説明

アーケード型ビデオゲーム機

【課題】協力プレイの出来るアーケード型ビデオゲーム機を提供する。
【解決手段】ビデオモニタ3に表示させたゲーム画像をメインプレイヤに見せながら操作させるメインゲーム操作手段5を有し、メインプレイヤのプレイをサブプレイヤに補助させることによって協力プレイが可能なアーケード型ビデオゲーム機1であって、メインプレイヤがプレイ中に操作不可能な位置にあり、かつビデオモニタ3の視野角範囲内に設けられることでサブプレイヤがビデオモニタ3を見ながら操作できる位置に設けられた、サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段7及びコイン投入手段6と、ゲームプログラム中の所定のパラメータ値に基づいてゲーム処理を制御するゲーム制御部とを有し、ゲーム制御部は、コイン投入手段6によってコイン投入が検出された場合には、サブゲーム操作手段7の操作タイミングにかかわらず、メインプレイヤが有利になるように所定のパラメータを変更する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来からアミューズメントパークなどには、複数のプレイヤが対戦若しくは協力してプレイすることの出来るアーケード型ビデオゲーム機がよく知られている。特許文献1には、複数のプレイヤが協力してキャラクタカード対戦をするためのアーケード型ビデオゲーム機が開示されている。また、特許文献2には、対戦型として複数のプレイヤに模擬的なカーレースをさせるためのアーケード型ビデオゲーム機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2010−068869号公報
【特許文献1】特開平6−296754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来では、協力型であっても対戦型であっても、一方のプレイヤのレベルが未熟であり他方のプレイヤのレベルと差がある場合には、例えば、協力型では却って他方のプレイヤの足を引っ張ることになってしまうし、一方、対戦型では勝負結果に差がつきすぎてしまい、何れにしても盛り上がりに欠けてしまうという問題がある。
【0004】
このように、従来のアーケード型ビデオゲーム機は、レベルの違うプレイヤ同士に対してユーザフレンドリーとはいえない構成になっているため、そのようなユーザが積極的に複数プレイ可能なアーケード型ビデオゲーム機を利用することが困難になっている。
【0005】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、レベルの違うプレイヤ同士であっても、一方のプレイヤのレベルに関係なく、他方のプレイヤが楽しんでプレイすることが出来るアーケード型ビデオゲーム機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、この発明の第1の主要な観点によれば、ビデオモニタに表示させたゲーム画像をメインプレイヤに見せながら操作させるメインゲーム操作手段を有し、前記メインプレイヤのプレイをサブプレイヤに補助させることによって協力プレイが可能なアーケード型ビデオゲーム機であって、前記メインゲーム操作手段とは所定距離を有して設けられることで前記メインプレイヤがプレイ中に操作不可能な位置にあり、かつ前記ビデオモニタの視野角範囲内に設けられることで前記サブプレイヤが前記ビデオモニタを見ながら操作できる位置に設けられた、前記サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段及びコイン投入手段と、ゲームプログラム中の所定のパラメータ値に基づいてゲーム処理を制御するゲーム制御部とを有し、前記ゲーム制御部は、前記サブゲーム操作手段によって前記サブプレイヤによる所定のタイミングでの操作が検出された場合には、その操作タイミングに応じて前記メインプレイヤが有利になるように前記ゲームプログラムの所定のパラメータを変更し、前記コイン投入手段によってコイン投入が検出された場合には、前記サブゲーム操作手段の操作タイミングにかかわらず、前記メインプレイヤが有利になるように前記所定のパラメータを変更することを特徴とすることを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機が提供される。
【0007】
この発明の1の実施形態によれば、前記コイン投入手段は、所定期間内に投入されたコインの金額をカウントする金額カウント手段をさらに有するものであり、前記制御部は、前記金額カウント手段によってカウントされた金額に応じて、前記サブゲーム操作手段の操作タイミングにかかわらず、前記メインプレイヤが有利になるように前記所定のパラメータを変更することが望ましい。
【0008】
また、別の1の実施形態によれば、前記サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段及びコイン投入手段は、前記メインプレイヤが位置するための操作スペースから所定距離離れた後方に設置されているものであることを特徴とすることがさらに望ましい。
【0009】
さらなる別の1の実施形態によれば、請求項3に記載のアーケード型ビデオゲーム機において、前記サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段及びコイン投入手段は、前記操作スペースが設置された位置とは、前記ビデオモニタに向かって上方向若しくは左右方向に所定距離ずれて設置されていることで、前記メインプレイヤの位置によって前記サブプレイヤの視界を遮らせることなく前記ビデオモニタを前記サブプレイヤに見させるものであることが好ましい。
【0010】
なお、この発明の他の特徴と顕著な効果は、次の発明の実施の形態の項と添付した図面とによって、より明確に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、この発明の一実施形態におけるアーケード型ビデオゲーム機の全体図である。
【図2】図2は、この発明の一実施形態におけるゲーム制御部の機能ブロック図である。
【図3】図3は、この発明の一実施形態におけるフローチャートである。
【図4】図4は、この発明の一実施形態における全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、この発明の一実施形態に係るアーケード型ビデオゲーム機1の外観を示したものである。このゲーム機1は、筺体2がレーシングカーのコックピットを模して形成されており、ビデオモニタ3に表示させたゲーム画像をメインプレイヤ(例えば子ども)が遊戯席8に座った状態でメイン操作手段5を操作してプレイできるように構成されている。そして、このメインプレイヤの背後にサブプレイヤ(例えば父親)が立った状態で、メインプレイヤの視界に入ることなく、サブゲーム操作手段7及びコイン投入手段6を操作することで、そのプレイを補助することができるように構成されている。
【0014】
具体的な構成としては、このアーケード型ビデオゲーム機1は、筐体2と、この筐体2に設けられ所定のゲーム画像を表示するためのビデオモニタ3と、ゲームプレイ開始のために課金を受け付ける課金手段4(本実施形態ではコイン投入タイプ)と、メインプレイヤの操作を受け付けるメインゲーム用操作手段5(本実施形態ではハンドルタイプ)と、ゲームプレイ中にサブプレイヤからのコイン投入を受け付けるコイン投入手段6と、ゲームプレイ中にサブプレイヤからの所定の操作を受け付けるサブゲーム操作手段7(本実施形態ではボタンタイプ)と、これらコイン投入手段6及びサブゲーム操作手段7を保持する保持部10と、メインプレイヤが位置するための遊技席8と、所定の効果音等を報知するためのスピーカ9と、を有している。また、図示しないが前記コイン投入手段6には、投入されたコイン枚数をカウントするカウント手段を有している。
【0015】
ここで、前記サブゲーム操作手段7及び前記コイン投入手段6は、メインプレイヤが位置する前記遊技席8から所定距離離れた後方に位置して設けられている。本実施形態では、図1に示したように、前記サブゲーム操作手段7及び前記コイン投入手段6は、前記ビデオモニタ3に向かって位置するメインプレイヤの背後になるように位置して設置されている。すなわち、このことにより、前記サブゲーム操作手段7及び前記コイン投入手段6はメインプレイヤの手がプレイ中には届かないようになっているものである。
【0016】
ここで、前記サブゲーム操作手段7及び前記コイン投入手段6は、前記遊技席8の後方かつ前記ビデオモニタ3の視野角範囲内の位置にあれば、前記遊技席とは上方向若しくは左右方向に所定距離ずれて設置されていてもよい。すなわちこのような構成にすることにより、メインプレイヤの位置とサブプレイヤの位置とが前記ビデオモニタ3に向かってずれた状態になるので、サブプレイヤの視界がメインプレイヤの位置によって遮られることないプレイ空間を提供することが可能となる。
【0017】
また、本実施形態では、前記サブゲーム操作手段7及び前記コイン投入手段6は、上下左右方向に移動可能に構成されサブプレイヤにその位置を適宜調節させることが可能となっている。具体的な構成は、図示しないが、例えば、前記サブゲーム操作手段7及び前記コイン投入手段6を保持する前記保持部10の内部には、前記筐体2の底板に固定され上下及び左右方向に延びたガイドレール(図示せず)と、このガイドレール上を前記保持部10が駆動するための各駆動モータ(図示せず)と、前記駆動モータを制御するモータ制御部と、プレイヤの操作を受け付けるモータ操作部とを有して、前記モータ操作部による操作信号を前記モータ制御部が受け付けることによって、これに基づき前記モータ制御部が前記保持部10をXY方向の所定の位置に移動させるようにしてもよい。このことにより、メインプレイヤより後方に位置するサブプレイヤは、ビデオモニタから視線を外すことなく当該メインプレイヤの操作を確認させる位置まで、前記保持部10を移動させることが出来るようになるので、当該サブプレイヤは、メインプレイヤの操作に応じたタイミングに合わせて協力プレイをすることが可能となる。
【0018】
図4は、この発明に係るアーケード型ビデオゲーム機1の全体的な機能ブロック図を概略的に示したものである。この図4に示すように、このアーケード型ビデオゲーム機1は、ゲームを制御するゲーム制御部15を有し、このゲーム制御部15には、入力手段として前記課金手段4、前記メインゲーム操作手段1、前記サブゲーム操作手段7、前記コイン投入手段6(カウント手段)が、また、出力手段として前記ビデオモニタ3及び前記スピーカ9がそれぞれ電気的に接続されて構成されている。
【0019】
図2は、前記ゲーム制御部15の機能ブロック図を示したものである。この図2に示すように、前記ゲーム制御部15は、RAM等のメモリ16、CPU17、前記入力手段が接続される入力インターフェース18及び前記出力手段が接続される出力インターフェース19がそれぞれ接続されてなるバス1に、データ記憶部20及び制御プログラム格納部21が更に接続されてなる。
【0020】
前記データ記憶部20には、ゲーム処理に必要なゲームデータが格納されている。具体的には、このゲームデータは、ゲームシーケンスデータやゲームBGMデータの他、ゲームに登場させるキャラクタ(例えば人や乗り物など)の基本的な能力値(例えば戦闘能力やスピードのレベル)を数値で表した基本パラメータ35を有している。
【0021】
また、このゲームデータ22には、前記基本パラメータ35を変更させるための補正値A及び補正値B(符号は省略する)が含まれている。前記補正値Aは、例えば、前記基本パラメータ35を10%増加させる補正値であり、一方、補正値Bは、前記基本パラメータ35を20%増加させる補正値である(この補正値Bについては変形例として後述する)。一般に、パラメータが増加すればメインプレイヤにより有利になるようにゲーム進行が補正され、パラメータを減少させればメインプレイヤにより不利になるようにゲーム進行部25によるゲーム進行が補正されるようになっている。
ここで、前記補正値A及びBは、予め設定された所定のコイン枚数に関連付けられて格納されている(例えば、補正値Aについては1枚、補正値Bについては2枚)。なお、図示しないが補正値Cとして前記基本パラメータを10%減少させるような補正値を有していても良い。また、コイン枚数は、補正値の大きさではなく、補正の継続時間に関連付けられていても良い。
【0022】
前記プログラム制御部21は、ゲーム処理を統括的に実行するゲーム進行部25と、前記メインゲーム操作手段5からの操作を受け付けるメインゲーム操作受付部26と、前記サブゲーム操作手段7からの操作を受け付けるサブゲーム操作受付部27と、前記サブゲーム操作受付部27によって受付けられた前記操作のタイミングが予め設定された所定のタイミングであるか否かを判別して、タイミングが適正である場合はタイミング成功情報を生成して後述するパラメータ変更手段30に送信するタイミング判定部28と、前記コイン投入手段6から送信されたコイン枚数情報を受け付けるコイン投入受付部29と、前記基本パラメータを変更するパラメータ変更部30とを有している。
【0023】
なお、前記予め設定された操作タイミングとは、例えば、前記メインゲーム操作手段5であるハンドルを1回転したことを前記メインゲーム操作受付部26が受付けてから所定期間内(例えば0.5秒以内)である。すなわち、この場合、前記所定期間内に、前記サブゲーム操作手段7であるボタンが押下されたことを前記サブゲーム操作受付部27が受付けた場合には、前記タイミング判定部28は、サブゲーム操作が成功したと判定してタイミング成功情報を生成して前記パラメータ変更部30に送信するようになっている。上記所定期間等のタイミング条件については、ゲーム場面に応じて複数の条件が各場面に関連付けられてメモリに格納されていることが望ましい。
また、このタイミング判定部18は、ゲーム進行中にゲーム画面中の視覚信号若しくはスピーカーから音声信号で所定のタイミングをサブプレイヤに通知するようにしても良く、その場合その通知から所定期間内であればサブゲーム操作が成功したと判定してタイミング成功情報を生成して前記パラメータ変更部30に送信するようになっていても良い。この場合、ゲームの進行と通知信号の発生タイミング・信号の種類とを関連付ける情報をメモリ中に格納しておくことが好ましい。
【0024】
前記制御プログラム格納部21及びデータ記憶部20は、実際にはハードディスクや半導体メモリ等のハードウエアであり、また、前記各構成要素は実際にはコンピュータソフトウエアプログラムであり、そして、前記CPU17によって適宜メモリ16上に呼び出され実行されることで、本発明の各構成用として機能するようになっている。
【0025】
以下、この発明のさらに詳しい構成及び動作を、図3のフローチャートを参照して説明する。ここで、図3中、S1〜11の各符号は、以下の説明中のステップS1〜11にそれぞれ対応している。
【0026】
まず最初に、前記プレイ開始用の課金手段4によって課金が受け付けられると(S1のYES)、前記ゲーム進行部25は、前記データ記憶部20から前記ゲームシーケンスデータを読み出しこれに基づきゲーム処理を開始する(S2)。そして、前記コイン投入受付部29は、前記ゲーム進行部25からの指示により、前記コイン投入手段6からのコイン枚数情報の受け付けを開始する(S3)。なお、このとき、前記ゲーム制御部15は、前記ビデオモニタ3上にコイン投入を促すような表示をしてもよい。
【0027】
次に、前記コイン投入受付部29は、前記コイン投入手段6から送信されたコイン枚数情報が予め設定された所定枚数(例えば1枚)であった場合には、(S4のYES)図示しない記憶部に格納されたコイン投入フラグをONにする(S5)。
【0028】
そして、前記サブゲーム操作受付部27は、前記ゲーム進行部25からの指示によって所定のゲーム進行具合になると前記サブゲーム操作手段7からの操作信号の受付を開始する(S6)。なお、このとき、前記ゲーム制御部15は、前記ビデオモニタ3上にゲーム操作を促すような表示をさせてもよい。
【0029】
次に、前記パラメータ変更部30は、前記記憶部を検索し前記コイン投入フラグがONであったならば(S7のYES)、前記データ記憶部20から前記基本パラメータ35を読み出すと共に、前記受付けた枚数(1枚)に関連付けられた補正値Aを前記データ記憶部20から読み出し、前記読み出した基本パラメータ35に前記補正値Aを適用させ新たなパラメータ(以下「新パラメータ」と称する)を算出して前記記憶部に格納する(S10)。なお、このとき、前記サブゲーム操作受付部27は、前記サブゲーム操作手段7からの操作信号を全て無視するようにしてもよい。
【0030】
次に、前記ゲーム進行部25は、前記格納された新パラメータを適宜読み出しこれに基づきゲーム処理を実行する。すなわち、この場合、サブゲーム操作手段7によらずともゲームに登場させるキャラクタの能力値が増加したことでプレイヤが有利になるようにゲームが進むようになる。
【0031】
一方、前記コイン投入受付部29がコイン枚数情報を受け付けていない場合(S4のNO)、前記サブゲーム操作受付部27が前記サブゲーム操作手段7からの操作情報を受付けると(S8のYES)、前記タイミング判定部28は、前記サブゲーム操作受付部27によって受付けられた前記操作のタイミングが予め設定された所定のタイミングであるか否かを判別する(S9)。
【0032】
具体的には、本実施形態では、まず、前記メインゲーム操作受付部26が、前記メインゲーム操作手段5であるハンドルが1回転されたことを受付けると、次に、前記タイミング判定部28は、前記サブゲーム操作受付部27によって受付けられた、前記サブゲーム操作手段7であるボタンが押下されたタイミングが、例えば、前記ハンドルが1回転されてから所定期間内(例えば0.5秒以内)か否かを判別する。また、ゲーム進行中に、このタイミング判定部28が、視覚若しくは音声信号でボタン押下タイミングを通知し、前記サブゲーム操作手段7であるボタンが押下されたタイミングが、上記通知から所定期間内(例えば0.5秒以内)か否かを判別する。
【0033】
次に、前記タイミング判定部28は、前記タイミングが適正であった場合には(S9のYES)、タイミング成功情報を前記パラメータ変更部30に送信する。そして、前記パラメータ変更部30は、前記タイミング成功情報を受付けると、前記データ記憶部20から基本パラメータ35を読み出すと共に、前記補正値Aを前記データ記憶部20から読み出し、前記読み出した基本パラメータ35に前記補正値Aを適用させ新たなパラメータ(新パラメータ)を算出して前記記憶部に格納する(S10)。
【0034】
その後のステップは、前記コイン投入を受付けた場合と同様である。すなわち、前記ゲーム進行部25は、前記格納された新パラメータを適宜読み出しこれに基づきゲーム処理を実行する。この場合、前記コイン投入を受け付た場合と同様に、パラメータに補正がかけられることでプレイヤが有利になるようにゲームが進むようになる。なお、ゲーム進行に連れて前記ステップ3からステップ10を繰り返すことで前記新パラメータに補正値Aを適用させることで段階的にパラメータを更新させていくようにしてもよい。また、コインの枚数に応じて補正値Aの適用を継続する時間を次第に伸ばすようにしても良い。
【0035】
なお、この発明は、前記一実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
【0036】
例えば、前記補正値Aはコイン1枚に関連付けられていたが、受付けたコイン枚数に対応して、さらにプレイヤに有利になるように、ゲーム処理を施しても良い。例えば、図2に示したように、前記データ記憶部20には、コイン枚数1に補正値A(基本パラメータが10%増加)、コイン枚数2枚に補正値B(基本パラメータが20%増加)を対応付けて格納しておく。そして、前記コイン投入受付部29がコイン2枚を受け付けた場合には、前記コイン投入受付部29は、図示しないコイン2枚用のコイン投入フラグをONにする。
【0037】
そして、前記パラメータ変更部30は、前記記憶部を検索し、前記コイン2枚用のコイン投入フラグがONであったならば、前記データ記憶部20から基本パラメータ35を読み出すと共に補正値Bを読み出す。そして、前記パラメータ変更部30は、前記基本パラメータ35に前記補正値Bを適用させ新たなパラメータ(以下「新パラメータB」と称する)を算出して前記記憶部に格納する(S8)。
【0038】
前記ゲーム進行部25は、前記記憶部1から前記新パラメータBを適宜読み出し、これに基づきゲーム処理を実行する。すなわち、この場合、ゲームに登場させるキャラクタの能力値が更に増加したことでプレイヤが更に有利になるようにゲームが進むようになる。なお、メダル枚数と補正値との関係は適宜設計が可能である。
【0039】
また、前記の説明は、協力プレイを想定したアーケード型ビデオゲーム機の構成を示したが、対戦型のアーケード型ビデオゲーム機に適用することも勿論可能である。
【符号の説明】
【0040】
1…アーケード型ビデオゲーム機
2…筐体
3…ビデオモニタ
4…課金手段
5…メインゲーム操作手段
6…コイン投入手段
7…サブゲーム操作手段
8…遊技席
9…スピーカ
10…保持部
15…ゲーム制御部
16…メモリ
17…CPU
18…入力インタフェース
19…出力インターフェース
20…データ記憶部
21…制御プログラム格納部
22…ゲームデータ
25…ゲーム進行部
26…メインゲーム操作受付部
27…サブゲーム操作受付部
28…タイミング判定部
29…コイン投入受付部
30…パラメータ変更手段
35…基本パラメータ
36…補正値A、B

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオモニタに表示させたゲーム画像をメインプレイヤに見せながら操作させるメインゲーム操作手段を有し、前記メインプレイヤのプレイをサブプレイヤに補助させることによって協力プレイが可能なアーケード型ビデオゲーム機であって、
前記メインゲーム操作手段とは所定距離を有して設けられることで前記メインプレイヤがプレイ中に操作不可能な位置にあり、かつ前記ビデオモニタの視野角範囲内に設けられることで前記サブプレイヤが前記ビデオモニタを見ながら操作できる位置に設けられた、前記サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段及びコイン投入手段と、
ゲームプログラムを所定のパラメータ値に基づいて実行することで、上記ビデオモニタ上で上記メインゲーム操作手段及びサブゲーム手段の操作に応じたゲーム進行を行わせるゲーム制御部と
を有し、
前記ゲーム制御部は、
前記サブゲーム操作手段が、前記メインプレイヤによるメインゲーム操作手段の操作中に所定のタイミングで操作された場合には、その操作タイミングに応じて前記パラメータ値をメインプレイヤが有利な値になるように変更し、
前記コイン投入手段からのコイン投入が、前記メインプレイヤによるメインゲーム操作手段の操作中に検出された場合には、前記サブゲーム操作手段の操作タイミングにかかわらず、前記パラメータ値を前記メインプレイヤが有利な値になるように変更する
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。
【請求項2】
ビデオモニタに表示させたゲーム画像をメインプレイヤに見せながら操作させるメインゲーム操作手段を有し、前記メインプレイヤのプレイをサブプレイヤに補助させることによって協力プレイが可能なアーケード型ビデオゲーム機であって、
前記メインゲーム操作手段とは所定距離を有して設けられることで前記メインプレイヤがプレイ中に操作不可能な位置にあり、かつ前記ビデオモニタの視野角範囲内に設けられることで前記サブプレイヤが前記ビデオモニタを見ながら操作できる位置に設けられた、前記サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段と、
ゲームプログラムを所定のパラメータ値に基づいて実行することで、上記ビデオモニタ上で上記メインゲーム操作手段及びサブゲーム手段の操作に応じたゲーム進行を行わせるゲーム制御部と
を有し、
前記ゲーム制御部は、
前記サブゲーム操作手段が、前記メインプレイヤによるメインゲーム操作手段の操作中に所定のタイミングで操作された場合には、その操作タイミングに応じて前記パラメータ値をメインプレイヤが有利な値になるように変更する
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。
【請求項3】
請求項2記載のアーケード型ビデオゲーム機において、
さらに、
前記メインゲーム操作手段とは所定距離を有して設けられることで前記メインプレイヤがプレイ中に操作不可能な位置にあり、かつ前記ビデオモニタの視野角範囲内に設けられることで前記サブプレイヤが前記ビデオモニタを見ながら操作できる位置に設けられた、前記サブプレイヤ用のコイン投入手段を有し、
前記ゲーム制御部は、
さらに、前記コイン投入手段からのコイン投入が、前記メインプレイヤによるメインゲーム操作手段の操作中に検出された場合には、前記サブゲーム操作手段の操作タイミングにかかわらず、前記パラメータ値を前記メインプレイヤが有利な値になるように変更する
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。
【請求項4】
ビデオモニタに表示させたゲーム画像をメインプレイヤに見せながら操作させるメインゲーム操作手段を有し、前記メインプレイヤのプレイをサブプレイヤに補助させることによって協力プレイが可能なアーケード型ビデオゲーム機であって、
前記メインゲーム操作手段とは所定距離を有して設けられることで前記メインプレイヤがプレイ中に操作不可能な位置にあり、かつ前記ビデオモニタの視野角範囲内に設けられることで前記サブプレイヤが前記ビデオモニタを見ながら操作できる位置に設けられた、前記サブプレイヤ用のコイン投入手段と、
ゲームプログラムを所定のパラメータ値に基づいて実行することで、上記ビデオモニタ上で上記メインゲーム操作手段及びサブゲーム手段の操作に応じたゲーム進行を行わせるゲーム制御部と
を有し、
前記ゲーム制御部は、
前記コイン投入手段からのコイン投入が、前記メインプレイヤによるメインゲーム操作手段の操作中に検出された場合には、前記パラメータ値を前記メインプレイヤが有利な値になるように変更する
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。
【請求項5】
請求項4記載のアーケード型ビデオゲーム機において、
さらに、前記メインゲーム操作手段とは所定距離を有して設けられることで前記メインプレイヤがプレイ中に操作不可能な位置にあり、かつ前記ビデオモニタの視野角範囲内に設けられることで前記サブプレイヤが前記ビデオモニタを見ながら操作できる位置に設けられた、前記サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段を有し、
前記ゲーム制御部は、
前記サブゲーム操作手段が、前記メインプレイヤによるメインゲーム操作手段の操作中に所定のタイミングで操作された場合には、その操作タイミングに応じて前記パラメータ値をメインプレイヤが有利な値になるように変更する
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。
【請求項6】
請求項1、3及び4に記載のアーケード型ビデオゲーム機において、
前記コイン投入手段は、
所定期間内に投入されたコインの金額をカウントする金額カウント手段をさらに有するものであり、
前記制御部は、前記金額カウント手段によるカウント数に応じて、前記メインプレイヤが有利になるようにパラメータ値を変更する時間を決定するものである
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。
【請求項7】
請求項1、3,5に記載のアーケード型ビデオゲーム機において、
前記サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段及びコイン投入手段は、
前記メインプレイヤが位置するための操作スペースから所定距離離れた後方に設置されているものである
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。
【請求項8】
請求項7に記載のアーケード型ビデオゲーム機において、
前記サブプレイヤ用のサブゲーム操作手段及びコイン投入手段は、
前記操作スペースが設置された位置とは、前記ビデオモニタに向かって上方向若しくは左右方向に所定距離ずれて設置されていることで、前記メインプレイヤの位置によって前記サブプレイヤの視界を遮らせることなく前記ビデオモニタを前記サブプレイヤに見させるものである
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。
【請求項9】
請求項1、2,4に記載のビデオゲーム機において、
サブプレイヤに所定の前記タイミングを知らせるための視覚信号、音声信号その他の信号をサブプレイヤに認識可能に発生させるタイミング発生手段をさらに有する
ことを特徴とするアーケード型ビデオゲーム機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−45123(P2012−45123A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188972(P2010−188972)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】