説明

アンテナホルダー

【課題】本発明は、異なる種類のアンテナを積載できるアンテナホルダーを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のアンテナホルダーは、ベースと、前記ベースの頂面に直立する支柱と、前記ベースの底面に設置される足台と、前記支柱を囲んで設けられる活動スリーブと、前記活動スリーブに固定される横ロッド及び2つの絶縁基板と、前記ベース及び前記絶縁基板に対応して設置される定位感応器と、を備え、前記横ロッドは異なる種類の2つのアンテナを積載し、異なる種類の2つの前記アンテナは前記絶縁基板によって隔離され、前記活動スリーブが前記支柱に対して回転するとともに前記絶縁基板及び前記横ロッドを連動して前記支柱に対して回転させて、異なる種類の前記アンテナを切り替え且つ前記アンテナを所定の位置に定位する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナホルダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電磁干渉(Electromagnetic Interference,EMI)の度合いを測定する場合、アンテナをアンテナホルダーに装着して測定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、異なる測定周波数に対応して、異なる種類のアンテナを装着する必要があり、頻繁にアンテナを取り替えるため、アンテナが損耗しやすく、且つ測定時間が長くかかってしまう可能性がある。また、アンテナを取り替えてから、操作者が手動でアンテナを定位する場合、不十分な定位による測定精度の低下を招く可能性がある。
【0004】
本発明の目的は、前記課題を解決し、異なる種類のアンテナを積載できるアンテナホルダーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るアンテナホルダーは、ベースと、前記ベースの頂面に直立する支柱と、前記支柱を囲んで設けられる活動スリーブと、前記活動スリーブに固定される横ロッド及び2つの絶縁基板と、前記ベース及び前記絶縁基板に対応して設置される定位感応器と、を備え、前記横ロッドは異なる種類の2つのアンテナを積載し、異なる種類の2つの前記アンテナは前記絶縁基板によって隔離され、前記活動スリーブが前記支柱に対して回転するとともに前記絶縁基板及び前記横ロッドを連動して前記支柱に対して回転させて、異なる種類の前記アンテナを切り替え且つ前記アンテナを所定の位置に定位する。
【発明の効果】
【0006】
従来の技術に比べて、本発明のアンテナホルダーが積載した異なる種類のアンテナを切り替えて、異なる測定周波数の電磁干渉を測定するので、頻繁にアンテナを取り替えることによるアンテナに対する損耗を防止することができ、従ってアンテナの寿命を延長し、定位感応器は、アンテナを精確に定位するので、操作者が手動でアンテナを定位する場合のような、不十分な定位による測定精確度の低下を回避してて、測定精度を確保する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態に係るアンテナホルダーの組立図である。
【図2】図1に示すアンテナホルダーの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0009】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施形態に係るアンテナホルダー100は、ベース10と、足台20と、支柱30と、活動スリーブ40と、2つの絶縁基板50と、横ロッド60と、定位感応器70と、を備える。前記足台20及び前記支柱30は、前記ベース10に固定される。前記活動スリーブ40は、前記支柱30を囲むように設けられて、前記支柱30に沿って上下に移動することができる。2つの前記絶縁基板50は、前記活動スリーブ40に固定される。前記横ロッド60は、活動スリーブ40の軸方向と直交するように前記活動スリーブ40に固定される。2つの前記絶縁基板50及び前記横ロッド60は、前記活動スリーブ40とともに前記支柱30に沿って上下に移動することができる。
【0010】
前記ベース10は、直方体状の筐体構造を呈し、底面101及び頂面102を備える。
【0011】
前記足台20は、十字状であり、前記ベース10の底面101に接続される。前記足台20の4つの頂角位置(すなわち、4つの端部)には、それぞれ1つの車輪21が設置され、前記車輪21は、前記アンテナホルダー100を移動するために用いられる。足台20における各々の前記車輪21の内側には、支持脚22がそれぞれに設置され、前記支持脚22は、前記足台20が指定した位置に移動されてから、前記アンテナホルダー100の位置を固定して、前記車輪21がスライドしないようにする。
【0012】
前記支柱30の下端301は、前記ベース10の頂面102の中央部に固定されて、前記支柱30が前記ベース10の上に直立するようにする。前記支柱30の上端302には、貫通孔303が設けられ、前記貫通孔303の内部には、ローラー304が設置される。前記支柱30の外表面の縦方向には、伝動ベルト33が設置され、前記伝動ベルト33は、前記ローラー304に接続され且つ前記貫通孔303を貫通し、前記ローラー304が回転すると、前記伝動ベルト33は前記支柱30の縦方向に沿って伝動する。
【0013】
前記活動スリーブ40は、円筒構造であり、前記支柱30の外表面を囲むように設けられ、且つ前記伝動ベルト33に接続される。前記活動スリーブ40は、前記伝動ベルト33に連動されて前記支柱30の縦方向に沿って上下に移動する。前記活動スリーブ40の上端には、2つの接続孔41が対向して設けられる。前記活動スリーブ40における平面視で対向する位置には、前記活動スリーブ40の軸方向に沿って、2つの固定スロット42が設けられる。前記活動スリーブ40の下部43には、係合歯が形成される。前記活動スリーブ40は、前記支柱30を囲んで回転することができる。前記支柱30の下端301には、固定スリーブ45が固定される。前記固定スリーブ45は、前記ベース10の頂面102に位置する。前記固定スリーブ45の上端には、係合歯が形成され、前記活動スリーブ40の下部43の係合歯と噛み合うことができる。前記固定スリーブ45の係合歯及び前記活動スリーブ40の係合歯が互いに噛み合うと、前記活動スリーブ40は前記固定スリーブ45に固定される。
【0014】
2つの前記絶縁基板50は、どちらも長方形の板状構造であり、前記活動スリーブ40の2つの固定スロット42にそれぞれ嵌め込んで、前記活動スリーブ40に固定される。2つの前記絶縁基板50双方は、前記ベース10に垂直となる。各々の前記絶縁基板50の2つの外表面には、電磁波吸収層51が形成される。2つの前記絶縁基板50は、前記活動スリーブ40とともに前記支柱30に対して上下に移動するか又は前記活動スリーブ40の軸方向回りに回動することができる。
【0015】
前記横ロッド60は、第一ロッド61及び第二ロッド62に分けられる。前記第一ロッド61及び前記第二ロッド62は、前記活動スリーブ40の2つの接続孔41にそれぞれ固定される。前記横ロッド60は、前記絶縁基板50に垂直であり且つベース10に平行となる。前記横ロッド60は、前記活動スリーブ40とともに前記支柱30に対して上下に移動するか又は前記活動スリーブ40の軸方向回りに回動することができる。前記第一ロッド61の前記接続孔41に固定されていない一端は、第一アンテナ81を積載し、前記第二ロッド62の前記接続孔41に固定されていない一端は、第二アンテナ82を積載する。前記第一アンテナ81及び前記第二アンテナ82は、異なる種類のアンテナであり、異なる測定周波数の電磁干渉を測定するために用いられる。前記第一アンテナ81及び前記第二アンテナ82は前記絶縁基板50の両側に設置され、換言すると前記絶縁基板50で前記第一アンテナ81及び前記第二アンテナ82を隔離する。前記絶縁基板50の電磁波吸収層51は、前記第一アンテナ81及び前記第二アンテナ82それぞれが測定するときに、他方側からの電磁波を測定しないようにするためのものである。
【0016】
前記定位感応器70は、2つの赤外線エミッタ71及び2つの赤外線センサー72を備える。2つの前記赤外線エミッタ71は、前記ベース10の頂面102に設置され、且つ前記支柱30に対して対称となるように配置される。2つの前記赤外線センサー72は、2つの前記絶縁基板50の下方にそれぞれ設置される。2つの前記赤外線エミッタ71は、2つの前記赤外線センサー72に対応する。前記定位感応器70は、赤外線感応器である。
【0017】
前記アンテナホルダー100の前記横ロッド60の両端に異なる種類の前記第一アンテナ81及び前記第二アンテナ82を積載して電磁干渉を測定する。測定周波数を30MHz〜1GHzとして測定する場合、前記第一アンテナ81を使用する。測定の際には、前記足台20を利用して前記アンテナホルダー100の水平方向の位置を移動し、前記伝動ベルト33を利用して前記支柱30の縦方向に沿って前記活動スリーブ40を移動させ、且つ前記活動スリーブ40を前記活動スリーブ40の軸方向回りに回転して、前記赤外線エミッタ71が前記赤外線センサー72にちょうど対応するようにして、前記第一アンテナ81の位置を確定する。
【0018】
続いて、測定周波数を1GHz〜18GHzとして測定する場合、前記第二アンテナ82を使用する。測定の際には、前記活動スリーブ40を前記活動スリーブ40の軸方向回りに回転することにより、前記横ロッド60を前記支柱30に対して180度回転させ、前記赤外線エミッタ71は前記赤外線センサー72にちょうど対応し、前記第二アンテナ82は前記第一アンテナ81の測定時の位置に移動されて、前記第二アンテナ82で電磁干渉を測定することができる。従って、従来の技術のように測定前に使用されていたアンテナを取り外すことを必要とせず、且つ操作者が手動でアンテナを定位することも必要としない。
【0019】
前記アンテナホルダー100が積載した異なる種類の第一アンテナ81及び第二アンテナ82を切り替えて、異なる測定周波数の電磁干渉を測定するので、頻繁にアンテナを取り替えることによるアンテナに対する損耗を防止することができ、従ってアンテナの寿命を延長する。前記定位感応器70は、前記アンテナを精確に定位するので、操作者が手動でアンテナを定位する場合のような、不十分な定位による測定精度の低下を回避して、測定精度を確保する。
【0020】
以上、本発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であることは勿論であって、本発明の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲から決まる。
【符号の説明】
【0021】
10 ベース
20 足台
21 車輪
22 支持脚
30 支柱
33 伝動ベルト
40 活動スリーブ
41 接続孔
42 固定スロット
43 下部
45 固定スリーブ
50 絶縁基板
51 電磁波吸収層
60 横ロッド
61 第一ロッド
62 第二ロッド
70 定位感応器
71 赤外線エミッタ
72 赤外線センサー
81 第一アンテナ
82 第二アンテナ
100 アンテナホルダー
101 底面
102 頂面
301 下端
302 上端
303 貫通孔
304 ローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、前記ベースの頂面に直立する支柱と、前記支柱を囲んで設けられる活動スリーブと、前記活動スリーブに固定される横ロッド及び2つの絶縁基板と、前記ベース及び前記絶縁基板に対応して設置される定位感応器と、を備えてなるアンテナホルダーであって、
前記横ロッドは異なる種類の2つのアンテナを積載し、異なる種類の2つの前記アンテナは前記絶縁基板によって隔離され、前記活動スリーブが前記支柱に対して回転するとともに前記絶縁基板及び前記横ロッドを連動して前記支柱に対して回転させて、異なる種類の前記アンテナを切り替え且つ前記アンテナを所定の位置に定位することを特徴とするアンテナホルダー。
【請求項2】
前記支柱の上端には貫通孔が設けられ、前記貫通孔の内部にはローラーが設置され、前記支柱の外表面の縦方向には、伝動ベルトが設置され、前記伝動ベルトは、前記ローラー及び前記活動スリーブに接続され、前記活動スリーブは前記伝動ベルトに連動されて前記支柱の縦方向に沿って上下に移動することを特徴とする請求項1に記載のアンテナホルダー。
【請求項3】
前記活動スリーブの上端には、2つの接続孔が対向して設けられ、前記活動スリーブの対向する位置には、軸方向に沿って、2つの固定スロットが設けられ、
2つの前記絶縁基板は、前記活動スリーブの2つの固定スロットに固定され、2つの前記絶縁基板双方は、前記ベースに垂直であり、
前記横ロッドは、第一ロッド及び第二ロッドに分けられ、前記第一ロッド及び前記第二ロッドは、前記活動スリーブの2つの接続孔に固定され、前記横ロッドは前記ベースに平行となることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナホルダー。
【請求項4】
前記第一ロッドの前記接続孔に固定されていない一端は、第一アンテナを積載し、前記第二ロッドの前記接続孔に固定されていない一端は、第二アンテナを積載することを特徴とする請求項3に記載のアンテナホルダー。
【請求項5】
前記定位感応器は、前記ベースの頂面に設置される2つのエミッタ及び2つの前記絶縁基板の下方にそれぞれ設置される2つのセンサーを備え、2つの前記エミッタが2つの前記センサーにちょうど対応する際、前記第一アンテナ及び前記第二アンテナを定位することを特徴とする請求項4に記載のアンテナホルダー。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−90328(P2013−90328A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−210618(P2012−210618)
【出願日】平成24年9月25日(2012.9.25)
【出願人】(503023069)鴻富錦精密工業(深▲セン▼)有限公司 (399)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】