説明

イソチアゾリン化合物および工業用殺菌組成物

【課題】細菌、カビ、酵母、藻などの有害微生物に対して優れた防除効果を発現する有効成分と、かかる有効成分を含有する工業用殺菌組成物とを提供すること。
【解決手段】工業用殺菌組成物に、下記一般式(1)で示されるイソチアゾリン化合物を含有させる。
【化1】


(一般式(1)中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基を示し、Xは、同一または互いに異なってハロゲン原子を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なイソチアゾリン化合物、および、それを含む工業用殺菌組成物、詳しくは、細菌、カビ、酵母、藻の防除剤として用いられる工業用殺菌組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種の工業製品では、細菌、カビ、酵母、藻などの有害な微生物が繁殖しやすく、生産性や品質の低下、悪臭の発生などの原因になっている。そのため、工業製品には、細菌、カビ、酵母、藻に対して防除効果を発現する種々の工業用殺菌組成物を添加することが広く実施されている。このような工業用殺菌組成物として、イソチアゾリン化合物、代表的には、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−158707号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、MITは、細菌に対する防除効果に優れるものの、カビ、酵母、藻など、その他の有害な微生物に対する防除効果が低く、そのため、細菌のみならず、カビ、酵母、藻など、その他の有害な微生物に対しても、優れた防除効果を発現する新規なイソチアゾリン化合物が切望されている。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、細菌、カビ、酵母、藻などの有害微生物に対して優れた防除効果を発現する有効成分と、かかる有効成分を含有する工業用殺菌組成物とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明者らは、細菌、カビ、酵母、藻などの有害微生物に対して防除効果を有する新規なイソチアゾリン化合物について検討を重ねたところ、特定構造のイソチアゾリン化合物が、上記の有害微生物に対する防除効果に優れているという知見を見出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)一般式(1)で示されることを特徴とする、イソチアゾリン化合物、
【0005】
【化2】

【0006】
(一般式(1)中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基を示し、Xは、同一または互いに異なってハロゲン原子を示す。)
(2)前記一般式(1)に示すXが、ともに塩素原子であることを特徴とする、前記(1)に記載のイソチアゾリン化合物、
(3)前記一般式(1)に示すR1が、炭素数1〜4のアルキル基であることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載のイソチアゾリン化合物、
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載のイソチアゾリン化合物を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物
を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明において、上記一般式(1)で示されるイソチアゾリン化合物、および、そのイソチアゾリン化合物を含む工業用殺菌組成物によれば、細菌、カビ、酵母、藻などの有害微生物に対する、優れた防除効果を発現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のイソチアゾリン化合物は、下記一般式(1)で示される、4−ジハロゲノアミノ−2−アルキル−イソチアゾリン−3−オンである。
【0009】
【化3】

【0010】
(一般式(1)中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基を示し、Xは、同一または互いに異なってハロゲン原子を示す。)
上記一般式(1)において、R1で示される炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、sec−ペンチル、2−メチルペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコサニルなどの直鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの直鎖または分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
【0011】
上記一般式(1)において、Xで示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。Xの態様は、特に限定されず、互いに同一種類である態様、あるいは、互いに異なる種類である態様が挙げられ、好ましくは、ともに塩素原子である態様が挙げられる。
次に、上記一般式(1)で示される、4−ジハロゲノアミノ−2−アルキル−イソチアゾリン−3−オンの製造方法について説明する。
【0012】
4−ジハロゲノアミノ−2−アルキル−イソチアゾリン−3−オンを製造するには、まず、下記反応式(I)に示すように、一般式(2)で示されるシステインアルキルエステルを、酸無水物((R3CO)2O)と反応させて、一般式(3)で示されるN−アシル−システインアルキルエステルを生成させる。
【0013】
【化4】

【0014】
(反応式(I)中、R2はエステル残基を示し、R3は無水酸残基を示す。)
出発原料である一般式(2)で示されるシステインアルキルエステルは、システインのエステル化により得ることができ、例えば、システインと、上記した直鎖または分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基とのエステル化反応により、得ることができる。
一般式(2)で示されるシステインアルキルエステルとしては、例えば、システインメチルエステル、システインエチルエステル、システインプロピルエステル、システインブチルエステルなどのシステインC1−4アルキルエステルが挙げられる。好ましくは、システインメチルエステルが挙げられる。
【0015】
また、一般式(2)で示されるシステインアルキルエステルを、塩として調製することもできる。塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、アジピン酸塩、クエン酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。好ましくは、無機塩、さらに好ましくは、塩酸塩が挙げられる。
【0016】
酸無水物としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水吉草酸、無水ピバル酸、無水2エチルヘキサン酸、無水モノクロル酢酸、無水ジクロル酢酸、無水トリクロル酢酸、無水モノブロモ酢酸、無水ジブロモ酢酸、無水トリブロモ酢酸、無水モノフルオロ酢酸、無水ジフルオロ酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水β−ブロモプロピオン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸などの脂肪族酸無水物、例えば、無水安息香酸、無水フタル酸などの芳香族酸無水物などが挙げられる。好ましくは、脂肪族酸無水物、さらに好ましくは、無水酢酸が挙げられる。
【0017】
システインアルキルエステルと酸無水物との反応は、N−アシル化できれば、特に限定されないが、例えば、システインアルキルエステルと酸無水物とを、アルカリの存在下、溶媒中で反応させる。
システインアルキルエステルと酸無水物との配合割合は、例えば、システインアルキルエステル1モルに対して、酸無水物が1モル以上あればよいが、例えば、1.0〜2.0モル、好ましくは、1.0〜1.2モルである。
【0018】
また、アルカリは、特に限定されないが、好ましくは、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリブチルアミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ピリジンなどの有機アミン類などが挙げられる。アルカリの配合割合は、例えば、システインアルキルエステル1モルに対して、例えば、1.0〜2.0モル、好ましくは、1.0〜1.2モルである。
【0019】
また、溶媒は、特に限定されないが、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレンカーボネートなどのケトン系溶媒、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなどのエーテル系溶媒、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトン、などのエステル系溶媒、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒などが挙げられる。好ましくは、ハロゲン化炭化水素系溶媒が挙げられる。
【0020】
溶媒は、例えば、システインアルキルエステルの濃度が、例えば、2〜10重量%となるように、好ましくは、4〜6重量%となるよう配合される。
そして、上記反応式(I)に示される反応では、例えば、上記配合割合において、溶媒に、システインアルキルエステルおよび酸無水物を配合して、0〜20℃、好ましくは、0〜10℃において攪拌しつつアルカリを滴下した後、20〜40℃、好ましくは、
25〜30℃で、1〜10時間、好ましくは、1〜3時間攪拌する。
【0021】
その後、反応液を、含塩水溶液などで水洗した後、溶媒を留去し、精製することにより、一般式(3)で示されるN−アシル−システインアルキルエステルを得る。なお、精製は、例えば、濃縮、減圧濃縮、蒸留、分留、溶媒抽出、液性変換、転溶、クロマトグラフィー、結晶化、再結晶などの公知の方法が挙げられる(以下同様)。
この方法では、次いで、下記反応式(II)に示すように、一般式(3)で示されるN−アシル−システインアルキルエステルを、アルキルアミン(R1−NH2)と反応させて、一般式(4)で示されるN−アシル−システインアルキルアミドを生成させる。
【0022】
【化5】

【0023】
(反応式(II)中、R1は炭素数1〜20のアルキル基を示し、R2はエステル残基を示し、R3は無水酸残基を示す。)
アルキルアミンは、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、イソペンチルアミン、ネオペンチルアミン、sec−ペンチルアミン、2−メチルペンチルアミン、tert−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、イソヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、イソオクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、イソデシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、エイコサニルアミンなどの直鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキルアミンが挙げられる。好ましくは、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミンなどの直鎖または分岐鎖の炭素数1〜4のアルキルアミンが挙げられる。
【0024】
N−アシル−システインアルキルエステルとアルキルアミンとの反応は、アミド化できれば、特に限定されないが、例えば、N−アシル−システインエステルとアルキルアミンと、溶媒中で反応させる。
N−アシル−システインアルキルエステルとアルキルアミンとの配合割合は、例えば、N−アシル−システインアルキルエステル1モルに対して、アルキルアミンが1モル以上あればよいが、例えば、1〜5モル、好ましくは、2〜4モルである。
【0025】
また、溶媒は、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール系溶媒、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、N−メチルピロリドンなどの極性溶媒などが挙げられる。好ましくは、アルコール系溶媒が挙げられる。
【0026】
溶媒は、例えば、N−アシル−システインアルキルエステルの濃度が、例えば、10〜
50重量%となるように、好ましくは、20〜40重量%となるよう配合される。
そして、上記反応式(II)に示される反応では、例えば、上記配合割合において、溶媒に、アルキルアミンを配合して、窒素雰囲気下、これにN−アシル−システインアルキルエステルを配合し、20〜40℃、好ましくは、25〜30℃で、5〜20時間、好ましくは、5〜10時間攪拌する。
【0027】
その後、反応液から溶媒を留去し、精製することにより、一般式(4)で示されるN−アシル−システインアルキルアミドを得る。
この方法では、その後、下記反応式(III)に示すように、一般式(4)で示されるN−アシル−システインアルキルアミドを、N,N−ジハロゲン化するとともに閉環させて、一般式(1)で示される4−ジハロゲノアミノ−2−アルキル−イソチアゾリン−3−オンを製造する。
【0028】
【化6】

【0029】
(反応式(III)中、R1は炭素数1〜20のアルキル基を示し、R2は同一または互いに異なってハロゲン原子を示し、R3は無水酸残基を示す。)
N−アシル−システインアルキルアミドの閉環およびN,N−ジハロゲン化は、特に限定されないが、例えば、N−アシル−システインアルキルアミドを、溶媒中でハロゲン原子と接触させる。
【0030】
ハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などであって、ハロゲン原子発生源から発生させる。ハロゲン原子発生源としては、ハロゲン原子を発生させることができれば、特に限定されないが、例えば、塩素ガス、臭素ガス、ヨウ素ガスなどのハロゲンガス、例えば、フッ化スルフリル、塩化スルフリルなどのハロスルフリルなどが挙げられる。
【0031】
ハロゲン原子は、ハロゲン原子発生源から、N−アシル−システインアルキルアミド1モルに対して、2モル以上供給できればよいが、例えば、2〜10モル、好ましくは、
4〜8モル供給する。
また、溶媒は、特に限定されないが、例えば、上記した、反応式(I)で用いられる溶媒が挙げられ、好ましくは、エステル系溶媒が挙げられる。
【0032】
溶媒は、例えば、N−アシル−システインアルキルアミドの濃度が、例えば、1〜
10重量%となるように、好ましくは、2〜5重量%となるよう配合される。
そして、上記反応式(III)に示される反応では、例えば、上記配合割合において、溶媒にN−アシル−システインアルキルアミドを配合して、10〜30℃、好ましくは、
10〜20℃において攪拌しつつハロゲン化剤を加え、その後、30〜60℃、好ましくは、40〜50℃で、10〜30時間、好ましくは、15〜20時間攪拌する。
【0033】
その後、反応液を、水洗した後、溶媒を留去し、精製することにより、一般式(1)で示される4−ジハロゲノアミノ−2−アルキル−イソチアゾリン−3−オンを得る。
そして、このようにして製造される本発明のイソチアゾリン化合物は、細菌、カビ、酵母、藻などの有害微生物に対する防除効果を発現するため、工業用殺菌組成物の有効成分として用いることができる。
【0034】
本発明のイソチアゾリン化合物を、工業用殺菌組成物として用いる場合には、特に限定されず、上記したイソチアゾリン化合物を単独で配合してもよく、2種以上を併用して配合することもできる。
また、本発明のイソチアゾリン化合物を含有する工業用殺菌組成物は、特に限定されることなく、目的および用途に応じて、例えば、液剤(水懸濁剤および油剤を含む。)、ペースト剤、粉剤、粒剤、マイクロカプセルなどの種々の剤型に製剤化することができる。また、包接化合物として調製してもよく、さらに、層状ケイ酸塩などのモンモリロナイト(スメクタイト類など)などに担持させ、あるいは、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルクなどに吸着させることにより調製することもできる。
【0035】
また、本発明のイソチアゾリン化合物は、剤型、目的および用途などに応じて、工業用殺菌組成物に対して、0.1〜99重量%の範囲から適宜選択して配合することができる。より具体的には、例えば、本発明の工業用殺菌組成物を液剤として製剤化する場合には、液剤に対してイソチアゾリン化合物を、例えば、0.1〜50重量%の範囲で配合することができる。また、ペースト剤として製剤化する場合には、ペースト剤に対してイソチアゾリン化合物を、例えば、5〜70重量%の範囲で配合することができる。また、粉剤、粒剤として製剤化する場合には、粉剤、粒剤に対してイソチアゾリン化合物を、例えば、20〜100重量%の範囲で配合することができる。
【0036】
さらに、本発明の工業用殺菌組成物には、目的および用途などに応じて、公知の添加剤、例えば、防藻剤および/または防カビ剤(有効成分)、界面活性剤、酸化防止剤、光安定剤などを添加することもできる。
防藻剤および/または防カビ剤としては、例えば、イソチアゾリン系化合物(本発明のイソチアゾリン化合物を除く。)、ニトロアルコール系化合物、ジチオール系化合物、チオフェン系化合物、ハロアセチレン系化合物、フタルイミド系化合物、ハロアルキルチオ系化合物、ピリチオン系化合物、フェニルウレア系化合物、トリアジン系化合物、グアニジン系化合物、トリアゾール系化合物、ベンズイミダゾール系化合物、四級アンモニウム塩系化合物などが挙げられる。
【0037】
イソチアゾリン系化合物としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オンが挙げられる。
【0038】
ニトロアルコール系化合物としては、例えば、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノールなどが挙げられる。
ジチオール系化合物としては、例えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンがなど挙げられる。
チオフェン系化合物としては、例えば、3,3,4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドなどが挙げられる。
【0039】
ハロアセチレン系化合物としては、例えば、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメートなどが挙げられる。
フタルイミド系化合物としては、例えば、N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captafol)、N−トリクロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captan)、N−ジクロロフルオロメチルチオフタルイミド(Fluorfolpet)、N−トリクロロメチルチオフタルイミド(Folpet)などが挙げられる。
【0040】
ハロアルキルチオ系化合物としては、例えば、N−ジメチルアミノスルホニル−N−トリル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Tolylfluanide)、N−ジメチルアミノスルホニル−N−フェニル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Dichlofluanide)などが挙げられる。
ピリチオン系化合物としては、例えば、ナトリウムピリチオン、ジンクピリチオンなどが挙げられる。
【0041】
フェニルウレア系化合物としては、例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアなどが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンなどが挙げられる。
グアニジン系化合物としては、例えば、1,6−ジ−(4’−クロロフェニルジグアニド)−ヘキサン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩などが挙げられる。
【0042】
トリアゾール系化合物としては、例えば、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:テブコナゾール)、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:プロピコナゾール)、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:アザコナゾール)、α−(4−クロロフェニル)−α−(1−シクロプロピルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:シプロコナゾール)などが挙げられる。
【0043】
ベンズイミダゾール系化合物としては、例えば、メチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート、エチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾールなどが挙げられる。
四級アンモニウム塩系化合物としては、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ジ−n−デシル−ジメチルアンモニウムクロライド、1−ヘキサデシルピリジニウムクロライドなどが挙げられる。
【0044】
また、他の防藻剤および/または防カビ剤として、その他に、例えば、ジヨードメチル−p−トルイルスルホン、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルフォルマールなどの有機ヨウ素系化合物、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチオカーバメート系化合物、例えば、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物、例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジンなどのピジリン系化合物、例えば、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどのベンゾチアゾール系化合物、例えば、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン−4−オキサイドなどのオキサチアジン系化合物、例えば、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロパンアミドなどのシアノアセトアミド系化合物、例えば、メチレンビスチオシアネートなどのチオシアネート系化合物などが挙げられる。
【0045】
これら防藻剤および/または防カビ剤は、単独または2種以上併用してもよく、好ましくは、イソチアゾリン系化合物(2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン)、ハロアセチレン系化合物(3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート)、ピリチオン系化合物(ジンクピリチオン)、フェニルウレア系化合物(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア)、トリアジン系化合物(2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン)トリアゾール系化合物(α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(慣用名:テブコナゾール))、ベンズイミダゾール系化合物(メチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート)と併用することで、相乗的な微生物の防除効果を発現させることができる。
【0046】
また、防藻剤および/または防カビ剤の配合割合は、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、本発明のイソチアゾリン化合物100重量部に対して、1〜9000重量部、好ましくは、3〜8000重量部である。
界面活性剤としては、例えば、石鹸類、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面活性剤など公知の界面活性剤が挙げられる。これら界面活性剤は、単独または2種以上併用してもよく、好ましくは、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤が挙げられる。
【0047】
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、酸化エチレンと酸化プロピレンブロック共重合物などが挙げられる。
また、アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸型界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸エステル金属塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、リグニンスルホン酸金属塩、リグニンスルホン酸金属塩などが挙げられ、金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
【0048】
これら、界面活性剤は、単独または2種以上併用してもよく、その配合割合は、特に限定されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、液剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜5重量部添加される。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)などのフェノール系酸化防止剤、例えば、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系酸化防止剤などが挙げられる。
【0049】
これら、酸化防止剤は、単独または2種以上併用してもよく、その配合割合は、特に限定されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、液剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜5重量部添加される。
また、光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどのヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。光安定剤は、単独または2種以上併用してもよく、その配合割合は、特に限定されず、剤型、目的および用途によって適宜選択されるが、例えば、液剤として製剤化される場合には、その液剤100重量部に対して0.1〜10重量部添加される。
【0050】
このような、本発明のイソチアゾリン化合物を有効成分として含有する本発明の工業用殺菌組成物は、優れた、抗菌、防カビ、防腐、防藻作用などを発現し、細菌、カビ、酵母、藻などに対する防除剤(微生物防除剤)として用いることができる。
本発明の工業用殺菌組成物は、例えば、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業用水や、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉粉、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、紙力増強剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、樹脂製品、セメント混和剤、シーリング剤、目地剤などの各種工業製品における工業用殺菌剤として好適に用いられる。
【0051】
なお、本発明の工業用殺菌組成物は、適用対象、微生物の種類(細菌類、カビ類、酵母、藻類など)や防除期間に応じて、添加量を適宜選択すればよいが、例えば、スライムコントロール剤として用いる場合には、0.1〜500mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、0.5〜100mg(有効成分)/kg(製品)、防腐剤として用いる場合には、1〜5000mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、10〜1000mg(有効成分)/kg(製品)、防カビまたは防藻剤として用いる場合には、10〜50000mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、100〜10000mg(有効成分)/kg(製品)となるように添加する。
【実施例】
【0052】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に言及のない限り「%」は重量基準である。
実施例1
【0053】
【化7】

【0054】
L−システインメチルエステル塩酸塩(2)(10g,58.3mmol)の塩化メチレン溶液(100ml)と、無水酢酸(5.8ml,61.5mmol)との混合縣濁液を氷冷下で撹拌し、トリエチルアミン(17.1ml,123mmol)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。
この反応液を、10%クエン酸水溶液(20ml×2回)、飽和食塩水(20ml×1回)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml×2回)、飽和食塩水(20ml×1回)で順次洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別して溶媒を減圧留去し、結晶性残渣を得た。
【0055】
この残渣にクロロホルム(20ml)を加えて溶解して、氷冷下で撹拌し、石油エーテル(40ml)を滴下して結晶化して、N−アセチル−L−システインメチルエステル(3)(6.61g,収率64%)を白色結晶として得た。得られたN−アセチル−L−システインメチルエステル(3)は、下記の通り同定された。
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ2.04(s,3H,acetyl−CH3)、2.97(dd×2,2H,J=4.0,4.2Hz,β−CH2)、3.76(s,3H,ester−CH3)、4.86(m,1H,J=3,7,4.0,4.2Hz,α−CH)、6.48(broad s,NH)
13C NMR(300MHz,CDCl3):δ23.1(CH3,acetyl)、26.8(CH2,β−CH2)、52.8(CH3,ester)、53.5(CH,α−CH)、169.9(CO)、170.6(CO)
【0056】
【化8】

【0057】
40%メチルアミン/メタノール溶液(116ml,1.14mol)とメタノール(52ml)を氷冷下で撹拌し、窒素雰囲気下でN−アセチル−L−システインメチルエステル(3)(50.5g,0.285mol)を加えて、室温で6時間撹拌した。
溶媒を減圧留去して得た結晶性残渣にメタノール(200ml)を加えて、さらに減圧留去した。再度メタノール(480ml)を加えて溶解して晶析するまで減圧濃縮し、氷冷下で撹拌してN−アセチル−L−システインメチルアミド(4)(30.2g,収率60%)を白色結晶として得た。得られたN−アセチル−L−システインメチルアミド(4)は、下記の通り同定された。
1H NMR(300MHz,DMSO−d6):δ1.17(s,3H,acetyl−CH3)、2.48(d,3H,J=4.6Hz,methylamide−CH3)、2.52(d,1H,J=7.7,13.4Hz,β−CH2)、2.65(dd,1H,J=5.7,13.4Hz,β−CH2)、4.18(m,1H,J=5,7,7.7Hz,α−CH)、7.84(broad d,1H,NH)、7.99(d,1H,J=8.1Hz,NH)
13C NMR(300MHz,DMSO−d6):δ22.6(CH3,acetyl)、25.7(CH3,methylamide)、26.1(CH2,β−CH2)、55.1(CH,α−CH)、169.5(CO)、170.3(CO)
【0058】
【化9】

【0059】
N−アセチル−L−システインメチルアミド(4)(30g,0.170mol)と酢酸エチル(1.2l)の懸濁液を氷冷下で撹拌し、塩化スルフリル(110ml,1.36mol)を滴下した後、室温で1時間撹拌してさらに40℃で終夜撹拌した。
反応液に水(720ml)を加え、炭酸水素ナトリウムでpH4に調製した。水相を分液した後、有機相を飽和食塩水(720ml)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別して溶媒を減圧留去して、シロップ状残渣を得た。
【0060】
この残渣を展開溶媒としてクロロホルム−酢酸エチル(8:1)、さらに四塩化炭素−酢酸エチル(2:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離精製し、酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶して、4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン(1)(0.99g,収率3%)を白色結晶として得た。得られた4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン(1)は、下記の通り同定された。
融点:85.2℃
IR(ATR):2975cm-1(C−H伸縮)、660cm-1(C=O伸縮)、328cm-1(C−N伸縮)、780,752cm-1(C−H偏角)
1H NMR(300MHz,CDCL3):δ3.41(s,3H,N−CH3)、6.66(s,1H,5−H)
13C NMR(300MHz,CDCL3):δ29.9(N−CH3)、63.1(CH,C−5)、149.7(C,C−4)、158.8(CO,C−3)
元素分析 C44Cl22OSとして計算値:C24.14,H2.03,N14.07%。測定値:C24.00,H2.05,N14.07%
TOF−MS C44Cl22OSとして計算値:197.9421,測定値:m/z198.9552[C44Cl22OS+H]
実施例2
実施例1で得られた、4−ジクロロアミノ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オン0.1重量部と、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)20重量部と、水79.9重量部とを配合して、攪拌混合することにより、液剤を得た。
【0061】
比較例1
市販の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)0.1重量部と、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)20重量部と、水79.9重量部とを配合して、攪拌混合することにより、液剤を得た。
試験例1(細菌に対するMICの測定)
実施例2および比較例1で得られた液剤をそれぞれ添加したグルコースブイヨン寒天培地(pH6.0)に、ミクロプランタ(佐久間製作所製)を用いて、接種用細菌懸濁液を接種し、33℃で18時間培養した。次いで、培養後の菌の生育を観察して、最小発育阻止濃度MIC(μg/mL)を求めた。
【0062】
試験例2(カビおよび酵母に対するMICの測定)
実施例2および比較例1で得られた液剤をそれぞれ添加したグルコースブイヨン寒天培地(pH6.0)に、ミクロプランタ(佐久間製作所製)を用いて、カビ胞子懸濁液および接種用酵母を接種し、33℃で18時間培養し、さらに、28℃で2日間培養した。次いで、培養後の菌の生育を観察して、最小発育阻止濃度MIC(μg/mL)を求めた。
【0063】
MICの測定に使用した細菌、カビおよび酵母の菌株名と、試験例1および2の結果とを、表1に示す。なお、表中の数値は、最小発育阻止濃度MIC(μg/mL)を示す。
【0064】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0065】
上述したように、本発明のイソチアゾリン化合物は、細菌、カビ、酵母、藻などの有害微生物に対する防除効果を発現するため、工業用殺菌組成物の有効成分として用いることができる。
また、本発明のイソチアゾリン化合物を有効成分として含有する本発明の工業用殺菌組成物は、優れた、抗菌、防カビ、防腐、防藻作用などを発現することから、細菌、カビ、酵母、藻などに対する防除剤(微生物防除剤)として、提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)で示されることを特徴とする、イソチアゾリン化合物。
【化1】

(一般式(1)中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基を示し、Xは、同一または互いに異なってハロゲン原子を示す。)
【請求項2】
前記一般式(1)に示すXが、ともに塩素原子であることを特徴とする、請求項1に記載のイソチアゾリン化合物。
【請求項3】
前記一般式(1)に示すR1が、炭素数1〜4のアルキル基であることを特徴とする、請求項1または2に記載のイソチアゾリン化合物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のイソチアゾリン化合物を含有することを特徴とする、工業用殺菌組成物。

【公開番号】特開2008−143863(P2008−143863A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−334639(P2006−334639)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(503140056)日本エンバイロケミカルズ株式会社 (95)
【出願人】(000232829)日本理化学薬品株式会社 (6)
【Fターム(参考)】