説明

イジェクトボタン制御システム及びその制御方法

【課題】本発明は、イジェクトボタン制御システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のイジェクトボタン制御システムは、コンピューターの中で動作し、前記コンピューターの光学ドライブの近傍にはイジェクトボタンが設けられ、前記光学ドライブ及び前記イジェクトボタンは、前記コンピューターの入出力チップにそれぞれに接続され、前記イジェクトボタン制御システムは、前記イジェクトボタンが押されたか否かを検出する検出モジュールと、前記イジェクトボタンが押された場合、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在するか否かを判断する判断モジュールと、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在すると判断した場合、前記光学ドライブに制御信号を送信して、前記光学ドライブを制御して光ディスクをイジェクトする制御モジュールと、を備える。本発明は、イジェクトボタン制御方法をさらに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イジェクトボタン制御システム及びその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスクに収められた情報を読み込む光学ドライブは、コンピューターの重要な組成部分である。科学技術の進歩に伴い、コンピューターの体積もだんだん小さくなり、例えば、ノートブックパソコン及び一体型パソコンなどがある。イジェクトボタンがない極薄光学ドライブ及び吸入式光学ドライブは、占用空間が小さいので、ノートブックパソコン及び一体型パソコンに広く応用される。
【0003】
しかし、イジェクトボタンがない極薄光学ドライブ及び吸入式光学ドライブから光ディスクをイジェクトするごとに、イジェクトボタンを模擬するコンピューターのソフトウェアを一回操作しなければならなく、このような使用方式は非常に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、前記課題を解決し、光学ドライブに機械的なイジェクトボタンを設置しなく、且つコンピューターに前記イジェクトボタンの機能を模擬するソフトウェアをインストールしなくても、光学ドライブから光ディスクをイジェクトできるイジェクトボタン制御システム及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るイジェクトボタン制御システムは、コンピューターの中で動作し、前記コンピューターの光学ドライブの近傍にはイジェクトボタンが設けられ、前記光学ドライブ及び前記イジェクトボタンは、前記コンピューターの入出力チップにそれぞれに接続され、前記イジェクトボタン制御システムは、前記イジェクトボタンが押されたか否かを検出する検出モジュールと、前記イジェクトボタンが押された場合、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在するか否かを判断する判断モジュールと、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在すると判断した場合、前記光学ドライブに制御信号を送信して、前記光学ドライブを制御して光ディスクをイジェクトする制御モジュールと、を備える。
【0006】
本発明に係るイジェクトボタン制御方法は、コンピューターの光学ドライブの近傍に設けられたイジェクトボタンの制御方法であって、前記光学ドライブ及び前記イジェクトボタンは、前記コンピューターの入出力チップにそれぞれに接続され、前記イジェクトボタンの制御方法は、前記コンピューターが起動されて正常の作動状態になると、前記イジェクトボタンが押されたか否かを検出する第一ステップと、前記イジェクトボタンが押された場合、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在するか否かを判断する第二ステップと、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在しないと判断した場合、前記第一ステップに戻り、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在すると判断した場合、前記光学ドライブに制御信号を送信して、前記光学ドライブを制御して光ディスクをイジェクトする第三ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るイジェクトボタン制御システムは、コンピューターの中で動作し、前記コンピューターの光学ドライブの近傍にはイジェクトボタンが設けられ、前記光学ドライブ及び前記イジェクトボタンは、前記コンピューターの入出力チップにそれぞれに接続され、前記イジェクトボタンを押すと、前記光学ドライブを制御して光ディスクをイジェクトすることができ、従って前記光学ドライブはイジェクトボタンがない極薄光学ドライブ又は吸入式光学ドライブであることができ、且つ前記コンピューターにイジェクトボタンの機能を模擬するソフトウェアをインストールすることを必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係るイジェクトボタン制御システムを有するコンピューターの構造を示す図である。
【図2】図1に示すコンピューターにおける光学ドライブとイジェクトボタンの相対位置を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るイジェクトボタン制御システムの機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係るイジェクトボタン制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1を参照すると、前記コンピューター1は、入出力チップ10と、イジェクトボタン11と、プロセッサー12と、光学ドライブ13と、記憶装置14と、イジェクトボタン制御システム20と、を備える。前記コンピューター1は、ノートブックパソコン又は一体型パソコンである。前記イジェクトボタン11、前記プロセッサー12と、前記光学ドライブ13及び前記記憶装置14は、それぞれ前記入出力チップ10に接続されている。前記入出力チップ10は、サウスブリッジチップ又はスーパー入出力チップである。前記入出力チップ10は、GPIO(General Purpose Input Output,汎用入出力)及びSMBUS(System Management Bus)を集積した。前記光学ドライブ13は、イジェクトボタンがない極薄光学ドライブ又は吸入式光学ドライブである。
【0011】
図2を参照すると、前記イジェクトボタン11は、前記コンピューター1における前記光学ドライブ13の近傍に設置されており、前記光学ドライブ13に属しない。図2は、前記コンピューター1における前記光学ドライブ13と前記イジェクトボタン11の相対位置を示すだけで、前記コンピューター1における前記光学ドライブ13と前記イジェクトボタン11の絶対位置を限定しない。
【0012】
図3は、前記イジェクトボタン制御システム20の機能ブロック図である。前記イジェクトボタン制御システム20は、前記イジェクトボタン11が押された場合、前記光学ドライブ13を制御して光ディスクをイジェクトさせる。前記イジェクトボタン制御システム20は、検出モジュール201と、判断モジュール202と、制御モジュール203と、を備える。前記イジェクトボタン制御システム20は、前記記憶装置14に取り付けることができ、前記プロセッサー12によって前記イジェクトボタン制御システム20の動作を制御する。
【0013】
図4は、本発明の実施形態に係るイジェクトボタン制御方法を示すフローチャートである。前記イジェクトボタン制御方法は、以下のステップを備える。
【0014】
ステップS1:前記コンピューター1が起動されて正常の作動状態になる。
【0015】
ステップS2:前記検出モジュール201は、前記イジェクトボタン11が押されたか否かを検出し、前記イジェクトボタン11が押されると、前記判断モジュール202を触発してステップS3を実行し、前記イジェクトボタン11が押されなかった場合、前記ステップS2を重複する。前記検出モジュール201は、ポーリング(polling)方式又は触発を中断する方式によって、前記イジェクトボタン11が押されたか否かを検出する。
【0016】
ポーリング方式とは、所定の時間(例えば、50ms)ごとに、前記検出モジュール201は前記入出力チップ10に接続された前記イジェクトボタン11の出力ポートのパワーレベル信号を一回読み取って、前記パワーレベル信号に基づいて、前記イジェクトボタン11が押されたか否かを判定し、例えば、前記パワーレベル信号が1であると、前記イジェクトボタン11が押されたと判定する。前記ポーリング方式は、前記プロセッサー12によって前記検出モジュール201を制御して主動的にポーリングするので、前記プロセッサー12がずっと作動状態であることを必要とする。
【0017】
触発を中断する方式とは、前記入出力チップ10が中断信号を受信する際、前記検出モジュール201を触発して前記中断信号を読み取り、前記検出モジュール201は、前記イジェクトボタン11から前記中断信号を送信したか否かを判断して、前記イジェクトボタン11が押されたか否かを判定する。触発を中断する方式は、前記入出力チップ10が中断信号を受信する際、前記プロセッサー12によって前記検出モジュール201を制御して前記中断信号を読み取るので、前記プロセッサー12がずっと作動状態であることを必要としない。
【0018】
ステップS3:前記判断モジュール202は、前記光学ドライブ13の中に光ディスクが存在するか否かを判断し、前記光学ドライブ13の中に光ディスクが存在すると、前記制御モジュール203を触発してステップS4を実行し、前記光学ドライブ13の中に光ディスクが存在しないと、前記ステップS2に戻る。具体的に説明すると、前記判断モジュール202は、前記光学ドライブ13に命令を送信し、例えば、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)命令を送信してから、前記光学ドライブ13の制御レジスターから読まれたデータに基づいて、前記光学ドライブ13の中に光ディスクが存在するか否かを判断する。例えば、前記光学ドライブ13の制御レジスターから読まれたデータが00A1であると、前記判断モジュール202は、前記光学ドライブ13の中に光ディスクが存在すると判定し、前記光学ドライブ13の制御レジスターから読まれたデータが00A0であると、前記判断モジュール202は、前記光学ドライブ13の中に光ディスクが存在しないと判定する。
【0019】
ステップS4:前記制御モジュール203は前記光学ドライブ13に制御信号を送信して、前記光学ドライブ13を制御して光ディスクをイジェクトする。
【0020】
以上、本発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種種の変更が可能であることは勿論であって、本発明の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲から決まる。
【符号の説明】
【0021】
1 コンピューター
10 入出力チップ
11 イジェクトボタン
12 プロセッサー
13 光学ドライブ
14 記憶装置
20 イジェクトボタン制御システム
201 検出モジュール
202 判断モジュール
203 制御モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューターの光学ドライブの近傍にはイジェクトボタンが設けられ、前記光学ドライブ及び前記イジェクトボタンは、前記コンピューターの入出力チップにそれぞれに接続され、前記コンピューターの中で動作するイジェクトボタン制御システムであって、
前記イジェクトボタンが押されたか否かを検出する検出モジュールと、
前記イジェクトボタンが押された場合、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在するか否かを判断する判断モジュールと、
前記光学ドライブの中に光ディスクが存在すると判断した場合、前記光学ドライブに制御信号を送信して、前記光学ドライブを制御して光ディスクをイジェクトする制御モジュールと、
を備えることを特徴とするイジェクトボタン制御システム。
【請求項2】
所定の時間ごとに、前記検出モジュールは前記入出力チップに接続された前記イジェクトボタンの出力ポートのパワーレベル信号を一回読み取って、前記パワーレベル信号に基づいて、前記イジェクトボタンが押されたか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のイジェクトボタン制御システム。
【請求項3】
前記入出力チップが中断信号を受信する際、前記検出モジュールを触発して前記中断信号を読み取り、前記検出モジュールは、前記イジェクトボタンから前記中断信号を送信したか否かを判断して、前記イジェクトボタンが押されたか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のイジェクトボタン制御システム。
【請求項4】
前記判断モジュールは、前記光学ドライブに命令を送信してから、前記光学ドライブの制御レジスターから読まれたデータに基づいて、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在するか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載のイジェクトボタン制御システム。
【請求項5】
コンピューターの光学ドライブの近傍にはイジェクトボタンが設けられ、前記光学ドライブ及び前記イジェクトボタンは、前記コンピューターの入出力チップにそれぞれに接続され、前記イジェクトボタンの制御方法は、
前記コンピューターが起動されて正常の作動状態になると、前記イジェクトボタンが押されたか否かを検出する第一ステップと、
前記イジェクトボタンが押された場合、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在するか否かを判断する第二ステップと、
前記光学ドライブの中に光ディスクが存在しないと判断した場合、前記第一ステップに戻り、前記光学ドライブの中に光ディスクが存在すると判断した場合、前記光学ドライブに制御信号を送信して、前記光学ドライブを制御して光ディスクをイジェクトする第三ステップと、
を備えることを特徴とするイジェクトボタン制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−210355(P2011−210355A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38112(P2011−38112)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(503023069)鴻富錦精密工業(深▲セン▼)有限公司 (399)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】