インクジェットプリントヘッドの洗浄装置
【課題】本発明はインクジェットプリントヘッドのインクの吐出方向と異なる方向にインクを吸引またはブローイングするインクジェットプリントヘッドの洗浄装置に関する。
【解決手段】本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置は、インクジェットプリントヘッドとインク流動空間を介して対応するように配置されるクリーニングプレートと、上記インク流動空間に設けられ、上記インクジェットプリントヘッドのノズルに残っているインクを流体の圧力変化によりインクの吐出方向と異なる方向に除去する空気圧装置を含むことができる。
【解決手段】本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置は、インクジェットプリントヘッドとインク流動空間を介して対応するように配置されるクリーニングプレートと、上記インク流動空間に設けられ、上記インクジェットプリントヘッドのノズルに残っているインクを流体の圧力変化によりインクの吐出方向と異なる方向に除去する空気圧装置を含むことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はインクジェットプリントヘッドのインクの吐出方向と異なる方向にインクを吸引またはブローイングするインクジェットプリントヘッドの洗浄装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般的にインクジェットプリントヘッドは、電気信号を物理的な力で変換し小さなノズルによりインクが液滴の形態で吐出させる構造体である。特に、インクジェットプリントヘッドアセンブリーは、ノズルプレートを備えるインクジェットプリントヘッドと上記インクジェットヘッドにインクを供給するカートリッジから成る。
【０００３】
最近、圧電方式のインクジェットヘッドは産業用インクジェットプリンターにも使用されている。例えば、印刷回路基板（ＰＣＢ）上に金、銀等の金属を溶かして作ったインクを噴射し回路パターンを直接形成させたり、産業グラフィックや液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）、有機発光ダイオード（ＯＬＥＤ）の製造、太陽電池等に使用される。
【０００４】
このような産業用インクジェットプリンターのノズルは印刷のための最適な状態を保持しなければならない。そのために一般的にパージング、ワイピング、キャッピング等のようなメインテナンス作業が伴われる。
【０００５】
上記パージング（ｐｕｒｇｉｎｇ）は一種の初期化作業で、稼動中／後のプリントヘッドを稼働前の状態に戻すことを言い、ワイピング（ｗｉｐｉｎｇ）はノズルに付いたパージング後の残りのインク及び異物を拭き取ることをいい、キャッピング（ｃａｐｐｉｎｇ）はノズルを外部と隔離させることを言う。
【０００６】
ワイピングのようにインクジェットプリントヘッドのノズルに連結してインクを除去する場合は、印刷媒体のくずまたはワイピングにより発生するパーティクルによってノズルが塞がる現象が発生したり、ノズルが再び汚染するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明の目的は、インクジェットプリントヘッドのインクの吐出方向と異なる方向にインクを吸引またはブローイングするインクジェットプリントヘッドの洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置は、インクジェットプリントヘッドとインク流動空間を介して対応するように配置されるクリーニングプレートと、上記インク流動空間に設けられ、上記インクジェットプリントヘッドのノズルに残っているインクを流体の圧力変化によりインクの吐出方向と異なる方向に除去する空気圧装置とを含むことができる。
【０００９】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクをブローイングするブローイング装置であることができる。
【００１０】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクを吸引するサクション装置であることができる。
【００１１】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の一側に配置されるブローイング装置と上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の他側に配置されるサクション装置であることができる。
【００１２】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の一側に配置されるブローイング装置であり、上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の他側には上記ブローイング装置により移動するインクを収去する回収筒が設けられることができる。
【００１３】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記回収筒には、インクの上記回収筒内への移動をガイドするガイド部が形成されることができる。
【００１４】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッドのノズルと傾斜になるよう形成されることができる。
【００１５】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッドの長さ方向に往復可能である。
【００１６】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記インクジェットプリントヘッド及びクリーニングプレートのうち少なくとも１つには、撥水層がコーティングされることができる。
【発明の効果】
【００１７】
本発明によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置によれば、インクジェットプリントヘッドのノズルと連結してインクを除去しないため、印刷媒体のくずまたはワイピングにより発生するパーティクルによってノズルが塞がるか、再び汚染する現象を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドアセンブリーとその洗浄装置を概略的に図示した分解斜視図である。
【図２】図１のインクジェットプリントヘッドと洗浄装置を概略的に図示した分解斜視図である。
【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩラインの概略断面図である。
【図４】図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第１実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【図５】図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第２実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【図６】図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第３実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下では、図面を参照し本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。但し、本発明の思想は提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で他の構成要素の追加、変更、削除等により、退歩的な他の発明や本発明の思想の範囲内に含まれる他の実施例を容易に提案することができ、これも本願発明の思想の範囲内に含まれる。
【００２０】
また、各実施例の図面に示す同じ思想の範囲内において機能が同一の構成要素は同一参照符号を使用し説明する。
【００２１】
図１は本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドアセンブリーとその洗浄装置を概略的に図示した分解斜視図であり、図２は図１のインクジェットプリントヘッドと洗浄装置を概略的に図示した分解斜視図であり、図３は図２のＩＩＩ−ＩＩＩラインの概略断面図であり、図４は図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第１実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【００２２】
図１から図４を参照すると、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドアセンブリーの洗浄装置４０はクリーニングプレート７０と、空気圧装置５０、６０を含むことができる。
【００２３】
上記洗浄装置４０が適用されるインクジェットプリントヘッドアセンブリー１０は、インクカートリッジ１２とインクジェットプリントヘッド２０を含む。
【００２４】
上記インクカートリッジ１２は、インク１５を貯蔵するインクタンクであり、直六面体状のインクジェットプリントヘッド２０を収容するように収容部１８を備えることができる。
【００２５】
上記インクジェットプリントヘッド２０は、上記インクカートリッジ１２内のインクが流入され、外部の印刷媒体に吐出されるようにするシリコンプレートの積層体である。
【００２６】
上記インクジェットプリントヘッド２０は、図３のように、インクの流路となる溝とホールが形成される複数の基板が積層されて成ることができる。
【００２７】
上記インクジェットプリントヘッド２０の方向は、図１におけるＨ方向を高さ方向と、Ｌ方向を長さ方向と、Ｗ方向を幅方向と定義する。
【００２８】
上記インクジェットプリントヘッド２０は、高さ方向Ｈの上部から下部に上部基板２２０、中間基板２４０及び下部基板２６０が積層されて形成される。
【００２９】
上記上部基板２２０には、上記インクジェットプリントヘッド２０内にインクが流入されるインク流入口２２２と、インクに吐出駆動力を提供する圧力チャンバ２２４が形成される。上記圧力チャンバ２２４の上部にはメンブレイン２２５を介して上記圧力チャンバ２２４にインク吐出のための駆動力を提供する圧電体２５０を備えてもよい。
【００３０】
上記圧電体２５０は圧力チャンバ２２４の上面であるメンブレイン２２５を変形させてインクを吐出させることができる。圧電体は電気的エネルギーを機械的エネルギーに、または逆に変換できる要素であり、その材料としてチタン酸ジルコン酸鉛（Ｐｂ（Ｚｒ，Ｔｉ）Ｏ３）が代表的である。
【００３１】
ここで、上記下部基板２６０にはノズル２６２が形成され、上記中間基板２４０にはダンパ２４４と、ヘッド内にインクを貯蔵するリザーバー２４２が形成されることができる。また、中間基板２４０には圧力チャンバ２２４のインクがリザーバー２４２に逆流することを防ぐリストリクター２４６が形成されることができる。
【００３２】
上記下部基板２６０の底面には、撥水コーティング層２６５が形成され、インクジェットプリントヘッド２０の底面にインクの残留物が残ることを防ぐことができる。
【００３３】
このようなインクジェットプリントヘッドアセンブリー１０のインクジェットプリントヘッド２０を洗浄するための洗浄装置４０を説明する。
【００３４】
上記クリーニングプレート７０は上記インクジェットプリントヘッド２０の所定の空間、即ち、空気圧装置のブローイングまたはサクションによりインクが移動できる空間であるインク流動空間を介してインクジェットプリントヘッド２０と対応するように配置される。
【００３５】
上記クリーニングプレート７０は上記インクジェットプリントヘッド２０の底部から高さ方向Ｈ、長さ方向Ｌ及び幅方向Ｗに駆動して上記インクジェットプリントヘッド２０と対応する位置に移動されることができる。
【００３６】
上記クリーニングプレート７０には、撥水層７２がコーティングされてインクが上記クリーニングプレート７０に付着することを防止することができる。このように上記クリーニングプレート７０が上記インクジェットプリントヘッド２０にインク流動空間を介して配置されると、上記インク流動空間はインクが移動するチャンネルとなることができる。
【００３７】
一方、上記空気圧装置は上記インク流動空間に設けられ、上記インクジェットプリントヘッド２０のノズル２６２に残っているインクを流体の圧力変化によりインクの吐出方向と異なる方向に除去することができる。
【００３８】
上記インクの吐出方向は、上記インクジェットプリントヘッド２０のノズルと垂直となる所に配置される印刷媒体に向かう方向である。
【００３９】
上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッド２０の少なくとも幅の一側に配置されるように駆動されることができる。ここで、上記空気圧装置はインクジェットプリントヘッド２０の長さ方向に往復可能である。
【００４０】
図４を参照すると、上記空気圧装置は上記インクをブローイングするブローイング装置５０であるか、または上記インクを吸引するサクション装置６０であることができる。
【００４１】
このとき、上記ブローイング装置５０は上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の一側に配置されてもよく、上記サクション装置６０は上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の他側に配置されてもよい。
【００４２】
上記ブローイング装置５０と上記サクション装置６０を同時に使用すると、何れか１つを使用する場合に比べて強い空気圧を提供することができる。
【００４３】
図５は、図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第２実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【００４４】
図５を参照すると、上記ブローイング装置５０と上記サクション装置６０は上記インクジェットプリントヘッド２０のノズル２６２と傾斜になるように形成されることができる。
【００４５】
上記ブローイング装置５０と上記サクション装置６０を上記インクジェットプリントヘッド２０のノズル面と傾斜になるようにしても、インクがノズル面を基準に平行に移動することができる。
【００４６】
図６は、図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第３実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【００４７】
図６を参照すると、上記ブローイング装置５０が上記インクジェットプリントヘッド２０の幅方向の一側に配置されることができる。
【００４８】
このとき、上記インクジェットプリントヘッド２０の幅方向の他側には上記ブローイング装置５０により移動するインクを収去する回収筒５５を設けることができる。
【００４９】
ここで、上記回収筒５５にはインクの上記回収筒５５内への移動をガイドするガイド部５７が形成されることができる。
【００５０】
本発明によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置によれば、インクジェットプリントヘッドのノズルと連結してインクを除去しないため、印刷媒体のくずまたはワイピングにより発生するパーティクルによってノズルが塞がるか、再び汚染する現象を減らすことができる。
【符号の説明】
【００５１】
１０ インクジェットプリントヘッドアセンブリー
２０ インクジェットプリントヘッド
４０ 洗浄装置
５０ ブローイング装置
６０ サクション装置
７０ クリーニングプレート
【技術分野】
【０００１】
本発明はインクジェットプリントヘッドのインクの吐出方向と異なる方向にインクを吸引またはブローイングするインクジェットプリントヘッドの洗浄装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般的にインクジェットプリントヘッドは、電気信号を物理的な力で変換し小さなノズルによりインクが液滴の形態で吐出させる構造体である。特に、インクジェットプリントヘッドアセンブリーは、ノズルプレートを備えるインクジェットプリントヘッドと上記インクジェットヘッドにインクを供給するカートリッジから成る。
【０００３】
最近、圧電方式のインクジェットヘッドは産業用インクジェットプリンターにも使用されている。例えば、印刷回路基板（ＰＣＢ）上に金、銀等の金属を溶かして作ったインクを噴射し回路パターンを直接形成させたり、産業グラフィックや液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）、有機発光ダイオード（ＯＬＥＤ）の製造、太陽電池等に使用される。
【０００４】
このような産業用インクジェットプリンターのノズルは印刷のための最適な状態を保持しなければならない。そのために一般的にパージング、ワイピング、キャッピング等のようなメインテナンス作業が伴われる。
【０００５】
上記パージング（ｐｕｒｇｉｎｇ）は一種の初期化作業で、稼動中／後のプリントヘッドを稼働前の状態に戻すことを言い、ワイピング（ｗｉｐｉｎｇ）はノズルに付いたパージング後の残りのインク及び異物を拭き取ることをいい、キャッピング（ｃａｐｐｉｎｇ）はノズルを外部と隔離させることを言う。
【０００６】
ワイピングのようにインクジェットプリントヘッドのノズルに連結してインクを除去する場合は、印刷媒体のくずまたはワイピングにより発生するパーティクルによってノズルが塞がる現象が発生したり、ノズルが再び汚染するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明の目的は、インクジェットプリントヘッドのインクの吐出方向と異なる方向にインクを吸引またはブローイングするインクジェットプリントヘッドの洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置は、インクジェットプリントヘッドとインク流動空間を介して対応するように配置されるクリーニングプレートと、上記インク流動空間に設けられ、上記インクジェットプリントヘッドのノズルに残っているインクを流体の圧力変化によりインクの吐出方向と異なる方向に除去する空気圧装置とを含むことができる。
【０００９】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクをブローイングするブローイング装置であることができる。
【００１０】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクを吸引するサクション装置であることができる。
【００１１】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の一側に配置されるブローイング装置と上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の他側に配置されるサクション装置であることができる。
【００１２】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の一側に配置されるブローイング装置であり、上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の他側には上記ブローイング装置により移動するインクを収去する回収筒が設けられることができる。
【００１３】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記回収筒には、インクの上記回収筒内への移動をガイドするガイド部が形成されることができる。
【００１４】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッドのノズルと傾斜になるよう形成されることができる。
【００１５】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッドの長さ方向に往復可能である。
【００１６】
また、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の上記インクジェットプリントヘッド及びクリーニングプレートのうち少なくとも１つには、撥水層がコーティングされることができる。
【発明の効果】
【００１７】
本発明によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置によれば、インクジェットプリントヘッドのノズルと連結してインクを除去しないため、印刷媒体のくずまたはワイピングにより発生するパーティクルによってノズルが塞がるか、再び汚染する現象を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドアセンブリーとその洗浄装置を概略的に図示した分解斜視図である。
【図２】図１のインクジェットプリントヘッドと洗浄装置を概略的に図示した分解斜視図である。
【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩラインの概略断面図である。
【図４】図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第１実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【図５】図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第２実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【図６】図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第３実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下では、図面を参照し本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。但し、本発明の思想は提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で他の構成要素の追加、変更、削除等により、退歩的な他の発明や本発明の思想の範囲内に含まれる他の実施例を容易に提案することができ、これも本願発明の思想の範囲内に含まれる。
【００２０】
また、各実施例の図面に示す同じ思想の範囲内において機能が同一の構成要素は同一参照符号を使用し説明する。
【００２１】
図１は本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドアセンブリーとその洗浄装置を概略的に図示した分解斜視図であり、図２は図１のインクジェットプリントヘッドと洗浄装置を概略的に図示した分解斜視図であり、図３は図２のＩＩＩ−ＩＩＩラインの概略断面図であり、図４は図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第１実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【００２２】
図１から図４を参照すると、本発明の一実施例によるインクジェットプリントヘッドアセンブリーの洗浄装置４０はクリーニングプレート７０と、空気圧装置５０、６０を含むことができる。
【００２３】
上記洗浄装置４０が適用されるインクジェットプリントヘッドアセンブリー１０は、インクカートリッジ１２とインクジェットプリントヘッド２０を含む。
【００２４】
上記インクカートリッジ１２は、インク１５を貯蔵するインクタンクであり、直六面体状のインクジェットプリントヘッド２０を収容するように収容部１８を備えることができる。
【００２５】
上記インクジェットプリントヘッド２０は、上記インクカートリッジ１２内のインクが流入され、外部の印刷媒体に吐出されるようにするシリコンプレートの積層体である。
【００２６】
上記インクジェットプリントヘッド２０は、図３のように、インクの流路となる溝とホールが形成される複数の基板が積層されて成ることができる。
【００２７】
上記インクジェットプリントヘッド２０の方向は、図１におけるＨ方向を高さ方向と、Ｌ方向を長さ方向と、Ｗ方向を幅方向と定義する。
【００２８】
上記インクジェットプリントヘッド２０は、高さ方向Ｈの上部から下部に上部基板２２０、中間基板２４０及び下部基板２６０が積層されて形成される。
【００２９】
上記上部基板２２０には、上記インクジェットプリントヘッド２０内にインクが流入されるインク流入口２２２と、インクに吐出駆動力を提供する圧力チャンバ２２４が形成される。上記圧力チャンバ２２４の上部にはメンブレイン２２５を介して上記圧力チャンバ２２４にインク吐出のための駆動力を提供する圧電体２５０を備えてもよい。
【００３０】
上記圧電体２５０は圧力チャンバ２２４の上面であるメンブレイン２２５を変形させてインクを吐出させることができる。圧電体は電気的エネルギーを機械的エネルギーに、または逆に変換できる要素であり、その材料としてチタン酸ジルコン酸鉛（Ｐｂ（Ｚｒ，Ｔｉ）Ｏ３）が代表的である。
【００３１】
ここで、上記下部基板２６０にはノズル２６２が形成され、上記中間基板２４０にはダンパ２４４と、ヘッド内にインクを貯蔵するリザーバー２４２が形成されることができる。また、中間基板２４０には圧力チャンバ２２４のインクがリザーバー２４２に逆流することを防ぐリストリクター２４６が形成されることができる。
【００３２】
上記下部基板２６０の底面には、撥水コーティング層２６５が形成され、インクジェットプリントヘッド２０の底面にインクの残留物が残ることを防ぐことができる。
【００３３】
このようなインクジェットプリントヘッドアセンブリー１０のインクジェットプリントヘッド２０を洗浄するための洗浄装置４０を説明する。
【００３４】
上記クリーニングプレート７０は上記インクジェットプリントヘッド２０の所定の空間、即ち、空気圧装置のブローイングまたはサクションによりインクが移動できる空間であるインク流動空間を介してインクジェットプリントヘッド２０と対応するように配置される。
【００３５】
上記クリーニングプレート７０は上記インクジェットプリントヘッド２０の底部から高さ方向Ｈ、長さ方向Ｌ及び幅方向Ｗに駆動して上記インクジェットプリントヘッド２０と対応する位置に移動されることができる。
【００３６】
上記クリーニングプレート７０には、撥水層７２がコーティングされてインクが上記クリーニングプレート７０に付着することを防止することができる。このように上記クリーニングプレート７０が上記インクジェットプリントヘッド２０にインク流動空間を介して配置されると、上記インク流動空間はインクが移動するチャンネルとなることができる。
【００３７】
一方、上記空気圧装置は上記インク流動空間に設けられ、上記インクジェットプリントヘッド２０のノズル２６２に残っているインクを流体の圧力変化によりインクの吐出方向と異なる方向に除去することができる。
【００３８】
上記インクの吐出方向は、上記インクジェットプリントヘッド２０のノズルと垂直となる所に配置される印刷媒体に向かう方向である。
【００３９】
上記空気圧装置は、上記インクジェットプリントヘッド２０の少なくとも幅の一側に配置されるように駆動されることができる。ここで、上記空気圧装置はインクジェットプリントヘッド２０の長さ方向に往復可能である。
【００４０】
図４を参照すると、上記空気圧装置は上記インクをブローイングするブローイング装置５０であるか、または上記インクを吸引するサクション装置６０であることができる。
【００４１】
このとき、上記ブローイング装置５０は上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の一側に配置されてもよく、上記サクション装置６０は上記インクジェットプリントヘッドの幅方向の他側に配置されてもよい。
【００４２】
上記ブローイング装置５０と上記サクション装置６０を同時に使用すると、何れか１つを使用する場合に比べて強い空気圧を提供することができる。
【００４３】
図５は、図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第２実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【００４４】
図５を参照すると、上記ブローイング装置５０と上記サクション装置６０は上記インクジェットプリントヘッド２０のノズル２６２と傾斜になるように形成されることができる。
【００４５】
上記ブローイング装置５０と上記サクション装置６０を上記インクジェットプリントヘッド２０のノズル面と傾斜になるようにしても、インクがノズル面を基準に平行に移動することができる。
【００４６】
図６は、図２のＶＩ−ＶＩラインに設けられる第３実施例のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置の概略断面図である。
【００４７】
図６を参照すると、上記ブローイング装置５０が上記インクジェットプリントヘッド２０の幅方向の一側に配置されることができる。
【００４８】
このとき、上記インクジェットプリントヘッド２０の幅方向の他側には上記ブローイング装置５０により移動するインクを収去する回収筒５５を設けることができる。
【００４９】
ここで、上記回収筒５５にはインクの上記回収筒５５内への移動をガイドするガイド部５７が形成されることができる。
【００５０】
本発明によるインクジェットプリントヘッドの洗浄装置によれば、インクジェットプリントヘッドのノズルと連結してインクを除去しないため、印刷媒体のくずまたはワイピングにより発生するパーティクルによってノズルが塞がるか、再び汚染する現象を減らすことができる。
【符号の説明】
【００５１】
１０ インクジェットプリントヘッドアセンブリー
２０ インクジェットプリントヘッド
４０ 洗浄装置
５０ ブローイング装置
６０ サクション装置
７０ クリーニングプレート
【特許請求の範囲】
【請求項１】
インクジェットプリントヘッドとインク流動空間を介して対応するように配置されるクリーニングプレートと、
上記インク流動空間に設けられ、上記インクジェットプリントヘッドのノズルに残っているインクを、上記インク流動空間に対してインクの吐出方向と異なる方向にブローイングすることによって除去する空気圧装置としてのブローイング装置とを含むインクジェットプリントヘッドの洗浄装置。
【請求項２】
上記ブローイング装置は、上記インクジェットプリントヘッドのノズル面に対して傾斜して形成される請求項１に記載のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置。
【請求項３】
上記ブローイング装置は、上記インクジェットプリントヘッドの長さ方向に往復可能であることを特徴とする請求項１または２に記載のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置。
【請求項４】
上記インクジェットプリントヘッド及びクリーニングプレートのうち少なくとも１つには、撥水層がコーティングされることを特徴とする請求項１から３の何れか１項に記載のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置。
【請求項１】
インクジェットプリントヘッドとインク流動空間を介して対応するように配置されるクリーニングプレートと、
上記インク流動空間に設けられ、上記インクジェットプリントヘッドのノズルに残っているインクを、上記インク流動空間に対してインクの吐出方向と異なる方向にブローイングすることによって除去する空気圧装置としてのブローイング装置とを含むインクジェットプリントヘッドの洗浄装置。
【請求項２】
上記ブローイング装置は、上記インクジェットプリントヘッドのノズル面に対して傾斜して形成される請求項１に記載のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置。
【請求項３】
上記ブローイング装置は、上記インクジェットプリントヘッドの長さ方向に往復可能であることを特徴とする請求項１または２に記載のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置。
【請求項４】
上記インクジェットプリントヘッド及びクリーニングプレートのうち少なくとも１つには、撥水層がコーティングされることを特徴とする請求項１から３の何れか１項に記載のインクジェットプリントヘッドの洗浄装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１３−７８９５４（Ｐ２０１３−７８９５４Ａ）
【公開日】平成２５年５月２日（２０１３．５．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１２−２８５０４８（Ｐ２０１２−２８５０４８）
【出願日】平成２４年１２月２７日（２０１２．１２．２７）
【分割の表示】特願２０１０−１６３８４４（Ｐ２０１０−１６３８４４）の分割
【原出願日】平成２２年７月２１日（２０１０．７．２１）
【出願人】（５９４０２３７２２）サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド． (1,585)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年５月２日（２０１３．５．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２４年１２月２７日（２０１２．１２．２７）
【分割の表示】特願２０１０−１６３８４４（Ｐ２０１０−１６３８４４）の分割
【原出願日】平成２２年７月２１日（２０１０．７．２１）
【出願人】（５９４０２３７２２）サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド． (1,585)
【Ｆターム（参考）】
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