説明

アンサリングサービスを提供するためのシステム及び方法

【課題】アンサリングサービスの提供を容易にする。
【解決手段】本発明に係るシステムは、ユーザに対する着信呼を受信するように構成されたコントローラと、アンサリングサービスプロバイダと、アンサリングサービスプロバイダデータベースとを備え、呼はユーザに関連づけられる元の被呼番号を有し、アンサリングサービスプロバイダデータベースはユーザの情報を関連づけてかつ格納するように構成され、コントローラは、着信呼及び元の被呼番号をアンサリングサービスプロバイダに迂回させるように構成され、アンサリングサービスプロバイダは、元の被呼番号を用いて格納されたユーザの情報にアクセスするように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気通信システムに関し、より具体的には、複数のユーザのための電気通信データを管理し、ルーティングし、これに応答するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
新しいコンピュータ及び電気通信技術の絶え間なく爆発的な開発は周知の通りである。例えば、人々はその職場及び/又は日常生活で日々コンピュータ、電話機及び携帯電話機を使う。これらの技術は進化するにつれて、互いの特性を有するようになる。例えば、電話機はもはや、メウッチ(Meucci)の時代におけるような電話線の一方の端部からもう一方の端部へ声を伝えるシステムではなく、代わりに、音声の伝送のみならずデータを管理することのできる多くの側面を有する装置となっている。その結果、現在、電話機はインターネットへの接続、電子メールのダウンロード、チャットルームへのアクセス等が可能である。電話機のユーザが当該ユーザの作業をより良く体系づけるようにするサービスの幾つかは、キャッチホン、呼の転送(call transfering)、呼の迂回(call diversion)、自動呼転送(call forwarding)及び電話会議を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1は、従来技術に係る呼を迂回させる電話システム(TS(telephone system))100を示すブロック図である。TS100は、典型的には、発呼者112からの任意の着信呼を二次番号118に迂回する命令を、固定電話機又は携帯電話機を介して電話会社に送信する一人以上のユーザ114を含む。
【0004】
例えば、呼の迂回の間、電話会社はユーザ114への着信呼を二次電話番号118に迂回させる。従って、呼の迂回の間、電話会社はユーザ114をバイパスさせるので、着信している発呼者112がユーザ114を呼び出す呼は、派生的な電話機118に直接的に接続される。
【0005】
電話会社によるユーザ114のバイパスは、オンラインのアンサリング(電話代行又は代理応答ともいう。)サービスの提供を困難にする。即ち、ユーザ114を完全にバイパスすることによって、派生的な電話番号118に応答する人は発呼者112に適切に応答するのに十分な情報を有していないかもしれない。
【0006】
従って、この従来技術では、さらに進んだアンサリングサービスを利用可能である。図2は、従来技術のシステムを用いて利用可能なアンサリングサービスをさらに示す。例えば、高度な電話システム(ATS(advaced telephone system))200は、プロバイダ216からのテレフォンアンサリングサービスを要求する能力をユーザ214に対して提供する。次にユーザ214は、アカウントを作成することによって216を用いてサービスに登録することに進む。
【0007】
登録の間、ユーザ214には、各ユーザが当該ユーザへの着信呼を転送してもよい1つ又は複数の専用の電話番号が割り当てられる。各ユーザには、当該ユーザからの呼が転送される専用の電話番号が割り当てられなければならない。しかしながら、必要とされる電話番号の合計の数をプロバイダ216及び/又はユーザ214が予測することは困難である。さらに、プロバイダ216がより多くのユーザ214にサービスを提供するほど、プロバイダ216は彼らに対処するためにさらに多くの電話番号を必要とする。現在、多くのプロバイダ216は、追加のユーザ214に備えるために当初必要としていたものより多くの電話番号を要求している。即ち、プロバイダ216は999個の電話番号を要求している可能性があるが、一方でプロバイダ216が有するユーザ214は400名に過ぎない。さらに、カスタマが退出した場合、プロバイダ216は前のカスタマの番号を再割り当てすることができない場合が多いが、これは、このような再割り当てによって生じる混乱及び問題に起因する。また、プロバイダ216は、ユーザ214の代わりに呼に応答するときに、ユーザ214又は着信している発呼者に関する十分な情報を持たない場合が多い。従って、各ユーザ214が当該ユーザからの呼を転送しなければならない固有の電話番号を必ずしも必要としないオンラインのアンサリングサービスを提供するサービスに対するニーズが存在する。また、各ユーザ214の識別及び各ユーザ214によって提供される情報に一意的に応答するオンラインの、ライブの及び/又は音声メッセージのアンサリングサービスを提供するサービスに対するニーズも存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、本発明は、データ及び電話回線に関する電気通信情報を管理しルーティングするための方法及びシステムを含む。本発明に係る例示的な一実施形態では、ビジネス情報がユーザの電話番号と関連づけられるフレキシブルなシステムを提供する。別の例示的な実施形態において、本発明は、各ユーザ及びサブユーザに専用の電話番号を与える必要がないように、自動呼転送及び/又は呼の迂回の間に被呼側の識別情報を保持することのできるオンラインのアンサリングサービスを提供する。別の例示的な実施形態では、被呼ユーザの識別情報をアンサリングサービスによって検出することができ、この電話番号を用いてユーザのビジネス情報にアクセスし、適宜、呼に応答できる。また、別の例示的な実施形態では、本発明は、発呼側のみならず被呼側に関する情報へのアンサリングサービスによるアクセスを提供し、ユーザに代わるアンサリングサービスの応答を容易にする。
【0009】
本発明の要旨を、特に本明細書の結論部おいて指摘する。しかしながら、本発明の体系及び動作方法の両方に関しては、添付の図面に関連して行う以下の説明を参照することによって最もよく理解できる。諸図面を通じて、同様の部分は同様の数字で示されている。
【0010】
熟練者は、諸図面における構成要素が単純かつ明瞭さを目的として示され、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを認識するであろう。例えば、本発明の実施形態に関する理解の向上を容易にするために、図内の幾つかの構成要素の直径は他の構成要素に比べて誇張されている可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術に係る呼を迂回させる電話システムを示す。
【図2】従来技術に係る高度な電話システムを示す。
【図3】本発明の例示的な一実施形態に係る例示的なテレフォンアンサリングサービスを示すブロック図である。
【図4】本発明の例示的な一実施形態に係る例示的な登録手順を示す。
【図5】本発明の例示的な一実施形態に係る例示的なアンサリングサービスの方法を示す。
【図6】本発明の例示的な一実施形態に係る例示的な呼のルーティングシステムを示すブロック図である。
【図7】本発明の例示的な一実施形態に係る例示的なサブユーザの登録方法を示す。
【図8】本発明の例示的な一実施形態に係るサービスを提供するための例示的なシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここでは、本発明の実施形態例について、実施形態例を例示的に、かつその最良の態様によって示す添付の図面を参照して詳細に説明する。これらの例示的な実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするに足る詳細さで説明されるが、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく他の実施形態を実現できること、及び論理的かつ機械的な変更を行えることは理解されるべきである。従って、ここでの詳細な説明は、限定ではなく単に例示を目的として行われる。例えば、方法に関する任意の説明において記載されるステップを任意の順序で実行することが可能であり、提示される順序に限定されない。
【0013】
簡潔記載の目的のために、従来のデータネットワーキング、アプリケーションの開発及びシステムの他の機能的な側面(及びシステムの個々の動作成分の構成要素。)は、ここで詳細に記述することができない。さらに、ここに含まれる様々な図面に示された接続線は、様々な構成要素間の例示的な機能上の関係性及び/又は物理的な接続を表すためのものである。なお、実際のシステムでは、多くの代替の及び/又は追加の機能上の関係性及び/又は物理的な接続を提示できる。
【0014】
ここで論じられる様々なシステムのコンピュータの構成要素は、下記、即ち、ホストサーバ及び/又はデジタルデータを処理するためのプロセッサを含む他のコンピュータシステム、上記プロセッサに接続されたデジタルデータを格納するためのメモリ、上記プロセッサに接続されたデジタルデータを入力するための入力デジタイザ、上記メモリに格納されかつ上記プロセッサによるデジタルデータの処理を指示するために上記プロセッサによってアクセス可能なアプリケーションプログラム、上記プロセッサ及びメモリに接続されかつ上記プロセッサによって処理されるデジタルデータから導出される情報を表示するためのディスプレイ装置及び複数のデータベースのうちの1つ及び/又はそれ以上を含むことができる。当業者には、本コンピュータシステムは、コンピュータに典型的に関連づけられる様々な従来のサポートソフトウェア及びドライバのみならず、オペレーティングシステム(例えば、MVS、ウィンドウズ(Windows)(登録商標) NT、95/98/2000/XP/Vista、OS2、ユニックス(UNIX)(登録商標)、MVS、TPF、リナックス(Linux)(登録商標)、ソラリス(Solaris)、MaxOS、AIX等。)も含むことができることが認識されるであろう。
【0015】
ここでは、本発明を機能ブロックの構成要素、スクリーンショット、オプションの選択及び様々な処理ステップに関連して説明できる。このような機能ブロックは、指定された機能を実行するように構成された任意の数のハードウェア及び/又はソフトウェアの構成要素によって実現され得ることは認識されるべきである。例えば、本発明は様々な集積回路の構成要素(例えば、メモリ素子、プロセッシング素子、論理回路素子、ルックアップテーブル等。)を用いることができ、これらは1つ及び/又は複数のマイクロプロセッサ及び/又は他の制御装置の制御の下で様々な機能を実行できる。同様に、本発明のソフトウェアの構成要素もまた、C、C++、ジャバ(Java)(登録商標)、コボル(COBOL)、アセンブラ、PERL、ビジュアルベーシック、SQLストアドプロシージャ、拡張可能マークアップ言語(XML)等の任意のプログラミング及び/又はスクリプト言語を用いて実装されることが可能であり、様々なアルゴリズムは、データ構造、オブジェクト、プロセス、ルーメン及び/又は他のプログラムの構成要素の任意の組合せによって実装される。さらに、本発明はデータ伝送、信号送信、データ処理、ネットワーク制御等のために任意の数の従来技術を採用できる。
【0016】
一般的な当業者には認識されるであろうが、本発明を、方法、データ処理システム、データ処理のための装置及び/又はコンピュータプログラムプロダクトとして具現できる。従って、本発明は、完全なソフトウェアの実施形態、完全なハードウェアの実施形態及び/又はソフトウェア及びハードウェアの両方の態様を組み合わせる実施形態の形式をとることができる。さらに、本発明はまた、記憶媒体内に具現されるコンピュータ読取り可能なプログラムコード手段を有するコンピュータ読取り可能な記憶媒体上のコンピュータプログラムプロダクトの形式をとることができる。コンピュータ読取り可能な記憶媒体は、ハードディスク、CD−ROM、光記憶装置、磁気記憶装置等を含む任意の適切な媒体を用いることができる。
【0017】
ここでは、本発明の様々な態様に係る方法、装置(例えば、システム。)及びコンピュータプログラムプロダクトのブロック図及びフローチャート図を参照して本発明を説明する。ブロック図及びフローチャート図の各機能ブロック並びにブロック図及びフローチャート図における機能ブロックの組合せがそれぞれ、コンピュータプログラムの命令によって実行され得ることは理解されるであろう。これらのコンピュータプログラムの命令は、汎用のコンピュータ、専用のコンピュータ及び/又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされて、これにより、コンピュータ及び/又は他のプログラム可能なデータ処理装置上で実行される命令が、フローチャート1つ及び/又は複数のブロックに明記された機能を実行するための手段を生成するように、機械を製造できる。
【0018】
これらのコンピュータでプログラム可能な命令をまた、コンピュータ読取り可能なメモリに格納された命令が、フローチャートの1つ及び/又は複数のブロックに明記された機能を実行する命令手段を含む製品を生み出すように、特定の方法で機能するようにコンピュータ及び/又は他のプログラム可能なデータ処理装置を方向付けることができるコンピュータ読取り可能なメモリに格納できる。コンピュータプログラムの命令はまた、コンピュータ及び/又は他のプログラム可能な装置上で実行される命令がフローチャートの1つ及び/又は複数のブロックに明記された機能を実行するためのステップを提供するようにコンピュータによって実行されるプロセスを生成するように、コンピュータ及び/又は他のプログラム可能なデータ処理装置上にロードされてコンピュータ及び/又は他のプログラム可能な装置上で一連の動作ステップを実行させることができる。
【0019】
従って、ブロック図及びフローチャート図の機能ブロックは、指定された機能を実行するための手段の組合せと、指定された機能を実行するためのステップの組合せと、指定された機能を実行するためのプログラム命令手段とをサポートする。ブロック図及びフローチャート図の各機能ブロック並びにブロック図及びフローチャート図における機能ブロックの組合せは、指定された機能及び/又はステップを実行するハードウェアベースの専用のコンピュータシステム及び/又は専用のハードウェア及びコンピュータ命令の適切な組合せの何れかによって実行され得ることもまた理解されるであろう。
【0020】
ここで用いられているネットワークという用語は、このようなハードウェア及びソフトウェアの構成要素の両方を組み込む任意の電子通信手段を含むことができる。本発明に係る構成要素及び/又は当事者間の通信を、例えば電話ネットワーク、エクストラネット、イントラネット、インターネット、ポイントオブインタラクション装置(ポイントオブセール装置、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話機、キオスク、現金自動預払機(ATM(Automatic Teller Machine))等。)、オンライン通信、オフライン通信、無線通信、トランスポンダ通信、ローカルエリアネットワーク(LAN(local area network))、ワイドエリアネットワーク(WAN(wide area network))、ネットワーク及び/又はリンク装置等の任意の適切な通信チャンネルを用いて達成できる。電話ネットワークに関しては、本発明に係る構成要素及び/又は当事者間の通信を、PSTN、ISDN、GSM、UMTS、GPRS、VOIP及び/又は任意のテレビ電話ネットワーク等を含む、但しこれらに限定されない任意のタイプの電話ネットワークを介して達成できる。さらに、本発明を、通信プロトコル、IPX、アップルトーク、IP−6、NetBIOS、OSI、TCP/IP、ATM、SS7、DSS1、SIP、H323及び/又は任意の数の既存の及び/又は未来のプロトコルを用いて実行できる。ネットワークがインターネット等の公衆ネットワークの性質を持つものであれば、ネットワークは不確かであって盗聴者に曝されていると推測することが効果的である可能性がある。インターネットに関連して用いられるプロトコル、規格及びアプリケーションソフトに関する特定の情報は一般に当業者には既知であり、よってここで詳述する必要はない。
【0021】
図3は、本発明の例示的な一実施形態に係る例示的なテレフォンアンサリングサービス(TAS(telephone answering service))300を示すブロック図である。TAS300は、一人又は複数のユーザ314のためのアンサリングサービスを容易にするように構成されたアンサリングサービスプロバイダ(ASP)316を含む。ASP316は、ここで詳述される1つ又は複数のコントローラ308と通信するように構成される。ASP316は、ネットワーク、電話回線、光ファイバ回線、無線周波数、ブルートゥース等を介してコントローラ308と通信できる。コントローラ308は、一人又は複数の発呼者312とユーザ314との間の通信を容易にする。電話方式の場合、当業者には、コントローラ308がシスコ(Cisco)、ノーテル(Nortel)、ルーセント(Lucent)、シーメンス(Siemens)等からの製品等の電気通信及びインターネットのスイッチ及びルータに関連づけられるハードウェア及びソフトウェアを含むことができ、但しこれらに限定されないことが理解される。
【0022】
ここで用いられている「アンサリングサービス」という言い回しは、キャッチホン、呼の転送、呼の迂回、自動呼転送、三者通話、マルチパーティの会議等を含む、但しこれらに限定されない電話データ及び情報の管理を含む。例えば、本発明に係る例示的な一実施形態では、ASP316は、ASP316の1つ又は複数のデータベースにユーザ314に関する情報及びユーザ314のための情報を格納するように構成される。
【0023】
ユーザ314は、例えば個人のユーザ、通信販売業者、カスタマサービスセンタ、フリーダイヤル番号のユーザ、情報ラインのユーザ、企業、政府機関等の任意のタイプのユーザであってもよい。また、ユーザ314は、例えば携帯電話機、標準的な電話機、交換機、コンピュータ等の1つ又は複数の電話機装置を備えることができる。ユーザ314は、ASP316に登録することによってASP316にアクセスできる。登録することによって、TAS300のユーザ314はASP316に連絡をとり、ASP316にビジネス情報を提供する。ユーザ314はまた、例えばユーザ314の個々の従業員等の複数のサブユーザに影響を及ぼすことがある。
【0024】
ASP316は、1つ又は複数のコンピュータ又はコンピュータシステム、ローカルのデータベース、リモートのデータベース、携帯できる記憶装置、従業員、金融機関、非金融機関、企業、軍隊、政府、学校、旅行会社、交通局、警備会社及び/又はユーザを識別する情報を受信し格納して当該識別情報をユーザ314に関連づけることを許可されている他の任意のシステム又はエンティティを含むことができる。ここでは、ASP316はユーザ314のためのアンサリングサービスを提供するものとして記述されるが、ASP316を、例えば自動呼転送、発券サービス、予約サービス等の任意のタイプのサービスをユーザ314に提供するように構成できる。
【0025】
ここで記述されている電話回線は、例えば音声電話回線、データ回線、インターネットのネットワーク、無線周波数チャンネル等である任意のタイプの電話方式又はデータ通信回線を含むことができる。ここで記述されている電話番号は、IPアドレス、標準的な電話番号、携帯電話番号、ボイスオーバIP(VOIP)の番号等を含む任意のタイプの電話番号又は識別コードを含むことができる。
【0026】
図4は、本発明の例示的な一実施形態に係る例示的な登録手順400を示す。登録の間、ユーザ314はASP316に連絡をとり(ステップ401)、ビジネス情報をASP316に提出できる(ステップ403)。ユーザ314は、本人が直接に、コンピュータ及び/又はインターネットを介して、ソフトウェア及び/又はハードウェアを介して、第三者を介して、キオスク及び/又は登録端末を介して、かつ/又は他の任意の直接的な又は間接的な手段、通信装置又はユーザ314がASP316に連絡をとるためのインタフェースを用いて、ASP316に連絡をとりビジネス情報を提供できる。
【0027】
ここで用いられているビジネス情報は、例えば電話番号、営業時間、会計手続き、内部のビジネス情報や、地図、ホテル、発券、ブッキング及び/又は予約情報等の一般ビジネス情報、ユーザ314のサブユーザの数及び/又はサブユーザ情報及び/又は他の任意のタイプのビジネス情報等のユーザ314のビジネス及び/又はサービスに関する情報を含むことができる。例えば、ビジネス情報は、特定の時間帯及び日付において応答(アンサ)されるユーザ314の電話呼の応答方法、発呼者の呼の保留時に流されることをユーザ314が望む音楽のタイプ、録音情報又はラジオ、ASP316がユーザ314に常に直接的に接続を試行すべき発呼者(及び/又は発呼者の電話番号。)、ユーザ314に直接的に接続を試行してはならない発呼者(及び/又は発呼者の電話番号。)又は通常の営業時間中にユーザ314に直接的に接続を試行すべき発呼者(及び/又は発呼者の電話番号。)のリスト、ユーザ314に接続されない発呼者から残されるメッセージに含めることをユーザ314が希望する情報、ユーザ314が希望するユーザ314へのメッセージの通知方法(例えば、電話機、ページャ、ファックス、SMS、MMS、音声メール、テキストメッセージ、電子メール、インターネットのウェブサイトポスティング等。)、ユーザ314が所定のタイプの発呼者に通常提供する情報(例えば、位置、営業時間、アカウント情報、サービスの利用可能性等。)、アンサリングサービスへの課金方法としてユーザ314が望む方法(例えば、請求書、クレジットカード、自動口座振替、電信送金等。)、ユーザ314が当該ユーザへの呼がASP316に転送又は迂回されることを希望する時間及び条件(例えば、発呼者の識別等。)を含んでもよい。ユーザ314は、ASP316に提出するビジネス情報をいつでもレビューしかつ/又は変更できる。例えば、ある実施形態では、ユーザ314のビジネス情報は、ユーザ314がサービスを直接的にトリガし、又はオンにし、ビジネス情報をリアルタイムでかつ簡便にレビューしかつ/又は変更できるように、コンピュータ及び/又はインターネットウェブページを介して提出されかつ利用可能である。ユーザ314が当該ユーザの電話呼の応答(アンサ)のされ方として希望する方法は、ASP316のオペレータ向けのスクリプト、呼の最初に流されるべき音楽又は他の情報又はASP316が発呼者に対する他の任意の応答方法を含んでもよい。
【0028】
ビジネス情報の受信時に、ASP316及び/又はユーザ314は、このビジネス情報を、例えば電気通信局(即ち、AT&T、Verizon等。)がデータパケットを生成する(ステップ407)ためにユーザ314に割り当てている電話番号及び/又はIPアドレス等の1つ又は複数のユーザ識別コードと関連付け/又は登録する(ステップ405)。例えば、識別コードは、TAS300の各ユーザ314に固有のユーザ314の電話番号等の任意の番号又はコード(即ち、シリアルナンバー、英数字の番号又は他のタイプのコード。)であることができる。
【0029】
図4には、一般に、ビジネス情報を1つ又は複数のユーザ識別コードと関連付けることに関して記述されているが、ASP316及び/又はユーザ314は、ビジネス情報及び/又は識別コードをユーザ314の電話番号と関連付けることもできる。ここで用いられているデータパケットは、ユーザ情報、ビジネス情報及び/又は他の任意の情報のうちの少なくとも1つのタイプに関連する情報を含んでもよい。識別コードをデータパケットと関連付けた後に、ASP316はデータパケットをデータベース、デジタルフォーマット及び/又は技術上既知の任意の格納媒体に格納できる(ステップ409)。
【0030】
例えば、ASP316は、データパケットの格納及び検索に用いられる1つ又は複数のローカルの、リモートの又は他のデータベースとともに構成される。ASPのデータベースは、グラフィカルな、階層の、リレーショナルな、オブジェクト指向の又は他のデータベースであることが可能である。上記データベースは、各データパケットがユーザ314の識別コードを用いてデータベースから適切に検索されかつASP316及び/又はユーザ314に提供され得るように構成される。
【0031】
本発明に係る別の例示的な実施形態を参照すると、図5は、ASP316がユーザ314の識別コードを用いてアンサリングサービスを提供する例示的なアンサリングサービス方法(ASM(answering service method))500を示す。ASM500の間、ユーザ314は発呼者312から1つ又は複数の呼を受信する(ステップ502)。次にユーザ314は、発呼者312に応答を提供できる(ステップ504)。発呼者312に応答を提供することによって、ユーザ314はこの呼に応答(アンサ)し、特定のリングパック応答及び/又は技術上既知の他の任意のタイプの応答を発呼者312に提供できる。例えばある実施形態では、コントローラ308を、発呼者312を直ちに、又は所定の数の呼出し音の後にユーザ314からASP316に迂回させるように構成できる。コントローラ308をまた、ユーザ314によって提出されるビジネス情報に依存して、所定の時間帯及び/又は所定の発呼者に関して、ASP316の指示によって発呼者312をユーザ314からASP316に迂回させるようにも構成できる。或いは、ユーザ314は、例えば手動の呼の転送又は自動呼転送によって、又はユーザASP315又はユーザ314の電話サービスプロバイダを用いて条件付き又は無条件の自動呼転送又は呼の迂回を手配することによって、いつ呼がASP316に迂回されるかを直接的に制御することもできる。
【0032】
同時に又は引き続いて、ユーザ314に代わって行動するコントローラ308は呼を保留状態にし、かつ/又は発呼者312に応答(アンサ)することを一時的に止めることができる(ステップ506)。例えば、ユーザ314及び/又はコントローラ308は、手動で及び/又は電子的に、応答を提供し、呼を保留状態にし、かつ/又はそうでなければ発呼者312からのASP316に迂回されうる呼に応答(アンサ)することを止めることができる。従って、ユーザ314は、ステップ504及び506を容易するために、ASP316及び/又はユーザ314の電話サービスプロバイダとともに、1つ又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアプロトコル、システム及び/又は装置を用いることができる。
【0033】
例えば、ある例示的な実施形態において、ユーザ314はコントローラ308のソフトウェアを用いてステップ504及び506を容易にする。即ち、コントローラ308を、ユーザ314において呼が受信されたときに発呼者312に関する情報をコントローラ308の1つ又は複数のデータベースに一時的に格納するように構成できる。コントローラ308のデータベースを、ここで記述されているASP316のデータベースと同様に構成してもよい。コントローラ308をまた、発呼者312に応答を提供しかつ/又は発呼者312を一時的に保留状態にするように構成できる。或いは、かつ/又は追加的に、ASP316は、例えばセットアップメッセージ、初期アドレスメッセージもしくは当該呼を伴う別の信号等の呼を伴う信号から、発呼者312に関する情報を受信できる。
【0034】
同時に、又は少し後に、コントローラ308及び/又はユーザ314を、ASP316に連絡をとり、一時的に格納されている発呼者312に関する情報をASP316に転送する(ステップ508)ように構成できる。コントローラ308及び/又はユーザ314はまた、ASP316によるユーザ314の認識を容易にするために、ユーザ314に関連づけられる識別コードをASP316に送信できる(ステップ510)。或いは、かつ/又は追加的に、ASP316は、呼を伴う信号から、ユーザ314に関連づけられる情報コードを受信できる。例えば、情報コードがユーザ314からの電話番号と同一であるときは、この情報コードは元の被呼番号(発呼者によって最初にダイアルされた番号。)又はリダイレクト番号(呼のASP316へのリダイレクトをトリガした番号。)の何れかであってもよい。元の被呼番号及びリダイレクト番号は共に、例えば呼を伴う信号と共に含まれる初期アドレスメッセージ及び/又はセットアップメッセージに含まれる。呼を伴う信号はまた、例えば、発呼側の番号、発呼側の名称、被課金側の識別、任意のコレクトコールの要求、任意のグローバルな呼の照会、任意の位置番号、任意のリダイレクトカウンタ、任意のリダイレクト情報、ダイアルされた任意の後続の番号及び/又は呼を伴う信号と共に含まれる他の任意の情報を含む、ASP316が呼に応答するために用いることができる呼に関する他の情報を含んでもよい。
【0035】
ASP316は、一人又は複数の電話オペレータを含むことができる。複数の電話オペレータは、中央の場所に物理的に位置づけられる可能性も、地理的に遠隔に分散される可能性もある。ASP316に迂回され又は転送される各着信呼を、例えば発呼者の言語、位置又は国籍、最も長い期間に渡って呼を受信していないオペレータ又は所定の期間内に最も少ない数の呼を受信しているオペレータ等の所定の基準に従って個々のオペレータに割り振ることができる。ASP316は呼を中央の場所におけるオペレータに割り振ることも、呼を遠隔に位置づけられるオペレータに割り振ることもできる。ASP316は、オペレータ志願者がASP316のウェブサイトに音声のサンプル、経歴、利用可能機器のリスト及び/又は他の適格性を記録することを可能にし、かつASP316が上記適格性をレビューすることを可能にすることによって、潜在的な雇用のためのオペレータを選択できる。オペレータは、自らが行ったサービスに対して時間給で、給料で、応答した(アンサした)呼の数に基づいて又はオペレータと発呼者との通話時間量に基づいて支払いを受けることができる。ASP316はオペレータへの支払いを、オペレータが労働する各期間の終わりで、又は隔週等の定期で行うことができる。オペレータは、この労働に携わることのできる時間帯及び希望する支払い方法及び頻度等の労働上の選択事項をASP316のインターネットのウェブサイトに、又は別の方法で入力できる。ASP316のオペレータに提供される柔軟性、及びオペレータがその選択事項を入力できる容易さは、オペレータがASP316のために労働することを助成する可能性がある。ASP316を、呼の負荷を処理するために追加のオペレータが必要とされる場合に自動的にオペレータに連絡を取るように構成できる。
【0036】
ASP316に情報コード及び/又はユーザ314の情報を送信することによって、コントローラ308及び/又はユーザ314はここで記述されている任意の通信方法を用いることができる。コントローラ308及び/又はユーザ314からの呼及び/又は送信を受信したときに、ASP316は、例えば元の被呼番号及び/又はリダイレクト番号からの情報及び/又は識別コードを用いてユーザ314を認識することができ、かつ発呼者の識別を含む呼に関連する他の情報を認識できる。ASP316は次に、ユーザ314の識別コードを用いて、ASP316の1つ又は複数のデータベースに格納されているユーザ314のデータパケットにアクセスできる(ステップ512)。これと同時に、これに先行して、及び/又はこの後に、コントローラ308及び/又はユーザ314は、発呼者312からの呼をASP316に転送又は迂回させることができる(ステップ514)。呼がユーザ314からASP316に転送又は迂回されたときに、ASP316は、ASP316がユーザ314であるかのように呼に応答(アンサ)し、データパケットからの情報を用いて発呼者に応答できる(ステップ516)。
【0037】
特に、データパケットからの情報は電子的なディスプレイ上でASP316に表示されることが可能であり、ASP316はユーザ314によって提供されるビジネス情報を用いて呼に応答(アンサ)できる。例えば、ASP316は、ユーザ314に指示された方法で発呼者312からの呼に応答(アンサ)できる。ASP316が呼に応答(アンサ)する方法は、ASP316が呼を伴う信号に含まれる発呼者識別情報に基づいて、発呼者312の名前を使ってグリーティングすることを含んでもよい。ASP316は発呼者リストを調べて、発呼者312が、ASP316がユーザ314に常に直接的に接続を試行すべき発呼者であるか、ユーザ314に直接的に接続を試行してはならない発呼者であるか、通常の営業時間中にユーザ314に直接的に接続することを試行すべき発呼者であるかを決定できる。次に、ASP316は、もし存在すれば、発呼者312に関してユーザ314によって提供された指示に従うことができる。発呼者312がユーザ314に直接的に接続されなければ、ASP316は発呼者312へ、ユーザ314が発呼者312に提供されるべきものとして指示した任意の情報を提供することができ、又は、発呼者312からのメッセージにユーザ314によって指定された方法で情報を書き込むことができる。ASP316は、発呼者312の識別、発呼者312に提供される任意の情報及び/又は発呼者312からのメッセージを含む呼に関する情報を、メッセージを通知される方法としてユーザ314が指示している希望の方法でユーザ314に提供できる。これにより又はこれに続いて、ASP316はユーザ314に対して、提供されたアンサリングサービスの性質に依存して、かつユーザ314が指示しているアンサリングサービスに対する支払い方法としてユーザ314が望む方法で、呼に関する請求を行うことができる。ASP316は、オペレータとの直接的な対話によって、又はコンピュータシステムを用いて呼に答え(アンサし)、かつ/又は応答してもよい。
【0038】
ASM500を、呼を発呼者312からASP316に直ちに迂回させ又はリダイレクトするように構成する可能性がある。このような場合、コントローラ308を、呼が最初に向けられたユーザ314又はサブユーザの電話番号又は識別コードに関する情報を識別するように構成する可能性がある。この情報は、発呼者312からのリダイレクトされた呼を伴う信号内に提供されてもよい元の被呼番号及び/又はリダイレクト番号を含む可能性もある。ASP316は、呼が迂回される1つの電話番号を有するだけでよい。ASP316の全てのユーザ314及びサブユーザに対する全ての呼は、ASP316の1つの電話番号に転送され、迂回されかつ/又はリダイレクトされる可能性がある。このようなシステムでは、ASP316は、ユーザ314又はそのサブユーザの識別コード又は電話番号及びユーザ314又はそのサブユーザによって提供されるビジネス情報に基づいて、発呼者312にどのように応答(アンサ)するかを決定する可能性がある。次にASP316は、上述したように、このビジネス情報を用いてユーザ314又はそのサブユーザの代わりに発呼者312に応答(アンサ)する可能性がある。
【0039】
図3に示す例示的な実施形態を再び参照すると、コントローラ308を、1つ又は複数のハードウェア及び/又はソフトウェアプロトコル、システム、ルーチン等によって構成できる。例えば、ある例示的な実施形態では、コントローラ308は、着信呼を迂回させるようにユーザ314の電話機装置に命令するソフトウェアであって、ユーザ314の電話機装置にインストールされかつ/又はユーザ314の電話機装置と通信するソフトウェアを備える。別の例示的な実施形態では、ユーザ314はコントローラ308をバイパスし、発呼者312に応答(アンサ)するか、ASP316に転送するかを手動で決定できる。
【0040】
本発明に係る例示的な一実施形態では、コントローラ308は、電話通信及びデータの転送及び管理を容易にするようにASP316に関連づけられる。例えば、コントローラ308及びASP316を、呼アンサリングプロセッサ、呼転送プロセッサ等によって構成できる。例えば、ユーザ314の番号及び/又は識別コードを、コントローラ308による転送及びASP316による呼へのアンサリングを容易にするようにアンサリングプロセッサ及び/又は呼転送プロセッサに関連づけることができる。
【0041】
ASP316を、発呼者312からの着信呼に応答しかつ/又は答える(アンサする)ように構成できる。呼に応答しかつ/又は答える(アンサする)ことによって、ASP316は音声応答、リングバック応答を提供し、呼を保留状態にしかつ/又はASP316の割り当てられたオペレータが第三者であることを発呼者312が検出できないかつ/又は検出できるような方法で応答でき、又は答える(アンサする)ことができる。また、コントローラ308を、ユーザ314の識別コードを発呼者312からの呼に関連づけて関連情報を形成するように構成できる。コントローラ308をまた、ユーザ314の識別コード、ユーザ314の上記関連情報及び/又はビジネス情報をASP316に転送しかつ/又は他の任意の転送及び/又は送信プロセスを実行するように構成できる。
【0042】
コントローラ308をまた、ASP316に直接的に、かつ/又はネットワークを介して接続されるように構成できる。例えば、コントローラ308を、ASP316の1つ又は複数のアンサリングの構成要素、ASP316の1つ又は複数の呼のスイッチング構成要素及び/又は1つ又は複数の第三者のスイッチング構成要素へ接続できる。コントローラ308は、ユーザ314の識別コードを認識し、番号及び/又は識別コードとASP316の1つ又は複数のデータベースに格納されたユーザ314のデータパケットとの関連づけを容易にするように構成される。
【0043】
図6に示す本発明の例示的なより進んだ実施形態によれば、コントローラ308は、呼のルーティングシステム600を容易にするために用いることができるプロセッサ610を備えることができる。呼のルーティングシステム600を、ユーザ314の異なるサブユーザ601、603、605のためのアンサリング基準を割り当てるためのプロセッサ610によって構成できる。例えば、各サブユーザ601、603、605は、異なる番号及び/又は識別コード611、613、615を割り当てられる。これらの番号及び/又は識別コード611、613、615は、ASP316に格納されるユーザ314の1つ又は複数のデータパケット及び/又はサブユーザ601、603、605のデータパケットに関連づけられる。
【0044】
プロセッサ610及び/又はASP316は、異なる識別コード611、613、615を用いて呼の管理及び分配を容易にできる。例えば、発呼者612、622、632からユーザ314のサブユーザ601、603、605に複数の着信呼が届くと、プロセッサ610及び/又はASP316は識別コード611、613、615を用いてASP316による呼へのアンサリングに優先順位をつけることができる。例えば、プロセッサ610及び/又はASP316を、識別コード611を有するサブユーザ601への全ての着信呼を午前8時から午後12時まではASP316にルーティングし、次いで午後12時から午前5時まではモバイル装置650にルーティングするように構成できる。例示的な図6には、3名のサブユーザ601、603、605、3名の発呼者612、622、632及び3つの識別コード611、613、615が示されているが、本発明は、任意の数のユーザ、サブユーザ、発呼者、番号及び/又は識別コードを用いることを意図している。
【0045】
本発明の例示的な一実施形態に係る呼の管理を容易にするために、ユーザ601、603、605及び/又はASP316の様々な電気通信装置を、呼のルーティングを容易にするように構成できる。例えば、様々な電気通信装置を、上述したように、ルーティングプログラムを用いて、サブユーザ601、603、605の識別コードに基づいて呼をルーティングするように構成できる。また、サブユーザ601、603、605の電気通信装置を用いて、発呼者612、622、632からの呼を、ルーティングプログラム及び/又はサブユーザ601、603、605の識別コードを用いてASP316に転送することを容易にできる。例えば、本発明に係る例示的な一実施形態では、ASP316及び/又はサブユーザ601、603、605の電気通信装置は識別コード611を受信することができ、このコードをサブユーザ601、ユーザ314及び/又は発呼者612に対応づけることができる。
【0046】
従って、ASP316は、複数のユーザ314又はサブユーザ601、603、605がその呼を転送し又は迂回させることのできる1つの電話番号のみを必要とする。ASP316は、上述したようにユーザ314又はサブユーザ601、603、605に代わってアンサリングサービスを提供するために、呼出された電話番号であって呼が転送され又は迂回された元の電話番号を検出しこの電話番号に関連づけられるビジネス情報にアクセスすることによって、ユーザ314又はサブユーザ601、603、605に代わって、転送された又は迂回された呼に応答(アンサ)できる。例えば、本発明に係る例示的な一実施形態では、ユーザ314の登録の間に、ASP316及び/又はユーザ314は一人又は複数のサブユーザ601、603、605をユーザ314の識別コードに関連づけてもよい。別の実施形態では、ASP316及び/又はユーザ314は異なるレベルのサービスを各サブユーザ601、603、605に関連づけてもよい。
【0047】
本発明に係る、進んださらに別の例示的な実施形態では、ユーザ314のアカウントにより多くのサブユーザが追加されるときに、各サブユーザは図4に略示されているものと同様の登録手順を受けることができる。例えば、図7は、サブユーザの例示的な登録方法700を示す。サブユーザの登録の間、サブユーザ601はASP316に連絡をとる(ステップ701)。サブユーザ601は、サブユーザ601がこれまでにASP316に登録されていないという理由、サブユーザ601が前の登録情報の修正又は変更を希望している場合があるという理由及び/又はサブユーザの登録に関する他の任意の理由によってASP316に連絡をとってもよい。ASP316に連絡したときに又は連絡した後に、サブユーザ601はユーザ314の識別コード及び/又はサブユーザ601の情報をASP316に送信できる(ステップ703)。ユーザ314の識別コードを、ユーザ314の情報を認識し(ステップ705)かつ/又はユーザ314に関連づけられるデータパケットを位置づけるために用いることができる。
【0048】
ユーザ314の情報を認識しかつ/又は位置づけるときに、ASP316はサブユーザ601に新しい識別コードを割り当てることができ(ステップ707)、この新しい識別コードをユーザ314のデータパケット、サブユーザ情報及び/又はユーザ314の識別コードと関連づけることができる(ステップ709、ステップ711)。従って、ユーザ314及び/又はサブユーザ601の選択事項に依存して、各サブユーザ601の情報をユーザ314の識別コード及び/又はユーザ314のデータパケットに直接的に関連づけることができる。
【0049】
サブユーザ601の情報とユーザ314のデータパケットとの関連づけは、ASPのアンサリングサービスに関する柔軟性を促進する。例えば、本発明の例示的な一実施形態では、ASP316を、呼の迂回、自動呼転送及び/又はユーザ314及び/又はサブユーザ601、603、605のための他の任意のタイプのアンサリングサービスを容易にするように構成できる。即ち、ユーザ及び/又はサブユーザがASP316のアンサリングサービスを要求すれば、ASP316の一人又は複数の人間のオペレータ又は機械的なオペレータは、ユーザ314又はサブユーザ601、603、605の何れかに呼が着信するといつでもユーザ314及び/又はサブユーザ601、603、605の1つ又は複数の識別コードを受信できる。次に、これらの識別コードは、ASP316によって、ユーザ314及び/又はサブユーザ601、603、605に関連づけられる1つ又は複数のデータパケットに瞬時にアクセスするために用いられてもよい。
【0050】
より具体的には、再び図6を参照すると、ASP316を、例えば呼に関連づけられる信号と共に含まれる元の被呼番号又はリダイレクト番号を認識することによって、各発呼者612、622、632がどのユーザ314及び/又はサブユーザ601、603、605に到達しようとしているかを認識するように構成できる。即ち、ASP316は、呼に関連づけられるユーザ314の識別コード又はサブユーザの識別コード611、613、615を用いてユーザ314及び/又はサブユーザ601、603、605の関連するデータパケット情報に正確にアクセスできる。例えば、発呼者612がサブユーザ601に発呼しようとしていれば、この呼はサブユーザ601に関連づけられる識別コード611を含む。この識別コード611をASP316に転送でき、ASP316は識別コード611を用いてASP316のデータパケットに格納されたサブユーザ601の情報にアクセスできる。次にASP316はこのサブユーザ601の情報を用いて、告知された方法でASP316がサブユーザ601であるかのように発呼者612に応答することができ、ユーザ314又はサブユーザ601の何れかによって提供されるビジネス情報に合致するアンサリングサービスを提供できる。
【0051】
特に、ユーザ314又はサブユーザ601の何れか、もしくは両方に関連づけられるデータパケットからの情報は電子的なディスプレイ上でASP316に表示されることが可能であり、ASP316は、このデータパケット内に含まれるビジネス情報を用いて呼に応答(アンサ)できる。例えば、ASP316は、ユーザ314及び/又はサブユーザ601に指定された方法で発呼者612からの呼に応答(アンサ)できる。ASP316が呼に応答(アンサ)する方法は、ASP316が呼を伴う信号に含まれる発呼者識別情報に基づいて、発呼者612の名前を使ってグリーティングすることを含んでもよい。ASP316は発呼者リストを調べて、発呼者612が、ASP316がユーザ314及び/又はサブユーザ601に常に直接的に接続を試行すべき発呼者であるか、ユーザ314及び/又はサブユーザ601に直接的に接続を試行してはならない発呼者であるか、通常の営業時間中にユーザ314及び/又はサブユーザ601に直接的に接続することを試行すべき発呼者であるかを決定できる。次に、ASP316は、もし存在すれば、発呼者612に関してユーザ314及び/又はサブユーザ601によって提供された指示に従うことができる。発呼者612がユーザ314及び/又はサブユーザ601に直接的に接続されなければ、ASP316は発呼者612へ、ユーザ314及び/又はサブユーザ601が発呼者612に提供されるべきものとして指示した任意の情報を提供することができ、又は、発呼者312からのメッセージにユーザ314及び/又はサブユーザ601によって指定された方法で情報を書き込むことができる。ASP316は、発呼者612の識別、発呼者612に提供される任意の情報及び/又は発呼者612からのメッセージを含む呼に関する情報を、メッセージを通知される方法としてユーザ314及び/又はサブユーザ601が指示している希望の方法でユーザ314及び/又はサブユーザ601に提供できる。これにより又はこれに続いて、ASP316はユーザ314及び/又はサブユーザ601に対して、提供されたアンサリングサービスの性質に依存して、かつユーザ314及び/又はサブユーザ601が指示しているアンサリングサービスに対する支払い方法としてユーザ314及び/又はサブユーザ601が望む方法で、呼に関する請求を行うことができる。ユーザ314及びそのサブユーザ601によって提供されるビジネス情報間に不一致が存在する限りにおいて、ASP316に対して、ビジネス情報の性質に依存してユーザ314又はサブユーザ601によって提供されるビジネス情報に基づいて不一致を解消し応答する(アンサする)ように指示できる。さらに、ASP316によって表示されるビジネス情報は、ユーザ314及び/又はサブユーザ601の指示に依存して、呼がいつ受信されたかに依存してもよい。
【0052】
本発明に係るさらに別の実施形態では、ASP316は、図8に示すようなサービスを提供できる。一人又は複数のユーザ801はASP316に登録し、ASP316への上記ユーザのビジネス情報をそれぞれ、公衆交換電話網(PSTN(public switched network))802、インターネット803及び/又はここで記述されている他の任意のネットワークの何れかを介して、コールセンタ804又はウェブサーバ805に提供する。各ユーザ801のビジネス情報をデータベース806に格納することができ、これをアーカイブ807にバックアップできる。ユーザ801のビジネス情報は、要求される複数のサービスに関する情報808、課金情報809、支払い情報810及び/又は上述したような他の任意の情報を含んでもよい。
【0053】
ASP316を、電話によるサービスを可能にすること814、インターネットによるサービスを可能にすること815及び/又はユーザ801が提供を希望する他の任意のアンサリングサービスの選択に際してユーザ801を手助けするように構成できる。次に、ユーザ801の情報をデータベース806に格納しかつ/又はASP316に関連づけることができる。データベース806を、ここで記述されている他の任意のデータベースと同様の方法で構成できる。一人又は複数の発呼者820が、呼出ネットワーク821によってASP316に転送又はリダイレクトされる呼を行うと、ASP316はまず発呼者820に初期のグリーティングを行ってもよい。ASP316は次に、元の被呼番号、リダイレクト番号及び/又はユーザ801のうちの一人に関連づけられる他の任意の識別番号を決定してもよい。ASP316は次に、発呼者820の識別、サービス品質824及び/又は発呼者820の言語のみならずこの情報に基づいて、呼ルータ819を用いることによって呼をオペレータ817(O1、O2、O3、Ox)及び/又はリモートオペレータ818(OR1、OR2、OR3、ORx)にルーティングしてもよい。上述の方法で呼をルーティングする場合、ASP316を、データベース806又はオペレータ816のデータベースに格納される基準を用いるように構成できる。オペレータ817及び/又はリモートオペレータ818は次に、ユーザ801のビジネス情報を用いて呼に応答(アンサ)してもよく、この情報を、ユーザ情報のディスプレイ823においてオペレータ817、818へ示すことができる。
【0054】
以上、様々な例示的実施形態を参照して本発明を説明した。しかしながら、当業者には、本発明の範囲を逸脱することなくこれらの例示的実施形態に変更を行い得ることが認識されるであろう。個々で用いられている「備える」という用語及び/又は他の任意のその変形は非排他的な包含をカバーすることを意図したものであり、構成要素のリストを含むプロセス、方法、製品及び/又は装置はこれらの構成要素のみを含むものではなく、明確に挙げられていない、かつ/又はこのようなプロセス、方法、製品及び/又は装置に固有ではない他の構成要素を含むことができる。さらに、ここで記述されている構成要素は、「本質的」及び/又は「不可欠」として明示されていない限り、本発明の実施には不要である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンサリングサービスを提供するためのシステムであって、
ユーザに対する着信呼を受信するように構成されたコントローラと、
アンサリングサービスプロバイダと、
アンサリングサービスプロバイダデータベースとを備え、
上記呼は上記ユーザに関連づけられる元の被呼番号を有し、
上記アンサリングサービスプロバイダデータベースは上記ユーザの情報を関連づけてかつ格納するように構成され、
上記コントローラは、上記着信呼及び上記元の被呼番号を上記アンサリングサービスプロバイダに迂回させるように構成され、
上記アンサリングサービスプロバイダは、上記元の被呼番号を用いて上記格納されたユーザの情報にアクセスするように構成されたシステム。
【請求項2】
上記アンサリングサービスプロバイダは、上記ユーザの上記アンサリングサービスプロバイダへの登録時に、インターネットのウェブサイトを介して上記ユーザの情報を受信するように構成された請求項1記載のシステム。
【請求項3】
上記格納された情報は、発呼者によって残されたメッセージの通知方法であって上記ユーザが希望する通知方法を含む請求項1記載のシステム。
【請求項4】
上記元の被呼番号は、上記コントローラによって提供される初期アドレスメッセージにおいて上記アンサリングサービスプロバイダに提供される請求項1記載のシステム。
【請求項5】
上記格納されたユーザの情報は、上記ユーザに対する呼の上記ユーザが希望する応答方法を含む請求項1記載のシステム。
【請求項6】
上記方法は上記呼が受信される特定の時間に依存する請求項5記載のシステム。
【請求項7】
上記格納された情報は、上記アンサリングサービスプロバイダが上記ユーザへの接続を試行する発呼者のリストを含む請求項1記載のシステム。
【請求項8】
上記アンサリングサービスプロバイダによって上記試行が実行されるか否かは上記呼が受信される時間に依存する請求項7記載のシステム。
【請求項9】
上記格納された情報は、上記アンサリングサービスプロバイダによって用いられる電子的なディスプレイ上に表示される請求項1記載のシステム。
【請求項10】
上記表示される情報は、上記呼が受信される時間及び上記発呼者の識別のうちの少なくとも一方に依存する請求項9記載のシステム。
【請求項11】
上記呼はテレビ電話呼である請求項1記載のシステム。
【請求項12】
上記アンサリングサービスプロバイダは非常に美しいオペレータを採用して上記呼に応答する請求項12記載のシステム。
【請求項13】
アンサリングサービスを提供する方法であって、
アンサリングサービスプロバイダに関連づけられるデータベースにおいて、ユーザの情報を関連づけてかつ格納するステップとを備え、
上記呼は上記ユーザに関連づけられる元の被呼番号を有し、
上記方法は、
コントローラにおいて、上記ユーザに対する着信呼を受信するステップと、
上記着信呼及び上記元の被呼番号を上記コントローラから上記アンサリングサービスプロバイダに迂回させるステップと、
上記データベースにおいて、上記被呼番号を用いて上記格納されたユーザの情報にアクセスするステップとを備えた方法。
【請求項14】
上記アンサリングサービスプロバイダにおいて、インターネットのウェブサイトを介して上記ユーザの情報を受信するステップをさらに備えた請求項13記載の方法。
【請求項15】
上記格納されたユーザの情報を用いて、発呼者によって残されたメッセージについて上記ユーザに通知するステップをさらに備えた請求項13記載の方法。
【請求項16】
上記コントローラから、上記アンサリングサービスプロバイダに初期アドレスメッセージを提供するステップをさらに備えた請求項13記載の方法。
【請求項17】
上記ユーザの情報を関連づけてかつ格納するステップは、上記情報を上記アンサリングサービスプロバイダにおける電子的なディスプレイ上に表示することをさらに備えた請求項13記載の方法。
【請求項18】
アンサリングサービスの提供を容易にするコンピュータによって実行される方法であって、
(a)アンサリングサービスプロバイダデータベースにおいて、ユーザの情報を関連づけてかつ格納するステップと、
(b)コントローラにおいて、上記ユーザに対する着信呼を受信するステップとを備え、
上記呼は上記ユーザに関連づけられる元の被呼番号を有し、
上記方法は、
(c)上記着信呼及び上記元の被呼番号を上記コントローラから上記アンサリングサービスプロバイダに迂回させるステップと、
(d)上記データベースにおいて、上記被呼番号を用いて上記格納されたユーザの情報にアクセスするステップとを備えたコンピュータによって実行される方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−257333(P2012−257333A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−214177(P2012−214177)
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【分割の表示】特願2009−519481(P2009−519481)の分割
【原出願日】平成19年7月9日(2007.7.9)
【出願人】(509013208)ニュー・アイ・ピー・インベストメンツ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (2)
【氏名又は名称原語表記】New I.P. Investments, LLC
【出願人】(509013264)
【氏名又は名称原語表記】Francesco RICCI
【Fターム(参考)】