インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
【課題】インクジェット記録装置により記録媒体へ記録を行う際に、記録媒体が損壊したり傷がついたりすることなく安定的に搬送し、記録媒体に対し柄模様などがずれることなく正確にインクジェット記録を行うための精度の高い搬送制御が可能となり、記録した柄模様などを損なうことのない、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】複数に分割された搬送部間を、パレットに載せ置いた記録媒体を搬送し、前記記録媒体に、インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行う。
【解決手段】複数に分割された搬送部間を、パレットに載せ置いた記録媒体を搬送し、前記記録媒体に、インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、記録媒体を安定的に搬送し、インクジェット方式により記録媒体に記録するインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
近年、記録媒体へ記録する装置として、インクジェット方式の記録装置（インクジェット記録装置）が知られている。インクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッドのインク吐出口から微小なインクを記録媒体に対して吐出して柄模様などの記録を行うもので、記録媒体から離間した状態で記録動作を行うことができることから、様々な材質の記録媒体に記録することが可能で、幅広い用途に使用されている。
【０００３】
インクジェット記録装置には、記録を行う際に記録媒体を搬送する搬送部が不可欠であるが、記録媒体に対し柄模様などがずれることなく正確に記録されるためには、搬送部において記録媒体を安定的に搬送することが必要である。特許文献１には、建築板をコンベアにて搬送し、インクジェット方式により柄模様を記録する方法が記載されているが、この方法では、搬送部の振動などにより、安定的に搬送して柄模様を記録することが難しく、また、搬送中に記録媒体が損壊したり傷がついたりすることがあった。特に、記録媒体がブロック状の多面体である場合は、搬送部の振動などの影響を受けやすく、さらに、記録媒体がコンクリートブロックなどの脆性材料である場合は、搬送中に損壊したり傷がついたりしやすく、記録媒体を安定的に搬送した上で、インクジェット記録を行うという方法および装置は未だ得られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開平０６−１５５７２９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、インクジェット記録装置により記録媒体へ記録を行う際に、記録媒体が損壊したり傷がついたりすることなく安定的に搬送し、記録媒体に対し柄模様などがずれることなく正確にインクジェット記録を行うための精度の高い搬送制御が可能となり、記録した柄模様などを損なうことのない、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係るインクジェット記録方法は、記録媒体を搬送し、前記記録媒体にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、複数に分割された搬送部間を、記録媒体をパレットに載せ置いた状態で搬送し、パレット上の前記記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うことを特徴とする。
さらに、前記記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行った後に、前記パレットに載せ置いた記録媒体を乾燥部へ搬送し、前記記録媒体に吐出されたインクを乾燥させることを特徴とする。
さらに、前記インクは紫外線硬化型インクであることを特徴とする。
【０００７】
本発明に係るインクジェット記録装置は、記録媒体にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行う記録部を有するインクジェット記録装置であって、パレットに載せ置いた前記記録媒体を搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段は、連続する複数の搬送部からなることを特徴とする、インクジェット記録装置。
さらに、前記記録部の搬送方向下流に、前期記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドから吐出されたインクを乾燥する乾燥部を備えることを特徴とする。
さらに、パレットに載せ置いた前記記録媒体の位置決めをする、位置決め用搬送部と、パレットに載せ置いた前記記録媒体にインクを吐出して記録を行う、記録用搬送部と、パレットに載せ置いた前記記録媒体に吐出されたインクを乾燥する、乾燥用搬送部との少なくとも３つの搬送部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、インクジェット記録装置により記録媒体へ記録を行う際に、記録媒体が損壊したり傷がついたりすることなく安定的に搬送し、記録媒体に対し柄模様などがずれることなく正確にインクジェット記録を行うための精度の高い搬送制御が可能となり、記録した柄模様などを損なうことのない、インクジェット記録方法および装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】インクジェット記録装置の概略構成図
【図２】ローリングとピッチングを説明する図
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本発明を反映した上記課題解決手段を実施するための形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。上記課題解決手段は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。
【００１１】
図１は本実施形態に関する概略構成図であり、図１（ａ）は平面図、図１（ｂ）は側面図である。インクジェット記録装置１は、パレット７０に載せ置いた記録媒体６０に柄模様などを記録する記録部１０、記録された記録媒体を乾燥する乾燥部２０、および記録媒体を搬送する各搬送部（位置決め用搬送部３０、記録用搬送部４０、乾燥用搬送部５０）を備えている。
【００１２】
記録部１０は、記録用搬送部４０に対向した位置に配置される記録ヘッド（図示しない）を備え、画像データにしたがい、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出して記録する。記録部１０は、記録媒体６０の搬送方向に対して直交する方向に記録ヘッドを設置したライン型記録装置である。
【００１３】
乾燥部２０は、記録部１０で記録媒体６０に記録ヘッドから吐出されたインクを乾燥する。例えば、記録部１０にて紫外線硬化型インクを吐出し、乾燥部２０にてインクを硬化させる紫外線を照射し、インクを乾燥する。記録後にインクを瞬時に乾燥することで、記録媒体をすぐに取り出す場合でも、記録面を保護することができる。
【００１４】
搬送部は、位置決め用搬送部３０、記録用搬送部４０、乾燥用搬送部５０からなる。各搬送部は、周回ベルトコンベアやローラーコンベアのような回転体により構成され、記録媒体６０を載せ置いたパレット７０を搬送部の上面に載せ置いて搬送する。各搬送部は、材料や速度を求められる性能や機能に応じて設定することができる。
【００１５】
位置決め用搬送部３０は、回転ロールが列設されたローラーコンベアである。ローラーコンベア上に、パレット７０に載せ置いた記録媒体６０を載せ置いて搬送する。搬送中もしくは搬送を一時停止し記録媒体６０の位置調整を行う。図示しない位置調整部材を搬送方向の直交方向に移動させ記録媒体６０に当接させて、記録媒体６０を所定の位置に移動させる。記録媒体６０の位置決めは記録媒体６０をパレット７０に載せ置いた状態のままパレットをスライドさせることによって行うため、記録媒体６０に損壊や傷を生じさせにくい。
【００１６】
記録用搬送部４０は、無端ベルトと一対のプーリとを含む周回ベルトコンベアであり、位置決め用搬送部３０の搬送方向下流側に、位置決め用搬送部３０と分離して設置されている。位置決め用搬送部３０と記録用搬送部４０の間隔は、記録媒体６０の搬送方向に対してタテの寸法の１／２未満であることが好ましい。各搬送部が分離されているため、記録媒体６０が重量物である場合でも、記録媒体６０の位置調整時に記録媒体６０を移動させることで生じる搬送部の振動が記録用搬送部４０に直接伝わらない。記録用搬送部４０の無端ベルトの外周面上にはパレットを粘着する粘着剤を付与したり、粘着性シート等を設置したりしていてもよい。また、コンベア支持部８０をパレット寸法の搬送方向に対してタテの１／２未満のピッチで配設することによりピッチング（後述する）を低減してさらに安定的に搬送することができる。記録用搬送部４０は、パレット７０に載せ置いた記録媒体６０を記録部１０の記録ヘッド下部に搬送し、インクジェット記録を行う。
【００１７】
インクジェット記録装置により記録媒体へ記録を行うには、精度の高い搬送制御および記録制御が必要である。特に、記録媒体６０が、下面（記録用搬送部４０に接する面）に微小な凹凸があるコンクリートブロックなどである場合においては、搬送の際に発生する振動の影響をさらに受けやすくなるが、記録媒体６０をパレット７０に載せ置いた状態で搬送を行うことにより、記録媒体６０をより大きな面で支えることができるため記録媒体６０の振動を低減させ安定した状態で搬送することができるようになる。例えば、搬送の際に発生するローリングやピッチングなどの振動が原因で生じる、インク滴着弾位置ずれによる記録色柄の不均一や、記録開始位置に到達するタイミングを精度よく検出できないことによる記録開始位置のずれ（ばらつき）を軽減することができる。ここで、ローリング、ピッチングとは記録媒体の搬送方向に対する角変化運動であって、図２において、搬送方向の軸をＡ軸とし、搬送方向と直角な水平方向軸をＢ軸とすると、Ａ軸周りの角変化運動をローリングといい、Ｂ軸周りの角変化運動をピッチングという。
【００１８】
乾燥用搬送部５０は、回転ロールが列設されたローラーコンベアである。乾燥部２０で高温となり、乾燥部が紫外線照射装置である場合は紫外線による影響を受けることがあるが、ローラーコンベアは耐熱性、紫外線耐性に優れ、構造が複雑化せずメンテナンスが容易である。乾燥用搬送部５０は、記録用搬送部４０の搬送方向下流側に、記録用搬送部４０と分離して設置されている。記録用搬送部４０と乾燥用搬送部５０の間隔は、記録媒体６０の搬送方向に対してタテの寸法の１／２未満であることが好ましい。各搬送部が分離されているため、乾燥部で発生した熱を他の搬送部に伝えることを防止する。乾燥用搬送部５０は、パレット７０に載せ置いた記録媒体６０を乾燥部２０の下部に搬送し、乾燥を行う。
【００１９】
本発明のインクジェット記録方法を使用することのできる記録媒体６０としては、立体的な形状のコンクリート、ガラス、セラミックスなどの脆性材料、プラスチック類、木材および金属類などが適用される。本発明のインクジェット記録装置であれば、記録媒体６０がコンクリートブロックなどのような脆性材料であっても、搬送中の衝撃により記録媒体表面が損壊することを防止できる。
【００２０】
本発明で用いられる記録媒体は、パレット７０に載せ置いて搬送される。本発明のインクジェット記録装置で用いられるパレット７０は、記録媒体６０を安定して載せ置いて搬送できるような強固な材料であればその材質は特に限定するものではない。例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金のような合金、合成樹脂、木材等が挙げられるが、薬品耐性や耐久性、形状維持安定性などの理由からステンレス鋼が好ましく用いられる。
【００２１】
本発明のインクジェット記録方法について、記録媒体６０の端部に余白を設けることなく記録を行う、縁なし記録を行う場合を例に、図１を用いて説明する。
記録媒体６０は、位置決め用搬送部３０において、記録媒体６０と柄模様などの位置調整を目的として、搬送部上の記録媒体位置の調整を行う。位置決めは、上述したとおり、記録媒体６０をパレット７０に載せ置いた状態のままパレットをスライドさせることによって行うため、記録媒体６０に損壊や傷を生じさせにくい。
【００２２】
記録媒体６０はパレット７０に載せ置かれた状態で位置決め用搬送部３０から記録用搬送部４０へと搬送される。位置決め用搬送部３０と記録用搬送部４０は分離して設置されているため、記録媒体６０が搬送部間を乗り継ぐ際に衝撃を受けるおそれがあるが、記録媒体６０をパレット７０に載せ置くことにより、記録媒体６０の損壊を防ぐことができる。
【００２３】
記録部１０は、対向した位置に搬送された記録媒体６０に対し、画像データにしたがい、記録ヘッドそれぞれに形成されたノズルからインクを吐出する。記録部１０はライン型インクジェット記録装置であり、記録媒体６０が搬送されている状態でインクジェット記録を実施する。つまり、記録用搬送部４０により記録媒体６０の搬送動作を継続しながら、記録部１０へ順次到達する記録媒体６０の到着タイミングにあわせて記録ヘッドのインク吐出口からインクを吐出して記録媒体６０の表面に記録動作を行う。このような記録及び搬送制御により記録媒体６０の表面に柄模様などを記録することができる。
【００２４】
搬送された記録媒体６０の位置を正確に検出するために、検出センサを使用することができる。例えば、記録媒体６０の搬送方向前方側端面部分を検出センサにより検出することで記録媒体６０の通過を搬送方向側方より検知する。また、パレットを載せ置く際のパレットと記録媒体６０の位置の相対位置ばらつきを考慮する必要がないよう検出の対象を記録媒体である記録媒体６０そのものとすることによって、位置の正確さを確保できる。検出方式については特に限定されることはなく、記録媒体に対する光や音波、磁力、機械的接触などによる検出センサを用いることが可能であるが、検出の正確さを求める上では、光を用いた検出方法が好ましい。また、これらの検出方法の他、検出位置の正確さや検出速度が満足される範囲で、画像認識技術を利用した記録媒体通過のタイミング検出を適用してもよい。
【００２５】
記録媒体６０に対して縁なしの記録を行う場合、インクを記録媒体のサイズよりも広い記録領域に吐出して記録媒体６０外へはみ出して記録を行う、余剰印刷を行うことで、記録媒体縁部に隙間なく記録を実施する。本発明では、記録媒体６０よりも寸法が大きいパレット７０を使用し、パレット７０に余剰印刷を行うことで搬送部が汚れることがなくなる。
【００２６】
表面に画像が記録された記録媒体６０を乾燥用搬送部５０へと搬送する。乾燥用搬送部５０は、記録媒体６０を乾燥部２０の下部に搬送し、乾燥を行う。パレット７０に載せ置いた記録媒体６０に対して余剰印刷を行い、パレット７０に余剰インクが付着した状態で乾燥を行うことにより、パレット７０をそのまま洗浄せずに再利用する場合でも余剰インクが乾燥しているため次に載せ置く記録媒体６０を汚すことはない。特に、使用するインクが紫外線硬化型インクであり、乾燥部２０が紫外線照射装置であると、紫外線の照射により瞬時にインクが硬化するため、好ましい。紫外線硬化型インクは、乾燥後、様々な記録媒体への定着効果が高く、耐久性を確保できるという点においても好ましく用いられる。
【００２７】
また、パレットに付着した余剰インクを乾燥させ、パレットから剥離させて除去を行うことができる。パレットを繰り返し再利用すると蓄積した余剰インクによりパレット表面形状に凹凸が生じ、安定して記録媒体を載せ置くことができなくなることがあり、その場合にはパレットに付着した余剰インクの除去が必要となる。余剰インクが乾燥されていない状態であると、パレット上に存在する微小凹部などに未乾燥で液状の余剰インクが入り込むなどし、余剰インクの完全除去には洗浄液を使用して洗浄し、洗浄後にはパレットの乾燥が必要になるなど、パレットの洗浄工程が増えるなどの困難が生じるおそれがあるが、付着した余剰インクを乾燥させた状態でパレットから剥離させて除去を行うことで、パレットに付着した余剰インクの除去工程が簡素化できる。仮に十分に余剰インクを除去しえなかった場合でも、余剰インクは乾燥しているため、パレットに付着した余剰インクが記録媒体や搬送部に付着するなど、二次的にインク汚染が拡大するおそれが生じない。このとき、パレット材質をインクが浸透しない材質を選択し、かつ表面形態が滑らかな形状のパレットとすれば、除去工程が行いやすい。
【００２８】
記録媒体６０に対して両面の印刷を行う場合は、記録媒体６０の片面に記録部１０にてインクジェット記録を行い、記録された柄模様などを乾燥部２０で乾燥した後に記録媒体６０を取り出し、記録した面の反対側（裏側）を記録部に対面するようにパレット７０に載せ置いて、位置決め用搬送部から搬送させて記録を行うようにすればよい。先に記録した面のインクは乾燥部を搬送させることで乾燥しているので、記録媒体６０を裏返して記録済みの面がパレットに直接触れても汚れない。また、記録した面の反対側（裏側）を記録部に対面するようにパレットに載せ置いて搬送させるので、位置決めや搬送中の振動や衝撃から記録済みの面を保護し、損壊を防止することができる。
【００２９】
（変形例）
上記では、記録部１０がライン型である場合について説明したが、記録部１０が走査型であっても構わない。なお、走査型のインクジェット記録装置は、記録媒体６０への画像の記録に際し、一旦記録媒体を停止させた後に、記録ヘッドを、記録媒体６０の搬送方向に対して直交する方向に移動させながら記録を行い、搬送部４０を搬送方向に搬送制御して、記録ヘッドを移動させて次の記録動作を行なう。このような記録及び搬送制御を繰り返すことで記録媒体６０の表面に柄模様などを記録することができる。
【符号の説明】
【００３０】
１ インクジェット記録装置
１０ 記録部
２０ 乾燥部
３０ 位置決め用搬送部
４０ 記録用搬送部
５０ 乾燥用搬送部
６０ 記録媒体
７０ パレット
８０ 支持部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、記録媒体を安定的に搬送し、インクジェット方式により記録媒体に記録するインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
近年、記録媒体へ記録する装置として、インクジェット方式の記録装置（インクジェット記録装置）が知られている。インクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッドのインク吐出口から微小なインクを記録媒体に対して吐出して柄模様などの記録を行うもので、記録媒体から離間した状態で記録動作を行うことができることから、様々な材質の記録媒体に記録することが可能で、幅広い用途に使用されている。
【０００３】
インクジェット記録装置には、記録を行う際に記録媒体を搬送する搬送部が不可欠であるが、記録媒体に対し柄模様などがずれることなく正確に記録されるためには、搬送部において記録媒体を安定的に搬送することが必要である。特許文献１には、建築板をコンベアにて搬送し、インクジェット方式により柄模様を記録する方法が記載されているが、この方法では、搬送部の振動などにより、安定的に搬送して柄模様を記録することが難しく、また、搬送中に記録媒体が損壊したり傷がついたりすることがあった。特に、記録媒体がブロック状の多面体である場合は、搬送部の振動などの影響を受けやすく、さらに、記録媒体がコンクリートブロックなどの脆性材料である場合は、搬送中に損壊したり傷がついたりしやすく、記録媒体を安定的に搬送した上で、インクジェット記録を行うという方法および装置は未だ得られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開平０６−１５５７２９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、インクジェット記録装置により記録媒体へ記録を行う際に、記録媒体が損壊したり傷がついたりすることなく安定的に搬送し、記録媒体に対し柄模様などがずれることなく正確にインクジェット記録を行うための精度の高い搬送制御が可能となり、記録した柄模様などを損なうことのない、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係るインクジェット記録方法は、記録媒体を搬送し、前記記録媒体にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、複数に分割された搬送部間を、記録媒体をパレットに載せ置いた状態で搬送し、パレット上の前記記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うことを特徴とする。
さらに、前記記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行った後に、前記パレットに載せ置いた記録媒体を乾燥部へ搬送し、前記記録媒体に吐出されたインクを乾燥させることを特徴とする。
さらに、前記インクは紫外線硬化型インクであることを特徴とする。
【０００７】
本発明に係るインクジェット記録装置は、記録媒体にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行う記録部を有するインクジェット記録装置であって、パレットに載せ置いた前記記録媒体を搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段は、連続する複数の搬送部からなることを特徴とする、インクジェット記録装置。
さらに、前記記録部の搬送方向下流に、前期記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドから吐出されたインクを乾燥する乾燥部を備えることを特徴とする。
さらに、パレットに載せ置いた前記記録媒体の位置決めをする、位置決め用搬送部と、パレットに載せ置いた前記記録媒体にインクを吐出して記録を行う、記録用搬送部と、パレットに載せ置いた前記記録媒体に吐出されたインクを乾燥する、乾燥用搬送部との少なくとも３つの搬送部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、インクジェット記録装置により記録媒体へ記録を行う際に、記録媒体が損壊したり傷がついたりすることなく安定的に搬送し、記録媒体に対し柄模様などがずれることなく正確にインクジェット記録を行うための精度の高い搬送制御が可能となり、記録した柄模様などを損なうことのない、インクジェット記録方法および装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】インクジェット記録装置の概略構成図
【図２】ローリングとピッチングを説明する図
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本発明を反映した上記課題解決手段を実施するための形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。上記課題解決手段は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。
【００１１】
図１は本実施形態に関する概略構成図であり、図１（ａ）は平面図、図１（ｂ）は側面図である。インクジェット記録装置１は、パレット７０に載せ置いた記録媒体６０に柄模様などを記録する記録部１０、記録された記録媒体を乾燥する乾燥部２０、および記録媒体を搬送する各搬送部（位置決め用搬送部３０、記録用搬送部４０、乾燥用搬送部５０）を備えている。
【００１２】
記録部１０は、記録用搬送部４０に対向した位置に配置される記録ヘッド（図示しない）を備え、画像データにしたがい、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出して記録する。記録部１０は、記録媒体６０の搬送方向に対して直交する方向に記録ヘッドを設置したライン型記録装置である。
【００１３】
乾燥部２０は、記録部１０で記録媒体６０に記録ヘッドから吐出されたインクを乾燥する。例えば、記録部１０にて紫外線硬化型インクを吐出し、乾燥部２０にてインクを硬化させる紫外線を照射し、インクを乾燥する。記録後にインクを瞬時に乾燥することで、記録媒体をすぐに取り出す場合でも、記録面を保護することができる。
【００１４】
搬送部は、位置決め用搬送部３０、記録用搬送部４０、乾燥用搬送部５０からなる。各搬送部は、周回ベルトコンベアやローラーコンベアのような回転体により構成され、記録媒体６０を載せ置いたパレット７０を搬送部の上面に載せ置いて搬送する。各搬送部は、材料や速度を求められる性能や機能に応じて設定することができる。
【００１５】
位置決め用搬送部３０は、回転ロールが列設されたローラーコンベアである。ローラーコンベア上に、パレット７０に載せ置いた記録媒体６０を載せ置いて搬送する。搬送中もしくは搬送を一時停止し記録媒体６０の位置調整を行う。図示しない位置調整部材を搬送方向の直交方向に移動させ記録媒体６０に当接させて、記録媒体６０を所定の位置に移動させる。記録媒体６０の位置決めは記録媒体６０をパレット７０に載せ置いた状態のままパレットをスライドさせることによって行うため、記録媒体６０に損壊や傷を生じさせにくい。
【００１６】
記録用搬送部４０は、無端ベルトと一対のプーリとを含む周回ベルトコンベアであり、位置決め用搬送部３０の搬送方向下流側に、位置決め用搬送部３０と分離して設置されている。位置決め用搬送部３０と記録用搬送部４０の間隔は、記録媒体６０の搬送方向に対してタテの寸法の１／２未満であることが好ましい。各搬送部が分離されているため、記録媒体６０が重量物である場合でも、記録媒体６０の位置調整時に記録媒体６０を移動させることで生じる搬送部の振動が記録用搬送部４０に直接伝わらない。記録用搬送部４０の無端ベルトの外周面上にはパレットを粘着する粘着剤を付与したり、粘着性シート等を設置したりしていてもよい。また、コンベア支持部８０をパレット寸法の搬送方向に対してタテの１／２未満のピッチで配設することによりピッチング（後述する）を低減してさらに安定的に搬送することができる。記録用搬送部４０は、パレット７０に載せ置いた記録媒体６０を記録部１０の記録ヘッド下部に搬送し、インクジェット記録を行う。
【００１７】
インクジェット記録装置により記録媒体へ記録を行うには、精度の高い搬送制御および記録制御が必要である。特に、記録媒体６０が、下面（記録用搬送部４０に接する面）に微小な凹凸があるコンクリートブロックなどである場合においては、搬送の際に発生する振動の影響をさらに受けやすくなるが、記録媒体６０をパレット７０に載せ置いた状態で搬送を行うことにより、記録媒体６０をより大きな面で支えることができるため記録媒体６０の振動を低減させ安定した状態で搬送することができるようになる。例えば、搬送の際に発生するローリングやピッチングなどの振動が原因で生じる、インク滴着弾位置ずれによる記録色柄の不均一や、記録開始位置に到達するタイミングを精度よく検出できないことによる記録開始位置のずれ（ばらつき）を軽減することができる。ここで、ローリング、ピッチングとは記録媒体の搬送方向に対する角変化運動であって、図２において、搬送方向の軸をＡ軸とし、搬送方向と直角な水平方向軸をＢ軸とすると、Ａ軸周りの角変化運動をローリングといい、Ｂ軸周りの角変化運動をピッチングという。
【００１８】
乾燥用搬送部５０は、回転ロールが列設されたローラーコンベアである。乾燥部２０で高温となり、乾燥部が紫外線照射装置である場合は紫外線による影響を受けることがあるが、ローラーコンベアは耐熱性、紫外線耐性に優れ、構造が複雑化せずメンテナンスが容易である。乾燥用搬送部５０は、記録用搬送部４０の搬送方向下流側に、記録用搬送部４０と分離して設置されている。記録用搬送部４０と乾燥用搬送部５０の間隔は、記録媒体６０の搬送方向に対してタテの寸法の１／２未満であることが好ましい。各搬送部が分離されているため、乾燥部で発生した熱を他の搬送部に伝えることを防止する。乾燥用搬送部５０は、パレット７０に載せ置いた記録媒体６０を乾燥部２０の下部に搬送し、乾燥を行う。
【００１９】
本発明のインクジェット記録方法を使用することのできる記録媒体６０としては、立体的な形状のコンクリート、ガラス、セラミックスなどの脆性材料、プラスチック類、木材および金属類などが適用される。本発明のインクジェット記録装置であれば、記録媒体６０がコンクリートブロックなどのような脆性材料であっても、搬送中の衝撃により記録媒体表面が損壊することを防止できる。
【００２０】
本発明で用いられる記録媒体は、パレット７０に載せ置いて搬送される。本発明のインクジェット記録装置で用いられるパレット７０は、記録媒体６０を安定して載せ置いて搬送できるような強固な材料であればその材質は特に限定するものではない。例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金のような合金、合成樹脂、木材等が挙げられるが、薬品耐性や耐久性、形状維持安定性などの理由からステンレス鋼が好ましく用いられる。
【００２１】
本発明のインクジェット記録方法について、記録媒体６０の端部に余白を設けることなく記録を行う、縁なし記録を行う場合を例に、図１を用いて説明する。
記録媒体６０は、位置決め用搬送部３０において、記録媒体６０と柄模様などの位置調整を目的として、搬送部上の記録媒体位置の調整を行う。位置決めは、上述したとおり、記録媒体６０をパレット７０に載せ置いた状態のままパレットをスライドさせることによって行うため、記録媒体６０に損壊や傷を生じさせにくい。
【００２２】
記録媒体６０はパレット７０に載せ置かれた状態で位置決め用搬送部３０から記録用搬送部４０へと搬送される。位置決め用搬送部３０と記録用搬送部４０は分離して設置されているため、記録媒体６０が搬送部間を乗り継ぐ際に衝撃を受けるおそれがあるが、記録媒体６０をパレット７０に載せ置くことにより、記録媒体６０の損壊を防ぐことができる。
【００２３】
記録部１０は、対向した位置に搬送された記録媒体６０に対し、画像データにしたがい、記録ヘッドそれぞれに形成されたノズルからインクを吐出する。記録部１０はライン型インクジェット記録装置であり、記録媒体６０が搬送されている状態でインクジェット記録を実施する。つまり、記録用搬送部４０により記録媒体６０の搬送動作を継続しながら、記録部１０へ順次到達する記録媒体６０の到着タイミングにあわせて記録ヘッドのインク吐出口からインクを吐出して記録媒体６０の表面に記録動作を行う。このような記録及び搬送制御により記録媒体６０の表面に柄模様などを記録することができる。
【００２４】
搬送された記録媒体６０の位置を正確に検出するために、検出センサを使用することができる。例えば、記録媒体６０の搬送方向前方側端面部分を検出センサにより検出することで記録媒体６０の通過を搬送方向側方より検知する。また、パレットを載せ置く際のパレットと記録媒体６０の位置の相対位置ばらつきを考慮する必要がないよう検出の対象を記録媒体である記録媒体６０そのものとすることによって、位置の正確さを確保できる。検出方式については特に限定されることはなく、記録媒体に対する光や音波、磁力、機械的接触などによる検出センサを用いることが可能であるが、検出の正確さを求める上では、光を用いた検出方法が好ましい。また、これらの検出方法の他、検出位置の正確さや検出速度が満足される範囲で、画像認識技術を利用した記録媒体通過のタイミング検出を適用してもよい。
【００２５】
記録媒体６０に対して縁なしの記録を行う場合、インクを記録媒体のサイズよりも広い記録領域に吐出して記録媒体６０外へはみ出して記録を行う、余剰印刷を行うことで、記録媒体縁部に隙間なく記録を実施する。本発明では、記録媒体６０よりも寸法が大きいパレット７０を使用し、パレット７０に余剰印刷を行うことで搬送部が汚れることがなくなる。
【００２６】
表面に画像が記録された記録媒体６０を乾燥用搬送部５０へと搬送する。乾燥用搬送部５０は、記録媒体６０を乾燥部２０の下部に搬送し、乾燥を行う。パレット７０に載せ置いた記録媒体６０に対して余剰印刷を行い、パレット７０に余剰インクが付着した状態で乾燥を行うことにより、パレット７０をそのまま洗浄せずに再利用する場合でも余剰インクが乾燥しているため次に載せ置く記録媒体６０を汚すことはない。特に、使用するインクが紫外線硬化型インクであり、乾燥部２０が紫外線照射装置であると、紫外線の照射により瞬時にインクが硬化するため、好ましい。紫外線硬化型インクは、乾燥後、様々な記録媒体への定着効果が高く、耐久性を確保できるという点においても好ましく用いられる。
【００２７】
また、パレットに付着した余剰インクを乾燥させ、パレットから剥離させて除去を行うことができる。パレットを繰り返し再利用すると蓄積した余剰インクによりパレット表面形状に凹凸が生じ、安定して記録媒体を載せ置くことができなくなることがあり、その場合にはパレットに付着した余剰インクの除去が必要となる。余剰インクが乾燥されていない状態であると、パレット上に存在する微小凹部などに未乾燥で液状の余剰インクが入り込むなどし、余剰インクの完全除去には洗浄液を使用して洗浄し、洗浄後にはパレットの乾燥が必要になるなど、パレットの洗浄工程が増えるなどの困難が生じるおそれがあるが、付着した余剰インクを乾燥させた状態でパレットから剥離させて除去を行うことで、パレットに付着した余剰インクの除去工程が簡素化できる。仮に十分に余剰インクを除去しえなかった場合でも、余剰インクは乾燥しているため、パレットに付着した余剰インクが記録媒体や搬送部に付着するなど、二次的にインク汚染が拡大するおそれが生じない。このとき、パレット材質をインクが浸透しない材質を選択し、かつ表面形態が滑らかな形状のパレットとすれば、除去工程が行いやすい。
【００２８】
記録媒体６０に対して両面の印刷を行う場合は、記録媒体６０の片面に記録部１０にてインクジェット記録を行い、記録された柄模様などを乾燥部２０で乾燥した後に記録媒体６０を取り出し、記録した面の反対側（裏側）を記録部に対面するようにパレット７０に載せ置いて、位置決め用搬送部から搬送させて記録を行うようにすればよい。先に記録した面のインクは乾燥部を搬送させることで乾燥しているので、記録媒体６０を裏返して記録済みの面がパレットに直接触れても汚れない。また、記録した面の反対側（裏側）を記録部に対面するようにパレットに載せ置いて搬送させるので、位置決めや搬送中の振動や衝撃から記録済みの面を保護し、損壊を防止することができる。
【００２９】
（変形例）
上記では、記録部１０がライン型である場合について説明したが、記録部１０が走査型であっても構わない。なお、走査型のインクジェット記録装置は、記録媒体６０への画像の記録に際し、一旦記録媒体を停止させた後に、記録ヘッドを、記録媒体６０の搬送方向に対して直交する方向に移動させながら記録を行い、搬送部４０を搬送方向に搬送制御して、記録ヘッドを移動させて次の記録動作を行なう。このような記録及び搬送制御を繰り返すことで記録媒体６０の表面に柄模様などを記録することができる。
【符号の説明】
【００３０】
１ インクジェット記録装置
１０ 記録部
２０ 乾燥部
３０ 位置決め用搬送部
４０ 記録用搬送部
５０ 乾燥用搬送部
６０ 記録媒体
７０ パレット
８０ 支持部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
記録媒体を搬送し、前記記録媒体にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、
複数に分割された搬送部間を、記録媒体をパレットに載せ置いた状態で搬送し、
パレット上の前記記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うことを特徴とする、
インクジェット記録方法。
【請求項２】
前記記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行った後に、
前記パレットに載せ置いた記録媒体を乾燥部へ搬送し、
前記記録媒体に吐出されたインクを乾燥させることを特徴とする、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項３】
前記インクは紫外線硬化型インクであることを特徴とする、
請求項１または２に記載のインクジェット記録方法。
【請求項４】
記録媒体にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行う記録部を有するインクジェット記録装置であって、
パレットに載せ置いた前記記録媒体を搬送する搬送手段を備え、
前記搬送手段は、連続する複数の搬送部からなることを特徴とする、
インクジェット記録装置。
【請求項５】
前記記録部の搬送方向下流に、
前期記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドから吐出されたインクを乾燥する乾燥部を備えることを特徴とする、
請求項４に記載のインクジェット記録装置。
【請求項６】
パレットに載せ置いた前記記録媒体の位置決めをする、位置決め用搬送部と、
パレットに載せ置いた前記記録媒体にインクを吐出して記録を行う、記録用搬送部と、
パレットに載せ置いた前記記録媒体に吐出されたインクを乾燥する、乾燥用搬送部との
少なくとも３つの搬送部を有することを特徴とする、
請求項５に記載のインクジェット記録装置。
【請求項１】
記録媒体を搬送し、前記記録媒体にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、
複数に分割された搬送部間を、記録媒体をパレットに載せ置いた状態で搬送し、
パレット上の前記記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うことを特徴とする、
インクジェット記録方法。
【請求項２】
前記記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行った後に、
前記パレットに載せ置いた記録媒体を乾燥部へ搬送し、
前記記録媒体に吐出されたインクを乾燥させることを特徴とする、
請求項１に記載のインクジェット記録方法。
【請求項３】
前記インクは紫外線硬化型インクであることを特徴とする、
請求項１または２に記載のインクジェット記録方法。
【請求項４】
記録媒体にインクジェット記録ヘッドからインクを吐出して記録を行う記録部を有するインクジェット記録装置であって、
パレットに載せ置いた前記記録媒体を搬送する搬送手段を備え、
前記搬送手段は、連続する複数の搬送部からなることを特徴とする、
インクジェット記録装置。
【請求項５】
前記記録部の搬送方向下流に、
前期記録媒体に、前記インクジェット記録ヘッドから吐出されたインクを乾燥する乾燥部を備えることを特徴とする、
請求項４に記載のインクジェット記録装置。
【請求項６】
パレットに載せ置いた前記記録媒体の位置決めをする、位置決め用搬送部と、
パレットに載せ置いた前記記録媒体にインクを吐出して記録を行う、記録用搬送部と、
パレットに載せ置いた前記記録媒体に吐出されたインクを乾燥する、乾燥用搬送部との
少なくとも３つの搬送部を有することを特徴とする、
請求項５に記載のインクジェット記録装置。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２０１２−７１２４２（Ｐ２０１２−７１２４２Ａ）
【公開日】平成２４年４月１２日（２０１２．４．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−２１７２４３（Ｐ２０１０−２１７２４３）
【出願日】平成２２年９月２８日（２０１０．９．２８）
【出願人】（０００１０７９０７）セーレン株式会社 (462)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年４月１２日（２０１２．４．１２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年９月２８日（２０１０．９．２８）
【出願人】（０００１０７９０７）セーレン株式会社 (462)
【Ｆターム（参考）】
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