説明

アルブミン融合蛋白質

【課題】天然または組換えにより産生された治療剤単独よりも高いインビボ血漿安定性を保持し、およびより少ない頻度での投与を可能にし、それにより患者への潜在的な副作用を軽減する安定化された形態の治療用アルブミンを提供する。
【解決手段】治療用アルブミン融合蛋白質をコードするポリヌクレオチド、治療用アルブミン融合蛋白質、組成物、医薬組成物、処方およびキットに関する。該アルブミン融合蛋白質をコードする核酸分子、これらの核酸を含むベクター、これらの核酸ベクターを用いて形質転換された宿主細胞、および該アルブミン融合蛋白質の調製方法、ならびにこれらの核酸、ベクターおよび/または宿主細胞の使用方法も包含される。さらに、アルブミン融合蛋白質を含有する医薬組成物および該アルブミン融合蛋白質を用いた疾患、障害または状態の処置、予防または改善方法も包含する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)治療用蛋白質:Xと、配列番号:1のアミノ酸配列を含むアルブミン;
(b)治療用蛋白質:Xと、アルブミン活性を有する配列番号:1のアミノ酸配列の断片もしくは変異体;
(c)治療用蛋白質:Xと、非融合状態の治療用蛋白質:Xの貯蔵寿命と比べて治療用蛋白質:Xの貯蔵寿命を延長し得るアルブミン活性をさらに有する、配列番号:1のアミノ酸配列の断片もしくは変異体;
(d)治療用蛋白質:Xと、アルブミン活性を有し、さらに配列番号:1のアミノ酸1〜387のアミノ酸配列を含む、配列番号:1のアミノ酸配列の断片もしくは変異体;
(e)治療用蛋白質:Xの生物活性を有する治療用蛋白質:Xの断片もしくは変異体と、配列番号:1のアミノ酸配列を含むアルブミン;
(f)治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体と、(a)〜(e)のアルブミンまたはその断片もしくは変異体、ここで、該治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体は、アルブミンのN−末端またはアルブミンの断片もしくは変異体のN−末端に融合されている;
(g)治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体と、(a)〜(e)のアルブミンまたはその断片もしくは変異体、ここで、該治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体は、アルブミンのC−末端またはアルブミンの断片もしくは変異体のC−末端に融合されている;
(h)治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体と、(a)〜(e)のアルブミンまたはその断片もしくは変異体、ここで、該治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体は、アルブミンのN−末端およびC−末端またはアルブミンの断片もしくは変異体のN−末端およびC−末端に融合されている;
(i)第一の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体、および第二の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体を含み、第一の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体は第二の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体と異なるものである、治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体と、(a)〜(e)のアルブミンまたはその断片もしくは変異体;
(j)治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体と、(a)〜(i)のアルブミンまたはその断片もしくは変異体、ここで、該治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体はリンカーによりアルブミンまたはアルブミンの断片もしくは変異体から分離されている;および
(k)治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体と、(a)〜(j)のアルブミンまたはその断片もしくは変異体、ここで、アルブミン融合蛋白質は、以下の式:
R1−L−R2;R2−L−R1;またはR1−L−R2−L−R1
を有し、さらに、R1は治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体であり、Lはペプチドリンカーであり、およびR2は配列番号:1のアミノ酸配列を含むアルブミンまたはアルブミンの断片もしくは変異体である;
からなる群より選択されるメンバーを含む、アルブミン融合蛋白質。
【請求項2】
アルブミン融合蛋白質の貯蔵寿命または血漿安定性が、非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体の貯蔵寿命または血漿安定性よりも大きい、請求項1記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項3】
アルブミンまたはその断片もしくは変異体に融合された治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビトロ生物活性が、非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビトロ生物活性よりも大きい、請求項1記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項4】
アルブミンまたはその断片もしくは変異体に融合された治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビボ生物活性が、非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビボ生物活性よりも大きい、請求項1記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項5】
配列番号:1のアミノ酸配列またはその断片もしくは変異体を含むアルブミンまたはその断片もしくは変異体に挿入された治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体を含む、アルブミン融合蛋白質。
【請求項6】
(a)配列番号:1のアミノ酸54〜61;
(b)配列番号:1のアミノ酸76〜89;
(c)配列番号:1のアミノ酸92〜100;
(d)配列番号:1のアミノ酸170〜176;
(e)配列番号:1のアミノ酸247〜252;
(f)配列番号:1のアミノ酸266〜277;
(g)配列番号:1のアミノ酸280〜288;
(h)配列番号:1のアミノ酸362〜368;
(i)配列番号:1のアミノ酸439〜447;
(j)配列番号:1のアミノ酸462〜475;
(k)配列番号:1のアミノ酸478〜486;および
(1)配列番号:1のアミノ酸560〜566:
からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むアルブミンまたはその断片もしくは変異体に挿入された治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体を含む、アルブミン融合蛋白質。
【請求項7】
非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体の貯蔵寿命または血漿安定性と比べて、治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体の貯蔵寿命または血漿安定性を延長するのに十分なアルブミンの部分を含む、請求項5記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項8】
非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体の貯蔵寿命または血漿安定性と比べて、治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体の貯蔵寿命または血漿安定性を延長するのに十分なアルブミンの部分を含む、請求項6記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項9】
非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビトロ生物活性と比べて、アルブミンに融合された治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビトロ生物活性を延長するのに十分なアルブミンの部分を含む、請求項5記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項10】
非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビトロ生物活性と比べて、アルブミンに融合された治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビトロ生物活性を延長するのに十分なアルブミンの部分を含む、請求項6記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項11】
非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビボ生物活性と比べて、アルブミンに融合された治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビボ生物活性を延長するのに十分なアルブミンの部分を含む、請求項5記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項12】
非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビボ生物活性と比べて、アルブミンに融合された治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体のインビボ生物活性を延長するのに十分なアルブミンの部分を含む、請求項6記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項13】
グリコシル化されていない、請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項14】
酵母において発現される、請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項15】
酵母がグリコシル化欠損である、請求項14記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項16】
酵母がグリコシル化およびプロテアーゼ欠損である、請求項14記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項17】
哺乳類細胞により発現される、請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項18】
アルブミン融合蛋白質が培養下の哺乳類細胞により発現される、請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項19】
アルブミン融合蛋白質が分泌リーダー配列をさらに含む、請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質。
【請求項20】
請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質および医薬上許容される担体を含む、組成物。
【請求項21】
請求項20記載の組成物を含むキット。
【請求項22】
請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質を投与する段階を含む、患者における疾患または障害の処置方法。
【請求項23】
該疾患または障害が適応症:Yを含む、請求項22記載の方法。
【請求項24】
有効量の請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質を投与する段階を含む、治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体により調節される疾患または障害を有する患者の処置方法。
【請求項25】
該疾患または障害が適応症:Yである、請求項24記載の方法。
【請求項26】
非融合状態の治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体の貯蔵寿命と比べて、治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体の貯蔵寿命または血漿安定性を延長するのに十分なアルブミンまたはその断片もしくは変異体に治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体を融合させる工程を含む、治療用蛋白質:Xまたはその断片もしくは変異体の貯蔵寿命または血漿安定性を延長する方法。
【請求項27】
請求項1〜12いずれか1項に記載のアルブミン融合蛋白質をコードするポリヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
【請求項28】
請求項27記載の核酸分子を含む、ベクター。
【請求項29】
請求項28記載の核酸分子を含む、宿主細胞。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−140448(P2012−140448A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−41914(P2012−41914)
【出願日】平成24年2月28日(2012.2.28)
【分割の表示】特願2006−553197(P2006−553197)の分割
【原出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【出願人】(597018381)ヒューマン ジノーム サイエンシーズ, インコーポレイテッド (44)
【氏名又は名称原語表記】Human Genome Sciences, Inc.
【Fターム(参考)】