説明

イメージセンサのピクセル縮小のためのコンタクト構造及びその製造方法

【課題】フィルファクターの低下なしで、ピクセル縮小が可能なイメージセンサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】イメージセンサのピクセルは、ピクセル内に互いに電気的に接続が必要なポリシリコン402と活性領域401を有するイメージセンサにおいて、前記ポリシリコン膜が、前記活性領域の上部に一部が重なるように拡張され、前記ポリシリコン膜が、前記活性領域と埋没コンタクト403されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CMOSイメージセンサに関し、特に、ピクセルのサイズ縮小のためのピク
セル内のコンタクト構造及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CMOSイメージセンサは、CMOS製造技術を利用して光学的イメージを電気的信号
に変換させる素子であって、ピクセル数と同じ数だけのMOSトランジスタを製作し、こ
れを利用して出力を順次検出するスイッチング方式を採用している。CMOSイメージセ
ンサは、従来のイメージセンサとして広く用いられているCCDイメージセンサに比べて
、駆動方式が簡便で、かつ多様なスキャニング方式の具現が可能であり、信号処理回路を
単一チップに集積できるので、製品の小型化が可能なだけでなく、互換性のあるCMOS
技術を使用するので、製造単価を下げることができ、電力消費もまた極めて少ないという
長所をもっている。
【0003】
図1は、従来の技術に係るCMOSイメージセンサにおいて、1つのフォトダイオード
PDと4つのNMOSトランジスタからなる単位ピクセルを示す回路図である。
【0004】
同図に示すように、CMOSイメージセンサは、光を受けて光電荷を生成するフォトダ
イオードPDと、フォトダイオードPDに集積された光電荷をフローティング拡散領域F
Dに運送するためのトランスファートランジスタTxと、所望の値にフローティング拡散
領域FDの電位をセットし、電荷を排出することによって、フローティング拡散領域FD
をリセットさせるためのリセットトランジスタRxと、ソースフォロアバッファ増幅器の
役割を果たすドライブトランジスタDxと、スイッチングの役割としてアドレス指定が可
能なようにするセレクトトランジスタSxとを備える。単位ピクセルの外には、出力信号
の読み出しを可能にするロードトランジスタLoad Trが構成されている。
【0005】
図2は、上述した図1の単位ピクセルの構成において、各トランジスタを制御する信号
に対する制御タイミング図であって、相関二重サンプリング方式(correlated
double sampling method;以下、「CDS」と記す)によりピ
クセルデータを得る方法について詳説すれば、以下の通りである。
【0006】
1)図2において、「A」期間は、トランスファートランジスタTx及びリセットトラ
ンジスタRxがターンオンし、セレクトトランジスタSxがターンオフして、フォトダイ
オードPDを空乏(depletion)させる期間である。
【0007】
2)「B」期間は、ターンオンしたトランスファートランジスタTxが再びターンオフ
した後に、フォトダイオードPDで光を吸収して光電荷を生成し、生成された光電荷を集
積する期間である。(「B」期間は、リセットトランジスタRx及びセレクトトランジス
タSxの状態と関係なく、トランスファートランジスタTxが再びターンオンするまで維
持される。)
【0008】
3)「C」期間は、リセットトランジスタRx及びトランスファートランジスタTxが
それぞれターンオン、ターンオフ状態に続けて維持され、セレクトトランジスタSxがタ
ーンオンすることによって、センシングノードNにより駆動されるドライブトランジスタ
Dx及びセレクトトランジスタSxを介してリセット電圧レベルを伝達する期間である。
【0009】
4)「D」期間は、リセットトランジスタRxがターンオフすることによって、「C」
期間において発生したリセット電圧レベルを安定させる期間である。
【0010】
5)「E」期間は、「D」期間からリセット電圧レベルをサンプリングする期間である

【0011】
6)「F」期間は、リセットトランジスタRx及びセレクトトランジスタSxがそれぞ
れターンオフ、ターンオン状態に続けて維持され、トランスファートランジスタTxがタ
ーンオンすることによって、「B」期間の間、フォトダイオードPDで集積された光電荷
によるデータ電圧レベルがセンシングノードNに伝達されて、センシングノードNにより
駆動されるドライブトランジスタDx及びセレクトトランジスタSxによりデータ電圧レ
ベルを伝達する期間である。
【0012】
7)「G」期間は、トランスファートランジスタTxがターンオフすることによって、
「F」期間において発生したデータ電圧レベルを安定させる期間である。
【0013】
8)「H」期間は、「G」期間からのデータ電圧レベルをサンプリングする期間である

【0014】
「E」期間及び「H」期間においてそれぞれサンプリングされるリセットレベル及びデ
ータレベルの差値が、フォトダイオードPDから受信したイメージに対するCMOSイメ
ージセンサの出力イメージ値となる。
【0015】
上述したような従来の単位ピクセル動作は、他の全ての単位ピクセルでも同様に行われ
、このような単位ピクセルがアレイされたピクセルアレイの駆動は、ロー(row)ベー
ススキャン方式を採択した場合、最初ローから最後ローまで順次スキャンされる。
【0016】
したがって、例えば、n−1番目のローのピクセルからデータを得た後に、n番目のロ
ーからデータを得るとき、n−1番目を含むその前のローに該当するピクセルは、クリー
ンアップ(clean−up)された後に再度光集積が行われる。
【0017】
一方、上述したように、従来の単位ピクセル構造は、CDSの支援のために、単位ピク
セル当たりの4つのトランジスタを使用することによって、単位ピクセルのサイズを増加
させ、また制限された面積でピクセルを実現するためには、フォトダイオードの面積が制
限にならざるをえなかった。フィルファクター(fill−factor)は、単位ピク
セルの全体面積のうちフォトダイオードが占める面積の比率を表し、この要素は、イメー
ジセンサの性能に係る重要要素の1つである。フィルファクターが大きいということは、
光を受け入れて電気的信号に変換する能力がより大きいということで、フィルファクター
が大きければ大きいほど、単位ピクセルの出力電圧の変化幅が大きくなるということを意
味し、これは結局、CMOSイメージセンサのダイナミックレンジが増加することを意味
する。
【0018】
0.18μm以上の比較的低集積度のイメージセンサでは、約30%のフィルファクタ
ーを有する4トランジスタ構造において満足するほどの特性を見せた。しかし、半導体技
術の発展につれて、ピクセルは小さくなるものの、受光部は、一定面積以上を必要とする
ので、フィルファクターを拡大する必要性があり、最近特に全世界的に開発中の0.18
μm以下の高集積イメージセンサでは、フィルファクターの拡大が必須だと言える。
【0019】
フィルファクターを改善するための方法として、従来の4つのトランジスタを使用する
ピクセルタイプから3つのトランジスタを使用するピクセルタイプに変更することが研究
されつつある。
【0020】
しかしながら、3つのトランジスタを使用するピクセルタイプは、ノイズ特性が悪いた
め、この部分を改善するための追加努力が必要である。
【0021】
したがって、コンタクト構造を改善し、ピクセル内でコンタクトが占める面積を低減す
ることによって、ピクセル縮小を達成しようとするものである。図1の回路構成を有する
単位ピクセルにおいて、ドライブトランジスタDxのゲートとフローティング拡散領域F
Dとは、互いに接続しなければならず、また、ドライブトランジスタDxのゲートとリセ
ットトランジスタRxのドレイン拡散領域とが互いに接続しなければならない。
【0022】
そのために、従来には、拡散領域とゲート用ポリシリコンとの間を金属配線を介して互
いに接続している。
【0023】
図3は、ポリシリコン(ドライブトランジスタのゲート用ポリシリコン)と拡散領域(
フローティング拡散領域又はリセットトランジスタのドレイン拡散領域)との間の接続を
示す断面図である。
【0024】
図3に示すように、半導体基板301の表面下に拡散領域302が形成されており、素
子分離膜303上にドライブトランジスタDxのゲート用ポリシリコン304が拡張され
て形成されており、拡散領域302とドライブトランジスタDxのゲート用ポリシリコン
304とは、絶縁膜305を貫通してコンタクトされた金属配線306を介して接続して
いる。
【0025】
かかる従来のコンタクト構造及び方法は、ポリシリコンに1つのコンタクトが形成され
、拡散領域にもう1つのコンタクトが形成されなければならないので、2つのコンタクト
を必要とする構造となり、これは制限されたピクセル面積内でコンタクトが占める面積が
相対的に大きいため、相対的にフォトダイオードが占める面積が小さくならざるをえなか
った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
本発明は、上記した従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、
制限されたピクセルの面積で改善されたフィルファクターを得ることができる、すなわち
フィルファクターの低下なしでピクセルの縮小が可能なイメージセンサ及びその製造方法
を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記の目的を達成するため、本発明のイメージセンサのピクセルは、ピクセル内に互い
に電気的に接続が必要なポリシリコンと活性領域を有するイメージセンサにおいて、前記
ポリシリコン膜が、前記活性領域の上部に一部が重なるように拡張され、前記ポリシリコ
ン膜が、前記活性領域と埋没コンタクト(buried contact)されたことを
特徴とする。
【0028】
ここで、前記ポリシリコン膜と前記活性領域との埋没コンタクトが、前記活性領域と、
該活性領域をオープンさせる酸化膜と、前記開放領域の前記活性領域上に形成された前記
ポリシリコン膜とからなることが好ましい。
【0029】
上記の目的を達成するため、本発明のイメージセンサのピクセルは、ピクセル内に互い
に接続するポリシリコン及び活性領域を有するイメージセンサにおいて、前記ポリシリコ
ン膜が、前記活性領域の上部に一部が重なるように拡張され、前記ポリシリコン膜が、前
記活性領域とバッティング(butting)コンタクトされたことを特徴とする。
【0030】
ここで、前記ポリシリコン膜と前記活性領域とのバッティングコンタクトが、前記活性
領域と、前記活性領域の上部に一部が重なるように拡張されて形成された前記ポリシリコ
ン膜と、拡張された部分の前記ポリシリコン膜及び前記活性領域の一部を露出させるコン
タクト孔と、該コンタクト孔内に埋め込まれた金属とからなることが好ましい。
【0031】
上記の目的を達成するため、本発明のイメージセンサのピクセルは、ピクセル内に電気
的に互いに接続するポリシリコン及び活性領域を有するイメージセンサにおいて、前記活
性領域と、該活性領域の上部に一部が重なるように拡張されて形成され、前記活性領域の
一部が露出されるように第1開放部を有する前記ポリシリコン膜と、該ポリシリコン膜が
形成された基板全体の構造上に形成され、第1開放部と重なり、かつ前記第1開放部より
広い幅を有する第2開放部を有する絶縁膜と、前記第1及び第2開放部内に埋め込まれた
金属とを含むことを特徴とする。
【0032】
ここで、前記活性領域が、リセットトランジスタのドレイン拡散領域であり、前記ポリ
シリコン膜が、ドライブトランジスタのゲートポリシリコンであることが好ましい。
【0033】
また、前記活性領域が、低濃度の拡散領域及び高濃度の拡散領域からなることが好まし
い。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、イメージセンサは、埋没コンタクト又は/及びバッティングコンタク
トを使用して、ピクセル内のコンタクト領域が占める面積を低減することができる。すな
わち、新しいコンタクト構造を使用してピクセルサイズを安定して低減し、従来のコンタ
クトが占めていた面積を、一部はピクセルの全体面積を低減するのに、一部はフィルファ
クターを確保するのに分けて活用することによって、ピクセルサイズ減少にともなう限界
を克服するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】従来の技術に係るCMOSイメージセンサにおける1つのフォトダイオードと4つのNMOSトランジスタからなる単位ピクセルを示す回路図である。
【図2】図1に示された単位ピクセルの構成における各トランジスタを制御する信号に対する制御タイミング図である。
【図3】図1に示された部分のうち、フローティング拡散領域とドライブトランジスタのゲート用ポリシリコンとが金属配線のコンタクトを介して互いに接続している構造を示す断面図である。
【図4】本発明に係る埋没コンタクトの構造を示す平面図である。
【図5A】本発明に係る埋没コンタクト方法の一例を示したものであって、図4に示されたA−A´断面図である。
【図5B】本発明に係る埋没コンタクト方法の一例を示したものであって、図4に示されたA−A´断面図である。
【図6】本発明に係る埋没コンタクト方法の他の例を示す断面図である。
【図7A】本発明に係る埋没コンタクト方法のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図7B】本発明に係る埋没コンタクト方法のさらに他の実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明に係るバッティングコンタクト構造を示す平面図である。
【図9】図8に示されたA−A´断面図である。
【図10】バッティングコンタクト方法の他の例を示す平面図である。
【図11】図10に示されたA−A´断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の最も好ましい実施形態を、添付した図面を参照して説明する。
【0037】
本発明は、光特性の安定性のために、フィルファクターを確保し、かつピクセルサイズ
を低減することができるように、埋没コンタクト又はバッティング(butting)コ
ンタクトを使用して、ピクセル内のコンタクトの個数を低減するものである。すなわち、
新しいコンタクト構造を使用してピクセルのサイズを安定して低減し、従来のコンタクト
が占めていた面積を、一部はピクセルの全体面積を低減し、残りの一部は、フィルファク
ターを確保するのに活用することによって、ピクセルのサイズ減少にともなう限界を克服
しようとするためである。
【0038】
本発明の技術を適用する場合、ピクセルの追加縮小を可能にして、現在0.13μm以
下のCMOSイメージセンサの開発技術に直接反映されることができる。
【0039】
本発明を適用して、ピクセル内で低減できるコンタクト部分は、ポリシリコンと活性領
域(例えば、フローティング拡散領域)との間の接続部分であって、「poly con
tact+active contact+metal connection」からな
る部分である。すなわち、本発明は、図1及び図3で説明したドライブトランジスタDx
のゲートとフローティング拡散領域FDとの間の相互接続又はドライブトランジスタDx
のゲートとリセットトランジスタRxのドレイン拡散領域との間の相互接続に適用される
ことができる。
【0040】
一方、従来の技術において説明した図1のピクセルタイプと異なる構造のピクセルであ
るとしても、本発明は適用されることができる。すなわち、ポリシリコン膜と活性領域と
の接続が必要な構造を有するその他のピクセル構造でも本発明は適用されることができる
。本発明のコンタクト構造及びコンタクト方法は、ピクセル縮小面において、1つのトラ
ンジスタ個数を低減することよりさらに効果的だと言える。
【0041】
(第1実施形態:埋没コンタクト適用)
図4は、本発明に係る埋没コンタクトの構造を示した平面図であって、ドライブトラン
ジスタのゲートポリシリコンとフローティング拡散領域との間のコンタクト構造を示す。
【0042】
同図に示すように、本発明に係る埋没コンタクトの構造は、別途の金属配線を使用して
フローティング拡散領域401とゲートポリシリコン402との間を接続するものではな
く、フローティング拡散領域401と当接するようにポリシリコン402を拡張して形成
し、そのポリシリコン402が別途の配線なしでフローティング拡散領域401に埋没コ
ンタクト403されるようにするものである。説明していない図面符号「404」は、低
濃度ドーピング領域であるN拡散領域を示す。
【0043】
図5A及び図5Bは、埋没コンタクト方法の一例を示したものであって、図4のA−A
´断面図である。
【0044】
まず、図5Aに示すように、基板501にSTI素子分離工程により素子分離膜502
を形成し、フィールド領域及び活性領域を画定する。次に、低濃度のイオン注入によりN
拡散領域503を形成し、約50Åの厚さのゲート酸化膜504を形成した後に、薄い
厚さの第1ポリシリコン膜505を蒸着する。次に、埋没コンタクト領域が開放された埋
没コンタクトマスクパターン506をフォト工程により形成し、ゲート酸化膜の絶縁破壊
のためのイオン注入を行う。この時、イオン注入条件は、ハイカレント(high cu
rrent)装備を利用し、ゲート酸化膜504の位置がイオン注入ドーズ(dose)
のピーク(peak)となるように条件を設定する。これによって、埋没コンタクト部位
のゲート酸化膜504のみがドーパントによる絶縁破壊により導電性を有するようになっ
て、絶縁破壊ゲート酸化膜504Aになり、第1ポリシリコン膜505とN拡散領域5
03との間の電気的接続がなされる。残りの絶縁破壊されていないゲート酸化膜は、図面
符号「504B」と示される。
【0045】
次に、図5Bを参照すれば、図示していないが、埋没コンタクトマスクパターン506
を除去し、ノーマルトランジスタのゲート厚になるように、第2ポリシリコン膜を蒸着す
る。
【0046】
以後、ゲートマスク及びエッチング工程により第2ポリシリコン膜、第1ポリシリコン
膜505及び絶縁破壊されていないゲート酸化膜504Bをパターニングし、パターニン
グされた第2ポリシリコン膜507、パターニングされた第1ポリシリコン膜505A及
びパターニングされた絶縁破壊されていないゲート酸化膜504Cを形成した後、高濃度
のイオン注入を行って、Nフローティング拡散領域508を形成する。
【0047】
これにより、ポリシリコン膜505A、507とNフローティング拡散領域508と
の間のコンタクトが完成される。すなわち、ポリシリコン膜505A、507は、埋没コ
ンタクト領域で絶縁破壊ゲート酸化膜504A及びN拡散領域503を介してNフロ
ーティング拡散領域508と電気的に接続する。
【0048】
ここで、第1ポリシリコン膜505の厚さは、ゲート酸化膜の絶縁破壊のためのイオン
注入装備の能力に合せて調節することから、500Å以下はポリシリコン蒸着の安定性が
保障されないので、蒸着の安定性とイオン注入能力を考慮して500Å〜1000Å程度
の厚さに形成する。第2ポリシリコン膜の厚さは、第1ポリシリコン膜505の厚さと合
わせて所望のゲート厚にならなければならないので、約1500Å〜2000Åの範囲の
厚さに形成する。一方、ゲート酸化膜の絶縁破壊のためのイオン注入時に注入されるイオ
ンは、砒素(AS)のようなイオンを使用することができる。
【0049】
図6は、埋没コンタクト方法の他の例を示した断面図であって、埋没コンタクト部位の
ポリシリコンは、実質的にトランジスタのゲートをなす部分ではなく、そのゲートから拡
張される部分であるから、厚さは薄くてもよい。
【0050】
したがって、2回のポリシリコン蒸着を行うことではなく、図6に示すように、所望の
ゲート厚の1回のポリシリコン蒸着のみを行い、埋没コンタクトマスクを使用して埋没コ
ンタクト部位のポリシリコン膜を一部厚にエッチングした後、ゲート酸化膜の絶縁破壊の
ためのイオン注入を行う。
【0051】
図6を参考に、その過程を詳説すれば、基板601に素子分離膜(図示せず)を形成し
て、フィールド領域及び活性領域を画定する。次に、低濃度のイオン注入によりN拡散
領域603を形成し、約50Åの厚さのゲート酸化膜604を形成した後、2000Å〜
2500Åの範囲の厚さのポリシリコン膜を蒸着する。次に、埋没コンタクト領域が開放
された埋没コンタクトマスクパターン606をフォト工程により形成し、埋没コンタクト
マスクパターン606を利用してポリシリコン膜の一部の厚さをエッチングして、パター
ニングされたポリシリコン膜605を形成した後に、ゲート酸化膜の絶縁破壊のためのイ
オン注入を行う。これにより、埋没コンタクト領域のゲート酸化膜604が絶縁破壊され
、絶縁破壊されたゲート酸化膜604Aが形成される。残りの絶縁破壊されていないゲー
ト酸化膜は、図面符号「604B」と表示される。
【0052】
以後、埋没コンタクトマスクパターン606を除去し、ゲートマスク及びエッチング工
程によりパターニングされたポリシリコン膜605をパターニングし、高濃度のイオン注
入を行ってNフローティング拡散領域(図示せず)を形成する。
【0053】
図7A及び図7Bは、埋没コンタクト方法のさらに他の実施形態を示す断面図であって
、図5A及び図5Bで説明した方法の中で、ゲート酸化膜の絶縁破壊を利用したイオン注
入の代りに、埋没コンタクト領域の第1ポリシリコンとゲート酸化膜を選択的にエッチン
グして、露出された活性領域に第2ポリシリコン膜を直接コンタクトさせるものである。
【0054】
詳説すれば、図7Aに示すように、基板702に素子分離工程によりフィールド領域と
活性領域とを画定する。次に、低濃度のイオン注入によりN拡散領域703を形成し、
図示していないが、約50Åの厚さのゲート酸化膜を形成した後に、薄い厚さの第1ポリ
シリコン膜を蒸着する。次に、埋没コンタクト領域が開放された埋没コンタクトマスクパ
ターン706をフォト工程により形成し、第1ポリシリコン膜及びゲート酸化膜をエッチ
ングして、パターニングされた第1ポリシリコン膜705及びパターニングされたゲート
酸化膜704を形成する。
【0055】
次に、図7Bに示すように、埋没コンタクトマスクパターン706を除去し、ノーマル
トランジスタのゲートの厚さになるように、第2ポリシリコン膜707を蒸着する。
【0056】
以後、ゲートマスク及びエッチング工程により、第2ポリシリコン膜707及びパター
ニングされた第1ポリシリコン膜705をパターニングし、高濃度のイオン注入を行って
、Nフローティング拡散領域(図示せず)を形成する。
【0057】
これにより、ポリシリコン膜705、707とNフローティング拡散領域との間のコ
ンタクトが完成される。
【0058】
(第2実施形態:バッティングコンタクト適用)
図8は、本発明に係るバッティングコンタクト構造を示す平面図であって、ドライブト
ランジスタのゲートポリシリコンとフローティング拡散領域との間のコンタクト構造を示
す。
【0059】
図8に示すように、本発明に係るバッティングコンタクト構造は、金属配線を使用する
ものの、フローティング拡散領域906及びパターニングされたポリシリコン膜905に
それぞれコンタクトを形成することではなく(すなわち、2つのコンタクトを形成せずに
)、フローティング拡散領域906と当接するようにパターニングされたポリシリコン9
05を拡張して形成し、そのパターニングされたポリシリコン膜905とフローティング
拡散領域906を同時にオープンさせる1つのバッティングコンタクト孔を形成した後に
、その孔に金属配線を埋め込む方法である。説明していない図面符号「903」は、低濃
度ドープ領域であるN拡散領域を示し、図面符号「910」は、バッティングコンタク
ト領域を示す。
【0060】
図9は、図8に示されたA−A´断面図である。これを参考に、バッティングコンタク
ト方法を説明する。
【0061】
まず、基板901にSTI素子分離工程により素子分離膜902を形成し、フィールド
領域及び活性領域を画定する。次に、低濃度のイオン注入によりN拡散領域903を形
成し、示していないが、約50Åの厚さのゲート酸化膜を形成した後に、ゲート用ポリシ
リコン膜を蒸着する。
【0062】
次に、ゲートマスク及びエッチング工程によりポリシリコン膜とゲート酸化膜をエッチ
ングして、パターニングされたポリシリコン膜905とパターニングされたゲート酸化膜
904を形成するが、この時、活性領域に一部が重なるように、ポリシリコンパターンが
形成される。
【0063】
次に、高濃度のイオン注入を行って、Nフローティング拡散領域906を形成し、示
していないが、絶縁膜を蒸着した後、パターニングされたポリシリコン膜905のパター
ンのエッジ部分及び活性領域(すなわち、N拡散領域)を共に開放するように前記絶縁
膜をエッチングして、パターニングされた絶縁膜907及びバッティングコンタクト孔を
形成する。
【0064】
以後、配線用金属又はプラグ用金属908を蒸着して、パターニングされたポリシリコ
ン膜905とNフローティング拡散領域906との間の接続を完了する。
【0065】
図10は、バッティングコンタクト方法の他の例を示す平面図であり、図11は、図1
0に示されたA−A´断面図である。
【0066】
図10及び図11に示すように、パターニングされたゲートポリシリコン膜1020を
フローティング拡散領域1010に当接するように形成した後に、第1コンタクト領域1
030と第2コンタクト領域1040を重ねて形成する。平面的に、第1コンタクト領域
1030は、第2コンタクト領域140の内部に形成されるので、第1コンタクト領域1
030は、第2コンタクト領域1040より小さいコンタクトサイズを有する。もちろん
、N拡散領域1050にも適用可能である。
【0067】
図11に示すように、STI素子分離工程により活性領域が画定され、活性領域の基板
の表面下には、低濃度の不純物領域及び高濃度の不純物領域が形成される。低濃度の拡散
領域1050及び高濃度の拡散領域1010は、フローティング拡散領域である。
【0068】
図示していないが、活性領域の上部に一部が重なるように拡張されて、ゲート酸化膜及
びポリシリコン膜が形成され、ポリシリコン膜とゲート酸化膜を選択的にエッチングし、
パターニングされたゲート酸化膜1080、パターニングされたポリシリコン膜1020
及び前記活性領域の一部が露出される第1開放部(第1コンタクト領域1030)が形成
される。
【0069】
パターニングされたポリシリコン膜1020が形成された基板の全体構造上に絶縁膜が
形成され(図示せず)、絶縁膜を選択的にエッチングしてパターニングされた絶縁膜10
60及び第2開放部(第2コンタクト領域1040)を形成する。第2開放部は、第1開
放部と重なり、かつ前記第1開放部より広い幅を有する。
【0070】
第1開放部及び第2開放部内には、金属1070が埋め込まれて、活性領域とポリシリ
コンとの間の接続が完了する。
【0071】
本発明の第3実施形態に係るコンタクト構造は、ピクセルサイズが次第に小さくなるに
ともない、コンタクト面積に一層制約が生じる場合に適用することができる。
【0072】
以上で説明したように、埋没コンタクト又はバッティングコンタクトを使用する場合、
平面的にコンタクト領域は一箇所だけ形成されるので、2つのコンタクト領域を必要とす
る従来の技術より、ピクセル縮小の面において極めて効果的である。
【0073】
一方、上述した本実施形態は、フローティング拡散領域とドライブトランジスタのゲー
トポリシリコンとの間の接続を、1つの例として説明したが、図1の回路を有するピクセ
ルであれば、ドライブトランジスタのゲートポリシリコンとリセットトランジスタのドレ
イン拡散領域との間の接続にも、本発明は適用されることができる。また、図1の回路構
成を有しないピクセル構造であっても、ポリシリコンと活性領域との間のコンタクトが必
要なピクセル構造において、本発明のコンタクト構造及び方法は適用されることができる

【0074】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明に係る技術的思
想の範囲から逸脱しない範囲内で様々な変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲
に属する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサのピクセルであって、該ピクセルは、
基板を覆い、導電部分を含む酸化膜と、
前記酸化膜の導電部分を覆い、第1の膜厚を有する第1のポリシリコン膜と、
前記基板内に形成された活性領域であって、前記酸化膜の導電部分と前記第1のポリシリコン膜とが、前記活性領域の上部に拡張される、活性領域と、
前記第1のポリシリコン膜を覆い、かつこれと電気的に接触する第2のポリシリコン膜であって、前記酸化膜の導電部分および前記活性領域の上部に拡張し、前記第1の膜厚より大きい第2の厚さを有し、前記酸化膜の導電部分は、前記活性領域と前記第1のポリシリコン膜との間で拡張するコンタクト構造を形成する、第2のポリシリコン膜と、
を備える、ピクセル。
【請求項2】
前記酸化膜の導電部分が、前記酸化膜の絶縁破壊された部分を有する、請求項1に記載のピクセル。
【請求項3】
前記活性領域がフローティング拡散領域を備え、前記第1、第2のポリシリコン膜が、ドライブトランジスタのゲートとして接続される、請求項1に記載のピクセル。
【請求項4】
前記活性領域がリセットトランジスタのドレイン拡散領域を備え、前記第1、第2のポリシリコン膜が、ドライブトランジスタのゲートとして接続される、請求項1に記載のピクセル。
【請求項5】
前記活性領域が、低濃度拡散領域と高濃度拡散領域とを備えている、請求項1に記載のピクセル。
【請求項6】
前記第1の膜厚は、500Å〜1000Åの範囲の厚さを有している、請求項1に記載のピクセル。
【請求項7】
前記第2の膜厚は、1500Å〜2000Åの範囲の厚さを有している、請求項6に記載のピクセル。
【請求項8】
基板と、
前記基板内に形成された活性領域と、
前記活性領域の上部に拡張し、第1の膜厚を有する第1のポリシリコン膜と、
前記活性領域を覆う第1のポリシリコン膜の少なくとも一部分の上に拡張し、かつこれと電気的に接触し、前記第1の膜厚より大きい第2の膜厚を有する第2のポリシリコン膜と、
前記第1のポリシリコン膜の下に配置され、前記活性領域に近接するゲート絶縁膜と、
前記第1のポリシリコン膜と前記活性領域との間に配置されたコンタクト構造であって、前記ゲート絶縁膜の導電部分を含み、該ゲート絶縁膜の導電部分は、前記第1のポリシリコン膜と前記活性領域との間に導電性の経路を提供する、コンタクト構造と、
を備えるピクセル。
【請求項9】
前記第1のポリシリコン膜と前記第2のポリシリコン膜とが、電界効果トランジスタのゲートを形成するのに十分な結合された厚さを備えている、請求項8に記載のピクセル。
【請求項10】
前記活性領域が、
前記コンタクト構造と接触する前記基板の低濃度領域と、
前記基板の低濃度領域の下にあり、かつこれと接触する前記基板の高濃度領域と、
を備えている、請求項8に記載のピクセル。
【請求項11】
前記ゲート絶縁膜が、前記第1のポリシリコン膜と前記活性領域との間に配置された酸化膜を備え、前記ゲート絶縁膜の導電部分が、前記酸化膜の導電部分を有している、請求項8に記載のピクセル。
【請求項12】
前記第1の膜厚は、500Å〜1000Åの範囲の厚さを有している、請求項8に記載のピクセル。
【請求項13】
前記第2の膜厚は、1500Å〜2000Åの範囲の厚さを有している、請求項12に記載のピクセル。
【請求項14】
基板と、
前記基板内に形成され、ドープされた部分を有する活性領域と、
前記基板の少なくとも一部分および前記活性領域の少なくとも一部分の上部に配置され、前記活性領域を覆う、開放部を含む絶縁膜と、
前記絶縁膜の上部に配置され、前記絶縁膜内の開放部を覆う開放部を含むポリシリコン膜と、
導電性にされた前記絶縁膜の一部分を含む導電性の材料を有するバッティングコンタクト構造であって、前記導電性にされた絶縁膜の一部分は、前記活性領域と、前記ポリシリコン膜内の開放部の周辺部に近接する領域と、に接触する、バッティングコンタクト構造と、
を備えるピクセル。
【請求項15】
前記絶縁膜はゲート酸化膜を備え、前記導電性にされた絶縁膜の一部分は、イオン注入によって規定される特性を有している、請求項14に記載のピクセル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−51420(P2013−51420A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−202933(P2012−202933)
【出願日】平成24年9月14日(2012.9.14)
【分割の表示】特願2006−154961(P2006−154961)の分割
【原出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(511234806)インテレクチュアル・ヴェンチャーズ・II・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (16)
【Fターム(参考)】