アレーアンテナ
【課題】周期性を持たないサブアレーアンテナ配列を構成し、グレーティングローブを抑圧することができるアレーアンテナを得る。
【解決手段】複数のサブアレーアンテナ2、3を設け、各サブアレーアンテナ2、3は複数の素子アンテナ4から構成されているアレーアンテナ1であって、前記複数のサブアレーアンテナ2、3は、それぞれの平面形状がペンローズタイルと同じであり、平面上に非周期に配列され、前記サブアレーアンテナ2、3内において、前記素子アンテナ4の中心位置を中心とする円が互いに接し、かつ前記円が前記ペンローズタイルの外形に接するように、前記複数の素子アンテナ4が配列されている。
【解決手段】複数のサブアレーアンテナ2、3を設け、各サブアレーアンテナ2、3は複数の素子アンテナ4から構成されているアレーアンテナ1であって、前記複数のサブアレーアンテナ2、3は、それぞれの平面形状がペンローズタイルと同じであり、平面上に非周期に配列され、前記サブアレーアンテナ2、3内において、前記素子アンテナ4の中心位置を中心とする円が互いに接し、かつ前記円が前記ペンローズタイルの外形に接するように、前記複数の素子アンテナ4が配列されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、いくつかの素子アンテナをまとめてサブアレーアンテナとし、サブアレーアンテナ単位に移相器などを設けて束ね、ビーム形成を行うアレーアンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
アレーアンテナは、レーダ装置あるいは電波監視装置の空中線として用いられているが、より遠くの目標の検出あるいはより微弱の電波を検知するため、空中線性能としてより大きな有効放射電力が要求される。有効放射電力は、送信出力とアンテナ利得の積で定義されている。送信出力は、送信機あるいは各素子アンテナに接続された送信モジュールの出力を増大させればよく、アンテナ利得は、空中線の開口径に比例するので、より大きなアンテナ利得を得るために空中線を大口径化する必要がある。
【0003】
アレーアンテナにおいて、グレーティングローブが発生しない素子アンテナ間隔を満たそうとすると、大開口径化するに従って素子アンテナの数が増大し、素子アンテナに接続される移相器の数も増大する。移相器が高価であるため、移相器の数を低減することが望まれる。そこで、いくつかの素子アンテナをまとめてサブアレーアンテナとし、サブアレーアンテナ毎に移相器を設けた構成にして、移相器の数を低減することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この構成では移相器で位相を制御する単位が素子アンテナからサブアレーアンテナになるので、グレーティングローブが発生しないサブアレーアンテナの中心の間隔にする必要がある。しかし、素子アンテナの寸法は波長程度であるので素子アンテナをまとめたサブアレーアンテナの中心間隔を1波長以下にするのは困難であり、グレーティングローブが発生するという問題がある。グレーティングローブの発生で、所望の方向のアンテナ利得を低下させるとともに、所望の指向方向以外の方向からの到来電波を受信することになり、方位検出においてはアンビギュイティを発生させる。従って、素子アンテナに接続される移相器を低減し、グレーティングローブの発生を避けるための構成が望まれる。
【0005】
かかる状況において、周期性を有しないアレーアンテナの間隔として、不等間隔に素子アンテナを配列してグレーティングローブによるアンビギュイティを低減する技術が提案されている(例えば、特許文献2及び非特許文献1参照)。
【0006】
また、周期性を有しない多角形配列方法としてペンローズタイル、オクタゴナル、テーブルなどを選び、その頂点位置に素子アンテナを配置することで広帯域にわたり、グレーティングローブを抑圧した技術が提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開平5−291814号公報
【特許文献2】特開2005−257384号公報
【非特許文献1】中澤利之他2名著「不等間隔アレーを用いた方位推定」電子情報通信学会論文誌B Vol.J83−B No.6 pp.845−851 2000年6月
【非特許文献2】Vincenzo Pierro et. al. “Radiation Properties of Planar Antenna Arrays Based on Certain Categories of Aperiodic Tilings” IEEE TRANSACTION ON ANTENNAS AND PROPAGATION, vol.53, NO.2, pp.635-644, Feb 2005
【非特許文献3】Glassner,A. “Penrose tiling”, IEEE Computer Graphics and Applications, vol.18, Issue4, pp.78-86, July/Aug 1988
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
グレーティングローブを低減する方法として、素子アンテナの間隔を不等間隔にするとして、例えばランダムに素子アンテナの間隔を設定した場合、周期性がないために素子アンテナに接続される給電系が複雑になるという問題があった。また、多品種少量製品において、アレーアンテナの製造コストが上昇するという問題点があった。
【0009】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、周期性を持たないサブアレーアンテナ配列を構成し、グレーティングローブを抑圧することができるアレーアンテナを得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係るアレーアンテナは、複数のサブアレーアンテナを設け、各サブアレーアンテナは複数の素子アンテナから構成されているアレーアンテナであって、前記複数のサブアレーアンテナは、それぞれの平面形状がペンローズタイルと同じとしたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係るアレーアンテナは、周期性を持たないサブアレーアンテナ配列を構成し、グレーティングローブを抑圧することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナについて図1から図6までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの構成を示す斜視図である。なお、以降では、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0013】
図1において、この実施の形態1に係るアレーアンテナ1は、ファット(fat)菱形タイルサブアレーアンテナ2と、シン(thin)菱形タイルサブアレーアンテナ3と、移相器5とが設けられている。
【0014】
各サブアレーアンテナ2、3は、複数の素子アンテナ4で構成され、各サブアレーアンテナ2、3には、移相器5が接続され、サブアレーアンテナ毎に位相制御が行われ、ビーム形成や指向制御などが行われる。
【0015】
図2は、この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナのサブアレーアンテナを示す平面図である。図2において、(a)はファット菱形タイルサブアレーアンテナ2を、(b)はシン菱形タイルサブアレーアンテナ3をそれぞれ示す。ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3は、図2に示すように、それぞれ異なる菱形形状を有するサブアレーアンテナである。
【0016】
ここで、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の平面形状は、ペンローズタイルと同じ菱形形状を有する。ペンローズタイルについては後述するが、内角が72°と108°を有する菱形(タイプ1)と、内角が36°と144°を有する菱形(タイプ2)からなる。図2では、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2がタイプ1に相当し、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3がタイプ2に相当する。
【0017】
実施の形態1では、このような菱形形状のファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3のそれぞれを1サブアレーアンテナとし、これらのサブアレーアンテナの組み合わせにより、アレーアンテナ1を構成する。
【0018】
ここで、ペンローズタイルについて説明する。ペンローズタイルとは、イギリスの物理学者ロジャー・ペンローズ(Roger Penrose)が考案した、面積比が黄金比である2種類のタイルであり、このペンローズタイルを用いて平面上を充填した場合、周期的なパターンが現れず、平面上を非周期的に充填できることが示されている(例えば、非特許文献3参照)。
【0019】
図3は、図2に示したファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3を用いて組み合わせ配列したアレーアンテナの一例である。
【0020】
ここではアレーアンテナ1の開口領域を、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3とを用いて、すき間なく敷き詰めている。このとき、2種類のサブアレーアンテナ2、3の個数比が黄金比になるように敷き詰める。先に述べたように、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の平面形状はペンローズタイルと同じ形状であるため、これらの2種類のサブアレーアンテナを開口領域に敷き詰めた結果、アレーアンテナ1において、サブアレーアンテナ2、3の配置自体に周期性を持たなくすることが可能となる。
【0021】
ここで改めて、実施の形態1において、ペンローズタイルの理論をアレーアンテナに適用する長所について説明する。サブアレーアンテナで構成されたアレーアンテナにおいてグレーティングローブを発生させないサブアレーアンテナ間隔を設定する必要があるが、サブアレーアンテナを構成する素子アンテナの大きさが波長程度の大きさであるのでサブアレーアンテナ間隔を1波長以下にするのは困難であり、グレーティングローブが発生する。
【0022】
このグレーティングローブを抑圧する方法として、素子アンテナ間隔あるいはサブアレーアンテナ間隔を不等間隔、非周期にする方法が、上述したように、非特許文献1に提案されている。しかしながら、上述したように、例えばランダムに素子アンテナの間隔を設定した場合、周期性がないために素子アンテナに接続される給電系が複雑になり、また、多品種少量製品において、アンテナの製造コストが上昇するという欠点があった。
【0023】
このため、本発明の実施の形態1では、サブアレーアンテナをペンローズが提唱したタイル形状にして配列するようにした。
【0024】
このように配列してできあがったアレーアンテナにおいてサブアレーアンテナは周期性を持たないため、結果として、グレーティングローブを抑圧することができる。グレーティングローブを抑圧できる複数のサブアレーアンテナからなるアレーアンテナを構成できれば、アレーアンテナに必要な位相器の個数を低減でき、アレーアンテナのコストを低減できる。
【0025】
しかしながら、サブアレーアンテナ内の素子アンテナ4の配列(配置)によっては、サブアレーアンテナを配置してアレーアンテナを構成した結果、隣接するサブアレーアンテナ間の素子間隔が広くなり、グレーティングローブが発生するという問題がある。
【0026】
そこで、この実施の形態1では、更に、ペンローズタイルをサブアレーアンテナ2、3とする際、サブアレーアンテナ2、3内に配列される素子アンテナ4の互いの間隔を広くするようにして放射パターン形状等の性能劣化を抑えたうえでグレーティングローブを抑えられるように素子アンテナ4を配列する。素子アンテナ4の配列について次に説明する。
【0027】
サブアレーアンテナ2、3内の素子アンテナ4の配列の一例を図2(a)、(b)に示す。
【0028】
まず、それぞれのサブアレーアンテナ2、3内に配置する素子アンテナの個数について説明する。図2において、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3とファット菱形タイルサブアレーアンテナ2の面積比は、先に述べたように黄金比(1:(1+√5)/2≒1:1.62)となっている。ここで、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3とファット菱形タイルサブアレーアンテナ2の各々に割り当てる素子アンテナ4の個数を、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3とファット菱形タイルサブアレーアンテナ2の面積比となるようにする。これにより、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3内で素子アンテナ4が占有する面積とファット菱形タイルサブアレーアンテナ2内で素子アンテナ4が占有する面積との比を黄金比に近づけることができ、結果的に、素子アンテナが非周期的に配列されることになる。図2では、黄金比の整数近似を行い、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2中に8素子、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3中に5素子を割り当てている。
【0029】
なお、アレーアンテナ内の素子アンテナの全数はアレーアンテナの開口面積、使用周波数、素子アンテナの方式等の設計事項により決定されるものである。また、サブアレーアンテナの個数は、位相器の個数などにより決定されるものである。
【0030】
次に、各サブアレーアンテナ内における素子アンテナ4の配置について説明する。
【0031】
サブアレーアンテナに配列される素子アンテナに関しては、素子アンテナ間隔を可能な限り離すことができれば、素子間結合が小さくなり、例えば、グレーティングローブ抑えることができる。
【0032】
一方、素子アンテナ間隔が大きくなると、ある指向角以上において、指向角方向に対する各素子アンテナからの径路長差が1波長を超えるためグレーティングローブが発生する。このため、素子アンテナ4は適度な間隔で配置する必要がある。
【0033】
そこで、この実施の形態1では素子アンテナ4の配置を、ペンローズタイルをサブアレーアンテナ2、3とするときペンローズタイルに配置される素子アンテナ4の互いの間隔を広くするようにしたうえでグレーティングローブを抑えるため、図2に示すように、素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円が互いに接し、かつ素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円がペンローズタイルであるファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、あるいはシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の外形に接するようにする。
【0034】
すなわち、この実施の形態1のアレーアンテナでは、(1)サブアレーアンテナ2、3の各々に割り当てる素子アンテナ4の個数の比を略黄金比とする。その上で、(2)素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円が互いに接し、かつ素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円がペンローズタイルであるファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、あるいはシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の外形に接するようにする。このように配置することにより、結果として、素子アンテナ4が非周期的に配列され、グレーティングローブの発生を抑えることができる。
【0035】
図4は、本実施の形態1によるサブアレーアンテナを非周期に配列した非周期アレーアンテナと、非周期アレーアンテナと同等の開口面を有しサブアレーアンテナを周期的に配列した周期アレーアンテナとで、アレーファクターを比較した図である。両者共に位相器はサブアレーアンテナ毎に設け、素子アンテナ4は無指向性の点波源とし、サブアレーアンテナの中心を位相基準としている。図4は、主ビームを+20[deg]へ向けたものである。図4のように、周期アレーアンテナでは−19[deg]で発生しているグレーティングローブが本実施の形態1の非周期アレーアンテナでは9.3[dB]低くなっている。
【0036】
図5に、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2に、n(=1〜9)個の素子アンテナ4を配置したときの一例を示す。いずれの場合も、素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円が互いに接し、かつ素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円がペンローズタイルであるファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、あるいはシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の外形に接するようになっている。
【0037】
図6に、図3で示したファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3を用いて組み合わせ配列したアレーアンテナとは別の配列の例を示す。なお、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の配列は平面上を非周期的に充填できればよく、図3や図6で示した配列に限定されるものではない。
【0038】
また、この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの素子アンテナは、例えばホーンアンテナ、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ等であってよく、素子アンテナの形式に限定されるものではない。
【0039】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るアレーアンテナについて図7を参照しながら説明する。図7は、この発明の実施の形態2に係るアレーアンテナの構成を示す斜視図である。
【0040】
図5において、この実施の形態2に係るアレーアンテナ1は、ファット(fat)菱形タイルサブアレーアンテナ2と、シン(thin)菱形タイルサブアレーアンテナ3と、受信機6と、信号処理部7とが設けられている。
【0041】
各サブアレーアンテナ2、3は、複数の素子アンテナ4で構成され、各サブアレーアンテナ2、3には、それぞれ受信機6が接続され、この受信機6は信号処理部7に接続され、サブアレーアンテナ2、3毎に得られた受信信号を基にして信号処理部7の演算処理により、ビーム形成や指向制御などが行われる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの構成を示す斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナのサブアレーアンテナを示す平面図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るサブアレーアンテナの配置例を示す平面図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの特性図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る素子アンテナの配置を素子アンテナの個数n毎に示した図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係るサブアレーアンテナの別の配置例を示す平面図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係るアレーアンテナの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 アレーアンテナ、2 ファット菱形タイルサブアレーアンテナ、3 シン菱形タイルサブアレーアンテナ、4 素子アンテナ、5 移相器、6 受信機、7 信号処理部。
【技術分野】
【0001】
この発明は、いくつかの素子アンテナをまとめてサブアレーアンテナとし、サブアレーアンテナ単位に移相器などを設けて束ね、ビーム形成を行うアレーアンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
アレーアンテナは、レーダ装置あるいは電波監視装置の空中線として用いられているが、より遠くの目標の検出あるいはより微弱の電波を検知するため、空中線性能としてより大きな有効放射電力が要求される。有効放射電力は、送信出力とアンテナ利得の積で定義されている。送信出力は、送信機あるいは各素子アンテナに接続された送信モジュールの出力を増大させればよく、アンテナ利得は、空中線の開口径に比例するので、より大きなアンテナ利得を得るために空中線を大口径化する必要がある。
【0003】
アレーアンテナにおいて、グレーティングローブが発生しない素子アンテナ間隔を満たそうとすると、大開口径化するに従って素子アンテナの数が増大し、素子アンテナに接続される移相器の数も増大する。移相器が高価であるため、移相器の数を低減することが望まれる。そこで、いくつかの素子アンテナをまとめてサブアレーアンテナとし、サブアレーアンテナ毎に移相器を設けた構成にして、移相器の数を低減することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この構成では移相器で位相を制御する単位が素子アンテナからサブアレーアンテナになるので、グレーティングローブが発生しないサブアレーアンテナの中心の間隔にする必要がある。しかし、素子アンテナの寸法は波長程度であるので素子アンテナをまとめたサブアレーアンテナの中心間隔を1波長以下にするのは困難であり、グレーティングローブが発生するという問題がある。グレーティングローブの発生で、所望の方向のアンテナ利得を低下させるとともに、所望の指向方向以外の方向からの到来電波を受信することになり、方位検出においてはアンビギュイティを発生させる。従って、素子アンテナに接続される移相器を低減し、グレーティングローブの発生を避けるための構成が望まれる。
【0005】
かかる状況において、周期性を有しないアレーアンテナの間隔として、不等間隔に素子アンテナを配列してグレーティングローブによるアンビギュイティを低減する技術が提案されている(例えば、特許文献2及び非特許文献1参照)。
【0006】
また、周期性を有しない多角形配列方法としてペンローズタイル、オクタゴナル、テーブルなどを選び、その頂点位置に素子アンテナを配置することで広帯域にわたり、グレーティングローブを抑圧した技術が提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開平5−291814号公報
【特許文献2】特開2005−257384号公報
【非特許文献1】中澤利之他2名著「不等間隔アレーを用いた方位推定」電子情報通信学会論文誌B Vol.J83−B No.6 pp.845−851 2000年6月
【非特許文献2】Vincenzo Pierro et. al. “Radiation Properties of Planar Antenna Arrays Based on Certain Categories of Aperiodic Tilings” IEEE TRANSACTION ON ANTENNAS AND PROPAGATION, vol.53, NO.2, pp.635-644, Feb 2005
【非特許文献3】Glassner,A. “Penrose tiling”, IEEE Computer Graphics and Applications, vol.18, Issue4, pp.78-86, July/Aug 1988
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
グレーティングローブを低減する方法として、素子アンテナの間隔を不等間隔にするとして、例えばランダムに素子アンテナの間隔を設定した場合、周期性がないために素子アンテナに接続される給電系が複雑になるという問題があった。また、多品種少量製品において、アレーアンテナの製造コストが上昇するという問題点があった。
【0009】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、周期性を持たないサブアレーアンテナ配列を構成し、グレーティングローブを抑圧することができるアレーアンテナを得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係るアレーアンテナは、複数のサブアレーアンテナを設け、各サブアレーアンテナは複数の素子アンテナから構成されているアレーアンテナであって、前記複数のサブアレーアンテナは、それぞれの平面形状がペンローズタイルと同じとしたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係るアレーアンテナは、周期性を持たないサブアレーアンテナ配列を構成し、グレーティングローブを抑圧することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナについて図1から図6までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの構成を示す斜視図である。なお、以降では、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0013】
図1において、この実施の形態1に係るアレーアンテナ1は、ファット(fat)菱形タイルサブアレーアンテナ2と、シン(thin)菱形タイルサブアレーアンテナ3と、移相器5とが設けられている。
【0014】
各サブアレーアンテナ2、3は、複数の素子アンテナ4で構成され、各サブアレーアンテナ2、3には、移相器5が接続され、サブアレーアンテナ毎に位相制御が行われ、ビーム形成や指向制御などが行われる。
【0015】
図2は、この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナのサブアレーアンテナを示す平面図である。図2において、(a)はファット菱形タイルサブアレーアンテナ2を、(b)はシン菱形タイルサブアレーアンテナ3をそれぞれ示す。ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3は、図2に示すように、それぞれ異なる菱形形状を有するサブアレーアンテナである。
【0016】
ここで、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の平面形状は、ペンローズタイルと同じ菱形形状を有する。ペンローズタイルについては後述するが、内角が72°と108°を有する菱形(タイプ1)と、内角が36°と144°を有する菱形(タイプ2)からなる。図2では、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2がタイプ1に相当し、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3がタイプ2に相当する。
【0017】
実施の形態1では、このような菱形形状のファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3のそれぞれを1サブアレーアンテナとし、これらのサブアレーアンテナの組み合わせにより、アレーアンテナ1を構成する。
【0018】
ここで、ペンローズタイルについて説明する。ペンローズタイルとは、イギリスの物理学者ロジャー・ペンローズ(Roger Penrose)が考案した、面積比が黄金比である2種類のタイルであり、このペンローズタイルを用いて平面上を充填した場合、周期的なパターンが現れず、平面上を非周期的に充填できることが示されている(例えば、非特許文献3参照)。
【0019】
図3は、図2に示したファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3を用いて組み合わせ配列したアレーアンテナの一例である。
【0020】
ここではアレーアンテナ1の開口領域を、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3とを用いて、すき間なく敷き詰めている。このとき、2種類のサブアレーアンテナ2、3の個数比が黄金比になるように敷き詰める。先に述べたように、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の平面形状はペンローズタイルと同じ形状であるため、これらの2種類のサブアレーアンテナを開口領域に敷き詰めた結果、アレーアンテナ1において、サブアレーアンテナ2、3の配置自体に周期性を持たなくすることが可能となる。
【0021】
ここで改めて、実施の形態1において、ペンローズタイルの理論をアレーアンテナに適用する長所について説明する。サブアレーアンテナで構成されたアレーアンテナにおいてグレーティングローブを発生させないサブアレーアンテナ間隔を設定する必要があるが、サブアレーアンテナを構成する素子アンテナの大きさが波長程度の大きさであるのでサブアレーアンテナ間隔を1波長以下にするのは困難であり、グレーティングローブが発生する。
【0022】
このグレーティングローブを抑圧する方法として、素子アンテナ間隔あるいはサブアレーアンテナ間隔を不等間隔、非周期にする方法が、上述したように、非特許文献1に提案されている。しかしながら、上述したように、例えばランダムに素子アンテナの間隔を設定した場合、周期性がないために素子アンテナに接続される給電系が複雑になり、また、多品種少量製品において、アンテナの製造コストが上昇するという欠点があった。
【0023】
このため、本発明の実施の形態1では、サブアレーアンテナをペンローズが提唱したタイル形状にして配列するようにした。
【0024】
このように配列してできあがったアレーアンテナにおいてサブアレーアンテナは周期性を持たないため、結果として、グレーティングローブを抑圧することができる。グレーティングローブを抑圧できる複数のサブアレーアンテナからなるアレーアンテナを構成できれば、アレーアンテナに必要な位相器の個数を低減でき、アレーアンテナのコストを低減できる。
【0025】
しかしながら、サブアレーアンテナ内の素子アンテナ4の配列(配置)によっては、サブアレーアンテナを配置してアレーアンテナを構成した結果、隣接するサブアレーアンテナ間の素子間隔が広くなり、グレーティングローブが発生するという問題がある。
【0026】
そこで、この実施の形態1では、更に、ペンローズタイルをサブアレーアンテナ2、3とする際、サブアレーアンテナ2、3内に配列される素子アンテナ4の互いの間隔を広くするようにして放射パターン形状等の性能劣化を抑えたうえでグレーティングローブを抑えられるように素子アンテナ4を配列する。素子アンテナ4の配列について次に説明する。
【0027】
サブアレーアンテナ2、3内の素子アンテナ4の配列の一例を図2(a)、(b)に示す。
【0028】
まず、それぞれのサブアレーアンテナ2、3内に配置する素子アンテナの個数について説明する。図2において、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3とファット菱形タイルサブアレーアンテナ2の面積比は、先に述べたように黄金比(1:(1+√5)/2≒1:1.62)となっている。ここで、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3とファット菱形タイルサブアレーアンテナ2の各々に割り当てる素子アンテナ4の個数を、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3とファット菱形タイルサブアレーアンテナ2の面積比となるようにする。これにより、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3内で素子アンテナ4が占有する面積とファット菱形タイルサブアレーアンテナ2内で素子アンテナ4が占有する面積との比を黄金比に近づけることができ、結果的に、素子アンテナが非周期的に配列されることになる。図2では、黄金比の整数近似を行い、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2中に8素子、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3中に5素子を割り当てている。
【0029】
なお、アレーアンテナ内の素子アンテナの全数はアレーアンテナの開口面積、使用周波数、素子アンテナの方式等の設計事項により決定されるものである。また、サブアレーアンテナの個数は、位相器の個数などにより決定されるものである。
【0030】
次に、各サブアレーアンテナ内における素子アンテナ4の配置について説明する。
【0031】
サブアレーアンテナに配列される素子アンテナに関しては、素子アンテナ間隔を可能な限り離すことができれば、素子間結合が小さくなり、例えば、グレーティングローブ抑えることができる。
【0032】
一方、素子アンテナ間隔が大きくなると、ある指向角以上において、指向角方向に対する各素子アンテナからの径路長差が1波長を超えるためグレーティングローブが発生する。このため、素子アンテナ4は適度な間隔で配置する必要がある。
【0033】
そこで、この実施の形態1では素子アンテナ4の配置を、ペンローズタイルをサブアレーアンテナ2、3とするときペンローズタイルに配置される素子アンテナ4の互いの間隔を広くするようにしたうえでグレーティングローブを抑えるため、図2に示すように、素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円が互いに接し、かつ素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円がペンローズタイルであるファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、あるいはシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の外形に接するようにする。
【0034】
すなわち、この実施の形態1のアレーアンテナでは、(1)サブアレーアンテナ2、3の各々に割り当てる素子アンテナ4の個数の比を略黄金比とする。その上で、(2)素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円が互いに接し、かつ素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円がペンローズタイルであるファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、あるいはシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の外形に接するようにする。このように配置することにより、結果として、素子アンテナ4が非周期的に配列され、グレーティングローブの発生を抑えることができる。
【0035】
図4は、本実施の形態1によるサブアレーアンテナを非周期に配列した非周期アレーアンテナと、非周期アレーアンテナと同等の開口面を有しサブアレーアンテナを周期的に配列した周期アレーアンテナとで、アレーファクターを比較した図である。両者共に位相器はサブアレーアンテナ毎に設け、素子アンテナ4は無指向性の点波源とし、サブアレーアンテナの中心を位相基準としている。図4は、主ビームを+20[deg]へ向けたものである。図4のように、周期アレーアンテナでは−19[deg]で発生しているグレーティングローブが本実施の形態1の非周期アレーアンテナでは9.3[dB]低くなっている。
【0036】
図5に、シン菱形タイルサブアレーアンテナ3、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2に、n(=1〜9)個の素子アンテナ4を配置したときの一例を示す。いずれの場合も、素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円が互いに接し、かつ素子アンテナ4の中心位置Pを中心とする半径rの円がペンローズタイルであるファット菱形タイルサブアレーアンテナ2、あるいはシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の外形に接するようになっている。
【0037】
図6に、図3で示したファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3を用いて組み合わせ配列したアレーアンテナとは別の配列の例を示す。なお、ファット菱形タイルサブアレーアンテナ2とシン菱形タイルサブアレーアンテナ3の配列は平面上を非周期的に充填できればよく、図3や図6で示した配列に限定されるものではない。
【0038】
また、この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの素子アンテナは、例えばホーンアンテナ、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ等であってよく、素子アンテナの形式に限定されるものではない。
【0039】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るアレーアンテナについて図7を参照しながら説明する。図7は、この発明の実施の形態2に係るアレーアンテナの構成を示す斜視図である。
【0040】
図5において、この実施の形態2に係るアレーアンテナ1は、ファット(fat)菱形タイルサブアレーアンテナ2と、シン(thin)菱形タイルサブアレーアンテナ3と、受信機6と、信号処理部7とが設けられている。
【0041】
各サブアレーアンテナ2、3は、複数の素子アンテナ4で構成され、各サブアレーアンテナ2、3には、それぞれ受信機6が接続され、この受信機6は信号処理部7に接続され、サブアレーアンテナ2、3毎に得られた受信信号を基にして信号処理部7の演算処理により、ビーム形成や指向制御などが行われる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの構成を示す斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナのサブアレーアンテナを示す平面図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るサブアレーアンテナの配置例を示す平面図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの特性図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る素子アンテナの配置を素子アンテナの個数n毎に示した図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係るサブアレーアンテナの別の配置例を示す平面図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係るアレーアンテナの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 アレーアンテナ、2 ファット菱形タイルサブアレーアンテナ、3 シン菱形タイルサブアレーアンテナ、4 素子アンテナ、5 移相器、6 受信機、7 信号処理部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサブアレーアンテナを備え、各サブアレーアンテナは複数の素子アンテナから構成されているアレーアンテナであって、
前記複数のサブアレーアンテナは、それぞれの平面形状がペンローズタイルと同じであることを特徴とするアレーアンテナ。
【請求項2】
前記複数のサブアレーアンテナは、
ファット菱形タイルサブアレーアンテナと、
シン菱形タイルサブアレーアンテナの2種類である
ことを特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ。
【請求項3】
前記サブアレーアンテナは、各々の前記サブアレーアンテナの面積に応じた数の素子アンテナから構成される
ことを特徴とする請求項2記載のアレーアンテナ。
【請求項4】
前記シン菱形タイルサブアレーアンテナ内の前記素子アンテナの個数と前記ファット菱形タイルサブアレーアンテナ内の前記前記素子アンテナの個数とは、略黄金比の関係である
ことを特徴とする請求項3記載のアレーアンテナ。
【請求項5】
前記サブアレーアンテナ内において、前記素子アンテナは、前記素子アンテナの中心位置を中心とする同一半径の円が互いに接し、かつ前記円が前記ペンローズタイルの外形に接するように配列されている
ことを特徴とする請求項3又は4記載のアレーアンテナ。
【請求項6】
前記サブアレーアンテナに接続され、前記サブアレーアンテナ毎に位相制御を行なう移相器をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアレーアンテナ。
【請求項7】
前記サブアレーアンテナに接続され、前記サブアレーアンテナ毎に得られた信号を受信する受信機と、
前記受信機からの受信信号に基づき演算処理を行なう信号処理部とをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアレーアンテナ。
【請求項1】
複数のサブアレーアンテナを備え、各サブアレーアンテナは複数の素子アンテナから構成されているアレーアンテナであって、
前記複数のサブアレーアンテナは、それぞれの平面形状がペンローズタイルと同じであることを特徴とするアレーアンテナ。
【請求項2】
前記複数のサブアレーアンテナは、
ファット菱形タイルサブアレーアンテナと、
シン菱形タイルサブアレーアンテナの2種類である
ことを特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ。
【請求項3】
前記サブアレーアンテナは、各々の前記サブアレーアンテナの面積に応じた数の素子アンテナから構成される
ことを特徴とする請求項2記載のアレーアンテナ。
【請求項4】
前記シン菱形タイルサブアレーアンテナ内の前記素子アンテナの個数と前記ファット菱形タイルサブアレーアンテナ内の前記前記素子アンテナの個数とは、略黄金比の関係である
ことを特徴とする請求項3記載のアレーアンテナ。
【請求項5】
前記サブアレーアンテナ内において、前記素子アンテナは、前記素子アンテナの中心位置を中心とする同一半径の円が互いに接し、かつ前記円が前記ペンローズタイルの外形に接するように配列されている
ことを特徴とする請求項3又は4記載のアレーアンテナ。
【請求項6】
前記サブアレーアンテナに接続され、前記サブアレーアンテナ毎に位相制御を行なう移相器をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアレーアンテナ。
【請求項7】
前記サブアレーアンテナに接続され、前記サブアレーアンテナ毎に得られた信号を受信する受信機と、
前記受信機からの受信信号に基づき演算処理を行なう信号処理部とをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアレーアンテナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2008−66936(P2008−66936A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241226(P2006−241226)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(593165487)学校法人金沢工業大学 (202)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(593165487)学校法人金沢工業大学 (202)
【Fターム(参考)】
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