説明

インク吐出ノズル詰まり検査方法および検査装置

【課題】インク吐出ノズル詰まりの予兆を早期に検知し、ノズル詰まりが原因で塗布時に欠陥が発生することを防止することができるノズル詰まり検査方法および検査装置を提供する。
【解決手段】複数の吐出ノズルから塗布液を吐出することにより基板に塗布液を塗布する塗布装置の前記吐出ノズルの詰まりを、前記吐出ノズルから検査液体を吐出することで検査するノズル詰まり検査方法であって、前記吐出ノズルから検査液体を吐出し、ターゲットである検査面に着弾させる検査液体吐出工程と、前記検査面に着弾した前記検査液体の液滴の着弾状態と、前記吐出ノズルに詰まりが無い場合の着弾状態とを比較することにより、前記吐出ノズル詰まりの有無を検査する検査工程と、を有し、検査液体吐出工程の検査液体は前記塗布液よりも粘度が低い液体であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット塗布装置にてインクを吐出するノズルの詰まりを検査する方法および検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カラー液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイには、色形成の中核を成す部材としてカラーフィルタが用いられている。カラーフィルタは、ガラス基板上に微細なR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色が多数並べられて形成されている。
【0003】
このカラーフィルタを製造する装置として、ガラス基板上に形成された多数の微細な画素部に、R、G、Bの各インクをインクジェットヘッドから吐出して、R、G、Bの色画素を形成するインクジェット装置が近年用いられるようになってきている。
【0004】
インクジェットヘッドにはインクを吐出する複数のノズルが形成されており、これらノズルからインクが正常に吐出されていないと、色抜けや混色のあるカラーフィルタとなってしまう。つまり、ノズルからのインクの吐出が不安定であったり、何らかの原因でノズルが吐出不能であったりすると、当該ノズルを機能させる指令が出されても、ガラス基板に対してインクを正常に吐出することができず、製造されるカラーフィルタの品質を低下させてしまう。したがって、このような吐出に異常をきたすノズルは事前に検知し、基板へのインクの塗布には使用しないようにすることが必要である。
【0005】
下記特許文献1では、基板へインクを塗布する前に、基板面とは別に設けられた面へインク液滴を着弾させ、この着弾した液滴パターンのデータを画像認識カメラで読み込んでいる。ここで、正常にインク液滴が着弾した場合の液滴パターンのデータがあらかじめ記憶されており、このデータと画像認識カメラで読み込んだ液滴パターンのデータとを比較して、インクが正常に着弾しているかどうかを確認することで、ノズルの良否を検査している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許−4159525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1に記載された検査方法では、ノズルの異常を検知するタイミングが遅いという問題があった。すなわち、基板への塗布に通常用いているインクを使用して吐出状況の検査を行う場合、詰まりの進行がわずかであるノズルでは、インクを吐出しても着弾状態が正常状態とあまり変わらず異常吐出と判断できないことがあり、そのままノズル詰まりの予兆を見逃すことが多かった。このように異常を検知できるタイミングが遅いと、異常が検知された時にはノズルの詰まりはかなり進行した状態になっており、基板への塗布中に吐出異常が発生する可能性が高くなるため、製造されたカラーフィルタの歩留まりが悪くなる問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、インク吐出ノズル詰まりの予兆を早期に検知し、ノズル詰まりが原因で塗布時に欠陥が発生することを防止することができるインクノズル詰まりの検査方法および検査装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明のインク吐出ノズル詰まりの検査方法は、複数の吐出ノズルから塗布液を吐出することにより基板に塗布液を塗布する塗布装置の前記吐出ノズルの詰まりを、前記吐出ノズルから検査液体を吐出することで検査するノズル詰まり検査方法であって、前記吐出ノズルから検査液体を吐出し、ターゲットである検査面に着弾させる検査液体吐出工程と、前記検査面に着弾した前記検査液体の液滴の着弾状態と、前記吐出ノズルに詰まりが無い場合の着弾状態とを比較することにより、前記吐出ノズル詰まりの有無を検査する検査工程と、を有し、検査液体吐出工程の検査液体は前記塗布液よりも粘度が低い液体であることを特徴としている。
【0010】
上記ノズル詰まり検査方法によれば、塗布液よりも粘度が低い液体をノズルより吐出させることにより、ノズル詰まりの影響を大きく受ける。したがって、塗布液を吐出した場合よりも液滴の着弾異常が顕著に現れるため、各々のノズルからの着弾状態を検査することでノズル詰まりの予兆を早期に検知することが可能である。
【0011】
また、前記検査液体は、前記吐出ノズルを洗浄するために用いる洗浄液であることを特徴とする。
【0012】
この方法によれば、塗布装置の運用にあたって吐出ノズルの洗浄を行う際に、その洗浄液をそのまま使用してノズル詰まり検査を実施できるため、検査専用の液体を準備してそれをノズルから吐出させる手間を省くことが可能である。
【0013】
また、上記課題を解決するために本発明のインク吐出ノズル詰まりの検査装置は、複数の吐出ノズルから塗布液を吐出することにより基板に塗布液を塗布する塗布装置の前記吐出ノズルの詰まりを、前記吐出ノズルから検査液体を吐出することで検査するノズル詰まり検査装置であって、前記検査液体の液滴を着弾させるターゲットである検査面と、前記検査面に着弾した前記液滴のパターンを画像認識する画像認識カメラと、前記画像認識カメラで読み込んだデータを解析してノズルの詰まりの有無を確認する解析装置と、を備え、前記検査液体は前記塗布液よりも粘度が低い液体であることを特徴としている。
【0014】
上記ノズル詰まり検査装置によれば、塗布液よりも粘度が低い液体をノズルより吐出させることにより、先述の通り、ノズル詰まりの影響を大きく受ける。したがって、塗布液を吐出した場合よりも液滴の着弾異常が顕著に現れるため、各々のノズルからの液滴が着弾した検査面の画像を解析することでノズル詰まりの予兆を早期に検知することが可能である。
【0015】
また、前記検査液体は、前記吐出ノズルを洗浄するために用いる洗浄液であることを特徴とする構成とすることができる。
【0016】
この構成によると、先述の通り、吐出ノズルの洗浄を行う際に、その洗浄液をそのまま使用してノズル詰まり検査を実施できるため、検査専用の液体を準備してそれをノズルから吐出させる手間を省くことが可能である。
【0017】
また、前記ノズル詰まり検査装置は、前記塗布液を貯蔵する塗布液タンクと、前記検査液体を貯蔵する検査液体タンクと、前記吐出ノズルとつながる配管流路を切り替える配管流路切り替え機構と、をさらに備え、前記配管流路切り替え機構により、ノズル詰まり検査時は前記吐出ノズルとの配管流路を前記塗布液タンクから前記検査液体タンクに切り替え、該吐出ノズルから該検査液体タンク内の前記検査液体を検査面に着弾させる構成とすることができる。
【0018】
この構成によると、配管流路切り替え機構にて吐出ノズルとの配管流路を切り替えることにより、容易にノズルから吐出する液体の切り替えが可能であるため、吐出ノズルを洗浄するタイミングだけでなく、任意のタイミングで検査液体を用いたノズル詰まり検査を実施することができる。
【発明の効果】
【0019】
上記のインク吐出ノズル詰まり検査方法および検査装置によれば、インク吐出ノズル詰まりの予兆を早期に検知し、ノズル詰まりが原因で塗布時に欠陥が発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態を示す模式図であり、側面図である。
【図2】検査面および画像取得部の概略図であり、斜視図である。
【図3】検査面に着弾した検査液体の着弾パターンを示す模式図であり、上面図である。
【図4】塗布液および検査液体をそれぞれ吐出し、着弾させた検査面上面の画像である。
【図5】インク吐出ノズル検査装置によるノズル詰まり検査の動作フローである。
【図6】本発明の他の実施形態を示す模式図であり、側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の一実施形態を示す模式図である。図1には塗布装置2が記載されており、塗布装置2には、本発明に示すインク吐出ノズル詰まり検査装置1が設けられている。塗布装置2は、インク吐出ノズル詰まり検査装置1の他に塗布部3、および塗布ステージ12を備えており、塗布部3が塗布ステージ12上の基板Wの上方を移動しながら塗布部3内のノズルから塗布液を吐出することで、基板Wへの塗布が行われる。
【0022】
なお、以下の説明では、塗布部3が移動する方向をY軸方向、Y軸方向と水平面上で直交する方向をX軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
【0023】
吐出ノズル詰まり検査装置1は、この塗布部3が正常に塗布液を塗布することができるか否かを検査することを目的として備えられており、先述の塗布動作を開始する前、もしくは塗布動作を1回または複数回実施した後に、塗布部3から吐出ノズル詰まり検査装置1へ吐出しされた検査液体の着弾状態を解析し、吐出ノズルに詰まりが無いときの着弾状態と比較して差異が許容値以内であるか否かを判定することで検査が行われる(この検査工程を、以下の説明では、ノズル詰まり検査と呼ぶ。)ノズル詰まり検査の結果、着弾状態に異常が発見されると、吐出ノズル詰まり検査装置1はその結果を塗布装置2のメインコンピュータなど外部へ出力する。この結果をオペレータが確認することで、異常を生じたノズルの詰まりを取ったり、そのノズルを使用しないで以後塗布動作を行うなどの処置をとることで、以後の塗布動作において塗布中に吐出異常が発生することを防ぐことが可能である。
【0024】
塗布部3は、塗布ヘッド10、液体供給部20、および塗布ヘッドY軸53を有している。塗布ヘッド10は塗布ヘッドY軸53によって塗布ステージ12上の基板Wおよびインク吐出ノズル詰まり検査装置1の検査面30といった吐出対象までの移動が可能であり、吐出対象まで移動した後、塗布ヘッド10は自身が有するノズルからそれぞれの吐出対象に対して液体の吐出を行う。また、液体供給部20により塗布ヘッド10へ液体の供給が行われる。
【0025】
塗布ヘッド10は、ほぼ直方体の形状をとり、その下面が水平になるよう配置されており、下面に複数の吐出ノズル11を有している。吐出ノズル11は、全て液体供給部20と通じており、液体供給部20から塗布ヘッド10へ供給された液体は、全ての吐出ノズル11へ供給される。この吐出ノズル11から液体の吐出が行われることで、塗布ヘッド10から基板Wおよびインク吐出ノズル詰まり検査装置1への液体の吐出が行われる。また、各ノズル11はそれぞれに図示しない吐出駆動機構を有し、図示しない制御装置から各吐出ノズル11において吐出のオン、オフの制御を行うことにより、任意の吐出ノズル11を選択して液体を吐出することが可能である。なお、本実施形態では、吐出駆動機構としてピエゾアクチュエータを用いている。
【0026】
上記の塗布ヘッド10は、塗布ヘッドY軸53に組み付けられている。塗布ヘッドY軸53はリニアステージなどで構成される直動機構であり、塗布ヘッド10をY方向に移動させることが可能である。図示しない制御装置にて塗布ヘッドY軸53の駆動を制御することにより、塗布ヘッド10は基板Wおよび後述の検査面30に対して相対的に移動することができ、基板Wの上方および検査面30の上方へ移動することが可能である。
【0027】
また、本実施形態では、塗布ヘッド10の移動方向はY方向のみとしている。X方向に関しては、塗布ヘッド10の長さを長くし、吐出ノズル11が配置されるX方向の範囲を基板WのX方向の設置範囲を包含するようにすることにより、塗布ヘッド10をX方向に移動させなくても基板WのX方向の端から端まで塗布することが可能であるようにしている。
【0028】
液体供給部20は、検査液体タンク23、塗布液タンク25、および配管流路切り替え機構26を有している。検査液体タンク23および塗布液タンク25は、内部に液体を充填することが可能な形状をとり、検査液体タンク23には、ノズル詰まり検査に用いる検査液体22が充填されており、塗布液タンク25には、基板Wへの塗布に使用する塗布液24が充填されている。本発明では、検査液体22は塗布液24よりも粘度の低い液体であり、ノズル詰まり検査時は検査液体22を、基板Wへの塗布時は塗布液24を塗布ヘッド10から吐出する。検査液体タンク23および塗布液タンク25に充填されている検査液体22および塗布液24は、図示しないポンプなどを用いることでタンク内圧を大きくすることによりタンクから押し出され、それぞれ検査液体配管27および塗布液配管28を通り、配管流路切り替え機構26を経由して塗布ヘッド10へ供給される。
【0029】
本実施形態では、配管流路切り替え機構26は三方切替弁であり、塗布ヘッド10とつながる配管流路を検査液体配管27と塗布液配管28とで切り替える機能を有する。この配管流路切り替え機構26により、基板Wへの塗布液24の塗布時は塗布ヘッド10とつながる配管流路を塗布液配管28に、ノズル詰まり検査時は塗布ヘッド10とつながる配管流路を検査液体配管27に切り替えて吐出が実施される。これにより、吐出ノズル11から吐出する液体の切り替えを容易に行うことが可能となり、任意のタイミングで検査液体22を用いたノズル詰まり検査を実施することができる。また、配管流路の切り替えは手動であっても、自動であっても構わない。
【0030】
また、本実施形態では、検査液体22として吐出ノズル11を洗浄するための洗浄液が用いられている。ここで塗布液24と洗浄液の粘度を比較すると、塗布液24の粘度は約10cPであり、それに対し、洗浄液の粘度は約3cPであり、塗布液24の1/3倍以下の粘度である。塗布装置の運用上では、塗布製品(カラーフィルタ)の品種切り替えに伴い塗布液24(インク)の品種を切り替える場合があり、その場合には、切り替え前の塗布液24を排出したあと、塗布ヘッド10、塗布液タンク25、および塗布液配管28に洗浄液を流し込み、残存していた塗布液24を洗い流してから新たな塗布液24を補充する工程がある。こうすることで、わずかでも物性の違う塗布液24が混在しないようになっている。そこで、本実施形態の通り検査液体22に洗浄液が用いられることにより、この工程が行われる際にノズル詰まり検査も実施できるため、塗布装置の運用タクトに大きく影響することなく検査を実施することが可能である。
【0031】
ここで、洗浄液を流し込んで洗浄を行う際、洗浄液を流し込む前にまずは塗布液に用いられている溶剤を流す工程を追加しても良い。こうすることにより、残留した塗布液と洗浄液との間でソルベントショックが生じて凝集物が残留することを防ぐことができる。また、洗浄液の流し込みが終了して新しい塗布液を補充する前に、内部をエアブローする工程を追加しても良い。こうすることで、洗浄液が残留して新しい塗布液が希釈されてしまうことを防ぐことができる。
【0032】
塗布ステージ12は、基板Wを固定する機構を有し、基板Wへの塗布動作はこの塗布ステージ12の上に基板Wを載置し、固定した状態で行われる。本実施形態では、吸着機構を有しており、図示しない真空ポンプなどを動作させることにより、基板Wと当接する面に吸着力を発生させ、基板Wを吸着固定している。
【0033】
インク吐出ノズル詰まり検査装置1は、検査面30、画像取得部40および解析装置42を有している。ノズル詰まり検査を行う場合には、塗布ヘッド10が検査面30の上方へ移動し、移動完了後、塗布ヘッド10から検査液体22が吐出され、検査面30の上面に着弾して液滴21を形成する。この液滴21が形成された検査面30の画像データを画像取得部40が取得し、取得した画像データを解析装置42が解析し、検査を行う。
【0034】
図2より、本実施形態では、検査面30は帯状フィルム31であり、その両端は図示しない巻きだしローラおよび巻き取りローラにつながっている。ここで図示しない制御機構により巻き取りローラが回転することで、帯状フィルム31が巻き取られ、同時に供給ローラから帯状フィルムが巻き出される。帯状フィルム31の巻き取りおよび巻きだし動作をノズル詰まり検査を行う前に毎回行うことにより、常に異物のない面に液滴21を吐出し、ノズル詰まり検査を行うことができる。
【0035】
また、巻きだしローラと巻き取りローラの間には複数のガイドローラ61が帯状フィルム31に当接しており、図上に鎖線で示す帯状フィルム31上の液滴21が着弾する着弾領域62が水平になるよう、帯状フィルム31はガイドローラ61によりガイドされている。また、着弾領域62の下方には、帯状フィルム31を吸着するための吸着テーブル63が備えられている。吸着テーブル63は、帯状フィルム31と当接する面がほぼ平坦である。また、帯状フィルム31と当接する面は吸着口を有し、図示しない真空ポンプなどを駆動させることにより吸引力を持つことが可能である。ノズル詰まり検査中はこの吸着テーブル63が着弾領域62を含む領域分の帯状フィルム31を吸着固定することにより、ノズル詰まり検査中に着弾領域62にかかる部分で帯状フィルム31が張力により変形してしまい、液滴21の着弾位置がずれてしまうことを防いでいる。
【0036】
画像取得部40は、画像認識カメラ41、カメラX軸51およびカメラY軸52を有している。画像認識カメラ41はカメラX軸51およびカメラY軸52に組み付けられており、カメラX軸51およびカメラY軸52を駆動させることにより、画像認識カメラ41はX方向およびY方向に移動することが可能である。
【0037】
画像認識カメラ41は、本実施形態ではモノクロのCCDカメラであり、画像取得のタイミングについて外部からの制御が可能である。図示しない制御装置により指示を与えることで、この画像認識カメラ41は連続して画像データを取得し、この取得した画像データはケーブルを介して後述の解析装置42へ転送される。
【0038】
カメラX軸51は、リニアステージなどで構成される直動機構であり、画像認識カメラ41をX方向に移動させることが可能である。また、カメラY軸52は、リニアステージなどで構成される直動機構であり、画像認識カメラ41およびカメラX軸51をY方向に移動させることが可能である。
【0039】
ここで、図示しない制御装置を用いてカメラX軸51およびカメラY軸52の駆動を制御することにより、画像認識カメラ41は検査面30に対して相対的に移動することが可能である。ノズル詰まり検査中にこれらの移動機構を駆動させて画像認識カメラ41が移動しながら複数枚の検査面30の画像データを連続して取得することにより、着弾領域62に着弾した全ての液滴21の着弾状態の判定を行うことが可能である。
【0040】
また、液滴21を着弾させる時には塗布ヘッド10が検査面30の真上に位置する必要があるため、カメラY軸52を有することで、塗布ヘッド10が検査面30の真上に位置する間、検査カメラ41をY方向に移動させて退避させることも可能である。
【0041】
また、検査面30は、本実施形態のようなフィルム状だけでなく、ガラス板など板状であっても良い。ただし、この場合は、ノズル詰まり検査を行う毎に検査面30を交換する必要がある。ここで検査面30をX方向またはY方向に移動させる機構を設けて検査面30をX方向またはY方向に移動させ、1枚の検査面30で複数回のノズル詰まり検査を行うようにしても、その移動させる距離の分だけ装置のスペースが必要となる。また、その他の構成として、複数台の画像認識カメラ41がX方向に並べて設けられ、画像取得時に検査面30および画像認識カメラ41は移動せずに全ての着弾パターンの画像を取得する構成であっても良い。
【0042】
解析装置42は、CPUおよびRAMやROMを有するコンピュータであり、検査面30に着弾した液滴21の着弾状態の良否を判定する。解析装置42には、画像データの各構成画素の輝度情報をもとに画像データから液滴21の外形データを抽出する画像処理部、画像処理部により抽出した液滴21の外形データから液滴21の重心位置など着弾状態のデータを算出したり着弾状態のデータから着弾の良否を判定したりする解析部など、各機能を実行するためのプログラムが記憶されている。また、解析装置42は、ハードディスクや、RAMまたはROMなどのメモリからなる、各種情報を記憶する記憶装置を有しており、画像データや、解析部で算出された液滴21の着弾状態のデータなどがこの記憶装置に記憶される。
【0043】
また、解析装置42は、画像認識カメラ41とケーブルを介して連結されており、画像認識カメラ41で取得された画像データを自身に取り込み、記憶装置に記憶することができる。
【0044】
また、記憶装置には、全吐出ノズル11に詰まりが無かった場合に吐出された液滴21の着弾状態のデータおよびこのデータを基準として実際に吐出された液滴21の着弾状態が許容される許容範囲のデータがあらかじめ設定、記憶されている。このデータをもとに、解析部が液滴21の着弾状態の良否を判定する。
【0045】
この解析装置42が行う、液滴21の着弾状態の良否の判定方法について、以下に説明する。
【0046】
まず、記憶装置に記憶された画像データに対して画像処理部が各構成画素ごとの輝度値を計測する。そして、隣接画素間の輝度値の変化の度合いの情報から、画像処理部は液滴21の外形データを抽出する。次に、液滴21の外形データから、解析部が液滴21の重心位置などの着弾状態のデータを算出する。次に、この着弾状態のデータと、あらかじめ設定、記憶されている、全吐出ノズル11に詰まりが無かった場合に吐出され着弾した液滴21の着弾状態のデータとを比較し、その差異があらかじめ設定、記憶されている許容範囲内であるか否かを評価することで、各液滴21が正常な着弾状態であるか否かを判定する。ここで、両者のデータの差異がこの許容範囲内ならば、解析部はその液滴21の着弾状態を正常と判定し、差異が許容範囲を外れると、解析部はその液滴21の着弾状態を異常と判定する。そして、この判定結果は、塗布装置2のメインコンピュータなど、外部へ出力される。
【0047】
ここで、本実施形態では、画像データから液滴21の外形データを抽出するにあたって、着弾した液滴21の外形を明確に確認し、抽出を容易とするために、解析装置42の画像処理部は、まずカメラ画像を構成する各画素の輝度に対して所定の輝度値をしきい値として二値化し、例えば液滴部分が黒く、その他の部分が白くなるような白黒データに置き換え、この白黒データに対して液滴21の外形データの抽出を行っている。
【0048】
また、各液滴21に対し、検査の対象とするデータは、液滴21の重心位置、形状、径としている。着弾位置の異常の有無は、各液滴21の重心位置と、全吐出ノズル11に詰まりが無かった場合に吐出され着弾した液滴21の重心位置とを比較して差異が許容範囲に収まっているか否かで判断することができる。また、形状の異常の有無は、各液滴21の円形度と、全吐出ノズル11に詰まりが無かった場合に吐出され着弾した液滴21の円形度とを比較して差異が許容範囲に収まっているか否かで判断することができる。また、大きさの異常の有無は、各液滴21の径と、全吐出ノズル11に詰まりが無かった場合に吐出され着弾した液滴21の径とを比較して差異が許容範囲に収まっているか否かで判断することができる。
【0049】
また、解析部により液滴21の重心位置を算出する方法としては、取得した画像データから抽出した各液滴21の外形データに対して、それらの液滴21に外接する矩形の重心を算出する方法などが用いられる。また、解析部により液滴21の径を算出する方法としては、各液滴21の外形に外接する矩形の長辺もしくは短辺の長さを算出する方法などが用いられる。
【0050】
次に、着弾異常の検出例について、図3に示す。まず、全ての吐出ノズル11に詰まりが無いときに吐出され着弾した液滴21の着弾パターンが図3(a)であったとし、この状態における各液滴21の重心位置、円形度、径のデータおよびこのデータ基準として実際に吐出された液滴21の着弾状態が許容される許容範囲のデータがあらかじめ解析装置42の記憶装置に記憶されている。
【0051】
ここで、実際に塗布ヘッド10から検査液体22が吐出され、液滴21が検査面30上面に着弾して図3(b)のパターンが描かれたとする。このパターンの画像データは、画像認識カメラ41によって取得され、解析装置42へ転送される。そして、解析装置42の解析部が図3(a)のデータと比較する。すると、解析部は、(b)の矢印で示した箇所が(a)に対して重心位置がずれている点で異なっており、両者の重心位置にdの差異があることを、まず算出する。ここで、重心位置の差異の許容範囲として、d’というしきい値があらかじめ解析装置42の記憶装置に設定、記憶されていた場合、解析部はdとd’の大小を確認し、もし、dがd’以下であると、この重心位置の差異は許容範囲内であると解析部は判定し、この着弾は正常であると判定する。すなわち、この箇所へ液滴を吐出した吐出ノズル11は正常であると判定する。逆に、dがd’より大きいと、この重心位置の差異は許容範囲を外れていると解析部は判定し、この着弾は異常であると判定する。すなわち、この箇所へ液滴を吐出した吐出ノズル11に詰まりがあると判定する。
【0052】
また、着弾異常の現象は、(b)で示したような重心位置に異常があるもののほかに、(c)に表すように、着弾した液滴21の形状が円でなく涙目状や楕円状となり、形状に異常があるもの、および(d)に表すように、着弾した液滴21の径に異常があるものなどがある。ここで、先述の通り、各液滴21に対して重心位置、円形度、径の評価を行うことで、図3の(b)、(c)および(d)のような着弾異常が検出可能である。
【0053】
そして、これらの現象が単独で、もしくは複合して、液滴21の着弾状態に現れた場合、この液滴21の着弾は着弾異常として解析部は判定し、この液滴21を吐出した吐出ノズル11に詰まりがあるとの情報が解析装置42から塗布装置2のメインコンピュータなどの外部へ出力される。
【0054】
ここで、本発明では、ノズル詰まり検査に用いる検査液体22として、基板Wへの塗布に使用する塗布液24よりも粘度の低い液体が使用されている。また、本実施形態では、検査液体22として、吐出ノズル11を洗浄するための洗浄液が用いられている。先述の通り、塗布液24の粘度は約10cPであり、それに対し洗浄液の粘度は約3cPであり、塗布液24の1/3倍以下の粘度である。ちなみに、塗布液24の表面張力および比重は約25mN/m、1.14であり、これに対して洗浄液の表面張力および比重は約23mN/m、1.10であり、粘度以外の主な物性に関しては、両者に大きな差は無いと考える。
【0055】
ここで、塗布液24および検査液体22をそれぞれ吐出し、検査面30に着弾させた結果を図4に示す。(a)および(b)は、同じ吐出ノズル11を用いて吐出を行ったものであり、(a)は塗布液24を吐出したもの、(b)は(a)を行った直後に検査液体22を吐出したものである。(a)を確認すると、各液滴の着弾に大きな乱れは無く、ほぼ所定の着弾パターン通りに着弾しており、この着弾状態からは着弾異常、すなわち吐出ノズル11の詰まりは検出されない。
【0056】
これに対し、(b)を確認すると、複数の箇所において、重心位置異常、形状異常、および径異常といった着弾異常が生じていることが分かる。ここで、(a)および(b)を取得するために用いた吐出ノズル11を塗布装置から取り外し、切断してその断面を確認したところ、(b)で着弾異常が生じていた箇所へ液滴21の吐出した吐出ノズル11では、内部に詰まりが確認された。この結果より、粘度が低い液体を吐出させることでノズル11の詰まりによる着弾異常が顕著に現れることが分かる。
【0057】
ここで、上記の現象が起こる原因を以下の仮説をもとに、推察する。
【0058】
まず、詰まりが発生した吐出ノズル11では、ノズル内径が不均一に小さくなる。ここで、流体が配管内を通るときの管摩擦係数は配管の内径に反比例することから、詰まりを起こした吐出ノズル11では、ノズル内径の減少にともなって圧力損失が大きくなる。
【0059】
このようにノズルに詰まりを有するか否かによって圧力損失が異なるため、詰まりを有する吐出ノズル11から液体を吐出するための最適条件(吐出動作の駆動源の駆動力、駆動時間など)は、詰まりのない正常な吐出ノズル11から液体を吐出するための吐出条件からずれてしまう。したがって、詰まりのない吐出ノズル11から液体を吐出するための吐出条件のもとで液体の吐出を行うと、詰まりを起こした吐出ノズル11からの吐出は不安定となり、検査面30に着弾した液滴21に異常が見られることとなる。
【0060】
また、液体の粘度が低い場合、ノズルを通る液体の流速は速くなる。流速が速くなると圧力損失はさらに大きくため、より吐出ノズル11の内径が小さくなったときの液体の吐出状態への影響は大きくなる。すなわち、液体の粘度が低いほど、より吐出ノズル11の内径が小さくなったときの液体の吐出が不安定になると考える。
【0061】
以上の推察より、塗布液よりも粘度が低い検査液体22を吐出する場合、塗布液を吐出する場合と比較して吐出ノズル11の詰まりの影響を大きく受けて安定した吐出が行われないため、液滴21の着弾異常が顕著に現れると考えられる。これを利用し、塗布液よりも粘度が低い検査液体22を吐出ノズル11から吐出させてノズル詰まりの検査を行うことで、塗布液を吐出させた場合だと着弾異常を生じないような軽度の吐出ノズル11の詰まりであっても着弾異常を生じさせることができ、それによりノズル詰まりの予兆を早期に検知することが可能である。
【0062】
次に、インク吐出ノズル検査装置1によるノズル詰まり検査の動作フローを図5に示す。
【0063】
まず、塗布ヘッド10につながる配管流路が塗布液配管28であり、塗布液24が吐出される状態である場合、配管流路切り替え機構26が動作し、塗布ヘッド10とつながる配管流路が検査液体配管27に切り替わり、検査液体22が吐出される状態となる(ステップS1)。
【0064】
次に、検査面30上で塗布ヘッド10と干渉することが無いよう、カメラY軸52が駆動することによって画像認識カメラ41が退避する(ステップS2)。画像認識カメラ41の退避が完了すると、塗布ヘッドY軸53が駆動することによって塗布ヘッド10が検査面30の真上まで移動する(ステップS3)。
【0065】
次に、吸着テーブル63の吸着固定が解除され(ステップS4)、巻き取りローラが回転することで検査面30が所定の長さだけ巻き取られ(ステップS5)、あらためて吸着テーブル63が吸着固定を行う(ステップS6)。これにより、異物の無い未使用の面に検査液体22の吐出が行われるようになる。ここで、この検査面30の巻き取りの工程は塗布ヘッド10が検査面30の真上まで移動した後に実施しているが、塗布ヘッド10や画像認識カメラ41が移動する前、もしくは移動中にこの工程を実施しても良い。また、前回のノズル詰まり検査が終了した直後に実施しておいても良い。
【0066】
次に、塗布ヘッド10より検査液体22が吐出され(ステップS7)、検査面30に着弾して液滴21が形成される。
【0067】
塗布ヘッド10からの吐出が完了したら、次に着弾状態の画像取得が行えるように、塗布ヘッドY軸53が駆動することによって塗布ヘッド10が退避し(ステップS8)、退避が完了した後、カメラX軸およびカメラY軸が駆動することによって画像認識カメラ41が検査面30の真上まで移動する(ステップS9)。そして、カメラX軸51およびカメラY軸52によって画像認識カメラ41が移動しながら連続して画像を取得することにより、全ての液滴21の着弾状態の画像データを取得する(ステップS10)。そしてその画像データが解析装置42へ転送され、解析装置42の記憶装置へ記憶される(ステップS11)。
【0068】
次に、解析装置42の画像処理部によって、解析装置42に記憶された画像データから液滴21の外形データが抽出され(ステップ12)、そして、解析装置42の解析部によって、液滴21の外形データから重心位置、円形度、径といった着弾状態データが算出される(ステップS13)。
【0069】
次に、ステップS13で算出された着弾状態データと、あらかじめ記憶されている、全吐出ノズル11に詰まりが無かった場合に吐出され着弾した液滴21の着弾状態のデータとの比較を行い、両者のデータの差異が許容範囲に収まっているか否かを評価することで、着弾状態の判定が行われる(ステップS14)。
【0070】
ステップ14で得られた着弾状態の判定の結果は、塗布装置2のメインコンピュータなど、外部へ出力される(ステップS15)。
【0071】
最後に、配管流路切り替え機構26が動作し、塗布ヘッド10とつながる配管流路が塗布液配管28に切り替わり、塗布液24が吐出される状態となる(ステップS16)。これによって、次に基板Wへの塗布を行うことができる状態となる。
【0072】
以上のノズル詰まり検査で得られた結果に対して、先述の通り、この結果をオペレータが確認することで、異常を生じた吐出ノズル11の詰まりを取ったり、その吐出ノズル11を使用しないで以後塗布動作を行うなどの処置をとることで、以後の塗布動作において塗布中に吐出異常が発生することを防ぐことが可能である。また、異常となった吐出ノズル11は使用しないよう、使用できない吐出ノズル11の情報を解析装置42が自動的に外部に記憶させる方法をとっても良い。
【0073】
以上説明した通りのノズル詰まり検査方法および検査装置により、吐出ノズル11の詰まりの予兆を早期に検知し、ノズル詰まりが原因で塗布時に欠陥が発生することを防止することが可能である。
【0074】
また、ここまでの説明では、着弾状態の判定において、画像認識カメラ41によって取得された画像データの輝度情報から液滴21の外形データを抽出し、二次元的なデータの解析を行っているが、その他の検査方法として、白色干渉法などを用い、画像データから各液滴の三次元形状データを取得し、そのデータから各液滴21を立体的に認識し、それらに対して検査を行う方法を行っても良い。
【0075】
また、着弾状態の判定には画像認識カメラ41や解析装置42を用いて画像解析する方法をとっているが、画像認識カメラ41や解析装置42を用いず、顕微鏡などを用いて目視で検査面30上の着弾異常の有無を確認することで、ノズル詰まりの検査を行う方法をとっても良い。
【0076】
また、液体供給部20の構成について、図6に示すように、検査液体22と塗布液24を充填するタンクを共通にしても良い。この構成では、基板Wへの塗布を行う場合はタンクに塗布液24を充填し、ノズル詰まり検査を行う場合にはタンクから塗布液24を抜き去り、代わりに検査液体22を充填することとなる。この構成であっても、塗布製品の品種が切り替わり、塗布液24の品種を切り替える必要が出たタイミングでノズル詰まり検査を行うことで、ノズル詰まり検査のためだけに塗布液24を抜き去り、検査後また塗布液24を戻す、といった手間をかけずにノズル詰まり検査を行うことが可能である。さらに、検査液体22として洗浄液を用いることで、塗布液24の補充時のタンク内の洗浄工程を利用してノズル詰まり検査を行うことが可能である。
【0077】
また、塗布ヘッド10および画像認識カメラ41が検査面30および塗布ステージ12に対して相対移動する構成として、本実施形態では、カメラY軸52および塗布ヘッドY軸53を備え、塗布ヘッド10および画像認識カメラ41がそれぞれ独立してY方向に移動しているが、塗布ヘッド10と画像認識カメラ41を一つの架台にまとめて固定し、それをY方向に移動させるようにすることにより、上記の二つの移動機構を一つにまとめた構成としても良い。また、塗布ヘッド10および画像認識カメラ41に移動機構を設けるのではなく、検査面30および塗布ステージ12に移動機構を設け、塗布ヘッド10および画像認識カメラ41が検査面30および塗布ステージ12に対して相対移動する構成としても良い。
【符号の説明】
【0078】
1 インク吐出ノズル詰まり検査装置
2 塗布装置
3 塗布部
10 塗布ヘッド
11 吐出ノズル
12 塗布ステージ
20 液体供給部
21 液滴
22 検査液体
23 検査液体タンク
24 塗布液
25 塗布液タンク
26 配管流路切り替え機構
27 検査液体配管
28 塗布液配管
30 検査面
31 帯状フィルム
40 画像取得部
41 画像認識カメラ
42 解析装置
51 カメラX軸
52 カメラY軸
53 塗布ヘッドY軸
61 ガイドローラ
62 着弾領域
63 吸着テーブル
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の吐出ノズルから塗布液を吐出することにより基板に塗布液を塗布する塗布装置の前記吐出ノズルの詰まりを、前記吐出ノズルから検査液体を吐出することで検査するノズル詰まり検査方法であって、
前記吐出ノズルから検査液体を吐出し、ターゲットである検査面に着弾させる検査液体吐出工程と、
前記検査面に着弾した前記検査液体の液滴の着弾状態と、前記吐出ノズルに詰まりが無い場合の着弾状態とを比較することにより、前記吐出ノズル詰まりの有無を検査する検査工程と、
を有し、
検査液体吐出工程の検査液体は前記塗布液よりも粘度が低い液体であることを特徴とする、ノズル詰まり検査方法。
【請求項2】
前記検査液体は、前記吐出ノズルを洗浄するために用いる洗浄液であることを特徴とする、請求項1に記載のノズル詰まり検査方法。
【請求項3】
複数の吐出ノズルから塗布液を吐出することにより基板に塗布液を塗布する塗布装置の前記吐出ノズルの詰まりを、前記吐出ノズルから検査液体を吐出することで検査するノズル詰まり検査装置であって、
前記検査液体の液滴を着弾させるターゲットである検査面と、
前記検査面に着弾した前記液滴のパターンを画像認識する画像認識カメラと、
前記画像認識カメラで読み込んだデータを解析してノズルの詰まりの有無を確認する解析装置と、
を備え、
前記検査液体は前記塗布液よりも粘度が低い液体であることを特徴とする、ノズル詰まり検査装置。
【請求項4】
前記検査液体は、前記吐出ノズルを洗浄するために用いる洗浄液であることを特徴とする、請求項3に記載のノズル詰まり検査装置。
【請求項5】
前記塗布液を貯蔵する塗布液タンクと、
前記検査液体を貯蔵する検査液体タンクと、
前記吐出ノズルとつながる配管流路を切り替える配管流路切り替え機構と、
をさらに備え、前記配管流路切り替え機構により、ノズル詰まり検査時は前記吐出ノズルとの配管流路を前記塗布液タンクから前記検査液体タンクに切り替え、該吐出ノズルから該検査液体タンク内の前記検査液体を検査面に着弾させることを特徴とする、請求項3または4に記載のノズル詰まり検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−121001(P2012−121001A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275219(P2010−275219)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000219314)東レエンジニアリング株式会社 (505)
【Fターム(参考)】