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アルミノケイ酸カルシウム薬
説明

アルミノケイ酸カルシウム薬

下痢症状を治療する組成物および方法であって、該方法は、有効量の単離されたアルミノケイ酸カルシウム止瀉薬(「CASAD」)(ここで、該単離されたCASADは、T4−ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有しない)を投与すること;ある時間待つこと;および下痢症状が軽減されるまで該組成物の投与を繰り返すことを利用する。下痢症状は、慢性または感染性疾患、炎症性タンパク質、治療を必要とする対象に薬物を使用する治療、化学療法薬を使用する治療に付随する可能性がある。単離されたCASADは、炎症性タンパク質、薬物性代謝産物、および化学療法薬を結合する能力を有する。単離されたCASADは、錠剤、散剤、または懸濁液形態などの任意の適切な形態で投与することができ、かつ経口などの任意の適切な経路で投与することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる、2006年6月27日出願の「Calcium Aluminosilicate Pharmaceutical」と題する米国特許仮出願第60/816827号に基づく優先権を主張する。
【0002】
連邦政府後援の研究の下でなされた発明に対する権利の記述
本発明の展開に連邦政府の交付金または基金は使用されていない。
【背景技術】
【0003】
本発明は、広くは、粘土をベースにした組成物、ならびに下痢の予防および治療方法に関する。より具体的には、本発明は、対象における化学療法薬での治療に付随する可能性のある下痢を治療するための支持療法として使用するための経口組成物に関する。その他の考え得る原因は、放射線、慢性疾患、感染性疾患、炎症性タンパク質(例えば、TNF−α)、および対象に下痢を引き起こすその他の薬物を用いる治療である。該組成物は、有効量の単離されたアルミノケイ酸カルシウム止瀉薬(「CASAD」)を含有し、ここで、単離されたCASADは、T4−ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有しない。単離されたCASADは、炎症性タンパク質および薬物性代謝産物に加え、化学療法薬を結合する能力を有する。該組成物および方法は、錠剤、散剤または懸濁液形態などの任意の適切な形態で投与することができ、経口治療を含む任意の適切な治療の一部として使用することができる。加えて、本発明の粘土は、食餌中に自然に見出される重要なビタミンおよび微量栄養素の被治療系での利用を妨害しない。本発明の単離されたCASADは、胃腸管中での高い親和性および吸収力をもって直接的に化学療法薬を結合し、消化管への曝露の著しい低下をもたらすことができる。
【0004】
(下痢)
原因:下痢性疾患は、世界中での5つの主要死亡原因の1つにあたり、幼児死亡の主要原因である。下痢が、正常な健康な個体における「厄介な疾患」と考えられる米国においてさえ、罹患率および死亡率は、かなりのものである。下痢は、1日につき200gを超える糞便重量として定義することができる。しかし、糞便を捕集し、重量を測定することは、実際的でもないし、臨床研究の場合を除けば必要でもないので、この定義は、臨床的価値がほとんどない。妥当で役立つ定義は、1日につき3回以上のゆるいまたは水様の糞便、あるいは個体の基準に基づいて明確な堅さの低下および頻度の増加である。下痢が14日間持続する場合、その下痢は、持続性と見なすことができ、用語、慢性下痢は、一般に、少なくとも1カ月間持続する下痢を指す。図1は、急性下痢を評価する方法の流れ図を示す。
【0005】
通常、下痢の主要原因は、集団の社会経済的状況によって左右される。発展途上国において、慢性下痢は、慢性の細菌感染症、マイコバクテリア感染症、および寄生虫感染症によって、頻繁に引き起こされるが、機能障害、吸収不良、クローン病、潰瘍性大腸炎、および炎症性腸疾患も、一般的である。先進国において、一般的な原因は、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患、吸収不良症候群、(特に、免疫不全患者の)慢性感染症、および化学療法または放射線療法を受けている患者である。
【0006】
下痢は、腸による水分吸収障害および/または活発な水分分泌による、糞便の水分含有量の増加を反映する。重症の感染性下痢では、便通の回数が、1日に20回またはそれ以上に達し、20分または30分毎に排便が起こる可能性もある。この状況で、1日の糞便総容積は、2リットルを超え、結果としての多量の水分減少および低カリウム血症を伴う可能性がある。急性下痢を有するほとんどの患者は、1日に3〜7回の便通を有し、1日の糞便総容積は1リットル未満である。
【0007】
米国および他の先進国における急性下痢の総合的負担は、十分には研究されていない。したがって、下痢の経済的影響は、特に社会的費用を考察する場合に、十分には定量化されていない。1つの概算は、慢性下痢が、労働損失からだけでも1年に3億5000万ドルを超える費用を費やしていることを示唆している(Everhart,JE(編)「Digestive Disease in the United States:Epidemiology and impact」NIH Publ 94−1447、Bethesda メリーランド州:米国国立衛生研究所、1994年)。さらに、慢性下痢は、生活の質を低下させることが示されている。しかし、これが起こる度合いの正確な評価は、確立されていない。1つの説明は、疾患に特異的な生活の質の十分に検証された研究手段はまだ開発されていないということである。さらに、大きな患者群での生活の質を測定するための研究は、試みられていない。慢性下痢は、HIV感染患者における生活の質の低下に関する独立した前兆である。
【0008】
感染性または非感染性の原因は、急性下痢の原因である可能性があり、選ばれた患者では、双方の原因が同時に発生する場合もある。下痢の非感染性原因には、薬物、食物アレルギー、炎症性腸疾患などの原発性胃腸疾患、ならびに甲状腺中毒症およびカルチノイド症候群などのその他の疾患状態が含まれる。様々な感染症疾患が急性下痢を引き起こす。図2に、一般に、急性胃腸疾病を引き起こす薬剤を示す。
【0009】
一般に、原因が、ウイルスを含む感染症であろうと、非感染性であろうと、急性下痢のほとんどの症例は、自己限定性である。急性下痢は、ほとんどの場合、食物媒介性疾病のため発生するが、レクリエーション用の水(例えば、水泳または徒渉プール)に関連した水媒介性の大発生によって誘発される他の原因による急性下痢が存在する。これらの大発生のほぼ半分が、胃腸炎を伴うと推定されている。大発生は、処理された水源中のクリプトスポリジウム(50%)および真水源中の毒素産生性大腸菌(25%)およびノロウイルス(25%)と関連していることが最も多い。最も一般的な細菌性病原体の出現率は、カンピロバクター−2.33%(分離株の42%)、サルモネラ−1.82%(分離株の32%)、シゲラ−1.06%(分離株の19%)、主な腸管出血性菌株である大腸菌O157:H7−全体で0.39%(分離株の7%)であったが、肉眼で見える血性分離株中でさらにより一般的である(肉眼で血液を認めない標本中での0.14%に対して7.8%)。エルシニア、リステリア、およびビブリオが原因であるのは、それぞれ、症例の1%未満である。医療的手当てを求め、調査されるのは、患者のうちわずかな部分だけなので、これらのデータについての重要な制約は、選択が偏向している可能性があることである。さらに、ウイルス性胃腸炎の医療上重要な原因である少なくとも4種のウイルス性病原体、すなわち、ノロウイルス(ノーウォーク様ウイルスとしても知られる)、ロタウイルス、腸内アデノウイルス、およびアストロウイルスが存在する。
【0010】
寄生虫性病原体も、先進国における下痢の病因作用物質である。いくつかの寄生虫性病原体には、サイクロスポーラ、ランブル鞭毛虫、クリプトスポリジウム、およびエントアメーバ・ヒストリチカが含まれる。当業者は、選んだ集団が、腸内病原体への感染に関してより大きな危険にさらされていることを認識するであろう。例えば、下痢は、免疫不全宿主において一般的であり、出現率は、免疫適格患者と免疫不全患者で異なり得る。リンパ腫、骨髄移植、またはヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症などの免疫不全を起こす疾病を有する個体は、特にこの危険にさらされている可能性がある。下痢は、先進国では後天性免疫不全症候群(AIDS)を有する患者の最大60%で、発展途上国ではAIDSを有する患者の95%程で報告されている。AIDSの前に、最も一般的な病原体には、寄生虫生物体であるクリプトスポリジウム・パルブム、イソスポーラ・ベリ、サイクロスポーラおよび微胞子虫;細菌性病原体であるサルモネラ・エンテリチディス、カンピロバクター、シゲラ種およびマイコバクテリウム・アビウム・コンプレックス;ならびにウイルス性病原体であるサイトメガロウイルス、単純ヘルペスおよびアデノウイルスが含まれていた。
【0011】
これらの生物体が、AIDSを有する患者の下痢性疾患の原因として確認されている頻度は、おそらく、高活性抗レトロウイルス療法(HAART)の使用との関連で低下してきたが、下痢性疾病は、相変わらずこれらの患者での一般的な症候群である。
【0012】
院内下痢は、入院の少なくとも72時間後に新たに始まる下痢として定義される。総合的な研究は、限られているが、院内下痢は、入院者の滞在期間を、成人では平均で1週間を超える程度まで、高齢者では1カ月を超える程度まで増大させると思われる。発生率および死亡率は、70歳を超える患者で最も高い。
【0013】
クリプトストリジウム・ディフィシレ(C.difficile)は、2歳以下の子供の50%程度の、2歳を超える個体ではより低頻度の正常な腸内細菌叢の一部であり得る、胞子を形成する細菌である。C.difficileは、偽膜性大腸炎および抗生物質起因性下痢の主要原因である。C.difficileに関連する疾患は、正常な腸内細菌叢が、変更され、C.difficileが、腸管中で繁茂し、水様性下痢を引き起こす毒素を産生することを許容する場合に発生する。反復浣腸、長期の経鼻胃管挿入および胃腸管手術は、その人の該疾患の発症リスクを増大する。抗生物質、特にペニシリン(アンピシリン)、クリンダマイシンおよびセファロスポリンの乱用も、正常な腸内細菌叢を変更し、C.difficile性下痢を発症するリスクを増大する可能性がある。
【0014】
C.difficile疾患の軽い症例は、頻繁で不快な臭いのする水様糞便によって特徴付けられる。偽膜性大腸炎を暗示するより重症の症状には、血液および粘液質、ならびに腹部疝痛を含む下痢が含まれる。異常な心律動が発生する可能性もある。
【0015】
化学療法誘発性下痢(CID)は、年間ベースで数千人の患者が発生する。CIDは、通常、フルオロピリミジン類(特に、5−フルオロウラシル[5−FU])、イリノテカン、メトトレキサート、およびシスプラチンで説明される。しかし、当業者は、その他の化学療法薬も下痢を引き起こす場合があることを認識するであろう。下痢は、しばしば、用量規制性であり、フルオロピリミジン、イリノテカンおよび/またはその他の化学療法薬を含む治療計画の主要な毒性の源泉である。
【0016】
例えば、5−FUおよびイリノテカンは、双方とも、腸粘膜に急性傷害を引き起こし、上皮の欠損をもたらす。理論によって拘束されることを望むものではないが、5−FUは、陰窩細胞の有糸分裂停止を引き起こし、未成熟分泌陰窩細胞と成熟絨毛腸細胞との比率の増大につながる。小腸を出る流体の容積増加は、大腸の吸収能力を上回り、臨床上重大な下痢につながる。
【0017】
イリノテカンなどの化合物で、早期に始まる下痢は、薬物点滴の最中または数時間以内に、患者の45〜50%に発生し、コリン作動的に仲介される。この効果は、該薬物のアセチルコリンとの構造類似性のためと考えられる。対照的に、後期のイリノテカン付随性下痢は、コリン作動的には介在されない。後期下痢の病態生理学は、多因子性であると思われ、腸粘膜に対する直接的な毒性効果に加え、異常運動および分泌因子からの寄与を伴う。
【0018】
イリノテカンは、上皮空砲形成、およびムチン分泌過剰を暗示する杯細胞過形成などの、アポトーシスに付随する粘膜変化を引き起こす。他方、実験的研究は、抗生物質での腸内β−グルクロニダーゼ活性の阻害が、粘膜損傷を保護し下痢を改善できることを示している。
【0019】
アントラサイクリン(商品名アドリアマイシン(登録商標)を有するドキソルビシン)の使用は、胃腸の問題に関連している場合がある。急性の悪心および嘔吐は、頻繁に起こり、重症である可能性もある。これは、制吐療法によって軽減できる。粘膜炎(口内炎および食道炎)は、投与の5〜10日後に発生する可能性がある。その影響は、深刻であり、潰瘍化につながる可能性があり、重症感染症の発端部位になる。連続する3日間のドキソルビシン投与からなる投与計画は、粘膜炎のより大きな発生率および重症度をもたらす。大腸、特に盲腸の潰瘍化および壊死が発生し、致死的である場合もある出血または重症感染症をもたらす可能性がある。この反応は、シタラビンと組み合わせた3日間コースのドキソルビシンで治療された急性非リンパ球性白血病を有する患者で報告されている。食欲不振および下痢も報告されている。
【0020】
シスプラチンは、頭部および頚部、乳房、胃、肺、食道、子宮頚部、前立腺および小細胞肺癌;ホジキンおよび非ホジキンリンパ腫;神経芽細胞腫;肉腫、骨髄腫、黒色腫、中皮腫、および骨肉種を治療するのに使用されてきた。シスプラチンに関する有害反応には、胃腸性悪心、嘔吐および下痢が含まれる。
【0021】
CIDは、衰弱性であり、いくつかの症例では生命を脅かす場合もある。このような患者の所見には、体積激減、腎不全、および低カリウム血症、代謝性アシドーシスなどの電解質異常、水分摂取量に応じて、低ナトリウム血症(抗利尿ホルモンの放出に対する血液量減少性刺激のため排出されることのできない水分摂取量の増加)、または高ナトリウム血症(減少を取り戻すのに不十分な水分摂取)が含まれる。CIDは、治療遅延、ケア費用の増加、生活の質の低下、および治療計画への応諾性の減少につながる場合もある。
【0022】
放射線療法(RT)は、婦人科、尿生殖器、胃腸、およびその他の癌を有する患者のための一般的な治療形態である。放射線誘発性下痢(RID)によって主として現われる腸毒性は、これらの患者に対する急性毒性の最も一般的な形態である。放射線療法は、単独で、または胃腸管に対するワンツーパンチのための化学療法と組み合わせて使用できる。放射線誘発性下痢(RID)は、1年に約16万人の患者において発生する。理論によって拘束されることを望むものではないが、RIDは、おそらくは、炎症性タンパク質またはサイトカインの放出による腸の炎症によって引き起こされる。
【0023】
図3に、典型的な糞便の特徴によって分類される慢性下痢の主要原因を示す。
【0024】
下痢の治療:下痢を有する患者の管理は、水和および食餌の変更などの一般的な処置から始める。該疾病は、通常、自己に限定されるので、抗生物質療法は、一般に、ほとんどの場合必要でない。それにもかかわらず、いくつかの状況では、経験的および特殊な抗生物質療法を考慮することができる。
【0025】
下痢性疾病における最も一般的な療法は、好ましくは、水、食塩および糖を含む溶液を用いる経口経路による水和である。経口再水和療法は、ヘルスケア提供業者が、静脈内水和を濫用する傾向のある米国では、全体的には十分に利用されていない。経口再水和溶液は、多くの小腸性下痢疾病において、ナトリウム−グルコース共輸送を介する腸のグルコース吸収は無傷のままであるという理解に従って開発された。したがって、小腸の分泌過程に依存するなんらかの生物体によって引き起こされる下痢疾患において、腸管腔からの水の輸送を助けるためのグルコースおよび塩も存在する場合、腸は、相変わらず水を吸収することができる。
【0026】
世界保健機関の経口再水和溶液(WHO−ORS)組成物は、(1リットルの水につき)約3.5gの塩化ナトリウム、約2.9gのクエン酸三ナトリウムまたは2.5gの重炭酸ナトリウム、約1.5gの塩化カリウム、および約20gのグルコースまたは40gの蔗糖からなる。WHO−ORSは、製造業者(Jianas Brothers、St.Louis、ミズーリ州)から入手できる。Rehydralyte(Ross Laboratories、Columbus、オハイオ州)は、OTCで入手できるが、ナトリウムが20%少なく、再水和には大容積が必要である。茶匙半分の食塩、茶匙半分の重曹、および大匙4杯の蔗糖を1リットルの水に添加することによって、類似の溶液を調製できる。Cera−lyteも、OTCで入手することができ、これは、米をベースにした経口再水和溶液である。
【0027】
30分ごとに30mLまたは2錠を8回投与する、次サリチル酸ビスマス(Pepto−Bismol)は、若干の患者に有用である可能性がある。これは、嘔吐が病気の顕著な特徴である患者で最も有効であると思われる。次サリチル酸ビスマスは、抗炎症および抗菌作用の双方を有するが、CIDの治療について徹底的には評価されていない。
【0028】
アセトルファンは、上皮サイクリックAMP−介在性分泌を遮断するエンケファリナーゼ阻害薬である。それは、イリノテカン誘発性下痢を有する患者で適度な活性を有する。ブデソニドは、グルココルチコイド受容体に対して高い親和性を有するが、肝臓での甚だしい初回通過代謝のため、低い全身性活性を有する、グルココルチコイドである。ブデソニドは、回腸または回盲部クローン病において緩解を誘導するのに効果的である。
【0029】
非病原性細菌叢で腸を再コロニー化すること、および下痢を短縮することを助ける細菌を含むプロバイオティクスは、代替療法として使用することもできる。プロバイオティクスは、C.difficile、旅行者下痢、および子供の急性非特異的下痢を治療するのに有用であることが示されている。
【0030】
免疫不全患者(例えば、初期HIV感染の)における下痢の治療は、非免疫不全宿主で使用される治療と異ならない。より免疫不全である患者(200/μL未満のCD4絶対数)は、細菌性腸炎に対してフルオロキノロンを用いる経験的抗菌療法で治療すべきである。
【0031】
CIDまたはRIDの治療には、下痢を緩慢にする非薬理学的および薬理学的介入治療、および標的化介入治療または入院を必要とする重大な体積激減または併存症を排除するための慎重な連続的評価が含まれる。初期の非薬理学的処置には、下痢を悪化させる食物の回避、およびブイヨンまたはGATORADE(登録商標)などの、水、食塩および糖(グルコースは腸内ナトリウム吸収を促進するので)を含む流体を用いる積極的経口再水和が含まれる。これらの原理は、感染性下痢のために使用される原理に類似している。
【0032】
麻酔薬であるロペラミドは、CIDのための療法の中心となるものである。ロペラミド(イモジウム)およびジフェノキシレート(ロモチル)は、最も一般的に使用され、双方ともこの適応症に関してFDAで認可されている。双方とも、急速な作用開始を示す。ロペラミドは、より効果的であると思われ、治療指針中で推奨されている。ロペラミドの標準的用量は、初めに4mgの用量、続いて4時間毎にまたは各排便後に2mgである。この投与計画は、CIDで単にほどほどに効果的であり、より積極的な投与計画(初めに4mg、次いで下痢が12時間の間発生しなくなるまで、2時間毎に2mg、または4時間毎に4mg)が、特に、イリノテカン誘発性下痢で要求されることが多い。
【0033】
別の報告では、イリノテカンを、2週間休止を伴って毎週125mg/mで4週間与えた。3/4級の下痢の有病率は、高用量のロペラミド投与計画を完全に厳守することによって、56%から9%に低下した。
【0034】
オクトレオチドは、いくつかの機序、すなわち、血管作用性腸ペプチド(VIP)などのいくつかのホルモン分泌減少、腸通過時間の延長、ならびに体液および電解質の分泌低下および吸収増加を介して作用すると思われる、合成の長期作用性ソマトスタチン類似体である。オクトレオチドは、VIP分泌性腫瘍およびカルチノイド症候群による症状に関連する下痢の治療に関して米国食品医薬品局によって承認されている。
【0035】
オクトレオチドは、また、フルオロピリミジンおよびイリノテカンに由来するCIDを有する患者で有益であるが、最適用量は確定されていない。41名の5−FUで治療される患者での1つの無作為試験は、オクトレオチドが、標準的用量のロペラミドに比べてより効果的である(3日目までの下痢の消散は95%:15%)ことを示したが、オクトレオチドは、その高いコストおよびロペラミドの総合的有効性のため、一般に、高用量ロペラミドに応答しない患者に対する第二線療法として残しておかれる。
【0036】
オクトレオチドの推奨される初回用量は、1日に3回、皮下で100〜150μgである。しかし、いくつかの報告は、より高用量(500μg)がより効果的である可能性があることを示唆している。入手可能なデータは、非応答者での用量の上向き設定(1日に3回、2500μgまで)を支持している。オクトレオチドの副作用は、一般に温和であり、鼓張、痙攣痛、膨満および脂肪吸収不良が含まれる。より高用量では、過敏症様反応および低血糖症が発生することもある。
【0037】
他の止瀉薬は、CIDを有する患者で使用されてきたが、一般的ではない。例えば、抗コリン薬は、副作用のため一般には使用されない。しかし、それらは、下痢が重大な痙攣痛に付随している場合、役に立つこともある。吸収剤(例えば、ペクチン、水酸化アルミニウム)および吸着剤(例えば、カオリン、炭)は、活性物質を浸透により結合し、軽度の下痢を有する患者における効果的な付加療法であり得る。脱臭アヘンチンキ(DTO)は、化学療法誘発性下痢の治療に関する効力を支持する文献報告が存在しないにもかかわらず、広範に使用される止瀉薬である。DTOは、10mg/mL等量のモルヒネを含む。推奨される用量は、3〜4時間毎に水溶液10〜15滴である。代替法は、アヘン安息香酸チンキ、樟脳化アヘンチンキ、0.4mg/mL当量のモルヒネを含むより濃度の低い製剤である。推奨される用量は、3〜4時間毎に水溶液5mL(茶匙1杯)である。
【0038】
いくつかの化学療法計画(例えば、イリノテカン、1カ月に1回の5日の大量投与として投与される高用量ロイコボリンと併用の5−FU)に伴う下痢の十分に認識されたリスクが存在するが、予防的止瀉療法の潜在的利益を研究した研究は、ほんの少しである。
【0039】
活性炭は、イリノテカン誘発性下痢の予防で役割を有する可能性がある。ある研究では、28名の患者が、第一治療サイクル中に活性炭を受け、第二サイクルでは受けなかった。3または4級の下痢の発生率は、サイクル1と2の間で7%から25%に増加し、より多くの患者が、予防なしに、10錠またはそれ以上のロペラミド錠剤を必要とした。活性炭は、また、有益な栄養素を吸収する可能性があり、このことは、その使用の明確な不都合である。
【0040】
現在、予防的止瀉治療は、いずれの投与計画に対しても標準的な方法ではない。経口活性炭は、イリノテカンで治療される患者で考慮し得る。
【0041】
(下痢治療としての粘土)
粘土をベースにした本発明の組成物は、CASADとも呼ばれ、化学物質、ウイルス性補発癌、およびサイトカインによって誘発される炎症を治療および予防するために、ならびに/あるいは下痢を治療または予防するために使用できる。しかし、当業者は、多くの異なるタイプの粘土が存在し、粘土は、ヒトの医療史で極めて長い歴史を有することを認識するであろう。
【0042】
粘土は、水和したケイ酸塩粒子の凝集体に対する一般名である。一般に、粘土は、通常、ケイ素およびアルミニウムの酸化物および水酸化物に富む各種のフィロケイ酸塩鉱物からなる。粘土は、シルトなどの土壌中に存在する他の小粒子から、それらの小さな寸法、薄片または層状形状、水に対する親和性および高い塑性指数によって分類される。フィロケイ酸塩系粘土の主な群には、カオリナイト、モンモリロナイト−スメクタイト、イライト、および緑泥石が含まれる。
【0043】
モンモリロナイト系粘土は、典型的には、低シリカ岩石の風化生成物として形成される。モンモリロナイトは、スメクタイト群の構成員であり、ベントナイトの主要成分である。
【0044】
バーブ(または年層化粘土)は、肉眼で見える年層を持つ粘土であり、侵食および有機含有物の季節的相違によって形成される。このタイプの堆積物は、氷河時代からの以前の氷湖で一般的である。
【0045】
クイッククレイは、ノルウェー、カナダおよびスウェーデンの氷河地域に固有の、独特なタイプの海洋性粘土である。それは、数回の破壊的地すべりに巻き込まれると液化する傾向のある、高度に敏感な粘土である。
【0046】
粘土に対するその他の名称には、HSCAS、アキプラ(Akipula)、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸アルミニウム、アスキプラ(askipula)、beidelliticモンモリロナイト、ベンディトス(benditos)、生体電気鉱物、シプラ(cipula)、チョーク、粘土泥、粘土粉塵、粘土ロゼンジ、粘土懸濁製品、粘土錠剤、コロイド状鉱物、コロイド状微量鉱物、化石花粉、腐植土頁岩、インディアン治療粘土、カオリン、キプラ(kipula)、山岳食、パニトデルセニョール(panito del senor)、植物由来液状鉱物、ティラサンタ(tirra santa)、テラシギラタ(Terra sigillata)、白土、白泥などが含まれる。
【0047】
今日、粘土は、レンガ、料理用ポット、芸術品、皿、点火プラグ本体、セメント製品、および化学薬品用フィルターを製造するための多くの工業過程で使用される。民間伝承によれば、粘土を食べることは、多くの医療目的を有するが、科学文献は、ある種の粘土を摂取することは、摂取者に対して有害である可能性があることを指摘している。粘土の化学的性質は、それらが、各種の潜在的に有害な作用物質を吸収することを可能にする可能性がある。例えば、キャンデー(Jarritos商標のタマリンドキャンデー)をいれた粘土製ポットは、粘土製ポットに由来するキャンデー中の高濃度鉛のために、米国では食品医薬品局によって回収させられている。粘土製品は、様々な量のアルミニウム、ヒ素、バリウム、鉛、ニッケル、チタン、およびその他の微量金属を含む可能性がある。さらに、高い濃度の2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−p−ダイオキシンが、養殖ナマズ、およびミシシッピーの採掘場からのボールクレーを含む食餌を給餌された鶏からの卵中に見出された。さらに、長期の粘土摂食は、微量元素欠乏に関連している可能性がある。しかし、セラミック工業で主に使用される、およびヒトによって消費される粘土の群は、カオリナイト(ボールクレー)であることが指摘されるべきである。
【0048】
したがって、ヒトによって摂取される粘土(特に、カオリナイト)は、高濃度の毒性作用物質を含んではならない。粘土ベースにした本発明の組成物は、アフラトキシンの毒性を治療または予防するのに使用できる。粘土は、数世紀間、アフリカ、インドおよび中国で、ならびにネイティブアメリカンの集団によって薬として使用されてきたが、当業者は、ある種の粘土の長期経口摂取に伴う重篤な有害作用に関する可能性が存在することを理解している。後記のように、科学および医療界は、これらの有害作用は、任意の潜在的利益に対して重すぎる可能性があると考えている。
【0049】
泥、粘土、またはその他の非栄養物質を食べる習慣は、「異食症」または「土食症」と呼ばれ、初期幼児期でおよび精神的障害のあるまたは精神病の患者で一般的である。鉄欠乏症などのミネラル欠乏症は、異食症につながる可能性があり、有病率は、発展途上国および貧困社会でより高いいくつかの証拠が存在する。長期の粘土摂取は、鉄の吸収不良につながり、かつ、この状態をさらに促進する可能性がある。なんらかの医学的状態に対して粘土の使用を推奨する、または推奨しない十分な化学的証拠は存在しない。粘土の長期経口摂取に伴う有害作用に関する可能性は、なんらかの潜在的利益に対して重すぎる可能性がある。
【0050】
粘土製品は、種々の量のアルミニウム、ヒ素、バリウム、鉛、ニッケル、チタンおよびその他の微量金属を含む可能性がある。特定のコロイド状ミネラル栄養補助食品は、安全でない濃度の放射性金属を含む可能性もある。特定の粘土の摂取は、妊娠または授乳中の患者に使用すると、または子供に使用すると、安全でない可能性がある。いくつかの粘土は、カリウム結合能力を所持する可能性があり、これらの粘土の長期摂取は、特に腎不全を有する患者における重篤な低カリウム血症と関連していた。カオリン系粘土の習慣的摂食(異食症または土食症)は、鉄の吸収不良および重篤な欠乏につながる可能性があり、かつ貧血症および鉛中毒に関連している可能性がある。
【0051】
「異食症」または「土食症」と共に、次の生理学的問題が報告されている。
【0052】
特定の粘土に対するアレルギー/過敏症は、浮腫様外観、拡張型心筋症、多尿、および死亡によって特徴付けることができる。さらに、皮膚乾燥、皮膚潰瘍化が、対象の上部および下部肢にわたって言及された。
【0053】
神経学/CNS:異食症は、子供における鉛中毒の発症と関連しており、中枢神経系の傷害の危険を所持する可能性がある。ある症例報告で、6歳の少女が、施釉された粘土の水差しからのレモネードを摂取した後に、鉛中毒および脳症の合併症で死亡した。ニューロラチリズム、麻痺につながる身体の痙攣性不全対麻痺を引き起こす神経変性、非可逆性障害の危険が、エチオピアでの症例−対照研究において、粘土の台所用品を用いてガラスマメを調理した場合に4倍になることが報告された。
【0054】
精神医学:精神病性障害を含む精神病を有する患者において、習慣的異食が発生する可能性がある。
【0055】
肺/呼吸器:1960年代に、異食症の病歴を有する子供は、健康な子供と比べてより頻繁で重篤な呼吸器感染症を発症しやすいことが報告された。慢性気管支炎、呼吸困難、および塵肺症は、大型粘土工業での粉塵曝露に関連していた。
【0056】
心血管:異食症は、拡張型心筋症および死亡と関連していることが報告された。
【0057】
胃腸:粘土摂食は、便秘または下痢を促進する可能性がある。食後の胸やけ、膨満、食欲喪失および嘔吐も報告されている。粘土摂食は、腸閉塞、および腸穿孔につながる壊死性腸炎とも関連していた。異食症を有する2名の子供で結腸結石が報告されている。土食症は、肝脾腫大とも関連していた。
【0058】
腎臓:粘土は、カリウム結合能力を所持し、長期の粘土摂取は、特に腎不全を有する患者における重篤な低カリウム血症と関連していたが、血液透析を受けている患者では関連していなかった。
【0059】
内分泌腺:重篤な低カリウム血症による筋疾患が、大量の粘土摂取を伴う1つの症例報告で報告されている。
【0060】
尿生殖器:長期粘土摂食は、多尿および急迫制失禁、ならびに性機能低下症と関連している。
【0061】
血液:異食症は、鉄の吸収不良および重篤な欠乏につながる可能性があり、貧血症と関連している。
【0062】
筋骨格:筋炎は、長期粘土摂取に関連している。重篤な低カリウム血症による筋疾患が、大量の粘土摂取で報告されている。
【0063】
感染性疾患:鉤虫感染症は、粘土摂取に関連していた。粘土を食べた幼児、および臍帯を粘土で包んだ新生児において、粘土に由来する破傷風が記載されていた。
【0064】
鉄、カルシウム、マグネシウム:特定の粘土は、カチオン交換樹脂として作用する。これらの粘土中のカルシウムおよびマグネシウムは、鉄と交換されることができ、不溶性鉄錯体の形成のため、鉄を利用できなくなる。結果として鉄の欠乏が生じる可能性があり、カルシウムまたはマグネシウムの濃度が増加する可能性がある。
【0065】
カリウム:特定の粘土は、カリウム結合能力を所持し、低カリウム血症と関連していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0066】
当業者は、文献中に、特定の粘土の医療的使用を推奨するためのまたは反対するための十分な科学的および臨床的証拠は存在しないことを理解しているが、最近の医療実例は、アフラトキシン中毒、またはヒト系を含む素因のある系での肝臓癌を有する患者における安全な治療として粘土を使用することを避けて教示する傾向がある。本発明の方法および組成物は、典型的には、ヒトによって消費されないか、あるいはセラミック製の食事用および飲料用台所用品の製造で使用されない単離された粘土組成物を利用する。加工処理された本発明の粘土は、経口で投与した場合に(ヒトおよび動物での徹底的な科学的研究に基づいて)有害な健康効果を与えない特定の化学的構成を有する。
【課題を解決するための手段】
【0067】
本発明の第一態様は、下痢を治療および予防するための支持療法として使用するための組成物である。下痢は、慢性または感染性疾患、患者において化学療法薬または放射線療法を使用する治療、あるいは下痢を引き起こすなんらかの薬物を必要とする治療に付随している可能性がある。該組成物は、有効量の単離されたアルミノケイ酸カルシウム止瀉薬(「CASAD」)粘土を含み、ここで単離されたCASADは、ナトリウム含有量が低く、T4−ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含まず、下痢を治療する能力を有する。粘土は、任意の適切な形態、好ましくは錠剤、散剤、または懸濁液の形態でよく、経口を含む任意の適切な投与プロトコールに従って投与できる。単離された低ナトリウムのアルミノケイ酸カルシウム系粘土は、約3.2%を超えるCaO、約4.0〜5.4%のMgO、約5.4〜6.5のFe、約0.50〜0.90%のKO、約0.10〜0.30%のNaO、約0.01〜0.03%のMnO、約14.8〜18.2%のAl、および約62.4〜73.5%のSiOからなる化学組成を有し、ここで、該化学組成は、X線分別法によって重量%として測定される。好ましい単離されたアルミノケイ酸カルシウム系粘土は、約5〜100ミクロン、好ましくは約80ミクロン未満、最も好ましくは約50μ未満の平均粒子径を有し、懸濁液または溶液の状態で約5〜9のpH範囲にある。CASADは、ドキソルビシンなどの化学療法薬、炎症性タンパク質、および薬物性代謝産物を結合する能力を有する。アルミノケイ酸カルシウム系粘土は、例えば、カルシウムモンモリロナイト系粘土および水和されたアルミノケイ酸ナトリウムカルシウム(HSCAS)系粘土を含む、任意の適切なアルミノケイ酸カルシウム系粘土でよい。
【0068】
本発明の第二態様は、下痢の治療方法である。下痢は、慢性または感染性の疾患、炎症を引き起こす任意の疾患または状態、あるいは薬物または化学療法薬または放射線療法での対象の治療に付随している可能性がある。該方法は、有効量の単離されたアルミノケイ酸カルシウム止瀉薬(「CASAD」)粘土を投与することを含み、ここで、単離されたCASADは、ナトリウム含有量が低く、T4−ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有せず、かつ下痢を治療する、ならびに/あるいは化学療法薬および/またはその代謝産物を結合する能力を有する。CASADは、任意の適切な形態、特に錠剤、散剤、カプセル、または懸濁液の形態でよく、経口または任意の一般的に知られている投与方法によって投与できる。特定の例において、本発明は、動物、および子供を含むヒトにおける下痢の治療方法に関する。
【0069】
本発明のもう1つの態様は、粘土粒子が、約5〜100ミクロン、好ましくは80ミクロン未満、最も好ましくは50ミクロン未満であるように、それらを分粒する段階を含む、CASAD粘土製剤の創製方法である。本発明のさらなる態様は、さらなる成分、すなわち、付加的な薬物または医薬、あるいは薬学上許容される担体などの不活性成分を含有するCASAD粘土製剤の創製方法である。該方法は、CASAD粘土を1種または複数の付加的成分と混合する段階を含む。
【0070】
本発明の第四態様は、全身性炎症および急性期応答(例えば、種々の自己免疫障害、リウマチ様関節炎、クローン病、または乾癬)を起こしやすい人々におけるサイトカイン(例えば、TNF−α)の影響を軽減する方法である。該方法は、(a)有効量の単離されたアルミノケイ酸カルシウム(「CAS」)系粘土を経口で投与すること(ここで、該単離されたCASは、T4−ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有せず、かつ環境毒素(例えば、アフラトキシン)を結合する能力を有する)、(b)ある時間待つこと(例えば、約24時間未満)、および(c)ステップ(a)〜(b)をサイトカインの影響の影響が緩和されるまで繰り返すことを含む。好ましい単離されたCASは、約3.2%を超えるCaO、約4.0〜5.4%のMgO、約5.4〜6.5のFe、約0.50〜0.90%のKO、約0.10〜0.30%のNaO、約0.01〜0.03%のMnO、約14.8〜18.2%のAl、および約62.4〜73.5%のSiOからなる化学組成を有し、ここで、該化学組成は、X線分別法によって重量%として測定される。好ましい単離されたCASは、約5〜100ミクロン、好ましくは約80ミクロン未満、最も好ましくは約50μ未満の平均粒子径を有し、懸濁液または溶液の状態で約5〜9のpH範囲にある。
【0071】
以下の図面は、本明細書の一部を形成し、本発明のいくつかの態様をさらに説明するために含められる。これらの図面の1つまたは複数を本明細書中で提供される具体的実施形態の詳細な説明と組み合わせて参照することによって、本発明をより良く理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】急性下痢の評価方法に関する流れ図を示す図である。
【図2】急性胃腸疾病を起こしがちな薬剤を示す図である。
【図3】糞便の典型的な特徴によって分類される慢性下痢の主要原因を示す図である。
【図4】癌の化学療法薬ドキソルビシン(アドリアマイシンとしても知られている)に対するCASADの吸収能力を示す質量分光法に由来する分析データを表すデータを示す図である。下部の2つのスペクトルは、ドキソルビシン溶液(1000ng/mL)の分析を表し、一方、上部の2つのクロマトグラムは、1mg/mLのCASADを添加したあとの溶液中に薬物はほとんど存在しないことを示す(上部の2つのクロマトグラム)。
【図5】CASADによって結合できる毒性化合物を示す表である。
【図6】CASADがTNF−αを結合できることを示す2つのグラフである。
【図7】そのGRAS状態ならびに重要な微量金属およびダイオキシンの濃度を含む純度による、試験用粘土の選択方法を示す表である。
【図8】形状による等温線の分類を示す図である。
【図9】標準型対崩壊型HSCASの等温線を示す図である。
【図10】ドキソルビシンでの化学療法を受ける前、および受けた後の、16尾のイヌにおける13Cアミノピリン脱メチル化の血液試験の結果を示す図である。
【図11】アドリアマイシン投与の前および投与に続く、糞便のα(1)プロテイナーゼ阻害薬(α−IPI)の測定値を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0073】
本発明を詳細に説明する前に、本発明は、変わり得る特定の組成物または組成物の送達系に限定されるものではないことを理解されたい。また、本明細書中で使用される術語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけであり、限定することを意味しないことを理解されたい。さらに、本発明の詳細な実施形態を説明する前に、本発明を説明するのに使用される定義を示すことが有用であろう。示した定義は、それらが本特許中で使用される場合の用語にのみ適用され、他の場所、例えば、科学文献またはその他の特許もしくはこれらの発明者によるあるいは共同所有者に譲渡されたその他の出願を含む出願中で使用されるのと同様の用語に適用できない可能性もある。さらに、実施例が与えられる場合、それらの実施例は、単に例示であり、限定するものではないことを意味する。
【0074】
本明細書および添付の特許請求の範囲中で使用する場合、単数形は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示物を含む。したがって、例えば、「薬理学上活性な薬剤(単数形)」に対する言及は、2種またはそれ以上のこのような化合物の混合物を含み、「塩基(単数形)」に対する言及は、2種またはそれ以上の塩基の混合物を含む、等々。
【0075】
本発明の説明および特許請求において、次の術語は、以下で述べる定義に従って使用される。
【0076】
「活性薬剤」、「薬理学上活性な薬剤」、「医薬」、「組成物」、および「薬物」は、本明細書中で互換的に使用され、化学物質、ウイルス性補発癌、アフラトキシン誘発性肝臓癌、サイトカイン誘発性炎症、または下痢の予防および治療で有用である組成物および薬物を指す。該用語は、また、限定はされないが、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、包接複合体、類似体などを含む、このような薬物の薬学上許容される、薬理学上活性な誘導体および類似体を包含する。したがって、用語「活性薬剤」、「薬理学上活性な薬剤」、または「薬物」を使用する場合、発明者らは、活性組成物自体、および本明細書中で「薬学上許容される誘導体」と集合的に呼ばれる薬学上許容される、薬理学上活性な塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、包接複合体、類似体などを含めることを意図していることを理解されたい。
【0077】
本発明は、有効量のCASADとしても知られている粘土をベースにした組成物を使用する、組成物および下痢の予防または治療方法に関する。下痢は、細胞障害性のある化学療法および放射線療法の双方での毒性の共通の徴候である。下痢に対する標準的なケアは、再水和、および抗生物質、運動修飾因子および抗分泌薬の投与である。これらの治療は、急性の場合に有用であるが、若干のヒトおよび伴侶動物は、改善するのに失敗するか、あるいは長期の治療を必要とする可能性がある。急性および慢性の双方の場合におけるこれらの薬物の有害作用は、ヒト患者または伴侶動物、所有者および臨床医にとって問題となる場合がある。
【0078】
粘土をベースにした本発明の組成物は、任意の適切な経路、例えば、経口、局所、頬側、吸入、舌下、直腸、経膣、経尿道、経鼻、局所、皮膚すなわち経皮、あるいは非経口(静脈内、筋内、皮下、および冠内)投与によって投与することができる。非経口投与は、針およびシリンジを使用して成し遂げることができ、あるいは5%デキストロースまたは標準的生理食塩水のようなIV液と一緒に点滴することができる。
【0079】
粘土をベースにした組成物と一緒に使用できるその他の医薬には、シナプスと神経効果器との接合部位で作用する薬物、中枢神経系に作用する薬物、オータコイド、炎症を治療する薬物、心血管薬、腎機能および電解質代謝に影響を及ぼす薬物、子宮運動に影響を及ぼす薬物、局所作用性薬物、寄生虫病用薬物、微生物病用薬物、腫瘍性疾患用薬物、血液または造血器官に作用する薬物、ホルモン、ホルモン拮抗薬、またはビタミンが含まれる。医薬の例には、限定はされないが、抗生物質、化学療法薬、止瀉薬、ステロイド、オピオイド、および胃用制酸薬が含まれる。
【0080】
理論によって拘束されることを望むものではないが、下痢を完全に排除するのに利用できる絶対的方法は存在しないが、粘土をベースにした方法は、食餌性下痢症状を弱めるための経済的で実際的な解決法を提供する。さらに、下痢の症状を予防および治療するための食餌性腸内吸収剤および非特異的結合剤の使用を、以下の実施例中で説明する。
【実施例】
【0081】
以下の実施例は、本発明および実施し得る方法をさらに説明するために提供される。しかし、実施例中で与えられる具体的詳細は、単に例示の目的のためであり、本発明を限定するものと解釈すべきでないことが理解されるであろう。
【実施例1】
【0082】
粘土をインビボで使用するためのGRASステータスおよび安全性研究。当業者は、科学刊行物が、動物飼料中でのカルシウムモンモリロナイト系粘土の使用を支持していることを承知しているであろう。例えば、水和アルミノケイ酸ナトリウムカルシウム(HSCAS)は、飼料中での2.0%(w/w)を超えない濃度での適正な製造または給餌基準に従った使用について一般に安全と認められている。
【0083】
カルシウムモンモリロナイト系粘土を用いた動物研究において、食餌中2.0%(w/w)までの濃度で粘土治療に由来する有害作用は、報告されていない。げっ歯類での最近の研究では、カルシウムモンモリロナイト系粘土を、妊娠したスプラーグ−ドーリー・ラットにおける妊娠期間中の食餌中での高濃度曝露(2.0%w/w)に続く潜在的毒性および微量金属のバイオアベイラビリティーについて評価した。粘土は、妊娠中のスプラーグ−ドーリー・ラットのバランス食中に2.0%(w/w)の濃度で補足した。毒性の評価は、妊娠16日目に実施され、母体の体重、母体の食餌摂取量、残渣重量、さらには胎児再吸収を含めた。肝臓および腎臓、脛骨、脳、子宮、鬱血胎盤、および鬱血胎児塊を収集し、重量を測定した。組織を凍結乾燥し、次いで中性子放射化分析(NAA)を実施した。NAAで考慮される元素には、Al、Br、Ca、Ce、Co、Cr、Cs、Cu、Dy、Eu、Fe、Hf、K、La、Lu、Mg、Mn、Ma、Nd、Ni、Rb、S、Sb、Sc、Se、Sm、Sr、Ta、Th、Te、Th、Ti、Tl、U、V、Yb、Zn、およびZrが含まれる。誘導結合プラズマ質量分光法により、Alは、脳中で検出限界(0.5ppm)未満であり、胃腸管内での粘土との相互作用に由来するこの金属の有意なバイオアベイラビリティーを示さないことをさらに確認した。粘土で補足された動物は、粘土補足に続く脳中Rbの減少を除き、毒性評価および金属分析に関して対照と同様であった。総合的に、この研究の結果は、高い食餌中濃度の粘土が、いずれも、妊娠ラットにおいて明白な毒性または影響のあるミネラル摂取または利用をもたらさないことを示唆している。若干の実施形態において、試験用粘土は、GRASステータスおよびその純度的に重要な微量金属およびダイオキシン濃度により選択した。図7参照。例えば、HSCAS系粘土の推定用量中の重金属汚染物質量は、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)の判定基準未満である。より具体的には、Co、Cr、Zn、Mo、Se、Ni、Hg、Pb、Cd、As、およびダイオキシン(TCDDおよびOCDD)に関するCAS3g/日の推定用量は、JECFAの判定基準未満である。
【0084】
げっ歯類およびヒトにおけるその他の研究により、ヒトの食事での応用に関するカルシウムモンモリロナイト系粘土の安全性を確認した。げっ歯類の研究では、ラットに、約0、0.25、0.5、1.0、および2.0%濃度のカルシウムモンモリロナイト系粘土を含有する糧食を給餌した。体重、体重増加、器官重量、組織変化、血漿中生体化学物質、血清中ビタミンAおよびE、ならびに微量栄養素(FeおよびZn)を測定、標準化し、比較し、研究終末時点での毒性および粘土と重要な栄養素との任意の相互作用を判定した。粘土に6カ月間曝露した後に、治療群間で病的状態または死亡は、観察されなかった。主要器官、血清中生体化学物質または微量栄養素濃度の変化はなかった。最終体重に対する器官重量の比率は、肝臓、腎臓、肺、心臓、脳、脾臓、および脛骨に関して各性別の治療群間で有意に異なることはなく、肝臓および腎臓の組織病理学的分析は、対照および粘土治療の間で相違を示さなかった。これらの結果は、食餌中に2.0%(w/w)未満の濃度で粘土を包含させることが、明白な毒性をもたらすはずがなく、胃腸管内でのアフラトキシン曝露を低減するために安全に使用できることを示唆している。ヒトでの研究では、物質の組成を確認し、かつ汚染物質濃度が低いことを保証するために、まず、カルシウムモンモリロナイト系粘土を微量金属およびダイオキシン含有量について試験した。
【0085】
カルシウムモンモリロナイト系粘土を、熱滅菌し、この個別的実施例で使用するためのカプセル中に詰め込んだ。研究計画は、2つの治療群、すなわち、1)低用量−全部で2週間の間、3×500mgカプセル×3回/日、および2)高用量−全部で2週間のあいだ、3×1,000mgカプセル×3回/日をベースにする。2週間の試験は、当初の身体検査、生体液の実験室分析および質問表によって選択された22〜40歳の50名の健常成人からなる。当業者は、上記説明から変更され、用量を異にするカプセルを調製することができる。Remmington’s Pharmaceutical Sciences、第17版を参照されたい。次いで、参加者には、食事前に湧水のボトルと共に粘土カプセルを与えた。なんらかの訴えまたは有害作用を監視するために、現場に医療担当者を配置した。2週間の最後に血液および尿の試料を採取し、実験室での分析および身体検査を再度行った。何らかの有害事象は、NIHの指針に従って報告した。投与プロトコールに対する応諾性は、2週間の研究期間に渡って100%に達した。血液、および肝臓および腎臓機能に関する尿パラメーターを監視する副作用に関する臨床および生化学データの解析は、明確な有害作用を何も示さなかった。
【0086】
成分の説明およびプロフィール。アルミノケイ酸カルシウム(CAS)系粘土は、暗黄褐色を有する水和アルミノケイ酸ナトリウムカルシウム(HSCAS)系粘土と組成を異にする。CASは、灰白色から灰緑色に着色した自由に流動する粉末の外観を有する。CASは、無臭であり、約2.4の比重を有する。単離されたCASは、水にほとんど不溶であり、懸濁液の状態で約5〜9の範囲のpHを有する。シリカおよびケイ酸アルミニウム成分のために、単離されたCASは、乾燥粒子を吸入すると若干の有害作用を有する可能性があるが、健康上有害な作用は、摂取に由来するとは思われない。典型的な値は次の通りである。すなわち、
典型的な物理的特性
遊離水分(LOD) 9%
粗充填かさ密度 0.64g/cc、40lbs/ft3
密充填かさ密度 0.80g/cc、50lbs/ft3
粒子径分布 5%+100メッシュ
18%+200メッシュ
60%+325メッシュ
典型的な化学分析
X線分別(XRF)分光法による化学分析(重量%)
%CaO 3.2〜4.8
%MgO 4.0〜5.4
%Fe 5.4〜6.5
%KO 0.50〜0.90
%NaO 0.10〜0.30
%MnO 0.01〜0.03
%Al 14.8〜18.2
%SiO 62.4〜73.5
【0087】
さらに、Engelhard(現在はBASF)、Jackson、MSプラントからの加工処理粘土製品を試験すると、CAS中に、低濃度(<1兆部当たり0.33部、ppt)の2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−p−ダイオキシン(TCDD)が確認された。TCDDは、Engelhard(BASF)の仕様書中に食物成分中のダイオキシン存在の指標として与えられている。
【0088】
COLE指数のための方法。膨張特性の尺度、直線伸長性係数(COLE)指数は、湿潤化前土壌体積に対する湿潤化後土壌体積の比率−1である。COLE=(湿潤化後粘土体積/湿潤化前粘土体積)−1。0.03を超えるCOLE指数値は、該試料中にかなりのスメクタイト(膨張性粘土)が存在することを示す。一般的な手順は次のように要約できる。
1.25mLのメスシリンダーに5mL(5cm)の乾燥粘土を入れる。
2.粘土に蒸留水を添加して全容積を25mLにする。
3.懸濁液を激しく振とうまたは撹拌して粘土の完全湿潤化を確実にする。
4.懸濁液を室温で24時間放置する。
5.沈降した粘土の膨張体積を測定する。
【0089】
収縮−膨張性は、粘土の種類および量と密接に相関している。最大の収縮−膨張性は、スメクタイトのように大きな量の2:1格子の粘土を有する土壌で発生する。イライト系粘土は、中間であり、カオリナイト系粘土は、水分変化量としての体積変化によって最も少なく影響される。等温分析を図8に示す。吸着曲線の特徴は、グラフHまたはLで示され、ここで、r≧0.90、Qmax≧0.25mol/kg、K≧1×10、−20kJ/molのΔHads最小値、およびCOLE指標値≦0.8(24時間後)である。さらに、25℃での崩壊型対標準型HSCAS+の等温線を図9に示す。
【実施例2】
【0090】
原発性肝細胞癌(HCC)は、世界的には年間に25万〜100万人の死亡をもたらす。HCCは、特殊な病因学的因子(すなわち、肝炎および環境毒素への曝露)によって決定されると思われる独特の地理、性別および年齢分布を有する。HCCの発生率は、地理的位置により大きく異なる。HCCの分布は、同一国内の人種間、および同一国内の地域間でも相違する。
【0091】
高発生地域(1年に10万人の集団につき15を超える症例)には、サハラ以南のアフリカ、中華人民共和国、香港、および台湾が含まれる。HCCの全症例の40%以上は、13万7千症例の年間発生率を有する中華人民共和国で発生する。対照的に、北米および南米、ヨーロッパの大部分、オーストラリア、および中東の一部は、1年に10万人の集団につき報告される症例が3未満である低発生地域である。しかし、米国での発生率は、長年にわたる慢性肝炎を有する人々の大きな集積によるものであろうが、過去20年間増加している。
【0092】
男性は、女性と比べて、はるかに多くHCCを発症すると思われ、その差は、高発生地域でより著しく、そこでは、男性は、女性より2.1〜5.7倍(平均で3.7:1)より頻繁に冒される。該比率は、中間発生率の地域で2.4:1の平均に低下し、低発生率の地域ではより小さい。完全には判っていないが、性別分布におけるこれらの差異は、肝炎キャリア状態、環境毒素への曝露、および男性ホルモンの栄養効果の変化によるものと考えられる。
【0093】
大多数のHCCは、慢性肝疾患または肝硬変を有する患者で起こる。したがって、長年にわたる肝疾患を有する高齢の患者は、よりHCCを発症すると思われる。アジアおよび西ヨーロッパの双方で実施されたいくつかの大規模な前向き研究は、50〜60歳の平均発症年齢を示した。しかし、サハラ以南のアフリカでは、HCCの平均発症年齢は、低下し、33歳の平均発症年齢であった。
【0094】
HCCの独特な分布を理解する努力は、この疾患の発症に対する危険因子に関する我々の理解を高めた。したがって、HCCの発症に対する重要な各種の危険因子が明らかにされた。これらには、B型肝炎のキャリア状態、環境毒素、慢性C型肝炎ウイルス(HCV)感染、遺伝性血色素症、およびほとんど任意原因の肝硬変が含まれる。しかし、HCCは、既知の危険因子を有さない患者で発生する場合もある。これらの障害のいずれかにおける調査の役割を、個々に考察する。
【0095】
B型肝炎のキャリア状態。B型肝炎のキャリア状態と肝細胞癌との間の関連は、大規模集団をベースにしたいくつかの研究中で、およびその他の報告書中で立証されている。ある報告書中では、例えば、その15%がHBVキャリア(B型肝炎表面抗原陽性)である台湾の22,707名の男性公務員を、1975〜1978年の間追跡した。これらのHBsAgキャリアにおけるHCCの相対的リスクは、非キャリアのそれの223倍であった。別の系列で、肝硬変または慢性肝炎を有する917名の日本人患者の中で、HBsAgの相対的リスクは、6.9であった。
【0096】
環境毒素。少なくとも2種の環境毒素、アフラトキシンおよび被汚染飲料水は、HCC発病の一因となる可能性がある。アフラトキシンは、一般に、トウモロコシ、ダイズ、およびピーナツを汚染するカビ毒である。高い比率での食餌性アフラトキシン摂取は、HCCと関連している。例として、台湾の澎湖島は、HBVキャリア状態によって完全には説明されない極度に高いHCC発生率を有する。この地域からのHCCを有する20名の患者を、86名の年齢を合わせた対照と比較した研究において、患者は、アフラトキシンB1−アルブミン付加物をより多く有すると思われ(65%対37%、調整オッズ比5.5)、患者の94%は、HBsAgキャリアであった。上海からの別の研究において、HBVを有しかつアフラトキシンに曝露された個体群中でのHCCを発症するオッズは、正常集団の発生率の59.4倍であった。
【0097】
p53腫瘍抑制遺伝子の突然変異は、アフラトキシンに慢性的に曝露された肝細胞癌を有する患者で立証されている。同様の所見が、肝臓癌形成の動物モデルでも立証されており、そこでは、p53の突然変異が、HBVおよびアフラトキシンに暴露された実験動物において観察されている。これらの危険因子の増強効果は、また、B型肝炎表面抗原を発現しているトランスジェニック・マウスでも立証されており、ある研究では、これらのマウスの若干は、p53対立遺伝子の一方を欠くように繁殖され、かつ/またはアフラトキシンに暴露された。13月齢で、3種の危険因子のそれぞれを有する7尾すべてのマウスで発症した高進行度のHCCは、アフラトキシンに曝露されたがp53対立遺伝子の双方を有するマウスの62%に、p53対立遺伝子の一方を欠くがアフラトキシンに曝露されていないマウスの25%に匹敵した。
【0098】
さらに、被汚染飲料水は、HCCに関連していた。例えば、中国の田舎で実施されたいくつかの研究は、井戸水を飲む人々比較して、池−水路水を飲む人々の間でのHCCに起因するより高い死亡率に注目している(1年に10万人の集団につき100対20名未満の死亡)。藍藻毒素ミクロシスチンは、これらの池を汚染するのが一般的であり、かつHCCの強力なプロモーターであると考えられる。
【0099】
HCCの確定された原因物質である環境毒素を故意に摂食および飲用することは危険である。しかし、社会経済的資力が低い世界の多くの市民は、被汚染食物を摂取すること、またはまったく摂食しないことの中の1つを選択するのが通常である。この選択を考慮すれば、起こり得るHCCの危険は、飢餓および確かな死を補って余りある。
【0100】
HCCになりやすい人々における環境毒素の影響は、有効量の単離されたアルミノケイ酸カルシウム系粘土を粉末形態のカプセルで1日に少なくとも1回、好ましくは各食事の前、間、または後に経口で投与することによって軽減され得る。単離されたアルミノケイ酸カルシウム系粘土は、T4−ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有せず、環境毒素(例えば、アフラトキシンまたはミクロシスチン)を結合する能力を有する。好ましい実施形態において、単離されたアルミノケイ酸カルシウム系粘土は、3.2%以上のCaO、約4.0〜5.4%のMgO、約5.4〜6.5のFe、約0.50〜0.90%のKO、約0.10〜0.30%のNaO、約0.01〜0.03%のMnO、約14.8〜18.2%のAl、および約62.4〜73.5%のSiOからなる化学組成を有し、ここで、該化学組成は、X線分別法によって重量%として測定される。さらに、単離されたアルミノケイ酸カルシウム系粘土は、約100ミクロン未満、好ましくは約80ミクロン未満である平均粒子径を有する。
【実施例3】
【0101】
医学において、腫瘍壊死因子α(TNFα、カケシンまたはカケクチン)は、全身性炎症および急性期応答に関連する重要なサイトカインである。TNFαは、移植された腫瘍「肉腫Meth A」の壊死を引き起こす、宿主細胞によって放出される可溶性因子として1975年にCarswellらによって単離された。TNFαは、いくつかの腫瘍の壊死を引き起こすが、別のものの増殖を刺激する可能性がある。その意味で、名称は、やや誤称である。
【0102】
TNFα、は、すべて急性期反応を刺激する別のサイトカイン群のメンバーである。それは、マクロファージ表面のアミノ酸長が212のプロペプチドから開裂される、185個のアミノ酸からなる糖タンパク質ペプチドホルモンである。いくつかの細胞は、より短いまたはより長いアイソフォームを分泌する。遺伝子的に、それは、ヒトでは染色体の6p21.3に位置する。
【0103】
TNFαは、例えば感染によって傷害過程にある白血球細胞、内皮細胞およびいくつかの他の組織によって放出される。その放出は、インターロイキン1および菌体内毒素などのいくつかのその他メディエーターによって刺激される。TNFαは、種々の器官系に対していくつかの作用、すなわち、コルチコトロピン放出ホルモン(CRH)の放出を刺激することによる視床下部−下垂体−副腎系を刺激する;食欲を抑制する(それゆえ、その名称「カケシン」−悪液質は、疾病における重篤な体重減少である);肝臓に対しては、C−反応性タンパク質およびいくつかのその他メディエーターの増加につながる急性期応答を刺激する作用を有し、それは、好中球を極めて強力に誘引し、それらが移動のために内皮細胞に固着するのを助け、マクロファージに対して、TNFαは、貪食、ならびにIL−1、オキシダントおよび炎症性脂質、プロスタグランジンE2(PGE2)の産生を刺激する。TNFαの局所的に増加する濃度は、炎症の主要徴候、すなわち、発熱、腫れ、発赤および疼痛を発生させる。
【0104】
インフリキシマブ(レミケード(登録商標))、エタネルセプト(エンブレル(登録商標))、またはアダリムマブ(フミラ(登録商標))などのモノクロナール抗体または循環性受容体を用いるTNFαの阻害は、リウマチ様関節炎、クローン病および乾癬などの各種自己免疫障害の現代的治療で使用される。これらの薬物の化膿性汗腺炎に対する有効性に関する臨床試験が、現在、進行中である。
【0105】
このような薬物は、結核にかかる危険、または潜伏感染が活性となる危険を高める可能性がある。インフリキシマブおよびアダリムマブ(フミラ(登録商標))は、患者を潜伏TB感染について評価すべきこと、およびこれらの薬剤を用いる療法を開始するに先立って治療を開始すべきことを述べた警告ラベルを有する。TNF−αまたはTNF−αの効果は、また、クルクミン(ターメリック中の成分)およびカテキン(緑茶中)を含むいくつかの天然物によって阻害される。
【0106】
さらに、TNF−αは、主として単球およびマクロファージによって産生される。それは、組織中の滑膜細胞およびマクロファージ中に見出される。それは、他のサイトカイン−インターロイキン1と多くの特性を共有する。TNF−αは、多くの炎症性疾患で、また、例えば細菌からの内毒素に対する応答として発生する。一般に、TNF−αは、IL−1およびGM−CSFの刺激;IL1による組織傷害の増加;線維芽細胞および軟骨細胞によるコラゲナーゼの誘導を引き起こし、HLAクラス2の発現、および接着分子の調節で役割を演じる。
【0107】
TNF−αのための受容体は、滑膜ならびに末梢血および滑液中のいくつかの単核細胞上に存在する。溶液中で自由に移動する可溶性受容体も存在する。可溶性TNF−α受容体は、TNF−αの濃度を吸取ることおよび遮断することによってTNF−αを遮断し、結果として、単核細胞の活性化に利用できるTNF−αをより少なくする。したがって、可溶性受容体は、天然の阻害薬として作用する。可溶性受容体の発生率および濃度の程度は、疾患の活動性と相関する。
【0108】
可溶性受容体の治療的使用は、分子の半減期が短いので限定され、かくして、半減期を増加させて治療的応用を可能にするために、可溶性受容体と免疫グロブリンまたはその他の分子との組合せが試みられてきた。それが、イムネックス社(Immunex Corporation、Thousand Oaks、カリホルニア州)によって製造され、エタネルセプトまたはエンブレル(登録商標)として知られている、組換え可溶型ヒトp75TNFRとIGGフラグメントとの組合せである。
【0109】
TNF−αは、また、クローン病における粘膜炎症の病因で中心的役割を演じる。TNFに対するキメラモノクロナール抗体(インフリキシマブ)を用いる療法は、難治性の管腔性および瘻孔性クローン病の管理を大きく変えた。インフリキシマブ(レミケード(登録商標))で治療されたクローン病患者の3分の2以上が緩解を達成し、難治性の管腔性および瘻孔性クローン病におけるそのコルチコステロイド節減効果のため、維持療法が承認されている。
【0110】
クローン病での有効性は、TNFも重要な役割を有する可能性のある障害である潰瘍性大腸炎を有する患者でのインフリキシマブ(およびその他の抗TNF薬)の臨床試験に対する理論的根拠を提供した。TNF−αは、潰瘍性大腸炎(UC)を有する患者の結腸粘膜中に高濃度で発現される。UCを有する患者の、結腸固有層単核細胞によるTNF−αの産生増加、ならびに糞便、直腸透析液および尿中でのTNF−αの高い濃度も認められる。
【0111】
UCでの抗TNF療法に対する潜在的役割は、監禁状態で特発性のびまん性非肉芽腫性大腸炎を発症する動物であるコットントップ・タマリンでの研究によって最初に支持された。TNF−αに対するヒト化モノクロナール抗体、CDP571を用いる治療は、有意な臨床的および組織学的改善をもたらした。しかし、モノクロナール抗体は、長期治療のために製造するには高価であり、その他の抗TNF−α薬が、引き続き求められている。例えば、パイロット研究で、活動性が軽度から中度の潰瘍性大腸炎を有する15名の患者を、CDP571(Humicade、ヒト化IgG4抗体)の単回静脈内点滴でオープンに治療し、8週間観察した。治療は十分耐容性があり、CDP571の血漿中半減期は、ほぼ7日であった。点滴の1週後まで臨床活動性のかなりの低下が認められたが、2週の時点ではわずかばかりの(統計的に有意ではない)低下が観察された。相反するものを含む結果は、クローン病の治療におけるこの薬物でも認められた。
【0112】
本発明の粘土は、TNF−αを効果的に結合する。本発明において、CASによるTNFαの吸収は、ELISAアッセイを使用して測定した。使用される材料は、次の通り、すなわち、組換えTNF−α(100%ddHO中、50mg/mLの原液);TNF−α ELISAキット(R&D Systems Inc.);CAS;およびリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)である。試料は、実験を始める前に、ELISAキットの成分を室温まで加温させることによって調製した。
【0113】
CAS試料は、PBS中にCASを6種の異なる濃度で懸濁することによって調製した。この実験のために選択したCAS濃度は、0.5mg/mL、1mg/mL、5mg/mL、10mg/mL、50mg/mL、および100mg/mLである。上記試料のそれぞれに組換えTNF−αを1000pg/mLのTNF−α最終濃度で添加した。同時に、100%PBS中、TNF−αが1000pg/mLの1つの試料(CASを含まない)を調製した。ボルテックスミキサーを使用して試料を30秒間混合し、室温で30分間インキュベートさせた。このインキュベーション中、試料を、ボルテックスミキサーで10分毎に5秒間混合した。次いで、試料を10,000rpmで5分間遠心し、上清液を単離した。これらの上清液および試料を使用して、ELISAのための標準的なプロトコールに従った。
【0114】
図6Aに示すように、すべての濃度のCASに曝露した後に、溶液中でのTNF−α濃度のかなりの低下が認められた。図6Bは、TNF−αの低下を、CASを含まない対照試料に対する百分率として示す。
【実施例4】
【0115】
下痢は、癌およびその治療の双方の一般的な合併症である。イヌの患者において、下痢は、食餌上の不注意の結果であり、疾患関連性であり、あるいは治療関連性(化学療法または放射線療法のため)である可能性がある。下痢のほとんどの症例は、自己限定的であるか、あるいは癌患者における最小の治療に応答し、さらなる療法を正当化できる。療法を受けている多くの動物は、細胞毒性のある化学療法または放射線療法に対して繰り返し曝露される。ロペラミドなどの抗分泌薬、またはメトロニダゾールなどの抗生物質を用いる連続治療は、深刻な合併症の潜在的危険なしではあり得ない。ロペラミドは、口内乾燥症および吐き気をもたらす可能性があり、長期の場合には、依存症につながる場合がある。メトロニダゾールは、長期に投与すると、神経性合併症の危険増大を招来する。胃腸管を通して吸収されないCASADなどの薬剤は、長期投与のためのより安全な選択肢を提供できる。
【0116】
イヌ患者の下痢は、患者のみならず家族単位にも影響を及ぼす。下痢は、排便のための追加的外出、糞便失禁の掃除、ならびに、薬剤、再水和溶液および食餌調合物の投与などの追加的作業を必要とすることによって、世話人にストレスの増大をもたらす。スメクタイト系粘土は、小児科モデルで、水様糞便の継続期間を短縮し、それによって家族単位の作業負担および重荷を減少することが判っている。家族単位の重荷を減少することは、かくして、治療に対するより大きな応諾性および意欲を増進する。療法後の下痢発症の継続期間を短縮することによって、患者の生活の質も改善できる。
【0117】
化学療法での投与量は、毒性によって制約される。患者は、最大耐容用量に基づいた化学療法を付与される。用量を制約する一般的毒性は、下痢(大腸および小腸の双方)である。化学療法誘発性大腸炎の高い発生率を有する化学療法薬は、ドキソルビシンである。下痢の発生率および継続期間を低下させることによって、最大耐容用量を増加させ、改善された応答および生存を可能にすることができる。
【0118】
化学療法または放射線療法誘発性下痢に対する最も一般的に推奨される治療薬は、メトロニダゾールである。メトロニダゾールは、抗菌、抗原虫、および抗炎症特性を備えた合成ニトロイミダゾールである。それは、肝臓によって代謝されるので、肝機能障害を有するヒトおよび動物では慎重に使用すべきである。高用量および長期投与では神経毒性を伴った。
【0119】
別法として、スルファサラジンは、化学療法誘発性下痢の治療に対して推奨されている。スルファサラジンは、抗菌および抗炎症特性を備えた抗生物質である。潜在的有害反応には、乾性角結膜炎(KCS)、肝毒性、溶血性貧血および白血球減少症が含まれる。動物、特にイヌの黒色および黄褐色の品種では、有害反応の危険が増す。
【0120】
ジ八面体型マグネシウムスメクタイトは、ケイ酸アルミノマグネシウムの薄いシートからなる天然に見出される粘土である。この組成物は、多くの他の国々で、小児科の急性感染性下痢の治療に使用されてきただけではなく、報告によれば、炎症性腸疾患、クローン病および食物アレルギーなどの慢性下痢状態の管理にも使用されてきた。スメクタイト系粘土の一般的に報告されている作用機序は、管腔内毒素、抗原および細菌の吸着である。提案された他の作用機序には、胃腸粘膜のレオロジー特性、抗炎症特性の修正;ムコ多糖2(MUC2)の分泌増進;および管腔の完全性の回復が含まれる。
【0121】
Gonzalezらによる最近の研究は、ラットモデルにおいて、スメクタイト系粘土は、炎症性応答を下向き調節し、腸組織試料中での減少した浸潤ならびに好中球および単球の活動性を示す、ミエロペルオキシダーゼおよびIL−1βの濃度を低下させることを示す。スメクタイト系粘土は、また、大腸内でのMUC2の分泌を増加させ、かくして管腔内容物に対する改善された障壁を提供する。さらに、スメクタイト系粘土は、基底分泌IL−8を用量依存的方式で阻害する。結果は、スメクタイト系粘土が、慢性大腸炎の実験モデルでスルファサラジンと同程度に有効であったことを示唆している。
【0122】
実験的な感染性下痢のためのウサギモデルで、スメクタイト系粘土は、病原性細菌による細菌性粘膜溶解および管腔表面膜破壊を減少することがわかった。大腸菌(Escherichia coli)0128B12を使用して浸潤および毒素産生状況を創生し、スメクタイト系粘土の作用機序を決定することを試みた。スメクタイト系粘土は、管腔内電解質の吸収を可能にすると同時に、毒素吸収を促進することが判った。さらに、ジサッカリダーゼおよびアルカリホスファターゼの膜酵素濃度は、スメクタイト系粘土モデルで双方とも高められ、このことは、浸潤性、毒素産生性細菌の存在下での管腔表面に対する保護効果と一致している。
【0123】
小児科モデルで、スメクタイト系粘土は、急性感染性下痢を治療するのに使用されてきた。リトアニアでのオープン無作為化マルチセンター試験において、下痢の継続時間は、スメクタイト系粘土を経口再水和溶液と組み合わせて使用する場合に、次いで、経口再水和溶液の単独で治療する場合に、有意により短かった(42.3+/−24.7時間対61.8+/−33.9時間)。エジプトでの類似の二重盲検プラセボ対照化研究は、スメクタイト系粘土が、糞便の初期体積に影響を与えなかったが、経口再水和と組み合わせて使用すると下痢の継続時間を、73時間から53時間に減少させることを見出した。
【0124】
ジ八面体型スメクタイトのほとんどの供給源は、長期または高用量での使用を妨げる毒性重金属およびダイオキシンなどの汚染物質を含んでいる。これらのスメクタイト系粘土のほとんどは、結晶構造中の主な層間カチオンとしてナトリウムまたはマグネシウムを含む。これらのイオンは、危篤状態の患者の電解質バランスに対して否定的影響を有する場合がある。さらに、上述の粘土のほとんどは、十分には特徴付けられないか、あるいは異なる粒子径および水分含有量を有した。危篤状態の患者において、重い粒子は、残留する傾向があり、かつ胃腸管中に留まり、乏しい消化管運動性による材料の停留をもたらす。
【0125】
本発明で使用される単離された粘土は、ほぼ100ミクロン以下の平均粒子径を有し、ナトリウム含有量の低い独特な滅菌アルミノケイ酸カルシウム、およびCASADと符号化されるアルミノケイ酸カルシウム系止瀉薬である。この単離された粘土は、高いCa/Mg含有量を有し、T4ダイオキシン、毒性重金属を実質的に含有せず、結合剤および増量剤を含まない。単離された粘土は、また、カルシウムをベースにした他の粘土と比較するとナトリウム含有量が低く、かつ上で詳細に述べた粘土と関連したいずれの不都合も有さない。単離された粘土は、積層ホイル中に個別的に包装された500mg錠剤に形成される。直径約1cmのピルが、錠剤圧縮機(Stokes Pennwalt Tablet Press、Warminster、ペンシルベニア州)を使用して形成される。
【0126】
歴史的に、悪性腫瘍を有するイヌに対するドキソルビシンの投与に付随する急性かつ短期の中毒症と関連する死亡が、報告されてきた。例えば、一例で、組織学的に確立され、測定し得る悪性腫瘍を有する185尾のイヌを研究で使用し、30mg/体表面積(m)の比率で1回または2回(21日間隔で)静脈内投与されたアントラサイクリン系抗腫瘍抗生物質ドキソルビシンの毒性を測定した。この研究中、7尾のイヌは、ドキソルビシン誘発性中毒症の直接的結果として死亡し、16尾は、悪性腫瘍性疾患の直接的結果として死亡した。各イヌを、どちらが先に到来しようとも、最後の用量を投与した後(15尾のイヌには1用量を、170尾のイヌには2用量を与えた)3週間またはイヌが死亡するまで、中毒症の徴候について評価した。中毒症の最も一般的な徴候は、嘔吐、下痢、大腸炎、および掻痒症であった。ドキソルビシン誘発性中毒症の確率は、体重に反比例して有意に低下した(P<0.0001)。ドキソルビシンの最初の投与から21日間中に中毒症の徴候を有したイヌは、ドキソルビシンの第二の投与から21日間中に中毒症の徴候を17.2倍多く発症すると思われた(P<0.01、95%信頼区間;5.5、54.2)。各イヌのパフォーマンス・ステータスを、修正カルノフスキー・パフォーマンス・スキームを使用して評価した。ドキソルビシン誘発性中毒症によってパフォーマンス・ステータスが有意な程度まで不都合に影響される唯一の期間は、第二の投与で始まる21日間であった(P<0.0001)(Ogilvie GKらの論文「悪性腫瘍を有するイヌへのドキソルビシン投与に付随する急性および短期中毒症(Acute and Short−term Toxicoses Associated with the Administration of Doxorubicin to Dogs with Malignant Tumors)」、Am Vet Med Assoc.1989 Dec 1;195(11):1584〜7)。
【0127】
癌を有するイヌにおける難治性下痢は、メトロニダゾール、スルファサラジンまたは食餌的方法などの標準的治療手段を使用するにもかかわらず、48時間を経過しても消散することのない持続性の下痢気味の水様糞便として定義される。別の例では、癌を有する19尾のイヌをCASADで治療した。19尾のイヌの中で、16尾は、解析するのに十分なデータを示し、3尾は、不完全なデータを示した。6尾の患者は、治療に関連するとは考えられない下痢を示した。このグループ分けで、6尾の患者中の5尾が、それらの臨床徴候の消散を示し、1尾の患者は、不完全なデータ集合を示した。このグループ分けにおける下痢の原因には、食餌上の不注意、ストレス性大腸炎、および腫瘍形成過程の結果としての下痢が含まれる。これらの患者は、CASADを開始する前に平均で4.2日間の下痢を有した。これらの患者の1尾は、CASADを開始する前に14日間の下痢歴を有し、その下痢は、CASAD開始から3日以内に消散した。ほとんどの患者は、試験を開始するに先立って少なくとも1クールのメトロニダゾールを受け入れた。適切な場合、ZnSOを使用する糞便浮選および培養を実施した。次いで、患者は、CASAD試験に配置され、2回連続して形をなした糞便が現われるまで6時間毎に500mgを経口で与えられた。下痢の消散を、2回連続した形をなした糞便として定義した。記録したデータには、直近の化学療法の日付および種類、CASAD開始前の下痢の継続期間、および下痢消散までの時間が含まれる。ID消散までの平均時間は、周知の応答を有する患者で3.2日であった。
【0128】
本発明は、また、さらなる実施例で、化学療法が下痢の刺激原因であり、ドキソルビシンが最も共通的に報告されている原因である(n=5)13尾の患者に対して活用された。その他の各種化学療法薬、すなわち、ビンクリスチン(2)、シクロホスファミド(2)、ロムスチン(2)、ビンブラスチン(1)、およびカルボプラチン(1)も含まれることが報告されている。患者は、化学療法薬の投与と下痢開始との間に平均5.2日を有したが、このことは、細胞毒性のある化学療法に由来するGI毒性と一致している。患者は、CASAD開始前に平均で4.4日間の下痢を有した。ほとんどの所有者は、48時間以内での改善、および2.9日経過後の徴候の完全な消散を報告した。CASADによるドキソルビシンの吸収は、図4に示すように、質量スペクトル法を使用して測定した。図5は、1mg/mLのCASADが、薬物濃度が100ng/mL以下の場合に、溶液から99%を超えるドキソルビシンを吸収することを示している。1000ng/mL(1mg/mL)という比較的高薬物濃度でも、溶液から95%の薬剤がCASADにより取り除かれた。
【0129】
CASADは、十分に耐容性であり、報告されたのはただ1つの有害反応だけであった。1尾の患者は、CASADを用いる治療の結果として便秘を経験した。研究期間中に、他の有害反応は報告されなかった。
【0130】
総合的に、CASADは、十分に耐容性であり、治療期間中に報告されたのはただ1つの有害事象だけであった。この患者は、治療の結果としての便秘を経験した。この状態は、CASADの中止と共に急速に消散した。
【0131】
これらの実施例の結果に基づいて、CASADは、放射線療法および化学療法誘発性下痢に対する予防薬として使用できる。スメクタイト系粘土は、ヒト患者において放射線療法誘発性大腸炎の開始を遅延できる。CASADは、効果的な予防薬であるか、あるいはさらに治療誘発性下痢の継続期間を短縮する可能性があり、放射線または化学療法の最大耐容用量を増加させ、それによって、応答率および生存期間を潜在的に改善できる。
【実施例5】
【0132】
ある56歳の白人女性は、40年以上に渡って過敏性腸症候群と診断され、特に、特定の複合デンプンを含有する食物を摂取した場合に大量の水様下痢の間欠的発作を経験することを続けてきた。これらの下痢発症は、数時間継続する腹部疝痛および疼痛によって先行された。
【0133】
対象にCASADの500mg錠剤1錠を下痢発症の直後に提供した。この患者は、腹部の疼痛および疝痛が、CASAD摂取から30分以内に消失したことを報告した。この患者は、疼痛が静まった後に就寝し、極めて安らかな8時間の睡眠を報告した。朝に、この患者は、形をなした糞便を有したことを報告した。この患者は、2週間以上の間、下痢発症を経験しなかったが、このことをこの患者は「珍しい」と報告した。
【0134】
続いて、この患者は、下痢発症がまさに1時間以内に発生しようとしている徴候であると報告している、腹部の疝痛および疼痛を経験することを始める機会を有した。この患者は、もう1錠のCASAD500mg錠を提供され、直ぐに摂取した。この患者は、疝痛および疼痛が、約30分で鎮まったこと、および下痢発症が起こらなかったことを報告した。このとき以来、この患者は、疝痛および/または疼痛を有し、1錠のCASAD500mg錠を少なくとも100mLの水と共に摂取すると、下痢発症を有さなかった。60日間、この患者は、5錠の500mg錠を、有害事象なしに摂取し、下痢の発症を報告しなかった。
【0135】
重金属およびダイオキシン濃度の低い、特定の粒子径を有する粘土を使用することの利点には、(a)より低い毒性、(b)収着用表面積の増加、(c)被覆のための表面積の増加、(d)環境中の毒性粒子または分子と付着または結合する粒子数の増加が含まれる。錠剤は、また、消化管中で急速に溶解する。
【0136】
有害重金属およびダイオキシンの少ない小粒子径CASを使用することの治療上の利点は、組成物の毒性が、粘土に比較して低いことである。実施例は、未処理粘土中にある程度の重金属およびダイオキシンが存在するが、粒子径を篩い分けることによって、毒素濃度を有意に削減し、かくして毒性を減少させ、かつ製品をより安全にすることが可能であることを示した。より小さな粒子径は、表面積を増加させ、かつ胃腸管(「GIT」)中で下痢を引き起こす毒素のより多くの吸着を可能にするさらなる利益を有する。GITを被覆するための増加した表面積が存在する。さらに、GIT環境中の毒性粒子または分子を結合するための、より多くのCAS粒子が存在する。
【0137】
錠剤剤形は、錠剤が、飲み込むことができ、かつ胃内で迅速に溶解できるという治療上の利点を有する。胃が許す限り急速に錠剤を溶解することが望ましい。CASADは、GIT内容物と完全に混合されるべきである。この投与部位および混合作用は、CASADにGIT中の毒性物質を吸着するための最大の機会を付与する。さらに、錠剤は、適切な投与量で投与できる。
【実施例6】
【0138】
肝疾患を有するイヌは、肝臓の脱メチル化能力が低下している。ドキソルビシンは、悪性腫瘍を有するイヌを治療するのに一般的に使用される化学療法薬である。この実施例の目標は、肝臓の脱メチル化能力に対する単回で投与される投与量のドキソルビシンの効果を評価することである。
【0139】
13C−アミノピリン脱メチル化血液試験を、悪性腫瘍形成に対するドキソルビシンでの化学療法を受ける前、および受けた後の16尾のイヌで実施した。1mLの基準血液試料を採取し、続いて2mg/kgの13C−アミノピリンを静脈内で注射し、13C−アミノピリン投与の45分後にさらに1mLの血液試料を採集した。血液試料を、直ちに、2mLの6M塩酸を含むバキュテナーチューブ中に入れ、13C−アミノピリンとして投与された13Cのパーセント投与量を分別質量分光法に基づいて測定した。ドキソルビシン治療の2週間後に、13C−アミノピリン脱メチル化血液試験を、同様の仕方で繰り返し、その結果を化学療法に先立って得られたものとペアードt検定によって比較した。p値<0.05を、統計的に有意と考えた。
【0140】
結果を図10に示す。45尾の健常イヌで確立された基準範囲は、0.08〜0.200であった。ドキソルビシン投与の前または後の13C−アミノピリン脱メチル化血液試験から判断して、16尾のイヌのいずれも、なんらかの臨床上明白な副作用を示さなかった。13C−アミノピリン投与後45分の時点でのクリアランスは、ドキソルビシンでの治療後にすべてのイヌで増加した。13C−アミノピリン投与後45分の時点での平均±SDクリアランスは、最初のドキソルビシン投与の前で0.0767±0.0253であり、14日後(第2のドキソルビシン投与前)に0.09562±0.0074まで有意に増加した(p値=0.0073)。
【0141】
結果は、イヌにおけるドキソルビシン治療は、肝臓の脱メチル化能力の有意な低下につながることを示している。この傷害が、薬物投与の際の肝細胞に対する直接的影響として起こるのか、あるいは腸肝再循環を介する活性および不活性ドキソルビシン代謝産物に対する肝細胞曝露の間接的効果として起こるのか、不明である。CASADの投与は、ドキソルビシンおよび代謝産物の腸肝循環を低下させ、かくして、肝毒性および患者の罹患率を低下させる。
【実施例7】
【0142】
糞便のアルファ(1)−プロテイナーゼ阻害薬(α−1PI)クリアランスは、動物およびイヌにおけるタンパク質喪失性腸症に対する信頼できる非浸襲性マーカーである。さらに、イヌの腸は、ヒトの腸に対する優れたモデルであり、イヌに関する試験結果は、ヒトに直接関連すると考えることができる。この実施例では、いくつかのイヌを試験した。糞便試料は、各アドリアマイシン投与に続いて3日間毎日収集した。ELISAを使用して糞便抽出物中のα−1PI濃度を測定した。
【0143】
糞便試料は、分析のために13尾のイヌから双方の化学療法治療に続いて入手できた。結果を下表1に示す。μg/糞便(g)として表現される糞便のα−1PI濃度は、2つの治療の後で有意には相違しなかった。しかし、糞便のα−1PI濃度(平均、メディアン、最小−最大)は、胃腸症状(下痢、嘔吐、食欲喪失)を有するイヌにおいて、これらの症状を有さないイヌにおいてよりも有意により高かった(影のあるボックスは症候の発症を示す)。
【0144】
【表1】

【0145】
CASADの使用は、炎症を排除し、糞便中の糞便中α−1PI濃度を低下させ、それによって、患者の罹患率を低下させた。ELISAの結果は、α−1PIバイオマーカーの減少を示すことによってCASADの有効性を確かにしている。
【実施例8】
【0146】
イヌにおける炎症性腸疾患(IBD)の臨床経過は、自然な増悪および緩解によって特徴付けられ、このことが、疾患負荷量の評価を困難にしている。58尾のイヌでの以前の研究は、イヌにおけるIBDおよび治療に対する応答を評価するための客観的点数化システムに対するバリデーションを提供した。
【0147】
十分な医療記録および所有者との連絡情報を有する14尾のイヌの中で、イヌ炎症性腸疾患の活動性指数(canine inflammatory bowel disease activity index)(CIBDAI)は、患者の病的状態と良好な相関を示した。CIBDAIは、イヌ腸炎症における炎症活動性の信頼できる尺度であり、CIBDAIを使用してイヌ炎症性腸疾患を治療または予防するためのCASADの能力を測定することができる。下表2に、研究の結果を示す。表中での点数化に使用される判断基準は、表の下部に見出される。研究中のイヌには、「緩和用の」アドリアマイシン投与量(30mg/m、静脈内、14日毎)を与えた。腸炎症に関連した症状が、被治療イヌの10%未満に予想される。
【0148】
【表2】





【実施例9】
【0149】
32尾のイヌは、ドキソルビシン、シトキサン、ビンクリスチン、ロムスチン、およびその他の化学療法薬の投与に続いて少なくとも48時間の間に下痢を呈した。癌を治療されているイヌに対してCASADの500mg錠を経口で1日に4回(q.i.d)与えた。いくつかのイヌには、最良臨床診療基準(Best Clinical Practices)に従い、通常の通例的投与量を使用して、以下に示すようなその他の医薬または薬物も投与した。予定表によって許容される程度まで、CASADおよびその他の薬剤を同時的に与えた。CASADでの治療の後に、下痢の臨床症状は、25尾のイヌで24〜72時間以内に消散した。任意の追加薬物に伴う否定的相互作用(食欲不振、嘔吐、吐き気、嗜眠、過敏症)は、32尾のいずれのイヌでも認められなかった。ドキシサイクリンはテトラサイクリン系抗生物質であり;クラバモックスはペニシリン系抗生物質であり;フラジールは大腸の抗炎症性抗生物質であるメトラニダゾールであり、;イモジウム(登録商標)は弱いオピオイドであり;プレドニゾンはステロイドである。結果を下表3に示す。
【0150】
【表3】

【実施例10】
【0151】
種々の粒子径を含むCASAD粘土中に存在するダイオキシン量、および80ミクロン未満の粒子のみを含むように分粒した後のCASAD粘土中に存在するダイオキシン量を、GCおよび質量分光計を使用して測定した。分粒前に、CASAD粘土は、下表4に示すダイオキシン量を含んでいた。
【0152】
【表4】

【0153】
表4に示したように、分粒前のCASAD粘土は、0.121pg/Lのヘプタ−クロル化ダイオキシン(1,2,3,4,6,7,8−HpCDD)および1.243pg/Lのオクタ−クロル化ダイオキシン(OCDD)を含んでいた。さらに、全テトラ−ダイオキシンは、1.284pg/Lと測定され、全ペンタ−ダイオキシンは、1.820と測定され、全ヘキサ−ダイオキシンは、1.994と測定された。試験したその他のダイオキシンは、存在しないか、あるいは試験装置の検出限界以下の濃度であった。次いで、CASAD粘土を、大きさが80ミクロン未満の粒子のみを含むように分粒した。ダイオキシン含有量について同様の分析を実施した。結果を下表5に示す。
【0154】
【表5】

【0155】
結果は、80ミクロン未満の粒子径を有するCASAD粘土においてダイオキシン含有量が、大きく低下していることを示している。唯一の残留被検出ダイオキシンは、量が0.362pg/Lに低下したオクタ−クロル化ダイオキシン(OCDD)であった。したがって、本発明の粘土は、他の粘土よりも毒性が低い。
【0156】
当業者は、本発明が、目的を遂行し、言及した結果および利点ならびに本明細書中に内在するそれらを獲得するように適切に構成されることを容易に認識する。したがって、カプセル形態および錠剤形態中のCASADの組成は同一ではなく、かつこれらの異なる形態の経口剤形およびその他任意の剤形は、環境毒中毒、関連する肝癌、または下痢の症状を予防または治療するための方法で使用できることは明らかなはずである。さらに、組成物および方法の変形形態は、本発明に包含される。例えば、大量の組成物を製造することが必要な場合には、技術を変更することができ、組成物生産のこのような工業化は、本発明の精神に包含されると理解される。本明細書中に記載の材料、方法、手順および技術は、好ましい実施形態の目下の典型であり、例示的と解釈され、範囲の制限とは解釈されない。製薬化学の当業者は、組成物のための処方および本発明の方法を修正および変更することを可能にするRemmington’s Pharmaceutical Science、第17版、Alfonso Gennaro編、Mack Publishing Company、Easton、ペンシルヴェニア州18042などの、多くの製薬参考書を利用できることがわかっている。かくして、本明細書中での変更および別の使用は、当業者に見出されるのであり、それらは、本発明の精神に包含されるか、あるいは係属中の特許請求の範囲によって規定される。
【0157】
(引用文献)
以下の文献は、それらが、本明細書中に示したことを補足する例示的な手順またはその他の詳細を提供する程度まで、参照により本明細書に具体的に組み込まれる。
米国特許文献
United States Patent 5,178,832, issued to
Phillips, et al., on January 12, 1993, and titled "Selective
Immobilization and Detection of Mycotoxins in Solution."

United States Patent 5,165,946 issued to Taylor, et al., on November 24, 1992, titled "Animal Feed Additive and Method for
Inactivating Mycotoxins Present in Animal Feeds."
その他の刊行物
Remmington's Pharmaceutical Sciences 17th
Edition. Alfonso Gennaro editor, Mack Publishing Company Easton,
Pennsylvania 18042, Entire Book, pages 1-1983.

Remmington's Pharmaceutical Sciences 17th
Edition. Alfonso Gennaro editor, Mack Publishing Company Easton,
Pennsylvania 18042, Chapter 68, pages 1278-1321.

Remmington's Pharmaceutical Sciences 17th
Edition. Alfonso Gennaro editor, Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvania 18042, Chapter 84, pages 1492-1517.

Yao-Zong Y, Shi-Rong L, Delvaux.
Comparative efficacy of diactahedral smectite (Smecta) and a probiotic
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の下痢を治療するための支持療法として使用するための経口組成物であって、有効量の単離された低ナトリウムのアルミノケイ酸カルシウム止瀉薬(「CASAD」)(ここで、該単離されたCASADは、ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有しない)を含有する経口組成物。
【請求項2】
下痢が、対象の感染性または慢性の疾患に付随している、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
下痢が、対象中の炎症性タンパク質の作用により炎症を引き起こす疾患または状態に付随しており、かつ単離されたCASADが、炎症性タンパク質を結合する能力を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
下痢が、対象中で代謝されて薬物性代謝産物となる薬物を使用する治療に付随しており、かつ単離されたCASADが、該薬物性代謝産物を結合する能力を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
下痢が、対象に化学療法薬を使用する治療に付随しており、かつ単離されたCASADが、該化学療法薬を結合する能力を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
化学療法薬が、ドキソルビシンである、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
下痢が、対象に放射線を使用する治療に付随している、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
単離されたCASADが、約3.2%を超えるCaO、約4.0〜約5.4%の範囲のMgO、約5.4〜約6.5の範囲のFe、約0.50〜約0.90%の範囲のKO、約0.10〜約0.30%の範囲のNaO、約0.01〜約0.03%の範囲のMnO、約14.8〜約18.2%の範囲のAl、および約62.4〜約73.5%の範囲のSiOを含む化学組成を有し、ここで、該化学組成は、重量パーセントとして与えられる、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
単離されたCASADが、約5〜約100ミクロンである平均粒子径を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
単離されたCASADが、約5〜約50ミクロンである平均粒子径を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
単離されたCASADが、懸濁液の状態で約5〜9の範囲のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
単離されたCASADが、錠剤、散剤、カプセル、または懸濁液の形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
1種または複数の医薬、あるいは薬学上許容される担体をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
1種または複数の医薬が、1種または複数の抗生物質、化学療法薬、止瀉薬、ステロイド、オピオイド、または胃用制酸薬からなる、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
対象における下痢症状の治療方法であって、
(a)有効量の単離された低ナトリウムのアルミノケイ酸カルシウム止瀉薬(「CASAD」)粘土(ここで、該単離されたCASADは、ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有しない)を経口投与すること、
(b)ある時間待つこと、および、
(c)ステップ(a)〜(b)を下痢の症状が軽減されるまで繰り返すこと
を含む方法。
【請求項16】
下痢が、対象の感染性または慢性の疾患に付随している、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
下痢が、対象中の炎症性タンパク質の作用により炎症を引き起こす疾患または状態に付随しており、かつ単離されたCASADが、該炎症性タンパク質を結合する能力を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
下痢が、対象中で代謝されて薬物性代謝産物となる薬物を使用する治療に付随しており、かつ単離されたCASADが、該薬物性代謝産物を結合する能力を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
下痢が、対象に放射線を使用する治療に付随している、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
下痢の症状が、対象に化学療法薬を使用する治療に付随しており、かつ単離されたCASAD系粘土が、該化学療法薬を結合する能力を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
単離されたCASAD粘土が、錠剤、散剤、カプセル、または懸濁液の形態である、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
約3.2%を超えるCaO、約4.0〜約5.4%の範囲のMgO、約5.4〜約6.5の範囲のFe、約0.50〜約0.90%の範囲のKO、約0.10〜約0.30%の範囲のNaO、約0.01〜約0.03%の範囲のMnO、約14.8〜約18.2%の範囲のAl、および約62.4〜約73.5%の範囲のSiOを含む化学組成を有する単離されたCASADを選択することをさらに含み、ここで、該化学組成は、重量パーセントとして与えられる、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
約5〜約100ミクロンである平均粒子径を有する単離されたCASADを選択することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
約5〜約50ミクロンである平均粒子径を有する単離されたCASADを選択することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
懸濁液の状態で約5〜9の範囲のpHを有する単離されたCASADを選択することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
約24時間未満である時間を選択することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項27】
単離されたCASADの投与前、投与後、または投与と同時に1種または複数の医薬を投与することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
1種または複数の医薬が、1種または複数の抗生物質、化学療法薬、止瀉薬、ステロイド、オピオイド、または胃用制酸薬からなる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
治療を必要とする対象における化学療法薬を使用する治療に付随する下痢症状の治療方法であって、
(a)有効量の単離されたアルミノケイ酸カルシウム止瀉薬(「CASAD」)粘土(ここで、該単離されたCASADは、ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有せず、かつ該化学療法薬を結合する能力を有する)を投与すること、
(b)ある時間待つこと、および、
(c)ステップ(a)〜(b)を下痢の症状が軽減されるまで繰り返すこと
を含む、治療方法。
【請求項30】
単離されたCASAD粘土が、錠剤、散剤、カプセル、または懸濁液の形態である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
約3.2%を超えるCaO、約4.0〜約5.4%の範囲のMgO、約5.4〜約6.5の範囲のFe、約0.50〜約0.90%の範囲のKO、約0.10〜約0.30%の範囲のNaO、約0.01〜約0.03%の範囲のMnO、約14.8〜約18.2%の範囲のAl、および約62.4〜約73.5%の範囲のSiOを含む化学組成を有する単離されたCASADを選択することをさらに含み、ここで、該化学組成は、重量パーセントとして与えられる、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
約5〜約100ミクロンである平均粒子径を有する単離されたCASADを選択することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
約5〜約100ミクロンである平均粒子径を有する単離されたCASADを選択することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
懸濁液の状態で約5〜9の範囲のpHを有する単離されたCASADを選択することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
時間が、約24時間未満である、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
単離されたCASADの投与前、投与後、または投与と同時に1種または複数の医薬を投与することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
1種または複数の医薬が、1種または複数の抗生物質、化学療法薬、止瀉薬、ステロイド、オピオイド、または胃用制酸薬からなる、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
単離されたアルミノケイ酸カルシウム止瀉薬(「CASAD」)粘土製剤の製造方法であって、該単離されたCASADは、種々の分粒された粒子から構成され、かつダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有せず、かつここで、該単離されたCASADは、下痢を治療する能力を有し、
(a)単離されたCASAD粒子を分粒すること、および約5〜約100ミクロンの大きさを有するそれらの粒子を確保すること、ならびに
(b)それらの確保されたCASAD粒子を、単離されたCASAD粘土製剤中で使用すること
を含む方法。
【請求項39】
約5〜50ミクロンの大きさを有するそれらの粒子を確保するステップ、およびそれらの確保されたCASAD粒子を、単離されたCASAD粘土製剤中で使用するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
確保されたCASAD粒子を1種または複数の医薬または薬学上許容される担体と混合するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
1種または複数の医薬が、1種または複数の抗生物質、化学療法薬、止瀉薬、ステロイド、オピオイド、または胃用制酸薬からなる、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
全身性炎症および急性期応答を起こしやすい人々におけるサイトカインの影響を軽減する方法であって、
(a)有効量の単離されたアルミノケイ酸カルシウム(「CAS」)(ここで、該単離されたCASは、ダイオキシンおよび毒性重金属汚染物質を実質的に含有せず、かつ環境毒素を結合する能力を有する)を投与すること、
(b)ある時間待つこと、ならびに、
(c)ステップ(a)〜(b)をサイトカインの影響の影響が軽減されるまで繰り返すこと
を含む方法。
【請求項43】
単離されたCASが、錠剤、散剤、カプセル、または懸濁液の形態である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
約3.2%を超えるCaO、約4.0〜約5.4%の範囲のMgO、約5.4〜約6.5の範囲のFe、約0.50〜約0.90%の範囲のKO、約0.10〜約0.30%の範囲のNaO、約0.01〜約0.03%の範囲のMnO、約14.8〜約18.2%の範囲のAl、および約62.4〜約73.5%の範囲のSiOを含む化学組成を有する単離されたCASを選択することをさらに含み、ここで、該化学組成は、重量パーセントとして与えられる、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
約5〜約100ミクロンである平均粒子径を有する単離されたCASを選択することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
約5〜約50ミクロンである平均粒子径を有する単離されたCASを選択することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項47】
懸濁液の状態で約5〜9の範囲のpHを有する単離されたCASを選択することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項48】
全身性炎症および急性期応答を起こしやすい人々が、各種の自己免疫障害、リウマチ様関節炎、クローン病、または乾癬を有する人々である、請求項42に記載の方法。
【請求項49】
サイトカインがTNF−αである、請求項42に記載の方法。
【請求項50】
時間が、約24時間未満である、請求項40に記載の方法。
【請求項51】
単離されたCASADの投与前、投与後、または投与と同時に1種または複数の医薬を投与することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項52】
1種または複数の医薬が、1種または複数の抗生物質、化学療法薬、止瀉薬、ステロイド、オピオイド、または胃用制酸薬からなる、請求項51に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−542655(P2009−542655A)
【公表日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518219(P2009−518219)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/014802
【国際公開番号】WO2008/013630
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(508365218)テクサス、エンテラソーベンツ、インク (2)
【Fターム(参考)】