において、独立して、水素、ヒドロキシル、C1−5アルキル、ハロゲン、およびハロ(C1−5)アルキルからなる群から選択されるか、またはRおよびRは、一緒になってカルボニルを形成し得る、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
10が、シアノ、ニトロおよびNR1112からなる群から選択され、ここで、
11およびR12は、独立して、水素またはC1−5アルキルであり、
そして、
およびRは、独立して、水素またはヒドロキシルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
10が、NR1112であり、ここで、
11およびR12は、独立して、水素、メチル、またはエチルであり、
そして、
およびRは、ともに水素である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
X’が、123Iまたは18Fである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
一般式III:
【化5】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
nは0または1であり、
13は、以下:
a.C1−5アルキル、
b.シアノ、
c.トリフルオロメチル、
d.ニトロ、
e.ハロ(C1−5)アルキル、
f.C1−5アルキルチオ、
g.ハロゲン、
h.ハロ(C1−5)アルコキシ、
i.カルボキシ(C1−5)アルキル、
j.ヒドロキシ、
k.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
l.C1−5アルコキシ、
m.R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1415
n.フェニル(C1−5)アルキル、
o.C6−10アリール、
p.ヘテロアリール、
q.複素環、
r.複素環(C1−5)アルキル、および
s.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
各場合において、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環、ヘテロアリール、C6−10アリール、(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、
そして、
はスルフヒドリル保護基である、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項17】
13がNR1415であり、ここで、
14およびR15が、独立して、水素またはC1−5アルキルである、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
nが1であり、
16およびR17が、ともに水素であるか、または一緒になってカルボニルを形成し、
そして、
各場合において、R18、R19、R22、R23、R24およびR25が、独立して、水素およびC1−5アルキルからなる群から選択される、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
16、R17、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が水素であり、
そして、
18およびR19がともにC1−5アルキルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
16、R17、R18、R19、R20、R21、R24およびR25が水素であり、
そして、
22およびR23がともにC1−5アルキルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
16およびR17が一緒になってカルボニルを形成する、請求項18に記載の化合物。
【請求項22】
18およびR19がともにC1−5アルキルであり、
そして、
20、R21、R22、R23、R24およびR25が水素である、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
18、R19、R20、R21、R24およびR25が水素であり、
そして、
22およびR23がともにC1−5アルキルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項24】
18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が水素である、請求項21に記載の化合物。
【請求項25】
請求項18に記載の化合物の放射性同位体錯体であって、該錯体が式:
【化6】

を有し、ただし、R24およびR25のうちの一方が以下:
a.水素、
b.C1−5アルキル、
b.トリフルオロメチル、
c.ハロ(C1−5)アルキル、
d.カルボキシ(C1−5)アルキル、
e.フェニル(C1−5)アルキル、
f.C6−10アリール、
g.ヘテロアリール、
h.複素環、
i.複素環(C1−5)アルキル、および
j.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルが、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されている場合には、R24およびR25のうちの他方が非置換の位置を表す、放射性同位体錯体。
【請求項26】
13が、NR1415であり、ここでR14およびR15は、独立して、水素またはC1−5アルキルであり、
16、R17、R18、R19、R20およびR21が水素であり、
24およびR25が水素または非置換であり、
そして、
22およびR23がともにC1−5アルキルである、請求項25に記載の錯体。
【請求項27】
14およびR15が、独立して、水素またはメチルであり、
24およびR25が非置換であり、
そして、
22およびR23がともにメチルである、請求項26に記載の錯体。
【請求項28】
以下の構造:
【化7】

を有する、請求項27に記載の錯体。
【請求項29】
一般式IV:
【化8】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
13、R、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、式IIIについて記載されるとおりであり、
そして、
およびRが、式IIについて記載されるとおりである、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項30】
請求項29に記載の化合物の放射性同位体錯体であって、該錯体が、式:
【化9】

を有する、放射性同位体錯体。
【請求項31】
一般式V:
【化10】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
13が以下:
a.C1−5アルキル、
b.シアノ、
c.トリフルオロメチル、
d.ニトロ、
e.ハロ(C1−5)アルキル、
f.C1−5アルキルチオ、
g.ハロゲン、
h.ハロ(C1−5)アルコキシ、
i.カルボキシ(C1−5)アルキル、
j.ヒドロキシ、
k.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
l.C1−5アルコキシ、
m.R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1415
n.フェニル(C1−5)アルキル、
o.C6−10アリール、
p.ヘテロアリール、
q.複素環、
r.複素環(C1−5)アルキル、および
s.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルが、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
そして、
30およびR31は、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、(C1−5)アルキルカルボキシ、ハロゲン、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、およびハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルからなる群から選択され、
ただし、
13が、R14およびR15のうちの一つが18フルオロ(C1−5)アルキルであるNR1415以外のものである場合には、R30およびR31のうちの一つが、125I、123I、131I、18F、76Br、77Brおよび18フルオロ(C1−5)アルキルからなる群から選択される、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項32】
一般式VI:
【化11】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
13が、式Vについて記載されるとおりであり、
そして、
、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、式IIIについて記載されるとおりである、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項33】
請求項32に記載の化合物の放射性同位体錯体であって、該錯体が、式:
【化12】

を有する、放射性同位体錯体。
【請求項34】
薬学的組成物であって、該組成物が請求項1〜33のいずれか一項に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
【請求項35】
アミロイド沈着物を画像化するための診断用組成物であって、該組成物が、請求項1〜33のいずれか一項に記載の放射性標識化化合物;および薬学的に受容可能な賦形剤または希釈剤を含む、診断用組成物。
【請求項36】
アミロイド沈着物を画像化する方法であって、該方法が、以下:
a.検出可能な量の請求項35に記載の診断用組成物を、哺乳動物に導入する工程;および
b.前記標識化化合物がアミロイド沈着物と会合するために十分な時間を与える工程;および
c.1個以上のアミロイド沈着物と会合した該標識化化合物を検出する工程
を包含する、方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
各場合において、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、(Bu)Sn−、(Bu)Sn(C1−5)アルキル、ホルミル、および以下の式:
【化2】

を有する4座金属配位子部分からなる群から選択され、
ここで、
は、以下:
a.C1−5アルキルチオ、
b.ハロ(C1−5)アルキル、
c.ハロ(C1−5)アルコキシ、
d.カルボキシ(C1−5)アルキル、
e.ヒドロキシ、
f.C1−5アルコキシ、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.RおよびRが、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR
i.フェニル(C1−5)アルキル、
j.C6−10アリール、
k.ヘテロアリール、
l.複素環、
m.複素環(C1−5)アルキル、および
n.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、そしてRはスルフヒドリル保護基であり、
そして、
Xは、水素、125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)である、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項2】
、RおよびRが、水素またはC1−5アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
、RおよびRが水素であり、
そして、
が、ハロ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ、C1−5アルコキシまたはNRであり、ここで
およびRは、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、NRであり、ここで
およびRは、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
Xが、123Iまたは18Fである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
が、メチルアミノまたはジメチルアミノであり、
が、水素であり、
が、ハロ(C1−5)アルキルまたは(Bu)Sn(C1−5)アルキルであり、
が、ヒドロキシまたはヒドロキシ(C1−5)アルキルであり、
そして、
Xが、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
が、ジメチルアミノであり、
が、18フルオロ(C1−5)アルキルであり、
そして、
が、ヒドロキシである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、18フルオロメチルまたは18フルオロエチルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
が、18フルオロエチルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
一般式II:
【化3】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
各場合において、RおよびR10は、独立して、以下:
a.水素、
b.C1−5アルキル、
c.シアノ、
d.トリフルオロメチル、
e.ニトロ、
f.ハロゲン、
g.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
h.ハロ(C1−5)アルキル、
i.C1−5アルキルチオ、
j.ハロ(C1−5)アルコキシ、
k.カルボキシ(C1−5)アルキル、
l.ヒドロキシ、
m.C1−5アルコキシ、
n.R11およびR12が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1112
o.フェニル(C1−5)アルキル、
p.C6−10アリール、
q.ヘテロアリール、
r.複素環、
s.複素環(C1−5)アルキル、および
t.C3−6シクロアルキル、
u.以下の式:
【化4】

を有する4座金属配位子部分、
からなる群から選択され、ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
ここで、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R25、R26、R27、R28およびR29は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、そしてRはスルフヒドリル保護基であり、
およびRは、各場合において、独立して、水素、ヒドロキシ、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、ハロゲン、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、およびハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルからなる群から選択されるか、またはRおよびRは、一緒になってカルボニルを形成し得、
そして、
X’は、125I、123I、131I、18F、76Br、77BrまたはSn(アルキル)である、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項11】
が、水素である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
およびRが、各場合において、独立して、水素、ヒドロキシル、C1−5アルキル、ハロゲン、およびハロ(C1−5)アルキルからなる群から選択されるか、またはRおよびRは、一緒になってカルボニルを形成し得る、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
10が、シアノ、ニトロおよびNR1112からなる群から選択され、ここで、
11およびR12は、独立して、水素またはC1−5アルキルであり、
そして、
およびRは、独立して、水素またはヒドロキシルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
10が、NR1112であり、ここで、
11およびR12は、独立して、水素、メチル、またはエチルであり、
そして、
およびRは、ともに水素である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
X’が、123Iまたは18Fである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
一般式III:
【化5】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
nは0または1であり、
13は、以下:
a.C1−5アルキル、
b.シアノ、
c.トリフルオロメチル、
d.ニトロ、
e.ハロ(C1−5)アルキル、
f.C1−5アルキルチオ、
g.ハロゲン、
h.ハロ(C1−5)アルコキシ、
i.カルボキシ(C1−5)アルキル、
j.ヒドロキシ、
k.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
l.C1−5アルコキシ、
m.R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1415
n.フェニル(C1−5)アルキル、
o.C6−10アリール、
p.ヘテロアリール、
q.複素環、
r.複素環(C1−5)アルキル、および
s.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルは、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
各場合において、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、C1−5アルキル、シアノ、カルボキシ(C1−5)アルキル、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、ニトロ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環、ヘテロアリール、C6−10アリール、(C1−5)アルキルおよびカルボニルからなる群から選択され、
そして、
はスルフヒドリル保護基である、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項17】
13がNR1415であり、ここで、
14およびR15が、独立して、水素またはC1−5アルキルである、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
nが1であり、
16およびR17が、ともに水素であるか、または一緒になってカルボニルを形成し、
そして、
各場合において、R18、R19、R22、R23、R24およびR25が、独立して、水素およびC1−5アルキルからなる群から選択される、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
16、R17、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が水素であり、
そして、
18およびR19がともにC1−5アルキルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
16、R17、R18、R19、R20、R21、R24およびR25が水素であり、
そして、
22およびR23がともにC1−5アルキルである、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
16およびR17が一緒になってカルボニルを形成する、請求項18に記載の化合物。
【請求項22】
18およびR19がともにC1−5アルキルであり、
そして、
20、R21、R22、R23、R24およびR25が水素である、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
18、R19、R20、R21、R24およびR25が水素であり、
そして、
22およびR23がともにC1−5アルキルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項24】
18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が水素である、請求項21に記載の化合物。
【請求項25】
請求項18に記載の化合物の放射性同位体錯体であって、該錯体が式:
【化6】

を有し、ただし、R24およびR25のうちの一方が以下:
a.水素、
b.C1−5アルキル、
b.トリフルオロメチル、
c.ハロ(C1−5)アルキル、
d.カルボキシ(C1−5)アルキル、
e.フェニル(C1−5)アルキル、
f.C6−10アリール、
g.ヘテロアリール、
h.複素環、
i.複素環(C1−5)アルキル、および
j.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルが、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されている場合には、R24およびR25のうちの他方が非置換の位置を表す、放射性同位体錯体。
【請求項26】
13が、NR1415であり、ここで
14およびR15は、独立して、水素またはC1−5アルキルであり、
16、R17、R18、R19、R20およびR21が水素であり、
24およびR25が水素または非置換であり、
そして、
22およびR23がともにC1−5アルキルである、請求項25に記載の錯体。
【請求項27】
14およびR15が、独立して、水素またはメチルであり、
24およびR25が非置換であり、
そして、
22およびR23がともにメチルである、請求項26に記載の錯体。
【請求項28】
以下の構造:
【化7】

を有する、請求項27に記載の錯体。
【請求項29】
一般式IV:
【化8】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
13、R、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、式IIIについて記載されるとおりであり、
そして、
およびRが、式IIについて記載されるとおりである、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項30】
請求項29に記載の化合物の放射性同位体錯体であって、該錯体が、式:
【化9】

を有する、放射性同位体錯体。
【請求項31】
一般式V:
【化10】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
13が以下:
a.C1−5アルキル、
b.シアノ、
c.トリフルオロメチル、
d.ニトロ、
e.ハロ(C1−5)アルキル、
f.C1−5アルキルチオ、
g.ハロゲン、
h.ハロ(C1−5)アルコキシ、
i.カルボキシ(C1−5)アルキル、
j.ヒドロキシ、
k.ヒドロキシ(C1−5)アルキル、
l.C1−5アルコキシ、
m.R14およびR15が、独立して、水素、ハロ(C1−5)アルキルまたはC1−5アルキルである、NR1415
n.フェニル(C1−5)アルキル、
o.C6−10アリール、
p.ヘテロアリール、
q.複素環、
r.複素環(C1−5)アルキル、および
s.C3−6シクロアルキル、
からなる群から選択され、
ここで、該フェニル(C1−5)アルキル、C6−10アリール、ヘテロアリール、複素環、複素環(C1−5)アルキルまたはC3−6シクロアルキルが、C1−5アルキルチオ、C1−5アルキルスルホニル、メトキシ、ヒドロキシ、ジメチルアミノまたはメチルアミノのうちの一つで置換されており、
そして、
30およびR31は、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1−5)アルキル、C1−5アルキル、C1−5アルコキシ、(C1−5)アルキルカルボキシ、ハロゲン、カルボキシ(C1−5)アルキル、トリフルオロメチル、およびハロ(C1−5)アルキル、フェニル(C1−5)アルキル、C3−6シクロアルキル、複素環(C1−5)アルキルからなる群から選択され、
ただし、
13が、R14およびR15のうちの一つが18フルオロ(C1−5)アルキルであるNR1415以外のものである場合には、R30およびR31のうちの一つが、125I、123I、131I、18F、76Br、77Brおよび18フルオロ(C1−5)アルキルからなる群から選択される、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項32】
一般式VI:
【化11】

の化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
13が、式Vについて記載されるとおりであり、
そして、
、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24およびR25が、式IIIについて記載されるとおりである、化合物または該化合物の薬学的に受容可能な塩。
【請求項33】
請求項32に記載の化合物の放射性同位体錯体であって、該錯体が、式:
【化12】

を有する、放射性同位体錯体。
【請求項34】
薬学的組成物であって、該組成物が請求項1〜33のいずれか一項に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
【請求項35】
アミロイド沈着物を画像化するための診断用組成物であって、該組成物が、請求項1〜33のいずれか一項に記載の放射性標識化化合物;および薬学的に受容可能な賦形剤または希釈剤を含む、診断用組成物。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−502220(P2006−502220A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−543154(P2004−543154)
【出願日】平成15年10月6日(2003.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2003/031466
【国際公開番号】WO2004/032975
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(593171363)ザ・トラスティーズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ペンシルベニア (9)
【Fターム(参考)】