説明

イオン発生装置

【課題】壁等に設置されている空気調和機等の送風機にイオン発生器を追加するための大規模な改造や面倒な追加工を必要とせず、該送風機が発生する風を有効に利用してイオンを居住空間内に効率よく拡散することができるイオン発生装置を提供する。
【解決手段】外部からの空気の流入口4及び外部への空気の流出口51を備えたケーシング3内に通風路とイオン発生器とを設けたイオン発生装置1が、ケーシング3を取付対象物に取り付ける取付手段を備え、ケーシング3の取付対象物に対する角度の調整が可能である。取付手段はスペーサ1Bを備え、スペーサ1Bは一面が開口した箱状体をなし、開口の周縁部12及び底部11が側面視で鋭角をなす。箱状体の開口の周縁部12にケーシング3に取り付けるための結合部12aを有し、箱状体の底部11に取付対象物へネジ止めするための取付孔11a,11bを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁等に設置された送風機の吹出口に隣り合うように設置されるイオン発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、イオンによって居住空間内の空気を清浄化する空気清浄機が実用化されている。空気清浄機では、送風機が外部から吸い込んだ空気が流れる内部の送風路内にプラスイオン及びマイナスイオンを発生させるイオン発生器が配設され、発生したイオンを吹き出される空気と共に外部へ放出させている。放出されたイオンは、室内等の居住空間において空気中の浮遊粒子を不活性化させ、浮遊細菌(カビ菌等)を死滅させると共に臭気成分を変性させる。その結果、居住空間内の空気が清浄化される。
【0003】
特許文献1には、室内機内にプラズマ発生器(イオン発生器)を備えた天井埋込型空気調和機が開示されている。プラズマ発生器からは、イオン、オゾン、ヒドロキシラジカルなどが生成され、臭気成分、菌、ウイルスを分解し、無害化する。
【0004】
特許文献2、3には、多数の空気通過孔を有し、内部に負イオン発生用の針電極を収容した網籠、ケース等を備えたイオン発生器を粘着又はネジ止め等により空気吹出し口に取り付けた空調機器の送風機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−29665号公報
【特許文献2】特開平9−245934号公報
【特許文献3】実開昭61−860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に示される従来の空気清浄機能を有する天井埋込型空気調和機では、予めイオン発生器を内蔵している。イオン発生器を内蔵していない天井埋込型空気調和機にイオン発生器を設ける場合には、既に設置されている天井埋込型空気調和機の大規模な改造が必要となる。
【0007】
特許文献2、3では、イオン発生器を空調機器等の送風機の空気吹出し口に取り付ける際に、空気吹出し口の形状及び構造等に合わせて送風機側の面倒な追加工が必要になる。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、壁等に設置されている空気調和機等の送風機にイオン発生器を追加するための大規模な改造や面倒な追加工を必要とせず、該送風機が発生する風を有効に利用してイオンを居住空間内に効率よく拡散することができるイオン発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るイオン発生装置は、外部からの空気の流入が可能な流入口及び外部への空気の流出が可能な流出口を備えたケーシング内に、前記流入口と流出口とを結ぶ通風路と、該通風路へイオンを放出するイオン発生器とを設けたイオン発生装置において、前記ケーシングを前記取付対象物に取り付ける取付手段を設け、該取付手段は前記ケーシングの取付対象物に対する角度の調整が可能であることを特徴とする。
【0010】
本発明においては、外部から送風された空気が流入口からケーシング内に流入するイオン発生装置において、流入口及び流出口を備えたケーシングの取付対象物に対する角度を調整してケーシングが取付対象物に取り付けられる。その結果、外部から送風された空気がケーシング内に効率よく流入し、ケーシング内の通風路でイオン発生器が放出したイオンが付加され、イオンを含む多量の空気が流出口から外部へ流出する。
【0011】
本発明に係るイオン発生装置は、前記取付手段は、鋭角をなす2つの取付部を有し、前記ケーシングと取付対象物との間に位置するスペーサを備え、前記2つの取付部の一方が前記ケーシングに着脱自在であり、他方が前記取付対象物へ取り付け可能であることを特徴とする。
本発明においては、ケーシングと取付対象物との間に位置するスペーサが備える2つの取付部の一方をケーシングに装着し、他方を取付対象物へ取り付けると、ケーシングの取付対象物に対する角度が2つの取付部がなす鋭角に調整されて、ケーシングが取付対象物に取り付けられる。
【0012】
本発明に係るイオン発生装置は、前記取付手段は前記スペーサを複数備え、一のスペーサの2つの取付部の一方が他のスペーサの2つの取付部の一方と接合し、該一のスペーサ及び他のスペーサの他方の取付部同士が鋭角をなすように各スペーサを連結してあることを特徴とする。
本発明においては、一のスペーサの2つの取付部の一方を他のスペーサの2つの取付部の一方と接合し、両スペーサの他方の取付部同士が鋭角をなすように各スペーサを連結させ、連結方向の一方端に位置するスペーサの他方の取付部をケーシングに装着し、他方端に位置するスペーサの他方の取付部を取付対象物へ取り付ける。これにより、ケーシングの取付対象物に対する角度がスペーサの2つの取付部がなす角度の倍数で調整される。
【0013】
本発明に係るイオン発生装置は、前記取付手段は前記スペーサを複数備え、一のスペーサの2つの取付部の一方が他のスペーサの2つの取付部の一方と接合し、該一のスペーサ及び他のスペーサの他方の取付部同士が平行となるように各スペーサを連結してあることを特徴とする。
本発明においては、一のスペーサの2つの取付部の一方を他のスペーサの2つの取付部の一方と接合し、両スペーサの他方の取付部同士が平行となるように各スペーサを連結させ、連結方向の一方端に位置するスペーサの他方の取付部をケーシングに装着し、他方端に位置するスペーサの他方の取付部を取付対象物へ取り付ける。これにより、ケーシングの取付対象物に対する距離がスペーサの2つの取付部間の距離の倍数で調整される。
【0014】
本発明に係るイオン発生装置は、前記スペーサは一面が開口した箱状体をなし、該箱状体の開口の周縁部に前記ケーシングに取り付けるための結合部を有し、前記箱状体の開口と対向する部分に前記取付対象物へネジ止めするための取付孔を有していることを特徴とする。
本発明においては、一面が開口した箱状体をなすスペーサの開口の周縁部と開口に対向する部分とが2つの取付部を構成し、互いに鋭角をなす。スペーサを箱状体の開口の周縁部に有する結合部によってケーシングに取り付け、箱状体の開口と対向する部分に有する取付孔によって取付対象物へネジ止めし、ケーシングの取付対象物に対する角度が箱状体の開口の周縁部と開口と対向する部分とがなす角度に調整される。
【0015】
本発明に係るイオン発生装置は、前記箱状体の開口と対向する部分に、他のスペーサの前記結合部と結合するための第2結合部を設けてあることを特徴とする。
本発明においては、箱状体の開口の周縁部の結合部によってケーシングに取り付けたスペーサが箱状体の開口と対向する部分に有する第2結合部を、前記取付孔によって取付対象物へネジ止めされた他のスペーサの結合部に結合させると、ケーシングの取付対象物に対する傾斜角度が両スペーサの開口の周縁部と開口に対向する部分とがなす角度の倍数で調整される。
【0016】
本発明に係るイオン発生装置は、前記箱状体の開口と対向する部分に前記ケーシングに取り付けるための第3結合部を有し、前記開口の周縁部に他のスペーサの前記結合部と結合するための第4結合部を有していることを特徴とする。
本発明においては、箱状体の開口と対向する部分の第2結合部によってケーシングに取り付けたスペーサが箱状体の開口の周縁部に有する第3結合部を、前記取付孔によって取付対象物へネジ止めされた他のスペーサの結合部と結合させると、ケーシングが取付対象物から両スペーサの厚さに相当する距離離間し、互いに平行となる状態に調整される。
【0017】
本発明に係るイオン発生装置は、前記取付手段は、前記取付対象物に固定される対象物側固定部と、前記ケーシングに固定されるケーシング側固定部とを有し、該対象物側固定部及びケーシング側固定部は両者がなす角度及び距離を調整可能に結合してあることを特徴とする。
本発明においては、取付対象物に固定される対象物側固定部とケーシングに固定されるケーシング側固定部とがなす角度及び距離を調整して両固定部を結合することにより、ケーシングの取付対象物に対する角度及び距離が調整される。
【0018】
本発明に係るイオン発生装置は、前記対象物側固定部及びケーシング側固定部の一方が、軸方向に列状に並ぶ複数の孔と、該孔の列から周方向に離隔し、軸方向に列状に並び、周方向に長い複数の長孔とを有する筒状体であり、該筒状体の軸方向端部が前記取付対象物又はケーシングに固定され、他方が該筒状体の内部に位置し、前記孔と長孔とに共に嵌合可能で外向きに付勢された少なくとも2個の突起を有する部材であることを特徴とする。
【0019】
本発明においては、対象物側固定部及びケーシング側固定部の一方となる筒状体が有する各列の複数の孔及び長孔のうちの1つの孔と1つの長孔とに、筒状体の内部に位置し対象物側固定部及びケーシング側固定部の他方となる部材が有する各突起を外向きの付勢力によって共に嵌合させると、ケーシングの取付対象物に対する角度及び距離が固定される。付勢力に抗して突起を内側に押し込んで孔及び長孔との嵌合を解除した状態で移動し、他の孔及び長孔に嵌合させることにより、ケーシングの取付対象物に対する角度及び距離を変更することができる。
【0020】
本発明に係るイオン発生装置は、前記イオン発生器により放出されたイオン濃度を検出するイオン検出器と、該イオン検出器が検出したイオン濃度を表示するイオン表示器とを備えていることを特徴とする。
本発明においては、ケーシング内のイオン発生器により放出されたイオン濃度がイオン検出器で検出され、イオン表示器に表示されるので、このイオン濃度の表示により、外部から送風された空気がケーシング内に流入し、ケーシング内でイオンが付加される状況が確認できる。
【0021】
本発明に係るイオン発生装置は、前記通風路に前記流入口から流入した空気を前記流出口へ案内する案内部を備え、該案内部に前記イオン検出器を設けてあることを特徴とする。
本発明においては、流入口から流入した空気を流出口へ案内する案内部に設けたイオン検出器によって、流入口から流入し流出口から流出する空気中のイオン濃度が表示されるので、ケーシング内でイオンが付加され、流出口から流出する空気に効率良くイオンが付加されているか否かが判断できる。
【0022】
本発明に係るイオン発生装置は、前記ケーシングは傾斜した導風面を外面に有し、該導風面に前記流入口を設けてあることを特徴とする。
本発明においては、ケーシングの取付対象物に対する角度を調整して、外部から送風された空気がケーシングの外面の傾斜した導風面に当たる角度を変更し、導風面に設けた流入口からケーシング内に効率よく空気を流入させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、空気の流入口及び流出口を備えたケーシングの取付対象物に対する角度を調整して、外部から送風された空気を流入口からケーシング内に効率よく流入させ、通風路で付加されたイオンを含む多量の空気を流出口から外部へ流出させることができるので、壁等に設置されている空気調和機等の送風機にイオン発生器を追加するための大規模な改造や面倒な追加工を必要とせず、該送風機が発生する風を有効に利用してイオンを居住空間内に効率よく拡散することができるイオン発生装置が提供される。
【0024】
また、本発明によれば、空気の流入口及び流出口を備えたケーシングの取付対象物に対する距離を調整して、外部から送風された空気を流入口からケーシング内に効率よく流入させ、通風路で付加されたイオンを含む多量の空気を流出口から外部へ流出することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すイオン発生装置の本体の下面図である。
【図3】図1に示すイオン発生装置の本体のカバー部を取り外した状態の下面図である。
【図4】図1に示すイオン発生装置の本体の側面図である。
【図5】図1のイオン発生装置の本体のカバー部を開いた状態を示す側面図である。
【図6】図2のVI−VI線における側面断面図である。
【図7】図2のVII−VII線における側面断面図である。
【図8】図1に示すイオン発生装置のスペーサの下面図である。
【図9】図8に示すスペーサの側面図である。
【図10】図8のX−X線における側面断面図である。
【図11】図1のイオン発生装置の設置状態を示す天井部分の平面図である。
【図12】図1のイオン発生装置の設置構造及び動作を示す天井部分の側面断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の取付手段の変形構成を示す斜視図である。
【図14】図13の取付手段を用いたイオン発生装置の設置構造及び動作を示す天井部分の側面断面図である。
【図15】本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の取付手段の他の変形構成を示す斜視図である。
【図16】図15の取付手段を用いたイオン発生装置の設置構造及び動作を示す天井部分の側面断面図である。
【図17】本発明の実施の形態2に係るイオン発生装置の構成を示す側面図である。
【図18】図17に示すイオン発生装置の天井側固定部材の下面図である。
【図19】図18のA−A線における断面図である。
【図20】図17に示すイオン発生装置の本体側固定部材の上面図である。
【図21】図20のB−B線における断面図である。
【図22】図17に示すイオン発生装置の設置過程を示す断面図である。
【図23】図17に示すイオン発生装置の設置状態を示す断面図である。
【図24】図17に示すイオン発生装置の設置形態を例示する側面図である。
【図25】図17に示すイオン発生装置の設置形態を例示する側面図である。
【図26】図17に示すイオン発生装置の設置形態を例示する側面図である。
【図27】図17に示すイオン発生装置の設置形態を例示する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係るイオン発生装置の実施の形態について図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の構成を示す斜視図、図2は図1に示すイオン発生装置の本体の下面図、図3は図1に示すイオン発生装置の本体のカバー部を取り外した状態の下面図、図4は図1に示すイオン発生装置の側面図、図5は図1のイオン発生装置の本体のカバー部を開いた状態を示す側面図、図6は図2のVI−VI線における側面断面図、図7は図2のVII−VII線における側面断面図である。図8は図1に示すイオン発生装置のスペーサの下面図、図9は図8に示すスペーサの側面図、図10は図8のX−X線における側面断面図である。尚、図6及び図7は図1のイオン発生装置の本体の構造及び動作を示す。
【0027】
本実施形態に係るイオン発生装置1は、本体1Aと、本体1Aに着脱されるスペーサ1Bとを有する。本体1Aは、略直方体形状で一方向に長い形状のベース部31と、ベース部31を一部覆うカバー部32とを有するケーシング3を備えている。尚、本発明のイオン発生装置1は、後述のように、ベース部31の一面31aにスペーサ1Bを装着し、カバー部32が下側になる状態でスペーサ1Bを天井等の取付対象物に取り付けるので、以下、ベース部31の一面31aが上面となり、カバー部32が下に位置した状態を基準に説明する。
【0028】
ベース部31の下面には略直方体形状の2個のイオン発生器2を夫々固定するための固定部材33が長手方向に離間した2箇所に設けてある。それぞれの固定部材33は、変形しない鉤状の第1の係止部331と、先端に鉤部を有する変形可能な第2の係止部332とを備えている。イオン発生器2は第1の係止部331と第2の係止部332とにより側面及び下側縁部が係止されている。
【0029】
イオン発生器2は、4つのイオン発生部21,22を備えている。各イオン発生部21,22は針状を成す放電電極21a,22aと、放電電極21a,22aを囲繞する誘導電極環21b,22bとを有し、放電電極21a,22aはそれぞれ誘導電極環21b,22bの中心部に配される。イオン発生部21,22に電圧を供給する給電部(不図示)が設けられ、給電部から各イオン発生部21,22に電圧を供給することによってイオン発生部21,22がイオンを発生する。
【0030】
以下に説明するように、一方のイオン発生部21がプラスイオンを発生し、他方のイオン発生部22がマイナスイオンを発生するように構成されている。
一方のイオン発生部21には放電電極21aが正となる電圧が印加され、放電によるプラズマ領域で空気中の水分子が電気的に分解して主として水素イオンH+ が生成される。そして、生成された水素イオンH+ の周りに空気中の水分子が凝集し、正のクラスターイオンH+(H2 O)m(mは任意の整数)(以下、「プラスイオン」とする)が形成される。他方のイオン発生部22には放電電極22aが負となる電圧が印加され、放電によるプラズマ領域で空気中の酸素分子が電気的に分解して主として酸素イオンO2-が生成される。そして、生成された酸素イオンO2-の周りに空気中の水分子が凝集し、負のクラスターイオンO2-(H2 O)n(nは任意の整数)(以下、「マイナスイオン」とする)が形成される。
【0031】
本実施形態では、プラスイオンを発生させるイオン発生部21及びマイナスイオンを発生させるイオン発生部22を備えたイオン発生器2を用いたが、他に、マイナスイオンのみを発生させるイオン発生器や、その他のイオンを発生させるイオン発生器を用いてもよい。また、イオン発生器2のイオン発生部21,22から発生するイオンの極性を所定時間毎に切り換えてもよい。
【0032】
カバー部32は、側面視で略逆三角形の形状を有し、ベース部31の長手方向に沿って伸びた形状を有している。カバー部32は、該逆三角形の2辺に対応する第1の傾斜面である導風面34及び第2の傾斜面35と、導風面34及び第2の傾斜面35の両端部に位置する側面36とを形成する板材で構成されている。
【0033】
導風面34には、スリット状の開口部Sがカバー部32の長手方向に複数個形成(並設)されている。スリット状の開口部Sは並設方向での幅が並設方向で隣り合う端部間の離隔距離よりも広い。スリット状の開口部Sの一方側(ベース部31の上面31aとの距離が短い側)が流入口4となり、スリット状の開口部Sの他方側(ベース部31の上面31aとの距離が長い側)が第1の流出口51となる。即ち、流入口4と第1の流出口51とが一つの連なったスリット状の開口部Sを形成している。
【0034】
また、第2の傾斜面35にはスリット状の第2の流出口52が備えられる。尚、第2の流出口52の形状はスリット状に限らず、例えば1つ又は複数の矩形状の開口部等の形状をしていてもよい。
【0035】
ベース部31の下面とカバー部32の内壁面とにより、流入口4と第1の流出口51及び第2の流出口52とを結ぶ通風路7が形成される。第1の傾斜面34と第2の傾斜面35とが繋がる逆三角形の頂点部には、カバー部32の内側から通風路7内へ略鉛直上方に伸び、流入口4から流入した空気流を第1の流出口51に導く遮風板6が備えられる。遮風板6はカバー部32の長手方向に沿って伸びた形状を有している。なお、遮風板6は鉛直上方に伸びるものに限るものではなく、第1の流出口51に風を導く形であれば他の形をしていてもよい。
【0036】
遮風板6の流入口4側の面にイオン検出器8を設けている。また、図示はしないが、イオン検出器8の検出信号に基づき、イオン検出器8が検出したイオン濃度を表示するイオン表示器がベース部31又はカバー部32の外面に設けてある。
【0037】
カバー部32の両側面36の上部には、孔が開いた耳部36aが延設されている。一方、ベース部31の長手方向両端には支点軸311が備えられている。カバー部32の耳部36aの孔はベース部31の支点軸311に嵌り、カバー部32は支点軸311を中心として、ベース部31に対して回動することができる。図5にカバー部32が下側に90°開いた状態のイオン発生装置1の側面図を示す。
【0038】
ベース部31の支点軸311とは反対側の端部にはマグネット312が備えられており、カバー部32にはベース部31のマグネット312に対応した位置にマグネット321が備えられている。カバー部32が閉まった状態のときは、カバー部32のマグネット321と、ベース部31のマグネット312とが引き合うことで、カバー部32が閉まった状態を維持できる。このようにカバー部32を回動可能とすることで、イオン発生器2を容易に交換及び清掃することができる。
【0039】
なお、マグネットはイオン発生装置1の本体1Aの長手方向において、イオン発生器2のイオン発生部21、22と重ならない位置に備えられている。なるべく、イオンがマグネットに吸収され、イオン濃度が低下するのを防止するためである。
【0040】
ベース部31の長手方向両端側面には、スペーサ1Bを取り付けるための凹部31bが形成され、凹部31bの中央に長手方向を軸心とするネジ孔31cが設けてある。
【0041】
スペーサ1Bは、一面が開口した箱状体をなす。箱の底部11が本体1Aのベース部31の長手方向の長さ及び幅に略等しい寸法を有している。スペーサ1Bは側面視で台形形状をし、開口の周縁部12は底部11に対して鋭角(本実施の形態では15度)をなして傾斜している。底部11を第1の取付部とし、開口の周縁部12を第2の取付部とする。
【0042】
底部11には、スペーサ1Bを天井に取り付けるためのボルトを通す3つの取付孔11a,11bが設けてある。具体的には、1つの丸孔11aを長手方向の中央の幅方向における一端側に設け、長手方向に長い長孔11bを長手方向の両端夫々の幅方向における他端側に設けている。
【0043】
周縁部12には、開口の外側へ突出する突起部12aを設けている。突起部12aは取付用のネジを通す取付孔12a1を有している。スペーサ1Bを本体1Aに装着する場合は突起部12aをベース部31の凹部31bに嵌め、取付孔12a1を通したネジをネジ孔31cにネジ込んでスペーサ1Bが本体1Aに固定されている。
【0044】
次に、本実施の形態1に係るイオン発生装置1の設置について説明する。図11は図1のイオン発生装置の設置状態を示す天井部分の平面図、図12は図1のイオン発生装置の設置構造及び動作を示す天井部分の側面断面図である。
【0045】
本実施形態に係るイオン発生装置1は天井埋込型空気調和機9の吹出口91近傍の天井10に設置されている。天井埋込型空気調和機9は空気を4方向に吹き出す4個の吹出口91を備えている。イオン発生装置1は、天井埋込型空気調和機9の吹出口91に近い側に導風面34が位置するようにそれぞれの吹出口91に対して設置してある。尚、天井10には既に照明等が設置されていることもあり、必ずしも全ての吹出口91に対してイオン発生装置1を設置できるわけではないため、一部の吹出口91に対してのみ取り付けてもよい。
【0046】
スペーサ1Bは、天井埋込型空気調和機9の吹出口91の天井10に対する高さ(吹き出し位置)や、吹き出し方向に合わせて、イオン発生装置1の本体1Aの天井10に対する高さと傾斜角度とを調整し、導風面34に良好に吹き出し風を当てて流入口4への空気流入量を多くし、イオンを効率よく拡散させるようにするためのものである。
【0047】
イオン発生装置1は天井埋込型空気調和機9が設置された天井10の近傍に、スペーサ1Bの底部11を天井10の壁に対向させた状態で取り付けて固定される。従って、本体1Aの上面31aは天井10に対して約15度傾斜している。固定には固定ボルト81が使用される。固定ボルト81は、スペーサ1Bの底部11側から底部11の各取付孔11a,11bと、天井10に開けた孔とを貫通し、天井の裏面側からナット82で固定されている。
【0048】
天井埋込型空気調和機9は、吸込口95と、送風機94と、熱交換器93と、吹出口91とを備える。天井埋込型空気調和機9の運転時は、送風機94によって吸込口95から室内の空気を吸い込み、熱交換機93を通して、吹出口91から調和空気を吹き出す。吹出口91には風向変更板92が設置されている。
【0049】
天井埋込型空気調和機9によって調和空気は、イオン発生装置1の本体1Aの傾斜した導風面34に向かって吹き出される。吹き出される調和空気は、矢印に示す通り、導風面34に沿って流れる。また、導風面34の流入口4がある部分では図6の矢印に示す通り、流入口4からイオン発生装置1の内部の通風路7に調和空気が流入する。
【0050】
ここで、イオン発生器2によって発生させられたイオンはイオン風により、イオン発生器2のイオン発生部21,22から下向きに放出される。流入口4から流入した調和空気は、通風路7を流れるときにイオン発生器2が発生させたイオンが付加されて、第1の吹出口51及び第2の吹出口52からイオン発生装置1の外部へと放出される。
【0051】
イオンを含んだ調和空気の一部は、遮風板6に当たり、第1の流出口51へと導かれ、第1の流出口51から流出する。第1の流出口51から流出したイオンを含んだ調和空気は、導風面34に沿って流れる調和空気と合流し、室内に吹き出される。また、イオンを含んだ調和空気の残りは、第2の流出口52から流出する。第1の流出口51から流出したイオンを含んだ調和空気及び第2の流出口52から流出したイオンを含んだ調和空気により、イオンを効率よく室内に拡散することができる。
【0052】
このように、傾斜した導風面34に流入口4を設けることによって、導風面34に沿うように天井埋込型空気調和機9の吹出口91から吹き出された調和空気が、傾斜した導風面34に沿って流れる空気と、イオン発生装置1の流入口4からイオン発生装置1内に入る空気とに分けることができる。そして、天井埋込型空気調和機9の吹出口91から吹き出された調和空気の流れ方向で流入口4よりも下流側位置の導風面34に、第1の流出口51を設けることによって、イオン発生装置1の内部に流入し、イオンが付加された空気の一部は、第1の流出口51から流出し、再び導風面34に沿って流れる空気と合流することができる。
【0053】
本実施形態1では、流入口4と第1の流出口51とが連なったスリット状の開口部Sを形成しているので、導風面34に沿って流れる調和空気の流量、流速、方向等に対応して、流入口4となる開口部Sの部分と第1の流出口51となる開口部Sの部分との割合を変化させることができる。流入口4となる開口部Sの部分割合が大きくなると、イオン発生装置1内に入る空気の量が増加するため、イオン発生装置1内でイオンが付加され、第1の流出口51及び第2の流出口52から外部により多くのイオンを含む空気を流出させることができる。
【0054】
本実施形態1では、遮風板6を設けることで、第1の流出口51から吹き出されるイオンを含んだ空気を、導風面34に沿って流れる空気に合流させ、室内に拡散することで、導風板6を設置しないイオン発生装置と比べて効率よく室内にイオンを拡散することができる。また第1の流出口51から流出する調和空気の量と、第2の流出口52から流出する調和空気の量の割合は、遮風板6の長さを調整することで変更することができる。遮風板6を長くすれば、第1の流出口51から流出する調和空気の風量の割合が増え、遮風板6を短くすれば、第1の流出口51から流出する調和空気の風量の割合が減る。
【0055】
加えて、流入口4から流入して遮風板6に当たる空気量が多くなると、イオン検出器8で検出されるイオン濃度が大きくなるため、イオン検出器8の検出結果を表示するイオン表示器の表示情報により、天井埋込型空気調和機9の吹出口91から吹き出された空気が流入口4に流入している状況を確認することができる。
【0056】
次に、本実施の形態1に係るイオン発生装置1の変形構成について説明する。図13は本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の取付手段の変形構成を示す斜視図、図14は図13の取付手段を用いたイオン発生装置の設置構造及び動作を示す天井部分の側面断面図、図15は本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の取付手段の他の変形構成を示す斜視図、図16は図15の取付手段を用いたイオン発生装置の設置構造及び動作を示す天井部分の側面断面図である。
【0057】
天井埋込型空気調和機9の吹出口91の天井10に対する高さ(吹き出し位置)や吹き出し方向により、1つのスペーサ1Bだけでは、イオン発生装置1の導風面34に良好に吹き出し風が当たらない場合がある。そこで、複数のスペーサ1Bを連結するための構造が設けてある。
【0058】
具体的には、スペーサ1Bの底部11の両端部に、周縁部12の突起部12aと結合可能な凹部11cが設けてある。凹部11cは底部11の外面と交差する方向及びスペーサ1Bの長手方向の外向きに開放され、横側部にネジ穴11c1が形成されている。図13及び図14に示すように、1つのスペーサ1Bの底部11を他のスペーサ1Bの周縁部12に重ねた状態で1つのスペーサ1B側の凹部11cに他のスペーサ1B側の突起部12aを差し込み、突起部12aの取付孔12a1を通したネジを凹部11cのネジ穴11c1にネジ込むことにより、両スペーサ1Bが連結される。これにより、イオン発生装置1の導風面34の高さが少し下側になるとともに、導風面34の傾斜角度が図12の場合の2倍(約30度)になる。
【0059】
更に、スペーサ1Bの周縁部12に、突起部12aと離隔させて凹部12bが設けてある。凹部12bは周縁部12及びスペーサ1Bの長手方向の外向きに開放され、奥側にネジ穴12b1が形成されている。図15及び図16に示すように、1つのスペーサ1Bと他のスペーサ1Bの周縁部12同士を対向させて重ねた状態で1つのスペーサ1B側の凹部12bに他のスペーサ1B側の突起部12aを差し込み、突起部12aの取付孔12a1を通したネジを凹部12bのネジ穴12b1にネジ込むことにより、両スペーサ1Bが連結される。そして、一方のスペーサ1Bの凹部11cとベース部31の凹部31bとを止め金具14にて架橋してネジ止めし、スペーサ1Bを本体1Aに固定する。これにより、イオン発生装置1の導風面34の傾斜角度を図12の場合の同じ角度に維持しつつ、導風面34の高さが下側に変更される。
【0060】
尚、取付手段は3つ以上のスペーサ1Bを連結させたものでもよい。また、各スペーサ1Bの傾斜角度は15度に限らず、適宜設定できる。
【0061】
(実施の形態2)
図17は本発明の実施の形態2に係るイオン発生装置の構成を示す側面図、図18は図17に示すイオン発生装置の天井側固定部材の下面図、図19は図18のA−A線における断面図、図20は図17に示すイオン発生装置の本体側固定部材の上面図、図21は図20のB−B線における断面図、図22は図17に示すイオン発生装置の設置過程を示す断面図、図23は図17に示すイオン発生装置の設置状態を示す断面図である。
【0062】
実施の形態2では、本体1Aの傾斜角度及び高さを調整するために、スペーサ1Bに代えて、天井10に固定される天井側固定部材22と本体1Aに固定される本体側固定部材23とを設けている点が実施の形態1と異なる。
【0063】
天井側固定部材22は下面が開放された略直方体形状の有底角筒体をなしている。天井側固定部材22の底部には、実施の形態1のスペーサ1Bと同様に、1個の丸孔の取付孔(図示は略す)及び2個の長孔の取付孔22cが設けてある。これらの取付孔22cを用いて天井側固定部材22は天井10に取り付けられる。天井側固定部材22の長手方向の両側面部には、周方向に離隔した2列の孔22a,22bが設けられ、一方の列の孔22aは丸孔であり、他方の列の孔22bは周方向に長い長孔である。各列の孔22a,22bは筒の軸方向に等間隔に3個設けてあり、各丸孔22aと各長孔22bとの周方向での位置は同位置である。
【0064】
本体側固定部材23は略直方体形状の角筒体をなしている。本体側固定部材23は天井側固定部材22内に位置するので、本体側固定部材23の寸法は天井側固定部材22よりも一回り小さい。本体側固定部材23の長手方向の両側面の縁部に、側面に沿って外向きに突出した突起部23aを設けている。突起部23aは取付用のネジを通す取付孔23a1を有している。本体側固定部材23を本体1Aに装着する場合は各突起部23aをベース部31の凹部31bに嵌め、取付孔23a1を通したネジをネジ孔31cにネジ込んで本体側固定部材23が本体1Aに固定される。
【0065】
本体側固定部材23の長手方向の両端部には、突起部23aを設けた側とは反対の端部側に、周方向に離隔した2個の可動ピン24が設けてある。2個の可動ピン24の間隔は天井側固定部材22の孔22a及び孔22bの周方向での中心間距離に略等しい。可動ピン24を本体側固定部材23の側壁23bの内側との間で挟み込むL字状のピン保持部25が本体側固定部材23の側壁23bに固定されている。可動ピン24は天井側固定部材22の各孔22a,22bに嵌まり込む円柱形状部24aと、フランジ部24bと、フランジ部24bから円柱形状部24aの反対方向に伸びるガイド部24cとを有している。また、フランジ部24bとピン保持部25との間に、ガイド部24cに挿通され、フランジ部24bを加圧するスプリング26が配置してある。
【0066】
可動ピン24を内側に押し込むと、可動ピン24のフランジ部24bがスプリング26を圧縮し、可動ピン24を天井側固定部材22の孔22a,22bから抜くことができる。各可動ピン24のうちの1個を天井側固定部材22の孔22a,22bから抜くことにより、本体側固定部材23は孔22a,22bから抜かれていない可動ピン24を中心として回動可能となり、孔22a,22bから抜いた方の各可動ピン24を別の孔22a,22bの位置まで移動させて嵌め込むことができる。このように、各可動ピン24の嵌め込む孔22a,22bを選択し、本体側固定部材23の天井側固定部材22に対する相対角度及び相対位置を変更することができる。その結果、本体1Aの天井10からの距離、及び、天井10に対する傾斜角度を変更することができる。図17に示す構成では、天井10からの距離が3段階に調整され、天井10に対する傾斜角度が2段階に調整される。
【0067】
図24〜図27は図17に示すイオン発生装置1の設置形態を例示する側面図である。図24は、本体1Aの天井10との距離が最も近く、天井10に対して傾斜していない場合を示す。図25は、天井10との距離が最も近く、天井10に対して1段傾斜した場合を示す。図26は、天井10との距離が3段階の中間であり、天井10に対して1段傾斜した場合を示す。図27は、天井10との距離が最も遠く、天井10に対して傾斜していない場合を示す。ここで、本体側固定部材23を天井側固定部材22に対して傾斜させた場合、各列の孔22a,22bに嵌まる可動ピン24間の周方向での距離が変化するが、一方を長孔22bとして距離の変化を吸収している。尚、図25、図26には、長孔22bに嵌まる可動ピン24の天井10からの距離が孔22aに嵌まる可動ピン24の天井10からの距離より遠くなるように本体側固定部材23を天井側固定部材22に対して傾斜させた場合を示すが、逆に長孔22bに嵌まる可動ピン24の天井10からの距離が孔22aに嵌まる可動ピン24の天井10からの距離より近くなるように傾斜させることもできる。
【0068】
上記の実施の形態1−2では、本発明に係るイオン発生装置1を天井埋込型空気調和機9の吹出口91近傍の天井10に設置したが、天井埋込型空気調和機に限らず、壁面に設置された送風機に適用することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 イオン発生装置
1B スペーサ(取付手段)
2 イオン発生器
3 ケーシング
34 導風面
4 流入口
51 第1の流出口
52 第2の流出口
6 遮風板(案内部)
7 通風路
8 イオン検出器
10 天井(取付対象物)
11 底部(開口と対向する部分、取付部)
11a 取付孔
11b 取付孔
11c 凹部(第2結合部、第3結合部)
12 開口の周縁部(取付部)
12a 突起部(結合部)
12b 凹部(第4結合部)
22 天井側固定部材(対象物側固定部、取付手段)
22a 孔
22b 長孔
23 本体側固定部材(ケーシング側固定部、取付手段)
24 可動ピン(突起)
34 導風面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの空気の流入が可能な流入口及び外部への空気の流出が可能な流出口を備えたケーシング内に、前記流入口と流出口とを結ぶ通風路と、該通風路へイオンを放出するイオン発生器とを設けたイオン発生装置において、
前記ケーシングを前記取付対象物に取り付ける取付手段を設け、該取付手段は前記ケーシングの取付対象物に対する角度の調整が可能であることを特徴とするイオン発生装置。
【請求項2】
前記取付手段は、鋭角をなす2つの取付部を有し、前記ケーシングと取付対象物との間に位置するスペーサを備え、前記2つの取付部の一方が前記ケーシングに着脱自在であり、他方が前記取付対象物へ取り付け可能であることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項3】
前記取付手段は前記スペーサを複数備え、一のスペーサの2つの取付部の一方が他のスペーサの2つの取付部の一方と接合し、該一のスペーサ及び他のスペーサの他方の取付部同士が鋭角をなすように各スペーサを連結してあることを特徴とする請求項2に記載のイオン発生装置。
【請求項4】
前記取付手段は前記スペーサを複数備え、一のスペーサの2つの取付部の一方が他のスペーサの2つの取付部の一方と接合し、該一のスペーサ及び他のスペーサの他方の取付部同士が平行となるように各スペーサを連結してあることを特徴とする請求項2に記載のイオン発生装置。
【請求項5】
前記スペーサは一面が開口した箱状体をなし、該箱状体の開口の周縁部に前記ケーシングに取り付けるための結合部を有し、前記箱状体の開口と対向する部分に前記取付対象物へネジ止めするための取付孔を有していることを特徴とする請求項2に記載のイオン発生装置。
【請求項6】
前記箱状体の開口と対向する部分に、他のスペーサの前記結合部と結合するための第2結合部を設けてあることを特徴とする請求項5に記載のイオン発生装置。
【請求項7】
前記箱状体の開口と対向する部分に前記ケーシングに取り付けるための第3結合部を有し、前記開口の周縁部に他のスペーサの前記結合部と結合するための第4結合部を有していることを特徴とする請求項6に記載のイオン発生装置。
【請求項8】
前記取付手段は、前記取付対象物に固定される対象物側固定部と、前記ケーシングに固定されるケーシング側固定部とを有し、該対象物側固定部及びケーシング側固定部は両者がなす角度及び距離を調整可能に結合してあることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
【請求項9】
前記対象物側固定部及びケーシング側固定部の一方が、軸方向に列状に並ぶ複数の孔と、該孔の列から周方向に離隔し、軸方向に列状に並び、周方向に長い複数の長孔とを有する筒状体であり、該筒状体の軸方向端部が前記取付対象物又はケーシングに固定され、他方が該筒状体の内部に位置し、前記孔と長孔とに共に嵌合可能で外向きに付勢された少なくとも2個の突起を有する部材であることを特徴とする請求項8に記載のイオン発生装置。
【請求項10】
前記イオン発生器により放出されたイオン濃度を検出するイオン検出器と、該イオン検出器が検出したイオン濃度を表示するイオン表示器とを備えていることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載のイオン発生装置。
【請求項11】
前記通風路に前記流入口から流入した空気を前記流出口へ案内する案内部を備え、該案内部に前記イオン検出器を設けてあることを特徴とする請求項10に記載のイオン発生装置。
【請求項12】
前記ケーシングは傾斜した導風面を外面に有し、該導風面に前記流入口を設けてあることを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載のイオン発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−160307(P2012−160307A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18473(P2011−18473)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【出願人】(000230858)日本金銭機械株式会社 (43)