説明

アルブチンの精製方法

【課題】 アルブチンに含有される不純物の中で問題となっているハイドロキノ
ンを確実に除去して高純度のアルブチンを簡便かつ経済的に製造すること。
【解決手段】 アルブチンを精製するにあたり、ハイドロキノンが混入している
粗アルブチンをアルブチンに対する良溶媒に溶解した溶液をハイドロキノンの
吸着剤と接触させてハイドロキノンを吸着させた後、該吸着剤を濾過・遠心分離
等の操作によってアルブチン溶液から取り除くことにより実質的にハイドロキ
ノンが含まれないアルブチン溶液を得、更に要すれば、アルブチンに対する貧溶
媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒とを混合して結晶化させることに
より上記課題を解決できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬及び化粧品添加剤、工業薬品として有用なアルブチンの高純度
品を得る方法、特に実質的にハイドロキノンを含まない高純度アルブチンの溶液、
結晶並びにそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アルブチン(4−ヒドロキシフェニル−β−D−グルコピラノシド)は、ウワ
ウルシやコケモモ等の植物に含有されるハイドロキノン配糖体である。この化合
物は様々な生理活性を有し、とりわけ、メラニン産生抑制作用、即ち、美白作用
を有していることから、化粧品添加剤として広く使用されている。
【0003】
アルブチンを得る方法としては、ウワウルシ等の植物から抽出する方法がある
が、含量が低い上に夾雑物が多いため、大量に高純度品を得ることが困難であっ
た。そこで、工業的に大量に得る方法として、酵素を用いてグルコースとハイド
ロキノンを縮合させる方法(例えば、特許文献1参照。)、及びグルコースのアセ
チル誘導体とハイドロキノンを化学的に縮合させ、次いで脱保護する方法(例え
ば、特許文献2参照。)が開発された。これらの方法は安価でしかも大量にアル
ブチンを得ることができることから工業的製法として有効であるが、いずれもハ
イドロキノンを原料化合物に用いるため、アルブチンの中にハイドロキノンの混
入が課題となっている。
【0004】
ハイドロキノンは反応性に富み、空気、熱、光に対して不安定で変色や分解を
受けやすい上に毒性の面でも問題があることから、アルブチンに混入しているハ
イドロキノンの除去が強く求められていた。
【0005】
これまで、ハイドロキノンの除去のために反応終了後結晶化を行うことは公知
である。但し、結晶化操作やハイドロキノンの残存量について言及した文献はな
く、エタノール等の低級アルコールが結晶化溶媒として例示されているのみであ
る(例えば、特許文献3及び4参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開平5−176785号公報
【特許文献2】米国特許第3201385号明細書
【特許文献3】特開昭62−226974号公報
【特許文献4】特開2000−344790号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、結晶化操作によって得られたアルブチンには必然的に結晶化溶
媒が含まれることから、結晶化溶媒中のハイドロキノンがアルブチンの結晶に残
存するため、結晶化操作のみでハイドロキノンを除去することは困難である。従
って、ハイドロキノンの除去方法として結晶化操作以外の方法が求められた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記問題点について鋭意検討した結果、活性炭やポリスチレン
系ハイポーラスポリマー樹脂がハイドロキノンを吸着し、アルブチンはほとんど
吸着されないことを見出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明は、
(1)アルブチン中に混在するハイドロキノンを吸着剤で吸着除去させることを
特徴とする実質的にハイドロキノンを含まないアルブチンの精製方法、
(2)吸着剤が活性炭及び/又はポリスチレン系ハイポーラスポリマー樹脂であ
る(1)記載の精製方法、
(3)アルブチンに対する良溶媒に溶解したアルブチン溶液を吸着剤で混在する
ハイドロキノンを吸着除去させることを特徴とする実質的にハイドロキノンを
含まないアルブチン溶液の製造方法、
(4)(3)記載の製造方法でハイドロキノンを吸着除去させた後、アルブチン
に対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒で結晶化させ、実質
的にハイドロキノンを含まないアルブチン結晶の製造方法、
(5)アルブチンに対する良溶媒が水、メタノール及びエタノールの少なくとも
一種以上の溶媒である(3)又は(4)記載の製造方法、
(6)アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒が
1−プロパノール、2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ブ
タノール、2−ブタノール、tert−ブタノールから選ばれる少なくとも一種
以上の溶媒である(4)又は(5)記載の製造方法、
(7)アルブチンに対する良溶媒が水であり、混在するハイドロキノンの吸着剤
が活性炭であり、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和し
うる溶媒が2−プロパノールである(4)記載の製造方法、に関するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、アルブチンに含有される不純物の中で問題となっているハイ
ドロキノンを確実に除去して高純度のアルブチンを簡便かつ経済的に製造でき、
化粧品、医薬品原料に供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法は、アルブチンを精製するにあたり、ハイドロキノンが混入して
いる粗アルブチンをアルブチンに対する良溶媒に溶解した溶液をハイドロキノ
ンの吸着剤と接触させてハイドロキノンを吸着させた後、該吸着剤を濾過・遠心
分離等の操作によってアルブチン溶液から取り除くことにより実質的にハイド
ロキノンが含まれないアルブチン溶液を得、更に要すれば、アルブチンに対する
貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒とを混合して結晶化させるこ
とにより実施することができる。
【0012】
本発明に供される粗アルブチンは、いかなる由来のアルブチンであってもよい。
例えば、下記一般式
【化1】


(式中、R〜Rは水素原子又はアセチル基を示し、すべてが同時に水素原子
ではない。)で示されるアセチル化アルブチンを脱アセチル化して得られるもの、
植物等から抽出したものであってもよい。また、アセチル化アルブチンをアルコ
ラート−アルコール(例えば、ナトリウムメチラート−メタノール等)を用いて
脱アセチル化して得られる粗アルブチンには、反応により生じる酢酸エステル
(例えば、酢酸メチル等)やアルコール(例えば、メタノール等)が残存しても
かまわない。
【0013】
本発明において、アルブチンに対する良溶媒とは水、メタノール及びエタノー
ルの少なくとも一種以上の溶媒であるが、より具体的には水、メタノール或いは
エタノールの単独溶媒、水とメタノール或いは水とエタノールの混合溶媒が挙げ
られ、好ましくは水である。
【0014】
本発明において、ハイドロキノンの吸着剤としては、アルブチンに対する良溶
媒に不溶で、アルブチンと化学反応を起こさず、しかもアルブチンをほとんど吸
着しない性質をもつ必要がある。これらの条件を満たすものとしては、活性炭、
ダイヤイオンHP20(三菱化学社製)、アンバーライトXAD−2(ローム・
アンド・ハース社製)等のポリスチレン系ハイポーラスポリマー樹脂等が挙げら
れ、好ましくは活性炭である。とりわけ、活性炭は、他の不純物(アセチル化ア
ルブチンの脱アセチル化反応の際に生ずる副反応物等)も同時に吸着除去できる
利点も有している。
【0015】
本発明に用いる活性炭は、いかなる形態のものでよく、例えば、顆粒状、粉末
状、破砕状、棒状等の形態のものでもよい。また、中性、アルカリ性及び酸洗浄
されたものでもよい。
【0016】
本発明に用いる吸着剤の量は、吸着剤の種類やハイドロキノンの含有量によっ
て異なるが、通常、アルブチンに対して0.1〜50%(w/w)の範囲であり、
好ましくは、0.5〜5%(w/w)の範囲である。
【0017】
アルブチンに対する良溶媒で粗アルブチンを溶解した溶液(以下、粗アルブチ
ン溶液という。)に当該吸着剤を接触させる方法としては、粗アルブチン溶液に
当該吸着剤を添加して撹拌する方法が挙げられる。撹拌下で接触させる場合、撹
拌装置及び操作条件が好適に使用される。この方法による撹拌時間は、吸着剤の
添加量や使用する溶媒によって異なるが、通常、10分〜5時間の範囲であり、
好ましくは、30分〜1時間程度である。また、撹拌時の温度は吸着剤や溶媒の
種類によって異なるが、通常、0℃〜溶媒の沸点の範囲で、好ましくは、20℃
〜60℃の範囲である。当該吸着剤は濾過、遠心分離等によって除くことができ
るが、濾過する場合、要すればソルカフロック(水沢化学社製)等の濾過助剤を
加えて濾過してもよい。
【0018】
また、粗アルブチン溶液に吸着剤を接触させる方法として、当該吸着剤を充填
したカラムに粗アルブチン溶液を通過させ、要すればアルブチンに対する良溶媒
でカラムから溶出させる方法を用いてもよい。
【0019】
粗アルブチン溶液に吸着剤を接触させて得ることのできる実質的にハイドロ
キノンを含まないアルブチン溶液(以下、アルブチン溶液という。)をアルブチ
ンに対して貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒を混合することに
よって、実質的にハイドロキノンを含まないアルブチンの結晶を得ることができ
る。
【0020】
本発明において、アルブチンを晶出させるために用いるアルブチンに対する貧
溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒(以下、晶出溶媒という。)は、
メタノール及びエタノール以外のアルカノールから選ばれる少なくとも一種以
上の溶媒であるが、より具体的には、1−プロパノール、2−プロパノール、2
−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブ
タノールの単独或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくは、2−プロパノ
ールである。
【0021】
晶出溶媒の量は特に限定はないが、経済性の面から、通常、アルブチン溶液に
対して容積比で0.1倍〜20倍の範囲であり、好ましくは、0.3倍〜10倍
の範囲であり、より好ましくは、0.5〜5倍の範囲である。
【0022】
また、アルブチン溶液中のアルブチンの濃度は、100g/L〜700g/L
の範囲が好ましく、より好ましくは、300g/L〜400g/Lの範囲であり、
この範囲内の濃度にするため、アルブチン溶液を適宜良溶媒で希釈或いは濃縮し
てもよい。
【0023】
アルブチン溶液或いはその希釈液又はその濃縮液と晶出溶媒との混合操作は、
撹拌で行っても、また、特に撹拌を行わなくてもよい。混合する順序は、晶出溶
媒にアルブチン溶液或いはその希釈液又はその濃縮液を添加してもよいし、その
逆であってもよい。混合するときの温度は、特に限定はなく、冷却下〜晶出溶媒
の沸点の範囲から作業上問題のない温度条件を適宜選べばよいが、通常、10℃
〜100℃の範囲であり、好ましくは、30℃〜70℃の範囲である。
【0024】
本発明の方法により晶出したアルブチンの結晶は、常法(遠心分離あるいは濾
過等)により、混合液から分離・採取することができる。
【0025】
本発明において、分離、採取したアルブチンの結晶から残存する溶媒を除去す
るため、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒
(以下、洗浄溶媒という。)で洗浄してもよい。
【0026】
洗浄溶媒は、メタノール及びエタノール以外のアルカノールから選ばれる少な
くとも一種以上の溶媒であるが、より具体的には、1−プロパノール、2−プロ
パノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、
tert−ブタノールの単独或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、晶出溶媒と異
なってもよいが、回収のしやすさから、同一であることが好ましい。
【0027】
得られたアルブチンの結晶は、所望により乾燥させてもよい。乾燥方法は、特
に限定はなく、常法(たとえば、減圧乾燥、加熱乾燥、風乾等)により、適宜実
施すればよい。
【0028】
本発明において、ハイドロキノンを実質的に含まないとは、HPLCにおいて
ハイドロキノンが検出できない程度のものをいう。
実施例
【0029】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって
限定されるものではない。
粗アルブチンの合成例
【0030】
4−アセチルオキシフェニル−2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノシド20gにメタノール100mL及び28%ナトリウムメ
トキシド−メタノール溶液0.2mLを加え、撹拌しながら4時間加熱還流した。
反応液を室温に冷却し、0.1N塩酸を滴下してpH6に調節後、減圧濃縮した。
残留物にエタノール25mLを加え、一夜冷蔵庫中に放置して粗アルブチン9.
5gを得た。
得られた粗アルブチンの組成をHPLC(UV280nm)で分析するとアル
ブチン:97.8面積%、ハイドロキノン:0.32面積%であった。
実施例1
【0031】
合成例で得られた粗アルブチン9gを水45mLに溶解し、活性炭(強力白鷺、
日本エンバイロケミカルズ社製)130mgを加え、40℃で30分間撹拌した
後、活性炭を濾過し、水20mLで洗浄した。濾液と洗液を合わせ、約20mL
まで減圧濃縮後、濃縮液に2−プロパノール50mLを加えて50℃に加熱しな
がら4時間撹拌した。更に室温で一夜撹拌し、析出した結晶を濾過し、2−プロ
パノール20mLで洗浄後、乾燥してアルブチンの白色結晶7.8g(融点19
9℃)を得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9
面積%、ハイドロキノン:未検出で0.001面積%以下であった。
実施例2
【0032】
4−アセチルオキシフェニル−2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノシド120gにメタノール500mL及び28%ナトリウム
メトキシドメタノール溶液1.2mLを加え、撹拌しながら4時間加熱還流した。
反応液を室温に冷却し、0.1N塩酸を滴下してpH6に調節後、活性炭(強力
白鷺)1.8gを加えて40〜45℃に加熱しながら1時間撹拌した。活性炭を
濾過し、濾液を約200mLまで減圧濃縮した。濃縮液に2−プロパノール30
0mLを加え、50℃で3時間撹拌後、室温で一夜撹拌した。析出した結晶を濾
過し、2−プロパノール100mLで洗浄後、乾燥してアルブチンの白色結晶5
6.8g(融点199℃)を得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9
面積%、ハイドロキノン:未検出で0.001面積%以下であった。
実施例3
【0033】
合成例で得られた粗アルブチン9gを50%エタノール水30mLに加え、5
0℃に過熱して溶解させた後、活性炭(強力白鷺)150mgを加え、同温度で
30分間撹拌した。活性炭を濾過し、50%エタノール水10mLで洗浄した。
濾液と洗液を合わせ、約15mLまで減圧濃縮後、濃縮液に2−プロパノール5
0mLを加えて50℃に加熱しながら4時間撹拌した。更に室温で一夜撹拌し、
析出した結晶を濾過し、2−プロパノール20mLで洗浄後、乾燥してアルブチ
ンの白色結晶7.3g(融点199℃)を得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9
面積%、ハイドロキノン:未検出で0.001面積%以下であった。
実施例4
【0034】
合成例で得られた粗アルブチン9gを水50mLに溶解し、ダイヤイオンHP
20樹脂3mLを加え、室温で30分間撹拌した後、樹脂を濾過し、水10mL
で洗浄した。濾液と洗液を合わせ、約20mLまで減圧濃縮した。濃縮液に2−
プロパノール50mLを加えて50℃に加熱しながら4時間撹拌後、室温で一夜
撹拌した。析出した結晶を濾過し、2−プロパノール20mLで洗浄後、乾燥し
てアルブチンの白色結晶7.8g(融点199℃)を得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9
面積%、ハイドロキノン:未検出で0.001面積%以下であった。
実施例5
【0035】
合成例で得られた粗アルブチン50gを水200mLに溶解し、この溶液をダ
イヤイオンHP20を充填したカラム25mLに1時間かけて通過させた後、カ
ラムを水50mLで洗浄した。通過液と洗液を合わせ、約100mLまで減圧濃
縮後、濃縮液に2−プロパノール500mLを加えて50℃に加熱しながら4時
間撹拌した。更に室温で一夜撹拌し、析出した結晶を濾過し、2−プロパノール
100mLで洗浄後、乾燥してアルブチンの白色結晶42.8g(融点199℃)
を得た。
結晶の純度をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.9
面積%、ハイドロキノン:未検出で0.001面積%以下であった。
実施例6
【0036】
合成例で得られた粗アルブチン10gを水60mLに溶解し、活性炭(強力白
鷺)130mgを加え、40℃で30分間撹拌した後、活性炭を濾過し、水20
mLで洗浄してアルブチンの水溶液を得た。
水溶液中の成分をHPLC(UV280nm)で分析するとアルブチン:99.
8面積%、ハイドロキノン:未検出で0.001面積%以下であった。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明により、アルブチンに含有される不純物の中で問題となっているハイド
ロキノンを確実に除去して高純度のアルブチンを簡便かつ経済的に提供できる。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルブチン中に混在するハイドロキノンを吸着剤で吸着除去させる
ことを特徴とする実質的にハイドロキノンを含まないアルブチンの精製方法。
【請求項2】
吸着剤が活性炭及び/又はポリスチレン系ハイポーラスポリマー樹
脂である請求項1記載の精製方法。
【請求項3】
アルブチンに対する良溶媒に溶解したアルブチン溶液を吸着剤で混
在するハイドロキノンを吸着除去させることを特徴とする実質的にハイドロキ
ノンを含まないアルブチン溶液の製造方法。
【請求項4】
請求項3記載の製造方法でハイドロキノンを吸着除去させた後、ア
ルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる溶媒で結晶化さ
せ、実質的にハイドロキノンを含まないアルブチン結晶の製造方法。
【請求項5】
アルブチンに対する良溶媒が水、メタノール及びエタノールの少な
くとも一種以上の溶媒である請求項3又は4記載の製造方法。
【請求項6】
アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と混和しうる
溶媒が1−プロパノール、2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、
1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノールから選ばれる少なくと
も一種以上の溶媒である請求項4又は5記載の製造方法。
【請求項7】
アルブチンに対する良溶媒が水であり、混在するハイドロキノンの
吸着剤が活性炭であり、アルブチンに対する貧溶媒であって、かつ当該良溶媒と
混和しうる溶媒が2−プロパノールである請求項4記載の製造方法。



【公開番号】特開2006−160615(P2006−160615A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−349936(P2004−349936)
【出願日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(396020464)株式会社エーピーアイ コーポレーション (39)
【Fターム(参考)】