アンテナ取付け金具
【課題】部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができるアンテナ取付け金具を提供すること。
【解決手段】本発明では、少なくとも、アンテナ3に取付けられ、電柱等の支柱4の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具2に連結されるアンテナ取付け金具1であって、ボルトにより支柱側取付け金具2に連結される平板部11と、平板部11の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部12,13と、左右両側の起立側面部12,13にそれぞれ連続して設けられ、平板部11の後端より後方側に突出して伸び、アンテナ3側面に取付けられるフランジ部14,15と、を有する。
【解決手段】本発明では、少なくとも、アンテナ3に取付けられ、電柱等の支柱4の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具2に連結されるアンテナ取付け金具1であって、ボルトにより支柱側取付け金具2に連結される平板部11と、平板部11の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部12,13と、左右両側の起立側面部12,13にそれぞれ連続して設けられ、平板部11の後端より後方側に突出して伸び、アンテナ3側面に取付けられるフランジ部14,15と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに取付けられるアンテナ取付け金具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアンテナ取付け金具として、例えば、アンテナの上下2箇所にそれぞれ設けられ、電柱等の支柱に取り付けるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−85913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記アンテナ取付け金具では、中空状の支持金具や環状の中間金具等によりアンテナを支持しているため、部品点数が増える、という課題があった。
【0005】
そこで、本発明は、部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができるアンテナ取付け金具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のアンテナ取付け金具は、アンテナに取付けられ、電柱等の支柱の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具に連結されるアンテナ取付け金具であって、ボルトにより前記支柱側取付け金具に連結される平板部と、前記平板部の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部と、左右両側の前記起立側面部にそれぞれ連続して設けられ、前記平板部の後端より後方側に突出して伸び、前記アンテナに取付けられるフランジ部と、を有するアンテナ取付け金具である。
ここで、前記アンテナ取付け金具において、左右両側の前記起立側面部には、それぞれ、断面コの字型の中間金具の両側面部と連結するための中間金具連結ボルト孔が形成されている、ようにしても良い。
【発明の効果】
【0007】
本発明のアンテナ取付け金具は、ボルトにより前記支柱側取付け金具に連結される平板部と、前記平板部の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部と、左右両側の前記起立側面部にそれぞれ連続して設けられ、前記平板部の後端より後方側に突出して伸び、前記アンテナに取付けられるフランジ部と、を有するので、部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の概観を示す斜視図である。
【図2】(a),(b)それぞれ、本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の平面図、底面図である。
【図3】(a),(b)それぞれ、本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の正面図、背面図である。
【図4】(a),(b)それぞれ、本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の左側面図、右側面図である。
【図5】(a),(b)それぞれ、支柱側取付け金具の概観を示す斜視図、支柱側取付け金具と本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1との接続(連結)例1を示す斜視図である。
【図6】(a),(b)それぞれ、支柱側取付け金具の上面におけるひょうたん型の支点ボルト孔の小径孔と大径孔とを使用した場合の支点ボルトと角度設定ボルトの位置を示す図である。
【図7】本実施形態1のアンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を、アンテナ1および支柱4を含め上方から見た場合の上面図である。
【図8】本実施形態1のアンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を、アンテナ1および支柱4を含め側方から見た場合の側面図である。
【図9】(a),(b)それぞれ、本実施形態1のアンテナ取付け金具1を、支柱側取付け金具2に対し、±60°の角度を設定したときの連結例を示す図である。
【図10】本実施形態1のアンテナ取付け金具1を、支柱側取付け金具2に対し、―60°以上の角度を設定したときの連結例を示す図である。
【図11】実施の形態1のアンテナ取付け金具1と、支柱側取付け金具2との間に、中間金具として基部金具と調整部金具を使用した実施の形態2の使用例を示す斜視図である。
【図12】実施の形態2の使用例をアンテナ1および支柱4まで含めて示す斜視図である。
【図13】(a)〜(d)それぞれ、基部金具の斜視図、平面図、正面図、右側面図である。
【図14】(a)〜(d)それぞれ、調整部金具の斜視図、平面図、正面図、右側面図である。
【図15】(a)〜(e)それぞれ、基部金具と調整部金具とを下側の金具として使用した際に仰角を設定する場合の基部金具と調整部金具の連結状態を示す図である。
【図16】(a)〜(e)それぞれ、基部金具と調整部金具とを上側の金具として使用した際に仰角を設定する場合の基部金具と調整部金具の連結状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明にかかるアンテナ取付け金具は、例えば、ポール(棒)状または長尺状のアンテナに取付けられるもので、電柱等の支柱の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具に、支点ボルトと角度設定ボルトとを少なくとも含む2本以上のボルトにより連結される。以下、本発明にかかるアンテナ取付け金具の実施形態1について説明する。
【0010】
図1は、本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の概観を示す斜視図、図2(a),(b)はそれぞれその平面図、底面図、図3(a),(b)はそれぞれその正面図、背面図、図4(a),(b)はそれぞれその左側面図、右側面図である。
【0011】
図1〜図4において、本実施形態1のアンテナ取付け金具1は、ポール(棒)状または長尺状のアンテナ3に取付けられるもので、アンテナ3の上下2箇所にそれぞれ設けられる。そして、後述の図5に示すように、電柱等の支柱(図示せず)の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具2に、支点ボルト41と、角度設定ボルト42とにより連結される。
【0012】
本実施形態1のアンテナ取付け金具1の構造は、図1〜図4に示すように、支点ボルト41が挿入される支点ボルト孔11aと、支点ボルト孔11aを中心とした所定半径の円周上に所定間隔、例えば、20°ずつ空けて形成され、角度設定ボルト42が挿入される複数の角度設定ボルト孔11b〜11hとが形成された平板部11と、平板部11の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部12,13と、左右両側の起立側面部12,13にそれぞれ連続して設けられ、平板部11の後端より後方側に突出して伸び、アンテナ3に取付けられるフランジ部14,15と、を有する。
【0013】
そして、本実施の形態のアンテナ取付け金具1では、左右それぞれ両側に、起立側面部12,13と、フランジ部14,15との間に、内側に折曲がる折曲がり部16,17が形成されている。ここで、本実施の形態のアンテナ取付け金具1では、左右それぞれのる折曲がり部16,17と、フランジ部14,15とは、ほぼ直角を成している。これにより、フランジ部14,15をアンテナ1に取付けた場合には、折曲がり部16,17は、アンテナ1の外周面に対し垂直に向かうことになり、折曲がり部16,17を設けない場合より、強度が向上する。また、折曲がり部16,17により、平面部11とアンテナ3との間に、開口部18が形成される。
【0014】
また、平板部11の両端部における起立側面部12,13の先端基部には、起立側面部12,13を起立させる際の当該先端基部における平板部11の割れ等を防止するため、凹部11i,11jが形成されている。
【0015】
そして、本実施形態1では、さらに、平板部11には、複数の角度設定ボルト孔11b〜11hのうち少なくとも0°の角度に設けられた角度設定ボルト孔11eと、支点ボルト孔11aとの間に、アンテナ取付け金具1を金属板等から切り出したり、切り出した金属板に支点ボルト孔11aや角度設定ボルト孔11b〜11h等のボルト孔などを形成する際の基準や、他の支柱側取付け金具(図示せず)と連結するための位置決め孔11kが形成されている。なお、位置決め孔11kは、本発明および実施形態1に必須なものではなく、省略しても勿論よい。
【0016】
また、本実施形態1では、さらに、左右両側の起立側面部12,13それぞれの2箇所に、実施の形態2にて説明する中間金具の一つである調整部金具8(後述の実施の形態2の図11等を参照。)と連結するための中間金具連結ボルト孔12a,12b,13a,13bが設けられている。なお、実施の形態1では、この中間金具連結ボルト孔12a,12b,13a,13bは、実施の形態1では省略しても良いが、後述する実施の形態2のように、アンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との間に中間金具としてアンテナの仰角および水平角の調整機能を有する調整部金具8および基部金具9を接続する場合に、必要とするものである。
【0017】
ここで、上側の中間金具連結ボルト孔12a,13aは、円形状の通し孔としているが、下側の中間金具連結ボルト孔12b,13bは、四角い形状の通し孔としている。
【0018】
また、フランジ部14,15には、それぞれ、アンテナ3の外周面に形成されたネジ溝の形成されたボルト孔31,32に対応する位置に、取付けボルト孔14a,14b,15a,15bが形成されている。
【0019】
次に、アンテナ3側の本実施形態1のアンテナ取付け金具1と、電柱等の支柱4側の支柱側取付け金具2との接続(連結)例について説明する。
【0020】
図5(a),(b)は、それぞれ、本実施形態1のアンテナ取付け金具1が連結される支柱側取付け金具2の概観を示す斜視図、アンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を示す斜視図、図6(a),(b)は、それぞれ、支柱側取付け金具2の上面21におけるひょうたん型の支点ボルト孔21aの小径孔21a1と大径孔21a2とを使用した場合の支点ボルト41と角度設定ボルト42の位置を示す図、図7は、本実施形態1のアンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を、アンテナ1および支柱4を含め上方から見た場合の上面図、図8は、本実施形態1のアンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を、アンテナ1および支柱4を含め側方から見た場合の側面図である。
【0021】
まず、図5(a)、図6(a),(b)に示すように、支柱側取付け金具2の上面21には、まず、アンテナ取付け金具1の平板部11の支点ボルト孔11aに対応する位置に、支点ボルト41がずれて2箇所位置する大径孔21a1と小径孔21a2とを有するひょうたん型の支点ボルト孔21aが形成されている。
【0022】
また、図5(a)、図6(a),(b)に示すように、支柱側取付け金具2の上面21における、アンテナ取付け金具1の平板部11の0°の角度に設けられた角度設定ボルト孔11eに対応する位置を中心に、ひょうたん型の支点ボルト孔21aの大径孔2a1を中心とした円周上に10°ずつずらした3つの3連ボルト孔21b(図6(a)参照。)と、ひょうたん型の支点ボルト孔21aの大径孔2a1と小径孔21a2の両方を中心とした円周上に角度設定ボルト42が納まる長ボルト孔21c,21dが形成されている(図6(a),(b)参照。)。
【0023】
また、図5(a),(b)に示すように、支柱側取付け金具2の側面22には、支柱4の外周面を挟む支柱挟持金具5,6(図7参照)にボルト7により接続されるボルト挿通孔22a,22bが形成されている。
【0024】
そして、本実施形態1のアンテナ取付け金具1は、図8に示すように、アンテナ3の上下2箇所にそれぞれ設けられ、電柱等の支柱4の対応する位置に取付けられた支柱側取付け金具2に、支点ボルト41と、角度設定ボルト42とを少なくとも含む2本以上のボルトにより連結される。
【0025】
図9(a),(b)は、それぞれ、本実施形態1のアンテナ取付け金具1を、支柱側取付け金具2に対し、±60°の角度を設定したときの連結例を示す図、図10は、本実施形態1のアンテナ取付け金具1を、支柱側取付け金具2に対し、−60°以上の角度を設定したときの連結例を示す図である。
【0026】
具体的には、図9(a),(b)では、支柱側取付け金具2の上面21におけるひょうたん型の支点ボルト孔21aの大径孔21a2に支点ボルト41を挿入して±60°の角度を設定して連結する一方、図10では、ひょうたん型の支点ボルト孔21aの小径孔21a1に支点ボルト41を挿入して、約−68°の角度を設定して連結している。そして、図9(a),(b)では、3連ボルト孔21bに角度設定ボルト42を通す一方、図10では、長ボルト孔21cに角度設定ボルト42を通している。
【0027】
従って、本実施の形態1のアンテナ取付け金具1は、少なくとも、支点ボルト41および角度設定ボルト42により支柱側取付け金具2に連結される平板部11と、平板部11の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部12,13と、左右両側の起立側面部12,13にそれぞれ連続して設けられ、平板部11の後端より後方側に突出して伸び、アンテナ3側面に面接触しボルトによりアンテナ3に取付けられるフランジ部14,15と、を有するので、部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができる。
【0028】
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1のアンテナ取付け金具1と、支柱側取付け金具2との間に、中間金具としてアンテナの仰角および水平角の調整機能を有する断面コの字型の調整部金具8および基部金具9を使用した使用例2を示している。
【0029】
図11は、実施の形態1のアンテナ取付け金具1と、支柱側取付け金具2との間に調整部金具8および基部金具9を使用した実施の形態2の使用例を示す斜視図、図12は、実施の形態2の使用例2をアンテナ1および支柱4まで含めて示す斜視図である。
【0030】
図11、図12に示すように、本実施の形態2では、実施の形態1のアンテナ取付け金具1と、支柱側取付け金具2との間に、中間金具としてアンテナの仰角および水平角の調整機能を有する調整部金具8および基部金具9を使用して、アンテナ3を支柱4に対し所定の仰角および水平角を設定して取り付けることができる。
【0031】
図13(a)〜(d)は、それぞれ、基部金具9の斜視図、平面図、正面図、右側面図である。
【0032】
図13から明らかなように、基部金具9は、断面コの字型の金具であり、底面91と、両側面92a,92bとを有している。
【0033】
基部金具9の底面91には、図13(a),(b)に示すように、支柱4側の取付け金具2に任意の方位角で取り付けるため、支柱4側の取付け金具2先端とボルト締めされる回転中心孔911と、回転中心孔911を中心とする所定半径上に支柱4に対する方位角を、例えば、20°ずつ調整するための方位角調整孔912a〜912gが7個形成されている。なお、方位角調整孔912a〜912gの20°刻みや、7個はあくまで一例である。
【0034】
また、基部金具9の底面91には、図13(a),(b)に示すように、後述する脱落防止ボルト821が挿通される脱落防止用大長孔913が形成されている。
【0035】
また、基部金具9の両側面92a,92bには、図13(a),(c)に示すように、調整部金具8とボルトにより連結するための連結ボルト孔92a1,92b1が形成されている。なお、この角度設定ボルト孔92a1,92b1は、後述すように、基部金具9が下側金具Dとして使用した際、および上側金具Uとして使用した際も、角度設定ボルト孔92a1,92b1が回転中心となる。なお、調整部金具8と連結するためのボルトは、ネジ溝が切られていないピン等でもあっても良い。
【0036】
図14(a)〜(d)は、それぞれ、調整部金具8の斜視図、平面図、正面図、右側面図である。
【0037】
図14から明らかなように、調整部金具8は、基部金具9と同様に、断面コの字型の金具であり、底面81と、両側面82a,82bとを有している。
【0038】
調整部金具8の底面81には、図14(a),(b)に示すように、基部金具9の脱落防止用大長孔913と出合い、脱落防止ボルト821が挿通される脱落防止用小長孔811と、重量を軽くするための開口部812が形成されている。なお、開口部812は、省略しても良いし、複数設けるようにしても、長方形状でなくても良い。
【0039】
また、調整部金具8の両側面82a,82bの後端には、図14(a),(c)に示すように、アンテナ3側に設けられたアンテナ取付け金具1と連結するためのアンテナ側連結ボルト孔82a1,82a2、82b1,82b2が2個ずつ上下に形成されている。
【0040】
そして、調整部金具8の両側面82a,82bの先端から中央には、図14(a),(c)に示すように、図11に示すように、上下の取付け間隔をほぼ半径とする円周上の所定角度ずつずらした位置に、下側金具用の複数の角度設定ボルト孔を1度ずつずらして5度まで並べて下側金具用角度設定ボルト孔列82a10,82b10と、上側金具用の複数の角度設定ボルト孔を1度ずつずらして5度まで並べた上側金具用角度設定ボルト孔列82a20,82b20が形成されている。
【0041】
ただし、本実施形態2の場合、図14(a),(c)に示すように、下側金具用角度設定ボルト孔列82a10,82b10と、上側金具用角度設定ボルト孔列82a20,82b20とは、基準とする0度の角度設定ボルト孔82a3,82b3は共通としているので、下側金具用角度設定ボルト孔列82a10,82b10と、上側金具用角度設定ボルト孔列82a20,82b20とは、重なって、すなわち繋がって一体で形成された複数の角度設定ボルト孔82a3〜22a8,82b3〜22b8より構成されている。
【0042】
つまり、本実施形態2では、調整部金具8の右側面12bには、図14(a),(c)に示すように、下側金具用角度設定ボルト孔列82b10および上側金具用角度設定ボルト孔列82b20の双方として機能する±5度調整用の複数の角度設定ボルト孔82b3〜82b8が形成されている一方、左側面12aには、図14(a)に示すように、下側金具用角度設定ボルト孔列82a10および上側金具用角度設定ボルト孔列82a20の双方として機能する±5度調整用の複数の角度設定ボルト孔82a3〜82a8が形成されている。
【0043】
図15(a)〜(e)は、それぞれ、調整部金具8と基部金具9とを下側の金具として使用した際に仰角を設定する場合の調整部金具8と基部金具9の連結状態を示す図である。なお、図15および図16では、アンテナ取付け金具1および支柱側取付け金具2の図示を省略している。
【0044】
具体的には、図15(a)は−1度で角度設定ボルト孔82b4を使用しており、図15(b)は−2度で角度設定ボルト孔82b5を使用し、図15(c)は−3度で角度設定ボルト孔82b6を使用し、図15(d)は−4度で角度設定ボルト孔82b7を使用し、図15(e)は−5度で角度設定ボルト孔82b8を使用することにより、−1度〜―5度の1度刻みの仰角を設定している。
【0045】
つまり、調整部金具8と基部金具9を上側の金具として使用する場合、図15に示すように、角度設定ボルト孔82b3〜82b8の上側を利用した下側金具用角度設定ボルト孔列82b10を使用することになる。
【0046】
図16(a)〜(e)は、それぞれ、調整部金具8と基部金具9とを上側の金具として使用した際に仰角を設定する場合の調整部金具8と基部金具9の連結状態を示す図である。
【0047】
具体的には、図16(a)は+1度で角度設定ボルト孔82b4を使用しており、図16(b)は+2度で角度設定ボルト孔82b5を使用し、図16(c)は+3度で角度設定ボルト孔82b6を使用し、図16(d)は+4度で角度設定ボルト孔82b7を使用し、図16(e)で角度設定ボルト孔82b8を使用することにより、+1度〜+5度の1度刻みの仰角を設定している。
【0048】
つまり、調整部金具8と基部金具9を上側の金具として使用する場合、図16に示すように、角度設定ボルト孔82b3〜82b8の下側を利用した上側金具用角度設定ボルト孔列82b20を使用することになる。
【0049】
従って、本実施の形態2では、上記実施の形態1のアンテナ取付け金具1を利用しているので、上記実施の形態1と同様に、部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができる。
【0050】
また、本実施の形態2では、アンテナ取付け金具1の左右両側の起立側面部12,13それぞれに、中間金具である調整部金具8を連結するための中間金具連結ボルト孔12a,12b,13a,13bを設け、アンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との間に、アンテナ3の仰角および水平角の調整機能を有する中間金具としてアンテナの仰角および水平角の調整機能を有する調整部金具8および基部金具9を接続するようにしたので、実施の形態1のようにアンテナ取付け金具1に直接、支柱側取付け金具2を取り付けることができるだけでなく、中間金具である調整部金具8および基部金具9を介して支柱側取付け金具2を取り付けることにより、アンテナ3の仰角も調整することができる。
【0051】
なお、前記実施の形態1,2では、本発明にかかるアンテナ取付け金具1を、アンテナ3の上下2箇所に設けて説明したが、本発明では、これに限らず、アンテナ3の長さや重量等に応じて、アンテナ3の長手方向上下3箇所や、4箇所などアンテナ3の上下複数箇所にそれぞれ設けたり、さらには別のアンテナ取付け金具と組み合わせ使用して、他の箇所に1箇所だけ設けるようにしても勿論よい。
【符号の説明】
【0052】
1 アンテナ取付け金具
11 平面部
11a 支点ボルト孔
11b〜11h 角度設定ボルト孔
12,13 起立側面部
14,15 フランジ部
16,17 折り曲げ部
2 支柱側取付け金具
3 アンテナ
4 支柱
8 調整部金具(中間金具)
9 基部金具(中間金具)
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに取付けられるアンテナ取付け金具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアンテナ取付け金具として、例えば、アンテナの上下2箇所にそれぞれ設けられ、電柱等の支柱に取り付けるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−85913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記アンテナ取付け金具では、中空状の支持金具や環状の中間金具等によりアンテナを支持しているため、部品点数が増える、という課題があった。
【0005】
そこで、本発明は、部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができるアンテナ取付け金具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のアンテナ取付け金具は、アンテナに取付けられ、電柱等の支柱の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具に連結されるアンテナ取付け金具であって、ボルトにより前記支柱側取付け金具に連結される平板部と、前記平板部の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部と、左右両側の前記起立側面部にそれぞれ連続して設けられ、前記平板部の後端より後方側に突出して伸び、前記アンテナに取付けられるフランジ部と、を有するアンテナ取付け金具である。
ここで、前記アンテナ取付け金具において、左右両側の前記起立側面部には、それぞれ、断面コの字型の中間金具の両側面部と連結するための中間金具連結ボルト孔が形成されている、ようにしても良い。
【発明の効果】
【0007】
本発明のアンテナ取付け金具は、ボルトにより前記支柱側取付け金具に連結される平板部と、前記平板部の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部と、左右両側の前記起立側面部にそれぞれ連続して設けられ、前記平板部の後端より後方側に突出して伸び、前記アンテナに取付けられるフランジ部と、を有するので、部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の概観を示す斜視図である。
【図2】(a),(b)それぞれ、本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の平面図、底面図である。
【図3】(a),(b)それぞれ、本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の正面図、背面図である。
【図4】(a),(b)それぞれ、本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の左側面図、右側面図である。
【図5】(a),(b)それぞれ、支柱側取付け金具の概観を示す斜視図、支柱側取付け金具と本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1との接続(連結)例1を示す斜視図である。
【図6】(a),(b)それぞれ、支柱側取付け金具の上面におけるひょうたん型の支点ボルト孔の小径孔と大径孔とを使用した場合の支点ボルトと角度設定ボルトの位置を示す図である。
【図7】本実施形態1のアンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を、アンテナ1および支柱4を含め上方から見た場合の上面図である。
【図8】本実施形態1のアンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を、アンテナ1および支柱4を含め側方から見た場合の側面図である。
【図9】(a),(b)それぞれ、本実施形態1のアンテナ取付け金具1を、支柱側取付け金具2に対し、±60°の角度を設定したときの連結例を示す図である。
【図10】本実施形態1のアンテナ取付け金具1を、支柱側取付け金具2に対し、―60°以上の角度を設定したときの連結例を示す図である。
【図11】実施の形態1のアンテナ取付け金具1と、支柱側取付け金具2との間に、中間金具として基部金具と調整部金具を使用した実施の形態2の使用例を示す斜視図である。
【図12】実施の形態2の使用例をアンテナ1および支柱4まで含めて示す斜視図である。
【図13】(a)〜(d)それぞれ、基部金具の斜視図、平面図、正面図、右側面図である。
【図14】(a)〜(d)それぞれ、調整部金具の斜視図、平面図、正面図、右側面図である。
【図15】(a)〜(e)それぞれ、基部金具と調整部金具とを下側の金具として使用した際に仰角を設定する場合の基部金具と調整部金具の連結状態を示す図である。
【図16】(a)〜(e)それぞれ、基部金具と調整部金具とを上側の金具として使用した際に仰角を設定する場合の基部金具と調整部金具の連結状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明にかかるアンテナ取付け金具は、例えば、ポール(棒)状または長尺状のアンテナに取付けられるもので、電柱等の支柱の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具に、支点ボルトと角度設定ボルトとを少なくとも含む2本以上のボルトにより連結される。以下、本発明にかかるアンテナ取付け金具の実施形態1について説明する。
【0010】
図1は、本発明のアンテナ取付け金具の実施形態1の概観を示す斜視図、図2(a),(b)はそれぞれその平面図、底面図、図3(a),(b)はそれぞれその正面図、背面図、図4(a),(b)はそれぞれその左側面図、右側面図である。
【0011】
図1〜図4において、本実施形態1のアンテナ取付け金具1は、ポール(棒)状または長尺状のアンテナ3に取付けられるもので、アンテナ3の上下2箇所にそれぞれ設けられる。そして、後述の図5に示すように、電柱等の支柱(図示せず)の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具2に、支点ボルト41と、角度設定ボルト42とにより連結される。
【0012】
本実施形態1のアンテナ取付け金具1の構造は、図1〜図4に示すように、支点ボルト41が挿入される支点ボルト孔11aと、支点ボルト孔11aを中心とした所定半径の円周上に所定間隔、例えば、20°ずつ空けて形成され、角度設定ボルト42が挿入される複数の角度設定ボルト孔11b〜11hとが形成された平板部11と、平板部11の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部12,13と、左右両側の起立側面部12,13にそれぞれ連続して設けられ、平板部11の後端より後方側に突出して伸び、アンテナ3に取付けられるフランジ部14,15と、を有する。
【0013】
そして、本実施の形態のアンテナ取付け金具1では、左右それぞれ両側に、起立側面部12,13と、フランジ部14,15との間に、内側に折曲がる折曲がり部16,17が形成されている。ここで、本実施の形態のアンテナ取付け金具1では、左右それぞれのる折曲がり部16,17と、フランジ部14,15とは、ほぼ直角を成している。これにより、フランジ部14,15をアンテナ1に取付けた場合には、折曲がり部16,17は、アンテナ1の外周面に対し垂直に向かうことになり、折曲がり部16,17を設けない場合より、強度が向上する。また、折曲がり部16,17により、平面部11とアンテナ3との間に、開口部18が形成される。
【0014】
また、平板部11の両端部における起立側面部12,13の先端基部には、起立側面部12,13を起立させる際の当該先端基部における平板部11の割れ等を防止するため、凹部11i,11jが形成されている。
【0015】
そして、本実施形態1では、さらに、平板部11には、複数の角度設定ボルト孔11b〜11hのうち少なくとも0°の角度に設けられた角度設定ボルト孔11eと、支点ボルト孔11aとの間に、アンテナ取付け金具1を金属板等から切り出したり、切り出した金属板に支点ボルト孔11aや角度設定ボルト孔11b〜11h等のボルト孔などを形成する際の基準や、他の支柱側取付け金具(図示せず)と連結するための位置決め孔11kが形成されている。なお、位置決め孔11kは、本発明および実施形態1に必須なものではなく、省略しても勿論よい。
【0016】
また、本実施形態1では、さらに、左右両側の起立側面部12,13それぞれの2箇所に、実施の形態2にて説明する中間金具の一つである調整部金具8(後述の実施の形態2の図11等を参照。)と連結するための中間金具連結ボルト孔12a,12b,13a,13bが設けられている。なお、実施の形態1では、この中間金具連結ボルト孔12a,12b,13a,13bは、実施の形態1では省略しても良いが、後述する実施の形態2のように、アンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との間に中間金具としてアンテナの仰角および水平角の調整機能を有する調整部金具8および基部金具9を接続する場合に、必要とするものである。
【0017】
ここで、上側の中間金具連結ボルト孔12a,13aは、円形状の通し孔としているが、下側の中間金具連結ボルト孔12b,13bは、四角い形状の通し孔としている。
【0018】
また、フランジ部14,15には、それぞれ、アンテナ3の外周面に形成されたネジ溝の形成されたボルト孔31,32に対応する位置に、取付けボルト孔14a,14b,15a,15bが形成されている。
【0019】
次に、アンテナ3側の本実施形態1のアンテナ取付け金具1と、電柱等の支柱4側の支柱側取付け金具2との接続(連結)例について説明する。
【0020】
図5(a),(b)は、それぞれ、本実施形態1のアンテナ取付け金具1が連結される支柱側取付け金具2の概観を示す斜視図、アンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を示す斜視図、図6(a),(b)は、それぞれ、支柱側取付け金具2の上面21におけるひょうたん型の支点ボルト孔21aの小径孔21a1と大径孔21a2とを使用した場合の支点ボルト41と角度設定ボルト42の位置を示す図、図7は、本実施形態1のアンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を、アンテナ1および支柱4を含め上方から見た場合の上面図、図8は、本実施形態1のアンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との接続(連結)例1を、アンテナ1および支柱4を含め側方から見た場合の側面図である。
【0021】
まず、図5(a)、図6(a),(b)に示すように、支柱側取付け金具2の上面21には、まず、アンテナ取付け金具1の平板部11の支点ボルト孔11aに対応する位置に、支点ボルト41がずれて2箇所位置する大径孔21a1と小径孔21a2とを有するひょうたん型の支点ボルト孔21aが形成されている。
【0022】
また、図5(a)、図6(a),(b)に示すように、支柱側取付け金具2の上面21における、アンテナ取付け金具1の平板部11の0°の角度に設けられた角度設定ボルト孔11eに対応する位置を中心に、ひょうたん型の支点ボルト孔21aの大径孔2a1を中心とした円周上に10°ずつずらした3つの3連ボルト孔21b(図6(a)参照。)と、ひょうたん型の支点ボルト孔21aの大径孔2a1と小径孔21a2の両方を中心とした円周上に角度設定ボルト42が納まる長ボルト孔21c,21dが形成されている(図6(a),(b)参照。)。
【0023】
また、図5(a),(b)に示すように、支柱側取付け金具2の側面22には、支柱4の外周面を挟む支柱挟持金具5,6(図7参照)にボルト7により接続されるボルト挿通孔22a,22bが形成されている。
【0024】
そして、本実施形態1のアンテナ取付け金具1は、図8に示すように、アンテナ3の上下2箇所にそれぞれ設けられ、電柱等の支柱4の対応する位置に取付けられた支柱側取付け金具2に、支点ボルト41と、角度設定ボルト42とを少なくとも含む2本以上のボルトにより連結される。
【0025】
図9(a),(b)は、それぞれ、本実施形態1のアンテナ取付け金具1を、支柱側取付け金具2に対し、±60°の角度を設定したときの連結例を示す図、図10は、本実施形態1のアンテナ取付け金具1を、支柱側取付け金具2に対し、−60°以上の角度を設定したときの連結例を示す図である。
【0026】
具体的には、図9(a),(b)では、支柱側取付け金具2の上面21におけるひょうたん型の支点ボルト孔21aの大径孔21a2に支点ボルト41を挿入して±60°の角度を設定して連結する一方、図10では、ひょうたん型の支点ボルト孔21aの小径孔21a1に支点ボルト41を挿入して、約−68°の角度を設定して連結している。そして、図9(a),(b)では、3連ボルト孔21bに角度設定ボルト42を通す一方、図10では、長ボルト孔21cに角度設定ボルト42を通している。
【0027】
従って、本実施の形態1のアンテナ取付け金具1は、少なくとも、支点ボルト41および角度設定ボルト42により支柱側取付け金具2に連結される平板部11と、平板部11の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部12,13と、左右両側の起立側面部12,13にそれぞれ連続して設けられ、平板部11の後端より後方側に突出して伸び、アンテナ3側面に面接触しボルトによりアンテナ3に取付けられるフランジ部14,15と、を有するので、部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができる。
【0028】
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1のアンテナ取付け金具1と、支柱側取付け金具2との間に、中間金具としてアンテナの仰角および水平角の調整機能を有する断面コの字型の調整部金具8および基部金具9を使用した使用例2を示している。
【0029】
図11は、実施の形態1のアンテナ取付け金具1と、支柱側取付け金具2との間に調整部金具8および基部金具9を使用した実施の形態2の使用例を示す斜視図、図12は、実施の形態2の使用例2をアンテナ1および支柱4まで含めて示す斜視図である。
【0030】
図11、図12に示すように、本実施の形態2では、実施の形態1のアンテナ取付け金具1と、支柱側取付け金具2との間に、中間金具としてアンテナの仰角および水平角の調整機能を有する調整部金具8および基部金具9を使用して、アンテナ3を支柱4に対し所定の仰角および水平角を設定して取り付けることができる。
【0031】
図13(a)〜(d)は、それぞれ、基部金具9の斜視図、平面図、正面図、右側面図である。
【0032】
図13から明らかなように、基部金具9は、断面コの字型の金具であり、底面91と、両側面92a,92bとを有している。
【0033】
基部金具9の底面91には、図13(a),(b)に示すように、支柱4側の取付け金具2に任意の方位角で取り付けるため、支柱4側の取付け金具2先端とボルト締めされる回転中心孔911と、回転中心孔911を中心とする所定半径上に支柱4に対する方位角を、例えば、20°ずつ調整するための方位角調整孔912a〜912gが7個形成されている。なお、方位角調整孔912a〜912gの20°刻みや、7個はあくまで一例である。
【0034】
また、基部金具9の底面91には、図13(a),(b)に示すように、後述する脱落防止ボルト821が挿通される脱落防止用大長孔913が形成されている。
【0035】
また、基部金具9の両側面92a,92bには、図13(a),(c)に示すように、調整部金具8とボルトにより連結するための連結ボルト孔92a1,92b1が形成されている。なお、この角度設定ボルト孔92a1,92b1は、後述すように、基部金具9が下側金具Dとして使用した際、および上側金具Uとして使用した際も、角度設定ボルト孔92a1,92b1が回転中心となる。なお、調整部金具8と連結するためのボルトは、ネジ溝が切られていないピン等でもあっても良い。
【0036】
図14(a)〜(d)は、それぞれ、調整部金具8の斜視図、平面図、正面図、右側面図である。
【0037】
図14から明らかなように、調整部金具8は、基部金具9と同様に、断面コの字型の金具であり、底面81と、両側面82a,82bとを有している。
【0038】
調整部金具8の底面81には、図14(a),(b)に示すように、基部金具9の脱落防止用大長孔913と出合い、脱落防止ボルト821が挿通される脱落防止用小長孔811と、重量を軽くするための開口部812が形成されている。なお、開口部812は、省略しても良いし、複数設けるようにしても、長方形状でなくても良い。
【0039】
また、調整部金具8の両側面82a,82bの後端には、図14(a),(c)に示すように、アンテナ3側に設けられたアンテナ取付け金具1と連結するためのアンテナ側連結ボルト孔82a1,82a2、82b1,82b2が2個ずつ上下に形成されている。
【0040】
そして、調整部金具8の両側面82a,82bの先端から中央には、図14(a),(c)に示すように、図11に示すように、上下の取付け間隔をほぼ半径とする円周上の所定角度ずつずらした位置に、下側金具用の複数の角度設定ボルト孔を1度ずつずらして5度まで並べて下側金具用角度設定ボルト孔列82a10,82b10と、上側金具用の複数の角度設定ボルト孔を1度ずつずらして5度まで並べた上側金具用角度設定ボルト孔列82a20,82b20が形成されている。
【0041】
ただし、本実施形態2の場合、図14(a),(c)に示すように、下側金具用角度設定ボルト孔列82a10,82b10と、上側金具用角度設定ボルト孔列82a20,82b20とは、基準とする0度の角度設定ボルト孔82a3,82b3は共通としているので、下側金具用角度設定ボルト孔列82a10,82b10と、上側金具用角度設定ボルト孔列82a20,82b20とは、重なって、すなわち繋がって一体で形成された複数の角度設定ボルト孔82a3〜22a8,82b3〜22b8より構成されている。
【0042】
つまり、本実施形態2では、調整部金具8の右側面12bには、図14(a),(c)に示すように、下側金具用角度設定ボルト孔列82b10および上側金具用角度設定ボルト孔列82b20の双方として機能する±5度調整用の複数の角度設定ボルト孔82b3〜82b8が形成されている一方、左側面12aには、図14(a)に示すように、下側金具用角度設定ボルト孔列82a10および上側金具用角度設定ボルト孔列82a20の双方として機能する±5度調整用の複数の角度設定ボルト孔82a3〜82a8が形成されている。
【0043】
図15(a)〜(e)は、それぞれ、調整部金具8と基部金具9とを下側の金具として使用した際に仰角を設定する場合の調整部金具8と基部金具9の連結状態を示す図である。なお、図15および図16では、アンテナ取付け金具1および支柱側取付け金具2の図示を省略している。
【0044】
具体的には、図15(a)は−1度で角度設定ボルト孔82b4を使用しており、図15(b)は−2度で角度設定ボルト孔82b5を使用し、図15(c)は−3度で角度設定ボルト孔82b6を使用し、図15(d)は−4度で角度設定ボルト孔82b7を使用し、図15(e)は−5度で角度設定ボルト孔82b8を使用することにより、−1度〜―5度の1度刻みの仰角を設定している。
【0045】
つまり、調整部金具8と基部金具9を上側の金具として使用する場合、図15に示すように、角度設定ボルト孔82b3〜82b8の上側を利用した下側金具用角度設定ボルト孔列82b10を使用することになる。
【0046】
図16(a)〜(e)は、それぞれ、調整部金具8と基部金具9とを上側の金具として使用した際に仰角を設定する場合の調整部金具8と基部金具9の連結状態を示す図である。
【0047】
具体的には、図16(a)は+1度で角度設定ボルト孔82b4を使用しており、図16(b)は+2度で角度設定ボルト孔82b5を使用し、図16(c)は+3度で角度設定ボルト孔82b6を使用し、図16(d)は+4度で角度設定ボルト孔82b7を使用し、図16(e)で角度設定ボルト孔82b8を使用することにより、+1度〜+5度の1度刻みの仰角を設定している。
【0048】
つまり、調整部金具8と基部金具9を上側の金具として使用する場合、図16に示すように、角度設定ボルト孔82b3〜82b8の下側を利用した上側金具用角度設定ボルト孔列82b20を使用することになる。
【0049】
従って、本実施の形態2では、上記実施の形態1のアンテナ取付け金具1を利用しているので、上記実施の形態1と同様に、部品点数を増やさずに簡単にアンテナを取り付けることができる。
【0050】
また、本実施の形態2では、アンテナ取付け金具1の左右両側の起立側面部12,13それぞれに、中間金具である調整部金具8を連結するための中間金具連結ボルト孔12a,12b,13a,13bを設け、アンテナ取付け金具1と支柱側取付け金具2との間に、アンテナ3の仰角および水平角の調整機能を有する中間金具としてアンテナの仰角および水平角の調整機能を有する調整部金具8および基部金具9を接続するようにしたので、実施の形態1のようにアンテナ取付け金具1に直接、支柱側取付け金具2を取り付けることができるだけでなく、中間金具である調整部金具8および基部金具9を介して支柱側取付け金具2を取り付けることにより、アンテナ3の仰角も調整することができる。
【0051】
なお、前記実施の形態1,2では、本発明にかかるアンテナ取付け金具1を、アンテナ3の上下2箇所に設けて説明したが、本発明では、これに限らず、アンテナ3の長さや重量等に応じて、アンテナ3の長手方向上下3箇所や、4箇所などアンテナ3の上下複数箇所にそれぞれ設けたり、さらには別のアンテナ取付け金具と組み合わせ使用して、他の箇所に1箇所だけ設けるようにしても勿論よい。
【符号の説明】
【0052】
1 アンテナ取付け金具
11 平面部
11a 支点ボルト孔
11b〜11h 角度設定ボルト孔
12,13 起立側面部
14,15 フランジ部
16,17 折り曲げ部
2 支柱側取付け金具
3 アンテナ
4 支柱
8 調整部金具(中間金具)
9 基部金具(中間金具)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナに取付けられ、電柱等の支柱の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具に連結されるアンテナ取付け金具であって、
ボルトにより前記支柱側取付け金具に連結される平板部と、
前記平板部の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部と、
左右両側の前記起立側面部にそれぞれ連続して設けられ、前記平板部の後端より後方側に突出して伸び、前記アンテナに取付けられるフランジ部と、
を有するアンテナ取付け金具。
【請求項2】
請求項1記載のアンテナ取付け金具において、
左右両側の前記起立側面部には、それぞれ、
断面コの字型の中間金具の両側面部と連結するための中間金具連結ボルト孔が形成されている、アンテナ取付け金具。
【請求項1】
アンテナに取付けられ、電柱等の支柱の対応する位置に設けられた支柱側取付け金具に連結されるアンテナ取付け金具であって、
ボルトにより前記支柱側取付け金具に連結される平板部と、
前記平板部の左右両端部から起立しそれぞれ形成された左右両側の起立側面部と、
左右両側の前記起立側面部にそれぞれ連続して設けられ、前記平板部の後端より後方側に突出して伸び、前記アンテナに取付けられるフランジ部と、
を有するアンテナ取付け金具。
【請求項2】
請求項1記載のアンテナ取付け金具において、
左右両側の前記起立側面部には、それぞれ、
断面コの字型の中間金具の両側面部と連結するための中間金具連結ボルト孔が形成されている、アンテナ取付け金具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−34087(P2012−34087A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170459(P2010−170459)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(509036012)株式会社TCM (5)
【出願人】(592157076)イワブチ株式会社 (80)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(509036012)株式会社TCM (5)
【出願人】(592157076)イワブチ株式会社 (80)
【Fターム(参考)】
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