説明

アントラセン誘導体

【課題】酸化反応の繰り返しに耐性のある、また、発光効率の高い、また、素子寿命が長い発光素子の提供。
【解決手段】(1)で表されるアントラセン誘導体。(R2〜R4、R7〜R9は、それぞれ独立に、水素、または炭素数1〜4のアルキル基、またはN−(4−ジフェニルアミノ)フェニル−N−フェニルアミノ基のいずれかを表す。また、R1、R5、R6、R10は、それぞれ独立に、水素、または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アントラセン誘導体に関し、特に発光素子の材料として用いることのできる
アントラセン誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ディスプレイ等に利用されている発光素子の多くは、一対の電極間に発光物質を
含む層が挟まれた構造を有する。このような発光素子では、一方の電極から注入された電
子と他方の電極から注入された正孔とが再結合することによって形成された励起子が基底
状態に戻るときに発光する。
【0003】
発光素子の分野では、発光効率、色度がよく、若しくは消光等を防ぐことができる発光
素子を得るために、発光素子を作製するための材料となる物質についての様々な研究が行
われている。
【0004】
例えば、特許文献1では、発光効率が高く、寿命が長い、有機EL素子用材料について
開示されている。
【0005】
ところで、発光素子においては、正孔若しくは電子の授受によって電極間を電流が流れ
る。このとき、正孔若しくは電子を受け取った発光物質等が、つまり酸化若しくは還元さ
れた発光物質等が、中性に戻らず、性質の異なるものになってしまうことがある。そして
、そのような発光物質の性質の変化が蓄積されると、発光素子の特性も変化してしまう可
能性がある。
【0006】
そのため、酸化若しくは還元によっても性質が変化しにくい発光物質の開発が求められ
ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−131541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、酸化反応の繰り返しに耐性のある発光物質を提供することを課題とする。ま
た、発光効率の高い発光素子を提供することを課題とする。また、素子寿命が長い発光素
子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一は、一般式(1)で表されるアントラセン誘導体である。
【0010】
【化01】

【0011】
一般式(1)において、R2〜R4、R7〜R9は、それぞれ独立に、水素、または炭素数
1〜4のアルキル基、または下記構造式(2)で表される基のいずれかを表す。また、R
1、R5、R6、R10は、それぞれ独立に、水素、または炭素数1〜4のアルキル基を表す

【0012】
【化02】

【0013】
本発明の一は、一般式(3)で表されるアントラセン誘導体である。
【0014】
【化03】

【0015】
一般式(3)において、R11〜R18は、それぞれ独立、または、R11とR12とが結合し
て芳香環を形成し、R13とR14とが結合して芳香環を形成し、R15とR16とが結合して芳
香環を形成し、R17とR18とが結合して芳香環を形成する。R11〜R18がそれぞれ独立で
あるとき、R11〜R18は、水素、または炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表す。な
お、R11とR12の結合と、R13とR14の結合と、R15とR16の結合と、R17とR18の結合
とは、それぞれ独立している。
【0016】
本発明の一は、一般式(4)で表されるアントラセン誘導体である。
【0017】
【化04】

【0018】
一般式(4)において、R21〜R28は、それぞれ独立、または、R21とR22とが結合し
て芳香環を形成し、R22とR23とが結合して芳香環を形成し、R25とR26とが結合して芳
香環を形成し、R26とR27とが結合して芳香環を形成する。R21〜R28がそれぞれ独立で
あるとき、R21〜R28は、水素、または炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表す。な
お、R21とR22の結合と、R22とR23の結合と、R25とR26の結合と、R26とR27の結合
とは、それぞれ独立している。
【0019】
本発明の一は、一般式(5)で表されるアントラセン誘導体である。
【0020】
【化05】

【0021】
一般式(5)において、Ar1とAr2は、それぞれ独立に、炭素数6〜14のアリール
基を表す。なお、アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数1〜4の置換
基を有していてもよい。
【0022】
本発明の一は、一般式(1)、(3)、(4)、(5)のいずれか一の一般式で表され
るアントラセン誘導体を含む発光素子である。
【0023】
本発明の一は、一般式(1)、(3)、(4)、(5)のいずれか一の一般式で表され
るアントラセン誘導体を含む発光素子を用いた発光装置である。
【0024】
本発明の一は、一般式(1)、(3)、(4)、(5)のいずれか一の一般式で表され
るアントラセン誘導体を含む発光素子を画素部に有する発光装置である。
【0025】
本発明の一は、一般式(1)、(3)、(4)、(5)のいずれか一の一般式で表され
るアントラセン誘導体を含む発光素子を用いた発光装置を、実装した電子機器である。
【発明の効果】
【0026】
本発明によって、酸化反応の繰り返しに対し優れた耐性を有する発光素子が得られる。
また、酸化反応の繰り返しによる発光物質の性質の変化に伴った発光素子の特性変化が少
なく、長期間、安定な発光を呈することができる発光素子が得られる。また、本発明のア
ントラセン誘導体を用いることによって効率よく発光する発光素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の発光素子について説明する図。
【図2】本発明の発光素子について説明する図。
【図3】本発明を適用した発光装置について説明する図。
【図4】本発明を適用した発光装置に含まれる回路について説明する図。
【図5】本発明を適用した発光装置の上面図。
【図6】本発明を適用した発光装置のフレーム動作について説明する図。
【図7】本発明を適用した発光装置の断面図。
【図8】本発明を適用した電子機器の図。
【図9】本発明のアントラセン誘導体の単膜の吸収スペクトルを示す図。
【図10】本発明のアントラセン誘導体の単膜の発光スペクトルを示す図。
【図11】本発明のアントラセン誘導体についてのサイクリックボルタンメトリ(CV)による測定結果を示す図。
【図12】本発明の発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。
【図13】本発明の発光素子の電圧−輝度特性を示す図。
【図14】本発明の発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。
【図15】本発明の発光素子について連続点灯試験をしたときの測定結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(実施の形態1)
本発明のアントラセン誘導体の一態様について説明する。
【0029】
本発明のアントラセン誘導体として、構造式(6)〜(9)で表されるアントラセン誘
導体がある。
【0030】
【化06】

【化07】

【化08】

【化09】

【0031】
これらのアントラセン誘導体は、下記合成スキーム(a−1)、または合成スキーム(
a−2)で合成される。
【0032】
【化10】

【0033】
合成スキーム(a−1)において、R11〜R18は、それぞれ独立、または、R11とR12
、R13とR14、R15とR16、R17とR18とがそれぞれ結合して芳香環を形成する。R11
18がそれぞれ独立であるとき、R11〜R18は、水素または炭素数1〜4のアルキル基の
いずれかを表す。なお、R11とR12の結合と、R13とR14の結合と、R15とR16の結合と
、R17とR18の結合とは、それぞれ独立している。
【0034】
【化11】

【0035】
合成スキーム(a−2)において、R21〜R28は、それぞれ独立、または、R21とR22
、R22とR23、R25とR26、R26とR27とがそれぞれ結合して芳香環を形成する。R21
28がそれぞれ独立であるとき、R21〜R28は、水素または炭素数1〜4のアルキル基の
いずれかを表す。なお、R21とR22の結合と、R22とR23の結合と、R25とR26の結合と
、R26とR27の結合とは、それぞれ独立している。
【0036】
以上に説明したような本発明のアントラセン誘導体は、酸化反応の繰り返しに対し耐性
を有する。また、以上に説明したような本発明のアントラセン誘導体は、青色系の発光を
呈することができる。
【0037】
(実施の形態2)
本発明のアントラセン誘導体を発光物質として用いた発光素子の態様について、図1を
用いて説明する。
【0038】
図1には、第1の電極101と第2の電極102との間に発光層113を有する発光素
子が表されている。そして、発光層113には、一般式(1)、(3)〜(5)、構造式
(6)〜(9)のいずれかの式で表される本発明のアントラセン誘導体が含まれている。
【0039】
このような発光素子において、第1の電極101から注入された正孔と、第2の電極1
02から注入された電子とは、発光層113において再結合し、本発明のアントラセン誘
導体を励起状態にする。そして、励起状態の本発明のアントラセン誘導体は基底状態に戻
るときに発光する。このように、本発明のアントラセン誘導体は発光物質(所謂ゲスト)
として機能する。なお、本形態の発光素子において、第1の電極101は陽極として機能
し、第2の電極102は陰極として機能する。
【0040】
ここで、発光層113について特に限定はないが、本発明のアントラセン誘導体が、本
発明のアントラセン誘導体の有するエネルギーギャップよりも大きいエネルギーギャップ
を有する物質からなる層中に、ゲストとして分散して含まれた層であることが好ましい。
これによって、本発明のアントラセン誘導体からの発光が、濃度に起因して消光してしま
うことを防ぐことができる。なお、エネルギーギャップとはLUMO準位とHOMO準位
との間のエネルギーギャップを言う。
【0041】
本発明のアントラセン誘導体を分散状態にするために用いる物質(所謂ホスト)につい
て特に限定はないが、9,10−ジ(2−ナフチル)−2−tert−ブチルアントラセ
ン(略称:t−BuDNA)などのアントラセン誘導体や、4,4'−ビス(N−カルバ
ゾリル)ビフェニル(略称:CBP)等のカルバゾール誘導体の他、ビス[2−(2−ヒ
ドロキシフェニル)ピリジナト]亜鉛(略称:Znpp2)、ビス[2−(2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:ZnBOX)等の金属錯体等が好ましい

【0042】
また、第1の電極101について特に限定はないが、本形態のように、陽極として機能
するときは、仕事関数の大きい物質で形成されていることが好ましい。具体的には、イン
ジウム錫酸化物(ITO)、または酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、2〜20%の酸
化亜鉛を含む酸化インジウムの他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タン
グステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)
、銅(Cu)、パラジウム(Pd)等を用いることができる。なお、第1の電極101は
、例えばスパッタ法や蒸着法等を用いて形成することができる。
【0043】
また、第2の電極102について特に限定はないが、本形態のように、陰極として機能
するときは、仕事関数の小さい物質で形成されていることが好ましい。具体的には、リチ
ウム(Li)またはマグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属等を含んだア
ルミニウム等を用いることができる。なお、第2の電極102は、例えばスパッタ法や蒸
着法等を用いて形成することができる。
【0044】
なお、発光した光を外部に取り出すために、第1の電極101と第2の電極のいずれか
一または両方は、インジウムスズ酸化物等のから成る電極、または可視光を透過出来るよ
うに数〜数十nmの厚さで形成された電極であることが好ましい。
【0045】
また、第1の電極101と発光層113との間には、図1に示すように、正孔輸送層1
12を有していてもよい。ここで、正孔輸送層とは、第1の電極101から注入された正
孔を発光層113へ輸送する機能を有する層である。このように、正孔輸送層112を設
け、第1の電極101と発光層113とを離すことによって、発光が金属に起因して消光
することを防ぐことができる。
【0046】
なお、正孔輸送層112について、特に限定はなく、4,4'−ビス[N−(1−ナフ
チル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)や4,4'−ビス[
N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:TPD)や
4,4',4''−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:
TDATA)、4,4',4''−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−
アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)などの芳香族アミン系(即ち、ベ
ンゼン環−窒素の結合を有する)の化合物等によって形成されたものを用いることができ
る。
【0047】
また、正孔輸送層112は、以上に述べた物質から成る層を二以上組み合わせて形成し
た多層構造の層であってもよい。
【0048】
また、第2の電極102と発光層113との間には、図1に示すように、電子輸送層1
14を有していてもよい。ここで、電子輸送層とは、第2の電極102から注入された電
子を発光層113へ輸送する機能を有する層である。このように、電子輸送層114を設
け、第2の電極102と発光層113とを離すことによって、発光が金属に起因して消光
することを防ぐことができる。
【0049】
なお、電子輸送層114について特に限定はなく、トリス(8−キノリノラト)アルミ
ニウム(略称:Alq3)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略
称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略
称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−
アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する
金属錯体等によって形成されたものを用いることができる。この他、ビス[2−(2−ヒ
ドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)2)、ビス[2
−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)2)な
どのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体等によって形成されたもので
あってもよい。また、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル
)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−te
rt−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:
OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフ
ェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチル
フェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−ト
リアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バ
ソキュプロイン(略称:BCP)等を用いて形成されたものであってもよい。
【0050】
また、電子輸送層114は、以上に述べた物質から成る層を二以上組み合わせて形成し
た多層構造の層であってもよい。
【0051】
さらに、第1の電極101と正孔輸送層112との間には、図1に示すように、正孔注
入層111を有していてもよい。ここで、正孔注入層とは、陽極として機能する電極から
正孔輸送層112へ正孔の注入を補助する機能を有する層である。なお、正孔輸送層を特
に設けない場合は、陽極として機能する電極と発光層との間に正孔注入層を設け、発光層
への正孔の注入を補助してもよい。
【0052】
正孔注入層111について特に限定はなく、モリブデン酸化物(MoOx)やバナジウ
ム酸化物(VOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、タングステン酸化物(WOx)、
マンガン酸化物(MnOx)等の金属酸化物によって形成されたものを用いることができ
る。この他、フタロシアニン(略称:H2Pc)や銅フタロシアニン(CuPC)等のフ
タロシアニン系の化合物、或いはポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレン
スルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)等の高分子等によっても正孔注入層111を
形成することができる。
【0053】
また、第2の電極102と電子輸送層114との間には、図1に示すように、電子注入
層115を有していてもよい。ここで、電子注入層とは、陰極として機能する電極から電
子輸送層114へ電子の注入を補助する機能を有する層である。なお、電子輸送層を特に
設けない場合は、陰極として機能する電極と発光層との間に電子注入層を設け、発光層へ
の電子の注入を補助してもよい。
【0054】
電子注入層115について特に限定はなく、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウ
ム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類
金属の化合物を用いて形成されたものを用いることができる。この他、Alq3または4
,4−ビス(5−メチルベンズオキサゾル−2−イル)スチルベン(BzOs)等のよう
に電子輸送性の高い物質と、マグネシウムまたはリチウム等のようにアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属とを混合したものも、電子注入層115として用いることができる。
【0055】
以上に説明した本発明の発光素子において、正孔注入層111、正孔輸送層112、発
光層113、電子輸送層114、電子注入層115は、それぞれ、蒸着法、またはインク
ジェット法、または塗布法等、いずれの方法で形成しても構わない。また、第1の電極1
01または第2の電極102についても、スパッタリング法または蒸着法等、いずれの方
法を用いて形成しても構わない。
【0056】
以上のような構成を有する本発明の発光素子は、本発明のアントラセン誘導体を用いて
いるため、酸化反応の繰り返しによる発光物質の性質の変化に伴った発光素子の特性変化
が少なく、長期間、安定な発光を呈することができる。また、以上のような構成を有する
本発明の発光素子は、本発明のアントラセン誘導体を用いているため、効率よく発光する
ことができる。
【0057】
(実施の形態3)
実施の形態2において説明した本発明の発光素子は、表示機能を有する発光装置の画素
部や、照明機能を有する発光装置の照明部に適用することができる。そして、本発明の発
光素子は効率よく発光できるため、本発明の発光素子を用いることによって低消費電力な
発光装置を得ることが出来る。また、本発明の発光素子は、長寿命であるため、長期間に
渡り、良好な表示画像等を提供することができる。
【0058】
本形態では、表示機能を有する発光装置の回路構成および駆動方法について図3〜6を
用いて説明する。
【0059】
図3は本発明を適用した発光装置を上面からみた模式図である。図3において、基板6
500上には、画素部6511と、ソース信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号
線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6514とが設けられている。ソー
ス信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信
号線駆動回路6514とは、それぞれ、配線群を介して、外部入力端子であるFPC(フ
レキシブルプリントサーキット)6503と接続している。そして、ソース信号線駆動回
路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6
514とは、それぞれ、FPC6503からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、
リセット信号等を受け取る。またFPC6503にはプリント配線基盤(PWB)650
4が取り付けられている。なお、駆動回路部は、上記のように必ずしも画素部6511と
同一基板上に設けられている必要はなく、例えば、配線パターンが形成されたFPC上に
ICチップを実装したもの(TCP)等を利用し、基板外部に設けられていてもよい。
【0060】
画素部6511には、列方向に延びた複数のソース信号線が行方向に並んで配列してい
る。また、電流供給線が行方向に並んで配列している。また、画素部6511には、行方
向に延びた複数のゲート信号線が列方向に並んで配列している。また画素部6511には
、発光素子を含む一組の回路が複数配列している。
【0061】
図4は、一画素を動作するための回路を表した図である。図4に示す回路には、第1の
トランジスタ901と第2のトランジスタ902と発光素子903とが含まれている。
【0062】
第1のトランジスタ901と、第2のトランジスタ902とは、それぞれ、ゲート電極
と、ドレイン領域と、ソース領域とを含む三端子の素子であり、ドレイン領域とソース領
域の間にチャネル領域を有する。ここで、ソース領域とドレイン領域とは、トランジスタ
の構造や動作条件等によって変わるため、いずれがソース領域またはドレイン領域である
かを限定することが困難である。そこで、本形態においては、ソースまたはドレインとし
て機能する領域を、それぞれ第1電極、第2電極と表記する。
【0063】
ゲート信号線911と、書込用ゲート信号線駆動回路913とはスイッチ918によっ
て電気的に接続または非接続の状態になるように設けられている。また、ゲート信号線9
11と、消去用ゲート信号線駆動回路914とはスイッチ919によって電気的に接続ま
たは非接続の状態になるように設けられている。また、ソース信号線912は、スイッチ
920によってソース信号線駆動回路915または電源916のいずれかに電気的に接続
するように設けられている。そして、第1のトランジスタ901のゲートはゲート信号線
911に電気的に接続している。また、第1のトランジスタの第1電極はソース信号線9
12に電気的に接続し、第2電極は第2のトランジスタ902のゲート電極と電気的に接
続している。第2のトランジスタ902の第1電極は電流供給線917と電気的に接続し
、第2電極は発光素子903に含まれる一の電極と電気的に接続している。なお、スイッ
チ918は、書込用ゲート信号線駆動回路913に含まれていてもよい。またスイッチ9
19についても消去用ゲート信号線駆動回路914の中に含まれていてもよい。また、ス
イッチ920についてもソース信号線駆動回路915の中に含まれていてもよい。
【0064】
また画素部におけるトランジスタや発光素子等の配置について特に限定はないが、例え
ば図5の上面図に表すように配置することができる。図5において、第1のトランジスタ
1001の第1電極はソース信号線1004に接続し、第2の電極は第2のトランジスタ
1002のゲート電極に接続している。また第2トランジスタの第1電極は電流供給線1
005に接続し、第2電極は発光素子の電極1006に接続している。ゲート信号線10
03の一部は第1のトランジスタ1001のゲート電極として機能する。
【0065】
次に、駆動方法について説明する。図6は時間経過に伴ったフレームの動作について説
明する図である。図6において、横方向は時間経過を表し、縦方向はゲート信号線の走査
段数を表している。
【0066】
本発明の発光装置を用いて画像表示を行うとき、表示期間においては、画面の書き換え
動作と表示動作とが繰り返し行われる。この書き換え回数について特に限定はないが、画
像をみる人がちらつき(フリッカ)を感じないように少なくとも1秒間に60回程度とす
ることが好ましい。ここで、一画面(1フレーム)の書き換え動作と表示動作を行う期間
を1フレーム期間という。
【0067】
1フレームは、図6に示すように、書き込み期間501a、502a、503a、50
4aと保持期間501b、502b、503b、504bとを含む4つのサブフレーム5
01、502、503、504に時分割されている。発光するための信号を与えられた発
光素子は、保持期間において発光状態となっている。各々のサブフレームにおける保持期
間の長さの比は、第1のサブフレーム501:第2のサブフレーム502:第3のサブフ
レーム503:第4のサブフレーム504=23:22:21:20=8:4:2:1となっ
ている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階調数
はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレームを設け8ビット階調を行える
ようにしてもよい。
【0068】
1フレームにおける動作について説明する。まず、サブフレーム501において、1行
目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。従って、行によって書き込み期間の開始
時間が異なる。書き込み期間501aが終了した行から順に保持期間501bへと移る。
当該保持期間において、発光するための信号を与えられている発光素子は発光状態となっ
ている。また、保持期間501bが終了した行から順に次のサブフレーム502へ移り、
サブフレーム501の場合と同様に1行目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。
以上のような動作を繰り返し、サブフレーム504の保持期間504b迄終了する。サブ
フレーム504における動作を終了したら次のフレームへ移る。このように、各サブフレ
ームにおいて発光した時間の積算時間が、1フレームにおける各々の発光素子の発光時間
となる。この発光時間を発光素子ごとに変えて一画素内で様々に組み合わせることによっ
て、明度および色度の異なる様々な表示色を形成することができる。
【0069】
サブフレーム504のように、最終行目までの書込が終了する前に、既に書込を終え、
保持期間に移行した行における保持期間を強制的に終了させたいときは、保持期間504
bの後に消去期間504cを設け、強制的に非発光の状態となるように制御することが好
ましい。そして、強制的に非発光状態にした行については、一定期間、非発光の状態を保
つ(この期間を非発光期間504dとする。)。そして、最終行目の書込期間が終了した
ら直ちに、一行目から順に次の(またはフレーム)の書込期間に移行する。これによって
、サブフレーム504の書き込み期間と、その次のサブフレームの書き込み期間とが重畳
することを防ぐことができる。
【0070】
なお、本形態では、サブフレーム501乃至504は保持期間の長いものから順に並ん
でいるが、必ずしも本実施例のような並びにする必要はなく、例えば保持期間の短いもの
から順に並べられていてもよいし、または保持期間の長いものと短いものとがランダムに
並んでいてもよい。また、サブフレームは、さらに複数のフレームに分割されていてもよ
い。つまり、同じ映像信号を与えている期間、ゲート信号線の走査を複数回行ってもよい

【0071】
ここで、書込期間および消去期間における、図4で示す回路の動作について説明する。
【0072】
まず書込期間における動作について説明する。書込期間において、n行目(nは自然数
)のゲート信号線911は、スイッチ918を介して書込用ゲート信号線駆動回路913
と電気的に接続し、消去用ゲート信号線駆動回路914とは非接続である。また、ソース
信号線912はスイッチ920を介してソース信号線駆動回路と電気的に接続している。
ここで、n行目(nは自然数)のゲート信号線911に接続した第1のトランジスタ90
1のゲートに信号が入力され、第1のトランジスタ901はオンとなる。そして、この時
、1列目から最終列目迄のソース信号線に同時に映像信号が入力される。なお、各列のソ
ース信号線912から入力される映像信号は互いに独立したものである。ソース信号線9
12から入力された映像信号は、各々のソース信号線に接続した第1のトランジスタ90
1を介して第2のトランジスタ902のゲート電極に入力される。この時第2のトランジ
スタ902に入力された信号によって、電流供給線917から発光素子903へ供給され
る電流値が決まる。そして、その電流値に依存して発光素子903は発光または非発光が
決まる。例えば、第2のトランジスタ902がPチャネル型である場合は、第2のトラン
ジスタ902のゲート電極にLow Levelの信号が入力されることによって発光素
子903が発光する。一方、第2のトランジスタ902がNチャネル型である場合は、第
2のトランジスタ902のゲート電極にHigh Levelの信号が入力されることに
よって発光素子903が発光する。
【0073】
次に消去期間における動作について説明する。消去期間において、n行目(nは自然数
)のゲート信号線911は、スイッチ919を介して消去用ゲート信号線駆動回路914
と電気的に接続し、書込用ゲート信号線駆動回路913とは非接続である。また、ソース
信号線912はスイッチ920を介して電源916と電気的に接続している。ここで、n
行目のゲート信号線911に接続した第1のトランジスタ901のゲートに信号が入力さ
れ、第1のトランジスタ901はオンとなる。そして、この時、1列目から最終列目迄の
ソース信号線に同時に消去信号が入力される。ソース信号線912から入力された消去信
号は、各々のソース信号線に接続した第1のトランジスタ901を介して第2のトランジ
スタ902のゲート電極に入力される。この時第2のトランジスタ902に入力された信
号によって、電流供給線917から発光素子903への電流の供給が阻止される。そして
、発光素子903は強制的に非発光となる。例えば、第2のトランジスタ902がPチャ
ネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にHigh Levelの
信号が入力されることによって発光素子903は非発光となる。一方、第2のトランジス
タ902がNチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にLow
Levelの信号が入力されることによって発光素子903は非発光となる。
【0074】
なお、消去期間では、n行目(nは自然数)については、以上に説明したような動作に
よって消去する為の信号を入力する。しかし、前述のように、n行目が消去期間であると
共に、他の行(m行目(mは自然数)とする。)については書込期間となる場合がある。
このような場合、同じ列のソース信号線を利用してn行目には消去の為の信号を、m行目
には書込の為の信号を入力する必要があるため、以下に説明するような動作させることが
好ましい。
【0075】
先に説明した消去期間における動作によって、n行目の発光素子903が非発光となっ
た後、直ちに、ゲート信号線911と消去用ゲート信号線駆動回路914とを非接続の状
態とすると共に、スイッチ920を切り替えてソース信号線912とソース信号線駆動回
路915と接続させる。そして、ソース信号線とソース信号線駆動回路915とを接続さ
せる共に、ゲート信号線911と書込用ゲート信号線駆動回路913とを接続させる。そ
して、書込用ゲート信号線駆動回路913からm行目の信号線に選択的に信号が入力され
、第1のトランジスタがオンすると共に、ソース信号線駆動回路915からは、1列目か
ら最終列目迄のソース信号線に書込の為の信号が入力される。この信号によって、m行目
の発光素子は、発光または非発光となる。
【0076】
以上のようにしてm行目について書込期間を終えたら、直ちに、n+1行目の消去期間
に移行する。その為に、ゲート信号線911と書込用ゲート信号線駆動回路913を非接
続とすると共に、スイッチ920を切り替えてソース信号線を電源916と接続する。ま
た、ゲート信号線911と書込用ゲート信号線駆動回路913を非接続とすると共に、ゲ
ート信号線911については、消去用ゲート信号線駆動回路914と接続状態にする。そ
して、消去用ゲート信号線駆動回路914からn+1行目のゲート信号線に選択的に信号
を入力して第1のトランジスタに信号をオンする共に、電源916から消去信号が入力さ
れる。このようにして、n+1行目の消去期間を終えたら、直ちに、m+1行目の書込期
間に移行する。以下、同様に、消去期間と書込期間とを繰り返し、最終行目の消去期間ま
で動作させればよい。
【0077】
なお、本形態では、n行目の消去期間とn+1行目の消去期間との間にm行目の書込期
間を設ける態様について説明したが、これに限らず、n−1行目の消去期間とn行目の消
去期間との間にm行目の書込期間を設けてもよい。
【0078】
また、本形態では、サブフレーム504のように非発光期間504dを設けるときおい
て、消去用ゲート信号線駆動回路914と或る一のゲート信号線とを非接続状態にすると
共に、書込用ゲート信号線駆動回路913と他のゲート信号線とを接続状態にする動作を
繰り返している。このような動作は、特に非発光期間を設けないフレームにおいて行って
も構わない。
【0079】
(実施の形態4)
本発明の発光素子を含む発光装置の断面図の一態様について、図7(A)〜(C)を用
いて説明する。
【0080】
図7において、点線で囲まれているのは、本発明の発光素子12を駆動するために設け
られているトランジスタ11である。発光素子12は、第1の電極13と第2の電極14
との間に発光層15を有する本発明の発光素子である。トランジスタ11のドレインと第
1の電極13とは、第1層間絶縁膜16(16a、16b、16c)を貫通している配線
17によって電気的に接続されている。また、発光素子12は、隔壁層18によって、隣
接して設けられている別の発光素子と分離されている。このような構成を有する本発明の
発光装置は、本形態において、基板10上に設けられている。
【0081】
なお、図7に示されたトランジスタ11は、半導体層を中心として基板と逆側にゲート
電極が設けられたトップゲート型のものである。但し、トランジスタ11の構造について
は、特に限定はなく、例えばボトムゲート型のものでもよい。またボトムゲートの場合に
は、チャネルを形成する半導体層の上に保護膜が形成されたもの(チャネル保護型)でも
よいし、或いはチャネルを形成する半導体層の一部が凹状になったもの(チャネルエッチ
型)でもよい。
【0082】
また、トランジスタ11を構成する半導体層は、結晶性、非結晶性のいずれのものでも
よい。また、セミアモルファス等でもよい。
【0083】
なお、セミアモルファスな半導体とは、次のようなものである。非晶質と結晶構造(単
結晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有
する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいるもの
である。また少なくとも膜中の一部の領域には、0.5〜20nmの結晶粒を含んでいる
。ラマンスペクトルが520cm-1よりも低波数側にシフトしている。X線回折ではSi
結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合
手(ダングリングボンド)を終端するために水素またはハロゲンを少なくとも1原子%ま
たはそれ以上含ませている。所謂微結晶半導体(マイクロクリスタル半導体)とも言われ
ている。珪化物気体をグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。珪化物気体とし
ては、SiH4、その他にもSi26、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4
などを用いることができる。この珪化物気体をH2、又は、H2とHe、Ar、Kr、Ne
から選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈しても良い。希釈率は2〜1000倍
の範囲。圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲、電源周波数は1MHz〜120MH
z、好ましくは13MHz〜60MHz。基板加熱温度は300℃以下でよく、好ましく
は100〜250℃。膜中の不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分の不純
物は1×1020/cm3以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019/cm3
以下、好ましくは1×1019/cm3以下とする。
【0084】
また、半導体層が結晶性のものの具体例としては、単結晶または多結晶性の珪素、或い
はシリコンゲルマニウム等から成るものが挙げられる。これらはレーザー結晶化によって
形成されたものでもよいし、例えばニッケル等を用いた固相成長法による結晶化によって
形成されたものでもよい。
【0085】
なお、半導体層が非晶質の物質、例えばアモルファスシリコンで形成される場合には、
トランジスタ11およびその他のトランジスタ(発光素子を駆動するための回路を構成す
るトランジスタ)は全てNチャネル型トランジスタで構成された回路を有する発光装置で
あることが好ましい。それ以外については、Nチャネル型またはPチャネル型のいずれか
一のトランジスタで構成された回路を有する発光装置でもよいし、両方のトランジスタで
構成された回路を有する発光装置でもよい。
【0086】
さらに、第1層間絶縁膜16は、図7(A)、(C)に示すように多層でもよいし、ま
たは単層でもよい。なお、16aは酸化珪素や窒化珪素のような無機物から成り、16b
はアクリルやシロキサン(シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され
、置換基に少なくとも水素を含む物質)、塗布成膜可能な酸化珪素等の自己平坦性を有す
る物質から成る。さらに、16cはアルゴン(Ar)を含む窒化珪素膜から成る。なお、
各層を構成する物質については、特に限定はなく、ここに述べたもの以外のものを用いて
もよい。また、これら以外の物質から成る層をさらに組み合わせてもよい。このように、
第1層間絶縁膜16は、無機物または有機物の両方を用いて形成されたものでもよいし、
または無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたものでもよい。
【0087】
隔壁層18は、エッジ部において、曲率半径が連続的に変化する形状であることが好ま
しい。また隔壁層18は、アクリルやシロキサン、レジスト、酸化珪素等を用いて形成さ
れる。なお隔壁層18は、無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたものでもよいし、ま
たは両方を用いて形成されたものでもよい。
【0088】
なお、図7(A)、(C)では、第1層間絶縁膜16のみがトランジスタ11と発光素
子12の間に設けられた構成であるが、図7(B)のように、第1層間絶縁膜16(16
a、16b)の他、第2層間絶縁膜19(19a、19b)が設けられた構成のものであ
ってもよい。図7(B)に示す発光装置においては、第1の電極13は第2層間絶縁膜1
9を貫通し、配線17と接続している。
【0089】
第2層間絶縁膜19は、第1層間絶縁膜16と同様に、多層でもよいし、または単層で
もよい。19aはアクリルやシロキサン(シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格
構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む物質)、塗布成膜可能な酸化珪素等の自
己平坦性を有する物質から成る。さらに、19bはアルゴン(Ar)を含む窒化珪素膜か
ら成る。なお、各層を構成する物質については、特に限定はなく、ここに述べたもの以外
のものを用いてもよい。また、これら以外の物質から成る層をさらに組み合わせてもよい
。このように、第2層間絶縁膜19は、無機物または有機物の両方を用いて形成されたも
のでもよいし、または無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたものでもよい。
【0090】
発光素子12において、第1の電極および第2の電極がいずれも透光性を有する物質で
構成されている場合、図7(A)の白抜きの矢印で表されるように、第1の電極13側と
第2の電極14側の両方から発光を取り出すことができる。また、第2の電極14のみが
透光性を有する物質で構成されている場合、図7(B)の白抜きの矢印で表されるように
、第2の電極14側のみから発光を取り出すことができる。この場合、第1の電極13は
反射率の高い材料で構成されているか、または反射率の高い材料から成る膜(反射膜)が
第1の電極13の下方に設けられていることが好ましい。また、第1の電極13のみが透
光性を有する物質で構成されている場合、図7(C)の白抜きの矢印で表されるように、
第1の電極13側のみから発光を取り出すことができる。この場合、第2の電極14は反
射率の高い材料で構成されているか、または反射膜が第2の電極14の上方に設けられて
いることが好ましい。
【0091】
また、発光素子12は、第1の電極13が陽極として機能し、第2の電極14が陰極と
して機能する構成であってもよいし、或いは第1の電極13が陰極として機能し、第2の
電極14が陽極として機能する構成であってもよい。但し、前者の場合、トランジスタ1
1はPチャネル型トランジスタであり、後者の場合、トランジスタ11はNチャネル型ト
ランジスタである。
【0092】
(実施の形態5)
本発明の発光装置を実装することによって、長期間に渡って良好な表示を行うことがで
きる電子機器、または長期間に渡って良好に照明することができる電化製品を得ることが
できる。
【0093】
本発明を適用した発光装置を実装した電子機器の一実施例を図8に示す。
【0094】
図8(A)は、本発明を適用して作製したノート型のパーソナルコンピュータであり、
本体5521、筐体5522、表示部5523、キーボード5524などによって構成さ
れている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示部として組み込むことでパーソナル
コンピュータを完成できる。
【0095】
図8(B)は、本発明を適用して作製した携帯電話であり、本体5552には表示部5
551と、音声出力部5554、音声入力部5555、操作スイッチ5556、5557
、アンテナ5553等によって構成されている。本発明の発光素子を有する発光装置を表
示部として組み込むことでパーソナルコンピュータを完成できる。
【0096】
図8(C)は、本発明を適用して作製したテレビ受像機であり、表示部5531、筐体
5532、スピーカー5533などによって構成されている。本発明の発光素子を有する
発光装置を表示部として組み込むことでテレビ受像機を完成できる。
【0097】
以上のように本発明の発光装置は、各種電子機器の表示部として用いるのに非常に適し
ている。
【0098】
なお、本形態では、ノート型のパーソナルコンピュータについて述べているが、この他
に携帯電話、カーナビゲイション、或いは照明機器等に本発明の発光素子を有する発光装
置を実装しても構わない。
【実施例1】
【0099】
(合成例)
[ステップ1]
9,10−ビス(4−ブロモフェニル)−2−tert−ブチルアントラセンの合成方
法について説明する。
【0100】
窒素気流下、5.0gのp−ジブロモベンゼンの乾燥エーテル溶液(200mL)に−
78℃において1.58Nのブチルリチウムヘキサン溶液(13.4mL)を滴下した。
滴下終了後同温度にて1時間攪拌した。−78℃にて2−t−ブチルアントラキノン(2
.80g)の乾燥エーテル溶液(40mL)を滴下し、その後反応溶液をゆっくり室温ま
で昇温した。終夜室温で攪拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(展開溶媒、ヘキサン−酢酸エチル)によって精製し、化合物を5.5gの重量で得
た。
【0101】
得られた化合物を核磁気共鳴法(1H−NMR)によって測定したところ、9,10−
ビス(4−ブロモフェニル)−2−tert−ブチル−9,10−ジヒドロキシ−9,1
0−ジヒドロアントラセンであることが確認できた。
【0102】
この化合物の1H−NMRを次に示す。
1H−NMR(300MHz、CDCl3);δ=1.31(s、9H)、2.81(s、
1H)、2.86(s、1H)、6.82−6.86(m、4H)、7.13−7.16
(m、4H)、7.36−7.43(m、3H)、7.53−7.70(m、4H)
【0103】
また、9,10−ビス(4−ブロモフェニル)−2−tert−ブチル−9,10−ジ
ヒドロキシ−9,10−ジヒドロアントラセンの合成スキーム(b−1)を次に示す。
【0104】
【化12】

【0105】
大気下、上記のようにして合成した9,10−ビス(4−ブロモフェニル)−2−te
rt−ブチル−9,10−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロアントラセン987mg(
1.55mmol)、ヨウ化カリウム664mg(4mmol)、ホスフィン酸ナトリウ
ム二水和物を1.48g(14mmol)を、氷酢酸12mlにて懸濁し、2時間還流加
熱撹拌した。室温まで冷ましたのち、生じた析出物を濾過し、メタノール約50mlで洗
浄し、ろ物を得た。そしてろ物を乾燥させてクリーム色粉末の化合物700mgを得た。
収率は82%だった。この化合物を核磁気共鳴法(1H−NMR、13C−NMR)によっ
て測定したところ、9,10−ビス(4−ブロモフェニル)−2−tert−ブチルアン
トラセンであることが確認できた。
【0106】
この化合物の1H−NMRと13C−NMRとを次に示す。
1H−NMR(300MHz、CDCl3);δ=1.28(s、9H)、7.25−7.
37(m、6H)、7.44−7.48(m、1H)7.56−7.65(m、4H)、
7.71−7.76(m、4H)
13C−NMR(74MHz、CDCl3); δ=30.8、35.0、120.8、1
21.7、121.7、124.9、125.0、125.2、126.4、126.6
、126.6、128.3、129.4、129.7、129.9、131.6、131
.6、133.0、133.0、135.5、135.7、138.0、138.1、1
47.8
【0107】
また、9,10−ビス(4−ブロモフェニル)−2−tert−ブチルアントラセンの
合成スキーム(b−2)を次に示す。
【0108】
【化13】

【0109】
[ステップ2]
N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの合成方法について説明する。
【0110】
1000mlエーレンマイヤーフラスコに、トリフェニルアミン25.19 g (0
.102mol)、N−ブロモスクシンイミド18.05g(0.102 mol)、酢
酸エチル400mlを入れ、空気中室温で約12時間攪拌した。反応終了後、有機層を飽
和炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄後、水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層とあわせ
て飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムにより乾燥後、自然ろ過、濃縮し、得られた
無色固体を酢酸エチル、ヘキサンにより再結晶したところ無色粉末状固体を22.01g
、収率66%で得た。核磁気共鳴法(1H−NMR)によって、この無色粉末状固体が4
−ブロモトリフェニルアミンであることを確認した。核磁気共鳴法(NMR)による測定
結果を以下に示す。
【0111】
この化合物の1H−NMRを次に示す。
1H−NMR(300 MHz,CDCl3)δ ppm: 7.32(d,2H, J=
8.7 Hz),7.29−7.23(m,4H),7.08−7.00(m, 6H)
,6.94(d,2H,J=8.7Hz)
【0112】
また、4−ブロモトリフェニルアミンの合成スキーム(c−1)を次に示す。
【0113】
【化14】

【0114】
次に、500ml三口フラスコに、アセトアニリド7.21g(0.053mol)、
合成した4−ブロモトリフェニルアミン17.32g(0.053mol)、ヨウ化銅(
I)2.05g(0.011mol)、リン酸三カリウム22.00g(0.103mo
l)を入れ、フラスコ内を窒素雰囲気にした。ジオキサン150ml、trans―1,
2−シクロヘキサンジアミン1.3mlを加え、40時間還流した。反応終了後、室温に
さましてからフラスコ内の固体を吸引ろ過により除去した。ろ液を飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で2回洗浄し、水層をクロロホルムで2回抽出し、有機層とあわせて飽和食塩水
で洗浄した。硫酸マグネシウムにより乾燥後、自然ろ過、濃縮し、得られた白色固体をシ
リカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製したところ白
色粉末状固体を12.00g、収率59%で得た。核磁気共鳴法(1H−NMR)によっ
て、この白色粉末状固体がN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアセトアニリドである
ことを確認した。
【0115】
この化合物の1H−NMRを次に示す。
1H−NMR(300 MHz,CDCl3)δppm:7.36−7.23(m, 9H
),7.12−7.03(m,10H),2.07(s,3H)
【0116】
また、N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアセトアニリドの合成スキーム(c−2
)を次に示す。
【0117】
【化15】

【0118】
500mlナスフラスコに、合成したN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアセトア
ニリド20.00g(0.053mol)、40%水酸化ナトリウム水溶液100g、テ
トラヒドロフラン50ml、エタノール50mlを入れ空気中で2時間還流した。反応終
了後、室温にさましてから水酸化ナトリウム水溶液を除去した。有機層を水で2回洗浄し
、水層をクロロホルムで2回抽出し、有機層とあわせて飽和食塩水で洗浄した。飽硫酸マ
グネシウムにより乾燥後、自然ろ過、濃縮し、得られた無色固体を酢酸エチル、ヘキサン
により再結晶したところ無色粉末状固体を14.69g、収率83%で得た。核磁気共鳴
法(1H−NMR)によって、この無色粉末状固体がN−(4−ジフェニルアミノ)フェ
ニルアニリンであることを確認した。
【0119】
この化合物の1H−NMRを次に示す。
1H−NMR (300MHz,CDCl3)δppm:7.30−7.20(m, 5H
),7.08−6.87(m,14H),5.61(s,1H)
【0120】
また、N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの合成スキーム(c−3)を次
に示す。
【0121】
【化16】

【0122】
[ステップ3]
構造式(6)で表される9,10−ビス{4−[N−(4−ジフェニルアミノ)フェニ
ル−N−フェニル]アミノフェニル}−2−tert−ブチルアントラセンの合成方法に
ついて説明する。
【0123】
200ml三口フラスコに、9,10−ビス(4−ブロモフェニル)−2−tert−
ブチルアントラセン2.00g(0.0037mol)、N−(4−ジフェニルアミノ)
フェニルアニリン2.61g(0.0078mol)、ビスジベンジリデンアセトンパラ
ジウム428 mg(0.77mmol)、tert−ブトキシナトリウム 2.00g
(0.021mol)を入れ、系内を窒素気流下にした後、脱水トルエン20mlとトリ
−tert−ブチルホスフィン10%ヘキサン溶液4.0 ml を加え、80℃で8時
間攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷まし、反応溶液を水で二回洗浄後、水層
をクロロホルムで2回抽出し、有機層と合わせて飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム
で乾燥した。自然ろ過後濃縮し、得られた褐色オイル状物をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)により精製した後、ジクロロメタン、ヘキサンによ
り再結晶したところ黄色粉末状固体を1.14g収率29%で得た(合成スキーム(d−
1))。核磁気共鳴法(1H−NMR)によって、この黄色粉末状固体が9,10−ビス
{4−[N−(4−ジフェニルアミノ)フェニル−N−フェニル]アミノフェニル}−2
−tert−ブチルアントラセン(略称:DPABPA)であることを確認した。
【0124】
この化合物の1H−NMRは次のようであった。
1H−NMR (300 MHz,CDCl3)δ ppm:7.89−7.81(m,2
H),7.78(d,1H,J=9.3Hz),7.66 (d, 2H,J=1.8H
z),7.48(d,d,1H,J=9.3 Hz), 7.38−7.24(m,25
H),7.17−7.13(m,12H),7.08−6.98(m,10H),1.3
0(s,9H)
【0125】
また、DPABPAの合成スキーム(d−1)を次に示す。
【0126】
【化17】

【0127】
また、DPABPAの単膜の吸収スペクトルを図9に示す。図9において横軸は波長(
nm)、縦軸は吸光度(単位なし)を表す。また、DPABPAの単膜を403nmで励
起したときの発光スペクトルを図10に示す。図10において横軸は波長(nm)、縦軸
は発光強度(任意単位)を表す。また、図10から、DPABPAの単膜は494nmに
ピークを有する青色系発光を示すことが分かる。
【0128】
また、サイクリックボルタンメトリ(CV)により、DPABPAが酸化に対して安定
かどうかを調べた。なお測定には、ビー・エー・エス製、型番:ALSモデル600A電
気化学アナライザーを用いた。
【0129】
CV測定において、支持電解質としては過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウム(n
−Bu4NClO4)を、溶媒としてはジメチルホルムアミド(DMF)をそれぞれ用いた
。また、作用電極としてはPt電極を、補助電極としてはPt電極を、基準電極としては
Ag/Ag+電極をそれぞれ用いた。CV測定のスキャン速度は0.025V/sに設定
し、Ag/Ag+電極に対する作用電極の電位を0から0.4Vまで変化させる走査と、
0.4Vから0Vまで戻す走査とを1サイクルとした一連の操作を500サイクル行った

【0130】
結果を図11に示す。なお、図11において横軸は、Ag/Ag+電極に対する電位(
V)を、縦軸は電流値(A)を表している。 図11から、酸化電位は0.24V(vs
.Ag/Ag+電極)であることがわかる。また、500サイクルもの操作を繰り返して
いるにもかかわらず、図11のCV曲線のピーク位置やピーク強度にほとんど変化が見ら
れない。このことから、本発明のDPABPAは酸化に対して極めて安定であることがわ
かった。
【実施例2】
【0131】
本実施例では、構造式(6)で表される9,10−ビス{4−[N−(4−ジフェニル
アミノ)フェニル−N−フェニル]アミノフェニル}−2−tert−ブチルアントラセ
ン(略称:DPABPA)を用いた発光素子の作製例について図2を用いて説明する。
【0132】
ガラス基板701上に、シリコンを含有したインジウム錫酸化物を、スパッタリング法
によって成膜し、第1の電極702を形成した。なお、膜圧は110nmとなるようにし
た。
【0133】
次に、第1の電極702の上に、DNTPDを、真空蒸着法によって成膜し、DNTP
Dから成る層703を形成した。なお、膜厚は30nmとなるようにした。
【0134】
次に、DNTPDから成る層703上に、α−NPDを、真空蒸着法によって成膜し、
α−NPDから成る層704を形成した。なお、膜厚は30nmとなるようにした。
【0135】
次にα−NPDから成る層704の上に、t−BuDNAと構造式(6)で表されるD
PABPAとを、共蒸着法によって成膜し、t−BuDNAとDPABPAとを含む層7
05を形成した。なお、t−BuDNAは95質量%、DPABPAは5質量%含まれる
ようにした。これによって、DPABPAはt−BuDNAの中にゲストとして分散され
た状態となる。また、膜厚は、40nmとなるようにした。なお、共蒸着法とは、複数の
蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
【0136】
次に、t−BuDNAとDPABPAとを含む層705の上に、Alq3を、真空蒸着
法によって成膜し、Alq3から成る層706を形成した。なお、膜厚は20nmと成る
ようにした。
【0137】
次に、Alq3から成る層706の上に、弗化カルシウムを、真空蒸着法によって成膜
し、弗化カルシウムから成る層707を形成した。なお、膜厚は1nmとなるようにした

【0138】
次に、弗化カルシウムから成る層707の上に、アルミニウムを、真空蒸着法によって
成膜し、第2の電極708を形成した。
【0139】
以上のようにして発光素子を作製することで、DPABPAからの発光を得られる発光
素子を得ることができる。
【0140】
また、以上のようにして作製した発光素子において第1の電極702と第2の電極70
8とに電圧を印加して電流を流すと、DPABPAが発光する。このとき、第1の電極7
02は陽極として、第2の電極708は陰極として機能する。また、DNTPDから成る
層703は正孔注入層として、α−NPDから成る層704は正孔輸送層として、t−B
uDNAとDPABPAとを含む層705は発光層として、Alq3から成る層706は
電子輸送層として、弗化カルシウムから成る層707は電子注入層として機能する。
【0141】
さらに、上記の様にして作製した発光素子を封止した。なお、封止は、グローブボック
ス内において、窒素雰囲気下で行った。
【0142】
そして、封止した発光素子を駆動させて、初期状態における密度−輝度特性、電圧−輝
度特性、輝度−電流効率特性について調べた。なお、測定は25℃となるように保った雰
囲気下で行った。
【0143】
図12に電流密度−輝度特性を、図13に電圧−輝度特性を、図14に輝度−電流効率
特性を示す。なお、図12において、横軸は電流密度を、縦軸は輝度を表す。また、図1
3において、横軸は電圧を、縦軸は輝度を表す。また、図14において、横軸は輝度を、
縦軸は電流効率を表す。
【0144】
図13の電圧−輝度特性から、本実施例の発光素子は、6.6Vの電圧を印加したとき
に、290cd/m2の輝度で発光することが分かった。また、6.6Vの電圧を印加し
たときの発光効率は8.2cd/Aであることが分かった。
【0145】
また、発光スペクトルは、486nmにピークを有するものであった。また、CIE色
度座標は(x,y)=(0.19,0.37)であった。
【0146】
以上のような初期特性を有する本実施例の発光素子に対し、定電流駆動による連続点灯
試験を行った。初期状態において290cd/m2の輝度で発光するために必要な電流密
度(3.54mA/cm2)の電流を一定時間流し続け、輝度の経持変化を調べた。その
結果、600時間経過時に於ける輝度は、初期状態における輝度の86%であることが分
かった。このことから、本実施例の発光素子は、発光時間に伴う輝度の減少が小さく、素
子寿命が良好であるということが分かった。
【0147】
連続点灯試験の測定結果を図15に示す。図15において、横軸は初期状態からの経過
時間(hour)、縦軸は初期輝度を100としたときの初期輝度に対する輝度の相対値
(任意単位)を表す。
【符号の説明】
【0148】
101 第1の電極
102 第2の電極
113 発光層
112 正孔輸送層
114 電子輸送層
111 正孔注入層
115 電子注入層
114 電子輸送層
6500 基板
6503 FPC
6504 プリント配線基盤(PWB)
6511 画素部
6512 ソース信号線駆動回路
6513 書込用ゲート信号線駆動回路
6514 消去用ゲート信号線駆動回路
901 第1のトランジスタ
902 第2のトランジスタ
903 発光素子
911 ゲート信号線
912 ソース信号線
913 書込用ゲート信号線駆動回路
914 消去用ゲート信号線駆動回路
915 ソース信号線駆動回路
916 電源
917 電流供給線
918 スイッチ
919 スイッチ
920 スイッチ
1001 第1のトランジスタ
1002 第2のトランジスタ
1003 ゲート信号線
1004 ソース信号線
1005 電流供給線
1006 電極
501 サブフレーム
502 サブフレーム
503 サブフレーム
504 サブフレーム
501a 書き込み期間
501b 保持期間
502a 書き込み期間
502b 保持期間
503a 書き込み期間
503b 保持期間
504a 書き込み期間
504b 保持期間
504c 消去期間
504d 非発光期間
10 基板
11 トランジスタ
12 発光素子
13 第1の電極
14 第2の電極
15 発光層
16 第1層間絶縁膜
16a、16b、16c 第1層間絶縁膜
17 配線
18 隔壁層
19 第2層間絶縁膜
19a、19b 第2層間絶縁膜
5521 本体
5522 筐体
5523 表示部
5524 キーボード
5551 表示部
5552 本体
5553 アンテナ
5554 音声出力部
5555 音声入力部
5556 操作スイッチ
5531 表示部
5532 筐体
5533 スピーカー
701 基板
702 第1の電極
703 層
704 層
705 層
706 層
707 層
708 第2の電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)で表されるアントラセン誘導体。
【化01】

【化02】

(式中、R〜R、R〜Rは、それぞれ独立に、水素、または炭素数1〜4のアルキル基、または構造式(2)で表される基のいずれかを表す。また、R、R、R、R10は、それぞれ独立に、水素、または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−72146(P2012−72146A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228820(P2011−228820)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【分割の表示】特願2005−144806(P2005−144806)の分割
【原出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】