説明

アンテナパターンフレーム及びこれを含む電子装置のケースの製造金型

【課題】本発明はアンテナパターンフレーム及びこれを含む電子装置のケースの製造金型に関する。
【解決手段】本発明の一実施例によるアンテナパターンフレームは、信号を送信または受信するアンテナパターン部と上記信号が電子装置の回路基板と送信または受信されるようにする連結端子部が形成される放射体と、上記放射体はモールド射出成形されて製造され、上記アンテナパターン部を上記電子装置のケースの内部に埋め込まれるようにし、上記放射体を支持する放射体フレームとを含み、上記放射体フレームには上記放射体が埋め込まれた電子装置のケースをモールド射出成形するための製造金型に樹脂材が流入され、射出圧により上記放射体フレームを上記製造金型に密着させる油圧溝が備えられることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアンテナパターンフレーム及びこれを含む電子装置のケースの製造金型に関し、より詳細にはアンテナ放射体が電子装置のケースに埋め込まれるようにする放射体を表面に形成したアンテナパターンフレーム及びこれを含む電子装置のケースの製造金型に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信を支援する携帯電話、PDA、ナビゲーション、ノート型コンピュータ等の移動通信端末機は現代社会になくてはならない重要な装置である。前記移動通信端末機はCDMA、無線ラン、GSM、DMB等の機能が加わる傾向で発展しており、これら機能を可能にする最も重要な部品の1つがアンテナである。
【0003】
このような移動通信端末機に使用されるアンテナは、ロッドアンテナやヘリカルアンテナのような外装型から端末機の内部に配置する内蔵型に発展する傾向にある。
【0004】
外装型は外部の衝撃に脆弱であるという問題点があり、内蔵型は端末機そのものの体積が増加するという問題点があった。
【0005】
このような問題点を解決するために、移動通信端末機と一体化させるための研究が活発に行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、アンテナパターンフレーム及びこれを含む電子装置のケースの製造金型に関し、アンテナパターンフレームを電子装置のケースの製造金型に安定的に固定して外観不良を防ぎ、アンテナの連結端子を射出液から保護する構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例によるアンテナパターンフレームは、信号を送信または受信するアンテナパターン部と上記信号が電子装置の回路基板と送信または受信されるようにする連結端子部が形成される放射体と、上記放射体はモールド射出成形されて製造され、上記アンテナパターン部が上記電子装置のケースの内部に埋め込まれるようにし、上記放射体を支持する放射体フレームとを含み、上記放射体フレームには上記放射体が埋め込まれた電子装置のケースをモールド射出成形するための製造金型に樹脂材が流入され、射出圧により上記放射体フレームを上記製造金型に密着させる油圧溝が備えられることができる。
【0008】
本発明の一実施例によるアンテナパターンフレームの上記放射体は、上記放射体の一部で、上記アンテナパターン部と上記連結端子部を連結する連結部を備え、上記連結部は上記アンテナパターン部が上記放射体フレームの一面に形成され、上記連結端子部は上記一面の反対面に形成されるように連結することを特徴とすることができる。
【0009】
本発明の一実施例によるアンテナパターンフレームの上記連結端子部は、上記放射体フレームの上記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出する放射体支持部により接触され支持されることを特徴とすることができる。
【0010】
本発明の一実施例によるアンテナパターンフレームの上記油圧溝は、上記放射体支持部に形成されたことを特徴とすることができる。
【0011】
本発明の他の一実施例によるアンテナパターンフレームは、信号を送信または受信するアンテナパターン部と上記信号が電子装置の回路基板と送信または受信されるようにする連結端子部が形成される放射体と、上記放射体はモールド射出成形されて製造され、上記アンテナパターン部が上記電子装置のケースの内部に埋め込まれるようにし、上記放射体を支持する放射体フレームとを含み、上記放射体フレームには上記放射体が埋め込まれた電子装置のケースをモールド射出成形するための製造金型に形成された支持ボスが挿入され、上記放射体フレームを上記製造金型に密着させる支持ホールが備えられることができる。
【0012】
本発明の他の一実施例によるアンテナパターンフレームの上記放射体は、上記放射体の一部で、上記アンテナパターン部と上記連結端子部を連結する連結部を備え、上記連結部は上記アンテナパターン部が上記放射体フレームの一面に形成され、上記連結端子部は上記一面の反対面に形成されるように連結することを特徴とすることができる。
【0013】
本発明の他の一実施例によるアンテナパターンフレームの上記連結端子部は、上記放射体フレームの上記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出する放射体支持部により接触され支持されることを特徴とすることができる。
【0014】
本発明の他の一実施例によるアンテナパターンフレームの上記支持ホールは、上記放射体支持部に形成されたことを特徴とすることができる。
【0015】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型は、信号が送信または受信されるアンテナパターン部、上記信号が電子装置の回路基板と連結されるようにする連結端子部及び上記放射体を支持する放射体フレームを備えるアンテナパターンフレームが収容される上部及び下部金型と、上記上部及び下部金型が合型されて上記上部及び下部金型の内部空間が上記アンテナパターン部が上記電子装置のケースの内部に埋め込まれるようにする放射体フレームになるように上記内部空間に樹脂材を流入させるために上記上部、下部または上部及び下部金型のうち何れか1つに形成される樹脂材注入部とを含み、上記放射体フレームは上記電子装置のケースにモールド射出成形するための上記内部空間に樹脂材が流入され、射出圧により上記放射体フレームを上記内部空間に密着させる油圧溝を備え、上記内部空間により上記放射体フレームが電子装置のケースにモールド射出成形されることを特徴とすることができる。
【0016】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記連結端子部は、上記放射体フレームの上記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出する放射体支持部により接触されて支持され、上記下部金型は上記放射体支持部を収容する挿入溝が形成されたことを特徴とすることができる。
【0017】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記挿入溝は、上記放射体支持部より大きいことを特徴とすることができる。
【0018】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記下部金型は上記アンテナパターンフレームの一面と接触し、上記上部金型は上記アンテナパターンフレームの他面と空間を形成して上記空間に樹脂材が流入されることを特徴とすることができる。
【0019】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記内部空間は、上記電子装置のケースがカーブ部を有するようにカーブ形成部が備えられたことを特徴とすることができる。
【0020】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型は、信号が送信または受信されるアンテナパターン部、上記信号が電子装置の回路基板と連結されるようにする連結端子部及び上記放射体を支持する放射体フレームを備えるアンテナパターンフレームが収容される上部及び下部金型と、上記上部及び下部金型が合型されて上記上部及び下部金型の内部空間が上記アンテナパターン部が上記電子装置のケースの内部に埋め込まれるようにする放射体フレームになるように上記内部空間に樹脂材を流入させるために上記上部、下部または上部及び下部金型のうち何れか1つに形成される樹脂材注入部とを含み、上記上部、下部または上部及び下部金型のうち何れか1つには上記放射体フレームが上記内部空間に固定され支持されるように形成された支持ボスを備え、上記放射体フレームは上記支持ボスが挿入され、上記放射体フレームを上記製造金型に密着させる支持ホールを備え、上記内部空間により上記放射体フレームが電子装置のケースにモールド射出成形されることを特徴とすることができる。
【0021】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記連結端子部は、上記放射体フレームの上記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出する放射体支持部により接触されて支持され、上記下部金型は上記放射体支持部を収容する挿入溝が形成されたことを特徴とすることができる。
【0022】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記挿入溝は、上記放射体支持部より大きいことを特徴とすることができる。
【0023】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記支持ボスは、上記挿入溝に形成されたことを特徴とすることができる。
【0024】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記支持ボスは、上記上部金型に接触することを特徴とすることができる。
【0025】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記下部金型は上記アンテナパターンフレームの一面と接触し、上記上部金型は上記アンテナパターンフレームの他面と空間を形成して上記空間に樹脂材が流入されることを特徴とすることができる。
【0026】
本発明のさらに他の一実施例による電子装置のケースの製造金型の上記内部空間は、上記電子装置のケースがカーブ部を有するようにカーブ形成部が備えられたことを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によるアンテナパターンフレーム及びこれを含む電子装置のケースの製造金型によると、アンテナ放射体を埋め込んだ電子装置のケースを成形する際、アンテナパターンフレームを安定的に固定して外観不良を減らし、射出する際、射出圧に耐えられ、アンテナパターン部の送信または受信の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施例による電子装置である移動通信端末機のケースを部分切開して図示した概略斜視図である。
【図2】本発明によるアンテナパターンフレームの製造に用いられる放射体の概略斜視図である。
【図3】本発明の一実施例によるアンテナパターンフレームを図示した概略斜視図である。
【図4】図3のアンテナパターンフレームの背面斜視図である。
【図5】(a)は図3及び図4のA−A線の概略断面図であり、(b)は、(a)のアンテナパターンフレームを製造するためにアンテナパターンフレームの製造金型に樹脂材が充填される様子を図示した概略断面図である。
【図6】本発明の他の実施例によるアンテナパターンフレームの概略断面図及びアンテナパターンフレームを製造するためにアンテナパターンフレームの製造金型に樹脂材が充填される様子を図示した概略断面図である。
【図7】本発明の一実施例によるアンテナパターン放射体が埋め込まれた電子装置である移動通信端末機のケースの分解斜視図である。
【図8】本発明の一実施例によるアンテナパターン放射体が埋め込まれた電子装置のケースの製造方法を図示した概路図である。
【図9】本発明の第1及び第2実施例による電子装置のケースを製造するために電子装置の製造金型にアンテナパターン放射体が挿入される過程を図示した概略断面図である。
【図10】本発明の第1及び第2実施例による電子装置のケースを製造するために電子装置の製造金型に樹脂材が充填される様子を図示した概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、図面を参照して本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。但し、本発明の思想は提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で他の構成要素の追加、変更、削除などを通じて、退歩的な他の発明や本発明の思想の範囲内に含まれる他の実施例を容易に提案することができ、これも本願発明の思想の範囲内に含まれる。
【0030】
また、各実施例の図面に示す同一または類似する思想の範囲内の機能が同一または類似する構成要素は、同一または類似する参照符号を用いて説明する。
【0031】
図1は本発明の一実施例による電子装置である移動通信端末機のケースを部分切開して図示した概略斜視図であり、図2は本発明によるアンテナパターンフレームの製造に用いられる放射体の概略斜視図であり、図3は本発明の一実施例によるアンテナパターンフレームを図示した概略斜視図であり、図4は図3のアンテナパターンフレームの背面斜視図である。
【0032】
図1から図4を参照すると、本発明の一実施例によるアンテナパターンが形成される放射体250が移動通信端末機100のケース110に埋め込まれていることが分かる。アンテナパターンが形成される放射体250を上記ケース110の内側に形成させるためには、アンテナパターンが形成される放射体250を放射体フレーム230上に形成させたアンテナパターンフレーム200が必要である。
【0033】
本発明の一実施例によるアンテナパターンフレーム200は、アンテナパターン部210と連結端子部220を含んで形成される放射体250、放射体フレーム230を含むことができる。
【0034】
上記放射体250はアルミニウムや銅などの導電材からなり、外部信号を受信して移動通信端末機100のような電子装置の信号処理装置に伝達することができる。また、上記放射体250は多様な帯域の外部信号を受信するために、ミアンダライン(Meander line)を成すアンテナパターン部210を有することができる。
【0035】
上記放射体250は、外部信号を受信するアンテナパターン部210と上記外部信号を電子装置に伝送するように上記電子装置の回路基板とコンタクトされる連結端子部220が異なる平面に配置される放射体250を提供することができる。
【0036】
また、上記放射体250は、上記放射体250が折れ曲がってアンテナパターン部210を形成し、上記アンテナパターン部210が折れ曲がって連結端子部220を形成し、3次元構造からなることができる。また、上記アンテナパターン部210と連結端子部220は連結部256により連結されることができる。
【0037】
上記連結部256は、アンテナパターン部210と連結端子部220を異なる平面上に構成することができ、電子装置のケース110に埋め込まれない連結端子部220はアンテナパターンフレーム200の反対面210bに露出することができる。
【0038】
即ち、上記連結部256を基準に、放射体250が折れ曲がって上記アンテナパターン部210と上記連結端子部220を形成し、放射体250は3次元曲面状で具現されることができる。
【0039】
3次元曲面状の放射体250を支持するために、上記放射体フレーム230の反対面210bには放射体支持部258が突出されてもよい。
【0040】
上記放射体支持部258は、上記反対面210bに露出する連結端子部220と連結部256を堅固に支持することができる。
【0041】
ここで、上記放射体支持部258は、放射体が折れ曲がって形成された連結部256に後述する金型400(図6参照)工程において、樹脂材が充填されて形成されることができる。
【0042】
ここで、上記放射体支持部258は支持ホール260を備え、上記支持ホール260は上記金型500(図9参照)の内部空間540(図9参照)により上記放射体フレーム230が電子装置のケース110にモールド射出成形される際、上記金型500に形成された支持ボス550が挿入され、上記放射体フレーム230を上記金型500の内部空間に固定して支持する機能をすることができる。
【0043】
上記金型500に形成された上記支持ボス550により上記アンテナパターンフレーム200は上記内部空間540に密着され、上記アンテナパターン部210の後述する連結端子部220の送信または受信の低下を防ぐことができる。
【0044】
また、上記放射体支持部258は上記支持ホール260と同じ機能をする油圧溝270を備えてもよく、上記油圧溝270は上記金型500(図10参照)の内部空間540(図10参照)により上記放射体フレーム230が電子装置のケース110にモールド射出成形される際、樹脂材が流入されて上記放射体フレーム230を上記内部空間540に固定し支持する機能をする。
【0045】
上記油圧溝270に充填された樹脂材により上記アンテナパターンフレーム200は上記内部空間540に密着されることができ、上記アンテナパターン部210の後述する連結端子部220の送信または受信の低下を防ぐことができる。
【0046】
上記放射体250にはガイドピンホール252や接触ピンホール254が同時に形成されてもよく、上記ガイドピンホール252と接触ピンホール254に対しては後述する。
【0047】
上記連結端子部220は受信した外部信号を電子装置に伝送し、上記放射体250の一部を折曲、フォーミング(forming)、ドローイング(drawing)加工して形成することができる。
【0048】
また、上記連結端子部220は上記放射体250と別途に製造された後、上記放射体250に連結されて製造されてもよく、回路基板300の端子310と連結されることができる。
【0049】
一方、上記放射体フレーム230は平らな平面部231と曲率を有するカーブ部233からなる立体構造であることができる。上記放射体250は上記放射体フレーム230のカーブ部233に配置されるようにフレキシブル特性を有することができる。
【0050】
上記放射体フレーム230は射出構造物であり、上記アンテナパターン部210は放射体フレーム230の一面210aに形成され、上記連結端子部220は上記一面210aの反対面210bに形成されてもよい。
【0051】
上記放射体フレーム230は、アンテナパターン部210が形成された一面210aを電子装置のケース110の内部に接着して上記電子装置のケース110の内部にアンテナパターンを埋め込むことができる。
【0052】
電子装置のケース110の内部に埋め込まれる放射体250は、外部信号を受信するアンテナパターン部210と外部信号を電子装置に伝送する連結端子部220が異なる平面上に形成されることができる。
【0053】
図5の(a)は図3及び図4のA−A線の概略断面図であり、図5の(b)は図5の(a)のアンテナパターンフレームを製造するためにアンテナパターンフレームの製造金型に樹脂材が充填される様子を図示した概略断面図である。
【0054】
図5の(a)を参照すると、本発明の一実施例によるアンテナパターンフレーム200の上記放射体250にはガイドピンホール252や接触ピンホール254が同時に形成されることができる。
【0055】
上記放射体250にはモールド成形する際、製造金型400のガイドピン480が位置し、上記放射体フレーム230上で上記放射体250が動くことを防ぐガイドピンホール252が形成されることができる。
【0056】
また、上記放射体250にはモールド成形する際、製造金型400の接触ピン470が位置し、記放射体フレーム230上で上記放射体250が動くことを防ぐ接触ピンホール254が形成されることができる。
【0057】
上記接触ピン470とガイドピン480は放射体250上に形成されることができ、モールド成形した後、接触ピン470の下の放射体フレーム230は充填されており、ガイドピン480の下の放射体フレーム230にはホールが形成される。
【0058】
上記放射体250上に形成される接触ピンホール254に嵌め込まれる接触ピン470は、アンテナパターンフレーム200の製造金型400内での放射体250の水平方向移動を防ぐ機能をする。
【0059】
また、上記放射体250上に形成されるガイドピンホール252に嵌め込まれるガイドピン480は、アンテナパターンフレーム200の製造金型400内での放射体250の垂直方向移動を防ぐ機能をする。
【0060】
図5の(b)を参照すると、放射体250を提供した後、上記放射体250を製造金型400の内部空間450に配置する。
【0061】
上記内部空間450は上部金型420及び下部金型410が合型されて形成されるもので、上記上部金型420または下部金型410に形成された溝が上部金型420及び下部金型410の合型により内部空間450となる。
【0062】
上記上部金型420及び下部金型410が合型されると、上記アンテナパターン部210に形成されたガイドピンホール252、接触ピンホール254またはガイドピンホール252及び接触ピンホール254に上記上部または下部金型410、420に形成されるガイドピン480、接触ピン470またはガイドピン480及び接触ピン470が通過または接触して上記内部空間450に放射体250が固定されることができる。
【0063】
上記内部空間450は上記アンテナパターン部210が上記電子装置のケース120の内部に埋め込まれるようにする放射体フレーム230になるよう樹脂材が充填される。
【0064】
上記上部及び下部金型410、420が合型されて上記上部及び下部金型410、420の内部空間450が上記アンテナパターン部210が上記電子装置のケース120の内部に埋め込まれるようにする放射体フレーム230になるよう上記内部空間に樹脂材を流入させるために上記上部、下部または上部及び下部金型のうち何れか1つに樹脂材注入部440が形成されることができる。
【0065】
上記樹脂材は上記放射体250と上記放射体フレーム230は段差のない同一面を成すように充填され、上記放射体フレーム230をアンテナパターンが埋め込まれる電子装置のケース110を製造するために金型に入れて射出する際、樹脂材の流れを良くすることができる。
【0066】
このとき、上記上部または下部金型410、420の内部空間450はカーブ部が形成されて放射体フレーム230にカーブ部を持たせることができる。
【0067】
また、上記上部及び下部金型410、420の内部空間450は連結端子部220を収容し、上記連結端子部220を支持する放射体支持部258が形成されるようにする放射体支持部形成溝460を備えることができる。
【0068】
上記放射体支持部形成溝460には上記樹脂材注入口440から樹脂材が流入されて充填され、上記アンテナパターンフレーム200に上記放射体支持部258が形成されることができる。
【0069】
また、上記上部、下部または上部及び下部金型410、420には連結端子部220を圧着し、上記連結端子部220を上記放射体支持部形成溝460に密着させる圧着ピン430が備えられることができる。
【0070】
上記圧着ピン430は樹脂材の流入時に上記連結端子部220の下に樹脂材が流入することを防ぐことができる。連結端子部220の一部部分が樹脂材で覆われると、電気的な接続が不安定になることがあるが、上記圧着ピン430はこれを防ぐことができる。
【0071】
また、上記圧着ピン430は上記アンテナパターンフレーム200上に上記支持ホール260を備えることを可能とし、圧着ピン430の部分に樹脂材が充填されないようにすることで、上記アンテナパターンフレーム200上に上記支持ホール260を備えることが可能となる。
【0072】
上記圧着ピン430により形成された上記支持ホール260は上記放射体フレーム230が電子装置のケース110にモールド射出成形される際、上記金型500(図9参照)に形成された支持ボス550(図9参照)が挿入され、上記放射体フレーム230を上記金型500の内部空間に固定して支持する機能をすることができる。
【0073】
図6は本発明の他の実施例によるアンテナパターンフレームの概略断面図及びアンテナパターンフレームを製造するためにアンテナパターンフレームの製造金型に樹脂材が充填される様子を図示した概略断面図である。
【0074】
図6を参照すると、上記アンテナパターンフレーム200は油圧溝270を備えることができ、上記油圧溝270は上記上部、下部または上部及び下部金型410、420に形成された油圧溝形成ピン490により形成されることができる。
【0075】
上記油圧溝形成ピン490の長さは一律的に決める必要はなく、上記放射体フレーム230が電子装置のケース110にモールド射出成形される際、樹脂材が流入されて金型の内部空間に上記放射体フレーム230が固定され支持されることができる程度であればよい。
【0076】
図7は本発明の一実施例によるアンテナパターン放射体が埋め込まれた電子装置である移動通信端末機のケースの分解斜視図である。
【0077】
図7を参照すると、本発明の一実施例によるアンテナパターン放射体200が埋め込まれた電子装置のケース110は放射体250、放射体フレーム230及びケースフレーム120を含むことができる。
【0078】
上記放射体250と上記放射体フレーム230は上記実施例で説明したので、省略する。
【0079】
上記ケースフレーム120はアンテナパターン部210が形成された上記放射体フレーム230の一面を覆い、上記アンテナパターン部210が上記放射体フレーム230との間に埋め込まれるようにする。
【0080】
また、上記放射体フレーム230と上記ケースフレーム120は一体化されることができる。上記電子装置のケース110を背面からみると、アンテナパターン部210は見えず、連結端子部220のみが見えることができる。
【0081】
上記放射体フレーム230、ケースフレーム120、または放射体フレーム230及びケースフレーム120は射出モールド成形されて形成されることができる。特に、放射体フレーム230とケースフレーム120が別個の射出器具物からなる場合は、放射体250が形成される放射体フレーム230を上記ケースフレーム120に接着して製造する。
【0082】
一方、上記ケースフレーム120が上記放射体フレーム230に射出モールド成形されて二重射出モールディングされることができる。即ち、上記放射体フレーム230を金型500に入れてインサート射出することで、上記放射体フレーム230とケースフレーム120を一体化させることができる。
【0083】
上記放射体フレーム230に形成されるガイドピンホール252や接触ピンホール254は、電子装置のケースの製造金型500(図10参照)に入れると、上記製造金型500に形成されるガイドピンや接触ピン(不図示)と結合してアンテナパターンフレーム200が上記製造金型500内で動くことを防ぐことができる。
【0084】
図8は本発明の一実施例によるアンテナパターン放射体が埋め込まれた電子装置のケースの製造方法を図示した概路図である。
【0085】
図8を参照すると、上記ケースフレーム120は上記放射体フレーム230と対応する形状の放射体収容溝115を有する別途の射出物であり、上記放射体収容溝115に上記放射体フレーム230を接着させてアンテナパターン放射体が埋め込まれた電子装置のケース110を製造することができる。
【0086】
上記アンテナパターンフレーム200の放射体250の表面には接着剤層495が形成されることができる。
【0087】
また、上記ケースフレーム120は上記放射体フレーム230が電子装置のケース110にモールド射出成形される際、樹脂材が流入されて形成された流入突出部430が形成されることができる。
【0088】
図9及び10は本発明の第1及び第2実施例による電子装置のケースを製造するために電子装置の製造金型にアンテナパターン放射体が挿入される過程及び樹脂材が充填される様子を図示した概略断面図である。
【0089】
図9を参照すると、本発明の一実施例による電子装置のケースの製造金型500の上記アンテナパターンフレーム200は上記支持ホール260により金型の内部空間540に支持され固定されることができる。
【0090】
上記支持ホール260に挿入された下部金型510の支持ボス550は上記アンテナパターンフレーム200を支持して固定することで、外観不良を防ぐことができ、射出する際、射出圧に耐えられ、アンテナパターン部の送信または受信の低下を防ぐことができる。
【0091】
上記支持ボス550は樹脂材が流入されて形成される上記電子装置のケース110の厚さ分だけ延長して形成されることができ、上記支持ホール260に挿入された上記支持ボス260により流動効果を得ることができる。
【0092】
また、上記支持ボス550は、図9では上記下部金型510に形成されたことを図示したが、必ずしもこれに限定されず、上記上部金型520に形成されてもよい。
【0093】
上記放射体フレーム230を収容する内部空間540が形成される電子装置のケースの製造金型500に放射体フレーム230を配置して樹脂材を流入させて放射体フレーム230を電子装置のケース110と一体化する。
【0094】
一方、上記放射体フレーム230と上記ケースフレーム120は一体化されることができる。
【0095】
また、上記製造金型500の内部空間540は電子装置のケース110がカーブ部を有するようにするカーブ形成部525を備えることができる。
【0096】
ここで、上記下部金型510には上記アンテナパターンフレーム200の放射体支持部258が挿入できるように挿入溝505が形成されることができる。
【0097】
上記挿入溝505には突出した上記放射体支持部258が収容され、上記挿入溝505はアンテナパターンフレーム200を固定するために上記放射体支持部258より大きい凹溝であることができる。
【0098】
上記挿入溝505に上記放射体支持部258が挿入され、残りの空間には樹脂材が挿入されて上記アンテナパターンフレーム200は電子装置のケースと一体化される。
【0099】
一方、放射体250が備えられる放射体フレーム230が収容される電子装置のケースの製造金型の上部金型510、下部金型520、上部金型及び下部金型510、520のうち何れか1つに形成され、上記上部または下部金型510、520が合型されて上記金型内に形成される内部空間540が電子装置のケース110になるよう上記内部空間に樹脂材が流入されるようにする樹脂材注入部530を含むことができる。
【0100】
放射体フレーム230も、放射体250と同様に、ガイドピンホールや接触ピンホールが形成され、上記ガイドピンホールや接触ピンホールが製造金型500に形成されるガイドピンや接触ピンに固定されることができる。これは製造金型500内で上記放射体フレーム230が動くことを防ぐためである。
【0101】
図10を参照すると、本発明の他の一実施例による電子装置のケースの製造金型500の上記アンテナパターンフレーム200は上記油圧溝270により金型の内部空間540に支持され固定されることができる。
【0102】
上記油圧溝270に挿入された樹脂材は、上記アンテナパターンフレーム200を支持して固定することで、外観不良を防ぐことができ、射出する際、射出圧に耐えられ、アンテナパターン部の送信または受信の低下を防ぐことができる。
【0103】
上記油圧溝270に樹脂材が流入され、樹脂材の流れにより上記アンテナパターンフレーム200は上記金型500の内部空間540に支持され固定されることができる。
【0104】
以上の実施例を通じて、上記電子装置のケースの製造金型500の上記アンテナパターンフレーム200は上記支持ホール260または油圧溝270により金型500の内部空間540に支持され固定されることができ、これは外観不良を防ぐことができ、射出する際、射出圧に耐えられ、アンテナパターン部の送信または受信の低下を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0105】
200 アンテナパターンフレーム
210 アンテナパターン部
220 連結端子部
230 放射体フレーム
250 放射体
260 支持ホール
270 油圧溝
400 アンテナパターンフレームの製造金型
430 圧着ピン
490 油圧溝形成ピン
500 電子装置のケースの製造金型
505 挿入溝
550 支持ボス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号を送信または受信するアンテナパターン部、および前記信号が電子装置の回路基板と送信または受信されるようにする連結端子部が形成される放射体と、
前記アンテナパターン部が前記電子装置のケースの内部に埋め込まれるように、前記放射体と共にモールド射出成形されて製造され、前記放射体を支持する放射体フレームと
を含み、
前記放射体フレームには、樹脂材が流入された、射出圧により前記放射体フレームを前記製造金型に密着させる油圧溝が備えられることを特徴とするアンテナパターンフレーム。
【請求項2】
前記放射体は、前記放射体の一部であり、前記アンテナパターン部と前記連結端子部とを連結する連結部を備え、
前記連結部は、前記アンテナパターン部が前記放射体フレームの一面に形成され、前記連結端子部は前記一面の反対面に形成されるように、前記アンテナパターン部と前記連結端子部とを連結することを特徴とする請求項1に記載のアンテナパターンフレーム。
【請求項3】
前記連結端子部は、前記放射体フレームの前記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出する放射体支持部により接触され支持されることを特徴とする請求項2に記載のアンテナパターンフレーム。
【請求項4】
前記油圧溝は、前記放射体支持部に形成されたことを特徴とする請求項3に記載のアンテナパターンフレーム。
【請求項5】
信号を送信または受信するアンテナパターン部、および前記信号が電子装置の回路基板と送信または受信されるようにする連結端子部が形成される放射体と、
前記アンテナパターン部が前記電子装置のケースの内部に埋め込まれるように、前記放射体と共にモールド射出成形されて製造され、前記放射体を支持する放射体フレームと
を含み、
前記放射体フレームには、前記放射体が埋め込まれる前記電子装置のケースをモールド射出成形するための製造金型に形成された支持ボスが挿入され、前記放射体フレームを前記製造金型に密着させる支持ホールが備えられることを特徴とするアンテナパターンフレーム。
【請求項6】
前記放射体は、前記放射体の一部であり、前記アンテナパターン部と前記連結端子部とを連結する連結部を備え、
前記連結部は、前記アンテナパターン部が前記放射体フレームの一面に形成され、前記連結端子部は前記一面の反対面に形成されるように、前記アンテナパターン部と前記連結端子部とを連結することを特徴とする請求項5に記載のアンテナパターンフレーム。
【請求項7】
前記連結端子部は、前記放射体フレームの前記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出する放射体支持部により接触され支持されることを特徴とする請求項6に記載のアンテナパターンフレーム。
【請求項8】
前記支持ホールは、前記放射体支持部に形成されたことを特徴とする請求項7に記載のアンテナパターンフレーム。
【請求項9】
信号が送信または受信されるアンテナパターン部、前記信号が電子装置の回路基板と連結されるようにする連結端子部、並びに前記アンテナパターン部及び前記連結端子部を支持する放射体フレームを備えるアンテナパターンフレームが収容される上部金型及び下部金型と、
前記上部金型及び前記下部金型が合型されて前記上部金型及び前記下部金型の内部空間が前記アンテナパターン部が前記電子装置のケースの内部に埋め込まれるようにする放射体フレームになるように前記内部空間に樹脂材を流入させるために前記上部金型及び前記下部金型の少なくとも一方に形成される樹脂材注入部と
を含み、
前記放射体フレームは前記電子装置のケースにモールド射出成形するための前記内部空間に樹脂材が流入され、射出圧により前記放射体フレームを前記内部空間に密着させる油圧溝を備え、前記内部空間により前記放射体フレームが電子装置のケースにモールド射出成形されることを特徴とする電子装置のケースの製造金型。
【請求項10】
前記連結端子部は前記放射体フレームの前記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出する放射体支持部により接触され支持され
前記下部金型は前記放射体支持部を収容する挿入溝が形成されたことを特徴とする請求項9に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項11】
前記挿入溝は、前記放射体支持部より大きいことを特徴とする請求項10に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項12】
前記下部金型は前記アンテナパターンフレームの一面と接触し、前記上部金型は前記アンテナパターンフレームの他面と空間を形成して前記空間に樹脂材が流入されることを特徴とする請求項9から11の何れか1項に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項13】
前記内部空間は、前記電子装置のケースがカーブ部を有するようにカーブ形成部が備えられたことを特徴とする請求項9から12の何れか1項に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項14】
信号が送信または受信されるアンテナパターン部、前記信号が電子装置の回路基板と連結されるようにする連結端子部、並びに前記アンテナパターン部及び前記連結端子部を支持する放射体フレームを備えるアンテナパターンフレームが収容される上部金型及び下部金型と、
前記上部金型及び前記下部金型が合型されて前記上部金型及び前記下部金型の内部空間が前記アンテナパターン部が前記電子装置のケースの内部に埋め込まれるようにする放射体フレームになるように前記内部空間に樹脂材を流入させるために前記上部金型及び前記下部金型の少なくとも一方に形成される樹脂材注入部と
を含み、
前記上部金型及び前記下部金型の少なくとも一方には前記放射体フレームが前記内部空間に固定され支持されるように形成された支持ボスを備え、
前記放射体フレームは、前記支持ボスが挿入されて前記放射体フレームを製造金型に密着させる支持ホールを備え、前記内部空間により前記放射体フレームが電子装置のケースにモールド射出成形されることを特徴とする電子装置のケースの製造金型。
【請求項15】
前記連結端子部は前記放射体フレームの前記アンテナパターン部が形成された一面の反対面から突出する放射体支持部により接触され支持され、
前記下部金型は前記放射体支持部を収容する挿入溝が形成されたことを特徴とする請求項14に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項16】
前記挿入溝は、前記放射体支持部より大きいことを特徴とする請求項15に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項17】
前記支持ボスは、前記挿入溝に形成されたことを特徴とする請求項15または16に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項18】
前記支持ボスは、前記上部金型に接触することを特徴とする請求項17に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項19】
前記下部金型は前記アンテナパターンフレームの一面と接触し、前記上部金型は前記アンテナパターンフレームの他面と空間を形成して前記空間に樹脂材が流入されることを特徴とする請求項14から18の何れか1項に記載の電子装置のケースの製造金型。
【請求項20】
前記内部空間は、前記電子装置のケースがカーブ部を有するようにカーブ形成部が備えられたことを特徴とする請求項14から19の何れか1項に記載の電子装置のケースの製造金型。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−93877(P2013−93877A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−281654(P2012−281654)
【出願日】平成24年12月25日(2012.12.25)
【分割の表示】特願2011−28505(P2011−28505)の分割
【原出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】