アンケート装置、アンケートシステム、アンケート作成方法、及びプログラム
【課題】顧客へ提供した保守サービスに適したアンケートを作成する。
【解決手段】アンケート装置1は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部12と、記憶部12に記憶されている作業報告データが示す報告内容に応じた選択条件のアンケート項目を記憶部12から読み出し、報告内容が製品の使用状況である場合は、使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた選択条件のアンケート項目を記憶部12から読み出す項目選択部152と、項目選択部152が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部154と、生成されたアンケートデータを顧客端末装置4または作業報告端末装置2へ出力するアンケートデータ出力部16とを備える。
【解決手段】アンケート装置1は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部12と、記憶部12に記憶されている作業報告データが示す報告内容に応じた選択条件のアンケート項目を記憶部12から読み出し、報告内容が製品の使用状況である場合は、使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた選択条件のアンケート項目を記憶部12から読み出す項目選択部152と、項目選択部152が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部154と、生成されたアンケートデータを顧客端末装置4または作業報告端末装置2へ出力するアンケートデータ出力部16とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンケート装置、アンケートシステム、アンケート作成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業では、顧客満足度の調査や、販売促進のために顧客にアンケートを行っているが、各顧客(回答者)によって最適なアンケート項目は異なることが多い。そのため、様々な顧客に適したアンケート項目を包含したアンケートを作成してしまうと、アンケートが長くなってしまう。近年、インターネットを利用したアンケートが行われているが、長いアンケートに回答するには画面スクロールなどの作業を行わなければならず、回答作業に時間や労力がかかる。
また、長いアンケートでは、どの設問に答えたのかがわからなくなったり、回答漏れが発生したりする。そこで、回答者が端末から回答を送信する際、回答漏れがあった場合には警告を画面に表示させている。しかし、回答者にとっては、再びアンケート画面に戻って回答を続けるのは面倒な作業であり、アンケートへの回答自体をやめてしまうこともある。
そこで、特許文献1では、アンケート回答者の回答内容や利用履歴、顧客情報などにより、設問やその重み付けを変え、回答者それぞれに適したアンケート項目を選択して表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−141322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
顧客から製品の修理やメンテナンス依頼を受けて作業員が保守作業を行なった際、その保守サービスについてのアンケートを行うことがある。この場合、実際に顧客へ提供した保守サービスに応じたアンケート項目のアンケートを行なうことが必要となる。しかし、特許文献1は、顧客へ提供した保守サービスに適したアンケート項目を選択してアンケートを作成するものではない。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、顧客へ提供した保守サービスに適したアンケートを作成するアンケート装置、アンケートシステム、アンケート作成方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部と、前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部と、前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部と、を備えることを特徴とするアンケート装置である。
上記発明によれば、アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、アンケート項目の選択条件とを記憶しておき、作業報告データに含まれる報告内容に応じた選択条件のアンケート項目からなるアンケートデータを生成する。このとき、アンケート装置は、生成するアンケートデータに、保守の作業対象となった製品が寿命に近いか否かに応じたアンケート項目を含める。アンケート装置は、生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力する。
これにより、保守サービス事業者は、顧客に提供した保守サービスに適したアンケートを作成して顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力することができる。よって、顧客は、提供を受けた修理やメンテナンスに関するアンケート項目にのみ回答すればよいため、アンケートの回答にかかる顧客の負担を軽減しながら、保守サービス事業者にとって有用なアンケート項目の回答を得ることができる。そして、保守サービスの対象となった製品が寿命に近ければ、アンケートに買い替えに対するアンケート項目を含めることができるため、保守サービス事業者は、販売の促進に有用な情報を顧客から得ることができる。
【0007】
また、本発明は、上述するアンケート装置であって、前記項目選択部は、前記作業報告データが示す前記報告内容から得られる前記顧客の業種と、前記製品の寿命が近いか否かの前記判断結果とに応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す、ことを特徴とする。
上記発明によれば、アンケート装置は、作業報告データが示す報告内容から得られる製品の使用状況から判断した当該製品の寿命が近いか否かの結果と、作業報告データが示す報告内容から得られる顧客の業種とに応じたアンケート項目を含んだアンケートデータを生成する。
これにより、保守サービスの対象となった製品が寿命に近い顧客には、その顧客の業種に応じた買い替えに対するアンケート項目をアンケートに含めることができる。一方、保守サービスの対象となった製品の寿命までに余裕がある場合には、その顧客の業種に応じて、現在所有している製品に関連する他の製品の販促に関するアンケート項目をアンケートに含めることができる。よって、顧客のニーズにマッチした製品の販売促進に有用な情報を顧客から得ることができる。
【0008】
また、本発明は、上述するアンケート装置であって、前記記憶部は、製品の残り寿命に対応した平均作業時間をさらに記憶し、前記項目選択部は、前記製品の前記使用状況から残り寿命を判断し、判断した前記残り寿命に対応した平均作業時間と、前記作業報告データが示す前記報告内容から得られる作業時間とを比較して作業時間が長いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す、ことを特徴とする。
上記発明によれば、アンケート装置は、作業報告データが示す報告内容から得られる製品の使用状況に基づいて製品の残り寿命を判断し、作業報告データが示す報告内容から得られる作業時間と、残り寿命に応じた平均作業時間とを比較した結果に応じたアンケート項目を含んだアンケートデータを生成する。
これにより、保守サービス事業者は、保守の作業時間が製品の残り寿命に応じた平均の作業時間よりもかかりすぎてしまった場合に、顧客がその作業時間についてどのように考えているかの情報を得ることができる。
【0009】
また、本発明は、上述するアンケート装置であって、前記記憶部は、前記アンケート項目の優先度をさらに記憶しており、前記項目選択部は、選択した前記アンケート項目の数が、適切な項目数であると判断するための所定の条件を超えていると判断した場合、選択した前記アンケート項目のうち、前記記憶部に記憶されている優先度が高いものから順に前記所定の条件を超えない項目数の前記アンケート項目を抽出する、ことを特徴とする。
上記発明によれば、アンケート装置は、アンケートが長くなりすぎないように、作業報告データから読み出した報告内容に応じて選択したアンケート項目のうち、優先度の高いアンケート項目からなるアンケートを生成する。
これにより、顧客に対してアンケートの回答に労力や時間がかかりすぎないようにすることができる。よって、アンケートが長すぎるために顧客がアンケートに回答しなかったり、回答を途中で止めてしまったりすることを防ぎ、アンケートの回収率を高めることができる。
【0010】
また、本発明は、上述するアンケート装置であって、前記記憶部は、前記アンケート項目の優先度をさらに記憶しており、前記項目選択部が選択したアンケート項目を、当該アンケート項目に対応して前記記憶部に記憶されている優先度に従って並べ替える並べ替え部をさらに備え、前記アンケートデータ生成部は、前記並べ替え部が並べ変えた順のアンケート項目を含むアンケートデータを生成する、ことを特徴とする。
上記発明によれば、アンケート装置は、抽出したアンケート項目を優先度順に並べたアンケートを生成する。
これにより、アンケートが長すぎるために顧客がアンケートの回答を途中で止めてしまった場合であっても、保守サービス事業者は、優先度の高いアンケート項目について顧客から回答を得ることができる。
【0011】
また、本発明は、アンケート装置と、作業員の端末装置とを含んで構成されるアンケートシステムであって、前記アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部と、前記作業員の端末装置から作業報告データを受信して前記記憶部に書き込む作業報告登録部と、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部と、前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部と、前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または前記作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部と、ことを特徴とするアンケートシステムである。
上記発明によれば、アンケート装置は、顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、アンケート項目の選択条件とを記憶しておく。アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データを作業員の端末装置から受信すると、作業報告データに含まれる報告内容に応じたアンケート項目からなるアンケートデータを生成する。このとき、アンケート装置は、生成するアンケートデータに、保守の作業対象となった製品が寿命に近いか否かに応じたアンケート項目を含める。アンケート装置は、生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力する。
これにより、保守サービス事業者は、顧客に依頼された保守サービスに適したアンケートを作成して顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力することができる。よって、顧客は、依頼した修理やメンテナンスに関するアンケート項目にのみ回答すればよいため、アンケートの回答にかかる顧客の負担を軽減しながら、保守サービス事業者にとって有用なアンケート項目の回答を得ることができる。そして、保守サービスの対象となった製品が寿命に近ければ、アンケートに買い替えに対するアンケート項目を含めることができるため、保守サービス事業者は、販売の促進に有用な情報を顧客から得ることができる。
【0012】
また、本発明は、アンケート装置が実行するアンケート作成方法であって、前記アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部を備えており、前記アンケート装置の項目選択部が、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択過程と、前記アンケート装置のアンケートデータ生成部が、前記項目選択過程において選択されたアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成過程と、前記アンケート装置のアンケートデータ出力部が、前記アンケートデータ生成過程において生成されたアンケートデータを顧客の端末装置または前記作業員の端末装置へ出力するアンケート出力過程と、を有することを特徴とするアンケート作成方法である。
【0013】
また、本発明は、アンケート装置として用いられるコンピュータを、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部、前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部、前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態によるアンケートシステムの構成図。
【図2】同実施形態による作業報告データの設定例を示す図。
【図3】同実施形態による製品データの設定例を示す図。
【図4】同実施形態による共通アンケート項目データの設定例を示す図。
【図5】同実施形態による選択アンケート項目リストデータの設定例を示す図。
【図6】同実施形態による優先度データの設定例を示す図。
【図7】同実施形態によるアンケート装置の処理フローを示す図。
【図8】同実施形態によるアンケート装置の処理フローを示す図。
【図9】第2の実施形態による選択アンケート項目リストデータの設定例を示す図。
【図10】同実施形態によるアンケート装置の処理フローを示す図。
【図11】第3の実施形態による作業時間データの設定例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態のアンケートシステムの構成を示すブロック図であり、本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。同図に示すように、アンケートシステムは、ネットワーク9に接続されるアンケート装置1、作業報告端末装置2、及び顧客端末装置4を備えて構成される。作業報告端末装置2には、印刷装置3が接続され得る。また、顧客端末装置4には、印刷装置5が接続され得る。アンケート装置1は、顧客が所有している製品の保守サービスを提供する保守サービス事業者が保有する。作業報告端末装置2及び印刷装置3は、顧客を訪問して保守サービスを行う作業員が保有する。顧客端末装置4及び印刷装置5は、製品の保守サービスを依頼する顧客が保有する。
【0017】
アンケート装置1は、例えば、サーバコンピュータなどのコンピュータ装置で実現される。アンケート装置1は、通信部11、記憶部12、及び処理部13を備えて構成される。
通信部11は、ネットワーク9に接続され、ネットワーク9を介して他の装置と情報を送受信する。記憶部12は、作業報告データ、製品データ、顧客データ、共通アンケート項目データ、選択アンケート項目リストデータ、優先度データなどの各種データを記憶する。製品データ、顧客データは、他のシステムに記憶されている記憶領域から読み出されて記憶部12に記憶される。作業報告データは、顧客の製品に対して作業員が行なった修理やメンテナンスなどの保守サービスの作業についての報告内容を示す。製品データは、製品に関する情報を示す。共通アンケート項目データは、全ての顧客向けのアンケートに共通するアンケート項目を示す。アンケート項目は、設問と、その設問に対する回答の選択肢とを含む。選択アンケート項目リストデータは、顧客に応じて選択されるアンケート項目のリストと、各アンケート項目の選択条件とを示す。優先度データは、アンケート項目の優先度を示す。
【0018】
処理部13は、作業報告登録部14、アンケート作成部15、アンケートデータ出力部16、及び回答受信部17を備える。作業報告登録部14は、作業報告端末装置2から受信した作業報告データを記憶部12に書き込む。アンケート作成部15は、記憶部12に記憶されている各種データを参照し、アンケートデータを作成する。アンケートデータ出力部16は、アンケート作成部15が作成したアンケートデータを通信部11に出力し、ネットワーク9を介して作業報告端末装置2または顧客端末装置4に送信するよう指示する。回答受信部17は、アンケートデータ出力部16の指示により通信部11が送信したアンケートデータに対応して、作業報告端末装置2または顧客端末装置4から、アンケートの回答を示す回答データを受信し、記憶部12に書き込む。
【0019】
アンケート作成部15は、項目抽出部151、項目選択部152、並べ替え部153、及びアンケートデータ生成部154を備える。項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている作業報告データから報告内容を読み出し、読み出した報告内容に対応した選択条件のアンケート項目を、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータから読み出す。項目選択部152は、項目抽出部151が選択したアンケート項目のうち、アンケートに用いるアンケート項目を、記憶部12に記憶されている優先度データが示すアンケート項目の優先度に従って選択する。並べ替え部153は、項目選択部152が選択したアンケート項目の順番を並べ替える。アンケートデータ生成部154は、並べ替え部153が並べた順番のアンケート項目を含むアンケートデータを生成する。
【0020】
作業報告端末装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants:情報携帯端末)などのコンピュータ端末である。作業報告端末装置2は、通信部21、入力部22、処理部23、及び表示部24を備えて構成される。通信部21は、有線あるいは無線によりネットワーク9に接続され、ネットワーク9を介して他の装置と情報を送受信する。また、通信部21は、有線あるいは無線により印刷装置3に接続され、印刷装置3に印刷データを送信する。入力部22は、キーボードやマウス、ボタンなどであり、ユーザの操作による情報の入力を受ける。表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイである。処理部23は、入力部22により入力された情報を他の装置宛に送信するよう通信部21に指示したり、通信部21が他の装置から受信した情報を表示部24に表示させたりする。
【0021】
顧客端末装置4は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話などのコンピュータ端末である。顧客端末装置4は、通信部41、入力部42、処理部43、及び表示部44を備えて構成される。通信部41は、有線あるいは無線によりネットワーク9に接続され、ネットワーク9を介して他の装置と情報を送受信する。また、通信部41は、有線あるいは無線により印刷装置5に接続され、印刷装置5に印刷データを送信する。表示部44は、LCDなどのディスプレイである。入力部42は、キーボードやマウス、ボタンなどであり、ユーザの操作による情報の入力を受ける。処理部43は、入力部42により入力された情報を他の装置宛に送信するよう通信部41に指示したり、通信部41が他の装置から受信した情報を表示部44に表示させたりする。
【0022】
次に、アンケート装置1の記憶部12が記憶する各種データについて説明する。
【0023】
図2は、作業報告データの設定例を示す図である。同図に示すように、作業報告データは、作業報告ID、アンケートID、顧客情報、製品状況情報、作業内容情報などを示す。
作業報告IDは、作業報告データを一意に特定する。アンケートIDは、アンケートを一意に特定する。顧客情報は、顧客の氏名や会社名等を示す顧客名、顧客の業種などを示す。
製品状況情報は、保守サービスの対象となった顧客の所有製品、所有製品の使用状況などを示す。所有製品は、例えば、顧客が所有している製品の製品名や機種、あるいは、製品名などによって示される。使用状況は、保守サービスの対象となった製品がどれくらい使用されているかを示す。使用状況は、総稼動時間や、購入からの期間により示してもよく、総稼動回数などにより示してもよい。例えば、製品がプリンタであれば、現在までの印刷枚数などにより使用状況を示すことができる。
顧客情報、製品状況情報については、他のシステムに記憶されている記憶領域から読み出して用いるようにしてもよいし、他のシステムの記憶領域から読み出して記憶部12に一度記憶しておいて用いるようにしてもよい。
作業内容情報は、作業日時、実施作業、故障原因、作業料金等を示す。作業時間は、作業員が保守サービスを開始した日時及び終了した日時を示す。実施作業は、修理やメンテナンスなどの作業種別と、具体的な作業を示す。故障原因は、保守サービスの対象となった製品が故障した原因を示す。作業料金は、実施した保守サービスの料金を示す。
【0024】
図3は、製品データの設定例を示す図である。同図に示すように、製品データは、製品名、製品カテゴリ、機種、製品の寿命などの情報を示す。寿命は、総稼動時間や、購入からの期間により示してもよく、総稼動回数などにより示してもよい。
【0025】
図4は、共通アンケート項目データの設定例を示す図である。同図に示すように、共通アンケート項目データは、設問とその回答の選択肢とからなる1以上のアンケート項目を示す。
【0026】
図5は、選択アンケート項目リストデータの設定例を示す図である。同図に示すように、選択アンケート項目リストデータは、項番、項目名、カテゴリ、選択条件、及び選択アンケート項目データを対応付けたレコードからなる。項番は、各レコードを特定する。項目名は、アンケート項目の名称を示す。カテゴリは、製品、作業内容、顧客など、アンケート項目が属するカテゴリを示す。選択条件は、アンケート項目の選択条件を示す。選択アンケート項目データは、設問とその設問の回答の選択肢とからなる1以上のアンケート項目を示す。
【0027】
図6は、優先度データの設定例を示す図である。同図に示すように、優先度データは、アンケート項目のカテゴリの優先順を示す。ここでは、先に記述されているカテゴリのほうが高優先度である。従って、同図では、優先度が高い順に、作業内容、製品状況、顧客、…であることを示している。
例えば、修理の作業内容に関して競合他社と比較したCS(顧客満足度)調査を実施した結果、他社より顧客満足度が低く、その弱点を強化したいという施策が出た場合、作業内容に関するアンケートを優先して収集するように優先度データが設定される。
【0028】
続いて、本実施形態によるアンケートシステムの処理について説明する。
アンケート装置1の記憶部12は、予め、製品データ、共通アンケート項目データ、選択アンケート項目リストデータ、及び優先度データを記憶している。保守サービス事業者は、コールセンター等において顧客から受けた修理依頼や、顧客と契約している製品メンテナンスなどを行う作業員を割り当てる。
【0029】
作業員は、顧客を訪問して修理やメンテナンスなどの保守サービスを行った後、作業報告端末装置2の入力部22により、作業報告データ(作業報告ID、アンケートID、顧客情報、製品状況情報、作業内容情報)を入力する。処理部23は、入力部22により入力された作業報告データを通信部21に出力し、アンケート装置1への送信を指示する。通信部21は、処理部23から入力された作業報告データをアンケート装置1に送信する。アンケート装置1の通信部11は、ネットワーク9を経由して作業報告端末装置2から作業報告データを受信し、処理部13に出力する。処理部13の作業報告登録部14は、通信部11から入力された作業報告データを記憶部12に書き込む。記憶部12に作業報告データが書き込まれた後、アンケート作成部15は、アンケートデータを生成する。
【0030】
図7は、本実施形態によるアンケート装置1におけるアンケートデータ作成処理の処理フローを示す図である。
アンケート装置1の項目抽出部151は、記憶部12に書き込まれた作業報告データから、製品状況情報を読み出す(ステップS105)。項目抽出部151は、読み出した製品状況情報から所有製品を読み出すと、記憶部12に記憶されている製品データから所有製品に対応した寿命を読み出す。項目抽出部151は、製品データから読み出した寿命と、製品状況情報から読み出した使用状況とから製品の残り寿命を算出する。例えば、項目抽出部151は、{(寿命−使用状況)/(寿命)}により残り寿命を算出する。項目抽出部151は、算出した残り寿命と、寿命が間近であることを判断するための所定の閾値(例えば、20%)とを比較する。項目抽出部151は、残り寿命が閾値よりも短いと判断した場合(ステップS110:YES)、買い替えに対する選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「1」、項目名「買い替え」のレコードから、カテゴリ「製品」及び選択アンケート項目データを読み出す(ステップS115)。
【0031】
項目抽出部151は、ステップS110において、残り寿命が閾値以上であると判断した場合(ステップS110:NO)、あるいはステップS115の処理の後、ステップS110において製品状況情報から読み出した所有製品が、記憶部12に予め記憶されている新製品、あるいはアンケート強化対象製品であるか否かを判断する(ステップS120)。項目抽出部151は、所有製品が新製品、あるいはアンケート強化対象製品であると判断した場合(ステップS120:YES)、所有製品に対する選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「2」、項目名「新製品またはアンケート強化対象製品」のレコードを特定する。項目抽出部151は、特定した選択アンケート項目リストデータのレコードから、カテゴリ「製品」を読み出すとともに、所有製品を示す選択条件に対応した選択アンケート項目データを読み出す(ステップS125)。
【0032】
項目抽出部151は、ステップS120において、所有製品が新製品でもアンケート強化対象製品でもないと判断した場合(ステップS120:NO)、あるいはステップS125の処理の後、ステップS105において製品状況情報を読み出した作業報告データから作業内容情報を読み出す(ステップS130)。項目抽出部151は、読み出した作業内容情報に設定されている作業日時が示す作業開始日時と作業終了日時との差分から作業時間を算出する。項目抽出部151は、算出した作業時間と、作業時間が長いと判断するための所定の閾値(例えば、1時間)とを比較する。項目抽出部151は、作業時間が閾値よりも長いと判断した場合(ステップS135:YES)、作業時間に対する選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「3」、項目名「作業時間」のレコードからカテゴリ「作業内容」及び選択アンケート項目データを読み出す(ステップS140)。
【0033】
項目抽出部151は、ステップS135において、作業時間が閾値以下であると判断した場合(ステップS135:NO)、あるいはステップS140の処理の後、ステップS130において読み出した作業内容情報から実施作業と作業料金を読み出す。項目抽出部151は、実施作業がメンテナンス以外であり、かつ作業料金が所定の金額を超えているか否かを判断する(ステップS145)。なお、実施作業がメンテナンスであるか否かは、記憶部12に記憶されている顧客管理データに、顧客が保守サービスを契約していることが記述されているか否かによって判断してもよい。項目抽出部151は、読み出した実施作業がメンテナンス以外であり、かつ、作業料金が所定の金額を超えていると判断した場合(ステップS145:YES)、料金に対する選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「4」、項目名「料金」のレコードからカテゴリ「作業内容」及び選択アンケート項目データを読み出す(ステップS150)。
【0034】
項目抽出部151は、ステップS145において、読み出した実施作業がメンテナンスである、または作業料金が所定の金額以下であると判断した場合(ステップS145:NO)、あるいはステップS150の処理の後、ステップS105において製品状況情報を読み出した作業報告データから顧客情報を読み出す(ステップS155)。項目抽出部151は、読み出した顧客情報に設定されている業種が、記憶部12に予め記憶されている特定業種であるか否かを判断する(ステップS160)。項目抽出部151は、顧客情報に設定されている業種が特定業種であると判断した場合(ステップS160:YES)、特定業種向け販促の選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「5」、項目名「特定業種向け販促」のレコードを特定する。項目抽出部151は、特定した選択アンケート項目リストデータのレコードから、カテゴリ「顧客」を読み出すとともに、顧客情報に設定されている業種を示す選択条件に対応した選択アンケート項目データを読み出す(ステップS165)。
【0035】
項目抽出部151は、ステップS160において、業種が特定業種ではないと判断した場合(ステップS160:NO)、あるいはステップS165の処理の後、共通アンケート項目データを読み出す(ステップS170)。共通アンケート項目データは、例えば、通常の対応品質に対するアンケート項目の設問と、各設問の選択肢を示す。
【0036】
図8は、図7の続きの処理フローを示す図である。
図7のステップS170の処理の後、項目選択部152は、項目抽出部151が抽出した設問数が最適であるか否かを判断する(ステップS205)。具体的には、項目選択部152は、項目抽出部151が、図7の処理において読み出した各選択アンケート項目データに含まれる設問数と、図7の処理において読み出した共通アンケート項目データに含まれる設問数とを加算して抽出設問数を算出する。項目選択部152は、抽出設問数が、適切な設問数の上限以下である場合、設問数が最適であると判断し(ステップS205:YES)、図7の処理において読み出した選択アンケート項目データと共通アンケート項目データの全てを選択する(ステップS210)。
【0037】
並べ替え部153は、選択された選択アンケート項目データと共通アンケート項目データから設問と、その設問の回答の選択肢とからなるアンケート項目を読み出し、読み出したアンケート項目を所定の順序に並べる。予め決められた順序とは、例えば、選択アンケート項目データ及び共通アンケート項目データの読み出し順とすることができる。具体的には、並べ替え部153は、図7のステップS115、S125、S140、S150で抽出した順の選択アンケート項目データ、ステップS170で読み出した共通アンケート項目データの順に、アンケート項目を並べる。あるいは、並べ替え部153は、共通アンケート項目データから読み出したアンケート項目の後に、選択アンケート項目データの抽出順にアンケート項目を付加してもよい。
【0038】
アンケートデータ生成部154は、並べ替え部153が並べた順序のアンケート項目を示すアンケートデータを生成する(ステップS215)。アンケートデータは、例えば、各設問の下に当該設問の回答の選択肢を表示させるとともに、選んだ選択肢を入力するためのチェックボックス、ラジオボタンあるいは回答入力フィールドを表示させるウェブ画面データである。アンケートデータ生成部154は、生成したアンケートデータと、作業報告データに設定されているアンケートIDと対応付けて記憶部12に書き込む。
【0039】
ステップS205において、項目選択部152は、抽出設問数が、適切な設問数の上限より多いと判断した場合(ステップS205:NO)、記憶部12に記憶されている優先度データを読み出す(ステップS220)。項目選択部152は、優先度データに優先度が設定されていないと判断した場合(ステップS225:NO)、図7の処理において読み出した選択アンケート項目データと共通アンケート項目データの全てを選択する(ステップS230)。従って、項目数は適切な設問数よりも多いままとなる。
ステップS230の後、処理部13は、ステップS215の処理を行う。つまり、並べ替え部153は、選択された選択アンケート項目データと共通アンケート項目データからアンケート項目を読み出して所定の順序に並べる。アンケートデータ生成部154は、並べられた順序のアンケート項目を示すアンケートデータを生成し、作業報告データに設定されているアンケートIDと対応付けて記憶部12に書き込む。
【0040】
一方、ステップS225において、項目選択部152は、優先度データに優先度が設定されていると判断した場合(ステップS225:YES)、優先度データに設定されている優先度に従ってアンケート項目を選択する(ステップS235)。具体的には、項目選択部152は、優先度データから最も高い優先度のカテゴリを読み出し、読み出したカテゴリに対応した選択アンケート項目データに含まれる設問と共通アンケート項目データに含まれる設問の総設問数を算出する。総設問数が適切な設問数の上限を超えていない場合、項目選択部152は、次に優先度が高いカテゴリを優先度データから読み出し、読み出したカテゴリに対応した選択アンケート項目データに含まれる設問数を現在の総設問数に加え、適切な設問数の上限と比較する処理を、総設問数が適切な設問数の上限を超えるまで繰り返す。項目選択部152は、総設問数が適切な設問数の上限を超える直前までに優先度データから読み出したカテゴリに対応した選択アンケート項目データと共通アンケート項目データとを選択する。
ステップS235の後、処理部13は、ステップS215の処理を行う。つまり、並べ替え部153は、選択された選択アンケート項目データと共通アンケート項目データからアンケート項目を読み出して所定の順序に並べる。アンケートデータ生成部154は、並べられた順序のアンケート項目を示すアンケートデータを生成し、作業報告データに設定されているアンケートIDと対応付けて記憶部12に書き込む。
【0041】
作業員は、アンケート装置1が提供するアンケート回答サイトのアドレス(例えば、URL(Universal Resource Locator))と、アンケートIDを記載した書類などを顧客へ渡し、アンケートへの協力を依頼する。顧客は、顧客端末装置4の入力部42により、アンケート回答サイトのアドレスと、アンケートIDとを入力する。処理部43は、入力部42により入力されたアドレスと、アンケートIDとを通信部41に出力し、通信部41は処理部43から入力されたアドレスによりアンケート装置1にアクセスし、アンケートIDを送信する。
【0042】
アンケート装置1の通信部11は、ネットワーク9を経由して、顧客端末装置4から送信されたアンケートIDを受信し、処理部13に出力する。処理部13の項目抽出部151は、アンケートIDに対応したアンケートデータを記憶部12から読み出して通信部11に出力し、通信部11は、アンケートデータを顧客端末装置4に返送する。
【0043】
顧客端末装置4の通信部41は、ネットワーク9を経由して受信したアンケートデータを処理部43に出力し、処理部43は、アンケートデータを表示部44に表示させる。顧客が入力部42により、表示部44に表示されているアンケートデータに、各アンケート項目の回答と送信指示とを入力する。処理部43は、入力部42により入力された各アンケート項目の回答を示す回答データとアンケート装置1への送信指示とを通信部41に出力し、通信部41は、ネットワーク9を経由して、回答データをアンケート装置1へ送信する。
【0044】
アンケート装置1の通信部11は、ネットワーク9を経由して、顧客端末装置4から送信された回答データを受信し、処理部13に出力する。処理部13は、受信した回答データとアンケートIDとを対応付けて記憶部12に書き込む。
【0045】
なお、上記においては、作業報告端末装置2は、アンケートIDを含む作業報告データを送信しているが、アンケートIDが含まれていない作業報告データを送信してもよい。この場合、アンケート装置1のアンケートデータ生成部154は、アンケートIDを生成して記憶部12に記憶されている作業報告データに追加するとともに、通信部11はアンケートIDを作業報告端末装置2に送信する。作業員は、作業報告端末装置2の処理部23が表示部24に表示させたアンケートIDを確認し、顧客に伝える。
【0046】
また、図7においては、作業内容、製品、販促のカテゴリ順に選択アンケート項目データを抽出した後、通常アンケートデータを抽出しているが、この抽出順序は任意に変更することができる。
【0047】
また、優先度データにカテゴリの優先度が設定されている場合、図8のステップS215において、並べ替え部153は、選択アンケート項目データから読み出したアンケート項目を優先度データで示されるカテゴリの優先度に並べてもよい。あるいは、優先度データに項番あるいは項目名の優先度が設定されている場合、その項番あるいは項目名の優先度順に選択アンケート項目データから読み出したアンケート項目を並べる。
なお、共通アンケート項目データから読み出したアンケート項目は、選択アンケート項目データのアンケート項目の後としてもよく、前としてもよい。また、優先度データが示す優先度順のカテゴリに、共通アンケート項目データを示すカテゴリを含んでもよい。
【0048】
また、上記においては、アンケート装置1は、アンケート装置1にアクセスしてきた顧客端末装置4にアンケートデータを送信しているが、作業報告端末装置2にアンケートデータを送信してもよい。図8のステップS215において、アンケート装置1のアンケートデータ生成部154がアンケートデータを生成すると、アンケートデータ出力部16は、生成されたアンケートデータを通信部21に出力し、送信元の作業報告端末装置2に返送するよう指示する。
【0049】
作業報告端末装置2の通信部21は、ネットワーク9を経由してアンケート装置1から受信したアンケートデータを処理部23に出力し、処理部23は、アンケートデータを表示部24に表示させる。顧客から回答を聞いた作業員、あるいは、顧客自身が作業報告端末装置2の入力部22により、表示部24に表示されているアンケートデータに、各アンケート項目の回答と送信指示とを入力する。処理部23は、入力部22により入力された各アンケート項目の回答を示す回答データとアンケート装置1への送信指示とを通信部21に出力し、通信部21は、回答データをアンケート装置1へ送信する。アンケート装置1の通信部11は、ネットワーク9を経由して、作業報告端末装置2から回答データを受信し、処理部13の回答受信部17は、受信した回答データとアンケートIDとを対応付けて記憶部12に書き込む。
【0050】
また、アンケート装置1のアンケートデータ生成部154は、文書データの形式のアンケートデータを生成してもよい。顧客端末装置4の処理部43は、アンケートデータから印刷データを生成して印刷装置5に出力し、印刷させる。顧客は、印刷装置5が印刷したアンケートに回答を記入して、製品の保守サービス事業者に郵送する。
また、アンケート装置1が作業報告端末装置2にアンケートデータを送信し、作業報告端末装置2の処理部23は、アンケートデータから印刷データを生成して、モバイルプリンターである印刷装置3に出力し、印刷させてもよい。作業員は、印刷装置3が印刷したアンケートを顧客に渡し、回答を依頼する。したがって、アンケート装置1によって生成されたアンケートデータをモバイルプリンター(印刷装置3)によって、修理終了後に、その場で、作業員から顧客へ手渡してアンケートを依頼することができる。これにより、依頼したアンケートをその場で回答してもうことができ、アンケートの回収率を向上させることができる。
【0051】
[第2の実施形態]
上述した第1の実施形態では、顧客が特定の業種である場合、その業種向けの販促アンケートを抽出していた。しかし、製品を購入したばかりの場合、顧客は、新機種への買い替えの希望よりも、購入した製品を活用したいという希望のほうが強いと考えられる。そこで、第2の実施形態では、製品を使用している長さによって、販促アンケートを変更する。以下、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
【0052】
本実施形態のアンケートシステムの構成は、図1の示す第1の実施形態のアンケートシステムと同様である。
【0053】
図9は、本実施形態の選択アンケート項目リストデータのデータ例を示す図である。同図に示すように、項目名「特定業種向け販促」、カテゴリ「顧客」のレコードには、業種及び製品カテゴリと、寿命間近であるかあるいは寿命まで余裕があるかとの組み合わせを選択条件とした選択アンケート項目データが設定されている。「業種A、製品カテゴリα、寿命まで余裕あり」を示す選択条件に対応した選択アンケート項目データには、製品カテゴリαとは異なる製品カテゴリの製品についての業種Aへの販促のアンケート項目が含まれる。一方、「業種A、製品カテゴリα、寿命間近」を示す選択条件に対応した選択アンケート項目データには、製品カテゴリαの製品と、製品カテゴリαとは異なる製品カテゴリの製品とについての業種Aへの販促のアンケート項目が含まれる。
【0054】
続いて、本実施形態によるアンケートシステムの処理について説明する。
【0055】
図10は、本実施形態によるアンケート装置1におけるアンケートデータ作成処理の処理フローを示す図である。同図に示す処理フローは、図7に示す第1の実施形態の注文処理フローのステップS165の処理に代えて、ステップS305〜S315を実行する。
【0056】
ステップS160において、項目抽出部151は、顧客情報に設定されている業種が特定業種であると判断した場合(ステップS160:YES)、ステップS105において算出した残り寿命と、寿命が間近であることを判断するための所定の閾値と比較する(ステップS305)。この閾値は、ステップS110の判断に用いた閾値と同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0057】
項目抽出部151は、残り寿命が閾値以上である判断した場合(ステップS305:NO)、所有製品とは異なるカテゴリの製品についての特定業種向け販促の選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、ステップS105において読み出した製品状況情報に設定されている機種に対応した製品カテゴリを、記憶部12に記憶されている製品データから読み出す。項目抽出部151は、選択アンケート項目リストデータの項番「5」、項目名「特定業種向け販促」のレコードを特定する。項目抽出部151は、特定した選択アンケート項目リストデータのレコードから、カテゴリ「顧客」を読み出すとともに、顧客情報に設定されている業種と、読み出した製品カテゴリと、寿命まで余裕ありとを示す選択条件に対応した選択アンケート項目データを読み出す(ステップS310)。項目抽出部151は、ステップS170の処理を実行する。
【0058】
一方、項目抽出部151は、残り寿命が閾値よりも短いと判断した場合(ステップS305:NO)、所有製品の買い替えと、所有製品とは異なるカテゴリ製品についての特定業種向け販促の選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、ステップS105において読み出した製品状況情報に設定されている機種に対応した製品カテゴリを、記憶部12に記憶されている製品データから読み出す。項目抽出部151は、選択アンケート項目リストデータの項番「5」、項目名「特定業種向け販促」のレコードを特定する。項目抽出部151は、特定した選択アンケート項目リストデータのレコードから、カテゴリ「顧客」を読み出すとともに、顧客情報に設定されている業種と、読み出した製品カテゴリと、寿命間近とを示す選択条件に対応した選択アンケート項目データを読み出す(ステップS315)。項目抽出部151は、ステップS170の処理を実行する。
【0059】
ステップS170以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
【0060】
[第3の実施形態]
上述した第1及び第2の実施形態では、作業時間が長いかの判断を所定の閾値と比較して行っている。しかし、通常、製品を長く使っているほど、作業時間は長くなる傾向がある。そこで、第3の実施形態では、作業時間が長いかの判断の基準を、製品を使用している長さによって変更する。以下、第1の実施形態及び第2の実施形態との差分を中心に説明する。
【0061】
本実施形態のアンケートシステムの構成は、図1の示す第1の実施形態のアンケートシステムと同様である。また、アンケート装置1の記憶部12は、図2〜図6に示す第1の実施形態と同様のデータを記憶するとともに、作業時間データをさらに記憶する。
【0062】
図11は、作業時間データのデータ例を示す図である。同図に示すように、作業時間データは、製品の残寿命と、平均修理時間との対応付けを示す。
【0063】
続いて、本実施形態によるアンケートシステムの処理について説明する。
アンケート装置1の記憶部12は、予め、作業時間データをさらに記憶している。そして、図7のステップS135、または、図10のステップS135において、アンケート装置1の項目抽出部151は、ステップS105において算出した残り寿命に対応した平均修理時間を、記憶部12に記憶されている作業時間データから読み出す。項目抽出部151は、ステップS130において算出した作業時間と、読み出した平均修理時間とを比較する。項目抽出部151は、作業時間が平均修理時間よりも長いと判断した場合(ステップS135:YES)、ステップS140の処理を行い、作業時間が平均修理時間以下であると判断した場合(ステップS135:NO)、ステップS145の処理を行う。
【0064】
なお、項目抽出部151は、作業時間と平均修理時間との乖離が、所定の範囲を超えて長時間であるかにより、作業時間が長いかを判断してもよい。所定の範囲は、例えば、60分などとしてもよく、平均修理時間の50%などとしてもよい。
【0065】
また、アンケート装置1の記憶部12に作業時間データを製品の機種毎に記憶しておき、作業報告データに設定されている所有製品の機種に対応した作業時間データから、残り寿命に対応した平均修理時間を読み出してもよい。
【0066】
[その他]
上述のアンケート装置1、作業報告端末装置2、及び顧客端末装置4は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、アンケート装置1の処理部13、作業報告端末装置2の処理部23、及び顧客端末装置4の処理部43の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0067】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0068】
なお、本発明は、上記において説明した実施形態に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0069】
アンケート装置作業報告端末装置3、5 印刷装置
顧客端末装置ネットワーク11、21、41 通信部
記憶部13、23、43 処理部
作業報告登録部アンケート作成部アンケートデータ出力部回答受信部22、42 入力部
24、44 表示部
151 項目抽出部
152 項目選択部
153 並べ替え部
154 アンケートデータ生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンケート装置、アンケートシステム、アンケート作成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業では、顧客満足度の調査や、販売促進のために顧客にアンケートを行っているが、各顧客(回答者)によって最適なアンケート項目は異なることが多い。そのため、様々な顧客に適したアンケート項目を包含したアンケートを作成してしまうと、アンケートが長くなってしまう。近年、インターネットを利用したアンケートが行われているが、長いアンケートに回答するには画面スクロールなどの作業を行わなければならず、回答作業に時間や労力がかかる。
また、長いアンケートでは、どの設問に答えたのかがわからなくなったり、回答漏れが発生したりする。そこで、回答者が端末から回答を送信する際、回答漏れがあった場合には警告を画面に表示させている。しかし、回答者にとっては、再びアンケート画面に戻って回答を続けるのは面倒な作業であり、アンケートへの回答自体をやめてしまうこともある。
そこで、特許文献1では、アンケート回答者の回答内容や利用履歴、顧客情報などにより、設問やその重み付けを変え、回答者それぞれに適したアンケート項目を選択して表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−141322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
顧客から製品の修理やメンテナンス依頼を受けて作業員が保守作業を行なった際、その保守サービスについてのアンケートを行うことがある。この場合、実際に顧客へ提供した保守サービスに応じたアンケート項目のアンケートを行なうことが必要となる。しかし、特許文献1は、顧客へ提供した保守サービスに適したアンケート項目を選択してアンケートを作成するものではない。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、顧客へ提供した保守サービスに適したアンケートを作成するアンケート装置、アンケートシステム、アンケート作成方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部と、前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部と、前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部と、を備えることを特徴とするアンケート装置である。
上記発明によれば、アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、アンケート項目の選択条件とを記憶しておき、作業報告データに含まれる報告内容に応じた選択条件のアンケート項目からなるアンケートデータを生成する。このとき、アンケート装置は、生成するアンケートデータに、保守の作業対象となった製品が寿命に近いか否かに応じたアンケート項目を含める。アンケート装置は、生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力する。
これにより、保守サービス事業者は、顧客に提供した保守サービスに適したアンケートを作成して顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力することができる。よって、顧客は、提供を受けた修理やメンテナンスに関するアンケート項目にのみ回答すればよいため、アンケートの回答にかかる顧客の負担を軽減しながら、保守サービス事業者にとって有用なアンケート項目の回答を得ることができる。そして、保守サービスの対象となった製品が寿命に近ければ、アンケートに買い替えに対するアンケート項目を含めることができるため、保守サービス事業者は、販売の促進に有用な情報を顧客から得ることができる。
【0007】
また、本発明は、上述するアンケート装置であって、前記項目選択部は、前記作業報告データが示す前記報告内容から得られる前記顧客の業種と、前記製品の寿命が近いか否かの前記判断結果とに応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す、ことを特徴とする。
上記発明によれば、アンケート装置は、作業報告データが示す報告内容から得られる製品の使用状況から判断した当該製品の寿命が近いか否かの結果と、作業報告データが示す報告内容から得られる顧客の業種とに応じたアンケート項目を含んだアンケートデータを生成する。
これにより、保守サービスの対象となった製品が寿命に近い顧客には、その顧客の業種に応じた買い替えに対するアンケート項目をアンケートに含めることができる。一方、保守サービスの対象となった製品の寿命までに余裕がある場合には、その顧客の業種に応じて、現在所有している製品に関連する他の製品の販促に関するアンケート項目をアンケートに含めることができる。よって、顧客のニーズにマッチした製品の販売促進に有用な情報を顧客から得ることができる。
【0008】
また、本発明は、上述するアンケート装置であって、前記記憶部は、製品の残り寿命に対応した平均作業時間をさらに記憶し、前記項目選択部は、前記製品の前記使用状況から残り寿命を判断し、判断した前記残り寿命に対応した平均作業時間と、前記作業報告データが示す前記報告内容から得られる作業時間とを比較して作業時間が長いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す、ことを特徴とする。
上記発明によれば、アンケート装置は、作業報告データが示す報告内容から得られる製品の使用状況に基づいて製品の残り寿命を判断し、作業報告データが示す報告内容から得られる作業時間と、残り寿命に応じた平均作業時間とを比較した結果に応じたアンケート項目を含んだアンケートデータを生成する。
これにより、保守サービス事業者は、保守の作業時間が製品の残り寿命に応じた平均の作業時間よりもかかりすぎてしまった場合に、顧客がその作業時間についてどのように考えているかの情報を得ることができる。
【0009】
また、本発明は、上述するアンケート装置であって、前記記憶部は、前記アンケート項目の優先度をさらに記憶しており、前記項目選択部は、選択した前記アンケート項目の数が、適切な項目数であると判断するための所定の条件を超えていると判断した場合、選択した前記アンケート項目のうち、前記記憶部に記憶されている優先度が高いものから順に前記所定の条件を超えない項目数の前記アンケート項目を抽出する、ことを特徴とする。
上記発明によれば、アンケート装置は、アンケートが長くなりすぎないように、作業報告データから読み出した報告内容に応じて選択したアンケート項目のうち、優先度の高いアンケート項目からなるアンケートを生成する。
これにより、顧客に対してアンケートの回答に労力や時間がかかりすぎないようにすることができる。よって、アンケートが長すぎるために顧客がアンケートに回答しなかったり、回答を途中で止めてしまったりすることを防ぎ、アンケートの回収率を高めることができる。
【0010】
また、本発明は、上述するアンケート装置であって、前記記憶部は、前記アンケート項目の優先度をさらに記憶しており、前記項目選択部が選択したアンケート項目を、当該アンケート項目に対応して前記記憶部に記憶されている優先度に従って並べ替える並べ替え部をさらに備え、前記アンケートデータ生成部は、前記並べ替え部が並べ変えた順のアンケート項目を含むアンケートデータを生成する、ことを特徴とする。
上記発明によれば、アンケート装置は、抽出したアンケート項目を優先度順に並べたアンケートを生成する。
これにより、アンケートが長すぎるために顧客がアンケートの回答を途中で止めてしまった場合であっても、保守サービス事業者は、優先度の高いアンケート項目について顧客から回答を得ることができる。
【0011】
また、本発明は、アンケート装置と、作業員の端末装置とを含んで構成されるアンケートシステムであって、前記アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部と、前記作業員の端末装置から作業報告データを受信して前記記憶部に書き込む作業報告登録部と、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部と、前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部と、前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または前記作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部と、ことを特徴とするアンケートシステムである。
上記発明によれば、アンケート装置は、顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、アンケート項目の選択条件とを記憶しておく。アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データを作業員の端末装置から受信すると、作業報告データに含まれる報告内容に応じたアンケート項目からなるアンケートデータを生成する。このとき、アンケート装置は、生成するアンケートデータに、保守の作業対象となった製品が寿命に近いか否かに応じたアンケート項目を含める。アンケート装置は、生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力する。
これにより、保守サービス事業者は、顧客に依頼された保守サービスに適したアンケートを作成して顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力することができる。よって、顧客は、依頼した修理やメンテナンスに関するアンケート項目にのみ回答すればよいため、アンケートの回答にかかる顧客の負担を軽減しながら、保守サービス事業者にとって有用なアンケート項目の回答を得ることができる。そして、保守サービスの対象となった製品が寿命に近ければ、アンケートに買い替えに対するアンケート項目を含めることができるため、保守サービス事業者は、販売の促進に有用な情報を顧客から得ることができる。
【0012】
また、本発明は、アンケート装置が実行するアンケート作成方法であって、前記アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部を備えており、前記アンケート装置の項目選択部が、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択過程と、前記アンケート装置のアンケートデータ生成部が、前記項目選択過程において選択されたアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成過程と、前記アンケート装置のアンケートデータ出力部が、前記アンケートデータ生成過程において生成されたアンケートデータを顧客の端末装置または前記作業員の端末装置へ出力するアンケート出力過程と、を有することを特徴とするアンケート作成方法である。
【0013】
また、本発明は、アンケート装置として用いられるコンピュータを、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部、前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部、前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態によるアンケートシステムの構成図。
【図2】同実施形態による作業報告データの設定例を示す図。
【図3】同実施形態による製品データの設定例を示す図。
【図4】同実施形態による共通アンケート項目データの設定例を示す図。
【図5】同実施形態による選択アンケート項目リストデータの設定例を示す図。
【図6】同実施形態による優先度データの設定例を示す図。
【図7】同実施形態によるアンケート装置の処理フローを示す図。
【図8】同実施形態によるアンケート装置の処理フローを示す図。
【図9】第2の実施形態による選択アンケート項目リストデータの設定例を示す図。
【図10】同実施形態によるアンケート装置の処理フローを示す図。
【図11】第3の実施形態による作業時間データの設定例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態のアンケートシステムの構成を示すブロック図であり、本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。同図に示すように、アンケートシステムは、ネットワーク9に接続されるアンケート装置1、作業報告端末装置2、及び顧客端末装置4を備えて構成される。作業報告端末装置2には、印刷装置3が接続され得る。また、顧客端末装置4には、印刷装置5が接続され得る。アンケート装置1は、顧客が所有している製品の保守サービスを提供する保守サービス事業者が保有する。作業報告端末装置2及び印刷装置3は、顧客を訪問して保守サービスを行う作業員が保有する。顧客端末装置4及び印刷装置5は、製品の保守サービスを依頼する顧客が保有する。
【0017】
アンケート装置1は、例えば、サーバコンピュータなどのコンピュータ装置で実現される。アンケート装置1は、通信部11、記憶部12、及び処理部13を備えて構成される。
通信部11は、ネットワーク9に接続され、ネットワーク9を介して他の装置と情報を送受信する。記憶部12は、作業報告データ、製品データ、顧客データ、共通アンケート項目データ、選択アンケート項目リストデータ、優先度データなどの各種データを記憶する。製品データ、顧客データは、他のシステムに記憶されている記憶領域から読み出されて記憶部12に記憶される。作業報告データは、顧客の製品に対して作業員が行なった修理やメンテナンスなどの保守サービスの作業についての報告内容を示す。製品データは、製品に関する情報を示す。共通アンケート項目データは、全ての顧客向けのアンケートに共通するアンケート項目を示す。アンケート項目は、設問と、その設問に対する回答の選択肢とを含む。選択アンケート項目リストデータは、顧客に応じて選択されるアンケート項目のリストと、各アンケート項目の選択条件とを示す。優先度データは、アンケート項目の優先度を示す。
【0018】
処理部13は、作業報告登録部14、アンケート作成部15、アンケートデータ出力部16、及び回答受信部17を備える。作業報告登録部14は、作業報告端末装置2から受信した作業報告データを記憶部12に書き込む。アンケート作成部15は、記憶部12に記憶されている各種データを参照し、アンケートデータを作成する。アンケートデータ出力部16は、アンケート作成部15が作成したアンケートデータを通信部11に出力し、ネットワーク9を介して作業報告端末装置2または顧客端末装置4に送信するよう指示する。回答受信部17は、アンケートデータ出力部16の指示により通信部11が送信したアンケートデータに対応して、作業報告端末装置2または顧客端末装置4から、アンケートの回答を示す回答データを受信し、記憶部12に書き込む。
【0019】
アンケート作成部15は、項目抽出部151、項目選択部152、並べ替え部153、及びアンケートデータ生成部154を備える。項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている作業報告データから報告内容を読み出し、読み出した報告内容に対応した選択条件のアンケート項目を、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータから読み出す。項目選択部152は、項目抽出部151が選択したアンケート項目のうち、アンケートに用いるアンケート項目を、記憶部12に記憶されている優先度データが示すアンケート項目の優先度に従って選択する。並べ替え部153は、項目選択部152が選択したアンケート項目の順番を並べ替える。アンケートデータ生成部154は、並べ替え部153が並べた順番のアンケート項目を含むアンケートデータを生成する。
【0020】
作業報告端末装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants:情報携帯端末)などのコンピュータ端末である。作業報告端末装置2は、通信部21、入力部22、処理部23、及び表示部24を備えて構成される。通信部21は、有線あるいは無線によりネットワーク9に接続され、ネットワーク9を介して他の装置と情報を送受信する。また、通信部21は、有線あるいは無線により印刷装置3に接続され、印刷装置3に印刷データを送信する。入力部22は、キーボードやマウス、ボタンなどであり、ユーザの操作による情報の入力を受ける。表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイである。処理部23は、入力部22により入力された情報を他の装置宛に送信するよう通信部21に指示したり、通信部21が他の装置から受信した情報を表示部24に表示させたりする。
【0021】
顧客端末装置4は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話などのコンピュータ端末である。顧客端末装置4は、通信部41、入力部42、処理部43、及び表示部44を備えて構成される。通信部41は、有線あるいは無線によりネットワーク9に接続され、ネットワーク9を介して他の装置と情報を送受信する。また、通信部41は、有線あるいは無線により印刷装置5に接続され、印刷装置5に印刷データを送信する。表示部44は、LCDなどのディスプレイである。入力部42は、キーボードやマウス、ボタンなどであり、ユーザの操作による情報の入力を受ける。処理部43は、入力部42により入力された情報を他の装置宛に送信するよう通信部41に指示したり、通信部41が他の装置から受信した情報を表示部44に表示させたりする。
【0022】
次に、アンケート装置1の記憶部12が記憶する各種データについて説明する。
【0023】
図2は、作業報告データの設定例を示す図である。同図に示すように、作業報告データは、作業報告ID、アンケートID、顧客情報、製品状況情報、作業内容情報などを示す。
作業報告IDは、作業報告データを一意に特定する。アンケートIDは、アンケートを一意に特定する。顧客情報は、顧客の氏名や会社名等を示す顧客名、顧客の業種などを示す。
製品状況情報は、保守サービスの対象となった顧客の所有製品、所有製品の使用状況などを示す。所有製品は、例えば、顧客が所有している製品の製品名や機種、あるいは、製品名などによって示される。使用状況は、保守サービスの対象となった製品がどれくらい使用されているかを示す。使用状況は、総稼動時間や、購入からの期間により示してもよく、総稼動回数などにより示してもよい。例えば、製品がプリンタであれば、現在までの印刷枚数などにより使用状況を示すことができる。
顧客情報、製品状況情報については、他のシステムに記憶されている記憶領域から読み出して用いるようにしてもよいし、他のシステムの記憶領域から読み出して記憶部12に一度記憶しておいて用いるようにしてもよい。
作業内容情報は、作業日時、実施作業、故障原因、作業料金等を示す。作業時間は、作業員が保守サービスを開始した日時及び終了した日時を示す。実施作業は、修理やメンテナンスなどの作業種別と、具体的な作業を示す。故障原因は、保守サービスの対象となった製品が故障した原因を示す。作業料金は、実施した保守サービスの料金を示す。
【0024】
図3は、製品データの設定例を示す図である。同図に示すように、製品データは、製品名、製品カテゴリ、機種、製品の寿命などの情報を示す。寿命は、総稼動時間や、購入からの期間により示してもよく、総稼動回数などにより示してもよい。
【0025】
図4は、共通アンケート項目データの設定例を示す図である。同図に示すように、共通アンケート項目データは、設問とその回答の選択肢とからなる1以上のアンケート項目を示す。
【0026】
図5は、選択アンケート項目リストデータの設定例を示す図である。同図に示すように、選択アンケート項目リストデータは、項番、項目名、カテゴリ、選択条件、及び選択アンケート項目データを対応付けたレコードからなる。項番は、各レコードを特定する。項目名は、アンケート項目の名称を示す。カテゴリは、製品、作業内容、顧客など、アンケート項目が属するカテゴリを示す。選択条件は、アンケート項目の選択条件を示す。選択アンケート項目データは、設問とその設問の回答の選択肢とからなる1以上のアンケート項目を示す。
【0027】
図6は、優先度データの設定例を示す図である。同図に示すように、優先度データは、アンケート項目のカテゴリの優先順を示す。ここでは、先に記述されているカテゴリのほうが高優先度である。従って、同図では、優先度が高い順に、作業内容、製品状況、顧客、…であることを示している。
例えば、修理の作業内容に関して競合他社と比較したCS(顧客満足度)調査を実施した結果、他社より顧客満足度が低く、その弱点を強化したいという施策が出た場合、作業内容に関するアンケートを優先して収集するように優先度データが設定される。
【0028】
続いて、本実施形態によるアンケートシステムの処理について説明する。
アンケート装置1の記憶部12は、予め、製品データ、共通アンケート項目データ、選択アンケート項目リストデータ、及び優先度データを記憶している。保守サービス事業者は、コールセンター等において顧客から受けた修理依頼や、顧客と契約している製品メンテナンスなどを行う作業員を割り当てる。
【0029】
作業員は、顧客を訪問して修理やメンテナンスなどの保守サービスを行った後、作業報告端末装置2の入力部22により、作業報告データ(作業報告ID、アンケートID、顧客情報、製品状況情報、作業内容情報)を入力する。処理部23は、入力部22により入力された作業報告データを通信部21に出力し、アンケート装置1への送信を指示する。通信部21は、処理部23から入力された作業報告データをアンケート装置1に送信する。アンケート装置1の通信部11は、ネットワーク9を経由して作業報告端末装置2から作業報告データを受信し、処理部13に出力する。処理部13の作業報告登録部14は、通信部11から入力された作業報告データを記憶部12に書き込む。記憶部12に作業報告データが書き込まれた後、アンケート作成部15は、アンケートデータを生成する。
【0030】
図7は、本実施形態によるアンケート装置1におけるアンケートデータ作成処理の処理フローを示す図である。
アンケート装置1の項目抽出部151は、記憶部12に書き込まれた作業報告データから、製品状況情報を読み出す(ステップS105)。項目抽出部151は、読み出した製品状況情報から所有製品を読み出すと、記憶部12に記憶されている製品データから所有製品に対応した寿命を読み出す。項目抽出部151は、製品データから読み出した寿命と、製品状況情報から読み出した使用状況とから製品の残り寿命を算出する。例えば、項目抽出部151は、{(寿命−使用状況)/(寿命)}により残り寿命を算出する。項目抽出部151は、算出した残り寿命と、寿命が間近であることを判断するための所定の閾値(例えば、20%)とを比較する。項目抽出部151は、残り寿命が閾値よりも短いと判断した場合(ステップS110:YES)、買い替えに対する選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「1」、項目名「買い替え」のレコードから、カテゴリ「製品」及び選択アンケート項目データを読み出す(ステップS115)。
【0031】
項目抽出部151は、ステップS110において、残り寿命が閾値以上であると判断した場合(ステップS110:NO)、あるいはステップS115の処理の後、ステップS110において製品状況情報から読み出した所有製品が、記憶部12に予め記憶されている新製品、あるいはアンケート強化対象製品であるか否かを判断する(ステップS120)。項目抽出部151は、所有製品が新製品、あるいはアンケート強化対象製品であると判断した場合(ステップS120:YES)、所有製品に対する選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「2」、項目名「新製品またはアンケート強化対象製品」のレコードを特定する。項目抽出部151は、特定した選択アンケート項目リストデータのレコードから、カテゴリ「製品」を読み出すとともに、所有製品を示す選択条件に対応した選択アンケート項目データを読み出す(ステップS125)。
【0032】
項目抽出部151は、ステップS120において、所有製品が新製品でもアンケート強化対象製品でもないと判断した場合(ステップS120:NO)、あるいはステップS125の処理の後、ステップS105において製品状況情報を読み出した作業報告データから作業内容情報を読み出す(ステップS130)。項目抽出部151は、読み出した作業内容情報に設定されている作業日時が示す作業開始日時と作業終了日時との差分から作業時間を算出する。項目抽出部151は、算出した作業時間と、作業時間が長いと判断するための所定の閾値(例えば、1時間)とを比較する。項目抽出部151は、作業時間が閾値よりも長いと判断した場合(ステップS135:YES)、作業時間に対する選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「3」、項目名「作業時間」のレコードからカテゴリ「作業内容」及び選択アンケート項目データを読み出す(ステップS140)。
【0033】
項目抽出部151は、ステップS135において、作業時間が閾値以下であると判断した場合(ステップS135:NO)、あるいはステップS140の処理の後、ステップS130において読み出した作業内容情報から実施作業と作業料金を読み出す。項目抽出部151は、実施作業がメンテナンス以外であり、かつ作業料金が所定の金額を超えているか否かを判断する(ステップS145)。なお、実施作業がメンテナンスであるか否かは、記憶部12に記憶されている顧客管理データに、顧客が保守サービスを契約していることが記述されているか否かによって判断してもよい。項目抽出部151は、読み出した実施作業がメンテナンス以外であり、かつ、作業料金が所定の金額を超えていると判断した場合(ステップS145:YES)、料金に対する選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「4」、項目名「料金」のレコードからカテゴリ「作業内容」及び選択アンケート項目データを読み出す(ステップS150)。
【0034】
項目抽出部151は、ステップS145において、読み出した実施作業がメンテナンスである、または作業料金が所定の金額以下であると判断した場合(ステップS145:NO)、あるいはステップS150の処理の後、ステップS105において製品状況情報を読み出した作業報告データから顧客情報を読み出す(ステップS155)。項目抽出部151は、読み出した顧客情報に設定されている業種が、記憶部12に予め記憶されている特定業種であるか否かを判断する(ステップS160)。項目抽出部151は、顧客情報に設定されている業種が特定業種であると判断した場合(ステップS160:YES)、特定業種向け販促の選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、記憶部12に記憶されている選択アンケート項目リストデータの項番「5」、項目名「特定業種向け販促」のレコードを特定する。項目抽出部151は、特定した選択アンケート項目リストデータのレコードから、カテゴリ「顧客」を読み出すとともに、顧客情報に設定されている業種を示す選択条件に対応した選択アンケート項目データを読み出す(ステップS165)。
【0035】
項目抽出部151は、ステップS160において、業種が特定業種ではないと判断した場合(ステップS160:NO)、あるいはステップS165の処理の後、共通アンケート項目データを読み出す(ステップS170)。共通アンケート項目データは、例えば、通常の対応品質に対するアンケート項目の設問と、各設問の選択肢を示す。
【0036】
図8は、図7の続きの処理フローを示す図である。
図7のステップS170の処理の後、項目選択部152は、項目抽出部151が抽出した設問数が最適であるか否かを判断する(ステップS205)。具体的には、項目選択部152は、項目抽出部151が、図7の処理において読み出した各選択アンケート項目データに含まれる設問数と、図7の処理において読み出した共通アンケート項目データに含まれる設問数とを加算して抽出設問数を算出する。項目選択部152は、抽出設問数が、適切な設問数の上限以下である場合、設問数が最適であると判断し(ステップS205:YES)、図7の処理において読み出した選択アンケート項目データと共通アンケート項目データの全てを選択する(ステップS210)。
【0037】
並べ替え部153は、選択された選択アンケート項目データと共通アンケート項目データから設問と、その設問の回答の選択肢とからなるアンケート項目を読み出し、読み出したアンケート項目を所定の順序に並べる。予め決められた順序とは、例えば、選択アンケート項目データ及び共通アンケート項目データの読み出し順とすることができる。具体的には、並べ替え部153は、図7のステップS115、S125、S140、S150で抽出した順の選択アンケート項目データ、ステップS170で読み出した共通アンケート項目データの順に、アンケート項目を並べる。あるいは、並べ替え部153は、共通アンケート項目データから読み出したアンケート項目の後に、選択アンケート項目データの抽出順にアンケート項目を付加してもよい。
【0038】
アンケートデータ生成部154は、並べ替え部153が並べた順序のアンケート項目を示すアンケートデータを生成する(ステップS215)。アンケートデータは、例えば、各設問の下に当該設問の回答の選択肢を表示させるとともに、選んだ選択肢を入力するためのチェックボックス、ラジオボタンあるいは回答入力フィールドを表示させるウェブ画面データである。アンケートデータ生成部154は、生成したアンケートデータと、作業報告データに設定されているアンケートIDと対応付けて記憶部12に書き込む。
【0039】
ステップS205において、項目選択部152は、抽出設問数が、適切な設問数の上限より多いと判断した場合(ステップS205:NO)、記憶部12に記憶されている優先度データを読み出す(ステップS220)。項目選択部152は、優先度データに優先度が設定されていないと判断した場合(ステップS225:NO)、図7の処理において読み出した選択アンケート項目データと共通アンケート項目データの全てを選択する(ステップS230)。従って、項目数は適切な設問数よりも多いままとなる。
ステップS230の後、処理部13は、ステップS215の処理を行う。つまり、並べ替え部153は、選択された選択アンケート項目データと共通アンケート項目データからアンケート項目を読み出して所定の順序に並べる。アンケートデータ生成部154は、並べられた順序のアンケート項目を示すアンケートデータを生成し、作業報告データに設定されているアンケートIDと対応付けて記憶部12に書き込む。
【0040】
一方、ステップS225において、項目選択部152は、優先度データに優先度が設定されていると判断した場合(ステップS225:YES)、優先度データに設定されている優先度に従ってアンケート項目を選択する(ステップS235)。具体的には、項目選択部152は、優先度データから最も高い優先度のカテゴリを読み出し、読み出したカテゴリに対応した選択アンケート項目データに含まれる設問と共通アンケート項目データに含まれる設問の総設問数を算出する。総設問数が適切な設問数の上限を超えていない場合、項目選択部152は、次に優先度が高いカテゴリを優先度データから読み出し、読み出したカテゴリに対応した選択アンケート項目データに含まれる設問数を現在の総設問数に加え、適切な設問数の上限と比較する処理を、総設問数が適切な設問数の上限を超えるまで繰り返す。項目選択部152は、総設問数が適切な設問数の上限を超える直前までに優先度データから読み出したカテゴリに対応した選択アンケート項目データと共通アンケート項目データとを選択する。
ステップS235の後、処理部13は、ステップS215の処理を行う。つまり、並べ替え部153は、選択された選択アンケート項目データと共通アンケート項目データからアンケート項目を読み出して所定の順序に並べる。アンケートデータ生成部154は、並べられた順序のアンケート項目を示すアンケートデータを生成し、作業報告データに設定されているアンケートIDと対応付けて記憶部12に書き込む。
【0041】
作業員は、アンケート装置1が提供するアンケート回答サイトのアドレス(例えば、URL(Universal Resource Locator))と、アンケートIDを記載した書類などを顧客へ渡し、アンケートへの協力を依頼する。顧客は、顧客端末装置4の入力部42により、アンケート回答サイトのアドレスと、アンケートIDとを入力する。処理部43は、入力部42により入力されたアドレスと、アンケートIDとを通信部41に出力し、通信部41は処理部43から入力されたアドレスによりアンケート装置1にアクセスし、アンケートIDを送信する。
【0042】
アンケート装置1の通信部11は、ネットワーク9を経由して、顧客端末装置4から送信されたアンケートIDを受信し、処理部13に出力する。処理部13の項目抽出部151は、アンケートIDに対応したアンケートデータを記憶部12から読み出して通信部11に出力し、通信部11は、アンケートデータを顧客端末装置4に返送する。
【0043】
顧客端末装置4の通信部41は、ネットワーク9を経由して受信したアンケートデータを処理部43に出力し、処理部43は、アンケートデータを表示部44に表示させる。顧客が入力部42により、表示部44に表示されているアンケートデータに、各アンケート項目の回答と送信指示とを入力する。処理部43は、入力部42により入力された各アンケート項目の回答を示す回答データとアンケート装置1への送信指示とを通信部41に出力し、通信部41は、ネットワーク9を経由して、回答データをアンケート装置1へ送信する。
【0044】
アンケート装置1の通信部11は、ネットワーク9を経由して、顧客端末装置4から送信された回答データを受信し、処理部13に出力する。処理部13は、受信した回答データとアンケートIDとを対応付けて記憶部12に書き込む。
【0045】
なお、上記においては、作業報告端末装置2は、アンケートIDを含む作業報告データを送信しているが、アンケートIDが含まれていない作業報告データを送信してもよい。この場合、アンケート装置1のアンケートデータ生成部154は、アンケートIDを生成して記憶部12に記憶されている作業報告データに追加するとともに、通信部11はアンケートIDを作業報告端末装置2に送信する。作業員は、作業報告端末装置2の処理部23が表示部24に表示させたアンケートIDを確認し、顧客に伝える。
【0046】
また、図7においては、作業内容、製品、販促のカテゴリ順に選択アンケート項目データを抽出した後、通常アンケートデータを抽出しているが、この抽出順序は任意に変更することができる。
【0047】
また、優先度データにカテゴリの優先度が設定されている場合、図8のステップS215において、並べ替え部153は、選択アンケート項目データから読み出したアンケート項目を優先度データで示されるカテゴリの優先度に並べてもよい。あるいは、優先度データに項番あるいは項目名の優先度が設定されている場合、その項番あるいは項目名の優先度順に選択アンケート項目データから読み出したアンケート項目を並べる。
なお、共通アンケート項目データから読み出したアンケート項目は、選択アンケート項目データのアンケート項目の後としてもよく、前としてもよい。また、優先度データが示す優先度順のカテゴリに、共通アンケート項目データを示すカテゴリを含んでもよい。
【0048】
また、上記においては、アンケート装置1は、アンケート装置1にアクセスしてきた顧客端末装置4にアンケートデータを送信しているが、作業報告端末装置2にアンケートデータを送信してもよい。図8のステップS215において、アンケート装置1のアンケートデータ生成部154がアンケートデータを生成すると、アンケートデータ出力部16は、生成されたアンケートデータを通信部21に出力し、送信元の作業報告端末装置2に返送するよう指示する。
【0049】
作業報告端末装置2の通信部21は、ネットワーク9を経由してアンケート装置1から受信したアンケートデータを処理部23に出力し、処理部23は、アンケートデータを表示部24に表示させる。顧客から回答を聞いた作業員、あるいは、顧客自身が作業報告端末装置2の入力部22により、表示部24に表示されているアンケートデータに、各アンケート項目の回答と送信指示とを入力する。処理部23は、入力部22により入力された各アンケート項目の回答を示す回答データとアンケート装置1への送信指示とを通信部21に出力し、通信部21は、回答データをアンケート装置1へ送信する。アンケート装置1の通信部11は、ネットワーク9を経由して、作業報告端末装置2から回答データを受信し、処理部13の回答受信部17は、受信した回答データとアンケートIDとを対応付けて記憶部12に書き込む。
【0050】
また、アンケート装置1のアンケートデータ生成部154は、文書データの形式のアンケートデータを生成してもよい。顧客端末装置4の処理部43は、アンケートデータから印刷データを生成して印刷装置5に出力し、印刷させる。顧客は、印刷装置5が印刷したアンケートに回答を記入して、製品の保守サービス事業者に郵送する。
また、アンケート装置1が作業報告端末装置2にアンケートデータを送信し、作業報告端末装置2の処理部23は、アンケートデータから印刷データを生成して、モバイルプリンターである印刷装置3に出力し、印刷させてもよい。作業員は、印刷装置3が印刷したアンケートを顧客に渡し、回答を依頼する。したがって、アンケート装置1によって生成されたアンケートデータをモバイルプリンター(印刷装置3)によって、修理終了後に、その場で、作業員から顧客へ手渡してアンケートを依頼することができる。これにより、依頼したアンケートをその場で回答してもうことができ、アンケートの回収率を向上させることができる。
【0051】
[第2の実施形態]
上述した第1の実施形態では、顧客が特定の業種である場合、その業種向けの販促アンケートを抽出していた。しかし、製品を購入したばかりの場合、顧客は、新機種への買い替えの希望よりも、購入した製品を活用したいという希望のほうが強いと考えられる。そこで、第2の実施形態では、製品を使用している長さによって、販促アンケートを変更する。以下、第1の実施形態との差分を中心に説明する。
【0052】
本実施形態のアンケートシステムの構成は、図1の示す第1の実施形態のアンケートシステムと同様である。
【0053】
図9は、本実施形態の選択アンケート項目リストデータのデータ例を示す図である。同図に示すように、項目名「特定業種向け販促」、カテゴリ「顧客」のレコードには、業種及び製品カテゴリと、寿命間近であるかあるいは寿命まで余裕があるかとの組み合わせを選択条件とした選択アンケート項目データが設定されている。「業種A、製品カテゴリα、寿命まで余裕あり」を示す選択条件に対応した選択アンケート項目データには、製品カテゴリαとは異なる製品カテゴリの製品についての業種Aへの販促のアンケート項目が含まれる。一方、「業種A、製品カテゴリα、寿命間近」を示す選択条件に対応した選択アンケート項目データには、製品カテゴリαの製品と、製品カテゴリαとは異なる製品カテゴリの製品とについての業種Aへの販促のアンケート項目が含まれる。
【0054】
続いて、本実施形態によるアンケートシステムの処理について説明する。
【0055】
図10は、本実施形態によるアンケート装置1におけるアンケートデータ作成処理の処理フローを示す図である。同図に示す処理フローは、図7に示す第1の実施形態の注文処理フローのステップS165の処理に代えて、ステップS305〜S315を実行する。
【0056】
ステップS160において、項目抽出部151は、顧客情報に設定されている業種が特定業種であると判断した場合(ステップS160:YES)、ステップS105において算出した残り寿命と、寿命が間近であることを判断するための所定の閾値と比較する(ステップS305)。この閾値は、ステップS110の判断に用いた閾値と同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0057】
項目抽出部151は、残り寿命が閾値以上である判断した場合(ステップS305:NO)、所有製品とは異なるカテゴリの製品についての特定業種向け販促の選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、ステップS105において読み出した製品状況情報に設定されている機種に対応した製品カテゴリを、記憶部12に記憶されている製品データから読み出す。項目抽出部151は、選択アンケート項目リストデータの項番「5」、項目名「特定業種向け販促」のレコードを特定する。項目抽出部151は、特定した選択アンケート項目リストデータのレコードから、カテゴリ「顧客」を読み出すとともに、顧客情報に設定されている業種と、読み出した製品カテゴリと、寿命まで余裕ありとを示す選択条件に対応した選択アンケート項目データを読み出す(ステップS310)。項目抽出部151は、ステップS170の処理を実行する。
【0058】
一方、項目抽出部151は、残り寿命が閾値よりも短いと判断した場合(ステップS305:NO)、所有製品の買い替えと、所有製品とは異なるカテゴリ製品についての特定業種向け販促の選択アンケート項目データを抽出する。すなわち、項目抽出部151は、ステップS105において読み出した製品状況情報に設定されている機種に対応した製品カテゴリを、記憶部12に記憶されている製品データから読み出す。項目抽出部151は、選択アンケート項目リストデータの項番「5」、項目名「特定業種向け販促」のレコードを特定する。項目抽出部151は、特定した選択アンケート項目リストデータのレコードから、カテゴリ「顧客」を読み出すとともに、顧客情報に設定されている業種と、読み出した製品カテゴリと、寿命間近とを示す選択条件に対応した選択アンケート項目データを読み出す(ステップS315)。項目抽出部151は、ステップS170の処理を実行する。
【0059】
ステップS170以降の処理は、第1の実施形態と同様である。
【0060】
[第3の実施形態]
上述した第1及び第2の実施形態では、作業時間が長いかの判断を所定の閾値と比較して行っている。しかし、通常、製品を長く使っているほど、作業時間は長くなる傾向がある。そこで、第3の実施形態では、作業時間が長いかの判断の基準を、製品を使用している長さによって変更する。以下、第1の実施形態及び第2の実施形態との差分を中心に説明する。
【0061】
本実施形態のアンケートシステムの構成は、図1の示す第1の実施形態のアンケートシステムと同様である。また、アンケート装置1の記憶部12は、図2〜図6に示す第1の実施形態と同様のデータを記憶するとともに、作業時間データをさらに記憶する。
【0062】
図11は、作業時間データのデータ例を示す図である。同図に示すように、作業時間データは、製品の残寿命と、平均修理時間との対応付けを示す。
【0063】
続いて、本実施形態によるアンケートシステムの処理について説明する。
アンケート装置1の記憶部12は、予め、作業時間データをさらに記憶している。そして、図7のステップS135、または、図10のステップS135において、アンケート装置1の項目抽出部151は、ステップS105において算出した残り寿命に対応した平均修理時間を、記憶部12に記憶されている作業時間データから読み出す。項目抽出部151は、ステップS130において算出した作業時間と、読み出した平均修理時間とを比較する。項目抽出部151は、作業時間が平均修理時間よりも長いと判断した場合(ステップS135:YES)、ステップS140の処理を行い、作業時間が平均修理時間以下であると判断した場合(ステップS135:NO)、ステップS145の処理を行う。
【0064】
なお、項目抽出部151は、作業時間と平均修理時間との乖離が、所定の範囲を超えて長時間であるかにより、作業時間が長いかを判断してもよい。所定の範囲は、例えば、60分などとしてもよく、平均修理時間の50%などとしてもよい。
【0065】
また、アンケート装置1の記憶部12に作業時間データを製品の機種毎に記憶しておき、作業報告データに設定されている所有製品の機種に対応した作業時間データから、残り寿命に対応した平均修理時間を読み出してもよい。
【0066】
[その他]
上述のアンケート装置1、作業報告端末装置2、及び顧客端末装置4は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、アンケート装置1の処理部13、作業報告端末装置2の処理部23、及び顧客端末装置4の処理部43の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0067】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0068】
なお、本発明は、上記において説明した実施形態に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0069】
アンケート装置作業報告端末装置3、5 印刷装置
顧客端末装置ネットワーク11、21、41 通信部
記憶部13、23、43 処理部
作業報告登録部アンケート作成部アンケートデータ出力部回答受信部22、42 入力部
24、44 表示部
151 項目抽出部
152 項目選択部
153 並べ替え部
154 アンケートデータ生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部と、
前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部と、
前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部と、
を備えることを特徴とするアンケート装置。
【請求項2】
前記項目選択部は、前記作業報告データが示す前記報告内容から得られる前記顧客の業種と、前記製品の寿命が近いか否かの前記判断結果とに応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンケート装置。
【請求項3】
前記記憶部は、製品の残り寿命に対応した平均作業時間をさらに記憶し、
前記項目選択部は、前記製品の前記使用状況から残り寿命を判断し、判断した前記残り寿命に対応した平均作業時間と、前記作業報告データが示す前記報告内容から得られる作業時間とを比較して作業時間が長いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンケート装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記アンケート項目の優先度をさらに記憶しており、
前記項目選択部は、選択した前記アンケート項目の数が、適切な項目数であると判断するための所定の条件を超えていると判断した場合、選択した前記アンケート項目のうち、前記記憶部に記憶されている優先度が高いものから順に前記所定の条件を超えない項目数の前記アンケート項目を抽出する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアンケート装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記アンケート項目の優先度をさらに記憶しており、
前記項目選択部が選択したアンケート項目を、当該アンケート項目に対応して前記記憶部に記憶されている優先度に従って並べ替える並べ替え部をさらに備え、
前記アンケートデータ生成部は、前記並べ替え部が並べ変えた順のアンケート項目を含むアンケートデータを生成する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアンケート装置。
【請求項6】
アンケート装置と、作業員の端末装置とを含んで構成されるアンケートシステムであって、
前記アンケート装置は、
作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部と、
前記作業員の端末装置から作業報告データを受信して前記記憶部に書き込む作業報告登録部と、
前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部と、
前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部と、
前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または前記作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部と、
ことを特徴とするアンケートシステム。
【請求項7】
アンケート装置が実行するアンケート作成方法であって、
前記アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部を備えており、
前記アンケート装置の項目選択部が、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択過程と、
前記アンケート装置のアンケートデータ生成部が、前記項目選択過程において選択されたアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成過程と、
前記アンケート装置のアンケートデータ出力部が、前記アンケートデータ生成過程において生成されたアンケートデータを顧客の端末装置または前記作業員の端末装置へ出力するアンケート出力過程と、
を有することを特徴とするアンケート作成方法。
【請求項8】
アンケート装置として用いられるコンピュータを、
作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部、
前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部、
前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部、
前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部と、
前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部と、
前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部と、
を備えることを特徴とするアンケート装置。
【請求項2】
前記項目選択部は、前記作業報告データが示す前記報告内容から得られる前記顧客の業種と、前記製品の寿命が近いか否かの前記判断結果とに応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンケート装置。
【請求項3】
前記記憶部は、製品の残り寿命に対応した平均作業時間をさらに記憶し、
前記項目選択部は、前記製品の前記使用状況から残り寿命を判断し、判断した前記残り寿命に対応した平均作業時間と、前記作業報告データが示す前記報告内容から得られる作業時間とを比較して作業時間が長いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンケート装置。
【請求項4】
前記記憶部は、前記アンケート項目の優先度をさらに記憶しており、
前記項目選択部は、選択した前記アンケート項目の数が、適切な項目数であると判断するための所定の条件を超えていると判断した場合、選択した前記アンケート項目のうち、前記記憶部に記憶されている優先度が高いものから順に前記所定の条件を超えない項目数の前記アンケート項目を抽出する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアンケート装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記アンケート項目の優先度をさらに記憶しており、
前記項目選択部が選択したアンケート項目を、当該アンケート項目に対応して前記記憶部に記憶されている優先度に従って並べ替える並べ替え部をさらに備え、
前記アンケートデータ生成部は、前記並べ替え部が並べ変えた順のアンケート項目を含むアンケートデータを生成する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアンケート装置。
【請求項6】
アンケート装置と、作業員の端末装置とを含んで構成されるアンケートシステムであって、
前記アンケート装置は、
作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部と、
前記作業員の端末装置から作業報告データを受信して前記記憶部に書き込む作業報告登録部と、
前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部と、
前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部と、
前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または前記作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部と、
ことを特徴とするアンケートシステム。
【請求項7】
アンケート装置が実行するアンケート作成方法であって、
前記アンケート装置は、作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部を備えており、
前記アンケート装置の項目選択部が、前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択過程と、
前記アンケート装置のアンケートデータ生成部が、前記項目選択過程において選択されたアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成過程と、
前記アンケート装置のアンケートデータ出力部が、前記アンケートデータ生成過程において生成されたアンケートデータを顧客の端末装置または前記作業員の端末装置へ出力するアンケート出力過程と、
を有することを特徴とするアンケート作成方法。
【請求項8】
アンケート装置として用いられるコンピュータを、
作業員が顧客の製品に対して行った保守の作業についての報告内容を示す作業報告データと、前記顧客へのアンケートを構成するアンケート項目と、前記アンケート項目の選択条件とを記憶する記憶部、
前記記憶部に記憶されている前記作業報告データが示す前記報告内容に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出し、前記報告内容が前記製品の使用状況である場合は、前記使用状況から当該製品の寿命が近いか否かを判断し、判断結果に応じた前記選択条件の前記アンケート項目を前記記憶部から読み出す項目選択部、
前記項目選択部が選択したアンケート項目を含むアンケートデータを生成するアンケートデータ生成部、
前記アンケートデータ生成部が生成したアンケートデータを顧客の端末装置または作業員の端末装置へ出力するアンケートデータ出力部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−11943(P2013−11943A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142812(P2011−142812)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
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