説明

イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体およびmGluR2受容体の正のアロステリック調節因子としてのその使用

本発明は、新規化合物、特に式(I)の新規イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体に関し、すべてのラジカルは、この出願書類[application]および請求項に定義されたとおりである。本発明の化合物は、代謝調節型受容体−サブタイプ2(「mGluR2」)が関連するグルタミン酸機能障害および疾病に関係する神経学的および精神医学的な障害の治療または予防に有用な、代謝調節型受容体サブタイプであるmGluR2の正のアロステリック調節因子である。特に、このような疾病は、不安神経症,統合失調症,片頭痛,鬱病およびてんかんからなる群から選択される中枢神経系障害である。本発明は、mGluR2が関連するこの種の疾病の予防および治療に対するこのような化合物の使用と同様に、医薬組成物および該化合物と組成物との調製工程もその目的とする。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)を有する化合物もしくはその立体化学的な異性体または薬学的に許容し得るその塩もしくはその溶媒和物;
【化1】

式中、
1が、C1−6アルキル基;C3−6シクロアルキル基;トリフルオロメチル基;C1−3アルキル基,C1−3アルキルオキシ基,シアノ基,ハロ,トリフルオロメチル基もしくはトリフルオロメトキシ基で置換されたフェニル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、C3−7シクロアルキル基、またはフェニル基により置換されたC1−3アルキル基;フェニル基;C1−3アルキル基,C1−3アルキルオキシ基,シアノ基,ハロ,トリフルオロメチル基,およびトリフルオロメトキシ基からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたフェニル基;あるいは4−テトラヒドロピラニル基であり;
2が、シアノ基,ハロ,トリフルオロメチル基,C1−3アルキル基またはシクロプロピル基であり;
3が、式(a)または(b)または(c)または(d)のラジカルであって、
【化2】

4が、水素;ヒドロキシC3−6シクロアルキル基;ピリジニル基;1個または2個のC1−3アルキル基で置換されたピリジニル基;ピリミジニル基;1個または2個のC1−3アルキル基で置換されたピリミジニル基;フェニル基;ハロ,C1−3アルキル基,ヒドロキシC1−3アルキル基,モノ−もしくはポリハロC1−3アルキル基,シアノ基,ヒドロキシル基,アミノ基,カルボキシル基,C1−3アルキルオキシC1−3アルキル基,C1−3アルキルオキシ基,モノ−もしくはポリハロC1−3アルキルオキシ基,C1−3アルキルカルボニル基,モノ−およびジ(C1−3アルキル)アミノ基,ならびにモルホリニル基からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたフェニル基;あるいは2個の隣接する置換基が二価ラジカルである下記式
−N=CH−NH− (e),
−CH=CH−NH− (f),または
−O−CH2−CH2−NH− (g)
をともに形成しているフェニル基であり;
5が、水素,フルオロ,ヒドロキシル基,ヒドロキシC1−3アルキル基,ヒドロキシC1−3アルキルオキシ基,フルオロC1−3アルキル基,フルオロC1−3アルキルオキシ基,モルホリニル基またはシアノ基であり;
Xが、CまたはNであって、Nである場合にR5はN上の電子対を表し;あるいは
4−X−R5が、式(h)または(i)または(j)のラジカルを表し
【化3】

nが、0または1であり;
qが、1または2であり;
6が、C1−3アルキル基;C3−6シクロアルキル基;ヒドロキシC2−4アルキル基;(C3−6シクロアルキル)C1−3アルキル基;フェニル基;ピリジニル基;またはハロ,C1−3アルキル基,C1−3アルコキシ基,ヒドロキシC1−3アルキル基,トリフルオロメチル基および(CH2m−CO2H(式中、m=0,1,または2)からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたフェニル基またはピリジニル基であり;あるいは
6が、式(k)の環式ラジカルであって
【化4】

式中、
8が、水素,C1−3アルキル基,C1−3アルキルオキシ基,もしくはヒドロキシ
1−3アルキル基であり;
pが、1もしくは2であり;
Zが、O,CH2もしくはCR9(OH)(式中、R9は水素もしくはC1−3アルキ
ル基である)であり;または
8およびR9が、ラジカルである−CH2−CH2−を形成し;
7が、水素,ハロまたはトリフルオロメチル基であり;
Yが、共有結合,O,NH,S,SO,SO2,C(OH)(CH3),−CH2−O−,−O−CH2−,CHFまたはCF2であり;あるいは
6−Yが、モルホリニル基,ピロリジニル基,またはヒドロキシル基もしくはヒドロキシC1−3アルキル基で任意に置換されたピペリジニル基であり;ならびに
Aが、OまたはNHである。
【請求項2】
式(I)を有する請求項1に記載の化合物もしくはその立体化学的な異性体または薬学的に許容し得るその塩もしくはその溶媒和物;
【化5】

式中、
1が、C1−6アルキル基;トリフルオロメチル基;ハロ,トリフルオロメチル基もしくはトリフルオロメトキシ基で置換されたフェニル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、C3−7シクロアルキル基、またはフェニル基により置換されたC1−3アルキル基;フェニル基;ハロ,トリフルオロメチル基またはトリフルオロメトキシ基で置換されたフェニル基;あるいは4−テトラヒドロピラニル基であり;
2が、シアノ基,ハロ,トリフルオロメチル基,C1−3アルキル基またはシクロプロピル基であり;
3が、式(a)または(b)のラジカルであって
【化6】

4が、水素;ピリジニル基;ピリミジニル基;1個または2個のC1−3アルキル基で置換されたピリミジニル基;フェニル基;ハロ,C1−3アルキル基,ヒドロキシC1−3アルキル基,ポリハロC1−3アルキル基,シアノ基,ヒドロキシル基,アミノ基,カルボキシル基,C1−3アルキルオキシC1−3アルキル基,C1−3アルキルオキシ基,ポリハロC1−3アルキルオキシ基,C1−3アルキルカルボニル基,モノ−およびジ(C1−3アルキル)アミノ基,ならびにモルホリニル基からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたフェニル基;あるいは2個の隣接する置換基が二価ラジカルである下記式
−N=CH−NH− (e),
−CH=CH−NH− (f),または
−O−CH2−CH2−NH− (g)
をともに形成しているフェニル基であり;
5が、水素,フルオロ,ヒドロキシル基,ヒドロキシC1−3アルキル基,ヒドロキシC1−3アルキルオキシ基,フルオロC1−3アルキル基,フルオロC1−3アルキルオキシ基またはシアノ基であり;
Xが、CまたはNであって、Nである場合にR5はN上の電子対を表し;
nが、0または1であり;
6が、フェニル基;ピリジニル基;またはハロ,C1−3アルキル基,C1−3アルコキシ基,トリフルオロメチル基および(CH2m−CO2H(式中、m=0,1,または2)からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたフェニル基またはピリジニル基であり;あるいは
6が、式(k)の環式ラジカルであって
【化7】

式中、
8が、水素,C1−3アルキル基,C1−3アルキルオキシ基,もしくはヒドロキシ
1−3アルキル基であり;
pが、1もしくは2であり;
Zが、OもしくはCR9(OH)(式中、R9は水素もしくはC1−3アルキル基
である)であり;または
8およびR9が、ラジカルである−CH2−CH2−を形成し;
7が、水素,ハロまたはトリフルオロメチル基であり;あるいは
Yが、共有結合,O,NH,S,SO,SO2,またはCF2である。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物もしくはその立体化学的な異性体または薬学的に許容し得るその塩もしくはその溶媒和物であって、
式(I)中、
1が、C1−6アルキル基;トリフルオロメチル基;トリフルオロメチル基もしくはフェニル基で置換されたC1−3アルキル基;またはフェニル基であり;
2が、シアノ基またはハロであり;
3が、式(a)または(b)のラジカルであって
【化8】

4が、ピリミジニル基; 1個または2個のC1−3アルキル基で置換されたピリミジニル基;フェニル基;ハロおよびポリハロC1−3アルキル基からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたフェニル基であり;
5が、水素またはヒドロキシル基であり;
Xが、CまたはNであって、Nである場合にR5はN上の電子対を表し;
nが、0または1であり;
6が、C1−3アルキル基からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたピリジニル基であり;
7が、水素またはハロであり;あるいは
Yが、Oである。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物または薬学的に許容し得るその塩もしくはその溶媒和物であって、
式(I)中、
1が、メチル基;エチル基;1−プロピル基;トリフルオロメチル基;2,2,2−トリフルオロエチル基;4,4,4−トリフルオロブチル基;フェニルメチル基またはフェニル基であり;
2が、シアノ基であり;
3が、式(a)または(b)のラジカルであって
【化9】

4が、ピリミジニル基;1個または2個のC1−3アルキル基で置換されたピリミジニル基;フェニル基;フルオロ,クロロおよびトリフルオロメチル基からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたフェニル基であり;
5が、水素またはヒドロキシル基であり;
Xが、CまたはNであって、Nである場合にR5はN上の電子対を表し;
nが、0または1であり;
6が、メチル基からなる群から選択される1個または2個の置換基により置換されたピリジニル基であり;
7が、水素,フルオロまたはクロロであり;あるいは
Yが、Oである。
【請求項5】
治療上の有効量の請求項1〜4のいずれかに記載の化合物と、薬学的に許容し得る担体または賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項6】
薬剤として使用される請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
ヒトを含む哺乳動物の疾患を治療または予防するための薬剤の製造における、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物または請求項5に記載の医薬組成物の使用であって、
該治療または該予防が、mGluR2の正のアロステリック調節因子の神経調節作用によって影響を受けるかまたは容易となる、該化合物または該医薬組成物の使用。
【請求項8】
不安障害,精神病性障害,人格障害,物質関連障害,摂食障害,気分障害,片頭痛,てんかんまたは痙攣性疾患,小児期障害,認知障害,神経変性,神経毒性および虚血からなる群から選択される中枢神経系障害[central nervous system disorder]を治療または予防するための薬剤の製造における、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物または請求項5に記載の医薬組成物の使用。
【請求項9】
上記中枢神経系障害が、広場恐怖,全般性不安障害(GAD),強迫性障害(OCD),パニック障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD),社会恐怖症および他の恐怖症からなる群から選択される不安障害である請求項8に記載の使用。
【請求項10】
上記中枢神経系障害が、統合失調症,妄想性障害,統合失調性感情障害,統合失調症様障害および物質誘発性[substance-induced]精神病性障害からなる群から選択される精神病性障害である請求項8に記載の使用。
【請求項11】
上記中枢神経系障害が、強迫性人格障害および統合失調性(統合失調症性障害)からなる群から選択される人格障害である請求項8に記載の使用。
【請求項12】
上記中枢神経系障害が、アルコール乱用,アルコール依存,アルコール離脱,アルコール離脱せん妄,アルコールによる精神病性障害,アンフェタミン依存,アンフェタミン離脱,コカイン依存,コカイン離脱,ニコチン依存,ニコチン離脱,オピオイド依存およびオピオイド離脱からなる群から選択される物質関連障害である請求項8に記載の使用。
【請求項13】
上記中枢神経系障害が、神経性食欲不振症および神経性過食症からなる群から選択される摂食障害である請求項8に記載の使用。
【請求項14】
上記中枢神経系障害が、双極性障害(IおよびII),循環病,鬱病,気分変調性障害,大鬱病性障害および物質誘発性気分障害からなる群から選択される気分障害である請求項8に記載の使用。
【請求項15】
上記中枢神経系障害が、片頭痛である請求項8に記載の使用。
【請求項16】
上記中枢神経系障害が、全身性非痙攣性のてんかん,全身性痙攣性のてんかん,小発作てんかん重積状態,大発作てんかん重積状態,意識障害の有無にかかわらない部分てんかん,乳児痙攣,持続性部分てんかん[epilepsy partialis continua],および他の種類のてんかんからなる群から選択されるてんかんまたは痙攣性疾患である請求項8に記載の使用。
【請求項17】
上記小児期障害が、注意欠陥/多動性障害である請求項8に記載の使用。
【請求項18】
上記中枢神経系障害が、せん妄,物質誘発性の持続的せん妄,認知症,HIV疾病に起因する認知症,ハンチントン舞踏病に起因する認知症,パーキンソン病に起因する認知症,アルツハイマー型の認知症,物質誘発性の持続的認知症および軽度認識障害からなる群から選択される認知障害である請求項8に記載の使用。
【請求項19】
上記中枢神経系障害が、不安神経症,統合失調症,片頭痛,鬱病,およびてんかんからなる群から選択される請求項8に記載の使用。
【請求項20】
請求項7〜19のいずれかに記載の疾患を治療または予防するための薬剤の製造における、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物とmGluR2のオルト立体的[orthosteric]アゴニストとを組み合わせた使用。
【請求項21】
不安障害,精神病性障害,人格障害,物質関連障害,摂食障害,気分障害,片頭痛,てんかんまたは痙攣性疾患,小児期障害,認知障害,神経変性,神経毒性および虚血からなる群から選択される中枢神経障害[central nervous disorder]を治療または予防するのに使用される請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項22】
請求項1〜4のいずれかに記載の化合物を対象に投与することを含む方法であって、
不安障害,精神病性障害,人格障害,物質関連障害,摂食障害,気分障害,片頭痛,てんかんまたは痙攣性疾患,小児期障害,認知障害,神経変性,神経毒性および虚血からなる群から選択される中枢神経障害を治療または予防する方法。

【公表番号】特表2011−503128(P2011−503128A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533485(P2010−533485)
【出願日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【国際出願番号】PCT/EP2008/009534
【国際公開番号】WO2009/062676
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(508278538)オルソー−マクニール−ジャンセン ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド. (9)
【出願人】(507088783)アデックス ファーマ エス エー (14)
【Fターム(参考)】