インクカートリッジ及びインク貯留体

【課題】インク貯留体の壁面の一部をフィルムにより構成した場合に、フィルムが受ける負担を軽減して、その破損等に起因するインク洩れを抑制することができるインクカートリッジ及びインク貯留体を提供すること。
【解決手段】
インク貯留体100は、フレーム部110の開口周縁にフィルム160を固着して、インクを貯留するためのインク貯留室を形成する。ここで、フレーム部110は、インク貯留室側からフィルムを支持する内周溶着部(リブ)411a〜417aを備えるので、例えば、外部の気圧や温度の変化などに伴ってフィルム160がインク貯留室側へ向けて変位される場合でも、その変位を各リブにより規制して、フィルム160が受ける負担を軽減することができる。その結果、フィルム160の破損や固着部の剥離の発生を回避して、インクが外部に漏れ出すことを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクカートリッジ及びインク貯留体に関し、特に、インク貯留体の壁面の一部をフィルムにより構成した場合に、フィルムが受ける負担を軽減して、その破損等に起因するインク洩れを抑制することができるインクカートリッジ及びインク貯留体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、インクを貯留するインク貯留体を備えインクジェット記録装置に着脱自在に装着されるインクカートリッジが知られている。このインクカートリッジには、例えば、特開平8ー300688号公報に開示されるように、インク貯留体を剛性フレーム(フレーム部材)と可とう性被膜(フィルム)とで構成するタイプのものがある。
【0003】
このタイプのインクカートリッジによれば、剛性フレームが開口部を有すると共に、その開口部の開口周縁に可とう性被膜を固着し、開口部を閉封することで、インクを貯留するための内部空間を構成している。このように、インク貯留体の壁面の一部を可とう性被膜によって構成することで、インクカートリッジの小型化を図ることができる(特許文献1)。
【特許文献1】特開平8−300688号公報(例えば、段落[0017]、第1図など)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のインクカートリッジでは、小型化の効果を得るべく、面積が大きな壁面に可とう性被膜を配置するため、可とう性薄膜が変位し易いという問題点があった。そのため、例えば、外部の気圧や温度の増減に起因して、内部空間内の気体が膨張圧縮された場合には、可とう性被膜が変位により大きな負担を受け、可とう性被膜自体の破損や固着部の剥離が発生することで、インクが外部に漏れ出すという問題点があった。
【0005】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、インク貯留体の壁面の一部をフィルムにより構成した場合に、フィルムが受ける負担を軽減して、その破損等に起因するインク洩れを抑制することができるインクカートリッジ及びインク貯留体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、請求項1記載のインクカートリッジは、インクを貯留する内部空間を有するインク貯留体と、前記インク貯留体を内包するケースとを備え、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるものであり、前記インク貯留体は、前記内部空間に連通する第1開口及び第2開口を有するフレーム部材と、前記第1開口及び第2開口の各開口周縁に固着され前記第1開口及び第2開口をそれぞれ閉封するフィルムとを備え、前記フレーム部材は、前記内部空間を前記第1開口側の第1室および前記第2開口側の第2室に仕切る仕切板と、前記仕切板から立設され前記第1開口側から前記フィルムを支持する第1リブと、前記仕切板から立設され前記第2開口側から前記フィルムを支持する第2リブとを備えている。
【0007】
請求項2記載のインクカートリッジは、請求項1記載のインクカートリッジにおいて、前記フィルムは、前記第1リブ及び第2リブにそれぞれ固着されている。
【0008】
請求項3記載のインクカートリッジは、請求項2記載のインクカートリッジにおいて、前記フィルムと前記第1リブ及び第2リブとの固着は、前記フィルムと前記第1リブ及び第2リブとの内の少なくとも一方を溶融させて互いを接合することにより行われる。
【0009】
請求項4記載のインクカートリッジは、請求項2又は3に記載のインクカートリッジにおいて、前記フィルムに固着される前記第1リブの固着部は、前記フィルムに固着される第1開口の開口周縁における固着部と共に第1の仮想平面上に位置する一方、前記フィルムに固着される前記第2リブの固着部は、前記フィルムに固着される第2開口の開口周縁における固着部と共に第2の仮想平面上に位置している。
【0010】
請求項5記載のインクカートリッジは、請求項4記載のインクカートリッジにおいて、前記第1の仮想平面と前記第2の仮想平面とが平行である。
【0011】
請求項6記載のインクカートリッジは、請求項1から5のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記ケースの一部であって前記第1開口及び第2開口に対向する部分が前記第1開口及び第2開口側へ向けて変位すると、前記各変位をそれぞれ前記第1リブ及び第2リブが規制するように構成されている。
【0012】
請求項7記載のインクカートリッジは、請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において、前記第1リブ及び第2リブは、下降傾斜して形成されると共に、下降傾斜端部が自由端として形成され、重力により流動する前記インクを前記第1室及び第2室の底部側へ向けて案内可能に構成されている。
【0013】
請求項8記載のインクカートリッジは、請求項1から7のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記第1リブ及び第2リブは、前記フレーム部材の開口領域において、それぞれ複数が分散配置されている。
【0014】
請求項9記載のインクカートリッジは、請求項1から8のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記仕切板は、前記第1室と第2室とを連通する連通路を備えている。
【0015】
請求項10記載のインクカートリッジは、請求項9記載のインクカートリッジにおいて、前記内部空間内に軸支され前記インクの減少に伴って回動する回動部材を備え、前記回動部材は、前記連通路内に配設されている。
【0016】
請求項11記載のインクカートリッジは、請求項10記載のインクカートリッジにおいて、前記回動部材は、略円柱状の軸状部を備え、前記仕切板は、前記回動部材の軸状部を回動可能に挟持する挟持部を備えると共に、前記挟持部は、前記連通路に面する側が開放された断面略C字状に形成され、前記仕切板の挟持部に前記回動部材の軸状部を挿入し挟持させることで、前記回動部材が前記仕切板に回動可能に支持される。
【0017】
請求項12記載のインクカートリッジは、請求項1から11のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記フレーム部材は、前記仕切板から立設される補助壁部を備え、前記補助壁部は、前記リブよりも立設高さが低くされている。
【0018】
請求項13記載のインクカートリッジは、請求項12記載のインクカートリッジにおいて、前記補助壁部は、前記リブよりも薄肉に構成されている。
【0019】
請求項14記載のインクカートリッジは、請求項12又は13に記載のインクカートリッジにおいて、前記補助壁部は、前記連通路に隣接する前記仕切板の端縁部において前記仕切板から立設されている。
【0020】
請求項15記載のインクカートリッジは、請求項12から14のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記リブが複数ある場合に、前記複数のリブを前記補助壁部が連結している。
【0021】
請求項16記載のインクカートリッジは、請求項1から15のいずれかに記載のインクカートリッジにおいて、前記フレーム部材は、前記第1開口及び第2開口を画定する外枠部を備え、前記仕切板は、前記第1開口及び第2開口の開口面間の空間において前記外枠部から延在するように形成されている。
【0022】
請求項17記載のインク貯留体は、請求項1から16のいずれかに記載のインクカートリッジに使用されるものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明のインクカートリッジによれば、インク貯留体は、内部空間に連通する第1開口及び第2開口を有するフレーム部材と、第1開口及び第2開口の開口周縁に固着されるフィルムとを備え、フィルムが第1開口及び第2開口をそれぞれ閉封することで、内部空間がインクを貯留可能な空間として構成されている。
【0024】
ここで、フレーム部材は、第1開口側及び第2開口側からフィルムをそれぞれ支持する第1リブ及び第2リブを備えているので、例えば、外部の気圧や温度の変化などに伴って内部空間内の気体が圧縮され、フィルムが内部空間側へ向けて変位される場合でも、その変位を第1リブ及び第2リブにより規制して、フィルムが受ける負担を軽減することができるという効果がある。その結果、フィルムの破損や固着部の剥離の発生を回避して、インクが外部に漏れ出すことを抑制することができるという効果がある。
【0025】
また、本発明によれば、内部空間内を第1室と第2室とに仕切る仕切板をフレーム部材が備え、この仕切板から第1リブ及び第2リブが立設するように構成したので、内部空間内に第1リブ及び第2リブを立設させる必要のある複雑な構造のフレーム部材を金型成型により容易に形成することができるという効果がある。
【0026】
更に、内部空間内を仕切板が第1室と第2室とに仕切る構成とすることで、かかる仕切板を、第1リブ及び第2リブを支持する部材としてだけでなく、補強部材としても機能させることができ、これにより、フレーム部材の剛性強度を確保することができるという効果がある。特に、インク貯留体の壁面の一部がフィルムにより構成され、剛性強度の確保が困難となる本発明においては、本構成が有効となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施例のインクカートリッジ1の外観を示した斜視図であり、図2は、インクカートリッジ1を分解した斜視図である。
【0028】
図1に示すように、インクカートリッジ1は、インクを貯留するインク貯留体100(図2参照)の略全体を覆うケース200と、そのケース200に取り付けられ、インクカートリッジ1が搬送される際にインク貯留体100を保護するプロテクタ300とを備えている。なお、本実施例では、インク貯留体100、ケース200及びプロテクタ300は、樹脂材料から形成されており、金属材料を有していないので、廃棄処分の際に焼却することができる。例えば、樹脂材料としては、ナイロン、ポリエチレンやポリプロピレンなどである。
【0029】
図2に示すように、インク貯留体100は、インクを貯留するインク貯留室(又は内部空間)を形成するフレーム部110と、そのフレーム部110に貯留されているインクを外部(インクジェット記録装置1000(図29参照))に供給するインク供給部120と、フレーム部110内に大気を導入する大気導入部130と、フレーム部110内に貯留されているインクの残量を検出するために設けられた検出部140と、フレーム部110内にインクを分注するインク分注部150と、フレーム部110にインク貯留室を形成するためにフレーム部110の両面(図2上下の2面)に溶着されるフィルム160とを主に備えている。なお、フレーム部110、インク供給部120、大気導入部130、検出部140、インク分注部150及びフィルム160の説明およびインク貯留体100の製造工程については後述する。
【0030】
ケース200は、インク貯留体100を上下(図2上下)から挟み込む2つのケース部材210,220で構成されており、第1ケース部材210は、インク貯留体100の図2下側面を覆う部材であり、第2ケース部材220は、インク貯留体100の図2上側面を覆う部材である。第1及び第2ケース部材210,220は、樹脂材料から構成されており、射出成形により製造される。
【0031】
第1ケース部材210には、インク供給部120及び大気導入部130をケース200外部に露出するための2つのケース切欠部211,212が形成されている。ケース切欠部211,212は、略半円状に形成されており、図2右手前側のケース切欠部211がインク供給部120に対応した切欠であり、図2左奧側のケース切欠部212が大気導入部130に対応した切欠である。また、ケース切欠部211とケース切欠部212との間には、矩形状に切りかかれたケース切欠部213が形成されており、これは、検出部140を挟み込む位置までインク残量検出センサ1014(図29参照)を挿入させるための切欠である。また、第1ケース部材210のケース切欠部211に連接する内側面には、インク供給部120と当接する当接溝211aが形成され、第1ケース部材210のケース切欠部212に連接される内側面には、大気導入部130と当接する当接溝212bが形成されている。この当接溝212a,212bを設けることで、インク貯留体100の第1ケース部材210への位置合わせが容易となる。
【0032】
また、第1ケース部材210には、ケース切欠部211〜213が形成された面からプロテクタ300方向(図2左手前方向)に突出する2つのケース突出部214a,214bが形成されている。ケース突出部214a,214bは、ケース切欠部211〜213を挟むように第1ケース部材210の両側(図2右手前側端部と図2左奧側端部)に形成されており、インク供給部120側(図2右手前側)がケース突出部214aであり、大気導入部130側(図2左奧側)がケース突出部214bである。また、ケース突出部214aは、第1ケース部材210の側壁と連接する部分から先端(プロテクタ300方向、図2左手前方向)に向かって、ケース切欠部211〜213方向(第1ケース部材210内側方向)に傾斜した傾斜面214a2を有している。インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1000(図29参照)に装着する場合には、ケース突出部214aが下側となって装着される。よって、インクカートリッジ1が装着される場合に、傾斜面214a2がインクジェット記録装置1000の下部と当接すると、その傾斜によりインクカートリッジ1が所定の装着位置にスムーズに誘導される。
【0033】
ケース突出部214aには、ケース切欠部211〜213側となる内側面に、矩形状に切りかかれたケース突出切欠部214a1が形成されている。また、ケース突出部214bには、ケース切欠部211〜213側となる内側面に、矩形状に切りかかれたケース突出切欠部214b1が形成されている。このケース突出切欠部214a1,214b1は、プロテクタ300がケース200に取り付けられた状態で、プロテクタ300が自然に脱着することを防止するために設けられており、後述するプロテクタ300の突起部330a1,330b1(図3参照)が嵌合される。
【0034】
さらに、ケース突出部214bには、後述するプロテクタ300の第1プロテクタ嵌合部320(図3参照)が嵌合される嵌合部としてのケース嵌合溝214b2が形成されている。このケース嵌合溝214b2は、ケース突出部214bの先端(プロテクタ300側の端部)から第1ケース部材210の側面に亘って形成されている。
【0035】
また、第1ケース部材210には、インク供給部120側(図2右手前側)の側壁近傍に第2ケース部材220方向に突起し、ケース200内に内封されるインク貯留体100の位置決めを行う棒部材215aと、大気導入部130側(図2左奧側)の側壁近傍に第2ケース部材220側(図2上方)に突起し、ケース200内に内封されるインク貯留体100の位置決めを行う棒部材215b,215cとが形成されている。この棒部材215a〜215cの3箇所により、インク貯留体100を位置決めするので、インク貯留体100の取り付け方向が間違って取り付けられることを防止できる。
【0036】
第2ケース部材220には、第1ケース部材210と同様に、3つのケース切欠部221〜223が形成されると共に、ケース切欠部221に連接される当接溝221a及びケース切欠部222に連接される当接溝222aが形成されている。また、ケース切欠部221〜223の両側には、ケース突出部224a,224bが形成され、そのケース突出部224aは、第2ケース部材220の側面と連接する部分から先端に向けて、ケース切欠部221〜223方向に傾斜する傾斜面224a2を有している。また、ケース突出部224aには、ケース突出切欠部224a1(図示せず)が形成され、ケース突出部224bには、ケース突出切欠部224b1と、ケース突出部224bの先端から第2ケース部材220の側面に亘ってケース嵌合溝224b2が形成されている。また、第2ケース部材220には、第1ケース部材210の棒部材215a〜215cが形成された位置に対応して第1ケース部材210側(図2下方)に突起し、棒部材215a〜215cと嵌合する孔を有する嵌合孔部225a〜225c(図示せず)が設けられている。
【0037】
ケース200は、上述したように、第1ケース部材210と第2ケース部材220とが略同形状に形成されており、インク貯留体100を挟持した状態となると、ケース切欠部211,221によりインク供給部120の一部を外部に露出する略円形の貫通孔が形成され、ケース切欠部212,222により大気導入部130の一部を外部に露出する略円形の貫通孔が形成され、ケース切欠部213,223と検出部140の側壁とによりインク残量検出センサ1014(図29参照)を挿入可能な貫通孔が検出部140の両側(図2上下の両側)に形成される。さらに、ケース突出切欠部214a1,224a1によりプロテクタ300の突出部330a1(図3参照)が緩挿される貫通孔が形成され、ケース突出切欠部214b1,224b1によりプロテクタ300の突出部330b1(図3参照)が緩挿される貫通孔が形成され、ケース嵌合溝214b2,224b2によりプロテクタ300の第1プロテクタ嵌合部320(図3参照)が嵌合される略直方体の嵌合溝が形成される。
【0038】
次に、ケース200の外形状について説明する。第1及び第2ケース部材210,220は、長手方向A(図2右奧側と図2左手前側とを結ぶ方向、図2矢印A)と直交する方向の両側側面が凹状に形成され、第1及び第2ケース部材210,220の表面に対して段差が形成されている。この段差部分において、第1及び第2ケース部材210,220が溶着され、ケース200に対してインク貯留体110が固着される。段差部分は、インク供給部120側(図2右手前側)の段差部分が第1ケース溶着部216,226であり、大気導入部130側(図2左奧側)の段差部分が第2ケース溶着部217,227である。
【0039】
なお、以下の説明において、第1及び第2ケース部材210,220の長手方向Aは、インクカートリッジ1の長手方向、インク貯留体100の長手方向、ケース200の長手方向を意味するものとする。
【0040】
ここで、第2ケース部材220の第1及び第2ケース溶着部226,227について説明する。第1ケース溶着部226は、ケース突出部224aと同一平面上に連接されると共に、そのケース突出部224aの反対側に、第2ケース部材220の内側方向に凹状に形成された凹部226aと、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1000(図29参照)から取り外す場合に係合部材1017(図29参照)と係合する係合部226bとを有している。なお、凹部226aは、係合部材1017が揺動動作した場合の揺動範囲を確保するための領域である。ケース溶着部227は、第2ケース部材220の長手方向Aの略中間位置に凹状に形成された係止部227aを有し、その係止部227aは、インクジェット記録装置1000(図29参照)に取り付けられた状態で、インクカートリッジ1を係止する部分である。
【0041】
なお、詳細な説明は省略するが、第1ケース部材210にも、第2ケース部材220の凹部226a、係合部226b及び係止部227aと同形状に形成された凹部216a(図示せず)、係合部216b(図示せず)及び係止部217aとが形成されている。
【0042】
次に、図2及び図3を参照して、プロテクタ300について説明する。図3は、プロテクタ300を示した図であり、図3(a)は、図2のIIIa視におけるプロテクタ300の上面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線におけるプロテクタ300の断面図である。なお、プロテクタ300は、インクカートリッジ1が出荷される場合に、インク貯留体100の特にインク供給部120及び大気導入部130を保護するための部材である。また、プロテクタ300は、樹脂材料から構成されており、射出成形により製造される。
【0043】
図2に示すように、プロテクタ300は、底面の大気導入部130側(図2左奧側)に対応した箇所にプロテクタ貫通孔310が形成されている。これは、大気バルブ720を動作させるためのバルブ開放部721a(図22参照)が大気導入部130の外方に突出しているからであり、そのバルブ開放部721aを保護するためにプロテクタ貫通孔310が形成されている。
【0044】
図3(a)の上面図に示すように、プロテクタ300のプロテクタ貫通孔310側(図3(a)左側)の端部近傍には、ケース嵌合溝214b2,224b2(図2参照)により形成される嵌合溝に嵌合される第1プロテクタ嵌合部320が形成されている。また、第1プロテクタ嵌合部320が形成された側の反対側(図3(a)右側)の端部近傍には、ケース突出切欠部214a1,224a1(図2参照)により形成される貫通孔に嵌合されて、ケース200に対してプロテクタ300を固着する第2プロテクタ嵌合部330aが形成され、第1プロテクタ嵌合部320とプロテクタ貫通孔310との間には、ケース突出切欠部214b1,224b1(図2参照)により形成される貫通孔に嵌合されて、ケース200に対してプロテクタ300を固着する第2プロテクタ嵌合部330bが形成されている。
【0045】
また、プロテクタ300の長手方向B(図3(a)左右方向、図3矢印C、長手方向Aと直交する方向)の略中間位置には、ケース切欠部213,223と検出部140(図2参照)の側壁とにより形成される貫通孔内に緩挿されるプロテクタ緩挿部340a,340bが形成されている。プロテクタ緩挿部340a,340bは、長手方向Bに平行に形成された両側壁(図3(a)上下の側壁)に連接されると共に、上方(図3(a)紙面手前側、図2ではインク貯留体100側)に突出して形成されている。なお、プロテクタ300の底面からは、複数のリブが立設され、プロテクタ300の強度を保っている。
【0046】
第1プロテクタ嵌合部320は、プロテクタ300の長手方向Bと直交する方向(図3(a)上下方向)に平行に配置され、プロテクタ300の底壁から立設されたプロテクタ立壁321と、そのプロテクタ立壁321から反プロテクタ貫通孔310側(図3(a)左側)の側壁に連接される2つのプロテクタ立壁322とで構成されている。図3(b)に示すように、プロテクタ立壁322は、第1プロテクタ嵌合部320の上端部(図3(b)上側端部)からプロテクタ立壁321と平行に形成される上部と、第1プロテクタ嵌合部320の突出方向(図3(b)上方)の略中間位置からプロテクタ300の側壁まで連接される下部とで構成され、段差を有している。
【0047】
よって、ケース嵌合溝214b2,224b2(図2参照)により形成される嵌合溝に嵌合される場合には、プロテクタ立壁321とプロテクタ立壁322の上部とが嵌合溝内に挿入される。第1プロテクタ嵌合部320が嵌合溝に挿入される場合には、長手方向Bと直交するプロテクタ立壁321の両端部と、長手方向Bのプロテクタ立壁322の端部とにより規制されつつ挿入される。ここで、第1プロテクタ嵌合部320がケース嵌合溝214b2,224b2(図2参照)により形成される嵌合溝と略同形状に形成されていると、プロテクタ300の取り付けに手間がかかる一方、その嵌合溝に対して第1プロテクタ嵌合部320が極端に小さいとプロテクタ300の取り付け方向の位置決めができない。しかし、プロテクタ立壁321,322により、1の面(プロテクタ立壁321の平面)と4つの点(プロテクタ立壁321の両側端部とプロテクタ立壁322の2つの端部)で規制しつつ挿入が行われるので、プロテクタ300の装着性を向上しつつ、誤装着の防止を行える。
【0048】
図3(b)に示すように、第2プロテクタ嵌合部330a,330bは、互いに離れる方向に突起した突起部330a1,330b1が第2プロテクタ嵌合部330a,330bの先端部(図3(b)上側の端部)に形成されており、その先端部からプロテクタ300の底面方向(図3(b)下方)に略棒状に形成された棒部330a2,330b2が形成されている。また、棒部330a2,330b2は、プロテクタ300が樹脂材料で形成されることから弾性力を有しており、第2プロテクタ嵌合部330a,330bが内側方向に弾性変形して、プロテクタ300の着脱が行われる。
【0049】
次に、図4を参照して、インク貯留体100について説明する。図4は、インク貯留体100を示した図であり、図4(a)は、インク貯留体100の正面図であり、図4(b)は、インク貯留体100の背面図である。なお、図4に示したインク貯留体100の状態が、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1000(図29参照)に装着する姿勢である。即ち、インク供給部120、大気導入部130及び検出部140が側面に位置し、インク供給部120が底部側に位置し、大気導入部130が天井側に位置する姿勢である。
【0050】
インク貯留体100は、上述したように、フレーム部110、インク供給部120、大気導入部130、検出部140、インク分注部150とフィルム160とを主に備えて構成されている。なお、インク貯留体100は、扁平形状の略6面体として構成されている。その6面体の最大面積となる一対の面は、図4に示すインク貯留体100の正面側および背面側を形成する面であり、その正面側の面と背面側の面とを連結する4方向に位置する側面(側壁)との略6つの面で構成されている。また、フレーム部110の正面側と背面側との両面にフィルム160が溶着されるので、扁平状に形成されたインク貯留体100の厚みを、側壁により両面を塞ぐ場合と比較して薄くすることができる。
【0051】
まず、フレーム部110について詳細に説明する。また、フレーム部110は、樹脂材料から構成されており、射出成形により製造される。
【0052】
図4(a)に示すように、フレーム部110の正面側には、その外縁部分近傍にフィルム160を溶着する外周溶着部400aと、その外周溶着部400aの内側に設けられた複数の内周溶着部411a〜417aとが形成されている。外周溶着部400aは、フレーム部100の内部空間(第1室111a側の空間)を画定する立壁である。なお、図4(a)で示した、内周溶着部(リブ又は第1リブ)411a〜417aの黒塗りされた部分が溶着部(リブの固着部又は第1リブの固着部)であり、外周溶着部400aの正面側先端(黒塗りされた部分)が第1開口112a周縁の溶着部(固着部)である。その溶着部にフィルム160が超音波溶着により溶着される。
【0053】
図4(b)に示すように、フレーム部110の背面側には、その外縁部分近傍にフィルム160を溶着する外周溶着部400bと、その外周溶着部400bの内側に設けられた複数の内周溶着部411a〜417bとが形成されている。外周溶着部400bは、外周溶着部400aは、フレーム部100の内部空間を画定する立壁である。外周溶着部400bは、フレーム部100の内部空間(第2室111b側の空間)を画定する立壁である。なお、図4(b)に示した、内周溶着部(リブ又は第2リブ)411b〜417bの黒塗りされた部分が溶着部(リブの固着部又は第2リブの固着部)であり、外部溶着部400bの背面側先端(黒塗りされた部分)が開口周縁の溶着部(固着部)である。その溶着部にフィルム160が超音波溶着により溶着される。
【0054】
また、外周溶着部400a,400bの内側がインクが貯留されるインク貯留室111となる。図4(a)に示した正面側の領域がインク貯留室111の第1室111aであり、図4(b)に示した背面側の領域がインク貯留室111の第2室111bである。また、図4(a)に示した外周溶着部400aがフレーム部110の第1開口112aであり、図4(b)に示した外周部溶着部400bがフレーム部110の第2開口112bである。
【0055】
フレーム部110は、主に、インク供給部120と連通し、インク貯留室111内に貯留されたインクを外部に供給する供給路形成部420(図4(a)及び図4(b)参照)と、大気導入部130と連通し、インク貯留室111内に大気を導入する大気連通路形成部430(図4(a)参照)と、フレーム部110(又はインク貯留室111)の略中心部に形成され、大気導入部130近傍とインク分注部150近傍とを連結する連結形成部440(図4(a)及び図4(b)参照)と、インク分注部150と連通し、インク貯留室111内にインクを分注する分注路形成部450(図4(b)参照)とを備えている。なお、本実施例では、フレーム部110内のインク貯留室111(内部空間)を、供給路形成部420、大気連通路形成部430、連結形成部440及び分流路形成部450を含めた領域とするが、大気連通路形成部430が大気をインク貯留室111内に導入するための大気の通路なので、フレーム部110内のインク貯留室111(内部空間)とは異なる領域としても良い。
【0056】
また、フレーム部110の外縁部において、底部(図4(a)下部及び図4(b)下部)の1箇所と上部(図4(a)上部及び図4(b)上部)の2箇所に凸部が形成され、その凸部に上述した第1ケース部材210の棒部材215a〜215c(図2参照)が挿通される貫通孔460a〜460cが形成されている。
【0057】
まず、図4(a)を参照して、内周溶着部411a〜417aについて説明する。内周溶着部411a〜417aは、供給路形成部420に設けられた内周溶着部411aと、大気連通路形成部430に設けられた内周溶着部412aと、連結形成部440に設けられた内周溶着部413a〜417aとで構成されている。また、内周溶着部411a〜417aは、内周溶着部400aと同一の仮想平面上に位置しており、フィルム160を同一平面上で溶着することができる。
【0058】
内周溶着部411aは、供給路形成部420に設けられており、フレーム部110の長手方向A(図2参照、図4(a)左右方向)に交わる方向に下降傾斜した立壁で構成されている。内周溶着部412aは、大気連通路形成部430において、後述する大気接続路433の1の側壁(立壁)を形成するものであり、フレーム部110の長手方向Aに交わる方向に下降傾斜した立壁で構成されている。内周溶着部413aは、大気導入部130近傍に設けられており、フレーム部110の長手方向Aに対して交わる方向に下降傾斜した立壁と、その立壁からフレーム部110の長手方向Aに対して略直交する方向(図4(a)上下方向)に延びた立壁とで構成されている。内周溶着部414aは、略逆コ字状に形成されており、フレーム部110の長手方向Aに対して平行となる立壁と、その立壁からフレーム部110の長手方向Aに対して略直交する方向に延びた立壁と、その立壁からフレーム部110の長手方向Aに対して交わる方向に下降傾斜した立壁とで構成されている。内周溶着部415aは、フレーム部110の長手方向Aに対して平行となる立壁と、その立壁からフレーム部110の下部方向に湾曲した立壁と、その立壁からフレーム部110の長手方向Aに対して交わる方向に下降傾斜した立壁とで構成されている。内周溶着部416aは、インク分注部150近傍に設けられており、フレーム部110の長手方向Aに対して交わる方向に下降傾斜した立壁で構成されている。内周溶着部417aは、インク分注部150近傍に設けられており、フレーム部110の長手方向Aに対して略直交する方向に延びた立壁と、その立壁からフレーム部110の長手方向Aに対して交わる方向に下降傾斜した立壁とで構成されている。
【0059】
即ち、内周溶着部411a〜417aは、少なくとも一部の立壁が、フレーム部110の長手方向Aに対して下降傾斜したり略直交する方向(即ち、インクカートリッジ1が装着される姿勢においてインク貯留室111の底部側)に延びており、その底部側(図4(a)下部側)の端部が自由端となっている。よって、フレーム部110にフィルム160を溶着する際にフィルム160の弛みを抑制するために、外周溶着部400aの内側に複数の内周溶着部411a〜417aを設けたとしても、その複数の内周溶着部411a〜417aがインクの流れの妨げとなることを低減することができる。また、内周溶着部411a〜417aは、外周溶着部400aの内側に拡散されて配置されているので、フィルム160の弛みの発生を低減すると共に、インクの流れの妨げをより効率よく低減することができる。
【0060】
図4(b)に示すように、内周溶着部411b〜417bは、内周溶着部411b及び内周溶着部413b〜417bが、上述した内周溶着部411a及び内周溶着部413a〜417aと略同形状で且つ、内周溶着部411a及び内周溶着部413a〜417aに対応した位置に形成されており、内周溶着部412bのみ内周溶着部412aと異なる形状に形成されている。また、内周溶着部411b〜417bは、内周溶着部400bと同一の仮想平面上に位置しており、フィルム160を同一平面上で溶着することができる。
【0061】
内周溶着部412bは、外周溶着部400bからフレーム部110の長手方向Aに対して略直交する方向に延びた立壁で構成された内周溶着部412b1と、同様に、外周溶着部400bから長手方向Aに対して略直交する方向に延びた立壁で構成された内周溶着部412b2とで構成されている。これは、大気連通路形成部430がフレーム部110の正面側にのみ形成されているからであり、その大気連通路形成部430の背面側に対応した部分のフィルム160の弛みの発生を抑制するために、内周溶着部412b1,412b2が設けられている。なお、フレーム部110の背面側も、正面側と同様に、内周溶着部411b〜417bが自由端となり拡散して設けられているので、フィルム160の弛みの発生を抑制しつつ、インクの流れの妨げを効率よく低減することができる。
【0062】
また、内周溶着部411a〜417a,411b〜417bを拡散して備えることで、例えば、軟性な樹脂材料からケース200が形成されている場合には、そのケースがインク貯留体100側に変形したとしても、内周溶着部411a〜417a,411b〜417bによりケースの変形を規制することができる。よって、ケースの破損およびフィルム160の破損を低減することができる。さらに、外周溶着部400a,400b及び内周溶着部411a〜417a,411b〜417bは、正面側または背面側に立設された立壁で形成されているので、フレーム部110を射出成形する場合に、極端に複雑な金型を必要としない。よって、インクカートリッジ1の製作コストの低減を図ることができる。
【0063】
次に、図5を参照して、供給路形成部420について説明する。図5は、供給路形成部420を示した図であり、図5(a)は、供給路形成部420の概略を示した図(フレーム部110の背面側の図)であり、図5(b)は、図5(a)のVb−Vb線における供給路形成部420の断面図であり、図5(c)は、インク残量が減少した状態を示した図であり、図5(d)は、インクの供給が終了した状態を示した図である。
【0064】
図5(a)に示すように、供給路形成部420は、インク供給部120に連通する第1供給連通孔421と、その第1供給連通孔421を囲むように、図5(a)紙面垂直方向視略三角形状に形成された供給隔壁422と、その供給隔壁422の一部が切りかかれて形成された第2供給連通孔423と、インクカートリッジ1の底部(図5(a)下部、外周溶着部400bの一部の壁部)に凹状(階段状)に形成された供給凹部424と、後述する回転部材としてのセンサーアーム470(図9参照)が取り付けられるアーム挟持部425と、そのアーム挟持部425から検出部140(図4(b)参照)方向に設けられた内周溶着部411aとを主に備えている。なお、供給隔壁422により囲まれた空間は、インク供給部120に供給するインクを一旦貯留するインク供給室426であり、供給凹部424により形成される空間は、凹部空間424aである。また、アーム挟持部425は、図5(a)紙面垂直方向視略逆C状に形成されており、インク供給部120とは反対側(図5(a)左側)の一部が開口されている。
【0065】
図5(b)に示すように、供給隔壁422は、フィルム160が貼着されると、フレーム部110(インク貯留室111)内部と、第1供給連通孔421とを隔てるように形成されている。即ち、供給隔壁422により囲まれたインク供給室426は、フレーム部110内部との連通を第2供給連通孔423のみで行う。よって、フレーム部110内に貯留されたインクは、第2供給連通路423からインク供給室426内に供給され、その後、第1供給連通孔421からインク供給部120に供給される(図5(c)矢印C)。
【0066】
次に、図5(c)及び図5(d)を参照して、フレーム部110内部のインクをインク供給部120に供給するインク流路Cについて説明する。図5(c)に示すように、フレーム部110の内部に貯留されたインクの液面Iが供給凹部424より上方にある場合は、図5(c)の矢印Cのインク流路を通ってインク供給部120にインクが供給される。この場合、凹部空間424aがインクに満たされているので、供給隔壁422により囲まれたインク供給室426内もインクが満たされている。即ち、図5(c)の状態では、インク供給室426内にインクが充満しているので、インクの液面Iが第1供給連通孔421より下がっても、第2供給連通孔423を介してインク供給部120にインクを供給することができる。本実施例では、インク供給部120は、図2に示すように略円柱状となると共に、第1供給連通孔431内を逆止弁670(図18参照)が挿通するので、第1供給連通孔431の形成位置を底部方向に形成するのに限界がある。供給隔壁422を設けない構成では、第1供給連通孔431よりインクの液面Iが下がると、インクの供給ができなくなり、インク貯留室111内のインクの使い切りが悪くなる。しかし、供給隔壁422を設け、第2供給連通孔433を第1供給連通孔431より底部方向に形成することで、インクの液面Iが第2供給連通孔433より下がるまでインクを供給できるので、インクの使い切りを良くすることができる。
【0067】
図5(c)の状態から更にインクが供給されて、インクの液面Iが供給凹部424より下方となり、第2供給連通孔423より低くなると、第2供給連通孔423を介して供給隔壁422により囲まれたインク供給室426内に大気が流入し、その結果、それ以上インクの供給が行えなくなる(図5(d)の状態)。
【0068】
図5(d)に示すように、フレーム部110の底部の側壁(図5(d)下側の側壁)と、第2供給連通孔423との上下方向(図5(b)上下方向)の位置には距離t1の差が設けられている。ここで、第2供給連通孔423がフレーム部110の底部の側壁より上方にあると、インクの液面Iが第2供給連通孔423に達すると、それ以上インクの供給が行えないので、インクの使い切りが悪くなる。そこで、供給凹部424を設け、第2供給連通孔423の位置をフレーム部110の底部側壁より距離t1分下方に位置するよう構成している。そのため、図5(d)に示すように、供給凹部424の底部近傍(第2供給連通孔423より下方部分)に若干のインクのみが残留する。供給凹部424は、インク貯留体100の最底部に形成されているので(図4参照)、インク貯留室111内のインクは供給凹部424に流れる。よって、供給凹部424を設けることにより、インク貯留室111内のインクの使い切りを良くすることができる。
【0069】
また、供給凹部424内に残留するインク内には、カスDが残留している。これは、第2供給連通孔423と、供給凹部424の底部側壁(図5(d)下側の側壁)との間に距離t2の差が設けているからである。上述したように、第2供給連通孔423よりインクの液面Iが下がると、それ以上インクの供給ができないことから、第2供給連通孔423と供給凹部424の下部側壁との間にあるインクは、インク供給部120へ供給されず、供給凹部424内に残る。インク内には、インクカートリッジ1の製作時にフレーム部110内に残ってしまう埃やプラスチックカスが残留していることがあるが、その埃やプラスチックカスは、インクの比重より大きい比重となるので、フレーム部110内の底部近傍に残留する。よって、図5(d)に示すように、供給凹部424内に残留するインク内には、カスDが残留する。カスDがインク供給部120に供給され、インクジェット記録装置1000(図29参照)に供給されると、インク詰まりが発生する可能性があり、正確な印刷ができなくなってしまう。しかし、上述したように、第2供給連通孔423と供給凹部424の底部側壁との間に距離t2を設けることにより、カスDは、供給凹部424内に残留するので、インク詰まりの発生を低減することができる。
【0070】
次に、図6を参照して、大気連通路形成部430について説明する。図6は、大気連通路形成部430を示した図であり、図6(a)は、大気連通路形成部430の概略を示した斜視図であり、図6(b)は、図6(a)の矢印VIb視における大気連通路形成部430を示した図であり、図6(c)は、図6(a)の矢印VIc視における大気連通路形成部430を示した図である。
【0071】
図6(a)に示すように、大気連通路形成部430は、大気導入部130と連通する略直方体に形成された第1大気連通室431と、インク貯留室111と連通する略直方体に形成された第2大気連通室432と、第1大気連通室431と第2大気連通室432とをフィルム160が溶着される第1面437a側(図6左手前側)で連通する大気接続路433とを主に備えている。第1大気連通室431、第2大気連通室432及び大気接続路433は、図6(a)手前側にフィルム160が溶着されることで、それぞれ室及び通路が形成される。
【0072】
第1大気連通室431の第1面437a側に対向する第2面437b側には、大気導入部130と連通する第1大気連通孔434が形成されている。また、第2大気連通室432には、インク貯留室111の第1室111aと連通する第2大気連通孔435が第1面437a側に形成され、インク貯留室111の第2室111bと連通する第3大気連通孔436が第2面437b側に形成されている。また、第1大気連通孔434は、第1大気連通室431の大気導入部130側(図6左奧側)の側壁面431aに形成され、連通口433bは、第2大気連通室432の第1大気連通室431側(図6左奧側)の側壁面432aに形成されている。なお、上述したように、大気接続路433の側壁の一方(図6(a)下側の側壁)が、内周溶着部412aである。
【0073】
大気接続路433には、第1大気連通室431と第2大気連通室432とのそれぞれに連通する連通口433a,433bが第1面437a側に形成されており、その連通口433a,433bは、第1大気連通室431及び第2大気連通室432の側壁面積(連通口433a,433bが形成された側壁)より、極端に小さい開口面積となっている。大気が導入する通路の断面面積が極端に小さい部分(大気接続路433)を設けることにより(所謂ラビリンス)、大気が通過する場合の流通の抵抗が大きくなる。よって、大気接続路433を通って必要以上のインクが蒸発することを低減できる。
【0074】
また、大気接続路433は、第1大気連通室431から第2大気連通室432方向に下降傾斜している。大気接続路433が下降傾斜することにより、大気接続路433内に侵入してしまったインクを自然にインク貯留室111へ戻すことができる。また、大気接続路433の断面面積を小さくすることで、インク貯留室111内に貯留されるインクが大気接続路433内に侵入することを低減することができる。ここで、大気接続路433内にインクが侵入すると、メニスカスが形成され正常に大気を導入できない場合がある。上述したように、大気接続路433は下降傾斜しているので、例えインクが侵入したとしてもインク貯留室111へインクを戻すので、メニスカスが形成されることを低減できる。さらに、大気接続路433は、フィルム160が溶着されることで通路が形成されるので、少なくとも1つの面が撓み変形可能な側壁となる。よって、メニスカスが形成されたとしても、そのフィルム160が撓み変形することでメニスカスが破壊されやすくなるので、大気を正常に導入することができる。なお、第2大気連通孔435の一部の面もフィルム160により形成されるので、第2大気連通孔435にメニスカスが形成されることを低減することができる。
【0075】
また、第3大気連通孔436は、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置10000(図29参照)に装着された姿勢において(図6(a)の状態)、第2大気連通室432の最上部に形成されている。よって、第2大気連通孔435にメニスカスが形成されていたり、第2大気連通孔435を塞ぐほどインクが貯留されている場合であっても、第3大気連通孔436を介して大気をインク貯留室111内に確実に導入することができる。
【0076】
次に、図6(b)及び図6(c)を参照して、大気連通路形成部430からのインクの漏れ出しを防止する機構について説明する。なお、図6(b)は、大気接続路433が下側(フレーム部110の第1室111a側が下側、第1面437aが下側)に位置するようインクカートリッジ1が置かれた場合であり、図6(c)は、大気接続路433が上側(フレーム部110の第2室111b側が下側、第2面437bが下側)に位置するようインクカートリッジ1が置かれた場合である。
【0077】
図6(b)に示すように、インクカートリッジ1の搬送中などに、大気接続路433が下側に位置するようインクカートリッジ1が置かれると、インク貯留室111内に貯留されたインクが第2大気連通室432及び大気連通室433を通って、第1大気連通室431内に侵入する。なお、上述したように、大気接続路433は、第2大気連通室432の側面の面積より極端に小さい連通口433bにより連通しているので、インク貯留室111内のインクが大気連通室433を通り第1大気連通室431内に、必ずしも侵入しない場合もある。図6(b)の状態では、第1大気連通孔434の開口位置までインクの液面Iが達していないので、大気接続路433が下側に位置するようインクカートリッジ1が置かれたとしても、インクが大気導入部130から外部に流出することを低減することができる。
【0078】
図6(c)に示すように、インクカートリッジ1の搬送中などに、大気接続路433が上側に位置するようインクカートリッジ1が置かれると、インク貯留室111内に貯留されるインクは、第2大気連通室432に流入するが、大気接続路433の連通口433bの開口位置までインクの液面Iが達しない。その結果、連通口433bから大気接続路433内にインクが流入しないので、第1大気連通室431内にインクが流入しない。よって、大気接続路433が上側に位置するようインクカートリッジ1が置かれても、インクが大気導入部130から外部に流出することを低減することができる。
【0079】
上述したように、第1大気連通室431、第2大気連通室432と大気接続路433を上記構成にすると共に、第1大気連通孔434の開口位置および連通口433bの開口位置を大気接続路433に対して対称となる位置に設けることで、大気導入部130からインクが漏れ出すことを低減することができる。さらに、大気接続路433の断面面積を小さくすることで、インクの蒸発を低減できると共に、第1大気連通室431内にインクが流入することを低減することができる。
【0080】
ここで、図4に戻って、連結形成部440について説明する。連結形成部440は、インク貯留室111内において、大気導入部130近傍とインク分注部150近傍とを連結するものであり、インク貯留室111内の略中心位置に形成されている。よって、連結形成部440は、フレーム部110の対向する2箇所を連結するので、フレーム部110の強度を保つ補強部材でもある。また、連結形成部440は、第1開口112a側と第2開口112b側とが略同等の空間領域となるよう仕切る仕切板でもある。
【0081】
連結形成部440は、内周溶着部415a,415bを境目として、大気導入部130側(図4(a)左側または図4(b)右側)に設けられた大気側連結部441と、インク分注部150側(図4(a)右側または図4(b)左側)に設けられた分注連結部442とで構成されている。大気側連結部441には、その大気側連結部441から内周溶着部413a,413b,414a,414bが、それぞれ第1及び第2開口112a,112b側(図4(a)紙面垂直方向視手前側及び奧側または図4(b)紙面垂直方向視手前側及び奧側)に立設されている。また、分注側連結部442には、その分注側連結部442から内周溶着部416a,416b,417a,417bが、それぞれ第1及び第2開口112a,112b側(図4(a)紙面垂直方向視手前側及び奧側または図4(b)紙面垂直方向視手前側及び奧側)に立設されている。
【0082】
また、大気側連結部441には、第1室111aと第2室111bとの間を連通する第1連結連通孔443が形成されており、分注側連結部442には、第1室111aと第2室111bとの間を連結する第2〜第4連結連通孔444〜446が形成されている。ここで、連結形成部440に連結連通孔443〜446が形成されていないと、インク貯留室111の略中心部において第1室111aと第2室111bとが連通しないので、第1室111aと第2室111bとのインク量に若干の差が生じる場合もある。第1室111aと第2室111bとのインク量に差があると、インク貯留室111内の気圧に差が生じるので、スムーズに(又は正確に)インクを供給できない弊害が生じる。しかし、連結連通孔443〜446を連結形成部440に拡散して形成することで、第1室111aと第2室111bとのインク量を略同等にすることができ、インクをスムーズに(又は正確に)供給することができる。
【0083】
なお、大気側連結部441と分注側連結部442と大気連通路形成部430とで囲まれた部分は、第1室111aと第2室111bとを連通する第1貯留室内開口113であり、大気側連結部441と分注側連結部442と供給路形成部420とで囲まれた部分は、第1室111aと第2室111bとを連通する第2貯留室内開口114である。即ち、インク貯留室111内に大気を導入する部分と、インク貯留室111内に貯留されたインクを外部に供給する部分は、第1室111aと第2室111bとが連通している。よって、大気の導入とインクの供給とを安定した空間内で行うことができる。
【0084】
また、連結形成部440には、複数の内周溶着部411a〜417a及び内周溶着部411b〜417bとを連結する連結リブ418a,418bが形成されている。この連結リブ418a,418bは、図示しないが、内周溶着部411a〜417a及び内周溶着部411b〜417bより低い立壁で且つ薄肉状に形成されている。さらに、連結リブ418a,418bは、連結形成部440の縁に形成されている。よって、連結リブ418a,418bが内周溶着部411a〜417a,411b〜417bとを連結すると共に、連結形成部440の縁に形成されているので、連結形成部440の強度を保つことができる。また、連結リブ418a,418bは、薄肉状に形成されると共に、内周溶着部417a〜417a,411b〜417bより低い立壁で形成されているので、インクの流通の妨げとなることを低減することができる。
【0085】
次に、図7を参照して、分注路形成部450について説明する。図7は、分注路形成部450を示した図であり、図7(a)は、分注路形成部450の概略を示した図であり、図7(b)は、図7(a)のVIIb−VIIb線における分注路形成部450の断面図である。なお、分注路形成部450には、インクが分注される姿勢において、インク貯留室111内の最上部に位置しており、分注されたインクはインク供給部120及び大気導入部130方向に流下する。
【0086】
図示するように、分注路形成部450は、後述するインク分注栓520(図10参照)が圧入される略筒状に形成された分注筒部451と、その分注筒部451とインク貯留室111内との間を連通する第1分注連通孔452と、分注筒部451の外面から立壁され、第1分注連通孔452をインク貯留室111に対して隔壁する分注隔壁453と、その分注隔壁453の開口部分となる第2分注連通孔454とを主に備えている。また、分注筒部451の開放された部分は、フレーム部110の外側端面に形成される開口451aであり、その開口451aに対応する面が分注筒部451の底部451bである。また、分注隔壁453とフィルム160とにより画定される範囲は、分注隔壁流路453aである。
【0087】
なお、分注隔壁453は、フィルム160が溶着される内周溶着部の一部であり、フィルム160が溶着された状態で分注路及び第2分注連通孔454が形成される。また、分注隔壁453は、他の内周溶着部411b〜417bと同様に、外周溶着部400bの同一の仮想平面上に位置している。
【0088】
また、後述するが、インク貯留室111内にインクを分注する場合には、第2分注連通孔454が上方に位置し第1分注連通孔452が下方に位置する状態で、インクの分注が行われる(図7(a)の姿勢)。また、分注形成部450の分注筒部451、第1分注連通孔452、分注隔壁453に囲まれた分注隔壁流路453a、第2分注連通孔454の順番にインクが通り、インク液面Iが図7(a)に達するぐらいまでインクが分注される。また、分注隔壁453は、第1分注連通孔452から第2分注連通孔454まで略直線的に形成されている。よって、インクの分注が抵抗無くスムーズに行われる。
【0089】
なお、インク貯留室111内が一杯になるようインクを分注すると、インクカートリッジ1が置かれる環境によっては、インクの体積が膨張してフィルム160が破損したり変形したりする。フィルム160が破損すればインクが漏れ出すし、フィルム160が変形すればインク貯留室111内の容積が変化して安定したインクの供給を行えない。よって、フィルム160の破損及び変形を防止するために、インク貯留室111内が一杯になるまでインクを分注しない。
【0090】
また、本実施例では、インクが分注された後のインク貯留室111内の気圧を大気圧より低くする。そのため、分注路形成部450からインク貯留室111内の大気を吸引して減圧する後減圧工程が行われる場合がある。これは、インクの脱気度を保つために、インク貯留室111内の大気を減らすために行われると共に、インク内に気泡が発生するのを低減するために行われる。インクの脱気は、インクの粘性を略一定に保つためであり、インク内の気泡の発生は、気泡がインクジェット記録装置1000(図29参照)に供給されてしまうと、インクを吐出するための圧力が吐出口(図示せず)に伝わらず正確なインクの吐出できないからである。
【0091】
また、後減圧工程を行う場合に、分注路形成部450からインク貯留室111内の大気を吸引すると、折角適量のインクを分注したにも関わらず、正確なインク量とならない。インク量が減少すれば、インクカートリッジ1の使用者に損失を与えてしまうこととなり、好ましくない。そこで、第1分注連通孔452を略U字状の分注隔壁453で囲み、第2分注連通孔454をインク液面I(又は第1分注連通孔452)より上方(図7(a)上側)にすることで、インク貯留室111内を減圧したとしても、インク液面Iと第2分注連通孔454との間に距離があるので、インク貯留室111内のインクが分注路形成部450を通って、外部に抜き取られることを低減することができる。
【0092】
ここで、図8を参照して、検出部140近傍の構造について説明する。図8は、検出部140近傍を示した図であり、図8(a)は、検出部140近傍の概略を示した図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における検出部140の断面図であり、図8(c)は、図8(a)のVIIIc−VIIIc線における検出部140近傍の断面図である。
【0093】
図8(a)に示すように、検出部140は、フレーム部110から外方(図8(a)右側)に突起している。検出部140は、センサーアーム470(図9参照)の先端を一対の壁面によって挟みむように内包し、センサーアーム470が変位可能な通路を形成する内包部141と、その内包部141内に設けられ、センサーアーム470を下方から支持するアーム支持部142とを備えており、検出部140の近傍には、アーム支持部142と連接され、供給路形成部420方向に延びると共に、フレーム部110の内壁から立設した立壁143が設けられている。
【0094】
図8(b)に示すように、内包部141の内壁(一対の壁面)とセンサーアーム470の外壁との間の第1間隙t3より、内包部141の内壁(一対の壁面)とアーム支持部142の外壁との間の第2間隙t4の方が狭くなるように、アーム支持部142の厚みが形成されている。ここで、検出部140内に貯留されたインクが減少し、そのインクの減少にしたがってインクの液面Iが下がり、検出部140よりインクの液面Iが下がると、検出部140内のインクがなくなるが、センサーアーム470と内包部141との間の第1間隙t3が微小であることから、インクの表面張力により検出部140内にインクが残り、そのインクの表面張力によりセンサーアーム470が正常に回動動作しない場合がある。そこで、第1間隙t3>第2間隙t4となるようアーム支持部142を形成することで、センサーアーム470と内包部141との間に生じるインクの表面張力より、アーム支持部142と内包部141との間に生じるインクの表面張力の方が強くなる。よって、内包部141内に残留するインクは、アーム支持部142と内包部141との間に引き寄せられるので、センサーアーム470と内包部141との間にインクが残ることを低減でき、センサーアーム470の挙動が阻害されることを抑制することができる。従って、センサーアーム470が正常に挙動するので、インク残量を正確に検出することができる。
【0095】
また、図8(a)に示すように、内包部141の下部(図8(a)下側)の底壁141aは、インク貯留室111方向に下降傾斜しているので、内包部141内の底壁141aにより形成される底面も下降傾斜している。よって、内包部141とアーム支持部142との間に引き寄せられたインクは、インク貯留室111(又は供給路形成部420)方向に流下する。さらに、図8(b)の断面図に示すように、内包部141の底壁141aとアーム支持部142との連接部分(縁部)は、断面視角状(略直角)に形成されているので、その内包部141とアーム支持部142との連接部分の毛管力が強くなり、インクをインク貯留室111(又は供給路形成部420)側に誘導し易い形状になっている。即ち、内包部141とアーム支持部142との連結部分は、インクを誘導する液体誘導(案内)路となる。よって、内包部141内に残留するインクを効率よく流下させることができる。
【0096】
また、図8(a)に示すように、アーム支持部141に連接される立壁143は、アーム支持部141から供給路形成部420方向に下降傾斜する傾斜面143aに形成されている。なお、傾斜面143aは、フレーム部110の内壁の一部を構成する。さらに、図8(c)の断面図に示すように、立壁143とフレーム部110の内壁との連接部分は、断面視角状(略直角)に形成されると共に、アーム支持部141の厚みと略同等に形成されている。よって、立壁143が供給路形成部420方向に下降傾斜していると共に、フレーム部110の内壁との連接部分が略直角に形成されているので、その傾斜と毛管力により効率よく供給路形成部420方向にインクを誘導することができる。即ち、立壁143とフレーム部110の内壁との連結部分は、インクを誘導する液体誘導(案内)路となる。なお、アーム支持部142と立壁143との厚みが略同等に形成されているので、アーム支持部142から立壁143が連続して形成される。よって、供給路形成部420へのインクの誘導にも抵抗がなく効率良くインクを誘導することができる。
【0097】
なお、センサーアーム470が上方へ回動した場合には、検出部140の底壁141aと対向する天井壁141bにより形成される天井面にセンサーアーム470が当接し、センサーアーム470の回動が規制される。よって、センサーアーム470が内包部140から飛び出すことを防止できるので、センサーアーム470の挙動が正確となり、インク残量を正確に検出することができる。
【0098】
ここで、図9を参照して、センサーアーム470について説明する。図9は、センサーアーム470を示した図であり、図9(a)は、センサーアーム470の正面側を示した図であり、図9(b)は、図9(a)の矢印IXb視におけるセンサーアーム470を示した図である。センサーアーム470は、インク貯留室111内のインク残量を検出するための部材である。また、センサーアーム470は、樹脂材料(例えばポリプロピレン)から構成されており、射出成形により製造される。
【0099】
センサーアーム470は、インク貯留室111内でインク残量に応じて回動する回動部材であり、インク貯留室111内に貯留されるインク残量を検出するインク残量検出センサ1014(図29参照)により検出される検出部を有している。センサーアーム470は、インクの比重より小さい比重となる素材で形成されたバランス部471と、フレーム部110に揺動可能に取り付けられる取付部472と、その取付部472からバランス部471に対して略垂直方向(図9(a)上方)に延びると共にさらに上方へ傾斜して延び、インク残量検出センサ1014の検出可能範囲を遮るアーム部473とを主に備えている。なお、取付部472は、バランス部471とアーム部473とを連結する連結部となる。
【0100】
取付部472には、フレーム部110のアーム挟持部425(図4参照)に取り付けられる略円柱状の取付軸472aが形成されている。この取付軸472aは、アーム挟持部425の内径より小さい直径に形成されると共に、アーム挟持部425の開口の長さより大きな直径に形成されている。よって、センサーアーム470が回動動作する場合に、抵抗が少なく動作できると共にセンサーアーム470がアーム挟持部425から外れてしまうことを防止できる。
【0101】
アーム部473は、バランス部471に対して略垂直方向(図9(a)上方)に延びる垂直アーム部473aと、その垂直アーム部473aから上方傾斜した傾斜アーム部473bと、インク残量検出センサ1014(図29参照)の検出可能範囲を遮る光遮断部としての遮蔽アーム部473cとで構成されている。
【0102】
図9(b)に示すように、アーム部473は、バランス部471及び取付部472に対して極端に薄く形成されている。これは、アーム部473が厚く形成されていると、検出部140が大規模化され、その結果インクカートリッジ1が大きくなったり、センサーアーム470が回動動作する場合の抵抗力が増え、正確なインク残量が検出できない場合がある。さらに、検出部140の厚みが増すと、その分インク残量検出センサ1014の検出範囲が広くなるので、高価で高性能なインク残量検出センサが必要となる。そこで、インクカートリッジ1の大規模化を防止すると共に正確なインク残量を検出するために、アーム部473が薄く形成されている。なお、垂直アーム部473aと傾斜アーム部473bには、リブ473dが形成され強度が保たれている。
【0103】
また、遮蔽アーム部473cには、検出部140内に収納される部分の上下2箇所(図8(a)上側端部と下側端部)に、略半球状のアーム突起部473e1,473e2が設けられており、このアーム突起部473e1,473e2により遮蔽アーム部473cがインクの表面張力により検出部140の内壁に密着して回動不能となることを低減している。即ち、アーム突起部473e1,373e2が半球状に形成されているので、検出部140の内壁と当接する部分がアーム突起部473e1,473e2の先端だけとなるので、インクの表面張力の影響が少なくなる。
【0104】
バランス部471は、インクの比重より小さい比重となる樹脂材料から構成されているので、インクの残量の低下に伴いインクの液面Iが下がると、その液面Iが下がることに伴ってバランス部471がフレーム部110の底部方向(図4(a)及び図4(b)では下方)に移動する。バランス部471が底部方向に移動すると、取付部472を回転軸の支軸として、アーム部473が上部方向へ移動して、インク残量検出センサ1014の検出可能範囲から外れてインクが無くなった状態を検出できる。
【0105】
なお、従来のバランス部は、バランス部をインク液面Iに浮かせるために、バランス部内部を空洞化したものがあったが、この構成では、バランス部の加工(又は成形)が困難となる。これに対し、本実施例では、センサーアーム470の素材をインクの比重より小さい比重となる素材で構成しているので、加工工程を必要とせず、さらに、複雑な金型を製作する必要がないので、センサーアーム470の製作コストを低減することができる。
【0106】
次に、図10を参照して、インク貯留体100の部品構成について説明する。図10は、インク貯留体100を分解した正面図である。
【0107】
図10に示すように、インク貯留体100は、主に4つの部品に分解される。4つの部品は、フレーム部110と、インク供給部120を構成するインク供給機構500と、大気導入部130を構成する大気導入機構510と、インク分注部150の分注筒部451(図7参照)内に圧入されるインク分注栓520とである。インク分注栓520は、プルチゴムなどの弾性部材で構成されており、一旦、分注筒部451内に圧入されると、簡単に取り外しができないと共に、針を抜き差ししても針の進入路が閉塞されるよう構成されている。
【0108】
また、フレーム部110には、インク供給機構500の一部が内挿される略筒状に形成されたインク供給体116と、大気導入機構510の一部が内挿される略筒状に形成された大気導入体117とが形成されている。さらに、インク供給体116には、インク供給機構500を固着するためにインク供給体116の外周方向に突起した突起部116a,116b(突起部116bは図示せず)が、インク供給体115の軸心を中心に対称配置(図10紙面垂直方向手前側と奧側に配置)されている。同様に、大気導入体117には、大気導入機構510を固着するために大気導入体117の外周方向に突起した突起部117a,117b(突起部117bは図示せず)が、大気導入体117の軸心を中心に対称配置(図10紙面垂直方向手前側と奧側に配置)されている。突起部116a,116b,117a,117bは、インク貯留室111側の端面が、インク供給体116の外周面又は大気導入体117の外周面に対して垂直方向に突起しており、その突起した先端部から、インク供給体116の外周面または大気導入体117の外周面に傾斜して形成されている。即ち、インク供給機構500及び大気導入機構510がインク供給体116及び大気導入体117に取り付けられた場合には、インク供給機構500及び大気導入機構510が簡単に脱着されることを防止できる。
【0109】
次に、図11から図22を参照して、インク供給機構500及び大気導入機構510の構成部品について説明する。図11は、インク供給機構500及び大気導入機構510を分解した図であり、図11(a)は、インク供給機構500の分解図であり、図11(b)は、大気導入機構510の分解図である。
【0110】
図11(a)に示すように、インク供給機構500は、インク供給体116に装着される供給キャップ600と、インクジェット記録装置1000(図29参照)のインク抽出管1015(図29参照)が挿入されるゴム等の弾性を有する樹脂材料から構成された供給ジョイント610と、その供給ジョイント610と底壁が当接したときにインクの流路を閉塞する供給バルブ620と、その供給バルブ620内に収納され樹脂性の弾性材料で構成された第1供給スプリング630と、供給バルブ620の開放面を覆うと共にインク抽出管1015に押圧された供給バルブ620の移動方向である1軸方向(図11(a)矢印H1方向、以下「インク供給機構500の軸心O1方向」とも称す)に動作可能な供給スライダ640と、その供給スライダ640内に収納され第1供給スプリング630と同材料で同形状に形成された第2供給スプリング650と、その第2供給スプリング650と当接すると共に逆止弁670を受ける弁座660と、その弁座660との間で逆止弁670を覆うカバー680とを備えている。なお、供給バルブ620、第1供給スプリング630、供給スライダ640及び第2供給スプリング650が実際に動作する供給弁部材501となる。
【0111】
また、図11(b)に示すように、大気導入機構510は、大気導入体117に装着される大気キャップ700と、ゴム等の弾性を有する樹脂材料から構成された大気ジョイント710と、その大気ジョイント710と底壁が当接した場合にインクの流路を閉塞すると共に、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000(図29参照)に装着される場合に、インクジェット記録装置1000の装着面と当接して大気の流路(通路)を開放する大気バルブ720と、その大気バルブ720内に収納され樹脂性の弾性材料で構成された第1大気スプリング730と、大気バルブ720の開放面を覆うと共に押圧された大気バルブ720の移動方向である1軸方向(図11(b)矢印O2方向、以下「大気供給機構510の軸心O2方向」とも称す)に動作可能な大気スライダ740と、その大気スライダ740内に収納され第1大気スプリング730と同材料で同形状に形成された第2大気スプリング750とを備えている。なお、大気バルブ720、第1大気スプリング730、大気スライダ740及び第2大気スプリング750が実際に動作する大気弁部材511となる。
【0112】
以下に、図12から図22を参照して、供給キャップ600、供給ジョイント610、供給バルブ620、第1及び第2供給スプリング630,650、供給スライダ640、弁座660、逆止弁670、カバー680、大気キャップ700、大気ジョイント710、大気バルブ720、第1及び第2大気スプリング730,750、大気スライダ740について説明する。
【0113】
図12は、供給キャップ600を示した図であり、図12(a)は、供給キャップ600の側面を示した図であり、図12(b)は、図12(a)の矢印XIIb視における供給キャップ600の側面を示した図であり、図12(c)は、供給キャップ600の平面を示した図であり、図12(d)は、供給キャップ600の底面を示した図であり、図12(e)は、図12(c)のXIIe−XIIe線における供給キャップ600の断面図である。
【0114】
図12(a)に示すように、供給キャップ600は、側面視(図12(a)紙面垂直方向視)2段形状に形成されており、図12(a)上側部分は、インク供給体116の外周面に対して固着され、略筒状に形成された供給固着部601であり、図12(b)下側部分は、インクカートリッジ1外部へのインク垂れを防止するためのインク貯め空間を有するインク貯め部602である。
【0115】
供給固着部601には、インク貯め部602の連結部分から上部近傍(図12(a)上側端部近傍)に至る部分まで形成され、供給キャップ600がインク供給体116(図10参照)に固着される場合に、そのインク供給体116の突起部116a,116b(図10参照)と係合する係合孔603a,603b(係合孔601bは図12(b)参照)が形成されている。
【0116】
図12(b)に示すように、供給固着部601には、係合孔603a,603bを結ぶ直線に対して略直交する直線上に形成され(インク供給機構500の軸心O1に対して略90度移動した位置)、供給固着部601の上面(図12(b)上側端面)からインク貯め部602方向に向かって切りかかれた供給キャップ切欠部604a,604b(供給キャップ切欠部604bは図(c)参照)が形成されている。
【0117】
図12(c)の正面図および図12(d)の底面図に示すように、供給キャップ600のインク貯め部602の略中心位置には、後述するインク抽出管1015(図29参照)が挿通される挿通孔605が形成されている。図12(c)に示すように、挿通孔605を形成する円から1つ外側の円までは、インク貯め部602の上部端面を形成する第1上部壁606aであり、第1上部壁606aを形成する外側の円から1つ外側の円までは、インク貯め部602の底面方向に下降傾斜した傾斜面を形成する傾斜壁606bであり、その傾斜壁606bを形成する外側の円から1つ外側の円までは、インク貯め部602の下部端面を形成する下部壁606cであり、下部壁606cを形成する外側の円から1つ外側の円までは、供給固着部601の下部端面を形成すると共にインク貯め部602の上部端面を形成する第2上部壁606dであり、下部壁606cと第2上部壁606dとを連結する部分がインク貯め部602の外周面を形成する外周壁606eである。なお、傾斜壁606bがインク貯め部602の内側の筒状部となると共に、その傾斜壁606bに対して下部壁606cにより連結された外周壁606eは、傾斜壁606b(内側の筒状部)を取り囲む外側の筒状部となる。
【0118】
また、図12(d)では、傾斜壁606bが下降傾斜しているので、インク抽出管1015の挿入口は、図12(e)の断面図に図示するようにテーパ状に形成されている。よって、インク抽出管1015が挿入される場合には、そのテーパ状に形成された傾斜面に誘導されつつ行われるので、インク抽出管1015の挿入がスムーズに行われる。よって、傾斜壁606bの軸心O1側の内周面がインク抽出管1015(図29参照)が挿入される挿入路となる。また、図12(c)及び図12(e)に示す範囲t5の間(即ち、傾斜壁606b、下部壁606c及び外周壁606eにより形成される空間)がインクを貯蔵(貯留)可能なインク貯蔵部607となる。
【0119】
なお、供給キャップ600をインク供給体116(図10参照)に取り付ける場合には、インク供給体116の突起部116a,116bが外周方向に突起しているので、供給キャップ600が外周方向に拡径しながら取り付けが行われる。供給キャップ600の拡径は、供給キャップ切欠部604a,604bが形成されているため、係合部603a,603bが互いに離れる方向に拡径する。よって、供給キャップ600を取り付ける場合に、強い圧力をかけることなく行えるので、供給キャップ600の破損を低減しつつ装着効率を向上することができる。
【0120】
図13は、供給ジョイント610を示した図であり、図13(a)は、供給ジョイント610の側面を示した図であり、図13(b)は、供給ジョイント610の平面を示した図であり、図13(c)は、供給ジョイント610の底面を示した図であり、図13(d)は、図13(b)のXIIId−XIIId線における供給ジョイント610の断面図である。
【0121】
図13(a)に示すように、供給ジョイント610は、側面視(図13(a)紙面垂直方向視)において3段に形成されている。最下段部(図13(a)下側)に示されている部分は、供給キャップ600(図12参照)のインク貯め部602の第2上部壁605d及び供給固着部601の内周面に当接する部分であり、供給ジョイント610の外周部を形成するジョイント外周部611である。このジョイント外周部611は、供給キャップ600がインク供給体116に固着された状態となると、供給キャップ600の第2上部壁606dとインク供給体116の外側端面との間に挟持される部分である。ジョイント外周部611の上段に示された部分は、インク供給体116(図10参照)の内部に圧入されて配設されると共に、供給ジョイント610の内周部を形成するジョイント内周部612であり、図13(a)には、ジョイント内周部612の上部分が図示されている。さらに、ジョイント内周部612の上段に示された部分は、供給バルブ620(図14参照)と当接するジョイント当接部613である。また、供給ジョイント610は、樹脂ゴム等の弾性材料によって構成されている。なお、図13(b)に示すように、供給ジョイント610の軸心は、インク供給機構500の軸心O1上に位置し、その軸心O1から外周方向に向かって、ジョイント当接部613、ジョイント内周部612、ジョイント外周部611の順番に形成されている。
【0122】
図13(d)に示すように、ジョイント内周部612の上面612a(供給バルブ620と接触する側の面)からは、ジョイント当接部613が突出している。ジョイント当接部613は、先端部613a(図13(d)上側端部)に向かうほど細く形成されており、その先端部613aが供給バルブ620の底面に当接して、インクの流路を閉塞する。さらに、ジョイント内周部612には、その内周面から軸心O1に向かって突起したジョイント突起部614と、ジョイント内周部612の底面612b(図13(d)下側)に形成されたインク抽出管1015(図29参照)の挿入口となる開口612cと、開口612cとジョイント突起部614との間に形成された階段状の挿入通路612dとが形成されている。図13(c)に示すように、挿入通路612dの階段状に形成された部分は、軸心O1から外周方向に略等間隔に形成されている。なお、ジョイント突起部614の内周面614aは、インク供給機構500の軸心O1方向と平行に設けられており、段差面614bは、軸心O1方向に対して直交する方向に設けられている。
【0123】
また、図13(d)に示すように、供給ジョイント610には、ジョイント内周部612の底面612bからジョイント当接部613の先端部613a(図13(d)上側から下側)まで貫通したインク流路615が形成されている。このインク流路615は、底面612bに形成された開口612cと、開口612cに連設された階段状の挿入通路612dにより画定された階段部流路615aと、挿入通路612dに連接されたジョイント突起部614の内周面614aにより画定された突起部流路615bと、ジョイント突起部614の内周面614aに連設された段差面614bとこの段差面614bに連設されたジョイント当接部613の内周面613bとによって画定された当接部流路615cから構成されている。
【0124】
階段部流路615aは、軸心O1方向において下部半分が階段状に形成されると共に、上部半分が突起部流路615bに向かってテーパ状に形成されている。また、階段部流路615aは、開口612cからジョイント突起部614の内周面614aとの連接部に向けて徐々に径が小さくなる階段状に形成されている。階段部流路615aは、下部が階段状に形成されているので、インク抽出管1015(図29参照)が抜かれて微量なインクがインク流路615を伝わって流れてきても、その階段部の角部による毛管力によりインクを保持し、供給ジョイント610外部へインクが垂れ出すことを低減することができる。なお、本実施例では、供給キャップ600がインク貯め部602を備えているので、階段部流路615aの下部半分の階段状に形成された部分をテーパ状に形成するものとしても良い。
【0125】
突起部流路615bは、インク流路615の最小内径となる流路であり、略中空円柱状に形成されている。この突起部流路615bの内径は、インク抽出管1015(図29参照)の直径よりも若干小さく形成されている。当接部流路615cは、突起部流路615bよりも大きい内径を有する略中空円柱状に形成されており、その内径はインク抽出管1015の直径よりも十分に大きなものとなっている。そして、突起部流路615bと当接部流路615cの境界に段差面614bが形成されることにより、突起部流路615bから当接部流路615cに至る軸心O1方向における内径は急激に変化している。これにより、図13(d)に示すように、ジョイント当接部613は、その内周面613bと段差面614bとによって座繰状に切り欠かれた構造となっており、その切り欠き部分の周囲にジョイント当接部613の先端部613aが位置するようになっている。
【0126】
開口612cから挿入されたインク抽出管1015は、階段部流路615aのテーパ状に形成された上部部分に案内されて突起部流路615bに挿入される。このとき、突起部流路615bの内径はインク抽出管1015の直径よりも若干小さいため、インク抽出管1015は、突起部流路615bを形成するジョイント突起部614の内周面614aに弾性的に密着して突起部流路615bを押し広げるように圧入される。即ち、ジョイント突起部614は、突起部流路615bに圧入されたインク抽出管1015の周囲を封止するように作用する。なお、供給ジョイント610のインク抽出管1015の外周と弾性的に密着する部分の面積が多くなると、インクカートリッジ1のインクジェット記録装置1000(図29参照)への装着時の抵抗が大きくなり、スムーズな装着ができなくなってしまう。しかし、本実施例では、ジョイント突起部614を設け、この内周面614aにおいてのみインク抽出管1015と当接する構成としたので、インク抽出管1015との密着面を少なくすることができ、インクジェット記録装置1000への装着をスムーズに行うことができる。なお、インク流路615は、インク抽出管1015が挿通されるので、実際にインクが流れる流路は、インク抽出管1015の内部となる。また、当接部流路615cを座ぐり状に形成することで、インク抽出管1015が挿通された場合の供給ジョイント610の軸心O1方向への変位を少なくすることができる。
【0127】
図14は、供給バルブ620を示した図であり、図14(a)は、供給バルブ620の側面を示した図であり、図14(b)は、図14(a)の矢印XIVb視における供給バルブ620の側面とを示した図であり、図14(c)は、供給バルブ620の平面を示した図であり、図14(d)は、供給バルブ620の底面を示した図であり、図14(e)は、図14(c)のXIVe−XIVe線における供給バルブ620の断面図である。
【0128】
図14(a)に示すように、供給バルブ620は、供給バルブ620の底面(図14(a)下側面)を形成するバルブ底壁621と、そのバルブ底壁621からインク供給機構500(図10参照)の軸心O1方向に沿って立設されるバルブ外周壁622とを備えている。
【0129】
バルブ外周壁622には、供給スライダ640(図16参照)のスライダ緩挿部643が緩挿される一対のバルブガイド溝623が形成されている。図14(c)に示すように、一対のバルブガイド溝623は、インク供給機構500の軸心O1方向に対して対称形成されている。また、図14(a)に示すように、バルブ外周壁622には、軸心O1方向において、バルブ外周壁622の上部からバルブ底壁621の反対方向に突出するバルブ突出壁624が形成されており、バルブガイド溝623は、そのバルブ突出壁624の先端からバルブ外周壁622の下部近傍に亘って形成されている。よって、バルブガイド溝623の距離を長く確保することにより、スライダ緩挿部643がバルブガイド溝623から外れてしまうことを低減できる。
【0130】
また、バルブ外周壁622には、バルブ底壁621の反対方向に突出し、供給スライダ640の動作を規制する一対のバルブ規制部625が連接されている。バルブ規制部625の各々は、その先端(図14(a)上側部分の先端)から軸心O1に向かって突出すると共に、供給スライダ640と係合するバルブフック部626を備えている。
【0131】
さらに、バルブ外周壁622には、外周方向に半円状に突起し、バルブ外周壁622の上部から下部に亘って形成されたバルブ突起部622aが形成されている。このバルブ突起部622aは、供給バルブ620がインク供給体116(図10参照)内に挿入された場合に、供給バルブ620の動作をスムーズに行うために設けられている。バルブ突起部622aがないと、インク供給体116の内周面とバルブ外周壁622が当接する場合があるので、インク供給体116との当接面積が大きくなり、動作時の抵抗が大きくなってしまう。そこで、半円状に突起したバルブ突起部622aを設けることで、供給バルブ620のインク供給体116内の動作がスムーズになる。
【0132】
また、バルブ規制部625及びバルブ突出壁624は、バルブ外周壁622から上方へ延びて形成されている。これにより、軸心O1方向に直交する方向への供給スライダ640のずれを防止することができる。さらに、バルブ規制部625により供給スライダ640の軸心O1方向への動作を規制するので、第1供給スプリング630を確実に収納して動作されることができる。
【0133】
図14(c)に示すように、インク供給機構500の軸心O1方向(図14(c)紙面垂直方向)視において、バルブ底壁621には、バルブガイド溝623及びバルブ規制部625に対応した位置に、バルブ底壁621の上下方向(図13(c)紙面垂直方向)に連通する4つのインク流路627が形成されている。また、バルブ底壁621は、その底面から上方(図14(c)紙面垂直方向手前側)に突出し、第1供給スプリング630(図15参照)のスプリング上部632を受ける台座であるバルブ受け部628を備えている。バルブ受け部628は、バルブ底壁621上において略平行に配置された2つの板状部材からなる。また、図14(e)に示すように、バルブ受け部628の軸心O1方向の高さは、バルブ外周壁622に対して極端に低く形成されている。バルブ受け部628は、バルブ外周壁622内の空間に第1供給スプリング630が配設されたときに、第1供給スプリング630をバルブ底壁621と当接させないために設けられている。これは、第1供給スプリング630がバルブ底壁621と当接してしまうと、インクの流路が塞がれてしまいインクが流れなくなるからである。よって、バルブ受け部628は、インクの流路を確保をするために設けられており、第1供給スプリング630がバルブ底壁621に当接しなければ良いので、必要最小限の高さに形成され、インク供給機構500の軸心O1方向の大きさが大規模化することを防止している。
【0134】
また、バルブ受け部628の外側で且つインク流路627の内側には、第1供給スプリング630のスプリング上部632の外周面を覆う略円弧状に形成されたバルブ内周壁629が設けられている。このバルブ内周壁629は、第1供給スプリング630の軸心O1と直交する方向への移動を規制するために設けられており、第1供給スプリング630の軸心O1と直交する方向への移動を規制することで、第1供給スプリング630の可撓が軸心O1方向に正確に行われる。
【0135】
図15は、第1供給スプリング630を示した図であり、図15(a)は、第1供給スプリング630の側面を示した図であり、図15(b)は、第1供給スプリング630の平面を示した図であり、図15(c)は、第1供給スプリング630の底面を示した図であり、図15(d)は、図15(b)のXVd−XVd線における第1供給スプリング630の断面図である。
【0136】
第1供給スプリング630は、略逆お椀側(又は略中空円錐形)に形成されており、第1供給スプリング630の底面(直径の大きい方の端部)を形成する輪状のスプリング底部631と、そのスプリング底部631の直径より小さな直径に形成されると共に、第1供給スプリング630の上面の頂部(直径の小さい方の端部)を形成する輪状のスプリング上部632と、そのスプリング上部632とスプリング底部631との間に連接されると共に、インク供給機構500の軸心O1方向(インク抽出管1015(図29参照)に押圧された供給バルブ620の移動方向であり、第1供給スプリング630及び第2供給スプリング650の付勢方向でもある)の荷重がかかった場合に屈曲変形するスプリング可撓部633とを主に備えている。スプリング上部632は、供給バルブ620(図14参照)のバルブ受け部628に当接し、供給バルブ620を供給ジョイント610(図13参照)方向へ押圧する押圧部となるものである。なお、スプリング底部631の直径がスプリング上部632の直径より大きく形成されているので、スプリング底部631がスプリング可撓部633が弾性変形する場合の基部となる。
【0137】
図15(d)に示すように、第1供給スプリング630には、スプリング上部632の先端(図15(d)右側端面)からスプリング底部631の底面(図15(d)左側端面)まで連通したインク流路634が形成されている。このインク流路634は、スプリング上部632の内周面により画定される上部流路634aと、スプリング可撓部633の内周面により画定される可撓部流路634bと、スプリング底部631の内周面により画定される底部流路634cとにより構成されている。このインク流路634の開口面積は、図15(d)に示されるように、スプリング上部632の先端からスプリング底部631の底面に向けて徐々に大きくなるようになっている。また、図15(b)及び図15(c)に示すように、スプリング上部632の上部流路634aは、紙面垂直方向視において円形に形成されている。
【0138】
なお、スプリング上部632の上部流路634aの断面形状を略四角形に形成するものとしても良い。上部流路634aの開口を略四角形に形成すると、インクに含まれた気泡による影響を少なくすることができる。ここで、インクに含まれた気泡が球体であるために上部流路634aの内径より大きく成長した気泡によって流路が塞がれてしまうと、インクの流路(通路)がなくなり正常にインクをインクジェット記録装置1000(図29参照)に送り込むことができない。その結果、インクジェット記録装置1000による印刷の品質が低下してしまう。しかし、上部流路634aの開口を略四角形に形成することで、上部流路634aの開口面に大きく成長した気泡が停留してもその四隅は塞がれないので、インクの流路が塞がれることを防止して、印刷の品質が低下することを低減できる。さらに、上部流路634aの開口面は四角形に限られず六角形や星型等の多角形状に形成するものとしても良いし、本実施例のように、円形であっても気泡の影響が少なくなる直径に形成するものとしても良い。
【0139】
図15(d)に示すように、スプリング上部632は、軸心O1方向に延在する比較的厚肉の筒状に形成されており、軸心O1方向(第1供給スプリング630の付勢方向)と垂直な断面形状が均一となるように形勢されている。同様に、スプリング底部631も軸心O1方向に延在する比較的厚肉の筒状に形成されており、軸心O1方向と垂直な断面形状が均一となっている。
【0140】
また、図15(d)に示すように、スプリング可撓部633は、軸心O1方向に対して所定の角度で湾曲した(又は傾斜した)略逆お椀型(又は略円錐状)に形成されており、これにより、スプリング底部631及びスプリング上部632に比べて軸心O1方向における荷重に対する強度が弱くなっている。しかも、スプリング可撓部633の厚みは、スプリング底部631及びスプリング上部632に比べて薄く形成されているので、これによっても強度が弱くなっている。従って、第1供給スプリング630が弾性変形する場合には、スプリング可撓部633が撓んで変形する。
【0141】
なお、第2供給スプリング650は、第1供給スプリング630と同形状に形成されており、第2供給スプリング650の構成は、スプリング底部651、スプリング上部652、スプリング可撓部653とインク流路654(上部流路654a、可撓部流路654bと底部流路654c)とから構成される。さらに、第1大気スプリング730及び第2供給スプリング750も、第1供給スプリング630と同形状に形成されており、それぞれ、スプリング底部731,751、スプリング上部732,752、スプリング可撓部733,753とインク流路734,754(上部流路734a,754a、可撓部流路734b,754bと底部流路734c,754c)とから構成される。
【0142】
図16は、供給スライダ640を示した図であり、図16(a)は、供給スライダ640の側面を示した図であり、図16(b)は、図16(a)の矢印XVIb視における供給スライダ640の側面を示した図であり、図16(c)は、供給スライダ640の平面を示した図であり、図16(d)は、供給スライダ640の底面を示した図であり、図16(e)は、図16(c)のXVIe−XVIe線における供給スライダ640の断面図である。
【0143】
供給スライダ640は、第1供給スプリング630(図15参照)及び第2供給スプリング650よりも高硬度の樹脂材料で形成されており、供給スライダ640の外周を形成するスライダ外周壁641と、そのスライダ外周壁641からインク供給機構500の軸心O1方向にそれぞれ突出したスライダ突出壁642a,642bと、スライダ外周壁641からスライダ突出壁642aの上部先端(図16(a)上側端面)まで延在し、供給バルブ620のバルブガイド溝623(図14参照)に緩挿される一対のスライダ緩挿部643と、スライダ外周壁641の内側に形成され、第1及び第2供給スプリング630,650のスプリング底部631,651と当接して、第1及び第2供給スプリング630,650が両側面に配設されるスライダ台座部644と、そのスライダ台座部644の中心位置に形成され、スライダ台座部644の上下を連通するスライダ連通孔645とを主に備えている。
【0144】
スライダ外周壁641の内径は、第1及び第2供給スプリング630,650のスプリング底部631,651の外径と略同等に形成されると共に、そのスライダ外周壁641からスライダ突出壁642a,642bが軸心O1方向それぞれに突出して形成されているので、第1及び第2供給スプリング630,650が配設された場合には、第1及び第2スプリング630,650の軸心O1と直交する方向への移動が規制される。よって、第1及び第2スプリング630,650は、軸心O1方向に確実に弾性変形する。
【0145】
スライダ緩挿部643は、供給スライダ640の軸心O1方向に延在するように形成されている(スライダ外周壁641とスライダ突起部642に亘って形成されている)ので、バルブガイド溝623(図14参照)内に緩挿されると、供給スライダ640の軸心O1方向の移動がスムーズに行われると共に、軸心O1方向と直交する方向へのずれを防止することができる。
【0146】
図17は、弁座660を示した図であり、図17(a)は、弁座660の側面を示した図であり、図17(b)は、弁座660の平面を示した図であり、図17(c)は、弁座660の底面を示した図であり、図17(d)は、図17(b)のXVIId−XVIId線における弁座660の断面図である。
【0147】
図17(a)に示すように、弁座660は、その弁座660の底面を形成すると共に、第2供給スプリング650のスプリング上部632と当接する弁座底部661と、その弁座底部661の上面(図17(a)上側)に配置された弁座受け部662とを備えて構成されている。弁座受け部662は、弁座660の中心へ向かうほど下降傾斜した弁座傾斜面662aを備えており、その弁座傾斜面662aにより後述する逆止弁670が受けられる。
【0148】
図17(b)に示すように、弁座受け部662は、弁座660の周方向に所定の等間隔で6個形成されている。また、6個の弁座受け部662のうち3個の弁座受け部662には、弁座660の表裏を貫通する第1弁座貫通孔662bが形成されている。この第1弁座貫通孔662bは、弁座受け部662の弁座傾斜面662a以外の部分(弁座受け部662の水平部分)に形成されている。よって、逆止弁670を受ける部分とは異なる部分に第1弁座貫通孔662bが形成されているので、インクの流路が塞がれることを防止できる。
【0149】
また、弁座660の弁座受け部662の間には、弁座底部661を貫通する第2弁座貫通孔663が形成されている。第2弁座貫通孔663は、図17(b)において、インク供給機構500(図10参照)の軸心O1を通る中心線(図17に示す中心線Q)を基準して左右対称に6個形成されている。この第2弁座貫通孔663は、インクの流れるインク流路となる。
【0150】
図17(c)に示すように、弁座底部661の底面には、各第2弁座貫通孔663を連通する凹状の弁座連通溝664が形成されている。この弁座連通溝664は、弁座底部661の底面において、第2弁座貫通孔663同士を略直線状に連通している。よって、弁座底部661には、軸心O1において交差する3本の弁座連通溝664が形成される。また、弁座底部661の底面には、その底面から突出した一対の弁座突出部665が形成されている。この弁座突出部665には、第2供給スプリングのスプリング上部652が収納され、第2スプリング650のスプリング上部652の外周面と当接することで、第2供給スプリング650の軸心O1と直交する方向への移動が規制される。
【0151】
図17(d)に示すように、弁座受け部662の弁座傾斜面662aと第2弁座貫通孔663との間には、軸心O1方向に隙間が形成されている。よって、逆止弁670が弁座傾斜面662aに支持された場合であっても、インクの流路が確保される。また、第2供給スプリング650のスプリング上部632の端面が第2弁座貫通孔663の底面に当接した場合であっても、第2弁座貫通孔663が弁座突出部665の仮想円周(図17(c)仮想線R)より外側に位置しているので、弁座連通溝664によりインク流路が確保される。また、弁座連通溝664が全ての第2弁座貫通孔663と連通しているので、弁座突出部665に囲まれた第2弁座貫通孔663があっても、インク流路は確実に確保される。
【0152】
図18は、逆止弁670を示した図であり、図18(a)は、逆止弁670の側面を示した図であり、図18(b)は、逆止弁670の平面を示した図であり、図18(c)は、逆止弁670の底面を示した図であり、図18(c)は、図18(a)のXVIIId−XVIIId線における逆止弁670の断面図である。
【0153】
逆止弁670は、側面視(図18(a)紙面垂直方向視)において略傘形状に形成されており、傘部671と軸部672とで構成されている。傘部671は、カバー680(図19参照)と当接することでインクの流路を塞ぐものであり、図18(b)及び図18(d)に示すように、軸部672と連結される連結部671aと、その連結部671aから外周方向に略均等に延びると共に薄肉状に形成された羽根部671bとを備えて構成されている。よって、カバー680と当接する場合には、薄肉状に形成された羽根部671bが弾性変形しつつカバー680に密着するので、カバー680と逆止弁670との間のインク流路の連通を確実に遮断することができる。
【0154】
また、図18(a)に示すように、傘部671の下部表面は、湾曲して形成されており、弁座660の弁座受け部662(図17参照)により支えられるので、傘部671が弁座660の弁座受け部662に支えられている状態では、インクの流路が開放された状態となり、逆止弁670の傘部671がカバー680と当接した状態では、インクの流路が閉塞された状態となる。
【0155】
また、軸部672は、後述しるカバー680の第2カバー連通孔684(図19参照)に挿通される部分である。その軸部672は、カバー680に取り付けられた状態でカバー680近傍に位置し、略球状に形成された球部672aを有している。この球部672aは、カバー680の第2カバー連通孔684の直径より大きな直径に形成され、逆止弁670(図17参照)がカバー680に一旦取り付けられた後に、逆止弁670が抜け落ちることを防止している。よって、インクカートリッジ1の製作時に逆止弁670が紛失することを低減することができると共に、作業性の向上が図れる。
【0156】
図19は、カバー680を示した図であり、図19(a)は、カバー680の側面を示した図であり、図19(b)は、カバー680の平面を示した図であり、図19(c)は、カバー680の底面を示した図であり、図19(d)は、図19(b)のXIXd−XIXd線におけるカバー680の断面図である。
【0157】
カバー680は、下面側(弁座660(図17参照)側)が開口した略円筒状に形成されている。カバー680は、その外周を形成するカバー外周壁681と、カバー680の上面(図19(a)上側)を形成するカバー上部682とを備え、下面側が開口して形成されている。カバー680は、下面(図19(a)下側)の開口に弁座660が嵌合され、弁座660とカバー680との間に逆止弁670が収納される。即ち、カバー680と弁座660とによって逆止弁670を収納する空間が形成される。
【0158】
図19(b)又は図19(c)に示すように、カバー上部682には、カバー680の表裏を貫通する第1カバー貫通孔683が、軸心O1に対して周方向に6個形成されている。この第1カバー貫通孔683がインクが流れる流路となり、逆止弁670の傘部671(図17参照)がカバー上部682に当接することで、第1カバー貫通孔683が塞がれて、インク流路が塞がれる。
【0159】
また、カバー上部682の中央(インク供給機構500の軸心O1を通る位置)には、逆止弁670の軸部672が挿通される第2カバー貫通孔684が形成されている。この第2カバー貫通孔684に逆止弁670の軸部672が挿通されて、逆止弁670の組み付けが行われる。第2カバー貫通孔684は、逆止弁670が挿通された状態であっても、その内周面の一部にインクの流路が形成される。しかし、逆止弁670の傘部671がカバー上部682と当接すると、第1カバー貫通孔683の全体が閉塞されるので、中央に形成された第2カバー貫通孔684のインク流路も同時に閉塞される。
【0160】
図20は、大気キャップ700を示した図であり、図20(a)は、大気キャップ700の側面を示した図であり、図20(b)は、図20(a)の矢印XXb視における大気キャップ700の側面を示した図であり、図20(c)は、大気キャップ700の平面を示した図であり、図20(d)は、大気キャップ700の底面を示した図であり、図20(e)は、図20(c)のXXe−XXe線における大気キャップ700の断面図である。
【0161】
図20(a)に示すように、大気キャップ700は、その大気キャップ700の側壁を形成すると共に大気導入体117(図10参照)に固着される略筒状の大気固着部701と、大気キャップ700の底壁を形成する大気キャップ底壁702とを備えて構成されている。大気固着部701には、大気固着部701の下部(図20(a)下側)から上部近傍(図20(a)上側の端部近傍)に至る部分まで形成され、大気キャップ700が大気導入体117に固着される場合に、上述した大気導入体117の突起部117a,117bに係合される係合孔703a,703b(係合孔703bは図12(b)参照)が形成されている。
【0162】
図20(b)に示すように、大気固着部701には、係合孔703a,703bが形成された位置から、大気導入機構510の軸心O2に対して略90度移動した位置に形成され、大気固着部701の上端部から下部近傍に亘って切りかかれた大気キャップ切欠部704a,704b(大気キャップ切欠部704bは図示せず)が形成されている。
【0163】
なお、図20(c)の平面図および図20(d)の底面図に示すように、大気キャップ底壁702の略中心位置には、後述する大気ジョイント710のジョイントスカート部714(図21参照)と大気バルブ720のバルブ開放部721a(図22参照)が挿通される大気キャップ挿通孔705が形成されている。なお、大気キャップ底壁702の内面と大気固着部701の内周面とに、大気ジョイント710(図21参照)が当接して収納される。
【0164】
なお、大気キャップ700を大気導入体117に取り付ける場合には、供給キャップ600と同様に、大気導入体117の突起部117a,117bが外周方向に突起しているので、大気キャップ700が外周方向に拡径しながら取り付けられる。よって、大気キャップ700を取り付ける場合に、強い圧力をかけることなく行えると共に、大気キャップ700の破損を低減しつつ装着効率を向上することができる。
【0165】
図21は、大気ジョイント710を示した図であり、図21(a)は、大気ジョイント710の側面を示した図であり、図21(b)は、大気ジョイント710の平面を示した図であり、図21(c)は、大気ジョイント710の底面を示した図であり、図21(d)は、図21(b)のXXId−XXId線における大気ジョイント710の断面図である。
【0166】
図21(a)に示すように、大気ジョイント710は、側面視(図21(a)紙面垂直方向視)において4段に形成されている。下方(図21(a)下側)から2段目に示されている部分は、大気キャップ700の大気固着部701(図20参照)の内周面と大気キャップ底壁702とに当接する部分であり、大気ジョイント710の外周部を形成するジョイント外周部711である。そのジョイント外周部711の上段に示された部分は、大気導入体117(図10参照)の内部に配設されると共に、大気ジョイント710の内周部を形成するジョイント内周部712であり、図21(a)には、ジョイント内周部712の上部が図示されている。さらに、ジョイント内周部712の上段に示された部分は、大気バルブ720と当接するジョイント当接部713である。また、最下段に示された部分は、大気バルブ720のバルブ開放部721a(図22参照)の外面を覆うと共に、大気キャップ700から外方へ露出する部材であり、薄肉状に形成されたジョイントスカート部714である。
【0167】
図21(b)に示すように、ジョイント外周部711、ジョイント内周部712、ジョイント当接部713及びジョイントスカート部714の軸心は、大気導入機構510の軸心O2方向と同一軸心上に位置している。また、大気ジョイント710は、樹脂ゴム等の弾性材料によって構成されているので、薄肉状に形成されたジョイントスカート部714は、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000(図29参照)に装着される場合には、インクジェット記録装置1000側の端面と当接して弾性変形する。
【0168】
また、図21(d)に示すように、ジョイント内周部712の上面712a(大気バルブ720と接触する側の面)からは、ジョイント当接部713が突出している。ジョイント当接部713は、先端部713a(図21(d)上側端部)に向かうほど細く形成されており、その先端部713aが大気バルブ720の底面に当接して、大気の導入路を閉塞する。また、図21(d)に示すように、大気ジョイント710には、ジョイント内周部712の底面からジョイント当接部713の先端部713a(図21(d)上側から下側)まで貫通したジョイント通路715が形成されており、このジョイント通路715内を大気バルブ720のバルブ開放部721aが挿通される。
【0169】
図22は、大気バルブ720を示した図であり、図22(a)は、大気バルブ720の側面を示した図であり、図22(b)は、大気バルブ720の底面を示した図である。なお、大気バルブ720は、供給バルブ620に対して、バルブ底壁721の底面から突出すると共に、インクジェット記録装置1000(図29参照)側と当接して大気導入路を開放するバルブ開放部721aが追加された構成である。よって、バルブ底壁721、バルブ外周壁722、バルブ突起部722a、バルブガイド溝723、バルブ突出壁724、バルブ規制部725、バルブフック部726、大気導入路727(インク流路627に対応した部分)、バルブ受け部728及びバルブ内周壁729についての詳細な説明は省略する。また、大気バルブ720の側面図(図22(a))と底面図(図22(b))によって視認不可となる部分の図示も省略する。
【0170】
大気バルブ720は、バルブ底壁721の底面から突出したバルブ開放部721aを備えている。バルブ開放部721aは、大気導入機構510の軸心O2上に位置しており、略棒状に形成されている。また、バルブ開放部721aには、その外周面に下部(図22下側端面)からバルブ底壁721に亘って外周方向に突起した略半円状の凸部721bが形成されている。このバルブ開放部721aは、上述した大気ジョイント710のジョイント通路715(図21参照)内を通り、さらには、大気キャップ700(図20参照)の外部に一部が露出される。インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000(図29参照)に装着される場合には、バルブ開放部721aがインクジェット記録装置1000の端面と当接し、大気ジョイント710のジョイント当接部713(先端部713a)との当接が解除され、大気導入路が形成される。
【0171】
なお、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000に装着され、バルブ開放部721aが動作する場合には、大気ジョイント710のジョイントスカート部714もインクジェット記録装置1000の端面と当接し弾性変形し、大気導入路とジョイントスカート部714の外側との連通を遮断する。よって、インクジェット記録装置1000側から導入される大気をスムーズに導入することができる。また、ジョイントスカート部714が軸心O2に向かって弾性変形してバルブ開放部721aに当接したとしても、バルブ開放部721aの凸部721bにより、大気の導入路を確保することができる。よって、大気導入路が閉塞され、大気がインク貯留室111(図4参照)内に導入されないことを防止できる。
【0172】
次に、図23を参照して、インク供給体116及び大気導入体117にインク供給機構500及び大気導入機構510を組み付けた状態について説明する。図23は、インク供給体116及び大気導入体117にインク供給機構500及び大気導入機構510を組み付けた状態を示した部分的な断面図である。
【0173】
図23に示すように、インク供給機構500は、インク供給体116の内周面800内に挿入されて取り付けられており、大気導入機構510は、大気導入体117の内周面810内に挿入されて取り付けられている。
【0174】
まず、インク供給体116に取り付けられたインク供給機構500について説明する。インク供給体116の内周面800には、供給路形成部420の第1供給連通孔421側に、内周面800の内側方向に突出した突出壁801が形成され、その突出壁801は、カバー680を収納可能な階段状に形成されている。その突出壁801の階段状に形成された段差面801aにカバー680が当接するように内挿され、インク供給機構500の第1供給連通孔421側の位置が定められる。
【0175】
カバー680の第2カバー貫通孔684には、逆止弁670の軸部672が挿通され、その逆止弁670をカバー680内に収納するように弁座660が配置されている。その弁座660の底面側(図23左側)には、第2供給スプリング650が配置され、その第2供給スプリング650を収納するように供給スライダ640が配置されている。供給スライダ640の第2供給スプリング650の反対側には、第1供給スプリング630が収納され、供給スライダ640と供給バルブ620との間に第1供給スプリング630が配置されている。また、供給バルブ620の底面と当接するように供給ジョイント610が配置され、その供給ジョイント610の底面と当接するように供給キャップ600がインク供給体116の外側に固着される。供給キャップ600は、インク供給体116の突起部116a,116bと係合して固着されるので、インク供給機構500の外側の位置が定められる。従って、供給キャップ600とインク供給体116の内周面800の段差面801aとにより、インク供給機構500の軸心O1方向の位置決めがなされる。
【0176】
また、インク供給体116の内周面800の内径は、供給バルブ620の外径より若干大きく形成されており、インク供給体116内部で供給バルブ620の軸心O1方向への動作がスムーズに行われるよう構成されている。上述したように供給バルブ620の外周面には、4つのバルブ突起部622aが形成され、内周面800との当接面積が小さくなるよう構成されている。よって、供給バルブ620が軸心O1に対して斜め方向に動作して内周面800に当接したとしても、供給バルブ620が動作不可となることを防止できる。なお、供給バルブ620と内周面800との間には隙間が形成されてるので、インク供給機構500の内部を通るインク流路と、供給バルブ620の外側を通るインク流路とが形成される。よって、インク供給体116の内周面800は、インク流路室を形成する空間である。
【0177】
上述したように、スライダ台座部644は、第1供給スプリング630と第2スプリング部材のスプリング底部631によって挟持された状態となっている。また、スプリング台座部644の第2供給スプリング650のスプリング底部631との当接側では、供給バルブ620の2つのバルブフック部626により係合され、軸心O1方向への移動が規制されている。供給バルブ620と供給スライダ640との間に形成される空間は、第1供給スプリング630の軸心O1方向の長さより短くなっており、そのため、第1供給スプリング630は、インク供給体116に取り付けられた状態で既に撓み変形している。
【0178】
次に、大気導入体117に取り付けられた大気導入機構510について説明する。大気導入体117の内周面810は、大気導入路形成部430の第1大気連通室431側の端面に、大気導入機構510方向(図23左方向)に突起した突起部811が設けられている。この突起部811は、一対の板状部材で構成され、第2大気スプリング750のスプリング上部752の端面と当接する。よって、突起部811と第2大気スプリング750のスプリング上部752との間に大気導入路が形成される。また、突起部811に第2大気スプリング750が当接することで、大気導入機構510の第1大気連通孔434側の位置が定められる。
【0179】
大気導入機構510は、インク供給機構500側と同様に、第2大気スプリング750を収納するように大気スライダ740が配置され、その大気スライダ740の第2大気スプリング750の反対側には、第1大気スプリング730が収納され、大気スライダ740と大気バルブ720との間に第1大気スプリング730が配置されている。また、大気バルブ720の底面と当接するように大気ジョイント710が配置され、その大気ジョイント710のジョイントスカート部714より外周側の底面と当接するように大気キャップ700が大気導入体117の外側に固着される。大気キャップ700は、大気導入体117の突起部117a,117bと係合して固着されるので、大気導入機構510の外側の位置が定められる。従って、大気キャップ700と大気導入体117の内周面810の突起部811とにより、大気導入機構510の軸心O2方向の位置決めがなされる。
【0180】
なお、大気バルブ720と大気スライダ740との間に形成される空間は、第1大気スプリング730の軸心O2方向の長さより短くなるので、インク供給機構500と同様に、第1大気スプリング730は、大気導入体117に組み付けられた状態で既に撓み変形している。
【0181】
次に、図24から図28を参照して、インクカートリッジ1の製造工程について説明する。図24は、フィルム160が溶着される前の製造工程を説明する図である。図25は、フィルム160の溶着工程について説明する図であり、図25(a)は、フィルム160のフレーム部110への溶着面を説明する図であり、図25(b)は、フィルム160をフレーム部110に溶着する溶着工程について説明する図である。図26は、フィルム160の溶着後に行われる製造工程を説明する図であり、図26(a)は、インク供給機構500及び大気導入機構510をフレーム部110に取り付ける取付工程について説明する図であり、図26(b)は、減圧工程について説明する図であり、図26(c)は、インクの分注工程について説明する図である。図27は、ケース200の組付工程について説明する図であり、図27(a)は、ケース200をフレーム部110を挟持する工程について説明する図であり、図27(b)は、ケース200を溶着する溶着工程について説明する図である。図28は、インクカートリッジ1の出荷前に行われる製造工程について説明する図であり、図28(a)は、プロテクタ300を取り付ける工程について説明する図であり、図28(b)は、インクカートリッジ1を包装袋930で包装する工程について説明する図である。
【0182】
図24に示すように、インクカートリッジ1の製造は、まず、フレーム部110にセンサーアーム470を取り付ける。なお、フレーム部110及びセンサーアーム470は、前工程(成型工程)において、射出成形によりそれぞれ成形される。即ち、フレーム部110を射出成形する第1成型工程(準備工程)と、センサーアーム470を射出成形する第2成型工程(準備工程)とにより、それぞれ前もって成形される。
【0183】
センサーアーム470は、センサーアーム470の取付部472に設けられた取付軸472aを、フレーム部110の供給路形成部420近傍に設けられたアーム挟持部425に取り付けられる(センサーアーム470の取着工程、準備工程)。アーム挟持部425は、インク供給体116側とは反対側(図24上方)が開口している。即ち、アーム挟持部425の開口は、第2貯留室開口114側に開口している。よって、センサーアーム470の取り付けを、第1室111aと第2室111bが連通した範囲で行えるので、干渉物が少なくセンサーアーム470の取り付けを効率よく行うことができる。また、センサーアーム470は、アーム部473の遮蔽アーム部473cが検出部140の内側に収納されるように取り付けられる。
【0184】
センサーアーム470の取り付けが終わると、次に、インク分注栓520をインク分注部150の分注筒部451内に圧入する(インク分注栓520の圧入工程、準備工程)。インク分注栓520は、インク分注栓520の外側端面520aが、フレーム部110の外面と略同一平面上になるように圧入し、分注筒部451の底部451bと当接する位置までは圧入しない。これは、上述したように、分注路形成部450の第1分注連通孔452が分注筒部451の側面に形成されているためであり、インク分注栓520を分注筒部451の奧まで圧入すると、第1分注連通孔452が閉塞されてしまい、インクの分注ができないからである。
【0185】
図25(a)に示すように、センサーアーム470及びインク分注栓520の取り付けが終わると、次にフィルム160の溶着を行う(フィルム160の固着工程)。フィルム160のフレーム部110への溶着は、第1開口112aと第2開口112bとの両面の開口を覆うように行われる。即ち、第1開口112aにフィルム160を溶着する第1固着工程(準備工程)と、第2開口112bにフィルム160を溶着する第2固着工程との2回の固着工程により、フィルム160がフレーム部110の両面に溶着される。
【0186】
また、図25(b)に示すように、フィルム160は、フレーム部110の外形より大きくカットされ、フレーム部110を覆うように設置される。この際、フレーム部110側から吸引装置(図示せず)でフィルム160を吸引することで、皺なくフィルム160が第1開口112a及び第2開口112b上に配置される。その後、フィルム160の上方から第1及び第2開口112a,112bの外周部分(外周溶着部400a,400b)を覆うよう超音波装着装置(図示せず)の超音波溶着面900が設置され、フィルム160がフレーム部110に溶着される。なお、フィルム160の各溶着部への溶着は、図26(a)の黒く塗りつぶされた部分(外周溶着部400a,400b及び内周溶着部411a〜417a,411b〜417b)が溶着される。
【0187】
フレーム部110には、外周溶着部400a,400bの内周側に複数の内周溶着部411a〜417a,411b〜417bが拡散して形成されているので、その全ての溶着部に対応して超音波溶着を行うと、超音波溶着面900の構造が複雑になり、製作コストが高くなってしまう。しかし、本実施例では、超音波溶着装置の超音波溶着面900が全ての溶着部(外周溶着部と内周溶着部)を覆うよう構成されているので、フィルム160の溶着工程の製作コストが高くなることを低減できる。
【0188】
また、フィルム160は、ナイロン製のフィルムとポリエチレン製のフィルムとからなる2層式のフィルム(以下「ナイロンポリエチレン」と称す)で構成され、フレーム部110と接する側がポリエチレン製のフィルム層となっている。このナイロンポリエチレンは、液体を完全に遮断するがガス遮断性が小さいので、フィルム160により略密閉されたインク貯留室111と後述する包装袋930(図28(b)参照)との間で、僅かに気体の行き来が可能になっている。よって、インク貯留室111内のインク内に存在する気体が、徐々にフィルム160を通り内包体930とケース200との間に形成される空間へ移動できるので、インク内に気泡が発生することを低減することができる。従って、インク内の気泡による印刷の品質低下の発生を防止することができる。なお、フィルム160は、強度を保てると共にガス遮断性の小さいものであれば、如何なる材質で構成されるものとしても良い。例えば、ナイロン製のフィルムとポリプロピレン製のフィルムとを2層に形成したフィルムや、ナイロンとポリエチレン又はナイロンとポリプロピレンとを混合して成形したフィルムなどが挙げられる。
【0189】
また、フレーム部110は、ナイロン性の樹脂により形成されており、フィルム160のフレーム部110側のフィルムと同系統の材質で構成されている。フィルム160とフレーム部110とを同材料で構成することにより、超音波溶着時にフィルム160と溶着部との両者が溶融して確実に溶着することができる。本実施例では、フィルム160は、2層構造になっている。ナイロン製のフィルムは、ポリエチレン製のフィルムに比べると、強度の面で優れるものの溶融点が高いため溶着の作業性の面では劣っている。そこで、フィルム160をナイロン製とポリエチレン製の2層構造にすることで、強度を確保するとともに、ポリエチレン製の層をフレーム部110との溶着層として、低い加熱温度での溶着を可能として溶着作業性を確保している。しかも、ナイロン製の層は溶着作業の際に溶融しないので、溶着部分近傍のフィルムの厚みの変化が少なくなり、溶着部分近傍のフィルムの強度も保つことができる。
【0190】
図26(a)に示すように、フィルム160の溶着が終わると、次に、インク供給機構500と大気導入機構510のフレーム部110への取り付けが行われる。インク供給体116にインク供給機構500が取り付けられ(インク供給機構500の取付工程、準備工程)、大気導入体117に大気導入機構510が取り付けられる(大気導入機構500の取付工程、準備工程)。インク供給機構500の取り付け(取付工程)は、まず、カバー680、逆止弁670及び弁座660を一体としたものをインク供給体116内部(段差面801aと当接する位置)に内挿する。この際、逆止弁670の先端が第1供給連通孔421(図23参照)を挿通し、供給隔壁422により囲まれた空間内に突出するよう取り付けを行う。その後、供給キャップ600内に供給ジョイント610、供給バルブ620、第1供給スプリング630、供給スライダ640、第2供給スプリング650を一体としたものを、インク供給体116の内周面800内に内挿すると共に、供給キャップ600をインク供給体116の外周面に固着する。この際、供給キャップ600がインク供給体116方向に押圧され、供給キャップ600の係合孔603a,603bが、インク供給体116の突起部116a,116bに係合される。供給ジョイント610は、ジョイント内周部612がインク供給体116の内周面800内に圧入され、ジョイント外周部611がインク供給体116と供給キャップ600との間で挟持される。供給キャップ600のインク供給体116への取付が終わると、インク供給機構500の取り付けが終了し、インク供給部120が構成される。
【0191】
また、大気導入機構510の大気導入体117への取り付け(取付工程)は、インク供給機構500のインク供給体116への取り付けと同様に、大気キャップ700に大気ジョイント710、大気バルブ720、第1大気スプリング730、大気スライダ740、第2大気スプリング750とを一体としたものを、大気導入体117の内周面810内に内挿すると共に、大気キャップ700を大気導入体117の外周面に固着することで行われる。この際、大気キャップ700が大気導入体117側に押圧され、大気キャップ700の嵌合孔703a,703bが、大気導入体117の突起部117a,117bに嵌合される。大気ジョイント710は、ジョイント内周部712が大気導入体117の内周面810内に圧入され、ジョイント外周部711が大気導入体117と大気キャップ700との間で挟持される。大気キャップ700の大気導入体117への取付が終わると、大気導入機構510の取り付けが終了し、大気導入部130が構成される。
【0192】
図26(b)に示すように、インク供給機構500及び大気導入機構510のインク供給体116及び大気導入体117への取り付け(各取付工程)が終わると、フレーム部110(インク貯留室111)内を減圧する減圧工程が行われる。本実施例では、フレーム部110内の減圧は、インク供給部120側から行われる。フレーム部110内の減圧は、まず、減圧装置910の吸引管911をインク供給機構500の供給ジョイント610を挿通させて供給バルブ620を押圧し、インク流路を開放させる。その後、吸引ポンプ(P1)912を駆動してフレーム部110内の大気を吸引する。減圧装置910によりフレーム部110内の大気が吸引され、所定の圧力(少なくとも大気圧より低い圧力)となったら、吸引ポンプ912が停止され、吸引管911をインク供給部120から抜く。なお、吸引管911がインク供給部120から抜かれると、第1及び第2供給スプリング630,650の弾性力により、供給バルブ620が供給ジョイント610のジョイント当接部613と当接し、インクの流路が閉塞されるので、減圧した状態が保たれる。
【0193】
図26(c)に示すように、減圧工程によりフレーム部110内の減圧が終わると、インク分注針920をインク分注栓520に差し、フレーム部110(インク貯留室111)内にインクを分注する(インク分注工程)。インク貯留室111内は減圧されているので、インクは、勢いよくインク貯留室111内に分注され、所定量のインクが分注されると、分注針920が抜かれてインクの分注工程が終了する。インクが分注された後のインク貯留室111内の気圧p1(第1の圧力)となる。また、所定量のインクとは、図26(c)に示すように、大気連通路形成部430の第2大気連通孔435及び第3大気連通孔436よりインク液面Iが下方となる量である。よって、インクを分注する際に、インクが大気接続路433に侵入することを低減することができる。なお、インク貯留室111内に隙間なくインクを分注しないのは、上述したように、フィルム160の破損や変形を防止するためである。また、図26(c)に示した、インクの液面Iより下方がインクが貯留されるインク空間であり、インクの液面Iより上方の空間と大気連通路形成部430を含む空間とが大気連通空間(減圧空間)であるが、インク空間および大気連通空間は、インクカートリッジ1が置かれた状態およびインク残量に応じて形状および大きさが変化する。
【0194】
なお、減圧装置910によりインク貯留室111内を減圧した状態でインクの分注を行うので、インクの分注が終了した後であっても、インク貯留室111内の気圧が減圧された状態(気圧p1)となる。そのため、後減圧工程を必要としない場合もある。後減圧工程を行わなければ、製作工程を簡略化することができる。しかし、インクの分注が行われた後のインク貯留室111内の気圧p1は、必ずしも所定範囲内にあるとは限らないので、所定範囲内の気圧とするために(所定範囲内の気圧であることを確認するために)、本実施例では、後減圧工程を行う。
【0195】
ここで、図示しないが、インクの分注が終了した後に行われる後減圧工程について説明する。後減圧工程は、インク分注栓520に差されたインク分注針920を利用して行われる。即ち、インク分注針920には、インクを供給する供給装置(図示せず)とフレーム部110内の大気を吸引して減圧をする減圧装置(図示せず)とが接続されており、インクの分注が終了した時点で、流路が切り替えられて減圧装置による減圧が開始される。後減圧が行われた後のインク貯留室111内の気圧p3(第3の圧力)は、インクの分注後のインク貯留室111内の気圧p1より低い気圧となる。なお、後減圧を行うための減圧針(図示せず)をインク分注針920とは別に設け、インク分注針920を抜いた後に減圧針をさして減圧を行うよう構成しても良い。
【0196】
また、図7に示したように、分注路形成部450は、第2分注連通孔454の開口位置がインク液面Iより上方(図7(a)上方)に位置しているので、減圧装置により後減圧を行ったとしても、インクが分注路を伝わって外部に吸引されることがない。よって、一旦分注したインク量が後減圧をすることにより変化することがなく、所定量のインクを確実に分注することができる。
【0197】
なお、図示しないが、インクの分注(又は後減圧)が終わると、インク分注栓520が分注筒部451の底部451b(インク貯留室111側の端面)に当接するまで圧入される。よって、インク分注栓520が分注筒部451の底部451bまで圧入された後は、第1分注連通孔452がインク分注栓520の外周面により閉塞されるので、分注針を差したとしてもインクの分注が行われない。即ち、インクカートリッジ1の製作工程において、分注工程が2回行われることを防止し、不良品の発生を防止することができる。
【0198】
図27(a)に示すように、インクの分注(又は後減圧)が終わると、インク貯留体110の製造が完了するので、その後ケース200の組み立てが行われる(ケース200の組立工程)。なお、ケース200(第1及び第2ケース部材210,220)は、射出成型により成型され、予め製作されている(第3成型工程)。
【0199】
カバー200のインク貯留体110への組み立ては、上述したように、フレーム部100の外周部分に形成された3つの貫通孔460a〜460c(貫通孔460b,460cは図4参照)に、第1ケース部材210の棒部材215a〜215cを挿通させ、第1ケース部材210にインク貯留体110を組み付ける。この際、ケース切欠部211,212に、インク供給部120(供給キャップ600)、大気導入部130(大気キャップ700)がそれぞれ嵌め込まれると共に、当接溝211a,212aにインク供給部120の外壁(供給キャップ600の外周面)と大気導入部130の外壁(大気キャップ700の外周面)とが当接する。その後、第2ケース部材220のケース嵌合孔部225a〜225c(図示せず)が、第1ケース部材210の棒部材215a〜215cと嵌合するように、第2ケース部材220を取り付ける。この際、第2ケース部材220のケース切欠部221,222にインク供給部120(供給キャップ600)、大気導入部130(大気キャップ700)がそれぞれ嵌め込まれると共に、当接溝221a,222aにインク供給部120の外壁(供給キャップ600の外周面)と大気導入部130の外壁(大気キャップ700の外周面)とが当接する。
【0200】
図27(b)に示すように、第1及び第2ケース210,220の組み立て(組立工程)が終わると、第1及び第2ケース部材210,220を互いに溶着する(ケース200の溶着工程)。第1及び第2ケース部材210,220の溶着は、第1ケース部材210の第1ケース溶着部216と第2ケース部材220の第1ケース溶着部226とが溶着されると共に、第1ケース部材210の第2ケース溶着部217と第2ケース部材220の第2ケース溶着部227とが溶着される(図27(b)の斜線部分が溶着される)。なお、本実施例では、ケース200の溶着は、第1及び第2ケース溶着部226,227全体を溶着するものとしたが、数カ所を部分的に溶着しても良い。即ち、ケース200が搬送中に剥がれない、又は、人為的な行為により簡単に剥がれないように溶着するものであれば、溶着範囲や溶着方法はどのような範囲や方法としても良い。
【0201】
なお、本実施例では、インク貯留体100内にインクを分注した後に第1及び第2ケース部材210,220を組み立て、その後、第1及び第2ケース部材210,220を溶着するので、超音波溶着による振動がインクにより吸収される。よって、ケース200を溶着するための振動が伝わり、フレーム部110の溶着部やフィルム160が破損したり、フィルム160が剥がれてしまうことを低減できる。また、第1及び第2ケース部材210,220の溶着部分を部分的に行う場合には、超音波溶着による振動の発生が少なくなるので、各部品の破損やフィルム160の剥がれをさらに低減することができる。
【0202】
また、図27(b)に示すように、ケース突出部214a,224a(ケース突出部214aは図示せず)と、ケース突出部214b,224b(ケース突出部214bは図示せず)とは、インク供給部120及び大気導入部130より外方へ突出している。よって、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1に装着する際に、インクカートリッジ1を落としたとしても、ケース突出部214a,214b,224a,224bが地面と衝突するので、インク供給部120及び大気導入部130が破損することを防止することができる。さらに、大気導入路が開放されたり、インク供給路が開放されることも防止できるので、インクが漏れ出すことを防止することができる。
【0203】
図28(a)に示すように、ケース200の溶着工程が終わると、プロテクタ300をケース200に取り付ける(プロテクタ300の取付工程)。このプロテクタ300は、インクジェット記録装置1000(図29参照)にインクカートリッジ1が取り付けられる場合には取り外されるので、着脱自在に構成されている。上述したように、第1及び第2ケース部材210,220のケース突出切欠部214a,224a(図2参照)により形成される貫通孔と、第1及び第2ケース部材210,220のケース突出切欠部214b,224bにより形成される貫通孔とに、プロテクタ300の突起部330a1,330b1が嵌合されることで、プロテクタ300のケース200への取り付けが行われる。なお、プロテクタ300の第2プロテクタ嵌合部330a,330bは、互いに離れる方向に弾性変形することで、プロテクタ300の着脱を容易に行うことができる。
【0204】
図28(b)に示すように、プロテクタ300が取り付け(取付工程)が終わると、インクカートリッジ1を出荷するために、インクカートリッジ1を包装袋930内部に収容する(収容工程)。その後、包装袋930内を減圧装置940により減圧する(包装袋930の包装空間減圧工程)。包装袋930は、一端側(図28(b)左手前側の端部)が開放された袋体であり、包装工程では、インクカートリッジ1を内包した状態で、開口931を残し他の開放された部分を超音波溶着する。その開口931から、減圧装置940の吸引管941を挿通して、吸引ポンプ(P2)942を駆動することで、包装袋930内の大気を吸引して減圧する。この減圧による包装袋930の気圧は、大気圧より低い気圧となるが、インク貯留室111内の減圧された気圧p3(又は後減圧工程を行わない場合には気圧p1)より低い気圧p2(第2の圧力)となるよう減圧される。減圧装置940による減圧が終わると、吸引管941を抜いて、開口931を溶着して、インクカートリッジ1が出荷できる状態となる。なお、気圧p1〜p3の関係は、p2<p3<p1の関係にある。
【0205】
包装空間減圧工程によって、包装袋930内をインク貯留室111内の気圧より低い気圧とすることで、インクカートリッジ1のフィルム160は、包装袋930方向に撓み変形可能となる。包装袋930内の気圧がインク貯留室111内の気圧より高いと、インクカートリッジ1が長期間使用されずに放置された場合、インク貯留室111内が減圧された状態でフィルム160が硬くなり固まったり破損してしまうことがある。フィルム160が固まってしまうと、インク貯留室116の形状が変化すると共に気圧が不均一となるので、正確なインク供給をできない。また、フィルム160が破損するとインク貯留室111内のインクがインクカートリッジ1外部に流出してしまう。しかし、本実施例では、包装袋930内をインク貯留室111内の気圧より低い気圧となるよう減圧するので、フィルム160が包装袋930方向に変形可能(復帰可能)である。よって、長期間使用されない場合でも、フィルム160が固まってインクを正確に供給できなくなることを低減できると共に、フィルム160の破損を防止することができる。
【0206】
また、本実施例では、プロテクタ300をケース200に取り付けた状態で、インクカートリッジ1を包装袋930で包装して減圧するので、包装袋930が減圧により変形することに伴い直接大気導入部130(及びインク供給部120)に接触することがない。大気導入部130はバルブ開放部721aが外部に突出しているので、包装袋930が直接バルブ開放部721aに接触すると、バルブ開放部721aが動作して大気導入路が開放されてしまう場合がある。大気導入路が開放されると、インク貯留室111内のインクが漏れ出してしまう。また、大気導入部130及びインク供給部120が包装袋930の変形に伴い破損してしまう場合もある。しかし、本実施例では、プロテクタ300とケース200に取り付けるので、大気導入部130及びインク供給部120の破損を防止できると共に、大気導入路が開放されることを防止することができる。
【0207】
以上、説明したように、インクカートリッジ1は、フレーム部110のインク貯留室111内にインクを分注した後に、インク貯留体100にケース200を被せて溶着することで製作される。従来のインクカートリッジには、インク貯留体にケースを被せた後にケース外部からインクを分注するものもあった。この従来のインクカートリッジでは、インクの貯留量やインク色に応じて、それぞれフレームとケースとを用意する必要があった。しかし、本実施例では、インク貯留体100のインク貯留室111内にインクを分注した後にケース200を被せるので、インク貯留体100を共通部品化することができる。即ち、ケースの形状が異なる場合であっても、インク貯留体100を共通化して使用することができる。その結果、インクカートリッジ1の製作コストを低減することができる。
【0208】
また、インクカートリッジ1は、インク分注部150(インク分注栓520)がケース200によって外部から目視不可能となり、完全に隠蔽されているので、ユーザが誤ってインク分注栓520を取り外し、インクを外部に飛び散らすといった不具合を防止することができる。
【0209】
次に、図29及び図30を参照して、インクカートリッジ1のインクジェット記録装置1000への着脱方法について説明する。図29は、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1000へ装着する方法を示した図である。図30は、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1000から脱着する方法を示した図である。なお、図29及び図30は、説明の便宜上、インクジェット記録装置1000側を断面図で示し、インクカートリッジ1を側面図で示す。
【0210】
インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1000に取り付ける場合には、まず、包装袋930を破り、包装袋930内からインクカートリッジ1を取り出す。その後、ケース200からプロテクタ300を取り外した状態で行われる。
【0211】
まず、インクジェット記録装置1000のインクカートリッジ1の装着部について説明する。
【0212】
図29(a)に示すように、インクジェット記録装置1000側の装着部1010は、インクカートリッジ1の装着部1010から略垂直方向(図29左方向)に突出し、ケース200の係止部217a,227bと係止する係止棒1011と、ケース200の第1ケース溶着部216,226を下方から支持すると共に、その第1ケース溶着部216,226の形状に応じて凹状に形成された支持部1012とを備えている。係止棒1011には、支持部1012側に突起し、係止部217a,227aと略同形状に形成された凸部1011aが形成されている。
【0213】
装着部1010のインクカートリッジ1の装着面1013には、インク残量検出センサ1014が配設されている。インク残量検出センサ1014は、略コ字状に形成されており、コ字状の開放された一方の端部が光を発光する発光部1014aであり、他方の端部が光を受光する受光部1014b(図示せず)である。その発光部1014aと受光部1014bが、ケース切欠部213,223と検出部140により形成される貫通孔にそれぞれ挿通されるよう、装着面1013から突出するよう取り付けられている。なお、インク残量検出センサ1014は、発光部1014aから発光された光を受光部1014bが受光した場合に、インクジェット記録装置1000に設けられた制御基板(図示せず)に信号を出力せずに(又は出力し)、発光部1014aから発光された光が遮断され受光部1014bが受光できない場合に、制御基板に信号を出力する(又は出力しない)よう構成されている。
【0214】
また、当接面1013のインク供給部120に対応する側(図29(a)下側)には、インク抽出管1015が突出して設けられる一方、当接面1013の大気導入部130に対応する側(図29(a)上側)は、その当接面1013が平面に形成されている。インク抽出管1015には、インク流路1013aが連接されており、そのインク流路1013aを通り、図示しない吐出口へインクが供給される。また、大気導入部130側の当接面1013には、大気導入路1013bが形成されており、その大気導入路1013bを通り、インクカートリッジ1(インク貯留室111)内に大気が導入される。
【0215】
また、当接面1013の両側(図29(a)の係止棒1011と支持部1012との間における当接面1013の両側端部)には、ケース200のケース突出部214a,224a及びケース突出部214b,224bとが緩挿され、そのケース突出部214a,224a及びケース突出部214b,224bの外形状に対応した凹部1016a,1016bが形成されている。さらに、凹部1016bには、ケース200のケース嵌合溝214b2,224b2により形成される嵌合溝内に挿通して嵌合する嵌合棒1016b1が形成されている。インクカートリッジ1が装着される場合には、嵌合棒1016b1がケース嵌合溝214b2,224b2により形成される嵌合溝内に挿通される。即ち、ケース200のケース突出部214a,224aにより形成されるケース突出部と、ケース突出部214b,224bにより形成されるケース突出部との形状が異なると共に、インクジェット記録装置1000の凹部1016a,1016bの形状がそれぞれ異なるので、インクカートリッジ1を上下反対に装着する場合には、嵌合棒1016b1が邪魔となってインクカートリッジ1が装着されない。よって、インクカートリッジ1の誤装着を防止できるので、インク供給部120及び大気導入部130の破損や、インク残量検出センサ1014及びインク抽出管1015の破損を防止することができる。
【0216】
さらに、装着部1010には、支持部1012の先端側(図29(a)左側、インクカートリッジ1側の端部)に、ケース200の凹部216a,226aに入り込むと共に、係合部216b,226bと係合して回動する係合部材1017が備えられている。係合部材1017は、ケース200の係合部216b,226bと係合する係合端部1017aと、その係合端部1017aに連接され係合部材1017を軸支する軸支部1017bと、軸支部1017bと連接されケース200の装着部1010に対向する面の反対側面を覆う被覆部1017cとを備えている。軸支部1017bには、係合部材1017の支軸の軸心から外周方向に突起した凸部1017dが形成されており、その凸部1017dが、インクジェット記録装置1010の装着部1010に形成された凹部1018に係合することで、係合部材1017が固定される。
【0217】
図29(a)に示すように、インクカートリッジ1(プロテクタ300が取り外された状態)をインクジェット記録装置1000に装着する場合には、インクカートリッジ1をインク供給部120が下方で大気導入部130が上方となるよう装着する。これは、インク供給部120が下方に位置しないと、インクカートリッジ1(インク貯留室111)内のインクを効率良く使用できないからである。
【0218】
また、インクカートリッジ1は、インクジェット記録装置1000に装着された状態で、下方から上方に向かって、インク供給部120、検出部140、大気導入部130の順番になっており、さらに、インク供給部120、検出部140及び大気導入部130が1の端面に形成されている。よって、インク供給120、検出部140及び大気導入部130が1の端面に集中して設けられているので、インクジェット記録装置1000側に必要となるインク残量検出センサ1014、インク抽出管1015(インク流路1013a)、大気導入路1013bを一面に設けることができる。従って、インクカートリッジ1及びインクジェット記録装置1000の小規模化を図ることができる。
【0219】
また、下方から上方に向かって、インク供給部120、検出部140、大気導入部130の順番に設けられているので、インクの使い切りを良くすることができる。これは、大気導入部130は、大気をインク貯留室111内に導入するため、インク貯留室111内の大気がある空間(インク貯留空間とは異なる空間)側に形成するので、インクカートリッジの最上部に形成する必要がある。検出部140をインク供給部120より下方へ配置すると、インク供給部120より下方のインクが供給されずに、その分インクの使い切りが悪くなってしまう。よって、本実施例では、センサーアーム470を備え、インク残量の検出をアーム検出方式とすることで、下方から上方に向かって、インク供給部120、検出部140、大気導入部130となる構成とすることができる。その結果、インクの使い切りを良くすることができる。
【0220】
インクカートリッジ1の装着は、ケース200のケース突出部214a,224a(第1ケース溶着部216,226)が支持部1012に当接するように挿入し、第1ケース溶着部216,226が支持部1012上をスライドするよう押圧することで行われる。即ち、図29(a)に示すように、矢印E方向にインクカートリッジ1をスライドさせる。なお、上述したように、ケース突出部214a,224aには、傾斜面214a2,224a2が形成されているので、その傾斜面214a2,224a2によりインクカートリッジ1を支持部1012上にスムーズに挿入することができる。
【0221】
図29(b)に示すように、インクカートリッジ1が装着部1010方向(図29(b)左方)に押し込まれると、係止棒1011は、第2ケース溶着部217,227に押されて、支持部1012から離れる方向に弾性変形する。また、係合部材1017の係合端部1017aがケース200の凹部216a,226aに入り込み、その後、係合部216b,226bと当接する。さらに、インクカートリッジ1を押し込むと、係合部材1017が上方へ回動する(図29(b)矢印F方向)。
【0222】
図29(c)に示すように、図29(b)の状態からさらにインクカートリッジ1を押し込むと(又は係合部材1017を使用者が図29(b)の矢印F方向に回動させると)、係止棒1011の凸部1011aがケース200の係止部217a,227aに嵌り込み係合され、インクカートリッジ1を固定する。また、係合部材1017は、凸部1017dが凹部1018と係合し、係合部材1017によってもインクカートリッジ1が固定される。よって、インクカートリッジ1は、装着部1010に装着された状態で、印刷の振動などにより簡単に外れてしまうことが防止される。
【0223】
また、インクカートリッジ1は、係止棒1011と支持部1012とにより、上下方向の移動が規制されるので、インクカートリッジ1が斜めに挿入され、インク残量検出センサ1014及びインク抽出管1015が破損することを防止することができる。
【0224】
また、インクカートリッジ1が装着部1010に装着されると、インク抽出管1015がインク供給部120内部に挿入され、インク供給が可能な状態となり、大気導入部130のバルブ開放部721aが当接面1013と当接して大気が導入可能な状態となり、インク残量検出センサ1014がケース切欠部213,223と検出部140とにより形成される貫通孔に挿通され、インク残量を検出可能な状態となるが、詳細な説明については後述する。
【0225】
また、インクカートリッジ1が装着部1010に装着されると、インク残量検出センサ1014が、ケース切欠部213,223と検出部140とにより形成された貫通孔に挿通されるので、インク残量検出センサ1014の発光部1014a及び受光部1014bがケース200内に位置することになる。よって、インク残量検出センサ1014の破損を低減できると共に、埃や塵などが発光部1014a及び受光部1014bに付着して誤検出となることを低減することができる。
【0226】
次に、図30を参照して、インクカートリッジ1のインクジェット記録装置1000からの脱着方法について説明する。
【0227】
図30(a)に示すように、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1000から脱着する場合には、係合部材1017を矢印S方向に回動させる。係合部材1017を図20(a)の矢印S方向に回動すると、係合端部1017aがケース200の係合部216b,226bと当接する。
【0228】
図30(b)に示すように、さらに係合部材1017を矢印T方向に回動すると(図30(b)の状態まで回動すると)、インクカートリッジ1が当接面1013から離れる方向に引かれ、係止棒1011の凸部1011aがケース200の係止部217a,227aから外れ、係止棒1011が支持部1012から離れる方向に弾性変形する。この状態となると、インクカートリッジ1の装着部1010での固定が解除されるので、使用者がインクカートリッジ1を矢印U方向に引き出して、簡単に脱着することができる(図30(c)の状態)。
【0229】
ここで、図31を参照して、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000に装着された場合のインク供給機構500及び大気導入機構510の動作について説明する。図31は、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000に装着された状態を示した図である。なお、図31は、インク供給機構500及び大気導入機構510の動作を説明するための図であるので、ケース200や、インクジェット記録装置1000の係止棒1011及び支持部1012などは省略して図示してある。
【0230】
図31に示すように、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000に装着されると、インク残量検出センサ1014の発光部1014a及び受光部1014b(図示せず)が検出部140を挟み込む位置に配置される。検出部140は、半透明または透明な樹脂材料で構成されているので、インク残量検出センサ1014の発光部1014aから発光される光が検出部140を通過し、受光部1014bが光を受光することができる。上述したように、検出部140の内包部141には、センサーアーム470の遮蔽アーム部473cが配置されているので、このセンサーアーム470の動作によりインク残量を検出することができる。このセンサーアーム470の動作については後述する。
【0231】
インク供給機構500は、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000に装着されると、供給キャップ600の傾斜壁606dに囲まされた空間、供給キャップ600の挿通孔605、供給ジョイント600のインク流路615の順番にインク抽出管1015が挿通され、そのインク抽出管1015の先端が供給バルブ620のバルブ底壁621と当接して供給バルブ620が押される。その結果、供給バルブ620が供給ジョイント610のジョイント当接部613から離れてインクの流路が形成される。なお、インク抽出管1015は、インク流路1013aを介してインクジェット記録装置1000の吐出口(図示せず)と連通している。また、インク抽出管1015の先端には、インク流路を確保するための切欠1015aが形成されており、インク抽出管1015の先端が供給バルブ620のバルブ底壁621に当接したとしても、切欠1015aによりインク流路が確保される。
【0232】
ここで、供給バルブ620がインク抽出管1015に押される場合のインク供給機構500の動作について説明する。供給バルブ620(及び供給スライダ640)内に収納されている第1供給スプリング630は、上述したように、スプリング可撓部633が若干撓んでいる。一方、供給スライダ640の第1供給スプリング630とは反対側に配置された第2供給スプリング650のスプリング可撓部653に撓みは生じていない。これは、第1及び第2供給スプリング630,650の撓む順序を決めるためである。即ち、スプリング可撓部633が撓んでいる第1供給スプリング630の方が第2供給スプリング650よりも撓みやすくなるので、インク抽出管1015が挿通されると、第1供給スプリング630が先に撓み、その後、第2供給スプリング650が撓む。
【0233】
ここで、インク供給機構500の軸心O1方向の高さは、各部品毎に生産時の寸法誤差があるので、部品点数が多くなるほど寸法誤差が生じやすくなる。しかし、供給スライダ640がバルブ部材610のバルブフック部626に当接されているので、少なくとも第1供給スプリング630の寸法の誤差が関係なくなる。よって、インク供給機構500の寸法誤差も少なくなり、インク供給機構500の伸縮動作が安定する。
【0234】
また、供給バルブ620のバルブ外周壁622の内径と、供給スライダ640のスライダ外周壁641の外径とは略同等に形成されている。よって、供給スライダ640がインク供給機構500の軸心O1方向に動作した場合に、移動方向のずれの発生を防止することができる。また、スライダ外周壁641の内径と、第1及び第2供給スプリング630,650のスプリング底部631,651の外径とが略同等に形成されている。よって、第1及び第2スプリング部材630,650が、供給スライダ640のスライダ台座部644に配設された状態で、軸心O1と直交する方向(図31上下方向)へずれることを低減することができる。また、供給バルブ620のバルブ外周壁622の外形は、インク供給体116の内径より若干小さく形成されているが、供給バルブ620のバルブ外周壁622から外方向にバルブ突起部622aが形成されているので、供給バルブ620が軸心O1方向に動作した場合における移動方向のずれを防止することができる。従って、インク供給機構500の軸心O1方向への伸縮動作が安定する。
【0235】
また、インク抽出管1015により供給バルブ620のバルブ底壁621が押されて、弁座660方向(図31右方)へ移動すると、この移動に伴って、第1供給スプリング630が圧縮するように可撓変形し、さらに、インク抽出管1015が挿入すると、供給バルブ620が弁座660方向へ移動し、これに伴って、供給スライダ640が弁座660方向(第1供給スプリング630及び第2供給スプリング650の付勢方向と反対方向)に移動して、第2供給スプリング650が可撓変形する。この状態が図31に示した状態である。
【0236】
インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000の装着部1010に装着された状態となると、第1及び第2供給スプリング630,650も弾性変形して、矢印Kで示すインク流路Kが形成される。インク流路Kは、インク貯留室111(図4参照)、第2供給連通孔423、第1供給連通孔421、カバー680の第1カバー貫通孔683(及び第2カバー貫通孔684)、弁座660の第1弁座貫通孔662b及び第2弁座貫通孔663、弁座660の弁座連通溝664、第2供給スプリング650のインク流路654、供給スライダ640のスライダ貫通孔645、第1供給スプリング部材630のインク流路634、第1スプリング部材930とバルブ受け部628との間に形成される流路、供給バルブ620のインク流路627、インク抽出管1015の切欠1015a、インク抽出管1015の内部を順番に通る流路である。この流路がインクの大半が流れる主流路となる。また、供給バルブ620のバルブ外周壁622とインク供給体116の内周面と間の空間もインク流路となる。
【0237】
ここで、供給ジョイント610内にインク抽出管1015が挿通された場合の供給ジョイント610の動作について説明する。インク抽出管1015が階段部流路615aを経て突起部流路615b内に圧入されると、ジョイント突起部614は、その内周面614aとインク抽出管1015の外周面との摩擦によりインク抽出管1015に引きずられてインク抽出管1015の挿通方向(図31左側)へ変位する(当接部流路615c内に変位する)。このとき、ジョイント当接部613は、座繰状に切り欠かれた構造となっているので、ジョイント突起部614のインク抽出管1015の挿通方向への変位は、直接ジョイント当接部613の先端613aには伝わらない。即ち、ジョイント当接部613の先端613aは挿通方向へはほとんど変位せず、ジョイント当接部613の先端613aはインク抽出管1015から離れる方向に若干変位する。よって、インク抽出管1015の挿通に伴う供給ジョイント610の形状変化は、ジョイント当接部613を互いに離れる方向へ変位させる形状変化となる。仮に、ジョイント当接部613が、ジョイント突起部614の内周面614aからジョイント当接部613の先端613aに向かってなだらかな斜面を有する形状であったとすると、インク抽出管1015の挿通に伴ってジョイント突起部614がインク抽出管1015の挿通方向に変位するように変形し、ジョイント当接部613にジョイント突起部614の変形が直接伝わって、ジョイント突起部614と共にジョイント当接部613が挿通方向に変位してしまう。その結果、供給バルブ620とジョイント当接部613との間にインク流路を形成するためのインク抽出管1015の挿置ストロークが長くなるので、インク抽出管1015を長く形成しなければならない。しかも、インク抽出管1015が長くなると、他の部材と接触して破損し易くなるし、インク供給機構500の軸心O1方向の長さが長くなり大規模化する。しかし、本実施例では、ジョイント当接部613がインク抽出管1015の挿通方向と略直交する方向へ変位するので、インク流路を形成するためのストロークを長くする必要がない。よって、インク抽出管1015が他の部材と接触することを低減して破損を低減できると共に、インク供給機構500の大規模化も低減することができる。
【0238】
なお、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000から脱着されると、インク抽出管1015が抜かれることに伴い、供給バルブ620のバルブ底壁621が供給ジョイント610のジョイント当接部613と当接してインク流路Kが閉塞される。この際、第2供給スプリング650は伸びきった状態となり、第1供給スプリング630は撓み変形した状態に復帰する。インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000から脱着される場合には、インク抽出管1015が抜かれるのに伴い供給ジョイント610のインク流路615(当接部流路615c及び突起部流路615b)近傍にあるインクが供給キャップ600方向(図31左方)へ流れてしまい、階段部流路615aに流出する。しかし、階段部流路615aに流出するインクは微量であるので、階段部流路615aの階段部の毛管力によりインクを保持し、インクカートリッジ1外部への流出を低減できる。さらに、階段部流路615aから流出したとしても、供給キャップ600のインク貯め部602の開口部が階段部流路615aの開口612cより広くなっているので、流出したインクは供給キャップ600のインク貯蔵部607に流入する。よって、インクカートリッジ1外部へインクが流れ出すことを確実に防止することができる。
【0239】
次に、大気導入機構510側について説明する。大気導入機構510は、インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000に装着されると、大気キャップ700から外部に露出した大気バルブ720のバルブ開放部721aが装着部1010の装着面1013と当接し、大気バルブ720を押す。その結果、大気バルブ720が大気ジョイント710のジョイント当接部713から離れて、図示する矢印Lで示した大気導入路Lが形成される。また、大気バルブ720のバルブ開放部721aが装着面1013に当接して押されると、大気ジョイント710のジョイントスカート部714が装着面1013に当接し、ジョイントスカート部714が拡径(又は縮径)するよう撓み変形する。その結果、装着面1013に密着し、ジョイントスカート部714の外側と内側とを遮蔽する。ジョイントスカート部714の内側となる装着面1013には、大気を導入する通路となる大気通路1013bが形成されており、その大気通路1013bを介して大気がインク貯留室111内に導入される。
【0240】
大気バルブ720が押される場合の大気導入機構510の動作について説明する。大気バルブ720(及び大気スライダ740)内に収納されている第1大気スプリング730は、上述したように、スプリング可撓部733が若干撓んでいる一方、第2大気スプリング750のスプリング可撓部753に撓みは生じていない。よって、第1及び第2大気スプリング730,750にも撓む順序が決められている。
【0241】
また、大気バルブ720のバルブ外周壁722の内径と、大気スライダ740のスライダ外周壁741の外径とは略同等に形成されている。よって、大気スライダ740が大気導入機構510の軸心O2方向に動作した場合に、移動方向のずれの発生を防止することができる。また、スライダ外周壁741の内径と、第1及び第2大気スプリング部材730,750のスプリング底部731,751の外径とが略同等に形成されている。よって、第1及び第2大気スプリング730,750が、大気スライダ740のスライダ台座部744に配設された状態で、軸心O2と直交する方向(図31上下方向)へずれることを低減することができる。また、大気バルブ720のバルブ外周壁722の外形は、大気導入体117の内径より若干小さく形成されているが、大気バルブ720のバルブ外周壁722から外方向にバルブ突起部722aが形成されているので、大気バルブ720が軸心O2方向に動作した場合における移動方向のずれを防止することができる。従って、大気導入気候510の軸心O2方向への伸縮動作が安定する。
【0242】
また、バルブ開放部721aにより大気バルブ720が押されて、突起部811方向(図31右方)へ移動すると、この移動に伴って、第1大気スプリング730が圧縮するように可撓変形し、さらに、大気バルブ720が押されると、大気スライダ740が突起部811方向に移動して、第2大気スプリング750が可撓変形する。この状態が図31に示した状態である。
【0243】
インクカートリッジ1がインクジェット記録装置1000の装着部1010に装着された状態となると、第1及び第2大気スプリング730,750も弾性変形して、矢印Lで示す大気導入路Lが形成される。大気導入路Lは、大気ジョイント710のジョイント通路715、大気バルブ720のインク流路727、第1大気スプリング730とバルブ受け部728との間に形成される流路、第1大気スプリング730のインク流路734、大気スライダ740のスライダ貫通孔745、第2大気スプリング750のインク流路754、第2大気スプリング750のスプリング上部752と突起部811との間に形成される流路、第1大気連通孔434を順番に通る流路である。この流路が大気の大半が流れる主流路となる。また、大気バルブ720のバルブ外周壁722と大気導入体117の内周面810と間の空間も大気導入路となる。その後、図6に示したように、第1大気連通室431、連通口433a、大気接続路433、連通口433b、第2大気連通室432、第2大気連通孔435及び第3大気連通孔436を通り、インク貯留室111内に大気が導入される。大気導入路Lが開放されると、インク貯留室111内が大気圧となるよう大気が導入される。
【0244】
以上、説明したように、インク流路K及び大気導入路Lは、インクカートリッジ1をインクジェット記録装置1000に装着することに伴い形成される。また、インク供給機構500及び大気導入機構510の動作は、スムーズで且つ軸心O1,O2に対してずれなく動作する。よって、インクカートリッジ1の装着を容易としつつ、インクの供給および大気の導入を確実に行うことができる。
【0245】
次に、図32を参照して、インク貯留室111内のインク残量の検出方法について説明する。図32は、インク貯留室111内のインク残量に対応するセンサーアーム470の動作を示した図であり、図32(a)は、インク残量有りの状態を示しており、図32(b)は、インク残量無しの状態を示している。
【0246】
図32(a)に示すように、インク貯留室111内にインクが多く貯留されている状態(少なくとも内周溶着部415a,415b,416a,416bの下側端部より多く貯留されている状態)では、センサーアーム470のバランス部471がインクの比重より小さい比重となる樹脂材料から形成されているので、インク内に浮いている。即ち、フレーム部110の下部内面118に当接していない。その結果、センサーアーム470の遮蔽アーム部473cがインク残量検出センサ1014の発光部1014a及び発光部1014bとの間を遮断している。この状態がインク有りの状態であり、インクジェット記録装置1000の制御基板(図示せず)でインク有りの判別がなされる。
【0247】
インク流路Kを通り、インク貯留室111内のインクが減少すると、そのインクの減少に伴いインクの液面Iが下がっていく。インク貯留室111内のインクがほぼ無くなり、フレーム部110の下部内面118に無くなると、センサーアーム470のバランス部471が下部内面118に当接する。その結果、取付部472の取付軸472aを支点として、センサーアーム470の遮蔽アーム部473cが上方へ動作して、インク残量検出センサ1014の発光部1014aと受光部1014bとの間が開放され、発光部1014aと受光部1014bとの間に光りが通る。この状態がインク無し状態であり、インクジェット記録装置1000の制御基板(図示せず)でインク無しの判別がなされる。
【0248】
インク無しの判別がなされると、使用者にインク無しを示唆するために、インク無しランプを点灯したり、音声によりインク無しを知らせる。なお、制御基板に設けられたカウンタを使用し、インクが吐出された回数を記憶し、仮想的にインク無しを判断するソフトカウンタを併用して、インク残量を検出するものとしても良い。
【0249】
なお、図32(a)に示すように、センサーアーム470は、アーム挟持部425に取り付けられた状態で且つインク有り状態では、遮蔽アーム部473cの上部端面(図32上側端面)がインクの液面と略平行に位置している。この状態でインクの液面が下がり、遮蔽アーム473cの上部端面と同位置となると、インクの表面張力により遮蔽アーム473cを保持する力が作用する。インクの表面張力が遮蔽アーム473cを保持する力がバランス部473aの浮力より大きいと、センサーアーム470が正常に動作しなくなってしまう。そこで、本実施例では、遮蔽アーム473cの検出部140外部となる上部端面を下降傾斜するよう角度を持たせており、遮蔽アーム473cのインクの液面と略平行となる部分を少なくしている。よって、インクの表面張力が遮蔽アーム473cに作用する力を小さくすることができ、センサーアーム470を正常に動作させることができる。
【0250】
以下に本実施例の変形例について説明する。上記実施例では、第1及び第2供給スプリング630,650と、第1及び第2大気スプリング730,750との弾性力により供給バルブ620及び大気バルブ720を供給ジョイント610及び大気ジョイント710方向に付勢してインク流路Kおよび大気導入路Lを塞ぐよう構成した。これに対して、金属材料または樹脂材料からなるコイルスプリング部材の弾性力により供給バルブ及び大気バルブを供給ジョイント及び大気ジョイント方向に付勢してインク流路および大気導入路を塞ぐよう構成しても良い。また、コイルスプリングは、少なくとも一部が円錐状に形成されたものを使用すれば、インク供給機構および大気導入機構を小規模化することができる。また、供給スライダ640及び大気スライダ740とを備えずに、第1供給スプリング630と第2供給スプリング650及び第1大気スプリング730と第2大気スプリング750とが直接当接する構造にし、さらに供給バルブ及び大気バルブを底板のみの簡易的な構造とするよう構成しても良い。この構成とすれば、インク供給機構および大気導入機構の構造が簡略化されるので、製作コストの低減化を図ることができる。さらに、第1供給(大気)スプリング及び第2供給(大気)スプリングとが一体に連結された構造にしても良い。また、供給バルブ620及び大気バルブ720にバルブフック部626,726を備えずに、供給(大気)スライダ640(740)と、第1及び第2供給(大気)スプリング630,650(730,750)とを一体に連結し、その一体に連結された供給(大気)スライダと第1及び第2供給(大気)スプリングとが自由に動作可能に構成するものとしても良い。
【0251】
また、逆止弁670は、傘部671と軸部672とで構成されるものとしたが、傘部671のみの構成としても良い。逆止弁670は、インクの逆流を防止するためのものであるので、カバー680の第1カバー貫通孔683と第2カバー貫通孔684との連通を遮蔽できる構成できればよい。また、カバー680は、第2カバー貫通孔684が穿設されていない構成としても良い。
【0252】
また、上記実施例では、供給ジョイント610のジョイント突起部614とジョイント当接部613との間が座繰状に形成されるものとしたが、供給ジョイントのジョイント当接部の外周部に溝部を形成するものとしても良い。この溝部によりジョイント突起部の変位が吸収されるので、ジョイント当接部がインク抽出管1015の挿入に伴って、挿入方向に変位することを低減することができる。さらに、ジョイント当接部の内径をジョイント突起部の内径に対して大きく形成すれば、ジョイント突起部の変位がジョイント当接部に伝わることを低減することができる。
【0253】
また、上記実施例では、フレーム部110の第1開口112a及び第2開口112bの両側にフィルム160を溶着するものとしたが、一方の開口が側壁により閉塞され、他方の開口のみにフィルム160を溶着するよう構成してもよい。この場合、第2開口112b側が側壁で閉塞され、第1開口112aにフィルム160を溶着するよう構成すれば、大気接続路433の側壁がフィルム160で形成されるので、大気接続路433にメニスカスが形成されることを低減することができる。また、第2開口112b側を側壁で閉塞する場合には、その側壁が支持板となり、フレーム部の強度が保たれるので、インク貯留室内を連結する連結形成部(仕切板)を有しないよう構成しても良い。
【0254】
また、上記実施例では、フレーム部110に溶着されるフィルム160を、フレーム部110側がナイロン層で構成されるものとしたが、そのナイロン層に撥水コーティングを施すものとしても良い。この構成とすれば、大気接続路433にメニスカスが形成されることをさらに低減することができる。
【0255】
また、上記実施例では、大気連通路形成部430は、第1大気連通室431から第2大気連通室432に向かって下降傾斜するよう構成したが、大気接続路433の1の面がフィルム160によって構成されているので、大気接続路433内でメニスカスが形成されることを低減することができる。よって、大気連通路形成部430を必ずしも下降傾斜するよう構成しなくても良く、インクカートリッジ1の装着姿勢において水平となるよう構成しても良い。
【0256】
また、上記実施例では、全ての溶着工程を超音波溶着で行うものとしたが、接着剤で貼着可能な場合には、接着剤により貼着するものとしても良いし、他の溶着方法を使用して溶着するものとしても良い。例えば、ケース200の溶着は、第1及び第2ケース部材210,220が剥がれなければよいので、接着剤により接着することもできる。
【0257】
以下に、本発明のインクカートリッジ、インク貯留体、インクカートリッジの包装体、インクカートリッジ包装体の製造方法及びインクカートリッジの製造方法の変形例を示す。
【0258】
インクを貯留する内部空間を有するインク貯留体と、前記インク貯留体を内包するケースとを備え、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、前記インク貯留体は、前記内部空間に連通する開口を有するフレーム部材と、前記開口の開口周縁に固着され前記開口を閉封するフィルムとを備え、前記フレーム部材は、前記内部空間側から前記フィルムを支持するリブを備えていることを特徴とするインクカートリッジA1。
【0259】
インクカートリッジA1において、前記フィルムは、前記リブに固着されていることを特徴とするインクカートリッジA2。
【0260】
インクカートリッジA2において、前記フィルムと前記リブとの固着は、前記フィルムと前記リブとの内の少なくとも一方を溶融させて互いを接合することにより行われることを特徴とするインクカートリッジA3。
【0261】
インクカートリッジA2又はA3において、前記フィルムに固着される前記リブの固着部は、前記フィルムに固着される前記開口の開口周縁における固着部と同一の仮想平面上に位置していることを特徴とするインクカートリッジA4。
【0262】
インクカートリッジA1からA4のいずれかにおいて、前記ケースの一部であって前記開口に対向する部分が前記開口側へ向けて変位すると、前記変位を前記リブが規制するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジA5。
【0263】
インクカートリッジA1からA5のいずれかにおいて、前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において、前記リブは、下降傾斜して形成されると共に下降傾斜端部が自由端として形成され、重力により流動する前記インクを前記内部空間の底部側へ向けて案内可能に構成されていることを特徴とするインクカートリッジA6。
【0264】
インクカートリッジA1からA6のいずれかにおいて、前記リブは、前記フレーム部材の開口領域において、複数が分散配置されていることを特徴とするインクカートリッジA7。
【0265】
インクカートリッジA1からA7のいずれかにおいて、前記フレーム部材は、前記開口を画定する外枠部と、前記外枠部から前記開口の開口面と略平行に延在する支持板を備え、前記リブは前記支持板に立設されていることを特徴とするインクカートリッジA8。
【0266】
インクカートリッジA1からA8のいずれかに使用されるものであることを特徴とするインク貯留体A9。
【0267】
インクを貯留する内部空間を有するインク貯留体と、前記インク貯留体を内包するケースとを備え、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、前記インク貯留体は、前記内部空間に連通する第1開口及び第2開口を有するフレーム部材と、前記第1開口及び第2開口の各開口周縁に固着され前記第1開口及び第2開口をそれぞれ閉封するフィルムとを備え、前記フレーム部材は、前記内部空間を前記第1開口側の第1室および前記第2開口側の第2室に仕切る仕切板と、前記仕切板から立設され前記第1開口側から前記フィルムを支持する第1リブと、前記仕切板から立設され前記第2開口側から前記フィルムを支持する第2リブとを備えていることを特徴とするインクカートリッジB1。
【0268】
インクカートリッジB1において、前記フィルムは、前記第1リブ及び第2リブにそれぞれ固着されていることを特徴とするインクカートリッジB2。
【0269】
インクカートリッジB2において、前記フィルムと前記第1リブ及び第2リブとの固着は、前記フィルムと前記第1リブ及び第2リブとの内の少なくとも一方を溶融させて互いを接合することにより行われることを特徴とするインクカートリッジB3。
【0270】
インクカートリッジB2又はB3において、前記フィルムに固着される前記第1リブの固着部は、前記フィルムに固着される第1開口の開口周縁における固着部と共に第1の仮想平面上に位置する一方、前記フィルムに固着される前記第2リブの固着部は、前記フィルムに固着される第2開口の開口周縁における固着部と共に第2の仮想平面上に位置していることを特徴とするインクカートリッジB4。
【0271】
インクカートリッジB4において、前記第1の仮想平面と前記第2の仮想平面とが平行であることを特徴とするインクカートリッジB5。
【0272】
インクカートリッジB1からB5のいずれかにおいて、前記ケースの一部であって前記第1開口及び第2開口に対向する部分が前記第1開口及び第2開口側へ向けて変位すると、前記各変位をそれぞれ前記第1リブ及び第2リブが規制するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジB6。
【0273】
インクカートリッジB1からB6のいずれかにおいて、前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において、前記第1リブ及び第2リブは、下降傾斜して形成されると共に、下降傾斜端部が自由端として形成され、重力により流動する前記インクを前記第1室及び第2室の底部側へ向けて案内可能に構成されていることを特徴とするインクカートリッジB7。
【0274】
インクカートリッジB1からB7のいずれかにおいて、前記第1リブ及び第2リブは、前記フレーム部材の開口領域において、それぞれ複数が分散配置されていることを特徴とするインクカートリッジB8。
【0275】
インクカートリッジB1からB8のいずれかにおいて、前記仕切板は、前記第1室と第2室とを連通する連通路を備えていることを特徴とするインクカートリッジB9。
【0276】
インクカートリッジB9において、前記内部空間内に軸支され前記インクの減少に伴って回動する回動部材を備え、前記回動部材は、前記連通路内に配設されていることを特徴とするインクカートリッジB10。
【0277】
インクカートリッジB10において、前記回動部材は、略円柱状の軸状部を備え、前記仕切板は、前記回動部材の軸状部を回動可能に挟持する挟持部を備えると共に、前記挟持部は、前記連通路に面する側が開放された断面略C字状に形成され、前記仕切板の挟持部に前記回動部材の軸状部を挿入し挟持させることで、前記回動部材が前記仕切板に回動可能に支持されることを特徴とするインクカートリッジB11。
【0278】
インクカートリッジB1からB11のいずれかにおいて、前記フレーム部材は、前記仕切板から立設される補助壁部を備え、前記補助壁部は、前記リブよりも立設高さが低くされていることを特徴とするインクカートリッジB12。
【0279】
インクカートリッジB12において、前記補助壁部は、前記リブよりも薄肉に構成されていることを特徴とするインクカートリッジB13。
【0280】
インクカートリッジB12又はB13において、前記補助壁部は、前記連通路に隣接する前記仕切板の端縁部において前記仕切板から立設されていることを特徴とするインクカートリッジB14。
【0281】
インクカートリッジB12からB14のいずれかにおいて、前記リブが複数ある場合に、前記複数のリブを前記補助壁部が連結していることを特徴とするインクカートリッジB15。
【0282】
インクカートリッジB1からB15のいずれかにおいて、前記フレーム部材は、前記第1開口及び第2開口を画定する外枠部を備え、前記仕切板は、前記第1開口及び第2開口の開口面間の空間において前記外枠部から延在するように形成されていることを特徴とするインクカートリッジB16。
【0283】
インクカートリッジB1からB16のいずれかに使用されるものであることを特徴とするインク貯留体B17。
【0284】
インクを貯留する内部空間を有するインク貯留体を備え、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、前記インク貯留体は、内部に栓部材が圧入可能なインク注入流路を有する注入部と、前記注入部のインク注入流路を前記内部空間に連通させる連通部とを備え、前記連通部は、前記注入部のインク注入流路に連通する第1孔と、前記内部空間に連通する第2孔と、前記第1孔と第2孔とを接続し前記インク注入流路と前記内部空間とを連通させる接続流路とを備え、前記注入部のインク注入流路を通じて前記内部空間にインクを注入するインク注入作業の際の姿勢であるインク注入姿勢を前記インク貯留体がとるときに、前記第2孔が前記第1孔よりも上方に位置することを特徴とするインクカートリッジC1。
【0285】
インクカートリッジC1において、前記インク貯留体は、開口を有するフレーム部材と、前記開口の開口周縁に固着されるフィルムとを備え、前記フレーム部材の開口を前記フィルムによって閉封することで、前記フレーム部材と前記フィルムとの間に前記内部空間を形成するものであり、前記連通部は、前記内部空間内に立設される壁部を備え、前記壁部に前記フィルムが固着されることで、前記壁部と前記フィルムとの間に前記接続流路を形成するものであることを特徴とするインクカートリッジC2。
【0286】
インクカートリッジC2において、前記壁部は、前記注入部の外面から立設されていることを特徴とするインクカートリッジC3。
【0287】
インクカートリッジC2又はC3において、前記フィルムに固着される前記壁部の固着部は、前記フィルムに固着される前記開口の開口周縁における固着部と同一の仮想平面上に位置していることを特徴とするインクカートリッジC4。
【0288】
インクカートリッジC1からC4のいずれかにおいて、前記連通部の第2孔は、前記栓部材の圧入方向始端側となる前記インク注入流路の開口側に位置し、かつ、前記連通部の第1孔は、前記栓部材の圧入方向終端側となる前記インク注入流路の底部側に位置していることを特徴とするインクカートリッジC5。
【0289】
インクカートリッジC2からC5のいずれかにおいて、前記連通部の接続流路は、直線状に延設されていることを特徴とするインクカートリッジC6。
【0290】
インクカートリッジC1からC6のいずれかにおいて、前記インク注入姿勢では、前記連通部が前記内部空間の最上方に位置することを特徴とするインクカートリッジC7。
【0291】
インクカートリッジC1からC7のいずれかにおいて、前記インク貯留体は、偏平形状の略六面体として構成され、前記注入部は、前記略六面体の最も大きな面積を有する一対の面に連設される側面から前記栓部材を圧入する向きで前記インク貯留体の内部に配設されていることを特徴とするインクカートリッジC8。
【0292】
インクカートリッジC9からC10のいずれかにおいて、前記インク注入作業は、前記インク注入流路を通じて前記内部空間にインクを注入し、さらに前記インク注入流路を通じて前記内部空間を吸引して前記内部空間を減圧するものであることを特徴とするインクカートリッジC9。
【0293】
インクカートリッジC9において、前記インク注入作業は、前記内部空間にインクを注入する前に、前記内部空間を吸引して前記内部空間を減圧するものであることを特徴とするインクカートリッジC10。
【0294】
インクを貯留する内部空間を有するインク貯留体と、前記インク貯留体の内部空間に大気を導入する大気導入部とを備え、前記インク貯留体は、互いに対向する第1面及び第2面とこれら第1面及び第2面の周縁を互いに連結する側面とを有して構成されると共に、前記大気導入部は、前記インク貯留体の前記側面に配置され、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、前記インク貯留体は、前記大気導入部からの大気を前記内部空間に導く大気連通路を備え、前記大気連通路は、前記大気導入部に連通する第1連通室と、前記内部空間に連通する第2連通室と、前記第2連通室と前記第1連通室とを接続する接続路とを備え、前記第1連通室及び第2連通室は、前記第1面側に底面が位置すると共に前記第2面側に天井面が位置する空間として形成され、前記第1連通室と前記大気導入部とを連通させる第1孔が前記第1連通室の底面から離間する位置に配置され、かつ、前記接続路と前記第2連通室とを連通させる第2孔が前記第2連通室の天井面から離間する位置に配置されていることを特徴とするインクカートリッジD1。
【0295】
インクカートリッジD1において、前記第1面を載置面として載置した場合には、前記第1孔が前記第2孔よりも上方に位置し、かつ、前記第2面を載置面として載置した場合には、前記第2孔が前記第1孔よりも上方に位置するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジD2。
【0296】
インクカートリッジD1又はD2において、前記第1孔が前記第1連通室の側壁面に開口されると共に前記第1連通室の天井面に接する位置に配置されていることを特徴とするインクカートリッジD3。
【0297】
インクカートリッジD1からD3のいずれかにおいて、前記第2孔が前記第2連通室の側壁面に開口されると共に前記第2連通室の底面に接する位置に配置されていることを特徴とするインクカートリッジD4。
【0298】
インクカートリッジD1からD4のいずれかにおいて、前記第2連通室には、前記第2連通室と前記内部空間とを連通させる第3孔及び第4孔の少なくとも2つの孔が形成されていることを特徴とするインクカートリッジD5。
【0299】
インクカートリッジD5において、前記内部空間を第1室及び第2室に仕切る仕切板を備えると共に、前記第2連通室の天井面が前記仕切板を兼用するように構成され、前記第3孔が前記第2連通室の側壁面に開口され、前記第4孔が前記第2連通室の天井面に開口されていることを特徴とするインクカートリッジD6。
【0300】
インクカートリッジD6において、前記第4孔が前記天井面の角部の内で前記第2孔から最も離間して位置する角部に開口されていることを特徴とするインクカートリッジD7。
【0301】
インクカートリッジD6において、前記インクジェット記録装置への装着姿勢において、前記第4孔が前記第2連通室内で最も上方に位置していることを特徴とするインクカートリッジD8。
【0302】
インクカートリッジD5からD8のいずれかにおいて、前記第2孔の開口面積が前記第3孔及び第4孔の開口面積よりも小さな面積とされていることを特徴とするインクカートリッジD9。
【0303】
インクカートリッジD5からD9のいずれかにおいて、前記接続路の流路断面積が前記第3孔及び第4孔の開口面積よりも小さな面積とされていることを特徴とするインクカートリッジD10。
【0304】
インクカートリッジD1からD10のいずれかにおいて、前記第2孔の開口面積が前記第1孔の開口面積よりも小さな面積とされていることを特徴とするインクカートリッジD11。
【0305】
インクカートリッジD1からD11のいずれかにおいて、前記接続路の流路断面積が前記第1孔の開口面積よりも小さな面積とされていることを特徴とするインクカートリッジD12。
【0306】
インクカートリッジD1からD12のいずれかにおいて、前記インク貯留体は、前記内部空間に連通する開口を有するフレーム部材と、前記開口の開口周縁に固着され前記開口を閉封するフィルムとを備え、前記接続路の天井面及び前記接続路の側壁面が前記フレーム部材により形成されると共に、前記接続路の底面が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジD13。
【0307】
インクカートリッジD13において、前記第1連通室の天井面及び前記第1連通室の側壁面が前記フレーム部材により形成されると共に、前記第1連通室の底面が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジD14。
【0308】
インクカートリッジD13又はD14において、前記第2連通室の天井面及び前記第2連通室の側壁面が前記フレーム部材により形成されると共に、前記第2連通室の底面が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジD15。
【0309】
インクカートリッジD14又はD15において、前記第3孔が前記第2連通室の側壁面に開口されると共に前記第2連通室の底面に接する位置に配置され、前記第3孔の開口周縁の一部が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジD16。
【0310】
インクカートリッジD1からD16のいずれかにおいて、前記インクジェット記録装置への装着姿勢において、前記内部空間の上方に前記大気連通路が配置されると共に、前記大気導入部との連通側から前記内部空間との連通側へ向かうに従って前記大気連通路が下降傾斜するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジD17。
【0311】
インクカートリッジD13からD16のいずれかにおいて、前記フィルムには、少なくとも前記大気連通路の底面を形成する部位に撥水加工が施されていることを特徴とするインクカートリッジD18。
【0312】
インクを貯留する内部空間と前記内部空間に大気を導く大気連通路とを有するインク貯留体と、前記インク貯留体の側面に配置され前記大気連通路へ大気を導入する大気導入部とを備え、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、前記インクジェット記録装置への装着姿勢では、前記内部空間の上方に前記大気連通路が配置されると共に、前記大気導入部との連通側から前記内部空間との連通側へ向かうに従って前記大気連通路が下降傾斜するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジE1。
【0313】
インクカートリッジE1において、前記インク貯留体は、前記内部空間に連通する開口を有するフレーム部材と、前記開口の開口周縁に固着され前記開口を閉封するフィルムとを備え、前記大気連通路の一の面が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジE2。
【0314】
インクを貯留する内部空間と前記内部空間に大気を導く大気連通路とを有するインク貯留体と、前記インク貯留体の側面に配置され前記大気連通路へ大気を導入する大気導入部とを備え、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、前記インク貯留体は、前記内部空間に連通する開口を有するフレーム部材と、前記開口の開口周縁に固着され前記開口を閉封するフィルムとを備え、前記大気連通路の一の面が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジE3。
【0315】
インクカートリッジE3において、前記インクジェット記録装置への装着姿勢では、前記内部空間の上方に前記大気連通路が配置されると共に、前記大気導入部との連通側から前記内部空間との連通側へ向かうに従って前記大気連通路が下降傾斜するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジE4。
【0316】
インクカートリッジE2からE4のいずれかにおいて、前記フィルムには、少なくとも前記大気連通路の前記一の面を形成する部位に撥水加工が施されていることを特徴とするインクカートリッジE5。
【0317】
インクカートリッジE1からE5のいずれかにおいて、前記インク貯留体は、互いに対向する第1面及び第2面とこれら第1面及び第2面の周縁を互いに連結する側面とを有して構成されると共に、前記大気導入部は、前記インク貯留体の前記側面に配置されるものであり、前記大気連通路は、前記大気導入部に連通する第1連通室と、前記内部空間に連通する第2連通室と、前記第2連通室と前記第1連通室とを接続する接続路とを備え、前記第1連通室及び第2連通室は、前記第1面側に底面が位置すると共に前記第2面側に天井面が位置する空間として形成され、前記第1連通室と前記大気導入部とを連通させる第1孔が前記第1連通室の底面から離間する位置に配置され、かつ、前記接続路と前記第2連通室とを連通させる第2孔が前記第2連通室の天井面から離間する位置に配置されていることを特徴とするインクカートリッジE6。
【0318】
インクカートリッジE6において、前記第1面を載置面として載置した場合には、前記第1孔が前記第2孔よりも上方に位置し、かつ、前記第2面を載置面として載置した場合には、前記第2孔が前記第1孔よりも上方に位置するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジE7。
【0319】
インクカートリッジE6又はE7において、前記第1孔が前記第1連通室の側壁面に開口されると共に前記第1連通室の天井面に接する位置に配置されていることを特徴とするインクカートリッジE8。
【0320】
インクカートリッジE6からE8のいずれかにおいて、前記第2孔が前記第2連通室の側壁面に開口されると共に前記第2連通室の底面に接する位置に配置されていることを特徴とするインクカートリッジE9。
【0321】
インクカートリッジE6からE9のいずれかにおいて、前記第2連通室には、前記第2連通室と前記内部空間とを連通させる第3孔及び第4孔の少なくとも2つの孔が形成されていることを特徴とするインクカートリッジE10。
【0322】
インクカートリッジE10において、前記内部空間を第1室及び第2室に仕切る仕切板を備えると共に、前記第2連通室の天井面が前記仕切板を兼用するように構成され、前記第3孔が前記第2連通室の側壁面に開口され、前記第4孔が前記第2連通室の天井面に開口されていることを特徴とするインクカートリッジE11。
【0323】
インクカートリッジE10において、前記第4孔が前記天井面の角部の内で前記第2孔から最も離間して位置する角部に開口されていることを特徴とするインクカートリッジE12。
【0324】
インクカートリッジE10において、前記インクジェット記録装置への装着姿勢において、前記第4孔が前記第2連通室内で最も上方に位置していることを特徴とするインクカートリッジE13。
【0325】
インクカートリッジE10からE13のいずれかにおいて、前記第2孔の開口面積が前記第3孔及び第4孔の開口面積よりも小さな面積とされていることを特徴とするインクカートリッジE14。
【0326】
インクカートリッジE10からE14のいずれかにおいて、前記接続路の流路断面積が前記第3孔及び第4孔の開口面積よりも小さな面積とされていることを特徴とするインクカートリッジE15。
【0327】
インクカートリッジE6からE15のいずれかにおいて、前記第2孔の開口面積が前記第1孔の開口面積よりも小さな面積とされていることを特徴とするインクカートリッジE16。
【0328】
インクカートリッジE1からE16のいずれかにおいて、前記接続路の流路断面積が前記第1孔の開口面積よりも小さな面積とされていることを特徴とするインクカートリッジE17。
【0329】
インクカートリッジE6からE17のいずれかにおいて、前記第1連通室の天井面及び前記第1連通室の側壁面が前記フレーム部材により形成されると共に、前記第1連通室の底面が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジE18。
【0330】
インクカートリッジE6からE18のいずれかにおいて、前記第2連通室の天井面及び前記第2連通室の側壁面が前記フレーム部材により形成されると共に、前記第2連通室の底面が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジE19。
【0331】
インクカートリッジE10において、前記第3孔が前記第2連通室の側壁面に開口されると共に前記第2連通室の底面に接する位置に配置され、前記第3孔の開口周縁の一部が前記フィルムにより形成されていることを特徴とするインクカートリッジE20。
【0332】
インクを貯留する内部空間を有するインク貯留体を備え、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、前記インク貯留体の側面に配設され前記内部空間に貯留されたインクを前記インクジェット記録装置に供給するインク供給孔と、前記インク供給孔に連通されると共に前記内部空間内を区画壁により区画して形成されるインク供給室と、前記インク供給室を前記内部空間に連通させると共に前記区画壁に開口されるインク連通孔とを備え、前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において、前記インク連通孔が前記インク供給孔よりも下方に位置することを特徴とするインクカートリッジF1。
【0333】
インクカートリッジF1において、前記インク連通孔は、前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において、前記内部空間の底面から所定間隔だけ離間して位置するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジF2。
【0334】
インクカートリッジF1又はF2において、前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において前記内部空間の底面となる壁部の一部を凹設して形成される凹設部を備えると共に、前記凹設部が前記インク連通孔の下方に位置していることを特徴とするインクカートリッジF3。
【0335】
インクカートリッジF3において、前記インク連通孔が前記凹設部により形成される空間内に位置するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジF4。
【0336】
インクカートリッジF1又はF2において、前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において前記内部空間の底面となる壁部は、階段状の段部として形成されると共に、前記段部の内の最下段が前記インク連通孔の下方に位置するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジF5。
【0337】
インクカートリッジF5において、前記インク連通孔が前記段部の内の最下段により形成される空間内に位置するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジF6。
【0338】
インクカートリッジF5又はF7において、前記インク供給部が配設される前記インク貯留体の側面は、前記インク貯留体の互いに対向する第1面及び第2面の周縁を互いに連結する部位であり、前記凹設部により形成される空間または前記段部の内の最下段により形成される空間の幅寸法は、少なくとも前記第1面と第2面との間の対向間隔寸法よりも小さくされていることを特徴とするインクカートリッジF7。
【0339】
インクカートリッジF1からF7のいずれかにおいて、前記インク供給室は、前記インク供給孔から離間するに従って断面積が減少する先細の形状に形成されていることを特徴とするインクカートリッジF8。
【0340】
インクカートリッジF1からF8のいずれかにおいて、前記区画壁は、前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において前記内部空間の底面となる壁部に連設されると共に前記壁部から上昇傾斜して形成されていることを特徴とするインクカートリッジF9。
【0341】
インクカートリッジF9において、前記壁部から上昇傾斜される前記区画壁に前記インク連通孔が形成されていることを特徴とするインクカートリッジF10。
【0342】
インクカートリッジF5からF10のいずれかにおいて、前記内部空間内に軸支され前記インクの減少に伴って回動する回動部材を備え、前記回動部材の一部が前記階段状の段部であって前記最下段に隣接する段部により形成される空間内に位置するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジF11。
【0343】
インクカートリッジF1からF11のいずれかにおいて、前記インク貯留体の側面に配設され、前記インクジェット記録装置に装着されることで、前記内部空間に貯留されたインクを前記インク供給孔を介して前記インクジェット記録装置に供給するインク供給部を備えていることを特徴とするインクカートリッジF12。
【0344】
インクを貯留するインク貯留室を形成するインク貯留体と、インク貯留室内に回動可能に設けられインクの減少にともなって回動する回動部材とを備え、前記回動部材はその回動によって変位する光遮断部を有し、前記インク貯留体には、前記回動部材の回動面と略平行な一対の壁面によって前記光遮断部材が変位可能に位置する通路を形成するとともに、インクジェット記録装置に装着されたときに外部から光が照射される被検出部が設けられたインクカートリッジにおいて、前記被検出部は、前記光遮断部の下方側に、前記光遮断部と前記一対の壁面との間に形成される一対の第1間隙にそれぞれ連続する一対の第2間隙を有し、前記第2間隙の間隙は前記第1間隙よりも狭いことを特徴とするインクカートリッジG1。
【0345】
インクカートリッジG1において、前記被検出部は、前記一対の壁面の間に位置し前記回動面と略平行に延在するとともに前記光遮断部よりも厚みのある第1立壁を有し、前記一対の第2間隙は、前記一対の壁面と前記第1立壁との間に形成されていることを特徴とするインクカートリッジG2。
【0346】
インクカートリッジG2において、前記被検出部は、前記一対の壁面の下端部を連結するとともに前記第1立壁が立設される底面を備え、その底面は前記インク貯留室側の下方側に向けて下降傾斜して構成されていることを特徴とするインクカートリッジG3。
【0347】
インクカートリッジG3において、前記第1立壁と前記底面とが交差する縁部は断面視角状に形成されていることを特徴とするインクカートリッジG4。
【0348】
インクカートリッジG2またはG3において、前記被検出部の底面よりも下方の前記インク貯留体に設けられ前記インク貯留室内のインクをインクジェット記録装置に供給するインク供給部と、そのインク供給部と前記被検出部の底面との間を繋ぐ前記インク貯留体の内面から立設され、前記第1立壁と連続する位置から前記インク供給部側に向けて延びる第2立壁とを備えていることを特徴とするインクカートリッジG5。
【0349】
インクカートリッジG5において、前記第2立壁と前記インク貯留体の内面とが交差する縁部は断面視角状に形成されていることを特徴とするインクカートリッジG6。
【0350】
インクカートリッジG5またはG6において、前記第2立壁が立設する前記インク貯留体の内面は、前記被検出部側から前記インク供給部側に向かって下降傾斜する傾斜面を備えていることを特徴とするインクカートリッジG7。
【0351】
インクカートリッジG1からG7のいずれかにおいて、前記回転部材は、前記光遮断部と、その光検出部の反対側に位置するバランス部と、そのバランス部と光遮断部とを連結して軸支される支点を有する連結部とを備え、前記回転部材のうち少なくとも前記バランス部は、インクの比重よりも小さい比重の材料で構成されていることを特徴とすることを特徴とするインクカートリッジG8。
【0352】
インクカートリッジG8において、前記バランス部はポリプロピレンで構成されていることを特徴とするインクカートリッジG9。
【0353】
インクカートリッジG3からG9において、前記被検出部は、前記底面と対向配置され前記一対の壁面の上縁部と連結される天井面を備え、その天井面は、前記光遮断部が前記天井面に当接する位置に配置されていることを特徴とするインクカートリッジG10。
【0354】
インクを貯留するインク貯留室を形成するインク貯留体と、インク貯留室内に回動可能に設けられインクの減少にともなって回動する回動部材とを備え、前記回動部材はその回動によって変位する光遮断部を有し、前記インク貯留体には、前記回動部材の回動面と略平行な一対の壁面によって前記光遮断部材が変位可能に位置する通路を形成するとともに、インクジェット記録装置に装着されたときに外部から光が照射される被検出部が設けられたインクカートリッジにおいて、前記被検出部は、前記光遮断部の下方側に、前記光遮断部と前記一対の壁面との間に形成される一対の第1間隙にそれぞれ連続する一対の液体案内路を有し、前記一対の液体案内路は、前記第1間隙に残留するインクを毛管現象によって引き込むものであることを特徴とするインクカートリッジG11。
【0355】
その一部にインクが貯留される内部空間を有するインク貯留体を備えインクジェット記録装置に着脱自在に装着されるインクカートリッジと、そのインクカートリッジを内包する可撓性および気体遮断性を有する包装袋とを備えたインクカートリッジ包装体において、前記インク貯留体は、前記内部空間に連通する第1開口を有するフレーム部材と、その第1開口の周縁部に固着され第1開口を閉封する可撓性および気体透過性を有する第1フィルムと、前記内部空間のうちインクが貯留される空間以外の空間であって大気圧よりも低い第1の圧力に減圧された減圧空間とを備え、前記包装袋の内部は、前記第1の圧力よりも低い第2の圧力に減圧されていることを特徴とするインクカートリッジ包装体H1。
【0356】
インクカートリッジ包装体H1において、前記フレーム部材は、前記内部空間側から前記第1フィルムを支持する第1リブを備えていることを特徴とするインクカートリッジ包装体H2。
【0357】
インクカートリッジ包装体H2において、前記第1フィルムは、前記第1リブに固着されていることを特徴とするインクカートリッジ包装体H3。
【0358】
インクカートリッジ包装体H2又はH3において、前記インク貯留体は、前記フレーム部材の前記第1開口とは反対側に開口され前記内部空間に連通する第2開口と、その第2開口の周縁部に固着され第2開口を閉封する可撓性および気体透過性を有する第2フィルムと、前記内部空間を前記第1開口側の第1室および前記第2開口側の第2室とに仕切る仕切板とを備え、前記仕切板には、前記第1開口側に前記第1フィルムを支持する前記第1リブが立設されるとともに、前記第2開口側に前記第2フィルムを支持する第2リブが立設されていることを特徴とするインクカートリッジ包装体H4。
【0359】
インクカートリッジ包装体H4において、前記第2フィルムは、前記第2リブに固着されていることを特徴とするインクカートリッジ包装体H5。
【0360】
インクカートリッジ包装体H1からH5のいずれかにおいて、前記内部空間は、少なくとも一部にインクが貯留されるインク空間と、そのインク空間と外部とを連通させる大気連通空間とを備え、前記減圧空間は、前記大気連通空間を含むことを特徴とするインクカートリッジ包装体H6。
【0361】
その一部にインクが貯留される内部空間を有するインク貯留体を備えインクジェット記録装置に着脱自在に装着されるインクカートリッジと、そのインクカートリッジを内包する可撓性および気体遮断性を有する包装袋とを備えたインクカートリッジ包装体の製造方法において、前記内部空間に連通する第1開口を有するフレーム部材と、その第1開口の周縁部に固着され第1開口を閉封する可撓性および気体透過性を有する第1フィルムとを備えた前記ンク貯留体を準備する準備工程と、その準備工程によって準備された前記インク貯留体が有する前記内部空間を予め大気圧よりも低い圧力に減圧し、前記内部空間に大気圧よりも低い第1の圧力に減圧された減圧空間が残るようにインクを分注するインク分注工程と、そのインク分注工程によってインクが充填された前記インクカートリッジを前記包装袋の内部に収容する収容工程と、その収容工程によって前記インクカートリッジが収容されている前記包装袋の内部を前記第1の圧力よりも低い第2の圧力に減圧する包装空間減圧工程とを備えていることを特徴とするインクカートリッジ包装体の製造方法H7。
【0362】
インクカートリッジ包装体の製造方法H7において、前記インク分注工程は、前記減圧空間を前記第1の圧力よりも低く前記第2の圧力よりも高い第3の圧力に減圧する後減圧工程を備えていることを特徴とするインクカートリッジ包装体の製造方法H8。
【0363】
インクカートリッジ包装体の製造方法H7又はH8において、前記準備工程は、前記フレーム部材と、前記内部空間側から前記第1フィルムを支持する第1リブとを備えた前記インク貯留体を成型する成型工程と、その成型工程によって成型される前記フレーム部材の第1開口を閉封するように前記第1開口の周縁部と前記第1リブとに前記第1フィルムを固着する第1固着工程とを備えていることを特徴とするインクカートリッジ包装体の製造方法H9。
【0364】
インクカートリッジ包装体の製造方法H9において、前記成型工程では、前記フレーム部材の前記第1開口とは反対側に開口され前記内部空間に連通する第2開口を備えた前記インク貯留体が成型され、前記準備工程は、前記成型工程によって成型される前記フレーム部材の第2開口を閉封するように前記第2開口の周縁部に可撓性および気体透過性を有する第2フィルムを固着する第2固着工程を備えていることを特徴とするインクカートリッジ包装体の製造方法H10。
【0365】
インクカートリッジ包装体の製造方法H10において、前記成型工程では、前記内部空間を前記第1開口側の第1室および前記第2開口側の第2室とに仕切る仕切板と、その仕切板から前記第1開口側に立設する前記第1リブおよび前記第2開口側に立設する第2リブとを備えた前記インク貯留体が成型され、前記第2固着工程は、前記第2開口の周縁部に前記第1フィルムを固着するとともに、前記第2リブと前記第2フィルムとを固着することを特徴とするインクカートリッジ包装体の製造方法H11。
【0366】
インクを貯留するインク貯留室と、そのインク貯留室と連通するインク供給路とを有するインク貯留体を備えインクジェット記録装置に着脱自在に装着されるインクカートリッジにおいて、前記インク供給路のインクの出口側に装着され、前記インクジェット記録装置に突設されたインクを抽出するための中空状のインク抽出部材が挿入される第1挿入路を形成し、その第1挿入路に挿入された前記インク抽出部材に密着するための弾性を有する弾性部材と、前記インク供給路内において前記弾性部材よりも前記インク貯留室側に設けられ、前記インクジェット記録装置から外れた状態で前記弾性部材に当接して前記第1挿入路を閉鎖し、前記インクジェット記録装置に装着された状態で前記インク抽出部材の端部に当接して前記インク貯留室から前記インク抽出部材へのインクの供給を許容する弁部材と、前記弾性部材が前記インク貯留室側とは反対側から外れるのを防止するキャップとを備え、そのキャップは、前記第1挿入路と略同軸上に延び前記第1挿入路よりも先に前記インク抽出部材が挿入される第2挿入路と、その第2挿入路を内部に有し、その第2挿入路のうち前記第1挿入路側の端部の開口径が前記第1挿入路の前記インク抽出部材の挿入される側の開口径よりも小さく構成されている内側筒状部と、その内側筒状部を取り囲む第1外側筒状部と、その第1外側筒状部と前記内側筒状部とを前記インク抽出部材が挿入される側において連結する連結部と、その連結部と前記第1外側筒状部と前記内側筒状部とによって囲まれて形成され前記第1挿入路と前記内側筒状部の端部との間から流下するインクを貯蔵するインク貯蔵部とを備えていることを特徴とするインクカートリッジI1。
【0367】
インクカートリッジI1において、前記キャップは、前記第1外側筒状部の前記第1挿入路側の端部に形成され前記弾性部材の前記インク抽出部材が挿入される側の面と当接するフランジ部と、そのフランジ部の周縁から前記弾性部材の外周面に沿って前記インク貯留室側に延びる第2外側筒状部とを備えていることを特徴とするインクカートリッジI2。
【0368】
インクカートリッジI2において、前記インク貯留体は、前記インク供給路が形成された筒状のインク供給部を有し、そのインク供給部の外周面には外方に向けて突出する突起が突設されており、前記第2外側筒状部は、前記弾性部材と前記インク供給部とを内包して前記インク貯留室側に延びるとともに、前記突起が嵌め込まれる嵌合部が形成されていることを特徴とするインクカートリッジI3。
【0369】
インクカートリッジI2またはI3において、前記第2外側筒状部には、前記インク貯留室側の端部から前記フランジ部に向けて延びる切欠部が形成されていることを特徴とするインクカートリッジI4。
【0370】
インクカートリッジI1からI4のいずれかにおいて、前記第1挿入路の少なくとも一部は、前記インク抽出部材が挿入される方向に向けて縮径する断面視テーパー状に形成されていることを特徴とするインクカートリッジI5。
【0371】
インクカートリッジI1からI4のいずれかにおいて、前記第1挿入路の少なくとも一部は、前記インク抽出部材が挿入される方向に向けて縮径する断面視テーパー状に且つ階段状に形成されていることを特徴とするインクカートリッジI6。
【0372】
インクカートリッジI1からI6のいずれかにおいて、前記第2挿入路の少なくとも一部は、前記インク抽出部材が挿入される方向に向けて縮径する断面視テーパー状に形成されていることを特徴とするインクカートリッジI7。
【0373】
インクカートリッジI3からI7のいずれかにおいて、前記弾性部材は、前記インク供給部の前記インク貯留室とは反対側の端部と前記第2外側筒部と前記フランジ部とに囲まれた空間に圧入される第1圧入部と、その第1圧入部から前記第1挿入路側に突出して前記第1挿入路内に圧入される第2圧入部とを備えていることを特徴とするインクカートリッジI8。
【0374】
内部にインクを貯留するインク貯留室を有するとともに、インクジェット記録装置に装着されたときの姿勢で略鉛鉛直方向に延在する側面を備え、前記インクジェット記録装置に着脱自在に装着されるインクカートリッジであって、前記側面には、前記インク貯留室内に貯留されたインクを前記インクジェット記録装置に供給するインク供給部と、前記インク貯留室内に大気を導入する大気導入部と、前記インク貯留室内のインク残量を検出するために前記インクジェット記録装置に設けられた光学式センサからの出射光が照射される被検出部とが配置されており、前記大気導入部は、前記インク供給部よりも上方に位置するとともに、前記被検出部は前記インク供給部よりも上方で且つ前記大気導入部よりも下方に位置することを特徴とするインクカートリッジJ1。
【0375】
インクカートリッジJ1において、前記インク貯留室内には、インクの減少にともなって回動するとともにその回動によって変位する光遮断部を有する回動部材が設けられており、前記被検出部は、前記インク貯留室を画定する壁面の一部によって前記光遮断部材が変位可能に位置する通路を形成するものであり、前記光学式センサによって前記光遮断部の位置が検出されることで、前記インク貯留室内のインク残量が検出されることを特徴とするインクカートリッジJ2。
【0376】
インクカートリッジJ2において、前記回動部材は、一端側に前記光遮断部材が設けられるとともに他端側にバランス部が設けられ、前記光遮断部と前記バランス部との間を枢支点として回動するものであり、前記バランス部は、全体がインク内に位置するときは重力よりも大きい浮力が作用して上方に変位し、インクが減少してその一部がインク面から露出したときは浮力が減少して下方に変位するものであることを特徴とするインクカートリッジJ3。
【0377】
インクカートリッジJ3において、前記大気導入部の内部に形成される通路と、その通路の内部に装着され、前記インクカートリッジを前記インクジェット記録装置に装着した状態で前記インクジェット記録装置側から押圧される押圧部材を有し、その押圧部材が押圧されることで前記インク貯留室と外部とを連通させ、前記インクカートリッジが前記インクジェット記録装置から外れた状態で前記インク貯留室と外部との連通を遮断する弁部材とを備えていることを特徴とするインクカートリッジJ4。
【0378】
インクカートリッジJ1からJ4のいずれかにおいて、前記インク供給部と前記被検出部は前記側面から突出しており、前記被検出部は、前記インク供給部と前記大気導入部の突出先端よりも前記側面側に設けられていることを特徴とするインクカートリッジJ5。
【0379】
インクカートリッジJ5において、前記インク貯留室を形成するインク貯留体と、そのインク貯留体を内包するとともに前記側面を画定するケースとを備え、前記インク供給部、前記大気導入部、及び前記被検出部は、前記インク貯留体から突出して形成されており、前記ケースは、前記インク供給部を外部に突出させるインク供給部貫通孔と、前記大気導入部貫通孔と、前記被検出部を外部に露出させる検出窓とを有していることを特徴とするインクカートリッジJ6。
【0380】
インクカートリッジJ6において、前記ケースは、前記インク供給部と前記被検出部と前記大気導入部とを挟む両側から前記インク供給部や前記大気導入部よりも外部に突出する突出部とを備えていることを特徴とするインクカートリッジJ7。
【0381】
インクカートリッジJ7において、前記突出部の一方は、前記インクジェット記録装置の装着部に配置されている嵌合部に嵌合される被嵌合部を備えていることを特徴とするインクカートリッジJ8。
【0382】
インクカートリッジJ8において、前記嵌合部は、前記インクジェット記録装置の装着部に前記インクカートリッジが装着される方向に沿って延びるガイド棒であって、前記被嵌合部は前記ガイド棒が挿嵌される方向に延びるガイド溝であることを特徴とするインクカートリッジJ9。
【0383】
インクが少なくとも一部に貯留される内部空間を有するインク貯留体と、そのインク貯留体を内包する複数の構成部品からなるケースとを備えインクジェット記録装置に着脱自在に装着されるインクカートリッジの製造方法において、前記内部空間内にインクを分注するインク分注工程と、そのインク分注工程によって前記内部空間にインクが貯留されている状態の前記インク貯留体が前記ケースの内部に収容されるように前記複数の構成部品を組立る組立工程と、その組立工程によって前記インク貯留体が前記ケースの内部に収容されている状態で前記複数の構成部品同士を超音波によって振動させることで溶着する溶着工程とを備えていることを特徴とするインクカートリッジの製造方法K1。
【0384】
インクカートリッジの製造方法K1において、前記インク分注工程の前に前記内部空間に連通する第1開口を有するフレーム部材と、その第1開口の周縁部に固着され第1開口を閉封する可撓性を有する第1フィルムと、その第1フィルムを前記内部空間側から支持する第1リブとを備えた前記インク貯留体を準備する準備工程を備えていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジの製造方法K2。
【0385】
インクカートリッジの製造方法K2において、前記準備工程は、前記フレーム部材と、前記内部空間側から前記第1フィルムを支持する第1リブとを備えた前記インク貯留体を成型する第1成型工程と、その第1成型工程によって成型される前記フレーム部材の第1開口を閉封するように前記第1開口の周縁部と前記第1リブとに前記第1フィルムを固着する第1固着工程とを備えていることを特徴とするインクカートリッジの製造方法K3。
【0386】
インクカートリッジの製造方法K3において、前記第1成型工程では、前記フレーム部材の前記第1開口とは反対側に開口され前記内部空間に連通する第2開口を備えた前記インク貯留体が成型され、その第1成型工程によって成型される前記フレーム部材の第2開口を閉封するように前記第2開口の周縁部に可撓性および気体透過性を有する第2フィルムを固着する第2固着工程を備えていることを特徴とするインクカートリッジの製造方法K4。
【0387】
インクカートリッジの製造方法K4において、前記第1成型工程では、前記内部空間を前記第1開口側の第1室および前記第2開口側の第2室とに仕切る仕切板と、その仕切板から前記第1開口側に立設する前記第1リブおよび前記第2開口側に立設する第2リブとを備えた前記インク貯留体が成型され、前記第2固着工程は、前記第2開口の周縁部に前記第2フィルムを固着するとともに、前記第2リブに前記第2フィルムを固着することを特徴とするインクカートリッジの製造方法K5。
【0388】
インクカートリッジの製造方法K3からK5において、前記準備工程は、インクの減少にともなって前記内部空間を回動するとともにその回動によって変位する光遮断部を有する回動部材を成型する第2成型工程を備え、前記第1成型工程では、前記フレーム部材に設けられ前記光遮断部材が変位可能に位置する通路を形成するとともに前記インクジェット記録装置に設けられた光学式センサからの出射光が照射される被検出部を備えた前記インク貯留体が成型され、前記準備工程は、前記第2成型工程によって成型される回動部材を前記フレーム部材に取着する取着工程を備えていることを特徴とするインクカートリッジの製造方法K6。
【0389】
インクカートリッジの製造方法K6において、前記第1成型工程では、前記フレーム部材の側面から突出して前記インク貯留室内のインクを前記インクジェット記録装置に供給するインク供給部と、そのインク供給部が突出する前記フレーム部材の側面から前記インク供給部と同じ方向に突出して前記インク貯留室内に大気を導入する大気導入部と、その大気導入部と前記インク供給部とが突出する前記フレーム部材の側面であって前記大気導入部と前記インク供給部との間から前記大気導入部と前記インク供給部とが突出する方向と同じ方向に突出する前記被検出部とを備えた前記インク貯留体が成型されることを特徴とするインクカートリッジの製造方法K7。
【0390】
インクカートリッジの製造方法K7において、前記準備工程は、前記インク供給部を外部に突出させるインク供給部貫通孔と、前記大気導入部を外部に突出させる大気導入部貫通孔と、前記被検出部を外部に露出させる検出窓とが前記ケースの一面に配置されるように前記複数の構成部品を成型する第3成型工程を備え、前記組立工程では、前記インク供給部が前記インク供給部貫通孔から外部に突出し、前記大気導入部が前記大気導入貫通孔から外部に突出し、前記被検出部が前記検出窓から外部に露出するように前記第3成型工程によって成型される前記複数の構成部品が組立てられ、前記溶着工程では、前記ケースの一面以外の部分において前記複数の構成部品が互いに溶着されることを特徴とするインクカートリッジの製造方法K8。
【0391】
内部にインクを貯留するインク貯留室を有するケースを備え、前記インク貯留室に貯留されたインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、前記ケースの一面から外方に突出し、前記インク貯留室内のインクを前記インクジェット記録装置に供給するインク供給部と、前記ケースの前記一面から前記インク供給部と同じ方向に向けて外方に突出し、前記インク貯留室内に大気を導入する大気導入部と、前記ケースに連結され前記インク供給部と前記大気導入部とが突出する方向と同じ方向に前記インク供給部や前記大気導入部よりも外方に突出する一対の突出部とを備え、前記一対の突出部は、前記インク供給部と前記大気導入部とを挟む両側に各々配置されていることを特徴とするインクカートリッジL1。
【0392】
インクカートリッジL1において、前記突出部の一方は、前記インクジェット記録装置の装着部に配置されている嵌合部に嵌合される被嵌合部を備えていることを特徴とするインクカートリッジL2。
【0393】
インクカートリッジL2において、前記嵌合部は、前記インクジェット記録装置の装着部に前記インクカートリッジが装着される方向に沿って延びるガイド棒であって、前記被嵌合部は前記ガイド棒が挿嵌される方向に延びるガイド溝であることを特徴とするインクカートリッジL3。
【0394】
インクカートリッジL1からL3のいずれかにおいて、前記ケースは、前記一面を含む略箱状に形成されており、前記一対の突出部は、前記インク供給部と前記大気導入部とが並ぶ方向に前記インク供給部と前記大気導入部とを挟んで前記一面の両端部に配置されており、前記一対の突出部のうち前記インクジェット記録装置に装着した状態で下方に位置する突出部は、前記一面とは別の前記ケースの底面から連続して上方に向けて延びる傾斜面を備えていることを特徴とするインクカートリッジL4。
【0395】
インクカートリッジL1からL4のいずれかにおいて、前記インク貯留室を形成するものであって前記ケースに内包されるインク貯留体を備え、前記インク供給部と前記大気導入部とは、前記インク貯留体から外方に向けて突出して形成されており、前記ケースには、前記一面に、前記インク供給部を外部に突出させるインク供給部貫通孔と、前記大気導入部を外部に突出させる大気導入部貫通孔とが形成されていることを特徴とするインクカートリッジL5。
【0396】
インクカートリッジL5において、前記インク供給部と前記大気導入部と間から前記インク貯留体の一部が前記インク供給部や前記大気導入部が突出する方向と同じ方向に突出して形成され、インク残量を検出するために前記インクジェット記録装置に設けられた光学式センサからの出射光が照射される被検出部を備え、前記ケースの前記一面には、前記被検出部に対応する位置に開口する検出窓が形成されていることを特徴とするインクカートリッジL6。
【0397】
インクカートリッジL6において、前記インク貯留室内には、インクの減少にともなって回動するとともにその回動によって変位する光遮断部を有する回動部材が設けられており、前記被検出部は、前記インク貯留室を画定する壁面の一部によって前記光遮断部が変位可能に位置する通路を形成するものであり、前記光学式センサによって前記光遮断部の位置が検出されることで、前記インク貯留室内のインク残量が検出されることを特徴とするインクカートリッジL7。
【図面の簡単な説明】
【0398】
【図1】本発明のインクカートリッジの外観を示した斜視図である。
【図2】インクカートリッジを分解した斜視図である。
【図3】プロテクタを示した図であり、(a)は、図2のIIIa視におけるプロテクタの上面図であり、(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線におけるプロテクタの断面図である。
【図4】インク貯留体を示した図であり、(a)は、インク貯留体の正面図であり、(b)は、インク貯留体の背面図である。
【図5】供給路形成部を示した図であり、(a)は、供給路形成部の概略を示した図(フレーム部の背面側の図)であり、(b)は、図5(a)のVb−Vb線における供給路形成部の断面図であり、(c)は、インク残量が減少した状態を示した図であり、(d)は、インクの供給が終了した状態を示した図である。
【図6】大気連通路形成部を示した図であり、(a)は、大気連通路形成部の概略を示した斜視図であり、(b)は、図6(a)の矢印VIb視における大気連通路形成部を示した図であり、(c)は、図6(a)の矢印VIc視における大気連通路形成部を示した図である。
【図7】分注路形成部を示した図であり、(a)は、分注路形成部の概略を示した図であり、(b)は、図7(a)のVIIb−VIIb線における分注路形成部の断面図である。
【図8】検出部近傍を示した図であり、(a)は、検出部近傍の概略を示した図であり、(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における検出部の断面図であり、(c)は、図8(a)のVIIIc−VIIIc線における検出部近傍の断面図である。
【図9】センサーアームを示した図であり、(a)は、センサーアームの正面側を示した図であり、(b)は、図9(a)の矢印G視におけるセンサーアームを示した図である。
【図10】インク貯留体を分解した正面図である。
【図11】インク供給機構及び大気導入機構を分解した図であり、(a)は、インク供給機構の分解図であり、(b)は、大気導入機構の分解図である。
【図12】供給キャップを示した図であり、(a)は、供給キャップの側面を示した図であり、(b)は、図12(a)の矢印XIIb視における供給キャップの側面を示した図であり、(c)は、供給キャップの平面を示した図であり、(d)は、供給キャップの底面を示した図であり、(e)は、図12(c)のVIIe−XIIe線における供給キャップの断面図である。
【図13】供給ジョイントを示した図であり、(a)は、供給ジョイントの側面を示した図であり、(b)は、供給ジョイントの平面を示した図であり、(c)は、供給ジョイントの底面を示した図であり、(d)は、図13(b)のXIIId−XIIId線における供給ジョイントの断面図である。
【図14】供給バルブを示した図であり、(a)は、供給バルブの側面を示した図であり、(b)は、図14(a)の矢印XIVb視における供給バルブの側面とを示した図であり、(c)は、供給バルブの平面を示した図であり、(d)は、供給バルブの底面を示した図であり、(e)は、図14(c)のXIVe−XIVe線における供給バルブの断面図である。
【図15】第1供給スプリングを示した図であり、(a)は、第1供給スプリングの側面を示した図であり、(b)は、第1供給スプリングの平面を示した図であり、(c)は、第1供給スプリングの底面を示した図であり、(d)は、図15(b)のXVd−XVd線における第1供給スプリングの断面図である。
【図16】供給スライダを示した図であり、(a)は、供給スライダの側面を示した図であり、(b)は、図16(a)の矢印XVIb視における供給スライダの側面を示した図であり、(c)は、供給スライダの平面を示した図であり、(d)は、供給スライダの底面を示した図であり、(e)は、図16(c)のXVIe−XVIe線における供給スライダの断面図である。
【図17】弁座を示した図であり、(a)は、弁座の側面を示した図であり、(b)は、弁座の平面を示した図であり、(c)は、弁座の底面を示した図であり、(d)は、図17(b)のXVIId−XVIId線における弁座の断面図である。
【図18】逆止弁を示した図であり、(a)は、逆止弁の側面を示した図であり、(b)は、逆止弁の平面を示した図であり、(c)は、逆止弁の底面を示した図であり、(c)は、図18(a)のXVIIId−XVIIId線における逆止弁の断面図である。
【図19】カバーを示した図であり、(a)は、カバーの側面を示した図であり、(b)は、カバーの平面を示した図であり、(c)は、カバーの底面を示した図であり、(d)は、図19(b)のXIXd−XIXd線におけるカバーの断面図である。
【図20】大気キャップを示した図であり、(a)は、大気キャップの側面を示した図であり、(b)は、図20(a)の矢印XXb視における大気キャップの側面を示した図であり、(c)は、大気キャップの平面を示した図であり、(d)は、大気キャップの底面を示した図であり、(e)は、図20(c)のXXe−XXe線における大気キャップの断面図である。
【図21】大気ジョイントを示した図であり、(a)は、大気ジョイントの側面を示した図であり、(b)は、大気ジョイントの平面を示した図であり、(c)は、大気ジョイントの底面を示した図であり、(d)は、図21(b)のXXId−XXId線における大気ジョイントの断面図である。
【図22】大気バルブを示した図であり、(a)は、大気バルブの側面を示した図であり、(b)は、大気バルブの底面を示した図である。
【図23】インク供給体及び大気導入体にインク供給機構及び大気導入機構を組み付けた状態を示した部分的な断面図である。
【図24】フィルムが溶着される前の製造工程を説明する図である。
【図25】フィルムの溶着工程について説明する図であり、(a)は、フィルムのフレーム部への溶着面を説明する図であり、(b)は、フィルムをフレーム部に溶着する溶着工程について説明する図である。
【図26】フィルムの溶着後に行われる製造工程を説明する図であり、(a)は、インク供給機構及び大気導入機構をフレーム部に取り付ける取付工程について説明する図であり、(b)は、減圧工程について説明する図であり、(c)は、インクの分注工程について説明する図である。
【図27】ケースの組付工程について説明する図であり、(a)は、ケースをフレーム部を挟持する工程について説明する図であり、(b)は、ケースを溶着する溶着工程について説明する図である。
【図28】インクカートリッジの出荷前に行われる製造工程について説明する図であり、(a)は、保護キャップを取り付ける工程について説明する図であり、(b)は、インクカートリッジを包装体で包装する工程について説明する図である。
【図29】インクカートリッジをインクジェット記録装置へ装着する方法を示した図である。
【図30】インクカートリッジをインクジェット記録装置から脱着する方法を示した図である。
【図31】インクカートリッジがインクジェット記録装置に装着された状態を示した図である。
【図32】インク貯留室内のインク残量に対応するセンサーアームの動作を示した図であり、(a)は、インク残量有りの状態を示しており、(b)は、インク残量無しの状態を示している。
【符号の説明】
【0399】
1 インクカートリッジ、100 インク貯留体、110 フレーム部(フレーム部材、インク貯留体の一部)、111 インク貯留室(内部空間)、111a 第1室、111b 第2室、112a 第1開口(開口の一部、開口領域)、112b 第2開口(開口の一部、開口領域)、113 第1貯留室内開口(第1室と第2室とを連通する連通路)、114 第2貯留室内開口(第1室と第2室とを連通する連通路)、116 インク供給体、116a,116b 突起部(突起)、117 大気導入体、117a,117b 突起部、120 インク供給部(インク貯留体の一部)、130 大気導入部(インク貯留体の一部)、140 検出部(インク貯留体の一部、被検出部)、141 内包部(光遮断部の回動面と略平行な一対の壁面を含む)、141a 底壁(被検出部の底面を形成する壁)、141b 天井壁(被検出部の天井面を形成する壁)、142 アーム支持部(被検出部の第1立壁)、143 立壁(被検出部の第1立壁に連続する第2立壁)、143a 傾斜面(フレーム部110の一部)、150 インク分注部(インク貯留体の一部)、160 フィルム(インク貯留体の一部、第1フィルム(第1開口側に溶着されるフィルム)、第2フィルム(第2開口側に溶着されるフィルム))、200 ケース、210 第1ケース部材(ケースの一部)、211 ケース切欠部(ケースのインク供給部貫通孔の一部)、212 ケース切欠部(ケースの大気導入部貫通孔の一部)、213 ケース切欠部(ケースの検出窓の一部)、211a,212a 当接溝、214a,214b ケース突出部(ケースの突出部の一部)、214a1,214b1 ケース突出切欠部、214a2 傾斜面、214b2 ケース嵌合溝(ケースの被嵌合部の一部、ガイド溝の一部)、215a〜215c 棒部材、216 第1ケース溶着部、216a 凹部、216b 係合部、217 第2ケース溶着部、217a 係止部、220 第2ケース部材(ケースの一部)、221 ケース切欠部(ケースのインク供給部貫通孔の一部)、222 ケース切欠部(ケースの大気導入部貫通孔の一部)、223 ケース切欠部(ケースの検出窓の一部)、224a,224b ケース突出部(ケースの突出部の一部)、224a1,224b1 ケース突出切欠部、224a2 傾斜面、224b2 ケース嵌合溝(ケースの被嵌合部の一部、ガイド溝の一部)、225a〜225c 嵌合孔部、226 第1ケース溶着部、226a 凹部、226b 係合部、227 第2ケース溶着部、227a 係止部、300 プロテクタ、310 プロテクタ貫通孔、320 第1プロテクタ嵌合部、321,322 プロテクタ立壁、330a,330b 第2プロテクタ嵌合部、330a1,330b1 突起部、330a2,330b2 軸部、340a,340b プロテクタ緩挿部、400a,400b 外周溶着部(外枠部、開口周縁)、411a〜417a 内周溶着部(フィルムを支持するリブ、第1フィルムを支持する第1リブ)、411b〜417b 内周溶着部(フィルムを支持するリブ、第2フィルムを支持する第2リブ)、418a,418b 連結リブ(補助壁部)、420 供給路形成部、421 第1供給連通孔(インク供給孔)、422 供給隔壁(区画壁)、423 第2供給連通孔(インク連通孔)、424 供給凹部(凹接部)、424a 凹部空間(凹接部により形成される空間)、425 アーム挟持部(挟持部)、426 インク供給室、430 大気連通路形成部(大気連通路)、431 第1大気連通室(大気導入部と連通する第1連通室)、431a 側壁面、432 第2大気連通室(内部空間に連通する第2連通室)、432a 側壁面、433 大気接続路(接続路)、433a 連通口、433b 連通口(接続路と第2連通室とを連通させる第2孔)、434 第1大気連通孔(第1連通室と大気導入部とを連通させる第1孔)、435 第2大気連通孔(第2連通室と内部空間とを連通させる第3孔)、436 第3大気連通孔(第2連通室と内部空間とを連通させる第4孔)、437a 第1面(第1連通室の底面、第2連通室の底面、大気連通路の底面、大気連通路の一の面)、437b 第2面、440 連結形成部(仕切板、支持板)、441 大気側連結部(仕切板の一部)、442 分注側連結部(仕切板の一部)、443〜446 連結連通孔(第1室と第2室とを連通する連通路)、450 分注路形成部(注入部)、451 分注筒部(インク注入流路)、451a 開口(インク注入流路の開口)、451b 底部(インク注入流路の底部)、452 第1分注連通孔(第1孔、連通部の一部)、453 分注隔壁(壁部、連通部の一部)、453a 分注隔壁流路(接続流路、連通部の一部)、454 第2分注連通孔(第2孔、連通部の一部)、460a〜460c 貫通孔、470 センサーアーム(回動部材)、471 バランス部(回動部材の一部)、472 取付部(回動部材の連結部、連結部の一部)、472a 取付軸(軸上部)、473 アーム部(回動部材の光遮断部、連結部の一部)、473a 垂直アーム部(光遮断部の一部、連結部の一部)、473b 傾斜アーム部(光遮断部の一部)、473c 遮蔽アーム部(光遮断部の一部)、473d リブ(光遮断部の一部)、473e1,473e2 アーム突起部、500 インク供給機構、501 供給弁部材(弁部材)、510 大気導入機構、511 大気弁部材、520 インク分注栓、520a 外側端面、600 供給キャップ(キャップ)、601 供給固着部(第2外側筒状部)、602 インク貯め部、603a,603b 係合孔(第2外側筒状部の嵌合部)、604a,604b 供給キャップ切欠部(第2外側筒状部の切欠部)、605 挿通孔(第2挿入路の一部)、606a 第1上部壁、606b 傾斜壁(第2挿入路の一部、内側筒状部)、606c 下部壁(連結部)、606d 第2上部壁(フランジ部)、606e 外周壁(第1外側筒状部)、607 インク貯蔵部、610 供給ジョイント(弾性部材)、611 ジョイント外周部(第1圧入部)、612 ジョイント内周部(第2圧入部)、612a 上面、612b 底面、612c 開口、612d 挿入通路、613 ジョイント当接部、613a 先端、613b 内周面、614 ジョイント突起部、614a 内周面、614b 段差面、615 インク流路(インク抽出部材が挿入される第1挿入路)、615a 階段部流路(第1挿入路の一部)、615b 突起部流路(第1挿入路の一部)、615c 当接部流路(第1挿入路の一部)、620 供給バルブ(弁部材の一部)、621 バルブ底壁、622 バルブ外周壁、622a バルブ突起部、623 バルブガイド溝、624 バルブ突出壁、625 バルブ規制部、626 バルブフック部、627 インク流路、628 バルブ受け部、629 バルブ内周壁、630 第1供給スプリング(弁部材の一部)、631 スプリング底部、632 スプリング上部、633 スプリング可撓部、634 インク流路、634a 上部流路、634b 可撓部流路、634c 底部流路、640 供給スライダ(弁部材の一部)、641 スライダ外周壁、642a,642b スライダ突出壁、643 緩挿部、644 スライダ台座部、645 スライダ貫通孔、650 第2供給スプリング(弁部材の一部)、651 スプリング底部、652 スプリング上部、653 スプリング可撓部、654 インク流路、654a 上部流路、654b 可撓部流路、654c 底部流路、660 弁座、661 弁座底部、662 弁座受け部、662a 弁座傾斜面、662b 第1弁座貫通孔、663 第2弁座貫通孔、664 弁座連通溝、665 弁座突出部、670 逆止弁、671 傘部、671a 連結部、671b 羽根部、672 軸部、672a 球部、680 カバー、681 カバー外周壁、682 カバー上部、683 第1カバー貫通孔、684 第2カバー貫通孔、700 大気キャップ、701 大気固着部、702 大気キャップ底部、703a,703b 係合孔、704a,704b 大気キャップ切欠部、705 大気キャップ挿通孔、710 大気ジョイント、711 ジョイント外周部、712 ジョイント内周部、712a 上面、713 ジョイント突起部、713a 先端部、714 ジョイントスカート部、715 ジョイント通路、720 大気バルブ(大気導入路を形成する弁部材)、721 バルブ底壁、721a バルブ開放部(大気導入路を連通させる押圧部材)、721b 凸部、722 バルブ外周壁、722a バルブ突起部、723 バルブガイド溝、724 バルブ突出壁、725 バルブ規制部、726 バルブフック部、727 インク流路、728 バルブ受け部、729 バルブ内周壁、730 第1大気スプリング、731 スプリング底部、732 スプリング上部、733 スプリング可撓部、734 インク流路、734a 上部流路、734b 可撓部流路、734c 底部流路、740 大気スライダ、741 スライダ外周壁、742a,742b スライダ突出壁、743 緩挿部、744 スライダ台座部、745 スライダ貫通孔、750 第2大気スプリング、751 スプリング底部、752 スプリング上部、753 スプリング可撓部、754 インク流路、754a 上部流路、754b 可撓部流路、754c 底部流路、800 インク供給体の内周面(インク供給路)、810 大気導入体の内周面、900 超音波溶着面、910 減圧装置、911 吸引管、912 吸引ポンプ、920 インク分注針、930 包装袋、931 開口、940 減圧装置、941 吸引管、942 吸引ポンプ、1000 インクジェット記録装置、1010 装着部、1011 係止棒、1011a 凸部、1012 支持部、1013 装着面、1013a インク流路、1013b 大気導入路、1014 インク残量検出センサ(光学式センサ)、1014a 発光部(光学式センサの一部)、1014b 受光部(光学式センサの一部)、1015 インク抽出管(インク抽出部材)、1015a 切欠(インク抽出部材の一部)、1016a,1016b 凹部、1016b1 嵌合棒(ガイド棒、嵌合部)、1017 係合部材、1017a 係合端部、1017b 軸支部、1017c 被腹部、1017d 凸部、1018 凹部、A 第1及び第2ケース部材の長手方向、ケースの長手方向、インク貯留体の長手方向、フレーム部110の長手方向、B プロテクタの長手方向、C インク流路、D カス、E インクカートリッジのスライド方向、F 係合部材の移動方向、I インクの液面、K インク流路、L 大気導入路、O1 インク供給機構の軸心方向、O2 大気導入機構の軸心方向、P1,P2 吸引ポンプ、Q 弁座の中心線、R 弁座突出部の仮想外周線、S 係合部材の回動方向、T 係合部材の回動方向、U インクカートリッジの脱着方向、p1 インク分注工程後のインク貯留室内の気圧(第1の圧力)、p2 後減圧工程後のインク貯留室内の気圧(第2の圧力)、p3 包装空間減圧工程後の包装袋内の気圧(第3の圧力)、t1 第2供給連通孔とフレーム部の下部側壁との距離、t2 第2供給連通孔と供給凹部の下部側壁との距離、t3 第1間隙、t4 第2間隙、t5 インク貯め部のインクを貯める範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを貯留する内部空間を有するインク貯留体と、前記インク貯留体を内包するケースとを備え、前記インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に装着されるインクカートリッジにおいて、
前記インク貯留体は、前記内部空間に連通する第1開口及び第2開口を有するフレーム部材と、前記第1開口及び第2開口の各開口周縁に固着され前記第1開口及び第2開口をそれぞれ閉封するフィルムとを備え、
前記フレーム部材は、前記内部空間を前記第1開口側の第1室および前記第2開口側の第2室に仕切る仕切板と、前記仕切板から立設され前記第1開口側から前記フィルムを支持する第1リブと、前記仕切板から立設され前記第2開口側から前記フィルムを支持する第2リブとを備えていることを特徴とするインクカートリッジ。
【請求項2】
前記フィルムは、前記第1リブ及び第2リブにそれぞれ固着されていることを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
【請求項3】
前記フィルムと前記第1リブ及び第2リブとの固着は、前記フィルムと前記第1リブ及び第2リブとの内の少なくとも一方を溶融させて互いを接合することにより行われることを特徴とする請求項2記載のインクカートリッジ。
【請求項4】
前記フィルムに固着される前記第1リブの固着部は、前記フィルムに固着される第1開口の開口周縁における固着部と共に第1の仮想平面上に位置する一方、
前記フィルムに固着される前記第2リブの固着部は、前記フィルムに固着される第2開口の開口周縁における固着部と共に第2の仮想平面上に位置していることを特徴とする請求項2又は3に記載のインクカートリッジ。
【請求項5】
前記第1の仮想平面と前記第2の仮想平面とが平行であることを特徴とする請求項4記載のインクカートリッジ。
【請求項6】
前記ケースの一部であって前記第1開口及び第2開口に対向する部分が前記第1開口及び第2開口側へ向けて変位すると、前記各変位をそれぞれ前記第1リブ及び第2リブが規制するように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項7】
前記インクジェット記録装置に装着された姿勢において、前記第1リブ及び第2リブは、下降傾斜して形成されると共に、下降傾斜端部が自由端として形成され、重力により流動する前記インクを前記第1室及び第2室の底部側へ向けて案内可能に構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項8】
前記第1リブ及び第2リブは、前記フレーム部材の開口領域において、それぞれ複数が分散配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項9】
前記仕切板は、前記第1室と第2室とを連通する連通路を備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項10】
前記内部空間内に軸支され前記インクの減少に伴って回動する回動部材を備え、
前記回動部材は、前記連通路内に配設されていることを特徴とする請求項9記載のインクカートリッジ。
【請求項11】
前記回動部材は、略円柱状の軸状部を備え、
前記仕切板は、前記回動部材の軸状部を回動可能に挟持する挟持部を備えると共に、前記挟持部は、前記連通路に面する側が開放された断面略C字状に形成され、
前記仕切板の挟持部に前記回動部材の軸状部を挿入し挟持させることで、前記回動部材が前記仕切板に回動可能に支持されることを特徴とする請求項10記載のインクカートリッジ。
【請求項12】
前記フレーム部材は、前記仕切板から立設される補助壁部を備え、
前記補助壁部は、前記リブよりも立設高さが低くされていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項13】
前記補助壁部は、前記リブよりも薄肉に構成されていることを特徴とする請求項12記載のインクカートリッジ。
【請求項14】
前記補助壁部は、前記連通路に隣接する前記仕切板の端縁部において前記仕切板から立設されていることを特徴とする請求項12又は13に記載のインクカートリッジ。
【請求項15】
前記リブが複数ある場合に、前記複数のリブを前記補助壁部が連結していることを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項16】
前記フレーム部材は、前記第1開口及び第2開口を画定する外枠部を備え、
前記仕切板は、前記第1開口及び第2開口の開口面間の空間において前記外枠部から延在するように形成されていることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項17】
請求項1から16のいずれかに記載のインクカートリッジに使用されるものであることを特徴とするインク貯留体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate


【公開番号】特開2007−144803(P2007−144803A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342687(P2005−342687)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】