説明

インシュレータおよびこれを備えたステータ、モータ

【課題】ステータコアに巻回されたコイルに対して供給される冷却油による冷却効率を向上させることが可能なインシュレータおよびこれを備えたステータ、発電機を提供する。
【解決手段】インシュレータ21は、本体部21bと、係止部21aと、開口部Sと、を備えている。本体部21bは、ステータコア20におけるコイル23が巻回される部分を覆ってステータコア20とコイル23とを絶縁する。係止部21aは、本体部21bにおけるコイル23が巻回される部分の端部に設けられており、コイル23を本体部21b上に係止する。開口部Sは、コイル23を冷却するための冷却油がコイル23に対して供給される側における係止部21aの一部に、コイル23を露出させるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータコアとコイルとの間に設けられるインシュレータおよびこれを備えたステータ、モータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、発電機等のモータには、ステータコアとコイルとを電気的に絶縁するために、ステータコアとコイルとの間に設けられたインシュレータ(絶縁部材)が用いられている。
例えば、特許文献1には、ステータコアにコイルが巻回されたステータを備えており、ハイブリッド型エンジンの出力軸と油圧ポンプの入力軸とをスプライン結合させる連結軸部の両端部における2つのスプライン結合部に対して、十分な潤滑油の供給を行う発電機モータの構成が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、コイルが巻回された状態でステータティースに装着可能であって、大きな張力でコイルを巻くことが可能なインシュレータについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−71905号公報(平成21年4月2日公開)
【特許文献2】特開2007−312560号公報(平成19年11月29日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記特許文献1に開示された発電機モータでは、ステータコアに巻回されたコイルを冷却するために、ロータ側に設けられた羽根車の回転によって、ハウジング内の油溜めに溜められた油を掻き揚げることで、ステータコアやコイルに対して冷却油を供給することが開示されている。
【0006】
ここで、特許文献1のステータコアに巻回されたコイルが脱落しないようにするためには、特許文献2の図7に示すように、ステータコアとコイルとの間に設けられたインシュレータの一部を、コイルを係止するための係止部として、コイルの巻き高よりも高い位置まで設ける必要がある。
この場合、特許文献1のように、ロータ側の回転によってコイルに対して冷却油を供給する場合には、ステータコアの内径側に設けられた係止部が、冷却油の供給側とコイルとの間の障壁となって存在し、冷却油によるコイルの冷却効率が低下してしまう。
【0007】
本発明の課題は、ステータコアに巻回されたコイルに対して供給される冷却油による冷却効率を向上させることが可能なインシュレータおよびこれを備えたステータ、モータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明に係るインシュレータは、コイルを冷却するための冷却油が供給される発電機モータに設置されるコイルとステータコアとの間に配置され、コイルをステータコアから電気的に絶縁するインシュレータであって、本体部と、係止部と、開口部と、を備えている。本体部は、ステータコアにおけるコイルが巻回される部分を覆ってステータコアとコイルとを絶縁する。係止部は、本体部におけるコイルが巻回される部分の端部に設けられており、コイルを本体部上に係止する。開口部は、コイルを冷却するための冷却油がコイルに対して供給される側における係止部の一部に、コイルを露出させるように形成されている。
【0009】
ここでは、発電機モータ内に設けられたステータコアとコイルとを絶縁するインシュレータとして、ステータコア上にコイルを係止するための係止部における、冷却油が供給される側にコイルを露出させる開口部を設けている。
ここで、上記開口部は、冷却油が直接的にコイルに供給されやすくなるように、係止部における冷却油が供給される側の面に形成される。例えば、発電機モータの内径側から冷却油が供給される場合には、上記開口部は内径側に設けられ、発電機モータの外径側から冷却油が供給される場合には、上記開口部は外径側に設けられる。
【0010】
通常、上記係止部は、インシュレータにおける本体部の周りに巻回されたコイルが脱落しないように、本体部の軸方向における端部に平面として形成される。しかし、この場合には、冷却油が供給される側にも平面状の係止部が設けられてしまうため、係止部が、冷却油がコイルに対して直接的に供給される際の障壁となってしまう。
そこで、本発明のインシュレータでは、コイルに対して冷却油が直接的に供給されるように、係止部における冷却油が供給される側の面に、コイルを露出させる開口部を設けている。
これにより、ステータコアに巻回されたコイルに対して、インシュレータの係止部が障壁になることなく、冷却油が直接的に供給されるため、冷却油によるコイルの冷却効率を向上させることができる。
【0011】
第2の発明に係るインシュレータは、第1の発明に係るインシュレータであって、開口部は、ステータの内周側に配置された係止部に形成されている。
ここでは、冷却油が供給される側にコイルを露出させる開口部を、ステータの内周側に配置された係止部に設けている。
これにより、例えば、ロータ側の回転によってステータの内周側から冷却油が供給される発電機モータに対して、冷却効率の高いインシュレータを適用することができる。
【0012】
第3の発明に係るインシュレータは、第1または第2の発明に係るインシュレータであって、係止部は、略U字形状を有している。
ここでは、インシュレータを介してステータコアに巻回されたコイルの脱落を防ぐために設けられた係止部材が、略U字形状を有している。
これにより、係止部材の中央部分に切欠きが形成され、この切欠きの部分を開口部として利用することができる。
【0013】
第4の発明に係るインシュレータは、第1から第3の発明のいずれか1つに係るインシュレータであって、係止部は、コイルの巻き高よりも若干高い位置まで形成されている。
ここでは、コイルの巻き高に対して若干高い位置まで係止部を設けている。
これにより、開口部が設けられた係止部によって、冷却油がコイルに対して直接的に供給されて冷却効率を向上させることができるとともに、ステータコアに巻回されたコイルが脱落することを防止することができる。
【0014】
第5の発明に係るインシュレータは、第1から第4の発明のいずれか1つに係るインシュレータであって、略円環状のステータコアの軸方向において上下に分割された第1・第2部材によって構成される。
ここでは、インシュレータが、略円環状のステータコアの軸方向に上下に分割された構造(第1部材、第2部材)を備えている。
これにより、ステータコアに対して、軸方向における上下から挟み込むようにして、容易にインシュレータを取り付けることができる。
【0015】
第6の発明に係るインシュレータは、第5の発明に係るインシュレータであって、第1・第2部材は、周方向に沿って複数の本体部を内径側において支持する支持部を、それぞれ有している。
ここでは、単体のインシュレータを用いて複数のステータティースを覆うことができるように、複数の本体部を周方向に沿って支持部を介して一体化している。
これにより、ステータコアにおいて径方向内側に突出する複数(例えば、3本)のステータティースを同時に覆うことができる。よって、単体のステータティースに対して1つずつインシュレータを取り付ける場合と比較して、組立て性を大幅に向上させることができる。
【0016】
第7の発明に係るインシュレータは、第5または第6の発明に係るインシュレータであって、第1部材と第2部材とが互いに接合される接合部分には、段差部が設けられている。
ここでは、軸方向におい上下に分割された第1・第2部材を接合する部分には、段差部が形成されている。
これにより、ステータコアに高電圧が印加された場合でも、段落部によって電流が流れる経路を延長して、インシュレータの表面を一気に高電流が流れることを防止できる。
【0017】
第8の発明に係るインシュレータは、第1から第7の発明のいずれか1つに係るインシュレータであって、本体部における外径側に設けられており、コイルの配線を所望の方向へ誘導する配線誘導部を、さらに備えている。
ここでは、インシュレータを介してステータコアに巻回されるコイルの配線を、本体部の外径側に設けられた配線誘導部によって所望の方向へ誘導する。
これにより、インシュレータの一部に配線誘導部が設けられているため、コイルの配線をまとめて電気ボックスへと誘導することができる。
【0018】
第9の発明に係るインシュレータは、第1から第8の発明のいずれか1つに係るインシュレータであって、複数の本体部を周方向に沿って内径側において支持する支持部と、支持部における内径側の面と係止部の側面とにそれぞれ形成されており、互いに隣接するコイル同士を絶縁するための絶縁材が挿入される溝部と、をさらに備えている。
ここでは、周方向に沿って配置された支持部の内径側において複数の本体部を支持した構成において、軸方向から見て、略T字状の絶縁材が挿入される溝部を、本体部の内径側の面および係止部の側面にそれぞれ設けている。
これにより、所定の溝部内に絶縁材を挿入することで、互いに隣接する複数のコイル間における絶縁を確保することができる。
【0019】
第10の発明に係るインシュレータは、第1から第9の発明のいずれか1つに係るインシュレータであって、周方向に沿って複数の本体部を内径側において支持する支持部と、支持部における外径側の面に形成されており、径方向に沿って立設されたリブ部と、をさらに備えている。
ここでは、周方向に沿って配置された支持部の内径側において複数の本体部を支持した構成において、支持部の外径側の面に、径方向に沿って立設された補強用のリブ部を設けている。
これにより、複数の本体部を支持部を介して一体化した構成であっても、補強用のリブ部を設けることにより、インシュレータとして十分な強度を確保することができる。
【0020】
第11の発明に係るステータは、第1から第10の発明のいずれか1つに係るインシュレータと、インシュレータが装着されるステータコアと、インシュレータを介してステータコアに巻回されるコイルと、を備えている。
【0021】
第12の発明に係るモータは、第11の発明に係るステータと、ステータに対して回転するロータと、ロータの回転中心となる回転軸と、を備えている。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係るインシュレータによれば、コイルに対して供給される冷却油による冷却効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係るインシュレータを含むステータを搭載した発電機モータの構成を示す断面図。
【図2】図1の発電機モータの分解図。
【図3】図1の発電機モータに含まれるステータの構成を示す斜視図。
【図4】図3のステータのコイルと冷却油噴射口との位置関係を示す斜視図。
【図5】図3のステータに含まれるインシュレータを構成する第1部材を示す斜視図。
【図6】(a)〜(c)は、図5の第1部材の構成を示す側面図、平面図、正面図。
【図7】図3のステータに含まれるインシュレータを構成する第2部材を示す斜視図。
【図8】(a)〜(c)は、図7の第2部材の構成を示す側面図、平面図、正面図。
【図9】インシュレータを介してステータコアに巻回されたコイル配線の取り回し部分を示す斜視図。
【図10】インシュレータに取り付けられる絶縁紙を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の一実施形態に係るインシュレータ21およびこれを備えたステータ10、発電機モータ(モータ)1について、図1〜図10を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、以下の説明において、軸方向、径方向、周方向とは、発電機モータ1に組み込まれた状態でのそれぞれの方向を意味している。具体的には、軸方向とは、発電機モータ1のロータ14の回転軸14aの軸方向(図1における左右方向)を意味している。径方向とは、回転軸14aを中心とする円の半径方向を意味している。周方向とは、回転軸14aを中心とする円の円周方向を意味している。
また、以下の説明では、インシュレータ21が、ステータコア20に含まれる全ての突起20aを覆う360度全周分の構成を有している例を挙げて説明するが、本発明のインシュレータの最小単位としては、後述する第1・第2部材31,32の単体であってもよい。
【0025】
[発電機モータ1の構成]
本実施形態に係る発電機モータ1は、ハイブリッド型の建設機械(油圧ショベル等)に搭載されており、図示しないエンジンと油圧ポンプとの間に挟まれるように配置される。
ハイブリット型の油圧ショベルは、走行体と、走行体に旋回可能に設けられた旋回体とを備えている。旋回体は、作業機、キャブ、カウンタウエイト、エンジンルームを備えている。旋回体は、発電機モータあるいはキャパシタからの電気エネルギーにより動作する旋回電動モータにて駆動される。旋回電動モータは、旋回体の減速時に回生により発電し、発電で得られた電気エネルギーは、キャパシタに蓄電される。
【0026】
また、発電機モータ1は、エンジンの出力軸、油圧ポンプの入力軸に対して、回転軸14a(図2参照)が直接的、あるいは間接的に接続されており、エンジンの出力軸の回転駆動力によって発電を行う。発電機モータ1は、インバータを介してキャパシタに接続されている。エンジンの回転数が増加していく(油圧ショベルが加速していく)場合など、発電機モータ1は、必要に応じてキャパシタに蓄えられた電気エネルギーによって電動機として使用され、エンジンの回転をアシストする。また、エンジンがアイドリング状態にある場合には、発電機モータ1はエンジンの回転駆動力を受けて発電し、発電によって生じた電気エネルギーはキャパシタに蓄えられる。
【0027】
発電機モータ1は、3相12極のSR(switched reluctance)モータであって、図1および図2に示すように、ステータ10と、第1ハウジング11と、フライホイール12と、カップリング13と、ロータ14と、第2ハウジング15と、フランジ16と、を備えている。
ステータ10は、図2に示すように、発電機モータ1の外郭を構成する第1・第2ハウジング11,15内に形成される空間内に設けられている。そして、ステータ10は、図3に示すように、円環状のステータコア20や後述するインシュレータ21、コイル23等によって構成されている。
【0028】
ステータコア20は、円環状のヨーク部分と、周方向に沿って配置されヨーク部から径方向内側に向かって等角度間隔で突出するステータティースの部分とを含む複数の鋼板を積層して構成されている。そして、ステータコア20は、径方向内側へ突出する複数の突起(ステータティース)20aを含むように構成されている。なお、本実施形態では、3相12極のSRモータを構成するため、合計36本の突起20aを含むステータコア20が用いられている。
【0029】
複数の突起20aには、それぞれにインシュレータ21が装着された後、コイル23が巻回される。なお、ステータコア20の各突起20aに装着されるインシュレータ21の構成については、後段にて詳述する。
第1ハウジング11は、鋳鉄製の部材であって、第2ハウジング15と接合されて内部にステータ10やロータ14等を収納する空間を形成する。そして、この収納空間の下部には、回転軸14aや軸受け部18の潤滑を促すとともに、ステータ10の発熱部(コイル23等)を冷却するための冷却油を貯留する油溜めVが形成されている。また、第1ハウジング11の下端部には、図2に示すように、図1に示す油溜めVに連通する検油管(給油管と兼用)11aが接続されている。
【0030】
ここで、第1・第2ハウジング11,15内の油溜めVに貯留される冷却油は、図示しない循環用のポンプによって循環しており、第2ハウジング15の下部に設けられた冷却装置(例えば、オイルクーラ15d(図2参照))を経由して冷却された後、再び第1・第2ハウジング11,15内の空間へと戻される。
フライホイール12は、第1・第2ハウジング11,15内におけるエンジンの出力軸側に設けられており、カップリング13を介してロータ14と接続され、第1・第2ハウジング11,15内において回転する。
【0031】
カップリング13は、図2に示すように、略円環状の部材であって、フライホイール12に対してボルト固定される。また、カップリング13は、内径側に形成されたスプラインが回転軸14aの外径側に形成された外歯スプライン14aaと噛み合っている。これにより、フライホイール12およびカップリング13は、回転軸14aを中心にしてロータ14とともに回転する。
【0032】
ロータ14は、回転軸14aを中心に回転する回転側の部材であって、第1・第2ハウジング11,15内の収納空間における円環状のステータ10の内周側の空間に配置されている。また、ロータ14は、外周面にロータヨーク14dが取り付けられるホルダ14bを有している。さらに、ロータ14の外周面には、図4に示すように、外径側の面において対向するステータ10側のインシュレータ21に巻回されたコイル23に対して冷却油を供給するための冷却油噴射口14cが複数設けられている。
【0033】
回転軸14aは、ロータ14の回転中心となる円筒状の部材であって軸方向における一方の端部から他方の端部まで貫通する貫通孔を有しており、エンジン側(図1における左側)の端部に、カップリング13の内歯と嵌合する外歯スプライン14aa、油圧ポンプ側(図1における右側)の端部に、油圧ポンプ側の入力軸と嵌合する内歯スプライン14abが、それぞれ形成されている。そして、回転軸14aは、軸方向における油圧ポンプ側の半分が、フランジ16の内側の円筒部の内周面側に挿入された状態で固定される。さらに、回転軸14aの外周部分には、図1に示すように、外周面側にロータヨーク14dが取り付けられるホルダ14bがボルト固定されている。
【0034】
ホルダ14bは、図1に示すように、中央孔部に回転軸14aが挿入された状態で回転軸14aに対してボルト固定されている。また、ホルダ14bは、略円筒形状を有する鋼製の部材であって、内側の円筒部と外側の円筒部とを組み合わせた構造となっており、その内側の円筒部の外周面と外側の円筒部の内周面との間に軸受け部18が、外側の円筒部の外周面にロータヨーク14dがそれぞれ取り付けられている。
【0035】
冷却油噴射口14cは、ロータ14の回転時に発生する遠心力によって、第1・第2ハウジング11,15内外を循環する冷却油を外径側に向かって飛散させるために、ロータ14の外周面に形成された孔部である。また、冷却油噴射口14cは、図2に示すように、ロータ14の外周面における軸方向の両端部分に、均等な角度間隔で複数設けられている。また、冷却油噴射口14cが対向するステータ10側の内周面には、インシュレータ21を介してステータコア20の複数の突起20aにそれぞれ巻回されたコイル23が露出するように配置されている(図4参照)。
【0036】
ロータヨーク14dは、複数の鋼板(電磁鋼板)を積層した構造体であって、図1に示すように、ホルダ14bの外周面側にボルト固定されており、円環状の本体の外周面側に、周方向において等角度間隔で設けられた複数の誘導子(図示せず)を有している。ロータヨーク14dは、エンジン側および油圧ポンプ側にそれぞれ設けられたアルミ製のブレード14e,14eによって挟まれるように保持されている。ブレード14e,14eの外周面には、径方向外側に開口した貫通孔(冷却油噴射口14c)が形成されている。ロータ14の回転時には、この冷却油噴射口14cから径方向外側に配置されたコイル23に対して冷却油が噴射される。なお、これらのブレード14e,14eについては、ロータヨーク14dが、例えば、ホルダ14bに形成された凹部によって保持可能な場合には設けられていなくてもよい。
【0037】
第2ハウジング15は、鋳鉄製の部材であって、発電機モータ1における油圧ポンプ側(図1における右側)に設けられており、第1ハウジング11とともに、フライホイール12、カップリング13、ロータ14およびステータ10を収納するための収納空間を形成する。また、第2ハウジング15は、冷却油を冷やすためのオイルクーラ15dを有している。オイルクーラ15dの出口には、冷却油を第1・第2ハウジング11,15内の上部まで送り込むための冷却油配管15aが接続されている。さらに、第2ハウジング15の肩部分には、インシュレータ21を介してステータコア20の突起20aに巻回されたコイル23の配線等が接続される電気ボックス17が取り付けられる。
【0038】
油溜めVに貯留された冷却油は、図示しない配管を経由して図示しないフィルタ、循環用のポンプを経由し、第2ハウジング15の下部に設けられたオイルクーラ15dの入口に供給される。オイルクーラ15dの出口に接続される冷却油配管15aは、油溜めVから吸い上げた冷却油を、第1・第2ハウジング11,15内に形成された空間の上部に供給するために、図2に示すように、第2ハウジング15の上部接続部分に接続されている。
【0039】
フランジ16は、図1に示すように、回転軸14aと同軸上に配置される円盤状の部材であって、冷却油配管15aを介して第2ハウジング15の上部に送られた冷却油を所望の部分へ誘導する冷却油通路16aが内部に形成されている。フランジ16は、複数のボルトによって第2ハウジング15の油圧ポンプ側に固定されている。フランジ16は、略円盤状の面から軸方向に突出する略円筒状の軸受け支持部16eを有している。軸受け支持部16eは、略円筒状の外周面側において、軸受け部18を支持している。
冷却油通路16aは、第1・第2ハウジング11,15内の上部空間から流れてくる冷却油を、回転側の部材と固定側の部材とが接触する軸受け部18やスプライン(係合部)等へ供給する。これにより、軸受け部18やスプライン(係合部)等には、常時、十分な量の潤滑油(冷却油)が供給される。
【0040】
ここで、ロータ14の回転に伴って冷却油噴射口14cから径方向外側に向かって噴射される冷却油は、第1・第2ハウジング11,15内に形成される空間の下部に設けられた油溜めVから上部へと送られる。そして、冷却油は、第1・第2ハウジング11,15内の空間上部から、フランジ16内に形成された冷却油通路16aを介して、軸受け部18や回転軸14aの外周部分へと送られる。その後、冷却油は、ロータ14の回転による遠心力によってロータ14の径方向外側へと移動していき、冷却油噴射口14cから径方向外側に配置された油圧ポンプ側のコイル23に対して供給される。ロータ14の径方向外側に噴射された冷却油は、第1・第2ハウジング11,15内を下方へと移動していき、再び、油溜めVへと戻る。
また、冷却油は、回転軸14a内部の貫通孔を通ってエンジン側のスプライン部の潤滑、冷却を行う。その後、冷却油は、回転側の部材の回転時に生じる遠心力によって径方向外側に移動し、エンジン側に設けられたコイル23の冷却にも使用される。
【0041】
(インシュレータ21)
本実施形態の発電機モータ1に用いられるインシュレータ21は、耐熱性や成形性に優れたPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂によって射出成形されている。また、インシュレータ21は、周方向において12分割されるとともに、軸方向において上下に2分割されており、第1部材31(図5参照)および第2部材32(図7参照)をそれぞれ12個ずつ組み合わせて構成されている。つまり、第1・第2部材31,32は、それぞれ3本の突起20aを同時に覆うように、3本の本体部21bを一体化して構成されている。
第1・第2部材31,32は、ステータコア20の突起20aを上下から挟み込むようにして取り付けられる。そして、第1・第2部材31,32によって覆われた突起20aの外周部には、コイル23が巻回される。これにより、ステータコア20とコイル23との間を電気的に絶縁することができる。
【0042】
(第1部材31)
第1部材31は、インシュレータ21のうち、ステータコア20に装着された状態で発電機モータ1に搭載されると油圧ポンプ側に配置される部材であって、図5に示すように、係止部21aと、本体部21bと、支持部21cと、配線誘導部21dと、段差部21fと、溝部22a,22bと、を有している。
係止部21aは、円環状のインシュレータ21における最も径方向内側(内周側)に設けられており、コイル23が巻回される本体部21bの径方向内側の端部に軸方向において上下に突出するように形成されている。そして、係止部21aは、図4に示すように、コイル23の巻き高よりも若干高い位置まで形成されており、本体部21bに巻回されたコイル23が脱落しないように係止する。また、係止部21aは、図5に示すように、径方向内側から見て、略U字形状を有している。これにより、係止部21aは、コイル23が巻回された部分を、径方向内側に向かって露出させる開口部Sを形成する。開口部Sは、冷却油が飛散してくる方向、すなわちホルダ14bを挟み込むように配置された円環状のブレード14e,14eの外周面に形成された複数の冷却油噴射口14cに対向配置されている。
【0043】
本体部21bは、図5に示すように、ステータコア20の突起20aに対して被せられる断面が略U字状の部材であって、第1・第2部材31,32を組み合わせた際に、突起20aを収納する空間を内部に形成する。また、3つの本体部21bが、支持部21cによって一体化されており、それぞれが径方向内側に向かって突出している。
支持部21cは、3つ分の本体部21bを一体的に支持する湾曲状の面であって、図6(b)に示すように、本体部21bの径方向外側に設けられている。また、支持部21cは、第2部材32と接合される側とは反対側(図1の軸方向における油圧ポンプ側)の端部に、図5に示すように、軸方向に沿って形成された第1溝21ca、第2溝21cb、第3溝21ccを有している。
【0044】
第1溝21caは、図6(c)に示すように、第2・第3溝21cb,21ccと比較して、軸方向における深さが最も大きい溝であって、後述する配線誘導部21dの誘導溝21daに、コイル23から引き出された配線(例えば、A相配線23a)を誘導する。
第2溝21cbは、図6(c)に示すように、第1・第3溝21ca,21ccと比較して、軸方向における深さが中程度の溝であって、後述する配線誘導部21dの誘導溝21dbに、コイル23から引き出された配線(例えば、B相配線23b)を誘導する。
【0045】
第3溝21ccは、図6(c)に示すように、第1・第2溝21ca,21cbと比較して、軸方向における深さが最も小さい溝であって、後述する配線誘導部21dの誘導溝21dcに、コイル23から引き出された配線(例えば、C相配線23c)を誘導する。
配線誘導部21dは、支持部21cにおける径方向外側の面に周方向に沿って形成されており、3相分のコイル配線(A相配線23a,B相配線23b,C相配線23c)を別々に誘導する誘導溝21da〜21dcを有している。なお、配線誘導部21dは、インシュレータ21が発電機モータ1に取り付けられた状態において、図1に示すように、軸方向における油圧ポンプ側(図1における右側)に突出する向きで配置される。これにより、インシュレータ21の突出部分によって、フライホイール12の回転が影響を受けることはない。
【0046】
誘導溝21da〜21dcは、図6(a)および図6(c)に示すように、軸方向における本体部21b側から端部に向かって、誘導溝21da,21db,21dcの順で周方向に沿って配置された溝である。
誘導溝21daには、図9に示すように、本体部21bにコイル23を巻回していく際に、最初に巻回される相のコイル配線(例えば、A相配線23a)が、第1溝21caを経由して誘導される。そして、誘導溝21daは、周方向に沿って反時計回りに3つ隣の本体部21bへとA相配線23aを誘導する。これにより、A相配線23aは、周方向に沿って3つ置きに配置された本体部21bに巻回される。
【0047】
誘導溝21dbは、図9に示すように、A相配線23aが巻回された本体部21bの時計回り方向に隣接する本体部21bに巻回される相の配線(例えば、B相配線23b)が、第2溝21cbを経由して誘導される。そして、誘導溝21dbは、周方向に沿って反時計回りに3つ隣の本体部21bへとB相配線23bを誘導する。これにより、B相配線23bは、周方向に沿って3つ置きに配置された本体部21bに巻回される。
誘導溝21dcは、図9に示すように、B相配線23bが巻回された本体部21bの時計回り方向に隣接する本体部21bに巻回される相の配線(例えば、C相配線23c)が、第3溝21ccを経由して誘導される。そして、誘導溝21dcは、周方向に沿って反時計回りに3つ隣の本体部21bへとC相配線23cを誘導する。これにより、C相配線23cは、周方向に沿って3つ置きに配置された本体部21bに巻回される。
【0048】
ここで、インシュレータ21の外周側の面においてコイル配線を取り回すために設けられた誘導溝21da,21db,21dcは、3相のコイル配線をそれぞれ分離して周方向に沿って誘導する。そして、誘導溝21da,21db,21dcは、軸方向において3段に配置されている。第1・第2・第3溝21ca,21cb,21ccは、それぞれの段にコイル配線を導くために、軸方向における溝深さが3段階になるように形成されている。これにより、軸方向に沿って形成される第1〜第3溝21ca〜21ccの深さを最小限とすることで、インシュレータ21全体の剛性を確保して、コイル23の巻き線作業時に掛かる負荷によってインシュレータ21が破損してしまうことを防止することができる。
【0049】
段差部21fは、図6(a)に示すように、軸方向における第2部材32との接合側の端部に形成されており、第1部材31と第2部材32とを接合した際には、第1・第2部材31,32の段差部21f,21f同士が互いに嵌合する。このとき、第1・第2部材31,32の接合部分には、段差部21f,21f同士を合わせた重なり部分が形成される。このため、インシュレータ21の表面に高電圧が印加された場合でも、そのまま軸方向に電流が流れることを防止することができる。
【0050】
溝部22aは、支持部21cの内周側の面における本体部21bと本体部21bとの間に、軸方向に沿って形成された溝である。
溝部22bは、周方向における係止部21aの側面部分に形成された溝であって、互いに隣接する係止部21a間において溝部22b同士が対向するように形成されている。
そして、溝部22a,22bには、上面視においてT字形状の絶縁紙(絶縁材)40(図3参照)が軸方向から挿入される。これにより、互いに隣接する本体部21bに巻回されたコイル23間において電気的な接続が生じないように、隣接するコイル23間を容易に絶縁することができる。
【0051】
絶縁紙40は、図10に示すように、隣接する本体部21bに巻回されるコイル23,23間を遮蔽する遮蔽部41と、遮蔽部41の径方向内側の端部の上半分を左に、下半分を右に折り曲げて形成される折り曲げ部42a,42bとを有している。これにより、絶縁紙40は、軸方向から見てT字形状となる。よって、遮蔽部41の折り曲げ部42a,42bとは反対側の端部が溝部22aに、折り曲げ部42a,42bがそれぞれ溝部22bに挿入されることで、インシュレータ21の本体部21b間の隙間に、絶縁紙40を保持することができる。
【0052】
(第2部材32)
第2部材32は、上述した第1部材31と組み合せられてインシュレータ21を構成する部材であって、図7に示すように、係止部21aと、本体部21bと、支持部21cと、リブ部21eと、段差部21fと、を有している。なお、第2部材32は、配線誘導部21dを持たない代わりに、リブ部21eを有している点において、上記第1部材31とは異なっている。よって、第1部材31に含まれる部材と同じ機能を持つ部材(係止部21a、本体部21b、支持部21c、段差部21f)についての説明は省略する。
【0053】
係止部21aは、第1・第2部材31,32を接合した状態において、図8(c)に示すように、軸方向において、第1部材31側の係止部21aとは反対方向に突出するように配置される。
リブ部21eは、図8(b)に示すように、支持部21cにおける径方向外側の面に、径方向に沿って立設されている。そして、リブ部21eは、図8(a)に示すように、互いに直交する支持部21cの径方向に沿った面と周方向に沿った面とを接合する。これにより、リブ部21eによって支持部21cを補強して、第2部材32の強度を向上させることができる。なお、リブ21eは、絶縁紙40が挿入される空間が形成される支持部21cの面の裏側ではなく、本体部21bが形成されている支持部21cの面の裏側の位置に設けられていることが好ましい。
【0054】
<特徴>
本実施形態のインシュレータ21では、図4に示すように、ロータ14の回転に伴って冷却油が噴出される冷却油噴出口14cに対向する係止部21aの面に、本体部21bに巻回されたコイルを露出させる開口部Sを設けている。
これにより、発電機モータ1の発熱量が大きい場合でも、コイル23に対して直接的に冷却油を供給することができる。この結果、本体部21bに巻回されたコイル23の冷却効率を向上させることができる。
【0055】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、ステータコア20(インシュレータ21)の内径側に配置されたロータ14の冷却油噴出口14cから、インシュレータ21の開口部Sを介して、コイル23に対して冷却油が供給される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ステータコアの外径側から冷却油が供給される構成である場合には、インシュレータの外周面にコイルを露出させる開口部を設けてもよい。
この場合でも、コイルに対して効率よく冷却油を供給することができるため、コイルの冷却効率を向上させることができるという、上記と同様の効果を得ることができる。
【0056】
(B)
上記実施形態では、インシュレータ21上にコイル23を係止するための係止部21aとして、中央部分に開口部Sを形成する略U字状の部材を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、係止部材として、I字状の部材を用いてもよい。この場合には、インシュレータの冷却油が供給される側の面に、できるだけコイルを露出させる開口部を広く設ける必要がある。このため、I字状の部材を係止部材として用いる場合には、インシュレータの本体部の周方向における中央部分、あるいは端部に、できるだけ幅の狭いI字状の部材を設けることが好ましい。
また、コイルを露出させるために係止部材に設けられる開口部としては、上述した切欠き形状ではなく、孔部であってもよい。
【0057】
(C)
上記実施形態では、軸方向において上下に分割された第1・第2部材31,32からなるインシュレータ21を用いて、ステータコア20の3本の突起20aを上下からまとめて覆うように装着される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、突起に対して1本ずつ装着されるインシュレータや、2本や4本以上の突起をまとめて覆うように装着されるインシュレータを用いてもよい。
あるいは、突起に1本ずつ装着されるインシュレータの場合には、分割構造を採用せず、径方向内側から装着される単体のインシュレータを用いることもできる。
【0058】
(D)
上記実施形態では、本発明の発電機モータ1等を、ハイブリッド型の油圧ショベルに搭載した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ハイブリッド型のホイールローダ、ブルドーザ、ダンプトラック等の他の建設機械やハイブリッド型の自動車等に搭載される発電機モータ、これに含まれるインシュレータに対して、本発明を適用することもできる。
さらに、上述した発電機モータに限らず、例えば、PM(Permanent Magnet)モータ等、他の発電機モータや内燃機関を持たず蓄電器によって駆動される電動の建設機械に使用されるモータおよびこれに使用されるインシュレータに対して、本発明を適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明のインシュレータは、ステータコアに巻回されたコイルに対して供給される冷却油による冷却効率を向上させることができるという効果を奏することから、発電機モータ等のハウジング内において冷却油によって冷却されるコイルが巻回されるインシュレータに対して広く適用可能である。
【符号の説明】
【0060】
1 発電機モータ(モータ)
10 ステータ
11 第1ハウジング
11a 検油管
12 フライホイール
13 カップリング
14 ロータ
14a 回転軸
14aa 外歯スプライン
14ab 内歯スプライン
14b ホルダ
14c 冷却油噴射口
14d ロータヨーク
14e ブレード
15 第2ハウジング
15a 冷却油配管
15d オイルクーラ
16 フランジ
16a 冷却油通路
16e 軸受け支持部
17 電気ボックス
18 軸受け部
20 ステータコア
20a 突起(ステータティース)
21 インシュレータ
21a 係止部
21b 本体部
21c 支持部
21ca 第1溝
21cb 第2溝
21cc 第3溝
21d 配線誘導部
21da〜21dc 誘導溝
21e リブ部
21f 段差部
22a 溝部
22b 溝部
23 コイル
23a A相配線
23b B相配線
23c C相配線
31 第1部材
32 第2部材
40 絶縁紙(絶縁材)
41 遮蔽部
42a,42b 折り曲げ部
S 開口部
V 油溜め

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイルを冷却するための冷却油が供給される発電機モータに設置される前記コイルとステータコアとの間に配置され、前記コイルを前記ステータコアから電気的に絶縁するインシュレータであって、
前記ステータコアにおける前記コイルが巻回される部分を覆って前記ステータコアと前記コイルとを絶縁する本体部と、
前記本体部における前記コイルが巻回される部分の端部に設けられており、前記コイルを前記本体部上に係止する係止部と、
前記コイルを冷却するための前記冷却油が前記コイルに対して供給される側における前記係止部の一部に、前記コイルを露出させるように形成された開口部と、
を備えているインシュレータ。
【請求項2】
前記開口部は、前記ステータの内周側に配置された前記係止部に形成されている、
請求項1に記載のインシュレータ。
【請求項3】
前記係止部は、略U字形状を有している、
請求項1または2に記載のインシュレータ。
【請求項4】
前記係止部は、前記コイルの巻き高よりも若干高い位置まで形成されている、
請求項1から3のいずれか1項に記載のインシュレータ。
【請求項5】
略円環状の前記ステータコアの軸方向において上下に分割された第1・第2部材によって構成される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のインシュレータ。
【請求項6】
前記第1・第2部材は、周方向に沿って複数の前記本体部を内径側において支持する支持部を、それぞれ有している、
請求項5に記載のインシュレータ。
【請求項7】
前記第1部材と前記第2部材とが互いに接合される接合部分には、段差部が設けられている、
請求項5または6に記載のインシュレータ。
【請求項8】
前記本体部における外径側に設けられており、前記コイルの配線を所望の方向へ誘導する配線誘導部を、さらに備えている、
請求項1から7のいずれか1項に記載のインシュレータ。
【請求項9】
複数の前記本体部を周方向に沿って内径側において支持する支持部と、
前記支持部における内径側の面と前記係止部の側面とにそれぞれ形成されており、互いに隣接する前記コイル同士を絶縁するための絶縁材が挿入される溝部と、
をさらに備えている、
請求項1から8のいずれか1項に記載のインシュレータ。
【請求項10】
周方向に沿って複数の前記本体部を内径側において支持する支持部と、
前記支持部における外径側の面に形成されており、前記径方向に沿って立設されたリブ部と、
をさらに備えている、
請求項1から9のいずれか1項に記載のインシュレータ。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載のインシュレータと、
前記インシュレータが装着されるステータコアと、
前記インシュレータを介して前記ステータコアに巻回されるコイルと、
を備えているモータのステータ。
【請求項12】
請求項11に記載のステータと、
前記ステータに対して回転するロータと、
前記ロータの回転中心となる回転軸と、
を備えているモータ。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−213275(P2012−213275A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77597(P2011−77597)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】