説明

イメージング設備の補助装置のための情報入力方法、装置及びシステム

本発明は、イメージング設備の補助装置の情報入力方法、及びその方法を用いた装置並びにシステムである。上記システムはチップ(101)と、情報入力装置(102)を含む。前記チップ(101)は汎用的情報及び情報入力装置(102)から入力された選択的情報を記憶することに用いる。情報入力装置(102)は選択的情報を記憶し、チップ(101)に送る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージングの分野に属する。特に、イメージング設備の補助装置のための情報入力方法、装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、コピー機及びファックス機といったイメージング設備に対する要求の高まりを背景に、例えば、イメージング設備に使われるインクカートリッジなどの、互換性のある様々なイメージングカートリッジに対する要求も高まっている。
【0003】
一般に、イメージングカートリッジにはチップが含まれる。上記チップには、ある特定の型のイメージング設備と通信するための通信プロトコルと、チップデータとが記憶されている。上記チップデータには、イメージングカートリッジの型、イメージングカートリッジインクの管理データ、並びにイメージング設備の型に応じた特徴付けデータ及び制御データが含まれる。相応の通信プロトコル及びチップデータを記憶したある特定の型のチップは、ある特定の型のイメージングカートリッジにインストールされる。イメージングカートリッジは、ある特定の型のイメージング設備と組合せてのみ使用できる。このため、イメージングカートリッジ及びイメージング設備の型数が増加するにつれ、イメージングカートリッジ製造業者は、様々な型のイメージング設備で使用できるイメージングカートリッジを製造するために、様々な型のチップを製造しなければならない。
【0004】
この互換性における欠点を克服するため、ユニバーサルチップが発明された。例えば、特許文献1はユニバーサルチップを開示する。ユニバーサルチップのシステムは、チップを通じて、イメージング設備が第1型か第2型かを判断する。イメージング設備が第1型の場合、チップは第1操作モードにより操作される。イメージング設備が第2型の場合、チップは第2操作モードにより操作される。ユニバーサルチップシステムにおいて、イメージング設備内でイメージングカートリッジとともに使用されるチップは、イメージングカートリッジデータを記憶する記憶素子と、チップの操作を制御しイメージング設備が第1型か第2型かを判断する制御機構とを含む。イメージング設備が第1型の場合、制御機構は第1モードでチップを操作し、イメージング設備が第2型の場合、制御機構は第2モードでチップを操作する。ユニバーサルチップの記憶素子は、各型のイメージング設備のデータを記憶するのに多くの容量を必要とし、そしてユニバーサルチップの制御機構は、イメージング設備の各型を識別するのに複雑で長いプログラムを必要とする。このため、必要なリソース容量が大きく、ユニバーサルチップ製造は高いコストがかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7088928号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、チップの互換性を改善し、チップの製造コストを削減できるイメージング設備の補助装置のための情報入力方法、装置及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、イメージングカートリッジの補助システムを提供する。補助システムは、チップ及び情報入力装置を備える。チップは汎用的情報、及び情報入力装置より送られる選択的情報を記憶する。情報入力装置は、選択的情報を記憶しチップに送る。
【0008】
本発明の実施形態はさらに、記憶部、通信インタフェース部及びチップ制御部を含むチップを提供する。記憶部は、汎用的情報及び選択的情報を記憶する。通信インタフェース部は、外部設備とチップとの間の通信のための通信インタフェースを提供する。チップ制御部は、チップと外部設備との間の通信を制御する。
【0009】
本発明の実施形態はさらに、表示部、入力部、制御部、電源部及びチップインタフェース部を含む情報入力装置を提供する。表示部は、情報入力装置の作業状況及び情報プロンプトを表示する。入力部は、選択的情報を提供する指示を制御部に入力する。制御部は、入力部より入力された指示を受け取り、チップインタフェース部を通じて、選択的情報をチップに送る。電源部は、情報入力装置に電力を供給する。チップインタフェース部は、情報入力装置とチップとの間の通信のための通信インタフェースを提供する。
【0010】
本発明の実施形態はさらに、チップのための情報入力方法を提供する。情報入力方法は、汎用的情報をチップに記憶し、汎用的情報を記憶した後で選択的情報をチップに記憶する方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態にみられるように、発明の改変形態は、従来のチップを基にした上で、補助情報入力装置を提供したことにある。これにより、チップデータを二段階に入力できる。すなわち、汎用的情報はチップの製造終了時に既にチップに記憶されており、チップがユーザーに提供された後、ユーザーが選択的情報を、補助情報入力装置を通じて、チップに入力できる。これにより、ある特定の型のチップが、多様な型のイメージング設備にインストール可能となり、チップの互換性が大いに改善される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態によるイメージングカートリッジの補助システムの構造図である。
【図2】本発明の実施形態によるチップの構造図である。
【図3】本発明の実施形態による情報入力装置の構造図である。
【図4】本発明の実施形態によるチップ情報入力方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本出願は、2008年7月23日に中国専利局に提出された中国特許出願番号200810134727.3(発明の名称:イメージング設備の補助装置のための情報入力方法、装置及びシステム)の優先権の利益を主張する。ここに本明細書の一部を構成するものとして中国特許出願番号200810134727.3の全内容を援用する。
【0014】
本発明の目的、特徴、及び利点は、添付の図面と併せて、以下の実施形態の記載を参照することで容易に理解されるだろう。
【0015】
本発明の実施形態による汎用的情報と選択的情報の組合せは、以下の4通りの組合せを含み、選択的情報は、以下の組合せによる選択的情報であってよいことに留意されたい。
【0016】
組合せ1:
汎用的情報は、チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの共通部分を含む。
【0017】
選択的情報は、チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及びチップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む。
【0018】
組合せ2:
汎用的情報は、チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの共通部分、及びチップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの共通部分を含む。
【0019】
選択的情報は、チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及びチップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む。
【0020】
組合せ3:
汎用的情報は、チップと様々な型のイメージング設備との間の汎用的な通信プロトコルを含む。
【0021】
選択的情報は、チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む。
【0022】
組合せ4:
汎用的情報は、チップと様々な型のイメージング設備との間の汎用的な通信プロトコル、及びチップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの共通部分を含む。
【0023】
選択的情報は、チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む。
【0024】
上記通信プロトコルは、チップとイメージング設備との間の取り決めのことである。上記取り決めは、例えばデータ形式、同期化方法、伝送速度、伝送手順、エラー検出、訂正方法、制御文字定義などの取り決めであり、双方により守られるものである。データ形式、同期化方法、伝送速度、伝送手順、エラー検出、訂正方法、制御文字定義を含む通信プロトコルの基本的な部分が、チップに製造中に入力される。
【0025】
図1に、本発明の実施形態による、イメージングカートリッジの補助システムの構造を例示する。
【0026】
イメージングカートリッジの補助システムは、チップ101及び情報入力装置102を含む。
【0027】
チップ101は、汎用的情報、及び情報入力装置より送られる選択的情報を記憶する。
【0028】
情報入力装置102は、選択的情報を記憶し、記憶した選択的情報をチップに入力できる。
【0029】
チップ101と情報入力装置102との間の通信は、有線または無線の2通りがある。
【0030】
有線通信は以下の通りである。上記イメージングカートリッジの補助システムは、情報入力装置102とチップ101との間の通信のための伝送路を提供する接続装置を含む。情報入力装置102は、接続装置を通じてチップ101上の接点と接続した後、通信を行う。接点は、チップ101とイメージング設備との間の通信のために使用される接点であってよい。チップの接点構造の型が異なると、対応する接続装置も異なることに留意されたい。接続装置には、様々な抵抗を有するレジスタを設置することができる。これにより、接続装置が入力装置に接続され、入力装置に電源が入ると、入力装置は使用中の接続装置の型を判定し、それに応じて、使用中のチップの接点構造を判定する。同じ型の接点構造を有するチップは、同じ通信プロトコルを支持することもあるし、異なる複数の通信プロトコルを支持することもある。このため、判定された接点構造の型に応じて、入力装置は、チップが支持する可能性のある単数または複数の通信プロトコルを識別することができる。次に入力装置は、上記単数または複数の通信プロトコルによってチップと通信を行う。チップが正しく応答すれば、使用中の通信プロトコルは、チップが支持する通信プロトコルということになる。
【0031】
無線通信は以下の通りである。チップ101が無線チップの場合、接続装置がなくてもよい。情報は、情報入力装置102のチップインタフェース部によりチップに伝達される。上記チップインタフェース部は、例えばコイル、赤外線インタフェース、及び無線通信を行うことができる何らかのモジュールなどである。
【0032】
上記の有線または無線通信中において、情報入力装置102とチップ101は、情報入力装置102とチップ101との間の通信プロトコル、またはチップ101とイメージング設備との間の通信プロトコルにより通信を行うことができる。
【0033】
さらに、情報入力装置102は、チップ101との通信プロトコルにより、チップ101を更新することができる。例えば、チップ101をアップグレード、またはリセットする。イメージング設備の機能がアップグレードされると、イメージング装置を補助するチップ101は、アップグレード後のイメージング設備との組合せにおいて作動するにはもはや適さない可能性がある。このため、チップ101はアップグレードされる必要がある。アップグレードは、情報入力装置102の通信プロトコルにより行なわれる。アップグレードするための通信プロトコルは上述の通信プロトコルと同じもの、または、アップグレード専用の通信プロトコルが可能である。このようにして、チップのオルタネーションの柔軟性はさらに向上する。
【0034】
さらに、情報入力装置102はチップ101が機能しているか否かを検出する。情報入力装置102は、チップ101とイメージング設備との間の通信プロトコルにより、チップ101が機能しているか否かを検出できる。
【0035】
さらに、情報入力装置102は、チップ101が機能していないという検出結果の場合、アラートを提示する。
【0036】
本発明の実施形態により、チップ製造中、完全な通信プロトコルが入力される。これに応じて、チップデータは情報入力装置102に記憶される。
【0037】
またあるいは、チップ製造中に、完全な通信プロトコルに加えて、チップデータの共通部分が入力される。チップデータの相異部分は、情報入力装置102に記憶される。
【0038】
またあるいは、チップ製造中に、通信プロトコルの共通部分が入力される。これに応じて、通信プロトコルの相異部分及びチップデータは情報入力装置102に記憶される。
【0039】
またあるいは、通信プロトコルの共通部分及びチップデータの共通部分は、チップ製造中に入力される。通信プロトコルの相異部分とチップデータの相異部分は情報入力装置102に記憶される。
【0040】
詳細には、通信プロトコルがチップ101に入力される時、チップデータもチップ101に入力される。チップデータは、チップ情報データ、特徴付けデータ、及び、イメージング設備の型に応じた制御データを含む。一般に、製造中にはチップ101にデータを入力しない。ユーザーにより、情報入力装置102を用い、接続装置を通じて、使用されるイメージング設備に応じて、チップ101に全データが入力される。
【0041】
例えば、A会社は、プリンタA、プリンタB、プリンタCの3つの型のプリンタを製造している。3つの型のプリンタと対応するチップとの間の通信プロトコルは同じである。しかし、プリンタAに対応する特徴付けデータ(別名識別コード)はA123であり、プリンタBに対応する特徴付けデータはB123であり、プリンタCに対応する特徴付けデータはC123である。さらに、3つの型のプリンタに対応するチップ情報データは異なる。このため、製造中に完全な通信プロトコルがチップに入力され、そしてユーザーが、情報入力装置を用いて、プリンタの各型に応じて、対応するチップデータをチップに入力できる。このようにして、ユーザーの使用するプリンタは、チップをインストールしたイメージングカートリッジと組合せて使用され、イメージを作り出すことが可能になる。
【0042】
さらに、イメージング設備とチップとの間の幾つかの通信プロトコルが、ほんのわずかに異なる。このため、通信プロトコルの共通部分を入力してチップを製造し、通信プロトコルの相異部分及びチップデータを補助情報入力装置に記憶する。
【0043】
例えば、B会社はX型及びY型のプリンタを製造している。X型プリンタとチップとの間の通信プロトコルは通信プロトコルDであり、Y型プリンタとチップとの間の通信プロトコルは通信プロトコルEである。通信プロトコルD及びEは類似しており、同期化方法、伝送速度、伝送手順、エラー検出、訂正方法、制御文字定義において同じである。これらの部分を通信プロトコルFとし、通信プロトコルD及びEにおける相異部分は、それぞれ通信プロトコルG及びHとする。共通の通信プロトコルFは製造中にチップに入力される。ユーザーの使用するイメージング設備がX型プリンタの場合、ユーザーは、情報入力装置を用いて、接続装置を通じて、通信プロトコルG及び対応するチップデータをチップに入力する。ユーザーの使用するイメージング設備がY型プリンタの場合、ユーザーは、情報入力装置を用いて、接続装置を通じて、通信プロトコルH及び対応するチップデータをチップに入力する。これにより、顧客は限られたリソース容量を有するチップを、様々な型のイメージング設備において使用できる。顧客は費用及び所持量を削減できる。
【0044】
しかしある状況では、チップが様々な型のイメージング設備に適用されるためのチップ情報データにおける共通部分など、共通データの一部が製造中に入力され、その後ユーザーによって、使用されるイメージング設備の型に応じた対応データが入力される。例えば、チップがPIC単一チッププロセッサを制御及び記憶に使用する場合、低価格なPIC単一チッププロセッサのEEPROMの容量は限られているため、チップが様々な型のイメージング設備に適用されるためのチップ情報データの一部の共通部分をFLASHに記憶する必要がある。PIC単一チッププロセッサのFLASHはページ毎に書き込まれ、書き換えが不便なため、共通部分のデータは通信プロトコルとともに製造中にチップに入力される必要がある。このため、製造中に書き込まれたデータに加えて、相異部分のデータは情報入力装置に記憶され、ユーザーが需要に応じて使用する。こうして、完全な通信プロトコルが入力される状況及び通信プロトコルの共通部分が情報入力装置に入力される状況の双方において、チップデータの共通部分をチップに入力し、チップデータの相異部分を情報入力装置に入力することができる。そして、情報入力装置は需要に応じて、チップデータの相異部分をチップに入力できる。
【0045】
本発明の実施形態にみられるように、ユーザーは補助情報入力装置を用いて、接続装置を通じて、ユーザーに必要な選択的情報をチップに入力できることにより、イメージングカートリッジにインストールした最終チップを得ることができる。これにより、ある特定の型のチップを複数の型のイメージング設備にインストールでき、チップの互換性が大いに改善され、ユーザーの所持量が削減され、また費用も削減される。
【0046】
図2は本発明の実施形態によるチップの構造図を例示する。
【0047】
上記チップは記憶部21、通信インタフェース部22及びチップ制御部23を含む。
【0048】
記憶部21は汎用的情報と選択的情報とを記憶する。通信インタフェース部22は、外部設備とチップとの間の通信のための通信インタフェースを提供する。チップ制御部23は、チップと外部設備との間の通信を制御する。
【0049】
本実施形態において、通信インタフェース部22は、入力装置インタフェース部221及びイメージング設備インタフェース部222を含む。
【0050】
入力装置インタフェース部221は、チップと情報入力装置との間の通信のための通信インタフェースを提供する。
【0051】
イメージング設備インタフェース部222は、チップとイメージング設備との間の通信のための通信インタフェースを提供する。
【0052】
入力装置インタフェース部221及びイメージング設備インタフェース部222は、同じインタフェース部であってよい。例えば、チップとイメージング設備との間の通信のための接点は、入力装置インタフェース部221としても使用可能である。
【0053】
イメージング設備インタフェース部222はさらに、情報入力装置が、チップが機能しているかどうか否かを検出するための通信インタフェースを提供する。
【0054】
チップが無線チップの場合、チップと外部設備との間の通信は、チップ及び情報入力装置のためのチップインタフェース部、例えばコイル、赤外線インタフェース、及び無線通信を行うことができる何らかのモジュールなど、を用いて行われる。
【0055】
チップデータは次の2通りによって入力できる。汎用的情報は、チップ製造時に既にチップに記憶されている。チップがユーザーに提供されると、ユーザーは、補助情報入力装置を用いて、ユーザーに必要な選択的情報をチップに入力できる。汎用的情報及び選択的情報の範囲は効果的に定義され、これによりユーザーの二次的操作の困難性は少なくなる。このため、ある特定の型のチップを、複数の型のイメージング設備にインストールでき、チップの互換性が大いに改善される。
【0056】
図3は本発明の情報入力装置の実施形態を例示する。
【0057】
上記情報入力装置は、表示部201、入力部202、制御部203、電源部204及びチップインタフェース部205を含む。
【0058】
表示部201は、情報入力装置の作業状況及び情報プロンプトを表示する。
【0059】
入力部202は、選択的情報を提供する指示を、制御部に入力する。
【0060】
制御部203は入力部が入力した指示を受け取り、選択的情報を抽出し、チップインタフェース部を通じて、チップに選択的情報を送る。
【0061】
電源部204は情報入力装置に電力を供給する。
【0062】
チップインタフェース部205は、情報入力装置とチップとの間の通信のための通信インタフェースを提供する。
【0063】
さらに、情報入力装置は、選択的情報を記憶できる外部記憶部(図示せず)を含むことができる。
【0064】
通常、制御部203は記憶装置を含む単一チッププロセッサであり、これにより、記憶されるべきデータは上記記憶装置に記憶できる。さらに、情報入力装置は、選択的情報を記憶できる外部記憶部を含むことができる。制御部203はさらに、外部記憶部の指示に応じて、選択的情報を提供できる。すなわち、情報入力装置が必要とするデータは、制御部203の記憶装置に全て記憶することも、または外部記憶部に部分的に記憶することも可能である。
【0065】
さらに、情報入力装置は、出力装置インタフェース部(図示せず)を含むことができる。上記出力装置インタフェース部は、情報入力装置にデータを入力する出力装置と情報入力装置との間の通信のための通信インタフェースを提供する
当然、チップと同様に、無線通信の場合は、情報入力装置と外部設備との間の通信は、チップ及び情報入力装置のためのチップインタフェース部、例えばコイル、赤外線インタフェース、及び無線通信を行うことができる何らかのモジュールなど、を用いて行われる。
【0066】
情報入力装置内の制御部203はさらに、情報入力装置が、チップが機能しているか否かを検出することを制御する。ここで、表示部は検出結果を表示することができる。
【0067】
例えば、情報入力装置は、チップを検出するイメージング設備をシミュレートするが、上記イメージング設備はチップの接点を介してチップを検出する。例えば、情報入力装置は、チップの接点を介して、対応する型のイメージング設備とチップとの間の通信プロトコルに応じて、チップと情報交換する。チップの周辺回路の構成要素が故障している場合、あるいはチップに記憶された通信プロトコルが正しくない場合、情報入力装置は正しくチップと情報交換できず、通信障害の表示につながる。さらに、チップのデータにエラーがある場合、情報入力装置はチップと情報交換し、自身に記憶された対応データと比較することでエラーを見つけることができる。それから、情報入力装置はエラーを、表示部201を通じて表示できる。これにより、情報入力装置はチップの状態を検出でき、ユーザーは故障の心配なく使用できる。
【0068】
さらに、情報入力装置の検出機能に関して、情報入力装置が、チップが機能していないと検出した場合、情報入力装置は、アラートを提示するアラート部(図示せず)を含むことができる。これにより、エラー表示の効果を向上させることができる。
【0069】
表示部201は、液晶ディスプレイなどを含むことができる。これにより、ユーザーは時宜を得た情報入力装置の作業状況の通知を受けることができ、ユーザーフレンドリーなインタフェースが表示される。入力部202は、キーボード入力デバイスやタッチセンシング入力デバイスなどの情報入力機能を有するデバイスを含むことができる。制御部203は、例えばPIC単一チッププロセッサといった制御機能を有するデバイスを含むことができる。チップインタフェース部205は、接点構造など情報のやり取りを行うデバイスを含むことができる。これにより、情報のやり取りができる。
【0070】
実施形態にみられるように、補助情報入力装置は、チップとの組合せで使用される。このため、チップデータを次の2段階により入力できる。汎用的情報は、チップ製造時にすでにチップに記憶されている。チップがユーザーに提供されると、ユーザーは、情報入力装置を用いて、ユーザーが好みに合わせた必要な情報をチップに入力できる。こうして、ある特定の型のチップを複数の型のイメージング設備にインストールでき、チップの互換性が大いに改善される。
【0071】
図4は、本発明の実施形態による、チップのための情報入力方法を例示する。
【0072】
301は、汎用的情報をチップに記憶するステップである。
【0073】
302は、汎用的情報を記憶した後で、選択的情報をチップに記憶するステップである。
【0074】
実施形態にみられるように、チップデータを2つのステップにより入力できる。第一には、汎用的情報は、チップの製造が終わる時には、すでに記憶されており、第二には、チップがユーザーに提供される時、ユーザーが補助情報入力装置を用いて、ユーザーに必要な選択的情報をチップに入力できる。そして、汎用的情報及び選択的情報の範囲は効果的に定義され、これによりユーザーの二次的操作の困難性は少なくなる。このため、ある特定の型のチップを、複数の型のイメージング設備にインストールでき、チップの互換性を大いに向上させることができる。
【0075】
当業者は、上記実施形態の方法におけるステップの全部あるいは一部は、関連するハードウェアを指示するプログラムにより実行されうると理解すべきである。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されうる。プログラムの実行は、次のステップを含む。すなわち、汎用的情報をチップに記憶するステップ及び、汎用的情報を記憶した後で、選択的情報をチップに記憶するステップである。
【0076】
本発明の実施形態により提供される情報入力方法、情報入力装置、及びイメージング設備の補助装置のための情報入力システムを上記に記載する。本発明の原理及び実施形態は、具体例によって示されており、その具体例は専ら本方法、及び本発明の核となる発想のより良い理解のために資するものである。さらに当業者による、本発明の発想に応じた、実施形態及び応用の改変を行うことができる。このため、明細書の内容は発明の限定と理解されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップと情報入力装置とを備え、前記チップは汎用的情報及び前記情報入力装置から送られる選択的情報を記憶し、前記情報入力装置は前記選択的情報を記憶し前記チップに送るイメージングカートリッジの補助システム。
【請求項2】
前記情報入力装置と前記チップとの間の伝送路を提供する接続装置をさらに備えた、請求項1に記載のイメージングカートリッジの補助システム。
【請求項3】
前記情報入力装置と前記チップとが無線通信を行う、請求項1に記載のイメージングカートリッジの補助システム。
【請求項4】
前記情報入力装置はさらに、前記情報入力装置と前記チップとの間の通信プロトコルに応じて、前記チップをアップグレードする、請求項1から3のいずれか1項に記載のイメージングカートリッジの補助システム。
【請求項5】
前記情報入力装置はさらに、前記情報入力装置と前記チップとの間の通信プロトコルに応じて、前記チップをリセットする、請求項1から3のいずれか1項に記載のイメージングカートリッジの補助システム。
【請求項6】
前記情報入力装置はさらに、前記情報入力装置と前記チップとの間の通信プロトコルに応じて、前記チップが機能しているか否かを検出する、請求項1から3のいずれか1項に記載のイメージングカートリッジの補助システム。
【請求項7】
前記情報入力装置はさらに、前記チップが機能していないとの検出結果の場合、アラートを提示する、請求項6に記載のイメージングカートリッジの補助システム。
【請求項8】
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの共通部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の汎用的通信プロトコルを含み、前記選択的情報は、前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の汎用的通信プロトコル、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む、請求項1に記載のイメージングカートリッジの補助システム。
【請求項9】
記憶部と通信インタフェース部とチップ制御部とを備え、前記記憶部は汎用的情報及び選択的情報を記憶し、前記通信インタフェース部は外部設備とチップとの間の通信のための通信インタフェースを提供し、前記チップ制御部は前記チップと前記外部設備との間の通信を制御するチップ。
【請求項10】
前記通信インタフェース部は、前記チップと情報入力装置との間の通信のための通信インタフェースを提供する入力装置インタフェース部と、前記チップとイメージング設備との間の通信のための通信インタフェースを提供するイメージング設備インタフェース部とを備える、請求項9に記載のチップ。
【請求項11】
前記入力装置インタフェース部と前記イメージング設備インタフェース部は、同じインタフェース部である、請求項10に記載のチップ。
【請求項12】
前記イメージング設備インタフェース部はさらに、前記チップが機能しているか否かを前記情報入力装置が検出するための通信インタフェースを提供する、請求項10または11に記載のチップ。
【請求項13】
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの共通部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の汎用的通信プロトコルを含み、前記選択的情報は、前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の汎用的通信プロトコル、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む、請求項12に記載のチップ。
【請求項14】
表示部と入力部と制御部と電源部とチップインタフェース部とを備え、前記表示部は情報入力装置の作業状況及び情報プロンプトを表示し、前記入力部は前記制御部に選択的情報を提供する指示を入力し、前記制御部は前記入力部により入力された指示を受け取り、選択的情報を抽出し、前記チップインタフェース部を介して、チップに前記選択的情報を送り、前記電源部は前記情報入力装置に電力を供給し、前記チップインタフェース部は、前記情報入力装置と前記チップとの間の通信のための通信インタフェースを提供する、情報入力装置。
【請求項15】
前記選択的情報を記憶する外部記憶部をさらに備えた、請求項14に記載の情報入力装置。
【請求項16】
前記情報入力装置にデータを出力する出力装置と前記情報入力装置との間の通信のための通信インタフェースを提供する出力装置インタフェース部をさらに備えた、請求項14に記載の情報入力装置。
【請求項17】
前記制御部はさらに、前記チップが機能しているか否かを前記情報入力装置が検出することを制御する、請求項14に記載の情報入力装置。
【請求項18】
前記チップが機能していないと前記情報入力装置が検出した場合にアラートを提示するアラート部をさらに備えた、請求項17に記載の情報入力装置。
【請求項19】
前記選択的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む、または、
前記選択的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む、または、
前記選択的情報は、前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む、または、
前記選択的情報は、前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む、請求項14に記載の情報入力装置。
【請求項20】
チップに汎用的情報を記憶するステップと、前記汎用的情報を記憶した後で、前記チップに選択的情報を記憶するステップとを備える、チップのための情報入力方法。
【請求項21】
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の、通信プロトコルの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの共通部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の通信プロトコルの相異部分、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の汎用的通信プロトコルを含み、前記選択的情報は、前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータを含む、または、
前記汎用的情報は、前記チップと様々な型のイメージング設備との間の汎用的通信プロトコル、及び前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの共通部分を含み、前記選択的情報は、前記チップを様々な型のイメージング設備に適用するためのチップデータの相異部分を含む、請求項20に記載のチップのための情報入力方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2011−528827(P2011−528827A)
【公表日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−519010(P2011−519010)
【出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【国際出願番号】PCT/CN2009/070021
【国際公開番号】WO2010/009621
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(511020690)珠海艾派克微▲電▼子有限公司 (1)
【Fターム(参考)】