説明

イミダゾ−、ピラゾロピラジン類およびイミダゾトリアジン類およびそれらの使用

本発明は、置換イミダゾ−、ピラゾロピラジン類およびイミダゾトリアジン類、およびそれらを製造するための方法、および疾患、特に血液疾患、好ましくは白血球減少症および好中球減少症の処置および/または予防のための医薬を製造するためのそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は置換イミダゾ−、ピラゾロピラジン類およびイミダゾトリアジン類、およびそれらを製造するための方法、および疾患、特に血液疾患、好ましくは白血球減少症および好中球減少症の処置および/または予防のための医薬を製造するためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK3)はセリン/トレオニンキナーゼのファミリーに属する。特異的基質はとりわけ細胞骨格タンパク質および転写因子である。2個のイソ型であるGSK3αおよびGSK3βがこれまでに同定されている(Woodgett JR., Trends Biochem. Sci. (1991), 16(5), 177-81)。両方のイソ型は主に静止非増殖細胞において構造的に活性である。
【0003】
GSK3βはWnt/Winglessシグナル伝達経路内で最も重要である。後者は最も重要な、進化的に保存されたシグナル伝達系の1つである。Wntシグナルは胚形成中の非常に初期のパターン形成プロセスを調節し、それらは中胚葉形成および多数の臓器を誘導し、そして、それらは幹細胞の増殖および分化を調節する(Wodarz A., Nusse R., Annu. Rev. Cell Dev. Biol. (1998), 14, 59-88; Kirstetter et al., Nat Immunol. (2006), 7(10), 1048-56)。Wntシグナル伝達経路の細胞内コンパートメント化があり、したがって種々のプロセスを制御することを可能にしている。Wntカスケード内で、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3は、とりわけ構造分子アキシン、腫瘍抑制タンパク質APCおよび転写補助因子β−カテニンが属するマルチタンパク質複合体の一部を形成する。この文脈では、β−カテニンはGSK3βの主な基質である。このGSK3β介在リン酸化の結果はβ−カテニンのプロテアソーム分解である。GSK3活性の阻害は、細胞のβ−カテニンを蓄積させ、次に細胞核へ転移させる。そこで、β−カテニンは転写複合体の補助因子として作用し、したがって、部分的に定義の標的遺伝子の発現に関与する。
【0004】
放射線療法または化学療法は、癌を調節するための標準アプローチの一部である。治療の両方の型はそれらの標的細胞に関して非特異的であり、すなわち腫瘍細胞だけでなく、非形質転換の増殖する細胞もまた影響される。これらの非形質転換の増殖する細胞は、また、とりわけ好中球顆粒球へ発達する造血前駆細胞を含む。好中球の数の有意な減少を好中球減少症と言う。化学療法または放射線治療により引き起こされる好中球減少症は、臨床的に感染への感受性の増加となる。好中球減少症が存在するとき、罹患率および、状況次第で、また治療の死亡率が増加する(O'Brien et al., British Journal of Cancer (2006), 95, 1632-1636)。
【0005】
GSK3活性の阻害は造血幹細胞の増殖および分化の速度増大を引き起こし、したがって、治療に誘導される好中球減少症に関する治療的介入のために利用することができる。
【0006】
WO99/064401は、糖尿病の処置のためのソマトスタチン受容体リガンドとしてとりわけイミダゾピラジン類を記載している。WO2004/026877、US2006/0183746、US2006/0106023およびWO2007/058873は、癌の処置のためのイミダゾピラジニルアミン類の使用を記載している。癌の処置のためのピラゾロ−およびイミダゾピラジン類は、WO2006/044687に記載されている。WO03/000693は、神経変性疾患の処置のためのPDE10阻害剤としてイミダゾトリアジン類を特許請求している。WO2007/145921は癌の処置のためのタンパク質キナーゼ阻害剤としてイミダゾピラジン類を記載している。
【発明の概要】
【0007】
従って、本発明の1つの目的は、血液疾患、好ましくはヒトおよび動物の好中球減少症の処置用のGSK3β阻害剤としての新規化合物を提供することである。
【0008】
本発明は、式
【化1】

〔式中、
UはNを示し、
VはCR12を示し、
WはCHを示し、
AはCR15を示すか、
または、
UはCHを示し、
VはCR12を示し、
WはNを示し、
AはCR15を示すか、
または、
UはCR16を示し、
VはNを示し、
WはCR17を示し、
AはNを示す、
のいずれかであり
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、5もしくは6員ヘテロシクリルカルボニル、−CH13または−CHCH14を示し
{ここで、ヘテロシクリルカルボニルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択され、
そして、
ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノおよびアルキルスルホニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、5もしくは6員ヘテロシクリルおよびフェニルからなる群から選択される
(ここで、フェニルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)}、
そして、
ここで、
13は、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノまたは5もしくは6員ヘテロシクリルを示し
(ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)、
そして、
ここで、
14は、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノまたは5もしくは6員ヘテロシクリルを示し
(ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)、
15は、水素、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、C−C−アルキル、メトキシ、メチルチオまたはシクロプロピルを示し、
16は、水素またはメチルを示し、
17は、水素またはメチルを示す]、
【0009】
は、式
【化2】

[式中、
*はヘテロ環への結合点であり、
nは0または1の数を示し、
Xは、NR10、SまたはOを示し
(ここで、R10は水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示す)、
YはNR11またはSを示し
(ここで、R11は、水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示す)、
は、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、2−アミノピリミド−4−イル、2−(モノ−C−C−アルキルアミノ)ピリミド−4−イル、2−(モノ−C−C−シクロアルキルアミノ)ピリミド−4−イル、ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル、1,3−オキサゾール−2−イル、1,3−オキサゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,3−チアゾル−2−イル、1,3−チアゾル−4−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル、2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン−5−イルまたは1,2−ピラゾール−5−イルを示し
{ここで、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、1,3−オキサゾール−2−イル、1,3−オキサゾール−4−イル、1,3−チアゾル−2−イルおよび1,3−チアゾル−4−イルは、1または2個の置換基により置換されており、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−シクロアルキルカルボニルからなる群から選択され
(ここで、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびシクロアルキルカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、トリフルオロメチルおよびC−C−シクロアルキルからなる群から選択される)、
そして、
ここで、2−アミノピリミド−4−イル、2−(モノ−C−C−アルキルアミノ)ピリミド−4−イル、2−(モノ−C−C−シクロアルキルアミノ)ピリミド−4−イル、ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル、2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン−5−イルおよび1,2−ピラゾール−5−イルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−シクロアルキルカルボニルからなる群から選択される}、
は、水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示し、
は、水素またはC−C−アルキルを示し、
は、水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示し、
は、水素またはC−C−アルキルを示し、
は、水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示し、
は、水素またはC−C−アルキルを示す]
で示される基を示し、
【0010】
は、C−C10−アリールまたは5から10員ヘテロアリールを示す
{ここで、アリールおよびヘテロアリールは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、アミノ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシメチル、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノメチル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−アルキルアミノスルホニル、フェニル、ベンジルオキシ、5もしくは6員ヘテロシクリル、5もしくは6員ヘテロシクリルカルボニル、5もしくは6員ヘテロシクリルメチルおよび5もしくは6員ヘテロアリールからなる群から選択されるか
(ここで、フェニル、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルメチルおよびヘテロアリールは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択される)、
または、
アリール上の置換基のうち2個は、それらが結合している炭素原子と一体となって1,3−ジオキソランまたは1,4−ジオキサンを形成する}〕
で示される化合物並びにそれらの塩、それらの溶媒和物およびそれらの塩の溶媒和物を提供する。
【0011】
本発明の化合物は、式(I)の化合物およびそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、ならびに式(I)に包含され、例示的実施態様として後述する化合物およびそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物(式(I)に包含され、後述する化合物が既に塩、溶媒和物および塩の溶媒和物でない場合に)である。
【0012】
本発明の化合物は、それらの構造に依存して、立体異性体で存在し得る(エナンチオマー、ジアステレオマー)。従って、本発明は、エナンチオマーまたはジアステレオマー、およびそれらの各々の混合物を含む。そのようなエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物から、立体異性的に純粋な成分を既知方法で単離できる。
本発明の化合物が互変異性体で存在できるならば、本発明は、全ての互変異性体を含む。
【0013】
本発明の目的上、好ましいは、本発明の化合物の生理的に許容し得る塩である。しかしながら、それら自体は医薬適用に適さないが、例えば本発明の化合物の単離または精製に使用できる塩も含まれる。
【0014】
本発明の化合物の生理的に許容し得る塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
【0015】
本発明の化合物の生理的に許容し得る塩には、通常の塩基の塩、例えば、そして好ましくは、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)およびアンモニアまたは1個ないし16個のC原子を有する有機アミン類(例えば、そして好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミン、N−メチルピペリジンおよびコリン)から誘導されるアンモニウム塩も含まれる。
【0016】
本発明の目的上、溶媒和物は、溶媒分子との配位により固体または液体状態で錯体を形成する本発明の化合物の形態を表す。水和物は、配位が水と起こる、溶媒和物の特別な形態である。
【0017】
本発明は、本発明の化合物のプロドラッグも包含する。“プロドラッグ”なる用語は、それ自体、生物学的に活性または不活性であるが、体内の滞留時間中に本発明の化合物に変換される(例えば、代謝または加水分解により)化合物を包含する。
【0018】
本発明の目的上、断りの無い限り、置換基は以下の意味を有する:
アルキル自体ならびにアルコキシ、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアミノおよびアルキルアミノスルホニルの“アルコ(alk)”および“アルキル”は、1から4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基、例えば、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびtert−ブチルを表す。
【0019】
アルコキシは、例えば、好ましくは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシおよびtert−ブトキシを表す。
【0020】
アルキルアミノは、1個または2個のアルキル置換基(互いに独立して選択される)を有するアルキルアミノ基、例えば、好ましくは、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、tert−ブチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−n−プロピルアミノ、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノおよびN−tert−ブチル−N−メチルアミノを表す。C−C−アルキルアミノは、例えば、1から4個の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、または、各アルキル置換基中に1から4個の炭素原子を有するジアルキルアミノ基を表す。
【0021】
モノアルキルアミノは、1個の直鎖または分岐鎖アルキル置換基を有するアルキルアミノ基、例えば、好ましくは、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノおよびtert−ブチルアミノを表す。
【0022】
モノシクロアルキルアミノは、1個のシクロアルキル置換基を有し、アミノ基の他の置換基が水素であるシクロアルキルアミノ基、例えば、好ましくは、シクロプロピルアミノおよびシクロブチルアミノを表す。
【0023】
アルキルカルボニルは、例えば、好ましくは、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニルおよびtert−ブチルカルボニルを表す。
【0024】
アルコキシカルボニルは、例えば、好ましくは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニルを表す。
【0025】
アルキルアミノカルボニルは、1個または2個のアルキル置換基(互いに独立して選択される)を有するアルキルアミノカルボニル基、例えば、好ましくは、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、n−プロピルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、tert−ブチルアミノカルボニル、N,N−ジメチルアミノカルボニル、N,N−ジエチルアミノカルボニル、N−エチル−N−メチルアミノカルボニル、N−メチル−N−n−プロピルアミノカルボニル、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノカルボニルおよびN−tert−ブチル−N−メチルアミノカルボニルを表す。C−C−アルキルアミノカルボニルは、例えば、1から4個の炭素原子を有するモノアルキルアミノカルボニル基、または、各アルキル置換基中に1から4個の炭素原子を有するジアルキルアミノカルボニル基を表す。
【0026】
アルキルカルボニルアミノは、例えば、好ましくは、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n−プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、n−ブチルカルボニルアミノおよびtert−ブチルカルボニルアミノを表す。
【0027】
アルキルスルホニルは、例えば、好ましくは、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n−ブチルスルホニルおよびtert−ブチルスルホニルを表す。
【0028】
アルキルアミノスルホニルは、1個または2個のアルキル置換基(互いに独立して選択される)を有するアルキルアミノスルホニル基、例えば、好ましくは、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、n−プロピルアミノスルホニル、イソプロピルアミノスルホニル、tert−ブチルアミノスルホニル、N,N−ジメチルアミノスルホニル、N,N−ジエチルアミノスルホニル、N−エチル−N−メチルアミノスルホニル、N−メチル−N−n−プロピルアミノスルホニル、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノスルホニルおよびN−tert−ブチル−N−メチルアミノスルホニルを表す。C−C−アルキルアミノスルホニルは、例えば、1から4個の炭素原子を有するモノアルキルアミノスルホニル基、または、各アルキル置換基中に1から4個の炭素原子を有するジアルキルアミノスルホニル基を表す。
【0029】
アルキルスルホニルアミノは、例えば、好ましくは、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n−プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、n−ブチルスルホニルアミノおよびtert−ブチルスルホニルアミノを表す。
【0030】
シクロアルキルは、一般に3から6個の炭素原子を有する単環式シクロアルキル基、例えば、好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを表す。
【0031】
シクロアルキルアミノは、シクロアルキル置換基を有し、アミノ基の他の置換基が水素またはアルキル基であるシクロアルキルアミノ基、例えば、好ましくは、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、N−シクロプロピル−N−メチルアミノおよびN−シクロブチル−N−メチルアミノを表す。
【0032】
ヘテロシクリルは、5または6個の環原子および3個まで、好ましくは2個までのN、O、S、SO、SO(ここで、窒素原子は、また、N−オキシドを形成してもよい)の一群からのヘテロ原子および/またはヘテロ基を有する単環式複素環式基を表す。ヘテロシクリル基は、飽和または部分的に不飽和であり得る。2個までのO、NおよびSの一群からのヘテロ原子を有する5または6員単環式飽和ヘテロシクリル基、例えば、好ましくは、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピラニル、ピペリジン−1−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、チオピラニル、モルホリン−1−イル、モルホリン−2−イル、モルホリン−3−イル、ピペラジン−1−イル、ピペラジン−2−イルを表す。
【0033】
ヘテロアリールは、5から10個、好ましくは5または6個の環原子および5個まで、好ましくは4個までの、S、OおよびN(ここで、窒素原子は、また、N−オキシドを形成してもよい)の一群からのヘテロ原子を有する芳香族性単環式もしくは二環式基、例えば、好ましくは、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリルを表す。
【0034】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくはフッ素および塩素を表す。
【0035】
を表し得る基の式において、傍に*が各々存在する線の末端は、炭素原子またはCH基を意味せず、Rが結合している原子への結合の一部を形成する。
【0036】
好ましくは、
UがNを示し、
VがCR12を示し、
WがCHを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCHを示し、
VがCR12を示し、
WがNを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCR16を示し、
VがNを示し、
WがCR17を示し、
AがNを示す、
のいずれかであり
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、5もしくは6員ヘテロシクリルカルボニル、−CH13または−CHCH14を示し
{ここで、ヘテロシクリルカルボニルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択され、
そして、
ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノおよび5もしくは6員ヘテロシクリルからなる群から選択される
(ここで、ヘテロシクリルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)}、
そして、
ここで、
13は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノまたは5もしくは6員ヘテロシクリルを示し
(ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)、
そして、
ここで、
14は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノまたは5もしくは6員ヘテロシクリルを示し
(ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)、
15は、水素、ハロゲン、シアノまたはトリフルオロメチルを示し、
16は、水素またはメチルを示し、
17は、水素またはメチルを示す]、
【0037】
が、式
【化3】

{式中、
*はヘテロ環への結合点であり、
nは0または1の数を示し、
Xは、NR10、SまたはOを示し
(ここで、R10は水素またはメチルを示す)、
YはNR11またはSを示し
(ここで、R11は水素またはメチルを示す)、
は、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、2−アミノピリミド−4−イル、1,3−オキサゾール−2−イル、1,3−オキサゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,3−チアゾル−2−イルまたは1,3−チアゾル−4−イルを示し
(ここで、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、1,3−オキサゾール−2−イル、1,3−オキサゾール−4−イル、1,3−チアゾル−2−イルおよび1,3−チアゾル−4−イルは、1または2個の置換基により置換されており、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、C−C−アルキルアミノ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルからなる群から選択され、
そして、
ここで、2−アミノピリミド−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イルおよび1,2,3−オキサジアゾール−4−イルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、C−C−アルキルアミノ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルからなる群から選択される)、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示す}
で示される基を示し、
【0038】
が、C−C10−アリール、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、インダゾリル、キノリニル、ベンゾフラニルまたはベンゾオキサゾリルを示す
{ここで、アリール、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、インダゾリル、キノリニル、ベンゾフラニルおよびベンゾオキサゾリルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、アミノ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシメチル、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノメチル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−アルキルアミノスルホニル、フェニル、ベンジルオキシ、5もしくは6員ヘテロシクリル、5もしくは6員ヘテロシクリルカルボニル、5もしくは6員ヘテロシクリルメチルおよび5もしくは6員ヘテロアリールからなる群から選択される
(ここで、フェニル、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルメチルおよびヘテロアリールは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択される)}
式(I)の化合物並びにそれらの塩、それらの溶媒和物およびそれらの塩の溶媒和物が挙げられる。
【0039】
好ましくは、また、
UがNを示し、
VがCR12を示し、
WがCHを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCHを示し、
VがCR12を示し、
WがNを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCR16を示し、
VがNを示し、
WがCR17を示し、
AがNを示す、
のいずれかであり
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、メチル、エチル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニルまたは−CH13を示し
{ここで、ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニルおよびモルホリニルカルボニルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される
(ここで、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択される)}、
そして、
ここで、
13は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリニルを示し
(ここで、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択される)、
15は、水素を示し、
16は、水素またはメチルを示し、
17は、水素またはメチルを示す]、
【0040】
が式
【化4】

{式中、
*はヘテロ環への結合点であり、
nは0の数を示し、
XはNR10を示し
(ここで、R10は水素を示す)、
YはNR11を示し
(ここで、R11は水素またはメチルを示す)、
は、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、2−アミノピリミド−4−イル、1,3−チアゾル−2−イルまたは1,3−チアゾル−4−イルを示し
(ここで、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、1,3−チアゾル−2−イルおよび1,3−チアゾル−4−イルは、1または2個の置換基により置換されており、ここで、置換基は、互いに独立して、フッ素、塩素、シアノ、ニトロ、アミノおよびトリフルオロメチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、2−アミノピリミド−4−イルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、フッ素、塩素、シアノ、ニトロ、アミノおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される)、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示す}
で示される基を示し、
【0041】
が、フェニル、チエニル、ピラゾリルまたはピリジルを示す
(ここで、フェニル、チエニル、ピラゾリルおよびピリジルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニルおよびモルホリニルカルボニルからなる群から選択される)
式(I)の化合物並びにそれらの塩、それらの溶媒和物およびそれらの塩の溶媒和物が挙げられる。
【0042】
特に好ましくは、
UがNを示し、
VがCR12を示し、
WがCHを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCHを示し、
VがCR12を示し、
WがNを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCR16を示し、
VがNを示し、
WがCR17を示し、
AがNを示す、
のいずれかであり
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、メチル、エチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ピペリジニルカルボニルまたはモルホリニルカルボニルを示し
{ここで、ピペリジニルカルボニルおよびモルホリニルカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、C−C−アルキルアミノカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、C−C−アルキルアミノ、ピペラジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される
(ここで、ピペラジニルおよびモルホリニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択される)}、
15は水素を示し、
16はメチルを示し、
17はメチルを示す]
【0043】

【化5】

{式中、
*はヘテロ環への結合点であり、
nは0の数を示し、
XはNR10を示し
(ここで、R10は水素を示す)
YはNR11を示し
(ここで、R11は水素またはメチルを示す)
は式
【化6】

(式中、
#はYへの結合点であり、
Lは、シアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルを示し、
Mは、水素またはアミノを示す)
で示される基を示し、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素を示し、
は、水素を示す}、
で示される基を示し、
【0044】
がフェニルを示す
(ここで、フェニルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、フッ素、塩素、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−C−アルキル、メトキシ、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルからなる群から選択される)
式(I)の化合物並びにそれらの塩、それらの溶媒和物およびそれらの塩の溶媒和物が挙げられる。
【0045】
好ましくは、また、UがNを示し、VがCR12を示し、WがCHを示し、そして、AがCHを示すか、または、UがCHを示し、VがCR12を示し、WがNを示し、そして、AがCHを示すか、または、UがCR16を示し、VがNを示し、WがCR17を示し、そして、AがNを示す
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、メチル、エチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ピペリジニルカルボニルまたはモルホリニルカルボニルを示し
{ここで、ピペリジニルカルボニルおよびモルホリニルカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、C−C−アルキルアミノカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、C−C−アルキルアミノ、ピペラジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される
(ここで、ピペラジニルおよびモルホリニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択される)}、
16はメチルを示し、
そして、
17はメチルを示す]、
式(I)の化合物が挙げられる。
【0046】
好ましくは、また、UがNを示し、VがCR12を示し、WがCHを示し、そして、AがCHを示す
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、メチル、エチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ピペリジニルカルボニルまたはモルホリニルカルボニルを示す
{ここで、ピペリジニルカルボニルおよびモルホリニルカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、C−C−アルキルアミノカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、C−C−アルキルアミノ、ピペラジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される
(ここで、ピペラジニルおよびモルホリニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択される)}]、
式(I)の化合物が挙げられる。
【0047】
好ましくは、また、UがCHを示し、VがCR12を示し、WがNを示し、そして、AがCHを示す
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、メチル、エチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ピペリジニルカルボニルまたはモルホリニルカルボニルを示す
{ここで、ピペリジニルカルボニルおよびモルホリニルカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、C−C−アルキルアミノカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、C−C−アルキルアミノ、ピペラジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される
(ここで、ピペラジニルおよびモルホリニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択される)}]、
式(I)の化合物が挙げられる。
【0048】
好ましくは、また、UがCR16を示し、VがNを示し、WがCR17を示し、そして、AがNを示す(ここで、R16およびR17はメチルを示す)、式(I)の化合物が挙げられる。
好ましくは、また、Rが−NHCHCHNH−Rを示す(ここで、Rは5−シアノピリド−2−イルを示す)、式(I)の化合物が挙げられる。
好ましくは、また、nが0の数を示す、式(I)の化合物が挙げられる。
好ましくは、また、XがNR10を示す(ここで、R10は水素を示す)、式(I)の化合物が挙げられる。
好ましくは、また、YがNR11を示す(ここで、R11は水素を示す)、式(I)の化合物が挙げられる。
好ましくは、また、Rが5−シアノピリド−2−イルを示す、式(I)の化合物が挙げられる。
好ましくは、また、R、R、R、R、RおよびRが水素を示す、式(I)の化合物が挙げられる。
【0049】
本発明はさらに、
[A]式
【化7】

〔式中、A、U、V、WおよびRは上記の意味を有し、
そして、Xはハロゲン、好ましくは塩素またはフッ素を示す〕
で示される化合物を、式
【化8】

〔式中、Rは上記の意味を有する〕
で示される化合物と反応させるか、または、
[B]式
【化9】

〔式中、Rは上記の意味を有し、
そして、AはCR15を示し
(ここで、R15は上記の意味を有する)、
UはNを示し、
VはCR12を示し
(ここで、R12は上記の意味を有する)、
WはCHを示し、
は、ヨウ素、臭素、塩素またはトリフルオロメタンスルホニル、好ましくはヨウ素または臭素を示す〕
で示される化合物を、鈴木カップリング条件下で、式
【化10】

〔式中、Rは上記の意味を有し、そして、
Qは、−B(OH)、ボロン酸エステル、好ましくはボロン酸ピナコラート、または−BFを示す〕
で示される化合物と反応させ、式
【化11】

〔式中、RおよびRは上記の意味を有し、
そして、AはCR15を示し
(ここで、R15は上記の意味を有する)、
UはNを示し、
VはCR12を示し
(ここで、R12は上記の意味を有する)、
WはCHを示す〕
で示される化合物を得る、式(I)の化合物またはそれらの塩、それらの溶媒和物もしくはそれらの塩の溶媒和物を製造するための方法を提供する。
【0050】
式(Ia)の化合物は式(I)の化合物の部分集合である。
【0051】
工程[A]の反応は、一般的に、不活性溶媒中で、適当なとき塩基の存在下で、適当なときマイクロ波中で、好ましくは50℃から200℃の範囲の温度で3barまでの大気圧下で実施する。
【0052】
塩基の例は、アルカリ金属炭素塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム、または、有機塩基、例えばトリエチルアミンなどのトリアルキルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジンまたはジイソプロピルエチルアミン、または他の塩基、例えば、水素化ナトリウムまたはカリウムtert−ブトキシドであり、好ましくはジイソプロピルエチルアミンまたは水素化ナトリウムが挙げられる。
【0053】
不活性溶媒の例は、塩化メチレンもしくはトリクロロメタンなどのハロ炭化水素類、メタノール、エタノール、n−プロパノールもしくはイソプロパノールなどのアルコール、ジオキサンもしくはテトラヒドロフランなどのエーテル、または、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドもしくはN−メチルピロリドンのような他の溶媒、またはこれらの溶媒の混合物であり;好ましくはイソプロパノールまたはジメチルスルホキシドが挙げられる。
【0054】
工程[B]の反応は、一般的に、不活性溶媒中で、触媒の存在下で、適当なとき添加剤の存在下で、適当なときマイクロ波中で、好ましくは室温から150℃の範囲の温度で3barまでの大気圧下で実施する。
【0055】
鈴木反応条件のための触媒の例は、慣用のパラジウム触媒であり;好ましくは、例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、パラジウム(II)アセテート/トリスシクロヘキシルホスフィン、ビス(ジフェニルホスファンフェロセニル)パラジウム(II)クロライド、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン(1,4−ナフトキノン)パラジウムダイマー、アリル(クロロ)(1,3−ジメシチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−イリデン)パラジウムまたはパラジウム(II)アセテート/ジシクロヘキシル−(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスフィンなどの触媒が挙げられる。他の適当なパラジウム源はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムである。
【0056】
添加剤の例は、酢酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、フッ化セシウムまたはリン酸カリウムであり;好ましくは、例えば、酢酸カリウムおよび/または炭酸ナトリウム水溶液などの添加剤が挙げられる。
【0057】
不活性溶媒の例は、エーテル、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランまたは1,2−ジメトキシエタン、炭化水素、例えば、ベンゼン、キシレンまたはトルエン、またはカルボキサミド、例えば、ジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド、アルキルスルホキシド、例えば、ジメチルスルホキシド、またはN−メチルピロリドンまたはアセトニトリル、または溶媒とアルコール、例えば、メタノールまたはエタノールの混合物、および/または水であり;好ましくはジオキサンまたはアセトニトリル、または、これらの溶媒の1つと水との混合物が挙げられる。
【0058】
式(II)および(IV)の化合物は既知であるか、適当な出発物質から既知の方法により合成することができるか、または実施例の部に記載の工程(実施例3Aから5A、実施例9A、実施例10Aから12Aおよび実施例13Aから16A)またはJ. Org. Chem. (2005), 70 (18), 7331-7337およびWO03/000693に準じて製造することができる。
【0059】
式(III)の化合物は既知であるか、適当な出発物質から既知の方法により合成することができるか、または実施例の部に記載の工程(実施例1Aから2Aおよび実施例6Aから8A)に準じて製造することができる。
【0060】
式(V)の化合物は既知であるか、適当な出発物質から既知の方法により合成することができる。
【0061】
出発物質および式(I)の化合物の製造は下記合成スキームにより例示説明できる。
【0062】
スキーム1:イミダゾ[1,2−a]ピラジンの製造
【化12】

【0063】
スキーム2:ピラゾロ[1,5−a]ピラジンの製造
【化13】

【0064】
スキーム3:イミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジンの製造
【化14】

【0065】
本発明の化合物は予測することができなかった有益な範囲の薬理学的および薬物動態学的効果を示す。
【0066】
したがって、それらはヒトおよび動物の疾患の処置および/または予防用の医薬としての使用に適当である。
【0067】
本発明はさらに、障害、好ましくは血液疾患、とりわけ白血球減少症および好中球減少症の処置および/または予防のための本発明の化合物の使用に関する。
【0068】
したがって、本発明の化合物は、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、変性、認知症、鬱病、攻撃性、脳血管虚血、睡眠障害、ハンチントン舞踏病、神経外傷性障害、例えば、卒中;2型糖尿病および関連障害、例えば、メタボリック・シンドロームまたは肥満、1型糖尿病、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糸球体腎炎、高カルシウム血症、高血糖症、高脂血症、グルコース・ガラクトース吸収不全症、一般的内分泌機能障害、例えば、膵炎;血液疾患、例えば、後天性および先天性好中球減少症、医薬誘発好中球減少症、寄生虫誘発好中球減少症、化学療法誘発好中球減少症、顆粒球減少症、後天性および先天性白血球減少症、後天性および先天性貧血、溶血性貧血、鎌状赤血球貧血、後天性および先天性血小板減少症、白血球機能障害、血液凝固の機能障害、胚および成体幹細胞のエキソビボ増殖、胚および成体幹細胞のエキソビボ分化、骨髄、移植片対宿主反応;癌、例えば、緑内障、乳房癌腫、大腸腫瘍、消化器腫瘍、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、カポジ肉腫、肝臓腫瘍、膵臓腫瘍、皮膚腫瘍、骨髄腫瘍、白血病、例えば、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、前立腺腫瘍、肺癌、腎臓腫瘍;喘息、進行性の完全に可逆性ではない呼吸管の閉塞症、肺炎、肺機能障害;炎症性障害、例えば、自己免疫性疾患、例えば、多発性硬化症、リウマチ性関節炎、グラム陰性およびグラム陽性菌による感染、ウイルス感染、真菌感染症、例えば、カンジダ・アルビカンス、HIV感染およびHIV関連感染、A、BおよびC型肝炎、寄生虫感染;脱毛;精子運動性低下;創傷治癒;骨粗鬆症、骨髄障害、骨および関節障害;心疾患、例えば、心臓の欠陥、心不全、心臓線維症、心不整脈、心筋梗塞、医薬または物質誘発心毒性、アテローム性動脈硬化症、高血圧の予防および/または処置のために適当である。
【0069】
本発明の化合物は、神経変性障害、例えば、アルツハイマー病および統合失調症、II型糖尿病および関連障害、癌、白血球減少症および/または好中球減少症の予防および/または処置のために特に適当である。
【0070】
本発明の化合物は、さらに、効率的な骨髄、末梢血または臍帯血からの成体造血幹細胞のエキソビボ増殖のために使用することもできる。
【0071】
次にこの方法で増殖させたこれらの細胞を、骨髄機能廃絶治療により誘発される血球減少症を抑制するために、または、治療的移植方法の枠組み内で、または、血液全身性障害、例えば、白血病のために、または、遺伝子治療のために増殖後に遺伝子的に操作された細胞と共に、使用することができる。
【0072】
本発明はさらに、障害、とりわけ前記障害の処置および/または予防のための本発明の化合物の使用に関する。
【0073】
本発明はさらに、障害、とりわけ前記障害の処置および/または予防のための医薬を製造するための本発明の化合物の使用に関する。
【0074】
本発明はさらに、治療有効量の本発明の化合物の使用による障害、特に前記障害の処置および/または予防のための方法に関する。
【0075】
本発明はさらに、本発明の化合物および1種以上のさらなる活性成分を含む医薬に関する。
【0076】
本発明はさらに、有効量の本発明の化合物を加えることを特徴とする、骨髄、末梢血または臍帯血からの成体造血幹細胞のエキソビボ増殖のための方法に関する。
【0077】
本発明の化合物は、全身的および/または局所的に作用できる。この目的で、それらは、適する方法で、例えば、経口で、非経腸で、肺に、鼻腔に、舌下に、舌に、頬側に、直腸に、皮膚に、経皮で、結膜に、もしくは、耳に、または、インプラントもしくはステントとして、投与できる。
【0078】
本発明の化合物を、これらの投与経路に適する投与形で投与できる。
経口投与に適するのは、先行技術に準じて機能し、本発明の化合物を、迅速に、かつ/または、修飾された様式で送達し、そして、本発明の化合物を結晶形および/または無定形および/または溶解形で含有する投与形、例えば、錠剤(非被覆または被覆錠剤、例えば、腸溶性被覆、または、不溶であるか、もしくは、遅れて溶解し、本発明の化合物の放出を制御する被覆を有するもの)、口腔中で迅速に崩壊する錠剤またはフィルム/オブラート、フィルム/凍結乾燥剤、カプセル剤(例えば、ハードまたはソフトゼラチンカプセル剤)、糖衣錠、顆粒剤、ペレット剤、散剤、乳剤、懸濁剤、エアゾール剤または液剤である。
【0079】
非経腸投与は、吸収段階を避けて(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内)、または、吸収を含めて(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)、行うことができる。非経腸投与に適する投与形は、とりわけ、液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥剤または滅菌散剤の形態の、注射および点滴用製剤である。
経口投与が好ましい。
【0080】
他の投与経路に適するのは、例えば、吸入用医薬形(とりわけ、散剤吸入器、噴霧器)、点鼻薬、液、スプレー;舌に、舌下に、または頬側に投与するための、錠剤、フィルム/オブラートまたはカプセル剤、坐剤、耳または眼用製剤、膣カプセル剤、水性懸濁剤(ローション剤、振盪混合物)、親油性懸濁剤、軟膏、クリーム、経皮治療システム(例えばパッチなど)、ミルク、ペースト、フォーム、散布用粉末剤(dusting powder)、インプラントまたはステントである。
【0081】
本発明の化合物は、上述の投与形に変換できる。これは、不活性、非毒性、医薬的に適する補助剤と混合することにより、それ自体既知の方法で行うことができる。これらの補助剤には、とりわけ、担体(例えば、微結晶セルロース、ラクトース、マンニトール)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール類)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレエート)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えば、アルブミン)、安定化剤(例えば、アスコルビン酸などの抗酸化剤)、着色料(例えば、酸化鉄などの無機色素)および味および/または臭気の隠蔽剤が含まれる。
【0082】
本発明はさらに、少なくとも1種の本発明の化合物を、好ましくは1種以上の不活性、非毒性、医薬的に適する補助剤と共に含む医薬、および上述の目的のためのそれらの使用に関する。
【0083】
非経腸投与で24時間で約5ないし500mgの量を投与するのが、有効な結果を達成するために有利であると一般的に明らかになった。経口投与では、投与量は、24時間で約5ないし500mgである。
【0084】
それにも拘わらず、必要に応じて、特に体重、投与経路、有効成分に対する個体の応答、製剤の性質および投与を行う時間または間隔に応じて、上述の量から逸脱することが必要であり得る。
【0085】
以下の試験および実施例における百分率のデータは、断りの無い限り、重量パーセントである;部は、重量部である。液体/液体溶液の溶媒比、希釈比および濃度のデータは、各場合で体積に基づく。記述“w/v”は“重量/容量”を意味する。したがって、例えば、“10%w/v”は、100mlの溶液または懸濁液が10gの物質を含むことを意味する。
【実施例】
【0086】
A. 実施例
略語
【表1】

【0087】
LC−MS方法:
方法1:装置:HPLC Agilent series 1100を備えたMicromass Quattro LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2.5 μ MAX−RP 100A mercury 20mm×4mm;溶離剤A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸、溶離剤B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分 90%A→0.1分 90%A→3.0分 5%A→4.0分 5%A→4.1分 90%A;流速:2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:208−400nm.
【0088】
方法2:MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP−18e 100mm×4.6mm;溶離剤A:水+500μlの50%のギ酸/l;溶離剤B:アセトニトリル+500μlの50%のギ酸/l;勾配:0.0分 10%B→7.0分 95%B→9.0分 95%B;オーブン:35℃;流速:0.0分 1.0ml/分→7.0分 2.0ml/分→9.0分 2.0ml/分;UV検出:210nm
【0089】
方法3:MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:HP 1100 Series;UV DAD;カラム:Phenomenex Gemini 3μ 30mm×3.00mm;溶離剤A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸、溶離剤B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分 90%A→2.5分 30%A→3.0分 5%A→4.5分 5%A;流速:0.0分 1ml/分、2.5分/3.0分/4.5分。2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm.
【0090】
方法4:装置:HPLC Agilent series 1100を備えたMicromass Platform LCZ;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;溶離剤A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸、溶離剤B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分 100%A→0.2分 100%A→2.9分 30%A→3.1分 10%A→5.5分 10%A;オーブン:50℃;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm.
【0091】
方法5:MS装置タイプ:Waters ZQ;HPLC装置タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Onyx Monolithic C18、100mm×3mm;溶離剤A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸、溶離剤B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分 90%A→2分 65%A→4.5分 5%A→6分 5%A;流速:2ml/分;オーブン:40℃;UV検出:210nm.
【0092】
方法6:MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Synergi 2.5 μ MAX−RP 100A mercury 20mm×4mm;溶離剤A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸、溶離剤B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分 90%A→0.1分 90%A→3.0分 5%A→4.0分 5%A→4.01分 90%A;流速:2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm.
【0093】
方法7:装置:HPLC Agilent series 1100を備えたMicromass Quattro LCZ;カラム:Phenomenex Onyx Monolithic C18、100mm×3mm;溶離剤A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸、溶離剤B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分 90%A→2分 65%A→4.5分 5%A→6分 5%A;流速:2ml/分;オーブン:40℃;UV検出:208−400nm.
【0094】
方法8:装置:Waters UPLC Acquityを備えたMicromass QuattroPremier;カラム:Thermo Hypersil GOLD 1.9 μ 50mm×1mm;溶離剤A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸、溶離剤B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分 100%A→0.1分 100%A→1.5分 10%A→2.2分 10%A;オーブン:50℃;流速:0.33ml/分;UV検出:210nm.
【0095】
方法9:装置:HPLC Agilent series 1100を備えたMicromass Quattro Micro MS;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;溶離剤A:1lの水+0.5mlの50%のギ酸、溶離剤B:1lのアセトニトリル+0.5mlの50%のギ酸;勾配:0.0分 100%A→3.0分 10% A→4.0分 10%A→4.01分 100%A→5.00分 100%A;流速:0.0分/3.0分/4.0分/4.01分 2.5ml/分、5.00分 2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm.
【0096】
方法10:MS装置:Waters ZQ 2000;HPLC装置:Agilent 1100、2−column setup、オートサンプラー:HTC PAL;カラム:YMC−ODS−AQ、50mm×4.6mm、3.0μm;溶離剤A:水+0.1%のギ酸、溶離剤B:アセトニトリル+0.1%のギ酸;勾配:0.0分 100%A→0.2分 95%A→1.8分 25%A→1.9分 10%A→2.0分 5%A→3.2分 5%A→3.21分 100%A→3.35分 100%A;オーブン:40℃;流速:3.0ml/分;UV検出:210nm.
【0097】
方法11:MS装置:Micromass TOF(LCT);HPLC装置:Waters 2690、オートサンプラー:Waters 2700;カラム:YMC−ODS−AQ、50mm×4.6mm、3.0μm;溶離剤A:水+0.1%のギ酸、溶離剤B:アセトニトリル+0.1% ギ酸;勾配:0.0分 100%A−0.2分 95%A→1.8分 25%A→1.9分 10%A→2.0分 5%A→3.2分 5%A→3.21分 100%A→3.35分 100%A;オーブン:40℃;流速:3.0ml/分;UV検出:210nm.
【0098】
出発物質
実施例1A
tert−ブチル{2−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル}カルバメート
【化15】

5.5g(39.7mmol)の6−クロロニコチノニトリルを70mlのDMSOに溶解し、10.2g(63.5mmol)のN−Boc−エチレンジアミンおよび11g(79.4mmol)の炭酸カリウムを加えた。混合物を90℃で12時間撹拌した。残渣を水および酢酸エチルの混合物に取った。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣をシリカゲル60でクロマトグラフィーに付した(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル 10:1から2:1)。これで7.9g(理論値の77%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=1.46分。(m/z=263(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.37 (d, 1H), 7.66 (d, 1H) 7.6 (s, 1H), 6.87 (t, 1H), 6.53 (d, 1H), 3.32 (q, 2H), 3.09 (q, 2H), 1.37 (s, 9H).
【0099】
実施例2A
6−[(2−アミノエチル)アミノ]ニコチノニトリル二塩酸塩
【化16】

7.9g(30mmol)のtert−ブチル{2−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル}カルバメート(実施例1A)をジオキサン中の100mlの4Nの塩化水素に溶解し、混合物を30分撹拌した。反応混合物をその元の容量の半分に濃縮し、同量のジエチルエーテルを加えた。反応混合物を20分撹拌し、生成物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄した。これで7g(理論値の94%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法4):R=0.51分。(m/z=162(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.44 (s, 1H), 7.76 (d, 1H), 6.67 (d, 1H), 3.58 (t, 2H), 2.98 (q, 2H).
【0100】
実施例3A
エチル1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル]−1H−イミダゾール−2−カルボキシレート
【化17】

0.5g(3.6mmol)のイミダゾール−2−カルボキシレートエチルを35mlのアセトンに溶解し、0.96g(3.6mmol)の2−ブロモ−2,4−ジクロロアセトフェノンおよび0.49g(3.6mmol)の炭酸カリウムを加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、水およびジクロロメタンに取った。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、固体を吸引濾取した。これで0.9g(理論値の77%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法1):R=1.19分。(m/z=327(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 7.96 (d, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.68 (dd, 1H), 7.5 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 5.87 (s, 2H), 4.22 (q, 2H), 3.32 (s, 2H), 1.23 (t, 3H).
【0101】
実施例4A
6−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8(7H)−オン
【化18】

920mg(2.8mmol)のエチル1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル]−1H−イミダゾール−2−カルボキシレート(実施例3A)を45mlの氷酢酸に溶解し、2.17g(28mmol)の酢酸アンモニウムを加えた。混合物を還流下で12時間撹拌した。反応混合物を氷水に加え、炭酸ナトリウムで中和した。沈殿を濾取し、高真空下で乾燥させ、これで650mg(理論値の82%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=1.79分。(m/z=281(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.5 (s, 1H), 7.83 (s, 1H) 7.81 (d, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.52 (s, 1H).
【0102】
実施例5A
8−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン
【化19】

650mg(2.3mmol)の6−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8(7H)−オン(実施例4A)を7mlの塩化ホスホリルに溶解し、還流下で12時間撹拌した。反応混合物を100mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、固体重炭酸ナトリウムをpH7に達するまで加えた。酢酸エチルを加え、混合物を抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。メタノールを残渣に加え、沈殿した固体を濾取し、メタノールおよびジエチルエーテルで洗浄し、高真空下で乾燥させ、これで400mg(理論値の58%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.43分。(m/z=299(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 9.01 (s, 1H), 8.34 (s, 1H) 7.93 (s, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.6 (dd,1H).
【0103】
実施例6A
4−アミノ−2−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル
【化20】

2.7g(15.8mmol)の4−アミノ−2−(メチルスルファニル)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリルを500mlのジクロロメタンに溶解し、12g(34.7mmol)の50%濃度3−クロロ過安息香酸を加えた。混合物を室温で30分撹拌した。6mlのDMSOを加え、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液および水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。これで2.2g(理論値の46%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法4):R=1.19分。(m/z=204(M+H)).
【0104】
実施例7A
tert−ブチル{2−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]エチル}カルバメート
【化21】

3.25g(16mmol)の4−アミノ−2−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル(実施例6A)を50mlのDMSOに溶解し、3.8g(24mmol)のN−Boc−エチレンジアミンおよび2.8ml(16mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加えた。混合物を120℃で12時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水の混合物に取った。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。粗生成物をアセトニトリルでトリチュレートし、沈殿した結晶を吸引濾取した。これで2.5g(理論値の55%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法4):R=1.81分。(m/z=284(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.35 (s, 1H), 6.9 (t, 1H), 6.68 (s, 2H), 3.22 (q, 2H), 3.07 (q, 2H), 1.36 (s, 9H).
【0105】
実施例8A
4−アミノ−2−[(2−アミノエチル)アミノ]−1,3−チアゾル−5−カルボニトリル二塩酸塩
【化22】

ジオキサン中の100mlの4Nの塩化水素中の2.18g(7.7mmol)のtert−ブチル{2−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]エチル}カルバメート(実施例7A)を室温で30分撹拌した。反応混合物を濃縮した。これで2g(理論値の100%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=0.19分。(m/z=183(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 3.46 (d, 2H), 3.0 (d, 2H).
【0106】
実施例9A
4−アミノ−2−({2−[(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ]エチル}アミノ)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル
【化23】

300mg(1.08mmol)の6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジンを10mlのDMSOに溶解し、0.6ml(4.3mmol)のトリエチルアミンおよび360mg(1.3mmol)の4−アミノ−2−[(2−アミノエチル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル二塩酸塩(実施例8A)を加えた。混合物を140℃で1時間マイクロ波で加熱した。分取HPLCにより精製し、376mg(理論値の83%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=0.88分。(m/z=381(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.46 (t, 1H), 8.12 (t, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 3.6 (d, 2H), 3.48 (d, 2H).
【0107】
実施例10A
ジエチル1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル]−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキシレート
【化24】

5g(23.6mmol)のジエチル1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキシレートを100mlのアセトンに溶解し、6.3g(23.6mmol)の2−ブロモ−2,4−ジクロロアセトフェノンおよび3.6g(26mmol)の炭酸カリウムを加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を水およびジクロロメタンに取った。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、固体を吸引濾取した。これで9.48g(理論値の94%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.34分。(m/z=399(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.02 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.68 (dd, 1H), 7.35 (s, 1H), 6.13 (s, 2H), 4.32 (q, 2H), 4.26 (q, 2H), 1.31 (t, 3H), 1.25 (t, 3H).
【0108】
実施例11A
エチル6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート
【化25】

9.5g(23.7mmol)のジエチル1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−オキソエチル]−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキシレート(実施例10A)を300mlの氷酢酸に溶解し、18.3g(237mmol)の酢酸アンモニウムを加えた。混合物を還流温度で12時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、炭酸ナトリウムで中和した。沈殿を濾取し、高真空下で乾燥させ、これで6.86g(理論値の82%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.31分(m/z=354(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.85 (s, 1H), 7.98 (s, 1H) 7.83 (d, 1H), 7.64 (d, 1H), 7.59 (dd, 1H), 7.44 (s, 1H), 4.34 (q, 2H), 1.33 (t, 3H).
【0109】
実施例12A
エチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート
【化26】

6.86g(19.5mmol)のエチル6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例11A)を50mlの塩化ホスホリルに溶解し、還流温度で12時間撹拌した。反応混合物を1.25lの飽和重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、固体重炭酸ナトリウムをpH7に達するまで加えた。固体を濾取し、ジクロロメタンに溶解し、シリカゲル(移動相 シクロヘキサン/酢酸エチル 10:1)でクロマトグラフィーに付した。これで6.34g(理論値の85%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=3.15分。(m/z=371(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 9.3 (s, 1H), 7.84 (d, 1H) 7.73 (d, 1H), 7.62 (dd, 1H), 7.56 (s, 1H), 4.4 (q, 2H), 1.36 (t, 3H).
【0110】
実施例13A
エチル3−アセトアミド−2−オキソブタノエート
【化27】

52g(396mmol)のアセチルアラニンを800mlのTHFに溶解し、45mg(0.4mmol)の4−ジメチルアミノピリジンおよび96ml(1188mmol)のピリジンを加えた。混合物を還流温度に加熱し、88ml(792mmol)のエチル塩化オキサリルを45分間にわたって滴下した。混合物を還流温度でさらに3時間撹拌した。反応混合物を氷水に加え、酢酸エチルを加え、混合物を抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。粗混合物をさらなる精製なしでさらに反応させた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ = 10.86 (s, 1H), 4.42 (q, 1H) 4.23 (q, 2H), 2.16 (s, 3H), 1.42 (t, 3H), 1.29 (t, 3H).
【0111】
実施例14A
N−[1−(5−オキソ−3−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2,4−トリアジン−6−イル)エチル]アセトアミド
【化28】

48g(306mmol)のベンゼンカルボキシミドアミド塩酸塩を1.2lのエタノールに溶解し、16.4ml(337mmol)のヒドラジン水和物を加えた。混合物を45℃で3時間撹拌した。600mlのエタノールに溶解した86g(459mmol)のエチル3−アセトアミド−2−オキソブタノエート(実施例13A)を滴下した。混合物を80℃でさらに6時間および室温でさらに12時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルでクロマトグラフィーに付した(移動相 ジクロロメタン/メタノール 20:1)。これで23.2g(理論値の26%)の生成物を固体として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ = 8.21 (d, 2H), 7.56 (m, 3H) 5.36 (q, 1H), 2.05 (s, 3H), 1.55 (d, 3H).
【0112】
実施例15A
5,7−ジメチル−2−フェニルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
【化29】

8.34g(32.3mmol)のN−[1−(5−オキソ−3−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2.4−トリアジン−6−イル)エチル]アセトアミド](実施例14A)を330mlの1,2−ジクロロエタンに溶解し、4.5ml(48.5mmol)の塩化ホスホリルを加えた。混合物を還流下で24時間撹拌した。冷却後、沈殿を濾取し、水およびジエチルエーテルで洗浄した。生成物を次に高真空下で乾燥させ、これで4.6g(理論値の59%)の生成物を固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 12.45 (s, 1H), 8.08 (d, 2H), 7.6 (m, 3H), 2.69 (s, 3H), 2.59 (s, 3H).
【0113】
実施例16A
4−クロロ−5,7−ジメチル−2−フェニルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン
【化30】

700mg(2.9mmol)の5,7−ジメチル−2−フェニルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン(実施例15A)を8mlの塩化ホスホリルに溶解し、還流温度で12時間撹拌した。反応混合物を170mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、固体重炭酸ナトリウムをpH7に達するまで加えた。酢酸エチルを加え、混合物を抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。これで657mg(理論値の80%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.17分。(m/z=259(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.26 (dd, 2H), 7.58 (m, 3H), 2.68 (s, 3H), 2.66 (s, 3H).
【0114】
実施例17A
6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(ヒドロキシメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4(5H)−オン
【化31】

5g(12.55mmol)のエチル6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例11A)を700mlのTHFに溶解し、952mg(25.1mmol)の水素化リチウムアルミニウムを室温で加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、完全な変換後、メタノールを最初に加え、次にpH6に希塩酸を使用して調節した。混合物を酢酸エチルで繰り返し抽出した。溶媒を除去し、3.12g(理論値の80%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=1.66分。(m/z=310(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.55 (s, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.66 (dd, 1H), 6.94 (s, 1H), 5.32 (t, 1H), 4.58 (d, 2H).
【0115】
実施例18A
6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルバルデヒド
【化32】

1.15g(3.37mmol)の6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(ヒドロキシメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4(5H)−オン(実施例17A)を100mlのジクロロメタンに懸濁し、1滴の水を加えた。次に100mlの1,2−ジメトキシエタンおよび9.6mlのDMFを加え、混合物を0℃に冷却した。7.16g(16.87mmol)のデス・マーチン・ペルヨージナンを加え、冷却用氷浴を除去し、混合物を室温で15時間撹拌した。酢酸エチルおよび次に200mlの10%濃度チオ硫酸ナトリウム溶液を混合物に加え、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下除去し、660mg(理論値の57%)の生成物を固体として得、これをさらなる精製なしで反応させた。
LCMS(方法8):R=1.04分。(m/z=308(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.89 (s, 1H), 10.07 (s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.60 (dd, 1H), 7.52 (s, 1H).
【0116】
実施例19A
6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4(5H)−オン
【化33】

145mg(0.32mmol)の6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルバルデヒド(実施例18A)を6mlのメタノールに溶解し、64mg(0.64mmol)の1−メチルピペラジン、4Å分子篩および58mg(0.96mmol)の酢酸を加えた。最後に、40.2mg(0.64mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加え、混合物を室温で15時間撹拌した。粗混合物を2Nの塩酸で酸性化し、得られた沈殿を吸引濾取した。これで120mg(理論値の96%)の生成物を固体として得、これをさらなる精製なしでさらに反応させた。
LCMS(方法6):R=0.76分。(m/z=392(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.63 (s, 1H), 7.82 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.57 (dd, 1H), 7.0 (s, 1H), 3.7-4.0 (m, 4H), 3.38 (m, 2H), 3.04 (m, 4H), 2.78 (s, 3H).
【0117】
実施例20A
4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]ピラゾロ[1,5−a]ピラジン
【化34】

実施例16Aの製造法に準じて、160mg(0.34mmol)の6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4(5H)−オンを塩化ホスホリルと反応させることにより、108mg(理論値の70%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=0.76分。(m/z=392(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 9.12 (s, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.60 (dd, 1H), 6.99 (s, 1H), 3.74 (s, 2H), 2.4-2.55 (m, 4H), 2.25-2.4 (m, 4H), 2.15 (s, 3H).
【0118】
実施例21A
6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(モルホリン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4(5H)−オントリフルオロアセテート
【化35】

760mg(2.17mmol)の6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルバルデヒド(実施例18A)を46mlのメタノールに溶解し、378mg(4.34mmol)のモルホリン、4Å分子篩および0.373ml(6.51mmol)の酢酸を加えた。最後に、272.8mg(4.34mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加え、混合物を室温で15時間撹拌した。粗混合物を2Nの塩酸で酸性化し、得られた沈殿を吸引濾取した。分取HPLCにより沈殿を精製し(移動相:0.1%のトリフルオロ酢酸を有するアセトニトリル/水 勾配)、693mg(理論値の65%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=0.75分。(m/z=379(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.79 (s, 1H), 10.31 (s, br, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.64 (d, 1H), 7.59 (dd, 1H), 7.22 (s, 1H), 4.54 (s, 2H), 3.96 (m, 2H), 3.64 (m, 2H), 3.39 (m, 2H), 3.18 (m, 2H).
【0119】
実施例22A
4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(モルホリン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン塩酸塩
【化36】

実施例16Aの製造法に準じて、690mg(1.18mmol)の6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(モルホリン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4(5H)−オントリフルオロアセテートを塩化ホスホリルと反応させることにより、395mg(理論値の85%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=1.32分。(m/z=397(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.50 (s, 1H), 9.23 (s, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.62 (dd, 1H), 7.44 (s, br, 1H), 4.65 (s, br, 2H), 3.9-4.0 (m, 2H), 3.7-3.85 (m, 2H), 3.3-3.45 (m, 2H), 3.1-3.25 (m, 2H).
【0120】
実施例23A
6−({2−[(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ]エチル}アミノ)ピリジン−3−カルボニトリル
【化37】

8g(28.9mmol)の6,8−ジブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジンを80mlのDMSOに溶解し、16.1ml(115.6mmol)のトリエチルアミンおよび5.154g(31.78mmol)の6−[(2−アミノエチル)アミノ]ピリジン−3−カルボニトリル(実施例2A)を加えた。混合物をマイクロ波で140℃で1.5時間加熱した。溶液を水に注ぎ、沈殿を濾取した。水で洗浄し、高真空下で乾燥させ、10.3g(理論値の94%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=0.97分。(m/z=358(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.39 (s, 1H), 8.08 (s, br, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.73 (m, 2H), 7.51 (s, 1H), 6.56 (s, br, 1H), 3.5-3.65 (m, 4H).
【0121】
実施例24A
tert−ブチル(6−クロロピリジン−2−イル)カルバメート
【化38】

アルゴン下、150mlのTHFを23.4g(181.8mmol)の2−クロロ−5−アミノピリジンに加え、混合物を0℃に冷却した。150mlのTHFに溶解した73.3g(400mmol)のビス(トリメチルシリル)ナトリウムアミドおよび43.65g(200mmol)の二炭酸ジ−tert−ブチルを滴下した。15分後、冷却浴を除去し、混合物をさらに15分室温で撹拌した。THFをロータリーエバポレーターを使用して除去し、酢酸エチルおよび0.5Nの塩酸を加え、混合物を抽出した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。反応混合物をシリカゲルでクロマトグラフィーに付した(移動相 ジクロロメタン/メタノール 100%→100:3)。これで36.54g(理論値の88%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.41分。(m/z=175(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 10.11 (s, 1H), 7.78 (d, 2H), 7.1 (t, 1H), 1.47 (s, 9H).
【0122】
実施例25A
tert−ブチル(6−クロロ−3−ホルミルピリジン−2−イル)カルバメート
【化39】

反応装置を加熱により乾燥させ、反応をアルゴン下で撹拌しながら実施した。最初に15g(65.6mmol)のtert−ブチル(6−クロロピリジン−2−イル)カルバメート(実施例24A)および19g(164mmol)の1,2−ビス(ジメチルアミノ)エタンを270mlのTHFに充填し、−78℃に冷却した。102.5ml(164mmol)のブチルリチウム(1.6N)を滴下した。滴下を終えた後、反応物をゆっくり−10℃に温め、−10℃で2時間維持した。次に混合物を再び−78℃に冷却し、10ml(131mmol)のDMFを加えた。反応物をゆっくり室温に温め、反応混合物を1lの酢酸エチルおよび350mlの1Nの塩酸に加え、15分撹拌し、有機相を分離した。有機相を水および飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。ジエチルエーテルを残渣に加え、固体を吸引濾取し、乾燥させた。これで12.3g(理論値の73%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.19分。(m/z=255(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 10.37 (s, 1H), 9.83 (s, 1H), 8.2 (d, 1H), 7.42 (d, 1H), 1.46 (s, 9H).
【0123】
実施例26A
tert−ブチル{6−クロロ−3−[(ヒドロキシイミノ)メチル]ピリジン−2−イル}カルバメート
【化40】

最初に15.45g(60.2mmol)のtert−ブチル(6−クロロ−3−ホルミルピリジン−2−イル)カルバメート(実施例25A)を750mlのエタノールに充填し、225mlの水および9.38g(120.4mmol)の酢酸ナトリウムの溶液を加え、混合物を5分撹拌した。225mlの水および8.36g(114.4mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩の溶液を加え、混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物をロータリーエバポレーターで20℃で濃縮した。残渣を酢酸エチルに取り、飽和重炭酸ナトリウム溶液で2回および飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで20℃で濃縮した。これで15.5g(理論値の80%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.08分。(m/z=270(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.71 (s, 1H), 9.91 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.02 (d, 1H), 7.3 (d, 1H), 1.49 (s, 9H).
【0124】
実施例27A
2−アミノ−6−クロロピリジン−3−カルバルデヒドオキシム塩酸塩
【化41】

15.5g(57mmol)のtert−ブチル{6−クロロ−3−[(ヒドロキシイミノ)メチル]ピリジン−2−イル}カルバメート(実施例26A)をジオキサン中の285mlの4Nの塩化水素に溶解し、混合物を30分撹拌した。反応混合物をその元の容量の半分に濃縮し、同量のジエチルエーテルを加えた。反応混合物を20分撹拌し、生成物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄した。これで11g(理論値の94%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=1.09分。(m/z=172(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.27 (s, 1H), 7.61 (d, 1H), 6.65 (d, 1H).
【0125】
実施例28A
2−アミノ−6−クロロピリジン−3−カルボニトリル
【化42】

最初に11.15g(53.6mmol)の2−アミノ−6−クロロピリジン−3−カルバルデヒドオキシム塩酸塩(実施例27A)をジオキサンに充填し、13ml(161mmol)のピリジンを加え、混合物を0℃に冷却した。8.3ml(58.95mmol)のトリフルオロ酢酸無水物を加え、反応物を室温に温め、次に60℃で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび重炭酸ナトリウム溶液の混合物に取った。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣をジクロロメタン:ジエチルエーテル 3:1に懸濁し、固体を吸引濾取し、乾燥させた。これで5.56g(理論値の66%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=1.0分。(m/z=154(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 7.91 (d, 1H), 7.38 (s, 2H), 6.69 (d, 1H).
【0126】
実施例29A
tert−ブチル{2−[(6−アミノ−5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル}カルバメート
【化43】

最初に2g(13mmol)の2−アミノ−6−クロロピリジン−3−カルボニトリル(実施例28A)を15mlのDMSOに充填し、2.71g(16.93mmol)のN−Boc−エチレンアミンおよび3.4ml(19.54mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加えた。反応混合物をマイクロ波反応器で115℃で1.5時間放射した。反応混合物を酢酸エチルおよび水の混合物に取った。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。これで23.38g(理論値の88%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=1.7分。(m/z=278(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 7.3 (s, 1H), 7.0 (br, s, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.25 (s, 2H), 5.78 (d, 1H), 3.25 (q, 2H), 3.06 (q, 2H), 1.36 (s, 9H).
【0127】
実施例30A
2−アミノ−6−[(2−アミノエチル)アミノ]ピリジン−3−カルボニトリル二塩酸塩
【化44】

6.76g(24.38mmol)のtert−ブチル{2−[(6−アミノ−5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル}カルバメート(実施例29A)をジオキサン中の122mlの4Nの塩化水素の溶液に溶解し、混合物を30分撹拌した。反応混合物をその元の容量の半分に濃縮し、同量のジエチルエーテルを加えた。反応混合物を20分撹拌し、生成物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄した。これで5.43g(理論値の89%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=0.92分。(m/z=177(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.1 (s, 2H), 7.5 (d, 1H), 5.96 (d, 1H), 3.53 (q, 2H), 3.0 (q, 2H).
【0128】
実施例31A
4−(トリフルオロアセチル)モルホリン
【化45】

最初に15g(172mmol)のモルホリンを750mlのジクロロメタンに充填し、29ml(206mmol)のトリフルオロ酢酸無水物および119ml(688mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、室温でさらに3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルに取り、連続して重炭酸ナトリウム水溶液、1Nの塩酸および重炭酸ナトリウム水溶液で1回以上洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。これで28g(理論値の88%)の生成物を油状物として得た。
LCMS(方法9):R=1.22分。(m/z=184(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 3.65 (m, 2H), 3.56 (m, 2H).
【0129】
実施例32A
tert−ブチル[6−クロロ−3−(トリフルオロアセチル)ピリジン−2−イル]カルバメート
【化46】

最初に8g(35mmol)のtert−ブチル(6−クロロピリジン−2−イル)カルバメート(実施例24A)を100mlのTHFに充填し、−50℃に冷却した。55ml(87mmol)のブチルリチウム(1.6N)を滴下した。滴下を終えた後、反応物をゆっくり−10℃に温め、0℃で2時間撹拌した。次に混合物を再び−40℃に冷却し、4mlのTHFに溶解した12.8g(70mmol)の4−(トリフルオロアセチル)モルホリン(実施例21A)を加えた。反応溶液を−40℃で1時間で撹拌し、−40℃で1lの酢酸エチルおよび350mlの塩化アンモニウム溶液に注ぎ、抽出した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。反応混合物をシリカゲルでクロマトグラフィーに付した(移動相 シクロヘキサン/酢酸エチル 10:1)。これで9g(理論値の79%)の生成物を油状物として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 10.96 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.4 (d, 1H), 1.43 (s, 9H).
【0130】
実施例33A
tert−ブチル[6−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}アミノ)−3−(トリフルオロアセチル)ピリジン−2−イル]カルバメート
【化47】

最初に5g(15.4mmol)のtert−ブチル[6−クロロ−3−(トリフルオロアセチル)ピリジン−2−イル]カルバメート(実施例32A)を37.5mlのDMSOに充填し、3.2g(20mmol)のN−Boc−エチレンジアミンおよび4ml(23mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加えた。反応混合物を90℃で0.5時間マイクロ波反応器で放射した。反応混合物を酢酸エチルおよび水の混合物に取った。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーに付した(移動相 シクロヘキサン/酢酸エチル 5:1→1:1)。これで2.5g(理論値の34%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.44分。(m/z=449(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 10.75 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 7.70 (d, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.28 (d, 1H), 3.48 (br, s, 2H), 3.17 (br, s, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.30 (s, 9H).
【0131】
実施例34A
1−{2−アミノ−6−[(2−アミノエチル)アミノ]ピリジン−3−イル}−2,2,2−トリフルオロエタノン塩酸塩
【化48】

2.5g(5.57mmol)のtert−ブチル[6−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}アミノ)−3−(トリフルオロアセチル)−ピリジン−2−イル]カルバメート(実施例33A)をジオキサン中の15mlの4Nの塩化水素の溶液に溶解し、混合物を20時間撹拌した。反応混合物をその元の容量の半分に濃縮し、同量のジエチルエーテルを加えた。反応混合物を20分撹拌し、生成物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄した。これで1.4g(理論値の89%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=0.73分。(m/z=249(M+H)).
【0132】
実施例35A
tert−ブチル3−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート
【化49】

1.0g(4.99mmol)のtert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートおよび1.383g(9.99mmol)の6−クロロピリジン−3−カルボニトリルおよび1.29g(9.99mmol)のジイソプロピルエチルアミンを40mlのDMSOに懸濁し、マイクロ波で140℃で45分加熱した。大部分のDMSOをクーゲルロール蒸留装置により混合物から除去し、水を加え、得られた沈殿を濾取した。高真空下で乾燥させ、2.24g(理論値の46%)の生成物を得た。
LCMS(方法3):R=2.23分。(m/z=303(M+H)).
【0133】
実施例36A
6−(ピペリジン−3−イルアミノ)ピリジン−3−カルボニトリル塩酸塩
【化50】

2.24g(3.4mmol)のtert−ブチル3−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例35A)を4.3mlのジオキサン中の塩酸の溶液(4M)に溶解し、混合物を室温で3時間撹拌した。反応完了後、溶媒を完全に除去した。これで1.74g(理論値の90%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=0.27分。(m/z=203(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 9.13 (m, 1H), 9.0 (m, 1H), 8.44 (d, 1H), 7.89 (m, 1H), 7.74 (dd, 1H), 6.63 (d, 1H), 5.58 (s, br), 4.19 (s, br, 1H), 3.57 (s, 1H), 3.34 (d, 1H), 3.14 (d, 1H), 2.88 (m, 1H), 2.7-2.81 (m, 1H), 1.82-2.0 (m, 2H), 1.63-1.79 (m, 1H), 1.48-1.59 (m, 1H).
【0134】
実施例37A
tert−ブチル3−[(6−アミノ−5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート
【化51】

2.15g(10.7mmol)のtert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、1.50g(9.77mmol)の2−アミノ−6−クロロピリジン−3−カルボニトリル(実施例28A)および1.89g(14.7mmol)のジイソプロピルエチルアミンを6mlのDMSOに懸濁し、マイクロ波反応器で130℃で8時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(100ml)および水(40ml)で希釈し、有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム水溶液(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮下。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付した(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル 4:1から1:1)。これで2.04g(理論値の60%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=1.69分。(m/z=318(M+H)
【0135】
実施例38A
2−アミノ−6−(ピペリジン−3−イルアミノ)ピリジン−3−カルボニトリル塩酸塩
【化52】

2.00g(6.3mmol)のtert−ブチル3−[(6−アミノ−5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例37A)を40mlのジオキサン中の塩酸の溶液(4M)に溶解し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応完了後、溶媒をその元の容量の半分に濃縮し、20mlのジエチルエーテルを加えた。沈殿を濾取し、乾燥させた。これで1.80g(理論値の100%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=0.25分。(m/z=218(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 9.38 (br m, 1H), 8.97 (br m, 1H), 8.25 (br m, 1H), 7.53 (m, 1H), 7.40 (br s, 2H), 6.01 (d, 1H), 4.16 (br m, 1H), 3.34 (br m, 1H), 3.10 (m, 1H), 2.89 (m, 2H), 2.00-1.84 (m, 2H), 1.73 (m, 1H), 1.55 (m, 1H).
【0136】
実施例39A
tert−ブチル3−({6−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(トリフルオロアセチル)ピリジン−2−イル}アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化53】

561mg(2.8mmol)のtert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、700mg(2.16mmol)のtert−ブチル[6−クロロ−3−(トリフルオロアセチル)ピリジン−2−イル]カルバメート(実施例32A)および0.56ml(3.23mmol)のジイソプロピルエチルアミンを14mlのDMSOに懸濁し、マイクロ波反応器で90℃で45分加熱した。反応混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(40mlで3回)次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40ml)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付した(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル 5:1から1:1)。これで670mg(理論値の63%)の生成物を得た。
LCMS(方法6):R=2.70分。(m/z=489(M+H)
【0137】
実施例40A
1−[2−アミノ−6−(ピペリジン−3−イルアミノ)ピリジン−3−イル]−2,2,2−トリフルオロエタノン塩酸塩
【化54】

670mg(1.37mmol)のtert−ブチル3−({6−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(トリフルオロアセチル)ピリジン−2−イル}アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例39A)を25mlのジオキサン中の塩酸の溶液(4M)に溶解し、混合物を室温で20時間撹拌した。反応完了後、反応混合物をジエチルエーテル(100ml)で希釈し、沈殿を濾取し、ジエチルエーテル(100ml)で洗浄し、乾燥させた。これで286mg(理論値の64%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=0.81分。(m/z=289(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 9.26 (br s, 1H), 9.07 (br s, 1H), 8.8.34 (br s, 1H), 7.59 (d, 1H), 6.22 (br, 2H), 6.03 (d, 1H), 4.25 (br m, 1H), 3.36 (m, 1H), 3.13 (m, 1H), 2.93 (m, 2H), 2.00-1.85 (m, 2H), 1.73 (m, 1H), 1.56 (m, 1H).
【0138】
実施例41A
tert−ブチル3−[(6−アミノ−5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート
【化55】

500mg(2.11mmol)のtert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、772mg(4.22mmol)の2−アミノ−6−クロロ−3−ニトロピリジンおよび1.05ml(6.34mmol)のジイソプロピルエチルアミンを18mlのDMSOに懸濁し、マイクロ波反応器で120℃で45分加熱した。反応混合物を分取逆相HPLCにより精製した。これで600mg(理論値の81%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=1.77分。(m/z=338(M+H)
【0139】
実施例42A
3−ニトロ−N−(ピペリジン−3−イル)ピリジン−2,6−ジアミン塩酸塩
【化56】

610mg(1.62mmol)のtert−ブチル3−[(6−アミノ−5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例41A)を40mlのジオキサン中の塩酸の溶液(4M)に溶解し、混合物を室温で30分撹拌した。反応完了後、溶媒を完全に除去した。これで662mgの粗生成物を得た。
LCMS(方法4):R=0.86分。(m/z=238(M+H)
【0140】
実施例43A
メチル4−アミノ−2−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−5−カルボキシレート
【化57】

5.12g(8.32mmol)のオキソン(登録商標)を170mlの水に溶解し、5℃に冷却した。次に18mlのメタノール中の1g(4.90mmol)のメチル4−アミノ−2−(メチルスルファニル)−1,3−チアゾール−5−カルボキシレートの溶液を滴下し、溶液を室温で3時間撹拌した。大部分のメタノールを除去し、残りをジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣を高真空下で乾燥させた後、得られた固体(824mg(理論値の43%))をさらなる精製なしに使用した。
LCMS(方法3):R=1.52分。(m/z=237(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): d = 7.36 (s, br, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.45 (s, 3H).
【0141】
実施例44A
tert−ブチル3−{[4−アミノ−5−(メトキシカルボニル)−1,3−チアゾル−2−イル]アミノ}ピペリジン−1−カルボキシレート
【化58】

335mg(1.42mmol)のtert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート塩酸塩および3190mg(2.84mmol)のメチル4−アミノ−2−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−5−カルボキシレートから、実施例49Aの製造法に準じて、158mg(理論値の29%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=1.06分。(m/z=357(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.32 (d, 1H), 6.79 (s, br, 2H), 3.60 (s, 3H), 3.55 (m, 2H), 1.89 (m, 1H), 1.71 (m, 1H), 1.5 (m, 1H), 1.35 (s, 11H).
【0142】
実施例45A
メチル4−アミノ−2−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1,3−チアゾール−5−カルボキシレート二塩酸塩
【化59】

150mg(0.39mmol)のtert−ブチル3−{[4−アミノ−5−(メトキシカルボニル)−1,3−チアゾル−2−イル]アミノ}ピペリジン−1−カルボキシレートおよび20mlのジオキサン中の塩酸(4M)から、実施例38Aの製造法に準じて、130mg(理論値の99%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=0.26分。(m/z=257(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 9.04 (s, br, 2H), 8.51 (d, 1H), 3.9 (m, 2H), 3.6 (s, 3H), 3.34 (d, 1H), 3.11 (d, 1H), 2.75-2.94 (m, 2H), 1.93-2.04 (m, 1H), 1.8-1.91 (m, 1H), 1.60-1.76 (m, 1H), 1.43-1.57 (m, 1H).
【0143】
実施例46A
tert−ブチル3−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート
【化60】

643mg(3.17mmol)の4−アミノ−2−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル(実施例6A)を16mlのDMSOに溶解し、500mg(2.11mmol)のtert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートおよび3.49ml(21.12mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加えた。混合物をマイクロ波で120℃で45分加熱した。反応混合物を酢酸エチルおよび水の混合物に取った。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。粗生成物をさらなる精製なしに使用した。
LCMS(方法8):R=1.0分。(m/z=357(M+H)).
【0144】
実施例47A
4−アミノ−2−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル二塩酸塩
【化61】

240mg(0.7mmol)のtert−ブチル3−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例46A)および25mlのジオキサン中の塩酸(4M)を実施例38Aの製造法に準じて、265mg(理論値の57%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法9):R=0.74分。(m/z=224(M+H)).
【0145】
実施例48A
1−[4−アミノ−2−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾル−5−イル]エタノン
【化62】

2.775g(4.52mmol)のオキソン(登録商標)を9mlの水に溶解し、9mlのメタノールに溶解した500mg(2.66mmol)の1−[4−アミノ−2−(メチルスルファニル)−1,3−チアゾル−5−イル]エタノンを5℃で滴下した。混合物を室温で3時間撹拌し、メタノールをロータリーエバポレーターで減少させ、残渣をジクロロメタンで2回抽出した。溶媒を除去し、395mg(理論値の52%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=1.17分。(m/z=221(M+H)).
【0146】
実施例49A
tert−ブチル3−[(5−アセチル−4−アミノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート
【化63】

390mg(1.77mmol)の1−[4−アミノ−2−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾル−5−イル]エタノン(実施例48A)を5mlのDMSOに溶解し、209.6mg(0.89mmol)のtert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートおよび0.585ml(3.54mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加えた。混合物をマイクロ波で120℃で45分加熱した。分取HPLCにより精製した後、これで162mg(理論値の52%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=1.87分。(m/z=341(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.56 (d, 1H), 7.70 (s, br, 2H), 3.81 (m, 4H), 3.56 (m, 2H), 2.02 (s, 3H), 1.91 (m, 1H), 1.71 (m, 1H), 1.51 (m, 1H), 1.36 (s, 9H).
【0147】
実施例50A
1−[4−アミノ−2−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1,3−チアゾル−5−イル]エタノン二塩酸塩
【化64】

160mg(0.15mmol)のtert−ブチル3−[(5−アセチル−4−アミノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート(実施例49A)および20mlのジオキサン中の塩酸(4M)から、実施例38Aの製造法に準じて、40mg(理論値の87%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法9):R=0.81分。(m/z=241(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 9.22 (s, br, 2H), 8.93 (d, 1H), 7.7 (s, br, 1H), 3.96 (m, 1H), 3.35 (d, 1H), 3.12 (d, 1H), 2.86 (m, 2H), 2.05 (s, 3H), 1.93-2.05 (m, 1H), 1.8-1.93 (m, 1H), 1.61-1.78 (m, 1H), 1.45-1.6 (m, 1H).
【0148】
実施例51A
メチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−クロロピリジン−3−カルボキシレート
【化65】

最初に2.0g(8.7mmol)のtert−ブチル(6−クロロピリジン−2−イル)カルバメート(実施例24A)を50mlのTHFに充填し、−78℃に冷却した。13.7ml(22mmol)のブチルリチウム(1.6M)を滴下した。滴下を終えた後、反応物をゆっくり−10℃に温め、2時間−10℃で維持した。次に混合物を再び−78℃に冷却し、870mg(9.2mmol)のクロロギ酸メチルを加えた。反応溶液を12時間にわたって室温に温め、次に反応混合物を150mlの酢酸エチルおよび80mlの塩酸溶液(1N)に注ぎ、15分撹拌した。有機相を分離し、水および飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した。反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーに付した(移動相 シクロヘキサン/酢酸エチル 10:1)。これで1018mg(理論値の33%)の生成物を油状物として得た。
LCMS(方法8):R=1.25分。(m/z=187(M+H−Boc)
【0149】
実施例52A
メチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}アミノ)ピリジン−3−カルボキシレート
【化66】

650mg(2.3mmol)のメチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−クロロピリジン−3−カルボキシレート(実施例51A)および363mg(2.3mmol)のN−Boc−エチレンジアミンから、実施例33Aの製造法に準じて、500mg(理論値の50%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=1.32分。(m/z=411(M+H)).
【0150】
実施例53A
メチル2−アミノ−6−[(2−アミノエチル)アミノ]ピリジン−3−カルボキシレート二塩酸塩
【化67】

496mg(1.2mmol)のメチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}アミノ)ピリジン−3−カルボキシレート(実施例52A)から、実施例38Aの製造法に準じて、363mg(理論値の82%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法9):R=0.75分。(m/z=212(M+H−2HCl)).
【0151】
実施例54A
6−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−ホルミルピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4−イル]アミノ}エチル)アミノ]ピリジン−3−カルボニトリル
【化68】

1.2g(2.64mmol)の6−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(ヒドロキシメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4−イル]アミノ}エチル)アミノ]ピリジン−3−カルボニトリル(実施例42)を80mlのジクロロメタン(事前に水で撹拌した)に懸濁した。次に80mlの1,2−ジメトキシエタンおよび40mlのDMFを加え、混合物を0℃に冷却した。2.46g(5.81mmol)のデス・マーチン・ペルヨージナンを加え、冷却用氷浴を除去し、混合物を室温で2時間撹拌した。酢酸エチルを加え、混合物を最初に10%濃度チオ硫酸ナトリウム溶液で、次に飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下除去し、1.2g(理論値の94%)の生成物を固体として得、これをさらなる精製なしに反応させた。
LCMS(方法9):R=2.50分。(m/z=452(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 10.1 (s, 1H), 8.38 (d, 1H), 8.33 (s, 1H), 8.30 (t, 1H), 7.77 (m, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.53 (dd, 1H), 6.52 (d, 1H), 3.55-3.7 (m, 4H).
【0152】
実施例55A
6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボン酸
【化69】

500mg(1.42mmol)のエチル6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例11A)を60mlの1,2−ジメトキシエタンに懸濁し、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(5.7ml、5.7mmol)を加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、pH2に2Mの水性塩酸を使用して酸性化した。沈殿を濾取し、水で洗浄した。乾燥させ、430mg(理論値の93%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=1.31分。(m/z=324(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 13.29 (br, 1H), 11.80 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.59 (dd, 1H), 7.48 (s, 1H).
【0153】
実施例56A
6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキサミド
【化70】

最初に360mg(1.11mmol)の6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボン酸(実施例55A)をジクロロメタン(30ml)およびDMF(10ml)に充填し、320mg(1.67mmol)のEDC、225mg(1.67mg)HOBtおよび407mg(3.33mmol)のDMAP、次に0.5Mのジオキサン中のアンモニア(2.44ml、1.22mmol)を加えた。反応混合物を室温で20時間撹拌し、溶媒を濃縮し、残渣を水(25ml)に注ぎ、沈殿を濾取し、水およびアセトニトリルで洗浄し、乾燥させた。乾燥させ、260mg(理論値の72%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=1.69分。(m/z=323(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.77 (br, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.84 (m, 2H), 7.65 (d, 1H), 7.59 (m, 2H), 7.47 (s, 1H).
【0154】
実施例57A
4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボニトリル
【化71】

実施例16Aの製造法に準じて、260mg(0.81mmol)の6−(2,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−4,5−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキサミド(実施例56A)を塩化ホスホリルと反応させることにより、230mg(理論値の77%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.86分。(m/z=323(M+H)).
【0155】
実施例
実施例1
6−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル]アミノ}エチル)アミノ]ニコチノニトリル
【化72】

最初に108mg(0.3625mmol)の8−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン(実施例5A)を3mlのDMSOに充填し、150mg(0.543mmol)の6−[(2−アミノエチル)アミノ]ニコチノニトリル(実施例2A)および0.63ml(3.62mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加えた。混合物を120℃で12時間加熱した。シリカゲル60クロマトグラフィーにより精製し(移動相:ジクロロメタン/メタノール 100:1)、12mg(理論値の7%)の生成物を得た。
LCMS(方法6):R=1.97分。(m/z=424(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.35 (d, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.74 (s, br, 1H), 7.70 (d, 2H), 7.63 (d, 1H), 7.56 (d, 2H), 7.49 (dd, 1H), 6.53 (s, br, 1H), 3.66 (t, 2H), 3.58 (t, br, 2H).
【0156】
実施例2
4−アミノ−2−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル]アミノ}エチル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−カルボニトリルトリフルオロアセテート
【化73】

最初にアルゴン下、80mg(0.2mmol)の4−アミノ−2−({2−[(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ]エチル}アミノ)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル(実施例9A)を4.5mlのジオキサンおよび1.3mlの飽和炭酸ナトリウム溶液に充填し、48mg(0.25mmol)の2,4−ジクロロベンゼンボロン酸および22mg(0.02mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を加えた。混合物をマイクロ波で160℃1時間加熱した。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮した。分取HPLCにより精製した後、これで35mg(理論値の33%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=1.16分。(m/z=444(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.48 (t, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.9 (s, broad, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.51 (dd, 1H), 3.67 (q, 2H), 3.49 (q, 2H).
【0157】
実施例3
エチル4−({2−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル}アミノ)−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート
【化74】

最初に1g(5mmol)のエチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例12A)を15mlの乾燥DMSOに充填し、1.55g(4.22mmol)の6−[(2−アミノエチル)アミノ]ニコチノニトリル二塩酸塩(実施例2A)および5.8ml(33.5mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加え、混合物をマイクロ波で150℃で30分加熱した。酢酸エチルおよび10%濃度クエン酸を加え、反応混合物を抽出した。有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濃縮後、これで1.4g(理論値の70%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.31分。(m/z=496(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.38 (d, 1H), 8.3 (s, 1H), 8.15 (t, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.66 (d, 2H), 7.59 (dd, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.52 (dd, 1H), 6.52 (d, 1H), 4.35 (t, 2H), 3.7-3.55 (m, 4H), 1.34 (s, 3H).
【0158】
実施例4
4−({2−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル}アミノ)−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボン酸塩酸塩
【化75】

80mg(0.16mmol)のエステル(実施例3)を5mlの1,2−ジメトキシエタンに溶解し、2.5mlの水および0.43ml(0.4mmol)の1Nの水酸化ナトリウム溶液を加えた。溶液を室温で2時間撹拌した。最初に20mlの希塩酸(pH3)を充填し、反応溶液をゆっくり滴下した。混合物をさらに30分撹拌し、生成物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄した。高真空下で乾燥後、これで70mg(理論値の84%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.59分。(m/z=468(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.38 (d, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.17 (t, 1H), 7.77 (s, broad, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.59 (d, 1H), 7.52 (dd, 1H), 7.51 (s, 1H), 6.53 (d, 1H), 3.7-3.56 (m, 4H).
【0159】
アミドカップリング実験のための一般的な記載:
最初に0.16mmolの酸(実施例4)を2mlのDMFに充填し、0.17mmolのHATU、0.48mmolのN,N−ジイソプロピルエチルアミンおよび0.21mmolのアミンを連続して加える。混合物を室温で12時間撹拌した。分取HPLCにより精製し、生成物を理論値の60%−95%で固体として得る。
下記化合物をアミドカップリング実験のための一般的な記載にしたがって製造した。
【表2】

【表3】

【0160】
実施例9
6−({2−[(5,7−ジメチル−2−フェニルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4−イル)アミノ]エチル}アミノ)ニコチノニトリル
【化76】

最初に183mg(0.71mmol)の4−クロロ−5,7−ジメチル−2−フェニルイミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン(実施例16A)を4mlのDMSOに充填し、200mg(0.85mmol)の6−[(2−アミノエチル)アミノ]ニコチノニトリル(実施例2A)および1.23ml(7mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを加え、混合物を150℃で12時間加熱した。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(移動相:ジクロロメタン/メタノール 100:1)、10mg(理論値の4%)の生成物を得た。
LCMS(方法6):R=1.40分。(m/z=385(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.43 (s, 1H), 8.12 (d, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.82 (t, 1H), 7.59 (t, 2H), 7.55 (q, 1H), 7.46 (m, 2H), 6.50 (d, 1H), 3.86 (q, 2H), 3.67 (s, broad, 2H), 2.5 (s, 6H).
【0161】
実施例10
4−アミノ−2−{[2−({6−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]イミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル}アミノ)エチル]アミノ}−1,3−チアゾール−5−カルボニトリルトリフルオロアセテート
【化77】

最初にアルゴン下、80mg(0.192mmol)の4−アミノ−2−({2−[(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ]エチル}アミノ)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル(実施例9A)を4.5mlのジオキサンおよび1.3mlの飽和炭酸ナトリウム溶液に充填し、47mg(0.25mmol)の4−(トリフルオロメチル)フェニル]ボロン酸および22mg(0.019mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を加えた。混合物を120℃で15時間加熱した。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮した。分取HPLCにより精製した後、これで5mg(理論値の5%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=1.16分。(m/z=445(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.59 (s, 1H), 8.53 (t, 1H), 8.13 (d, 2H), 7.93 (s, 1H), 7.86 (t, 1H), 7.79 (d, 2H), 7.58 (s, 1H), 6.74 (s, broad, 2H), 3.80 (q, 2H), 3.54 (q, 2H).
【0162】
実施例11
エチル4−({2−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]エチル}アミノ)−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート
【化78】

実施例3に記載の製造法に準じて、300mg(0.769mmol)のエチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例12A)を239mg(0.92mmol)の4−アミノ−2−[(2−アミノエチル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル二塩酸塩(実施例8A)と反応させ、分取HPLCにより精製することにより、110mg(理論値の26%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.58分。(m/z=517(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.49 (t, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.17 (t, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.53 (dd, 1H), 6.70 (s, br, 2H), 4.35 (q, 2H), 3.66 (dd, 2H), 3.52 (dd, 2H), 1.34 (t, 3H).
【0163】
実施例12
エチル4−{3−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート
【化79】

実施例3に記載の製造法に準じて、52.1mg(0.133mmol)のエチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例12A)を132mg(0.2mmol)の4−アミノ−2−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル二塩酸塩(実施例47A)と反応させ、分取HPLCにより精製することにより、52mg(理論値の70%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=1.47分。(m/z=557(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.8 (s, 2H), 7.74 (d, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.6 (s, 1H), 7.54 (dd, 1H), 6.72 (s, 2H), 4.3-4.44 (m, 3H), 4.08 (d, 1H), 3.86 (s, br, 1H), 3.4-3.5 (m, 2H), 2.04 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 1.65 (t, 2H), 1.35 (t, 3H).
【0164】
実施例13
エチル4−{3−[(6−アミノ−5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレートトリフルオロアセテート
【化80】

実施例3に記載の製造法に準じて、70mg(0.179mmol)のエチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例12A)を83mg(0.27mmol)の3−ニトロ−N−(ピペリジン−3−イル)ピリジン−2,6−ジアミン二塩酸塩(実施例42A)と反応させ、分取HPLCにより精製することにより、83mg(理論値の67%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.56分。(m/z=571(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.48 (s, 1H), 8.14 (s, br, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.72 (m, 3H), 7.51 (dd, 1H), 7.39 (s, 1H), 5.92 (d, 1H), 4.32 (q, 2H), 4.19 (d, 1H), 3.98 (m, 1H), 3.64 (m, 2H), 2.0 (m, 2H), 1.69 (m, 2H), 1.30 (t, 3H).
【0165】
実施例14
エチル4−{3−[(6−アミノ−5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレートトリフルオロアセテート
【化81】

実施例3に記載の製造法に準じて、70mg(0.179mmol)のエチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例12A)を83mg(0.27mmol)の1−{2−アミノ−6−[(2−アミノエチル)アミノ]ピリジン−3−イル}−2,2,2−トリフルオロエタノン塩酸塩(実施例34A)と反応させ、分取HPLCにより精製する(移動相:0.1%のトリフルオロ酢酸を有するアセトニトリル/水 勾配)ことにより、83mg(理論値の67%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.56分。(m/z=571(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.48 (s, 1H), 8.14 (s, br, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.72 (m, 3H), 7.51 (dd, 1H), 7.39 (s, 1H), 5.92 (d, 1H), 4.32 (q, 2H), 4.19 (d, 1H), 3.98 (m, 1H), 3.64 (m, 2H), 2.0 (m, 2H), 1.69 (m, 2H), 1.30 (t, 3H).
【0166】
実施例15
エチル4−(3−{[4−アミノ−5−(メトキシカルボニル)−1,3−チアゾル−2−イル]アミノ}ピペリジン−1−イル)−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート
【化82】

実施例3に記載の製造法に準じて、63mg(0.162mmol)のエチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例12A)を89.9mg(0.243mmol)のメチル4−アミノ−2−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1,3−チアゾール−5−カルボキシレート二塩酸塩(実施例45A)と反応させ、分取HPLCにより精製することにより、68mg(理論値の69%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.58分。(m/z=590(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.50 (s, 1H), 8.47 (d, 1H), 7.72 (d, 2H), 7.65 (s, 1H), 7.52 (dd, 1H), 6.81 (s, br, 2H), 4.37 (m, 3H), 4.13 (dt, 1H), 3.87 (m, 1H), 3.61 (s, 3H), 2.06 (m, 1H), 1.92 (m, 1H), 1.65 (m, 2H), 1.34 (t, 3H).
【0167】
実施例16
エチル4−{3−[(6−アミノ−5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレートトリフルオロアセテート
【化83】

実施例3に記載の製造法に準じて、70mg(0.179mmol)のエチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例12A)を83mg(0.27mmol)のメチル2−アミノ−6−[(2−アミノエチル)アミノ]ピリジン−3−カルボキシレート二塩酸塩(実施例53A)と反応させ、分取HPLCにより精製する(移動相:0.1%のトリフルオロ酢酸を有するアセトニトリル/水 勾配)ことにより、83mg(理論値の67%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.56分。(m/z=571(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.48 (s, 1H), 8.14 (s, br, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.72 (m, 3H), 7.51 (dd, 1H), 7.39 (s, 1H), 5.92 (d, 1H), 4.32 (q, 2H), 4.19 (d, 1H), 3.98 (m, 1H), 3.64 (m, 2H), 2.0 (m, 2H), 1.69 (m, 2H), 1.30 (t, 3H).
【0168】
実施例17
エチル4−{3−[(5−アセチル−4−アミノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]ピペリジン−1−イル}−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレートトリフルオロアセテート
【化84】

実施例3に記載の製造法に準じて、61mg(0.155mmol)のエチル4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例12A)を73mg(0.233mmol)の1−[4−アミノ−2−(ピペリジン−3−イルアミノ)−1,3−チアゾル−5−イル]エタノン二塩酸塩(実施例50A)と反応させ、分取HPLCにより精製する(移動相:0.1%のトリフルオロ酢酸を有するアセトニトリル/水 勾配)ことにより、63mg(理論値の59%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法6):R=2.40分。(m/z=574(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.65 (d, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.52 (dd, 1H), 4.31-4.43 (m, 3H), 4.13 (d, 2H), 3.85 (s, br, 1H), 3.44 (m, 2H), 2.06 (m, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.92 (m, 1H), 1.6-1.72 (m, 2H), 1.34 (t, 3H).
【0169】
実施例4に記載の製造法に準じて、当該エステルを対応する酸中の水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムの溶液で加水分解することにより変換した。
【表4】

【0170】
下記アミドをアミドカップリング実験のための一般的な記載(実施例5参照)に準じて対応するカルボン酸から製造した。
【表5】

【0171】
【表6】

【表7】

【0172】
【表8】

【表9】

【0173】
実施例34
1−{2−アミノ−6−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(モルホリン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4−イル]アミノ}エチル)アミノ]ピリジン−3−イル}−2,2,2−トリフルオロエタノントリフルオロアセテート
【化85】

実施例1に記載の製造法に準じて、60mg(0.151mmol)の4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(モルホリン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン(実施例22A)を53mg(0.181mmol)の1−{2−アミノ−6−[(2−アミノエチル)アミノ]ピリジン−3−イル}−2,2,2−トリフルオロエタノン塩酸塩(実施例34A)と反応させ、分取HPLCにより精製することにより、62mg(理論値の57%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=1.84分。(m/z=609(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 10.41 (s, br, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 8.10 (s, 2H), 7.73 (d, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.54 (s, br, 1H), 7.48 (dd, 1H), 7.14 (s, 1H), 5.91 (d, 1H), 4.59 (s, 2H), 3.96 (m, 2H), 3.51-3.75 (m, 6H), 3.39 (m, 2H), 3.19 (m, 2H).
【0174】
実施例1に記載の製造法に準じて、下記生成物を、対応するクロライドから適当なアミンと反応させることにより合成した。
【表10】

【表11】

【0175】
実施例41
4−アミノ−2−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(ヒドロキシメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4−イル]アミノ}エチル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル
【化86】

100mg(0.184mmol)のエチル4−({2−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]エチル}アミノ)−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例11)を10mlのTHFに溶解し、0.276ml(0.276mmol)のTHF中の水素化リチウムアルミニウム(1mol/l)の溶液を室温で滴下した。混合物を2時間撹拌し、変換完了後、最初にメタノールを加え、次にpHを希塩酸を使用してpH=5に調節した。混合物を酢酸エチルで繰り返し抽出した。溶媒を除去し、分取HPLCにより精製し、61mg(理論値の64%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=1.10分。(m/z=475(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.50 (t, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.91 (t, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.51 (dd, 1H), 6.95 (s, 2H), 6.69 (s, br, 2H), 4.62 (s, 2H), 3.64 (dd, 2H), 3.51 (m, 2H).
【0176】
実施例42
4−アミノ−2−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(ヒドロキシメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4−イル]アミノ}エチル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル
【化87】

100mg(0.184mmol)のエチル4−({2−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]エチル}アミノ)−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボキシレート(実施例3)を10mlのTHFに溶解し、0.276ml(0.276mmol)のTHF中の水素化リチウムアルミニウム(1mol/l)の溶液を室温で滴下した。混合物を2時間撹拌し、変換完了後、最初にメタノールを加え、次にpHを希塩酸を使用してpH=5に調節した。混合物を酢酸エチルで繰り返し抽出した。溶媒を除去し、分取HPLCにより精製し、61mg(理論値の64%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法8):R=1.10分。(m/z=475(M+H)
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.50 (t, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.91 (t, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.51 (dd, 1H), 6.95 (s, 2H), 6.69 (s, br, 2H), 4.62 (s, 2H), 3.64 (dd, 2H), 3.51 (m, 2H).
【0177】
実施例2に記載の製造法に準じて、下記生成物を対応するボロン酸とパラジウム触媒反応により6−({2−[(6−ブロモイミダゾ[1,2−a]ピラジン−8−イル)アミノ]エチル}アミノ)ピリジン−3−カルボニトリル(実施例23A)から得た。
【表12】

【表13】

【0178】
【表14】

【0179】
実施例53
6−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(モルホリン−4−イルメチル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4−イル]アミノ}エチル)アミノ]ニコチノニトリル塩酸塩
【化88】

30mg(0.066mmol)の6−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−ホルミルピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4−イル]アミノ}エチル)アミノ]ピリジン−3−カルボニトリル(実施例54A)を1mlのメタノールに溶解し、11.6mg(0.133mmol)のモルホリン、4Åの分子篩および11.9mg(0.199mmol)の酢酸を加えた。最後に、8.3mg(0.133mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加え、混合物を室温で1時間撹拌した。粗混合物を2Nの塩酸で酸性化し、分取HPLCにより精製した。凍結乾燥させ、25mg(理論値の58%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=1.74分。(m/z=523(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 11.0 (br, 1H), 8.39 (d, 1H), 8.27 (m, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.87 (br, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.61 (m, 1H), 7.54 (dd, 1H), 7.23 (s, 1H), 6.57 (m, 1H), 4.57 (s, 2H), 3.95 (m, 4H), 3.62 (m, 4H), 3.49 (m, 2H), 3.18 (m, 2H).
【0180】
実施例53に記載の製造法に準じて、下記生成物を、6−[(2−{[6−(2,4−ジクロロフェニル)−2−ホルミルピラゾロ[1,5−a]ピラジン−4−イル]アミノ}エチル)アミノ]ピリジン−3−カルボニトリル(実施例54A)または対応するアミンで出発して還元アミノ化により得た。
【表15】

【表16】

【0181】
【表17】

【0182】
実施例63
4−({2−[(4−アミノ−5−シアノ−1,3−チアゾル−2−イル)アミノ]エチル}アミノ)−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボニトリル
【化89】

実施例3に記載の製造法に準じて、60mg(0.19mmol)の4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボニトリル(実施例57A)を61.1mg(0.28mmol)の4−アミノ−2−[(2−アミノエチル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−カルボニトリル二塩酸塩(実施例8A)と反応させ、分取HPLCにより精製することにより、24mg(理論値の28%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.63分。(m/z=470(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.50 (t, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.35 (t, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.66 (m, 2H), 7.54 (dd, 1H), 6.69 (br, 2H), 3.78 (m, 2H), 3.53 (m, 2H).
【0183】
実施例64
4−({2−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチル}アミノ)−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボニトリル
【化90】

実施例3に記載の製造法に準じて、60mg(0.19mmol)の4−クロロ−6−(2,4−ジクロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピラジン−2−カルボニトリル(実施例57A)を61.1mg(0.28mmol)の6−[(2−アミノエチル)アミノ]ピリジン−3−カルボニトリル二塩酸塩(実施例2A)と反応させ、分取HPLCにより精製することにより、42mg(理論値の50%)の生成物を固体として得た。
LCMS(方法3):R=2.82分。(m/z=449(M+H)).
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 8.34 (m, 3H), 7.76 (m, 2H), 7.67 (m, 2H), 7.60 (dd, 1H), 7.54 (dd, 1H), 6.51 (m, 1H), 3.69-3.57 (m, 4H).
【0184】
B)生理活性の評価
本発明の化合物の血液疾患の処置に対する適合性は、以下のアッセイ系で示すことができる:
インビトロアッセイ
活性物質の阻害活性を生化学的アッセイで決定する。この目的のために必要な成分を透明底の黒色384ウェルマイクロタイタープレート(Greinerから、カタログ番号781092)で混合する。この文脈では、384ウェルマイクロタイタープレートのそれぞれのウェルのために必要なものは、5nMのGSK3β(Upstateから、カタログ番号xy)、40μMのGSK3β基質GSM(配列H−RRRPASVPPSPSLSRHS−(pS)−HQRR、Upstateから、カタログ番号2−533)、30μMのニコチンアミドアデニンジヌクレオチド NADH(Roche Diagnostics、カタログ番号10107735)、50μMのアデノシン三リン酸 ATP(Sigmaから、カタログ番号A7966)および2mMのホスホエノールピルビン酸塩(Rocheから、カタログ番号128112)である。生化学的反応が起こる必要な反応バッファーは、50mMのTrizma塩酸塩 Tris−HCl pH:7.5(Sigmaから、カタログ番号T3253)、5mMの塩化マグネシウム MgCl(Sigmaから、カタログ番号M8266)、0.2mMのDL−ジチオスレイトール DTT(Sigmaから、カタログ番号D9779)、2mMのエチレンジアミンテトラ酢酸 EDTA(Sigmaから、カタログ番号E6758)、0.01%のTriton X−100(Sigmaから、カタログ番号T8787)および0.05%のウシ血清アルブミン BSA(Sigmaから、カタログ番号B4287)からなる。
【0185】
活性物質を濃度10mMのジメチルスルホキシド DMSO(Sigmaから、カタログ番号D8418)に溶解する。活性物質を連続濃度10μM、1μM、0.1μM、0.01μM、0.001μM、0.0001μM、0.00001μM、0.000001μMで生化学的反応の混合物に加える。対照として、ジメチルスルホキシドを物質の代わりに最終濃度0.1%で加える。
【0186】
反応物を30℃で2時間インキュベートし、次に、得られた蛍光を、Tecan Safire−XFLUOR4装置、バージョンV4.50(シリアルナンバー12901300283)で、仕様:測定モード−下方から測定される蛍光、吸光波長340nm、発光波長465nm、スリット幅吸光5nm、スリット幅発光5nm、獲得モード120、遅延時間0μs、測定あたりの光フラッシュの数3および積分時間40μsで、測定する。
【0187】
GSK3β活性を、阻害されていないキナーゼの値を100%と設定し、完全に阻害されているキナーゼの値を0%と設定して、蛍光単位で測定する。活性物質の活性をこれらの0%および100%との関連で計算する。
【0188】
表Aは本発明の化合物のインビトロ活性データの代表例を示す:
表A
【表18】

【0189】
GSK3β阻害剤を試験するためのCD34+増殖アッセイ
成体造血幹細胞は膜関連タンパク質の特異的発現により特徴付けられる。これらの表面マーカーをこれらの分子量に対して適切である適当な数で提供する。このクラスは、また、CD34と呼ばれ、成体造血幹細胞の同定、特徴解析および単離のために役立つ分子を含む。これらの幹細胞はさらに、骨髄、末梢血または臍帯血から単離することができる。これらの細胞はインビトロ培養で生存が限定されるが、培養培地への種々の添加により増殖および分化を刺激することができる。CD34−陽性細胞をここでグリコーゲンシンターゼキナーゼ3の活性に対する物質の影響を試験するために使用する。この目的のために、第1の段階において、単核細胞を分画遠心法段階により臍帯血から単離する。
【0190】
この目的のために、臍帯血をリン酸緩衝食塩水で1:4に希釈する。50ミリリットル遠心分離管を17ミリリットルのFicoll(密度1.077、Ficoll Paque Plus;Pharmacia、カタログ番号17−1440−02)で充填する。30ミリリットルの1:4希釈臍帯血をそこで層状にし、次に400×gで室温で30分遠心する。遠心機のブレーキをこの間はずす。遠心分離により、単核細胞は相間に集まる。これを30ミリリットルピペットを使用して取り出し、新しい50ミリリットル遠心分離管に移し、次に容量をリン酸衝食塩水で30mlにする。これらの細胞を300×gで、ブレーキをかけて、室温で10分遠心する。上清を捨て、得られた細胞ペレットを30ミリリットルのリン酸緩衝食塩水に再懸濁する。これらの細胞を再び200×gで、ブレーキをかけて、20℃で15分遠心する。
【0191】
CD34−陽性細胞を単離するために、濃縮された単核細胞を300マイクロリットルのMACSバッファー(リン酸緩衝食塩水中で0.5%のエンドトキシン非含有ウシ血清アルブミン)あたり1×10細胞の濃度に再懸濁する。100マイクロリットルのFCR遮断試薬(Miltenyi Biotec、カタログ番号130−046−702)および100マイクロリットルのCD34マイクロビーズ(Miltenyi Biotec、カタログ番号130−046−702)を加える。この懸濁液を4℃で30分インキュベートする。次に細胞を多量のMACSバッファーで20回希釈し、300×gで10分遠心する。上清を捨て、細胞を500マイクロリットルのMACSバッファーに再懸濁する。この方法で処理した細胞をLSカラム(Miltenyi Biotec、カタログ番号130−042−401)に負荷し、Midi MACSマグネット(Miltenyi Biotec、カタログ番号130−042−303)を使用して精製する。
【0192】
CD34−陽性細胞の数を、Neubauerチャンバーを使用して細胞をカウントすることにより決定する。細胞の純度を蛍光活性化細胞選別法(Becton Dickinson、BD FACS登録商標 Sample Prep Assistant SPAII Upgrade Kit、カタログ番号337642)を使用して標準プロトコールにより決定する。
【0193】
GSK3活性を調節する影響を決定するために、CD34−陽性細胞を96ウェルマイクロタイタープレートで37℃で5%の二酸化炭素下で7日間インキュベートし、次に増殖速度を細胞数に基づいて決定する。
【0194】
この目的のために、5000個のCD34−陽性細胞を、96U底ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio−One、カタログ番号650180)のそれぞれのウェル中の100マイクロリットルのIMDM培地(Life Technology、カタログ番号12440−046)、10%のウシ胎仔血清(Life Technology、カタログ番号10082−139)および20ナノグラム/ミリリットルの幹細胞因子(R&D、カタログ番号255−SC−010)に取る。加えて、細胞を、また、ジメチルスルホキシド(Sigma Aldrich、カタログ番号D5879−1L)に溶解した種々の濃度の物質と混合する。これは、上述の細胞数の5000個のCD34−陽性細胞を各場合で含む4個のウェルが10マイクロモルを提供され、4個のウェルが5マイクロモルを、4個のウェルが2.5マイクロモルを、4個のウェルが1.25マイクロモルを、4個のウェルが0.625マイクロモルを、4個のウェルが0.3125マイクロモルを、4個のウェルが0.156マイクロモルを、4個のウェルが0.078マイクロモルを、そして、対照として4個のウェルが最終濃度0.1%のジメチルスルホキシドを提供されることを伴う。
【0195】
この方法で処理したこれらの細胞を細胞培養インキュベーター中で37℃で5%の二酸化炭素下で7日間インキュベートする。増殖速度を、Neubauer血球計算盤を使用して細胞を新たに計数し、幹細胞因子のみを提供された細胞を値100%と設定し、そして、すべての他の値をこの値と関連させることにより、決定する。
【0196】
インビボアッセイ
本発明の化合物のインビボ効果試験を体重18−22gの6週齢オスC57BL/6マウス(Charles River, Sulzfeld, Germany)を使用して実施する。これらの動物を、12時間の明暗サイクルで、一定気候条件下で、水およびマウス食餌の不断給餌で、これらの種に適切に維持する。使用される化学療法剤の濃縮物を、製造業者の指示にしたがって腹部の尾側3分の1(caudal third of the abdomen)に腹腔内(i.p.)注射により動物に投与する。同じ方法を本発明に関する物質に適用する。血液サンプルをパスツールピペットを使用して後眼窩静脈叢から取る。好中球顆粒球の数をフローサイトメトリーシステムを使用して完全自動で測定する。
【0197】
CYP阻害試験
ヒトのCYP1A2、CYP2C8、CYP2C9、CYP2D6およびCYP3A4を阻害する物質の能力をCYPイソ型特異的代謝産物を形成する標準基質(下記参照)の存在下で、プールしたヒト肝臓ミクロソームを酵素源として使用して試験する。阻害効果を6つの異なる濃度の試験化合物(1.5、3.1、6.3、12.5、25および50μM)で試験し、試験化合物の非存在下で標準基質のCYPイソ型特異的代謝産物形成の程度と比較し、対応するIC50値を計算する。単一のCYPイソ型を特異的に阻害する標準阻害剤を、得られる結果の対照として使用する。
【0198】
手順:
それぞれの場合に6つの異なる濃度の試験化合物(可能性のある阻害剤)の存在下でのフェナセチン、アモジアキン、ジクロフェナク、デキストロメトルファンまたはミダゾラムとヒト肝臓ミクロソームのインキュベーションをワークステーション(Tecan, Genesis, Crailsheim, Germany)で実施する。標準インキュベーション混合物は全量200μlで1.3mMのNADP、3.3mMのMgCl×6HO、3.3mMグルコース6リン酸、グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼ(0.4U/ml)および100mMのリン酸バッファー(pH7.4)を含む。試験化合物を好ましくはアセトニトリルに溶解する。96ウェルプレートを規定の時間、37℃で、プールしたヒト肝臓ミクロソームとインキュベートする。反応は適当な内部標準を含む100μlのアセトニトリルの添加により停止する。沈殿したタンパク質を遠心分離により除去し、上清を合わせ、LC−MS/MSにより分析する。
【0199】
溶解度の決定
必要な試薬:
・PBSバッファー pH6.5:61.86gの塩化ナトリウム(市販)(例えば、Merckから、Art. No. 1.06404.1000)、39.54gのリン酸二水素ナトリウム(市販)(例えば、Merckから、Art. No. 1.06346.1000)および83.35gの1Nの水酸化ナトリウム溶液(例えば、Bernd Kraft GmbH、Art. No. 01030.4000から)を1リットルメスフラスコ中に量り入れ、水で調節し、混合物を約1時間撹拌する。500mlのこの溶液を5リットルメスフラスコに移し、水で調節する。pH6.5に1Nの水酸化ナトリウム溶液を使用して調節する。
・ジメチルスルホキシド(例えば、Bakerから、Art. No. 7157.2500)
・蒸留水
・アセトニトリル Chromasolv(例えば、Riedel−de Haen Art. No. 34851)
・50%濃度ギ酸(市販)(例えば、Fluka Art. No. 09676)
【0200】
出発溶液の製造:
少なくとも1.5mgの試験物質を、付属のスクリューキャップおよび隔壁を備えたWide Mouth 10mm Screw V−Vial(Glastechnik Graefenroda GmbH、Art. No. 8004−WM−H/V 15μから)に正確に量り入れ、ジメチルスルホキシドを50mg/mlの濃度に加え、混合物を30分ボルテックスする。
【0201】
キャリブレーション溶液の製造:
必要なピペッティング工程を、液体処理ロボットを使用して96ウェルの1.2mlのディープウェルプレート(DWP)(例えば、HJ−Bioanalytik GmbH Art. No. 850289)で実施する。使用する溶媒はアセトニトリル Chromasolv/蒸留水 8:2の混合物である。
【0202】
キャリブレーション溶液(貯蔵溶液)のための出発溶液の製造:833μlの溶媒混合物を10μlの最初の溶液(濃度=600μg/ml)に加え、混合物をホモジナイズする。それぞれの試験物質に対して、1:100希釈物を別々のDWPで製造し、それぞれの希釈物をホモジナイズする。1:100希釈物の1つをキャリブレーション溶液を製造するために使用し、第2の希釈物をMS/MSパラメーターを最適化するために使用する。
【0203】
キャリブレーション溶液5(600ng/ml):270μlの溶媒混合物を30μlの貯蔵溶液に加え、混合物をホモジナイズする。
キャリブレーション溶液4(60ng/ml):270μlの溶媒混合物を30μlのキャリブレーション溶液5に加え、混合物をホモジナイズする。
キャリブレーション溶液3(12ng/ml):400μlの溶媒混合物を100μlのキャリブレーション溶液4に加え、混合物をホモジナイズする。
キャリブレーション溶液2(1.2ng/ml):270μlの溶媒混合物を30μlのキャリブレーション溶液3に加え、混合物をホモジナイズする。
キャリブレーション溶液1(0.6ng/ml):150μlの溶媒混合物を150μlのキャリブレーション溶液2に加え、混合物をホモジナイズする。
【0204】
サンプル溶液の製造:
必要なピペッティング工程を液体処理ロボットを使用して96ウェルの1.2mlのDWP(例えば、HJ−Bioanalytik GmbH Art. No. 850289)で実施する。
1000μlのPBSバッファー pH6.5を10.1μlの貯蔵溶液に加える。
【0205】
手順:
必要なピペッティング工程を液体処理ロボットを使用して96ウェルの1.2mlのDWP(例えば、HJ−Bioanalytik GmbH Art. No. 850289)で実施する。
【0206】
温度調節可能な撹拌機(例えば、Eppendorf Thermomixer comfort Art. No. 5355 000.011から)を使用して、この方法で製造されたサンプル溶液を20℃で1400rpmで24時間撹拌する。これらの溶液から、それぞれの場合に180μlを取り出し、Beckmanポリアロマー遠心管(Art. No. 343621)に移す。これらの溶液を約223000×gで1時間遠心する(例えば、Beckmanから、タイプ42.2 Ti ローターを備えたOptima L−90K Ultra遠心機、42000rpmで)。それぞれのサンプル溶液から、100μlの上清を取り出し、PBSバッファー 6.5で1:10および1:1000に希釈する。
【0207】
分析:
サンプルをHPLC/MS−MSにより分析する。定量化を試験化合物の5点検量線を使用して実施する。溶解度をmg/lで示す。分析順序:1)ブランク(溶媒混合物);2)キャリブレーション溶液 0.6ng/ml;3)キャリブレーション溶液 1.2ng/ml;4)キャリブレーション溶液 12ng/ml;5)キャリブレーション溶液 60ng/ml;6)キャリブレーション溶液 600ng/ml;7)ブランク(溶媒混合物);8)サンプル溶液 1:1000;7)サンプル溶液 1:10。
【0208】
HPLC/MS−MS方法
HPLC:Agilent 1100、quat. pump(G1311A)、オートサンプラー CTC HTS PAL、デガッサー(G1322A)およびカラムサーモスタット(G1316A);カラム:Oasis HLB 20mm×2.1mm、25μ;温度:40℃;移動相A:水+0.5mlのギ酸/l;移動相B:アセトニトリル+0.5mlのギ酸/l;流速:2.5ml/分;停止時間1.5分;勾配:0分 95% A、5% B;勾配:0−0.5分 5% A、95% B;0.5−0.84分 5% A、95% B;勾配:0.84−0.85分 95% A、5% B; 0.85−1.5分 95% A、5% B。
【0209】
MS/MS:WATERS Quattro Micro Tandem MS/MS;Z−Spray APIインターフェース;HPLC−MS 最初のスプリッター 1:20;ESIモードで測定。
それぞれの試験物質に対して、装置パラメーターは、MassLynx/QuanOptimizeソフトウェアを使用して、上記貯蔵溶液(第2の1:100希釈物)の注入により自動的に最適化する。
【0210】
C. 医薬組成物の例示的実施態様
本発明の物質は、以下の方法で医薬製剤に変換できる:
錠剤:
組成:
実施例1の化合物100mg、ラクトース(一水和物)50mg、トウモロコシデンプン50mg、ポリビニルピロリドン(PVP25)(BASF, Germany)10mgおよびステアリン酸マグネシウム2mg。
錠剤重量212mg、直径8mm、曲率半径12mm。
製造:
実施例1の化合物、ラクトースおよびデンプンの混合物を、5%濃度PVP水溶液(m/m)で造粒する。顆粒を乾燥し、次いで、ステアリン酸マグネシウムと5分間混合する。この混合物を常套の打錠機を使用して打錠する(錠剤の形状は上記参照)。
【0211】
経口懸濁剤:
組成:
実施例1の化合物1000mg、エタノール(96%)1000mg、Rhodigel (キサンタンゴム)(FMC, USA)400mgおよび水99g。
経口懸濁液10mlは、本発明の化合物の単回用量100mgに相当する。
製造:
Rhodigelをエタノールに懸濁し、実施例1の化合物を懸濁液に添加する。撹拌しながら水を添加する。混合物を約6時間、Rhodigelの膨張が完了するまで撹拌する。
【0212】
静脈内投与できる液剤:
組成:
実施例1の化合物1mg、ポリエチレングリコール400 15gおよび注射用の水250g。
製造:
実施例1の化合物をポリエチレングリコール400と共に撹拌により水に溶解する。この溶液を濾過滅菌し(孔の直径0.22μm)、無菌条件下で加熱滅菌した点滴瓶に分配する。これらを点滴ストッパーおよびクリンプキャップで閉じる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

〔式中、
UはNを示し、
VはCR12を示し、
WはCHを示し、
AはCR15を示すか、
または、
UはCHを示し、
VはCR12を示し、
WはNを示し、
AはCR15を示すか、
または、
UはCR16を示し、
VはNを示し、
WはCR17を示し、
AはNを示す、
のいずれかであり
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルスルホニルアミノ、5もしくは6員ヘテロシクリルカルボニル、−CH13または−CHCH14を示し
{ここで、ヘテロシクリルカルボニルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択され、
そして、
ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノおよびアルキルスルホニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、5もしくは6員ヘテロシクリルおよびフェニルからなる群から選択される
(ここで、フェニルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)}、
そして、
ここで、
13は、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノまたは5もしくは6員ヘテロシクリルを示し
(ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)、
そして、
ここで、
14は、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノまたは5もしくは6員ヘテロシクリルを示し
(ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)、
15は、水素、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、C−C−アルキル、メトキシ、メチルチオまたはシクロプロピルを示し、
16は、水素またはメチルを示し、
17は、水素またはメチルを示す]、
は、式
【化2】

[式中、
*はヘテロ環への結合点であり、
nは0または1の数を示し、
Xは、NR10、SまたはOを示し
(ここで、R10は水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示す)、
Yは、NR11またはSを示し
(ここで、R11は、水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示す)、
は、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、2−アミノピリミド−4−イル、2−(モノ−C−C−アルキルアミノ)ピリミド−4−イル、2−(モノ−C−C−シクロアルキルアミノ)ピリミド−4−イル、ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル、1,3−オキサゾール−2−イル、1,3−オキサゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,3−チアゾル−2−イル、1,3−チアゾル−4−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル、2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン−5−イルまたは1,2−ピラゾール−5−イルを示し
{ここで、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、1,3−オキサゾール−2−イル、1,3−オキサゾール−4−イル、1,3−チアゾル−2−イルおよび1,3−チアゾル−4−イルは、1または2個の置換基により置換されており、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−シクロアルキルカルボニルからなる群から選択され
(ここで、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびシクロアルキルカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、トリフルオロメチルおよびC−C−シクロアルキルからなる群から選択される)、
そして、
ここで、2−アミノピリミド−4−イル、2−(モノ−C−C−アルキルアミノ)ピリミド−4−イル、2−(モノ−C−C−シクロアルキルアミノ)ピリミド−4−イル、ピリダジン−3(2H)−オン−6−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル、2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン−5−イルおよび1,2−ピラゾール−5−イルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−シクロアルキルカルボニルからなる群から選択される}、
は、水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示し、
は、水素またはC−C−アルキルを示し、
は、水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示し、
は、水素またはC−C−アルキルを示し、
は、水素、C−C−アルキルまたはシクロプロピルを示し、
は、水素またはC−C−アルキルを示す]
で示される基を示し、
は、C−C10−アリールまたは5から10員ヘテロアリールを示す
{ここで、アリールおよびヘテロアリールは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、アミノ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシメチル、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノメチル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−アルキルアミノスルホニル、フェニル、ベンジルオキシ、5もしくは6員ヘテロシクリル、5もしくは6員ヘテロシクリルカルボニル、5もしくは6員ヘテロシクリルメチルおよび5もしくは6員ヘテロアリールからなる群から選択されるか
(ここで、フェニル、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルメチルおよびヘテロアリールは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択される)、
または、
アリール上の置換基のうち2個は、それらが結合している炭素原子と一体となって1,3−ジオキソランまたは1,4−ジオキサンを形成する}〕
で示される化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物の1つ。
【請求項2】
UがNを示し、
VがCR12を示し、
WがCHを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCHを示し、
VがCR12を示し、
WがNを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCR16を示し、
VがNを示し、
WがCR17を示し、
AがNを示す、
のいずれかであり
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、5もしくは6員ヘテロシクリルカルボニル、−CH13または−CHCH14を示し
{ここで、ヘテロシクリルカルボニルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択され、
そして、
ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノおよび5もしくは6員ヘテロシクリルからなる群から選択される
(ここで、ヘテロシクリルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)}、
そして、
ここで、
13は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノまたは5もしくは6員ヘテロシクリルを示し
(ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)、
そして、
ここで、
14は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノまたは5もしくは6員ヘテロシクリルを示し
(ここで、アルコキシ、アルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびアルキルカルボニルアミノは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択され、
そして、
ここで、ヘテロシクリルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルからなる群から選択される)、
15は、水素、ハロゲン、シアノまたはトリフルオロメチルを示し、
16は、水素またはメチルを示し、
17は、水素またはメチルを示す]、
が式
【化3】

{式中、
*はヘテロ環への結合点であり、
nは0または1の数を示し、
Xは、NR10、SまたはOを示し
(ここで、R10は水素またはメチルを示す)、
Yは、NR11またはSを示し
(ここで、R11は水素またはメチルを示す)、
は、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、2−アミノピリミド−4−イル、1,3−オキサゾール−2−イル、1,3−オキサゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,3−チアゾル−2−イルまたは1,3−チアゾル−4−イルを示し
(ここで、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、1,3−オキサゾール−2−イル、1,3−オキサゾール−4−イル、1,3−チアゾル−2−イルおよび1,3−チアゾル−4−イルは、1または2個の置換基により置換されており、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、C−C−アルキルアミノ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルからなる群から選択され、
そして、
ここで、2−アミノピリミド−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イルおよび1,2,3−オキサジアゾール−4−イルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、C−C−アルキルアミノ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、シクロプロピルカルボニル、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルからなる群から選択される)、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素またはメチルを示す}
で示される基を示し、
が、C−C10−アリール、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、インダゾリル、キノリニル、ベンゾフラニルまたはベンゾオキサゾリルを示す
{ここで、アリール、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、インドリル、インダゾリル、キノリニル、ベンゾフラニルおよびベンゾオキサゾリルは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、アミノ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシメチル、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルアミノメチル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、C−C−アルキルアミノスルホニル、フェニル、ベンジルオキシ、5もしくは6員ヘテロシクリル、5もしくは6員ヘテロシクリルカルボニル、5もしくは6員ヘテロシクリルメチルおよび5もしくは6員ヘテロアリールからなる群から選択される
(ここで、フェニル、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルメチルおよびヘテロアリールは、1から3個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−アルキルカルボニルアミノからなる群から選択される)}
ことを特徴とする、請求項1に記載の化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物の1つ。
【請求項3】
UがNを示し、
VがCR12を示し、
WがCHを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCHを示し、
VがCR12を示し、
WがNを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCR16を示し、
VがNを示し、
WがCR17を示し、
AがNを示す、
のいずれかであり
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、メチル、エチル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルカルボニルアミノ、ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニルまたは−CH13を示し
{ここで、ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニルおよびモルホリニルカルボニルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される
(ここで、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択される)}、
そして、
ここで、
13は、ヒドロキシル、アミノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルまたはモルホリニルを示し
(ここで、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、オキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択される)、
15は水素を示し、
16は水素またはメチルを示し、
17は水素またはメチルを示す]、
が式
【化4】

{式中、
*はヘテロ環への結合点であり、
nは0の数を示し、
XはNR10を示し
(ここで、R10は水素を示す)、
YはNR11を示し
(ここで、R11は水素またはメチルを示す)、
は、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、2−アミノピリミド−4−イル、1,3−チアゾル−2−イルまたは1,3−チアゾル−4−イルを示し
(ここで、2−ピリジル、ピリミド−2−イル、1,3−チアゾル−2−イルおよび1,3−チアゾル−4−イルは、1または2個の置換基により置換されており、ここで、置換基は、互いに独立して、フッ素、塩素、シアノ、ニトロ、アミノおよびトリフルオロメチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、2−アミノピリミド−4−イルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、フッ素、塩素、シアノ、ニトロ、アミノおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される)、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示す}
で示される基を示し、
が、フェニル、チエニル、ピラゾリルまたはピリジルを示す
(ここで、フェニル、チエニル、ピラゾリルおよびピリジルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニルおよびモルホリニルカルボニルからなる群から選択される)
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物の1つ。
【請求項4】
UがNを示し、
VがCR12を示し、
WがCHを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCHを示し、
VがCR12を示し、
WがNを示し、
AがCR15を示すか、
または、
UがCR16を示し、
VがNを示し、
WがCR17を示し、
AがNを示す、
のいずれかであり
[ここで、
12は、水素、ヒドロキシカルボニル、メチル、エチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、ピペリジニルカルボニルまたはモルホリニルカルボニルを示し
{ここで、ピペリジニルカルボニルおよびモルホリニルカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択され、
そして、
ここで、C−C−アルキルアミノカルボニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、C−C−アルキルアミノ、ピペラジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される
(ここで、ピペラジニルおよびモルホリニルは、置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、メチルおよびエチルからなる群から選択される)}、
15は水素を示し、
16はメチルを示し、
17はメチルを示す]

【化5】

{式中、
*はヘテロ環への結合点であり、
nは0の数を示し、
XはNR10を示し
(ここで、R10は水素を示す)
YはNR11を示し
(ここで、R11は水素またはメチルを示す)
は式
【化6】

(式中、
#はYへの結合点であり、
Lは、シアノ、ニトロまたはトリフルオロメチルを示し、
Mは水素またはアミノを示す)
で示される基を示し、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素を示し、
は、水素またはメチルを示し、
は、水素を示し、
は、水素を示す}、
で示される基を示し、
がフェニルを示す
(ここで、フェニルは、1から2個の置換基により置換されていてもよく、ここで、置換基は、互いに独立して、フッ素、塩素、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−C−アルキル、メトキシ、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルからなる群から選択される)
ことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物の1つ。
【請求項5】
[A]式
【化7】

〔式中、A、U、V、WおよびRは請求項1に定義の意味を有し、
そして、Xはハロゲン、好ましくは塩素またはフッ素を示す〕
で示される化合物を、式
【化8】

〔式中、Rは請求項1に定義の意味を有する〕
で示される化合物と反応させるか、または、
[B]式
【化9】

〔式中、Rは請求項1に定義の意味を有し、
そして、AはCR15を示し
(ここで、R15は請求項1に定義の意味を有する)、
UはNを示し、
VはCR12を示し
(ここで、R12は請求項1に定義の意味を有する)、
WはCHを示し、
は、ヨウ素、臭素、塩素またはトリフルオロメタンスルホニル、好ましくはヨウ素または臭素を示す〕
で示される化合物を、鈴木カップリング条件下で、式
【化10】

〔式中、Rは請求項1に定義の意味を有し、そして、
Qは−B(OH)、ボロン酸エステル、好ましくはボロン酸ピナコラート、または−BFを示す〕
で示される化合物と反応させ、式
【化11】

〔式中、RおよびRは請求項1に定義の意味を有し、
そして、AはCR15を示し
(ここで、R15は請求項1に定義の意味を有する)、
UはNを示し、
VはCR12を示し
(ここで、R12は請求項1に定義の意味を有する)、
WはCHを示す〕
で示される化合物を得ることを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその塩、その溶媒和物もしくはその塩の溶媒和物を製造するための方法。
【請求項6】
疾患の処置および/または予防のための、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
疾患の処置および/または予防のための医薬を製造するための、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項8】
血液疾患の処置および/または予防のための医薬を製造するための、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項9】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化合物を、不活性、非毒性の医薬的に許容し得る補助剤と組み合わせて含む、医薬。
【請求項10】
血液疾患の処置および/または予防のための請求項9に記載の医薬。
【請求項11】
治療有効量の少なくとも1つの請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化合物、請求項9に記載の医薬または請求項7または請求項8の記載にしたがって得られる医薬を投与することによる、ヒトおよび動物の血液疾患を処置するための方法。
【請求項12】
骨髄、末梢血または臍帯血からの成体造血幹細胞の効率的なエキソビボ増殖のための請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項13】
有効量の請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の化合物を加えることを特徴とする、骨髄、末梢血または臍帯血からの成体造血幹細胞のエキソビボ増殖のための方法。

【公表番号】特表2010−532772(P2010−532772A)
【公表日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515379(P2010−515379)
【出願日】平成20年6月28日(2008.6.28)
【国際出願番号】PCT/EP2008/005305
【国際公開番号】WO2009/007029
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(507113188)バイエル・シェーリング・ファルマ・アクチェンゲゼルシャフト (141)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft
【Fターム(参考)】