説明

アンケートシステム

【課題】アンケート調査に掛かる費用を抑制しながら、顧客にアンケート回答の十分なインセンティブを与えることができるアンケートシステムを提供すること。
【解決手段】アンケートシステム1は互いに通信可能なPOSレジスター6、タッチパネル13、プリンター9を有する。プリンター9はアンケート表示部27、顧客動向情報記録部28、クーポン発行部29を備える。アンケート表示部27は顧客の精算処理の間にPOSレジスター6を介してタッチパネル13にアンケートを表示する。アンケートの回答が入力されると、顧客動向情報記録部28はPOSレジスター6からプリンター9に送信されるレシート用の決済情報、アンケートの回答、顧客属性情報を関連付けて記憶保持する。クーポン発行部29はプリンター9からアンケート回答のインセンティブとなるクーポンを発行する。クーポンは使用されない場合があるので費用を削減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗のレジカウンターで精算を行っている顧客にアンケート調査を行うためのアンケートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットなどの店舗のレジカウンターで購買商品の精算を行っている顧客に、精算処理の待ち時間を利用してアンケート調査を行うためのアンケートシステムは特許文献1に記載されている。同文献では、POSレジスターに接続されている顧客用表示装置をタッチパネルから構成し、POSレジスターによる精算処理が行われている間に、タッチパネルにアンケートを表示している。そして、タッチパネルからアンケートの回答が入力されると、決済の後に発行されるレシートのレシート番号とアンケートの回答を対応付けて記憶保持している。同文献では、アンケート回答のインセンティブとして、アンケートに回答した顧客に対して決済金額からの一定割合の値引き、或いは、一律の金額の値引きを行っている。また、アンケートに回答した顧客に対してサービス品の提供やサービスポイントの追加などの特典を付与している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−109634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、アンケート回答のインセンティブとして、アンケートに回答した全ての顧客について決済金額からの値引きを行う場合には、店舗側に恒常的な金銭負担が発生するという問題がある。また、アンケートに回答した顧客にサービス品の提供やサービスポイントの追加を行う場合には、アンケート調査を行うためにPOSレジスターを操作している店員に新たな作業負担を強いることになるので、人件費の増加を招くという問題がある。
【0005】
本発明の課題は、この点に鑑みて、アンケート調査に掛かる費用を抑制しながら、顧客に十分なアンケート回答のインセンティブを与えることができるアンケートシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明アンケートシステムは、
顧客が購買した商品の精算処理を行うためのPOSレジスターと、
前記POSレジスターと通信可能に接続されているプリンターと、
前記POSレジスターと通信可能に接続されている顧客用表示装置と、
前記POSレジスターと通信可能に接続されている顧客用入力装置と、
前記POSレジスターによって前記精算処理が行われている間に前記顧客用表示装置に第1アンケートを表示するアンケート表示部と、
前記顧客用入力装置に前記第1アンケートの回答が入力されると、決済が終了した後に、レシートを発行するために前記POSレジスターから前記プリンターに送信された前記顧客の決済情報と前記第1アンケートの回答とを関連付けて第1顧客動向情報として記憶保持する顧客動向情報記録部と、
前記顧客用入力装置に前記第1アンケートの回答が入力されると、前記決済が終了した後に、前記プリンターからクーポンを発行するクーポン発行部と、
を有していることを特徴とする。
【0007】
本発明のアンケートシステムによれば、アンケート回答のインセンティブとして、アンケートに回答した顧客にクーポンが発行される。ここで、クーポンの使用は顧客に委ねられており、使用されない場合があるので、アンケート回答した全ての顧客に対して店舗側に金銭的な負担が発生することがない。従って、アンケート調査のための費用を抑えることができる。また、クーポンはレシートを印刷するプリンターから発行することができるので、POSレジスターのオペレーターは決済が終わった顧客にレシートを手渡す動作と同様の動作によってクーポンを顧客に手渡すことができる。よって、オペレーターの作業負担の増加を抑制できる。さらに、クーポンを使用するための顧客の再来店が見込めるので、アンケート調査を集客に利用できる。また、アンケート調査結果として蓄積される第1顧客動向情報は、アンケートの回答と決済情報が関連付けられた形態となっているので、アンケートの回答のみを収集して蓄積するアンケート調査と比較して、情報量が多い。従って、蓄積された第1顧客動向情報に基づいて、多様な観点から顧客の動向を分析できる。
【0008】
本発明において、複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポン印刷データ記憶保持部を有し、前記クーポン発行部は、前記第1アンケートの回答および前記決済情報の少なくとも一つに基づいて前記クーポン印刷データ記憶保持部から前記クーポン印刷データを選択して前記プリンターから前記クーポンを発行することが望ましい。このようにすれば、第1アンケートの回答や決済情報に基づいて顧客に特化したクーポンを発行できるので、全ての顧客に同一のクーポンを発行し続ける場合と比較して、顧客に大きなインセンティブを与えることができる。
【0009】
本発明において、複数のアンケートを記憶保持しているアンケート記憶保持部と、複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポン印刷データ記憶保持部とを有し、前記アンケート表示部は、前記第1アンケートの回答が入力されると、前記第1アンケートの回答に基づいて前記アンケート記憶保持部から一つの前記アンケートを選択して第2アンケートとして前記顧客用表示装置に表示し、前記顧客動向情報記録部は、前記第2アンケートの回答が入力されると、前記第1顧客動向情報と前記第2アンケートの回答を関連付けて第2顧客動向情報として記憶保持し、前記クーポン発行部は、前記第1アンケートの回答、前記第2アンケートの回答および前記決済情報の少なくとも一つに基づいて前記クーポン印刷データ記憶保持部から前記クーポン印刷データを選択して前記プリンターから前記クーポンを発行することが望ましい。このようにすれば、顧客が入力したアンケートの回答に基づいて顧客に次のアンケートが提示されるので、アンケートの問い合わせ内容を系統立てたものとすることができる。また、第1アンケートの回答、第2アンケートの回答、決済情報に基づいて顧客に特化したクーポンを発行できるので、クーポンによって顧客に更に大きなインセンティブを与えることが可能になる。
【0010】
この場合において、前記アンケート表示部は、前記精算処理が行われている時点の日付、曜日、または、時刻に基づいて一つのアンケートを選択して第1アンケートとして前記顧客用表示装置に表示することが望ましい。このようにすれば、アンケート調査により蓄積された顧客消費動向情報に基づいて、日付、曜日、または、時刻による消費動向の変化を分析することが可能となる。また、日付、曜日および時刻は一般にシステムによって管理されている情報なので、アンケート表示部が容易に取得可能である。
【0011】
この場合において、前記プリンターに通信可能に接続されているサーバーを有し、前記サーバーは、前記アンケート記憶保持部および前記クーポン印刷データ記憶保持部を備えており、前記プリンターは、前記POSレジスターを介して前記顧客用表示装置および前記顧客用入力装置と通信可能であり、前記アンケート表示部、前記クーポン発行部および前記顧客動向情報記録部を備えており、前記顧客動向情報記録部は、前記第2顧客動向情報を前記サーバーに転送することが望ましい。このようにすれば、アンケート調査によって収集させる顧客動向情報をサーバーに蓄積することができる。また、顧客動向情報の収集とクーポンの発行を制御するための機能をプリンターが担うので、例えば、プリンターをリプレースすることによって、既存のPOSシステムにアンケートシステムを追加することが容易となる。
【0012】
本発明において、予め定めた特定商品に関連する問い合わせ内容の第3アンケートを含む複数のアンケートを記憶保持しているアンケート記憶保持部と、複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポン印刷データ記憶保持部と、前記精算処理が行われている間、前記POSレジスターに入力される商品情報を監視して、前記商品情報と前記特定商品の商品情報とが一致するか否かを判断する特定商品購買検出部とを有し、前記アンケート表示部は、前記商品情報が前記特定商品の商品情報と一致した場合には、前記第1アンケートの回答が入力された後、前記決済が終了するまでの間に、前記アンケート記憶保持部から前記第3アンケートを選択して、前記顧客用表示装置に表示し、前記顧客動向情報記録部は、前記第3アンケートの回答が入力されると、前記第1顧客動向情報と前記第3アンケートの回答を関連付けて第3顧客動向情報として記憶保持し、前記クーポン発行部は、前記第1アンケートの回答、前記第3アンケートの回答および前記決済情報の少なくとも一つに基づいて前記クーポン印刷データ記憶保持部から前記クーポン印刷データを選択して前記プリンターから前記クーポンを発行することが望ましい。このようにすれば、特定商品を購買した顧客に対し、この特定商品に関連するアンケート調査を行うことができる。また、第1アンケートの回答、第3アンケートの回答、決済情報に基づいて顧客に特化したクーポンを発行できるので、クーポンによって顧客に更に大きなインセンティブを与えることが可能になる。
【0013】
この場合において、前記プリンターに通信可能に接続されているサーバーを有し、前記サーバーは、前記アンケート記憶保持部および前記クーポン印刷データ記憶保持部を備えており、前記プリンターは、前記POSレジスターを介して前記顧客用表示装置および前記顧客用入力装置と通信可能であり、前記アンケート表示部、前記クーポン発行部、前記特定商品購買検出部および前記顧客動向情報記録部を備えており、前記顧客動向情報記録部は、前記第3顧客動向情報を前記サーバーに転送することが望ましい。このようにすれば、アンケート調査によって収集される顧客動向情報をサーバーに蓄積することができる。また、顧客動向情報の収集とクーポンの発行を制御するための機能をプリンターが担うので、例えば、プリンターをリプレースすることによって、既存のPOSシステムにアンケートシステムを追加することが容易となる。
【0014】
本発明において、前記POSレジスターと通信可能に接続されているカメラと、前記カメラからの映像に基づいて前記顧客の性別および年齢層の少なくとも一つを顧客属性情報として取得する顧客属性情報取得部とを有し、前記顧客動向情報記録部は、前記顧客用入力装置に前記第1アンケートの回答が入力されると、前記第1アンケートの回答、前記決済情報および前記顧客属性情報を関連付けて第4顧客動向情報として記憶保持することが望ましい。このようにすれば、アンケートによって顧客の性別や年齢層を問い合わせる必要がなくなるので、少ないアンケート数で顧客属性情報を収集することが可能となる。
【0015】
この場合において、複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポン印刷データ記憶保持部を有し、前記クーポン発行部は、前記第1アンケートの回答、決済情報および前記顧客属性情報の少なくとも一つに基づいて前記クーポン印刷データ記憶保持部から前記クーポン印刷データを選択して前記プリンターから前記クーポンを発行することが望ましい。このようにすれば、顧客属性情報、第1アンケートの回答、決済情報に応じたクーポンを発行できるので、クーポンによって顧客に更に大きなインセンティブを与えることが可能になる。
【0016】
この場合において、前記プリンターに通信可能に接続されているサーバーを有し、
前記サーバーは、前記クーポン印刷データ記憶保持部を備えており、前記プリンターは、前記POSレジスターを介して前記顧客用表示装置、前記顧客用入力装置および前記カメラと通信可能であり、前記アンケート表示部、前記クーポン発行部、前記顧客属性情報取得部および前記顧客動向情報記録部を備えており、前記顧客動向情報記録部は、前記第4顧客動向情報を前記サーバーに転送することが望ましい。このようにすれば、アンケート調査によって収集される顧客動向情報をサーバーに蓄積することができる。また、顧客動向情報の収集とクーポンの発行を制御するための機能をプリンターが担うので、例えば、プリンターをリプレースすることによって、既存のPOSシステムにアンケートシステムを追加することが容易となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明のアンケートシステムによれば、アンケート回答のインセンティブとして、アンケートに回答した顧客にクーポンが発行される。ここで、クーポンの使用は顧客に委ねられており、使用されない場合があるので、アンケート回答した全ての顧客に対して店舗側に金銭的な負担が発生することがない。従って、アンケート調査のための費用を抑えることができる。また、クーポンはレシートを印刷するプリンターから発行することができるので、POSレジスターのオペレーターは決済が終わった顧客にレシートを手渡す動作と同様の動作によってクーポンを顧客に手渡すことができる。よって、オペレーターの作業負担の増加を抑制できる。さらに、クーポンを使用するための顧客の再来店が見込めるので、アンケート調査を集客に利用できる。また、アンケート調査結果として蓄積される第1顧客動向情報は、アンケートの回答と決済情報が関連付けられた形態となっているので、アンケートの回答のみを収集して蓄積するアンケート調査と比較して、情報量が多い。従って、蓄積された第1顧客動向情報に基づいて、多様な観点から顧客の動向を分析できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明を適用したアンケートシステムの概略システム構成図である。
【図2】アンケートシステムの制御系を示す概略ブロック図である。
【図3】アンケートシステムによるアンケート調査動作の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したアンケートシステムの実施の形態を説明する。
【0020】
(全体構成)
図1は本発明を適用したアンケートシステムの概略システム構成図である。本例のアンケートシステム1は、スーパーマーケットなどの店舗のレジカウンターで購買商品の精算を行っている顧客に対し、精算処理の待ち時間を利用して、アンケート調査を行うためのものである。本例のアンケートシステム1は、精算処理を行うために店舗に導入されているPOSシステム2と一体に構成されている。
【0021】
まず、POSシステム2は、商品コード、商品名、金額、在庫などを記憶保持している商品データベース3および販売会計処理用データベース4を備えるPOS用サーバー5と、このPOS用サーバー5にLANなどのネットワークを介して通信可能に接続されている複数台のPOSレジスター6と、各POSレジスター6に通信可能に接続されているバーコードリーダー7、顧客用ディスプレイ8、および、プリンター9を有している。POSレジスター6、バーコードリーダー7、顧客用ディスプレイ8およびプリンター9は店舗の各レジカウンターに設置されている。POSレジスター6は、オペレーター用ディスプレイ10とキーボード11を備えている。
【0022】
精算処理では、POSレジスター6には、オペレーターによるキーボード11の操作、或いは、バーコードリーダー7による商品バーコードの読み取りによって購買商品の商品情報が入力される。POSレジスター6は入力された商品情報をPOS用サーバー5に送信する。POS用サーバー5は、商品情報を受け取ると、商品データベース3から商品コード、商品名、金額等の情報を抽出し、POSレジスター6の側の精算および表示に利用する精算データを生成して、POSレジスター6に送信する。
【0023】
次に、POS用サーバー5からの精算データをPOSレジスター6が受け取ると、POSレジスター6は精算データを基に精算情報を生成し、この精算情報をオペレーター用ディスプレイ10および顧客用ディスプレイ8に表示する。精算情報は、例えば、商品名、単価、購買個数、購買商品毎の合計金額である。これらの精算処理動作は、オペレーターによって商品情報の入力を終了するキーボード11の操作が行われるまでの間、商品情報の入力が行われる毎に繰り返される。その後、オペレーターによって商品情報の入力を終了するキーボード11の操作が行われると、顧客用ディスプレイ8およびオペレーター用ディスプレイ10には、精算データに基づいて生成された合計金額が表示され、これにより精算処理が終了する。
【0024】
精算処理が終了して顧客が決済を行うと、オペレーターによるキーボード11の操作によってPOSレジスター6に顧客の決済金額が入力される。POSレジスター6は決済金額と精算データに基づいて決済情報を生成し、この決済情報をプリンター9に送信する。決済情報を受信したプリンター9はレシートを発行する。また、決済情報はPOSレジスター6からPOS用サーバー5に送信され、販売会計処理用データベース4に記憶保持される。ここで、決済情報は、レシートに印刷される内容と同様の情報であり、例えば、購買商品の商品名、単価、購買個数、購買商品毎の合計金額、決済金額、レシートを発行した日時などが含まれている。なお、POSシステム2は一般的なものであり、上記の処理動作はその一例である。
【0025】
次に、アンケートシステム1は、アンケート調査用サーバー12と、アンケート調査用サーバー12に通信可能接続されているプリンター9と、プリンター9に通信可能に接続されているPOSレジスター6と、アンケートを顧客に表示するとともに、アンケートの回答を顧客に入力させるためのタッチパネル(顧客用表示装置および顧客用入力装置)13と、レジカウンターで精算処理を行っている顧客を撮影するためのカメラ14を備えている。タッチパネル13およびカメラ14はPOSレジスター6に通信可能に接続されており、プリンター9はPOSレジスター6を介してタッチパネル13およびカメラ14と通信可能となっている。また、タッチパネル13はPOSシステム2の顧客用ディスプレイ8の機能を包含するものであり、精算情報の表示と並行してアンケートを顧客に表示可能となっている。POSレジスター6、プリンター9およびタッチパネル13は、POSシステム2およびアンケートシステム1の双方のシステムの一部分を構成している。
【0026】
本例のアンケートシステム1では、顧客がレジカウンターで購買商品の精算処理を行なっている間に、カメラ14によって顧客の顔を撮影して顧客の性別および年齢層を顧客属性情報として取得する。また、精算処理の間にタッチパネル13にアンケートを表示し、アンケートの回答がタッチパネル13から入力されるのを待つ。その後、アンケートの回答が顧客によって入力されると、決済が終了した後に、アンケートの回答、顧客属性情報、および、決済情報を関連付けて顧客動向情報として記憶保持するとともに、プリンター9からクーポンを発行する。
【0027】
(アンケートシステムの制御系)
図2はアンケートシステム1の制御系を示す概略ブロック図である。アンケート調査用サーバー12は、問い合わせ内容の異なる複数のアンケートを記憶保持しているアンケートデータベース(アンケート記憶保持部)15と、特典内容の異なるクーポンを発行するための複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポンデータベース(クーポン印刷データ記憶保持部)16と、アンケート調査によって収集された顧客動向情報を蓄積するための顧客動向情報データベース17を備えている。
【0028】
アンケートデータベース15に記憶保持されているアンケートは、電話番号や郵便番号など数字の入力によって回答できる問い合わせのもの、或いは、問い合わせと、その回答となる選択肢から構成され、選択肢の番号の入力によって回答できるものである。アンケートの問い合わせ内容としては、例えば、顧客の居住地域、家族構成、来店頻度、来店理由など顧客に関するもの、オペレーターなど店員の接客態度、店舗の品揃え、店舗の印象など店舗に関するもの、予め定めた特定商品の価格、購買理由、購買頻度など、特定商品に関連するものが用意されている。各アンケートは、他のアンケートの回答の選択肢、特定商品の商品コード、顧客属性情報、季節、曜日、時刻などと対応付けられた形態で記憶保持されている。
【0029】
クーポンデータベース16に記憶保持されているクーポン印刷データとしては、例えば、100円引き、300円引き、3%引き、5%引きなど、精算処理で算出された合計金額に対する値引きを行う複数種類のクーポンを発行するものがある。また、例えば、特定商品を購買した場合に、この特定商品の販売価格から値引きを行うクーポンを発行するもの、子連れの顧客だけに値引きを行うクーポンを発行するものがある。各クーポン発行データは、アンケートの回答の選択肢、特定商品のコード、決済金額、顧客属性情報などと対応付けられた形態で記憶保持されている。
【0030】
次に、プリンター9は、アンケート調査用サーバー12、POSレジスター6、タッチパネル13およびカメラ14との間で通信を行うための通信インターフェース20と、CPUを備える制御部21と、RAMなどのメモリー22を備えている。制御部21は、レシートやクーポンを発行するための印刷機能を司る印刷制御部23と、アンケート調査のための機能を司るアンケート調査用制御部24を備えている。アンケート調査用制御部24は、顧客属性情報取得部25、特定商品購買検出部26、アンケート表示部27、顧客動向情報記録部28、クーポン発行部29を備えている。
【0031】
顧客属性情報取得部25はカメラ14からの映像に基づいて、決済処理を行っている顧客の性別および年齢層を顧客属性情報として取得する。なお、カメラ14からの顧客の映像に基づいて顧客の性別および年齢層を取得する技術としては、周知の顔認識技術を用いることができる。
【0032】
特定商品購買検出部26は、精算処理が行われている間、POSレジスター6に入力された商品情報を監視して、入力された商品情報が予め定めた特定商品の商品情報と一致するか否かを判断する。より具体的には、キーボード11からのキー入力またはバーコードリーダー7を介してPOSレジスター6に入力された商品コードを監視して、顧客が特定商品を購買したか否かを判断する。なお、特定商品購買検出部26は、POS用サーバー5からPOSレジスター6に送信された精算情報を取得することにより、この精算情報に含まれている商品情報を監視してもよい。
【0033】
アンケート表示部27は、精算処理が行われている間に、アンケートデータベース15から一つのアンケート(第1アンケート)を選択してタッチパネル13に表示する。例えば、アンケート表示部27は、POSレジスター6において決済処理が開始されると、アンケートデータベース15にアクセスして一つのアンケートを抽出して、タッチパネル13に表示する。
【0034】
また、アンケート表示部27は、タッチパネル13にアンケートの回答が入力されると、入力されたアンケートの回答に基づいて複数のアンケートの中から一つのアンケート(第2アンケート)を選択して、タッチパネル13に表示する。例えば、顧客がアンケートの回答として郵便番号を入力すると、アンケート表示部27は入力された郵便番号を検索キーとしてアンケートデータベース15にアクセスして、この郵便番号と関連付けられているアンケートを抽出して、これを次のアンケートとしてタッチパネル13に表示する。また、例えば、顧客がアンケートの回答となる選択肢の一つを入力すると、アンケート表示部27は、回答として選択された選択肢の番号を検索キーとしてアンケートデータベース15にアクセスして、最初のアンケートの回答の選択肢と関連付けられている一つのアンケートを抽出して、これを次のアンケートとしてタッチパネル13に表示する。
【0035】
さらに、アンケート表示部27は、特定商品購買検出部26が、POSレジスター6に入力された商品情報と特定商品の商品情報が一致したと判断した場合には、その後の任意のタイミングで、複数のアンケートの中から特定商品に関連する問い合わせ内容のアンケート(第3アンケート)を選択して、選択されたアンケートをタッチパネル13に表示する。例えば、POSレジスター6に入力された商品情報と特定商品の商品情報が一致すると、アンケート表示部27は、顧客が予め定めた回数のアンケートに回答した後に、商品情報を検索キーとしてアンケートデータベース15にアクセスして、特定商品と関連付けられている一つのアンケートを抽出して、これをタッチパネル13に表示する。
【0036】
顧客動向情報記録部28は、アンケートの回答が入力されると、決済が行われた後に、入力された全てのアンケートの回答、POSレジスター6からプリンター9に送信された顧客の決済情報、および、顧客属性情報を対応付けて顧客動向情報としてメモリー22に記憶保持する。また、記憶保持された顧客動向情報を所定のタイミングでアンケート調査用サーバー12に転送して顧客動向情報データベース17に追加し、しかる後に、転送が終了した顧客動向情報をメモリー22から消去する。これにより、各レジカウンターで収集された顧客動向情報は、アンケート調査用サーバー12に転送され、一括して記憶保持される。
【0037】
クーポン発行部29は、顧客属性情報、各アンケートの回答、顧客の決済情報のうちの少なくとも一つに基づいて、クーポンデータベース16から一つのクーポン印刷データを選択し、クーポンを発行する。例えば、クーポン発行部29は、顧客によって入力されたアンケートの回答、アンケートの選択肢、決済金額、顧客の性別、顧客の年齢層などの少なくとも一つを検索キーとしてクーポンデータベース16にアクセスし、検索キーに関連付けられている少なくとも一つのクーポン印刷データを抽出して、これを印刷制御部23に送信する。
【0038】
例えば、化粧品の値引きを行うクーポンを発行するためのクーポン印刷データには、顧客の性別が対応付けられており、クーポン発行部29が女性を検索キーとしてクーポンデータベース16にアクセスした場合には、当該クーポン印刷データが抽出され、化粧品の値引きを行うクーポンが発行される。また、例えば、値引きを行うクーポンを発行するためのクーポン印刷データには、顧客の居住地域を問い合わせるアンケートにおいて顧客が遠方に居住している旨の選択肢と、決済金額が対応付けられており、クーポン発行部29が当該選択肢と決済金額を検索キーとしてクーポンデータベース16にアクセスした場合には、決済金額の額の大小に応じたクーポン印刷データが抽出され、5%の割引率の値引きを行うクーポン、或いは、3%の割引率の値引きを行うクーポンが発行される。
【0039】
(アンケート調査動作)
図3はアンケートシステム1によるアンケート調査動作の一例を示す説明図である。図3に示すように、オペレーターによるキーボード11の操作によって精算処理が開始されると、アンケート表示部27は、最初のアンケートとして予め設定されているアンケートをアンケートデータベース15から抽出して、タッチパネル13に表示する(ステップST1)。本例では、アンケート表示部27は、「郵便番号をご回答下さい」というアンケートを表示している。また、アンケートの表示と並行して、顧客属性情報取得部25は、カメラ14からの映像に基づいて顧客の顔認識を行い(ステップST2)、性別および年齢を取得する(ステップST3)。さらに、特定商品購買検出部26は、精算処理が行われている間、POSレジスター6に入力される商品情報を監視し、商品情報と特定商品の商品情報が一致するか否かを判断する。本例において商品情報は購買商品の商品コード番号である。
【0040】
ここで、本例では、特定商品購買検出部26が、バーコードリーダーを介してPOSレジスター6に入力された商品コード番号の中に特定商品の商品コード番号と一致するものがあると判断している(ステップST4)。特定商品は「○○ディナーカレー」である。
【0041】
次に、顧客がアンケートに回答すると(ステップST5)、アンケート表示部27は顧客が入力した郵便番号を検索キーとしてアンケートデータベース15から一つのアンケートを抽出して、タッチパネル13に表示する(ステップST6)。本例では、先のアンケートの回答として店舗から離れた地域の郵便番号が入力されており、アンケート表示部27は、次のアンケートとして、「来店頻度は? 1:週2回以上、2:週に1回、3:月に2、3回、4:年に数回、5:今日が初めて」というアンケート表示している。すなわち、アンケートシステム1は、店舗から離れた地域に居住する顧客の来店頻度を調査する。なお、先に顧客が入力した郵便番号の示す地域が店舗に近い地域の場合には、アンケートデータベース15から来店理由を問い合わせるアンケートが抽出されてタッチパネル13に表示される。この場合には、アンケートシステム1は、店舗の近隣に居住する顧客の顧客動向を調査する。
【0042】
さらに、顧客がアンケートに回答すると(ステップST7)、アンケート表示部27は顧客が入力した選択肢の番号を検索キーとしてアンケートデータベース15から一つのアンケートを抽出して、タッチパネル13に表示する(ステップST8)。本例では、先のアンケートの回答として選択肢の2番が入力されており、アンケート表示部27は、次のアンケートとして、「ご家族のお子さんの人数は? 1:0人、2:1人、3:2人、4:3人以上」というアンケートを表示している。すなわち、アンケートシステム1は、顧客来店頻度の高い顧客の家族構成を調査する。なお、先のアンケートの回答として選択肢の3番〜5番が入力された場合には、来店理由を問い合わせるアンケートが抽出されてタッチパネル13に表示される。この場合には、アンケートシステム1は、来店頻度の低い顧客の来店理由を調査する。
【0043】
ここで、顧客がアンケートに回答すると(ステップST9)、アンケート表示部27は特定商品の商品コード番号を検索キーとしてアンケートデータベース15から特定商品に関連する問い合わせ内容のアンケートを抽出して、タッチパネル13に表示する(ステップST10)。本例では、アンケート表示部27は、「○○ディナーカレーのご購入動機は? 1:広告(チラシ)、2:店頭のPOP、3:価格、4:パッケージ、5:その他」というアンケートを表示している。なお、本例では、ステップST9において、顧客は選択肢の2番を入力して回答している。また、顧客は、特定商品に関連する問い合わせ内容のアンケートに対して、選択肢の1番を入力して回答している(ステップST11)。
【0044】
その後、オペレーターによって商品情報の入力を終了するキーボード11の操作(小計キーの押下)が行われると、タッチパネル13および顧客用ディスプレイ8には精算データに基づいて生成された合計金額が表示され、精算処理が終了する。精算処理が終了すると、アンケート表示部27は、「ご協力ありがとうございました。クーポンをお受け取り下さい」というメッセージをタッチパネル13に表示して、アンケートの表示を終了する(ステップST12)。
【0045】
しかる後に、顧客が決済を行うと、オペレーターによるキーボード11の操作によってPOSレジスター6に顧客の決済金額が入力される。本例では、決済金額は7000円となっている。決済金額が入力されると、POSレジスター6は決済金額と精算データに基づいて決済情報を生成し、この決済情報をプリンター9に送信する。決済情報を受信したプリンター9はレシートを発行する(ステップST13)。
【0046】
ここで、顧客動向情報記録部28は、POSレジスター6からプリンター9に送信された顧客の決済情報、入力された全てのアンケートの回答、および、顧客属性情報を対応付けて顧客動向情報として記憶保持する(ステップST14)。
【0047】
また、顧客が決済を行うと、クーポン発行部29は、POSレジスター6からプリンター9に送信された顧客の決済情報、各アンケートの回答、顧客属性情報のうちの少なくとも一つに基づいて、クーポンデータベース16から一つのクーポン印刷データを選択し、クーポンを発行する(ステップST15)。本例では、クーポン発行部29は、郵便番号と、来店頻度に関するアンケート回答の選択肢と、合計金額を検索キーとしてクーポンデータベース16にアクセスしてクーポン印刷データを抽出し、再来店時に合計金額から5%の値引きするクーポンを発行している。すなわち、アンケートの回答および決済情報に基づいて、顧客が、店舗から離れた地域に住んでいるにも拘わらず、来店頻度が高く、6000円以上の高額の決済を行っていることが把握されているので、このような顧客に対しては、クーポンによって十分な特典を付与する。
【0048】
その後、顧客動向情報記録部28は、顧客動向情報を所定のタイミングでアンケート調査用サーバー12に転送して顧客動向情報データベース17に追加し、しかる後に、転送が終了した顧客動向情報をメモリー22から消去する(ステップST16)。これにより、各レジカウンターで収集された顧客動向情報は、アンケート調査用サーバー12に転送され、一括して記憶保持される
【0049】
なお、顧客が2番目以降のアンケートに回答する前に精算処理が終了した場合には、顧客動向情報記録部28は、既に入力されたアンケートの回答、顧客属性情報および決済情報を顧客動向情報として記憶保持する。また、クーポン発行部29は、既に入力されたアンケートの回答、顧客属性情報および決済情報のいずれか一つに基づいてクーポン印刷データを選択して、クーポンを発行する。また、顧客がアンケートに一つも回答しなかった場合には、顧客動向情報記録部28は決済情報および顧客動向情報を記憶保持せず、クーポン発行部29によるクーポンの発行も行われない。
【0050】
(作用効果)
本例のアンケートシステム1によれば、アンケート回答のインセンティブとして、アンケートに回答した顧客にクーポンが発行される。ここで、クーポンの使用は顧客に委ねられており、使用されない場合があるので、アンケート回答した全ての顧客に対して店舗側に金銭的な負担が発生することがない。従って、アンケート調査のための費用を抑えることができる。また、クーポンはレシートを印刷するプリンター9から発行することができるので、POSレジスター6のオペレーターは決済が終わった顧客にレシートを手渡す動作と同様の動作によってクーポンを顧客に手渡すことができる。よって、オペレーターの作業負担の増加を抑制できる。さらに、クーポンを使用するための顧客の再来店が見込めるので、アンケート調査を集客に利用できる。
【0051】
また、本例によれば、顧客が入力したアンケートの回答に基づいて、次のアンケートが選択されるので、系統立てたアンケート調査を行うことができる。さらに、特定商品を購買した顧客から、この特定商品に関連するアンケートの回答を得ることができる。また、顧客をカメラ14で撮影して、カメラ14の映像に基づいて顧客の性別および年齢層を取得しているので、アンケートにおいて顧客の性別や年齢層を問い合わせる必要がなくなるので、少ないアンケート数で顧客属性情報を収集することが可能となる。
【0052】
さらに、本例によれば、アンケート調査の結果として蓄積される顧客動向情報が、顧客の性別および年齢層からなる顧客属性情報、アンケートの回答、および、決済情報が関連付けられた形態となっているので、アンケートの回答のみを収集して蓄積するアンケート調査と比較して、蓄積される情報量が多い。従って、蓄積された顧客動向情報に基づいて、多様な観点から顧客動向を分析できる。
【0053】
また、本例によれば、顧客属性情報、アンケートの回答および決済情報に基づいて顧客に特化したクーポンを発行するので、全ての顧客に同一のクーポンを発行し続ける場合と比較して、顧客に大きなインセンティブを与えることができる。
【0054】
さらに、本例によれば、プリンター9が、顧客属性情報取得部25、特定商品購買検出部26、アンケート表示部27、顧客動向情報記録部28、クーポン発行部29を備えており、顧客動向情報の収集とクーポンの発行を制御するための機能をプリンター9が担うので、例えば、プリンター9をリプレースすることによって、既存のPOSシステム2にアンケートシステム1を追加することが容易となる。
【0055】
(その他の実施の形態)
【0056】
上記の例では、アンケート表示部27は、最初のアンケートとして予め定めたアンケートを表示しているが、精算処理が行われている時点の日付、曜日、または、時刻に基づいて複数のアンケートの中から一つのアンケートを選択し、これを最初のアンケートとしてタッチパネル13に表示してもよい。すなわち、アンケート表示部27は、アンケートシステム1が管理しているカレンダーから精算処理が行われている時点の日付、曜日、または、時刻を取得し、しかる後に、日付、曜日、または、時刻を検索キーとしてアンケートデータベース15にアクセスして一つのアンケートを抽出し、これを最初のアンケートとしてタッチパネル13に表示してもよい。このようにすれば、顧客消費動向情報に基づいて、日付、曜日、または、時刻による消費動向の変化を詳細に分析することが可能となる。
【0057】
また、アンケート表示部27は、顧客属性情報取得部25が取得した顧客の性別および年齢層の少なくとも一つに基づいて、アンケートデータベース15の複数のアンケートの中から一つのアンケートを選択して、タッチパネル13に表示してもよい。
【0058】
さらに、上記の例では、POS用サーバー5とアンケート調査用サーバー12とは異なるサーバーとなっているが、POS用サーバー5に、アンケートデータベース15、クーポンデータベース16および顧客動向情報データベース17を備えることにより、これら2つのサーバーを統合してもよい。また、上記の例ではタッチパネル13を用いているが、タッチパネルの代わりに、顧客用ディスプレイ8と、POSレジスター6に通信可能に接続された顧客用キーボードを用いてもよい。
【0059】
また、上記の例では、プリンター9に、顧客属性情報取得部25、特定商品購買検出部26、アンケート表示部27、顧客動向情報記録部28、クーポン発行部29を備えているが、POSレジスター6に、これら顧客属性情報取得部25、特定商品購買検出部26、アンケート表示部27、顧客動向情報記録部28、クーポン発行部29を備えることもできる。さらに、プリンター9を介して、カメラ14、タッチパネル13およびPOSレジスター6からの情報が全てアンケート調査用サーバー12に送信されるように構成すれば、アンケート調査用サーバー12に、顧客属性情報取得部25、特定商品購買検出部26、アンケート表示部27、顧客動向情報記録部28、クーポン発行部29を備えることもできる。この場合には、顧客動向情報記録部28から顧客動向情報をサーバーに転送する機能を省略することができる。また、アンケートデータベース15およびクーポンデータベース16を、POSレジスター6またはプリンター9に備えてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1・アンケートシステム、2・POSシステム、3・商品データベース、4・販売会計処理用データベース、5・POS用サーバー、6・POSレジスター、7・バーコードリーダー、8・顧客用ディスプレイ、9・プリンター、10・オペレーター用ディスプレイ、11・キーボード、12・アンケート調査用サーバー、13・タッチパネル(顧客用入力装置、顧客用表示装置)、14・カメラ、15・アンケートデータベース(アンケート記憶保持部)、16・クーポンデータベース(クーポン印刷データ記憶保持部)、17・顧客動向情報データベース、20・通信インターフェース、21・制御部、22・メモリー、23・印刷制御部、24・アンケート調査用制御部、25・顧客属性情報取得部、26・特定商品購買検出部、27・アンケート表示部、28・顧客動向情報記録部、29・クーポン発行部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が購買した商品の精算処理を行うためのPOSレジスターと、
前記POSレジスターと通信可能に接続されているプリンターと、
前記POSレジスターと通信可能に接続されている顧客用表示装置と、
前記POSレジスターと通信可能に接続されている顧客用入力装置と、
前記POSレジスターによって前記精算処理が行われている間に前記顧客用表示装置に第1アンケートを表示するアンケート表示部と、
前記顧客用入力装置に前記第1アンケートの回答が入力されると、決済が終了した後に、レシートを発行するために前記POSレジスターから前記プリンターに送信された前記顧客の決済情報と前記第1アンケートの回答とを関連付けて第1顧客動向情報として記憶保持する顧客動向情報記録部と、
前記顧客用入力装置に前記第1アンケートの回答が入力されると、前記決済が終了した後に、前記プリンターからクーポンを発行するクーポン発行部と、
を有していることを特徴とするアンケートシステム。
【請求項2】
請求項1において、
複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポン印刷データ記憶保持部を有し、
前記クーポン発行部は、前記第1アンケートの回答および前記決済情報の少なくとも一つに基づいて前記クーポン印刷データ記憶保持部から前記クーポン印刷データを選択して前記プリンターから前記クーポンを発行することを特徴とするアンケートシステム。
【請求項3】
請求項1において、
複数のアンケートを記憶保持しているアンケート記憶保持部と、
複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポン印刷データ記憶保持部とを有し、
前記アンケート表示部は、前記第1アンケートの回答が入力されると、前記第1アンケートの回答に基づいて前記アンケート記憶保持部から一つの前記アンケートを選択して第2アンケートとして前記顧客用表示装置に表示し、
前記顧客動向情報記録部は、前記第2アンケートの回答が入力されると、前記第1顧客動向情報と前記第2アンケートの回答を関連付けて第2顧客動向情報として記憶保持し、
前記クーポン発行部は、前記第1アンケートの回答、前記第2アンケートの回答および前記決済情報の少なくとも一つに基づいて前記クーポン印刷データ記憶保持部から前記クーポン印刷データを選択して前記プリンターから前記クーポンを発行することを特徴とするアンケートシステム。
【請求項4】
請求項3において、
前記アンケート表示部は、前記精算処理が行われている時点の日付、曜日、または、時刻に基づいて一つのアンケートを選択して第1アンケートとして前記顧客用表示装置に表示することを特徴とするアンケートシステム。
【請求項5】
請求項3または4において、
前記プリンターに通信可能に接続されているサーバーを有し、
前記サーバーは、前記アンケート記憶保持部および前記クーポン印刷データ記憶保持部を備えており、
前記プリンターは、前記POSレジスターを介して前記顧客用表示装置および前記顧客用入力装置と通信可能であり、前記アンケート表示部、前記クーポン発行部および前記顧客動向情報記録部を備えており、
前記顧客動向情報記録部は、前記第2顧客動向情報を前記サーバーに転送することを特徴とするアンケートシステム。
【請求項6】
請求項1において、
予め定めた特定商品に関連する問い合わせ内容の第3アンケートを含む複数のアンケートを記憶保持しているアンケート記憶保持部と、
複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポン印刷データ記憶保持部と、
前記精算処理が行われている間、前記POSレジスターに入力される商品情報を監視して、前記商品情報と前記特定商品の商品情報とが一致するか否かを判断する特定商品購買検出部とを有し、
前記アンケート表示部は、前記商品情報が前記特定商品の商品情報と一致した場合には、前記第1アンケートの回答が入力された後、前記決済が終了するまでの間に、前記アンケート記憶保持部から前記第3アンケートを選択して、前記顧客用表示装置に表示し、
前記顧客動向情報記録部は、前記第3アンケートの回答が入力されると、前記第1顧客動向情報と前記第3アンケートの回答を関連付けて第3顧客動向情報として記憶保持し、
前記クーポン発行部は、前記第1アンケートの回答、前記第3アンケートの回答および前記決済情報の少なくとも一つに基づいて前記クーポン印刷データ記憶保持部から前記クーポン印刷データを選択して前記プリンターから前記クーポンを発行することを特徴とするアンケートシステム。
【請求項7】
請求項6において、
前記プリンターに通信可能に接続されているサーバーを有し、
前記サーバーは、前記アンケート記憶保持部および前記クーポン印刷データ記憶保持部を備えており、
前記プリンターは、前記POSレジスターを介して前記顧客用表示装置および前記顧客用入力装置と通信可能であり、前記アンケート表示部、前記クーポン発行部、前記特定商品購買検出部および前記顧客動向情報記録部を備えており、
前記顧客動向情報記録部は、前記第3顧客動向情報を前記サーバーに転送することを特徴とするアンケートシステム。
【請求項8】
請求項1において、
前記POSレジスターと通信可能に接続されているカメラと、
前記カメラからの映像に基づいて前記顧客の性別および年齢層の少なくとも一つを顧客属性情報として取得する顧客属性情報取得部とを有し、
前記顧客動向情報記録部は、前記顧客用入力装置に前記第1アンケートの回答が入力されると、前記第1アンケートの回答、前記決済情報および前記顧客属性情報を関連付けて第4顧客動向情報として記憶保持することを特徴とするアンケートシステム。
【請求項9】
請求項8において、
複数のクーポン印刷データを記憶保持しているクーポン印刷データ記憶保持部を有し、
前記クーポン発行部は、前記第1アンケートの回答、決済情報および前記顧客属性情報の少なくとも一つに基づいて前記クーポン印刷データ記憶保持部から前記クーポン印刷データを選択して前記プリンターから前記クーポンを発行することを特徴とするアンケートシステム。
【請求項10】
請求項9において、
前記プリンターに通信可能に接続されているサーバーを有し、
前記サーバーは、前記クーポン印刷データ記憶保持部を備えており、
前記プリンターは、前記POSレジスターを介して前記顧客用表示装置、前記顧客用入力装置および前記カメラと通信可能であり、前記アンケート表示部、前記クーポン発行部、前記顧客属性情報取得部および前記顧客動向情報記録部を備えており、
前記顧客動向情報記録部は、前記第4顧客動向情報を前記サーバーに転送することを特徴とするアンケートシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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