説明

アンシラリ情報表示モニター

【課題】
従来のアンシラリ情報の監視装置は、ユーザーが監視したい複数のアンシラリ情報について必要な項目だけを抽出して監視すること、およびそれぞれの時間的な変化とその順番を把握することが困難である、という問題があった。
【解決手段】
本発明のアンシラリ情報表示モニターは、映像信号に多重される複数のアンシラリ情報を選択し、波形に変換して同一時間軸上に配置して1画面で同時に表示する機能を持つことを特徴としている。
この発明によれば、複数のアンシラリ情報が選択され、波形に変換して同一時間軸上に配置して1画面に同時に表示されるので、ユーザーが選択した複数のアンシラリ情報について時間的な変化とその順番を視覚的にリアルタイムで把握することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像信号に多重される複数のアンシラリ(補助)情報を波形に変換して時間軸上に配置して1画面で同時に表示する機能を持つことを特徴としたモニターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のアンシラリ情報の監視装置は、各アンシラリ情報について専用画面を持ち、その装置が有する多画面表示機能により複数のアンシラリ情報を同時に監視することは可能であるが、各アンシラリ情報の専用画面は性質上、ユーザーの監視したい項目以上の情報を表示していることが多く、ユーザーによっては見易さの点から、複数アンシラリ情報の各一部分だけを抽出して監視したい、という要望が高まっている。またテレビ局での運用については、本編とCMの切り替わりは局間制御、字幕、音声と複数のアンシラリ情報によって制御されており、それぞれのアンシラリ情報が正しく変化しなかった、あるいは正しい順番で変化しなかった場合には放送事故等の問題が発生する可能性がある。問題が発生した場合、ユーザーはアンシラリ情報の監視装置が有するログ機能を使って、履歴を問題発生の時間までさかのぼって原因を調査する必要がある。
【0003】
【特許文献1】特許3884016号公報
【特許文献2】特開2002―314953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のアンシラリ情報の監視装置は、ユーザーが監視したい複数のアンシラリ情報について必要な項目だけを抽出して監視すること、およびそれぞれの時間的な変化とその順番を把握することが困難である、という問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決し、複数のアンシラリ情報の必要な項目について時間的な変化とその順番を視覚的にリアルタイムで把握することが可能なモニターを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決する為に、本発明のアンシラリ情報表示モニターは、映像信号に多重される複数のアンシラリ情報を選択し、波形に変換して同一時間軸上に配置して1画面で同時に表示する機能を持つことを特徴としている。
【0007】
この発明によれば、複数のアンシラリ情報が選択され、波形に変換して同一時間軸上に配置して1画面に同時に表示されるので、ユーザーが選択した複数のアンシラリ情報について時間的な変化とその順番を視覚的にリアルタイムで把握することが可能である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数のアンシラリ情報について時間的な変化とその順番を視覚的にリアルタイムで把握することが可能であるので、ユーザーが監視する上で、例えば、本編とCMの切り替わりで問題が起きた瞬間を捉えることが可能となり、原因調査のために履歴を追うことが必要なくなることからユーザーの負担が軽減されるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、従来の技術について図1を用いて説明する。
【0010】
SDI信号101をモニター160に入力し、コンバータ回路103にて映像データ105に変換する。
【0011】
アンシラリデコーダ回路107にて、映像データ105からアンシラリAデータ120、アンシラリBデータ122、アンシラリCデータ124、アンシラリDデータ126の複数のアンシラリデータを抽出する。これらの選択は、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170からのアンシラリ情報選択175にて行われる。
【0012】
アンシラリコンバータ回路130にて、アンシラリAデータ120からアンシラリ画面Aデータ135を作成し、アンシラリBデータ122からアンシラリ画面Bデータ136を作成し、アンシラリCデータ124からアンシラリ画面Cデータ137を作成し、アンシラリDデータ126からアンシラリ画面Dデータ138を作成し、複数の画面表示用データを作成する。
【0013】
セレクタ&スケーラ回路140にて、アンシラリ画面Aデータ135とアンシラリ画面Bデータ136とアンシラリ画面Cデータ137とアンシラリ画面Dデータ138を縮小して並べることで画面データ145を作成しディスプレイ150に表示する。
【0014】
以上により、複数のアンシラリ情報を1画面に表示することが可能となる。但し、1画面に表示された複数のアンシラリ情報全てがユーザーにとって必要な情報であるとは限らない。
【0015】
次に、従来の技術をモニターに適用した場合のモニター表示について図2を用いて説明する。
【0016】
ディスプレイ150には、アンシラリ画面A210とアンシラリ画面B212とアンシラリ画面C214とアンシラリ画面D216が同時に表示されており、これによりユーザーは1画面で複数のアンシラリ情報を得ることが可能となる。
【0017】
しかしこれら全てがユーザーにとって必要な情報であるとは限らず、場合によっては、ユーザーは各アンシラリ画面から自身に必要な情報を抽出し、その上で総合的に物事を判断する必要が生じる。
【0018】
次に、本発明における複数のアンシラリ情報を波形に変換して同一時間軸上に配置して画面表示する機能をモニターに適用した場合について図3を用いて説明する。
【0019】
SDI信号101をモニター160に入力し、コンバータ回路103にて映像データ105に変換する。
【0020】
アンシラリデコーダ回路107にて、映像データ105からアンシラリAデータ120、アンシラリBデータ122、アンシラリCデータ124、アンシラリDデータ126の複数のアンシラリデータを抽出する。これらの選択は、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170からのアンシラリ情報&項目選択330にて行われる。ここではアンシラリ情報の選択に加えて、その中の必要となる項目も選択する。
【0021】
アンシラリ波形コンバータ回路300にて、アンシラリAデータ120からアンシラリ波形Aデータ310を作成し、アンシラリBデータ122からアンシラリ波形Bデータ312を作成し、アンシラリCデータ124からアンシラリ波形Cデータ314を作成し、アンシラリDデータ126からアンシラリ波形Dデータ316を作成し、複数の波形データを作成する。
【0022】
波形合成回路320にて、アンシラリ波形Aデータ310とアンシラリ波形Bデータ312とアンシラリ波形Cデータ314とアンシラリ波形Dデータ316を合成して画面データ145を作成しディスプレイ150に表示する。
【0023】
以上により、複数のアンシラリ情報の必要な項目を波形データに変換して1画面に表示することが可能となる。
【0024】
次に、複数のアンシラリ情報を波形に変換して同一時間軸上に配置して画面表示する機能をモニターに適用した場合の画面表示について図4を用いて説明する。
【0025】
ディスプレイ150には、放送局間制御信号(ARIB STD−B39)にて規定されるトリガ信号を波形表現したアンシラリ波形A400と、デジタル字幕データ(ARIB STD−B37)にて規定されるCSを波形表現したアンシラリ波形B410と、CMキャッチコード(ARIB TR−B23)を波形表現したアンシラリ波形C420と、デジタル音声(BTA S−006B)を波形表現したアンシラリ波形D430が、時間軸440を同じくして表示される。
【0026】
アンシラリ波形A400は、放送局間制御信号(ARIB STD−B39)のパケットにあるトリガ信号(Q1〜Q25)の‘1’あるいは‘0’を波形で表現しており、ユーザーが選択したトリガ信号(Q1〜Q25)が‘1’であった場合にはトリガフラグ402が立ち、‘0’であった場合にはフラグは立たない。トリガフラグ402の立ち上がりは放送局間制御信号(ARIB STD−B39)にあるトリガ信号(Q1〜Q25)を検出した時間に同じとし、立ち上がり期間にはある程度幅を持たせることで視認性を向上させる。ユーザーはトリガフラグ402を監視することで選択したトリガ信号(Q1〜Q25)が‘1’になった瞬間を捉えることができる。
【0027】
アンシラリ波形B410は、デジタル字幕データ(ARIB STD−B37)のパケット内の制御符号CS(画面消去)の有無を波形で表現しており、制御符号CS(画面消去)があった場合にはCSフラグ412が立ち、なかった場合にはフラグは立たない。CSフラグ412の立ち上がりはデジタル字幕データ(ARIB STD−B37)のパケット内の制御符号CS(画面消去)を検出した時間に同じとし、立ち上がり期間にはある程度幅を持たせることで視認性を向上させる。ユーザーはCSフラグ412を監視することで制御符号CS(画面消去)の有無、および制御符号CS(画面消去)が多重された瞬間を捉えることができる。
【0028】
アンシラリ波形C420は、CMキャッチコード(ARIB TR−B23)のパケット多重の有無を波形で表現しており、CMキャッチコードがパケット多重された場合にはCMキャッチフラグ422が立ち、パケット多重されなかった場合にはフラグは立たない。CMキャッチフラグ422の立ち上がりはCMキャッチコード(ARIB TR−B23)のパケット多重を検出した時間に同じとし、立ち上がり期間にはある程度幅を持たせることで視認性を向上させる。ユーザーはCMキャッチフラグ422を監視することでCMキャッチコード(ARIB TR−B23)のパケット多重された瞬間を捉えることができる。
【0029】
アンシラリ波形D430は、デジタル音声(BTA S−006B)のパケット内の音声データ(CH1〜CH16)を波形で表現しており、ユーザーが選択した音声データ(CH1〜CH16)について順次レベル変換した音声レベル波形432を音声レベルスケール434内にプロットする。ユーザーは音声レベル波形432を監視することで選択した音声データ(CH1〜CH16)の音声レベルの時間的な変化が確認でき、また音声レベルスケール434と比較することでその音声レベルが適切であることが確認できる。
【0030】
ディスプレイ150に表示されるアンシラリ波形について、時間軸440の右にプロットされるほど過去であることを表現し、時間軸440の左にプロットされるほど現在に近いことを表現する、よってアンシラリ波形は時間の経過に伴い左から右に流れていく。
【0031】
以上により、複数のアンシラリ情報についてユーザーが選択した項目を視認しやすい波形データ変換して、時間軸を同じくして1画面に表示することから、複数のアンシラリ情報のユーザーが選択した項目について時間的な変化とその順番を視覚的にリアルタイムで把握することが可能となる。
【0032】
次に、本発明における複数のアンシラリ情報を波形に変換して同一時間軸上に配置して画面表示し、その画面表示時間を調整する機能をモニターに適用した場合について図5を用いて説明する。
【0033】
SDI信号101をモニター160に入力し、コンバータ回路103にて映像データ105に変換する。
【0034】
アンシラリデコーダ回路107にて、映像データ105からアンシラリAデータ120、アンシラリBデータ122、アンシラリCデータ124、アンシラリDデータ126の複数のアンシラリデータを抽出する。これらの選択は、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170からのアンシラリ情報&項目選択330にて行われる。ここではアンシラリ情報の選択に加えて、その中の必要となる項目も選択する。
【0035】
アンシラリ波形コンバータ300にて、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170から1画面における波形表示時間として表示時間500を設定する。具体的には、表示時間500は入力アンシラリデータのサンプル数と出力波形データ作成の為に参照されるサンプル数を調整するパラメータとなる。表示時間500がある任意の1画面における波形表示時間に設定された場合と比較して述べると、表示時間500がこれより短時間に設定された場合には単位時間の入力アンシラリデータのサンプル数に対して出力波形データ作成の為に参照されるサンプル数は小さい値をとり、よって1画面分の波形データは分解能は高いが表現しうる時間は短くなる。反対に表示時間500がこれより長時間に設定された場合には、単位時間の入力アンシラリデータのサンプル数に対して出力波形データ作成の為に参照されるサンプル数は大きい値をとり、よって1画面分の波形データは分解能は低いが表現しうる時間は長くなる。
【0036】
アンシラリ波形コンバータ300にて、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170から表示時間500を設定後に、アンシラリAデータ120からアンシラリ波形Aデータ310を作成し、アンシラリBデータ122からアンシラリ波形Bデータ312を作成し、アンシラリCデータ124からアンシラリ波形Cデータ314を作成し、アンシラリDデータ126からアンシラリ波形Dデータ316を作成し、複数の波形データを作成する。
【0037】
波形合成回路320にて、アンシラリ波形Aデータ310とアンシラリ波形Bデータ312とアンシラリ波形Cデータ314とアンシラリ波形Dデータ316を合成して画面データ145を作成しディスプレイ150に表示する。
【0038】
以上により、複数のアンシラリ情報の必要な項目を波形データに変換して1画面に表示し、且つ、1画面におけるアンシラリ波形の表示時間を調整することが可能となる。
【0039】
次に、本発明における複数のアンシラリ情報を波形に変換して同一時間軸上に配置して画面表示し、その画面表示時間を調整する機能を適用した場合の画面表示について図6を用いて説明する。
【0040】
ある任意の表示時間に設定された場合の画面表示600に対して、表示時間長を1/2倍にした場合の拡大画面表示610は、画面表示600の拡大部602が1画面に拡大されて表示されており、1画面分のアンシラリ波形は、分解能は高いが表現しうる時間は短くなっているのがわかる。これによりユーザーは複数のアンシラリ波形の変化の順番、および波形レベルの変化を詳細に監視することができる。
【0041】
ある任意の表示時間に設定された場合の画面表示600に対して、表示時間長を2倍にした場合の縮小画面表示620は、画面表示600全体が画面表示620の縮小部622に集約されており、1画面分の波形データは、分解能は低いが表現しうる時間は長くなっているのがわかる。これによりユーザーは複数のアンシラリ波形の変化を長時間に渡って監視することができる。
【0042】
以上により、表示時間を設定し1画面に表示されるアンシラリ波形の形状が調整できることから、ユーザーの監視用途に合わせた画面表示が可能となる。
【0043】
次に、本発明における複数のアンシラリ情報を波形に変換して同一時間軸上に配置して画面表示し、ユーザーが設定した時間がきたらフラグを立てる機能をモニターに適用した場合について図7を用いて説明する
【0044】
SDI信号101をモニター160に入力し、コンバータ回路103にて映像データ105に変換する。
【0045】
アンシラリデコーダ回路107にて、映像データ105からアンシラリAデータ120、アンシラリBデータ122、アンシラリCデータ124、アンシラリDデータ126の複数のアンシラリデータを抽出する。これらの選択は、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170からのアンシラリ情報&項目選択330にて行われる。ここではアンシラリ情報の選択に加えて、その中の必要となる項目も選択する。
【0046】
アンシラリ&時間波形コンバータ704にて、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170から表示時間500を設定し、アンシラリAデータ120からアンシラリ波形Aデータ310を作成し、アンシラリBデータ122からアンシラリ波形Bデータ312を作成し、アンシラリCデータ124からアンシラリ波形Cデータ314を作成し、アンシラリDデータ126からアンシラリ波形Dデータ316を作成し、複数の波形データを作成する。
【0047】
内部時計700からの時計情報701を時計情報コンバータ702にて時計データ703に変換しアンシラリ&時間波形コンバータ回路704に入力する。アンシラリ&時間波形コンバータ回路704にて、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170から時間設定710を設定し、時間設定710と時計データ703の一致する期間を時間波形データ705に変換する。
【0048】
波形合成回路320にて、アンシラリ波形Aデータ310とアンシラリ波形Bデータ312とアンシラリ波形Cデータ314とアンシラリ波形Dデータ316と時間波形データ705を合成して画面データ145を作成しディスプレイ150に表示する。
【0049】
以上により、複数のアンシラリ情報の必要な項目とユーザーが監視したい期間を波形データに変換して1画面に表示することが可能となる。また内部時計700からの時間情報701を、SDI信号101に多重されたタイムコードに置き換える、あるいは外部から取得することにより、より汎用的な監視が可能となる。
【0050】
次に、本発明における複数のアンシラリ情報を波形に変換して同一時間軸上に配置して画面表示し、ユーザーが設定した時間がきたらフラグを立てる機能をモニターに適用した場合の画面表示について図8を用いて説明する。
【0051】
ディスプレイ150には、ユーザーが監視したい時間を波形表現した監視波形800と、放送局間制御信号(ARIB STD−B39)にて規定されるトリガ信号を波形表現したアンシラリ波形A400と、デジタル字幕データ(ARIB STD−B37)にて規定されるCSを波形表現したアンシラリ波形B410と、CMキャッチコード(ARIB TR−B23)を波形表現したアンシラリ波形C420と、デジタル音声(BTA S−006B)を波形表現したアンシラリ波形D430が、時間軸440を同じくして表示される。
【0052】
監視波形800はユーザーが監視したい時間かどうかを波形で表現しており、ユーザーが設定した時間がくると監視フラグ801が立ち、それ以外の場合にはフラグは立たない。
【0053】
ユーザーは監視したい時間を任意に設定でき、その設定した時間はフラグの立ち上がり地点に開始時間802と表示される。またユーザーは監視したい時間に幅を持たせて設定することも可能であり、その場合にはフラグの立ち上がり地点に開始時間802、立ち下がり地点に終了時間803と表示される。
【0054】
ディスプレイ150に表示される監視波形およびアンシラリ波形について、時間軸440の右にプロットされるほど過去であることを表現し、時間軸440の左にプロットされるほど現在に近いことを表現する、よって監視波形およびアンシラリ波形は時間の経過に伴い左から右に流れていく。
【0055】
以上により、ユーザーの監視したい時間と複数のアンシラリ情報を波形データに変換して、時間軸を同じくして1画面に表示することから、ユーザーの監視したい時間における複数のアンシラリ情報の時間的な変化とその順番を視覚的にリアルタイムで把握することが可能となる。
【0056】
次に、本発明における複数のアンシラリ情報を波形に変換して同一時間軸上に配置して画面表示し、ユーザーが設定した時間がきたら表示画面をキャプチャする機能をモニターに適用した場合について図9を用いて説明する。
【0057】
SDI信号101をモニター160に入力し、コンバータ回路103にて映像データ105に変換する。
【0058】
アンシラリデコーダ回路107にて、映像データ105からアンシラリAデータ120、アンシラリBデータ122、アンシラリCデータ124、アンシラリDデータ126の複数のアンシラリデータを抽出する。これらの選択は、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170からのアンシラリ情報&項目選択330にて行われる。ここではアンシラリ情報の選択に加えて、その中の必要となる項目も選択する。
【0059】
アンシラリ&時間波形コンバータ704にて、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170から表示時間500を設定し、アンシラリAデータ120からアンシラリ波形Aデータ310を作成し、アンシラリBデータ122からアンシラリ波形Bデータ312を作成し、アンシラリCデータ124からアンシラリ波形Cデータ314を作成し、アンシラリDデータ126からアンシラリ波形Dデータ316を作成し、複数の波形データを作成する。
【0060】
内部時計700からの時計情報701を時計情報コンバータ702にて時計データ703に変換しアンシラリ&時間波形コンバータ回路704に入力する。アンシラリ&時間波形コンバータ回路704にて、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170から時間設定710を設定し、時間設定710と時計データ703の一致する期間を時間波形データ705に変換する。
【0061】
波形合成回路320にて、アンシラリ波形Aデータ310とアンシラリ波形Bデータ312とアンシラリ波形Cデータ314とアンシラリ波形Dデータ316と時間波形データ705を合成して画面データ145を作成する。
【0062】
内部時計700からの時計情報701をメモリコントローラ901に入力し、ユーザーが設定した時間(現在も含む)がきたら画面データ145を内部メモリデータ902に変換して内部メモリ903に保存する。ユーザーは内部メモリ903に保存されたデータとリアルタイムで変化する画面データ145を選択でき、選択された画面表示データ904をディスプレイ150に表示する。またメモリコントローラ901にて、内部メモリ903に保存されたデータを外部メモリデータ905に変換して外部メモリ906に保存することも可能とする。これらの制御は、モニター搭載のスイッチ操作あるいはPC制御170からのメモリ制御&ビデオ切替900にて行われる。
【0063】
以上により、複数のアンシラリ情報の必要な項目とユーザーが監視したい期間を波形データに変換して1画面に表示することが可能となり、ユーザーが監視したい時間の表示画面データを内部メモリに保存しておくことで後の確認作業にも使用でき、さらに外部メモリに保存することでその表示画面データを持ち運ぶことが可能となり、本発明で提案するモニター間でのデータ共有、およびPC編集による報告書の作成、等に用いることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】従来技術によるモニターのブロック図である。
【図2】従来技術によるモニターの画面表示図である。
【図3】本発明によるアンシラリ波形を表示する為のブロック図である。
【図4】本発明によるアンシラリ波形を表示する機能を適用した場合の画面表示図である。
【図5】本発明によるアンシラリ波形の画面表示時間を調整する為のブロック図である。
【図6】本発明によるアンシラリ波形の画面表示時間を調整する機能を適用した場合の画面表示図である。
【図7】本発明によるユーザーが監視したい時間にフラグを立てる為のブロック図である。
【図8】本発明によるユーザーが監視したい時間にフラグを立てる機能を適用した場合の画面表示図である。
【図9】本発明によるユーザーが監視したい時間に表示画面をキャプチャする為のブロック図である。
【符号の説明】
【0065】
101 SDI信号
103 コンバータ
105 映像データ
107 アンシラリデコーダ
120,122,124,126 アンシラリデータ
145 画像データ
150 ディスプレイ
170 スイッチ走査あるいはPC制御
210,212,214,216 アンシラリ画面
300 アンシラリ波形コンバータ
310,312,314,316 アンシラリ波形データ
320 波形合成
330 アンシラリ情報&項目選択
400 アンシラリ波形A
402 トリガフラグ
410 アンシラリ波形B
412 CSフラグ
420 アンシラリ波形C
422 CMキャッチフラグ
430 アンシラリ波形D
432 音声レベル波形
434 音声レベルスケール
440 時間軸
500 表示時間
600 画面表示
602 拡大部
610 拡大画面表示
620 縮小画面表示
622 縮小部
700 内部時計
701 時間情報
702 時計情報コンバータ
703 時計データ
704 アンシラリ&時間波形コンバータ
705 時間波形データ
710 時間設定
800 監視波形
801 監視フラグ
802 開始時間
803 終了時間
900 メモリ制御&ビデオ切替
901 メモリコントローラ
902 内部メモリデータ
903 内部メモリ
904 画面表示データ
905 外部メモリデータ
906 外部メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号表示モニターにおいて、映像信号に多重される複数のアンシラリ情報を選択する手段と、アンシラリデータをアンシラリ波形に変換する手段と、選択波形を同一時間軸上に配置して画像データとして1画面内に表示する手段とを含むアンシラリ情報表示機能を持つ事を特長とするモニター。
【請求項2】
前記アンシラリ情報表示機能は、アンシラリ情報選択手段がモニター搭載のスイッチや外部PCである事を特長とする請求項1に記載のモニター。
【請求項3】
前記アンシラリ情報表示機能は、表示時間範囲を任意に変更可能である事を特長とする請求項1、2に記載のモニター。
【請求項4】
前記アンシラリ情報表示機能は、ユーザーが監視時間を設定可能であり、設定時間が来たら画面上に確認用フラグをたてる事を特徴とする請求項1、2、3に記載のモニター。
【請求項5】
前記アンシラリ情報表示機能は、設定時間が来たら表示画面をキャプチャできる事を特徴とする請求項1、2、3、4に記載のモニター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−44974(P2011−44974A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192729(P2009−192729)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000101330)アストロデザイン株式会社 (28)
【Fターム(参考)】