説明

インクジェット記録装置の描画方法およびインクジェット記録装置

【課題】複数の不良ノズルが存在する場合でも、容易に制御可能で、かつ、確実に描画可能なインクジェット記録装置およびその描画方法を提供する。
【解決手段】 本発明によるインクジェット記録装置の描画方法は、不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得工程と、取得した不良ノズルが存在するノズル列の前記主走査吐出データを、他の1の前記ノズル列に割り当てるデータ割当て工程と、取得した不良ノズルが存在するノズル列を不使用ノズル列として、描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更工程と、描画ラインのライン長設定変更に基づいて、副走査改行データを変更するデータ変更工程と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のノズル列により描画ラインを構成したインクジェットヘッドにおいて、不良ノズルが生じた場合に、不良ノズルを除いたノズルで描画を行なうようにしたインクジェット記録装置の描画方法およびインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の描画方法として、プリンターでの印刷時に不良ノズルが検出された場合、ノズル列を構成する複数のノズルを領域分けし、正常なノズルを用いて印刷を続行する方法が知られている(特許文献1参照)。
このプリンターでは、ノズル列の一部が不良ノズルであると検出された場合、第1の方法として、描画データをずらし、本来は不良ノズルにより描画されるはずであった描画データを正常なノズルにより描画を行なうようにしている。また、第2の方法として、不良ノズルを含むノズル領域と不良ノズルを含まないノズル領域とにノズル列を領域分けし、本来は不良ノズルにより描画されるはずであった描画データを、不良ノズルを含まないノズル領域に割り当て、それらのノズルにより描画を行なうようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−226772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の第1の方法は、不良ノズルが少ない場合には有効であるが、不良ノズルが多い場合には、正常なノズルに描画データを対応させるため、描画データを書き換える演算時間が長くなってしまい、実描画では効率的良く描画を行なうことができない問題があった。また、上記第2の方法では、同一ノズル列内または同一インクジェットヘッド内でインクを吐出すべきノズルの位置をずらさなければならないため、上記と同様に描画データの再生成に時間がかかる問題があった。
【0005】
本発明は、不良ノズルが発生した場合でも、容易に制御可能で、かつ適切に描画を行なうことができるインクジェット記録装置の描画方法およびインクジェット記録装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のインクジェット記録装置の描画方法は、複数のインクジェットヘッドを、主走査方向および副走査方向に位置ずれさせてキャリッジに搭載し、複数のインクジェットヘッドにおける複数のノズル列により、副走査方向に連続する描画ラインを構成すると共に、各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ、および副走査改行データを含む描画データに基づいて、主走査および副走査を行って描画を実施するインクジェット記録装置の描画方法であって、不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得工程と、取得した不良ノズルが存在するノズル列の主走査吐出データを、他の1のノズル列に割り当てるデータ割当て工程と、取得した不良ノズルが存在するノズル列を不使用ノズル列として、描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更工程と、描画ラインのライン長設定変更に基づいて、副走査改行データを変更するデータ変更工程と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明のインクジェット記録装置は、複数のインクジェットヘッドを、主走査方向および副走査方向に位置ずれさせてキャリッジに搭載し、複数のインクジェットヘッドにおける複数のノズル列により、副走査方向に連続する描画ラインを構成すると共に、各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ、および副走査改行データを含む描画データに基づいて、主走査および副走査を行って描画を実施するインクジェット記録装置であって、不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得手段と、取得した不良ノズルが存在するノズル列の主走査吐出データを、他の1のノズル列に割り当てるデータ割当て手段と、取得した不良ノズルが存在するノズル列を不使用ノズル列として、描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更手段と、描画ラインのライン長設定変更に基づいて、副走査改行データを変更するデータ変更手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、ある1つのインクジェットヘッド内の1つのノズル列が不良ノズルを含んでいる場合、不良ノズルを含んでいない他のノズル列により描画が行われるので、正常な描画と同等の描画を行うことができる。また、ノズル列単位で構成された描画データを、他のノズル列に再割り当てするだけなので、描画データの再生成が不要となると共に、容易な制御で描画を行なうことができる。これにより、描画のタクトタイムは落ちるが、印刷品質は維持することができる。また、描画データの再生成やインクジェットヘッドの交換のために、装置を長時間停止させる必要がない。
【0009】
本発明の他のインクジェット記録装置の描画方法は、相互平行に配置した複数のノズル列により副走査方向に連続する部分描画ラインが構成されたインクジェットヘッドの複数を、主走査方向および副走査方向に位置ずれさせてキャリッジに搭載し、部分描画ラインの複数を連ねて、副走査方向に連続する描画ラインを構成すると共に、各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ、および副走査改行データを含む描画データに基づいて、主走査および副走査を行って描画を実施するインクジェット記録装置の描画方法であって、不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得工程と、取得した不良ノズルが存在するインクジェットヘッドの全ノズル列における主走査吐出データを、他の1のインクジェットヘッドの全ノズル列に割り当てるデータ割当て工程と、取得した不良ノズルが存在するインクジェットヘッドの全ノズル列を不使用ノズル列として、描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更工程と、描画ラインのライン長設定変更に基づいて、副走査改行データを変更するデータ変更工程と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の他のインクジェット記録装置は、相互平行に配置した複数のノズル列により副走査方向に連続する部分描画ラインが構成されたインクジェットヘッドの複数を、主走査方向および副走査方向に位置ずれさせてキャリッジに搭載し、部分描画ラインの複数を連ねて、副走査方向に連続する描画ラインを構成すると共に、各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ、および副走査改行データを含む描画データに基づいて、主走査および副走査を行って描画を実施するインクジェット記録装置であって、不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得手段と、取得した不良ノズルが存在するインクジェットヘッドの全ノズル列における主走査吐出データを、他の1のインクジェットヘッドの全ノズル列に割り当てるデータ割当て手段と、取得した不良ノズルが存在するインクジェットヘッドの全ノズル列を不使用ノズル列として、描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更手段と、描画ラインのライン長設定変更に基づいて、副走査改行データを変更するデータ変更手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、上記と同様に、不良ノズルを含むインクジェットヘッドを用いず、不良ノズルを含んでいないインクジェットヘッドにより描画が行われるので、正常な描画と同等の描画を行うことができる。また、ノズル列単位で構成された描画データを、他のノズル列に再割り当てするだけなので、描画データの再生成が不要となると共に、容易な制御で描画を行なうことができる。これにより、描画のタクトタイムは落ちるが、印刷品質は維持することができる。また、描画データの再生成やインクジェットヘッドの交換のために、装置を長時間停止させる必要がない。
【0012】
この場合、インクジェット記録装置の描画方法は、データ割当て工程、ライン長変更工程およびデータ変更工程に代えて、不良ノズルが存在するノズル列と、ノズル列に対応する他のインクジェットヘッドのノズル列とから成る複数のノズル列の、全ての主走査吐出データをキャンセルするデータ不使用工程、を備えているのが好ましい。
【0013】
また、インクジェット記録装置は、データ割当て手段、ライン長変更手段およびデータ変更手段に代えて、不良ノズルが存在するノズル列と、ノズル列に対応する他のインクジェットヘッドのノズル列とから成る複数のノズル列の、全ての主走査吐出データをキャンセルするデータ不使用手段、を備えているのが好ましい。
【0014】
この構成によれば、不良ノズルを含まないノズル列のみにより描画が行われるので、解像度は低下するが、正常に描画が行われる時と同じ時間で描画を行なうことができる。また、主走査吐出データをキャンセルするだけなので、描画データの再生成を必要としない。
【0015】
この場合、インクジェット記録装置の描画方法は、1のインクジェットヘッドにおける不良ノズルが存在する前記ノズル列が、他の1のインクジェットヘッドにおける不良ノズルが存在するノズル列以外のノズル列と、相補う関係にある場合、データ割当て工程に代えて、1のインクジェットヘッドにおける不良ノズルが存在するノズル列以外のノズル列の主走査吐出データを、他の1のインクジェットヘッドにおける不良ノズルが存在するノズル列の主走査吐出データと入れ替えるデータシフト工程を、備えているのが好ましい。
【0016】
また、インクジェット記録装置は、1のインクジェットヘッドにおける不良ノズルが存在するノズル列が、他の1のインクジェットヘッドにおける不良ノズルが存在するノズル列以外のノズル列と、相補う関係にある場合、データ割当て手段に代えて、1のインクジェットヘッドにおける不良ノズルが存在するノズル列以外のノズル列の主走査吐出データを、他の1のインクジェットヘッドにおける不良ノズルが存在するノズル列の主走査吐出データと入れ替えるデータシフト手段を、備えているのが好ましい。
【0017】
この構成によれば、1つのインクジェットヘッドおよび他のインクジェットヘッド内の1つのノズル列が不良ノズルを含んでいる場合、不良ノズルを含んでいない1つのインクジェットヘッドおよび他のインクジェットヘッド内の他のノズル列が組み合わされて描画が行われるので、正常な描画と同等の描画を行うことができる。また、ノズル列単位で構成された描画データを再割り当てするだけなので、容易な制御で実現可能である。これにより、描画のタクトタイムは落ちるが、印刷品質は維持することができる。また、描画データの再生成やインクジェットヘッドの交換のために、装置を長時間停止させる必要がない。
【0018】
これらの場合、インクジェット記録装置の描画方法は、不良ノズルと描画データとを比較し、不良ノズルが描画に使用しないノズルである場合に、不良情報取得工程以降の各工程をキャンセルするキャンセル工程、を更に備えているのが好ましい。
【0019】
また、インクジェット記録装置は、不良ノズルと描画データとを比較し、不良ノズルが描画に使用しないノズルである場合に、不良情報取得手段以外の各手段の動作をキャンセルするキャンセル手段、を更に備えているのが好ましい。
【0020】
この構成によれば、不良ノズルからは機能液がもともと吐出されることがなく、吐出不良検査装置による処理以降の処理を省略することができるので、応急処理として最も好適である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】インクジェット記録装置の斜視図である。
【図2】各ヘッドが2列のノズル列を有するマルチヘッドの平面図である。
【図3】インクジェットヘッドの詳細を示す平面図である。
【図4】制御部のブロック図である。
【図5】制御部の制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、このインクジェット記録装置は、例えばUVインクによるICマーキング装置、加飾装置、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)装置などに適用可能であるが、本実施形態では、ICマーキング装置としてのインクジェット記録装置について説明する。このインクジェット記録装置では、ICのパッケージ正面に、シリアルナンバーや検査のランクなどがUVインクによりマーキング(描画)される。
【0023】
図1は、インクジェット記録装置1の斜視図である。図1に示すインクジェット記録装置1は、機台となる石定盤9と、石定盤9に支持されると共にインクジェットヘッド20を有するヘッド機構部2と、石定盤9に支持されると共に複数個のICがワークWとしてトレイに搭載され、そのトレイがセットされるワーク機構部3と、石定盤9に支持されると共にインクジェットヘッド20の機能回復等の保守を行うメンテナンス機構部5と、インクジェットヘッド20にUVインクを供給するインク供給部4と、これらを統括制御する制御部6とを備えている。そして、石定盤9は、高さ調整可能な4つの支持脚8により支持されている。
【0024】
ヘッド機構部2は、石定盤9上において、その一方の側面から他方の側面にわたってY軸方向(主走査方向)に沿って設けられている。ヘッド機構部2は、UVインクを吐出する複数のインクジェットヘッド20を有するヘッドユニット21が吊設されたキャリッジ22と、キャリッジ22のY軸方向へ移動をガイドするY軸ガイド25と、Y軸ガイド25と近接し、かつ平行に設置されたY軸リニアモーター26等を備えている。キャリッジ22には、ヘッドプレート28に複数(実施形態のものは4つ)のインクジェットヘッド20を組み込んだ上記のヘッドユニット21(図2a参照)と、タンク側流路管43が接続された、後述するサブタンク23が搭載されている。
【0025】
図2aに示すように、インクジェットヘッド20は、複数(4つ)のインクジェットヘッド20a〜20dをX軸方向およびY軸方向に位置ずれさせるようにして、ヘッドプレート28に組み込んで、構成されている(マルチヘッド)。そして、この複数(4つ)のインクジェットヘッド20a〜20dには、インク供給部4から同一種の機能液が供給されるようになっている。
【0026】
ワーク機構部3は、ヘッド機構部2を跨いでヘッド機構部2と直交し、石定盤9上で主走査方向(Y軸方向)に延在するように設けられている。ワーク機構部3は、インクジェットヘッド20から吐出されたインク液滴の描画対象である複数個のICをトレイに搭載したワークWが、位置決め状態でセットされるセットテーブル30と、セットテーブル30の移動をガイドするX軸ガイド31と、X軸ガイド31の側方にX軸ガイド31と平行に設置されたX軸リニアモーター32等を備えている。なお、複数個のICは、X軸方向およびY軸方向にマトリクス状に整列配置した状態で、トレイに収容されている。
【0027】
ワーク機構部3により、ワークWがX軸方向に間欠送りされ(副走査)され、これに同期して、ヘッド機構部2により、ヘッドユニット21(複数のインクジェットヘッド20a〜20d)がY軸方向に往復動しながらUVインクを選択的に吐出する(主走査)ことで、ワークW(IC)に所望の描画(マーキング)が行われる。
【0028】
インクジェットヘッド20に機能液を供給するインク供給部4は、UVインクが充填されたメインタンク41と、上記のキャリッジ22に搭載されたサブタンク23と、メインタンク41のUVインクをサブタンク23に送液するインクポンプ42と、メインタンク41とサブタンク23とを接続するタンク側流路管(チューブ)43と、サブタンク23とインクジェットヘッド20とを接続するヘッド側流路管(チューブ)24と、を備えている。実施形態のものは、メインタンク41、サブタンク23、インクポンプ42、タンク側流路管43およびヘッド側流路管24が、複数セット設けられており、異なる性状のUVインクを選択してインクジェットヘッド20に供給できるようになっている。
【0029】
実施形態では、白色のUVインクが用いられ、ワーク(IC)Wに描画された後、紫外線照射により硬化処理される。紫外線照射装置19(図4参照)は、例えばワーク機構部3を跨いでヘッド機構部2に隣接して(図1の紙面左側)配設される。描画が終了したワークWは、ワーク機構部3により紫外線照射装置19に移動されて、紫外線照射が行われる。
【0030】
メンテナンス機構部5は、ワーク機構部3と並んでX軸方向に延在するように配置されている。メンテナンス機構部5は、各インクジェットヘッド20a〜20dに対しキャッピングを行うと共に捨て吐出(フラッシング)を受けるキャッピングユニット51と、各インクジェットヘッド20a〜20dのノズル面を払拭するワイピングユニット52と、各インクジェットヘッド20a〜20dからインク吸引を行う吸引ユニット53と、を備えている。また、キャッピングユニット51および吸引ユニット53には、廃液タンク54がそれぞれ接続されている。メンテナンス機構部5は、さらに上記ユニット51、52および53を載置するスライドベース55と、スライドベース55を介して上記ユニット51、52および53をX軸方向に移動させるモーター駆動のメンテ移動機構56と、を備えている。メンテ移動機構56は、Y軸方向のこの位置に移動したヘッドユニット21の直下に、キャッピングユニット51、ワイピングユニット52および吸引ユニット53を適宜臨ませる。
【0031】
図1では省略したが、このインクジェット記録装置1には、更に吐出不良検査装置71が搭載されている(図4参照)。吐出不良検査装置71は、例えば上記のセットテーブル30にセットした検査シートに、所定の検査パターンに基づいて、4つのインクジェットヘッド20a〜20dの全吐出ノズルからインク吐出を実施し、これをカメラで認識する。そして、認識結果において、不吐出、吐出不良(インク滴が小さい)、着弾位置がずれる飛行曲がり等の吐出不良となった吐出ノズルを検出する。
【0032】
次に、図2および図3を参照して、ヘッドユニット21の構成について説明する。なお、簡略のため、図3には、図2aに示す複数(4つ)のインクジェットヘッド20a〜20dのうちの2つのインクジェットヘッド20aおよび20bのみを示してある。上述のように、ヘッドユニット21は、ステンレス等で構成された厚手のヘッドプレート28と、ヘッドプレート28の4つの矩形開口に嵌め込むようにして組み込んだ4つのインクジェットヘッド20a〜20dと、で構成されている。4つのインクジェットヘッド20a〜20dは、相互に位置決めされた状態で、X軸方向およびY軸方向に千鳥状に位置ずれして配設されている。各インクジェットヘッド20a〜20dのノズル面には、複数の吐出ノズル27を列設した2本のノズル列A、B(「A列」「B列」)が、相互に平行に形成されている。2本のノズル列A、Bは、X軸方向(副走査方向)に延在し、且つ、半ノズルピッチ位置ずれして配設されている(図2a参照)。
【0033】
なお、図3に示すように、インクジェットヘッド20の各ノズル列A、Bにおいて、最外端の複数(図示のものは2つのインクジェットヘッド20aおよび20b)の吐出ノズル27aおよび27bは、吐出特性が不安定になるため、実際の描画には使用しない。すなわち、実施形態のヘッドユニット21では、4つのインクジェットヘッド20a〜20dの相互間において、最外端の不使用の吐出ノズル(各2つ)27aおよび27bが、副走査方向においてオーバーラップするように、各ノズル列A、Bが配設されている。したがって、以下、「ノズル列」という語を、最外端の不使用の吐出ノズル27aおよび27bを除いたノズル列A、Bとして説明を進める。
【0034】
図3に示すように、各インクジェットヘッド20aおよび20bの2本のノズル列Aおよびノズル列Bは、それぞれ90DPIとなるノズルピッチで吐出ノズル27が列設されている。また、ノズル列Aおよびノズル列Bは、主走査方向に関し、相互に半ノズルピッチ位置ずれしていることから、両ノズル列A、Bを同時に使用することで、180DPIのノズルピッチとなる。すなわち、各インクジェットヘッド20a〜20dは、副走査方向において、180DPIの解像度を有する部分描画ライン80a〜80dを構成している(図2b参照)。
【0035】
また、第1のインクジェットヘッド20a、第2のインクジェットヘッド20b、第3のインクジェットヘッド20cおよび第4のインクジェットヘッド20dは、副走査方向において、各ノズル列A、Bが連続しており、全体として、180DPIの解像度を有する描画ライン80を構成している(図2b参照)。すなわち、描画ライン80は、4つの部分描画ライン80a〜80dを副走査方向に連ねた構成になっており、この描画ライン80の長さが、1の主走査(1パス)における有効描画幅となる。
【0036】
次に、図4のブロック図を参照して、制御部6について説明する。制御部6には、制御用のプログラムやデータ等が記憶されたメモリー部61と、所定の描画データがノズル列単位で記憶された画像メモリー部62と、システムコントローラー63aおよびプリント制御部63bを備え、メモリー部61および画像メモリー部62を制御するコントローラー部63と、搬送部ドライバー64a、ヘッドドライバー64bおよび光源ドライバー64cを含み、コントローラー部63からの指令によりインクジェット記録装置1を構成する各機構部を駆動するドライバー部64と、を有している。搬送部ドライバー64aは、システムコントローラー63aからの制御信号を受け、X軸リニアモーター32およびY軸リニアモーター26を駆動させ、ワークWおよびインクジェットヘッド20a〜20dを所望の位置に移動させる。ヘッドドライバー64bは、プリント制御部63bからの制御信号を受け、インクジェットヘッド20a〜20dの所定のノズルからUVインクを吐出させる。マーキングが終了した後、ワークWはワーク機構部3により紫外線照射装置19に移動される。光源ドライバー64cは、プリント制御部63bからの制御信号を受け、ワークWは、紫外線照射装置19により紫外線を照射される。これにより、ワークW上に描画されたUVインクが硬化する。また、プリント制御部63bには、上記の吐出不良検査装置71が接続されている。
【0037】
画像メモリー部62には、ビットマップデータに基づく描画データが格納されており、描画データは、各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ62a、および副走査改行データ62bで構成されている。主走査吐出データ62aは、各ノズル列A、Bにおける主走査方向の移動位置(吐出タイミング)と複数の吐出ノズル27の選択的吐出を関連付けたデータであり、副走査改行データ62bは、改行幅(ノズル列長単位)のデータである。
【0038】
ここで、図2および図4を参照しながら、吐出不良検査装置71により吐出不良となった吐出ノズル27(以下、「不良ノズル」という。:複数の場合もある。)が検出された場合の制御方法を、具体例に即して説明する。
まず、吐出不良検査装置71により検出されたデータと正常な描画データとを比較し、不良ノズルに描画データが割り当てられていない場合には、UVインクをもともと吐出する必要がないということになるので、データを再割り当てしたり、1描画ライン長を変更したりする等の処理はキャンセルされる。上述したように、描画済みのワークWは、ワーク機構部3により紫外線照射装置19へ送られ、ワークW上に描画されたUVインクが紫外線により硬化される。
【0039】
吐出不良検査装置71により、例えば、インクジェットヘッド20aのノズル列Aおよびノズル列Bの両方に不良吐出があると検出された場合、インクジェットヘッド20aを使用せずに、残りの3つのインクジェットヘッド20b〜20dにより描画する。
【0040】
そこで、コントローラー部63は、インクジェットヘッド20aのノズル列Aおよびノズル列Bの主走査吐出データ62aを、正常に動作するノズル列Aおよびノズル列Bを有する他のインクジェットヘッド(例えばインクジェットヘッド20b)に割り当てる。また、本来は、インクジェットヘッド20a〜20dにより描画される副走査方向の1描画ラインのライン長がインクジェットヘッド20b〜20dにより描画されることとなる。インクジェットヘッド20aの全ノズル列が不使用ノズル列となるので、1描画ラインのライン長を変更する。この変更に伴って、副走査改行データ62bを変更する。これに基づき、ワークWの送り量を再設定する。プリント制御部63bは、インクジェットヘッド20bに、1の主走査で、本来吐出される主走査吐出データ62aをノズル列Aおよびノズル列BからワークW上に描画させる。次の主走査で、インクジェットヘッド20bをインクジェットヘッド20aの位置に位置ずれさせ、もともとはインクジェットヘッド20aのノズル列Aおよびノズル列Bにより描画されるはずであった主走査吐出データ62aを、インクジェットヘッド20bのノズル列Aおよびノズル列BからワークW上に描画させる。
【0041】
この場合、代替となるインクジェットヘッドを、不良ノズルを有するインクジェットヘッドの位置に移動させなければならず、また、主走査(および副走査)の回数が多くなるため、描画のタクトタイムは落ちるが、全体として180DPIで描画することができる。なお、上述の例では、インクジェットヘッドは、2列のノズル列を有しているが、ノズル列が1列の場合も同様に処理可能である。
【0042】
次に、異なるインクジェットヘッドにおいて、不良ノズルを含むノズル列と不良ノズルを含まないノズル列が相補的に存在する(1つのインクジェットヘッドにおける一方のノズル列と、他の1つのインクジェットヘッドにおいて、上記一方のノズル列とともに1描画ラインを構成するノズル列以外のノズル列とに、不良ノズルが存在する)場合について説明する。この場合は、例えば、吐出不良検査装置71により、インクジェットヘッド20aのノズル列Aとインクジェットヘッド20dのノズル列Bとに不良ノズルが検出され、かつ、インクジェットヘッド20aのノズル列Bとインクジェットヘッド20dのノズル列Aとに不良ノズルが検出されない場合である。
【0043】
上述と同様に、この場合も、不良ノズルを含むノズル列は使用されない。一方、インクジェットヘッド20bおよび20cには、不良ノズルが存在しないので、これらのインクジェットヘッド20bおよび20cでは、180DPIの描画が可能となる。全体として180DPIでの描画を可能とするために、インクジェットヘッド20aのノズル列Bおよびインクジェットヘッド20dのノズル列Aを組み合わせて用いる。インクジェットヘッド20aにおける不良ノズルを含むノズル列Aに関する描画データの主走査吐出データ62aが、インクジェットヘッド20dにおいて正常に動作するノズル列Aにデータシフトされる。また、インクジェットヘッド20dにおける不良ノズルを含むノズル列Bに関する描画データの主走査吐出データ62aが、インクジェットヘッド20aにおいて正常に動作するノズル列Bにデータシフトされる。これにより、1の主走査において、インクジェットヘッド20aのノズル列Bの主走査吐出データ62aおよびインクジェットヘッド20dのノズル列Aの主走査吐出データ62aが描画され、次の主走査において、インクジェットヘッド20dのノズル列Aによりインクジェットヘッド20aのノズル列Aの主走査吐出データ62aが描画され、さらに次の主走査で、インクジェットヘッド20aのノズル列Bによりインクジェットヘッド20dのノズル列Bの主走査吐出データ62aが描画される。このように描画するためには、インクジェットヘッド20aおよび20dをワークWに対して相対的に3ヘッド分位置ずれさせる必要がある。そのため、上記と同様に描画のタクトタイムは落ちるが、全体として180DPIで描画することができる。
【0044】
なお、他のインクジェットヘッドのノズル列が不良ノズルを含んでいる場合にも、上述と同様に動作させることが可能である。すなわち、例えば、インクジェットヘッド20cおよび20dに不良ノズルがなく、かつ、インクジェットヘッド20aのノズル列Aとインクジェットヘッド20bのノズル列Bが不良ノズルを含んでいる場合には、インクジェットヘッド20aのノズル列Bとインクジェットヘッド20bのノズル列Aとを組み合わせて、180DPIで描画を行う。また、インクジェットヘッド20aおよび20dに不良ノズルがなく、かつ、インクジェットヘッド20bのノズル列Bとインクジェットヘッド20cのノズル列Aが不良ノズルを含んでいる場合には、インクジェットヘッド20bのノズル列Aとインクジェットヘッド20cのノズル列Bとを組み合わせて、180DPIで描画を行う。
【0045】
以上の説明では、全体として180DPIの描画を行う場合を説明したが、正常な2列のノズル列を有するインクジェットヘッドの解像度に合わせるのではなく、不良ノズルを含むノズル列を有するインクジェットヘッドの解像度(90DPI)に合わせて描画することも可能である。例えば、インクジェットヘッド20aのノズル列Aに不良ノズルが含まれている場合、1描画ラインを構成する他の各インクジェットヘッド20b〜20dの対応するノズル列AからUVインクを吐出させないようにする。それにより、各インクジェットヘッド20a〜20dのノズル列Bに割り当てられた主走査吐出データ62aのみが描画される。この場合、ノズル列単位で描画するか否かを制御すればよいだけなので、描画データを再構成する必要がない。従って、解像度は低下するがタクトタイムを落とすことなく描画することができる。
【0046】
上述では、2列のノズル列を有するインクジェットヘッドを参照して説明したが、それ以上のノズル列を有し、それらのうちのいくつかのノズル列が予備ノズル列として用いられるインクジェットヘッドの場合、予備ノズル列を、不良ノズルを含むノズル列の代わりとして用いるようにしてもよい。
【0047】
図5は、図4を参照して説明した制御方法のフローチャートである。吐出不良検査装置71により不良ノズルの検査が開始される(ステップ101)と、ステップ102において、不良ノズルの有無が検出される。不良ノズルがない場合、すなわち、全てのノズルが正常である場合、処理は終了する。一方、不良ノズルがあると検出されると、不良ノズルを用いることなく描画可能であるか否かが検出される(ステップ103)。ステップ103では、不良ノズルに描画データが割り当てられているか否かが検出される。不良ノズルに描画データが割り当てられていない場合には、不良ノズルを用いることなくそのまま描画可能であるということになるので、それ以降の処理がキャンセルされて終了する。一方、可能でない場合、処理は、ステップ104へ進む。ステップ104では、不良ノズルを含まない正常なノズル列のみで描画可能か否かが検出される。可能な場合、ステップ106において、描画データの主走査吐出データ62aをどのノズル列に再割り当てするか、またはどのノズル列にデータシフトするのかが再設定されるとともに、どの解像度(90DPIまたは180DPI)で描画するのかが再設定される。90DPIの描画の場合には、不良ノズルを含むノズル列と、そのノズル列と対応する他のインクジェットヘッドのノズル列とからなる複数のノズル列の主走査吐出データ62aがキャンセルされる。また、これらの再設定に基づき、描画ライン長が再設定され、ワークWのX軸方向の送り量が再設定される。一方、正常なノズル列のみで描画可能でないと判断された場合、すなわち、描画データを再割り当てしても、不良ノズルを含むノズル列に描画データを再割り当てせざるを得ない場合(例えば、全てのノズル列が不良ノズルを含んでいる場合など)には、キャリッジ交換のメッセージが表示される(ステップ105)。
【符号の説明】
【0048】
1…インクジェット記録装置 2…ヘッド機能部 3…ワーク機構部 4…インク供給部 5…メンテナンス機構部 20、20A、20B、20C、20D…インクジェットヘッド 21…ヘッドユニット 27…ノズル 28…ヘッドプレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のインクジェットヘッドを、主走査方向および副走査方向に位置ずれさせてキャリッジに搭載し、前記複数のインクジェットヘッドにおける複数のノズル列により、副走査方向に連続する描画ラインを構成すると共に、
前記各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ、および副走査改行データを含む描画データに基づいて、主走査および副走査を行って描画を実施するインクジェット記録装置の描画方法であって、
不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得工程と、
取得した前記不良ノズルが存在する前記ノズル列の前記主走査吐出データを、他の1の前記ノズル列に割り当てるデータ割当て工程と、
取得した前記不良ノズルが存在する前記ノズル列を不使用ノズル列として、前記描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更工程と、
前記描画ラインのライン長設定変更に基づいて、前記副走査改行データを変更するデータ変更工程と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置の描画方法。
【請求項2】
相互平行に配置した複数のノズル列により副走査方向に連続する部分描画ラインが構成されたインクジェットヘッドの複数を、主走査方向および副走査方向に位置ずれさせてキャリッジに搭載し、前記部分描画ラインの複数を連ねて、副走査方向に連続する描画ラインを構成すると共に、
前記各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ、および副走査改行データを含む描画データに基づいて、主走査および副走査を行って描画を実施するインクジェット記録装置の描画方法であって、
不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得工程と、
取得した前記不良ノズルが存在する前記インクジェットヘッドの全ノズル列における前記主走査吐出データを、他の1の前記インクジェットヘッドの全ノズル列に割り当てるデータ割当て工程と、
取得した前記不良ノズルが存在する前記インクジェットヘッドの全ノズル列を不使用ノズル列として、前記描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更工程と、
前記描画ラインのライン長設定変更に基づいて、前記副走査改行データを変更するデータ変更工程と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置の描画方法。
【請求項3】
前記データ割当て工程、前記ライン長変更工程および前記データ変更工程に代えて、
前記不良ノズルが存在する前記ノズル列と、当該ノズル列に対応する他のインクジェットヘッドの前記ノズル列とから成る複数のノズル列の、全ての前記主走査吐出データをキャンセルするデータ不使用工程、を備えたことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置の描画方法。
【請求項4】
1の前記インクジェットヘッドにおける前記不良ノズルが存在する前記ノズル列が、他の1の前記インクジェットヘッドにおける前記不良ノズルが存在する前記ノズル列以外のノズル列と、相補う関係にある場合、
前記データ割当て工程に代えて、
1の前記インクジェットヘッドにおける前記不良ノズルが存在する前記ノズル列以外のノズル列の前記主走査吐出データを、他の1の前記インクジェットヘッドにおける前記不良ノズルが存在する前記ノズル列の前記主走査吐出データと入れ替えるデータシフト工程を、備えたことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置の描画方法。
【請求項5】
前記不良ノズルと描画データとを比較し、前記不良ノズルが描画に使用しないノズルである場合に、
前記不良情報取得工程以降の各工程をキャンセルするキャンセル工程、を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置の描画方法。
【請求項6】
複数のインクジェットヘッドを、主走査方向および副走査方向に位置ずれさせてキャリッジに搭載し、前記複数のインクジェットヘッドにおける複数のノズル列により、副走査方向に連続する描画ラインを構成すると共に、
前記各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ、および副走査改行データを含む描画データに基づいて、主走査および副走査を行って描画を実施するインクジェット記録装置であって、
不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得手段と、
取得した前記不良ノズルが存在する前記ノズル列の前記主走査吐出データを、他の1の前記ノズル列に割り当てるデータ割当て手段と、
取得した前記不良ノズルが存在する前記ノズル列を不使用ノズル列として、前記描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更手段と、
前記描画ラインのライン長設定変更に基づいて、前記副走査改行データを変更するデータ変更手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項7】
相互平行に配置した複数のノズル列により副走査方向に連続する部分描画ラインが構成されたインクジェットヘッドの複数を、主走査方向および副走査方向に位置ずれさせてキャリッジに搭載し、前記部分描画ラインの複数を連ねて、副走査方向に連続する描画ラインを構成すると共に、
前記各ノズル列に割り振られた主走査吐出データ、および副走査改行データを含む描画データに基づいて、主走査および副走査を行って描画を実施するインクジェット記録装置であって、
不良ノズルの検出情報を取得する不良情報取得手段と、
取得した前記不良ノズルが存在する前記インクジェットヘッドの全ノズル列における前記主走査吐出データを、他の1の前記インクジェットヘッドの全ノズル列に割り当てるデータ割当て手段と、
取得した前記不良ノズルが存在する前記インクジェットヘッドの全ノズル列を不使用ノズル列として、前記描画ラインのライン長を設定変更するライン長変更手段と、
前記描画ラインのライン長設定変更に基づいて、前記副走査改行データを変更するデータ変更手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項8】
前記データ割当て手段、前記ライン長変更手段および前記データ変更手段に代えて、
前記不良ノズルが存在する前記ノズル列と、当該ノズル列に対応する他のインクジェットヘッドの前記ノズル列とから成る複数のノズル列の、全ての前記主走査吐出データをキャンセルするデータ不使用手段、を備えたことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項9】
1の前記インクジェットヘッドにおける前記不良ノズルが存在する前記ノズル列が、他の1の前記インクジェットヘッドにおける前記不良ノズルが存在する前記ノズル列以外のノズル列と、相補う関係にある場合、
前記データ割当て手段に代えて、
1の前記インクジェットヘッドにおける前記不良ノズルが存在する前記ノズル列以外のノズル列の前記主走査吐出データを、他の1の前記インクジェットヘッドにおける前記不良ノズルが存在する前記ノズル列の前記主走査吐出データと入れ替えるデータシフト手段を、備えたことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項10】
前記不良ノズルと描画データとを比較し、前記不良ノズルが描画に使用しないノズルである場合に、
前記不良情報取得手段以外の各手段の動作をキャンセルするキャンセル手段、を更に備えたことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−161719(P2012−161719A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−22433(P2011−22433)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】