説明

アルドステロンシンターゼおよびアロマターゼの阻害のための縮合イミダゾロ誘導体

【課題】アルドステロンシンターゼおよびアロマターゼ阻害剤として、ならびにアルドステロンシンターゼまたはアロマターゼが仲介する障害または疾患の処置のために使用するための新規イミダゾール誘導体の提供。
【解決手段】アルドステロンシンターゼおよびアロマターゼの阻害剤として下式で例示される化合物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

〔式中、
nは2、または3であり;
Rは水素、(C−C)アルキル、または(C−C)アルケニルであり、該(C−C)アルキルおよび(C−C)アルケニルは、−O−Rおよび−N(R)(R)から成る群から独立して選択される1〜5個の置換基で所望により置換されていてよく、ここで、RおよびRは、独立して水素、(C−C)アルキル、アシル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から選択され、これらの各々はハロ、(C−C)アルコキシおよび(C−C)アルキルから成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で所望によりさらに置換されていてよく;または
Rは−C(O)O−R10、または−C(O)N(R11)(R12)であり、ここで、R10、R11およびR12は水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、アリール−(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキルおよびヘテロアリールから成る群から独立して選択され、これらの各々はハロ、ヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキル、およびアリールから成る群から独立して選択される1〜4個の置換基で所望によりさらに置換されていてよく、ここで、R11およびR12はそれらが結合している窒素原子と一体となって所望により3−8員環を形成してよく;
、R、R、R、およびRは水素、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、HN−、(C−C)ハロアルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルコキシ、アリールオキシ、アリール、ヘテロアリール(heretoaryl)、−C(O)OR10、および−N(R13)(R14)から成る群から独立して選択され、該(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールは(C−C)アルキル、ヒドロキシル、ハロ、(C−C)アルコキシ、ニトロ、シアノ、(C−C)ジアルキルアミノ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル(alky)−、および(C−C)ハロアルキルから選択される1〜3個の置換基で所望によりさらに置換されていてよく、該R10は上記の定義と同じ意味を有し、該R13およびR14は、独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)ハロアルキル、(C−C)ハロアルコキシ、アリールおよびシアノから成る群から選択される。ただしR、R、R、R、およびRの3個以上が同時に水素ではない;
13およびR14はそれらが結合している窒素原子と一体となって所望により3−8員環を形成してよく;
RおよびRは、一体となってO、N、またはSから選択される0個または1個のヘテロ原子を含む5−6員環を所望により形成してよく;
およびRは独立して水素、ヒドロキシル、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、フェニル、またはベンジルであり、ここで、フェニルおよびベンジルはハロ、(C−C)アルコキシおよび(C−C)アルキルから成る群から選択される1〜4個の置換基で所望により置換されていてよく;
およびRが同じ炭素原子に結合しているとき、それらは以下の構造式により示される部分(A)を所望により形成してよく:
【化2】

(ここで、RおよびRは独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、アシル、−COOR15または−COR15であり、該R15は水素、(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキル、アリール、または−NHである);または
およびRが同じ炭素原子に結合しているとき、それらが該炭素原子と一緒になって3−8員環を所望により形成してよい。〕
の化合物;または
その薬学的に許容される塩;またはその光学異性体;または光学異性体混合物。
【請求項2】
Rが水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、−C(O)O−R10、または−C(O)N(R11)(R12)であり、該(C−C)アルキルおよび(C−C)アルケニルはヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、ハロ、−NH、または(C−C)ジアルキルアミノから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;
ここで、R10、R11およびR12が独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C10)アリール−(C−C)アルキル−、(C−C)シクロアルキル、または(C−C)アルケニルであり、この各々はハロ、ヒドロキシル、または(C−C)アルコキシから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;ここで、R11およびR12が、それらが結合している窒素原子と一体となって所望により3−8員環を形成してよく;
、R、R、R、およびRが独立して水素、ハロ、シアノ、−NH、(C−C)ジアルキルアミノ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキル、(C−C10)アリール、または(5−9)員ヘテロアリールから選択され、該(C−C)アルコキシ、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキルおよび(C−C10)アリールは、ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキル、−NH、シアノ、ニトロ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、または(C−C)ハロアルキルから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよい。ただしR、R、R、R、およびRの3個以上が同時に水素ではない;RおよびRは、一体となってO、N、またはSから選択される0個または1個のヘテロ原子を含む5−6員環を所望により形成してよく;
およびRが独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、フェニル、またはベンジルであり、該フェニルおよびベンジルは、ハロ、(C−C)アルキル、または(C−C)アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;
およびRが同じ炭素原子に結合しているとき、それらは所望により上記部分(A)を形成してよく、ここで、RおよびRは独立して水素、または(C−C)アルキルであるか、またはRおよびRは該炭素原子と一体となって3−8員環を所望により形成してよい;
請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩;またはその光学異性体;または光学異性体混合物。
【請求項3】
式(III)
【化3】

〔R、R、R、R、R、R、RおよびRは、請求項1で定義のものと同じ意味を有する。〕
の化合物、その薬学的に許容される塩;またはその光学異性体;またはその光学異性体混合物。
【請求項4】
Rが水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、−C(O)O−R10、または−C(O)N(R11)(R12)であり、該(C−C)アルキルおよび(C−C)アルケニルはヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、ハロ、−NH、または(C−C)ジアルキルアミノから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;
ここで、R10、R11およびR12が独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C10)アリール−(C−C)アルキル−、(C−C)シクロアルキル、または(C−C)アルケニルであり、この各々はハロ、ヒドロキシル、または(C−C)アルコキシから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;ここで、R11およびR12はそれらが結合している窒素原子と一体となって所望により3−8員環を形成してよく;
、R、R、R、およびRが独立して水素、ハロ、シアノ、−NH、(C−C)ジアルキルアミノ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキル、(C−C10)アリール、または(5−9)員ヘテロアリールから選択され、該(C−C)アルコキシ、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキルおよび(C−C10)アリールは、ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキル、−NH、シアノ、ニトロ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、または(C−C)ハロアルキルから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよい。ただしR、R、R、R、およびRの3個以上が同時に水素ではない;RおよびRは、一体となってO、N、またはSから選択される0個または1個のヘテロ原子を含む5−6員環を所望により形成してよく;
およびRが独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、フェニル、またはベンジルであり、該フェニルおよびベンジルはハロ、(C−C)アルキル、または(C−C)アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;
およびRが同じ炭素原子に結合しているとき、それらは所望により上記部分(A)を形成してよく、ここで、RおよびRは独立して水素、または(C−C)アルキルであるか、またはRおよびRは該炭素原子と一体となって3−8員環を所望により形成してよい;
請求項3記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩;またはその光学異性体;または光学異性体混合物。
【請求項5】
式(IV)
【化4】

〔R、R、R、R、R、R、RおよびRは、請求項1で定義のものと同じ意味を有する。〕
の化合物、またはその薬学的に許容される塩;またはその光学異性体;またはその光学異性体混合物。
【請求項6】
Rが水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、−C(O)O−R10、または−C(O)N(R11)(R12)であり、該(C−C)アルキルおよび(C−C)アルケニルはヒドロキシル、(C−C)アルコキシ、ハロ、−NH、または(C−C)ジアルキルアミノから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;
ここで、R10、R11およびR12が独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C10)アリール−(C−C)アルキル−、(C−C)シクロアルキル、または(C−C)アルケニルであり、この各々はハロ、ヒドロキシル、または(C−C)アルコキシから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;ここで、R11およびR12はそれらが結合している窒素原子と一体となって所望により3−8員環を形成してよく;
、R、R、R、およびRが独立して水素、ハロ、シアノ、−NH、(C−C)ジアルキルアミノ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキル、(C−C)ハロアルキル、(C−C10)アリール、または(5−9)員ヘテロアリールから選択され、該(C−C)アルコキシ、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキルおよび(C−C10)アリールは、ハロ、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキル、−NH、シアノ、ニトロ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、または(C−C)ハロアルキルから成る群から独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよい。ただしR、R、R、R、およびRの3個以上が同時に水素ではない;RおよびRは、一体となってO、N、またはSから選択される0個または1個のヘテロ原子を含む5−6員環を所望により形成してよく;
およびRが独立して水素、(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、(C−C)アルコキシ、フェニル、またはベンジルであり、該フェニルおよびベンジルはハロ、(C−C)アルキル、または(C−C)アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてよく;
およびRが同じ炭素原子に結合しているとき、それらは所望により上記部分(A)を形成してよく、ここで、RおよびRは独立して水素、または(C−C)アルキルであるか、またはRおよびRは該炭素原子と一体となって3−8員環を所望により形成してよい;
請求項5記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩;またはその光学異性体;または光学異性体混合物。
【請求項7】
対象におけるアルドステロンシンターゼ活性を阻害する方法であって、該対象に治療的有効量の請求項1記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項8】
対象におけるアルドステロンシンターゼが仲介する、またはアルドステロンシンターゼ活性の阻害に応答性の障害または疾患の処置方法であって、該対象に治療的有効量の請求項1記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項9】
対象における障害または疾患がアルドステロンシンターゼの異常活性により特徴付けられる、請求項8記載の方法。
【請求項10】
障害または疾患が低カリウム血症、高血圧、鬱血性心不全、心房細動、腎不全、特に、慢性腎不全、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、シンドロームX、肥満、腎症、心筋梗塞後遺症、冠動脈心疾患、炎症、コラーゲンの形成亢進、心または心筋線維症のような線維症ならびに高血圧および内皮機能不全後のリモデリングから選択される、請求項8記載の方法。
【請求項11】
対象におけるアロマターゼ活性を阻害する方法であって、該対象に治療的有効量の請求項1記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項12】
対象におけるアロマターゼが仲介するまたはアロマターゼ活性の阻害に応答性の障害または疾患の処置方法であって、該対象に治療的有効量の請求項1記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項13】
対象における障害または疾患がアロマターゼの異常活性により特徴付けられる、請求項12記載の方法。
【請求項14】
障害または疾患が女性化乳房、骨粗鬆症、前立腺癌、子宮内膜症、子宮類線維腫、機能障害性子宮出血、子宮内膜増殖症、多嚢胞性卵巣疾患、不妊症、線維嚢胞性乳腺疾患、乳癌および線維嚢胞性乳腺症から選択されるエストロゲン依存性障害または疾患である、請求項12記載の方法。
【請求項15】
治療的有効量の請求項1記載の化合物および1種以上の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項16】
治療的有効量の請求項1記載の化合物と、アンギオテンシンII受容体アンタゴニストまたはその薬学的に許容される塩、HMG−Co−Aレダクターゼ阻害剤またはその薬学的に許容される塩;アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤またはその薬学的に許容される塩;カルシウムチャネルブロッカー(CCB)またはその薬学的に許容される塩;二機能性アンギオテンシン変換酵素/中性エンドペプチダーゼ(ACE/NEP)阻害剤またはその薬学的に許容される塩;エンドセリンアンタゴニストまたはその薬学的に許容される塩;レニン阻害剤またはその薬学的に許容される塩;利尿剤またはその薬学的に許容される塩;ApoA−I摸倣剤;抗糖尿病剤;肥満改善剤;アルドステロン受容体ブロッカー;エンドセリン受容体ブロッカー;CETP阻害剤;Na−K−ATPase膜ポンプ阻害剤;ベータ−アドレナリン受容体ブロッカーまたはアルファ−アドレナリン受容体ブロッカー;中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤;および変力剤から選択される1種または2種またはそれ以上の治療的活性剤を含む、医薬組成物。
【請求項17】
治療的有効量の請求項1記載の化合物と、抗エストロゲン;抗アンドロゲン;ゴナドレリンアゴニスト;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性剤;アルキル化剤;抗新生物代謝拮抗剤;プラチン化合物;タンパク質または脂質キナーゼ活性またはタンパク質または脂質ホスファターゼ活性を標的とする/減少させる化合物、抗血管形成化合物;細胞分化工程を誘発する化合物;モノクローナル抗体;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;ビスホスホネート;ヘパラナーゼ阻害剤;生物学的応答修飾剤;Ras発癌性アイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアーゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;Flt−3活性を標的とする、低下させるまたは阻害する薬剤;HSP90阻害剤;抗増殖性抗体;HDAC阻害剤;セリン/スレオニンmTORキナーゼの活性/機能を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物;ソマトスタチン受容体アンタゴニスト;抗白血病化合物;腫瘍細胞障害アプローチ;EDGバインダー;リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤;S−アデノシルメチオニンデカルボキシラーゼ阻害剤;VEGFまたはVEGFRのモノクローナル抗体;光線照射療法;抗血管新生ステロイド;コルチコステロイド含有インプラント;AT1受容体アンタゴニスト;およびACE阻害剤から選択される1種または2種またはそれ以上の治療的活性因子の有効量を含む、医薬組成物。
【請求項18】
医薬として使用するための、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項19】
対象におけるアルドステロンシンターゼが仲介するまたはアルドステロンシンターゼの阻害に応答性の疾患または障害の処置用医薬組成物の製造のための、請求項1記載の式Iの化合物の使用。
【請求項20】
対象におけるアロマターゼが仲介するまたはアロマターゼの阻害に応答性の疾患または障害の処置用医薬組成物の製造のための、請求項1記載の式Iの化合物の使用。
【請求項21】
医薬として使用するための、請求項15または16または17に記載の医薬組成物。
【請求項22】
対象におけるアルドステロンシンターゼが仲介するまたはアルドステロンシンターゼ活性の阻害に応答性の疾患または障害の処置用医薬の製造のための、請求項15または16記載の医薬組成物の使用。
【請求項23】
対象におけるアロマターゼが仲介するまたはアロマターゼ活性の阻害に応答性の障害または疾患の処置用医薬の製造のための、請求項15または17記載の医薬組成物の使用。

【公開番号】特開2013−6852(P2013−6852A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−185257(P2012−185257)
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【分割の表示】特願2008−528107(P2008−528107)の分割
【原出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】