説明

インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、インクジェット記録方法及び記録物

【課題】インク保存安定性に優れたインクセットを提供する。
【解決手段】ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンインクを含むインクセットであって、ブラックインクが、着色剤として下記一般式(1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するインクセット。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、ブラックインク組成物、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、及びシアンインク組成物を含むインクセットであって、
前記ブラックインク組成物が、着色剤として下記一般式(1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するインクセット。
【化1】

(一般式(1)中、Aは置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換の含窒素5員ヘテロ環基を表す。Gは窒素原子又は−C(R)=を表す。Rは、水素原子、スルホ基、カルボキシ基、置換若しくは無置換のカルバモイル基、又はシアノ基を表す。Y、Y及びYはそれぞれ独立に、水素原子、又は1価の置換基を表す。Y、Y及びYは、互いに結合して環を形成しても良い。Y、Y及びYの全てが同時に水素原子を表すことはない。Mはそれぞれ独立に水素原子又は一価のカウンターカチオンを表す。)
【請求項2】
前記ブラックインク組成物が、更に下記一般式(B−14)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクセット。
一般式(B−14):
【化2】


一般式(B−14)中、A環,B環,C環は、それぞれ独立に、置換又は無置換の、アリール基又はヘテロ環基を表す。A、A、A、A、A、A11、A12、A13、A14、A15、B、B、B、B、B、B、B11、B12、B13、B14、B15、B16、C、C、C、C、C11、C12、C13、C14は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。Q、Qは、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。L12は2価の連結基を表す。但し、一般式(B−14)の化合物は、少なくとも一つのイオン性親水性基を有する。
【請求項3】
前記ブラックインク組成物中の着色剤の含有量が、該ブラックインク組成物中の総質量に対して0.1〜30質量%である請求項1又は2に記載のインクセット。
【請求項4】
着色剤として下記一般式(Y)で表される化合物及び一般式(Y−2)で表される化合物並びにその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有するイエローインク組成物を含む、請求項1〜3に記載のインクセット。ただし、一般式(Y−2)は一般式(Y)を含まない。
一般式(Y):
【化3】


(一般式(Y)中、Mはそれぞれ独立に水素原子又はカチオンを表し、Mがカチオンを表す場合はLiイオン、Naイオン、Kイオン又はNHイオンを表す。)
一般式(Y−2):
【化4】

一般式(Y−2)中、Rは1価の基を表し、Rは−OR又は−NHRを表し、R及びRは水素原子又は1価の基を表し、Xは2価の連結基を表し、nは0又は1であり、Arは2価のヘテロ環基を表し、Arはアルキル基、アリール基又は1価のトリアジン環基を表す。
【請求項5】
前記イエローインク組成物中の着色剤の含有量が、該イエローインク組成物中の総質量に対して1.0〜6.0質量%である請求項4に記載のインクセット。
【請求項6】
着色剤として下記式(M−1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するマゼンタインク組成物を含む請求項1〜5に記載のインクセット。
一般式(M−1):
【化5】


一般式(M−1)中、Aは、5員のヘテロ環基を表す。
及びBは、各々−CR13=、−CR14=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子,他方が−CR13=又は−CR14=を表す。
11及びR12は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はスルファモイル基を表す。各基は更に置換基を有していてもよい。但し、R11、R12が同時に水素原子であることはない。
G、R13、R14は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル基若しくはアリール基若しくはヘテロ環基で置換されたアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキル又はアリールスルホニル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、スルファモイル基、ヘテロ環チオ基、又はイオン性親水性基を表す。各基は更に置換されていてもよい。また、R13とR11、又はR11とR12が結合して5又は6員環を形成してもよい。但し、一般式(M−1)は、少なくとも一つのイオン性親水性基を有する。
【請求項7】
マゼンタインク組成物として、色濃度の異なる二種のマゼンタインク組成物を有し、かつ少なくとも一つのマゼンタインク組成物が前記一般式(M−1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を着色剤として含有する請求項6に記載のインクセット。
【請求項8】
前記色濃度の異なる二種のマゼンタインク組成物のうち、低い色濃度を有するマゼンタインク組成物が、前記一般式(M−1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を着色剤として含み、かつ該着色剤の含有量が前記低い色濃度を有するマゼンタインク組成物の総質量に対して0.5〜3.5質量%である請求項7に記載のインクセット。
【請求項9】
前記色濃度の異なる二種のマゼンタインク組成物のうち、高い色濃度を有するマゼンタインク組成物が、前記一般式(M−1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を着色剤として含み、かつ該着色剤の含有量が前記高い色濃度を有するマゼンタインク組成物の総質量に対し3〜10質量%である請求項7又は8に記載のインクセット。
【請求項10】
前記色濃度の異なる二種のマゼンタインク組成物において、低い色濃度を有するマゼンタインク組成物中に含まれる着色剤の濃度(質量%)と高い色濃度を有するマゼンタインク組成物中に含まれる着色剤の濃度(質量%)との比が、1:2〜1:8の範囲にある請求項7〜9のいずれか一項に記載のインクセット。
【請求項11】
着色剤として下記式(C−1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するシアンインク組成物を含む請求項1〜10のいずれか一項に記載のインクセット。
一般式(C−1):
【化6】

前記一般式(C−1)中、X、X、X及びXは、それぞれ独立に、−SO−Z、−SO−Z、−SONV、−CONV、−COZ、−CO−Z又はスルホ基を表す。ここで、Zは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。各基は更に置換基を有していてもよい。V、Vは、同一又は異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。各基は更に置換基を有していてもよい。
、Y、Y及びYは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基、又はイオン性親水性基を表し、各々の基は更に置換基を有していてもよい。
〜a及びb〜bは、それぞれX〜X及びY〜Yの置換基数を表す。そして、a〜aは、それぞれ独立に、0〜4の整数であり、すべてが同時に0になることはない。b〜bは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
Mは、金属原子又はその酸化物、水酸化物若しくはハロゲン化物である。
但し、X、X、X、X、Y、Y、Y及びYの内の少なくとも1つは、イオン性親水性基であるか又はイオン性親水性基を置換基として有する基である。
【請求項12】
シアンインク組成物として、色濃度の異なる二種のシアンインク組成物を有し、かつ少なくとも一つのシアンインク組成物が前記一般式(C−1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を着色剤として含有する請求項11に記載のインクセット。
【請求項13】
前記色濃度の異なる二種のシアンインク組成物のうち、低い色濃度を有するシアンインク組成物が、前記一般式(C−1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を着色剤として含み、かつ該着色剤の含有量が前記低い色濃度を有するシアンインク組成物の総質量に対して0.4〜3.0質量%である請求項12に記載のインクセット。
【請求項14】
前記色濃度の異なる二種のシアンインク組成物のうち、高い色濃度を有するシアンインク組成物が、前記一般式(C−1)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を着色剤として含み、かつ該着色剤の含有量が前記高い色濃度を有するシアンインク組成物の総質量に対し2.0〜10.0質量%である請求項12又は13に記載のインクセット。
【請求項15】
前記色濃度の異なる二種のシアンインク組成物において、低い色濃度を有するシアンインク組成物中に含まれる着色剤の濃度(質量%)と高い色濃度を有するシアンインク組成物中に含まれる着色剤の濃度(質量%)との比が、1:2〜1:8の範囲にある請求項12〜14のいずれか一項に記載のインクセット。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一項に記載のインクセットを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれか一項に記載のインクセットを用いて画像形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれか一項に記載のインクセットを用いて記録されたことを特徴とする記録物。

【公開番号】特開2012−193330(P2012−193330A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145023(P2011−145023)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】