説明

インクジェット捺染装置及び捺染物の製造方法

【課題】インクジェット捺染装置においてポケット等のベース部より肉厚となる部位を有する被捺染材に対して、スループットを低下せずに高さの違いによる着弾位置のずれを低減する。
【解決手段】被捺染材Pを載置する載置台4に載置された被捺染材に対して、第1の方向と前記第1の方向とは反対の第2の方向へ移動し、被捺染材にインクを吐出する捺染ヘッド6と、捺染ヘッドによるインクの吐出タイミングと吐出速度のうち少なくとも一方を制御する制御部9とを備え、制御部は、前記載置されている状態の被捺染材の捺染実行範囲内に高さの異なる部位がある場合に、前記高さの異なる部位に関する高さ情報及び位置情報に基づいて、捺染ヘッドが前記第1の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置と捺染ヘッドが前記第2の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置とが一致するようにインクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布帛すなわち被捺染材に対してインクジェット方式で捺染を行うインクジェット捺染装置及び捺染物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
衣料等の被捺染材に対してもインクジェット捺染装置によって捺染が行われている。衣料等の被捺染材をインクジェット捺染装置で捺染する場合、該被捺染材は表面平板形状の載置台の載置面に載置され、皺の無い状態にして位置決めされ、該載置台を捺染ヘッドの方向に移動させ、該捺染ヘッドを前記移動方向と交差する方向に往復移動させつつインクを吐出して所望の印捺画像が形成される。
【0003】
しかし、衣料等の被捺染材は、例えばポケットや首周り等の部位はその他の胴や背中等に対応するベース部位より厚くなっている。このような被捺染材をインクジェット捺染装置で捺染する場合、前記載置台の載置面に載置されて状態において、ポケット等の肉厚の部位は、前記ベース部よりも高くなる。
【0004】
特許文献1には、印刷に供する布地の表面に凹凸がある場合に、布地表面と印刷ヘッドとの間隔が前記凹部分と凸部分で異なることで印刷ヘッドによるインクの着弾位置がずれてしまう問題に対して、ヘッドモーターを駆動させて印刷ヘッドの高さを変更して常に一定にし、これにより前記ずれの問題を解決せんとする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−239866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された技術は、凹凸に合わせて印刷ヘッドの高さを変更する構造であるため、その高さ変更の工程が凹凸の切り換わり毎に必要となる。凹部分と凸部分が大きく分かれている場合は問題が少ないかもしれないが、小さく分かれている場合、或いは部分的に凸部分があるような場合はスループットが大きく低下する問題がある。また、構造も複雑化する。
【0007】
本発明の目的は、ポケットや首周り等のベース部より肉厚となる部位を有する衣料等の被捺染材に対して、スループットを低下せずに前記高さの違いによる着弾位置のずれの問題を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明に係るインクジェット捺染装置の第1の態様は、被捺染材を載置する載置台と、前記載置台に載置された被捺染部材に対して、第1の方向と前記第1の方向とは反対の第2の方向へ移動し、該被捺染材にインクを吐出する捺染ヘッドと、前記捺染ヘッドによるインクの吐出タイミングと吐出速度のうち少なくとも一方を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記載置台に載置されている状態の被捺染材の捺染実行範囲内に高さの異なる部位がある場合に、前記高さの異なる部位に関する高さ情報及び位置情報に基づいて、捺染ヘッドが前記第1の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置と捺染ヘッドが前記第2の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置とが一致するように、前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更することを特徴とするものである。
【0009】
ここで、「高さの異なる部位」における「高さ」とは、載置台の載置面に対する被捺染材の捺染面の「距離」を意味している。従って、その高さ方向は鉛直上方に限られず、例えば載置台の載置面が垂直面であるときは前記「距離」の方向は水平となるが、このような場合も含めて載置台の載置面に対する被捺染材の捺染面の「距離」を本願明細書では「高さ」と称している。文章の複雑化を避けるためである。
また、「着弾位置が一致する」とは、捺染物としての品質に問題ない範囲での「一致」で足り、厳密な「一致」まで要しない意味で使われている。
【0010】
次に「高さの異なる部位に関する高さ情報及び位置情報」は、被捺染材の種類、例えばポケット等の肉厚部位を有する衣料の場合、そのポケットの位置は通常はほぼ同じと言える位置に付けられているため、当該インクジェット捺染装置に予め登録しておくことが可能である。
後述するように、前記「高さ情報及び位置情報」は、登録しないで「入力部」から入力する構成にすることも可能である。更に、検出部でその都度検出する構成にすることも可能である。
【0011】
本態様によれば、制御部は、前記高さの異なる部位に関する高さ情報及び位置情報に基づいて、捺染ヘッドが前記第1の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置と捺染ヘッドが前記第2の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置とが一致するように、前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更する。すなわち、インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更するだけであるので、ポケットや首周り等のベース部より肉厚となる部位を有する衣料等の被捺染材に対して、スループットを低下せずに前記高さの違いによる着弾位置のずれの問題をなくすことができる。また構造も複雑化しない。
ここで、被捺染材とは、ポケット等の肉厚部位を有する衣料に限定されないことは勿論であり、単一の被捺染材の中に肉厚部分とそれより肉薄部分を有すものは全て含まれる。
【0012】
本発明に係るインクジェット捺染装置の第2の態様は、前記第1の態様において、前記高さ情報及び位置情報の入力部を備え、前記制御部は、入力された前記高さ情報及び位置情報に基づいて、前記変更する制御を実行可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0013】
本態様によれば、前記高さ情報及び位置情報の入力部を備えているので、載置台にセットした状態において例えばポケットの位置を載置台に設定されたX−Y座標軸に対する位置情報として入力してインクジェット捺染装置に把握させることが可能である。また高さ情報についても、その高さ情報を直接入力してインクジェット捺染装置に把握させることが可能である。これにより、捺染ヘッドの前記第1の方向と第2の方向への移動時に吐出されるインクの着弾位置が一致するように前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更する制御を実行可能である。
【0014】
本発明に係るインクジェット捺染装置の第3の態様は、前記第1の態様において、前記高さ情報及び位置情報を検出するための検出部を備え、前記制御部は、前記検出部で検出された前記高さ情報及び位置情報に基づいて、前記変更する制御を実行可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0015】
本態様によれば、被捺染材の種類に拘わらず、検出部でその都度前記高さ情報及び位置情報を検出するため、被捺染材の種類に拘わらず、前記検出された前記高さ情報及び位置情報に基づいて、前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更する前記制御を実行可能である。
【0016】
本発明に係るインクジェット捺染装置の第4の態様は、前記第1の態様から第3の態様のいずれか一つの態様において、前記捺染ヘッドと前記載置台との間隔を調整可能な間隔調整機構を備え、前記制御部は、前記高さ情報に基づいて前記間隔調整機構を作動させて前記間隔を設定するように構成されていることを特徴とするものである。
【0017】
被捺染材の種類によっては、肉厚部(例えばポケット)と肉薄部(ベース部)の差が大きくて、肉薄部(ベース部)に合わせて捺染ヘッドの高さを設定したのでは、捺染ヘッドが肉厚部(例えばポケット)に接触するヘッド擦れの問題が生じる場合がある。
本態様によれば、被捺染材の前記高さ情報に基づいて捺染ヘッドと前記載置台との間隔を、間隔調整機構を作動させて設定するように構成されているので、前記ヘッド擦れの問題を無くし且つ着弾位置のずれの問題を無くすことができる。
【0018】
本発明の第5の態様となる捺染物の製造方法は、第1の態様から第4の態様のいずれか一つの態様に係るインクジェット捺染装置を使用し、前記載置台に被捺染材を載置し、該載置されている状態の被捺染材の捺染実行範囲内に高さの異なる部位がある被捺染材に対して、前記高さの異なる部位に関する高さ情報及び位置情報に基づいて、捺染ヘッドの往路と復路において吐出されるインクの着弾位置が一致するように前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更する制御を実行して所望の印捺画像を形成することを特徴とするものである。
【0019】
本態様によれば、捺染物の製造に当たって、前記第1の態様から第4の態様のいずれか一つの態様のインクジェット捺染装置の作用効果が得られ、着弾位置にずれのない捺染物を効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施例に係るインクジェット捺染装置の概略斜視図。
【図2】本発明の一実施例に係るインクジェット捺染装置の要部概略側面図。
【図3】本発明の対象の被捺染材の一例を示す斜視図(A)と、該被捺染材を載置台にセットした状態の斜視図(B)。
【図4】捺染実行後の図3(B)の状態に対応する斜視図。
【図5】上記一実施例に係るインクジェット捺染装置において入力部による高さ情報及び位置情報の入力を説明するための説明図。
【図6】上記一実施例の制御実行の流れを示すフローチャート。
【図7】上記一実施例の作用を説明するための説明図。
【図8】従来の問題を説明するための説明図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施例に係るインクジェット捺染装置1の構造と、該インクジェット捺染装置1を使用することによって実行される捺染物の製造方法について説明する。
図1、図2に示したように、当該インクジェット捺染装置1は、被捺染材Pを載置する載置台4を有し当該載置台4の移動によって被捺染材Pを搬送方向Aに搬送する搬送部3と、装置本体2内に設けられ前記搬送部3による被捺染材Pの搬送方向Aと交差する方向Bに往復移動して該被捺染材Pにインクを吐出して所望の印捺画像を形成する捺染ヘッド6とを備えている。尚、載置台4は捺染ヘッド6に対して搬送方向Aに相対移動すればよく、図1のように載置台4だけが移動する構造に限定されない。
【0022】
更に、前記捺染ヘッド6によるインクの吐出タイミング又は吐出速度を変更する制御が可能な制御部9を備えている。該制御部9は搬送部3による載置台4の前記搬送方向Aへの連続的或いは間欠的な移動及び前記捺染ヘッド6を搭載するキャリッジ5の前記方向Bへの往復移動の各動作を制御するように構成されている。
【0023】
前記制御部9は、図3と図7に示したように、載置台4に載置されている状態の被捺染材Pの捺染実行範囲内に高さの異なる部位、本実施例ではベース部位Pbと該ベース部位Pbの所定の位置に設けられた高い部位となるポケット部位Phがある場合に、前記高さの異なる部位Ph、Pbに関する高さ情報及び位置情報(後述する)に基づいて、捺染ヘッド6の往路(第1の方向)と復路(第2の方向)において吐出されるインクの着弾位置11が一致するように前記インクの吐出タイミングを各高さ部位Ph、Pbに対応して変更する制御を実行可能に構成されている。前記吐出タイミングに代えて吐出速度を前記方向で変更してもよい。また、吐出タイミングと吐出速度の両方を前記方向で変更してもよい。
【0024】
前記高さ情報は、載置台4の載置面7に対する被捺染材Pの表面となる捺染面17の「距離Lh、Lb」に相当する(図7)。すなわち、ポケット部位Phの高さ情報は前記「距離Lh」に相当し、ベース部位Pbの高さ情報は前記「距離Lb」に相当する。尚、図7において、破線は、捺染ヘッド6の復路において、当該「変更する制御」を実行しない場合のインク軌跡と着弾位置を示している。
【0025】
次に前記高さの異なる部位Ph、Pbに関する高さ情報及び位置情報は、被捺染材Pの種類、例えばポケット等の肉厚部位を有する衣料の場合、そのポケットの位置は通常はほぼ同じと言える位置に付けられているため、当該インクジェット捺染装置に予め登録しておくことが可能である。
本実施例では、図2に示したように、前記「高さ情報及び位置情報」は、登録しないで入力部12から入力する構成になっている。更に本実施例では、検出部13で「高さ情報及び位置情報」をその都度検出することも可能になっている。勿論、入力部12と検出部13はいずれかのみ設ける構成であってもよい。尚、検出部13は、光の反射を利用した公知の光学式のものが挙げられるが、接触感知式のものであってもよい。
【0026】
前記入力部12は、図5に示したように、載置台4にセットした状態において、例えばポケットの位置を載置台4の載置面7に設定されたX−Y座標軸に対する位置情報a(xa,ya)、b(xb,yb)、c(xc,yc)、d(xd,yd)として入力してインクジェット捺染装置に把握させることが可能である。すなわち、4つの点abcdで囲まれた範囲が前記「距離Lh」の部位となり、その他は前記「距離Lb」の部位となる。また高さ情報についても、その高さ情報「距離Lh」「距離Lb」を直接入力してインクジェット捺染装置に把握させることが可能である。
これにより、捺染ヘッド6の往路と復路において吐出されるインクの着弾位置11が一致するように(図7)、前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位Ph、Pbに対応して変更する制御を実行可能である。
【0027】
被捺染材の種類によっては、肉厚部(例えばポケット部位Ph)と肉薄部(ベース部位Pb)の差が大きくて、ベース部位Pbに合わせて捺染ヘッドの高さを設定したのでは、捺染ヘッド6がポケット部位Phの捺染面17に接触するヘッド擦れの問題が生じる場合がある。
その場合を考慮して、本実施例では、前記捺染ヘッド6と前記載置台4との間隔m(図2)を調整可能な間隔調整機構14を備えている。そして、前記制御部9は、前記高さ情報に基づいて前記間隔調整機構14を作動させて前記間隔mを設定するように構成されている。これにより、前記ヘッド擦れの問題を無くし且つ着弾位置のずれの問題を無くすことができるようになっている。
【0028】
次に、図4、図6乃至図8を用いて、上記実施例の動作を説明する。
図6において、当該インクジェット捺染装置1が、高さの異なる部位のある被捺染材に対して吐出タイミングを変更する制御を実行する指示を受けていると(ステップS1)、前記高さ情報(「距離Lh」「距離Lb」)および位置情報(点abcdで囲まれた範囲とそれ以外の範囲等)を把握する(ステップS2)。
この把握は、予め登録されている場合はその登録情報から、入力部12から入力される場合はその入力情報から、或いは検出部13による検出情報から行われる。
【0029】
そして、図7に示したように、前記高さの異なる部位に関する高さ情報(Lh、Lb)及び位置情報(点abcd等)に基づいて、捺染ヘッド6の往路と復路において吐出されるインクの着弾位置11が一致するように前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更する制御が実行される(ステップS3)。
【0030】
これにより、図4に示した捺染物が製造される。図4において、符号G1はポケット部位Phに形成された印捺画像、符号G2と符号G3はベース部位Pbに形成された印捺画像を示す。
【0031】
以上説明した実施形態では、載置台4と捺染ヘッド6との相対的な移動は、載置台4の移動によって実現されるが、載置台4が固定され捺染ヘッド6が移動する構成であっても良いし、或いは載置台4及び捺染ヘッド6の双方が移動する構成であっても良い。
【0032】
図8は、従来の動作を示す図7に対応する説明図である。着弾位置のずれfが発生している。尚、符号10はポケット部位Phがない場合にベース部位Pb上に着弾する位置であり、このベース部位に対しては着弾位置のずれは発生しない。
【0033】
[他の実施例]
本発明に係るインクジェット捺染装置及び捺染物の製造方法は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 インクジェット捺染装置、2 装置本体、3 搬送部、4 載置台、
5 キャリッジ、6 捺染ヘッド、7 載置面、8 ガイドテーブル、9 制御部、
10 ベース部位へのインクの着弾位置、11 ポケット部位へのインクの着弾位置、
12 入力部、13 検出部、14 間隔調整機構、17 捺染面、
A 被捺染材の搬送方向、B 被捺染材の搬送方向に交差する方向、
f 着弾位置のずれ、Lh 距離(ポケット部位の)、Lb 距離(ベース部位の)、
m 捺染ヘッドと載置台との間隔、Ph ポケット部位、Pb ベース部位、
P 被捺染材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被捺染材を載置する載置台と、
前記載置台に載置された被捺染材に対して、第1の方向と前記第1の方向とは反対の第2の方向へ移動し、該被捺染材にインクを吐出する捺染ヘッドと、
前記捺染ヘッドによるインクの吐出タイミングと吐出速度のうち少なくとも一方を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記載置台に載置されている状態の被捺染材の捺染実行範囲内に高さの異なる部位がある場合に、前記高さの異なる部位に関する高さ情報及び位置情報に基づいて、捺染ヘッドが前記第1の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置と捺染ヘッドが前記第2の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置とが一致するように、前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更することを特徴とするインクジェット捺染装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたインクジェット捺染装置において、
前記高さ情報及び位置情報の入力部を備え、
前記制御部は、入力された前記高さ情報及び位置情報に基づいて、前記変更を実行することを特徴とするインクジェット捺染装置。
【請求項3】
請求項1に記載されたインクジェット捺染装置において、
前記高さ情報及び位置情報を検出するための検出部を備え、
前記制御部は、前記検出部で検出された前記高さ情報及び位置情報に基づいて、前記変更を実行することを特徴とするインクジェット捺染装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載されたインクジェット捺染装置において、
前記捺染ヘッドと前記載置台との間隔を調整可能な間隔調整機構を備え、
前記制御部は、前記高さ情報に基づいて前記間隔調整機構を作動させて前記間隔を設定することを特徴とするインクジェット捺染装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載されたインクジェット捺染装置を使用し、
前記載置台に被捺染材を載置し、該載置されている状態の被捺染材の捺染実行範囲内に高さの異なる部位がある被捺染材に対して、前記高さの異なる部位に関する高さ情報及び位置情報に基づいて、捺染ヘッドが前記第1の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置と捺染ヘッドが前記第2の方向へ移動したときに吐出されるインクの着弾位置とが一致するように、前記インクの吐出タイミング又は吐出速度を各高さ部位に対応して変更して所望の印捺画像を形成することを特徴とする捺染物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−23777(P2013−23777A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157933(P2011−157933)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】