説明

イオン検出方法、イオン検出装置及びそれを用いた空気調和機

【課題】簡単な構成で安全にイオンを検出できるイオン検出方法及びイオン検出装置を提供する。
【解決手段】pHに応じて発色の異なるフェノールフタレイン等の呈色試薬を含浸するとともに少なくとも一面の塗布面12aに炭酸ナトリウム等の金属アルカリ塩を塗布した検出片12を備え、正イオンの接触による塗布面12aの変色によって正イオンを検出した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大気中のイオンを検出するイオン検出方法、イオン検出装置及びそれを用いた空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはイオン発生装置を備えた空気調和機が開示される。この空気調和機はイオン発生装置で発生した正イオンと負イオンとを含む気流を吹出口から室内に送出し、室内の殺菌を行う。この時、イオンを目視できないため、イオン発生装置の故障等によってイオンの送出が停止された場合であっても使用者が故障を判別することができない。このため、イオンを検出するイオン検出装置を設けることによってイオンが送出されているか否かを使用者が判別することができる。
【0003】
非特許文献1や特許文献2にはゲルディエン法(Gerdien Condenser)によってイオンを検出するイオン検出装置が開示される。このイオン検出装置は電界を加えた二重円筒や平行平板に送り込む気中のイオンを電気的に捕らえて検出する。
【0004】
また、特許文献3、4には微粒子にレーザ光を照射し、その散乱光を観測して微粒子を検知する方法が開示される。特許文献5には大気を吸引して透明部材に気中の微粒子を付着させ、その透明部材に垂直に入射させたレーザ光の透過率を監視して微粒子を検知する方法が開示される。これらの装置を用いてイオンを検出することが可能である。
【0005】
また、非特許文献2、3には、無機・有機の赤外活性種の化学組成分析に用いられる赤外分光法によるイオンの検知装置が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−58731号公報(第3頁−第5頁、第1図)
【特許文献2】特開2003−4786号公報(第3頁−第5頁、第1図)
【特許文献3】特開平4−177149号公報(第2頁−第6頁、第1図)
【特許文献4】特開2005−62055号公報(第5頁−第7頁、第1図)
【特許文献5】特開2003−329587号公報(第3頁−第5頁、第1図)
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】中江 茂, "エアロゾル研究", 1987年, Vol.2(2), p.111-6
【非特許文献2】Y.J.Chabal, "Surface Science Reports", 1988, 8, p.211
【非特許文献3】G.S.Higashi 他, "Applied Physics Letters", 1990, 56, p.656
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、非特許文献1や特許文献2に開示されるゲルディエン法を用いたイオン検出装置によると、二重円筒等に電界を加えるため装置が大型で複雑になる問題があった。また、イオンが測定部を通過する必要があるため、サイズが大きく移動度の小さいイオンの測定が困難になる問題もあった。
【0009】
また、特許文献3〜5に開示されたレーザ光を用いたイオン検出装置によると、レーザ光を照射するため装置が大型で複雑になる問題があった。また、ナノメートルレベルの微小な小イオンを検出するには紫外光やX線等の人体に有害な光を用いる必要がある。このため、人体への危険性が大きくなるとともに、これらの光は高エネルギーであるためイオンを変化させて正確に検出できない恐れもある。
【0010】
また、非特許文献2、3に開示された赤外分光法によるイオン検出装置によると、光源、集光レンズ、鏡、干渉計等を介してインターフェログラムという合成波スペクトルをフーリエ変換する機構が必要になる。従って、装置が大型で複雑になる問題があった。
【0011】
本発明は、簡単な構成で安全にイオンを検出できるイオン検出方法及びイオン検出装置を提供することを目的とする。また本発明は、簡単な構成で安全にイオンを検出できるイオン検出装置を備え、イオンの送出を容易に判別できる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために本発明のイオン検出装置は、pHに応じて発色の異なる呈色試薬を含浸するとともに少なくとも一面の塗布面に金属アルカリ塩を塗布した検出片と、前記検出片を収納して前記塗布面を露出できる容器とを備えたことを特徴としている。
【0013】
この構成によると、呈色試薬を含浸した検出片の塗布面が金属アルカリ塩によって所定色に発色する。露出した塗布面にH+イオンが接触すると呈色試薬が変色して異なる色に発色し、イオンが検出される。
【0014】
また本発明は、上記構成のイオン検出装置において、前記呈色試薬がフェノールフタレインまたはメチルオレンジから成り、前記金属アルカリ塩が炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化バリウムから成ることを特徴としている。
【0015】
この構成によると、例えば、フェノールフタレインを含浸した検出片の塗布面が炭酸ナトリウム等によって発生するOH-イオンによってアルカリ性となり、赤色〜赤紫色に発色する。H+イオンが塗布面に接触するとOH-イオンが中和され、塗布面が薄い赤色〜無色に変色する。
【0016】
また本発明は、上記構成のイオン検出装置において、前記検出片を複数積層して前記容器内に収納するとともに、各前記塗布面に乾燥防止フィルムを配したことを特徴としている。この構成によると、乾燥防止フィルムを剥がして露出した塗布面にイオンが接触して検出される。イオンを検出すると使用済の検出片が廃棄され、他の検出片を用いて次回のイオン検出が行われる。
【0017】
また本発明の空気調和機は、上記構成のイオン検出装置と、本体筐体に開口する吸込口と吹出口とを連結する送風通路と、前記送風通路内に配される送風機と、前記送風通路内に正イオン及び負イオンを放出するイオン発生装置とを備え、前記吹出口近傍に前記イオン検出装置を配置したことを特徴としている。
【0018】
この構成によると、吹出口から正イオン及び負イオンが送出され、室内の殺菌が行われる。吹出口近傍に配されるイオン検出装置の検出片がイオンの送出によって変色し、イオンが送出されているか否かを使用者が判別することができる。
【0019】
また本発明は、上記構成の空気調和機において、前記正イオンがH+(H2O)m(mは任意の自然数)から成り、前記負イオンがO2-(H2O)n(nは任意の自然数)から成ることを特徴としている。
【0020】
この構成によると、H+(H2O)m及びO2-(H2O)nは互いに化学反応し、酸化力の高い過酸化水素(H22)やヒドロキシラジカル(・OH)から成る活性種が生成される。イオンにより生成された活性種によって空気中の微生物やウィルスが殺菌される。また、検出片の塗布面はH+(H2O)mに含まれるH+が接触して変色する。
【0021】
また本発明のイオン検出方法は、pHに応じて発色の異なる呈色試薬を含浸するとともに少なくとも一面の塗布面に金属アルカリ塩を塗布した検出片を備え、正イオンの接触による前記塗布面の変色によって正イオンを検出することを特徴としている。
【0022】
この構成によると、呈色試薬を含浸した検出片の塗布面が金属アルカリ塩によって所定色に発色する。露出した塗布面に正イオンが接触すると呈色試薬が変色して異なる色に発色し、正イオンが検出される。
【0023】
また本発明は、上記構成のイオン検出方法において、前記正イオンがH+(H2O)m(mは任意の自然数)から成ることを特徴としている。この構成によると、塗布面はH+(H2O)mに含まれるH+が接触して変色する。
【0024】
また本発明は、上記構成のイオン検出方法において、前記呈色試薬がフェノールフタレインまたはメチルオレンジから成り、前記金属アルカリ塩が炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化バリウムから成ることを特徴としている。
【発明の効果】
【0025】
本発明のイオン検出方法及びイオン検出装置によると、呈色試薬を含浸して一面に金属アルカリ塩を塗布した検出片の変色によって簡単な構成で安全にイオンを検出することができる。
【0026】
また本発明の空気調和機によると、簡単な構成で安全にイオンを検出できるイオン検出装置を備え、イオンの送出を容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態の空気調和機を示す側面断面図
【図2】本発明の第1実施形態の空気調和機のイオン発生装置を示す分解斜視図
【図3】本発明の第2実施形態のイオン発生装置を示す斜視図
【図4】本発明の第2実施形態のイオン発生装置を示す正面断面図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は第1実施形態の空気調和機の側面断面図を示している。空気調和機1は床面上に立設される本体筐体2の背面に吸込口3を開口して上面に吹出口4を開口する。
【0029】
本体筐体2内には吸込口3と吹出口4とを連結する送風通路5が形成される。送風通路5内には遠心ファン等により形成された送風機7が配される。送風機7の駆動によって吸込口3から送風通路5に外気が流入し、吹出口4から送出される。吸込口3には塵埃を捕集するフィルタ6が設けられ、吹出口4には風向を可変するルーバー4aが設けられる。
【0030】
送風機7と吹出口4との間にはイオン発生装置8が配される。イオン発生装置8は一対の電極(不図示)を有し、一方の電極に正の高圧パルス電圧を印加して他方の電極に負の高圧パルス電圧を印加する。この時、電極の放電により生成されたプラズマによって空気中の酸素(O2)や水(H2O)等の分子がエネルギーを受ける。
【0031】
印加電圧が正電圧の電極の放電によって空気中の水分子が電離して水素イオン(H+)を生成する。この水素イオンが溶媒和エネルギーにより空気中の水分子とクラスタリングしてH+(H2O)m(mは任意の自然数)から成る正イオンを主として発生する。
【0032】
印加電圧が負電圧の電極の放電によって空気中の酸素分子または水分子が電離して酸素イオンO2-を生成する。この酸素イオンが溶媒和エネルギーにより空気中の水分子とクラスタリングしてO2-(H2O)n(nは任意の自然数)から成る負イオンを主として発生する。
【0033】
+(H2O)m及びO2-(H2O)nは空気中で式(1)〜(3)に示すように、衝突により酸化力の大きい活性種であるヒドロキシラジカル(・OH)や過酸化水素(H22)を微生物等の表面上で凝集生成する。ここで、m’、n’は任意の自然数である。これにより、空気中の微生物やウィルスを破壊して殺菌することができる。
【0034】
+(H2O)m+O2-(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O ・・・(1)
+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2-(H2O)n+O2-(H2O)n’
→ 2・OH+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(2)
+(H2O)m+H+(H2O)m’+O2-(H2O)n+O2-(H2O)n’
→ H22+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(3)
【0035】
吹出口4の近傍にはイオン検出装置10が配される。図2はイオン検出装置10の分解斜視図を示している。イオン検出装置10は一面に開口部11aを有した箱状の容器11内に複数の検出片12が乾燥防止フィルム13を介して積層して収納される。イオン検出装置10は開口部11aが前方に面して吹出口4の背壁に設置される。容器11内には検出片12及び乾燥防止フィルム13の開口部11aからの落下を防止する突起等が設けられる。
【0036】
検出片12は含水性の紙や樹脂フィルム等により形成され、フェノールフタレインの溶液を含浸する。該溶液の溶媒としてエタノールと水との混合溶媒が一般に用いられる。検出片12は容器11の開口部11aに臨む塗布面12aに炭酸ナトリウム(Na2CO3)が塗布される。樹脂フィルムにより形成される乾燥防止フィルム13は塗布面12aに密着して貼り付けられ、検出片12の乾燥を防止する。
【0037】
フェノールフタレインはpHに応じて発色の異なる呈色試薬であり、pHが約8.0〜9.6の範囲で赤色〜赤紫色に発色してそれ以外の範囲で無色となる。塗布面12aに塗布された炭酸ナトリウムは式(4)に示すように解離して炭酸イオン(CO32-)を形成する。炭酸イオンは式(5)に示すように水と反応して炭酸水素イオン(HCO3-)及び水酸基イオン(OH-)を生成する。この水酸基イオンによって塗布面12aがアルカリ性となり、赤色〜赤紫色に発色する。
【0038】
Na2CO3 → 2Na+ + CO32- ・・・(4)
CO32- + H2O → HCO3- + OH- ・・・(5)
【0039】
また、乾燥防止フィルム13を剥離して塗布面12aに水素イオン(H+)が接触すると、式(6)に示すように水素イオンが水酸基イオンを中和する。これにより、塗布面12aは薄い赤色〜無色に発色する。
【0040】
OH- + H+ → H2O ・・・(6)
【0041】
上記構成の空気調和機1において、送風機7及びイオン発生装置8が駆動されると、矢印A1に示すように吸込口3を介して送風通路5内に外気が流入する。この時、外気に含まれる塵埃がフィルタ6により捕集される。送風通路5の送風機7と吹出口4との間にはイオン発生装置8から正イオン及び負イオンが放出される。
【0042】
矢印A2に示すように送風通路5を流通する空気にはイオン発生装置8から放出された正イオン及び負イオンが含まれる。そして、矢印A3に示すようにルーバー4aにより設定される方向に吹出口4から正イオン及び負イオンを含む空気流が送出される。これにより、空気中の微生物やウィルスを殺菌して空気を清浄化することができる。
【0043】
この時、イオン検出装置10の乾燥防止フィルム13を剥離すると上層の検出片12の塗布面12aが露出する。イオン発生装置8により発生した正イオン及び負イオンが吹出口4から送出されると、検出片12に接触する。これにより、クラスタリング前の水素イオンやクラスタリング後の正イオンに含まれる水素イオンが水酸基イオンと中和し、検出片12が変色する。使用者は検出片12の変色を開口部11aを介して視認して水素イオンの送出を簡単に判別することができる。
【0044】
イオン検出装置10によるイオンの検出が終了すると、使用者によって上層の使用済の検出片12が剥離して廃棄される。容器11内に収納された複数の検出片12によって複数回のイオンの検出を行うことができる。また、乾燥防止フィルム13を貼着した検出片12を追加して容器11内にストックすることができる。
【0045】
尚、イオン検出装置10の検出片12の塗布面12aに炭酸ナトリウムを塗布しているが、他の金属アルカリ塩を塗布してもよい。例えば、水酸化ナトリウムや水酸化バリウム等を用いることができる。また、フェノールフタレインの溶液を検出片12に含浸しているが、他の呈色試薬を含浸してもよい。例えば、pHが約4を境界に赤色と黄色とに発色が異なるメチルオレンジ等を用いることができる。
【0046】
本実施形態のイオン検出装置10によると、呈色試薬を含浸して一面に金属アルカリ塩を塗布した検出片12の変色によって簡単な構成で安全にイオンを検出することができる。この時、サイズの大小に拘わらず、小イオン及び大イオンを検出することができる。従って、空気調和機1の吹出口4からイオンが送出されているか否かを使用者が容易に判別することができる。
【0047】
また、呈色試薬がフェノールフタレインまたはメチルオレンジから成り、金属アルカリ塩が炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化バリウムから成るので、イオンを検出する検出片12を安価に形成することができる。
【0048】
また、検出片12を複数積層して容器11内に収納し、各塗布面12aに乾燥防止フィルム13を配したので、複数回のイオンの検出を簡単に行うことができるとともに、検出片12の乾燥を防止することができる。
【0049】
本実施形態において、容器11の開口部11aを開閉する蓋を設け、蓋を開いてイオンの検出を行ってもよい。これにより、イオン検出装置10の不使用時に容器11内を密閉し、検出片12の乾燥をより確実に防止することができる。また、蓋を透明に形成し、開かれた蓋が所定時間経過時に閉じられるようにするとより望ましい。これにより、検出片12の塗布面12aがイオンに接触する時間を一定にすることができ、発色の濃淡によってイオンの濃度を判別することができる。
【0050】
次に、図3、図4は第2実施形態のイオン検出装置の斜視図及び側面断面図を示している。説明の便宜上、前述の図1〜図2に示す第1実施形態と同様の部分は同一の符号を付している。本実施形態のイオン検出装置20は携行可能な容器21内に第1実施形態と同様の検出片12及び乾燥防止フィルム13が積層して収納される。
【0051】
容器21は樹脂等により形成され、開口部21aを介して乾燥防止フィルム13を剥離して検出片12が露出する。容器21にはチェーンや留め具を取り付けてイオン検出装置20を衣服等に装着してもよく、両面テープや磁石を取り付けて既存の機器に装着してもよい。これにより、既存の機器から発生するイオンの検出や、使用者の周囲のイオンの検出を容易に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明によると、イオンを検出するイオン検出装置や、イオン発生装置を備えた空気調和機等の機器に利用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 空気調和機
2 本体筐体
3 吸込口
4 吹出口
5 送風通路
6 フィルタ
7 送風機
8 イオン発生装置
10、20 イオン検出装置
11、21 容器
12 検出片
13 乾燥防止フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
pHに応じて発色の異なる呈色試薬を含浸するとともに少なくとも一面の塗布面に金属アルカリ塩を塗布した検出片と、前記検出片を収納して前記塗布面を露出できる容器とを備えたことを特徴とするイオン検出装置。
【請求項2】
前記呈色試薬がフェノールフタレインまたはメチルオレンジから成り、前記金属アルカリ塩が炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化バリウムから成ることを特徴とする請求項1に記載のイオン検出装置。
【請求項3】
前記検出片を複数積層して前記容器内に収納するとともに、各前記塗布面に乾燥防止フィルムを配したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のイオン検出装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のイオン検出装置と、本体筐体に開口する吸込口と吹出口とを連結する送風通路と、前記送風通路内に配される送風機と、前記送風通路内に正イオン及び負イオンを放出するイオン発生装置とを備え、前記吹出口近傍に前記イオン検出装置を配置したことを特徴とする空気調和機。
【請求項5】
前記正イオンがH+(H2O)m(mは任意の自然数)から成り、前記負イオンがO2-(H2O)n(nは任意の自然数)から成ることを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。
【請求項6】
pHに応じて発色の異なる呈色試薬を含浸するとともに少なくとも一面の塗布面に金属アルカリ塩を塗布した検出片を備え、正イオンの接触による前記塗布面の変色によって正イオンを検出することを特徴とするイオン検出方法。
【請求項7】
前記正イオンがH+(H2O)m(mは任意の自然数)から成ることを特徴とする請求項6に記載のイオン検出方法。
【請求項8】
前記呈色試薬がフェノールフタレインまたはメチルオレンジから成り、前記金属アルカリ塩が炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化バリウムから成ることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のイオン検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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