説明

イオン膜の調製

第1の態様では、イオンポリマー膜を形成する方法であって、(i)1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物を重合してイオンポリマー膜を重合する工程、(ii)(i)のポリマー膜を、1種もしくは2種以上の第2のモノマーの混合物中に、溶液がポリマー膜の全体を通して侵入するのに十分な時間、浸漬する工程、ならびに(iii)工程(ii)のモノマーをコーティングされたポリマーを重合して本質的に均質なイオンポリマーを形成する工程、を含む方法。第2の態様では、触媒をコーティングされたポリマー膜を形成する方法であって、(i)1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物を重合して、イオンポリマー膜を形成する工程、(ii)(i)のポリマーを、1種もしくは2種以上の第2のモノマー混合物中に浸漬する工程、(iia)モノマーをコーティングされたポリマー上に触媒を堆積する工程、ならにび(iii)工程(iia)のモノマーをコーティングされたポリマーを重合する工程、を含む方法。また、本発明は、それらの方法を用いて形成された膜を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイオノマー膜の形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
膜電極接合体(MEA)が、種々の電気化学セルに用いられている。親水性ポリマー膜が、それらは優れた電気的性質および良好な水和制御を有しているので、特に有用である。親水性ポリマー膜が、国際公開第03/023890号中に記載されている。この文献は、親水性モノマー、疎水性モノマー、水および、強力なイオン性基を含むモノマーの均一な混合物のその場での(in site)重合からの膜の形成を開示している。架橋剤もまた、この重合混合物に加えることができる。
【0003】
相互侵入網目接合部が、国際公開第2008/122777号および国際公開第2007/000593号に記載されている。これらは、2つの異なるポリマーが互いに接合する領域である。相互侵入網目は、典型的には、全体の膜に比べて非常に小さい領域である。それらは、モノマーを、ポリマー膜中の短い距離だけに侵入させ、そして次いで重合して、結果として、3つの異なる区域:第1の材料、第2の材料および、両方の材料を含むIPNの領域、をもたらしめることによって形成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
MEAが機能するためには、膜と触媒の間の接触が必要であり、このことは、膜を触媒でコーティングすることによって達成することができる。触媒を適用する多くの方法が利用可能であるが、しかしながら全ては、膜と触媒間の良好な接触を達成するという目標を有しており、何故ならば、このことがセルの効率を向上させるからである。通常用いられる方法の多くが、続いて起こる膜の水和と使用の間の触媒の接触および接着についての、広く文献に記載された問題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
既に硬化されたポリマー膜がモノマー溶液中に浸漬され、そして次いで更に硬化された場合には、ポリマーの密度が増加することが見出された。このことは、向上したポリマー極限引張強度および破断時伸びを含む多くの利益を有している。これらの利点は、既に硬化されたポリマー膜が親水性である場合に、更に増大する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
第1の態様では、イオンポリマー膜を形成する方法は、
(i)1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物を重合して、イオンポリマー膜を形成する工程;
(ii)(i)のポリマー膜を1種もしくは2種以上の第2のモノマーの混合物中に、この溶液をポリマー膜の全体を通して侵入させるのに十分な長さの時間に亘って浸漬する工程;ならびに、
(iii)工程(ii)のモノマーがコーティングされたポリマーを重合して、本質的に均一なイオンポリマーを形成する工程、
を含んでいる。
【0007】
また、ポリマー膜をモノマー溶液中に浸漬し(soaking)または浸し(dipping)、そして次いでそれを取り出すことによって、液体モノマーがコーティングされた表面を生じさせることができ、そこに触媒(または触媒インク)を適用することができることが見出された。この触媒コーティングが次いで硬化されてアイオノマー膜になる場合には、これは、触媒の個々の粒子が、モノマー層中に部分的に埋め込まれている結果をもたらし、膜と触媒との間の良好な3相接触をもたらす。更に、この表面上のモノマーは、一旦硬化されると、膜と相互侵入網目を(IPN)を形成して、このコーティングの膜への良好な機械的接着をもたらす。
【0008】
第2の態様では、触媒がコーティングされたイオンポリマー膜を形成する方法は、
(i)1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物を重合して、イオンポリマー膜を形成する工程;
(ii)(i)のポリマーを、1種もしくは2種以上の第2のモノマー混合物中に浸漬する工程;
(iia)触媒を、モノマーがコーティングされたポリマー上に堆積する工程;
(iii)工程(iia)の触媒とモノマーがコーティングされたポリマーを重合する工程、
を含んでいる。
【0009】
<好ましい態様の説明>
イオンポリマー膜は、イオン性基を含むいずれかのポリマーであることができる。好ましくは、この膜は、1種もしくは2種以上の第2のモノマー中で膨潤することができる。より好ましくは、この膜は、親水性ポリマー膜である(これは、他のモノマーを吸収する上で特に良好である)。
【0010】
好ましい態様では、親水性膜は、親水性モノマー、疎水性モノマー、水および強いイオン性基の均一な混合物を共重合することによって得ることができる。好ましくは、この膜は架橋されており、すなわち、この重合されるモノマー成分は、架橋剤を含んでいる。好ましい態様では、アイオノマー膜は、国際公開第03/023890号中に開示された方法に従って作られる。
【0011】
好ましいモノマー(それらは、膜を形成するのに用いられる1種もしくは2種以上の第1のモノマーまたは工程(ii)で加えられる1種もしくは2種以上の第2のモノマーを含んでいる)としては、以下のものがある。
【0012】
疎水性モノマー:
メチルメタクリレート(MMA)
アクリロニトリル(AN)
メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(TRIS)
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(TRIF)
【0013】
親水性モノマー:
メタクリル酸(MA)
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
エチルアクリレート(EA)
1−ビニル−2−ピロリジノン(VP)
プロペン酸2−メチルエステル(PAM)
モノメタクリロイルオキシエチルフタレート(EMP)
アンモニウムスルファトエチルメタクリレート(SEM)
【0014】
強いイオン性基を含むモノマー:
2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPSA)
ビニルスルホン酸(VSA)
スチレンスルホン酸(SSA)
2−スルホエチルメタクリレート(SOMA)
3−スルホプロピルメタクリレート(Na塩)(SPM)
ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド
ビニルベンジルトリメチルホスホニウムクロリド
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ
【0015】
好ましくは、1種もしくは2種以上の第1のモノマーおよび/または1種もしくは2種以上の第2のモノマーの混合物は、架橋剤を含み、それによって架橋性(cross-linker)ポリマーを形成する。
【0016】
アイオノマー膜は、工程(i)および(ii)の間に、水中で水和することができる。また、アイオノマー膜は、工程(iii)の後で水和することもできる−これは、ここで工程(iv)と表される。
【0017】
好ましくは、1種もしくは2種以上の第2のモノマーの溶液は、イオン性成分を含んでいる。好ましくは、このイオン性成分は、強いイオン性基を含む重合可能なモノマーである。例えば、これは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、または上記のリストから選択された他のイオン性モノマーであることができる。代替のイオン性基が以下に与えられる:
トルエンスルホン酸(TSA)
1−メチル−1−ベンズイミダゾール−2−スルホン酸
イセチオン酸(Na塩)
1−へキサンスルホン酸(Na塩)
ヒドロキシレン−O−スルホン酸
【0018】
ここに記載した方法によって得ることができるポリマー膜は、増大したポリマー密度を含めた多くの有益な性質を有している。このことは、相互侵入し、そしてそこで存在している架橋されたポリマーに結合した、第2の架橋されたポリマーの形成による。
【0019】
第2のモノマー混合物は、アイオノマー膜を作るのに用いられた最初の配合物(すなわち、第1のモノマー混合物)と同じか、または異なっていてよい。この膜は、第2のモノマー混合物中に、第2のモノマー混合物を膜全体を通して侵入させるのに十分な時間、置かれる。好ましくは、これは少なくとも3時間、より好ましくは少なくとも6時間である。なお、より好ましくは、少なくとも12時間である。更により好ましくは、少なくとも16時間である。
【0020】
好ましい態様では、ポリマー膜(これに第2のモノマーが浸み込む)は、親水性である。このことは、親水性ポリマーが、増大した量のモノマー混合物を吸収することができ、緻密な最終のポリマーをもたらし、それが向上した強度を有するという利点を有している。浸み込む溶液がイオン性モノマー/イオン性成分を含む場合には、溶解限度を通して通常では妨げられるイオンサイト密度が得られる。
【0021】
好ましくは、工程(iii)の重合は、膜の全体に亘って起こる。この態様では、重合方法は、重合が、膜の全体に亘って起こることを確実にするように選択されなければならない。
【0022】
好ましくは、第1のモノマー混合物は同種のものからなる。従って、本発明の方法の他の利点は、第1のモノマーとは同種ではない第2のモノマーを、最終的なイオンポリマー膜へと重合することができ、このことはこれ以外の方法では可能でない。従って、本発明の1つの態様では、第1のモノマーの少なくとも1種(または第1のモノマー)は、第2のモノマーの少なくとも1種(または第2のモノマー)と混和可能でない、すなわち、1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物は、1種もしくは2種以上の第2のモノマーの混合物と混和可能/同種ではない。
【0023】
触媒堆積方法、すなわち本発明の第2の態様では、モノマーがポリマー全体を通して侵入して、それでエアリングの後に均一なポリマーが形成されていることは必須ではない。しかしながら、それは好ましい態様である。
【0024】
好ましくは、触媒は、粉末の形態である。より好ましくは、触媒は、溶媒中の触媒の微細な粉末およびバインダの懸濁液を含むインク組成物の形態である。
【0025】
膜がモノマー中に浸漬され、そして次いで取り出されたら、好ましくは過剰のモノマーが膜から取り除かれ、表面上に約1mm未満の厚さのモノマー層を残す。触媒を、次いで表面へと、すなわち工程(ii)と(iii)の間に、適用することができる。この触媒は、触媒インク組成物または粉末化された触媒であることができる。触媒インク組成物は、例えば、白金、酸化イリジウム、またはニッケルを含むことができる。好ましくは、この触媒は、有機溶媒、例えばキシレン中に分散した微細な粉末の形態である。
【0026】
より好ましくは、同じか、または異なる触媒が、工程(iii)または工程(iv)の後に形成されているポリマー上に堆積される。
【0027】
触媒は、モノマーがコーティングされたポリマー上に噴霧することによって堆積することができる。また、触媒は、モノマーがコーティングされたポリマーを、触媒中に浸漬することによって堆積することができる。
【0028】
本発明で用いられる触媒組成物は、更に、イオン性成分、導電性粒子および/または導電性ポリマーを、膜の表面にわたって伝導を向上させるように含むことができる。イオン性成分の例は上記に与えられている。好ましくは、本発明に用いられるインク組成物は、触媒、バインダおよび有機溶媒を含んでいる。
【0029】
触媒は、モノマーがコーティングされたポリマー上に、いずれかの好適な方法によって堆積することができる。そのような方法は、当業者に知られており、堆積方法の例としては、膜上へ噴霧(例えば、インクを)すること、または膜を触媒(例えば、触媒粉末)中に入れてまぶすことがある。
【0030】
モノマーを浸漬された膜(これは所望により触媒コーティングされている)は、熱、紫外線またはガンマ線によって硬化することができる。好ましくは紫外線が用いられる。
【0031】
膜は、モノマー溶液中への浸漬の前に、および/またはモノマーをコーティングされた(そして所望により触媒もまたコーティングされた)膜が硬化された後に(すなわち、工程(ii)の前か、工程(iv)の後)、水中で、水和することができる。好ましくは、水和は、水とである。より好ましくは、タイプ1の水とである。
【0032】
水中で大きな膨張をする膜では、インク表面が水和の間に割れ、表面にわたる横方向の貧弱な導電性および劣った性能をもたらす可能性がある。このことが起こった場合には、触媒での第2のコーティングを、伝導を向上させるように行うことができる。この層は、最小限の触媒的利益を有するように、異なるインク配合を用いることができ、そこでは大部分の触媒は導電性成分で置き換えることができる。
【実施例】
【0033】
本発明は、ここで以下の例によって説明される。
例1
多段階硬化生成プロセスによって作られた膜、ここで第1のSPEは第2の液体中に浸漬され、硬化されて向上したポリマー密度を備えたSPEが生成される。
【0034】
30mLのイオン性混合物をポリセン(750ゲージ)から作られた14cm×20cmの袋中に注入、次いで空気を排除し、そしてヒートシールを用いてこの液体を密封することによって膜を生成した。これをアルミニウム板(複数)中に固定して、ガンマ線で30kGyの総線量で処理した。8cm×8cmの試料をこの膜から採り、そしてポリセン(750ゲージ)から作られた14cm×20cmの袋中に置いた。30mLの第2混合物をこの袋中に加え、そしてこの膜に接触させて24時間放置した。過剰の液体を取り除いて、そしてこの袋を密封して空気を排除した。この袋を、アルミニウム板の間に固定し、そしてガンマ線で、30kGyの総線量で処理した。この膜をこの袋から取り出し、そして水中で水和した。結果として得た膜は、向上したポリマー密度を有していた。
【0035】
例2
膜を、以下の材料から形成した:
水 66.96g
2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPSA) 94.91g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA) 163.22g
アクリロニトリル(AN) 139.37g
ジビニルベンゼン(DVB) 19.76g
UV開始剤(UV1) 3.38g
ヒドロキシキノンモノメチルエーテル(MEHQ) 0.098g
【0036】
浸漬混合物を作るために、これらの成分を琥珀ビン中で、次の順番で混合してポリマー膜を作った:水、AMPSA、HEMA、AN、DVB、UV1、MEHQ。この場合には、膜および浸漬混合物の両方は、同じモノマー混合物から作った。
【0037】
200mLの上記のポリマーを、パイレックス皿中で200ppmのMEHQ混合物中に加えた。膜を寸法に切断し、そして注意深くこの皿に加えて、膜が皿の中心にあり、そして浸漬混合物によって完全に取り囲まれていることを確実にした。この皿に蓋をして、そして次いでこれを30℃のオーブンの中のプラスチック袋中にいれて、一晩の間膜を浸漬させた。膜が硬化できるようになったら、この膜を、1つの平らなピンセットを用いて浸漬溶液から持ち上げて、そしてLDPEプラスチックチューブのシート上に置いた。(この段階で、必要であれば、膜はインクを噴霧されてもよい。)このチューブを、膜越しに折り曲げて袋を作り、そしてローラーを使って、プラスチックのシート間で膜を平らにして、膜の表面から過剰の混合物および空気が取り除かれるのを確実にした。膜を、次いで硬化治具中に固定し、そしてUVランプ(ガラスを通して測定して27〜33mW/cm)の下で900秒間硬化させた。次いで、膜を、硬化治具から取り出し、ひっくり返して膜の反対の面が上方に向くようにして、そして更に900秒間、ランプの下に戻した。
【0038】
この膜は、必要に応じて水和することができ、または密封したプラスチック袋中で、冷蔵庫中で貯蔵することができる。
【0039】
例3
<膜の調製>
120mm×120mmカチオン交換膜をタイプ1水中で、60℃で一晩、水和した。水和されたら、膜を10インチのインフレートチューブに置き、そして60mLのモノマー液をこの袋(最初の膜を作るのに用いたのと同じ組成の)に加えた。次いで、これを密封し、そして35℃のオーブンで16時間加熱し、モノマー混合物を膜中に浸み込ませた。
【0040】
<インクの調製>
Pt触媒インクを調製し、そして30分間超音波処理し、そして一晩撹拌した。このインクは、インクが不均一になるのを防止するように常に撹拌したままにした。
【0041】
<インク噴霧方法>
噴霧するためにエアブラシを用いた。膜に噴霧した後に、これを治具の中で、IntellarayUVランプ(30W/cm)の下でそれぞれの面を20分間硬化させた。
【0042】
硬化させたら、膜を、60℃で、タイプ1水中で水和したが、このことは、膜の膨張でインクの割れを生じさせた。次いで、膜を水から取り出し、軽くたたいて乾燥し、2回目の噴霧をし、そして溶媒を蒸発させた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオンポリマー膜を形成する方法であって、
(i)1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物を重合してイオンポリマー膜を形成する工程、
(ii)(i)のポリマー膜を、1種もしくは2種以上の第2のモノマーの混合物中に、該溶液が該ポリマー膜の全体を通して侵入するのに十分な時間、浸漬する工程、ならびに、
(iii)工程(ii)のモノマーをコーティングされたポリマーを重合して、本質的に均質なイオンポリマーを形成する工程、
を含む方法。
【請求項2】
工程(i)によって形成された前記ポリマー膜が、親水性である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記十分な時間が、少なくとも3時間である、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記ポリマー膜が、工程(i)および(ii)の間に、水中で水和される、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
工程(iii)の後に形成された前記ポリマーが、水中で水和される(工程(iv)と表す)、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記1種もしくは2種以上の第2のモノマーの溶液が、イオン性成分を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物が、前記1種もしくは2種以上の第2のモノマーの混合物と同じ組成を有している、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物および/または前記1種もしくは2種以上の第2のモノマーの混合物が、前記モノマーと水の均一な混合物を含む、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物および/または前記1種もしくは2種以上の第2のモノマーの混合物が、親水性モノマー、水、疎水性モノマーおよび、強いイオン性基を含むモノマーの均一な混合物を含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
工程(ii)および(iii)の間に、触媒が、前記モノマーがコーティングされたポリマー上に堆積される、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
同じか、または異なる触媒が、工程(iii)または工程(iv)の後に形成されている前記ポリマー上に堆積される、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記触媒が、粉末の形態である、請求項10または11記載の方法。
【請求項13】
前記触媒が、溶媒中の、触媒の微細な粉末およびバインダの懸濁液を含むインク組成物の形態である、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記触媒が、噴霧することによって堆積される、請求項10〜13のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記触媒が、前記モノマーをコーティングされたアイオノマーを前記触媒中に浸漬することによって堆積される、請求項10〜13のいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
触媒がコーティングされたイオンポリマー膜を形成する方法であって、
(i)1種もしくは2種以上の第1のモノマーの混合物を重合して、イオンポリマー膜を形成する工程、
(ii)(i)の該ポリマーを、1種もしくは2種以上の第2のモノマー混合物中に浸漬する工程、
(iia)該モノマーをコーティングされたポリマー上に触媒を堆積する工程、ならびに、
(iii)工程(iia)の該モノマーをコーティングされたポリマーを重合する工程、
を含む方法。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれか1項記載の特徴の1つもしくは2つ以上を更に有する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項記載の方法によって得られたポリマー膜。
【請求項19】
請求項18記載のポリマー膜を含む、膜電極接合体。

【公表番号】特表2013−509480(P2013−509480A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535935(P2012−535935)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【国際出願番号】PCT/GB2010/051812
【国際公開番号】WO2011/051720
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.パイレックス
【出願人】(504089677)アイティーエム パワー (リサーチ) リミティド (2)
【Fターム(参考)】