説明

インキ組成物、印刷物および検知装置

【課題】蛍光体を用いて秘密の表示を物品に付し、この表示に励起光を照射して、発生する蛍光を観察して、秘密情報を認知するものにおいて、容易に秘密情報が第三者に漏洩しないようにする。
【解決手段】励起波長が310〜330nmで、蛍光波長が600〜650nmであるEuなどの希土類元素を付活剤として含む希土類蛍光体を含む透明なインキ組成物を用いて、被印刷物に秘密情報を持つ表示を付す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、希土類蛍光体を用いたインキ組成物、このインキ組成物を用いて表示を付した印刷物およびこの印刷物に付された表示を検知する検知装置に関し、印刷物に付された表示を肉眼では視認することができず、検知装置によって初めて確認できるようにして、秘密情報などを印刷物に付すことができるようにし、例えば真贋判定ができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
販売された物品の真贋を判別する方法として、従来から蛍光体を含有するクリアインキを用いて対象物に印刷を行い、物品に肉眼では視認できない表示を付しておき、ブラックライトなどの紫外光源からの励起光を物品に照射し、物品に付された表示からの蛍光を肉眼で視認するか、検知装置で確認して判断するものが知られている。
【0003】
しかしながら、この従来方法では、励起光の波長が350〜370nmである蛍光体を使用しているため、励起光源として広く一般に市販され、入手が容易なブラックライトを用いて蛍光を発光させることができ、表示を確認できるため、本来秘匿すべき情報等が簡単に第三者に知れ渡って、秘密情報が漏洩する危険があった。
【特許文献1】特開2001−207091号公報
【特許文献2】特表2002−500244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
よって、本発明における課題は、蛍光体を用いて秘密の表示を物品に付し、この表示に励起光を照射して、発生する蛍光を観察して、秘密情報を認知するものにおいて、容易に秘密情報が第三者に漏洩しないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、励起波長が310〜330nmである希土類蛍光体を含むことを特徴とするインキ組成物である。
請求項2にかかる発明は、希土類蛍光体の含有量が固形分比で0.005〜10wt%である請求項1記載のインキ組成物である。
請求項3にかかる発明は、無色透明である請求項1記載のインキ組成物である。
【0006】
請求項4にかかる発明は、被印刷物に請求項1ないし3のいずれかに記載のインキ組成物による表示がなされたことを特徴とする印刷物である。
請求項5にかかる発明は、上記表示が無色透明で視認できないものである請求項4記載の印刷物。
請求項6にかかる発明は、被印刷物が包装材である請求項4記載の印刷物。
【0007】
請求項7にかかる発明は、表示の形成が印刷によるものである請求項4記載の印刷物。
請求項8にかかる発明は、表示の形成がインクジェットまたは転写によるものである請求項4記載の印刷物である。
請求項9にかかる発明は、表示上に透明オーバーコート層が設けられた請求項4記載の印刷物である。
請求項10にかかる発明は、表示が1次元コードまたは2次元コードである請求項4記載の印刷物である。
【0008】
請求項11にかかる発明は、上記請求項4ないし11のいずれかに記載の印刷物上の表示の有無または表示の内容を読み取ることができる感知装置であって、
波長310〜330nmの光を発する発光器と、
波長600〜650nmの光を受ける受光器と、
この受光器からの信号に基づき、表示の有無の検知または表示の内容を読み取る演算処理部と、
この演算処理部からの結果を表示する表示部を備えたことを特徴する検知装置である。
【0009】
請求項12にかかる発明は、発光器が、冷陰極線管を備えるものである請求項11記載の検知装置である。
請求項13にかかる発明は、発光器が、半導体発光素子とこの半導体発光素子からの光を入力しその高調波を発する非線形光学素子とを組み合わせたものである請求項11記載の検知装置である。
請求項14にかかる発明は、受光器がCCDラインセンサーである請求項11記載の検知装置である。
【0010】
請求項15にかかる発明は、励起波長が310〜330nmである希土類蛍光体を含む無色透明のインキ組成物を用い、被印刷物に秘密情報を含む視認不可能な表示を付することを特徴とする秘密情報付与方法である。
【0011】
請求項16にかかる発明は、励起波長が310〜330nmである希土類蛍光体を含む無色透明のインク組成物を用い、被印刷物に真贋判定が可能で視認不可能な表示を付し、波長310〜330nmの光を上記表示に照射し、表示からの蛍光を観測して、被印刷物の真贋を判定する真贋判定方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、励起光波長が310〜330nmである希土類蛍光体を用いているため、市販のブラックライトなどの一般的な紫外光源を用いても、蛍光体が蛍光を発することがなく、容易に秘密情報が漏洩することがない。
【0013】
また、本発明のインキ組成物にあっては、希土類蛍光体の蛍光強度が高いため、少量の含有量でよく、このためインキ組成物中の希土類蛍光体を視認することができず、樹脂分として透明樹脂組成物を用いることで、インキ組成物自体が透明であって、このような蛍光体が含まれていることを認識することができず、そのような意図を第三者が知ることができない。
【0014】
また、本発明の印刷物にあっては、上述のインキ組成物を用いて印刷してなる表示が付されたものであるので、その表示自体が存在するすることを肉眼で視認することができなくなる。このため、真贋判定や第三者に知られたくない秘密情報を秘匿する用途に用いることができる。さらに、印刷物のどの部位にかかる表示が付されているかも判別することができなくなり、一層秘密性が高いものとなる。
【0015】
また、本発明の検知装置にあっては、波長310〜330nmの短波長の励起光を照射するものであるので、励起光源として、一般に広く市販され、入手が容易なブラックライトなどの一般的な紫外光源を用いることができない。このため、この検知装置以外の装置では、印刷物に付された表示を認識することができず、この検知装置の使用者以外は、かかる表示を知ることができず、秘匿性がより高いものとなる。
【0016】
さらに、受光器にCCDラインセンサーを用いた検知装置では、表示として一次元コード、二次元コードを採用することができ、単に表示の有無ばかりではなく、多くの情報を秘密裏に印刷物に持たすことができ、物品の製造情報、販売情報などを秘密裏に付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を詳しく説明する。
[インキ組成物]
本発明のインキ組成物は、希土類蛍光体を必須成分として含むものである。
ここでの希土類蛍光体としては、励起波長が310〜330nm、好ましくは315〜330nmで、この励起光で発光する蛍光の波長が可視域または近赤外域であるものが用いられる。
【0018】
具体的な希土類蛍光体としては、Euなどの希土類元素を付活剤として含む無機蛍光体が用いられ、Y(P,V)O:Eu、Y:Eu、(Y,Gd)BO:Eu、YS:Eu、BaMgAl1017:Euなどが挙げられる。
これらの希土類蛍光体は、光増感機能を有する有機物質、例えばペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのプラスチック用紫外線吸収剤として知られている化合物でその表面を被覆したものを使用することができ、蛍光強度を5倍以上に増強することができて好ましい。
【0019】
このような希土類蛍光体は、例えばプラゲノム社から入手できる。 また、この希土類蛍光体の平均粒径としては、0.1〜10μm、好ましくは0.1〜1μm程度とされ、平均粒径が1μm以下のものがインキ組成物としたときの透明性が良好になって好ましい。
【0020】
また、インキ組成物中の上記希土類蛍光体以外の成分としては、樹脂、着色剤、充填剤、溶剤、各種安定剤などが挙げられるが、これらは、特にその種類が限定されるものではなく、従来のインキ組成物に用いられているものであれば、そのまま使用可能である。
【0021】
樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂のいずれもが用いられ、例えばアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ニトロセルロース、セルロースアセテート、ウレタン系樹脂、ポリカーボネイト、環化ゴム、塩化ゴム、塩素化ポリオレフィン樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂などの単独または混合物が用いられる。
着色剤としては、各種染料、顔料が用いられる。添加剤には、ワックス、可塑剤、レベリング剤、界面活性剤、分散剤、消泡剤、キレート化剤などが用いられる。
【0022】
また、インキ組成物中における上記希土類蛍光体の含有量は、インキ組成物中の固形分全量に対して重量比で0.005〜10wt%とされ、0.005wt%未満では蛍光強度が低すぎてその検出が困難になり、10wt%を越えると印刷適性が悪くなる。
【0023】
また、本発明のインキ組成物は透明であることが好ましく、無色透明であることがさらに好ましい。ただし、希土類蛍光体の配合量によっては、若干白濁することもある。
透明、無色透明とすることで、印刷物に付した表示が視認できなくなり、表示そのものの存在が外部から知ることができず、秘匿性が向上する。透明とするには、通常のクリアインキと同様に、インキ組成物をなす樹脂、着色剤、充填剤等を選定し、希土類蛍光体として粒径が小さいものを用いることで可能となる。
【0024】
本発明のインキ組成物は、目視で視認できる有彩色であってもよい。通常使用されている着色インキに希土類蛍光体を配合することにより、印刷自体は容易に視認できるが、その印刷に希土類蛍光体が存在していることは第三者に知られることはない。このため、この印刷が付されている印刷物を流通させ、必要な時点でこの秘密情報を当事者が認知することができる。また、この機能を利用して印刷物の真贋判定を行うこともできる。
【0025】
[印刷物]
本発明の印刷物は、上述のインキ組成物を用いて、被印刷物に表示を付したものである。
被印刷物としては、特に限定されるものではなく、どのようなものでもよい。材質としては、紙、プラスチック、金属、セラミック、ガラス、木材などが対象であり、形態としては包装材料、建材、容器、機械、ケースなどがある。さらには、紙幣、宝くじ、金券、株券、クレジットカードなどでもよい。
【0026】
表示の付与方法としては、凸版、グラビア、オフセット、平版、スクリーンなどの印刷によるもの、インクジェットによるもの、コーティングによるものなど、被印刷物の材質、形状等に合わせて任意の手段を採用することができる。
【0027】
表示の形態としては、単なる丸印、四角印などの幾何形状マークを初め、文字、模様、図柄や、バーコードなどの一次元コード、QRコード(登録商標)などの二次元コードなどが用いられる。
特に、一次元コード、二次元コードを用いることで、表示に多量の情報量を持たせることができて好ましい。
【0028】
また、被印刷物に付される表示の部位は、無色透明のインキ組成物を用いて表示が付された場合では、予め決められた位置としておく必要がある。そうしないと、後工程における検知装置での表示の検出の際に、表示位置の位置探しに時間がかかることになる。
【0029】
図1は、この印刷物の一例を示すもので、このものは、マーガリンの包装箱1であって、その側面には、上記インキ組成物のうち、無色透明のインク組成物をもちいて、グラビア印刷にて印刷された二次元コードの表示2が付されている。この表示は、肉眼では視認できないものであり、表示2の存在自体を知ることができないようになっている。この表示2には、製造工場名、製造日、製造ロットなどの情報が含まれている。この表示2に波長310〜330nmの励起光を照射すると、波長600〜650nmの蛍光が発せられる。
【0030】
[検知装置]
この発明の検知装置は、上述の印刷物に付された表示を読み取り、さらにはその表示が持っている情報を読み取ってその内容を表示する機能を有するものである。
この検知装置は、具体的には、図2に示すように、発光源5と、受光器6と、演算処理部7と、表示部8と、電源部9を備えたものである。
【0031】
上記発光器5は、励起光である波長310〜330nmの範囲の紫外光を発光するものであり、例えば冷陰極線管や、半導体発光装置などの発光源を備えたものである。半導体発光装置としては、半導体レーザ、発光ダイオードなどの半導体発光素子とこの半導体発光素子から発光される光の高調波(光の周波数を2倍、3倍・・n倍に逓倍する)を発生するLiNbO3、KPT、2−メチル−4−ニトロアニリンなどからなる非線形光学素子とを組み合わせたものが用いられる。
また、発光源からの励起光を集光する光学レンズ系を備えている。
【0032】
この発光源5から発光される励起光は、必ずしも連続発光ではなくてもよく、発光時間が0.1〜1秒程度のパルス波であってもよく、1パルスの発光がなされば十分である。
なお、波長310〜330nmである紫外光は、発ガン性の恐れがあるとされている。このため、発光源5からの発光は、その発光強度が低いものがよく、また外部への漏れ光を防止するため出射端にフードを取り付け、このフードの先端が印刷物の表示の周辺部に直接接するような構造を採用することが望ましい。
【0033】
受光器6は、発光器5から照射された励起光によって表示から発せられる波長600〜650nmの蛍光を受光して電気信号に変換するものである。この受光器6をなす受光素子としては、ホトダイオード、アバランシェホトダイオード、ホトトランジスタなどが用いられ、表示が一次元コード、二次元コードの場合には、CCDラインセンサー、撮像管などが用いられる。
また、受光素子に蛍光を導く光学レンズ系を備えている。
【0034】
演算処理部7は、受光器5からの電気信号を処理して、表示の有無、表示が持っている情報を読み取るもので、CPU、メモリーなどから構成されている。
表示部8は、演算処理部7で読み取られた情報を表示する液晶表示パネルなどのディスプレイ、ランプ、ブザーなどを備えたものである。
電源部9は、発光源5、受光器6、演算処理部7、表示部8に電力を供給するものである。
【0035】
なお、発光源5と受光器6とを一体化し、それぞれの光学レンズ系を共通化してプローブとし、演算処理部7、表示部8、電源部9を収めた本体から離れた構造としてもよい。また、光ファイバを利用して、励起光と蛍光を導光するようにしてもよい。
【0036】
この検知装置では、発光器5からの励起光を印刷物の表示に照射し、これによって表示から発せられる蛍光を受光器6で受光して電気信号に変換し、演算処理部7において、表示の有無、表示が持つ情報が読み取られ、この情報が表示部8で表示される。
【0037】
そして、印刷物に表示が付されていなければ、表示部8にその旨の表示がなされ、表示が付されておれば、表示部8にその旨が表示され、その情報も表示される。
したがって、印刷物に秘密情報を付与して、第三者に知られることなく、流通させ、必要な時点でこの秘密情報を当事者が認知することができる。
また、この機能を利用して印刷物の真贋判定をおこうなうことも可能である。
【0038】
以下、実験例を示す。
(実験例1)
以下の組成を有する無色透明のインキ組成物(不揮発分25.5%)を作製した。
硝化綿 (SNPE社製 S1/4(N.V.70%)) 25重量部
可塑剤 (大日本インキ社製 エポサイザーW−100EL) 6重量部
可塑剤 (大日本インキ社製 モノサイザーATBC) 1重量部
酢酸エチル 30重量部
トルエン 30重量部
IPA 7重量部
希土類蛍光体 (プラゲノム社製 PG−001) 1重量部
合計 100重量部
【0039】
このインキ組成物を用いて、金券(ビール券)の隅部に丸印のマークを印刷した。このマークは、肉眼では視認できなかった。このマークに対して、冷陰極線管からの波長320nmの励起光を照射したところ、波長620nmの赤色の丸印のマークが視認できた。
一方、この金券のマークに対して、市販のブラックライトからの紫外光を照射したが、マークは光らず、マークを視認することができなかった。
【0040】
(実験例2)
以下の組成を有する着色インキ組成物(不揮発分29%)を作製した。
顔料 (冨士色素社製 FUJIFAST RED Z) 7重量部
硝化綿 (SNPE社製 S1/4(N.V.70%)) 15重量部
可塑剤 (大日本インキ社製 エポサイザーW−100EL) 3重量部
可塑剤 (大日本インキ社製 モノサイザーATBC) 3重量部
酢酸エチル 30重量部
トルエン 11重量部
IPA 30重量部
希土類蛍光体 (プラゲノム社製 PG−001) 1重量部
合計 100重量部
【0041】
このインキ組成物を用い、図1に示すマーガリンの包装箱1にグラビア印刷により、「マーガリン」との表示を付した。
この包装箱1を、暗幕中(暗黒中)で、波長320nmの励起光を照射したところ、赤色の「マーガリン」の文字が浮き上がって視認できた。一方、市販のブラックライトからの紫外線を照射したが、「マーガリン」の文字は視認できなかった。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の印刷物の具体例を示す斜視図である。
【図2】本発明の検知装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0043】
1・・包装箱、2・・表示、5・・発光器、6・・受光器、7・・演算処理部、8・・表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
励起波長が310〜330nmである希土類蛍光体を含むことを特徴とするインキ組成物。
【請求項2】
希土類蛍光体の含有量が固形分比で0.005〜10wt%である請求項1記載のインキ組成物。
【請求項3】
無色透明である請求項1記載のインキ組成物。
【請求項4】
被印刷物に請求項1ないし3のいずれかに記載のインキ組成物による表示がなされたことを特徴とする印刷物。
【請求項5】
上記表示が無色透明で視認できないものである請求項4記載の印刷物。
【請求項6】
被印刷物が包装材である請求項4記載の印刷物。
【請求項7】
表示の形成が印刷によるものである請求項4記載の印刷物。
【請求項8】
表示の形成がインクジェットまたは転写によるものである請求項4記載の印刷物。
【請求項9】
表示上に透明オーバーコート層が設けられた請求項4記載の印刷物。
【請求項10】
表示が1次元コードまたは2次元コードである請求項4記載の印刷物。
【請求項11】
上記請求項4ないし10のいずれかに記載の印刷物上の表示の有無または表示の内容を読み取ることができる感知装置であって、
波長310〜330nmの光を発する発光源と、
波長600〜650nmの光を受ける受光器と、
この受光器からの信号に基づき、表示の有無の検知または表示の内容を読み取る演算処理部と、
この演算処理部からの結果を表示する表示部を備えたことを特徴する検知装置。
【請求項12】
発光源が、冷陰極線管である請求項11記載の検知装置。
【請求項13】
発光源が、半導体発光素子とこの半導体発光素子からの光を入力しその高調波を発する非線形光学素子とを組み合わせたものである請求項11記載の検知装置。
【請求項14】
受光器がCCDセンサーである請求項11記載の検知装置。
【請求項15】
励起波長が310〜330nmである希土類蛍光体を含む無色透明のインキ組成物を用い、被印刷物に秘密情報を含む視認不可能な表示を付することを特徴とする秘密情報付与方法。
【請求項16】
励起波長が310〜330nmである希土類蛍光体を含む無色透明のインク組成物を用い、被印刷物に真贋判定が可能で視認不可能な表示を付し、波長310〜330nmの光を上記表示に照射し、表示からの蛍光を観測して、被印刷物の真贋を判定する真贋判定方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−63403(P2007−63403A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−251217(P2005−251217)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000002886)大日本インキ化学工業株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】