説明

インクリボン、プリンタ、および画像印刷方法

【課題】 1つのインクリボンを使用するだけで、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOP(オーバーコート層)をプリントすることを可能にする。
【解決手段】 インクリボン1に用紙を押し当て、該インクリボン1に対して外的作用を加えることによってインクを用紙に転写し印刷を行うプリンタに使用されるインクリボン1であって、このインクリボン1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順番に配列された3色(または、ブラック(Bk)を含む4色)のインク層と、OP1とOP2の2種類のOPとをフィルム基材等の上に形成し、ロール状に巻いて構成される。また、OP1とOP2はプリント面に異なる質感を与えるオーバーコート層である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感熱記録型のプリンタにおける、インクリボン、プリンタ、および画像印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
感熱記録型のプリンタは、染料または顔料が塗布されたインクリボンにサーマルヘッドを押し当て、サーマルヘッドの加熱により、インクリボンの染料または顔料を紙などの記録媒体に転写させ画像を形成するものである。
【0003】
図4は、従来のインクリボンの構成例を示す図である。図4(a)に示すように、染料または顔料が塗布されたインクリボンは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順番に配列された3色のインク層と、プリント面(印刷面)をコーティングするOP(オーバーコート層)とをフィルム基材上などに形成し、ロール状に巻いて構成したものである。
【0004】
この場合、図4(b)に示すように、OP(オーバーコート層)の部分に光沢度の高い「光沢OP」を使用したインクリボンと、図4(c)に示すように、OP(オーバーコート層)の部分にマット度(つや消し度)の高い「マットOP」を使用したインクリボンとを用意し、目的に応じてそれぞれのインクリボンをプリンタにセットしてプリント(印刷)することが行われている。
【0005】
図5は、従来の感熱記録型のプリンタの構成例を示す図である。プリンタ10aは、ホストコンピュータ等(図示せず)から、YMC入力画像データを受け取ると、制御部11aにおいて、YMC入力画像データに、記憶部20aに記憶されたYMCプリントパラメータを掛け合わせて、YMCに対応するプリント用画像データを生成し、このプリント用画像データをプリント部12aに送信して印刷する。また、プリント部12aでは、OPをOPプリントパラメータに従ってプリントエリアの全面にプリントする。
【0006】
なお、プリント部12aには、例えば、図7に示すように、サーマルヘッド13、インクリボン14、インクリボンロール(巻き出し側)15、インクリボンコア(巻き取り側)16、プラテン17、印刷用紙18等が含まれている。サーマルヘッド13は、図7(b)に示すように形成する画像の1ライン分の発熱抵抗体19からなり、これらの発熱抵抗体に通電することにより、インクリボンの染料または顔料が印刷用紙18に転写される。
【0007】
図6は、従来のプリンタによるプリント結果の例を示す図であり、図6(a)に示す、光沢OPを有するインクリボンAを使用した場合は、プリントエリア全面に光沢OPがプリントされる。また、図6(b)に示すマットOPを有するインクリボンBを使用した場合は、プリントエリア全面にマットOPがプリントされる。
【0008】
以上、従来のインクリボンと、このインクリボンを使用したプリンタの例について説明したが、従来のインクリボンとプリンタにおいては、インクリボンを交換しないと光沢OPプリントとマットOPプリントとを切り替えられないという問題があり、また、プリンタの制御プログラムを入れ替えて、セットしたインクリボンに最適なOPプリントパラメータにしないと、光沢OPプリントとマットOPプリントとを切り替えることができないという問題があった。さらに、1枚のプリントの中で、光沢OPか、マットOPの、どちらか一方を全面にプリントすることかできず、例えば、光沢OPとマットOPを、図柄に合わせて、使い分けてプリントすることができないという問題があった。
【0009】
なお、従来技術の絹目調印字方法および絹目調印字用リボンがある(例えば、特許文献1を参照)。この従来技術の絹目調印字方法および絹目調印字用リボンは、光沢のあるプリント表面だけなく、光沢がある絹目調のプリント表面を得ることを目的としている。このために、インクリボンに、OPに他に、絹目状の凹凸を有するOPK層を設けたものである。
【0010】
しかしながら、この従来技術の絹目調印字方法および絹目調印字用リボンでは、プリント面に絹目を与えることを主な目的としており、本発明のように、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて(例えば、図柄ごとに分けて)、質感の異なるOPを使用できるようにしようとするものとは、発明の目的と構成が異なるものである。
【0011】
また、従来技術の非光沢印字方法および非光沢印字用リボンがある(例えば、特許文献2を参照)。この従来技術の非光沢印字方法および非光沢印字用リボンは、耐光性のあるプリント表面だけなく、非光沢なプリント表面を得ることを目的としている。このために、インクリボンに、OPに他に、ランダムに形成された微細な凹凸を有するKIN層を設けたものである。
【0012】
しかしながら、この従来技術の非光沢印字方法および非光沢印字用リボンでは、非光沢なプリント表面を得ることを主な目的しており、本発明のように、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて(例えば、図柄ごとに分けて)、質感の異なるOPを使用できるようにしようとするものとは、発明の目的と構成が異なるものである。
【0013】
また、従来技術の熱転写シート及び印刷装置がある(例えば、特許文献3を参照)。この従来技術の熱転写シート及び印刷装置は、直接転写方式と間接転写方式との両転写方式に対応でき、ランニングコストを低減可能な熱転写シートを提供することを目的とし、また、直接転写方式と間接転写方式とを切り換えて印刷可能で、全体が大型化することなく低コストで、かつ、両転写方式において高画質な印刷処理を可能とする印刷装置を提供することを目的としている。
【0014】
しかしながら、この従来技術の熱転写シート及び印刷装置は、直接転写方式と間接転写方式との両転写方式に対応できる熱転写シートを提供することを主な目的にしており、本発明のように、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて(例えば、図柄ごとに分けて)、質感の異なるOPを使用できるようにしようとするものとは、発明の目的と構成が異なるものである。
【特許文献1】特開平11−240254号公報
【特許文献2】特開平11−314445号公報
【特許文献3】特開2005−125520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述したように、従来のインクリボンとプリンタにおいては、インクリボンを交換しないと光沢OPプリントとマットOPプリントとを切り替えられないという問題があり、また、プリンタの制御プログラムを入れ替えて、セットしたインクリボンに最適なOPプリントパラメータにしないと、光沢OPプリントとマットOPプリントとを切り替えることができないという問題があった。さらに、1枚のプリントの中で、光沢OPか、マットOPの、どちらか一方を全面にプリントすることかできず、例えば、光沢OPとマットOPを、図柄に合わせて、使い分けてプリントすることができないという問題があった。
【0016】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリント中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOP(オーバーコート層)をプリントすることを可能にし、例えば、人物の上にマット感を出し、背景に光沢を出す、といった新しい画質によりプリントすることを可能にする、インクリボン、プリンタ、および画像印刷方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のインクリボンは、インクリボンに用紙を押し当て、該インクリボンに対して外的作用を加えることによってインクを用紙に転写し印刷を行うプリンタに使用されるインクリボンであって、各基本色のインク層とOP(オーバーコート層)とを有するインクリボンにおいて、前記OPが、プリント面に異なる質感を与える2種類以上のOPで構成されたことを特徴とする。
このような構成により、インクリボンを、基本色のインク層と、プリント面に異なる質感を与える2種類以上のOPとで構成する。
これにより、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOPをプリントすることが可能になる。例えば、人物の上にマット感を出して、背景に光沢を出す、といった新しい画質をつくることが可能になる。
【0018】
また、本発明のインクリボンは、前記基本色が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色、または、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色であり、前記OP(オーバーコート層)が、光沢度の高い光沢OPと、つや消し度の高いマットOPで構成されたことを特徴とする。
このような構成により、OPを、光沢度の高い光沢OPと、つや消し度(マット度)の高いマットOPとで構成する。
これにより、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて、光沢度の高い光沢OPまたはマット度の高いマットOPを選択してプリントすることが可能になる。例えば、人物の上にマット感を出して、背景に光沢を出す、といった新しい画質をつくることが可能になる。
【0019】
また、本発明のプリンタは、インクリボンに用紙を押し当て、該インクリボンに対して外的作用を加えることによってインクを用紙に転写し印刷を行うプリンタであって、各基本色のインク層と、プリント面に異なる質感を与える2種類以上のOP(オーバーコート層)とを有するインクリボンを使用し、前記各基本色および各OPによるプリントを行うためのプリント用画像データを受信してプリントを行うプリント部と、印刷対象となる入力画像データと、前記2種類以上のOPごとの入力画像データとを受信し、前記インクリボンの各基本色および各OPに対応したプリント用画像データ生成し、前記プリント部に送信する制御部と、前記制御部が前記プリント用画像データを生成する際に使用する、各基本色および各OPに対するプリントパラメータを保持する記憶部とを備えることを特徴とする。
このような構成により、複数の基本色のインク層と、プリント面に異なる質感を与える2種類以上のOP(オーバーコート層)と有するインクリボンを使用し、ホストコンピュータ等から受信した入力画像データ(例えば、YMC入力画像データやRGB入力画像データ)と各OPの入力画像データを基に、インクリボンの各基本色と各OPに対応したプリント用画像データを生成し、プリントする。また、各基本色と各OPのプリントパラメータを保持しておき、プリント用の画像データを生成する際に使用する。
これにより、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOPをプリントすることが可能になる。例えば、人物の上にマット感を出して、背景に光沢を出す、といった新しい画質をつくることが可能になる。
【0020】
また、本発明のプリンタは、前記制御部は、前記2種類以上のOPの入力画像データを基に、1枚のプリントの中で、前記OPごとにプリントエリアを分けてプリントするためのプリント用画像データを生成する手段を備え、前記プリント部は、前記制御部から前記プリント用画像データを受信し、1枚のプリントの中で、前記OPごとにプリントエリアを分けてプリントを行う手段を備えることを特徴とする。
このような構成により、1枚のプリントの中で、OPごとにプリントエリアを分けてプリントする。
これにより、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOPをプリントすることが可能になる。例えば、人物の上にマット感を出して、背景に光沢を出す、といった新しい画質をつくることが可能になる。
【0021】
また、本発明のプリンタは、前記インクリボンの基本色が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色、または、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色であり、前記OPが、光沢度の高い光沢OPと、つや消し度の高いマットOPとで構成されたことを特徴とする。
このような構成により、OP(オーバーコート層)を、光沢度の高い光沢OPと、マット度(つや消し度)の高いマットOPとで構成し、OPごとにプリントエリアを分けてプリントする。
これにより、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて、光沢感のあるOPまたはマット度の高いOPを選択してプリントすることが可能になる。例えば、人物の上にマット感を出して、背景に光沢を出す、といった新しい画質をつくることが可能になる。
【0022】
また、本発明の画像印刷方法は、インクリボンに用紙を押し当て、該インクリボンに対して外的作用を加えることによってインクを用紙に転写し印刷を行うプリンタにおける画像印刷方法であって、各基本色のインク層と、プリント面に異なる質感を与える2種類以上のOP(オーバーコート層)とを有するインクリボンを使用する手順と、前記基本色の入力画像データと、前記2種類以上のOPごとの入力画像データとを受信し、前記インクリボンの各基本色および各OPに対応したプリント用画像データ生成する手順と、前記各OPのプリント用画像データを基に、1枚のプリントの中で、前記OPごとにプリントエリアを分けてプリントを行う手順とを含むことを特徴とする。
これにより、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOPをプリントすることが可能になる。例えば、人物の上にマット感を出して、背景に光沢を出す、といった新しい画質をつくることが可能になる。
【発明の効果】
【0023】
本発明においては、1つのインクリボンを使用して、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOP(オーバーコート層)をプリントすることが可能になる。例えば、人物の上にマット感を出して、背景に光沢を出す、といった新しい画質をつくることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明によるインクリボンの構成例を示す図であり、感熱記録型のプリンタで使用されるインクリボンの例を示している。
図1(a)に示すように、本発明のインクリボン1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順番に配列された3色(または、ブラック(Bk)を含む4色)のインク層と、OP1とOP2の2種類のOP(オーバーコート層)とがフィルム基材などの上に形成され、ロール状に巻かれて構成されている。ここで、OP1とOP2は、プリント面(印刷面)に異なる質感を与えるオーバーコート層である。
【0025】
具体的な例として、図1(b)に示すように、OP1として、光沢度の高い「光沢OP」を使用し、OP2として、マット度(つや消し度)の高い「マットOP」を使用する。なお、図1に示す例では、OP1とOP2の2つのOP(オーバーコート層)を有する例を示しているが、3つ以上であってもよい。
【0026】
図2は、本発明によるプリンタの構成例を示す図であり、本発明に直接関係するものを示したものである。プリンタ10の制御部11は、ホストコンピュータ等(図示せず)から、YMC入力画像、OP1入力画像、およびOP2入力画像の画像データを受け取る。制御部11は、受信したYMC入力画像データに、記憶部20に記憶されたYMCプリントパラメータを掛け合わせて、YMCのそれぞれに対応したYMCプリント用画像データを生成し、このYMCプリント用画像データをプリント部12に送る。なお、プリントパラメータは、例えば、サーマルヘッドの発熱抵抗体(図7を参照)への通電制御時間や通電パルスパターン等の制御パラメータである。
【0027】
また、制御部11は、OP1入力画像データに、記憶部20に記憶されたOP1プリントパラメータを掛け合わせて、OP1のプリント用画像データを生成し、このOP1プリント用画像データをプリント部12に送る。
【0028】
また、制御部11は、OP2入力画像データに、記憶部20に記憶されたOP2プリントパラメータを掛け合わせて、OP2のプリント用画像データを生成し、このOP2プリント用画像データをプリント部12に送る。
【0029】
プリント部12では、制御部11から受け取った、YMCプリント用画像データ、OP1プリント用画像データ、およびOP2プリント用画像データを基に、YMC画像をプリントすると共に、指定されたプリントエリアにOP1およびOP2のオーバーコート層をプリントする。
【0030】
なお、図2に示す例では、制御部11が、入力画像データとしてYMC(イエロー、マゼンダ、シアン)の入力画像データを受信する例を示しているが、YMCK(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)の入力画像データであってもよいし、RGB(レッド、グリーン、ブルー)の入力画像データであってもよい。制御部11では、入力画像データの種類に応じて、インクリボンの基本色に対応したYMCプリント用画像データを生成する。
【0031】
図3は、プリント結果の例を示す図であり、図3(a)は、プリントエリア全面に光沢OPをプリントした例を示している。図3(b)は、プリントエリア全面にマットOPをプリントした例を示している。
【0032】
図3(c)は、1枚のプリントに、OP1とOP2を、入力画像に従った配置でプリントした例を示している。図中の、六角形、星型の部分にマットOPをプリントし、背景を光沢OPでプリントした例である。
【0033】
図3(d)は、プリントエリア全面に、OP1とOP2の両方をプリントした例を示している。
【0034】
このように、本発明においては、1つのインクリボンを使用するだけで、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOPをプリントすることが可能になる。例えば、人物の上にマット感を出し、背景に光沢を出す、といった新しい画質をつくることが可能になる。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のインクリボン、およびプリンタは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明においては、1つのインクリボンを使用するだけで、1枚のプリントの中で、プリントエリアを分けて異なる質感のOP(オーバーコート層)をプリントすることを可能にする効果があるので、本発明は、インクリボン、プリンタ、および画像印刷方法等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明によるインクリボンの構成例を示す図である。
【図2】本発明によるプリンタの構成例を示す図である。
【図3】本発明によるプリント結果の例を示す図である。
【図4】従来のインクリボンの構成例を示す図である。
【図5】従来の感熱記録型のプリンタの構成例を示す図である。
【図6】従来のプリンタによるプリント結果の例を示す図である。
【図7】プリント部の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 インクリボン
10、10a プリンタ
11、11a 制御部
12、12a プリント部
13 サーマルヘッド
14 インクリボン
15 インクリボンロール(巻き出し側)
16 インクリボンコア(巻き取り側)
17 プラテン
18 印刷用紙
19 発熱抵抗体
20、20a 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクリボンに用紙を押し当て、該インクリボンに対して外的作用を加えることによってインクを用紙に転写し印刷を行うプリンタに使用されるインクリボンであって、各基本色のインク層とOP(オーバーコート層)とを有するインクリボンにおいて、
前記OPが、プリント面に異なる質感を与える2種類以上のOPで構成されたことを特徴とするインクリボン。
【請求項2】
前記基本色が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色、または、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色であり、
前記OP(オーバーコート層)が、光沢度の高い光沢OPと、つや消し度の高いマットOPで構成されたことを特徴とする請求項1に記載のインクリボン。
【請求項3】
インクリボンに用紙を押し当て、該インクリボンに対して外的作用を加えることによってインクを用紙に転写し印刷を行うプリンタであって、
各基本色のインク層と、プリント面に異なる質感を与える2種類以上のOP(オーバーコート層)とを有するインクリボンを使用し、前記各基本色および各OPによるプリントを行うためのプリント用画像データを受信してプリントを行うプリント部と、
印刷対象となる入力画像データと、前記2種類以上のOPごとの入力画像データとを受信し、前記インクリボンの各基本色および各OPに対応したプリント用画像データ生成し、前記プリント部に送信する制御部と、
前記制御部が前記プリント用画像データを生成する際に使用する、各基本色および各OPに対するプリントパラメータを保持する記憶部と
を備えることを特徴とするプリンタ。
【請求項4】
前記制御部は、前記2種類以上のOPの入力画像データを基に、1枚のプリントの中で、前記OPごとにプリントエリアを分けてプリントするためのプリント用画像データを生成する手段を備え、
前記プリント部は、前記制御部から前記プリント用画像データを受信し、1枚のプリントの中で、前記OPごとにプリントエリアを分けてプリントを行う手段を備えることを特徴とする請求項3に記載のプリンタ。
【請求項5】
前記インクリボンの基本色が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色、または、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色であり、
前記OPが、光沢度の高い光沢OPと、つや消し度の高いマットOPとで構成されたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のプリンタ。
【請求項6】
インクリボンに用紙を押し当て、該インクリボンに対して外的作用を加えることによってインクを用紙に転写し印刷を行うプリンタにおける画像印刷方法であって、
各基本色のインク層と、プリント面に異なる質感を与える2種類以上のOP(オーバーコート層)とを有するインクリボンを使用する手順と、
前記基本色の入力画像データと、前記2種類以上のOPごとの入力画像データとを受信し、前記インクリボンの各基本色および各OPに対応したプリント用画像データ生成する手順と、
前記各OPのプリント用画像データを基に、1枚のプリントの中で、前記OPごとにプリントエリアを分けてプリントを行う手順とを含むことを特徴とする画像印刷方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−1129(P2007−1129A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−183445(P2005−183445)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(000002059)神鋼電機株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】